JP2019063916A - 操作ユニットおよびロボット - Google Patents

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Abstract

【課題】操作性を向上させること。【解決手段】操作ユニットは、本体部と、取付部と、操作部とを備える。本体部は、一方の端面が取付対象に取り付けられる。取付部は、本体部の他方の端面に設けられ、ツールが取り付けられる。操作部は、本体部の周面に設けられる。また、操作部は、操作面が周囲よりも凹んでいる。また、本体部は、一方の端面と他方の端面とを貫通する第1の中空孔を有する円筒状であり、周面に第1の中空孔と連通する第2の中空孔を有する。操作部は、第2の中空孔に設けられる。【選択図】図1

Description

開示の実施形態は、操作ユニットおよびロボットに関する。
従来、複数の関節をそれぞれ駆動して動作するロボットが知られている。かかるロボットの先端には、吸着や把持といった用途にあわせたツールが取り付けられ、ワークの保持や移動といった様々な作業が行われる。
また、ロボットに棒状のハンドルを設け、操作者がハンドルを把持してロボットの姿勢を変更することで動作経路等を手動で直接的に教示可能なロボットも提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2015−199174号公報
しかしながら、上記した従来のロボットは、外形から突出した棒状のハンドルを備えているので、かかるハンドルが操作者や周辺装置等へ接触しやすく、操作性の面で向上の余地がある。
実施形態の一態様は、操作性を向上させることができる操作ユニットおよびロボットを提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る操作ユニットは、本体部と、取付部と、操作部とを備える。本体部は、一方の端面が取付対象に取り付けられる。取付部は、前記本体部の他方の端面に設けられ、ツールが取り付けられる。操作部は、前記本体部の周面に設けられる。また、前記操作部は、操作面が周囲よりも凹んでいる。
実施形態の一態様によれば、操作性を向上させることが可能となる操作ユニットおよびロボットを提供することができる。
図1は、実施形態に係る操作ユニットの概要を示す側面図である。 図2は、本体部の斜視図である。 図3は、本体部の断面図である。 図4は、取付部の正面図である。 図5は、本体部における第2の貫通孔を示す模式図である。 図6は、第2の貫通孔に取り付けられた操作部を示す模式図である。 図7は、操作部のバリエーションを示す説明図である。 図8は、操作部の配置例を示す説明図である。 図9は、ケーブルの中継コネクタを示す説明図である。 図10は、ロボットシステムの構成を示すブロック図である。 図11は、ロボットの構成を示す側面図である。 図12は、ロボット制御装置が実行する処理手順を示すフローチャートその1である。 図13は、ロボット制御装置が実行する処理手順を示すフローチャートその2である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する操作ユニットおよびロボットを詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、以下では、操作ユニットをロボットの先端に取り付ける場合について説明するが、操作ユニットを、たとえば、先端にツールが取り付けられる各種装置に取り付けることとしてもよい。
また、以下に示す実施形態では、「直交」、「垂直」、「平行」あるいは「鉛直」といった表現を用いるが、厳密に「直交」、「垂直」、「平行」あるいは「鉛直」であることを要しない。すなわち、上記した各表現は、製造精度、設置精度などのずれを許容するものとする。
まず、実施形態に係る操作ユニット100の概要について図1を用いて説明する。図1は、実施形態に係る操作ユニット100の概要を示す側面図である。なお、図1には、参考のため、操作ユニット100の取付対象となるロボット20の先端側と、操作ユニット100へ取り付けられるツール200とを破線で示している。
図1に示すように、操作ユニット100は、本体部110と、本体部110と同様の周面形状を有する取付部120とを有する。また、操作ユニット100における本体部110の一方の端面はロボット20に取り付けられ、他方の端面には取付部120が取り付けられる。
