JP2019059800A - プラズマ硬化型オフセット印刷用インキ組成物、並びにそれを用いた印刷物の製造方法及び印刷方法 - Google Patents

プラズマ硬化型オフセット印刷用インキ組成物、並びにそれを用いた印刷物の製造方法及び印刷方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リモート型のプラズマ発生装置より生成されたプラズマを用いた場合であっても十分な乾燥状態を得ることのできる、プラズマに対して高い反応性を備えたプラズマ硬化型オフセット印刷用インキ組成物、並びにそれを用いた印刷物の製造方法及び印刷方法を提供すること。【解決手段】インキ組成物における油成分の少なくとも一部として、共役二重結合を有するアシル基を備えたトリグリセリド、α−オレフィン化合物、及び脂肪酸のモノアルキルエステル化合物からなる群より選択される少なくとも1つからなる特定油成分を用いればよい。【選択図】なし

Description

本発明は、プラズマ硬化型オフセット印刷用インキ組成物、並びにそれを用いた印刷物の製造方法及び印刷方法に関する。
オフセット印刷は、油性であるオフセット印刷用インキ組成物(以下、単にインキ組成物とも呼ぶ。)が水に反発する性質を利用した印刷方式であり、凹凸を備える印刷版を用いる凸版印刷方式とは異なり、凹凸のない印刷版を用いることを特徴とした印刷方式である。この印刷版は、凹凸の代わりに親油性の画像部と親水性の非画像部とを備え、印刷に際して、まず、印刷版に供給された湿し水によって非画像部が湿潤される。すると、油性であるインキ組成物が印刷版に供給された際に、当該インキ組成物は、湿し水で湿潤されて水分を帯びた非画像部には反発して付着せず、親油性の画像部のみに付着する。こうして、印刷版の表面にインキ組成物による画像が形成され、そのインキ組成物による画像がブランケット及び基材(多くの場合、基材としては紙が選択される。)に順次転移することにより印刷が行われる。
また、上記のように湿し水を用いたオフセット印刷の他に、シリコーン樹脂により非画像部が形成された印刷版を用いた水無しオフセット印刷方式も実用化されている。この印刷方式では、湿し水がインキ組成物と反発して非画像部を形成するのではなく、シリコーン樹脂がインキ組成物と反発して非画像部となる。こうした点を除けば、水無しオフセット印刷もまた、湿し水を用いたオフセット印刷と共通の印刷方式である。そこで、本明細書では、湿し水を用いた印刷方式のみならず、水無し印刷方式をも含めた概念として「オフセット印刷」という用語を用いる。
ところで、オフセット印刷により得られた印刷物は、その表面に付着しているインキ組成物が十分に乾燥した状態とならなければ、印刷物を重ねた際に裏移りを生じたり、指で印刷物に触れた際にインキが付着したりするので、後工程に回したり、商品として流通させたりすることができない。したがって、オフセット印刷を行った後に、印刷物の表面に付着したインキ組成物を乾燥させて基材の表面に定着させる工程が必要となる。ここで、オフセット印刷方式におけるインキ組成物の乾燥方式としては、用いるインキ組成物の種類に応じて、酸化重合、蒸発、浸透及び光重合といった4種がよく知られている。
これらの方式のうち、浸透によりインキ組成物を乾燥させる方式は、印刷物の表面に付着したインキ組成物に含まれる油成分を印刷物の内部に浸透させて表面乾燥を得る方式であり、比較的高速に乾燥状態を得ることができる。しかしながら、この乾燥方式では、印刷物の表面においてインキ組成物が広がって網点が太る傾向がある。また、蒸発により印刷インキ組成物を乾燥させる方式は、大気中へVOC(揮発性有機化合物)を放出させることによる環境負荷への懸念もある。
このような観点から、高い美粧性を要求される印刷物を得るに際しては、酸化重合によりインキ組成物を乾燥させる方式が採用される傾向にある。この乾燥方式にて用いられるインキ組成物では、亜麻仁油等といったヨウ素価の高い不飽和油が油成分として用いられており、空気中に含まれる酸素によってこれらの不飽和油を酸化重合させてべとつきのない(すなわち乾燥した)皮膜を形成させる。酸化重合によりインキ組成物を乾燥させる方式によれば、印刷物の内部に油成分を浸透させたり大気中へVOCを放出させたりする過程が存在しないので、高い美粧性を備えた印刷物を低い環境負荷で得ることができる。しかしながら、不飽和油を酸化重合させる化学反応には比較的多くの時間を要するので、印刷物の乾燥不良による問題を生じる可能性も存在する。
