JP2019051462A - デシカント材、デシカント材の製造方法 - Google Patents

デシカント材、デシカント材の製造方法 Download PDF

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崇 中村
智弘 丸山
Tomohiro Maruyama
智弘 丸山
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Shusuke Kawai
秀介 河井
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Abstract

【課題】除湿対象の空気を適切に除湿する。【解決手段】デシカント材5は、除湿対象の空気が通流する除湿側流路2と、回収用の空気が通流する回収側流路3との交差領域25に設けられている。デシカント材5は、複数の板状基材51と、隣接する板状基材51、51の間に配置された波状基材52A、52Bと、を有している。波状基材52A、52Bは、一方側と他方側に位置する板状基材51に交互に接して設けられている。板状基材51と波状基材52で囲まれた空気の通流路Sa、Sbは、それぞれ交差領域25での回収用の空気の通流方向と、除湿対象の空気の通流方向に沿わせた向きで形成されている。板状基材51と波状基材52との接触部P1、P2が接着されていると共に、接触部の近傍領域に、板状基材51と波状基材52とに跨がる吸着材層54がフィレット状に設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、デシカント材、デシカント材の製造方法に関する。
特許文献1には、空調用の空気の流路上に吸湿器を配置した車両用の空調装置が開示されている。
特開平08−067136号公報
この空調装置では、吸着器が備える吸湿材(デシカント材)に、空調用の空気に含まれる水分を吸着させて空調用の空気を除湿する。そして、吸湿材が吸着した水分で飽和した場合には、吸湿材を再生用ヒータで加熱して水分を吸湿材から脱着させることで、吸湿材を賦活する。
この空調装置は、吸湿材を賦活している間は、吸湿材への水分の吸着を行うことができない仕様となっている。
そのため、除湿対象の空気を吸着させる吸着領域と、吸着された水分を脱着させる脱着領域が設定された吸湿材(デシカント材)を備える空調装置が種々提案されている。
この空調装置では、除湿対象の空気に含まれる水分を吸着領域に吸着させる一方で、吸着された水分を脱着領域から回収用の空気に放出させることで、デシカント材を飽和させることなく、除湿対象の空気の除湿を連続して行えるようにしている。
この種の空調装置に用いられるデシカント材として、例えば、図8に示すデシカント材100がある。
図8は、従来例に係るデシカント材100を説明する図である。図8の(a)は、デシカント材100の配置を説明する図である。図8の(b)は、(a)における領域Aの断面図であって、接着不良に起因する回収用の空気の漏れを説明する図である。図8の(c)は、(a)における領域Bの断面図であって、接着不良に起因する除湿対象の空気の漏れを説明する図である。
このデシカント材100は、間隔をあけて互いに平行に配置された複数の板状基材101、101の間に、波状基材102(102A、102B)を配置した基本構成を有している。
波状基材102(102A、102B)は、当該波状基材102(102A、102B)の一方側に位置する板状基材101と、他方側に位置する板状基材101とに、交互に接して設けられている。
デシカント材100では、波状基材102(102A、102B)と板状基材101とが互いに接触する領域が、接着剤103で接着されており、板状基材101と波状基材102で囲まれた空間が、空気の通流路Sa、Sbとなっている。
このデシカント材100は、回収用の空気の通流方向に沿わせた向きで空気の通流路Saを形成する波状基材102Aと、除湿対象の空気の通流方向に沿わせた向きで空気の通流路Sbを形成する波状基材102Bを、を有している。
そして、これら波状基材102Aと波状基材102Bは、板状基材101の並び方向で交互に位置しており、波状基材102Aが形成する空気の通流路Saと、波状基材102Bが形成する空気の通流路Sbとが、板状基材101の並び方向から見て直交している。
