JP2019073778A - Alめっき鋼管部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】Alめっき鋼管をSTAF工法により加工することで製造される、スポット溶接性に優れるAlめっき鋼管部品を提供すること。【解決手段】本発明に係るAlめっき鋼管部品は、所定の断面形状を有する中空部と、前記中空部の外表面から突出するフランジ部と、を少なくとも備え、前記中空部及び前記フランジ部は、同一の鋼材を素材とし、前記中空部及び前記フランジ部の表面は、Al−Fe系合金、及び、Al−Fe−Si系合金の少なくとも何れかを含有するめっき層で被覆されており、前記めっき層の厚みは、5μm〜50μmの範囲内であり、前記フランジ部における前記めっき層の表面粗さは、JIS B0610で規定された中心線平均粗さRaで、0.3μm〜1.2μmの範囲内である。【選択図】図1A

Description

本発明は、Alめっき鋼管部品に関する。
近年、環境保護及び地球温暖化の抑制のために、化石燃料の消費を抑制する要請が高まっており、この要請は、様々な製造業に対して影響を与えている。例えば、移動手段として日々の生活や活動に欠かせない自動車についても例外ではなく、車体の軽量化などによる燃費の向上等が求められている。しかしながら、自動車では単に車体の軽量化を実現することは製品品質上許されず、適切な安全性を確保する必要がある。
自動車の構造の多くは、鋼材(特に、鋼板や鋼管)により形成されており、これら鋼材の質量を低減することが、車体の軽量化にとって重要である。しかしながら、上述の通り、単に鋼材の質量を低減することは許されず、鋼材の機械的強度を確保することもが求められる。このような鋼材に対する要請は、自動車製造業のみならず、様々な製造業でも同様に高まっている。よって、鋼材の機械的強度を高めることにより、以前使用されていた鋼材より薄くしても機械的強度を維持又は高めることが可能な鋼材について、研究開発が行われている。
一般的に、鋼管は、その閉断面形状に起因して質量に対する剛性を保ちやすいという特徴があり、種々の部材の軽量化に貢献する可能性がある。ただし、高い機械的強度を有する鋼管材料は、曲げ加工等の成形加工において、成形性及び形状凍結性が低下する傾向にあり、複雑な形状に加工する場合、加工そのものが困難となる。この鋼管の成形性についての問題を解決する手段の一つとして、近年、STAF(Steel Tube Air Forming)(登録商標)工法と呼ばれる方法が提案されている(例えば、以下の特許文献1及び特許文献2を参照。)。このSTAF工法では、成形対象である鋼管を金型で挟持したうえで、一旦高温(例えば、オーステナイト域)まで通電加熱し、加熱により軟化した鋼管の中空部に対して所定の圧力の気体を供給することでブロー成形した後に、冷却する。このSTAF工法によれば、鋼管を一旦高温に加熱して軟化させるため、鋼管を容易にブロー加工することができ、更に、成形後の冷却による焼き入れ効果により、鋼管の機械的強度を高めることができる。従って、かかるSTAF工法により、良好な形状凍結性と高い機械的強度とを両立したフランジ部を有する中空部材を、容易に製造することができる。
ここで、STAF工法と類似する技術として、鋼管に対して加熱、成形及び焼入れを行う3DQ(Three−dimensional hot bending and direct quench)と呼ばれる技術がある。3DQは、内圧を付与するわけでないために、拡管/縮管加工が困難であり、また、フランジを付与することも難しい一方で、STAF工法は、拡管/縮管加工が可能であり、また、フランジを付与することも可能である。そのため、STAF工法により製造された中空部材は、その後、部品として他の部品との接合が容易になるという特徴を有している。
特開2016− 36816号公報 特開2016−112567号公報
上記特許文献1及び特許文献2に開示されているようなSTAF工法を、例えば酸素を含む大気中で実施した場合、鋼管を例えば800℃以上の高温に加熱することで表面の鉄などが酸化して、スケール(酸化物)が発生する。従って、STAF工法を適用した後に、表面に発生したスケールを除去する工程(デスケーリング工程)が必要となり、生産性が低下する。また、耐食性を必要とする部材等では、加工後に部材表面へ防錆処理や金属被覆を実施する必要があり、表面清浄化工程、表面処理工程が必要となって、やはり生産性が低下する。更に、デスケーリングの目的でショットブラストを使用した場合には、かかるショットブラスト工程による形状劣化の懸念があり、また、デスケーリングの目的で酸洗を使用した場合には、酸処理液の廃棄工程が必要となる。
このような生産性の低下等を抑制するために、本発明者らは、STAF工法に供される鋼管の表面を被覆することを検討した。かかる被覆の一例として、自動車鋼板等に広く用いられている、犠牲防食作用のある亜鉛系めっき被覆が考えられる。しかしながら、STAF工法における加熱温度(例えば、800〜1000℃程度)は、Znの沸点(906℃)より高くなる可能性があり、STAF工法において材料を加熱したときに表面のめっき層が蒸発して、表面性状の著しい劣化の原因となることが懸念される。そこで、本発明者らが更なる検討を行った結果、高温に加熱するSTAF工法を実施する鋼管に対しては、Zn系の金属被覆に比べて沸点が高いAl系の金属を被覆した鋼管(いわゆるAlめっき鋼管)を使用することが望ましいのではないか、との知見を得るに至った。
ここで、Alめっき鋼管を製造する方法としては、例えば、鋼板の両面にAlめっきが施されたAlめっき鋼板を曲げ加工し、両端部を押しつけて電縫溶接する方法や、鋼管を溶融Alめっき浴に浸漬したり、アルミイオンを含む非水溶液を用いて電気めっきしたりするなどして、鋼管の表面にAlめっき層を形成する方法等が考えられる。かかる方法により製造されたAlめっき鋼管の少なくとも外表面には、Alめっき層が存在する。かかるAlめっき鋼管をSTAF工法により加工してAlめっき鋼管部品とした場合、ブロー加工によって成形されたフランジ部では、Alめっき層が二重に存在するようになる。そのため、かかるAlめっき鋼管部品を、鋼板部品と溶接する際に、鋼板を用いた部材同士を溶接する場合とは異なる状況となり、溶接性(特に、スポット溶接性)が低下することが判明した。具体的には、加熱した後のAlめっき層は、Al−Fe系合金を含むめっき層に変化し、抵抗が大きくなる。また、かかる表面を二重に有するAlめっき鋼管は、より抵抗が大きく、チリ発生しやすい。更に、板厚も大きくなり、加圧の効果が現れにくくなる。特に、Alめっき鋼管の加熱後の表面粗度が大きい場合には、加圧時に通電面積が広がりきれず、局部通電となって極めてチリが出やすくなる。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、Alめっき鋼管をSTAF工法により加工することで製造される、スポット溶接性に優れるAlめっき鋼管部品を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討を行った結果、フランジ部におけるめっき層の表面粗さを所定の範囲内とすることで、STAF工法により製造されたAlめっき鋼管部品のフランジ部におけるスポット溶接性を向上させることが可能であるとの知見を得て、以下で説明するような本発明に想到した。