以上の背景から、印刷後の印刷物に紫外線を照射して乾燥を得る光重合乾燥方式による印刷が近年盛んに行われつつある。この乾燥方式にて用いられるインキ組成物には、エチレン性不飽和結合を備えたモノマーやオリゴマーと、紫外線等といった活性エネルギー線の照射によってラジカルを発生させる光重合開始剤とが含まれ、印刷後に活性エネルギー線を照射することによって、これらが瞬時に重合してべとつきのない(すなわち乾燥した)皮膜を形成させる。このような乾燥方式を採用するインキ組成物は、近年、様々な組成を有するものが提案されている(例えば、特許文献1、2等を参照)。また、特定の成分を含んだインキ組成物を用いて印刷を行い、それにより得られた印刷物にプラズマを照射して、印刷物の表面に存在するインキ組成物を硬化させて定着させる方法も提案されている(例えば、特許文献3を参照)。
特開2012−102217号公報 特許第4649952号公報 特許第5118823号公報
印刷後の印刷物にプラズマを照射してインキ組成物を乾燥(すなわち定着)させる方法は新しい手法であり、紫外線照射により乾燥させる方式に比べて、未反応のモノマーや光重合開始剤の分解物等が印刷物から遊離するのを抑制できる点で優れている。この方式におけるインキ組成物の乾燥は、インキ組成物中の成分をプラズマのエネルギーにより反応させて高分子量化させることにより実現される。このときに用いられるプラズマはその発生方式から、ダイレクト型とリモート型とに分類される。プラズマは、電極間で放電させることで放電空間内に存在する気体を電離させて形成されるが、プラズマの照射対象をこの放電空間内に直接送り込んでプラズマ照射を行う方式がダイレクト型であり、放電空間の外部から内部へプラズマの原料ガスを流通させ、プラズマ化されたガスを放電空間外に流通させたものをプラズマ照射対象へ照射する方式がリモート型である。
特許文献3記載の発明で用いられるプラズマ照射方式は前者(ダイレクト型)であり、反応性の高い、発生直後のプラズマを照射対象に照射できるので、インキ組成物の乾燥という点では有利である。しかし、ダイレクト型の場合、紙等の印刷基材が放電空間内を通過することによってダメージを受ける可能性があるし、外部と隔離された放電空間の入口と出口が狭いことを考慮すると、基材の搬送工程における上下方向へのばたつきにより基材の詰まりを生じるおそれがある。後者のリモート型であればこのような問題は生じないが、放電空間からのプラズマガスの移動に伴うプラズマ温度の低下や、プラズマガスの拡散等の影響により、基材上のインキ組成物の乾燥が不十分になるおそれもある。
本発明は、以上の状況に鑑みてなされたものであり、リモート型のプラズマ発生装置にて生成されたプラズマを用いた場合であっても十分な乾燥状態を得ることのできる、プラズマに対して高い反応性を備えたプラズマ硬化型オフセット印刷用インキ組成物、並びにそれを用いた印刷物の製造方法及び印刷方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、顔料成分、バインダー樹脂及び油成分を含むオフセット印刷用インキ組成物において、この油成分の少なくとも一部として、共役二重結合を有するアシル基を備えたトリグリセリド、α−オレフィン化合物、及び脂肪酸のモノアルキルエステル化合物からなる群より選択される少なくとも1つからなる特定油成分を用いることにより、プラズマ照射時における重合反応が著しく向上することを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
(1)本発明は、顔料成分、バインダー樹脂及び油成分を含み、上記油成分の少なくとも一部として、共役二重結合を有するアシル基を備えたトリグリセリド、α−オレフィン化合物、及び脂肪酸のモノアルキルエステル化合物からなる群より選択される少なくとも1つからなる特定油成分を含むことを特徴とするプラズマ硬化型オフセット印刷用インキ組成物である。
(2)また本発明は、上記トリグリセリドが、桐油、ツルレイシ油又は脱水ヒマシ油である(1)項記載のプラズマ硬化型オフセット印刷用インキ組成物である。
(3)また本発明は、上記特定油成分の含有量が、組成物全体に対して10質量%以上である(1)項又は(2)項記載のプラズマ硬化型オフセット印刷用インキ組成物である。
(4)また本発明は、上記特定油成分として、共役二重結合を有するアシル基を備えたトリグリセリド、α−オレフィン化合物、及び脂肪酸のモノアルキルエステル化合物を含む(1)項〜(3)項のいずれか1項記載のプラズマ硬化型オフセット印刷用インキ組成物である。
