JP2005095914A - 流体圧成形部品、流体圧成形部品と他部品との結合構造、流体圧成形方法、流体圧成形装置 - Google Patents

流体圧成形部品、流体圧成形部品と他部品との結合構造、流体圧成形方法、流体圧成形装置 Download PDF

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Abstract

【課題】製造しやすくて強度や剛性に優れる流体圧成形部品を提供すること。
【解決手段】本発明の流体圧成形部品11は、閉断面構造の金属素材管T1からなり、金属素材管T1における他の部分よりも小径の縮管部13と、縮管部13の外周面に突設された突部17とを備える。突部17は他部品結合用のフランジであって、金属素材管T1の外周面側に流体圧を作用させることにより成形されたものである。このような他部品結合用のフランジ17には、スポット溶接によって他部品21が結合される。本発明の流体圧成形部品11は、例えば、縮管部成形用の小径部45と、その小径部45の外周面に設けられた突部成形用凸部47とを備える芯金41,42を用いることで形成可能である。この場合、芯金41,42を金属素材管T1内に配置し、その外周面側に流体圧を作用させるようにする。
【選択図】 図6

Description

本発明は、流体圧成形部品、流体圧成形部品と他部品との結合構造、流体圧成形方法、流体圧成形装置に関するものである。
従来、自動車の足回り部品に代表される閉断面構造の部品を製造する手法として、液圧バルジ加工が知られている。この液圧バルジ加工では、閉断面構造の金属素材管を例えば上下一対の金型内にセットし、この状態で金属素材管の内部に水圧を作用させて金属素材管に膨張変形を起こさせる。その結果、金型の内面形状に倣った形状の成形品が得られるようになっている。液圧バルジ加工によって成形された部品(説明の便宜上「流体圧成形部品」という。)は、部品単体で使用される場合もあるが、溶接により他の部品と結合させて使用される場合も多い。ただし、閉断面構造の金属素材管には他部品と接合するのに適当な箇所がないことから、流体圧成形部品の外周面には例えばフランジを突設しておく必要がある。
そして、このような部分にフランジを設ける技術としては、例えば、流体圧成形部品の外周面における所定箇所に切れ目を入れ、そこを外側に折り曲げ加工したものが従来知られている(例えば、特許文献1参照)。また、別の技術としては、金属素材管を膨出加工し、この膨出部の一部をポンチで押し潰してフランジを成形したものが従来知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−170060号公報(図1等)
特開2001−259754号公報(図6,図10等)
ところが、特許文献1記載の従来技術の場合、金属素材管に切れ目を入れることから、部品の強度や剛性が著しく低下するという問題がある。また、切れ目を設けた後に折り曲げ加工を行おうとすると、部品の内側に工具を入れるという困難な作業が必須となる。よって、フランジの加工に手間がかかり、部品の製造が困難になる結果、生産性が低下するという問題もある。
一方、特許文献2記載の従来技術の場合、液圧を作用させた後に金型内に設置したポンチで膨出部を押し潰す必要があり、設備(金型)が複雑になる。また、ポンチは上型または下型にしか設置できないため、金型割面に対して水平方向のフランジしか成形できず、フランジの成形可能エリアが限定されてしまう。
さらに、特許文献1、2記載の従来技術では、いずれも流体圧を作用させた後に機械的加工を行うことでフランジを形成しているため、最低でも2工程を必要とする。ゆえに、生産性の向上を達成するためには、より少ない工程でフランジを形成できる方法を開発する必要がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、製造しやすくて強度や剛性に優れる流体圧成形部品、流体圧成形部品と他部品との結合構造を提供することにある。また、本発明の別の目的は、このような流体圧成形部品等を製造するのに適した流体圧成形方法、流体圧成形装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、閉断面構造の金属素材管からなる流体圧成形部品であって、前記金属素材管における他の部分よりも小径の縮管部と、前記縮管部の外周面に突設された突部とを備え、前記縮管部及び前記突部が、前記金属素材管の外周面側に流体圧を作用させることにより成形されたものであることを特徴とする流体圧成形部品をその要旨とする。