かかる知見に基づき完成された本発明の要旨は、以下の通りである。
[1]所定の断面形状を有する中空部と、前記中空部の外表面から突出するフランジ部と、を少なくとも備え、前記中空部及び前記フランジ部は、同一の鋼材を素材とし、前記中空部及び前記フランジ部の表面は、Al−Fe系合金、及び、Al−Fe−Si系合金の少なくとも何れかを含有するめっき層で被覆されており、前記めっき層の厚みは、5μm〜50μmの範囲内であり、前記フランジ部における前記めっき層の表面粗さは、JIS B0610で規定された中心線平均粗さRaで、0.3μm〜1.2μmの範囲内である、Alめっき鋼管部品。
[2]連続した異形閉断面構造を有する、[1]に記載のAlめっき鋼管部品。
[3]前記めっき層中には、未合金のAlが残存しない、[1]又は[2]に記載のAlめっき鋼管部品。
[4]前記めっき層は、Al−Fe系合金のε相を主体とするめっき層である、[1]〜[3]の何れか1つに記載のAlめっき鋼管部品。
[5]前記鋼材は、鋼成分として、質量%で、C:0.15〜0.5%、Si:0.01〜2%、Mn:0.6〜3%、B:0.0001〜0.1%を含有し、残部がFe及び不純物である、[1]〜[4]の何れか1つに記載のAlめっき鋼管部品。
[6]前記鋼材は、鋼成分として、残部のFeの一部に換えて、質量%で、0.01%以上0.1%以下のTi、0.01%以下のP、0.006%以下のN、0.1%以下のAl、及び、1.5%以下のCrの少なくとも何れかを含有する、[5]に記載のAlめっき鋼管部品。
[7]前記めっき層の表面に、更に、ZnOを主体とする皮膜を備え、前記ZnOを主体とする皮膜の付着量は、金属Znとして、0.1g/m〜2g/mである、[1]〜[6]の何れか1つに記載のAlめっき鋼管部品。
以上説明したように本発明によれば、Alめっき鋼管をSTAF工法により加工することで、スポット溶接性に優れるAlめっき鋼管部品を提供することが可能となる。
本発明の実施形態に係るAlめっき鋼管部品の断面構造の一例を模式的に示した説明図である。 同実施形態に係るAlめっき鋼管部品の断面構造の他の一例を模式的に示した説明図である。 同実施形態にAlめっき鋼管部品について説明するための説明図である。 同実施形態に係るAlめっき鋼管部品の製造方法の流れの一例を示した流れ図である。 同実施形態に係るAlめっき鋼管部品の製造方法について説明するための説明図である。 同実施形態に係るAlめっき鋼管部品の製造方法について説明するための説明図である。 同実施形態に係るAlめっき鋼管部品の製造方法について説明するための説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(Alめっき鋼管部品について)
以下では、図1A〜図2を参照しながら、本発明の実施形態に係るAlめっき鋼管部品について、詳細に説明する。図1Aは、本実施形態に係るAlめっき鋼管部品の断面構造の一例を模式的に示した説明図であり、図1Bは、本実施形態に係るAlめっき鋼管部品の断面構造の他の一例を模式的に示した説明図である。図2は、本実施形態にAlめっき鋼管部品について説明するための説明図である。
<Alめっき鋼管部品の全体構造について>
本実施形態に係るAlめっき鋼管部品1は、Alめっき鋼管を素材として、かかるAlめっき鋼管を、以下で例示するようなSTAF工法により成形することで製造される。このAlめっき鋼管部品1は、図1Aに模式的に示したように、中空部3と、フランジ部5と、を有している。
中空部3は、所定の断面形状を有している。ここで、中空部3における断面形状は特に限定されるものではなく、図1Aに示したような矩形状であってもよいし、円形状であってもよいし、楕円形状や多角形状などの各種の異形形状であってもよい。かかる中空部3の断面形状は、STAF工法で使用する金型の形状に依存し、金型の形状を所望の形状とすることで、中空部3の断面形状を調整することができる。
フランジ部5は、中空部3の外表面から突出するように設けられている。ここで、本実施形態に係るAlめっき鋼管部品1におけるフランジ部5の個数や、フランジ部5が設けられている位置については、特に限定されるものではなく、1以上の任意の個数のフランジ部5を、中空部3の任意の箇所に設けることができる。また、フランジ部5の形状についても、図1Aに示した例に限定されるものではなく、任意の形状とすることができる。かかるフランジ部5の形状、個数、設置位置についても、STAF工法で使用する金型の形状に依存し、金型の形状を所望の形状とすることで、フランジ部5の形状、個数、設置位置等を調整することができる。
これら中空部3及びフランジ部5は、同一の鋼材11を素材とし、かつ、図1Aに模式的に示したように、中空部3とフランジ部5との間で接合面が存在せずに、一体となっている。このような一体構造は、素材であるAlめっき鋼管を、STAF工法により熱間ブロー成形することで実現される。
また、本実施形態に係るAlめっき鋼管部品1において、中空部3及びフランジ部5の表面は、めっき層13で全体が被覆されている。このめっき層13は、Al−Fe系合金、及び、Al−Fe−Si系合金の少なくとも何れかを含有する。
めっき層13の厚みは、Alめっき鋼管部品1の外表面及び内表面のそれぞれで、例えば、5μm〜50μmの範囲内であることが好ましい。めっき層13の厚みが5μm未満となる場合には、Alめっき鋼管部品1の耐食性が十分ではなくなる可能性があるため、好ましくない。また、めっき層13の厚みが50μmを超える場合には、Alめっき鋼管部品1の耐食性が飽和する一方で、Alめっき鋼管部品1の製造コストが増加するため、好ましくない。また、めっき層13の厚みが50μmを超える場合、その理由は不明であるが表面粗度が大きくなりやすく、以下で詳述するような、本実施形態で規定する表面粗度とすることが困難となるため、好ましくない。めっき層13の厚みは、より好ましくは、10μm〜40μmの範囲内である。
