図1は、実施の形態に係る映像データストリーミング監視システムの構成を説明する図である。映像データストリーミング監視システムは、カメラ1000、1001、GPS機能搭載ルータ2000、配信サーバ3000、カメラ位置管理サーバ4000、地図データ配信サーバ5000、ストリーミング監視装置6000、配信拠点7000、7001を含む。
カメラ1000、1001は、Wi−Fiなどの無線LANによりGPS機能搭載ルータ2000に接続される。ここでは、カメラ1000、1001がGPS機能搭載ルータ2000と無線LANで接続される形態を説明するが、カメラ1000、1001はUSB等でGPS機能搭載ルータ2000と接続されてもよく、カメラ1000、1001がGPS機能を内蔵してもよい。
GPS機能搭載ルータ2000は、配信サーバ3000、カメラ位置管理サーバ4000、およびストリーミング監視装置6000にネットワークで接続される。配信サーバ3000は、ストリーミング監視装置6000および配信拠点7000、7001にネットワークで接続される。カメラ位置管理サーバ4000は、ストリーミング監視装置6000にネットワークで接続される。地図データ配信サーバ5000は、ストリーミング監視装置6000にネットワークで接続される。ストリーミング監視装置6000は、配信サーバ3000にネットワークで接続される。
カメラ1000、1001は、それぞれの撮影場所で撮影された映像を符号化してストリーミングデータをGPS機能搭載ルータ2000を経由して配信サーバ3000に送信する。ここでは、ストリーミングデータは画像サイズが1920画素×1080画素のフルHD(High Definition)映像でフレームレートは30fpsである。
配信サーバ3000は、GPS機能搭載ルータ2000から送信されたストリーミングデータをトランスコードして1以上の配信拠点7000、7001に送信する。配信サーバ3000は、配信拠点7000、7001毎に解像度やフレームレートの異なるストリーミングデータを配信してもよい。複数の配信拠点7000、7001は、複数の異なる放送局の受信装置であってもよく、一つの放送局における複数の受信装置であってもよい。
また、配信サーバ3000はGPS機能搭載ルータ2000から送信されたストリーミングデータをストリーミング監視装置6000に配信することができる。
カメラ1000、1001は、撮影中の映像のサムネイル画像(「カメラサムネイル画像」と呼ぶ)をGPS機能搭載ルータ2000を経由してストリーミング監視装置6000に送信する。ここで、カメラサムネイル画像は、たとえばQVGAサイズの静止画である。また、カメラサムネイル画像は、JPEGや、MPEGなどの画像圧縮方式で画面内符号化(イントラフレーム)として圧縮されて送信されるものである。
配信サーバ3000は、GPS機能搭載ルータ2000から送信されたトランスコード前のストリーミングデータのサムネイル画像(「ストリーミングサムネイル画像」と呼ぶ)またはトランスコード後のストリーミングデータのサムネイル画像(「配信サムネイル画像」と呼ぶ)をストリーミング監視装置6000に送信する。
GPS機能搭載ルータ2000は、カメラ1000、1001の撮影位置情報として少なくとも緯度と経度を含むGPS情報をカメラ位置管理サーバ4000に送信する。ここでは、GPS機能搭載ルータ2000とカメラ位置管理サーバ4000がネットワークで接続される形態を説明するが、GPS機能搭載ルータ2000とカメラ位置管理サーバ4000を一体化してGPS機能搭載ブリッジを構成してもよい。
カメラ位置管理サーバ4000は、GPS機能搭載ルータ2000から入力されるGPS情報を記憶し、GPS情報をカメラ位置情報としてストリーミング監視装置6000に送信する。
地図データ配信サーバ5000は地図データをストリーミング監視装置6000に送信する。
ストリーミング監視装置6000は、配信制御データを配信サーバ3000に送信する。配信サーバ3000は、配信制御データにもとづいてカメラ1000、1001から送信されるストリーミングデータを適宜トランスコードして配信拠点7000、7001に配信する。
配信拠点7000、7001は、配信サーバ3000から配信されるストリーミングデータを受信し、ストリーミングデータを復号して利用する。ここで、配信拠点7000、7001は、各カメラ1000、1001から送信されたストリーミングデータを分離して利用することができる。
