JP5071448B2 - 体積型ホログラム積層体および体積型ホログラム積層体作製用ラベル - Google Patents

体積型ホログラム積層体および体積型ホログラム積層体作製用ラベル Download PDF

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Description

本発明は、体積型ホログラム積層体および体積型ホログラム積層体作製用ラベルであって、特にホログラム貼付媒体の偽造防止、具体的にはホログラム貼付媒体からホログラム積層体を剥がし再び接着することによるホログラム貼付媒体の偽造を防止するものに関する。
体積型ホログラムは、ホログラム自体の偽造が困難なことから、身分証明書への貼付、機密文書などの開封シールとしての使用、およびCDへの貼付など、いわゆるセキュリティーラベルとして近年使用されてきている。しかしながら、このようなホログラムであっても、ホログラム貼付媒体からホログラム積層体を剥がして再び貼付することにより、ホログラム貼付媒体の偽造がなされるおそれがある。
このような再貼付によるホログラム貼付媒体の偽造防止には、ホログラム積層体を剥がす際にホログラム積層体が破壊されるようにし、再度貼付しても剥がす前の状態を再現できないようにすることが行われている。このようなものとしては、貼付後にホログラム積層体を剥がそうとすると基材のみが剥がれるタイプや、糊が部分的に残るタイプなどがあるが、真贋判定にラベルを使用した後、ラベルを剥がして使用するような用途では、このようにホログラム積層体を部分的に残すものは問題となっていた。
また、特開平10−86565号公報および特開平10−153944号公報等に記載されているように、ホログラム積層体を剥がそうとすると、ホログラム層が破壊されるように体積型ホログラム層および粘着剤層の力学的物性を最適化する方法や、粘着剤の剥離強度に分布を設けることによりホログラム積層体を剥がそうとするとホログラム層が破壊されるもの等が知られている。しかしながら、これらの方法では、ホログラム貼付媒体を剥がす方法によっては、ホログラム層を破壊しないでホログラム積層体を剥がすことが可能な場合があるため偽造防止効果は完全ではなく、さらなるセキュリティー性が求められている。また、このようなホログラム積層体は、貼付される媒体との接着性によって、ホログラム層の破壊による偽造防止効果が左右されるという問題がある。
特開平10−86565号公報 特開平10−153944号公報
本発明の目的は、ホログラム貼付媒体から、ホログラム積層体を剥がす場合に、より確実にホログラム層の破壊が生じるものであって、また破壊して残ったホログラム積層体の一部を身分証明書などの被貼付媒体から容易に除去することができ、しかもさまざまな接着性を有する被貼付媒体に好適に用いることのできる体積型ホログラム積層体および体積型ホログラム積層体作製用ラベルを提供することである。
本発明者は、体積型ホログラム積層体において、体積型ホログラム積層体を構成する少なくとも一つの層に切れ込みを入れることにより、上記の課題が解決できることを見出し本発明を完成させた。
したがって、本発明の体積型ホログラム積層体は、少なくとも第1粘着剤層、体積型ホログラム層および保護層を順次積層してなる体積型ホログラム積層体であって、前記体積型ホログラム積層体を構成する少なくとも一つの層に切れ込みが入っていることを特徴とするものである。
本発明の体積ホログラム積層体は、ホログラム貼付媒体から剥がそうとするとより確実にホログラム層の破壊が生じるため、再利用が困難である。また破壊して残ったホログラム積層体の一部を被貼付媒体から除去することが容易であるので、剥がした後、糊などが残らず、その後の使用に支障とならない。さらに、上記のようなホログラム積層体の貼付、破壊、除去を生じさせるための、被貼付媒体の接着性の制限が極めて少ないものである。