以上のような層構造を有するAlめっき鋼管部品1は、中空部3及びフランジ部5の双方が、(接合面の存在しない)連続した鋼材11及びめっき層13で構成された、連続した異形閉断面構造を有している。
なお、本実施形態に係るAlめっき鋼管部品1について、図1Aに示した例では、中空部3及びフランジ部5の外形が直線で構成されているが、Alめっき鋼管部品1の外形は、曲線で構成されていてもよいし、直線と曲線の双方で構成されていてもよい。また、中空部3及びフランジ部5の角部(コーナー部位)は、R形状を有していてもよい。
また、図1Aに示した例では、めっき層13が鋼材11の外面及び内面の双方に存在している場合を示しているが、例えば図1Bに示したように、めっき層13は、鋼材11の外面側又は内面側の何れか一方にのみ存在していてもよい。本実施形態に係るAlめっき鋼管部品1が示す従来技術に比較してのスポット溶接性の優位性(改善効果)は、めっき層13が鋼材11の外面及び内面に存在する場合により顕著なものとなるが、めっき層13が鋼材11の一方の面にのみ存在している場合であっても、本実施形態に係るAlめっき鋼管部品1は、従来技術に比較し優れたスポット溶接性を示す。めっき層13が、鋼材11の一方の面側にのみ存在するのか、鋼材11の両方の面に存在するのか、については、Alめっき鋼管部品1の素材としたAlめっき鋼管でのAlめっき層の付着状態に依存する。
図1A及び図1Bに示したような、本実施形態に係るAlめっき鋼管部品1において、めっき層13の表面に、更に、ZnOを主体とする皮膜(図示せず。)が形成されていてもよい。かかるZnOを主体とする皮膜は、素材であるAlめっき鋼管にSTAF工法を適用して、本実施形態に係るAlめっき鋼管部品1を製造した後に、めっき層13上に形成してもよいし、素材であるAlめっき鋼管の表面にZnOを主体とする皮膜を形成した上で、かかるAlめっき鋼管に対してSTAF工法を適用することで形成することもできる。ZnOを主体とする皮膜がめっき層13の表面に存在することで、Alめっき鋼管部品1に対して各種の化成処理を施す場合に、化成処理液との反応性を改善する(換言すれば、化成処理皮膜との塗膜密着性を向上させる)ことができる。また、ZnOを主体とする皮膜を、STAF工法の適用に先立ちAlめっき鋼管の表面に形成する場合には、STAF工法における潤滑性(素材であるAlめっき鋼管と、金型との間の潤滑性)を改善することができる。
かかるZnOを主体とする皮膜の付着量は、Alめっき鋼管部品1の片面あたり、金属Znとして、0.1g/m〜2g/mの範囲内であることが好ましい。ZnOを主体とする皮膜の付着量が0.1g/m以上である場合に、上記のような塗膜密着性向上効果や潤滑性向上効果などを効果的に発揮させることができる。一方、ZnOを主体とする皮膜の付着量が2g/mを超える場合には、ZnOの皮膜抵抗が加算されるために、表面粗度を以下で詳述するように制御したとしてもスポット溶接がより困難となる。なお、自動車等に用いられる高強度鋼管部品において、鋼管部品の内面は腐食環境に晒される可能性は低いため、ZnOを主体とする皮膜を、鋼材11の外面となる側だけに付与することも可能である。
以上、図1A及び図1Bを参照しながら、本実施形態に係るAlめっき鋼管部品1の全体構造について説明した。
<鋼材11について>
次に、本実施形態に係るAlめっき鋼管部品1を構成する鋼材11について、詳細に説明する。
Alめっき鋼管部品1の素材となる鋼材11としては、STAF工法による加工後に高い機械的強度(例えば、引張強度、降伏点、伸び、絞り、硬さ、衝撃値、疲れ強さ、クリープ強さなどの機械的な変形又は破壊に関する諸性質を意味する。)を有するように設計された鋼材(例えば、焼入れ性の高い鋼材)を使用することが好ましい。本実施形態で使用されうる、高い機械的強度を実現する鋼材の成分の一例は、以下の通りである。
かかる鋼材は、質量%で、C:0.15〜0.5%、Si:0.01〜2%、Mn:0.6〜3%、B:0.0001〜0.1%を含有し、残部がFe及び不純物からなる。以下に、鋼中に含有される各成分について、簡単に説明する。
Cは、目的とする機械的強度を確保するために含有させる元素である。Cの含有量が0.15質量%未満である場合には、十分な機械的強度の向上が得られず、Cを含有させる効果が乏しくなる。一方、Cの含有量が0.5質量%を超える場合には、鋼材を更に硬化させることができるものの、溶融割れが生じやすくなる。従って、Cの含有量は、質量%で、0.15%以上0.5%以下であることが好ましい。
Siは、機械的強度を向上させる強度向上元素の一つであり、Cと同様に、目的とする機械的強度を確保するために含有させる。Siの含有量が0.01質量%未満である場合には、強度向上効果を発揮しにくく、十分な機械的強度の向上が得られない。一方、Siは、易酸化性元素でもある。よって、Siの含有量が2質量%を超える場合には、種々のめっき性向上対策を実施したとしても溶融Alめっきを行う際にめっき濡れ性が低下して、不めっきが生じる。従って、Siの含有量は、質量%で、0.01%以上2%以下であることが好ましい。
Mnは、鋼を強化させる強化元素の一つであり、焼入れ性を高める元素の一つでもある。更に、Mnは、不純物の一つであるSによる熱間脆性を防止するために有効な元素である。Mnの含有量が0.6質量%未満である場合には、これらの効果が得られず、0.6質量%以上で上記効果が発揮される。一方、Mnの含有量が3質量%を超える場合には、残留γ相が多くなり過ぎて強度が低下する恐れがある。従って、Mnの含有量は、質量%で、0.5%以上3%以下であることが好ましい。
Bは、焼入れ時に作用して強度を向上させる効果を有する元素である。Bの含有量が0.0001質量%未満である場合には、このような強度向上効果が低い。一方、Bの含有量が0.1質量%を超える場合には、介在物を形成して脆化し、疲労強度を低下させる恐れがある。従って、Bの含有量は、質量%で、0.0001%以上0.1%以下であることが好ましい。
