JP2019074713A - トナー及びトナーの製造方法 - Google Patents

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龍一郎 松尾
Ryuichiro Matsuo
龍一郎 松尾
健太郎 釜江
Kentaro Kamae
健太郎 釜江
陽介 岩崎
Yosuke Iwasaki
陽介 岩崎
和起子 勝間田
Wakiko Katsumata
和起子 勝間田
三浦 正治
Masaharu Miura
正治 三浦
恒 石上
Hisashi Ishigami
恒 石上
溝尾 祐一
Yuichi Mizoo
祐一 溝尾
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Abstract

【課題】様々なメディアを用いても良好な定着ラチチュードを得られるとともに、特に高室温環境下での連続出力においても安定かつ良好な出力画像を得られるトナー。【解決手段】非晶性の結着樹脂、結晶性ポリエステル樹脂、着色剤、離型剤A及び離型剤Bを含むトナー粒子を有するトナーであって、該トナー粒子は熱によって表面処理されており、該トナーの示差走査熱量分析装置(DSC)で測定される昇温時の吸熱曲線において、該離型剤A及びB由来の最大吸熱ピークのピーク温度(℃)をそれぞれTa及びTbとし、該結晶性ポリエステル樹脂由来の最大吸熱ピークのピーク温度(℃)をTcとしたとき、Ta、Tb及びTcが下記式(1)〜(3)を満たすことを特徴とするトナー。Tc≦Ta≦Tb (1)10≦Tb−Ta≦50 (2)90≦Tb≦110 (3)【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真方式、静電記録方式、静電印刷方式、トナージェット方式に用いられるトナー及びトナーの製造方法に関する。
近年、電子写真方式のフルカラー複写機が広く普及するに従い、更なる高画質化、省エネルギー化が要求されている。
また、市場においては被定着メディア選択の自由度、画像出力高速化への要求も高まっており、特に、高室温環境下での連続出力、薄紙の多用など、様々な条件下で安定した画像出力が求められている。
高画質化を達成するためには、静電潜像担持体上のトナー画像の中間転写体への転写効率や、中間転写体上のトナー画像の紙への転写効率を高めることが重要である。
転写効率を高める手段として、トナーを熱処理することでトナーの円形度を高める提案がなされている(特許文献1参照)。
また、省エネルギーの観点からは、従来よりも低温で速やかに溶融することにより、素早く、かつ低エネルギーで定着させることのできるトナーの実現が望まれている。
これらの要求を満たすためには、近年では結晶性ポリエステル樹脂を用いることにより、トナーのガラス転移点(Tg)を低下させることが一般的に行なわれているが、耐熱保存性の観点から、単純にトナーのTgを低下させることだけでは達成できない。
さらに、トナーの低Tg化により、耐ホットオフセット性の低下や定着部材からのトナーの離型性の低下が起こり、十分な定着ラチチュードが得られにくいという問題があった。
このような問題を解決するために、結晶性樹脂からなるコア層に融点の異なる二種の離型剤を用いた、コア−シェル構造を有するトナーの提案がなされている。(特許文献2参照)
特開2013−15830号公報 特開2005−234046号公報
しかし、特許文献1のように熱処理されたトナーは、トナーの円形度が高まる一方で、付着性の高い離型剤がトナー粒子表面近傍に溶出してくる場合がある。このため、転写効率向上の効果が軽減され、エンボス紙やラフ紙などの表面平滑度の低い用紙に対しては、十分な転写圧がかからず、中間転写体上のトナー画像の一部が転写されない、白斑点と呼ばれる画質欠陥が生じる場合がある。
また、特許文献2の技術提案に関しては、普通紙や、比較的坪量の大きい厚紙のようなメディアでの定着ラチチュードは良化している。しかし、坪量の小さい薄紙での定着ラチチュードといったメディア対応性や、高室温環境下での連続出力における画像安定性においては、さらなる改良の余地がある。
本発明の目的は、上記の課題を解決したトナーを提供することにある。すなわち、様々なメディアを用いても良好な定着ラチチュードを得られるとともに、特に高室温環境下での連続出力においても安定かつ良好な出力画像を得られるトナー及びトナーの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、上記課題を解決するためには、示差走査熱量分析装置(DSC)で測定される昇温時の吸熱曲線において、シャープメルト性を有する結晶性ポリエステル樹脂と融点の異なる二種の離型剤の吸熱ピークの関係が重要であることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、非晶性の結着樹脂、結晶性ポリエステル樹脂、着色剤、離型剤A及び離型剤Bを含むトナー粒子を有するトナーであって、
該トナー粒子は熱によって表面処理されており、
該トナーの示差走査熱量分析装置(DSC)で測定される昇温時の吸熱曲線において、該離型剤A及びB由来の最大吸熱ピークのピーク温度(℃)をそれぞれTa及びTbとし、該結晶性ポリエステル樹脂由来の最大吸熱ピークのピーク温度(℃)をTcとしたとき、Ta、Tb及びTcが下記式(1)〜(3)を満たすことを特徴とするトナーに関する。
Tc≦Ta≦Tb (1)
10≦Tb−Ta≦50 (2)
90≦Tb≦110 (3)
また、本発明は、非晶性の結着樹脂、結晶性ポリエステル樹脂、着色剤、離型剤A及び離型剤Bを含むトナー粒子を有するトナーの製造方法であって、
該トナー粒子を熱によって表面処理する工程を有し、
該結晶性ポリエステル樹脂、離型剤A及び離型剤Bの示差走査熱量分析装置(DSC)で測定される昇温時の吸熱曲線において、該離型剤A及びBの最大吸熱ピークのピーク温度(℃)をそれぞれTa及びTbとし、該結晶性ポリエステル樹脂の最大吸熱ピークのピーク温度(℃)をTcとしたとき、Ta、Tb及びTcが下記式(1)〜(3)を満たすことを特徴とするトナーの製造方法に関する。
Tc≦Ta≦Tb (1)
10≦Tb−Ta≦50 (2)
90≦Tb≦110 (3)
本発明によれば、様々なメディアを用いても良好な定着ラチチュードを得られるとともに、特に高室温環境下での連続出力においても安定かつ良好な出力画像を得られるトナー及びトナーの製造方法を提供することができる。
熱球形化処理装置の概略図
本発明において、数値範囲を表す「○○以上××以下」や「○○〜××」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。
本発明のトナーは、非晶性の結着樹脂、結晶性ポリエステル樹脂、着色剤、離型剤A及び離型剤Bを含むトナー粒子を有するトナーであって、
該トナー粒子は熱によって表面処理されており、
該トナーの示差走査熱量分析装置(DSC)で測定される昇温時の吸熱曲線において、該離型剤A及びB由来の最大吸熱ピークのピーク温度(℃)をそれぞれTa及びTbとし、該結晶性ポリエステル樹脂由来の最大吸熱ピークのピーク温度(℃)をTcとしたとき、Ta、Tb及びTcが下記式(1)〜(3)を満たすことが重要である。
Tc≦Ta≦Tb (1)
10≦Tb−Ta≦50 (2)
90≦Tb≦110 (3)
Ta、Tb及びTcが式(1)〜(3)を満たすトナーは、単一の離型剤を用いるトナー及び式(1)〜(3)を満たさないトナーに比べ、定着ラチチュードが格段に向上するとともに、連続出力における画像安定性に優れることが確認された。
まず、式(1)を満たすようなシャープメルト性を有する結晶性ポリエステル樹脂を用いることにより、非晶性の結着樹脂への可塑効果が高まり、良好な低温定着性を示すことができる。
また、式(2)を満たすような二種の離型剤を併用することにより、低温領域から高温領域まで広い温度範囲において良好な耐ホットオフセット性及び紙分離性を示すことができる。
さらに、高融点側の離型剤が式(3)を満たすことにより、熱処理による付着性の高い離型剤のトナー粒子表面近傍への溶出が抑制される。その結果、連続出力において優れた画像安定性が得られる。
この効果が発現するメカニズムについて本発明者らは次のように推定している。
結晶性ポリエステル樹脂は、極性が比較的低く、離型剤との親和性が高いため、結晶性ポリエステル樹脂と離型剤は互いに相互作用しやすいと推測される。その結果、二種の離型剤と結晶性ポリエステル樹脂との相互作用により弱い結合状態が発生し、これらによる大きなドメインが形成されると考えている。
離型剤と結晶性ポリエステルがドメイン化することで離型剤単体の場合より動きにくくなった結果、熱球形化処理を行っても離型剤の表面への溶出が抑制され、連続出力において優れた画像安定性が得られるに至ったと推定している。
<離型剤(WAX)>