このように、本発明の体積型ホログラム積層体および体積型ホログラム積層体作製用ラベルは、特にホログラム貼付媒体の偽造防止、具体的にはホログラム貼付媒体からホログラム積層体を剥がし再び接着することによるホログラム貼付媒体の偽造を防止に優れた効果を有する。
本発明のホログラム積層体の一例を示す断面図である。 本発明のホログラム積層体作成用ラベルの一例を示す断面図である。 本発明のホログラム積層体作成用ラベルを用いてホログラム積層体を貼付した後剥がそうとした場合の一例を示す説明図である。 本発明のホログラム積層体の切れ込みの形状の具体例の説明図である。
ホログラム積層体とラベルの構成
図1に本発明のホログラム積層体の一例の断面図を、図2に本発明のホログラム積層体作成用ラベルの一例の断面図を示す。本発明のホログラム積層体は、図1に記載のように少なくともホログラム貼付媒体と体積型ホログラム積層体とを粘着させる第1粘着剤層3、ホログラム画像を形成する体積型ホログラム層2およびホログラム層の表面を保護する保護層1を順次積層してなり、図1では、保護層1に切れ込み4が入っている。その他に場合によっては、図2に記載のようにホログラム層2と保護層1との間に第2粘着剤層6を設けてもよい。さらに、ホログラム層2の被貼付媒体側に、ホログラムの視認性を高める着色層8を設け、その着色層とホログラム層との間に第3粘着剤層7を設けてもよい。ホログラム積層体を被貼付媒体に貼付する前には、ホログラム積層体作成用ラベルとしておくことが取り扱いの便利などのため好ましい。このようなホログラム積層体作成用ラベルは、ホログラム積層体の第1粘着剤層に剥離フィルム5を付着させたもの、あるいはさらに保護層に再剥離粘着シート10を付着させたものが挙げられる。剥離フィルムは、通常はホログラム積層体を貼付する直前にホログラム積層体から剥がされるものであり、再剥離粘着シートは、通常は、ホログラム積層体を貼付した後にホログラム積層体から剥がされるものである。
ホログラム層の破壊
図3を用いて本発明のホログラム積層体作成用ラベルを用いてホログラム積層体を貼付し、その後に剥がそうとした場合の具体例を説明する。
図3のホログラム積層体作成用ラベルは、保護層1、ホログラム層2、第1粘着剤層3、剥離フィルム5、再剥離粘着シート10から構成され、保護層1に切れ込み4が設けられている。この状態で保管されていたラベルは、被貼付媒体11に貼付して使用する際に、剥離フィルム5を剥離してホログラム積層体を被貼付媒体11に密着させる。ついで、再剥離粘着シート10を剥離し、ホログラム積層体が貼付されたホログラム貼付媒体が作製される。その後、ホログラム積層体を剥がそうとすると、ホログラム層2が破壊すなわち、切断または変形する。切断、変形したホログラム層は、再度貼付しても剥がす前の状態には復帰せず、継ぎ目および変形により変色したホログラム層によって、再貼付したことが確認できる。
切れ込み
本発明のホログラム積層体に設けられる切り込みは、ホログラム積層体を構成する少なくとも一つの層に設けられている。このような切れ込みを設けることによって、一度貼付したホログラム積層体を悪用などのために剥がそうとした場合、ホログラム層を切断または変形させることができる。本発明においてこの切れ込みを設けることは、ホログラム層の切断または変形なしにホログラム積層体を剥がすことが極めて困難になる点、およびこの切断または変形が、ホログラム貼付媒体の密着性にあまり影響を受けずに発生する点で優れている。この一度剥がしたホログラム積層体を再貼付した場合には、ホログラム画像切断または変形により容易に再貼付したものであることを見抜くことができ、身分証明書などのホログラム貼付媒体の偽造防止に役立てることができる。
切れ込みを設ける層はホログラム積層体を構成する層のいずれであってもよい。好ましくはホログラム層、保護層などに設けることができる。切れ込みは貫通していても層の途中まで(いわゆるハーフカット)であってもよい。切れ込みの形状は、ホログラム層の切断あるいは変形を促進するものであれば特に限定されるものではない。単にホログラム積層体の再利用を防止するのみの用途であれば切れ込みは例えば賽の目状など細かい方がよい。しかしながら、切れ込みは細かすぎるとホログラムの絵柄の視認性を阻害するため、切り込みの細かさは、絵柄に応じ視認性を阻害しない程度とする。また、ホログラム積層体を完全に剥がす必要があるときには、切り込みを荒くし単純化した方がホログラム積層体を剥がし易くなるので好ましい。また、切れ込みの部位は、剥がそうとする場所の近くなど、剥がそうとする場合に力が加わる部位に設けることが好ましい。
