JP2019056620A - クロマトグラフのデータ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】測定条件の変動によるピークの保持時間のずれを考慮して標準試料及び測定試料の同定を行えるようにしたクロマトグラフのデータ処理装置を提供する。【解決手段】標準試料タイムテーブルと、標準試料のクロマトグラムを同定した際、1つ以上の実測ピークが同定できなかった場合に、実測ピークの本数が規定ピーク本数に一致するか否かを判定するピーク本数判定部と、肯定判定の場合に標準試料タイムテーブルを変更する標準試料タイムテーブル変更部と、変更された標準試料タイムテーブルにて、所定の閾値以上の強度を持つ実測ピークのすべてが変更許容幅W2の範囲内に収まる場合に、実測ピークを同定する標準試料同定部と、実測ピークが同定された場合に、実測ピークの実際の保持時間を取得すると共に、測定試料タイムテーブルを設定する測定試料タイムテーブル設定部と、を備えたクロマトグラフのデータ処理装置である。【選択図】図4

Description

本発明は、クロマトグラフのピークを同定するためのデータ処理装置に関する。
クロマトグラフ分析は、特定成分を含む既知の標準試料のクロマトグラフを予め測定し、特定成分のピークの保持時間と許容幅をテーブルに記録しておき、ついで未知の測定試料(未知試料)のクロマトグラフを測定し、テーブルの保持時間と許容幅の範囲内で同一の保持時間を有する測定ピークがあれば、この特定成分を含むものとして同定している(特許文献1、2)。
特許文献1には、標準試料により予め作製した同定用のテーブルに、ピークの出現順序も記録しておくことで、測定装置のスタートボタンを押すタイミングのずれ等により保持時間が変動した場合に、隣接するピークを同定してしまういわゆる同定ずれを防止することが記載されている。
又、特許文献2には、標準試料により予め同定用のテーブルを作製しておくと共に、測定の際、標準試料による測定を行い、標準試料が同定できた(合格した)場合には同定テーブルの許容幅を狭め、測定試料の同定誤りを抑制することが記載されている。
特許第2658344号公報 特許第2602366号公報(表3、図3)
ところで、液体クロマトグラフを例にとると、測定毎に、クロマトグラフ装置の溶離液を循環させるポンプの変動といった装置のアイドリングの問題や、個々の分離カラムの特性のばらつき、測定温度の変動や製造ロット差等に伴う各種薬液の特性(例えば、緩衝液や溶離液の粘度)の変化、といった予期しない要因で、クロマトグラフのピークの出現時間(保持時間)がずれることがある。このことは、標準試料のクロマトグラムを予め測定して同定用のテーブルを作製する際にもあてはまる。
しかしながら、特許文献1の技術では、同定用のテーブルは既知のものとして固定され、例えば毎日の測定条件の変動によるピークの出現時間(保持時間)のずれを考慮することができなかった。このため、本来なら未知試料のピークが標準試料のピークと一致して正しく同定できたはずの場合でも、測定条件の変動による未知試料のピークのずれにより、同定不能と誤認することがあった。
一方、特許文献2の技術の場合、予め既知試料用の所定のタイムウインドウを用意しなければならない問題がある。また基本的にはひとつのタイムウインドウでひとつのピークを同定することを意図していた。
そこで、本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、任意入力された複数ピークを一斉同定することを意図し、且つひとつひとつピーク同定する方法に匹敵する同定精度でピーク同定を行えるようにしたクロマトグラフのデータ処理装置の提供を目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明のクロマトグラフのデータ処理装置は、標準試料の複数の特定成分のピーク毎の第1の保持時間R1及び第1の許容幅W1が予め格納される標準試料タイムテーブルと、前記標準試料タイムテーブルにより前記標準試料のクロマトグラムを同定した際、1つ以上の実測ピークが同定できなかった場合に、所定の閾値以上の強度又はピーク面積を持つ前記実測ピークの本数が、当該標準試料について規定された規定ピーク本数に一致するか否かを判定するピーク本数判定部と、前記実測ピークの本数が前記規定ピーク本数に一致すると判定された場合に、前記標準試料タイムテーブルにおける、少なくとも1つの前記特定成分の前記第1の許容幅W1を大きくした変更許容幅W2にて前記標準試料タイムテーブルを変更する標準試料タイムテーブル変更部と、前記変更された標準試料タイムテーブルにて、前記所定の閾値以上の強度を持つ実測ピークのすべてが前記第1の保持時間R1を中心とする前記変更許容幅W2の範囲内に収まる場合に、前記実測ピークを同定する標準試料同定部と、前記変更された標準試料タイムテーブルにより前記実測ピークが同定された場合に、前記実測ピークの実際の保持時間を実測保持時間Tとして取得すると共に、該実測保持時間Tと、所定の第2の許容幅W3とにより測定試料タイムテーブルを設定する測定試料タイムテーブル設定部と、を備えてなる。
