JPH11133015A - クロマトグラフピークの識別方法 - Google Patents

クロマトグラフピークの識別方法

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JPH11133015A
JPH11133015A JP10207473A JP20747398A JPH11133015A JP H11133015 A JPH11133015 A JP H11133015A JP 10207473 A JP10207473 A JP 10207473A JP 20747398 A JP20747398 A JP 20747398A JP H11133015 A JPH11133015 A JP H11133015A
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JP10207473A
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Edwin E Wikfors
エドウィン・イー・ウィクフォース
N Carter Charles
チャールズ・エヌ・カーター
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    • GPHYSICS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】個々のピークのマッチングではなく、一連の保
持時間ウィンドウに基づいてピークの識別をおこなう方
法。 【解決手段】標準ピークの固有保持時間に従って保持時
間ウィンドウを決め、シフト、拡張及びゆがみパラメー
タを決定する。ウィンドウを各試料ピークに配置させ、
パラメータに従って試料ピークを捕獲する。これらパラ
メータはウィンドウの配置に用いられ、標準ピーク群と
捕獲された試料ピークのマッチング(一致)の向上をは
かる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クロマトグラフの
分析システムに関し、より詳細には、複数の成分を含む
試料を分析し、その試料における各成分の本質(識別、
同定、identity)と濃度を決定するための方法と装置に
関する。さらに詳細には、本発明は、クロマトグラフ装
置の検出器によって供給されるデータを分析して試料の
組成を確定する方法に関する。
【0002】
【発明の背景】クロマトグラフィーは、複数の成分を含
む試料を分析して、その試料成分の本質を定性的に決定
すると同時に、成分の濃度を定量的に測定するための既
知方法の1つである。
【0003】典型的なガスクロマトグラフ装置は、そこ
に試料が注入され、高温の不活性ガスと混合される注入
ポートと、種々の溶解している試料成分が特定成分の特
性に関連した速度でその中を移動するカラムと、各成分
の保持時間を測定するための検出器とを包含する。試料
注入から特定成分の検出までの時間をその成分の保持時
間と呼ぶ。クロマトグラフ分離の結果は、当該技術分野
では一般にクロマトグラムとして知られており、検出信
号対時間のプロットで表示される。クロマトグラムは、
典型的には、複数のピークを含み、各ピークは、分析試
料のある成分に対応する。ピークの面積は、試料に存在
するそれぞれの成分の量に対するある度合の特性を示す
ものである。試料についての信頼性のある定性や定量分
析を保証するために必要なことは、試料に存在する幾つ
かの化合物を表すクロマトグラムにおけるそれらのピー
クの適切な識別(同定、identification)がクロマトグ
ラフによって実行されることである。
【0004】種々の成分は異なった保持時間を有するた
め、クロマトグラムは、通常、各ピークが試料中のそれ
ぞれの成分を表すところの一連のガウス分布型の試料ピ
ークを呈することになる。理想的には、例えば、複数の
成分を含有している試料のクロマトグラムは、それぞれ
複数の明確に分離し且つ識別できるピークを有するはず
である。従って、クロマトグラムを分析し、各試料ピー
クの時間出現に注目し且つクロマトグラムで観測された
試料ピークの保持時間を既知成分の標準混合物から誘導
される既知の、即ち標準のピークと比較することによ
り、各成分の本質を決定することができる。保持時間
は、各種成分の特異的物理特性であるため、各試料ピー
クが現れる時点の観測保持時間を標準混合化合物の特性
保持時間と比較して、被検試料の各成分に適合する本質
を指定、もしくは命名(name)することができる。
【0005】保持時間は、典型的には、液体の流量の関
数であり、その流量はまた、カラムの寸法又は温度、入
口出口の圧力及びガスの粘性等の動作パラメータの関数
であると考えられる。成分の保持時間は、動作パラメー
タの変化に支配されるため、クロマトグラフ・システム
の保持時間の安定性は、近接して溶出する成分を適切に
識別し且つ時間に関する所望の識別ウインドウ内で成分
を同定できるようにそのシステムの性能を決めるところ
の望ましい特性である。しかし、保持時間の安定性は、
しばしば、高価な方法と校正装置を使用せずには達成さ
れない。従来の分析方法は、これまでは、頻繁に再校正
するような手法を使って、保持時間の不安定さに起因す
る何らかの系統誤差又はシフトを補正してきた。
【0006】従来のクロマトグラフ装置のあるものは、
観測保持時間に基づいて観測クロマトグラフピークに化
合物名を指定するプロセスを改善するためのピーク識別
アルゴリズムの方式を組み入れている。これらのアルゴ
リズムは、与えられたピーク識別のための固定保持時間
ウインドウの使用を根拠にしている。従来のアルゴリズ
ムは次のように理解してよい。試料中の与えられたピー
クの観測保持時間がある化合物と関連していることが分
かっている固有保持時間に中心を合わせたウインドウ内
に入る場合、各化合物名をそのピークに指定する。ウイ
ンドウ内に複数のピークが入る場合、その化合物の既知
保持時間に最も近いピークをその化合物名に指定するの
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ウインドウサイズは、
時には、与えられた化合物の固有保持時間のパーセント
(割合)として定められる。しかし、諸成分の保持時間
は変化するため、対象物の任意のピークを捕獲し、且つ
従って位置指定できるよう、しばしば、広い保持時間ウ
インドウを選択する。この処理はまた、例えば、与えら
れた化合物の固有保持時間を編集する等の、ユーザの介
入を必要とする。さらに、保持時間ウインドウが大きく
なるにつれ、そのウインドウによって不必要なピークが
捕獲され、従って、ウインドウ内のどのピークが対象の
ピークであるかを見分けることが困難となる。ウインド
ウを小さく作りすぎると、そのシステムは再校正でき
ず、従って、該システムの性能が変動しやすくなる。校
正と校正の間の変動(ドリフト)を追跡し且つ調整する
ある種の複合アルゴリズムが採用されたが、次の理由か
らこのアプローチはそれでもなお不都合である。何故な
ら、クロマトグラフ法の各コピーは、様々なデータの整
