JP2019057729A - SiC半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単かつ低コストで、スーパージャンクション構造を形成できる半導体装置およびその製造方法を提供する。【解決手段】n型のSiC半導体層6と、SiC半導体層6に形成された複数のトレンチ8と、各トレンチ8の内面に沿って形成されたp型コラム領域12と、隣り合うp型コラム領域12の間に配置されたn型コラム領域13と、トレンチ8に埋め込まれた絶縁膜14とを含む、半導体装置を形成する。【選択図】図3

Description

本発明は、SiC半導体装置およびその製造方法に関する。
特許文献1は、n型のシリコン基板と、シリコン基板上に形成されたn型のエピタキシャル層と、エピタキシャル層に形成された複数のトレンチと、各トレンチの側面に形成されたp型コラムとを含む。互いに隣り合うp型コラム間には、n型コラムが形成されている。
米国特許出願公開第2009/0179298号明細書
SiCからなる半導体層にスーパージャンクション構造を形成する方法として、トレンチに第2導電型のSiCを埋め込む方法と、マルチエピタキシャル成長法とが検討されている。マルチエピタキシャル成長法とは、複数周期に亘って第2導電型の不純物を注入(イオン注入)しながらSiCをエピタキシャル成長させる方法である。この場合、トレンチを半導体層に形成しないで、第2導電型の不純物領域を形成できる。
しかし、トレンチに第2導電型のSiCを埋め込む製造方法では、半導体層のオフ角の関係でSiCの再成長が難しい場合がある。一方、マルチエピタキシャル成長法の場合、SiCは、Si(シリコン)に比べて密度が高いため、SiCに不純物が拡散し難く、またイオン注入で形成できる第2導電型の不純物層が薄くなるという問題が生じる。そのため、SiCを用いる場合、Siを用いる場合よりも多層のエピタキシャル層を形成しなければならず、時間とコストがかかる。
本発明の一実施形態は、簡単かつ低コストで、スーパージャンクション構造を形成できる半導体装置およびその製造方法を提供する。
本発明の一実施形態は、SiCからなり、表面を有する第1導電型の半導体層と、前記半導体層の前記表面に形成され、側面、底面、ならびに、前記側面および前記底面を接続し、外方に向かう湾曲状に形成されたエッジ部をそれぞれ有する複数の断面視U字形状のトレンチと、各前記トレンチに一体物として埋め込まれた単層絶縁膜と、前記半導体層において複数の前記トレンチに沿う領域に互いに間隔を空けて形成された複数の第2導電型コラム領域と、前記半導体層において互いに隣り合う複数の前記第2導電型コラム領域の間に形成された第1導電型コラム領域と、前記第1導電型コラム領域の表面部に形成され、複数の前記第2導電型コラム領域に電気的に接続された第2導電型の表面注入層と、を含む、半導体装置を提供する。
この半導体装置によれば、トレンチの深さ方向に沿うpn接合が形成される。そして、この界面(pn接合)からトレンチの深さ方向に直交する方向に空乏層が形成される。すなわち、この半導体装置によれば、トレンチを利用してスーパージャンクション構造を形成し、耐圧を向上させることができる。よって、簡単かつ低コストで済む。
また、この半導体装置によれば、各トレンチにおいて側面および底面を接続するエッジ部が、外方に向かう湾曲状に形成されている。各トレンチのエッジ部が湾曲状であれば、当該エッジ部に集中する電界を緩和できる。よって、スーパージャンクション構造による耐圧向上効果を高めることができる。
本発明の一実施形態は、SiCからなり、表面を有する第1導電型の半導体層を用意する工程と、前記半導体層の前記表面を掘り下げることにより、側面、底面、ならびに、前記側面および前記底面を接続し、外方に向かう湾曲状に形成されたエッジ部をそれぞれ有する複数の断面視U字形状のトレンチを形成する工程と、複数の前記トレンチの内面に第2導電型不純物を注入することにより、前記半導体層において複数の前記トレンチに沿う領域に複数の第2導電型コラム領域を互いに間隔を空けて形成すると同時に、前記半導体層において互いに隣り合う複数の前記第2導電型コラム領域の間の領域に第1導電型コラム領域を形成する工程と、前記第1導電型コラム領域の表面部に複数の前記第2導電型コラム領域に電気的に接続されるように第2導電型不純物を注入することにより、第2導電型の複数の表面注入層を形成する工程と、各前記トレンチに単一の絶縁材料を埋め込むことにより、各前記トレンチ内に一体物からなる単層絶縁膜を形成する工程と、を含む、半導体装置の製造方法を提供する。
この製造方法によれば、トレンチ内面への不純物注入によって第1導電型コラム領域および第2導電型コラム領域からなるスーパージャンクション構造を形成できるので、簡単かつ低コストで済む半導体装置を提供できる。
より具体的には、この製造方法によれば、トレンチの内面に第2導電型不純物が注入される。しかも、不純物がSiCで拡散し難いことを利用して、トレンチの内面からのコラム領域の幅を不純物の注入条件の調節によって容易に制御できる。このように形成された第2導電型コラム領域と、第1導電型コラム領域との界面には、トレンチの深さ方向に沿うpn接合が形成される。そして、この界面(pn接合)からトレンチの深さ方向に直交する方向に空乏層が形成される。これにより、スーパージャンクション構造を形成できる。
よって、トレンチ内面への不純物注入によってスーパージャンクション構造を形成できるので、簡単かつ低コストで済む。そして、得られた半導体装置では、スーパージャンクション構造によって、耐圧を向上させることができる。
また、この製造方法によれば、各トレンチにおいて側面および底面を接続するエッジ部が、外方に向かう湾曲状に形成される。各トレンチのエッジ部が湾曲状であれば、当該エッジ部に集中する電界を緩和できる。よって、スーパージャンクション構造による耐圧向上効果を高めることができる。
図1は、本発明の第1実施形態のショットキーバリアダイオードの模式的な平面図である。 図2は、図1の破線IIで囲まれた部分の拡大図である。 図3(a)(b)は、それぞれ、図2の切断線IIIa−IIIaおよび切断線IIIb−IIIbで前記ショットキーバリアダイオードを切断したときに表れる断面図である。 図4(a)(b)は、図3(a)(b)のショットキーバリアダイオードの製造工程の一部を示す図である。 図5(a)(b)は、図4(a)(b)の次の工程を示す図である。 図6(a)(b)は、図5(a)(b)の次の工程を示す図である。 図7(a)(b)は、図6(a)(b)の次の工程を示す図である。 図8(a)(b)は、本発明の第2実施形態のショットキーバリアダイオードの模式的な断面図である。 図9(a)(b)は、図8(a)(b)のショットキーバリアダイオードの製造工程の一部を示す図である。 図10(a)(b)は、図9(a)(b)の次の工程を示す図である。 図11(a)(b)は、図10(a)(b)の次の工程を示す図である。 図12(a)(b)は、図11(a)(b)の次の工程を示す図である。 図13(a)(b)は、図12(a)(b)の次の工程を示す図である。 図14(a)(b)は、図13(a)(b)の次の工程を示す図である。 図15(a)(b)は、本発明の第3実施形態のショットキーバリアダイオードの模式的な断面図である。 図16(a)(b)は、図15(a)(b)のショットキーバリアダイオードの製造工程の一部を示す図である。 図17(a)(b)は、図16(a)(b)の次の工程を示す図である。 図18(a)(b)は、図17(a)(b)の次の工程を示す図である。 図19(a)(b)は、図18(a)(b)の次の工程を示す図である。 図20(a)(b)は、図19(a)(b)の次の工程を示す図である。 図21(a)(b)は、図20(a)(b)の次の工程を示す図である。 図22(a)(b)は、本発明の第4実施形態のショットキーバリアダイオードの模式的な断面図である。 図23(a)(b)は、図22(a)(b)のショットキーバリアダイオードの製造工程の一部を示す図である。 図24(a)(b)は、図23(a)(b)の次の工程を示す図である。 図25(a)(b)は、図24(a)(b)の次の工程を示す図である。
