JP2019055538A - 積層フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】レーザー光を照射することにより、複数の層に、同一の内容の情報を同時に記録可能であり、これらの情報が記録された層が分離(剥離)可能な積層フィルムを提供すること。【解決手段】本発明の積層フィルムは、第1の基材および第1の変色層を有する第1の積層体と、第1の積層体から剥離可能で、第2の基材および第2の変色層を有する第2の積層体とを備え、第1の積層体側からレーザー光を照射することにより、第1の変色層および第2の変色層の対応する部位に、変色部が形成されるように構成されていることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、積層フィルムに関する。
従来より、自動車の車体やその部品に貼付され、製造年月日、仕様、車体番号、ロット番号、車種等の各種製品情報が印字されたラベル(銘板ラベル)が広く使用されている。
このような自動車についての各種情報は、登録、自動車保険の契約の際に提示が求められる。また、製品情報としてリコール対象の確認や保用部品の品番確認に用いられる場合や、盗難等の犯罪捜査の手掛かりとして利用される場合もある。
各種製品情報が印字されるラベルには、微細な印字を可能とすることから、レーザー光による印字を行うレーザーマーキングラベルが採用されている(例えば、特許文献1参照)。
上述したように、自動車についての各種情報は非常に重要であることから、自動車に貼付されたラベルとは別個に、その内容を控えておくことが望ましい。
しかしながら、ラベルに記載された内容を手書きで写そうとすると、手間がかかる上に、写し間違いのおそれもある。
特開2008−90063号公報
本発明の目的は、レーザー光を照射することにより、複数の層に、同一の内容の情報を同時に記録可能であり、これらの情報が記録された層が分離(剥離)可能な積層フィルムを提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(10)に記載の本発明により達成される。
(1) 第1の基材および第1の変色層を有する第1の積層体と、
前記第1の積層体から剥離可能で、第2の基材および第2の変色層を有する第2の積層体とを備え、
前記第1の積層体側からレーザー光を照射することにより、前記第1の変色層および前記第2の変色層の対応する部位に、変色部が形成されるように構成されていることを特徴とする積層フィルム。
(2) 前記第1の変色層および前記第2の変色層は、金属薄層である上記(1)に記載の積層フィルム。
(3) 前記第1の積層体の前記第2の積層体に対向する面とは反対側の表面の算術平均粗さRaは、0.1μm以上1.0μm以下である上記(1)または(2)に記載の積層フィルム。
(4) 前記第1の積層体と前記第2の積層体とを分離した状態において、前記第2の積層体の前記第1の積層体に対向していた側の表面の算術平均粗さRaは、0.1μm以上1.0μm以下である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の積層フィルム。
(5) 前記第1の変色層の厚さおよび前記第2の変色層の厚さは、いずれも、5nm以上400nm以下である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の積層フィルム。
(6) 前記第1の変色層と、前記第2の変色層とは、異なる材料で構成されている上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の積層フィルム。
(7) 前記第1の積層体は、前記第2の積層体に対向する面側から、前記第1の変色層および前記第1の基材がこの順に配置されている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の積層フィルム。
(8) 前記第2の積層体は、前記第1の積層体に対向する面側から、前記第2の基材および前記第2の変色層がこの順に配置されている上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の積層フィルム。
(9) 前記第2の積層体は、前記第2の変色層の前記第1の積層体に対向する面とは反対の面側に粘着剤層を有している上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の積層フィルム。
(10) 前記第1の基材についての可視光の透過率が80%以上であり、前記第2の基材についての可視光の透過率が50%以下である上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の積層フィルム。
本発明によればレーザー光を照射することにより、複数の層に、同一の内容の情報を同時に記録可能であり、これらの情報が記録された層が分離(剥離)可能な積層フィルムを提供することができる。言い換えると、第1の積層体と第2の積層体とが剥離可能に接合された状態で、第1の積層体側からレーザー光を照射して、第1の変色層と第2の変色層のそれぞれ対応する部位に変色部が形成されることにより、第1の変色層と第2の変色層とに同一の内容の情報を同時に記録することができる。そして、第1の積層体を第2の積層体から剥離することにより、例えば、一方の積層体をラベル本体とし、他方の積層体を控えとして利用可能な、積層フィルムを提供することができる。