理方法の結果であると云ってもよく、しかも与えられた
化合物の固有保持時間は、固有保持時間を決めるのに使
われる計測によって変化するからである。また、データ
の整理方法は、カラムが交換されるか又は長さが短くな
ると変化することになる。
【0008】ヒューレット・パッカード・カンパニー製
のHP5898A型クロマトグラフに組合わせて市販されてい
る微生物同定システムには、改善された対処法が用いら
れており、この場合、校正シーケンスにおける校正試料
の分析の際にピーク群を位置決定し、校正試料ピークの
保持時間を用いて保持時間指標の校正表を定められるよ
うにしたものである。次いで、ピークの識別を実行する
際にその保持時間指標を使っていた。ピーク位置決めア
ルゴリズムは、雑音及びその他の人為現象に起因する疑
似ピークの存在においてピーク位置決めを改善できるよ
う移動(move)、拡張(stretch)、及びひずみ(distort)パ
ラメータ含むアルゴリズムを採用した。しかし、ピーク
位置決めアルゴリズムでは、典型的には、そのアルゴリ
ズムを成功させるべく校正試料中の検出対象で各々をそ
してすべてのピークを識別することが必要となる。もし
できなければ、そのアルゴリズムは役に立たず、そして
不合格モードが宣言される。
【0009】上述のアプローチには幾つかの欠点があ
る。第一に、ピーク識別法が成功するにはクロマトグラ
ムの全てのピークを識別しなければならないと要求する
ことは望ましくない。第二に、上述のアプローチは、複
数のカラムを使うかもしくは心臓切開のような分野で知
られている技術又はマルチディメンショナル・クロマト
グラフィー(multidimensional chromatography)によっ
て得られたクロマトグラムに記録されたピークのグルー
プの識別に追従できない。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に従い、標準ピー
ク系列の、標準ピーク群のグループを試料ピーク系列の
ある試料ピーク群に順次一致させて、試料ピーク群の適
切な識別を実行できるようにする、クロマトグラムにお
ける試料ピークの識別方法、すなわち、クロマトグラフ
ピークの識別方法が提供される。
【0011】本発明の好適な方法では、標準ピーク群に
従って一組の保持時間ウインドウを作る。各保持時間ウ
インドウは、その各標準ピークの位置に従い、1または
2以上のシフト、拡張及びひずみパラメータを決定する
処理に従って決定される。1または2以上のシフト、拡
張及びひずみパラメータを使って、各保持時間ウインド
ウを位置決めする。よって、一組の保持時間ウインドウ
が試料ピーク系列に与えられ、シフト、拡張及びひずみ
パラメータに従って各保持時間ウインドウにおける最小
数の試料ピーク群だけを捕獲するようにする。その結
果、試料ピークグループにおける捕獲された試料ピーク
(単数または複数)との標準ピークの一致を改善するこ
とができる。
【0012】好適な方法の一実施態様では、各標準ピー
クが与えられたウインドウに捕獲された試料ピーク(単
数または複数)のそれぞれと比較されるように保持時間
ウインドウを与え、これにより、1または2以上の一致
したピーク群の対を決定する。即ち、試料ピーク系列の
ピーク群のある1つに一致する標準ピーク群の各ピーク
について、一致する対を決定する。好ましくは、有効で
あると考えられる一致について少なくとも3つの一致す
る対を決定する。
【0013】好適な方法の別の実施態様では、複数の試
料ピーク群が所与の保持時間ウインドウで捕獲される場
合に、捕獲試料ピーク群の各々が候補試料ピークと考え
られ、その時、複数の一致する対が所与の標準ピークか
ら決定されるように、保持時間ウインドウを与える。一
致する対における候補試料ピーク群の各々に対する標準
ピークの一致性を表す品質因子を定める。得られる品質
因子群を比較して、候補試料ピーク群の1つに対する標
準ピークの最良の一致を決定することができる。そひ
て、最良の一致する対における候補試料ピークを、各標
準ピークと関連した化合物に関して識別する。
【0014】好適な方法の別の実施態様では、保持時間
ウインドウが試料ピークを何ら捕獲しない場合があって
もよいと考える。そのような場合、試料ピークは、単純
に、見つからないものと見なし、特定の保持時間ウイン
ドウを除去して、それが関連づけられる標準ピークを無
視する。次の、即ち、(i+1)番目の、保持時間ウイン
ドウを、以前の保持時間ウインドウと同じ方法で、但し
次の予想保持時間、即ち、tx(n+1)で作り、このように
して捕獲された対応試料ピークを次の、即ち、(i+1)
番目の、標準ピークと関連づける。試料ピークが見つか
らないものと見なされる場合はいつも、特定の保持時間
ウインドウを除去して、次の保持時間ウインドウを作
り、以後、試料ピークが捕獲されるか又は標準ピーク群
が使い尽くされるまで続ける。後者の場合、その後で、
該方法は、別のものを一致させるステップを続けて行っ
てよい。
【0015】好適な方法の別の実施態様では、1番目、
2番目、・・・i番目の標準ピークが標準ピークグルー
プから順次選択され、一組の試料ピーク群と比較される
ため、保持時間ウインドウを与え、、少なくともn個の
標準ピークをn個の試料ピークと一致させる(ここで、n
は、3またはそれ以上が好ましい)。例えば、1番目の
標準ピークを選択し、次に、1番目の予想保持時間tx1
でのクロマトグラム上に1番目のウインドウを置いて試
料ピーク系列における1番目の試料ピークを位置決めし
て捕獲する(この場合、1番目の予想保持時間tx1は、
1番目の標準ピークと関連づけられる1番目の固有保持
時間t1から決められる)。1番目の保持時間ウインドウ
で少なくとも1つの1番目の試料ピークを捕獲する。1
番目の試料ピークの観測保持時間tAと一番目の固有保持
時間t1との間の差によって、シフトパラメータSを決定
することができる。(1番目の保持時間ウインドウで複
数の試料ピークが捕獲されるなら、これらの試料ピーク
のそれぞれは、候補試料ピークと考えられ、各候補試料
ピークの観測保持時間がそれぞれのシフトパラメータ
S'、S''等の決定に際して用いられる。)次に、それぞ
れの予想保持時間tx2でのクロマトグラム上に2番目の
保持時間ウインドウを置いて試料ピーク系列における2
番目の試料ピークを位置決めして捕獲する(この場合、
2番目の予想保持時間tx2は、2番目の標準ピークと関
連づけられる2番目の固有保持時間t2から決定され
る)。しかし、2番目の予想保持時間tx2もシフトパラ
メータSによる時間シフトを含む。2番目の保持時間ウ
インドウで少なくとも2番目の試料ピークを捕獲する。
次いで、a)2番目の試料ピークの観測保持時間tBと1
番目の試料ピークの観測保持時間間tAとの間の差と、
b)2番目の固有保持時間t2と1番目の固有保持時間t1
との間の差との比によって拡張パラメータRを定める。
(2番目の保持時間ウインドウで複数の試料ピークが捕
獲されるなら、これらの試料ピークのそれぞれは、候補
試料ピークと考えられ、各候補試料ピークの観測保持時