なお、本実施形態では、操作ユニット100の外形が円柱状である場合について説明するが、取付対象の周面と連続する形状であれば他の形状であってもよい。また、操作ユニット100の周面は、操作者が片手の手のひらで把持することが出来る程度の大きさであることが好ましい。
図1に示したように、本体部110の周面には、操作者によって操作されるボタン等の操作部130が設けられる。ここで、操作部130の操作面は、周囲よりも凹んでいる(本体部110の周面を破線で示した部位の操作部130参照)。このように、操作部130の操作面を周囲よりも凹ませることで、操作部130に対する誤操作を抑制することができ、操作性の向上が可能となる。なお、操作部130としては、いわゆるメンブレンスイッチを用いることができる。
また、図1に示したように、操作ユニット100の周面には出っ張りがなく、ロボット20の先端側と、ツール200とを連続的に繋ぐ外形を有している。つまり、操作ユニット100には、操作者に引っ掛かる突起が存在しないので、操作性を向上させることが可能となる。
また、図1に示したように、操作ユニット100は、ロボット20の先端側と、ツール200との間に位置するので、ツール200の現在位置を視認しながら、操作ユニット100の操作を行うことが容易となり、この点においても操作性の向上が可能となる。
なお、本実施形態では、本体部110の周面よりも操作部130の操作面が内側にある場合について説明するが、たとえば、本体部110の周面と面一あるいは突出するように操作部130の操作面を配置し、操作面の周囲を操作面よりも突出した形状にすることとしてもよい。この場合、かかる突出した形状を操作部130に設けることとしてもよいし、本体部110の周面に設けることとしてもよい。
また、図1に示したように、操作部130は、本体部110の周方向に離間して複数設けられるので、周方向と交差する向きに複数設けられる場合よりも、操作ユニット100の高さを低く抑えることができる。また、操作部130を離間して配置することで、誤操作を抑制することができ、操作性を向上させることが可能となる。
なお、図1には、ツール200の一例としてエア吸着を行う吸着ツールを例示しているが、他のタイプのツール200を操作ユニット100に取り付けることとしてもよい。たとえば、複数の可動爪を有する把持ツールや、エアや塗料等を噴出する噴出ツールを操作ユニット100に取り付けることとしてもよい。
以下では、図1に示した操作ユニット100の本体部110および取付部120について図2〜図9を用いてさらに詳細に説明する。図2は、本体部110の斜視図である。なお、図2には、本体部110を取付対象側(図1のロボット20側)からみた斜視図を示している。
図2に示すように、本体部110は、一方の端面と他方の端面とを貫通する第1の中空孔111を有する円筒状である。そして、本体部110の内周面には、内側へ向けて突出する鍔部113が設けられる。なお、鍔部113は、操作ユニット100(図1参照)の取付対象への取り付けに用いられる。
また、本体部110の周面には、第1の中空孔111と連通する第2の中空孔112が周方向に離間して複数設けられている。このように、本体部110は、第1の中空孔111と、第1の中空孔111と連通する第2の中空孔112とを備えるので、本体部110の内部空間を効率的に利用することが可能となる。
このように、本体部110の内部には利用可能な内部空間が形成されるので、本体部110の表面に出っ張りを設ける必要がない。なお、本実施形態では、第1の中空孔111および第2の中空孔112の輪郭が双方とも円形である場合について説明するが、かかる輪郭は楕円状であってもよいし、矩形状などの面取りされた多角形状であってもよい。
次に、本体部110の断面形状について図3を用いて説明する。図3は、本体部110の断面図である。なお、図3には、本体部110を、図2に示した複数の第2の中空孔112の中心線を含む面で切断し、鍔部113側からみた断面図を示している。
図3に示すように、第2の中空孔112は、図1に示した操作部130が設けられる第2の中空孔112aと、操作部130が設けられない第2の中空孔112bとを含む。ここで、操作部130が設けられる第2の中空孔112aは、隣り合う複数個の並びを1つの「セット」とした場合に、複数セット設けられる。
このように、複数の第2の中空孔112aのセットを複数セット設けることで、操作ユニット100(図1参照)を、異なる方向からそれぞれ操作することができる。なお、図3では、3つの第2の中空孔112aのセットを、本体部110に2セット設ける場合を示しているが、セットに含まれる第2の中空孔112aの個数やセット数を図3と異なる数としてもよい。