ここで、波状基材102(102A、102B)と、板状基材101との接着部Rに、接着が不十分な領域R’が生じ、波状基材102(102A、102B)と板状基材101とが互いに接触する領域に隙間が生じることがある。
かかる場合、この接着が不十分な領域から、通流路を通流する空気が漏出する。
ここで、空気の通流方向から見て、デシカント材100では、一対の板状基材101、101の間が解放されている。
例えば、除湿対象の空気の通流方向から見ると、除湿対象の空気の通流路の形成に関与しない波状基材102Aは、除湿対象の空気の通流路を形成する板状基材101、101の間で露出している。
図8の(b)、(c)に示すように、波状基材102Aと板状基材101との接着が不十分な領域(図中、接着不良参照)が、デシカント材100の端に存在する場合がある。
かかる場合、通流路Saを通流する回収用の流体が、波状基材102Aと板状基材101との間に生じた隙間を通って、除湿対象の空気の排出側の面から排出されることがある(図8の(b)参照)。
そうすると、デシカント材100を通過した除湿対象の空気(除湿)に、回収用の空気が混ざってしまい、除湿対象の空気が適切に除湿されなくなる場合がある。
そこで、除湿対象の空気を適切に除湿できるようにすることが求められている。
本発明は、
除湿対象の空気に含まれる水分の吸着と、吸着した水分の回収用の空気への放出が可能なデシカント材であって、
前記デシカント材は、前記除湿対象の空気が通流する除湿側流路と、前記回収用の空気が通流する回収側流路との交差領域に設けられており、
前記デシカント材は、間隔をあけて配置された複数の板状基材と、隣接する前記板状基材の間に配置された中間基材と、を有しており、
前記中間基材は、当該中間基材の一方側に位置する板状基材と、他方側に位置する板状基材とに交互に接して設けられて、前記板状基材と前記中間基材で囲まれた空間が、空気の通流路となっており、
前記中間基材は、前記板状基材との接触部が接着されていると共に、前記接触部の少なくとも近傍領域に、前記板状基材と前記中間基材とに跨がって吸着材層がフィレット状に設けられており、
前記吸着材層は、前記空気の通流路の長手方向の全長に亘る範囲に設けられており、
前記中間基材は、
前記空気の通流路を、前記交差領域における前記除湿対象の空気の通流方向に沿わせた向きで形成する第1中間基材と
前記空気の通流路を、前記交差領域における前記回収用の空気の通流方向に沿わせた向きで形成する第2中間基材と、を有している構成とした。
本発明によれば、除湿対象の空気を適切に除湿できる。
デシカント材を説明する図である。 デシカント材を説明する図である。 デシカント材の作成過程の一部を説明する図である。 フィレット状に設けた吸着材層の作用を説明する図である。 変形例にかかるデシカント材を説明する図である。 変形例にかかるデシカント材を説明する図である。 変形例にかかるデシカント材を説明する図である。 従来例にかかるデシカント材を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態を、車両用の空調装置に採用されるデシカント材5の場合を例に挙げて説明する。
図1は、本実施形態にかかるデシカント材5を説明する図である。
この図1では、車両用の空調装置におけるデシカント材5の配置を説明するために、除湿対象の空気の流路である除湿側流路2と、回収用の空気の流路である回収側流路3を、仮想線で示している。
デシカント材5は、車両用の空調装置における空気の流路に設けられている。デシカント材5は、流路を通流する除湿対象の空気の除湿に用いられる。
ここで、除湿対象の空気とは、空調装置の温度調節部で温度が調整された空気(空調空気)や、車室内および/または車室外から取り込まれて温度調節部に到達する前の空気である。何れにおいても、除湿対象の空気の湿度(絶対湿度)が高い場合を想定している。
デシカント材5は、除湿対象の空気に含まれる水分の吸着と、吸着した水分の回収用の空気への放出が可能である。
ここで、回収用の空気とは、車室外から取り込んだ空気である。回収用の空気は、除湿対象の空気よりも湿度(絶対湿度)が低い空気である。
本実施形態では、車室外から回収側流路3に取り込まれた回収用の空気は、除湿側流路2との交差領域25を通過した後、車外に排出される。
デシカント材5は、除湿対象の空気が通流する除湿側流路2と、回収用の空気が通流する回収側流路3とが交差する交差領域25に設けられている。交差領域25においてデシカント材5は、除湿側流路2と回収側流路3とに跨がって設けられている。