間がそれぞれの拡張パラメータR'、R''、等の決定に際
して用いられる。)次に、それぞれの予想保持時間tx3
でのクロマトグラム上に3番目の保持時間ウインドウを
置いて試料ピーク系列における3番目の試料ピークを識
別する。それぞれの予想保持時間tx3は、tx3 = tB+R(t
3−t2)の式で与えられるような3番目の標準ピークと関
連づけられる3番目の固有保持時間t3から決められる。
3番目の保持時間ウインドウで少なくとも1つの3番目
の試料ピークを捕獲する。3番目の候補ピークの観測保
持時間tCと予想保持時間tx3との差として、ひずみパラ
メータD1が決定される。(3番目の保持時間ウインドウ
で複数の試料ピークが捕獲されるなら、これらの試料ピ
ークのそれぞれは、候補試料ピークと考えられ、各候補
標的の観測保持時間がそれぞれのひずみパラメータD'、
D''、等の決定に際して用いられる。)ひずみ項D1の決
定の関する前述の処理を繰り返して、4番目、5番目・
・・i番目の予想保持時間での後続の保持時間ウインド
ウを設けて、以下のに式に従って与えられるように、そ
れぞれ4番目、5番目・・・i番目の試料ピークを捕獲
してよい。 tei = t(i-1) + R(ti−t(i-1)) 同様にして、別の各ひずみ項D2、D3、D4等をさらに決め
てもよい。
【0016】このようにそれぞれの保持時間ウインドウ
で捕獲された試料ピークは、試料ピークを各標準ピーク
に一致させる機会をもたらすものである。それぞれの保
持時間ウインドウで捕獲される各試料ピークは、保持時
間ウインドウを作るのに用いられたそれぞれの標準ピー
クと対になると考えてよい。例えば、1番目の保持時間
ウインドウで位置決定される1番目の試料ピークは、1
番目の対を作るべく、1番目の標準ピークと対となると
して識別され、以下のこれに続く。所与の保持時間ウイ
ンドウについてただ1対だけが決定されるなら、その対
の試料ピークは標準ピークと一致される。その時、その
対は「一致状態にある」と考えられ、その試料ピーク
は、その各標準ピークと関連付けられることが分かって
いる化合物名に従って命名される。
【0017】上述のように、保持時間ウインドウで2以
上の試料ピークが捕獲される場合、該試料ピークのそれ
ぞれは、候補試料ピークセットの中の候補試料ピークで
あると考えられる。同セット中の各候補試料ピークは、
特定保持時間ウインドウの位置により、それぞれのシフ
ト、拡張又はひずみパラメータを計算するのに使われる
ものである。複数の該パラメータの決定に当たっては、
次の、即ち、(i+1)番目の、保持時間ウインドウを、次
の(i+1)番目の試料ピークの捕獲用として設ける。その
時、複数の候補試料ピークが捕獲されるなら、そのセッ
トは、それぞれの標準ピークに関連し、それぞれの候補
試料ピークをもたらす。例えば、複数の候補試料ピーク
が第一保持時間ウインドウで認められる場合、それぞれ
の複数の候補試料ピークから複数のシフトパラメータが
決定される(S、S'、S''等)。次に、これらのシフトパ
ラメータ(S)の1番目を、2番目の保持時間ウインド
ウを配置するのに使い、2番目の標準ピークと対となる
ことができる任意のピークセットを捕獲する。次に、2
番目の保持時間ウインドウで捕獲された試料ピークの各
々を一組の各拡張パラメータ(R、R'、R''等)を決める
ための候補試料ピークとして用いる。続いて今度は、こ
れらの拡張パラメータ(R、R'、R''等)の各々を、それ
ぞれの3番目の保持時間ウインドウを配置するのに使
い、3番目の標準ピークと対となることができる試料ピ
ーク系列の任意のピーク群を捕獲する。同方法は、再帰
的な型で進行するので、捕獲試料ピークとそれらの標準
ピーク群の可能な全ての対が作られるまで、複数のピー
ク対のセットが生成される。各セットについて、誤差項
列e1、e2、e3・・・enの誤差項群から得られる文字列を
決めて、それぞれの品質因子を与えることができる。例
えば、1番目の保持時間ウインドウが3ピークを捕獲
し、2番目の保持時間ウインドウが2ピークを捕獲し、
そして残りの3番目と4番目の保持時間ウインドウがそ
れぞれ1ピークを捕獲するとした場合、複数のピーク対
の組によって、以下に示すように誤差項の和を得る。 Q1 = 第1の総和 = (S)2+(R)2+(D1)2+(D2)2 Q2 = 第2の総和 = (S)2+(R')2+(D1)2+(D2)2 Q3 = 第3の総和 = (S')2+(R)2+(D1)2+(D2)2 Q4 = 第4の総和 = (S')2+(R')2+(D1)2+(D2)2 Q5 = 第5の総和 = (S'')2+(R)2+(D1)2+(D2)2 Q6 = 第6の総和 = (S'')2+(R')2+(D1)2+(D2)2 次に、品質因子の各々に最良一致決定法を適用してよ
い。
【0018】代わりに、品質因子は、該セットにおける
捕獲ピーク群の数と関連付けられる第一基準(first cri
terion)と、該セットに当てられた誤差項列の誤差項群
の平方の最小和と関連付けられる第二基準とに従って決
めてもよい。品質因子群を比較することができ、その
時、最良の品質因子は、その各セットが最良一致である
ことを表す。
【0019】別の代替例では、2セットの品質因子を決
めて比較し、現在の最良一致を決めることができ、それ
から、それに続くセットの品質因子を順次現在の最良一
致と比較してもよい。
【0020】さらに別の代替例では、複数の全部のセッ
トについての品質因子を決めて、集合的に比較し。複数
の中から単一の最良一致を決めてもよい。
【0021】好適な方法の他の実施態様では、予め決め
られるか又はユーザによって入力される変数によるか又
は保持時間ウインドウの番号付与によって変化する、幅
を表すため、各保持時間ウインドウを決定することがで
きる。例えば、ウインドウの数が増えるにつれ、ますま
す幅が減るように、1番目、2番目等の保持時間ウイン
ドウを決めてもよい。
【0022】好適な方法の別の実施態様では、ピーク識
別を実行し、この場合、標準ピーク群の各ピークに成分
名、固有保持時間及びグループ識別名で標識付けしてよ
く、そのピークパターンセットが、試料ピークのグルー
プ群から成る試料ピークセットのピーク群の識別におい
てさらに役立つようにする。
【0023】好適な方法の別の実施態様では、標準ピー
ク群の各ピークが、任意に、少なくとも1つの試料ピー
クと一致する必要のあるピーク識別を実行してもよい。
この条件が満たされない場合、その一致は無効と考えて
よい。
【0024】好適な方法の別の実施態様では、一致する
対における各試料ピークが、任意に、ある面積比率値を
表している必要のあるピーク識別を実行してもよい。こ
の条件が満たされない場合、その一致は無効と考えてよ
い。
【発明の実施例】
【0025】本発明についての添付図面及び以下の詳細
説明において、類似の構成素子には同様の参照番号を付
して識別する。図解の簡略化のため、図3から図8は、
いくつかの成分化合物を表す均一の高さをもつピークの
略式図解で示すが、実際には、当該ピークは、それらの
高さ、量及び分布はさまざまに変化することに注意す