本発明のトナーに用いられる離型剤(ワックス)としては、例えば以下のものが挙げられる。
低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アルキレン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスのような炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスのような炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合物;カルナバワックスのような脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスのような脂肪酸エステル類を一部又は全部を脱酸化したもの。
さらに、以下のものが挙げられる。パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸のような飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸のような不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールのような飽和アルコール類;ソルビトールのような多価アルコール類;パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸のような脂肪酸類と、ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールのようなアルコール類とのエステル類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドのような脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドのような飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’ジオレイルセバシン酸アミドのような不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’ジステアリルイソフタル酸アミドのような芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムのような脂肪族金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸のようなビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドのような脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加に
よって得られるヒドロキシ基を有するメチルエステル化合物。
相互作用しやすく、前述したようなドメインを形成しやすくなる観点から、離型剤A及びBは同種の離型剤であることが好ましい。これらの離型剤の中でも、定着ラチチュードと画像安定性を両立させるという観点で、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスのような炭化水素系ワックス、カルナバワックスのような脂肪酸エステル系ワックス、脂肪酸アミド類及び不飽和脂肪酸アミド類から選択されることが好ましい。二種のワックスがどちらも炭化水素系ワックスであることが、結晶性ポリエステル樹脂とのドメイン形成の観点からより好ましい。
離型剤の含有量は、結着樹脂100質量部あたり、好ましくは1質量部以上20質量部以下であり、より好ましくは3質量部以上10質量部以下である。1質量部以上であると離型剤添加の効果が良好に発揮され、高温でのオフセットや分離不良を抑制できる。一方、20質量部以下であると、トナーの機械的強度が低下せず、連続出力時の画像安定性が良好になる。
離型剤Aの含有量は、結着樹脂100質量部あたり、好ましくは0.5質量部以上6.0質量部以下である。
離型剤Bの含有量は、結着樹脂100質量部あたり、好ましくは0.5質量部以上5質量部以下である。
離型剤全量に対する離型剤A(低融点の離型剤)と離型剤B(高融点の離型剤)の比率(離型剤A:離型剤B)は80:20〜20:80であることが好ましく、80:20〜40:60であることがより好ましい。離型剤Aの比率が上記上限以下であると、効率的なドメイン形成しやすくなり、ワックスのトナー粒子表面への溶出が抑制できる。一方、離型剤Bの比率が上記上限以下であると、紙分離性が良好になる。
また、示差走査熱量測定(DSC)装置で測定される昇温時の吸熱曲線において、離型剤Bのピーク温度Tbは90℃以上110℃以下にあることが必要である。これにより、トナーが熱処理を受けても、結晶性ポリエステル樹脂と離型剤のドメインがトナー粒子表面へ溶出しにくくなる。Tbは95℃以上108℃以下が好ましい。
さらに、離型剤AとBのピーク温度の差(Tb−Ta)は10℃以上50℃以下であることが必要である。ピーク温度の差がこの範囲外であると、中温領域での紙分離性が低下する場合がある。Tb−Taは、好ましくは12℃以上40℃以下である。
なお、離型剤A由来の最大吸熱ピークのピーク温度Ta(℃)は、70℃以上85℃以下が好ましい。
<非晶性樹脂構成>
結着樹脂は非晶性であれば特に制限されず、ポリエステル樹脂やスチレン−アクリル樹脂など公知の樹脂を用いることができる。結着樹脂は、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、及びこれらのハイブリッド樹脂からなる群より選択される一種以上を含むことが好ましい。結着樹脂は、非晶性ポリエステル樹脂又は非晶性ポリエステル樹脂とスチレン−アクリル樹脂とのハイブリッド樹脂を含むことがより好ましい。
ポリエステル樹脂は、多価アルコール構造と多価カルボン酸構造を有している。多価アルコール構造というのは、ポリエステルの縮重合の際に使用した多価アルコール成分に由来する構成要素である。また、多価カルボン酸構造というのは、ポリエステルの縮重合の際に使用した多価カルボン酸又はその無水物、若しくは低級アルキルエステルに由来する構成要素のことである。
ポリエステル樹脂は、多価アルコール構造と多価カルボン酸構造を有し、多価アルコール構造の総モル数に対し、芳香族ジオールに由来する多価アルコール構造を90mol%以上含有することが好ましい。
多価アルコールとしては、ジオールが好ましい。例えば、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、式(1)で表されるビスフェノール及びその誘導体が挙げられる。
Figure 2019074713
(式中、Rはエチレン又はプロピレン基であり、x、yはそれぞれ0以上の整数であり、かつ、x+yの平均値は0〜10である。)
Rがともにプロピレン基であり、x+yの平均値が2〜4であるようなビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物が帯電安定性の点で好ましい。
多価アルコールには、3価以上のアルコールを用いてもよい。
多価カルボン酸としては、ジカルボン酸が好ましく、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、フマル酸、マレイン酸、及びシトラコン酸などが挙げられる。
3価以上のカルボン酸を用いてもよく、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸が挙げられる。これらの多価カルボン酸の無水物又は低級アルキルエステルを用いてもよい。
結着樹脂は、非晶性であれば他の樹脂成分を含有するハイブリッド樹脂であってもよい。例えば、ポリエステル樹脂とスチレン−アクリル樹脂などのビニル系樹脂とのハイブリッド樹脂が挙げられる。ハイブリッド樹脂のような、ビニル系樹脂やビニル系共重合ユニットとポリエステル樹脂の反応生成物を得る方法としては、ビニル系樹脂やビニル系共重合ユニット及びポリエステル樹脂のそれぞれと反応しうるモノマー成分を含むポリマーが存在しているところで、どちらか一方又は両方の樹脂の重合反応を行う方法が好ましい。
例えば、ポリエステル樹脂成分を構成するモノマーのうちビニル系共重合体と反応し得るものとしては、例えば、フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸のような不飽和ジカルボン酸又はその無水物等が挙げられる。ビニル系共重合体成分を構成するモノマーのうちポリエステル樹脂成分と反応し得るものとしては、カルボキシ基又はヒドロキシ基を有するものや、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル類又はメタクリル酸エステル類が挙げられる。
