JP2019077205A - シャッターグリル - Google Patents
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Abstract
Description
フレーム2は、導風口(図4参照)に連通する開口部を有する枠体であって、左フレーム2Lと、右フレーム2Rと、上下変位許容部5と、を備える。
左フレーム2Lは、左フレームリヤ10Lと、左フレームフロント20Lと、を組み合わせることによって構成されている。
左フレームリヤ10Lは、左フレーム2Lの後部及び上下変位許容部5の一部を構成する樹脂製部材であって、枠部11Lと、溝部12Lと、半球部13Lと、を一体に備える。
枠部11Lは、正面視で横長の矩形枠形状を呈する。すなわち、枠部11Lには、正面視で矩形状を呈する開口部11aが形成されている。また、枠部11には、フランジ部11b,11c,11d,11e,11fが形成されている。
溝部12Lは、枠部11Lの右側壁部から右方へ延設されている。溝部12Lは、枠部11Lの内部空間と半球部13Lの内部空間とを連通させている。溝部12Lは、正面側が開放された形状を呈する。すなわち、溝部12Lには、正面側に開口部12a(図6A〜図6C参照)が形成されている。また、溝部12Lには、フランジ部12b,12cが形成されている。
半球部13Lは、溝部12Lの右端部に設けられている。半球部13Lは、正面側が開放された中空形状を呈する。すなわち、半球部13Lには、正面側に開口部13aが形成されている。また、図6A〜図6Cに示すように、半球部13Lには、孔部13bが形成されている。孔部13bは、半球部13Lの後端部(高さ方向中間部)において横長に形成されている。
図1及び図2に示すように、左フレームフロント20Lは、左フレーム2Lの前部を構成する樹脂製部材であって、枠部21Lと、蓋部22Lと、を一体に備える。
枠部21Lは、正面視で横長の矩形枠形状を呈する。すなわち、枠部21Lには、正面視で矩形状を呈する開口部21aが形成されている。枠部21Lの後端部は、枠部11Lの前端部に外嵌されている。かかる枠部21Lは、フィン3の上流側のダクトとしての機能も有している。また、枠部21Lには、フランジ部21d,21e,21fが形成されている。
蓋部22Lは、枠部21Lの右側壁部から右方へ延設されている。蓋部22Lは、溝部12Lの開口部12aを覆うことが可能な形状を呈する。蓋部22には、フランジ部22b,22cが形成されている。
左フレームリヤ10Lのフランジ部11d及び左フレームフロント20Lのフランジ部21dは、互いに重ね合わされてピン等によって固定されている。左フレームリヤ10Lのフランジ部11e及び左フレームフロント20Lのフランジ部21eは、互いに重ね合わされてピン等によって固定されている。左フレームリヤ10Lのフランジ部11f及び左フレームフロント20Lのフランジ部21fは、互いに重ね合わされてピン等によって固定されている。
右フレーム2Rは、右フレームリヤ10Rと、右フレームフロント20Rと、を組み合わせることによって構成されている。
右フレームリヤ10Rは、右フレーム2Rの後部及び上下変位許容部5の一部を構成する樹脂製部材であって、枠部11Rと、溝部12Rと、半球部13Rと、を一体に備える。枠部11R及び溝部12Rは、左フレームリヤ10Lの枠部11L及び溝部12Lと左右対称の構造を有するため、説明を省略する。また、半球部13Rは、サイズが異なる点以外は、左フレームリヤ10Lの半球部13Lと左右対称の構造を有するため、説明を省略する。
右フレームフロント20Rは、右フレーム2Rの前部を構成する樹脂製部材であって、枠部21Rと、蓋部22Rと、を一体に備える。枠部21R及び蓋部22Rは、左フレームフロント20Lの枠部21L及び蓋部22Lと左右対称の構造を有するため、説明を省略する。
上下変位許容部(フレーム上下変位許容部)5は、左フレームリヤ10Lの半球部13Lと、右フレームリヤ10Rの半球部13Rと、連結部40(図3参照)と、を備える。本実施形態において、半球部13Lの内径と半球部13Rの外径とは略等しく、半球部13Rは、半球部13Lに内嵌されている。