本発明の積層フィルムの第1実施形態を示す模式的な縦断面図である。 図1に示す積層フィルムにレーザー光を照射した状態を示す模式的な縦断面図である。 図2に示す積層フィルムにおいて第1の積層体と第2の積層体とを剥離した状態を示す模式的な縦断面図である。 本発明の積層フィルムの第2実施形態を示す模式的な縦断面図である。 図4に示す積層フィルムにレーザー光を照射した状態を示す模式的な縦断面図である。 図5に示す積層フィルムにおいて第1の積層体と第2の積層体とを剥離した状態を示す模式的な縦断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
≪第1実施形態≫
まず、本発明の第1実施形態について説明する。
<積層フィルム>
図1は、本発明の積層フィルムの第1実施形態を示す模式的な縦断面図、図2は、積層フィルムにレーザー光を照射した状態を示す模式的な縦断面図、図3は、第1の積層体と第2の積層体とを剥離した状態を示す模式的な縦断面図である。
図1に示すように、本実施形態の積層フィルム1は、第1の基材11および第1の変色層12を有する第1の積層体10と、第1の積層体10から剥離可能で、第2の基材21および第2の変色層22を有する第2の積層体20とを備えている。そして、積層フィルム1は、第1の積層体10側からレーザー光を照射することにより、第1の変色層12および第2の変色層22の対応する部位(レーザー光が照射された部位)に、変色部(第1の変色部12aおよび第2の変色部22a)が形成されるように構成されている。
このような構成により、例えば、図2に示すように、第1の積層体10と第2の積層体20とが剥離可能に接合された状態で、第1の積層体10側からレーザー光Laを照射して、第1の変色層12と第2の変色層22のそれぞれ対応する部位に変色部(第1の変色部12aおよび第2の変色部22a)が形成されることにより、第1の変色層12と第2の変色層22とに、同一の内容の情報を同時に記録する(印字する)ことができる。そして、図3に示すように、第1の積層体10と第2の積層体20とを剥離することにより、例えば、一方の積層体(例えば、第2の積層体20)をラベル本体とし、他方の積層体(例えば、第1の積層体10)を控えとして利用可能となる。したがって、控えのために別途情報を記録する手間が省けるとともに、写し間違い等の問題の発生を効果的に防止することができる。
なお、本明細書において、「変色」とは、レーザー光を照射する前の色調から変化することをいい、透明に変化することを含む概念である。
〔第1の積層体〕
第1の積層体10は、第1の基材11および第1の変色層12を有する。
図1に示すように、本実施形態の積層フィルム1において、第1の積層体10は、第2の積層体20に対向する面側から、第1の変色層12および第1の基材11がこの順に配置されている。
このような構成により、保管時、輸送時等における第1の変色層12の不本意な損傷、劣化等をより効果的に防止することができる。
[第1の基材]
第1の基材11は、第1の変色層12を支持する機能を有している。
第1の基材11としては、光透過性を有するものであればいかなるものであってもよいが、第1の基材11の構成材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体、エチレン・アクリル酸ブチル共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;アセテート樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合(ABS)樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリエーテル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリ−p−フェニレンスルフィド、ポリエーテルエステル等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、可視光、レーザー光の透過性等の観点から、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニルが好ましく、ポリエチレンテレフタレートがより好ましい。
また、第1の基材11は、前述した以外の成分(その他の成分)を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、染料、顔料等の着色剤、アニリド系、フェノール系等の酸化防止剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収剤、光安定剤、改質剤、防錆剤、充填剤、表面潤滑剤、腐食防止剤、熱安定剤、滑剤、プライマー、帯電防止剤、重合禁止剤、架橋剤、触媒、可塑剤、レベリング剤、増粘剤、軟化剤、分散剤等が挙げられる。
また、第1の基材11は、単層よりなるものであってもよいし、複数の層を備える積層体であってもよい。また、第1の基材11は、例えば、厚さ方向に組成が傾斜的に変化する傾斜材料で構成されたものであってもよい。
第1の基材11の厚さは、特に限定されないが、15μm以上300μm以下であるのが好ましく、30μm以上200μm以下であるのがより好ましい。
第1の基材11についての可視光の透過率は、特に限定されないが、80%以上であるのが好ましく、90%以上100%以下であるのがより好ましく、95%以上99.99%以下であるのがさらに好ましい。