る。
【0026】本発明の方法は、分析クロマトグラフシス
テムの流体に存在する様々な試料成分の検出方法を改善
するために採用してよい。前述の流体は、流量制御でき
るガス、液体、多成分のガスと液体、及びそれらの混合
物を含むものとする。ガスは、本発明の実施に従う好ま
しい流体であり、従って、発明についての以下の説明
は、ガスクロマトグラフ分析システムを対象とする。し
かし、本願の記載からの教示は、ガス、液体及びその他
の圧縮可能な流体のクロマトグラフ分析に適用できると
理解すべきである。
【0027】分析化学において、液体クロマトグラフィ
ー(LC)とガスクロマトグラフィー(GC)の技術は、化学試
料の成分の同定に当たって重要なツールである。クロマ
トグラフ分析の基礎をなす基本的メカニズムは、保持媒
体を有する特別に調製された分離カラムを通して、キャ
リヤ流体中の化学試料の混合物を移送することによって
その混合物を個別成分に分離することである。キャリヤ
流体は移動相と呼ばれ、保持媒体は固定相と呼ばれる。
液体及びガスクロマトグラフィー間の主要な差異は、移
動相が、それぞれ、液体であるか又は気体であるという
ことである。液体及びガスクロマトグラフィー技術の間
の分析上の選択は、被分析成分の分子量に大きく依存す
る。液体クロマトグラフィー装置は、ガスクロマトグラ
フィー装置よりも比較的重い成分を分析することができ
る。しかし、ある場合は、ガスクロマトグラフィーの検
出技術の方がより感度が高く、従って望ましいこともあ
る。
【0028】ガスクロマトグラフ分析では、多孔性の吸
着媒体の形で固定相を含む温度制御されたカラム中か、
又は固定相が被覆された数百ミクロンの範囲の内径を有
する中空のキャピラリ管中に不活性キャリヤガスを通過
させる。被検混合物の試料をキャリヤガス流に注入して
カラムを通過させる。被検混合物がカラムを通過してい
るあいだ、混合物は種々の成分に分離される。分離は、
固定相対移動相における各試料成分の分圧の差に主とし
て起因する。これらの差は、カラム内の温度の関数であ
る。カラムの出口端に置かれた検出器によって、キャリ
ヤ流体に含まれる分離された成分がカラムを出る際に検
出されるのである。
【0029】用語「検出器」は、物理化学的データ出力
装置に該当し、特に、クロマトグラムとして有用な情報
を表す試料ピークのデータを生成する装置に該当するも
ので、次のような広範囲にわたる有用なクロマトグラフ
検出器を包含する。炎イオン化検出器(FID)、光イオン
化検出器(PID)、窒素リン検出器(NPD)、炎光光度検出器
(FPD)、熱伝導度検出器(TCD)、原子発光検出器(AED)、
電解質伝導度検出器(ELCD)、及び電子捕獲型検出器(EC
D)。質量スペクトル検出器及び赤外スペクトル検出器も
周知である。
【0030】用語「マルチディメンショナル・クロマト
グラフィー(multidimensional chromatography)」は、
単一の試料を一連の複数のクロマトグラフ分離操作にか
けることであり、各分離操作は、先のクロマトグラフ工
程からの分離成分の全て又は一部に作用し、また、各分
離操作は、その相対的選択性又は容量(capacity)が異な
っている。
【0031】用語「試料ピーク」は、クロマトグラムに
存在し、初期的に識別されていない化合物を含む試料の
なかで、少なくとも1つの化合物の系列を表すピークを
表わす。
【0032】用語「標準ピーク」は、対象のクロマトグ
ラフに用いられる分析方法において、既知の化合物系列
から展開されたクロマトグラムに存在するピークであ
る。このように、標準ピーク(単一または複数)は、既
知の化合物系列を表し、そのため、同一又は等価分析方
法を使う試料分析で作られた1または2以上の試料ピー
クとの比較及びその同定のための標準として本発明に従
って用いられるものである。
【0033】用語「試料ピーク系列」は、試料ピーク群
がその範囲内で標準ピーク群と一致し、結果として、少
なくとも1つの試料ピークのグループに区分けできる試
料ピーク群の系列を表す。
【0034】用語「標準ピーク系列」は、標準ピーク群
がその範囲内で表わされるか、又は、幾つかの用途にお
いて、少なくとも1つの標準ピークのグループに区分け
できる標準ピーク群の系列を表す。
【0035】用語「試料ピークグループ」は、標準ピー
クグループにおける各標準ピーク群に一致しているか又
は一致しつつある複数の試料ピーク群を表す。予期され
る一致は、ここに説明されているように、1つ以上の移
動、拡張及びひずみパラメータを使って実行される。
【0036】用語「標準ピークグループ」は、試料ピー
クグループにおける各試料ピーク群に一致しているか又
は一致しつつある複数の標準ピーク群を表す。意図され
る整合は、ここに説明されているように、1つ以上の移
動、拡張、及びひずみパラメータを使って実行される。
【0037】用語「固有保持時間」は、標準ピークグル
ープにおける特定の標準ピークに関して既知の保持時間
を表す。
【0038】用語「観測保持時間」は、試料ピークグル
ープにおける特定の試料ピークについて観測された保持
時間を表す。
【0039】用語「予測保持時間」は、新に計算される
保持時間であって、標準ピークの固有保持時間から誘導
されるが、さらにここに説明されているピーク識別方法
に従って、1または2以上の移動、拡張及びひずみパラ
メータを使って調整される。
【0040】図1A及び図1Bに示した分析機器システ
ム100の好ましい実施例には、試料導入手段109、ガスク
ロマトグラフ装置110、計算手段、プロセッサ111、記憶
手段112、インタフェース手段113及び入出力装置114が
含まれる。ライン108に導入された試料のクロマトグラ
フ分離を実行するために、キャリヤガス流117が供給さ
れる注入ポート115を使ってある量の試料を、好ましく
は加圧キャリヤガスの形態で、流体の流れに注入する。
ソースライン107を通してソース(供給源)106から注入
ポート115へキャリヤガスを供給する。キャリヤガス
は、実行される特定のクロマトグラフ分離によって、1
または2以上の、例えば、水素、窒素又はヘリウム等の
成分ガスから成ってよい。
【0041】注入ポート115は、試料/キャリヤガス混
合物の一部分を分離カラム118に供給する。カラム118
は、温度制御された、加熱チャンバまたはオーブン119
内に配置される。オーブン119は、好ましくは、ヒータ1
16を含む。オーブン119内の温度が所望レベルにあるこ
とを保証するため、オーブン119の温度をインタフェー
ス手段113及び計算手段111へ供給する。ヒータ116は、
計算手段111で生成される制御信号に応答してオーブン1
19の制御された温度を維持する。そのためカラム118を
通過するキャリヤガス/試料の組み合わせは、オーブン
119内のヒータ116の駆動で生ずる温度プロフィールに露
出されることになる。典型的には、オーブン119の温度
は、試料がその成分に分離するように選択されたプログ
ラムに従って制御される。
【0042】(試料を含有している)キャリヤガスがカ