図2は、ストリーミング監視装置6000の構成を説明する図である。
ストリーミング監視装置6000は、配信サーバサムネイル画像取得部100、カメラサムネイル画像取得部110、配信サーバ情報取得部120、カメラ情報取得部130、カメラ位置情報取得部140、サムネイル画像選択部150、通知情報生成部160、地図データ取得部180、画面合成部190、配信拠点制御部200、及びモニタ210を含む。なお、配信サーバサムネイル画像取得部100、カメラサムネイル画像取得部110、配信サーバ情報取得部120、カメラ情報取得部130、カメラ位置情報取得部140、サムネイル画像選択部150、通知情報生成部160、地図データ取得部180、画面合成部190、配信拠点制御部200は、CPU、RAM又はROMによって構成され、またはこれらを組み合わせものによって構成される。
ここでは、配信サーバサムネイル画像取得部100と配信サーバ情報取得部120を別個の構成としたが、配信サーバサムネイル画像取得部100と配信サーバ情報取得部120を一体に構成してもよい。同様に、カメラサムネイル画像取得部110とカメラ情報取得部130を一体に構成してもよい。
ストリーミング監視装置6000をサーバ−クライアントシステムとして構成してもよい。その場合、画面合成部190とモニタ210はクライアント側に設けられ、クライアントの画面合成部190がブラウザとして機能し、ネットワーク経由でサーバから地図データ、画像データ、通知情報を受信し、地図上に画像と通知情報を合成してモニタ210に表示する。また、ここでは、ストリーミング監視装置6000が地図データ取得部180を含む構成を説明するが、外部サーバから地図データを受信する場合は、ストリーミング監視装置6000が地図データ取得部180の構成を含まず、クライアントの画面合成部190がブラウザとして機能し、外部サーバから地図データを取得し、地図を画面に表示し、地図上に画像と通知情報を合成してもよい。さらに、配信サーバに処理負担を分散させる場合は、配信サーバサムネイル画像取得部100、配信サーバ情報取得部120、サムネイル画像選択部150はクライアント側に設けてもよい。
端子10は配信サーバ3000に、端子20はGPS機能搭載ルータ2000に、端子30はカメラ位置管理サーバ4000に、端子40は地図データ配信サーバ5000に、端子50は配信サーバ3000にそれぞれ接続される。
配信サーバサムネイル画像取得部100は、配信サーバ3000に接続された端子10から「ストリーミングサムネイル画像」または「配信サムネイル画像」を取得し、サムネイル画像選択部150に出力する。
配信サーバ情報取得部120は、配信サーバ3000に接続された端子10から配信サーバ情報を取得し、配信サーバ情報をサムネイル画像選択部150と通知情報生成部160に出力する。
配信サーバ情報には、配信サーバ3000がカメラ1000、1001のストリーミングデータを配信中であるか否かを示す「配信実行情報」、カメラ1000、1001のストリーミングデータのビットレート、遅延時間、パケットの損失と回復などストリーミングデータの伝送品質を示す「ストリーミング情報」が含まれる。パケット損失情報、パケット回復情報には、それぞれストリーミング開始時点から現時点までのパケット数の総和、直近の所定期間パケット数の総和が含まれる。なお、パケットの損失(以降は「パケット損失」)は、例えば、送信機側から送信されたパケットの数から受信機で受信されたパケットの数を減算することで求められる値である。
カメラサムネイル画像取得部110は、GPS機能搭載ルータ2000に接続された端子20から「カメラサムネイル画像」を取得し、サムネイル画像選択部150に出力する。
カメラ情報取得部130は、GPS機能搭載ルータ2000に接続された端子20からカメラ情報を取得し、カメラ情報をサムネイル画像選択部150と通知情報生成部160に出力する。