これにより、第1の変色層12中でレーザー光の照射により変色して形成される第1の変色部12aとそれ以外の部位(変色していない非変色部)とのコントラストをより大きいものとし、第2の変色層22中でレーザー光の照射により変色して形成される第2の変色部22aとそれ以外の部位(変色していない非変色部)とのコントラストをより大きいものとすることができ、レーザー光の照射により形成されるパターンの視認性をより向上させることができる。
第1の基材11についてのレーザー光(第1の変色部12a、第2の変色部22aの形成に用いるレーザー光)の透過率は、特に限定されないが、80%以上であるのが好ましく、90%以上100%以下であるのがより好ましく、95%以上99.99%以下であるのがさらに好ましい。
これにより、照射したレーザー光を、より効率よく、第1の積層体10の第1の変色層12および第2の積層体20の第2の変色層22に到達させることができる。その結果、レーザー光の照射による変色部(第1の変色部12a、第2の変色部22a)の形成のエネルギー効率をより向上させることができる。
[第1の変色層]
第1の変色層12は、レーザー光が照射されることにより、変色し得る層である。言い換えると、第1の変色層12のうちレーザー光が照射された部位は、変色して変色部(第1の変色部12a)となり、情報が記録される。
第1の変色層12を構成する材料は、レーザー光のエネルギーにより変色するものであれば、特に限定されず、例えば、無機系化合物であればカーボン(カーボンブラック)、酸化タングステン、酸化スズ、酸化マグネシウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化イットリウム、スズ含有酸化インジウム、アンチモン含有酸化スズ等の無機系化合物、シアニン系化合物、ピリリウム系化合物、スクワリリウム系化合物、クロコニウム系化合物、フタロシアニン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、チオール系化合物、チオフェノール系化合物、チオナフトール系化合物等の有機系化合物等の変色性の顔料、染料等を用いることができるが、レーザー光の照射により透明性(光の透過度)が向上するものであるのが好ましい。
これにより、第1の変色層12を透過したレーザー光を、第2の積層体20の第2の変色層22により効率よく到達させることができ、第2の変色部22aをより効率よく形成することができる。また、第1の変色部12aおよび第2の変色部22aを形成するための全体としてのエネルギー効率をより優れたものとすることができる。また、第2の変色部22aを形成する際に、第1の変色部12aが不本意に変性してしまうことをより効果的に防止することができる。
特に、第1の変色層12は、金属薄層であることが好ましい。
第1の変色層12を金属薄層で構成することにより、レーザー光を照射することで第1の変色層12の一部を容易に除去し、第1の変色部12aを容易に形成することができる。また、第1の変色層12は金属光沢を有し、第1の積層体10の審美性をより向上させることができる。
第1の変色層12が金属薄層である場合、当該金属薄層を構成する金属材料としては、一般に、照射されたレーザー光を効率よく吸収して、熱に変換し、溶融または昇華することにより金属薄層の一部が除去されるものや、酸化反応により金属薄層の一部が透明となるものを好適に用いることができる。
このような金属材料としては、例えば、Al、Cu、Zn、Sn、Cr、Au、Pt、Ag等の金属や、これらのうち少なくとも1種を含む合金(例えば、真ちゅう等)等が挙げられる。その中でもAl、Sn、Cuが好ましく、Alがより好ましい。
第1の変色層12の厚さは、特に限定されないが、5nm以上400nm以下であるのが好ましく、10nm以上350nm以下であるのがより好ましく、20nm以上300nm以下であるのがさらに好ましい。
第1の変色層12の厚さが前記範囲内の値であると、第1の変色部12aと第1の変色層12のそれ以外の部位(非変色部)とのコントラストが高まり、レーザー光の照射により形成されるパターンの視認性がさらに向上する。また、第1の変色層12が金属薄層からなる場合、金属薄層の光沢感がより優れたものとなり、パターンの視認性がさらに向上する。
第1の積層体10において、第2の積層体20に対向する面とは反対側の表面(本実施形態では、第1の基材11の表面)の算術平均粗さRaは、特に限定されないが、0.1μm以上1.0μm以下であるのが好ましく、0.2μm以上0.8μm以下であるのがより好ましい。
第1の積層体10の第2の積層体20に対向する面とは反対側の表面の算術平均粗さRaが前記範囲内の値であると、第1の変色層12が金属薄層である場合のように、第1の変色層12の構成材料自体が光沢性の高いものであっても、マット調の外観が得られ、レーザー光の照射により形成されるパターンの視認性をより優れたものとすることができる。
第1の積層体10の第2の積層体20に対向する面とは反対側の表面についての、JIS Z8741で規定される60度鏡面光沢度は、3以上50以下であるのが好ましく、7以上40以下であるのがより好ましい。
これにより、表面での光の反射を適度に抑制することができ、レーザー光の照射により形成されるパターンの視認性、第1の積層体10の審美性をより優れたものとすることができる。
〔第2の積層体〕