このクロマトグラフのデータ処理装置によれば、測定条件の変動によりピークの保持時間がずれた場合に、第1の許容幅を広げて標準試料の同定の条件を緩和するので、標準試料の同定自体が行えなくなることを抑制できる。又、実測ピークの本数が規定ピーク本数に一致したときにのみ第1の許容幅を広げるので、両者が一致せずにピークの保持時間のずれを救済するレベルを超えて測定が不正確となる場合にまで標準試料を同定することがない。
本発明のクロマトグラフのデータ処理装置において、前記測定試料タイムテーブル設定部は、前記第2の許容幅W3を前記変更許容幅W2よりも狭めてもよい。
このクロマトグラフのデータ処理装置によれば、第2の許容幅W3を変更許容幅W2よりも狭めることで、標準試料の同定誤りを抑制し、測定精度が向上する。
本発明のクロマトグラフのデータ処理装置において、前記ピーク本数判定部は、前記標準試料タイムテーブルにおける最小の前記保持時間から前記許容幅を減じた最小時間、及び最大の前記保持時間に前記許容幅を加えた最大時間の間の時間間隔で表される測定ウィンドウWMの範囲内の前記ピークの本数を抽出してもよい。
このクロマトグラフのデータ処理装置によれば、測定した実測ピークの範囲を過不足なくカバーした測定ウィンドウWMの設定ができ、ピークの本数をより正確に抽出することができる。
本発明のクロマトグラフのデータ処理装置は前記測定実測ピークの同定結果を出力するための出力制御部をさらに備え、前記出力制御部は、前記第1の許容幅W1を外れたピークに対応して同定された前記実測ピークに目印情報を付して出力してもよい。
このクロマトグラフのデータ処理装置によれば、同定した標準試料のピークが変更後の標準試料タイムテーブルを用いて測定された標準試料のピークに基づいて測定したことが作業者に認識できる。これにより、例えば、ピークの保持時間のずれが生じた原因を作業者が推測する情報が与えられ、ピークの保持時間のずれの原因解析や改善等に資することができる。
本発明のクロマトグラフのデータ処理装置において、特定の測定波長では感度が低く測定されないはずの特定成分が測定された場合に、前記ピーク判定本数部は、前記閾値を高くして該特定成分が測定されないように設定してもよい。
前記測定試料同定部は、前記測定実測ピークを同定した後、前記測定実測ピークの少なくとも最後の溶出成分のピークが、前記第2の許容幅W3の範囲内、又は所定のピーク幅の閾値内に収まるか否かを判定し、肯定判定の場合に正しく同定されたと判定してもよい。
前記測定試料同定部は、前記測定実測ピークを同定した後、前記測定実測ピークのすべてにそれぞれ対応する前記実測保持時間Tと前記第1の保持時間Rの相関係数を算出し、該相関係数が所定の閾値内に収まるか否かを判定し、肯定判定の場合に正しく同定されたと判定してもよい。
本発明によれば、測定条件の変動によるピークの保持時間のずれを考慮して標準試料の同定を行えるようにしたクロマトグラフのデータ処理装置が得られる。
本発明の実施形態に係るクロマトグラフのデータ処理装置を含むクロマトグラフ装置の構成を示す図である。 標準試料タイムテーブルのデータ構成を示す図である。 標準試料のクロマトグラムの実測ピークを示す図である。 データ処理装置による処理フローを示す図である。 チャンネル2(図4のA部)でのデータ処理装置による処理フローを示す図である。 変更許容幅W2に変更された標準試料タイムテーブルのデータ構成を示す図である。 変更された標準試料タイムテーブルにて、標準試料の実測ピークを同定する態様を示す図である。 実測保持時間Tで設定された測定試料タイムテーブルのデータ構成を示す図である。 チャンネル2の標準試料タイムテーブルのデータ構成を示す図である。 チャンネル2の変更許容幅Z2jに変更された標準試料タイムテーブルのデータ構成を示す図である。 チャンネル2の実測保持時間Q3で設定された測定試料タイムテーブルのデータ構成を示す図である。 第1の許容幅W1を外れたピークで同定された標準試料のピークにマークを付す処理方法を示す図である。 第1の許容幅W1を外れたピークで同定された標準試料のピークに付されたマークを表示する態様を示す図である。 