図3に示すように、第2の中空孔112aは、本体部110の中心線CLについて点対称な位置にそれぞれ設けられる。ここで、第2の中空孔112aには、図1に示した操作部130が1つずつ設けられる。したがって、図3に示した本体部110を用いる場合、操作ユニット100(図1参照)には、3つの操作部130のセットが2セット設けられることになる。
また、第2の中空孔112aは、中心線CLについて点対称な位置にそれぞれ設けられるので、3つの操作部130のセットが、中心線CLについてお互いに点対称な位置に2セット設けられることになる。また、後述するように、セットに含まれる各操作部130はそれぞれの役割が異なるので、それぞれの役割に対応する操作部130は中心線CLについてお互いに点対称な位置に設けられることになる。
なお、操作部130が設けられない第2の中空孔112bは、ツール200に対して外部配線を配策する場合等に用いることができるが、使用されない場合には、蓋体で塞がれる。また、図3には、1つの第2の中空孔112bを示したが、中心線CLについて点対称な位置に2つめの第2の中空孔112bを設けることとしてもよい。また、第2の中空孔112b自体を設けないこととしてもよい。
なお、第2の中空孔112bの形状を第1の中空孔112aの形状と同様にしたり、第1の中空孔112aの形状を第2の中空孔112bの形状と同様にしたりすることとしてもよい。また、第1の中空孔112aに操作部130を取り付けず、ツール200に対して外部配線を配策する用途で用いることとしてもよい。
次に、取付部120について図4を用いて説明する。図4は、取付部120の正面図である。なお、図4は、取付部120を図1に示したツール200側からみた図に相当する。また、図1に示したように、取付部120の径は、図3に示した本体部110の径と同様であるが、取付部120の径を本体部110の径よりも小さくしてもよい。
図4に示したように、取付部120は、本体部110への取り付けに用いられる第1の取付孔121を備える。また、第1の取付孔121の周りには周囲よりも一段低いザグリ122が設けられる。ここで、ザグリ122は、第1の取付孔121に挿入されたネジ等の頭部が外部へ突出することを抑制するために設けられる。
また、図4に示したように、取付部120は、ツール200(図1参照)の取り付けに用いられる第2の取付孔123を備える。ここで、第2の取付孔123の位置、サイズおよび個数は、ロボット20の先端に設けられるツール200取り付け用のフランジと同じであることが好ましい。これにより、ロボット20の先端に取り付けられるツール200を、そのまま操作ユニット100に取り付けることができる。
また、取付部120は、本体部110における第1の中空孔111と連通する開口124を備える。なお、開口124の周りには面取りが形成される。これは、ツール200へ延伸するケーブル等を保護するためである。なお、かかる開口124の位置、サイズについてもロボット20の先端側に設けられるフランジと同じであることが好ましい。
なお、図4に示した第1の取付孔121および第2の取付孔123の位置や個数は、一例であり、他の位置に配置したり、異なる個数にすることとしてもよい。また、取付部120自体を、ロボット20の先端に取り付けられるツール200取り付け用のフランジと同形状にすることとしてもよい。
次に、本体部110における第2の中空孔112まわりの形状について図5を用いて説明する。図5は、本体部110における第2の貫通孔112を示す模式図である。なお、図5は、図3に示した断面図の一部に相当する図であるが、断面を示すハッチングを省略している。
図5に示すように、本体部110の外周面と内周面とを貫通する第2の中空孔112の直径は径r1である。また、本体部110の外周面には、2段のザグリが設けられており、一段目に相当する第1のザグリ114aの外径は径r1よりも大きい径r3である。また、2段目に相当する第2のザグリ114bの外径は径r3よりも小さく径r1よりも大きい径r2である。つまり、これらの径の関係は、式「径r1<径r2<径r3」であらわされる。このように2段のザグリが設けられた第2の中空孔112には、図1に示した操作部130が設けられる。
図6は、第2の中空孔112に取り付けられた操作部130を示す模式図である。なお、図6は、図5と同じ視点でみた模式図である。図6に示すように、操作部130は、表面が操作面となる凸部131と、表面に凸部131を有する平面部132と、平面部132の背面側に設けられる基板部133とを備える。また、基板部133の背面側には2つのコネクタ134が設けられる。ここで、図6に示したように、凸部131の表面は、本体部110の外周面(同図の破線参照)よりも内周面側にある。