従って、請求項1に記載の発明によれば、縮管部の外周面側に突部を備えているため、その突部に対して例えば溶接等の手法により他部品を容易に結合することができる。また、突部は流体圧の作用によって成形されたものであるため、例えば切れ目を設けた後に折り曲げ加工を行って形成された突部とは異なり、加工に手間がかからない。よって、比較的製造しやすい流体圧成形部品とすることができる。しかも、金属素材管に切れ目を設ける必要がないので、強度や剛性に優れた流体圧成形部品とすることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の流体圧成形部品の前記突部は他部品結合用のフランジであり、そのフランジにスポット溶接によって他部品を結合したことを特徴とする、流体圧成形部品と他部品との結合構造をその要旨とする。
従って、請求項2に記載の発明によれば、上記の作用効果に加えて以下の作用効果を奏する。即ち、フランジは平坦な面を有しているため、他部品との接触面積を確保しやすく、フランジに対して他部品を高い強度で安定的に結合することができる。また、アーク溶接はスポット溶接に比べて生産性が低いという欠点があるとともに、アーク溶接では溶接時の熱によって製品の寸法精度が悪くなるおそれがあるが、ここではフランジに他部品を結合する手法としてスポット溶接を採用している。そのため、アーク溶接を採用したときとは異なり、製品に高い寸法精度を付与することができ、しかも製品を効率よく製造することが可能となる。
請求項3に記載の発明は、閉断面構造の金属素材管における他の部分よりも小径の縮管部と、前記縮管部の外周面に突設された突部とを備える流体圧成形部品を成形する方法であって、縮管部成形用の小径部とその小径部の外周面に設けられた突部成形用凸部とを備える芯金を前記金属素材管内に配置し、前記金属素材管の外周面側に流体圧を作用させることにより、前記縮管部及び前記突部を同時に成形することを特徴とする流体圧成形方法をその要旨とする。
従って、請求項3に記載の発明によれば、所定構造の芯金を金属素材管内に配置してその外周面側に流体圧を作用させる。すると、金属素材管において縮管部成形用の小径部に対応した箇所が流体圧により径方向に収縮変形し、そこに小径部の表面形状に倣った形状の縮管部が成形される。ただし、金属素材管において突部成形用凸部に対応する箇所については、突部成形用凸部が金属素材管の内側にて突っ張った状態となるため、流体圧を作用させたときでも金属素材管の径方向への収縮変形が規制される。よって、金属素材管において突部成形用凸部に対応した箇所に(またはその箇所を起点として)、突部が成形される。
しかも、この方法によれば、流体圧を作用させることによって、縮管部と突部とを同時に成形することが可能である。よって、従来方法に比べて少ない工程で所望の流体圧成形部品を製造することができ、生産性の向上及び製造コストの低減を達成することができる。以上のように、本発明の流体圧成形方法は、強度や剛性に優れる上記の流体圧成形部品、流体圧成形部品と他部品との結合構造を製造するのに好適な方法であるということができる。
請求項4に記載の発明は、閉断面構造の金属素材管の両端開口部から管内に挿入配置される芯金と、前記芯金が挿入された状態の前記金属素材管を収容可能な収容部を有するとともに、前記収容部の内面及び前記金属素材管の外周面の隙間に圧力流体を導くための流路を有する金型とを備え、前記芯金に縮管部成形用の小径部を設け、その小径部の外周面に突部成形用凸部を設けたことを特徴とする流体圧成形装置をその要旨とする。
従って、請求項4に記載の発明によれば、芯金が挿入された状態の金属素材管を金型の収容部に収容し、さらに金型の流路に圧力流体を供給すれば、金属素材管の外周面側に流体圧を作用させて金属素材管に部分的に収縮変形を起こさせることができる。また、この装置の場合、金型内に動きを必要とする工具(ポンチ等)を設置する必要がないため、突部の成形可能エリアが限定されることもなく、突部を任意の位置に配設可能となる。しかも、複雑な構造の金型が不要になることで金型費用を低減することができ、ひいては部品の製造コストを低減することができる。以上のように、本発明の流体圧成形装置は、強度や剛性に優れる上記の流体圧成形部品、流体圧成形部品と他部品との結合構造を製造するのに好適な装置であるということができる。