上記鋼板は、上記以外の元素として、残部のFeの一部に換えて、Cr:0.01〜1.5質量%、Al:0.01〜0.1質量%、N:0.001〜0.02質量%、P:0.001〜0.05質量%、S:0.001〜0.05質量%、Ti:0.01〜0.1質量%程度の少なくとも何れかを含有することが多い。Crは、Mnと同様に焼入性に効果がある元素であり、Alは、脱酸剤として用いられる元素である。また、Tiは、Nと反応してTiNを生成することでBN析出を抑制して、Bの焼入れ性を確保させる効果がある。
本実施形態において、Alめっき鋼管部品1の素材となるAlめっき鋼管を、上記のような鋼材を母材とするAlめっき鋼板を電縫溶接することで製造する場合、Alめっき鋼板の曲げ加工及び溶接が必要となる。また、曲げ加工されたAlめっき鋼板の端部を溶接する際に生じる溶接ビード部に対しては、Al等を溶射することで補修することが望ましい。Al等を溶射しない場合、溶接部からの酸化及び脱炭が起こり、溶接管の使用中に腐食する懸念がある。Al等を含有する金属溶射を適用することで、溶接部からの酸化及び脱炭をある程度抑制することが可能となる。この際の溶射金属との密着性に関して、鋼材に含有されるP、N、Alが影響する。そのため、鋼材におけるP、N、Alの含有量は、それぞれ、P:0.01質量%以下、N:0.006質量%以下、Al:0.1質量%以下であることが特に好ましい。P、N、Alを上記の含有量以上で含有する鋼材を用いた場合、補修溶射部の密着性が低下し、STAF工法における加工時の昇温等で、溶射部が剥離してしまう場合がある。
本実施形態に係る鋼材11は、その他、製造工程などで混入してしまう不純物を含んでいてもよい。かかる不純物としては、例えば、Ni、Cu、Mo、O、W、Sb等が存在しうる。
上記のような成分を含有する鋼材は、Alめっきされた後、STAF工法における通電加熱及び金型での冷却によって焼入れされて、引張強度で約1500MPa以上の機械的強度を有するようになる。このように高い機械的強度を有する鋼材ではあるが、STAF工法を採用することで、通電加熱により軟化した状態でブロー加工を行うことができるので、容易に成形することができる。また、鋼材は、高い機械的強度を実現でき、ひいては、軽量化のために薄くしたとしても機械的強度を維持又は向上することができる。
また、焼入れされたAlめっき鋼管部品1の鋼材11の硬度は、ビッカース硬度(Hv)で350〜800程度の硬度を有する。かかる硬度の値は、鋼中のC量にほぼ対応するもので、C量0.15質量%においては、Hvは350程度となり、C量0.5質量%においては、Hvは800程度となる。なお、Hvは、JIS Z2244に則して測定可能であり、Hvを測定する際には、鋼材の板厚中央部付近を荷重5kgf(1kgfは、約9.8Nである。)で測定するものとする。
<めっき層13について>
続いて、本実施形態に係るAlめっき鋼管部品1を構成するめっき層13について、詳細に説明する。
本実施形態に係るAlめっき鋼管部品1が有するめっき層13は、先だって言及したように、Al−Fe系合金、及び、Al−Fe−Si系合金の少なくとも何れかを含有する合金めっき層である。
ここで、本実施形態に係るAlめっき鋼管部品1のめっき層13のうち、特にフランジ部5に該当する部分のめっき層13は、以下で詳述するように、STAF工法により素材となるAlめっき鋼管を熱間ブロー加工することで形成される結果、平坦な表面を有する傾向を有する。これは、STAF工法では、加熱された鋼管の中空部に対して高い圧力の気体を供給することで熱間ブロー加工が施されるが、供給される高い圧力に耐えるだけの圧力が、鋼管を挟持している金型(特に、フランジ部に対応している部分の金型)に印加されるからである。本実施形態に係るめっき層13は、フランジ部5に対応する部分の表面粗さが、JIS B0610で規定された中心線平均粗さRaで、0.3μm〜1.2μmの範囲内となるようにする。
フランジ部5の表面粗さを上記のような表面粗さとするための制御因子について、述べる。表面粗さは、材料側条件、加熱条件及び成形条件に依存する。影響が相対的に大きい因子は、フランジ部5の金型条件(すなわち、成形条件)である。すなわち、金型の表面粗さを小さくし、更に、CrN、TiN系の皮膜やCrめっき等を金型表面に施して、金型表面の硬度をより大きくすることで、高い面圧が加わったときに金型側の表面は変形し難くなる。なお、材料側の表面硬度は、熱履歴及び金型接触時の温度が一定との前提においてほぼ一定となり、金型表面粗さを適切に調整することで、フランジ部5の表面粗さを、所望の状態に管理することが可能となる。
また、フランジ部5の表面粗さには、材料側条件及び加熱条件等も大きな制御因子となる。例えば、材料における元来のめっき厚を厚くすることで、同じ加熱条件で処理した場合であっても、表面粗さが大きくなるように制御することが可能となる。この場合、フランジ部5においても、表面粗さは大きくすることができる。また、材料におけるめっき層13の付着量条件と加熱条件とを適切に選定して特定のAl−Fe相を表面に形成させることで表面の硬度を変化させ、金型と押圧力による変形挙動を制御することで表面粗さの調整が可能である。更には、例えばめっき層13中のSi量を調整することで生成する相を制御することも可能であり、このような現象を利用することでも、フランジ部5の表面粗さの制御は可能である。例えば、フランジ部5の表面粗さを大きくするためには、材料側因子として、めっき層13の付着量を大きすること、及び、めっき層13中のSi量を小さくすることがそれぞれ有効であり、加熱条件としては昇温速度を小さくすることが有効である。
従って、本実施形態に係るAlめっき鋼管部品1では、上記のような材料側条件、加熱条件及び成形条件の組み合わせを適切に選定することで、めっき層13のうちフランジ部5に対応する部分の表面粗さを、JIS B0610で規定された中心線平均粗さRaで、0.3μm〜1.2μmの範囲内となるようにする。
なお、上記のようなフランジ部5におけるめっき層13の表面粗さは、Alめっき鋼管部材1の素材となるAlめっき鋼管でのAlめっき層の表面粗さには依存しない。これは、STAF工法によってAlめっき鋼管を熱間ブロー成形する際に、通電加熱によりAlめっき層が一旦溶融した後合金化し、STAF工法で用いられる金型にめっき金属が接触することで冷却されて、めっき層13となるからである。ここで、フランジ部5におけるめっき層13の表面粗さをRaで0.3μm未満とすることは、STAF工法に用いられる金型の表面粗さを制御したとしても困難が伴う。一方、フランジ部5におけるめっき層13の表面粗さがRaで1.2μmを超える場合には、Alめっき鋼管部品1のフランジ部5におけるスポット溶接性を向上させることができない。