カメラ情報には、カメラ1000、1001を識別するための「カメラ識別情報」、カメラ1000、1001がストリーミング中であるか否かを示す「ストリーミング実行情報」、カメラ1000、1001がストリーミング中である場合には、そのストリーミング先を示すURLである「ストリーミング対象情報」、及びカメラ1000、1001に記憶容量不足やバッテリ残量不足などを示す「カメラエラー情報」が含まれる。カメラ識別情報には、カメラ固有の番号であるシリアル番号や、ユーザが設定可能なカメラ名等が含まれる。ここでは、「ストリーミング対象情報」にはカメラ1000、1001を示すULRが記述されており、また配信サーバ3000を示すURLが記述されているとする。
サムネイル画像選択部150は、カメラ情報取得部130から入力された「ストリーミング実行情報」を参照して、カメラ1000、1001がストリーミング中であるか否かを判定する。サムネイル画像選択部150は、カメラ1000、1001がストリーミング中である場合、配信サーバ情報取得部120から入力された「配信実行情報」を参照して、配信サーバ3000がカメラ1000、1001のストリーミングデータを配信中であるか否かを判定する。
配信サーバ3000がカメラ1000、1001のストリーミングデータを配信中である場合、サムネイル画像選択部150は、配信サーバサムネイル画像取得部100から入力された「配信サムネイル画像」を画面に合成すべきサムネイル画像(「選択サムネイル画像」と呼ぶ)として選択し、選択サムネイル画像を画面合成部190に出力する。
配信サーバ3000がカメラ1000、1001のストリーミングデータを配信中でない場合、サムネイル画像選択部150は、配信サーバサムネイル画像取得部100から入力された「ストリーミングサムネイル画像」を画面に合成すべきサムネイル画像として選択し、選択サムネイル画像を画面合成部190に出力する。
カメラ1000、1001がストリーミング中でない場合、サムネイル画像選択部150は、カメラサムネイル画像取得部110から入力された「カメラサムネイル画像」を画面に合成すべきサムネイル画像として選択し、選択サムネイル画像を画面合成部190に出力する。
カメラ位置情報取得部140は、カメラ位置管理サーバ4000に接続された端子30からカメラ位置情報を取得し、カメラ位置情報を通知情報生成部160と画面合成部190に出力する。
地図データ取得部180は、地図データ配信サーバ5000に接続された端子40から地図データを取得し、地図データを画面合成部190に出力する。
通知情報生成部160は、配信サーバ情報取得部120から入力されるストリーミング情報、カメラ情報取得部130から入力されるカメラ情報、及びカメラ位置情報取得部140から入力されるカメラ位置情報を用いて、通知情報を生成し、通知情報をストリーミング情報、カメラ情報、カメラ位置情報とともに画面合成部190および配信拠点制御部200に出力する。
画面合成部190は、地図データ取得部180から入力された地図データ上に、サムネイル画像選択部150から入力された選択サムネイル画像と、通知情報生成部160から入力された通知情報とを合成し、モニタ210に表示する。
配信拠点制御部200は、通知情報生成部160から入力されたストリーミング情報を配信サーバ3000に接続された端子50に出力する。配信サーバ3000はストリーミング情報を参照して、通信状況に応じて配信拠点7000、7001を選択する。
図3は、配信サーバ3000の構成を説明する図である。
配信サーバ3000は、受信部300、トランスコード部400、配信部500、501、ストリーミングサムネイル画像送信部600、ストリーミング情報送信部700、及び配信サムネイル画像送信部800を含む。
端子61はGPS機能搭載ルータ2000に、端子62、端子63、及び端子64はストリーミング監視装置6000に、端子65は配信拠点7000に、端子66は配信拠点7001にそれぞれ接続されている。
受信部300は、GPS機能搭載ルータ2000に接続された端子61から入力されるストリーミングデータをトランスコード部400と配信部501に出力する。また、受信部300は、必要に応じて受信したストリーミングデータから1フレーム分の静止画を抽出することでストリーミングサムネイル画像を生成し、ストリーミングサムネイル画像をストリーミングサムネイル画像送信部600に出力する。ストリーミングサムネイル画像は、たとえばQVGAサイズの静止画である。なお、ストリーミングサムネイル画像は所定の期間ごとに生成されればよく、例えば3秒間隔で生成される。また、受信部300は、ストリーミングデータのビットレート、遅延時間、パケット損失など伝送品質を示すストリーミング情報をストリーミング情報送信部700に出力する。