図4にこのような切れ込みの形状のいくつかの具体例を示す。図4(a)はホログラム積層体の周囲に小さな切れ込みを入れたもの、図4(b)はホログラム積層体に小さな十字の切れ込みを入れたもの、図4(c)はホログラムの模様に合わせて切れ込みを入れたもの、図4(d)はホログラム積層体が四角形である場合にその四角形の四隅をカットしたもの、図4(e)はホログラム積層体を4分割するように大きな十字の切れ込みを入れたもの、図4(f)はホログラム積層体の周囲に鋭角の切れ込みを入れたものである。
体積型ホログラム層
体積型ホログラム層は一般に用いられるものであれば特に限定されるものではない。好ましいホログラム層としては、例えば表面に凹凸がない反射型で体積型のホログラム(リップマンホログラム)、透過型で体積型のホログラム、透過型で体積型のホログラムの背面に反射層を蒸着して実質的に反射型としたホログラムが挙げられる。
このうちリップマンホログラムの特徴は、室内照明光等の環境光によって再生可能であること、波長選択性があること、角度選択性があること、立体物が記録再生できること、多重記録ができること等である。リップマンホログラムを用いた場合には、照明光により、リップマンホログラムに記録された絵柄が空中に浮いた特定の色付き絵柄として観察されることになる。
ホログラム層は、体積ホログラム原版を密着させて露光現像することにより容易に複製できる。記録材料としては、銀塩材料、重クロム酸ゼラチン乳剤、光重合性樹脂、光架橋性樹脂等公知の体積ホログラム記録材料が挙げられる。この体積ホログラム層の厚みとしては、一般には0.1μm〜50μm、好ましくは5〜20μmである。
保護層
ホログラム層表面を保護する保護層としては、ホログラム画像の視認性を悪化させないもので、保護効果が得られるものであれば限定されない。このような保護層としては、例えばポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ弗化エチレン系フィルム、ポリ弗化ビニリデンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、エチレン−ビニルアルコールフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリアミドフィルム、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリイミドフィルム等が例示され、保護フィルムの膜厚としては一般には2μm〜200μm、好ましくは10μm〜50μmである。
また、保護層上に保護性を高める目的で、必要に応じてハードコート処理を施すことも好ましい。ハードコート処理は、例えばシリコーン系、含フッ素シリコーン系、メラミンアルキッド系、ウレタン−アクリレート系(紫外線硬化型)等の樹脂をディッピング塗布、スプレー塗布、ロールコート塗布法により、乾燥後膜厚例えば1μm〜50μm、好ましくは3μm〜25μmに塗布することにより形成できる。
更に、偽造に際して例えば剛性の高いフィルムをホログラム積層体に貼着して、ホログラム積層体を破壊しないように高剛性フィルムごと剥離することを困難とするために、保護層表面又はハードコート処理面には離型処理が施されることが望ましい。離型処理は、フッ素系離型剤、シリコーン系離型剤、ステアリン酸塩系離型剤、ワックス系離型剤等をディッピング塗布、スプレー塗布、ロールコート塗布法により行なうことができる。
第1粘着剤層