スチレン−アクリル樹脂などのビニル系樹脂に使用しうるモノマーとしては以下のものが挙げられる。
スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、m−ニトロスチレン、o−ニトロスチレン、p−ニトロスチレンのようなスチレン誘導体;
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、
メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニルのようなメタクリル酸エステル類;
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルのようなアクリル酸エステル類
また、結着樹脂として、本発明の効果を損なわない程度に、以下の公知の樹脂化合物を併用してもよい。
例えば、スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然樹脂変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂等が挙げられる。
また、非晶性の結着樹脂の溶解度パラメーターをSPとし、離型剤A及び離型剤Bの溶解度パラメーターを、それぞれSPa及びSPbとしたとき、SP、SPa、SPbが式(4)及び(5)を満たすことが好ましい。
1.0≦SP−SPa≦2.5 (4)
1.0≦SP−SPb≦2.5 (5)
式(4)及び(5)を満たすことで、非晶性の結着樹脂との相溶状態が適正に制御できる。SP−SPaは、1.2以上2.0以下であることがより好ましい。また、SP−SPbは、1.2以上2.0以下であることがより好ましい。
また、離型剤A及びBの相互作用の観点から、SPa及びSPbの差の絶対値が、0〜2.0であることが好ましく、0〜1.0であることがより好ましい。
溶解度パラメーター:Solubility Parameter(SP値)とは、親
和性の強さを判断する因子である。
本発明におけるSP値は、コーティングの基礎と工学(53ページ、原崎勇次著、加工技術研究会)記載のFedorsによる原子及び原子団の蒸発エネルギーとモル体積から計算で求めた値である。
本発明におけるSP値の単位は、(cal/cm1/2であるが、1(cal/cm1/2=2.046×10(J/m1/2によって(J/m1/2の単位に換算することができる。
<結晶性ポリエステル樹脂>
本発明のトナーは結晶性ポリエステル樹脂を含有する。結晶性樹脂とは、示差走査熱量測定(DSC)において吸熱ピークが観測される樹脂である。
結晶性ポリエステル樹脂のDSCによる吸熱ピーク温度Tcは、上記式(1)を満たすことが必要である。これにより、結晶性ポリエステルの非晶性の結着樹脂に対する可塑効果が高まり、良好な低温定着性を示す。また、Tc≦Ta−5であることが好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂のDSCによる吸熱ピーク温度Tcは、50℃〜70℃であることが好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、2.5〜12.5質量部であることが好ましく、5.0〜10.0質量部であることがより好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂は、炭素数2以上22以下の脂肪族ジオールと、炭素数2以上
22以下の脂肪族ジカルボン酸とを主成分として含む単量体組成物の縮重合物であることが好ましい。より好ましくは、結晶性ポリエステル樹脂が、炭素数6以上12以下の脂肪族ジオールから選ばれるアルコール成分を主成分として含む単量体と、炭素数6以上12以下の脂肪族ジカルボン酸化合物から選ばれるカルボン酸成分を主成分として含む単量体との縮重合物である。
このような結晶性ポリエステル樹脂は、極性が比較的低く、離型剤との親和性が高いため、前述のようなドメイン形成が行われやすいと考えている。また、このような結晶性ポリエステル樹脂を用いることで、トナーの定着時に溶融した結晶性ポリエステルが非晶性の結着樹脂を可塑化させるため、トナーの低温定着性が向上する。
炭素数2以上22以下(より好ましくは炭素数6以上12以下)の脂肪族ジオールとしては、特に限定されないが、鎖状(より好ましくは直鎖状)の脂肪族ジオールであることが好ましく、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−ブタジエングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレングリコール、ノナメチレングリコール、デカメチレングリコール、ドデカメチレングリコ−ル、ネオペンチルグリコールが挙げられる。これらの中でも、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール及び1,12−ドデカンジオールが好ましく例示される。
主成分とはその含有量が50質量%以上であることをいう。より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上である。
上記脂肪族ジオール以外の多価アルコール単量体を用いることもできる。該多価アルコール単量体のうち2価アルコール単量体としては、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等の芳香族アルコール;1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
また、該多価アルコール単量体のうち3価以上の多価アルコール単量体としては、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の芳香族アルコール;ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の脂肪族アルコール等が挙げられる。
さらに、結晶性ポリエステル樹脂の特性を損なわない程度に1価のアルコ−ルを用いてもよい。該1価のアルコールとしては、例えばn−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、n−ヘキサノール、n−オクタノール、ラウリルアルコール、2−エチルヘキサノール、デカノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ドデシルアルコール等の1官能性アルコールなどが挙げられる。
一方、炭素数2以上22以下(より好ましくは炭素数6以上12以下)の脂肪族ジカルボン酸化合物としては、特に限定されないが、鎖状(より好ましくは直鎖状)の脂肪族ジカルボン酸であることが好ましい。具体例としてはシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、グルタコン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸が挙げられ、これらの酸無水物又は低級アルキルエステルを加水分解したものなども含まれる。より好ましくは、アジピン酸、セバシン酸、1,10−デカンジカルボン酸が挙げられる。
上記炭素数2以上22以下の脂肪族ジカルボン酸化合物以外の多価カルボン酸を用いることもできる。その他の多価カルボン酸単量体のうち、2価のカルボン酸としては、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族カルボン酸;n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸の脂肪族カルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式カルボン酸が挙げられ、これらの酸無水物又は低級アルキルエステルなども含まれる。
また、その他のカルボン酸単量体のうち、3価以上の多価カルボン酸としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸等の芳香族カルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、等の脂肪族カルボン酸が挙げられ、これらの酸無水物又は低級アルキルエステル等の誘導体等も含まれる。
さらに、結晶性ポリエステル樹脂の特性を損なわない程度に1価のカルボン酸を含有していてもよい。1価のカルボン酸としては、例えば安息香酸、ナフタレンカルボン酸、サリチル酸、4−メチル安息香酸、3−メチル安息香酸、フェノキシ酢酸、ビフェニルカルボン酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、ステアリン酸などのモノカルボン酸が挙げられる。