図3に示すように、連結部40は、半球部13Lの孔部13bと半球部13Rの孔部13bとに挿通され、半球部13L及び半球部13Rを挟み込む樹脂製部材である。連結部40は、軸部41と、一対の押さえ部42,42と、を一体的に備える。軸部41は、半球部13Lの孔部13bと半球部13Rの孔部13bとに挿通される円柱部である。軸部41の外径は、孔部13bの短径方向の幅と略等しい。押さえ部42,42は、軸部41の両端部にそれぞれ設けられている円板部である。押さえ部42,42の外径は、孔部13bの短径方向の幅よりも大きい。
図1及び図2に示すように、フィン3は、フレーム2の開口部をモータ4によって開閉する板体であって、左フィン3Lと、右フィン3Rと、フィン関節部6と、を備える。
左フィン3Lは、左フィン部材30Lによって構成されている。
左フィン部材30Lは、左フィン3L及びフィン関節部6の一部を構成する樹脂製部材であって、フィン31Lと、軸部32Lと、軸部33Lと、円筒部34Lと、を一体に備える。
フィン31Lは、横長形状を呈する板状部である。フィン31Lは、左フレームリヤ10L及び左フレームフロント20Lの開口部11a,21aに収容されている。フィン31Lには、ストッパ31aと、リブ31bと、が形成されている。
軸部32Lは、フィン31Lの右端部(詳細には、右端部側のストッパ31a)から右方へ延設されている円柱部である。軸部32Lは、左フレームリヤ10Lの溝部12L及び半球部13L,13Rに収容されている
軸部33Lは、フィン31Lの左端部(詳細には、左端部側のストッパ31a)から左方へ延設されている円柱部である。軸部33Lは、軸部32Lと同軸に設定されており、左フレームリヤ10L及び/又は左フレームフロント20Lに形成された孔部、切欠き部等を介して、左フレームリヤ10Lのフランジ部11bに取り付けられたモータ4に連結されている。
図7A〜図7Cに示すように、円筒部34Lは、軸部32Lの右端部に設けられている。円筒部34Lは、左端部に底壁部を有し、右端部に開口部34aを有する。円筒部34Lは、半球部13L,13Rに収容されている。円筒部34Lには、一対の溝穴部34b,34b(図9A〜図9C参照)が形成されている。
図1及び図2に示すように、右フィン3Rは、右フィン部材30Rによって構成されている。
右フィン部材30Rは、右フィン3R及びフィン関節部6の一部を構成する樹脂製部材であって、フィン31Rと、軸部32Rと、軸部33Rと、球体部35Rと、を一体に備える。フィン31R、軸部32R及び軸部33Rは、左フィン部材30Lのフィン31L、軸部32L及び軸部33Rと左右対称の構造を有するため、説明を省略する。なお、軸部33Rは、モータ4には連結されていない。
図7A〜図7Cに示すように、球体部35Rは、軸部32Rの左端部に設けられている。球体部35Rには、一対の突起部35b,35bが形成されている。
フィン関節部6は、左フィン部材30Lの円筒部34Lと、右フィン部材30Rの球体部35Rと、を備える。本実施形態において、円筒部34Lの内径と球体部35Rの外径とは略等しく、球体部35Rは、円筒部34Lに収容されている。また、突起部35bの外径と溝穴部34bの溝幅とは略等しく、突起部35bは、溝穴部34bにスライド可能に挿通されている。また、突起部35bの突出高さは、円筒部34Lの周壁部の厚みよりも大きい。かかるフィン関節部6は、車両衝突時にフィン3を上下方向に変位可能とするフィン上下変位許容部の一例である。
図3及び図4に示すように、シャッターグリル1は、グリル50の後側に設けられている。また、動力室内において、シャッターグリル1の後方には、前から順に、ダクト60、コンデンサ70及びラジエータ80が設けられている。なお、動力室内において、ラジエータ80の後方には、車両の動力源としてのエンジン等が設けられている。