以上詳述したように請求項1に記載の発明によれば、製造しやすくて強度や剛性に優れる流体圧成形部品を提供することができる。請求項2に記載の発明によれば、製造しやすくて強度や剛性に優れ、しかも製品の寸法精度に優れた流体圧成形部品と他部品との結合構造を提供することができる。請求項3に記載の発明によれば、上記の優れた流体圧成形部品等を製造するのに適した流体圧成形方法を提供することができる。請求項4に記載の発明によれば、上記の優れた流体圧成形部品等を製造するのに適した流体圧成形装置を提供することができる。
以下、本発明の流体圧成形部品等を具体化した一実施形態を図1〜図8に基づき詳細に説明する。
図1は、本実施形態の水圧成形部品11(流体圧成形部品)に他部品である板材21をスポット溶接したものの斜視図である。図2は、水圧成形部品11の部分拡大図である。図3は、図2のA−A線における断面図である。まず、本実施形態の水圧成形部品11の構成について説明する。
この水圧成形部品11は、例えば自動車の足回り部品(クロスメンバーやサイドメンバー等)として使用されるものであって、略円筒状を呈する閉断面構造の金属素材管T1(図5(a)参照)からなる。ここでは金属素材管T1として炭素鋼製の管を用いているが、用途に応じて炭素鋼以外のステンレス鋼やアルミニウム合金などの金属材料からなる管を用いてもよい。図1,図2に示されるように、水圧成形部品11は、この金属素材管T1の径方向への収縮が生じていない非縮管部12と、金属素材管T1の径方向への収縮が生じているため、非縮管部12よりも小径の縮管部13とを備えている。本実施形態の場合、縮管部13は金属素材管T1の両端から離間した位置に設けられており、その長さは金属素材管T1の全長の1/2〜1/4程度となっている。また、縮管部13において非縮管部12と連結する箇所はテーパ部15となっている。
縮管部13の外周面における複数の箇所には、突部としての他部品結合用のフランジ17が突設されている。これらのフランジ17は、金属素材管T1の外周面側に水圧を作用させて縮管部13を成形する際に同時に成形されたものである。これらのフランジ17は、いずれも素材を二重に折り畳んで平坦状にした構造を有し、金属素材管T1の軸線方向に沿って延設されている。各フランジ17は縮管部13とほぼ同じ長さを有している。図3に示されるように、本実施形態の水圧成形部品11は4つのフランジ17を備えている。それらのフランジ17は、縮管部13の外周面において互いに均等な角度(90°)をもって配置されている。
そして、図1に示されるように、4つあるフランジ17のうちの1つに対しては、板材21(他部品)の先端部がスポット溶接によって結合されている。なお、図1において×印で示した3つの箇所は、スポット打点22を概念的に現している。
次に、図4等に基づき、上記の水圧成形部品11の製造にあたり使用される水圧成形装置31(流体圧成形装置)の構成について述べる。図4は水圧成形装置31の要部を示す概略断面図である。
本実施形態の水圧成形装置31は、金型32、固定側マンドレル41(芯金)、可動側マンドレル42(芯金)等を備えている。金型32は内部に収容部33を有する略円筒状の部材である。収容部33の内径は、少なくとも成形前の金属素材管T1の外径よりも大きく設定されている。また、収容部33は前側開口35及び後側開口34を有しており、後側開口34は金属製の封止ブロック36によって封止されている。収容部33の内壁面における離間した2箇所には、円環状の溝部37が設けられている。それらの溝部37内には、シール部材としてのゴム製のOリング38がそれぞれ装着されている。金型32において一対の溝部37の中間位置には、金型32の内外を連通する流路40が透設されている。この流路40の内側の端部には、流路40よりも広く形成されたキャビティ部39が形成されている。一方、この流路40の外側の端部には図示しない配管が接続され、さらにその配管を介して図示しない水圧供給手段(例えばポンプなど)が接続されている。