ラム118を出るとき、1または2以上の試料構成成分の
存在が検出器121で検出される。検出器121は、カラム11
8を出る試料成分の少なくとも1つの物理化学的特性を
決めることができるものであれば、当該分野で周知のガ
スクロマトグラフ(GC)検出器のどれでもよい。その
後、検出器出力信号が計算手段111で受信され、任意
に、記憶手段112に記憶される。好ましくは、検出器出
力信号は、少なくとも1つの試料ピーク系列における一
連の試料ピーク群を表すデータの形で供給する。以下に
説明するように、試料ピーク群は、1または2以上の試
料ピーク系列で識別し且つ表示することができる。各試
料ピーク系列は、1または2以上の選択された標準ピー
クグループを表すデータに基づく新規なピーク識別法の
支援で分析される。好ましくは、標準ピークグループ
(群)を表すデータは、予め定めておくか又は入出力手
段114から入力し、記憶手段112に格納させておく。
【0043】計算手段111は、本発明の実施に従う計算
手段、例えば、コンピュータ、マイクロプロセッサ、マ
イクロコントローラ、スイッチ、論理ゲート又は以下に
説明する計算を実行できる任意の等価論理装置等の1ま
たは2以上の計算手段を包含してよい。計算手段111
は、好ましくは、インタフェース手段113及び情報の入
出力手段114と接続する。入出力手段114との接続の場
合、動作条件パラメータ、システムデータ及び類似のも
のを入力するためのキーボード、キーパッド又はコンピ
ュータマウス、リモートプロセッサ(図示せず)を包む
ことが好ましい。情報の入出力手段114は、英数字又は
ビデオディスプレイのような表示手段、プリンタ又は類
似の手段を包含してよい。好ましいプロセッサ111は、
さらに、入出力情報、操作条件パラメータ、システム情
報及びプログラムを記憶し、検索できるような、揮発性
及び不揮発性メモリデバイスの形態で記憶手段112を包
含してもよい。動作コマンド、装置及び流体の種類の情
報、検出器応答属性、カラム温度プログラム及びその他
クロマトグラフ分析を実行するのに必要な情報は、入出
力手段114を使ってプロセッサ111に入れるか又は記憶手
段112から検索してよい。ユーザに、所望の動作パラメ
ータのような、ある種の情報を入力させるメッセージ
は、プロセッサ111で生成してディスプレイ上に表示さ
せることができる。インタフェース手段113は、さら
に、制御、処理及びここに説明したもの以外の通信タス
クを実施するための、ネットワーク及びバス方式(入出
力又はI/O)コントローラ、分離デバイス、クロック及
びその他の関連電子部品を包含してもよい。
【0044】次に、図2から図8を参照して説明する。
システム100は、標準ピーク系列における標準ピーク群P
1、P2、P3・・・Pn(ここで、図解の実施例ではn=6)の
標準ピークグループを、試料ピーク群PA、PB、PC、PD、
PEを有する少なくとも1つの試料ピークグループを含む
クロマトグラムに一致させるため、計算手段111で操作
可能な1または2以上のプログラムによるピーク識別法
の好ましい実施例に従って動作させることができる。
【0045】ピーク識別方法は、図3に図示した第1ス
テップで開始される。ここにおいて、第1標準ピークP1
を選択して、その第1標準ピークP1の固有保持時間t1
ら誘導される予想保持時間tx1のところで、試料ピーク
系列に第1保持時間ウインドウW1を適用する。このウイ
ンドウW1のサイズは、予め決めるか又はユーザ定義入力
パラメータで設定することができる。この第1ウインド
ウW1は、一般に、試料ピークグループの溶出時間のずれ
の原因となる、オーブン温度やカラム流量のような幾つ
かの操作条件の誤差を十分補正できるサイズである。次
いで、試料ピークPAのような、少なくとも1つの試料ピ
ークが、ウインドウW1で捕獲され、第1標準ピークP1と
の一致の候補となる。従って、試料ピークPAは、可能性
として、第1標準ピークP1と一致し、第1標準ピークP1
と関連づけられる化合物と同定することができる。
【0046】第1ウインドウW1では、1つの試料ピーク
が明確に捕獲されるものとして示されている。第1ウイ
ンドウW1内で試料ピーク群が見付けられないような場
合、そのアルゴリズムで仮定されることは、第1標準ピ
ークP1と関連づけられる化合物がその試料には存在しな
いということである。その時は、第1ウインドウW1を除
去し、別のウインドウを試料ピークグループに、但し次
の標準ピークの固有保持時間に対応する時間の所で適用
して、ピーク識別法を継続する。例えば、第1ウインド
ウW1が試料ピークを捕獲できない場合は、試料ピーク
は、第1標準ピークP1と一致しないと考え、使われるべ
き次の標準ピークは標準ピークP2となる。その時は、標
準ピークP2の固有保持時間に対応する時間の所でウイン
ドウW2を試料ピークグループに適用して、ピーク識別法
が継続される。この行程を、どちらが早いにしろ、少な
くとも1つの試料ピークが捕獲されるまでか、又は最終
ピークに到達するまで、次に続くピークP3、P4等につい
て継続する。
【0047】図3に示すように、第1保持時間ウインド
ウW1が、1つの試料ピーク、即ち、試料ピークPAを捕獲
したことを示す。第1ウインドウW1で見付けられるピー
クは1つしかないため、この場合は、試料ピークPAは、
それぞれの標準ピークP1に一致すると考える。捕獲試料
ピークからシフトパラメータSを決める。シフトパラメ
ータSは、関連する標準ピークの固有保持時間と捕獲試
料ピークについて観測された保持時間との間の差として
定められる。図3に図解するように、シフトパラメータS
は以下のように決定される。 S = tSAMPLE PEAK−tCHARACTERISTIC = tA
1 シフトパラメータSの決定は、2つの目的に役立つ。第
1に、シフトパラメータSは、拡張パラメータR、1また
は2以上のひずみパラメータD3、D4、D5・・・Dn、及び
その後の第2、第3等の保持時間ウインドウの適切な位
置を決める次のステップに用いられる。第2に、それ
は、以下に説明するように、品質因子又は標準ピークグ
ループと試料ピークグループとを一致させるための最良
の整合条件を決める上で有用な誤差項系列の第1誤差項
として用いることができる。
【0048】1以上の試料ピークがウインドウW1で捕獲
される場合、同方法では、各捕獲試料ピークをそれぞれ
の標準ピークとの一致の候補であると仮定し、各候補試
料ピークからそれぞれ誘導される一連のシフトパラメー
タ(S、S'、S''・・・等)の決定に移る。即ち、第1ウ
インドウW1における各候補試料ピークが、それぞれの候
補試料ピークに特異的であるところの拡張パラメータと
なる。その後、標準ピークグループに残っているピーク
群について処理を繰り返し続ける。即ち、第一ウインド
ウW1における各候補試料ピークを使って、その候補試料
ピークに特異的であるところのシフトパラメータを決め
る。同方法を以下に説明する次のステップに進めて、特
定の候補ピークを出発点として用いて標準ピーク群を残
りの試料ピーク群と一致させる。
【0049】図4に示すように、好ましい方法では、標