グリル50は、車両の外表面(ここでは、前面)を構成する金属製又は樹脂製部材である。グリル50には、当該グリル50の後側に構成される動力室内に空気を導入するための導風口51が形成されている。導風口51の後側には、シャッターグリル1の各フレームフロント20L,20Rの枠部21L,21Rが設けられている。本実施形態において、グリル50の導風口51の周縁部における少なくとも上縁部及び下縁部は、後方へ屈曲されており、フレームフロント20L,20Rの枠部21L,21Rは、導風口51周りの屈曲部位に外嵌されている。
ダクト60は、シャッターグリル1の各フレームリヤ10L,10Rにおける枠部11L,11Rの後側に設けられている筒形状を呈する金属製又は樹脂製部材である。ダクト60は、後にいくに従って断面積が大きくなる形状を呈し、導風口51及び開状態のシャッターグリル1を通過した空気を、コンデンサ70及びラジエータ80へ送り込む。
コンデンサ70は、車両のエアコン装置用の冷媒(例えば、ガス)が循環して流通する部品である。コンデンサ70内を流通する冷媒は、導風口51、開状態のシャッターグリル1及びダクト60を介して送り込まれた空気によって冷却され、エアコン装置の圧縮機へ供給される。
ラジエータ80は、車両のエンジン用の冷媒(例えば、水)が循環して流通する部品である。ラジエータ80内を流通する冷媒は、導風口51、開状態のシャッターグリル1及びダクト60を介して送り込まれた空気によって冷却され、エンジンへ供給される。
図5A及び図5Bに示すように、枠部11L,11Rには、それぞれ、ストッパ11p,11q,11rが形成されている。ストッパ11pは、枠部11L,11Rの上壁部から下方へ延設されている。ストッパ11qは、枠部11L,11Rの下壁部から上方へ延設されている。ストッパ11rは、枠部11L,11Rの下壁部における車幅方向両端部から上方へ延設されている。
したがって、フィン31L,31Rは、モータ4によって、図5Aに示す閉状態と図5Bに示す開状態との間を回動する。
車両の前突時には、グリル50が前突荷重によって変形し、シャッターグリル1は、グリル50に固定された左右一対のフランジ部11c,11cからの前突荷重(変形)の入力に応じて、上下変位許容部5及びフィン関節部6において、グリル50の変形に追従するように変形する。
図6A〜図6Cに示すように、上下変位許容部5において、半球部13L及び半球部13Rは、連結部40を前後軸として当該前後軸周りに回動可能である。
すなわち、フレーム2は、上下変位許容部5を屈曲点として、枠部11L及び枠部11Rが相対的に上方へ移動して上下変位許容部5が相対的に下方へ移動するように屈曲変形することができる(図6B→図6A)。
また、フレーム2は、上下変位許容部5を屈曲点として、枠部11L及び枠部11Rが相対的に下方へ移動して上下変位許容部5が相対的に上方へ移動するように屈曲変形することができる(図6B→図6C)。
なお、フレーム2は、枠部11L,11Rの一方が相対的に上下方向に移動するように屈曲変形することもできる。
図7A〜図7Cに示すように、フィン関節部6において、円筒部34L及び球体部35Rは、前後軸周りに回動可能である。
すなわち、フィン3は、フィン関節部6を屈曲点として、フィン31L及びフィン31Rが相対的に上方へ移動してフィン関節部6が相対的に下方へ移動するように屈曲変形することができる(図7B→図7A)。
また、フィン3は、フィン関節部6を屈曲点として、フィン31L及びフィン31Rが相対的に下方へ移動してフィン関節部6が相対的に上方へ移動するように屈曲変形することができる(図7B→図7C)。
なお、フィン3は、フィン31L,31Rの一方が相対的に上下方向に移動するように屈曲変形することもできる。
図8A〜図8Cに示すように、上下変位許容部5において、半球部13L及び半球部13Rは、連結部40を上下軸として当該上下軸周りに回動可能である。
すなわち、フレーム2は、上下変位許容部5を屈曲点として、枠部11L及び枠部11Rが相対的に後方へ移動して上下変位許容部5が相対的に前方へ移動するように屈曲変形することができる(図8B→図8A)。
また、フレーム2は、上下変位許容部5を屈曲点として、枠部11L及び枠部11Rが相対的に前方へ移動して上下変位許容部5が相対的に後方へ移動するように屈曲変形することができる(図8B→図8C)。
なお、フレーム2は、枠部11L,11Rの一方が相対的に前後方向に移動するように屈曲変形することもできる。