(5)本発明は、(1)項〜(4)項のいずれか1項記載のプラズマ硬化型オフセット印刷用インキ組成物を用いて基材に印刷を行う印刷工程と、上記印刷工程を経た基材にプラズマを照射して、基材の表面に存在するインキ組成物を硬化により定着させるプラズマ照射工程と、を含むことを特徴とする印刷物の製造方法でもある。
(6)また本発明は、上記プラズマが、リモート型プラズマ発生装置により生成されたものである(5)記載の印刷物の製造方法である。
(7)また本発明は、上記プラズマが、放電中の電極間に空気又は酸素ガスを通過させて生成されたものである(5)項又は(6)項記載の印刷物の製造方法である。
(8)本発明は、(1)項〜(4)項のいずれか1項記載のプラズマ硬化型オフセット印刷用インキ組成物を用いて基材に印刷を行い、その後、印刷された上記インキ組成物の表面にプラズマを照射することでそのインキ組成物を基材に定着させることを特徴とする印刷方法でもある。
本発明によれば、リモート型のプラズマ発生装置にて生成されたプラズマを用いた場合であっても十分な乾燥状態を得ることのできる、プラズマに対して高い反応性を備えたプラズマ硬化型オフセット印刷用インキ組成物、並びにそれを用いた印刷物の製造方法及び印刷方法が提供される。
以下、本発明のプラズマ硬化型オフセット印刷用インキ組成物の一実施形態、印刷物の製造方法の一実施態様、及び印刷方法の一実施態様について説明する。なお、本発明は、以下の実施形態及び実施態様に限定されるものではなく、本発明の範囲において適宜変更を加えて実施することができる。
<プラズマ硬化型オフセット印刷用インキ組成物>
本発明のプラズマ硬化型オフセット印刷用インキ組成物(前述の通り、インキ組成物と適宜省略して呼ぶ。)は、オフセット印刷に適用されるインキ組成物であり、電離したガスであるプラズマの照射を受けて硬化する能力を備える。より具体的には、インキ組成物に含まれる、不飽和結合を有する油成分、特には、共役二重結合を有するアシル基を備えたトリグリセリド、α−オレフィン化合物、及び脂肪酸のモノアルキルエステル化合物からなる群より選択される少なくとも1つからなる特定油成分がプラズマの照射を受けた際に重合することで高分子量化して、インキ組成物の皮膜が硬化する。そのため、印刷直後に印刷物の表面でべたついているインキ組成物にプラズマが照射されると、瞬時にこのインキ組成物が硬化して乾燥(タックフリー)状態となる。本発明のインキ組成物は、湿し水を用いたオフセット印刷の他、湿し水を用いない水無しオフセット印刷にも適用される。
本発明のインキ組成物を硬化させるために用いるプラズマは、後述する油成分等の成分、特には後述する特定油成分を重合させるものであればよい。プラズマは、電場に存在するガス(すなわち、電圧の印加された電極間に存在する気体)が電離して生じるものであり、化学反応を生じさせ得る高いエネルギーを有するものである。一般にプラズマは、互いに離間した電極間に高周波電流を流すことにより生じるものであり、その生成装置は、プラズマの生成形態に応じて、ダイレクト型とリモート型とに分類される。ダイレクト型では、処理対象、すなわち印刷された後の基材を電圧の印加された電極間(すなわち放電空間内)を通過させてプラズマ照射を行う。この場合、生成した直後のプラズマによる高い反応性が期待される反面、放電や高温プラズマによる基材のダメージが懸念される。一方、リモート型では、処理対象とは別の場所で生成させたプラズマをプラズマガスの気流に乗せて処理対象のもとまで輸送しプラズマ照射を行う。この場合、基材のダメージは抑制される反面、プラズマの輸送の際にプラズマの温度が低下したり、プラズマが拡散したりすることに伴ってプラズマの反応性が低下する。本発明のインキ組成物は、プラズマの照射を受けた際に高い反応性を示すので、ダイレクト型で生成されたプラズマは勿論、リモート型で生成されたプラズマでも良好な硬化性を示す。
本発明において、プラズマを生成させるのに用いるガスとしては、空気、酸素ガス、二酸化炭素ガス、窒素ガス、アルゴンガス、水蒸気等が例示されるが特に限定されない。これらの中でも空気又は酸素ガスが好ましく挙げられる。
本発明のインキ組成物は、顔料成分、バインダー樹脂及び油成分を含み、当該油成分の少なくとも一部として、共役二重結合を有するアシル基を備えたトリグリセリド、α−オレフィン化合物、及び脂肪酸のモノアルキルエステル化合物からなる群より選択される少なくとも1つからなる特定油成分を含むことを特徴とする。以下、各成分について説明する。
[顔料成分]