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態のショットキーバリアダイオード1の模式的な平面図である。
本発明の半導体装置の一例としてのショットキーバリアダイオード1は、その表面を法線方向から見た平面視(以下、単に「平面視」と言う。)において、四角形状のSiC半導体層6を含む。SiC半導体層6は、図1の紙面における上下左右方向の長さがそれぞれ数mm程度である。
SiC半導体層6の内方領域に、アクティブ領域7が設定されている。アクティブ領域7には、平面視において、複数のトレンチ8が互いに間隔を空けてストライプ状に形成されている。このトレンチ8の形成方向を「ストライプ方向」と定義して、以下、説明する。各トレンチ8のストライプ方向の両端部は、角部が切除された湾曲状に形成されている。以下、図2および図3を参照して、アクティブ領域7の構造について、より具体的に説明する。
図2は、図1の破線IIで囲まれた部分の拡大図である。図3(a)(b)は、それぞれ、図2の切断線IIIa−IIIaおよび切断線IIIb−IIIbでショットキーバリアダイオード1を切断したときに表れる断面図である。
図3(a)(b)に示すように、SiC半導体層6は、n型のSiC基板9と、n型のSiCエピタキシャル層10とを含む。本実施形態におけるSiCエピタキシャル層10は、ドリフト層として形成されている。SiC基板9の厚さは、たとえば50μm〜600μmであり、SiCエピタキシャル層10の厚さは、たとえば3μm〜100μmである。また、SiC基板9の不純物濃度は、たとえば1×1018cm−3〜1×1020cm−3であり、SiCエピタキシャル層10の不純物濃度は、たとえば5×1014cm−3〜5×1017cm−3である。n型不純物としては、たとえば、窒素(N)、リン(P)、ひ素(As)などを使用できる。
各トレンチ8は、SiCエピタキシャル層10の表面から厚さ方向に向けて形成されている。各トレンチ8の底部は、SiCエピタキシャル層10の表面とSiC基板9の表面との間に位置している。各トレンチ8の側面と底部とが交わるエッジ部は、各トレンチ8の外方へ向かって湾曲する形状に形成されており、各トレンチ8は断面視U字状に形成されている。各トレンチ8のエッジ部が湾曲状であれば、当該エッジ部に集中する電界を緩和できる。各トレンチ8を取り囲むように、平面視環状のp型コラム領域12が形成されている。
p型コラム領域12は、各トレンチ8の内面に沿って形成されている。より具体的には、p型コラム領域12は、一方表面および他方表面が各トレンチ8の側面および底部に沿って形成されており、トレンチ8の内面から露出している。また、本実施形態では、p型コラム領域12のうち、各トレンチ8の底部に沿って形成された部分が、各トレンチ8の側面に沿って形成された部分よりも厚く形成されている。各トレンチ8の底部に沿って形成されたp型コラム領域12の底部は、各トレンチ8の底部と、SiC基板9およびSiCエピタキシャル層10の界面との間に位置している。p型コラム領域12の不純物濃度は、たとえば5×1014cm−3〜5×1017cm−3である。p型の不純物としては、たとえば、ホウ素(B)またはアルミニウム(Al)などを使用できる。
なお、本実施形態では、p型コラム領域12が、トレンチ8の側面および底部の全体に沿って形成されている例を示しているが、p型コラム領域12は、少なくともトレンチ8の側面に形成されていればよく、トレンチ8の底部で分断されていてもよいし、トレンチ8の底部に全く形成されていなくてもよい。また、p型コラム領域12がトレンチ8の内面から露出している例について説明したが、SiCエピタキシャル層10の一部が、p型コラム領域12に含まれていて、当該SiCエピタキシャル層10の一部がトレンチ8の内面から露出していてもよい。互いに隣り合うp型コラム領域12間には、SiCエピタキシャル層10の一部からなるn型コラム領域13が形成されている。
n型コラム領域13は、トレンチ8のストライプ方向に沿って形成されている。当該ストライプ方向に直交する方向に関して、n型コラム領域13は、p型コラム領域12の幅よりも幅広に形成されている。より具体的に、n型コラム領域13の幅W2は、ストライプ方向に直交する方向に関して、n型コラム領域13の両側のp型コラム領域12の各幅W1およびトレンチ8の幅W3に対して、W2≦W1+W1+W3となるように設定されている。p型コラム領域12の幅W1は、たとえば0.2μm〜2μmである。n型コラム領域13の幅W2は、たとえば0.4μm〜4μmである。トレンチ8の幅W3は、たとえば1μm〜20μmである。
p型コラム領域12と、SiCエピタキシャル層10との界面では、pn接合部が形成されている。したがって、p型コラム領域12とn型コラム領域13との界面(pn接合部)では、トレンチ8の深さ方向に直交する方向に空乏層が形成される。n型コラム領域13の幅W2が、W2≦W1+W1+W3の条件を満たす場合、一方のn型コラム領域13との界面から延びる空乏層と、他方のn型コラム領域13との界面から延びる空乏層とを、当該n型コラム領域13において互いに重なり合わせることができる。つまり、各n型コラム領域13から延びる空乏層が当該n型コラム領域13において一体となり、n型コラム領域13の全域が空乏化する。このように、本実施形態では、トレンチ8のストライプ方向と直交する方向に沿って、複数のスーパージャンクション構造が形成されている。
図3(a)に示すように、各トレンチ8には、絶縁膜14が埋め込まれている。絶縁膜14は、単一の絶縁材料からなる単層絶縁膜である。絶縁膜14は、トレンチ8の一部に埋め込まれていてもよいし、トレンチ8内の全部に埋め込まれていてもよい。絶縁膜14は、SiCよりも低い比誘電率を有する材料からなることが好ましい。絶縁膜14の材料としては、SiOを例示できる。SiOによれば、トレンチ8におけるアノード電極17およびカソード電極18間の容量を低減できるので、SiC半導体層6におけるアノード電極17およびカソード電極18間の容量を全体として低減できる。
図2および図3(b)に示すように、各n型コラム領域13の表面部には、電界緩和領域の一例としての複数の表面注入層16がストライプ方向に沿って形成されている。表面注入層16は、n型コラム領域13の表面部における電界強度を緩和するための領域である。
各表面注入層16は、n型コラム領域13の表面部に形成されている。各表面注入層16は、トレンチ8のストライプ方向に関して、互いに間隔を空けて形成されている。各表面注入層16のストライプ方向の幅W4は、たとえば0.5μm〜5μmであり、各表面注入層16間の幅W5は、たとえば1μm〜10μmである。各表面注入層16のストライプ方向と直交する方向の幅は、いずれもn型コラム領域13の幅W2と同一である。
表面注入層16と、n型コラム領域13との界面には、pn接合部が形成される。このpn接合部に沿って空乏層が形成され、電界強度の緩和に寄与している。