また、固定側マンドレル41は略円柱状に形成された部材であって、金属素材管T1の開口部16から管内に挿入可能な大きさ及び形状を有している。固定側マンドレル41の基端部は封止ブロック36の内側面に固定されているため、常時収容部33の内部に位置している。固定側マンドレル41の基端部には大径部44が設けられ、先端部には縮管部成形用の小径部45が設けられている。図4,図7に示されるように、その小径部45の外周面における複数箇所(本実施形態では4箇所)には、突片状のフランジ成形用リブ47(突部成形用凸部)が放射状に突設されている。これらのフランジ成形用リブ47は、小径部45におけるテーパ部45aに配置されていて、金属素材管T1の軸線方向に対して平行に設けられている。なお、フランジ成形用リブ47の長さはフランジ17の長さよりもかなり短く、1/3〜1/10程度に設定されている。
可動側マンドレル42も略円柱状に形成された部材であって、金属素材管T1の開口部16から管内に挿入可能な大きさ及び形状を有している。可動側マンドレル42の基端側は大径部44になっていて、図示しないマンドレル駆動手段に対して固定されている。マンドレル駆動手段としては、例えば、油圧シリンダなどが使用される。このような油圧シリンダは、可動側マンドレル42をその軸線方向に沿って前後動させる役割を果たしている。よって、可動側マンドレル42を前進させたときには、可動側マンドレル42の先端側が収容部33の内部に挿入され、固定側マンドレル41と所定間隔を隔てて対峙するようになっている。なお、可動側マンドレル42はストッパとしての環状突条43を有している。
可動側マンドレル42の先端部には、縮管部成形用の小径部45が設けられている。図4,図7に示されるように、その小径部45の外周面における複数箇所(本実施形態では4箇所)には、突片状のフランジ成形用リブ47(突部成形用凸部)が放射状に突設されている。これらのフランジ成形用リブ47は、小径部45におけるテーパ部45aに配置されていて、金属素材管T1の軸線方向に対して平行に設けられている。なお、フランジ成形用リブ47の長さはフランジ17の長さよりもかなり短く、1/3〜1/10程度に設定されている。
続いて、上記水圧成形装置31を用いて水圧成形部品11を製造する方法を、図5〜図8に基づいて説明する。
まず、ストレートの金属素材管T1を用意する。水圧成形装置31については、可動側マンドレル42を後退させて、収容部33の前側開口35をあらかじめ開放させておく(図5(a)参照)。
次に、金属素材管T1を収容部33内にセットし、金属素材管T1の一方の開口部16からその内部に固定側マンドレル41を挿入配置する(図5(b)参照)。このとき、金属素材管T1の外周面に一対のOリング38が当接することにより、収容部33の内面と金属素材管T1の外周面とがなす隙間46が密閉された空間となる。
次に、マンドレル駆動手段を作動して可動側マンドレル42を前進させ、可動側マンドレル42の先端を金属素材管T1の他方の開口部16からその内部に挿入配置させる(図6(a)参照)。なお、可動側マンドレル42には環状突条43が設けられているため、金属素材管T1の位置が規制され抜け止めが図られる。
次に、流路40を介して隙間46に加圧流体(ここでは水)を導入することにより、金属素材管T1の外周面側に、金属素材管T1の中心方向に向かう水圧を全体的に作用させる。その結果、図6(b)に示すように、金属素材管T1の所定部分に収縮変形を起こさせる。なお、流路40の内端にキャビティ部39があると、金属素材管T1の所定箇所に水圧を確実に加えることが可能となる。かかるキャビティ部39を収容部33内壁面の全周にわたって形成しておけば、金属素材管T1の全周にわたって水圧を均等に作用させることができる。この工程においては、水圧を最大で200MPa程度に設定することが可能であり、10MPa〜100MPaに設定することが好ましい。
ここで図7(a)は固定側マンドレル41(または可動側マンドレル42)の側面図、図7(b)はその部分正面図である。図7(c),(d),(e)は、固定側マンドレル41(または可動側マンドレル42)にセットされた金属素材管T1が収縮変形する際の様子を段階的に示す概略断面図である。