顔料成分としては、着色顔料や体質顔料が挙げられる。着色顔料は、インキ組成物に着色力を付与するための成分であり、文字情報や画像等を印刷するためには必須の成分となる。なお、本発明では、色彩を持たない白色顔料も着色顔料として扱う。体質顔料は、着色力を持たない一方で、インキ組成物の流動性や粘弾性等といった特性を調節するために用いられる。本発明のインキ組成物では、上記着色顔料と体質顔料の少なくとも一方を顔料成分として含めばよい。例えば、インキ組成物が着色顔料を含まない一方で体質顔料を含む場合には、そのインキ組成物は透明ニスやメジウムとして用いることができる。
着色顔料としては、ジスアゾイエロー(ピグメントイエロー12、ピグメントイエロー13、ピグメントイエロー17、ピグメントイエロー1)、ハンザイエロー等のイエロー顔料、ブリリアントカーミン6B、レーキレッドC、ウオッチングレッド等のマゼンタ顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、アルカリブルー等のシアン顔料、カーボンブラック等の黒色顔料、酸化チタン、酸化亜鉛等の白色顔料等が例示される。
着色顔料の添加量としては、インキ組成物全体に対して8〜30質量%程度が例示されるが、特に限定されない。なお、イエロー顔料を使用してイエローインキ組成物を、マゼンタ顔料を使用してマゼンタインキ組成物を、シアン顔料を使用してシアンインキ組成物を、黒色顔料を使用してブラックインキ組成物をそれぞれ調製するに際しては、補色として、他の色の顔料を併用したり、他の色のインキ組成物を添加したりすることも可能である。
体質顔料としては、クレー、タルク、カオリナイト(カオリン)、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化ケイ素、ベントナイト等が例示される。体質顔料の添加量としては、インキ組成物全体に対して0〜33質量%程度が例示されるが、特に限定されない。
[バインダー樹脂]
バインダー樹脂(以下、単に「樹脂」とも呼ぶ。)は、印刷用紙の表面で上記顔料成分を固定するバインダーとして機能する成分であり、また、上記顔料成分をインキ組成物中に分散させるために用いられる成分でもある。このような樹脂としては、インキ組成物の分野で通常使用されるものを特に制限なく挙げることができ、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性アルキド樹脂、ロジン変性石油樹脂、ロジンエステル樹脂、石油樹脂変性フェノール樹脂、アクリル変性フェノール樹脂、アルキド樹脂、植物油変性アルキド樹脂、石油樹脂等が例示される。これらの樹脂の重量平均分子量としては、3000〜30万程度を好ましく例示することができる。
これらの樹脂の中でも、顔料分散性、印刷品質及び長時間にわたる安定な印刷適性といった観点からは、重量平均分子量が1万〜15万であるロジン変性フェノール樹脂及びロジン変性マレイン酸樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。また、顔料成分の分散性を向上させるために、これらの樹脂とアルキド樹脂とを併用することも好ましい。この場合、ロジン変性フェノール樹脂及びロジン変性マレイン酸樹脂の合計100質量部に対して、アルキド樹脂を3〜10質量部程度用いるのが好ましい。樹脂の添加量としては、インキ組成物全体に対して、10〜35%程度を好ましく例示できる。
樹脂は、後述する油成分とともに加熱されることにより溶解され、ワニスとされた状態で使用される。ワニスを調製する際、樹脂を溶解させて得られた溶解ワニス中に金属キレート化合物や金属石けん等のゲル化剤を投入し、ゲル化ワニスとしてもよい。樹脂からゲル化ワニスを調製し、これをインキ組成物の調製に用いることにより、インキ組成物に適度な粘弾性を付与することができるので好ましい。
[油成分]
油成分は、上記樹脂を溶解させてワニスとしたり、インキ組成物の粘度を調節したりするために使用される。本発明のインキ組成物は、この油成分の少なくとも一部として、下記に説明する特定油成分を含むことを特徴とする。特定油成分は、インキ組成物へ添加されることにより、プラズマ照射を受けた際のインキ組成物の硬化性を著しく向上させる。
特定油成分は、(1)共役二重結合を有するアシル基を備えたトリグリセリド、(2)α−オレフィン化合物、及び(3)脂肪酸のモノアルキルエステル化合物からなる群より選択される少なくとも1つからなる。本発明のインキ組成物は、上記(1)〜(3)に示す3系統の特定油成分を1系統だけ含んでもよいし、複数系統含んでもよい。本発明のインキ組成物は、(1)に示す化合物群の中の少なくとも1種、(2)に示す化合物群の中の少なくとも1種、及び(3)に示す化合物群の中の少なくとも1種の全てを含むことが好ましい。