凸部131および平面部132は弾性のある樹脂等の素材で形成されており、凸部131が押下されると凸部131や平面部132が変形することでクリック感を創出する。また、基板部133には、凸部131に対する操作を検出するセンサや、操作に応じて発光するLED(Light Emitting Diode)等の発光体が接続された基板が内蔵される。また、コネクタ134は、基板部133に内蔵される基板に電気的に接続される。
また、平面部132の外縁部は、図5に示した第1のザグリ114aへ接着等によって固定される。そして、基板部133の背面側と、第2のザグリ114bとの間には空隙が設けられる。すなわち、基板部133が第2のザグリ114bから浮いた状態で、操作部130は、本体部110に取り付けられる。これにより、凸部131が押下される際のストローク量を確保している。
次に、操作部130のバリエーションについて図7を用いて説明する。図7に示すように、操作部130に相当するボタンとしては、たとえば、教示ボタン130a、イネーブルボタン130b、ツールボタン130cおよびモードボタン130dがある。
ここで、図3等に示した本体部110には、操作部130用の第2の中空孔112aが6つあるので、上記した4つのボタンの中から3つを選択し、かかる3つを1セットとして、2セットのボタンを本体部110に配置することができる。なお、図7に例示した4つのボタンから3つを選択する場合には、教示ボタン130aおよびイネーブルボタン130bを含ませることが好ましい。
教示ボタン130aは、平面部132における凸部131周りに、内部の光を透過する透明または半透明の素材で形成された透過部132aが設けられる。なお、ボタンの種別を示す文字やイラストを凸部131に印刷等で描くこととしてもよい。
教示ボタン130aは、操作者がロボット20(図1参照)の姿勢を変更しつつ動作経路やツール200(図1参照)の動作状況を手動で直接的に教示するダイレクトティーチングを行う場合に、ツール200の位置を教示させたい位置で押下される。教示ボタン130aが押下されると、透過部132aが一瞬だけ発光することで確実に押下された旨を操作者へ報知する。
イネーブルボタン130bも教示ボタン130aと同様の形状を有している。イネーブルボタン130bは、操作者による操作力に応じてロボット20の姿勢を変更するリードスルー動作を行いたい期間にわたって押下されつづける。なお、ボタンの種別を示す文字やイラストを凸部131に印刷等で描くこととしてもよい。
ここで、イネーブルボタン130bが押下されている期間中は、透過部132aが発光しつづけることで、リードスルー動作が有効である旨を操作者へ報知する。なお、イネーブルボタン130bが解放されると透過部132aの発光が消えることで、リードスルー動作が無効である旨を操作者へ報知する。
ツールボタン130cも教示ボタン130aと同様の形状を有している。ただし、ツールボタン130cは、押下されるたびにONとOFFとが切り替えられる。なお、ボタンの種別を示す文字やイラストを凸部131に印刷等で描くこととしてもよい。図1に示したツール200の場合、ツールボタン130cがONになると吸着動作を行い、OFFになると吸着動作を停止する。
なお、ツール200として把持ツールを用いる場合、ツールボタン130cがONになると複数の爪がお互いに接近する向きへ、OFFになるとお互いに離れる向きへ、それぞれ移動する。また、ツールボタン130cがONになると透過部132aが発光することで、ツール200がON状態である旨を操作者へ報知する。
モードボタン130dは、透過部132aを有しない点で教示ボタン130aと異なる。モードボタン130dは、たとえば、ワールド座標やツール座標といった座標モードの切り替えや、複数の教示位置(教示点)を直線で結んだり、曲線で結んだりといった補間モードの切り替えに用いられる。ここで、モードボタン130dは、押下されるたびに複数のモードが巡回的に切り替えられる。
なお、ボタンの種別を示す文字やイラストを凸部131に印刷等で描くこととしてもよい。また、モードボタン130dにおいては、各モードに対応するイラスト等をそれぞれ描くこととし、モードの切り替えに応じて各モードに対応するイラスト等を発光させることとしてもよい。これにより、現在のモードを操作者へ報知することができる。なお、モードの個数としては、2つ以上の任意の個数とすることができる。