交差領域25に設けられたデシカント材5は、除湿対象の空気に接触する領域(吸着領域)に水分を吸着する一方で、回収用の空気に接触する領域(脱着領域)から、吸着した水分を脱着させる。
これにより、除湿対象の空気がデシカント材5を通過する際に除湿されると共に、回収用の空気が、デシカント材5を通過する際に、デシカント材5に吸着されている水分を取り込んで加湿される。
このデシカント材5では、回収用の空気が回収側流路3を連続して通流することで、デシカント材5に吸着されている水分を、連続して脱着させることができる。
そのため、回収側流路3での回収用の空気の通流を行いつつ、除湿側流路2での除湿対象の空気の通流を行うことで、デシカント材5を吸着した水分で飽和させることなく、除湿対象の空気に含まれる水分のデシカント材5への吸着を連続して行える。
図2は、デシカント材5の構成を説明する図である。図2の(a)は、デシカント材5の一部を分解して示した分解斜視図である。図2の(b)は、板状基材51と、波状基材52(52A、52B)の配置を説明する図である。図2の(c)は、(b)におけるA−A断面図であって、板状基材51と、波状基材52(52A、52B)の配置を説明する図である。なお、図2の(b)、(c)は、デシカント材5の一部の領域を抜き出した図であり、図2の(b)、(c)では、並び方向で隣接する3枚の板状基材51と、これら3枚の板状基材51の間の波状基材52A、52Bのみを示している。
図2に示すように、デシカント材5は、間隔Wxを開けて互いに略平行に配置された複数の板状基材51と、板状基材51、51の間に配置された波状基材52(52A、52B)と、を有している。
波状基材52(52A、52B)は、板状基材51の並び方向で隣接する一対の板状基材51、51の間に設けられている。一対の板状基材51、51の間には、波状基材52Aと波状基材52Bの何れか一方が設けられている。
板状基材51は、正面視において矩形形状を成している。この板状基材51の四辺のうちの対向する二辺である側縁部510、510と、残りの対向する二辺である側縁部511、511は、側面視においてそれぞれ直線状を成している。対向する側縁部510、510と、対向する側縁部511、511は、正面視において互いに直交している。
波状基材52(52A、52B)は、正面視において矩形形状を成している。板状基材51の並び方向から見て、すなわち正面視において波状基材52(52A、52B)は、板状基材51と重なる大きさで形成されている。
本実施形態では、波状基材52Aと波状基材52Bは、同一の形状および大きさで形成されている。
以下の説明においては、波状基材52A、52Bを特に区別しない場合には、単純に波状基材52と標記する。
この波状基材52の四辺のうちの対向する二辺である側縁部520、520は、側面視において直線状を成しており、残りの二辺である側縁部521、521は、側面視において波状を成している。
波状基材52(52A、52B)は、当該波状基材52を挟んで一方側に位置する板状基材51と、他方側に位置する板状基材51とに交互に接して設けられている。
側面視において側縁部521、521は、板状基材51との接触部P1、P2側が円弧状を成している。側縁部521、521は、円弧状を成す領域の頂点が、板状基材51との接触部P1、P2となっている。
側面視において側縁部521、521は、折れ曲がり点のない波形状で形成されている。そして、側面視において側縁部521、521の波形状は、他の側縁部520、520の長手方向の全長に亘って保持されている。
波状基材52と板状基材51との接触部P1、P2は、ガスバリア性(ガス不透過性)を有する接着剤53で接続されている。
波状基材52と、この波状基材52の一方側に位置する板状基材51との接触部P1、P1の間隔Pと、波状基材52と、この波状基材52の他方側に位置する板状基材51との接触部P2、P2の間隔Pは、略同じピッチとなっている。
デシカント材5では、板状基材51と、波状基材52とが交互に配置されている。板状基材51の並び方向で隣り合う波状基材52A、52Bは、向きを90度ずつ異ならせて設けられている。
一対の板状基材51、51の間には、波状基材52A、52Bと一対の板状基材51、51とで囲まれた複数の空間Sa、Sbが、略同じ開口断面積で形成されている。
そして、波状基材52Aと、この波状基材52Aの両側に位置する板状基材51、51との間に形成される空間Saと、波状基材52Bと、この波状基材52Bの両側に位置する板状基材51、51との間に形成される空間Sbとが直交している。