共役二重結合を有するアシル基を備えたトリグリセリドは、グリセリンと3分子の脂肪酸とのエステルであるトリグリセリドにおいて、上記3分子の脂肪酸のうちの少なくとも1つが共役二重結合を有するものである。共役二重結合を有する脂肪酸は、グリセリンとエステルを形成することにより共役二重結合を有するアシル基となる。
インキ組成物は、その構成成分の一部として共役二重結合を有するアシル基(以下、共役二重結合性のアシル基とも呼ぶ。)を備えたトリグリセリドを含むことにより、プラズマ照射時の硬化性の向上、すなわちプラズマ照射を受けた際に生じる重合反応による高分子量化が促進される。一般に、不飽和結合を多く含むトリグリセリドは、不飽和結合の量的な指標となるヨウ素価が高く、酸化反応による重合を生じやすい。しかしながら、例えば、高いヨウ素価を示す一方で共役二重結合性のアシル基を持たない亜麻仁油は、プラズマ照射を受けたときの重合性は高くない。その反面、亜麻仁油よりも低いヨウ素価を示す一方で共役二重結合性のアシル基を豊富に含む桐油は、プラズマ照射を受けたときに高い重合性を示す。これらのことから、プラズマ照射時にディールスアルダー反応を生じることにより重合性が高まることが示唆される。このような観点からは、共役二重結合性のアシル基は、cis−型の共役二重結合をもつことが好ましい。また、共役二重結合性のアシル基をもつトリグリセリドは、それを構成するアシル基の30%以上が共役二重結合性のアシル基であることが好ましく、50%以上が共役二重結合性のアシル基であることが好ましい。このようなトリグリセリドとしては、桐油(共役二重結合性のアシル基であるエレオステアリン酸が80%程度含まれる。)、ツルレイシ油(同じく60%程度含まれる。)、脱水ヒマシ油(共役二重結合性のアシル基が30質量%程度含まれる。)等が挙げられる。
共役二重結合性のアシル基を備えたトリグリセリドのインキ組成物中における含有量は、10〜60質量%程度が好ましく挙げられ、10〜50質量%程度がより好ましく挙げられ、10〜30質量%程度がさらに好ましく挙げられる。
α−オレフィン化合物は、末端に二重結合を持ち、分枝を有してもよい鎖状の脂肪族炭化水素である。これは、石油化学工業においてエチレンから誘導される合成油として入手可能であり、そのような製品として出光興産株式会社製のリニアレン(登録商標)が例示される。出光興産株式会社製のリニアレン(登録商標)は、末端に二重結合を有するn−パラフィン(α−オレフィン)であり、炭素数毎にグレードが分けられている。α−オレフィンとしては、沸点が200℃以上であり炭素数12以上のものが好ましく用いられ、炭素数が14〜20のものがより好ましく用いられ、炭素数が16〜18のものがさらに好ましく用いられる。インキ組成物は、上記α−オレフィンを含むことにより、プラズマ照射を受けたときのインキ組成物の重合性が向上する。
上記α−オレフィンのインキ組成物中における含有量は、5〜30質量%程度が好ましく挙げられ、5〜20質量%程度がより好ましく挙げられ、5〜15質量%程度がさらに好ましく挙げられる。
脂肪酸のモノアルキルエステル化合物は、トリグリセリドである植物油又は動物油をエステル交換により脂肪酸モノアルキルエステル化合物としたものである。このような脂肪酸としては、大豆油、綿実油、アマニ油、サフラワー油、桐油、トール油、脱水ヒマシ油、カノーラ油等の乾性油や半乾性油由来の脂肪酸が例示される。この脂肪酸モノアルキルエステル化合物を構成する脂肪酸としては、炭素数16〜20の不飽和脂肪酸が好ましく例示され、このような不飽和脂肪酸としては、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エレオステアリン酸等が好ましく例示される。脂肪酸モノアルキルエステル化合物を構成するアルキル基としては、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく例示され、より具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、2−エチルヘキシル基等が好ましく例示される。これらの脂肪酸のモノアルキルエステル化合物の中でも、大豆油のモノアルキルエステルや桐油のモノアルキルエステルが好ましく挙げられる。インキ組成物に含まれる植物油を脂肪酸のモノアルキルエステルに置き換えることにより、プラズマ照射を受けたときのインキ組成物の重合性が向上する。
上記脂肪酸のモノアルキルエステル化合物のインキ組成物中における含有量は、10〜60質量%程度が好ましく挙げられ、10〜50質量%程度がより好ましく挙げられ、10〜30質量%程度がさらに好ましく挙げられる。