上記のごとく金属素材管T1の外周面側に水圧を作用させた場合、金属素材管T1において大径部44に対応した箇所については、殆ど収縮変形は起こらない。その一方で、金属素材管T1において縮管部成形用の小径部45に対応した箇所については、水圧により径方向に収縮変形が起き、そこに小径部45の表面形状に倣った形状の縮管部13が成形される。ただし、金属素材管T1においてフランジ成形用リブ47に対応する箇所については、フランジ成形用リブ47が金属素材管T1の内側にて突っ張った状態となる(図7(d)参照)。そのため、水圧を作用させたときでも金属素材管T1の径方向への収縮変形が規制される。よって、金属素材管T1においてフランジ成形用リブ47に対応した箇所を起点として、固定側マンドレル41のフランジ成形用リブ47と可動側マンドレル42のフランジ成形用リブ47とを連結するようにフランジ17が成形される(図6(b),図7(e),図8(a)参照)。
つまり、本実施形態によると、金属素材管T1においてフランジ成形用リブ47に対応していない箇所についてもフランジ17の一部が形成可能であって、マンドレル41,42の表面形状に倣わない部分が生じる。
このように縮管部13とフランジ17とを同時に成形した後、再びマンドレル駆動手段を作動して可動側マンドレル42を後退させ、完成した水圧成形部品11を収容部33内から取り出す(図8(b)参照)。そして、さらにスポット溶接機を用いて水圧成形部品11のフランジ17に板材21をスポット溶接し、両者を強固に結合させる。本実施形態では、フランジ成形用リブ47を固定側マンドレル41及び可動側マンドレル42のテーパ部45aにそれぞれ配置している。それゆえ、金属素材管T1の軸線方向に離間配置された一対のフランジ成形用リブ47を起点としてフランジ17が成形されることになる。この構成であると、金属素材によってフランジ成形用リブ47が挟み込まれて外れなくなることもないので、固定側マンドレル41及び可動側マンドレル42を金属素材管T1から容易に型抜きすることができる。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)この水圧成形部品11は、縮管部13の外周面側に複数のフランジ17を備えている。このため、そのフランジ17に対して他部品を容易に結合することができる。また、フランジ17は水圧の作用によって成形されたものであるため、例えば切れ目を設けた後に折り曲げ加工を行って形成された従来技術のフランジとは異なり、加工に手間がかからない。よって、比較的製造しやすい水圧成形部品11とすることができる。しかも、金属素材管T1に切れ目を設ける必要がないので、強度や剛性に優れた水圧成形部品11とすることができる。
(2)本実施形態では、他部品結合用のフランジ17にスポット溶接によって板材21を結合している。ここで、フランジ17は平坦な面を有しているため、板材21との接触面積を確保しやすく、フランジ17に対して板材21を高い強度で安定的に結合することができる。また、フランジ17に板材21を結合する手法としてスポット溶接を採用しているため、アーク溶接を採用したときとは異なり、製品に高い寸法精度を付与することができ、しかも製品を効率よく製造することが可能となる。
(3)上述した水圧成形方法によれば、金属素材管T1の外周面側に水圧を作用させることにより、縮管部13とフランジ17とを同時に成形することが可能である。よって、従来方法に比べて少ない工程で所望の水圧成形部品11を製造することができ、生産性の向上及び製造コストの低減を達成することができる。なお、収縮変形時において縮管部13には金属素材の余剰部分が生じるが、本実施形態ではその余剰部分の発生に着目し、それをフランジ17の成形に利用している。それゆえ、好適な形状のフランジ17を比較的簡単に得ることができ、しかも縮管部13等における皺の発生を未然にかつ確実に防止することができる。
以上のように、上述した水圧成形方法は、強度や剛性に優れる上記の水圧成形部品11を製造するのに好適な方法であるということができる。
(4)上述した水圧成形装置31によれば、金型32内に動きを必要とする工具(ポンチ等)を設置する必要がないため、フランジ17の成形可能エリアが限定されることもなく、フランジ17を任意の位置に配設可能となる。しかも、複雑な構造の金型32が不要になることで金型32の費用を低減することができ、ひいては水圧成形部品11の製造コストを低減することができる。