結晶性ポリエステル樹脂は、通常のポリエステル合成法に従って製造することができる。例えば、前記したカルボン酸単量体とアルコール単量体とをエステル化反応、またはエステル交換反応せしめた後、減圧下または窒素ガスを導入して常法に従って縮重合反応させることで所望の結晶性ポリエステル樹脂を得ることができる。
上記エステル化又はエステル交換反応は、必要に応じて硫酸、チタンブトキサイド、ジブチルスズオキサイド、酢酸マンガン、酢酸マグネシウムなどの通常のエステル化触媒またはエステル交換触媒を用いて行うことができる。
また、上記縮重合反応は、通常の重合触媒、例えばチタンブトキサイド、ジブチルスズオキサイド、酢酸スズ、酢酸亜鉛、二硫化スズ、三酸化アンチモン、二酸化ゲルマニウムなど公知の触媒を使用して行うことができる。重合温度、触媒量は特に限定されるものではなく、適宜に決めればよい。
エステル化若しくはエステル交換反応又は縮重合反応において、得られる結晶性ポリエステル樹脂の強度を上げるために全単量体を一括仕込みしたり、低分子量成分を少なくするために2価の単量体を先ず反応させた後、3価以上の単量体を添加して反応させたりする等の方法を用いてもよい。
<着色剤>
トナーに使用できる着色剤としては、例えば以下のものが挙げられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック;イエロー着色剤、マゼンタ着色剤及びシアン着色剤とを用いて黒色に調色したものが挙げられる。着色剤には、顔料を単独で使用してもかまわないが、染料と顔料とを併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。
マゼンタトナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、146、147、150、163、184、202、206、207、209、238、269、282;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35。
マゼンタトナー用染料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ソルベントレッド
1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121;C.I.ディスパースレッド9;C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27;C.I.ディスパーバイオレット1のような油溶染料、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40;C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28の如き塩基性染料。
シアントナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー2、3、15:2、15:3、15:4、16、17;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料。
シアントナー用染料としては、C.I.ソルベントブルー70がある。
イエロートナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、185;C.I.バットイエロー1、3、20。
イエロートナー用染料としては、C.I.ソルベントイエロー162がある。
着色剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して0.1質量部以上30質量部以下が好ましい。
<荷電制御剤>
トナーには、必要に応じて荷電制御剤を含有させることもできる。トナーに含有される荷電制御剤としては、公知のものが利用できるが、特に、無色でトナーの帯電スピードが速く且つ一定の帯電量を安定して保持できる芳香族カルボン酸の金属化合物が好ましい。
ネガ系荷電制御剤としては、サリチル酸金属化合物、ナフトエ酸金属化合物、ジカルボン酸金属化合物、スルホン酸又はカルボン酸を側鎖に持つ高分子型化合物、スルホン酸塩又はスルホン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、カルボン酸塩又はカルボン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーンが挙げられる。ポジ系荷電制御剤としては、四級アンモニウム塩、前記四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物、グアニジン化合物、イミダゾール化合物が挙げられる。
荷電制御剤はトナー粒子に対して内添してもよいし外添してもよい。荷電制御剤の添加量は、結着樹脂100質量部に対し0.2質量部以上10質量部以下が好ましい。
<無機微粒子(主に外添剤)>
トナーには、必要に応じて無機微粒子を含有させることもできる。無機微粒子は、トナー粒子に内添してもよいし外添剤としてトナー粒子と混合してもよい。外添剤としては、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウムのような無機微粒子が好ましい。無機微粒子は、シラン化合物、シリコーンオイル又はそれらの混合物のような疎水化剤で疎水化されていることが好ましい。
流動性向上のための外添剤としては、比表面積が50m/g以上400m/g以下の無機微粒子が好ましい。耐久性安定化のためには、比表面積が10m/g以上50m/g以下の無機微粒子が好ましい。流動性向上や耐久性安定化を両立させるためには、比表面積が上記範囲の無機微粒子を併用してもよい。
外添剤は、トナー粒子100質量部に対して0.1質量部以上10.0質量部以下使用されることが好ましい。トナー粒子と外添剤との混合は、ヘンシェルミキサーのような公知の混合機を用いることができる。
<現像剤>
本発明のトナーは、一成分系現像剤としても使用できるが、ドット再現性をより向上させるために、磁性キャリアと混合して、二成分系現像剤として用いることが、長期にわたり安定した画像が得られるという点で好ましい。
磁性キャリアとしては、例えば、表面を酸化した鉄粉、又は、未酸化の鉄粉や、鉄、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、希土類のような金属粒子、それらの合金粒子、酸化物粒子;フェライト等の磁性体や、磁性体と、この磁性体を分散した状態で保持するバインダー樹脂とを含有する磁性体分散樹脂キャリア(いわゆる樹脂キャリア)等、一般に公知のものを使用できる。
トナーを磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として使用する場合、その際のキャリア混合比率は、二成分系現像剤中のトナー濃度として、好ましくは2質量%以上15質量%以下、より好ましくは4質量%以上13質量%以下にすると通常良好な結果が得られる。
<製造方法>
本発明は、非晶性の結着樹脂、結晶性ポリエステル樹脂、着色剤、離型剤A及び離型剤Bを含むトナー粒子を有するトナーの製造方法であって、
該トナー粒子を熱によって表面処理する工程を有し、
該結晶性ポリエステル樹脂、離型剤A及び離型剤Bの示差走査熱量分析装置(DSC)で測定される昇温時の吸熱曲線において、該離型剤A及びBの最大吸熱ピークのピーク温度(℃)をそれぞれTa及びTbとし、該結晶性ポリエステル樹脂の最大吸熱ピークのピーク温度(℃)をTcとしたとき、Ta、Tb及びTcが下記式(1)〜(3)を満たすことを特徴とするトナーの製造方法に関する。
Tc≦Ta≦Tb (1)
10≦Tb−Ta≦50 (2)
90≦Tb≦110 (3)
トナー粒子を製造する方法としては、特に制限されず、公知の方法を用いることができる。結着樹脂と、結晶性ポリエステル樹脂と、着色剤と、離型剤を溶融混練し、混練物を冷却後、粉砕及び分級する粉砕法が好ましい。
以下、粉砕法でのトナー製造手順について説明する。
原料混合工程では、トナー粒子を構成する材料として、例えば、結着樹脂、結晶性ポリエステル樹脂、離型剤A、離型剤B、着色剤、及びさらに必要に応じて荷電制御剤等の他の成分を所定量秤量して配合し、混合する。混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサ、メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。
次に、混合した材料を溶融混練して、結着樹脂中に離型剤等の材料を分散させる。その溶融混練工程では、加圧ニーダー、バンバリィミキサーのようなバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができ、連続生産できる優位性から、1軸又は2軸押出機が主流となっている。