本実施形態に係るAlめっき鋼管部品1は、図1A及び図1Bに模式的に示したようにフランジ部5を有しているため、Alめっき鋼管部品1を鋼板に連結する際には、図2に模式的に示したように、Alめっき鋼管部品1のフランジ部5を鋼板に溶接することが行われる。ここで、STAF工法で製造されるAlめっき鋼管部品1のフランジ部5では、図1A〜図2に示したように、めっき層が二重に存在している。しかしながら、フランジ部5がRaで0.3μm〜1.2μmという表面粗さを有していることでスポット溶接時の接触面積が増加して、スポット溶接性を向上させることができる。
フランジ部5におけるめっき層13の表面粗さは、好ましくは、Raで0.3μm〜1.0μmであり、より好ましくは、Raで0.4μm〜0.9μmである。
なお、本実施形態に係るAlめっき鋼管部品1において、フランジ部5以外のめっき層13の表面粗さは特に規定するものではないが、JIS B0610で規定された中心線平均粗さRaで、例えば、0.7μm〜2.5μm程度となる。
ここで、フランジ部5におけるめっき層13の表面粗さRaは、JIS規格に準拠した触針式粗度計又は光学式粗度計を用いて、測定することが可能である。
また、Alめっき鋼管部品1が有するめっき層13は、Al−Fe系合金のε相(FeAl)を主体とするめっき層であることが、より好ましい。Al−Fe系合金のε相は、Al−Fe系合金の他の合金相やAl−Fe−Si系合金と比較して、相対的に柔らかい合金相である。そこで、めっき層13をAl−Fe系合金のε相を主体とするめっき層とすることで、スポット溶接時の接触面積をより大きくして、スポット溶接後の継手強度を向上させることが可能となり、上記のようなフランジ部5における表面粗さRaが与える効果と相まって、優れたスポット溶接性及びスポット溶接継手強度の双方を実現することが可能となる。かかるAl−Fe系合金のε相は、Alめっき鋼管部品1をSTAF工法により製造する際に、素材となるAlめっき鋼管の加熱温度を適切に制御することで生成させることができる。
Alめっき鋼管部品1のめっき層13の状態は、表面まで合金化された状態で、かつ、合金化の結果形成されるめっき層中のFe酸化物(スケール)の発生率が5%以下であることが好ましい。また、Alめっき鋼管部品1として更に好ましいめっき層13の状態は、表面まで合金化された状態で、かつ、合金化の結果形成されるめっき層中にFe酸化物が発生していない状態である。
なお、めっき層13中に未合金のAlが残存すると、未合金のAlが残存する部位のみが急速に腐食して、塗装後耐食性において塗膜膨れが極めて起こりやすくなるために好ましくない。また、スポット溶接においても溶接電流が広がりやすく適正範囲が狭くなる。めっき層13内部に5%以上スケールが存在すると、鋼材11の表面に脱炭層が存在し、疲労特性が低下する懸念がある。また、脱炭層に該当する部位はめっきの保護作用が及んでいないことを意味し、耐食性も低下する。
また、STAF工法の素材として用いたAlめっき鋼管において、Alめっき層の表面に、ZnOを主体とする表面皮膜層が形成されていた場合、STAF工法による製造物であるAlめっき鋼管部品1のめっき層13上においても、ZnOを主体とする皮膜が存在する。また、ZnOを主体とする皮膜の形成されていないAlめっき鋼管を用いてSTAF工法によりAlめっき鋼管部品1を製造した後、製造されたAlめっき鋼管部品1の表面に、上記のようなZnOを主体とする皮膜を設けてもよい。
なお、めっき層13の主体となる合金相の特定、及び、めっき層13中に未合金のAlが残存するか否かの特定は、以下のようにして行うことが可能である。すなわち、着目する試料について、断面埋込み研磨後SEM−EDS分析を行うという公知の測定方法を適用することで、着目する試料のめっき層13の組成を分析することができ、生成している合金相を判別することができる。また、めっき層13中に未合金のAlが残存するか否かについても、上記と同様の手法により、判別することができる。なお、簡便には、断面埋込み研磨後の試料の反射電子像(組成像)を観察することでも、主体となっている合金相をある程度判別することができる。
また、めっき層13中のスケール発生率については、以下のように定義する。Alめっき鋼管部品1の断面を埋め込み研磨し、円周方向に0.5mm範囲を光学顕微鏡又はSEM観察して、スケールの発生している組織の全体における割合を計測する。めっき層13内部でのスケールは、比較的粗大(例えば5〜20μm幅)であるために、光学顕微鏡観察でも容易に測定することができる。例えば0.5mm(500μm)範囲を光学顕微鏡観察し、かかる範囲中に10μm幅のスケールが5個存在した場合は、(10μm×5個)/500μm=10%のスケール発生率と判定する。
以上、図1A〜図2を参照しながら、本実施形態に係るAlめっき鋼管部品1について、詳細に説明した。
(Alめっき鋼管部品の製造方法について)
次に、図3〜図4Cを参照しながら、本実施形態に係るAlめっき鋼管部品の製造方法について、簡単に説明する。図3は、本実施形態に係るAlめっき鋼管部品の製造方法の流れの一例を示した流れ図であり、図4A〜図4Cは、本実施形態に係るAlめっき鋼管部品の製造方法について説明するための説明図である。
先だって言及したように、本実施形態に係るAlめっき鋼管部材1は、素材となるAlめっき鋼管を、STAF工法により熱間ブロー加工することで製造される。
<Alめっき鋼管の製造方法について>
まず、STAF工法に供するAlめっき鋼管の製造方法について、説明する。
STAF工法に供するAlめっき鋼管は、公知の方法を用いて製造することが可能である。例えば、上記のような化学成分を有する鋼板に対し、公知の方法によりAlめっきを施してAlめっき鋼板を製造した後、得られたAlめっき鋼板を曲げ加工し、両端部を押付けて電縫溶接することで製管して、Alめっき鋼管(より詳細には、Alめっき溶接管)とすることができる。電縫溶接としては、高周波溶接が用いられることが多い。通常、溶接ビード部となる部位のめっき層は、予め研削等で除去してから溶接することが好ましい。また、溶接後に溶接ビード部を平坦にするために、切削加工等を用いることが好ましい。更に、溶接ビード部にはめっきが被覆されていないため、その後の熱間プレス加工時の表面酸化とそれに伴う表層からの脱炭、及び、使用時の腐食等が生じうる。上記の可能性を回避するために、溶接ビード部に対してAlを含有する金属を溶射して、溶接ビード部上に溶射皮膜を形成することが好ましい。ここで、Alを含有する金属とは、純Al、Al−Zn、Al−Si、Al−Mg等を挙げることができる。Alは、耐熱性に優れるために、熱間プレス時の保護性に優れる。この際の溶射皮膜の厚みは、例えば、5〜100μmが好ましい。ここで、溶射は、鋼管外面に対して行うものとする。