準ピーク群における次の標準ピークグループを試料ピー
クと一致させるため、第2ウインドウW2を誘導して第2
ステップに継続させる。図示の実施例では、第2ウイン
ドウW2を、標準ピークP2の固有保持時間t2から誘導され
る予想保持時間tx2の所に配置する。図解実施例では、
予想保持時間tx2は、標準ピークP2の固有保持時間t2
先のステップで決められたようなシフトパラメータSを
加えたものに等しい。
【0050】保持時間ウインドウW2の幅は、W1のそれよ
り小さくなるように予め決められた値または格納された
値から決められるか、又は先の保持時間ウインドウW1よ
り小さくなるように好ましくはユーザによって選択され
るユーザ定義パラメータで決めてよい。
【0051】この第2保持時間ウインドウW2内で見出さ
れる各候補試料ピークについて、拡張パラメータRを定
める。図4に示すように、第2保持時間ウインドウW2
は、1つの候補ピーク、即ち、以下の式に表わされるよ
うに、a)第2試料ピークPBに対する観測保持時間tBから
第1試料ピークPAに対する観測保持時間tAを引いたもの
と、b)それぞれの標準ピークP2の固有保持時間からそれ
ぞれの標準ピークP1の固有保持時間t1を引いたものの比
から拡張パラメータRを決めるのに使われる、それぞれ
の観測保持時間tBを表す試料ピーク、を捕獲する。 R = (tB−tA)/(t2−t1) 次に、拡張パラメータRを使って、第3ウインドウW3、
第4ウインドウW4等を配置させる。
【0052】第2ウインドウW2内で試料ピーク群がみつ
からない場合、同方法で仮定されることは、第2標準ピ
ークP2と関連づけられる化合物がその試料には存在しな
いということである。その時は、次の標準ピークの固有
保持時間に対応する時間の所で別のウインドウを試料ピ
ーク系列に適用して、ピーク識別法を継続することにな
ろう。例えば、第2ウインドウW2が試料ピークを捕獲で
きない場合は、試料ピークは、第2標準ピークP2と整合
されないと考え、使われるべき次の標準ピークが標準ピ
ークP3となる。その時は、標準ピークP3の固有保持時間
t3に先のステップで決定したようなシフトパラメータS
を加えたものに等しい予想保持時間tx3の所でウインド
ウW3を試料ピーク系列に適用して、ピーク識別法を継続
させる。次いで、第3保持時間ウインドウでも試料ピー
クが捕獲されない場合、少なくとも1つの試料ピークが
捕獲されるまでか、又は標準ピークグループの終端に到
達するまで、次々に追加ウインドウを作る。図示したよ
うに、1つの試料ピークが第2ウインドウW2内で捕獲さ
れれば、従って、それは、第2標準ピークP2に一致する
ものと考えられる。
【0053】少なくとも2つの試料ピークがウインドウ
W2で捕獲される場合、同方法では、各捕獲試料ピークか
らそれぞれ誘導される一連の拡張パラメータ(R、R'、
R''・・・等)を使ってその次の標準ピーク群を一致さ
せるステップに進む。即ち、第2ウインドウW2における
各候補試料ピークが、それぞれの候補試料ピークに特異
的であるところの拡張パラメータとなる。その後、標準
ピークグループに残っているピーク群について処理を繰
り返し続ける。
【0054】次に、一致されるべき次の標準ピークに関
して同方法を続け、少なくとも1つのひずみパラメータ
を決める。図5に示すように、第3ウインドウW3は、そ
のそれぞれの固有保持時間t3における、但し、シフトパ
ラメータSと拡張パラメータRから計算される調整を施し
た次の標準ピークP3によって誘導される予想保持時間t
x3の所で試料ピーク系列に適用する。第3ウインドウW3
の幅は、格納された値に従って予め決められるか又はユ
ーザ定義入力パラメータに従って設定され、分離プロセ
ス中の試料成分の確率的動き(stochastic movements)に
順応するものと予想される。図5に示すように、第3ウ
インドウW3は、次の式にしたがって決定される予想保持
時間tx3付近に中心を合わせる。 tx3 = R(t3−t2)+ tB
【0055】図5に示すように、第3試料ピークPCが第
3ウインドウW3内に存在することが分かる。図示の実施
例では、1つの試料ピークPCが捕獲される。次いで、特
定試料ピークの予想保持時間tx3と実際の保持時間tC
の間の差によって、各試料ピークPCに関連したひずみパ
ラメータDnの決定を行う。その後、以下に説明するよう
に、そのひずみパラメータを誤差項として用いる。図5
に示すように、第3標準ピークと試料ピークPCとの一致
が定められると、以下の式にしたがって、第1ひずみ項
D1を計算する。 D1 = tC − tx3 複数の試料ピークが捕獲された場合、第3ウインドウW3
における各試料ピークは、上述で説明したように、ひず
みパラメータD、D'、D''等の生成用の候補ピークと考え
られる。
【0056】本過程の先のステップにおけるように、第
3ウインドウW3が試料ピークを捕獲しない場合、それぞ
れの標準ピークを一致させ得ないと仮定し、標準ピーク
グループにおける次のピークを選択して一致させること
になる。例えば、図6と図7に示すように、第4ウインド
ウW4は以下の式に従って決められる予想保持時間tx4
付近に中心合わせが決定される。 tx4 = R(t4−t3)+ tC しかし、第4ウインドウW4内に候補ピークが見出せなけ
れば、それぞれの標準ピークP4と関連した特定の化合物
は見つからないと仮定する。標準ピークP4は、試料ピー
ク系列におけるどの試料ピークとも一致しないと仮定す
る。候補ピークが存在しない状態では、同方法は、試料
ピーク系列内の先に識別した候補ピーク(PC)とその対応
する標準ピーク(P3)を使って継続する。図7に示すよう
に、第5試料ピークP5の固有保持時間t5から誘導される
予想保持時間tx5の所に、標準ピークP5とP3のそれぞれ
固有保持時間t5とt3との差に適用される拡張パラメータ
による調整を施して、第5ウインドウW5を設定する。即
ち、以下のように表わされる。 tx5 = R(t5−t3)+ tC 図示したように、第4試料ピークPDの観測保持時間tD
予想保持時間tx5と一致しないため、ひずみパラメータD
1を図示の実施例において観測することができる。
【0057】次に、ひずみパラメータの決定に関する前
出のステップを繰り返して、それぞれの標準ピークP5、
P6・・・等から同種のひずみパラメータD2、D3・・・を
計算する。
【0058】前述の諸ステップの結果として、好適な方
法では、一致した対の複数のセット(各セットは、標準
ピークグループにおける幾つかの又は全ての標準ピーク
と一致した試料ピーク群のセットを含む)が形成された
ことが分かる。必要なら、各対セットを、好ましくは、
別の対セットと比較して、各対セットの一致の品質、即
ち、どの対セットがより正確な一致を示したかを決め
る。その時、最良の一致は、どの試料ピークがそれぞれ
の標準ピークと最もよく一致していると決定されたと考
えられ、従って、試料ピーク群が適切に識別できるので
ある。
【0059】好ましい実施例では、前述の品質について