例えば、KTK型2軸押出機(神戸製鋼所社製)、TEM型2軸押出機(東芝機械社製)、PCM混練機(池貝鉄工製)、2軸押出機(ケイ・シー・ケイ社製)、コ・ニーダー(ブス社製)、ニーデックス(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。さらに、溶融混練することによって得られる樹脂組成物は、2本ロール等で圧延され、冷却工程で水などによって冷却してもよい。
ついで、樹脂組成物の冷却物は、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。粉砕工程では、例えば、クラッシャー、ハンマーミル、フェザーミルのような粉砕機で粗粉砕した後、さらに、例えば、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、スーパーローター(日清エンジニアリング社製)、ターボ・ミル(ターボ工業製)やエアージェット方式による微
粉砕機で微粉砕する。
その後、必要に応じて慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業社製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン社製)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)のような分級機や篩分機を用いて分級し、分級品(トナー粒子)を得る。中でも、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)は、分級と同時にトナー粒子の球形化処理を行うことができ、転写効率の向上という点で好ましい。
本発明では、トナー粒子を熱によって表面処理する工程(球形化処理)を行うことが重要である。熱処理を行うことで、より効率的に球形化を行うことができる。また、熱処理を行うことで、トナー粒子の円形度が高くなり、トナー粒子同士、又はトナー粒子とキャリア粒子の摺擦によるストレスを低減させることができるため、耐久性が良好になる。
熱処理工程としては特に制限されず、例えば、35〜50℃の環境で、10〜30時間保管するような方法が挙げられる。熱処理は、熱風による表面処理であることが好ましい。本発明では例えば、図1で表される表面処理装置を用いて、熱により表面処理を行うことが好ましい。
原料定量供給手段1により定量供給された混合物は、圧縮気体調整手段2により調整された圧縮気体によって、原料供給手段の鉛直線上に設置された導入管3に導かれる。導入管を通過した混合物は、原料供給手段の中央部に設けられた円錐状の突起状部材4により均一に分散され、放射状に広がる8方向の供給管5に導かれ熱処理が行われる処理室6に導かれる。
このとき、処理室に供給された混合物は、処理室内に設けられた混合物の流れを規制するための規制手段9によって、その流れが規制される。このため処理室に供給された混合物は、処理室内を旋回しながら熱処理された後、冷却される。
供給された混合物を熱処理するための熱は、熱供給手段7から供給され、分配部材12で分配され、熱風を旋回させるための旋回部材13により、処理室内に熱風を螺旋状に旋回させて導入される。その構成としては、熱風を旋回させるための旋回部材13が、複数のブレードを有しており、その枚数や角度により、熱風の旋回を制御することができる。
処理室内に供給される熱風は、熱風供給手段7の出口部における温度が100〜300℃であることが好ましく、130〜170℃であることがより好ましい。熱風供給手段の出口部における温度が上記の範囲内であれば、混合物を加熱しすぎることによるトナー粒子の融着や合一を防止しつつ、トナー粒子を均一に球形化処理することが可能となる。このときの平均円形度としては、0.955以上0.980以下であることが好ましい。熱風は熱風供給手段出口11から供給される。
さらに、熱処理された熱処理トナー粒子は冷風供給手段8から供給される冷風によって冷却され、冷風供給手段8から供給される温度は−20℃〜30℃であることが好ましい。冷風の温度が上記の範囲内であれば、熱処理トナー粒子を効率的に冷却することができ、混合物の均一な球形化処理を阻害することなく、熱処理トナー粒子の融着や合一を防止することができる。冷風の絶対水分量は、0.5g/m以上15.0g/m以下であ
ることが好ましい。
次に、冷却された熱処理トナー粒子は、処理室の下端にある回収手段10によって回収される。なお、回収手段の先にはブロワー(不図示)が設けられ、それにより吸引搬送される構成となっている。
また、粉体粒子供給口14は、供給された混合物の旋回方向と熱風の旋回方向が同方向になるように設けられており、表面処理装置の回収手段10は、旋回された粉体粒子の旋回方向を維持するように、処理室の外周部に設けられている。さらに、冷風供給手段8か
ら供給される冷風は、装置外周部から処理室内周面に、水平かつ接線方向から供給されるよう構成されている。粉体供給口から供給される熱処理前トナー粒子の旋回方向、冷風供給手段から供給された冷風の旋回方向、熱風供給手段から供給された熱風の旋回方向がすべて同方向である。そのため、処理室内で乱流が起こらず、装置内の旋回流が強化され、熱処理前トナー粒子に強力な遠心力がかかり、熱処理前トナー粒子の分散性が更に向上するため、合一粒子の少ない、形状の揃った熱処理トナー粒子を得ることができる。
さらに必要に応じて、トナー粒子の表面に外添剤を添加処理してもよい。外添剤を外添処理する方法としては、トナー粒子と公知の各種外添剤を所定量配合し、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサ、メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社製)、ノビルタ(ホソカワミクロン株式会社製)等の混合装置を外添機として用いて、撹拌・混合する方法が挙げられる。
トナー及び原材料の各種物性の測定法について以下に説明する。
<重量平均分子量の測定方法>
トナーや樹脂などのTHF可溶分の分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定する。
まず、室温で24時間かけて、サンプルをテトラヒドロフラン(THF)に溶解した。その後得られた溶液を、ポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マエショリディスク」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液を得る。なお、サンプル溶液は、THFに可溶な成分の濃度が約0.8質量%となるように調整する。このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定する。
装置:HLC8120 GPC(検出器:RI)(東ソー社製)
カラム:Shodex KF−801、802、803、804、805、806、80
7の7連(昭和電工社製)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0ml/min
オーブン温度:40.0℃
試料注入量:0.10ml
試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(例えば、商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500」、東ソー社製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用する。
<トナー粒子の重量平均粒径(D4)の測定方法>
トナー粒子の重量平均粒径(D4)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出する。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
なお、測定、解析を行う前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行なう。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイ
ズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μm以上60μm以下に設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行なった。そして、専用ソフトの「アパーチャーチューブのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡をあらかじめ除去する。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」を重量平均粒径(D4)とする。