また、図7に示した各操作部130の凸部131に点字などの突起を設けることとしてもよい。このようにすることで、操作者が操作部130を操作する際に、操作部130を目視することなく、操作部130の種別を判断することが可能となる。また、各操作部130における凸部131の形状や大きさを操作部130の種別ごとに異なる形状とすることとしてもよい。このようにしても、目視することなく操作部130の種別の判断が可能となる。
また、操作部130は、たとえば、メンブレンスイッチのように比較的簡易な構造のユニット化されたスイッチであるので、取り外しや付け替えが容易である。したがって、用途に応じ、操作部130を異なる形状や用途の操作部130へ取り替える作業を簡便に行うことができる。
次に、図7に示した各操作部130の配置例について図8を用いて説明する。図8は、操作部130の配置例を示す説明図である。なお、図8は、図3に示した断面図に相当する図であるが、断面を示すハッチングを省略している。また、図8には、図7に示した操作部130a,130b,130c,130dの中から、操作部130dを除く3つのボタンを本体部110に配置した例を示している。
図8に示すように、教示ボタン130aは、本体部110の中心線CLについて点対称な位置に2つ設けられる。また、イネーブルボタン130bおよびツールボタン130cについても同様の位置関係で2つずつ設けられる。
つまり、教示ボタン130a、イネーブルボタン130bおよびツールボタン130cのセットが、本体部110の中心線CLについて点対称な位置に2セット設けられる。このように、各操作部130を配置することで、操作者の立ち位置に関わらず、操作ユニット100(図1参照)の操作が可能となる。
ところで、各操作部130は、図8に示したように、操作部用ケーブル140で直列的に接続される。図8では、各操作部130を5つの操作用ケーブル140で直列的に接続した例を示している。なお、操作用ケーブル140は、両端にコネクタを有しており、図6に示したコネクタ134に接続される。各操作部130は、操作用ケーブル140に含まれる配線の中から該当する配線の信号のみをコネクタ134経由で取得する。
図8に示した例では、5つの操作用ケーブル140は、反時計周りで、教示ボタン130aとイネーブルボタン130bとを、イネーブルボタン130bとツールボタン130cとを、ツールボタン130cと教示ボタン130aとを、教示ボタン130aとイネーブルボタン130bとを、イネーブルボタン130bとツールボタン130cとを、それぞれ接続する。
なお、両端の操作部130となる教示ボタン130aおよびツールボタン130cのうち一方の、余ったコネクタ134(図6参照)は、ロボット20(図1参照)へ接続される。このように、各操作部130を操作用ケーブル140で直列的に接続することで、各操作部130へ個別にケーブルを配策する場合に比べて第1の中空孔111を有効に利用することが可能となる。
また、操作部用ケーブル140としては、複数の配線を平板状に束ねた柔軟性のあるケーブルであるフレキシブルケーブルを用いることができる。また、操作部用ケーブル140は、本体部110における第1の中空孔111における側壁、すなわち、本体部110の内周に沿って配策される。
このように、操作部用ケーブル140を本体部110の内周に沿って配策することで、第1の中空孔111の中央部分を空きスペースとして利用することができる。また、ロボット20(図1参照)からツール200(図1参照)へ延伸するケーブル等と、操作部用ケーブル140との干渉を防止することができる。
ところで、操作ユニット100は、ロボット20とツール200との電気的接続を容易にする構成を有している。そこで、以下では、かかる構成について図9を用いて説明する。図9は、ケーブルの中継コネクタ150を示す説明図である。
図9に示すように、操作ユニット100は、ロボット20から延伸するロボット側ケーブル(取付対象側ケーブル)CRと、ツール200から延伸するツール側ケーブルCTとを接続する中継コネクタ150を備える。なお、ロボット側ケーブルCRおよびツール側ケーブルCTの端部には中継コネクタ150に接続されるコネクタがそれぞれ設けられている。
なお、中継コネクタ150は、操作ユニット100の本体部110における第1の中空孔111の側壁などに固定することができる。このように、操作ユニット100に中継コネクタ150を内蔵することで、操作ユニット100が取り付けられるロボット20と、操作ユニット100の取付部120に取り付けられるツール200との接続作業を容易化することができる。