第1粘着剤層は、本発明のホログラム積層体と、ホログラム貼付媒体とを接着するための層である。好ましくは第1粘着剤層は、ホログラム積層体をホログラム貼付媒体から剥がそうとする場合に、ホログラム層が切断または変形(破壊)される程度の力を要するもの、すなわちホログラム層の破壊強度より、粘着強度が高いものとする。また、ホログラム積層体の用途によっては、上記程度の接着力を有すると共に、ホログラム貼付媒体から完全にホログラム積層体および第1粘着剤層を何らかの方法で除去することができる材料とすることが好ましい。
このような第1粘着剤層の材料としては例えば、アクリル樹脂系、アクリル酸エステル樹脂系、酢酸ビニル樹脂系、またはこれらの共重合体系、スチレン−ブタジエン共重合体系、天然ゴム系、カゼイン系、ゼラチン系、ロジンエステル樹脂系、テルペン樹脂系、フェノール樹脂系、クロマインデン樹脂系、ポリビニルエーテル樹脂系、シリコーン樹脂系粘着剤等が挙げられる。また、粘着剤の代わりに天然ゴム系、再生ゴム系、クロロプレンゴム系、ニトリルゴム系、スチレン・ブタジエンゴム系、熱可塑性エラストマー系等のエラストマー系接着剤、また、エポキシ樹脂系、ポリウレタン系等の合成樹脂系接着剤、反応型アクリル系、シアノアクリレート系等の化学反応型接着剤、その他、UV硬化型接着剤、EB硬化型接着剤、更に、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂系、ポリアミド系、ポリエステル系、熱可塑性エラストマー系、反応ホットメルト系等のホットメルト系接着剤、また、水性接着剤である水溶性接着剤、エマルジョン系接着剤、ラテックス系接着剤、更に無機系接着剤等種々のものが挙げられる。これらの粘着剤層の厚みとしては、特に限定されないが例えば4μm〜20μmが好ましい。
第2粘着剤層
第2粘着剤層は、本発明のホログラム積層体においてホログラム層と保護層とを接着させるための層である。第2粘着剤層を形成する材料の具体例としては、第1粘着剤層と同様の材料が挙げられるが、好ましくは、第1粘着剤層よりも接着力の強いものとする。
第3粘着剤層
第3粘着剤層は、本発明のホログラム積層体において、ホログラム層と着色層とを接着させるための層である。第3粘着剤層を形成する材料の具体例としては、第1粘着剤層と同様の材料が挙げられるが、好ましくは、第1粘着剤層よりも接着力の強いものとする。
着色層
本発明のホログラム積層体は、ホログラム画像の視認性を高めるためにホログラム層の被貼付媒体側に着色層を設けることができる。着色層の色としては、例えば、黒、青、赤等が挙げられるが、記録されているホログラムが、コントラスト向上により、視認性が高められれば、どの色を適用しても良い。好ましくはホログラム像の色みと補色の関係にあるような色が好ましい。材料としては、例えば着色剤として、一般の有機顔料、無機顔料、染料等が適用でき、カーボンブラックやアニリンブラック等の黒色顔料、ナフトールレッドF5RK、フタロシアニンブルー等の着色顔料、アシッドブラック、クロムブラック、リアテクティブブラック等の黒色染料、ディスパースレッド、カチオンブルー、カチオンイエロー等の染料が例示され、これらを単独または混合して使用することができる。着色層形成材料としては一般の合成樹脂が挙げられ、例えば保護層と同様なプラスチックフィルムが挙げられ、フィルム成形時に、前記顔料・染料を混合することで、着色フィルムを作製することが可能である。また、第1粘着剤層を前記顔料・染料で着色することで、着色層を別に設ける必要がなくなり、ホログラム積層体を薄膜化することも可能になる。
ホログラム積層体作成用ラベル
本発明のホログラム積層体を被貼付媒体に貼付する前には、ホログラム積層体作成用ラベルとしておくことが取り扱いの便利などのため好ましい。ホログラム積層体作成用ラベルは、ホログラム積層体の第1粘着剤層に剥離フィルムを付着させたもの、あるいはさらに保護層に再剥離粘着シートを付着させたものが挙げられる。
剥離フィルム
剥離フィルムは、通常はホログラム積層体を貼付する直前にホログラム積層体の第1粘着剤層から剥がされるものである。材料としては、例えば、保護層と同様のプラスチックフィルム等が挙げられ、その表面がワックス処理、フッ素処理、シリコーン処理されることで、離型性が付与されているプラスチックフィルムが挙げられる。