インキ組成物における特定油成分の含有量としては、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、30質量%以上がさらに好ましく、40質量%以上がさらに好ましく、45質量%以上がさらに好ましい。インキ組成物における特定油成分の含有量の上限は、インキ組成物に求められる粘度等を考慮して適宜決定すればよいが、60質量%程度を挙げることができる。
本発明のインキ組成物は、上記の特定油成分の他に油成分を含んでもよい。そのような油成分としては、植物油及び/又は鉱物油を挙げることができ、これまでインキ組成物の調製に使用されてきたものを特に制限なく使用できる。
植物油としては、大豆油、綿実油、アマニ油、サフラワー油、トール油、カノーラ油等の乾性油や半乾性油等が例示される。これらの植物油は、単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。インキ組成物における植物油の含有量としては、インキ組成物全体に対して0〜60質量%程度を例示することができる。
鉱物油としては、溶剤成分と呼ばれる軽質の鉱物油や、潤滑油状である重質の鉱物油等が挙げられる。軽質の鉱物油としては、沸点160℃以上、好ましくは沸点200℃以上の非芳香族系石油溶剤が例示される。このような非芳香族系石油溶剤としては、JX日鉱日石エネルギー株式会社製の0号ソルベント、同AFソルベント5号、同AFソルベント6号、同AFソルベント7号等が例示される。重質の鉱物油としては、スピンドル油、マシン油、ダイナモ油、シリンダー油等として分類されてきた各種の潤滑油を挙げることができる。これらの中でも、米国におけるOSHA基準やEU基準に適応させるとの観点からは、縮合多環芳香族成分の含有量が抑制されたものであることが好ましい。このような鉱物油としては、JX日鉱日石エネルギー株式会社製のインクオイルH8、同インクオイルH35(いずれも商品名)、三共油化工業株式会社製のSNH8、同SNH46、同SNH220、同SNH540(いずれも商品名)等が例示される。
上記の各成分を用いて本発明のインキ組成物を製造するに際しては、従来公知の方法を用いることができる。このような方法としては、上記の各成分を混合した後にビーズミルや三本ロールミル等で練肉することで顔料成分を分散させた後、必要に応じて油成分や添加剤(酸化防止剤、アルコール類等)等を加えてよく撹拌し、さらに粘度調整することを例示できる。
なお、通常のインキ組成物においては、印刷物の擦り傷を抑制すること等を目的としてパラフィンワックスやPTFEワックスが用いられるが、本発明のインキ組成物ではこれらのワックスを用いないこと、すなわちワックスの含有量を0質量%とすることが好ましい。本発明者らの知見によれば、インキ組成物にワックスが含まれるとプラズマの照射を受けた際の硬化性が低下するためである。その理由については必ずしも明らかでないが、インキ組成物に含まれるワックス成分は、印刷された後にインキ組成物の皮膜の表面に浮き上がるものと考えられており、そのようにして浮き上がったワックス成分が、インキ組成物の皮膜中へのプラズマの進入を阻害するためと考えられる。
<印刷物の製造方法>
上記本発明のインキ組成物を用いて基材に印刷を行う印刷工程と、当該印刷工程を経た基材にプラズマを照射して、基材の表面に存在するインキ組成物を硬化により定着させるプラズマ照射工程と、を含むことを特徴とする印刷物の製造方法も本発明の一つである。次に、本発明の印刷物の製造方法の一実施態様について説明する。
印刷工程は、上記本発明のインキ組成物を用いて基材に印刷を行う工程である。印刷の行われる基材としては、紙、フィルム等を挙げることができる。また、印刷手段としてはオフセット印刷が挙げられ、このような印刷方法の一例として枚葉印刷、オフセット輪転印刷等が挙げられる。なお、オフセット印刷を行うに際しては、湿し水を用いた通常のオフセット印刷の他、水なしオフセット印刷を採用してもよい。印刷工程を経た基材には未乾燥状態のインキ組成物による画像が形成されており、その基材はプラズマ照射工程に付される。
プラズマ照射工程では、印刷工程を経た基材にプラズマを照射して、基材の表面に存在するインキ組成物を硬化させることによりこれを定着させる。このときに用いるプラズマとしては、ダイレクト型プラズマ発生装置から発生させたものであってもよいし、リモート型プラズマ発生装置から発生させたものでもよいが、本発明のインキ組成物は、プラズマ照射に対する反応性が高いので、リモート型プラズマ発生装置から発生させたプラズマであっても十分に硬化させることが可能である。そのため、基材に対するダメージを抑制したり、基材の搬送の際に生じる上下方向へのばたつきにより基材の詰まりを抑制したりするとの観点から、本工程では、リモート型プラズマ発生装置から発生させたプラズマを用いることが好ましい。