交差領域25に設けられたデシカント材5では、波状基材52Aが、空気の通流路となる空間Saを、回収用の空気の通流方向に沿わせた向きで形成している。また、波状基材52Bが、空気の通流路となる空間Sbを、除湿対象の空気の通流方向に沿わせた向きで形成している。
そして、交差領域25(図1参照)に設けられたデシカント材5では、空間Saが、交差領域25を回収用の空気の通流方向に横切っており、空間Sbが、交差領域25を除湿対象の空気の通流方向に横切っている。
よって、デシカント材5では、波状基材52Aが形成する空間Saが、回収用の空気の通流路Saとなっており、波状基材52Bが形成する空間Sbが、除湿対象の空気の通流路Sbとなっている。
なお、以下の説明においては、空間Sa、Sbを、それぞれ通流路Sa、Sbとも標記する。
デシカント材5では、再生用流体の通流路Saを形成する波状基材52Aと、除湿対象の空気の通流路Sbを形成する波状基材52Bとが、板状基材51の並び方向で交互に設けられている。
そのため、板状基材51の並び方向で隣接する通流路Sa、Sbは、共通の板状基材51を間に挟んで隣接している。通流路Saと通流路Sbとの間の板状基材51は、これら通流路Saと通流路Sbとの境界壁として機能している。
デシカント材5では、空気の通流方向から見て、一対の板状基材51、51の間が解放されている。
例えば、図2の(a)に示すように、除湿対象の空気の通流方向から見ると、除湿対象の空気の通流路Sbを形成する一対の板状基材51、51の並び方向における側方で、通流路Sbの形成に関与しない波状基材52Aの側縁部520が露出している。
そのため、波状基材52Aが形成した通流路Saのうち、交差領域25において除湿側流路2(図1参照)に接する位置にある通流路Sでは、当該通流路Sに流入した回収用の空気は、一対の板状基材51、51の間を通って除湿側流路2内に流入できる。
同様にして、回収用の空気の通流方向から見ると、回収用の空気の通流路Saを形成する一対の板状基材51、51の並び方向における側方で、通流路Saの形成に関与しない波状基材52Bの側縁部520が露出している。
そのため、波状基材52Bが形成した通流路Sbのうち、交差領域25において回収側流路3(図1参照)に接する位置にある通流路Sでは、当該通流路Sに流入した除湿対象の空気は、一対の板状基材51、51の間を通って回収側流路3内に流入できる。
本実施形態では、デシカント材5が枠体10(図1参照)に収容された状態で、交差領域25に設置されている。
そして、デシカント材5の複数の通流路Sa、Sbのうち、通流路Sa、Sbを通流する空気が、他の通流路Sb、Saを通流する空気と混ざり合う位置にある通流路は、枠体10により開口が塞がれている。これにより、他の通流路Sb、Saを通流する空気と混ざり合う位置にある通流路への空気の流入が、枠体10により阻止されている。
そのため、波状基材52と板状基材51との接触部P1、P2が、接着剤53で適切に接続されている場合には、通流路Sa、Sbを通流する空気同士が、デシカント材5を通過する際に混ざり合わないようになっている。
すなわち、通流路Sa、Sbを通流する(回収用の空気、除湿対象の空気)が、他の通流路Sb、Saを通流する空気(除湿対象の空気、回収用の空気)と混ざり合わないようになっている。
本実施形態では、デシカント材5Aを構成する板状基材51と波状基材52(52A、52B)が、水分の吸着と脱着が可能な不織布や紙で形成されている。
さらに、板状基材51と波状基材52には、吸着と脱着の効率の向上を期待して、吸着材が、担持または含浸させて設けられている。
ここで、本明細書における用語「吸着材」は、水分を保持(吸着)する特性を有する有機系の高分子材料や無機材料であって、この材料の表面に、水分を吸着させるもの(一般的な吸着材)だけではなく、材料の内部に水分を収容するものの両方を意味している。
また、吸着材において水分は、基材に保持された吸着材の間での移動と、吸着材と基材との間での移動が可能な状態で保持されている。
本実施形態では、波状基材52と板状基材51との接着部である接触部P1、P2の近傍に、吸着材を含む吸着材層54がフィレット状に設けられている(図2の(b)、(c)参照)。
吸着材層54は、接触部P1、P2の近傍領域に、板状基材51と、波状基材52(52A、52B)とに跨がってフィレット状に設けられている。