第2の積層体20は、第2の基材21および第2の変色層22を有する。
第2の積層体20は、第1の積層体10から剥離可能に構成されている。
図1に示すように、本実施形態の積層フィルム1において、第2の積層体20は、第1の積層体10に対向する面側から、第2の基材21および第2の変色層22がこの順に配置されている。
このような構成により、例えば、レーザー光の照射により情報が記録された第2の積層体20を被着体に貼着した状態での第2の変色層22の不本意な損傷、劣化等をより効果的に防止することができる。
なお、第2の積層体20も、上述した第1の積層体10とほぼ同様の構成を有している。そのため、以下の説明では、第1の積層体10と同様の部分については、詳細な説明を省略している場合がある。
[第2の基材]
第2の基材21は、第2の変色層22を支持する機能を有している。
第2の基材21としては、前述したレーザー光の透過性を有するものであればいかなるものであってもよく、第2の基材21の構成材料としては、例えば、上述した第1の基材11の構成材料として例示したもの等が挙げられるが、中でも、レーザー光の透過性等の観点から、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニルが好ましく、ポリエチレンテレフタレートがより好ましい。
また、第2の基材21は、前述した以外の成分を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、第1の基材11を構成する「その他の成分」として例示したもの等が挙げられる。
また、第2の基材21は、単層よりなるものであってもよいし、複数の層を備える積層体であってもよい。また、第2の基材21は、例えば、厚さ方向に組成が傾斜的に変化する傾斜材料で構成されたものであってもよい。
第2の基材21の厚さは、特に限定されないが、15μm以上300μm以下であるのが好ましく、30μm以上200μm以下であるのがより好ましい。
第2の基材21についての可視光の透過率は、特に限定されないが、80%以上であるのが好ましく、90%以上100%以下であるのがより好ましく、95%以上99.99%以下であるのがさらに好ましい。
これにより、照射したレーザー光を、より効率よく、第2の積層体20の第2の変色層22に到達させることができる。その結果、レーザー光の照射による第2の変色部22aの形成のエネルギー効率をより向上させることができる。また、第2の変色層22中でレーザー光の照射により変色して形成される第2の変色部22aとそれ以外の部位(変色していない非変色部)とのコントラストをより大きいものとすることができ、レーザー光の照射により形成されるパターンの視認性をより向上させることができる。
[第2の変色層]
第2の変色層22は、レーザー光が照射されることにより、変色し得る層である。言い換えると、第2の変色層22のうちレーザー光が照射された部位は、変色して変色部(第2の変色部22a)となり、情報が記録される。
第2の変色層22においては、第1の積層体10の変色部(第1の変色部12a)を透過してきたレーザー光により、第1の変色層12に記録されたのと同一の内容の情報が第2の積層体20に記録される。
第2の変色層22を構成する材料は、レーザー光のエネルギーにより変色するものであれば、特に限定されず、例えば、第1の変色層12の構成材料として例示したものを用いることができる。
特に、第2の変色層22が金属薄層であると、レーザー光を照射することで第2の変色層22の一部を容易に除去し、第2の変色部22aを容易に形成することができる。また、第2の変色層22は金属光沢を有し、第2の積層体20の審美性をより向上させることができる。
また、第1の変色層12とともに第2の変色層22が、金属薄層である場合には、第1の積層体10と第2の積層体20とが密着した状態の積層フィルム1の状態において、第1の積層体10(第1の変色層12)および第2の積層体20(第2の変色層22)に変色部(第1の変色部12a、第2の変色部22a)が形成されているか否かを好適に判断することができる。したがって、例えば、レーザーの照射条件が不適切であること等によるパターン形成に不良が発生しているか否かの判断を好適に行うことができる。
第2の変色層22が金属薄層である場合、当該金属薄層を構成する金属材料としては、一般に、照射されたレーザー光を効率よく吸収して、熱に変換し、溶融または昇華することにより金属薄層の一部が除去されるものや、酸化反応により金属薄層の一部が透明となるものを好適に用いることができ、具体的には、金属薄層としての第1の変色層12の構成材料として例示したものが挙げられる。
ここで、上述した第1の変色層12と、第2の変色層22とは、異なる材料で構成されているのが好ましい。
これにより、例えば、第1の変色層12と第2の変色層22とを異なる色調の組み合わせ(例えば、銀色〜白色と金色との組み合わせ)とすることができ、レーザー光の照射により変色部(第1の変色部12a、第2の変色部22a)を形成した後に第1の積層体10と第2の積層体20とを分離すべき場合に、これらが分離されているか否かを外観上容易かつ確実に識別することができ、これらの分離のし忘れを好適に防止することができる。また、積層フィルム1の偽造防止等の観点からも有利である。