リモート型プラズマ発生装置から発生させたプラズマをインキ組成物の硬化に用いる場合、プラズマの放出口は、基材の幅方向に沿ってライン状に配置されることが好ましい。このような放出口は、点型の放出口を基材の幅方向に沿って一列に複数配置したものであってもよいし、線型の放出口を基材の幅方向に沿って配置したものであってもよい。
プラズマの発生に用いる反応ガスとしては、空気、酸素ガス、二酸化炭素ガス、窒素ガス、アルゴンガス、水蒸気等が例示されるが特に限定されない。これらの中でも空気又は酸素ガスが好ましく挙げられる。反応ガスは、高周波電源に接続され放電状態にある電極間を通過することでプラズマ化され、上記放出口から基材の表面に向けて放出される。
<印刷方法>
上記本発明のインキ組成物を用いて基材に印刷を行い、その後、印刷されたインキ組成物の表面にプラズマを照射することでそのインキ組成物を基材に定着させることを特徴とする印刷方法もまた、本発明の一つである。これは、上記本発明の印刷物の製造方法と同様のため、ここでの説明を省略する。
以下に実施例を挙げて本発明のインキ組成物をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下の記載では、特に断りのない限り、「%」は「質量%」を意味し、「部」は「質量部」を意味する。
[ワニス1の調製]
冷却管、温度計及び撹拌機を装着した4つ口フラスコに、重量平均分子量10万のロジン変性フェノール樹脂(ハリマ化成株式会社製)42部、及び大豆油脂肪酸のブチルエステル57.5部を仕込んだ後210℃に昇温し、同温度を40分間維持することにより樹脂を溶解させた後、アルミニウムエチルアセトアセテートジイソプロピレート(川研ファインケミカル株式会社製、ALCH)を0.5部仕込み、その後170℃で50分間加熱保持して、ワニス1を得た。ワニス1は、油成分として特定油成分である大豆油脂肪酸のブチルエステルを57.5%含む。
[ワニス2の調製]
冷却管、温度計及び撹拌機を装着した4つ口フラスコに、重量平均分子量10万のロジン変性フェノール樹脂(ハリマ化成株式会社製)42部、及び桐油57.5部を仕込んだ後210℃に昇温し、同温度を40分間維持することにより樹脂を溶解させた後、アルミニウムエチルアセトアセテートジイソプロピレート(川研ファインケミカル株式会社製、ALCH)を0.5部仕込み、その後170℃で50分間加熱保持して、ワニス2を得た。ワニス2は、油成分として特定油成分である桐油を57.5%含む。
[ワニス3の調製]
冷却管、温度計及び撹拌機を装着した4つ口フラスコに、重量平均分子量10万のロジン変性フェノール樹脂(ハリマ化成株式会社製)42部、及び大豆油57.5部を仕込んだ後210℃に昇温し、同温度を40分間維持することにより樹脂を溶解させた後、アルミニウムエチルアセトアセテートジイソプロピレート(川研ファインケミカル株式会社製、ALCH)を0.5部仕込み、その後170℃で50分間加熱保持して、ワニス3を得た。ワニス3は、油成分として大豆油を57.5%含む。なお、大豆油は、本発明における特定油成分ではない。
[ワニス4の調製]
冷却管、温度計及び撹拌機を装着した4つ口フラスコに、重量平均分子量10万のロジン変性フェノール樹脂(ハリマ化成株式会社製)42部、及び亜麻仁油57.5部を仕込んだ後210℃に昇温し、同温度を40分間維持することにより樹脂を溶解させた後、アルミニウムエチルアセトアセテートジイソプロピレート(川研ファインケミカル株式会社製、ALCH)を0.5部仕込み、その後170℃で50分間加熱保持して、ワニス4を得た。ワニス4は、油成分として亜麻仁油を57.5%含む。なお、亜麻仁油は、本発明における特定油成分ではない。
[インキ組成物の調製]
表1及び2に示す処方にて各種の材料を混合し、三本ロールを用いて練肉することで実施例1〜8、及び比較例1〜2のインキ組成物を調製した。表1及び2に示した各成分の配合量は質量部である。表1及び2において、「色顔料」は着色顔料のフタロシアニンであり、「α−オレフィン」は出光興産株式会社製のリニアレン168であり、「脂肪酸エステル」は大豆油脂肪酸のブチルエステルであり、「ワックス」はポリエチレンワックスである。なお、表1及び2に記載されているα−オレフィンは本発明における特定油成分である。また、表1及び2の下方において、インキ組成物中の各油成分の合計含有量(質量%)を記載している。これらの油成分のうち、脂肪酸エステル、桐油及びα−オレフィンが本発明における特定油成分に該当し、大豆油及び亜麻仁油が本発明における特定油成分に該当しない油成分である。