SiCエピタキシャル層10の表面には、表面電極の一例としてのアノード電極17が形成されている。アノード電極17は、アクティブ領域7を覆うように形成されており、p型コラム領域12、n型コラム領域13および表面注入層16と電気的に接続されている。アノード電極17は、異なる導電材料が積層された積層構造を有している。
より具体的に、アノード電極17は、図3(a)(b)に示すように、下層電極17aと、上層電極17bとを含む。下層電極17aは、SiCエピタキシャル層10の表面、より具体的には、n型コラム領域13との間にショットキー接合を形成している。上層電極17bは、下層電極17a上に形成されており、当該上層電極17bには、ボンディングワイヤー等の外部接続配線が接続される。下層電極17aの導電材料としては、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)等を例示できる。また、上層電極17bの導電材料としては、アルミニウム等を例示できる。
一方、SiC基板9の裏面には、裏面電極としてのカソード電極18が形成されている。カソード電極18は、SiC基板9との間にオーミック接触を形成している。このように、本実施形態では、スーパージャンクション構造を有するショットキーバリアダイオード1が形成されている。
ショットキーバリアダイオード1の動作は次の通りである。アノード電極17に電圧が印加されていない状態(=0V)では、ショットキー障壁によって多数キャリアである電子の移動が制限されるため、電流は流れない。このとき、n型コラム領域13の全域が空乏化されていなくてもよい。スーパージャンクション構造によれば、n型コラム領域13の不純物濃度を比較的に高く形成できる。この場合、p型コラム領域12と、n型コラム領域13との界面における空乏層が拡がり難くなるが、電子の移動は、ショットキー障壁によって制限される。したがって、n型コラム領域13の全域が空乏化されていなくても、電流が流れることがない。
アノード電極17にショットキー障壁よりも高い順方向電圧が印加されると、多数キャリアである電子が、カソード電極18からアノード電極17に向けて移動し、電流が流れる。
一方、アノード電極17に逆方向電圧が印加されると、p型コラム領域12およびn型コラム領域13間の各界面(各pn接合部)から空乏層が延びて、n型コラム領域13の全域が空乏化する。これにより、アノード電極17からカソード電極18に至る電流経路が閉じられる。そのため、多数キャリアである電子は、アノード電極17およびカソード電極18間を移動し得ないので、電流が流れることがない。
次に、ショットキーバリアダイオード1の製造方法について説明する。
図4(a)(b)〜図7(a)(b)は、それぞれ図3(a)(b)のショットキーバリアダイオード1の製造工程の一部を示す図である。
まず、図4(a)(b)に示すように、n型のSiC基板9が用意される。次に、n型の不純物を注入しながらSiCがエピタキシャル成長されて、SiC基板9上にn型のSiCエピタキシャル層10が形成される。これにより、SiC基板9およびSiCエピタキシャル層10を含むSiC半導体層6が形成される。
次に、表面注入層16を形成すべき領域に選択的に開口を有するイオン注入マスク(図示せず)がSiCエピタキシャル層10上に形成される。次に、当該イオン注入マスクを介して、p型の不純物がSiCエピタキシャル層10の表面部に注入される。これにより、表面注入層16が形成される。このとき、表面注入層16は、次の工程で形成されるトレンチ8の形成方向(つまり、トレンチ8のストライプ方向)と直交する方向に沿って、ストライプ状に複数形成される(図2も併せて参照)。表面注入層16が形成された後、イオン注入マスクは除去される。
次に、図5(a)(b)に示すように、トレンチ8を形成すべき領域に選択的に開口を有するハードマスク50がSiCエピタキシャル層10上に形成される。次に、ハードマスク50を介するエッチングにより、複数の表面注入層16と直交する方向に沿ってストライプ状のトレンチ8が複数形成される。
次に、図6(a)(b)に示すように、トレンチ8の形成時におけるハードマスク50を利用して、各トレンチ8の内面(各トレンチ8の側面および底部)にp型の不純物(たとえば、アルミニウム)が注入される。p型の不純物は、SiCエピタキシャル層10の表面に対して所定の傾斜角度をつけて各トレンチ8の内面に注入される。p型の不純物の注入条件は、たとえば、ドーピングエネルギーが30keV〜1200keVであり、ドーズ量が1×1010cm−2〜1×1013cm−2である。トレンチ8の内面に対するp型不純物の注入は、当該p型の不純物の注入を1回だけ実行する1段階注入であってもよいし、複数回に亘って行う多段階注入であってもよい。各トレンチ8の内面にp型の不純物が注入された後、ハードマスク50は除去される。
次に、1500℃〜2000℃の温度の下でアニール処理が実行される。これにより、p型の不純物が活性化されて、p型コラム領域12とn型コラム領域13とが形成される。
次に、図7(a)(b)に示すように、たとえばCVD法により、各トレンチ8を埋め戻して、SiCエピタキシャル層10の表面を覆うように絶縁膜14(本実施形態では、SiO膜)が形成される。次に、絶縁膜14の不要な部分がエッチバックによって除去される。これにより、絶縁膜14が各トレンチ8に埋め込まれる。
その後、図3(a)(b)に示すように、アノード電極17(下層電極17aおよび上層電極17b)がSiCエピタキシャル層10の表面に形成され、カソード電極18がSiC基板9の裏面に形成される。以上の工程を経て、ショットキーバリアダイオード1が形成される。
以上の方法によれば、トレンチ8内面への不純物注入によってp型コラム領域12およびn型コラム領域13からなるスーパージャンクション構造を形成できるので、簡単かつ低コストで済むショットキーバリアダイオード1を提供できる。
より具体的には、SiC半導体層6にスーパージャンクション構造を形成する方法として、たとえば、トレンチ8にp型のSiCを埋め込む方法と、マルチエピタキシャル成長法とが知られている。マルチエピタキシャル成長法とは、複数周期に亘ってp型の不純物を注入しながらSiCをエピタキシャル成長させる製法である。この場合、SiC半導体層6(SiCエピタキシャル層10)にトレンチ8を形成しないで、p型の不純物領域を形成できる。
しかし、トレンチ8にp型のSiCを埋め込む製造方法では、SiC半導体層6(SiCエピタキシャル層10)のオフ角の関係でSiCの再成長が困難な場合がある。一方、マルチエピタキシャル成長法の場合、SiCは、Si(シリコン)に比べて密度が高いため、SiCに不純物が拡散し難く、またイオン注入で形成できる第2導電型の不純物層が薄くなるという問題が生じる。そのため、SiC基板9を用いる場合、Si基板を用いる場合よりも、多層のエピタキシャル層を形成しなければならず、時間とコストがかかる。
これに対して、本発明の方法によれば、トレンチ8の内面にp型の不純物が注入される。しかも、当該不純物がSiCで拡散し難いことを利用して、トレンチ8内面からのp型コラム領域12の幅W1をp型の不純物の注入条件の調節によって容易に制御できる。このように形成されたp型コラム領域12と、n型コラム領域13との界面には、トレンチ8の深さ方向に沿うpn接合が形成される。そして、この界面(pn接合)からトレンチ8の深さ方向に直交する方向に空乏層が形成される。このようにして、p型コラム領域12およびn型コラム領域13からなるスーパージャンクション構造を形成できるので、耐圧を向上させることができる。