トランスコード部400は、受信部300から入力されるビットレートAのストリーミングデータをビットレートBの符号化ストリームにトランスコードし、符号化ストリームを配信部500に出力する。
配信部500は、トランスコード部400から入力される符号化ストリームを配信拠点7000に接続された端子65に出力する。また、配信部500は、必要に応じて符号化ストリームから1フレーム分の静止画を抽出することで配信サムネイル画像を生成し、配信サムネイル画像を配信サムネイル画像送信部800に出力する。配信サムネイル画像は、たとえばQVGAサイズの静止画である。なお、配信サムネイル画像は所定の期間ごとに生成されればよく、例えば3秒間隔で生成される。
配信部501は、受信部300から入力されるストリーミングデータを必要に応じて配信拠点7001に接続された端子66に出力する。
ストリーミングサムネイル画像送信部600は、受信部300から入力されるストリーミングサムネイル画像をストリーミング監視装置6000に接続された端子62に出力する。
配信サムネイル画像送信部800は、配信部500から入力される配信サムネイル画像をストリーミング監視装置6000に接続された端子64に出力する。
配信サーバ3000がストリーミングデータを配信中であれば、配信サムネイル画像送信部800がトランスコード後の符号化ストリームの配信サムネイル画像をストリーミング監視装置6000に提供する。配信サーバ3000がストリーミングデータを配信していない場合は、ストリーミングサムネイル画像送信部600がトランスコード前のストリーミングデータのストリーミングサムネイル画像をストリーミング監視装置6000に提供する。
ストリーミング情報送信部700は、ストリーミング情報をストリーミング監視装置6000に接続された端子63に出力する。
図4は、ストリーミング監視装置6000によるストリーミングデータの管理手順を説明するフローチャートである。この管理手順は、各カメラ1000、1001について、それぞれたとえば3秒の更新間隔で実施される。以下、カメラ1000の場合について説明する。
カメラ情報取得部130は、GPS機能搭載ルータ2000からカメラ1000のカメラ情報を取得し、カメラ情報をサムネイル画像選択部150と通知情報生成部160に出力する(S100)。カメラ情報には、カメラ1000の識別情報、カメラ1000がストリーミング中であるか否かを示すストリーミング実行情報、及びカメラ1000のエラー情報が含まれる。
配信サーバ情報取得部120は、配信サーバ3000から配信サーバ情報を取得し、配信サーバ情報をサムネイル画像選択部150と通知情報生成部160に出力する(S110)。配信サーバ情報には、配信サーバ3000がカメラ1000のストリーミングデータを配信中であるか否かを示す配信実行情報、ストリーミングデータの伝送品質を示すストリーミング情報が含まれる。
サムネイル画像選択部150は、ストリーミング実行情報がカメラ1000はストリーミング中であるかことを示しているか否かを検査する(S120)。
ストリーミング実行情報がカメラ1000はストリーミング中であることを示している場合(S120のYES)、配信サーバ情報取得部120は、配信サーバ3000からストリーミング情報を取得し、ストリーミング情報を通知情報生成部160に出力する(S125)。
次に、サムネイル画像選択部150は、配信実行情報が配信サーバ3000はカメラ1000のストリーミングデータを配信中であることを示しているか否かを検査する(S130)。
配信実行情報が配信サーバ3000はカメラ1000のストリーミングデータを配信中であることを示している場合(S130のYES)、配信サーバサムネイル画像取得部100は配信サーバ3000から配信サムネイル画像を取得し、サムネイル画像選択部150は配信サムネイル画像を選択サムネイル画像として選択して画面合成部190に出力する(S150)。
配信実行情報が配信サーバ3000はカメラ1000のストリーミングデータを配信中であることを示していない場合(S130のNO)、配信サーバサムネイル画像取得部100は配信サーバ3000からストリーミングサムネイル画像を取得し、サムネイル画像選択部150はストリーミングサムネイル画像を選択サムネイル画像として選択して画面合成部190に出力する(S140)。