通流路Sa、Sbの各々では、通流路Sa、Sbの内周に露出する接着剤53の表面が、吸着材層54により完全に覆われている。
さらに通流路Sa、Sbでは、空気(再生用流体、回収用流体)の通流方向の全長に亘って吸着材層54が設けられている。そのため、通流路Sa、Sbの内周に露出する接着剤53の表面は、通流路Sa、Sbの長手方向の全長に亘って、吸着材層54で覆われている。
本実施形態では、吸着材層54の膜厚が、好ましくは0.2mm以下、より好ましくは0.1mm以下となるように、吸着材層54がフィレット状に設けられている。
吸着材層54は、樹脂製のバインダに、粉状の吸着材(吸湿材)を分散させたものである。なお、吸着材層54は、粉状でない他の吸着材を含んでいても良い。
本実施形態では、ガスバリア性(ガス不透過性)、少なくとも空気を通さない特性を持つ樹脂材料が、バインダとして採用されている。
さらに、バインダは、デシカント材5を構成する不織布や紙などに対する接着力の高いものであることが好ましい。
本実施形態では、高分子系の吸着材を粉状にしたものを、粉状の吸着材として用いることが好ましい。そして、この高分子系の吸着材は、前記した吸着材と同様に、表面に水分を吸着するだけでなく、材料の内部にも水分を収容可能な特性を有していることが好ましい。
本実施形態では、粉状の吸着材の粒子径(D50)は、フィレット状に設けられる吸着材層54の厚みに応じて適宜選択される。
例えば、フィレット状に設けられた吸着材層54の厚みが0.2mm以下である場合には、この厚み未満となる粒子径(D50)であることが好ましい。
なお、吸着材層54は、粉状の吸着材の他に、粒状の吸着材など従来公知の他の吸着材(吸湿材)を含んでいても良い。
なお、本実施形態では、吸着材層54を通流路Sa、Sbの所定範囲に設ける際には、バインダと粉状の吸着材とを水系の溶媒に分散させた分散系の溶液が用いられる。
図3は、デシカント材5の作成過程を説明する図である。なお、図3では、説明の便宜上、作成過程のデシカント材5を見る方向を、板状基材51の積層方向における一方側と他方側との間で、交互に切り換えて示している。
デシカント材5の製造過程には、少なくとも以下の2つの工程が含まれている。
第1工程:板状基材51と波状基材52とを、板状基材51の並び方向に交互に配置しながら、板状基材51と波状基材52とを接合して、デシカント材の基本構成体を形成する。
第2工程:デシカント材5の内部に形成された空気の通流路Sa、Sbに、吸着材層54を設ける。
第1工程では、(I)デシカント材5の作成に用いられる波状基材52(52A、52B)の各々において、板状基材51との接触部P1、P2となる領域に接着剤53を塗布する。そして、(II)支持台などに載置された板状基材51に、波状基材52Aを載置して、波状基材52Aと板状基材51とを互いに接着する。
そして、(III)板状基材51に載置された波状基材52Aの上に、板状基材51を載置して、板状基材51と波状基材52Aを互いに接着する。続いて、(IV)波状基材52Aに載置された板状基材51に、波状基材52Bを載置して、波状基材52Bと板状基材51を互いに接着する。
この際に、波状基材52Bは、先に載置した波状基材52Aの向きに対して、90度向きを異ならせた状態で板状基材51の上に載置する。波状基材52Aが形成する通流路Saと、波状基材52Bが形成する通流路Sbの向きを、デシカント材5が設置される交差領域25における回収用の空気の通流方法と、除湿対象の空気の通流方向とに、それぞれ沿わせるためである。
そして、(V)板状基材51に載置された波状基材52Bの上に、板状基材51を載置して、板状基材51と波状基材52Bを互いに接着する。
以降、上記した(II)から(V)までを、最後の板状基材51になるまで繰り返して、板状基材51と波状基材52とを交互に接着することで、デシカント材5の基本構成体が作成される。
なお、第1工程では、板状基材51と波状基材52とを交互に重ねる前に、波状基材52(52A、52B)の板状基材51との接触部P1、P2となる領域に接着剤53を塗布する場合を例示した。波状基材52(52A、52B)を板状基材51に載置する際に、板状基材51との接触部P1、P2となる領域に接着剤53を塗布するようにしても良い。