再剥離粘着シート
再剥離粘着シートは、通常は、ホログラム積層体を貼付した後にホログラム積層体の保護層から剥がされるものである。この再剥離粘着シートを用いることにより、保護層を薄くすることができ、外力により切断または変形しやすいホログラム積層体を保管時や貼付時に保護することができる。再剥離粘着シートの材料としては、例えば、第1粘着剤層と同様の材料が挙げられ、第1〜3粘着剤層よりも接着力が弱いものである。再剥離粘着シートとしては、例えば基材フィルム/再剥離粘着剤層/剥離フィルムからなるものが挙げられ、ここから剥離フィルムを剥がして使用する。基材フィルムとしては、例えば保護層と同様のプラスチックフィルム等が挙げられる。再剥離粘着剤層としては、例えば、第1粘着剤層と同様の材料が挙げられ、第1〜3粘着剤層よりも接着力が弱いものである。また、剥離フィルムとしては、前記剥離フィルムと同様のものが挙げられる。
ホログラム貼付媒体
ホログラム貼付媒体は特に限定されないが、例えば偽造防止が必要な書類やカード、具体的には、身分証明書、免許証、受験票、通帳、クレジットカード、さらには機密文書、CD、CD−ROM、ビデオソフトおよびそれらの包装(開封シールとして第3者による開封を防止する)、精密機械の内部(不正分解防止用シールとして)が挙げられる。材料としては、例えば紙、合成紙、合成樹脂や金属、形態としては例えばフィルムやシート、カード、パスポートのような小冊子が挙げられる。
このような貼付媒体に用いることで、CD、CD−ROM、ビデオソフトなどの海賊版流通の防止、受験票の写真、金融機関の通帳の副印鑑などの不正交換の防止、精密機械の真正証明ラベルとして内部装置の不正分解による粗悪品流通の防止、機密文書、高級装飾品パッケージなどの封緘ラベルとして用いることによる第3者による開封の防止を図ることができる。
実施例1
(粘着剤溶液の作製)
下記の組成において粘着剤溶液を作製した。
アクリル系粘着剤(ニッセツPE−118;日本カーバイド工業製) 100重量部
MEK 30重量部
トルエン 15重量部
酢酸エチル 15重量部
イソシアネート系架橋剤(ニッセツCK−101;日本カーバイド工業製)2重量部
(保護層/粘着剤層/剥離フィルムAの作製)
剥離フィルムA(膜厚50μm、SP−PET05;東セロ製)上に、上記で得た粘着剤溶液を直ちに乾燥膜厚で20μmとなるようにコンマコーターで塗布した。これに延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム(膜厚20μm、OPU−2#20;東セロ製)をラミネートした。
(剥離フィルムA/粘着剤層/剥離フィルムBの作製)
剥離フィルムA(膜厚50μm、SP−PET05;東セロ製)上に、上記で得た粘着剤溶液のうち、イソシアネート系架橋剤の添加量を4重量部とした溶液を作製し、直ちに乾燥膜厚で20μmとなるようにコンマコーターで塗布した。これに剥離フィルムB(膜厚50μm、SP−PET02;東セロ製)をラミネートした。
(ホログラム層の作製)
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム/ホログラム記録材料(15μm)PETフィルムからなるホログラム記録フィルム(HRF800x001;デュポン製)の一方のPETフィルムを剥離し、ホログラム原版に密着させ476nm、532nm、647nmそれぞれの波長をもったレーザーでカラーリップマンホログラムを記録した。
(ホログラム積層体の作製)
上述のホログラム記録後、ホログラム層を原版から剥離し、その面に上記で得た剥離フィルムA/粘着剤層/剥離フィルムBから、剥離フィルムAを剥離してラミネートし、PET/ホログラム層/粘着剤層/剥離フィルムBを得た。