ストリーミング実行情報がカメラ1000はストリーミング中であることを示していない場合(S120のNO)、カメラサムネイル画像取得部110はカメラ1000からカメラサムネイル画像を取得し、サムネイル画像選択部150はカメラサムネイル画像を選択サムネイル画像として選択して画面合成部190に出力する(S160)。
ステップS140、S150、またはS160に続いて、カメラ位置情報取得部140は、カメラ位置管理サーバ4000からカメラ位置情報を取得し、カメラ位置情報を通知情報生成部160と画面合成部190に出力する(S170)。
地図データ取得部180は、地図データ配信サーバ5000から地図データを取得し、地図データを画面合成部190に出力する(S180)。
通知情報生成部160は、配信サーバ情報取得部120から入力されるストリーミング情報、カメラ情報取得部130から入力されるカメラ情報、及びカメラ位置情報取得部140から入力されるカメラ位置情報を用いて、通知情報を生成し、通知情報をストリーミング情報、カメラ情報、カメラ位置情報とともに画面合成部190に出力する(S190)。
画面合成部190は、地図データを地図データ表示領域に表示して、カメラ位置情報に基づいて地図データ表示領域上に選択サムネイル画像と通知情報を合成して合成画面を生成し、合成画面をモニタ210に出力する(S200)。モニタ210は合成画面を表示する。モニタの画面サイズは、一例として2560画素×1600画素のWQXGA(Wide Quad eXtended Graphics Array)であり、地図データ表示領域は、一例として2000画素×1200画素である。
配信拠点制御部200は、ストリーミング情報に基づいて配信拠点を制御する(S210)。ここで、配信拠点の制御について説明する。配信拠点制御部200は、ストリーミング情報を配信サーバ3000に送信し、配信サーバ3000は、ストリーミング情報を参照して、通信状況に応じてストリーミングデータの配信先の配信拠点7000、7001を選択させる。たとえば、ストリーミング情報のパケット損失の総和値が所定値を超えた場合に、配信サーバ3000は、これまで配信拠点7000に配信されていたストリーミングデータを別の配信拠点7001に配信するように切り替える。
以上のように、カメラ1000、1001がストリーミング中であれば配信サーバ3000からサムネイル画像を取得し、カメラ1000、1001がストリーミング中でない、すなわちカメラ1000、1001がプレビューモードなどストリーミングのスタンバイ状態であればカメラ1000、1001からサムネイル画像を取得する。これにより、カメラ1000、1001がストリーミングデータのエンコードとサムネイル画像のエンコードを同時に処理する必要がないから、ストリーミング中のカメラ1000、1001の処理量を抑制しながら、ストリーミング監視装置6000は、カメラの撮影映像を絶えず監視することができる。
ここでは、ストリーミング実行情報はカメラ情報に含まれるとしたが、ストリーミング実行情報を配信サーバ情報に含めてもよい。この場合、配信サーバ3000は、GPS機能搭載ルータ2000からのストリーミングの受信状況を監視することによってストリーミングが実行されているかどうか判断し、ストリーミング実行情報を含めた配信サーバ情報を生成する。配信サーバ情報取得部120は、端子10から配信サーバ情報を取得し、配信サーバ情報をサムネイル画像選択部150と通知情報生成部160に出力する。このような構成にすることで、カメラの処理負荷を低減させることができる。
ここでは、サムネイル画像の更新間隔は3秒としたが、所定の更新間隔でカメラ位置情報に基づいて地図データ表示領域上に選択サムネイル画像と通知情報を合成して表示できるのであれば、更新間隔はこれに限定されない。例えば、ストリーミングサムネイル画像と配信サムネイル画像を選択サムネイル画像とする場合は、カメラサムネイル画像を選択サムネイル画像とする場合よりも短い1秒の更新間隔とすることで、ストリーミング中のカメラの処理量を抑制しながらもより高精度に、カメラの撮影映像を監視することができる。