次に、ロボットシステム1の構成について図10を用いて説明する。図10は、ロボットシステム1の構成を示すブロック図である。図10に示すように、ロボットシステム1は、ロボット20と、ロボット制御装置30と、操作ユニット100と、ツール200とを備える。
以下では、ロボット制御装置30の構成について主に説明し、操作ユニット100およびツール200については既に説明したのでここでの説明を省略する。また、ロボット20の構成については図11を用いて後述する。
図10に示すように、ロボット制御装置30には、操作ユニット100、ロボット20およびツール200がそれぞれ接続されている。また、ロボット制御装置30は、制御部31と、記憶部32とを備える。
制御部31は、取得部31aと、教示部31bと、動作制御部31cとを備える。記憶部32は、教示データ32aを記憶する。ここで、ロボット制御装置30は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、入出力ポートなどを有するコンピュータや各種の回路を含む。
コンピュータのCPUは、たとえば、ROMに記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、制御部31の取得部31a、教示部31bおよび動作制御部31cとして機能する。
また、取得部31a、教示部31bおよび動作制御部31cの少なくともいずれか一つまたは全部をASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアで構成することもできる。
また、記憶部32は、たとえば、RAMやHDDに対応する。RAMやHDDは、教示データ32aを記憶することができる。なお、ロボット制御装置30は、有線や無線のネットワークで接続された他のコンピュータや可搬型記録媒体を介して上記したプログラムや各種情報を取得することとしてもよい。
制御部31は、ロボット20およびツール200の動作制御を行う。ここで、制御部31は、操作ユニット100の操作結果に基づき、操作者がロボット20の姿勢を変更しつつ動作経路やツール200の動作状況を手動で直接的に教示するダイレクトティーチングに対応している。そして、制御部31は、ダイレクトティーチングを行う際に、操作者による操作力に応じてロボット20の姿勢を変更するリードスルー動作の動作制御もあわせて行う。
取得部31aは、操作ユニット100における各種ボタンの操作状況を取得する。また、取得部31aは、取得した操作状況によっては動作制御部31cから現在のロボット20の姿勢を取得したり、動作制御部31cへロボット20のリードスルー動作を指示したりする。
たとえば、取得部31aは、教示ボタン130a(図7参照)が押下されたことを操作状況として取得した場合には、動作制御部31cから取得したロボット20の姿勢を教示部31bへ渡す。また、取得部31aは、イネーブルボタン130b(図7参照)の押下中は、動作制御部31cへロボット20にリードスルー動作を行わせるように指示する。
教示部31bは、取得部31aからの入力に基づき、ダイレクトティーチングによる教示情報を記憶部32の教示データ32aへ出力する。ここで、教示データ32aは、ロボット20へ手動で動作を教示する上記したダイレクトティーチングを含むティーチング段階で作成され、ロボット20の動作経路を規定するプログラムである「ジョブ」を含んだ情報である。
動作制御部31cは、教示データ32aに基づいてロボット20やツール200を動作させる。また、動作制御部31cは、ロボット20の動力源であるモータ等のアクチュエータにおけるエンコーダ値を用いつつフィードバック制御を行うなどしてロボット20の動作精度を向上させる。さらに、動作制御部31cは、取得部31aからの要求に応じ、上記したエンコーダ値に基づいて算出したロボット20の姿勢を応答する。
次に、ロボット20の構成例について、図11を用いて説明する。図11は、ロボット20の構成を示す側面図である。ここで、ロボット20は、いわゆる人協調ロボットであり、表面が滑らかな形状とされるとともに、アームなどの動作部間に隙間が設けられるなどして挟み込みを防止している。
また、ロボット20は、基端側から先端側にかけて連通した内部空間を有しており、ツール200用のケーブル等のケーブルがかかる内部空間に収容されている。つまり、ロボット20にダイレクトティーチングを行う際や、ロボット20が作業を行う際に、ケーブルが邪魔にならない。なお、図11には、固定式のロボット20を例示したが、自由走行する走行台にロボット20を載置することとしてもよい。