[硬化性の評価]
実施例1〜8、及び比較例1〜2の各インキ組成物について、プラズマ照射された際の硬化性を評価した。まず、インキ組成物の試料0.1ccをとりRI展色機(2分割ロール、株式会社明製作所製)を用いてPP(ポリプロピレン)フィルム(積水成型工業株式会社製、製品名:ポリセームPC−8162)に展色し、株式会社プラズマコンセプト東京製のダメージフリーマルチガスプラズマジェット(リモート型プラズマ発生装置)を用いて、上記展色面にプラズマを照射した。その際、プラズマガスは空気(流量5L/分)、プラズマの照射口径は1mm、照射距離は3mmとした。プラズマを5秒間照射した後、脱脂綿で未硬化のインキ組成物を拭き取り、円形に硬化した塗膜の直径を測定した。その結果を表1及び2の「硬化直径」欄に示す。プラズマは、照射中心ほど反応性が高く、周辺になるほど反応性が低くなる。硬化直径が大きなインキ組成物ほどプラズマに対する反応性の高いインキ組成物ということになる。
Figure 2019059800
Figure 2019059800
表1及び2の結果から、本発明における特定油成分を含むインキ組成物は、プラズマに対して高い硬化性を示すことがわかる。すなわち、共役二重結合を有するアシル基を備えたトリグリセリドである桐油を含む実施例2のインキ組成物は、大豆油を含む比較例1のインキ組成物や、桐油よりも不飽和度の高い亜麻仁油を含む比較例2のインキ組成物よりも著しく硬化性が高いことがわかる。また、比較例1及び2のインキ組成物における大豆油又は亜麻仁油の一部をα−オレフィンに置き換えた実施例5及び6のインキ組成物では、やはり著しく硬化性が高いことがわかる。さらに、比較例1のインキ組成物に含まれる大豆油を大豆油の脂肪酸エステルに置き換えた実施例1のインキ組成物では、硬化性の向上が確認された。これらの結果から、本発明における特定油成分を含むインキ組成物は、プラズマに対して高い硬化性を備えることが確認された。本発明における特定油成分は、、共役二重結合を有するアシル基を備えたトリグリセリド、α−オレフィン化合物、及び脂肪酸のモノアルキルエステル化合物の3系統が存在するが、これら3系統の全てを組み合わせて用いることにより、さらに高い硬化性が得られると期待できる。

Claims (8)

  1. 顔料成分、バインダー樹脂及び油成分を含み、
    前記油成分の少なくとも一部として、共役二重結合を有するアシル基を備えたトリグリセリド、α−オレフィン化合物、及び脂肪酸のモノアルキルエステル化合物からなる群より選択される少なくとも1つからなる特定油成分を含むことを特徴とするプラズマ硬化型オフセット印刷用インキ組成物。
  2. 前記トリグリセリドが、桐油、ツルレイシ油又は脱水ヒマシ油である請求項1記載のプラズマ硬化型オフセット印刷用インキ組成物。
  3. 前記特定油成分の含有量が、組成物全体に対して10質量%以上である請求項1又は2記載のプラズマ硬化型オフセット印刷用インキ組成物。
  4. 前記特定油成分として、共役二重結合を有するアシル基を備えたトリグリセリド、α−オレフィン化合物、及び脂肪酸のモノアルキルエステル化合物を含む請求項1〜3のいずれか1項記載のプラズマ硬化型オフセット印刷用インキ組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載のプラズマ硬化型オフセット印刷用インキ組成物を用いて基材に印刷を行う印刷工程と、前記印刷工程を経た基材にプラズマを照射して、基材の表面に存在するインキ組成物を硬化により定着させるプラズマ照射工程と、を含むことを特徴とする印刷物の製造方法。
  6. 前記プラズマが、リモート型プラズマ発生装置により生成されたものである請求項5記載の印刷物の製造方法。
  7. 前記プラズマが、放電中の電極間に空気又は酸素ガスを通過させて生成されたものである請求項5又は6記載の印刷物の製造方法。
  8. 請求項1〜4のいずれか1項記載のプラズマ硬化型オフセット印刷用インキ組成物を用いて基材に印刷を行い、その後、印刷された前記インキ組成物の表面にプラズマを照射することでそのインキ組成物を基材に定着させることを特徴とする印刷方法。

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