また、積層フィルム1は、第1の積層体10と第2の積層体20とが重なり合った状態(第1の変色部12aと第2の変色部22aとが重なりあった状態)で、第1の積層体10単独での色調、第2の積層体20単独での色調のいずれとも異なる色調を呈するものであってもよい。これにより、前述した効果がより顕著に発揮される。
また、第1の変色層12と、第2の変色層22とが異なる材料で構成されていると、レーザー光の照射前においては、第1の積層体10および第2の積層体20(第1の変色層12および第2の変色層22)が同様の外観を呈していても、例えば、レーザー光の照射により形成される変色部(第1の変色部12a、第2の変色部22a)の色調を互いに異なるものとすることができ、前述したのと同様の効果が得られる。
第2の変色層22の厚さは、特に限定されないが、5nm以上400nm以下であるのが好ましく、10nm以上350nm以下であるのがより好ましく、20nm以上300nm以下であるのがさらに好ましい。
第2の変色層22の厚さが前記範囲内の値であると、第2の変色部22aと第2の変色層22のそれ以外の部位(非変色部)とのコントラストが高まり、レーザー光の照射により形成されるパターンの視認性がさらに向上する。また、第2の変色層22が金属薄層からなる場合、金属薄層の光沢感がより優れたものとなり、パターンの視認性がさらに向上する。
第1の積層体10と第2の積層体20とを分離した状態(剥離した状態)において、第2の積層体20の第1の積層体10に対向していた側の表面(図中、第2の基材21の上側の表面)の算術平均粗さRaは、特に限定されないが、0.1μm以上1.0μm以下であるのが好ましく、0.2μm以上0.8μm以下であるのがより好ましい。
これにより、第2の変色層22が金属薄層である場合のように、第2の変色層22の構成材料自体が光沢性の高いものであっても、マット調の外観が得られ、レーザー光の照射により形成されるパターンの視認性をより優れたものとすることができる。
第1の積層体10と第2の積層体20とを分離した状態(剥離した状態)における第2の積層体20の第1の積層体10に対向していた側の表面(図中、第2の基材21の上側の表面)についての、JIS Z8741で規定される60度鏡面光沢度は、3以上50以下であるのが好ましく、7以上40以下であるのがより好ましい。
これにより、表面での光の反射を適度に抑制することができ、レーザー光の照射により形成されるパターンの視認性、第2の積層体20の審美性をより優れたものとすることができる。
[粘着剤層]
本実施形態において、第2の積層体20は、第2の変色層22の第1の積層体10に対向する面とは反対の面側に粘着剤層23を有している。
これにより、例えば、第2の積層体20を、自動車の車体や部品等の被着体に好適に貼着することができる。
粘着剤層23は、第2の積層体20を被着体に貼付させる機能を有している。
粘着剤層23を構成する粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤等が挙げられる。
特に、積層フィルム1を自動車の銘板ラベルの用途等に用いる場合には、粘着剤層23は、耐候性等の観点からアクリル系粘着剤を含む材料で構成されているのが好ましい。
粘着剤層23には、必要に応じて、粘着付与剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、軟化剤、シランカップリング剤、充填剤等のその他の成分が配合されていてもよい。
粘着剤層23の厚さは、5μm以上100μm以下であるのが好ましく、10μm以上50μm以下であるのがより好ましい。
〔接合層〕
第1の積層体10と第2の積層体20とは、接合層30により、剥離可能に接合されている。
接合層30は、第1の積層体10の一部を構成するものであってもよいし、第2の積層体20の一部を構成するものであってもよいし、第1の積層体10および第2の積層体20とは異なる部材であってもよい。また、理解を容易とするため、図中および以下の説明では、接合層30は、積層フィルム1の他の構成とは別個の構成として説明しているが、他の構成自体が接合層30としての機能を有していてもよい。例えば、第1の変色層12や第2の基材21が接合層30としての機能を有していてもよいし(図1〜図3参照)、第1の基材11や第2の変色層22が接合層30としての機能を有していてもよい(図4〜図6参照)。
接合層30は、第1の積層体10と第2の積層体20とを剥離可能に接合する機能を有するものであれば、いかなるものであってもよいが、接合層30としては、例えば、再剥離可能な粘着剤層、疑似接着剤層等が挙げられる。
第1の積層体10側から照射したレーザー光を第2の変色層22に効率よく到達させる観点から、接合層30はレーザー光の透過性の高いものであるのが好ましい。
具体的には、接合層30についての可視光の透過率は、80%以上であるのが好ましく、90%以上100%以下であるのがより好ましく、95%以上99.99%以下であるのがさらに好ましい。
以下、接合層30の例として、再剥離可能な粘着剤層、疑似接着剤層について説明する。
[再剥離可能な粘着剤層]
接合層30としての再剥離可能な粘着剤層(第1の粘着剤層)を構成する粘着剤としては、各種の再剥離性粘着剤を用いることができ、例えば、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤等が挙げられる。また、剥離力を紫外線照射により制御できる紫外線硬化型粘着剤であってもよい。
また、粘着剤層(第1の粘着剤層)の厚さは、特に限定されないが、10μm以上100μm以下であるのが好ましく、20μm以上50μm以下であるのがより好ましい。