この積層体からPETフィルムを剥離し、上記で得たOPP/粘着剤層/剥離フィルムAから剥離フィルムAを剥離し、両者をラミネートして、OPP/粘着剤層/ホログラム層/粘着剤層/剥離フィルムBからなる、ホログラム積層体作製用ラベルを得た。
(切れ込み加工)
上記で得たホログラム積層体作製用ラベルの四隅を、図4(d)のように、抜き刃として両刃を使用し、ラベル上側から深さ55μmのところまで、ハーフカットした。さらにこの上から再剥離粘着シート(サンエー化研製H225E)を積層し、最終的なホログラム積層体作製用ラベルを完成させた。
得られたホログラム積層体作製用ラベルから剥離フィルムBを剥離し、身分証明書の顔写真上に貼付し、さらに再剥離粘着シートを剥離して、ホログラム積層体を得た。このホログラム積層体を顔写真上から剥がそうとすると、四隅の切れ込み部分でホログラム積層体は破断してしまい、再利用は不可能となった。また、写真上に残ったホログラム積層体は容易に取り除くことが可能であった。
実施例2
(ホログラム層の作製)
PETフィルム/ホログラム記録材料(15μm)/PETフィルムからなるホログラム記録フィルム(HRF800x001;デュポン製)の一方のPETフィルムを剥離し、ホログラム原版に密着させ476nm、532nm、647nmそれぞれの波長をもったレーザーでカラーリップマンホログラムを記録した。
(ホログラム積層体の作製)
上述のホログラム記録後、ホログラム層を原版から剥離し、その面に剥離フィルム/粘着剤層(約20μm)/剥離フィルムからなる両面粘着シート((リンテック製PA−10)より、一方の剥離フィルムを剥離してラミネートし、PET/ホログラム層/粘着剤層/剥離フィルムを得た。
この積層体からPETフィルムを剥離し、PET(25μm)/粘着剤層(約20μm)/剥離フィルムからなる粘着シート(リンテック製PET25PLシン)より剥離フィルムを剥離し、両者をラミネートして、PET/粘着剤層/ホログラム層/粘着剤層/剥離フィルムからなる、ホログラム積層体作製用ラベルを得た。
(切れ込み加工)
上記で得たホログラム積層体作製用ラベルに、抜き刃として両刃を使用し、ラベル上側から深さ45μmのところまで、図4(e)のように十字の切れ込みを入れた。さらにこの上から再剥離粘着シート(H225Eサンエー化研製)を積層し、最終的なホログラム積層体作製用ラベルを完成させた。
得られたホログラム積層体作製用ラベルから剥離フィルムを剥離し、時計の文字盤ガラスに貼付し、さらに再剥離粘着シートを剥離して、ホログラム積層体を得た。このホログラム積層体をガラスから剥がそうとすると、十字の切れ込み部分でホログラム積層体は破断してしまい、再利用は不可能となった。この際、ガラスからホログラム積層体は容易に剥離することができた。
実施例3
(ホログラム層の作製)
PETフィルム/ホログラム記録材料(15μm)/PETフィルムからなるホログラム記録フィルム(HRF800x001;デュポン製)の一方のPETフィルムを剥離し、ホログラム原版に密着させ476nm、532nm、647nmそれぞれの波長をもったレーザーでカラーリップマンホログラムを記録した。
(ホログラム積層体の作製)
上述のホログラム記録後、ホログラム層を原版から剥離し、その面に剥離フィルム/粘着剤層(約20μm)/黒PET(50μm)/粘着剤層(約20μm)剥離フィルムからなる両面粘着シート(リンテック製クロPET(w)PLシン)より、一方の剥離フィルムを剥離してラミネートし、PET/ホログラム層/粘着剤層/黒PET/粘着剤層/剥離フィルムを得た。
この積層体からPETフィルムを剥離し、PET(25μm)/粘着剤層(約20μm)/剥離フィルムからなる粘着シート(リンテック製PET25PLシン)より剥離フィルムを剥離し、両者をラミネートして、PET/粘着剤層/ホログラム層/粘着剤層/剥離フィルムからなる、ホログラム積層体作製用ラベルを得た。
(切れ込み加工)
上記で得たホログラム積層体作製用ラベルの周囲に、抜き刃として両刃を使用し、ラベル上側から深さ130μmのところまで、図4(f)に示したような鋭角の切れ込みを入れた。さらにこの上から再剥離粘着シート(H225Eサンエー化研製)を積層し、最終的なホログラム積層体作製用ラベルを完成させた。