変更許容幅W2を設定する入力画面の一例を示す図である。 変更許容幅W2を設定する入力画面の別の例を示す図である。 第1の許容幅W1を外れたピークで同定された標準試料のピークに付されたマークを表示する態様の一例を示す図である。 第1の許容幅W1を外れたピークで同定された標準試料の結果に付されたマークを表示する態様の別の例を示す図である。 第1の許容幅W1を外れたピークで同定された標準試料の結果レポートに付されたマークを表示する態様のさらに別の例を示す図である。 アミノ酸の3つのグループを示す図である。 相関係数判定を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るクロマトグラフのデータ処理装置50を含むクロマトグラフ装置100の構成を示す図であり、具体的にはクロマトグラフ装置100はアミノ酸分析用液体クロマトグラフ分析装置を構成する。
クロマトグラフ装置100は、第1〜第4溶離液槽1a〜1d、蒸留水槽2、カラム再生液槽3を備える。これらの槽の下流にはそれぞれ、対応する電磁弁6a〜6fが配置され、電磁弁6a〜6fの下流で1つの流路に合流して溶離液ポンプ(プランジャポンプ)9に繋がっている。
これらの槽の中から対応する電磁弁6a〜6fを操作して所望の溶離液は、溶離液ポンプ9によってアンモニアフィルタカラム11を通して、オートサンプラ12によって導入されたアミノ酸試料を送液し、溶離液中のアミノ酸試料が分離カラム13で分離される。
一方、ニンヒドリン試薬槽7の下流には、ニンヒドリンポンプ10が配置され、ニンヒドリンポンプ10により送液されたニンヒドリン試薬が分離カラム13の下流のミキサ14に合流するようになっている。
そして、分離されたアミノ酸はニンヒドリン試薬とミキサ14で混合され、ミキサ14の下流の反応カラム15で加熱されて反応が生じる。反応によって発色したアミノ酸(ルーエマンパープル)は、反応カラム15の下流の検出器16で連続的に検知され、データ処理装置50によってクロマトグラム及びデータとして出力され、記録、保存される。 クロマトグラフのデータ処理装置50は例えばパーソナルコンピュータであり、CPU(中央制御装置)、RAM、ROM、ハードディスク等の記憶部55、並びにモニタ等の表示部51、作業者の指示が入力されるキーボード等の入力部53等を備える。
作業者が入力部53により測定開始の指示を入力すると、データ処理装置50からの命令により、サンプラ12が、標準試料を吸引する。標準試料には測定対象のアミノ酸すべてが所定量含まれている。図1に示す装置では、標準試料又は測定試料中の分析対象物を予め分離カラムで分離後、その溶出液中のアミノ酸を選択的に修飾し、可視または蛍光物質に変化させる誘導体化を行い、検出器16で検出する。この検出データであるクロマトグラムはデータ処理装置50の記憶部55に記憶される。
標準試料タイムテーブル31は、標準試料の複数の特定成分のピーク毎の第1の保持時間R1及び第1の許容幅W1を格納し、記憶部55に記憶されている。
測定試料タイムテーブル33は、複数の特定成分のピーク毎の実測保持時間T及び第2の許容幅W3を格納し、記憶部55に記憶されている。
ピーク本数判定部21、標準試料タイムテーブル変更部22、標準試料同定部23、測定試料タイムテーブル設定部24、測定試料同定部25、出力制御部26は、コンピュータプログラム等として実装され、例えばROMから読みだされてCPUで実行される。
図2は標準試料タイムテーブル31のデータ構成を示す図、図3は標準試料のクロマトグラムの実測ピークを示す図である。
図2に示すように、標準試料タイムテーブル31は、標準試料の複数の特定成分(成分名Xi)のピーク毎の第1の保持時間R1i及び第1の許容幅W1iを格納する。ここで、iは1以上の自然数である。なお、i=1は最も保持時間が短い第1成分のピークでありAsp(アスパラギン酸)に対応する。そして、i=1のピークの第1の保持時間をR11で表記し、第1の許容幅をW11で表記する。i=2以降のピークも同様である。又、本例ではi=1〜18である。
又、標準試料のクロマトグラムの実測ピークは図3に示すように複数本(本例の場合、正確に測定できたときの本来のピークは18本)あり、このうち、所定の閾値(5mV)以上の強度を持つ実測ピークも示されている。
次に、図4を参照し、データ処理装置50による処理フローについて説明する。