粘着剤層(第1の粘着剤層)は、積層フィルム1を平面視した際の全面に設けられていてもよいし、一部に設けられていてもよい。粘着剤層(第1の粘着剤層)が一部に設けられている場合、粘着剤層(第1の粘着剤層)が設けられる部位は、積層フィルム1の中央部でも、縁部でもよい。粘着剤層(第1の粘着剤層)が一部に設けられている場合、第1の積層体10を剥離する際に、指等で第1の積層体10を摘みやすいように、積層フィルム1の縁部の少なくとも一部に粘着剤層(第1の粘着剤層)が設けられていない部位を設けてもよい。
[疑似接着剤層]
疑似接着剤層は、第1の積層体10と第2の積層体20とを疑似接着状態とする機能を有する。
ここで、疑似接着状態とは、第1の積層体10と第2の積層体20とが通常の使用状態では接着しているが、両層を剥離させる場合に、特に工具等を用いずとも人手で引っ張るのみで剥離し、単に重ね合わせて押圧するのみでは再接着できない状態を意味する。この「単に重ね合わせて押圧するのみでは再接着できない状態」という点において、疑似接着状態は、通常の粘着剤による積層とは異なる。
疑似接着状態における第1の積層体10と第2の積層体20との剥離強度は、1mN/25mm以上1000mN/25mm以下であるのが好ましく、10mN/25mm以上100mN/25mm以下であるのがより好ましい。
疑似接着剤層としては、例えば、接着剤による疑似接着剤層、熱可塑性樹脂によるヒートシール層、接着阻害物質(フィラー)が添加された疑似接着剤層等が挙げられる。
(接着剤による疑似接着剤層)
接着剤による疑似接着剤層は、例えば、以下のようにして形成することができる。
すなわち、第1の積層体10の第2の積層体20に対向する面側または第2の積層体20の第1の積層体10に対向する面側に、疑似接着剤層形成用の接着剤組成物を塗布し、第1の積層体10と第2の積層体20とを重ね合わせた状態で加圧する。
(熱可塑性樹脂によるヒートシール層)
熱可塑性樹脂を用いたヒートシールにより、疑似接着することができる。
ヒートシール層の形成に用いる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、天然ゴム系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、紫外線硬化ニス等が挙げられる。中でもポリエチレンが好ましい。
熱可塑性樹脂を用いたヒートシール層は、例えば、以下のようにして形成することができる。
すなわち、ヒートシール層形成用の熱可塑性樹脂を含む組成物を押出機により加熱溶融してフィルム状に押し出し、このフィルムの一方の面に第1の積層体10の表面を接触させるとともに、他方の面に第2の積層体20の表面を接触させ、第1の積層体10と第2の積層体20とを疑似接着する。
(接着阻害物質が添加された疑似接着剤層)
接着剤層中に接着阻害物質(フィラー)を添加することにより接着剤の接着力を弱めた疑似接着剤層とすることもできる。
接着剤としては、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム等の合成ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
接着阻害物質としては、タルク、シリカ、炭酸カルシウム等が挙げられる。
疑似接着剤への接着阻害物質の添加量は、0.01重量%以上10重量%以下であるのが好ましく、0.1重量%以上5.0重量%以下であるのがより好ましい。
[剥離ライナー]
本実施形態の積層フィルム1では、第2の積層体20が有する粘着剤層23の表面(第2の基材21に対向する面とは反対側の面)が剥離ライナー24で被覆されている。
これにより、例えば、積層フィルム1の搬送時および保管時等において、粘着剤層23を好適に保護することができる。
剥離ライナー24としては、特に制限されず、粘着フィルムの分野で通常使用されるものを用いることができる。剥離ライナー24としては、例えば、紙基材またはフィルム基材の表面に剥離層が設けられたものが挙げられる。
紙基材としては、例えば、上質紙、クラフト紙、グラシン紙等の紙類が挙げられる。また、フィルム基材としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン等の各種樹脂で構成されたフィルムが挙げられる。
剥離層の構成材料としては、例えば、シリコーン、長鎖アルキル系樹脂、フッ素系樹脂等が挙げられる。
<積層フィルムの製造方法>
次に、上述したような本実施形態の積層フィルムの製造方法について説明する。
積層フィルム1は、例えば、以下のような工程により製造される。
(1)第1の基材11上に、第1の変色層12を形成することにより、第1の積層体10を作製する。
第1の基材11の、第1の変色層12が形成される面と反対側の面に対し、上述したような所望の算術平均粗さRaを有するように、マット加工を行ってもよい。マット加工は、サンドブラスト、ショットブラスト等のブラスト処理、エンボス加工、コーティング等種々の方法により行うことができるが、算術平均粗さRaを調整しやすいためサンドブラストが好適に用いられる。
第1の基材11の、第1の変色層12が形成される面に対し、下地処理を行ってもよい。
第1の変色層12が金属薄層である場合、金属薄層は、第1の基材11上に真空蒸着、スパッタリング等の各種気相成膜法により好適に形成することができる。