ここでは、サムネイル画像の画像サイズはQVGAとしたが、所定の更新間隔でカメラ位置情報に基づいて地図データ表示領域上に選択サムネイル画像と通知情報を合成して表示できるのであれば、サムネイル画像の画像サイズはこれに限定されない。例えば、配信サムネイル画像を選択サムネイル画像とする場合は、カメラサムネイル画像を選択サムネイル画像とする場合よりも大きな画像サイズであるVGAとすることで、ストリーミング中のカメラの処理量を抑制しながらもより高精度に、カメラの撮影映像を監視することができる。
ここでは、配信実行情報が配信サーバ3000はカメラ1000のストリーミングデータを配信中であることを示している場合(S130のYES)、配信サーバサムネイル画像取得部100は配信サーバ3000から配信サムネイル画像を取得するとした(S150)。また、配信実行情報が配信サーバ3000はカメラ1000のストリーミングデータを配信中であることを示していない場合(S130のNO)、配信サーバサムネイル画像取得部100は配信サーバ3000からストリーミングサムネイル画像を取得するとした(S140)。しかし、配信サーバサムネイル画像取得部100が、配信サーバ3000から配信サムネイル画像又はストリーミングサムネイル画像を取得できない場合も有り得る。例えば、通信状況が悪化したことにより、配信サーバ3000から配信サムネイル画像又はストリーミングサムネイル画像を取得できない場合や、配信サムネイル画像又はストリーミングサムネイル画像を取得することができない配信サーバが選択された場合などである。
そこで、サムネイル画像選択部150は、記憶部(図示せず)を備える構成であってもよい。この記憶部は、予め定められた画像を記憶する。予め定められた画像とは、例えば、「サムネイル画像が取得できません」などのような警告を発する画面である。
このような構成であって、配信サーバサムネイル画像取得部100は配信サーバ3000から配信サムネイル画像を取得する場合であって(S150)、配信サーバ3000から配信サムネイル画像を取得できなかったときには、配信サーバサムネイル画像取得部100は記憶部から予め定められた画像を読み出し、予め定められた画像を選択サムネイル画像として選択してもよい。
配信サーバサムネイル画像取得部100は配信サーバ3000からストリーミングサムネイル画像を取得する場合であって(S140)、配信サーバ3000からストリーミングサムネイル画像できなかったときには、配信サーバサムネイル画像取得部100は記憶部から予め定められた画像を読み出し、予め定められた画像を選択サムネイル画像として選択してもよい。
さらには、サムネイル画像選択部150が上述の記憶部を備える場合では、配信サーバ3000がストリーミングサムネイル画像送信部600、配信サムネイル画像送信部800を備えない配信サーバ3000にも本実施の形態は適用できる。つまり、配信サーバを示すURLが含まれるストリーミング対象情報から、配信サーバを特定し、上述の配信サーバ3000から配信サムネイル画像を取得できるか否かの判断は、特定されたサーバがストリーミングサムネイル画像送信部600、配信サムネイル画像送信部800を有するサーバであるか否かによって判断すればよい。ストリーミングサムネイル画像送信部600、配信サムネイル画像送信部800を有するサーバである場合には、ストリーミングサムネイル画像又は配信サムネイル画像を選択サムネイル画像として選択し、そうでない場合には予め定められた画像を選択サムネイル画像として選択すればよい。このような構成にすることにより、汎用性を高めることができる。
また、ここでは、予め定められた画像を記憶する記憶部を備える構成としたが、備えなくもよい。この場合には、S140又はS150にて配信サーバ3000からストリーミングサムネイル画像又は配信サムネイル画像が取得できなかったときには、S200にて、地図データ表示領域上に選択サムネイル画像の代わりとして、ストリーミング対象情報がわかる文字列、例えば、ストリーミング対象情報やストリーミング対象情報を短縮した文字列を、通知情報と合成して合成画面を生成し、合成画面をモニタ210に出力してもよい。
続いて、カメラ位置情報に基づいて地図データ上に選択サムネイル画像と通知情報を合成して表示する方法を詳細に説明する。