<トナー粒子又はトナーの平均円形度の測定方法>
トナー粒子又はトナーの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000型」(シスメックス社製)によって、校正作業時の測定・解析条件で測定する。
フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000型」(シスメックス社製)の測定原理は、流れている粒子を静止画像として撮像し、画像解析を行うというものである。試料チャンバーへ加えられた試料は、試料吸引シリンジによって、フラットシースフローセルに送り込まれる。フラットシースフローに送り込まれた試料は、シース液に挟まれて扁平な流れを形成する。フラットシースフローセル内を通過する試料に対しては、1/60秒間隔でストロボ光が照射されており、流れている粒子を静止画像として撮影することが可能である。また、扁平な流れであるため、焦点の合った状態で撮像される。粒子像はCCDカメラで撮像され、撮像された画像は、1視野が512画素×512画素であり、1画素あたり0.37×0.37μmの画像処理解像度で画像処理され、各粒子像の輪郭抽出を行い、粒子像の投影面積や周囲長等が計測される。
次に、各粒子像の投影面積Sと周囲長Lを求める。上記面積Sと周囲長Lを用いて円相当径と円形度を求める。円形当径とは、粒子像の投影面積と同じ面積を持つ円の直径のことであり、円形度は、円形当径から求めた円の周囲長を粒子投影像の周囲長で割った値として定義され、次式で算出される。
円形度C=2×(π×S)1/2/L
粒子像が真円形の時に円形度は1.000になり、粒子像の外周の凹凸の程度が大きくなるほど円形度は小さい値になる。
各粒子の円形度を算出後、円形度0.2〜1.0の範囲を800分割したチャンネルに振り分け、各チャンネルの中心値を代表値として平均値を計算し平均円形度の算出を行う。
具体的な測定方法としては、イオン交換水20mlに、分散剤として界面活性剤、好ましくはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.02g加えた後、測定試料0.02gを加え、発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散機(例えば「VS−150」(ヴェルヴォクリーア社製など)を用いて2分間分散処理を行い、測定用の分散液とした。その際、分散液の温度が10℃以上40℃以下となる様に適宜冷却する。
測定には、標準対物レンズ(10倍)を搭載した前記フロー式粒子像分析装置を用い、シース液にはパーティクルシース「PSE−900A」(シスメックス社製)を使用する。前記手順に従い調整した分散液を前記フロー式粒子像分析装置に導入し、HPF測定モードで、トータルカウントモードにて3000個のトナー粒子を計測して、粒子解析時の2値化閾値を85%とし、解析粒子径を円相当径2.00μm以上200.00μm以下に限定し、トナーの平均円形度を求める。
測定にあたっては、測定開始前に標準ラテックス粒子(例えばDuke Scientific社製5200Aをイオン交換水で希釈)を用いて自動焦点調整を行う。その後、測定開始から2時間毎に焦点調整を実施することが好ましい。
なお、本願実施例では、シスメックス社が発行する校正証明書の発行を受けたフロー式粒子像分析装置を使用し、解析粒子径を円相当径2.00μm以上、200.00μm以下に限定した以外は、校正証明を受けた時の測定及び解析条件で測定を行った。
<樹脂のガラス転移温度(Tg)の測定>
樹脂のガラス転移温度は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、樹脂約5mgを精秤し、アルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定範囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/minで測定を行う。一度180℃まで昇温させ10分間保持し、続いて30℃まで降温し、その後に再度昇温を行う。この2度目の昇温過程で、温度30〜100℃の範囲において比熱変化が得られる。このときの比熱変化が出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を、樹脂のガラス転移温度(Tg)とする。
<DSCによる離型剤及び結晶性ポリエステルの吸熱ピークのピーク温度の測定>
離型剤A、離型剤B及び結晶性ポリエステル樹脂の最大吸熱ピークのピーク温度(Tp)は、DSC Q1000(TA Instruments社製)を使用して以下の条件にて測定を行う。
昇温速度:10℃/min
測定開始温度:20℃
測定終了温度:180℃
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、試料約5mgを精秤し、銀製のパンの中に入れ、一回測定を行う。リファレンスとしては銀製の空パンを用いる。
トナーを試料とする場合において、離型剤A、離型剤B及び結晶性ポリエステル樹脂由来の最大吸熱ピークのピーク温度を以下のように求める。
まず、上記の測定条件において、トナーの測定を行なう。次に、下記方法によりトナーより分離した各材料の吸熱ピークを求め、トナー測定時に得られたプロファイルと比較し、トナー中の離型剤A、離型剤B、結晶性ポリエステルの吸熱ピークを求めることができる。
<トナーからの結着樹脂、離型剤A、離型剤B及び結晶性ポリエステル樹脂の分離>
溶剤への溶解度の差を利用してトナーから各材料を分離することができる。
第一分離:23℃のメチルエチルケトン(MEK)にトナーを溶解させ、可溶分(非晶性の結着樹脂)と不溶分(結晶性ポリエステル樹脂、離型剤A、離型剤B、着色剤、無機微粒子など)を分離する。
第二分離:100℃のMEKに、第一分離で得られた不溶分(結晶性ポリエステル樹脂、離型剤A、離型剤B、着色剤、無機微粒子)を溶解させ、可溶分(結晶性ポリエステル樹脂、離型剤A、離型剤B)と不溶分(着色剤、無機微粒子)を分離する。
第三分離:23℃のクロロホルムに、第二分離で得られた可溶分(結晶性樹脂、離型剤A、離型剤B)を溶解させ、可溶分(結晶性ポリエステル樹脂)と不溶分(離型剤A、離型剤B)を分離する。
第四分離:90℃の1−プロパノールに、第三分離で得られた不溶分(離型剤A、離型剤B)を溶解させ、可溶分(離型剤A)と不溶分(離型剤B)を分離する。
なお、第四分離に用いる溶媒は、常温で離型剤A及びBを溶解させず、かつ沸点が離型剤Aの融点以上、離型剤Bの融点以下である溶媒であれば、特に限定されない。
<結着樹脂、離型剤A、離型剤B及び結晶性ポリエステル樹脂の構造の特定>
非晶性の結着樹脂、離型剤A、離型剤B及び結晶性ポリエステル樹脂などの構造は、核磁気共鳴装置(H−NMR)並びにFT−IRスペクトルを用いて決定する。
以下に測定に用いた装置及び測定方法を記す。
(i)H−NMR
測定装置 :FT NMR装置 JNM−ECA400(日本電子社製)
測定周波数:500MHz
パルス条件:10μs
周波数範囲:10330Hz
積算回数 :16回
測定温度 :25℃
試料50mgを内径5mmのサンプルチューブに入れ、溶媒として重クロロホルム(CDCl)を添加し、これを25℃で溶解させて測定試料を調製する。当該測定試料を用いて上記条件にて測定した。
(ii)FT−IRスペクトル
測定装置:Spectrum One (Perkin−Elmer社製)
測定方法:1回反射ATR法
Range Start:4000cm−1
End:400cm−1(KRS−5のATR結晶)
Scan number: 40
Resolution:4.00cm−1
Advanced:CO/HO補正あり
試料0.01gをATR結晶の上に精秤して、圧力アームでサンプルを加圧する。該試料を上記条件にて測定した。
以下実施例に基づいて具体的に本発明について説明する。しかしながら、本発明は何らこれに限定されるものではない。なお、以下の処方において、部は特に断りのない限り質量基準である。
[非晶性樹脂の製造例1]
・ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:72.0部(0.20モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)
・テレフタル酸:28.0部(0.17モル;多価カルボン酸総モル数に対して96.0mol%)
・2−エチルヘキサン酸錫(エステル化触媒):0.5部
冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、4時間反応させた。
さらに、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、1時間維持した後、180℃まで冷却し、大気圧に戻した(第1反応工程)。