図9A〜図9Cに示すように、フィン関節部6において、円筒部34L及び球体部35Rは、一対の突起部35b,35bを上下軸として当該上下軸周りに回動可能である。
すなわち、フィン3は、フィン関節部6を屈曲点として、フィン31L及びフィン31Rが相対的に後方へ移動してフィン関節部6が相対的に前方へ移動するように屈曲変形することができる(図9B→図9A)。
また、フィン3は、フィン関節部6を屈曲点として、フィン31L及びフィン31Rが相対的に前方へ移動してフィン関節部6が相対的に後方へ移動するように屈曲変形することができる(図9B→図9C)。
なお、フィン3は、フィン31L,31Rの一方が相対的に前後方向に移動するように屈曲変形することもできる。
したがって、シャッターグリル1は、車両衝突時にフレーム2を外表面を構成する部材(グリル50)に追従して上下方向に好適に変位させることができる。
また、シャッターグリル1は、フレーム2が外表面を構成する部材(グリル50)に追従して変位するので、車両と衝突する対象物(衝突物)への衝突荷重の反力を低減することができる。
したがって、シャッターグリル1は、車両衝突時にフレーム関節部において屈曲変形することによって、外表面を構成する部材(グリル50)に追従して上下方向に好適に変位することができる。
したがって、シャッターグリル1は、簡易な構成でフレーム関節部を実現することができる。
また、シャッターグリル1は、球面ジョイントの前方にスペースを確保することができるとともに、球面ジョイントのメンテナンス性を向上することができる。
したがって、シャッターグリル1は、車両衝突時にフィン3をフレーム2に追従して上下方向に好適に変位させることができるとともに、フィン3が変位した状態においても、1つのモータ4によってフィン3の開閉動作を好適に行うことができる。
また、シャッターグリル1は、球面ジョイントの前側にジョイント開口部(開口部13a,13a)が形成されている場合には、球面ジョイント内のフィン関節部6のメンテナンス性を向上することができる。
2 フレーム
2L 左フレーム
2R 右フレーム
3 フィン
3L 左フィン
3R 右フィン
5 上下変位許容部(フレーム関節部、球面ジョイント)
6 フィン関節部
11a 開口部
13a 開口部(ジョイント開口部)
21a 開口部
50 グリル(外表面を構成する部材)
51 導風口
60 ダクト
Claims (4)
- 車両の外表面に形成された導風口に対応して設けられるシャッターグリルであって、
開口部を有し、前記外表面を構成する部材に固定されるフレームと、
前記フレーム内において前記開口部を開閉可能なフィンと、
を備え、
前記フレームは、車両衝突時に当該フレームを上下方向に変位可能とする上下変位許容部を備える
ことを特徴とするシャッターグリル。 - 前記フレームは、前記上下変位許容部を介して連結される左フレーム及び右フレームを備え、
前記左フレーム及び前記右フレームは、それぞれ、前記外表面を構成する部材に固定され、
前記上下変位許容部は、前記左フレーム及び前記右フレームの上下方向の変位を許容するフレーム関節部である
ことを特徴とする請求項1に記載のシャッターグリル。 - 前記フレーム関節部は、球面ジョイントであり、
前記球面ジョイントの前側には、ジョイント開口部が形成されている
ことを特徴とする請求項2に記載のシャッターグリル。 - 前記フレーム関節部は、球面ジョイントであり、
前記フィンは、前記左フレームの前記開口部を開閉可能な左フィンと、前記右フレームの前記開口部を開閉可能な右フィンと、を備え、
前記左フィン及び前記右フィンは、前記球面ジョイント内において、フィン関節部を介して連結されており、
前記フィン関節部は、前記左フィン及び前記右フィンの上下方向の変位を許容するとともに、前記左フィン及び前記右フィンを開閉方向に一体的に回動させる
ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のシャッターグリル。
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