また、本実施形態では、波状基材52(52A、52B)の方に接着剤53を塗布する場合を例示したが、板状基材51における波状基材52(52A、52B)との接触部P1、P2となる領域に接着剤53を塗布しても良い。さらに、波状基材52(52A、52B)における板状基材51との接触部P1、P2となる領域と、板状基材51における波状基材52(52A、52B)との接触部P1、P2となる領域の両方に接着剤53を塗布しても良い。
第2工程は、吸着材層54を構成するバインダと粉状の吸着材とを水系の溶媒に分散させた分散系の溶液を事前に用意したうえで実施される。
第2工程では、(I)第1工程で作成したデシカント材5の通流路Sa、Sbの各々において、吸着材層54を設ける所定範囲に、塗布や噴霧などにより分散系の溶液を付着させる。そして、(II)加熱などにより溶媒を蒸発させることで、通流路Sa、Sbにおける分散系の溶液が塗布された所定範囲に、吸着材層54をフィレット状に形成する。
なお、第2工程の(I)では、分散系の溶液が、波状基材52と板状基材51との接触部P1、P2の近傍において、板状基材51と波状基材52(52A、52B)とに跨がるように塗布または噴霧される。
さらに、分散系の溶液は、デシカント材5の通流路Sa、Sbの長手方向の全長に亘る範囲に塗布または噴霧される。
通流路Sa、Sbの内周に露出する接着剤53の表面が、分散系の溶液により完全に覆われるようにすることで、通流路Sa、Sbの内周に露出する接着剤53の表面が、最終的に形成される吸着材層54のフィレットにより完全に覆われるようにするためである。
なお、ここで説明した吸着材層54の形成方法は一例であり、適宜適切な方法が利用可能である。
以下、吸着材層54が設けられたデシカント材5の作用を説明する。
図4は、デシカント材5における吸着材層54の作用を説明する図である。
前記したように、デシカント材5は、板状基材51と波状基材52(52A、52B)とを、板状基材51の積層方向に交互に配置しながら、板状基材51と波状基材52とを接合して形成する。
この際に、波状基材52と板状基材51との接触部P1、P2に、板状基材51の積層方向の荷重をかけることで、板状基材51と波状基材52(52A、52B)との接触部P1、P2が、接触部P1、P2に介在させた接着剤53により接着される。
そのため、デシカント材5では、板状基材51と波状基材52(52A、52B)との接着が不十分な場所が生じることがあり、この接着が不十分な場所に隙間が生じることがある(図4の(a)参照)。
実施形態にかかるデシカント材5では、波状基材52と板状基材51との接着部である接触部P1、P2の近傍に、吸着材を含む吸着材層54が、板状基材51と、波状基材52(52A、52B)とに跨がって、フィレット状に設けられている。
そのため、板状基材51と波状基材52(52A、52B)との接触部P1、P2が、接着剤53で適切に接着されていない場所では、接着が不十分であることに起因して生じた隙間と、通流路Sa、Sbとの連絡が吸着材層54により遮断されている。
さらに、吸着材層54は、ガスバリア性(ガス不透過性)を有する樹脂製のバインダに、粉状の吸着材(吸湿材)を分散させたものである。よって、通流路Sa内の回収用の空気や、通流路Sb内の除湿対象の空気が、吸着材層54を通過できないようになっている。
そのため、通流路Saを通流する回収用の空気は、隣接する他の通流路Saに流入できなくなっており、通流路Sbを通流する除湿対象の空気も、隣接する他の通流路Sbに流入できなくなっている。
例えば、図4の(b)に示すように、通流路Saを形成する波状基材52Aにおいて、接着が不十分な場所が、通流路Sbの出口側の近傍に生じている場合がある。
この際に、吸着材層54が設けられていない場合には、通流路Sa内の回収用の空気が、板状基材51と波状基材52Aとの間に生じた隙間を通って、隣接する他の通流路S(不完全な形状の通流路)に流入する。
そして、この隣接する他の通流路Sは、通流路Sbの空気の通流方向における下流側の出口に開口しているので、デシカント材5を通過する回収用の空気の一部が、除湿対象の空気の流路(除湿側流路2)側に排出されて、除湿対象の空気(除湿)に混ざってしまう。
回収用の空気が除湿対象の空気に混ざると、除湿対象の空気の除湿が不十分になる場合がある。
上記したように、本実施形態では、接着が不十分であることに起因して生じた隙間が、吸着材層54に含まれる吸湿材と、ガスバリア性(ガス不透過性)を有する樹脂製のバインダで塞がれている。