図11に示したように、ロボット20は、鉛直軸A0〜第5軸A5の6軸を有するいわゆる垂直多関節ロボットである。また、ロボット20は、基端側から先端側へ向けて、ベース部20Bと、旋回部20Sと、第1アーム21と、第2アーム22と、第3アーム23と、手首部24とを備える。
ベース部20Bは、床などの接地面500に固定される。旋回部20Sは、ベース部20Bに支持され、接地面500と垂直な鉛直軸A0まわりに旋回する。第1アーム21は、基端側が旋回部20Sに支持され、鉛直軸A0と垂直な第1軸A1まわりに旋回する。第2アーム22は、基端側が第1アーム21の先端側に支持され、第1軸A1と平行な第2軸A2まわりに旋回する。
第3アーム23は、基端側が第2アーム22の先端側に支持され、第2軸A2と垂直な第3軸A3まわりに回転する。手首部24は、基端部24aと、先端部24bとを含む。基端部24aは、基端側が第3アーム23の先端側に支持され、第3軸A3と垂直な第4軸A4まわりに旋回する。
先端部24bは、基端側が基端部24aの先端側に支持され、第4軸A4と直交する第5軸A5まわりに回転する。また、先端部24bの先端側には、操作ユニット100が取り付けられる。また、操作ユニット100の先端側には、ツール200が取り付けられる。
ロボット20に対してダイレクトティーチングを行う際には、操作者は操作ユニット100を把持してロボット20の姿勢を変更する。そして、操作ユニット100の操作部130(図1参照)を操作することで、ダイレクトティーチングに関する各種指示を行うことになる。
次に、図10に示したロボット制御装置30が実行する処理手順について図12および図13を用いて説明する。図12および図13は、ロボット制御装置30が実行する処理手順を示すフローチャートその1およびその2である。なお、図12には、教示ボタン130a(図7参照)が操作された場合の処理手順を、図13には、イネーブルボタン130b(図7参照)が操作された場合の処理手順を、それぞれ示している。
まず、教示ボタン130aが操作された場合について説明する。図12に示すように、ロボット制御装置30の取得部31aは、操作ユニット100の教示ボタン130aが押下されたか否かを判定する(ステップS101)。そして、取得部31aによって教示ボタン130aが押下されたと判定された場合には(ステップS101,Yes)、教示部31bは、動作制御部31cから取得した押下時点のロボット20の姿勢に基づき、教示位置を教示データ32aへ登録し(ステップS102)、処理を終了する。
一方、ステップS101の判定条件を満たさなかった場合には(ステップS101,No)、ステップS102の処理を行うことなく処理を終了する。なお、図12に示した処理手順は、教示ボタン130aが押下されるたびに実行される。
次に、イネーブルボタン130bが操作された場合について説明する。図13に示すように、ロボット制御装置30の取得部31aは、操作ユニット100のイネーブルボタン130bが押下されたか否かを判定する(ステップS201)。そして、取得部31aによってイネーブルボタン130bが押下されたと判定された場合には(ステップS201,Yes)、動作制御部31cは、ロボット20のリードスルー動作を有効化する(ステップS202)。なお、ステップS203の判定条件を満たさなかった場合には(ステップS203,No)、ステップS203の判定処理を繰り返す。
つづいて、取得部31aは、イネーブルボタン130bが解放されたか否かを判定し(ステップS203)。取得部31aによってイネーブルボタン130bが解放されたと判定された場合には(ステップS203,Yes)、動作制御部31cは、ロボット20のリードスルー動作を無効化し(ステップS204)、処理を終了する。なお、ステップS201の判定条件を満たさなかった場合には(ステップS201,No)、ステップS202以降の処理を行うことなく処理を終了する。
上述してきたように、実施形態に係る操作ユニット100は、本体部110と、取付部120と、操作部130とを備える。本体部110は、一方の端面が取付対象に取り付けられる。取付部120は、本体部110の他方の端面に設けられ、ツール200が取り付けられる。操作部130は、本体部110の周面に設けられる。また、操作部130は、操作面が周囲よりも凹んでいる。