(2)第2の基材21上に、第2の変色層22を形成することにより、第2の積層体20を作製する。
第2の基材21の表面へのマット加工および下地処理、ならびに第2の変色層22の形成は、第1の積層体10の場合と同様にして行うことができる。
(3)第1の積層体10と、第2の積層体20とを、再剥離可能に接合する。
第1の積層体10と第2の積層体20との接合は、再剥離可能な粘着剤によるものでも、疑似接着剤による疑似接着でもよい。
疑似接着としては、例えば、接着剤による疑似接着、熱可塑性樹脂によるヒートシール、接着阻害物質が添加された疑似接着剤による疑似接着等が挙げられる。
(4)積層フィルム1が粘着剤層23、剥離ライナー24を有する場合、さらに、粘着剤層23および剥離ライナー24を形成する工程を有してもよい。これらの工程は、従来公知の方法により行うことができる。
<レーザーマーキング>
積層フィルム1には、図2に示すように、第1の積層体10側からレーザー光Laを照射して、第1の変色層12と第2の変色層22のそれぞれ対応する部位に変色部(第1の変色部12aおよび第2の変色部22a)を形成することにより、所定の情報を記録(レーザーマーキング)することができる。
レーザー光Laとしては、例えば、半導体レーザー、YAGレーザー、He−Neレーザー、またはCOレーザー等によるものを用いることができる。中でも、YAGレーザーによるものが好ましい。
レーザー光Laの照射により記録される情報は、特に限定されず、例えば、種々の文字、記号、符号、点、線、図形、模様またはこれらの任意の組合せとすることができ、当該情報の内容は任意であり、いかなるものであってもよい。
例えば、複数の積層フィルム1に同じ内容が記録されてもよいし、例えば、製造番号、製品情報等のように、個体識別のために、積層フィルム1毎に異なる情報が記録されてもよい。
より具体的には、自動車の車体または部品に貼付される銘板ラベルとして用いられる場合、例えば、製造年月日、仕様、車体番号、ロット番号、車種等の各種情報が記録される。
特に、上述したような本実施形態の積層フィルム1によれば、接合された状態で第1の積層体10側からレーザー光Laを照射して、第1の変色層12と第2の変色層22のそれぞれ対応する部位に変色部(第1の変色部12aおよび第2の変色部22a)が形成されることにより、第1の積層体10および第2の積層体20に同一の内容が同時に記録される。
積層フィルム1の使用時には、上記のように所定の内容が記録された後、例えば、剥離ライナー24を剥離して、粘着剤層23において自動車の車体、部品等の被着体に貼着する。そして、図3に示すように、第1の積層体10を第2の積層体20から剥離する。これにより、被着体に貼着された第2の積層体20をラベル本体とし、剥離された第1の積層体10を控えとして用いることができる。なお、図3では、剥離ライナー24が剥がされていない状態で示している(後述する図6についても同様)。また、図3では、接合層30の図示を省略している(後述する図6についても同様)。
前記情報は、例えば、バーコードのような二次元コードであってもよい。
積層フィルム1の用途は、特に限定されないが、例えば、自動車、オートバイ、自転車等の車両の他、製品情報等が重要となる携帯電話(スマートフォン、PHSを含む)、タブレット等のモバイル機器、パーソナルコンピューターやその周辺機器、各種家電等の電化製品、各種商品等についての製品情報が記録されたラベル(銘板ラベル)として好ましく適用することができる。
≪第2実施形態≫
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図4は、本発明の積層フィルムの第2実施形態を示す模式的な縦断面図である。図5は、積層フィルムにレーザー光を照射した状態を示す模式的な縦断面図であり、図6は、第1の積層体と第2の積層体とを剥離した状態を示す模式的な縦断面図である。以下の説明では、前述した実施形態との相違点について中心的に説明し、同様の事項についての説明は省略する。
本実施形態の積層フィルム1では、第1の積層体10は、第2の積層体20に対向する面側から、第1の基材11および第1の変色層12がこの順に配置されている。また、第2の積層体20は、第1の積層体10に対向する面側から、第2の変色層22および第2の基材21がこの順に配置されている。
本実施形態の積層フィルム1においても、図5に示すように、第1の積層体10側からレーザー光Laを照射して、第1の変色層12と第2の変色層22のそれぞれ対応する部位に変色部(第1の変色部12aおよび第2の変色部22a)が形成されることにより、第1の積層体10と第2の積層体20に同一の内容を同時に記録することができる。そして図6に示すように、第1の積層体10と第2の積層体20とを剥離することにより、一方の積層体(例えば、第2の積層体20)をラベル本体とし、他方の積層体(例えば、第1の積層体10)を控えとして利用可能となる。
本実施形態では、第1の基材11および第2の基材21としては、第1実施形態で説明したのと同様の構成のものを用いることができる。
本実施形態では、第1の変色層12および第2の変色層22としては、第1実施形態で説明したのと同様の構成のものを用いることができる。