まず、標準試料同定部23は、図2のVIS1用の元標準試料タイムテーブル31(第1の保持時間R1、第1の許容幅W1)から測定成分を抽出(成分数n)し、実測した標準試料のピーク同定結果から、同定できたピーク数を確認する(ステップS2)。標準試料の同定は常法に従い、測定した標準試料のクロマトグラフの各実測ピークが標準試料タイムテーブル31の各第1の保持時間R1iにそれぞれ第1の許容幅W1i(iは1以上の自然数)の許容範囲内で一致するか否かを判定して行う。許容範囲は、保持時間R1i±許容幅W1iである。なお、1つの許容範囲内に複数の実測ピークがある場合、所定の規則により1つのピーク(例えば、保持時間の長いもの)を同定する。以下の同定も同様である。
ここで、VIS1とは、可視吸光光度計のチャンネル1番(波長570nm)での測定を指す。
そして、標準試料同定部23は標準試料タイムテーブル31に格納されたすべての各第1の保持時間R1i(本例ではi=1〜i=18の18個)に、測定した実測ピークが一致したか(同定できたか)を判定する(ステップS4)。ステップS4で「Yes」であれば、元の標準試料タイムテーブル31で問題なく測定を行える、つまり測定条件の変動によるピークの保持時間のずれを考慮する必要がないので、測定試料同定部25は元の標準試料タイムテーブル31を測定試料タイムテーブルとして設定し、測定試料タイムテーブル33を確定する(ステップS18)。元の標準試料タイムテーブル31の第1の許容幅W1iを変更(例えば狭めて)して測定試料タイムテーブルを設定してもよい。
一方、ステップS4で「No」であれば、元の標準試料タイムテーブル31で測定できない、つまり測定条件の変動によるピークの保持時間のずれを考慮する必要があるので、以下の処理に移行する。
まず、ピーク本数判定部21は標準試料タイムテーブル31の第1成分(i=1)〜最終成分(i=18)の各第1の保持時間R11、R118と変更許容範囲W111、W118を抽出し、測定ウィンドウWMを決定する(ステップS6)。具体的には、図3に示すように、(最も短時間の第1の保持時間R11−変更許容幅W11)から、(最も長時間の第1の保持時間R118+第1の許容幅W118)までの時間間隔を測定ウィンドウWMとし、図3に示すように、ピーク本数判定部21は、測定ウィンドウWM内で、所定の閾値(本例では5mV)以上の強度の実測ピークの本数mをカウントする(ステップS8)。ステップS8では、所定の閾値に代えて、又は所定の閾値の本数をカウントした後、さらに所定の閾値(本例では100万μV・s)以上のピーク面積を持つピークの本数mをカウントしてもよい。閾値として強度、ピーク面積のいずれを選ぶか、又は両方を実行するかは、標準試料及び測定試料によって決めればよい。
なお、測定ウィンドウWMの設定方法は特に限定されず、例えば予め決められた範囲としても良いが、(第1の保持時間R11−変更許容幅W11)から、(第1の保持時間R118+変更許容幅W118)までの時間間隔とすると、測定した実測ピークの範囲を過不足なくカバーした測定ウィンドウWMの設定ができ、ステップS8のカウントがより正確になる。
そして、ピーク本数判定部21は、実測ピーク本数mが標準試料について規定された規定ピーク本数n(本例では18本)に一致するか否かを判定する(ステップS10)。
ステップS10で「Yes」であれば、標準試料タイムテーブル変更部22は、標準試料タイムテーブルの第1の許容幅W1を大きくした変更許容幅W2に変更する(ステップS12)。
図6は、変更許容幅W2に変更された標準試料タイムテーブル31のデータ構成を示す図である。図6に示すように、変更後の標準試料タイムテーブル31における各変更許容幅W2iは、各第1の許容幅W1iよりも大きい。変更許容幅W2iを変更する方法は限定されないが、本例では、i=1〜6までは一律に変更許容幅W2を±3.0minに変更し、i=7以降は一律に変更許容幅W2を±6.0minに変更している。または、図14に記載するように、元の標準試料タイムテーブルに設定されていた第一の許容幅W1iに対して、指定のファクターを乗じ、または増加させてもよい。
なお、標準試料タイムテーブル31の変更方法として、テーブルを書き換えると、元の第1の許容幅W1iのデータが失われるので、第1の許容幅W1iを書き換えられない領域に別に記憶しておいてもよい。又、元の標準試料タイムテーブル31を書き換えずに残し、書き換えたテーブルを変更テーブルとして別に記録してもよい。
一方、ステップS10で「No」であれば、標準試料タイムテーブル変更部22は、以降の一連の処理ステップを行わずに元タイムテーブルの変更も行わずに終了する。これは、ステップS10で「No」となるような測定であれば、ピークの保持時間のずれを救済するレベルを超えて測定が不正確であると考えられるからである。