このように、実施形態に係る操作ユニット100は、取付対象とツール200との間、すなわち、ツール200の直近に配置されているので、操作部130の操作によってダイレクトティーチングを直感的に行うことができる。したがって、操作ユニット100によれば、ダイレクトティーチングの操作性を向上させることができる。
なお、上述した実施形態では、ロボット20を6軸のロボットとする例を示したが、ロボット20を7軸以上のロボットとしてもよく、5軸以下のロボットとしてもよい。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施例に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 ロボットシステム
20 ロボット
20B ベース部
20S 旋回部
21 第1アーム
22 第2アーム
23 第3アーム
24 手首部
24a 基端部
24b 先端部
30 ロボット制御装置
31 制御部
31a 取得部
31b 教示部
31c 動作制御部
32 記憶部
32a 教示データ
100 操作ユニット
110 本体部
111 第1の中空孔
112 第2の中空孔
113 鍔部
114a 第1のザグリ
114b 第2のザグリ
120 取付部
121 第1の取付孔
122 ザグリ
123 第2の取付穴
124 開口
130 操作部
130a 教示ボタン(操作部)
130b イネーブルボタン(操作部)
130c ツールボタン(操作部)
130d モードボタン(操作部)
131 凸部
132 平面部
132a 透過部
133 基板部
134 コネクタ
140 操作部用ケーブル
150 中継コネクタ
200 ツール
500 設置面
A0 鉛直軸
A1 第1軸
A2 第2軸
A3 第3軸
A4 第4軸
A5 第5軸
CL 中心線
CR ロボット側ケーブル(取付対象側ケーブル)
CT ツール側ケーブル

Claims (10)

  1. 一方の端面が取付対象に取り付けられる本体部と、
    前記本体部の他方の端面に設けられ、ツールが取り付けられる取付部と、
    前記本体部の周面に設けられる操作部と
    を備え、
    前記操作部は、
    操作面が周囲よりも凹んでいること
    を特徴とする操作ユニット。
  2. 前記本体部は、
    前記一方の端面と前記他方の端面とを貫通する第1の中空孔を有する円筒状であり、前記周面に前記第1の中空孔と連通する第2の中空孔を有し、
    前記操作部は、
    前記第2の中空孔に設けられること
    を特徴とする請求項1に記載の操作ユニット。
  3. 前記第2の中空孔は、
    前記周面の周方向に離間して複数設けられ、
    前記操作部は、
    前記第2の中空孔に1つずつ設けられること
    を特徴とする請求項2に記載の操作ユニット。
  4. 前記操作部は、
    複数個の並びを1つのセットとした場合に、複数の前記セットが前記周面に設けられること
    を特徴とする請求項3に記載の操作ユニット。
  5. 前記操作部は、
    2つの前記セットが前記円筒状の形状の中心線について点対称となる位置にそれぞれ設けられること
    を特徴とする請求項4に記載の操作ユニット。
  6. 前記操作部に接続される操作部用ケーブルを前記第1の中空孔に備え、
    前記操作部用ケーブルは、
    前記第1の中空孔における側壁の周方向に沿って配策されること
    を特徴とする請求項2〜5のいずれか一つに記載の操作ユニット。
  7. 前記他方の端面側から前記第2の中空孔へ導入されるツール側ケーブルと、前記一方の端面側から前記第2の中空孔へ導入される取付対象側ケーブルとを接続するコネクタを備えること
    を特徴とする請求項2〜6のいずれか一つに記載の操作ユニット。
  8. 請求項1〜7のいずれか一つに記載の操作ユニットと、
    前記操作ユニットが先端側に取り付けられる手首部と
    を備えることを特徴とするロボット。
  9. 前記操作ユニットは、
    前記ロボットの姿勢を教示位置として登録する際に操作される教示ボタンを前記操作部として含むこと
    を特徴とする請求項8に記載のロボット。
  10. 前記操作ユニットは、
    操作者による操作力によって前記姿勢を変更するリードスルー動作を有効化するイネーブルボタンを前記操作部として含むこと
    を特徴とする請求項8または9に記載のロボット。
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