本実施形態では、第2の基材21は、第2の変色層22よりも、レーザー光の照射方向の下流側にある。したがって、本実施形態においては、第2の基材21には、光の透過性は求められない。そのため、例えば、第2の基材21は、濃色(例えば、黒色)を呈するものであってもよい。これにより、例えば、第2の変色層22が、レーザー光の照射により透明性(光の透過度)が向上するもの(例えば、金属薄層)である場合に、第2の変色部22aが形成されなかった部位である第2の変色層22(非変色部)と第2の変色部22aを介して視認される下地としての第2の基材21とのコントラストをより大きいものとすることができ、レーザー光の照射により形成されるパターンの視認性をより向上させることができる。また、第2の変色層22が第2の基材21よりも、レーザー光の照射方向の上流側に配置されていることにより、第2の基材21によるレーザー光のエネルギーの吸収を考慮する必要がないため、第1の変色層12および第2の変色層22に情報を記録するためのレーザー光のエネルギーを比較的低くすることができ、エネルギー効率の観点から有利である。
特に、本実施形態においては、第2の基材21についての可視光の透過率は、50%以下であるのが好ましく、30%以下であるのがより好ましく、0%以上15%以下であるのがさらに好ましい。
これにより、前述したような効果がより顕著に発揮される。
また、第1の基材11と第2の基材21とを異なる色にすることにより、第1の積層体10から第2の積層体20を剥離したか否かが、色により判別でき、剥がし忘れを防止することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、第1の積層体、第2の積層体は、前述した以外の構成をさらに備えるものであってもよい。例えば、第1の積層体、第2の積層体のうち少なくとも一方は、コート層(例えば、印刷用コート層等)や中間層を備えていてもよい。
また、上述した実施形態では、粘着剤層を保護する剥離ライナーを備えている場合について中心的に説明したが、本発明の積層フィルムは、剥離ライナーを備えていなくてもよい。
また、上述した実施形態では、第2の積層体が粘着剤層を備えている場合について中心的に説明したが、本発明の積層フィルムにおいて、第2の積層体は、粘着剤層を備えていなくてもよい。
また、上述した実施形態では、レーザー光の照射後に、第2の積層体をラベル本体として用い、第1の積層体を控えとして用いる場合について中心的に説明したが、第1の積層体をラベル本体として用い、第2の積層体を控えとして用いてもよい。
また、上述した実施形態では、積層フィルムが、変色層を有する積層体を2つ備えている構成(第1の積層体および第2の積層体を備える構成)について代表的に説明したが、本発明の積層フィルムは、互いに剥離可能な積層体(変色層を有する積層体)を3つ以上備えていてもよい。
これにより、例えば、単一の積層フィルムから、複数枚の控えを作製したり、複数枚のラベル本体を作製したりすることができる。
1…積層フィルム
10…第1の積層体
11…第1の基材
12…第1の変色層
12a…第1の変色部
20…第2の積層体
21…第2の基材
22…第2の変色層
22a…第2の変色部
23…粘着剤層
24…剥離ライナー
30…接合層
La…レーザー光

Claims (10)

  1. 第1の基材および第1の変色層を有する第1の積層体と、
    前記第1の積層体から剥離可能で、第2の基材および第2の変色層を有する第2の積層体とを備え、
    前記第1の積層体側からレーザー光を照射することにより、前記第1の変色層および前記第2の変色層の対応する部位に、変色部が形成されるように構成されていることを特徴とする積層フィルム。
  2. 前記第1の変色層および前記第2の変色層は、金属薄層である請求項1に記載の積層フィルム。
  3. 前記第1の積層体の前記第2の積層体に対向する面とは反対側の表面の算術平均粗さRaは、0.1μm以上1.0μm以下である請求項1または2に記載の積層フィルム。
  4. 前記第1の積層体と前記第2の積層体とを分離した状態において、前記第2の積層体の前記第1の積層体に対向していた側の表面の算術平均粗さRaは、0.1μm以上1.0μm以下である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の積層フィルム。
  5. 前記第1の変色層の厚さおよび前記第2の変色層の厚さは、いずれも、5nm以上400nm以下である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の積層フィルム。
  6. 前記第1の変色層と、前記第2の変色層とは、異なる材料で構成されている請求項1ないし5のいずれか1項に記載の積層フィルム。
  7. 前記第1の積層体は、前記第2の積層体に対向する面側から、前記第1の変色層および前記第1の基材がこの順に配置されている請求項1ないし6のいずれか1項に記載の積層フィルム。
  8. 前記第2の積層体は、前記第1の積層体に対向する面側から、前記第2の基材および前記第2の変色層がこの順に配置されている請求項1ないし7のいずれか1項に記載の積層フィルム。
  9. 前記第2の積層体は、前記第2の変色層の前記第1の積層体に対向する面とは反対の面側に粘着剤層を有している請求項1ないし8のいずれか1項に記載の積層フィルム。
  10. 前記第1の基材についての可視光の透過率が80%以上であり、前記第2の基材についての可視光の透過率が50%以下である請求項1ないし9のいずれか1項に記載の積層フィルム。
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