ステップS12に続き、標準試料同定部23は、変更後の標準試料タイムテーブル31で、ステップS8でカウントしたm本の実測ピーク(本例では18本)全てを同定できたかを判定する(ステップS14)。同定は、m本の実測ピークのそれぞれが、変更後の標準試料タイムテーブル31の各第1の保持時間R1iにそれぞれ変更許容幅W2iの許容範囲内で一致するか否かを判定して行う。なお、許容範囲は、保持時間R1i±変更許容幅W2iである。
図7は、変更された標準試料タイムテーブル31にて、標準試料の実測ピークを同定する態様を示す。本例では、保持時間の長い方のピークから順に、変更許容幅W2iにて同定を行っている。
ステップS14で「Yes」であれば、測定試料タイムテーブル設定部24は、実測ピークの実際の保持時間を実測保持時間Tとして取得すると共に、該実測保持時間Tと、所定の第2の許容幅W3とにより測定試料タイムテーブル33を設定する(ステップS16)。
図8は、実測保持時間Tで設定された測定試料タイムテーブル33のデータ構成を示す図である。例えば、i=2の第2成分のピーク(Thr:スレオニン)の第1の保持時間R12=5.6(min)に対し、標準試料の実測ピークが同定されたとき、その実測ピークの実測保持時間T2=5.61(min)である。従って、測定試料タイムテーブル33の実測保持時間T2=5.61(min)に設定される。
本例では、第2の許容幅W3は、元の第1の許容幅W1に設定される、つまり、第2の許容幅W3が変更許容幅W2よりも狭められる。第2の許容幅W3を変更許容幅W2よりも狭めると、測定試料の同定誤りを抑制し、測定精度が向上する。但し、第2の許容幅W3はこれに限定されない。
一方、ステップS14で「No」であれば、測定試料タイムテーブル設定部24は、以降の一連の処理ステップを行わずに元タイムテーブルの変更も行わずに終了する。これは、ステップS10の場合と同様、ステップS14で「No」となるような測定であれば、ピークの保持時間のずれを救済するレベルを超えて測定が不正確であると考えられるからである。
ステップS16に続き、VIS1と別の波長VIS2(可視吸光光度計のチャンネル2番(波長440nm))で引き続き測定試料タイムテーブル作成のための測定を行う。
上記した図4は、VIS1(可視吸光光度計のチャンネル1番:570nm)でアミノ酸を分析した例を示すが、アミノ酸のうち、プロリン(Pro)のようにVIS1ではピークが比較的小さく、定量が困難な化合物も存在する。
そこで、1つの波長(VIS1)で他のアミノ酸を同定しながら、プロリンについては異なる波長(VIS2:440nm)でピークを同定し、定量するため、VIS1ではプロリンを同定しない(検出しない)ようにしたいという要望がある。このため、図4のステップS8の閾値は、プロリンが検出されないであろう値に設定されており、通常はステップS10で「Yes」になるよう、つまり、プロリンが検出されないようになっている。
ところが、プロリンが検出されてしまう場合もあり、かかる場合にVIS1でピークを検出する閾値を高くし、プロリンを検出しないようにするため、図3に示す処理をおこなう。
まず、図3において、VIS1の測定波長全域においてピークとみなす強度またはピーク面積の閾値を設定する。図3では強度5mVを閾値として設定している。ここで検出されるピーク数がn以上の場合は、検出ピーク数がnと一致するまで閾値を順次上げていき、VIS1の波長域ではプロリンを検出しない状態で同定をおこなう。具体的には、例えばステップS8の強度を2倍(本例では10mV)とする。
VIS2の波長範囲に対して、図4にて、ステップS16に続き、ステップS10で同定したピーク本数mにgを加算した値が測定対象成分数nと一致するかを判定する(ステップS19)。gは、波長VIS1で検出されずに波長VIS2で検出されるはずのピーク本数であり、本例ではProのピークのみであるからg=1である。
ステップS19で「Yes」であれば、本来プロリンが検出されないときのピーク本数mに対し、ピークが1本多いから、プロリンが検出されたとみなし、図5のステップS32に移行する。
ステップS32では、ステップS16またはS18で同定した実測ピーク本数mとVIS2で同定されるべきピーク本数gとの合計本数(h=m+g)のピーク本数が検出できるかを判定する。ステップS32で「No」であれば、ピークの保持時間のずれを救済するレベルを超えて測定が不正確であると考えられるので、VIS2に係るタイムテーブルの変更も行わずに終了とする。これは、ステップS32で「No」となるような測定であれば、ピークの保持時間のずれを救済するレベルを超えて測定が不正確であると考えられるからである。