また、ショットキーバリアダイオード1では、トレンチ8のストライプ方向に直交する方向に関して、n型コラム領域13の幅W2は、n型コラム領域13の両側のp型コラム領域12の各幅W1およびトレンチ8の幅W3に対して、W2≦W1+W1+W3となるように設定されている。これにより、一方のn型コラム領域13との界面から延びる空乏層と、他方のn型コラム領域13との界面から延びる空乏層とを一体にして、当該n型コラム領域13の全域を空乏化できる。これにより、n型コラム領域13(SiCエピタキシャル層10)中の電界強度を均一にできる。その結果、スーパージャンクション構造による耐圧向上の効果をより良好に達成できる。
図8(a)(b)は、本発明の第2実施形態のショットキーバリアダイオード2の模式的な断面図である。図8(a)(b)において、図3(a)(b)に示す各部に相当する部分には、それらの各部に付した参照符号と同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
図8(a)(b)に示すように、本実施形態のショットキーバリアダイオード2におけるSiCエピタキシャル層10は、n型の第1ドリフト層21と、第1ドリフト層21上に当該第1ドリフト層21よりも低濃度に形成された本発明の低濃度領域の一例としてのn型の第2ドリフト層22とを含む。第1ドリフト層21の不純物濃度は、たとえば5×1014cm−3〜5×1017cm−3であり、第2ドリフト層22の不純物濃度は、たとえば1×1014cm−3〜1×1017cm−3である。つまり、本実施形態におけるn型コラム領域13は、第1ドリフト層21および第2ドリフト層22を含む構成となる。
SiCエピタキシャル層10には、複数の第1電界緩和領域23が形成されている。各第1電界緩和領域23は、第1表面トレンチ24と、各第1表面トレンチ24を取り囲むように平面視環状に形成されたp型の第1内面注入層25とを含む。なお、本実施形態において、前述のトレンチ8およびp型コラム領域12は、第1表面トレンチ24の下方部に形成されている。
各第1表面トレンチ24は、その底部が第2ドリフト層22の途中部に位置するように、SiCエピタキシャル層10の表面から厚さ方向に向かって形成されている。各第1表面トレンチ24は、その底部が第1ドリフト層21と第2ドリフト層22との境界を横切って、第1ドリフト層21内に位置していてもよい。各第1表面トレンチ24の側面と底部とが交わるエッジ部は、各第1表面トレンチ24の外方へ向かって湾曲する形状に形成されている。各第1表面トレンチ24のエッジ部が湾曲状であれば、当該エッジ部に集中する電界を緩和できる。
第1表面トレンチ24は、トレンチ8のストライプ方向に直交する方向に関して、トレンチ8の幅よりも幅広に形成されている。より具体的には、第1表面トレンチ24は、トレンチ8およびp型コラム領域12の全域を覆うように形成されており、p型コラム領域12およびn型コラム領域13の境界(pn接合部)を横切るオーバラップ部を有している。
第1内面注入層25は、第1表面トレンチ24の内面(側面および底部)に沿って形成されている。より具体的に、第1内面注入層25の一方表面および他方表面が、各第1表面トレンチ24の側面および底面に沿って形成されている。より具体的には、本実施形態では、第1内面注入層25のうち、第1表面トレンチ24の底部に沿って形成された部分が、第1表面トレンチ24の側面に沿って形成された部分よりも厚く形成されている。第1内面注入層25は、p型コラム領域12およびn型コラム領域13の境界(pn接合部)をストライプ方向に横切るように、かつ第1ドリフト層21と第2ドリフト層22との境界を深さ方向に横切るように形成されている。このようにして、第1電界緩和領域23が形成されている。
本実施形態では、第1内面注入層25と、不純物濃度が低い第2ドリフト層22との界面においてpn接合部が形成されている。したがって、第1内面注入層25と第2ドリフト層22との界面(pn接合部)では、第1表面トレンチ24の深さ方向に直交する方向に空乏層が形成される。この不純物濃度が低い第2ドリフト層22と、当該第2ドリフト層22における空乏層が、当該ショットキー接合の界面部における電界強度の緩和に寄与している。
トレンチ8は、第1表面トレンチ24の底部から厚さ方向に向かって、第1内面注入層25を貫通するように形成されている。また、p型コラム領域12は、その上部が第1内面注入層25と接するように形成されている。
本実施形態における表面注入層16は、その底部が第2ドリフト層22の途中部に位置している。表面注入層16の底部は、第1ドリフト層21と第2ドリフト層22との境界を横切って、第1ドリフト層21内に位置していてもよい。
アノード電極17は、SiCエピタキシャル層10の表面から第1表面トレンチ24に入り込むように形成されている。第1表面トレンチ24に入り込んだアノード電極17は、第1内面注入層25を介して、第2ドリフト層22、p型コラム領域12およびn型コラム領域13と電気的に接続されている。アノード電極17(下層電極17a)は、n型コラム領域13との間でショットキー接合を形成している。
次に、ショットキーバリアダイオード2の製造方法について説明する。
図9(a)(b)〜図14(a)(b)は、それぞれ図8(a)(b)のショットキーバリアダイオード2の製造工程の一部を示す図である。
まず、図9(a)(b)に示すように、n型のSiC基板9が用意される。次に、n型の不純物を選択的に注入しながらSiCがエピタキシャル成長されて、SiC基板9上に第1ドリフト層21および第2ドリフト層22をこの順に含むSiCエピタキシャル層10が形成される。次に、図4(a)(b)と同様の工程を経て、表面注入層16が形成される。
次に、図10(a)(b)に示すように、前述の図5(a)(b)と同様の工程を経て、トレンチ8が形成される。このとき、各トレンチ8の底部は、第2ドリフト層22を貫通して、第1ドリフト層21の深さ方向途中部に至るように形成される。
次に、図11(a)(b)に示すように、前述の図6(a)(b)と同様の工程を経て、p型コラム領域12と、n型コラム領域13とが形成される。
次に、図12(a)(b)に示すように、前述の図7(a)(b)と同様の工程を経て、絶縁膜14が各トレンチ8に埋め込まれる。
次に、図13(a)(b)に示すように、第1表面トレンチ24を形成すべき領域に選択的に開口を有するハードマスク51がSiCエピタキシャル層10上に形成される。次に、ハードマスク51を介するエッチングにより、第1表面トレンチ24が形成される。このとき、第1表面トレンチ24の底部は、第2ドリフト層22の深さ方向途中部に位置するように形成されてもよいし、第2ドリフト層22を貫通して、第1ドリフト層21の深さ方向途中部に至るように形成されてもよい。
次に、図14(a)(b)に示すように、第1表面トレンチ24の形成時におけるハードマスク51を利用して、各第1表面トレンチ24の内面(各第1表面トレンチ24の側面および底部)にp型の不純物が注入される。このとき、p型の不純物は、SiCエピタキシャル層10の表面に対して所定の傾斜角度をつけて各第1表面トレンチ24の内面に注入される。これにより、第1内面注入層25が形成される。第1内面注入層25が形成された後、ハードマスク51が除去される。
その後、図8(a)(b)に示すように、アノード電極17がSiCエピタキシャル層10の表面に形成され、カソード電極18がSiC基板9の裏面に形成される。以上の工程を経て、ショットキーバリアダイオード2が形成される。