以上のように、上述した水圧成形装置31は、強度や剛性に優れる上記の水圧成形部品11を製造するのに好適な装置であるということができる。
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では水圧を用いて成形を行っていたが、他の流体の圧力を利用して成形を行ってもよい。
・実施形態では、一対のマンドレルのうち一方を固定側とし、他方を可動側として構成したが、一対のマンドレルの両方をともに可動側として構成することも可能である。
・上記実施形態の水圧成形装置31では、独立した構造を有する一対のマンドレル(固定側マンドレル41及び可動側マンドレル42)を用いていたが、図9に示す別の実施形態の水圧成形装置51ではその部分の構造が異なっている。即ち、この水圧成形装置51の場合、可動側マンドレル42の先端面には、可動側マンドレル42の軸線方向に沿って延びる円柱部53が突設されている。一方、固定側マンドレル41には、円柱部53が摺動可能に挿入される挿入穴52が設けられている。よって、固定側マンドレル41と可動側マンドレル42とが連結される結果、伸縮自在構造のマンドレルが構成されている。従って、可動側マンドレル42を後退させた(図9の左方向に移動させた)としても、固定側マンドレル41と可動側マンドレル42との連結状態が維持されるため、両者間にギャップが生じない。ゆえにこの構成であると、縮管部13が長くても、好適な形状の水圧成形部品11を成形することができる。
・実施形態では、二重に折り畳まれた平たい形状のフランジ17を突部として成形していたが、これとは異なる形状の突部を成形しても勿論構わない。また、上記実施形態では、他部品結合用の突部を成形していたが、これに限定されることはなく、他部品結合以外の用途の突部を成形してもよい。例えば、単純に部品強度向上のための突部を金属素材管T1の縮管部13に突設してもよい。
・上記実施形態の水圧成形部品11は、自動車の足回り部品として使用されるものであったが、例えば自動車の排気系部品として使用されるものであってもよい。勿論、水圧成形部品11は自動車部品以外のものであってもよい。
・縮管部13は1つの金属素材管T1における複数の箇所に形成されてもよい。また、縮管部13は金属素材管T1の端部に近い位置に形成されてもよい。
・上記実施形態では、金属素材管T1を収容部33内にセットした際に、封止ブロック36に金属素材管T1が当接していないが、当接させるようにしてもよい。こうすることで、収容部33内における金属素材管T1の位置決めがより確実なものとなる。
・上記実施形態の水圧成形装置31において、把持装置を付装して、その把持装置により水圧成形部品11の端部(可動側マンドレル42の側)を把持できるようにしてもよい。この場合、完成した水圧成形部品11を把持して収容部33から確実に取り出すことができる。
・上記実施形態の水圧成形時において、固定側マンドレル41と可動側マンドレル42とが所定間隔を隔てずに当接していてもよい。
・上記実施形態の水圧成形時においては、可動側マンドレル42の環状突条43に金属素材管T1または金型32が当接していないが、当接する構成としてもよい。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)閉断面構造の金属素材管からなる流体圧成形部品であって、前記金属素材管における他の部分よりも小径の縮管部と、前記縮管部の外周面に突設された他部品結合用のフランジとを備え、前記縮管部及び前記他部品結合用のフランジが、前記金属素材管の外周面側に流体圧を作用させることにより成形されたものであることを特徴とする流体圧成形部品。
(2)技術的思想1において、前記他部品結合用のフランジは、二重に折り畳まれた構造を有すること。この構成であると、フランジに対して他部品を高い強度で安定的に結合することができる。
(3)技術的思想1または2において、前記他部品結合用のフランジは3つ以上であり、それらは前記縮管部の外周面においてほぼ均等な角度で配置されていること。この構成であると、他部品の結合位置を選択する余地が増えるとともに、縮管部の強度の向上にもつながる。