図5は、画面合成部190による合成表示の例を説明する図である。ここでは、地図データ900上にカメラ位置情報に基づいてカメラ位置を示すカメラ位置マーカ910が表示される。カメラ位置マーカ910に隣接して選択サムネイル画像920が表示され、選択サムネイル画像920の外枠の周辺領域である通知情報表示領域930に通知情報が表示される。
ここで、通知情報について詳細に説明する。通知情報生成部160は、下記のような条件で通知情報を生成する。通知情報には、パケット損失エラー通知、パケット損失警告通知、パケット回復警告通知、カメラエラー通知、及びカメラ位置消失通知が含まれ、それぞれの通知は通知タイプで管理され、通知タイプにより判別可能である。
ストリーミング情報のパケット損失の直近の所定期間の総和値が所定閾値T1を超えた場合、パケット損失エラー通知を生成する。
ストリーミング情報のパケット損失の直近の所定期間の総和値が所定閾値T2(T2<T1)を超えた場合、パケット損失警告通知を生成する。
ストリーミング情報のパケット回復のストリーミング開始時点から現時点までの総和値が所定閾値T3(T3>T1)を超えた場合、パケット回復警告通知を生成する。
カメラエラー情報がエラーであることを示している場合、カメラエラー通知を生成する。カメラエラー情報には、バッテリの残量低下、メモリカードの残量低下、ストリーミングの失敗などが含まれる。
カメラ位置情報が取得できなかった場合やカメラ位置情報が不正値であった場合、カメラ位置消失通知を生成する。なお、カメラ位置情報が取得できなかった場合やカメラ位置情報が不正値であった場合のカメラ位置情報として、そのカメラのカメラ位置情報が取得できた最後の位置を利用する。また、カメラ位置情報が取得できなかった場合やカメラ位置情報が不正値であった場合のカメラ位置情報として、予め設定していた所定のカメラ位置を利用してもよい。
図5の通知情報表示領域930には、一例として通知タイプが文字列で表示され、背景色が付けられる。なお、通知情報がない場合には、通知情報表示領域930には何も表示されない。また、通知情報表示領域930に表示される文字列と背景色は通知タイプの重要度に応じて色が変化し、所定期間で明滅する。明滅する所定間隔を重要度に応じて変化させてもよい。背景色は、たとえば警告の場合は赤色、注意の場合は黄色にすることができる。これにより、地図上でどの場所のカメラにおいて問題が発生しているかを一目で把握することができる。
図5のサムネイル画像表示領域をクリックすると、クリックされた位置に表示されているサムネイル画像に関連付けられたカメラ識別情報にもとづいて、撮影中のカメラが特定され、特定されたカメラがストリーミングしている映像が画面上にストリーミング映像詳細確認画面としてポップアップ表示される。
ストリーミング映像詳細確認画面は、一例として画像サイズが1920画素×1080画素のフルHDであり、フレームレートは30fpsで表示される。ストリーミング映像詳細確認画面はストリーミング中の映像を詳細に確認するために利用される。このようにストリーミングデータの画像サイズとフレームレートはサムネイル画像よりも画像サイズが大きく、フレームレートが高いが、例えば、640画素×480画素等にスケーリング表示することもできる。
また、ストリーミング映像詳細確認画面にはカメラ情報、カメラ位置情報、ストリーミング情報、及び通知情報を確認することができるように文字列で表示される。なお、通知情報には通知情報表示領域930に表示される文字列と関連付けて色を付加して表示する。
以上のように、カメラ位置情報に基づいて地図データ上にサムネイル画像と通知情報を合成して表示することで、カメラの位置、撮影画像、および通知情報を同時に監視することができる。
以上説明した各種の処理は、CPUやメモリ等のハードウェアを用いた装置として実現することができるのは勿論のこと、ROM(リード・オンリ・メモリ)やフラッシュメモリ等に記憶されているファームウェアや、コンピュータ等のソフトウェアによっても実現することができる。そのファームウェアプログラム、ソフトウェアプログラムをコンピュータ等で読み取り可能な記録媒体に記録して提供することも、有線あるいは無線のネットワークを通してサーバと送受信することも、地上波あるいは衛星ディジタル放送のデータ放送として送受信することも可能である。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。