まず、ステップS32で「Yes」であれば、ステップS18で確定したVIS1用の測定試料タイムテーブル33を用いて、VIS1での既同定ピークを抽出し、次のステップ以降の同定対象から除外する(ステップS34、36)。
除外して残った実測ピークについて、標準試料同定部23は、図9の元のVIS2用標準試料タイムテーブル31(第一の保持時間Q1j、第一の許容幅Z1J)で標準試料を同定する(ステップS38)。標準試料の同定は、常法に従い、測定した標準試料のクロマトグラフの各実測ピークの内、閾値以上のピークが標準試料タイムテーブル31の各第1の保持時間Q1jにそれぞれ第1の許容幅Z1j(jは1以上の自然数)の許容範囲内で一致するか否かを判定して行う。なお、許容範囲は、保持時間Q1j±許容幅Z1jである。
次に、残ったピーク全てが同定できたか判定し(ステップS40)、ステップS40で「Yes」であれば、測定試料タイムテーブル設定部24は元のVIS2用標準試料タイムテーブル31を変更することなくそのままVIS2用測定試料タイムテーブル33として設定する(ステップS42)。
ステップS40で「No」であれば、測定試料タイムテーブル設定部24は、VIS1のステップS12と同様に許容範囲を変更し、ワイドな許容幅Z2jに変更して測定試料タイムテーブル(図10)を作成する(ステップS44、46)。次に、実測ピーク全てが同定できたかを判定する(ステップS48)。実測ピーク全てが同定できなかった場合は、測定試料タイムテーブル設定部24は元のVIS2用標準試料タイムテーブル31を変更なく終了する。
実測ピーク全てが同定できた場合は、測定試料タイムテーブル設定部24は、図11のVIS2用測定試料タイムテーブルを実測保持時間Q3jと元の許容範囲Z1jを用いて作成する(ステップ50)。
ステップS50に続き、標準試料同定部23は、変更後の標準試料タイムテーブル31で、実測ピークがg本全てを同定できたかを判定する(ステップS52)。同定は、全ての実測ピークのそれぞれが、変更後の標準試料タイムテーブル31の各第1の保持時間Q3jにそれぞれ変更許容幅Z1jの許容範囲内で一致するか否かを判定して行う。なお、許容範囲は、保持時間Q3j±変更許容幅Z1jである。
ステップS50に続き、測定試料同定部25は、それぞれステップS50で設定した測定試料タイムテーブルを測定試料タイムテーブルとして確定する(ステップS54)。
次に、出力制御部26は、第1の許容幅W1を外れたピークに対応して同定された測定実測ピークに目印情報(マーク)を付して出力する(図4ステップS22)。
図4ステップS22の処理は、具体的には例えば図12に示すようにして行うことができる。まず、ステップS14にて、標準試料同定部23は、変更後の標準試料タイムテーブル31で、m本の実測ピーク全てを同定すると共に、変更前の元の標準試料タイムテーブル31でもm本の実測ピーク全てを同定する。この時、例えば第8成分のピークP8が元の標準試料タイムテーブル31の許容範囲(ウィンドウ)Aから外れる一方、第9成分のピークP9は許容範囲Aの範囲内にあることがわかる。
従って、出力制御部26は、許容範囲Aの範囲から外れたピークP8のデータに識別情報(例えば、フラグ)を付し、適宜表示部51にその旨のマークを表示させて測定実測ピークの同定結果を出力する。なお、図12において、ピークP8は、変更後の標準試料タイムテーブル31の許容範囲(ウィンドウ)Bの範囲内にあることはいうまでもない。
図13は、第1の許容幅W1を外れたピークで同定された標準試料の実測ピークに付されたマークを表示する態様を示す。
図13においては、測定実測ピークのチャート(上段)の他、各測定試料の実測ピークの同定結果(ピークNo、保持時間、成分名等)が表形式で表示され(下段)、第7,8成分(ピークNo.7,8)の欄の右側に、それぞれマークMが表示されている。このマークMは、第7,8成分の各実測保持時間が許容範囲Aからどれだけ外れたかの数値で表され、本例では、それぞれ許容範囲Aから0.25min外れた。
である。
なお、マークMの表示態様は上記に限らず、例えば測定実測ピークのチャート上に表記してもよい。
以上のように、第1の許容幅W1を外れたピークに対応して同定された実測ピークに目印情報(マークM)を付して出力することで、その標準試料のピークが変更後の標準試料タイムテーブル31を用いてステップS14で測定された標準試料のピークに基づいて測定したことが作業者に認識できる。これにより、例えば、ピークの保持時間のずれが生じた原因を作業者が推測する情報が与えられ、ピークの保持時間のずれの原因解析や改善等に資することができる。