以上のように、ショットキーバリアダイオード2によれば、n型コラム領域13は、ショットキー接合の界面部に、比較的に不純物濃度が低い第2ドリフト層22を有している。したがって、SiCエピタキシャル層10の表面部の不純物濃度を小さくできるので、逆方向電圧印加時にSiCエピタキシャル層10の表面にかかる電界強度を低減できる。その結果、逆方向電圧印加時におけるリーク電流を低減できる。
また、ショットキーバリアダイオード2によれば、第1電界緩和領域23が第2ドリフト層22に形成されている。第1電界緩和領域23において、第1内面注入層25と、第2ドリフト層22との界面には、pn接合部が形成されている。したがって、第1内面注入層25と第2ドリフト層22との界面(pn接合部)では、トレンチ8の深さ方向に直交する方向に空乏層が形成される。そのため、ショットキー接合の界面部における電界強度を効果的に緩和できる。
図15(a)(b)は、本発明の第3実施形態のショットキーバリアダイオード3の模式的な断面図である。図15(a)(b)において、図3(a)(b)および図8(a)(b)に示す各部に相当する部分には、それらの各部に付した参照符号と同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
図15(b)に示すように、n型コラム領域13には、複数の第2電界緩和領域26が形成されている。各第2電界緩和領域26は、n型コラム領域13の表面に選択的に形成された本発明の第2トレンチの一例としての第2表面トレンチ27と、第2表面トレンチ27を取り囲むように、平面視環状に形成されたp型の第2内面注入層28とを含む。
第2表面トレンチ27は、トレンチ8のストライプ方向に沿って、互いに間隔を空けて形成されている。第2表面トレンチ27は、その底部が第2ドリフト層22の途中部に位置するように、SiCエピタキシャル層10の表面から厚さ方向に向かって形成されている。各第2表面トレンチ27の底部は、第1ドリフト層21と第2ドリフト層22との境界を横切って、第1ドリフト層21内に位置していてもよい。各第2表面トレンチ27の側面と底部とが交わるエッジ部は、各第2表面トレンチ27の外方へ向かって湾曲する形状に形成されている。各第2表面トレンチ27のエッジ部が湾曲状であれば、当該エッジ部に集中する電界を緩和できる。また、各第2表面トレンチ27は、ストライプ方向と直交する方向に関して、n型コラム領域13の幅W2よりも幅狭に形成されており、n型コラム領域13と各p型コラム領域12との境界(pn接合部)から間隔を隔てた位置に配置されている。
第2内面注入層28は、第2表面トレンチ27の内面(側面および底部)に沿って形成されている。より具体的には、各第2内面注入層28の一方表面および他方表面が、各第2表面トレンチ27の側面および底面に沿って形成されている。第2内面注入層28のうち、第2表面トレンチ27の底部に沿って形成された部分が、第2表面トレンチ27の側面に沿って形成された部分よりも厚く形成されている。第2内面注入層28は、第1ドリフト層21と第2ドリフト層22との境界を深さ方向に横切るように形成されている。
本実施形態では、第2内面注入層28と、不純物濃度が低い第2ドリフト層22との界面において、pn接合部が形成されている。したがって、第2内面注入層28と第2ドリフト層22との界面(pn接合部)では、第2表面トレンチ27の深さ方向に直交する方向に空乏層が形成される。この不純物濃度が低い第2ドリフト層22と、当該第2ドリフト層22における空乏層が、当該ショットキー接合の界面部における電界強度の緩和に寄与している。このようにして、第2電界緩和領域26が形成されている。
なお、第2電界緩和領域26のストライプ方向の幅は、前述の表面注入層16の幅W4と同一である。また、各第2電界緩和領域26間の幅は、前述の表面注入層16間の幅W5と同一である。
アノード電極17は、SiCエピタキシャル層10の表面から第2表面トレンチ27に入り込むように形成されている。第2表面トレンチ27に入り込んだアノード電極17は、第2内面注入層28を介して、第2ドリフト層22およびn型コラム領域13と電気的に接続されている。アノード電極17(下層電極17a)は、n型コラム領域13との間でショットキー接合を形成している。
次に、ショットキーバリアダイオード3の製造方法について説明する。
図16(a)(b)〜図21(a)(b)は、それぞれ図15(a)(b)のショットキーバリアダイオード2の製造工程の一部を示す図である。
まず、図16(a)(b)に示すように、n型のSiC基板9が用意される。次に、n型の不純物を選択的に注入しながらSiCがエピタキシャル成長されて、SiC基板9上に第1ドリフト層21および第2ドリフト層22をこの順に含むSiCエピタキシャル層10が形成される。
次に、図17(a)(b)に示すように、前述の図5(a)(b)と同様の工程を経て、トレンチ8が形成される。このとき、各トレンチ8の底部は、第2ドリフト層22を貫通して、第1ドリフト層21の深さ方向途中部に至るように形成される。
次に、図18(a)(b)に示すように、前述の図6(a)(b)と同様の工程を経て、p型コラム領域12と、n型コラム領域13とが形成される。
次に、図19(a)(b)に示すように、前述の図7(a)(b)と同様の工程を経て、絶縁膜14が各トレンチ8に埋め込まれる。
次に、図20(a)(b)に示すように、第2表面トレンチ27を形成すべき領域に選択的に開口を有するハードマスク52が形成される。このハードマスク52を介するエッチングにより、第2表面トレンチ27が形成される。このとき、第2表面トレンチ27の底部は、第2ドリフト層22の深さ方向途中部に位置するように形成されてもよいし、第2ドリフト層22を貫通して、第1ドリフト層21の深さ方向途中部に至るように形成されてもよい。
次に、図21(a)(b)に示すように、第2表面トレンチ27の形成時におけるハードマスク52を利用して、各第2表面トレンチ27の内面(各第2表面トレンチ27の側面および底部)にp型の不純物が注入される。このとき、p型の不純物は、SiCエピタキシャル層10の表面に対して所定の傾斜角度をつけて各第2表面トレンチ27の内面に注入される。これにより、第2内面注入層28が形成される。第2内面注入層28が形成された後、ハードマスク52が除去される。
その後、図15(a)(b)に示すように、アノード電極17がSiCエピタキシャル層10の表面に形成され、カソード電極18がSiC基板9の裏面に形成される。以上の工程を経て、ショットキーバリアダイオード3が形成される。
以上のように、ショットキーバリアダイオード3によれば、電界緩和領域26が第2ドリフト層22に形成されている。第2電界緩和領域26において、第2内面注入層28と、第2ドリフト層22との界面には、pn接合部が形成されている。したがって、第2内面注入層28と第2ドリフト層22との界面(pn接合部)では、トレンチ8の深さ方向に直交する方向に空乏層が形成される。そのため、ショットキー接合の界面部における電界強度を効果的に緩和できる。
また、ショットキーバリアダイオード3の構成と、ショットキーバリアダイオード2の構成とを組み合わせることにより、第1電界緩和領域23および第2電界緩和領域26を含むショットキーバリアダイオードを得ることができる。このような構成によれば、ショットキー接合の界面部における電界強度の緩和効果をより一層向上させることができる。
この場合、図20(a)(b)の工程において、ハードマスク52に代えて、第2表面トレンチ27を形成すべき領域に加えて、第1表面トレンチ24を形成すべき領域に選択的に開口を有するハードマスクが形成される。次に、当該ハードマスクを介するエッチングにより、第1表面トレンチ24および第2表面トレンチ27が形成される。