・無水トリメリット酸:1.3部(0.01モル;多価カルボン酸総モル数に対して4.0mol%)
・tert−ブチルカテコール(重合禁止剤):0.1部
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度180℃に維持したまま、1時間反応させ、ASTM D36−86に従って測定した軟化点が90℃に達したのを確認してから温度を下げて反応を止め、(第2反応工程)、Tg=57℃の非晶性樹脂1を得た。
[非晶性樹脂の製造例2]
・2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:64.7部(0.18モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)
・テレフタル酸:24.1部(0.15モル;多価カルボン酸総モル数に対して96.0mol%)
・チタンテトラブトキシド(エステル化触媒):0.5部
冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、2時間反応させた。
さらに、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、1時間維持した後、180℃まで冷却し、大気圧に戻した(第1反応工程)。
・アクリル酸:0.2部
・スチレン:8.2部
・2−エチルヘキシルアクリレート:1.6部
・ジブチルパーオキサイド(重合開始剤):1.5部
その後、上記混合物を滴下ロートにより1時間かけて滴下し、1時間保持した(StAc化反応工程)。
・無水トリメリット酸:1.2部(0.01モル;多価カルボン酸総モル数に対して4.0mol%)
・tert−ブチルカテコール(重合禁止剤):0.1部
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度160℃に維持したまま、1時間反応させ(第2反応工程)、Tg=57℃の非晶性樹脂2を得た。
[非晶性樹脂の製造例3]
・テレフタル酸 100mol部
・エチレングリコール 60mol部
・ネオペンチルグリコール 40mol部
上記ポリエステルモノマーをエステル化触媒(ジブチルスズオキシド)と共に5リットルオートクレーブに仕込んだ。そこに、還流冷却器、水分分離装置、Nガス導入管,温度計及び撹拌装置を付し、オートクレーブ内にNガスを導入しながら230℃で縮重合
反応を行った。反応の進行度合いを粘度でモニターしながら行い、反応が後期に差し掛かったところで無水トリメリット酸5mol部を加えた。反応終了後容器から取り出し、冷却、粉砕してTg=60℃の非晶性樹脂3を得た。
[結晶性ポリエステル樹脂C1の製造例]
・1,6−ヘキサンジオール:34.5部(0.29モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)
・ドデカン二酸:65.5部(0.28モル;多価カルボン酸総モル数に対して100.0mol%)
・2−エチルヘキサン酸錫:0.5部
冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。フラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、140℃の温度で撹拌しつつ、3時間反応させた。
次に、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度200℃に維持したまま、4時間反応させることにより、結晶性ポリエステル樹脂C1を得た。
[結晶性ポリエステル樹脂C2〜C3の製造例]
用いたモノマーを表1に示すとおり変更し、反応時間を変更した以外は、結晶性ポリエステル樹脂C1の製造例と同様にして、結晶性ポリエステル樹脂C2〜C3を製造した。用いたモノマー及び得られた結晶性ポリエステルの重量平均分子量(Mw)を表1に示す。
Figure 2019074713
<トナー製造例1>
・非晶性樹脂1 100部
・結晶性ポリエステル樹脂C1 7.5部
・低融点ワックス(パラフィンワックス、融点78℃) 3部
・高融点ワックス(フィッシャートロプシュワックス、融点105℃) 2部
・C.I.ピグメントブルー15:3 5部
・3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 0.5部
該処方で示した原材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、日本コークス工業(株)製)を用いて、回転数20s−1、回転時間5minで混合した後、温度125℃に設定した二軸混練機(PCM−30型、株式会社池貝製)にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られた粗砕物を、機械式粉砕機(T−250、ターボ工業(株)製)にて微粉砕した。
さらに回転型分級機(200TSP、ホソカワミクロン(株)製)を用い、分級を行い、トナー粒子を得た。回転型分級機(200TSP、ホソカワミクロン(株)製)の運転条件は、分級ローター回転数を50.0s−1とした。得られたトナー粒子は、重量平均粒径(D4)が5.7μmであった。
得られたトナー粒子を用い、図1で示す表面処理装置によって熱処理を行い、熱処理トナー粒子を得た。運転条件は、フィード量=5kg/hr、熱風温度=220℃、熱風流量=6m/min.、冷風温度=5℃、冷風流量=4m/min.、冷風絶対水分量=3g/m、ブロワー風量=20m/min.、インジェクションエア流量=1m/min.とした。得られた処理トナー粒子は、平均円形度が0.966、重量平均粒径(D4)が6.2μmであった。
得られた処理トナー粒子100部に、一次平均粒子径13.0nmのシリカ微粒子1.0部を添加し、ヘンシェルミキサー(FM−75型、日本コークス工業(株)製)で周速度45m/sec、5min混合し、目開き54μmの超音波振動篩を通過させトナー1を得た。トナー1の概要及び平均円形度を表2に示す
Figure 2019074713
<トナー製造例2〜20>
表2に示す通りに処方を変更した以外は、トナー製造例1と同様にしてトナー2〜20を得た。概要を表2に示す。
<トナー製造例21〜26、28〜30>
表2に示す通りに処方を変更し、図1で示す表面処理装置による熱処理の代わりにトナー粒子を40℃の環境に24h保管することにより熱処理トナー粒子を得ること以外は、トナー製造例1と同様にしてトナー21〜26、28〜30を得た。概要を表2に示す。<トナー製造例27>
表2に示す通りに処方を変更し、熱処理を行なわないこと以外は、トナー製造例1と同様にしてトナー21〜26、28〜30を得た。概要を表2に示す。
なお、各製造例で使用した離型剤は以下の通り。
エステル系ワックス:ベヘン酸ベヘニル、融点80℃
エステル系ワックス:ベヘン酸ベヘニル、融点70℃
エステル系ワックス:ペンタエリスリトール−テトラステアレート、融点60℃
エステル系ワックス:ベヘン酸ベヘニル、融点75℃
エステル系ワックス:ペンタエリスリトール−テトラステアレート、融点65℃
アミド系ワックス:ステアリン酸アミド、融点102℃
エステル系ワックス:ステアリン酸メチル、融点38℃
アミド系ワックス:ラウリン酸アミド、融点90℃
アミド系ワックス:ベヘン酸アミド、融点110℃
アミド系ワックス:ラウリン酸アミド、融点85℃
アミド系ワックス:N,N‘−ジオレイルアジピン酸アミド、融点115℃
炭化水素系ワックス:フィッシャートロプシュワックス、融点95℃
炭化水素系ワックス:フィッシャートロプシュワックス、融点90℃
炭化水素系ワックス:フィッシャートロプシュワックス、融点108℃
炭化水素系ワックス:フィッシャートロプシュワックス、融点110℃
<磁性コア粒子の製造例>
工程1(秤量・混合工程):
Fe60.2質量%
MnCO33.9質量%
Mg(OH)4.8質量%
SrCO1.1質量%
となるようにフェライト原材料を秤量した。その後、ジルコニア(φ10mm)のボールを用いた乾式ボールミルで2時間粉砕・混合した。
工程2(仮焼成工程):
粉砕・混合した後、バーナー式焼成炉を用い大気中で、1000℃で3時間焼成し、仮焼フェライトを作製した。フェライトの組成は、下記の通り。
(MnO)a(MgO)b(SrO)c(Fed
上記式において、a=0.39、b=0.11、c=0.01、d=0.50
工程3(粉砕工程):
クラッシャーで0.5mm程度に粉砕した後に、ジルコニア(φ10mm)のボールを用い、仮焼フェライト100部に対し、水を30部加え、湿式ボールミルで2時間粉砕した。
そのスラリーを、ジルコニアのビーズ(φ1.0mm)を用いた湿式ビーズミルで4時間粉砕し、フェライトスラリーを得た。
工程4(造粒工程):