よって、波状基材52(52A、52B)と板状基材51との接触部の一部に、接着が不十分であることに起因して隙間が生じていても、通流路Saを通流する回収用の空気と、通流路Sbを通流する除湿対象の空気とが、最終的に混ざり合わないようになっている。
さらに、吸着材層54に含まれる粉状の吸着材が、通流路Sa、Sbを通流する空気(回収用の空気、除湿対象の空気)と吸着材との接触機会を増やしている。
よって、デシカント材5が吸着された水分で飽和することを防止しつつ、除湿対象の空気の除湿を連続して、高い除湿効率で行えるようになっている。
以下、実施形態にかかるデシカント材5の特徴を、効果と共に列挙する。
(1)デシカント材5は、除湿対象の空気に含まれる水分の吸着と、吸着した水分の回収用の空気への放出が可能である。
デシカント材5は、除湿対象の空気が通流する除湿側流路2と、回収用の空気が通流する回収側流路3との交差領域25に設けられている。
デシカント材5は、間隔をあけて配置された複数の板状基材51と、隣接する板状基材51、51の間に配置された波状基材52(中間基材)と、を有している。
波状基材52は、波状基材の一方側に位置する板状基材51と、他方側に位置する板状基材51とに交互に接して設けられて、板状基材51と波状基材52で囲まれた空間Sa、Sbが、空気の通流路Sa、Sbとなっている。
板状基材51と波状基材52との接触部P1、P2が接着されていると共に、接触部P1、P2の少なくとも近傍領域に、板状基材51と波状基材52とに跨がる吸着材層54がフィレット状に設けられている。
吸着材層54は、空気の通流路Sa、Sbの長手方向の全長に亘る範囲に設けられている。
波状基材52は、波状基材52A(第2中間基材)と、波状基材52B(第1中間基材)とを有している。
波状基材52A(第2中間基材)は、空気の通流路Saを、交差領域25における回収用の空気の通流方向に沿わせた向きで形成する。
波状基材52B(第1中間基材)は、空気の通流路Sbを、交差領域25における除湿対象の空気の通流方向に沿わせた向きで形成する。
このように構成すると、板状基材51と波状基材52における接触部P1、P2の近傍領域が、板状基材51と波状基材52とに跨がってフィレット状に設けられた吸着材層54で覆われる。
よって、板状基材51と波状基材52とが互いに接触する接触部P1、P2に、接着が不十分であることに起因する隙間が生じても、隣接する通流路同士が、隙間を介して連通することを好適に防止できる。
例えば、図4の(b)の場合、波状基材52Aと板状基材51との接触部に隙間が生じているが、この隙間を挟んで隣接する通流路Sa、Sの連通が、フィレット状に設けられた吸着材層54で阻止される。
よって、隙間が生じた箇所が、デシカント材5における除湿対象の空気の通流路Sbの出口の近くであっても、通流路Saを通流する回収用の空気が、デシカント材5の出口近くまで移動して漏出しないようになっている。
これにより、交差領域25において回収用の空気が、回収側流路3から除湿側流路2に漏出することを阻止できる。
同様に、波状基材52Bと板状基材51との接触部に隙間が生じた場合であっても、波状基材52Bが形成する通流路Sbを通流する回収用の空気が、デシカント材5の出口近くまで移動して漏出しない。
これにより、交差領域25において除湿対象の空気が、除湿側流路2から回収側流路3に漏出することを阻止できる。
よって、板状基材51と波状基材52(52A、52B)との接触部P1、P2における接着不良に起因して、除湿対象の空気と回収用の空気とが、デシカント材5を通過する際に混ざり合うことを好適に防止できる。これにより、除湿対象の空気を適切に除湿できる。
冬季における暖房運転時であって、車両用の空調装置が、車室内の空気を取り込んで温度を調節した後に車室内に循環させる動作モード(デシカントモード)である場合には、回収側流路3を車室外から取り込んだ温度が低い空気が通流する。
そのため、車室内から取り込んだ除湿対象の空気と、車室外から取り込んだ温度が低い回収用の空気とが混ざり合うと、除湿対象の空気の温度が低下する。
そうすると、車室内から取り込んだ除湿対象の空気が、温度調節部に供給される前の空気である場合には、回収用の空気との混合により温度が低下した空気が、空調装置の温度調節部に供給されるため、空調装置での熱量的な負荷が大きくなる。
車室内から取り込んだ除湿対象の空気が、温度調節部で温度が調節された後の空気(空調空気)である場合には、目的とする温度よりも低い温度の空調空気が、車室内に供給されてしまう。