次に、図21(a)(b)の工程と同様に、当該ハードマスクを利用して、第1表面トレンチ24および第2表面トレンチ27の内面にp型の不純物が注入される。これにより、第1電界緩和領域23および第2電界緩和領域26を形成できる。
図22(a)(b)は、本発明の第4実施形態のショットキーバリアダイオード4の模式的な断面図である。図22(a)(b)において、図3(a)(b)に示す各部に相当する部分には、それらの各部に付した参照符号と同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
SiCエピタキシャル層10は、その表面から厚さ方向に向けて不純物濃度が高くなる濃度プロファイルを有している。SiCエピタキシャル層10の濃度プロファイルは、異なる不純物濃度を有する複数の不純物領域が積層された構成によって形成されていてもよい。本実施形態では、SiCエピタキシャル層10が、n型の高濃度領域41と、n型の低濃度領域42とを含む例について説明する。
高濃度領域41は、SiC基板9よりも低い不純物濃度で、当該SiC基板9上に形成されている。高濃度領域41は、p型コラム領域12の不純物濃度と同一(同程度)か、またはそれよりも高い不純物濃度(つまり、高濃度領域41の不純物濃度≧p型コラム領域12の不純物濃度)を有していることが好ましい。低濃度領域42は、高濃度領域41上に形成され、高濃度領域41の不純物濃度よりも低い不純物濃度を有している。高濃度領域41の不純物濃度は、たとえば1×1016cm−3〜1×1019cm−3である。一方、低濃度領域42の不純物濃度は、たとえば5×1014cm−3〜5×1017cm−3である。
トレンチ8は、その底部が高濃度領域41の途中部に位置するように形成されている。トレンチ8の底部に沿うp型コラム領域12は、高濃度領域41内に形成されている。図22(a)(b)では、p型コラム領域12におけるトレンチ8の側面の一部、エッジ部、および底部に沿って形成された部分が、高濃度領域41内に形成されている例を示している。p型コラム領域12は、少なくとも、トレンチ8の底部およびエッジ部に沿って形成された部分が、高濃度領域41内に形成されていればよい。
本実施形態におけるn型コラム領域13は、SiCエピタキシャル層10の一部としての高濃度領域41および低濃度領域42によって構成されている。
このようなショットキーバリアダイオード4は、図4(a)(b)の工程に代えて、図23(a)(b)〜図25(a)(b)の工程を実行することにより製造できる。図23(a)(b)〜図25(a)(b)は、図22(a)(b)のショットキーバリアダイオード4の製造工程の一部を示す図である。
まず、図23(a)(b)に示すように、n型のSiC基板9が準備される。次に、図24(a)(b)に示すように、たとえば、n型の不純物(たとえば、窒素(N))を選択的に注入しながらSiCをエピタキシャル成長させて、SiC基板9上に高濃度領域41を形成する。
次に、図25(a)(b)に示すように、高濃度領域41と同一のn型の不純物を選択的に注入しながらSiCをエピタキシャル成長させて、高濃度領域41上に低濃度領域42を形成する。これにより、高濃度領域41と、低濃度領域42とを含むSiCエピタキシャル層10が形成される。その後、前述の図5(a)(b)〜図7(a)(b)と同様の工程を経て、ショットキーバリアダイオード4が形成される。
トレンチ8の内面に沿うp型コラム領域12によって形成される電界は、トレンチ8の深さ方向に沿って均一であることが望ましい。しかし、トレンチ8の内面に対する不純物の注入によりp型コラム領域12を形成する場合、トレンチ8の底部に沿うp型コラム領域12の不純物濃度が比較的に高く形成されることがある。
ここで、SiCエピタキシャル層10が一様な不純物濃度で形成されている場合、トレンチ8の底部に沿うp型コラム領域12によって形成される電界が、トレンチ8の側部に沿うp型コラム領域12によって形成される電界よりも高くなる。そのため、トレンチ8の底部およびエッジ部に電界が集中する場合がある。
ショットキーバリアダイオード4によれば、その表面から厚さ方向に向けて不純物濃度が高くなる濃度プロファイルを有するSiCエピタキシャル層10が形成されている。そして、トレンチ8の底部に沿うp型コラム領域12は、低濃度領域42の不純物濃度よりも不純物濃度が高い高濃度領域41に形成されている。しかも、高濃度領域41は、p型コラム領域12の不純物濃度と同一(同程度)か、またはそれよりも高い不純物濃度を有している。
これにより、高濃度領域41内におけるp型コラム領域12を、実質的に高濃度領域41の一部の領域とみなすことができるので、トレンチ8の底部に沿うp型コラム領域12によって形成される電界が高くなることを効果的に抑制することができる。その結果、トレンチ8の底部およびエッジ部におけるp型コラム領域12の不純物濃度が高く形成されたとしても、トレンチ8の底部およびエッジ部における電界集中を効果的に緩和できる。
さらに、不純物が拡散し難いというSiCの性質を利用することにより、高濃度領域41および低濃度領域42の不純物濃度および厚さを正確に制御できる。また、イオン注入後に活性化処理(たとえば、図6(a)(b)において説明したアニール処理)等が実行されても、高濃度領域41および低濃度領域42の不純物が、SiCエピタキシャル層10内で広く拡散するということがない。これにより、所望の濃度プロファイルを有するSiCエピタキシャル層10を形成できる。
むろん、前述の第2および第3実施形態において、図23(a)(b)〜図25(a)(b)の工程を実行することにより、高濃度領域41および低濃度領域42をさらに含むSiCエピタキシャル層10の構成を採用してもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はさらに他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の各実施形態におけるp型コラム領域12の厚さに関して、各トレンチ8の底部に沿って形成された部分と、各トレンチ8の側面に沿って形成された部分とが、同一厚さであってもよい。
また、前述の第2実施形態における第1内面注入層25の厚さに関して、第1表面トレンチ24の底部に沿って形成された部分と第1表面トレンチ24の側面に沿って形成された部分とが、同一厚さであってもよい。
また、前述の第3実施形態における第2内面注入層28の厚さに関して、第2表面トレンチ27の底部に沿って形成された部分と第2表面トレンチ27の側面に沿って形成された部分とが、同一厚さであってもよい。
また、前述の各実施形態では、SiCエピタキシャル層10の表面に対して垂直なトレンチ8,24,27が形成された例について説明したが、トレンチ8,24,27は、開口から底部に向けて開口幅が狭まる断面視台形状(テーパ状)に形成されていてもよい。
また、前述の各実施形態における図5(a)(b)、図10(a)(b)、および図17(a)(b)の各工程において、トレンチ8の内面にp型の不純物を注入した後、アニール処理に先立って、ハードマスク50を利用して、トレンチ8をさらに掘り下げてもよい。これにより、トレンチ8の底部に注入されたp型の不純物が除去されて、その後のアニール処理において、トレンチ8の側面に沿うp型コラム領域12を形成できる。
また、前述の各実施形態において、各半導体部分の導電型を反転した構成が採用されてもよい。つまり、前述の各実施形態において、p型の部分がn型であり、n型の部分がp型であってもよい。