フェライトスラリーに、バインダーとして仮焼フェライト100部に対してポリビニルアルコール2.0部を添加し、スプレードライヤー(製造元:大川原化工機)で、約36μmの球状粒子に造粒した。
工程5(本焼成工程):
焼成雰囲気をコントロールするために、電気炉にて窒素雰囲気下(酸素濃度1.00体積%以下)で、1150℃で4時間焼成した。
工程6(選別工程):
凝集した粒子を解砕した後に、目開き250μmの篩で篩分して粗大粒子を除去し、磁性コア粒子1を得た。
<コート樹脂の製造例>
シクロヘキシルメタクリレートモノマー 26.8部
メチルメタクリレートモノマー 0.2部
メチルメタクリレートマクロモノマー 8.4部
(片末端にメタクリロイル基を有する重量平均分子量5000のマクロモノマー)
トルエン 31.3部
メチルエチルケトン 31.3部
上記材料を、還流冷却器、温度計、窒素導入管及び攪拌装置を取り付けた四つ口のセパラブルフラスコに添加し、窒素ガスを導入して充分に窒素雰囲気にした。その後、80℃まで加温し、2.0部のアゾビスイソブチロニトリルを添加して5時間還流し重合させた。得られた反応物にヘキサンを注入して共重合体を沈殿析出させ、沈殿物を濾別後、真空乾燥してコート樹脂を得た。
<磁性キャリア製造例>
コート樹脂 20.0質量%
トルエン 80.0質量%
上記材料をビーズミルで分散混合し、樹脂液を得た。
該磁性コア粒子100部をナウタミキサに投入し、さらに、該樹脂液を樹脂成分の量が2.0部になるようにナウタミキサに投入した。減圧下で温度70℃に加熱し、100rpmで混合し、4時間かけて溶媒除去及び塗布操作を行った。その後、得られた試料をジュリアミキサーに移し、窒素雰囲気下、温度100℃で2時間熱処理した後、目開き70μmの篩で分級して磁性キャリアを得た。得られた磁性キャリアの体積分布基準50%粒径(D50)は、38.2μmであった。
以上のトナー1〜30と該磁性キャリアで、トナー濃度が8.0質量%になるようにV型混合機(V−10型:株式会社徳寿製作所)で0.5s−1、回転時間5minで混合し、二成分系現像剤1〜30を得た。
<実施例1>
[耐久性]
画像形成装置として、キヤノン製デジタル商業印刷用プリンターimageRUNNER ADVANCE C9075 PRO改造機を用い、シアン位置の現像器に二成分系現像剤1を入れ、紙上のトナーの載り量が所望になる画像を形成し、後述の評価を行った。
改造点としては、定着温度、プロセススピードを自由に設定できるように変更した。画像出力評価時、現像剤担持体の直流電圧VDC、静電潜像担持体の帯電電圧V、及びレーザーパワーは、FFh画像(ベタ画像)のトナーの紙上への載り量が0.35mg/cmとなるように調整した。FFhとは、256階調を16進数で表示した値であり、00hが256階調の1階調目(白地部)であり、FFhが256階調の256階調目(ベタ部)である。
紙:CS−680(68.0g/m)(キヤノンマーケティングジャパン株式会社)
紙上のトナーの載り量:0.35mg/cm(FFh画像)
評価画像:上記A4用紙画像比率100%のチャート
定着試験環境:高温高湿環境、温度30℃/湿度85%RH(以下「H/H」)
耐久画像出力試験として、画像比率0.1%のFFh出力の帯チャートを用いて、A4用紙に10,000枚出力を行った。その後、上記評価画像を出力し、画像中の白斑点の個数を目視で確認した。F以上を本発明の効果が得られていると判断した。
(評価基準)
A:白斑点が0個以上1個以下
B:白斑点が2個以上4個以下
C:白斑点が5個以上7個以下
D:白斑点が8個以上10個以下
E:白斑点が11個以上15個以下
F:白斑点が16個以上20個以下
G:白斑点が21個以上25個以下
H:白斑点が26個以上30個以下
I:白斑点が31個以上
<低温定着性評価>
キヤノン製フルカラー複写機imageRUNNER ADVANCE C9075PROを、定着温度、プロセススピードを自由に設定できるように改造して定着温度領域の試験を行った。画像は単色モードで常温常湿度環境下(23℃/50%RH)において、紙上のトナー載り量が1.2mg/cmになるように調整し、未定着画像を作成した。評価紙は、コピー用紙GF−C081(A4、坪量81.4g/m)キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)を用い、画像印字比率25%で画像を形成した。
その後、低温低湿度環境下(15℃/10%RH)において、プロセススピードを450mm/secに設定し、定着温度を100℃から順に5℃ずつ上げ、オフセットが生じない温度の下限を低温定着温度とした。低温定着温度について、140℃以下を本発明の効果が得られていると判断した。
<紙分離性評価>
キヤノン製フルカラー複写機imageRUNNER ADVANCE C9075PROを、定着温度、プロセススピードを自由に設定できるように改造して定着温度領域の試験を行った。画像は単色モードで常温常湿度環境下(23℃/50%RH)において、紙上のトナー載り量が1.2mg/cmになるように調整し、未定着画像を作成した。評価紙は、コピー用紙GFR070(A4、坪量67.0g/m、キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)を用い、画像印字比率25%で画像を形成した。
その後、高温高湿度環境下(30℃/85%RH)において、プロセススピードを100mm/secに設定し、定着温度を100℃から順に5℃ずつ上げ、定着部材からの分離不良が発生しない温度幅を分離可能領域とした。分離可能領域の上限温度を分離可能温度とした。評価結果を表3に示す。分離可能温度について、120℃以上を本発明の効果が得られていると判断した。
<実施例2〜21、及び比較例1〜9>
二成分系現像剤2〜30を用いた以外は、実施例1と同様にして評価を行った。評価結果を表3に示す。
Figure 2019074713
1:原料定量供給手段、2:圧縮気体流量調整手段、3:導入管、4:突起状部材、5:供給管、6:処理室、7:熱風供給手段、8(8−1,8−2,8−3):冷風供給手段、9:規制手段、10:回収手段、11:熱風供給手段出口、12:分配部材、13:旋回部材、14:粉体粒子供給口

Claims (6)

  1. 非晶性の結着樹脂、結晶性ポリエステル樹脂、着色剤、離型剤A及び離型剤Bを含むトナー粒子を有するトナーであって、
    該トナー粒子は熱によって表面処理されており、
    該トナーの示差走査熱量分析装置(DSC)で測定される昇温時の吸熱曲線において、該離型剤A及びB由来の最大吸熱ピークのピーク温度(℃)をそれぞれTa及びTbとし、該結晶性ポリエステル樹脂由来の最大吸熱ピークのピーク温度(℃)をTcとしたとき、Ta、Tb及びTcが下記式(1)〜(3)を満たすことを特徴とするトナー。
    Tc≦Ta≦Tb (1)
    10≦Tb−Ta≦50 (2)
    90≦Tb≦110 (3)
  2. 前記結晶性ポリエステル樹脂が、炭素数6以上12以下の脂肪族ジオールから選ばれるアルコール成分を主成分として含む単量体と、炭素数6以上12以下の脂肪族ジカルボン酸化合物から選ばれるカルボン酸成分を主成分として含む単量体との縮重合物である請求項1に記載のトナー。
  3. 前記非晶性の結着樹脂の溶解度パラメーターをSPとし、前記離型剤A及び離型剤Bの溶解度パラメーターを、それぞれSPa及びSPbとしたとき、SP、SPa及びSPbが、下記式(4)及び(5)を満たす請求項1又は2に記載のトナー。
    1.0≦SP−SPa≦2.5 (4)
    1.0≦SP−SPb≦2.5 (5)
  4. 前記離型剤A及び離型剤Bが炭化水素系ワックスである請求項1〜3のいずれか一項に記載のトナー。
  5. 前記非晶性の結着樹脂は、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、及びこれらのハイブリッド樹脂からなる群より選択される一種以上を含む請求項1〜4のいずれか一項に記載のトナー。
  6. 非晶性の結着樹脂、結晶性ポリエステル樹脂、着色剤、離型剤A及び離型剤Bを含むトナー粒子を有するトナーの製造方法であって、
    該トナー粒子を熱によって表面処理する工程を有し、
    該結晶性ポリエステル樹脂、離型剤A及び離型剤Bの示差走査熱量分析装置(DSC)で測定される昇温時の吸熱曲線において、該離型剤A及びBの最大吸熱ピークのピーク温度(℃)をそれぞれTa及びTbとし、該結晶性ポリエステル樹脂の最大吸熱ピークのピーク温度(℃)をTcとしたとき、Ta、Tb及びTcが下記式(1)〜(3)を満たすことを特徴とするトナーの製造方法。
    Tc≦Ta≦Tb (1)
    10≦Tb−Ta≦50 (2)
    90≦Tb≦110 (3)
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