(4)技術的思想1乃至3のいずれか1項において、前記他部品結合用のフランジは前記金属素材管の軸線方向に沿って延びるように形成されていること。
(5)閉断面構造の金属素材管における他の部分よりも小径の縮管部と、前記縮管部の外周面に突設された他部品結合用のフランジとを備える流体圧成形部品を成形する方法であって、縮管部成形用の小径部とその小径部の外周面に設けられたフランジ成形用リブとを備える一対の芯金を前記金属素材管内にて対峙させて配置し、前記金属素材管の外周面側に流体圧を作用させることにより、前記縮管部及び前記他部品結合用のフランジを同時に成形することを特徴とする流体圧成形方法。
(6)技術的思想5において、前記他部品結合用のフランジは、前記金属素材管の軸線方向に離間配置された前記フランジ成形用リブを起点として、成形されること。この方法によると、成形後に芯金を金属素材管から容易に型抜きすることができる。
本発明を具体化した一実施形態の水圧成形部品に他部品である板材をスポット溶接したものを示す斜視図。 前記水圧成形部品の部分拡大図。 図2のA−A線における断面図。 実施形態の水圧成形装置の要部を示す概略断面図。 (a),(b)は前記水圧成形装置を用いた水圧成形方法を説明するための概略断面図。 (a),(b)は前記水圧成形装置を用いた水圧成形方法を説明するための概略断面図。 (a)はマンドレルの側面図、(b)はマンドレルの部分正面図、(c),(d),(e)はマンドレルにセットされた金属素材管が収縮変形する際の様子を段階的に示す概略断面図。 (a),(b)は前記水圧成形装置を用いた水圧成形方法を説明するための概略断面図。 別の実施形態の水圧成形装置の要部を示す概略断面図。
符号の説明
11…流体圧成形部品としての水圧成形部品
13…縮管部
17…突部としての他部品結合用のフランジ
21…他部品としての板材
31…流体圧成形装置としての水圧成形装置
32…金型
33…収容部
40…流路
41…芯金としての固定側マンドレル
42…芯金としての可動側マンドレル
45…小径部
46…隙間
47…突部成形用凸部としてのフランジ成形用リブ
T1…金属素材管

Claims (4)

  1. 閉断面構造の金属素材管からなる流体圧成形部品であって、
    前記金属素材管における他の部分よりも小径の縮管部と、前記縮管部の外周面に突設された突部とを備え、前記縮管部及び前記突部が、前記金属素材管の外周面側に流体圧を作用させることにより成形されたものであることを特徴とする流体圧成形部品。
  2. 請求項1に記載の流体圧成形部品の前記突部は他部品結合用のフランジであり、そのフランジにスポット溶接によって他部品を結合したことを特徴とする、流体圧成形部品と他部品との結合構造。
  3. 閉断面構造の金属素材管における他の部分よりも小径の縮管部と、前記縮管部の外周面に突設された突部とを備える流体圧成形部品を成形する方法であって、
    縮管部成形用の小径部とその小径部の外周面に設けられた突部成形用凸部とを備える芯金を前記金属素材管内に配置し、前記金属素材管の外周面側に流体圧を作用させることにより、前記縮管部及び前記突部を同時に成形することを特徴とする流体圧成形方法。
  4. 閉断面構造の金属素材管の両端開口部から管内に挿入配置される芯金と、
    前記芯金が挿入された状態の前記金属素材管を収容可能な収容部を有するとともに、前記収容部の内面及び前記金属素材管の外周面の隙間に圧力流体を導くための流路を有する金型と
    を備え、前記芯金に縮管部成形用の小径部を設け、その小径部の外周面に突部成形用凸部を設けたことを特徴とする流体圧成形装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104226777A (zh) * 2014-10-14 2014-12-24 哈尔滨工业大学 一种大曲率薄壁构件粘性介质外压成形方法
JP2019073778A (ja) * 2017-10-18 2019-05-16 新日鐵住金株式会社 Alめっき鋼管部品
KR102591600B1 (ko) * 2023-05-15 2023-10-19 주식회사 이노비 컨베이어용 롤러 홈 정밀 성형장치

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