の2つの基準は、(1)比較的多くのピークが命名されて
いる対セットと、(2)対象対セットにおけるピーク群に
対する誤差項で示される全誤差が最小である対セットで
ある。当業者は、その他の基準も本願発明によるピーク
識別法に有効に使ってよいということが分かる。
【0060】より詳細には、好ましい実施例では、n個
の一致する対セットの一致の品質に関する性能指数(こ
こでは品質因子Qと呼ぶ)は、次のように、対セットの
おける全ての一致するピーク群に対する全ての誤差項
(即ち、シフトパラメータ、拡張パラメータ及びひずみ
パラメータ)の平方の和として決めることができる。 Q= (誤差項)2の和 = S2+R2+(D1)2+(D2)2+(D3)2+・・・(Dn)2
【0061】例えば、1つの好ましい実施例において、
現在の対セットがより正確な一致を呈することが品質決
定によって示される場合、現在の対セットを記憶してお
くことができる。以前の一致の結果が現在の一致より正
確であることが分かれば、現在の一致の結果を無視して
よい。
【0062】図8に示すように、全誤差は、好ましく
は、試料ピークPAの配置に従って誘導されるシフトパラ
メータS;試料ピークPBの配置に従って誘導される拡張
パラメータR;及び第3、第4及び第5試料ピークPC、P
D、PEの観測保持時間tC、tD、及びtEから誘導されるひ
ずみ項、の平方の和で決められる。
【0063】最初の標準ピークグループの使用を終了し
たら、標準ピーク系列から新規標準ピークグループを選
択することにより同方法を継続し、上述の手続きの第1
ステップへ戻って、その新規標準ピークグループに特異
的であるシフト、拡張及びひずみパラメータを使って保
持時間ウインドウの新規系列を計算する。その時、保持
時間ウインドウが以前に一致した試料ピークを捕獲した
場合、そのように捕獲された試料ピークは、候補試料ピ
ークとしての整合操作には含まれないものとする。
【0064】代替実施例において、被適用標準ピークグ
ループを特定試料ピーク系列に特定する時、ユーザは、
有効な一致を得るには少なくとも1つの試料ピークに一
定の標準ピーク群が一致しなければならないと指定して
もよい。それに続く最適一致の決定には、必要な全ての
ピークが存在していることを保証する処理ステップを含
めてもよい。そうでなければ、一致は、無効であると解
釈され、従って品質因子の決定等の後続のステップにも
用いられない。
【0065】以上、本発明の実施例について詳述した
が、以下、本発明の各実施例の例を示す。 (実施態様1)クロマトグラムに存在する試料ピーク系
列の複数の試料ピークからなるグループのピークを識別
する方法において、標準ピーク系列に少なくとも1グル
ープの標準ピーク群を設け、シフトパラメータS、拡張
パラメータR、ひずみパラメータDを決定し、第1、第2
及び第3の標準ピークの固有保持時間に従い、そしてそ
れぞれが前記シフトパラメータ、前記拡張パラメータ及
び前記ひずみパラメータに従って、一連の第1、第2、
及び第3の保持時間ウインドウを決定し、前記試料ピー
ク系列に対して、少なくとも前記第1、第2及び第3試
料ピークを捕獲できるよう1または2以上の前記シフト
パラメータ、前記拡張パラメータ及び前記ひずみパラメ
ータに従って、前記第1、第2、第3保持時間ウインド
ウの各々を配置させ、前記第1、第2及び第3標準ピー
クを前記第1、第2及び第3試料ピークと一致させ、前
記各標準ピークに関連した識別子にしたがって、それぞ
れの標準ピークと一致した試料ピークを識別し、よっ
て、前記試料ピークグループにおける前記試料ピークを
識別することを特徴とするクロマトグラフピークの識別
方法。 (実施態様2)前項(1)に記載のクロマトグラフピーク
の識別方法はさらに第1、第2、及び第3試料ピークに
対する第1、第2及び第3標準ピークのうちの選択され
た1つの一致を確認し、第1、第2及び第3標準ピーク
のうちの選択された1つと第1、第2及び第3試料ピー
クのうちの選択された1つとを一致対として識別するス
テップを含むことを特徴とする方法。 (実施態様3)前項(2)に記載のクロマトグラフピーク
の識別方法はさらに選択された標準ピークに関して複数
の候補試料ピークを決定し、前記一致対において標準ピ
ークと各候補試料ピークの一致を表す複数の品質因子を
決定し、複数の品質因子を比較して標準ピークと1つの
試料ピークとの最良の一致対を確定し、選択された各標
準ピークに関連した化合物に関して最良の一致対の試料
ピークを識別するステップを含むことを特徴とする方
法。 (実施態様4)前項(3)に記載のクロマトグラフピーク
の識別方法はさらに一致対の各組について、誤差項列に
おいて得られる一連の誤差項を決定し、品質因子を与え
るべく誤差項の平方を加算し、各選択ピークのセットに
対する品質因子から最良の一致を決定するステップを含
むことを特徴とする方法。 (実施態様5)前項(1)に記載のクロマトグラフピーク
の識別方法はさらに標準ピークグループより1からi番
目の標準ピークを選択し、第1予想保持時間tX1がその
時点で第1標準ピークと関連した第1固有保持時間t1
ら定められるところの、クロマトグラム上の第1予想保
持時間tX1で、第1保持時間ウインドウを配置し、第1
保持時間ウインドウにおいて少なくとも第1試料ピーク
を捕獲し、第1試料ピークの観測保持時間tAと第1固有
保持時間t1との差を定め、それに応じてシフトパラメー
タを設定し、さらに別の試料ピーク群が第1保持時間ウ
インドウで捕獲される場合、該試料ピーク群の各々を候
補試料ピークとして定め、各候補試料ピークの観測保持
時間を定め、それに応じてそれぞれのシフトパラメータ
を設定し、第2予想保持時間tX2がその時点で第2標準
ピークと関連した第2固有保持時間t2から定められ、第
2予想保持時間tX2がシフトパラメータに応じて時間シ
フトを含む、クロマトグラム上のそれぞれの予想保持時
間tX2で、第2保持時間ウインドウを配置し、第2保持
時間ウインドウにおいて少なくとも第2試料ピークを捕
獲し、第2試料ピークの観測保持時間tBと第1試料ピー
クの観測保持時間tAとの差と、第2標準ピークの固有保
持時間t2と第1標準ピークの固有保持時間t1との差との
比に応じて拡張パラメータを設定し、さらに別の試料ピ
ーク群が第2保持時間ウインドウで捕獲される場合、前
記試料ピークの各々を候補試料ピークとして定め、各候
補試料ピークの観測保持時間を定め、それぞれの拡張パ
ラメータを設定し、予想保持時間tX3は、tx3 = tB+R
(t3−t2)によって与えられ、第3標準ピークと関連し
た第3固有保持時間t3から定められるクロマトグラムの
各予想保持時間tX3で第3保持時間ウインドウを配置
し、第2保持時間ウインドウにおいて少なくとも第3試
料ピークを捕獲し、第3試料ピークの観測保持時間tC
tei = t(i-1)+R(ti-t(i-1))による予想保持時間tX3
の差としてひずみパラメータを設定し、さらに別の試料
ピーク群が第3保持時間ウインドウで捕獲される場合、
該試料ピーク群の各々を候補試料ピークとして定め、各
候補試料ピークの観測保持時間を定め、それぞれの拡張