本発明のショットキーバリアダイオード1〜4は、たとえば、電気自動車(ハイブリッド車を含む)、電車、産業用ロボットなどの動力源として利用される電動モータを駆動するための駆動回路を構成するインバータ回路に用いられるパワーモジュールに組み込むことができる。また、太陽電池、風力発電機その他の発電装置(とくに自家発電装置)が発生する電力を商用電源の電力と整合するように変換するインバータ回路に用いられるパワーモジュールにも組み込むことができる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。この明細書および図面から抽出される特徴の例を以下に示す。
[項1]第1導電型のSiCからなる半導体層と、前記半導体層に形成された複数のトレンチと、各前記トレンチの内面に沿って形成された第2導電型コラム領域と、隣り合う前記第2導電型コラム領域の間に配置された第1導電型コラム領域と、前記トレンチに埋め込まれた絶縁膜とを含む、半導体装置。
前記半導体装置は、たとえば、第1導電型のSiCからなる半導体層に複数のトレンチを形成する工程と、前記トレンチの内面に第2導電型不純物を注入することによって、各前記トレンチの内面に沿って第2導電型コラム領域を形成すると共に、隣り合う前記第2導電型コラム領域の間に第1導電型コラム領域を形成する工程と、前記トレンチに絶縁膜を埋め込む工程とを含む、半導体装置の製造方法によって製造できる。
前記半導体装置の製造方法によれば、トレンチ内面への不純物注入によって第1導電型コラム領域および第2導電型コラム領域からなるスーパージャンクション構造を形成できるので、簡単かつ低コストで済む半導体装置を提供できる。
より具体的には、SiCからなる半導体層にスーパージャンクション構造を形成する方法として、トレンチに第2導電型のSiCを埋め込む方法と、マルチエピタキシャル成長法とが検討されている。マルチエピタキシャル成長法とは、複数周期に亘って第2導電型の不純物を注入(イオン注入)しながらSiCをエピタキシャル成長させる方法である。この場合、トレンチを半導体層に形成しないで、第2導電型の不純物領域を形成できる。
しかし、トレンチに第2導電型のSiCを埋め込む製造方法では、半導体層のオフ角の関係でSiCの再成長が難しい場合がある。一方、マルチエピタキシャル成長法の場合、SiCは、Si(シリコン)に比べて密度が高いため、SiCに不純物が拡散し難く、またイオン注入で形成できる第2導電型の不純物層が薄くなるという問題が生じる。そのため、SiCを用いる場合、Siを用いる場合よりも多層のエピタキシャル層を形成しなければならず、時間とコストがかかる。
これに対して、前記半導体装置の製造方法によれば、トレンチの内面に第2導電型の不純物が注入される。しかも、当該不純物がSiCで拡散し難いことを利用して、トレンチ内面からのコラム領域の幅を不純物の注入条件の調節によって容易に制御できる。このように形成された第2導電型コラム領域と、第1導電型コラム領域との界面には、トレンチの深さ方向に沿うpn接合が形成される。そして、この界面(pn接合)からトレンチの深さ方向に直交する方向に空乏層が形成される。これにより、スーパージャンクション構造を形成できる。
以上のように、トレンチ内面への不純物注入によってスーパージャンクション構造を形成できるので、簡単かつ低コストで済む。そして、得られた半導体装置では、スーパージャンクション構造によって、耐圧を向上させることができる。
[項2]前記第2導電型コラム領域は、一方表面および他方表面が前記トレンチの内面に沿うように形成されている、項1に記載の半導体装置。
[項3]前記半導体層の表面に沿う方向に関して、前記第1導電型コラム領域の幅W2と、前記第1導電型コラム領域の両側の前記第2導電型コラム領域の各幅W1および前記トレンチの幅W3とが、式:W2≦W1+W1+W3を満たしている、項1または2に記載の半導体装置。
この半導体装置によれば、一方の第1導電型コラム領域との界面から延びる空乏層と、他方の第1導電型コラム領域との界面から延びる空乏層とを一体にして、第1導電型コラム領域の全域を空乏化できる。その結果、スーパージャンクション構造による耐圧向上の効果をより良好に達成できる。
[項4]前記絶縁膜は、SiCよりも低い比誘電率を有する材料からなる、項1〜3のいずれか一項に記載の半導体装置。
この半導体装置によれば、半導体層の表裏面の間において、絶縁膜が埋め込まれた部分の容量を選択的に低減できる。よって、半導体層の表裏面の間の容量を全体として低減できる。
[項5]前記絶縁膜は、SiOからなる、項4に記載の半導体装置。
[項6]前記半導体層上に配置され、前記第1導電型コラム領域と共にショットキー接合を形成する表面電極を含む、項1〜5のいずれか一項に記載の半導体装置。
この半導体装置によれば、ショットキーバリアダイオードを提供できる。
[項7]前記第1導電型コラム領域は、前記ショットキー接合の界面部に、当該界面部の下方部よりも不純物濃度が低い低濃度領域を有している、項6に記載の半導体装置。
この半導体装置によれば、逆方向電圧印加時に半導体層の表面にかかる電界強度を低減できる。その結果、逆方向電圧印加時におけるリーク電流を低減できる。
[項8]前記第1導電型コラム領域の表面部に選択的に形成され、当該表面部の電界強度を緩和するための電界緩和部をさらに含む、項1〜7のいずれか一項に記載の半導体装置。
この半導体装置によれば、第1導電型コラム領域における電界強度が緩和されるため、当該第1導電型コラム領域に電界が集中することを効果的に抑制できる。
[項9]前記電界緩和部は、前記第1導電型コラム領域の表面に対する不純物注入によって形成された第2導電型の表面注入層を含む、項8に記載の半導体装置。
[項10]前記電界緩和部は、前記第1導電型コラム領域の表面に選択的に形成された第2トレンチと、前記第2トレンチの内面に対する不純物注入によって形成された第2導電型の内面注入層とを含む、項8または9に記載の半導体装置。
[項11]前記半導体層は、その表面から厚さ方向に向けて不純物濃度が高くなる濃度プロファイルを有しており、前記トレンチの底部に沿う前記第2導電型コラム領域は、前記半導体層の表面部よりも不純物濃度が高い高濃度領域に形成されている、項1〜10のいずれか一項に記載の半導体装置。
トレンチの内面に沿う第2導電型コラム領域によって形成される電界は、トレンチの深さ方向に沿って均一であることが望ましい。しかし、トレンチの内面に対する不純物の注入により第2導電型コラム領域を形成する場合、トレンチの底部に沿う第2導電型コラム領域の不純物濃度が比較的に高く形成されることがある。
そこで、この半導体装置では、トレンチの底部に沿う第2導電型コラム領域が、半導体層の表面部よりも不純物濃度が高い高濃度領域に形成されているので、トレンチの底部に沿う第2導電型コラム領域によって形成される電界が高くなることを効果的に抑制できる。これにより、トレンチの底部およびエッジ部における第2導電型コラム領域の不純物濃度が高く形成されたとしても、トレンチの底部およびエッジ部における電界集中を効果的に緩和できる。
さらに、製造工程では、不純物が拡散し難いというSiCの性質を利用することにより、高濃度領域の不純物濃度および厚さを正確に制御できる。また、イオン注入後に活性化処理等が実行されても、不純物が半導体層内で広く拡散するということがない。これにより、所望の濃度プロファイルを有する半導体層を形成できる。
[項12]前記高濃度領域の不純物濃度は、前記第2導電型コラム領域の不純物濃度と同一か、またはそれよりも高い、項11に記載の半導体装置。
この半導体装置によれば、高濃度領域内における第2導電型コラム領域を、実質的に高濃度領域の一部とみなすことができる。これにより、トレンチの底部およびエッジ部における電界集中の緩和効果をより一層向上させることができる。