また、STAF工法に供するAlめっき鋼管は、上記のような化学成分を有する鋼塊を用いて製造された鋼管に対して、公知の方法によりAlめっきを施すことで、製造することが可能である。
なお、本実施形態において、Alめっき鋼管は、断面形状が円形状の丸管であってもよいし、断面形状が矩形状の角管であってもよいし、楕円形状、又は、多角形状などの各種の断面形状を有する異形管であってもよい。すなわち、本実施形態に係るAlめっき鋼管の断面形状は、特に限定されるものではなく、任意の断面形状を有していてもよい。また、Alめっき鋼管の外径についても特に限定されるものではなく、Alめっき鋼管部品1に求められる大きさに応じて、適切に選択すればよい。
なお、鋼管に対して実施されるAlめっきは、例えば溶融めっき法により形成されてもよい。なお、鋼管に対するAlめっき層の形成方法は、上記の溶融めっき法に限定されるものではなく、電気めっき法、蒸着法、カロライジング法等といった公知のAlめっき法を利用することが可能である。ただし、現在の技術において最もコストと製品特性のバランスの良い製品は溶融めっき法で得られるため、以下では、溶融めっき法のAlめっきについて述べる。
Alめっき層の成分としては、Alを含有し、更にSiを含有することが好ましい。すなわち、本実施形態に係るAlめっき層は、Al−Siからなるめっき層であることが好ましい。Alめっき層中にSiが含有されると、溶融めっき金属の被覆時に生成される合金層を制御することができる。Siの含有量が3質量%未満である場合には、Fe−Al合金層がAlめっきを施す段階で厚く成長し、STAF工法による成形時にクラックが入って耐食性等に悪影響を及ぼす可能性がある。一方、Siの含有量が15質量%を超える場合には、めっき層の加工性や耐食性が低下する可能性がある。従って、Siの含有量は、質量%で、3%以上15%以下であることが好ましい。
また、溶融めっき法によりAlめっき層を形成する場合、Si以外の元素として、浴中の機器や鋼帯より溶出するFeが2〜4質量%含有されることがある。また、かかるFeに加えて、Alめっき浴中に、Mg、Ca、Sr、Liの少なくとも何れかをそれぞれ0.01〜1質量%程度含有させることも可能である。
なお、上記のような鋼管の表面に上記のようなAlめっき層を形成すると、鋼管とAlめっき層との間に、鋼管の成分とAlめっき層の成分とが相互拡散することで、Al−Fe−Si系の合金からなる金属間化合物を含む金属間化合物層が形成される。かかる金属間化合物層の厚みは、Alめっき時の浴温、通板速度、鋼成分等に依存して決まるものであるが、例えば、3μm〜8μm程度の範囲となる。
かかる金属間化合物層の成分は、通常、質量%で、Al:35〜65%、Si:3〜15%を含有し、残部は、Fe及び不純物からなる。
上記のようなAlめっき層及び金属間化合物層の厚みは、公知の各種測定方法により測定することが可能であり、例えば、鋼管成形前のAlめっき鋼板、又は、Alめっき溶接管の断面を、光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡等で観察することで、測定することが可能である。
具体的には、Alめっき鋼管の断面を、適切な倍率で複数の視野について観察を行い、各視野におけるAlめっき層及び金属間化合物層の厚みを測定する。その後、測定した視野間で得られた測定値の平均をとることで、Alめっき層及び金属間化合物層の厚みとすることができる。
また、得られたAlめっき鋼管の表面に、予めZnOを主体とする皮膜(表面皮膜層)を付与する場合、表面皮膜層は、Alめっき層の表面に積層させる。この表面皮膜層は、少なくとも、ZnOを含有するものとする。ZnOの微粒子を水溶液中に懸濁させた液を用い、かかる懸濁液をロールコーター等で塗布及び乾燥させることで、表面皮膜層を形成することができる。
表面皮膜層において、ZnO以外の成分としては、例えば有機物のバインダー成分を含有させることができる。有機性バインダーとしては、例えば、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、シランカップリング剤などの水溶性樹脂が挙げられる。また、表面皮膜層に対し、ZnO以外の酸化物(例えば、SiO、TiO、Al等)を含有させることも可能である。
上記のようなバインダー成分を含む表面皮膜層の形成方法としては、例えば、ZnOを含有する懸濁液を所定の有機性のバインダーと混合してAlめっき層の表面に塗布する方法や、粉体塗装による塗布方法などが挙げられる。また、表面皮膜層の形成方法は、上記の例に限定されるものではなく、公知の様々な方法により形成可能である。
また、かかる表面皮膜層は、Alめっき鋼管部品1を製造した後に付与することも可能である。この際には、Alめっき鋼管部品1を上記懸濁液中に浸漬する、あるいは、上記懸濁液をスプレーで付与する等の方法により、表面皮膜層を形成可能である。
<STAF工法によるAlめっき鋼管部品の製造方法について>
次に、図3〜図4Cを参照しながら、STAF工法によるAlめっき鋼管部品の製造方法について、詳細に説明する。
本実施形態に係るAlめっき鋼管部品1は、例えば上記特許文献1又は特許文献2に開示されているようなSTAF工法に適した成形装置を用いて、Alめっき鋼管を素材として製造される。
STAF工法によるAlめっき鋼管部品の製造方法は、図3に示したように、加熱工程(ステップS101)と、張出工程(ステップS103)と、成形工程(ステップS105)と、を含む。
加熱工程(ステップS101)は、図4Aに模式的に示したように、鋼管101と、鋼管101上に位置するAlめっき層103(かかるAlめっき層103は、先だって説明したような金属間化合物層を含むものとする。)と、を有するAlめっき鋼管100を、所定の形状を有する少なくとも一組の金型200の間(図4Aにおける上型201と、下型203との間)に配置した上で、850℃以上の温度(より好ましくは、鋼管101の素材となっている鋼材のA3変態点以上の温度)まで、通電加熱により加熱する工程である。
かかる加熱工程において、上型201及び下型203を含む金型200を完全に閉めるのではなく、素材となるAlめっき鋼管100が金型200に完全に密着しない程度に金型を開けて、通電加熱を行うことが好ましい。