得られたホログラム積層体作製用ラベルから剥離フィルムを剥離し、プラスチック製CDケースに貼付し、さらに再剥離粘着シートを剥離して、ホログラム積層体を得た。このホログラム積層体をケースから剥がそうとすると、周囲の切れ込み部分でホログラム積層体は破断してしまい、再利用は不可能となった。この際、ケースからホログラム積層体は容易に剥離することができた。
比較例
実施例3のうち、切れ込みを入れない以外は同様にして、ホログラム積層体作製用ラベルを作製した。貼付媒体をプラスチック製CDケースとし、同様の試験を実施したところ、ホログラム積層体は再利用が可能な状態で容易に剥離された。
1 保護層
2 体積ホログラム層
3 第1粘着剤層
4 切れ込み
5 剥離フィルム
6 第2粘着剤層
7 第3粘着剤層
8 着色剤層
9 ハードコート
10 再剥離粘着シート
11 ホログラム貼付媒体

Claims (5)

  1. 少なくとも第1粘着剤層、体積型ホログラム層および保護層を順次積層してなり、前記第1粘着剤層を被貼付媒体に粘着される体積型ホログラム積層体であって、
    前記体積型ホログラム積層体を構成する前記保護層に切れ込みが入っており、かつ前記第1粘着剤層の粘着強度が前記体積型ホログラム層の破壊強度よりも高くなっており、前記体積型ホログラム積層体を被貼付媒体に粘着させた後にこの体積型ホログラム積層体が被貼付媒体から剥離される際は、前記保護層の切れ込みによって前記体積型ホログラム層の切断または変形が促進され、前記第1粘着剤層が前記体積型ホログラム積層体とともに被貼付媒体から剥離されることを特徴とする、体積型ホログラム積層体。
  2. 前記体積型ホログラム層と前記保護層が、第2粘着剤層を介して積層されてなる、請求項1に記載の体積型ホログラム積層体。
  3. 少なくとも第1粘着剤層、着色層、第3粘着剤層、体積型ホログラム層および保護層を順次積層してなり、前記第1粘着剤層を被貼付媒体に粘着される体積型ホログラム積層体であって、
    前記体積型ホログラム積層体を構成する前記保護層に切れ込みが入ってなり、前記体積型ホログラム積層体を被貼付媒体に粘着させた後にこの体積型ホログラム積層体が被貼付媒体から剥離される際は、前記保護層の切れ込みによって前記体積型ホログラム層の切断または変形が促進され、前記第1粘着剤層が前記体積型ホログラム積層体とともに被貼付媒体から剥離されることを特徴とする、体積型ホログラム積層体。
  4. 少なくとも剥離フィルム、第1粘着剤層、体積型ホログラム層および保護層を順次積層してなり、前記剥離フィルムを剥離したのち前記第1粘着剤層を被貼付媒体に粘着される体積型ホログラム積層体作製用ラベルであって、
    前記体積型ホログラム積層体を構成する前記保護層に切れ込みが入ってなり、前記体積型ホログラム積層体を被貼付媒体に粘着させた後にこの体積型ホログラム積層体が被貼付媒体から剥離される際は、前記保護層の切れ込みによって前記体積型ホログラム層の切断または変形が促進され、前記第1粘着剤層が前記体積型ホログラム積層体とともに被貼付媒体から剥離される、体積型ホログラム積層体作製用ラベル。
  5. 少なくとも剥離フィルム、第1粘着剤層、体積型ホログラム層、保護層および再剥離フィルムを順次積層してなり、前記剥離フィルムを剥離したのち前記第1粘着剤層を被貼付媒体に粘着される体積型ホログラム積層体作製用ラベルであって、
    前記体積型ホログラム積層体を構成する前記保護層に切れ込みが入ってなり、前記体積型ホログラム積層体を被貼付媒体に粘着させた後にこの体積型ホログラム積層体が被貼付媒体から剥離される際は、前記保護層の切れ込みによって前記体積型ホログラム層の切断または変形が促進され、前記第1粘着剤層が前記体積型ホログラム積層体とともに被貼付媒体から剥離される、体積型ホログラム積層体作製用ラベル。
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