このクロマトグラフのデータ処理装置によれば、測定条件の変動によりピークの保持時間がずれた場合に、第1の許容幅W1を広げて標準試料の同定の条件を緩和するので、標準試料の同定自体が行えなくなることを抑制できる。又、実測ピークの本数が規定ピーク本数に一致したときにのみ第1の許容幅W1を広げるので、両者が一致せずにピークの保持時間のずれを救済するレベルを超えて測定が不正確となる場合にまで標準試料を同定することがない。
そして、標準試料の同定が行えたときには実測ピークの実際の保持時間を測定試料タイムテーブルに用いるので、測定条件の変動によりピークの保持時間がずれた場合に、未知試料の同定も行えるようになる。
変更許容幅W2の設定方法は限定されず、例えば図14に示すように、表示部51の入力画面に、変更許容幅W2を第1の許容幅W1の何倍に設定するかの入力ボックスを設け、作業者にその数値を入力させてもよい。又、図15に示すように、表示部51の入力画面に、変更許容幅W2を第1の許容幅W1から一回のどれだけ(図15では0.05ステップ、つまり一回で0.05min)増加するように設定する入力ボックスを設け、作業者にその数値を入力させても良い。この場合、入力ボックスに逐次法で0.01minステップで少しずつ変更許容幅W2を広げ、標準試料のピークが全て同定されたときに逐次増加を停止し、その値を変更許容幅W2として確定してもよい。なお、図15の場合、変更許容幅W2を第1の許容幅W1の1.3倍でストップする上限も設定できるようにしている。
又、図13のクロマトグラムのうち、画面全体に表示されているクロマトグラムはVIS1により、左上に表示されているクロマトグラムはVIS2によるものとなっている。
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。
又、上記した図8等で確定した変更許容幅W3を、図16ないし図18に示すように、表示部51が表示する結果レポート及び/またはクロマトグラム上に表示しても良い。図16ないし図18では、マークMに添えて、第1の許容幅W1から変更許容幅W3へ変更したときの増分(*1.15min等)または倍率(*1.25times等)を表示している。
なお、例えば倍率*1.15timesは、第1の許容幅W1が±0.20分の場合、徐々にタイムウインドウを拡げて変更許容幅W2が±0.23分で初めてあるピークを捕捉したことを意味する。第1の許容幅W1が±0.30分の場合、徐々にタイムウインドウを拡げて変更許容幅W2が±0.55分で初めてあるピークを捕捉したことを意味する。
目印情報も上記マークMに限定されず、作業者が認識できるものであればよい。
又、図19、図20に示すように、ステップS2〜S16で同定した測定試料のピークが正しいことを検証してもよい。
例えば、図19に示すようにVIS1で測定したアミノ酸は、それぞれの化合物の性質により3つのグループに分けられる。
この場合、各グループの最後の溶出成分(保持時間が最も長い成分)のピークが、第2の許容幅W3内であるか否かを判定する。
例えば、図19では、グループ1の最後の溶出成分である6番目のピーク(Ala:アラニン)のピークが実測保持時間T6±第2の許容幅W36、グループ2の最後の溶出成分の13番目のピーク(Phe:フェニルアラニン)のピークが実測保持時間T13±第2の許容幅W313、最後のグループ3の最後の溶出成分のピーク(Arg:アルギニン)のピークが実測保持時間T18±第2の許容幅W318内であるか否かを判定する。このアミノ酸の3つのグループとは、複数の溶離液(緩衝液、移動相)の切り替えに応じて、溶出するグループとなる。
なお、最後の溶出成分のピークを判定する理由は、後の溶出成分ほど、測定条件の変動による保持時間のずれが大きくなるからである。
図19で、各グループの最後の溶出成分のピークが、第2の許容幅W3内であれば、図20の判定をさらに行い、第2の許容幅W3を超えていれば、正しく同定できなかったと判定する。
次に、図19に示すように、各グループkのそれぞれに属するすべての溶出成分iの実測保持時間Tiと第1の保持時間Riの相関係数rを、以下の数1から算出する。
そして、各グループのすべての相関係数r〜rが、基準値以上(例えば0.9以上)となった場合に、同定したピークが正しいとし、3つのグループの1つでも基準値から外れた場合は、正しく同定できなかったと判定する。
なお、グループが1つの場合は、そのグループの最後の溶出成分のピークについて図19の判定を行い、さらにそのグループの測定された全成分につき、図20の判定を行う。
ステップS2〜S16で同定した測定試料のピークの確からしさを判定する方法として、例えばピーク幅を判定してもよい。