Alめっき鋼管100が上記のような加熱温度まで加熱されることで、Alめっき鋼管100は柔らかくなり、金型200と接触した部分は、変形し始めるとともに、金型200により熱が奪われて、部分的に冷却が始まる。また、Alめっき層103の合金化が進行し、Al−Fe系合金、及び、Al−Fe−Si系合金の少なくとも何れかを含むめっき層13へと変化していく。
また、かかる加熱工程において、加熱温度を1102℃以上1232℃以下とすることで、Alめっき層103を、Al−Fe系合金のε相を主体とするめっき層13に変化させることができる。
なお、通電加熱方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法を用いることが可能である。また、所望の加熱温度までの平均加熱速度については、例えば、100℃/秒程度とすることが好ましい。
張出工程(ステップS103)では、図4Bに模式的に示したように、所望の加熱温度まで達したAlめっき鋼管100の中空部に対して、空気圧が抜けないようにした上で、所定圧力の気体(例えば、空気等)を供給することで、Alめっき鋼管100を熱間ブロー成形する。かかる張出工程においても、金型200の型閉めを行わずに、所定圧力の気体が供給される。これにより、Alめっき鋼管100は、中空部に供給される高圧気体により変形して、図4Bに模式的に示したような張出部105が形成されていく。ここで、Alめっき鋼管100の中空部に供給される気体の圧力は、15MPa〜17MPa程度とすることが好ましい。
かかる張出工程は、張出部105の大きさが、Alめっき鋼管部品1に求められるフランジ幅となるまで継続される。
成形工程(ステップS103)は、図4Cに模式的に示したように、金型200を所定の圧力で型締めした後に、鋼管の中空部に対して所定圧力の気体を供給して、所定の断面形状を有する中空部3と、中空部3の外表面から突出するフランジ部5と、を成形する工程である。ここで、鋼管の中空部に供給される気体の圧力は、張出工程で供給される気体の圧力よりも高い圧力であることが好ましく、例えば、20MPa〜30MPaとすることが好ましい。
上記のような高圧気体が供給されることで、Alめっき鋼管100は、型締めされた金型200に完全に密着するようになり、上型201及び下型203で規定される形状に、Alめっき鋼管が変形していく。これにより、図1A及び図1Bに示したような、Alめっき鋼管部品1が製造される。
本実施形態に係る成形工程において、中空部に供給される20MPa〜30MPaという高圧気体の圧力に耐えるために、金型200(特に、フランジ部に対応する部分の金型)に対して、10MPa〜60MPa程度の圧力を印加する。これにより、Alめっき鋼管部品1のフランジ部5に対応する部分は、より強い圧力で押圧され、適切に設定された材料側条件及び加熱条件とも相まって、先だって説明したような中心線平均粗さRaで、0.3μm〜1.2μmという表面粗さが実現される。
ここで、上記張出工程及び成形工程において、金型200による冷却速度(平均冷却速度)は、例えば20℃/秒以上とすることが好ましい。かかる冷却速度は、焼入により高強度部材を得るために、重要な条件である。なお、冷却速度の上限値は、特に規定するものではないが、実用上300℃/秒以上とすることは困難である。金型による急冷の冷却速度は、より好ましくは、30℃/秒以上300℃/秒以下である。
なお、STAF工法に用いられる上型201及び下型203において、素材となるAlめっき鋼管に当接する部分の表面粗さは、中心線平均粗さRaで0.2μm〜1.5μm程度となっていることが好ましい。上型201及び下型203の表面粗さが上記のような範囲内となっていることで、より確実に、Alめっき鋼管部品1のフランジ部5の表面粗さRaを、0.3μm〜1.2μmの範囲内とすることができる。また、製造されたAlめっき鋼管部品1と、金型200との間の潤滑性を更に向上させるために、上型201及び下型203においてAlめっき鋼管に当接する部分に対し、ZnOを主体とする皮膜を形成してもよい。
以上、図3〜図4Cを参照しながら、本実施形態に係るAlめっき鋼管部品1の製造方法について、詳細に説明した。
以下では、実験例を示しながら、本発明に係るAlめっき鋼管部品について、具体的に説明する。なお、以下に示す実験例は、あくまでも本発明に係るAlめっき鋼管部品の一例にすぎず、本発明に係るAlめっき鋼管部品が下記の例に限定されるものではない。
(試験例1)
以下の表1に示す鋼成分を有する冷延鋼板を用いて、溶融めっき法により、板厚が1.4mmであり、めっき付着量が両面で20〜300g/m(それぞれの面は、等付着量である。)であるAlめっき鋼板を製造した。次に、得られたAlめっき鋼板を用いて、高周波電縫溶接により外径36mmのAlめっき鋼管を得た。なお、用いた冷延鋼板のA3変態点は、約750℃である。また、Alめっき鋼板のAlめっき層は、約9%のSiと約1%のFeと、を含有し、残部がAl及び不純物であり、鋼板とAlめっき層との間には、先だって説明したような金属間化合物層が形成されていた。得られたAlめっき鋼管の表面に、ZnOを主体とする表面皮膜層を、付着量がZnとして0.6g/mとなるように形成した。
Figure 2019073778
上記のようにして得られたAlめっき鋼管の長さを700mmとし、先だって説明したようなSTAF工法による加工によって、図1Aに模式的に示したような連続した異形閉断面構造を有する、幅10mmの両側フランジ付きの部材(すなわち、Alめっき鋼管部材)を得た。STAF加工の際には、Alめっき鋼管を高周波加熱で加熱し、昇温条件を変動させた。またフランジ部の金型への表面処理と表面粗度を変更し、フランジ部の面圧も変動させた。成形後は、金型との接触により急冷して焼入れた。なお、STAF工法における張出工程では、供給する気体の圧力を15MPaとし、成形工程では、供給する気体の圧力を25MPaとした。また、急冷時の平均冷却速度は、80℃/秒であった。
得られたAlめっき鋼管部品について、フランジ部と中空部の表面粗さRaを、JIS規格に準拠した触針式の粗度計で測定した。また、Alめっき鋼管部品のめっき層において、主体となる合金相と種別と、めっき層中に未合金のAlが存在するか否かを、得られた各試料について断面埋込み研磨後SEM−EDS分析を行って組成分析することで、特定した。分析に用いたSEM−EDS装置は、日本電子社製JEM6700Fである。