パラメータを設定するステップを含むことを特徴とする
方法。 (実施態様6)前項(5)記載のクロマトグラフピークの
識別方法はさらに保持時間ウインドウが試料ピークを捕
獲しない各場合において、試料ピークが見つからないと
確定し、その保持時間ウインドウと、それに関わる標準
ピークをスキップし、ウインドウスキップと同じやり方
で、次の予想保持時間、即ち、tX(n+1)の所で、次の、
即ち、(i+1)番目の保持時間ウインドウを作り、ここ
で、このように捕獲された対応試料ピークが、次の、即
ち、(i+1)番目の標準ピークと関連づけられ、よって、
試料ピークグループに存在する試料ピーク群の数が標準
ピークグループにおけるピーク群の数を下回っても一連
の試料ピーク群を識別できるようにしたことを特徴とす
る方法。 (実施態様7)前項(1)記載のクロマトグラフピークの
識別方法はさらに特定保持時間ウインドウの幅が以前の
保持時間ウインドウのそれを下回るところの、保持時間
ウインドウの各々の幅を決定するステップを含む方法。 (実施態様8)品質因子が、一致ピークセットにおける
捕獲ピークの数と関連付けられる第1基準と、一致ピー
クセットに当てられた誤差項列の誤差項群の平方の最小
和と関連付けられる第2基準とに従って決定し、さら
に、標準ピークグループに対する各選択ピークセットの
最良一致の品質因子を比較するステップを含むことを特
徴とする前項(1)記載のクロマトグラフピークの識別方
法。 (実施態様9)標準ピークグループがマルチディメンシ
ョナルクロマトグラフ分析において操作されるそれぞれ
異なったカラム群によって既に生成される、標準ピーク
のグループから成る標準ピーク系列に適用されることを
特徴とする前項(1)記載のクロマトグラフピークの識別
方法。 (実施態様10)標準ピークグループにおける各ピーク
に成分名、固有保持時間及びグループ識別子を与え、試
料ピークの識別操作においてその成分名、固有保持時間
及びグループ識別子の少なくとも1つを使用するステッ
プを含むことを特徴とする前項(1)記載のクロマトグラ
フピークの識別方法。は使われない。
【0066】
【発明の効果】実施される本発明に係る方法の特長とし
て、特定の標準ピークが試料ピーク系列に存在する試料
ピークのどれとも一致しなくとも、試料ピーク系列にお
ける一群の試料ピークに対してピーク識別を成功裏に達
成することができる。例えば、試料ピーク群における試
料ピーク数が標準ピーク群におけるピーク数より少なく
ても当該方法は成功する。
【0067】本発明の別の特長として、試料ピーク群の
各々に適用可能なユニークなシフト、拡張、及びひずみ
パラメータを使って、試料ピーク系列内の複数の試料ピ
ークグループを標準ピークグループに子悦に相関させる
ことが可能なピーク識別を提供することができる。この
ような能力によって、そのグループが、例えば、マルチ
ディメンショナル・クロマトグラフ分析で、それぞれ異
なるカラムが操作されることによって得られる試料ピー
クのグループから成る試料ピーク系列に本願の方法を適
用することができる。
【0068】本発明の別の特長として、クロマトグラフ
システムにおいて、そのシステムの保持時間の安定度が
最適を下回るか又は劣ることがあっても、ピーク識別を
提供することができる。それ故、保持時間の安定度を厳
しいレベルに維持する必要がなく、従って、この好適な
方法は、保持時間が最適以下の安定度を呈するクロマト
グラフの操作に特に適する。例えば、最新のクロマトグ
ラフの比較では、この好ましい方法は、比較的古く、単
純な又は低価格のクロマトグラフに又は頻繁な保守又は
費用のかかる校正のため利益を得ることのないクロマト
グラフに有益に用いることができる。
【0069】本発明の別の特長として、クロマトグラフ
システムが、その動作条件、パラメータ、許容範囲等に
変化(即ち、「変動」)を受けることがあっても、分析
方法を実行するクロマトグラフシステムで信頼できるピ
ーク識別を提供することができる。
【0070】本発明の別の特長として、分析方法がクロ
マトグラフシステムの間で1つから他へ移送されたとし
ても、分析方法を実行するクロマトグラフシステムで信
頼できるピーク識別を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本発明の一実施例に用いられる分析装置のブ
ロック図である。
【図1B】図1Aの装置に用いられる、ガスクロマトグ
ラフ装置のブロック図である。
【図2】本発明の一実施例で用いられる試料ピーク系列
における試料ピーク群の識別アルゴリズムを説明するた
めの図である。
【図3】本発明の一実施例であって、シフトパラメータ
の決定を説明するための図である。
【図4】本発明の一実施例であって、拡張パラメータの
決定を説明するための図である。
【図5】本発明の一実施例であって、第一ひずみ誤差項
の決定を説明するための図である。
【図6】本発明の一実施例であって、既知の標準ピーク
に関して作ったウインドウに特定試料ピークが無い場合
の拡張パラメータの決定を説明するための図である。
【図7】図6と同様に、既知の標準ピークに関して作っ
たウインドウに特定試料ピークが無い場合の拡張パラメ
ータの決定を説明するための図である。
【図8】本発明の一実施例であって、最良の一致条件の
決定を説明するための図である。
【符号の説明】
110:ガスクロマトグラフ装置 109:試料注入手段 111:計算手段 113:インターフェース手段 114:入出力手段 119:オーブン 115:注入ポート 116:ヒータ 118:カラム 121:検出器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クロマトグラムに存在する試料ピーク系列
    の複数の試料ピークからなるグループのピークを識別す
    る方法において、 標準ピーク系列に少なくとも1グループの標準ピーク群
    を設け、シフトパラメータS、拡張パラメータR、ひずみ
    パラメータDを決定し、 第1、第2及び第3の標準ピークの固有保持時間に従
    い、そしてそれぞれが前記シフトパラメータ、前記拡張
    パラメータ及び前記ひずみパラメータに従って、一連の
    第1、第2、及び第3の保持時間ウインドウを決定し、 前記試料ピーク系列に対して、少なくとも前記第1、第
    2及び第3試料ピークを捕獲できるよう1または2以上
    の前記シフトパラメータ、前記拡張パラメータ及び前記
    ひずみパラメータに従って、前記第1、第2、第3保持
    時間ウインドウの各々を配置させ、前記第1、第2及び
    第3標準ピークを前記第1、第2及び第3試料ピークと
    一致させ、 前記各標準ピークに関連した識別子にしたがって、それ
    ぞれの標準ピークと一致した試料ピークを識別し、よっ
    て、前記試料ピークグループにおける前記試料ピークを
    識別することを特徴とするクロマトグラフピークの識別
    方法。
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