クロマトグラムにおけるピーク幅(s)は、時間の単位のみとなり、ピーク面積やピーク高さ(信号強度)のように測定成分の濃度または注入量に比例して変化することが無く測定成分にほぼ固有の値となる。例えば、ピーク幅(s)は、ピーク面積(μV・s)をピーク高さ(μV)で除算した値であり、又は、半値全幅(s)をピーク幅として用いることもできる。
従って、予め成分毎にピーク幅の上下限値を閾値として設定しておき、同定した各成分のピーク幅が閾値内であれば、その成分がピークとして正しく同定されていると判定することができる。
21 ピーク本数判定部
22 標準試料タイムテーブル変更部
23 標準試料同定部
24 測定試料タイムテーブル設定部
25 測定試料同定部
26 出力制御部
31 標準試料タイムテーブル
33 測定試料タイムテーブル
50 クロマトグラフのデータ処理装置
R1 第1の保持時間
W1 第1の許容幅
W2 変更許容幅
W3 第2の許容幅
T 実測保持時間
WM 測定ウィンドウ
M 目印情報(マーク)

Claims (7)

  1. 標準試料の複数の特定成分のピーク毎の第1の保持時間R1及び第1の許容幅W1が予め格納される標準試料タイムテーブルと、
    前記標準試料タイムテーブルにより前記標準試料のクロマトグラムを同定した際、1つ以上の実測ピークが同定できなかった場合に、所定の閾値以上の強度又はピーク面積を持つ前記実測ピークの本数が、当該標準試料について規定された規定ピーク本数に一致するか否かを判定するピーク本数判定部と、
    前記実測ピークの本数が前記規定ピーク本数に一致すると判定された場合に、前記標準試料タイムテーブルにおける、少なくとも1つの前記特定成分の前記第1の許容幅W1を大きくした変更許容幅W2にて前記標準試料タイムテーブルを変更する標準試料タイムテーブル変更部と、
    前記変更された標準試料タイムテーブルにて、前記所定の閾値以上の強度を持つ実測ピークのすべてが前記第1の保持時間R1を中心とする前記変更許容幅W2の範囲内に収まる場合に、前記実測ピークを同定する標準試料同定部と、
    前記変更された標準試料タイムテーブルにより前記実測ピークが同定された場合に、前記実測ピークの実際の保持時間を実測保持時間Tとして取得すると共に、該実測保持時間Tと、所定の第2の許容幅W3とにより測定試料タイムテーブルを設定する測定試料タイムテーブル設定部と、
    を備えたクロマトグラフのデータ処理装置。
  2. 前記測定試料タイムテーブル設定部は、前記第2の許容幅W3を前記変更許容幅W2よりも狭める、ことを特徴とする請求項1に記載のクロマトグラフのデータ処理装置。
  3. 前記ピーク本数判定部は、前記標準試料タイムテーブルにおける最小の前記保持時間から前記許容幅を減じた最小時間、及び最大の前記保持時間に前記許容幅を加えた最大時間の間の時間間隔で表される測定ウィンドウWMの範囲内の前記ピークの本数を抽出すること、を特徴とする請求項1又は2に記載のクロマトグラフのデータ処理装置。
  4. 前記測定実測ピークの同定結果を出力するための出力制御部をさらに備え、
    前記出力制御部は、前記第1の許容幅W1を外れたピークに対応して同定された前記実測ピークに目印情報を付して出力すること、を特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のクロマトグラフのデータ処理装置。
  5. 特定の測定波長では測定されないはずの特定成分が測定された場合に、前記ピーク判定本数部は、前記閾値を高くして該特定成分が測定されないように設定すること、を特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のクロマトグラフのデータ処理装置。
  6. 前記測定試料同定部は、前記測定実測ピークを同定した後、前記測定実測ピークの少なくとも最後の溶出成分のピークが、前記第2の許容幅W3の範囲内、又は所定のピーク幅の閾値内に収まるか否かを判定し、肯定判定の場合に正しく同定されたと判定する請求項1〜5のいずれか一項に記載のクロマトグラフのデータ処理装置。
  7. 前記測定試料同定部は、前記測定実測ピークを同定した後、前記測定実測ピークのすべてにそれぞれ対応する前記実測保持時間Tと前記第1の保持時間Rの相関係数を算出し、該相関係数が所定の閾値内に収まるか否かを判定し、肯定判定の場合に正しく同定されたと判定する請求項1〜6のいずれか一項に記載のクロマトグラフのデータ処理装置。
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