更に、得られたAlめっき鋼管部品の中空部の断面を埋込み研磨し、周方向に沿った0.5mmの範囲をSEM(日本電子社製JEM6700F)により観察して、スケールの発生している組織の全体における割合を計測した。
また、得られたAlめっき鋼管部品のフランジ部と、引張強度が440MPaであり、板厚が0.6mmである合金化溶融亜鉛めっき鋼板とを、図2に模式的に示したように合わせて、スポット溶接した。この際の加圧力は、500kgf(1kgfは、約9.8Nである。)とし、直流電源を使用して通電時間は60Hzで22サイクルとした。ナゲット径が4.7mmとなる電流からチリが発生するまでの電流を評価し、適正電流範囲として評価した。通常、適正電流範囲の値が1.5kA以上であれば、安定して溶接できるとされている。
得られた結果を、表2にまとめて示した。
Figure 2019073778
上記表2より、フランジ部の表面粗さとスポット溶接性とは大きな相関を示し、フランジ部の表面粗さが小さいほど、スポット溶接適正電流範囲の値は大きくなる傾向があることがわかる。かかる結果より、フランジ部の表面粗さを制御することで、良好なスポット溶接性が得られることが分かる。
また、上記表2から、めっき厚が薄い場合には、スポット溶接性及びスケール発生率は、ともに不利な方向に推移すること、めっき厚が厚い場合には、表面粗度が大きくなりやすいことがわかる。また、例えば、番号14のように、フランジ部に対応する部分の金型に表面処理を施さない場合には、フランジ部の表面粗さの抑制効果が得られにくいことがわかる。また、番号19のように、加熱温度を高くしすぎると金属間化合物自体が溶融するために、表面粗さが大きくなりすぎる傾向が認められた。
(試験例2)
試験例1におけるNo.1のAlめっき鋼板(めっき厚30μm)の表面に対し、ZnOを含有する水溶性コロイドを塗布し、80℃で焼付けた。この際、Alめっき鋼管の外面に相当する面のみにおいてZnO付着量が金属Zn換算で0.3g/m、又は、0.6、1g/mとなるように調整した。また、比較として、ZnOを塗布しない試料も準備した。その後の製管条件、及び、STAF工法における各種条件についても、試験例1のNo.1と同様として、Alめっき鋼管部品を製造した。その後、拡管加工した部位より試料を切出して、耐食性試験に供した。
具体的には、自動車用のリン酸塩系化成処理(日本パーカライジング社製PB−SX35を使用)、及び、電着塗装(厚み:15μm、日本ペイント社製PN−1010を使用)を施した後、塗膜にカッターで疵を付与し、JASO−M610に規定する複合腐食試験を150サイクル(50日)行い、塗膜カット部からの片面最大膨れ幅を測定した。
その結果、ZnO皮膜を付与した試料は、いずれも膨れ幅が2mm以下であったのに対して、ZnO皮膜を付与しなかった試料は、膨れ幅が5mmであった。これより、ZnOを主体とする皮膜を付与することで、塗装後耐食性が向上する効果が認められた。
(試験例3)
試験例1におけるNo.1のAlめっき鋼管(めっき厚30μm)を得た後に、反対面のめっきを機械研磨により除去した鋼板を使用して、試験例1と同様の評価を行った。かかる鋼板を使用して製造されるAlめっき鋼管部品は、図1Bに示したような構造を有することとなる。なお、STAF工法における供給ガスは、窒素とした。その結果、フランジ部の表面粗さRaは0.41μm(めっき面)、フランジ部以外の表面粗さRaは1.2μm(めっき面)となった。また、得られたAlめっき鋼管部品のスポット溶接性は2.1kAであり、スケール発生率は0%であった。
(試験例4)
Si量を5%に低下させためっき浴を用いてAlめっきを行った以外は、試験例1のNo.1と同様にして、Alめっき鋼管部品を製造した。得られたAlめっき鋼管部品について、フランジ部の表面粗さRaは0.6μmとなり、フランジ部以外の表面粗さRaは1.51μmとなった。また、得られたAlめっき鋼管部品のスポット溶接性は2.2kAであり、スケール発生率は0%であった。
以上のように、めっき厚、STAF工法における加熱条件、及び、金型とフランジ部となる部分との接触状態を適切に制御することで、製造されるAlめっき鋼管部品のフランジ部の表面粗さを制御することが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1 Alめっき鋼管部品
3 中空部
5 フランジ部
11 鋼材
13 めっき層
100 Alめっき鋼管
101 鋼管
103 Alめっき層
105 張出部
200 金型
201 上型
203 下型

Claims (7)

  1. 所定の断面形状を有する中空部と、
    前記中空部の外表面から突出するフランジ部と、
    を少なくとも備え、
    前記中空部及び前記フランジ部は、同一の鋼材を素材とし、
    前記中空部及び前記フランジ部の表面は、Al−Fe系合金、及び、Al−Fe−Si系合金の少なくとも何れかを含有するめっき層で被覆されており、
    前記めっき層の厚みは、5μm〜50μmの範囲内であり、
    前記フランジ部における前記めっき層の表面粗さは、JIS B0610で規定された中心線平均粗さRaで、0.3μm〜1.2μmの範囲内である、Alめっき鋼管部品。
  2. 連続した異形閉断面構造を有する、請求項1に記載のAlめっき鋼管部品。
  3. 前記めっき層中には、未合金のAlが残存しない、請求項1又は2に記載のAlめっき鋼管部品。
  4. 前記めっき層は、Al−Fe系合金のε相を主体とするめっき層である、請求項1〜3の何れか1項に記載のAlめっき鋼管部品。
  5. 前記鋼材は、鋼成分として、質量%で、
    C:0.15〜0.5%
    Si:0.01〜2%
    Mn:0.6〜3%
    B:0.0001〜0.1%
    を含有し、残部がFe及び不純物である、請求項1〜4の何れか1項に記載のAlめっき鋼管部品。
  6. 前記鋼材は、鋼成分として、残部のFeの一部に換えて、質量%で、0.01%以上0.1%以下のTi、0.01%以下のP、0.006%以下のN、0.1%以下のAl、及び、1.5%以下のCrの少なくとも何れかを含有する、請求項5に記載のAlめっき鋼管部品。
  7. 前記めっき層の表面に、更に、ZnOを主体とする皮膜を備え、
    前記ZnOを主体とする皮膜の付着量は、金属Znとして、0.1g/m〜2g/mである、請求項1〜6の何れか1項に記載のAlめっき鋼管部品。
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