[項13]第1導電型のSiCからなる半導体層に複数のトレンチを形成する工程と、前記トレンチの内面に第2導電型不純物を注入することによって、各前記トレンチの内面に沿って第2導電型コラム領域を形成すると共に、隣り合う前記第2導電型コラム領域の間に第1導電型コラム領域を形成する工程と、前記トレンチに絶縁膜を埋め込む工程とを含む、半導体装置の製造方法。
1 ショットキーバリアダイオード
2 ショットキーバリアダイオード
3 ショットキーバリアダイオード
4 ショットキーバリアダイオード
6 SiC半導体層
8 トレンチ
12 p型コラム領域
13 n型コラム領域
14 絶縁膜
16 表面注入層
17 アノード電極
23 第1電界緩和領域
24 第1表面トレンチ
25 第1内面注入層
26 第2電界緩和領域
27 第2表面トレンチ
28 第2内面注入層
41 高濃度領域
W1 p型コラム領域の幅
W2 n型コラム領域の幅
W3 トレンチの幅

Claims (20)

  1. SiCからなり、表面を有する第1導電型の半導体層と、
    前記半導体層の前記表面に形成され、側面、底面、ならびに、前記側面および前記底面を接続し、外方に向かう湾曲状に形成されたエッジ部をそれぞれ有する複数の断面視U字形状のトレンチと、
    各前記トレンチに一体物として埋め込まれた単層絶縁膜と、
    前記半導体層において複数の前記トレンチに沿う領域に互いに間隔を空けて形成された複数の第2導電型コラム領域と、
    前記半導体層において互いに隣り合う複数の前記第2導電型コラム領域の間に形成された第1導電型コラム領域と、
    前記第1導電型コラム領域の表面部に形成され、複数の前記第2導電型コラム領域に電気的に接続された第2導電型の表面注入層と、を含む、半導体装置。
  2. 複数の前記第2導電型コラム領域は、対応する前記トレンチの前記側面、前記底面および前記エッジ部に沿うようにそれぞれ形成されている、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 複数の前記第2導電型コラム領域は、対応する前記トレンチの前記側面を被覆する側面被覆部、および、対応する前記トレンチの前記底面を被覆し、前記側面被覆部の厚さよりも大きい厚さを有する底面被覆部をそれぞれ有している、請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 複数の前記第2導電型コラム領域は、対応する前記トレンチに埋め込まれた前記単層絶縁膜にそれぞれ接している、請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体装置。
  5. 複数の前記トレンチは、平面視において外側に向かう湾曲状に形成された角部をそれぞれ有している、請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体装置。
  6. 複数の前記トレンチは、平面視においてストライプ状に形成されており、長手方向の両端部に位置する前記角部が外側に向かう湾曲状になるように形成されている、請求項5に記載の半導体装置。
  7. 前記半導体層の前記表面に沿う方向に関して、前記第1導電型コラム領域の幅W2と、前記第1導電型コラム領域の両側の前記第2導電型コラム領域の各幅W1および前記トレンチの幅W3とが、式:W2≦W1+W1+W3を満たしている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の半導体装置。
  8. 前記単層絶縁膜は、SiCよりも低い比誘電率を有する材料からなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の半導体装置。
  9. 前記単層絶縁膜は、SiOからなる、請求項8に記載の半導体装置。
  10. 前記半導体層の前記表面の上に配置され、前記第1導電型コラム領域との間でショットキー接合を形成する表面電極を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の半導体装置。
  11. 前記第1導電型コラム領域は、前記表面電極との間で前記ショットキー接合を形成する低濃度領域、および、前記低濃度領域の下方部に形成され、前記低濃度領域の不純物濃度よりも高い不純物濃度を有する高濃度領域を含む、請求項10に記載の半導体装置。
  12. 前記トレンチの幅よりも大きい幅を有し、かつ、前記トレンチの深さよりも小さい深さを有し、前記トレンチに連通するように前記半導体層の前記表面に形成された第2トレンチをさらに含み、
    前記表面電極は、前記第2トレンチ内において前記半導体層および前記単層絶縁膜に接している、請求項10または11に記載の半導体装置。
  13. 前記表面注入層は、複数の前記トレンチの前記底面に対して前記半導体層の前記表面側の深さ位置し、かつ、平面視において互いに間隔を空けて形成されている、請求項1〜11のいずれか一項に記載の半導体装置。
  14. 前記表面注入層は、前記第1導電型コラム領域の表面部の電界強度を緩和する電界緩和部を形成している、請求項1〜13のいずれか一項に記載の半導体装置。
  15. 前記半導体層の前記表面において前記第1導電型コラム領域に形成された第3トレンチをさらに含み、
    前記表面注入層は、前記第3トレンチの内面に沿って形成された内面注入層である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の半導体装置。
  16. 前記半導体層は、前記表面から厚さ方向に向けて不純物濃度が高くなる濃度プロファイルを有している、請求項1〜15のいずれか一項に記載の半導体装置。
  17. 前記第2導電型コラム領域の不純物濃度は、前記半導体層において複数の前記トレンチの前記底面を区画する領域の不純物濃度と同一か、またはそれよりも低い、請求項16に記載の半導体装置。
  18. SiCからなり、表面を有する第1導電型の半導体層を用意する工程と、
    前記半導体層の前記表面を掘り下げることにより、側面、底面、ならびに、前記側面および前記底面を接続し、外方に向かう湾曲状に形成されたエッジ部をそれぞれ有する複数の断面視U字形状のトレンチを形成する工程と、
    複数の前記トレンチの内面に第2導電型不純物を注入することにより、前記半導体層において複数の前記トレンチに沿う領域に複数の第2導電型コラム領域を互いに間隔を空けて形成すると同時に、前記半導体層において互いに隣り合う複数の前記第2導電型コラム領域の間の領域に第1導電型コラム領域を形成する工程と、
    前記第1導電型コラム領域の表面部に複数の前記第2導電型コラム領域に電気的に接続されるように第2導電型不純物を注入することにより、第2導電型の複数の表面注入層を形成する工程と、
    各前記トレンチに単一の絶縁材料を埋め込むことにより、各前記トレンチ内に一体物からなる単層絶縁膜を形成する工程と、を含む、半導体装置の製造方法。
  19. 前記表面注入層を形成する工程は、複数の前記トレンチよりも浅い領域に前記第2導電型不純物を注入する工程を含む、請求項18に記載の半導体装置の製造方法。
  20. 前記表面注入層を形成する工程は、平面視において前記第1導電型コラム領域の表面部に前記第2導電型不純物を間隔を空けて注入することにより、複数の前記表面注入層を形成する工程を含む、請求項18または19に記載の半導体装置の製造方法。
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