上記のように構成すると、車室内から取り込んだ除湿対象の空気と、車室外から取り込んだ温度が低い回収用の空気とが混ざり合うことを好適に防止できるので、空調装置での熱量的な負荷の増大や、空調空気の温度の目的温度からの乖離を防ぐことができる。
特に、デシカント材5の容積が小さくなるほど、接着不良に起因する車室内から取り込んだ除湿対象の空気と、車室外から取り込んだ温度が低い回収用の空気との混ざり合いの影響が大きくなる。
上記のように構成したことで、デシカント材5の容積を小さくすることができ、車両用の空調装置の小型化が期待できる。
また、吸着材層54に含まれる吸着材が、除湿対象の空気に含まれる水分の吸着と、吸着した水分の回収用の空気への放出に寄与するので、デシカント材5における吸着量の増加と、除湿対象の空気の除湿効率の向上が期待できる。
(2)吸着材層54は、樹脂製のバインダに、少なくとも粉状の吸湿材(吸着材)分散させたものである。
吸着材層54は、粉状の吸湿材の他に、他の吸湿材を含んでいても良い。
このように構成すると、板状基材51と波状基材52との接触部P1、P2に、接着が不十分であることに起因する隙間が生じていても、フィレット状に設けた吸着材層54の樹脂製のバインダと吸湿材で、板状基材51と波状基材52との隙間を塞ぐことができる。
また、吸着材層54に含まれる吸着材(吸湿材)が、除湿対象の空気に含まれる水分を吸着するので、除湿側流路2を通流する除湿対象の空気をより確実に除湿できる。
さらに、粉状の吸着材を採用することで、空気の通流路における吸湿材の比表面積が増える。これにより、除湿対象の空気と吸着材との接触機会が増えるので、より多くの水分を、除湿対象の空気から吸着して、吸着した水分を回収用の空気に放出できる。
(3)バインダは、ガス不透過性を持つ樹脂材料である。
このように構成すると、除湿対象の空気や回収用の空気は、吸着材層54を通過できないことになる。
よって、板状基材51と波状基材52との接触部P1、P2に、接着が不十分であることに起因する隙間が生じていても、フィレット状に設けた吸着材層54が、隙間を覆っている。
そのため、除湿対象の空気や回収用の空気が、接触部P1、P2に生じた隙間を通過することを好適に阻止できる。
これにより、除湿側流路2と回収側流路3との交差領域25において、デシカント材5における板状基材51と波状基材52との接触部P1、P2の接着不足に起因して、除湿対象の空気と回収用の空気とが混ざり合うことを好適に防止できる。
(4)デシカント材5は、
波状基材52B(第1中間基材)が板状基材51との間に形成する空気の通流路Sbと、波状基材52A(第2中間基材)が板状基材51との間に形成する空気の通流路Saとが、共通の板状基材51を間に挟んで隣接した領域を有している。
このように構成すると、除湿対象の空気が通流する空気の通流路Sbと、回収用の空気が通流する空気の通流路Saとが、共通の板状基材51を間に挟んで位置している。
そのため、除湿対象の空気から板状基材51の一方側の面に吸着した水分を、板状基材51の他方側の面から回収用の空気に速やかに放出させることができるので、デシカント材5において水分の吸着量が飽和することがない。これにより、除湿対象の空気の除湿を連続して行うことができる。
以下、実施形態にかかるデシカント材5の製造方法の特徴を、効果と共に列挙する。
(5)デシカント材5の製造過程には、少なくとも以下の2つの工程が含まれている。
第1工程:板状基材51と波状基材52とを、板状基材51の並び方向に交互に配置しながら、板状基材51と波状基材52とを接合して、デシカント材を形成する。
第2工程:デシカント材5の内部に形成された空気の通流路Sa、Sbに、吸着材層54を設ける。
第1工程において互いに接合される板状基材51と波状基材52では、板状基材51における波状基材52との接触部P1、P2と、波状基材52における板状基材51との接触部P1、P2のうちの少なくとも一方に接着剤53が塗布されている。
第2工程では、少なくとも板状基材51と波状基材52との接触部P1、P2が、吸着材層54で覆われている。
このように構成すると、通流路Sa、Sbの各々では、通流路Sa、Sbの内周に露出する接着剤53の表面が、板状基材51と波状基材52とに跨がる吸着材層54により完全に覆われる。
これにより、板状基材51と波状基材52との接触部P1、P2に、接着が不十分であることに起因する隙間が生じていても、吸着材層54により、板状基材51と波状基材52との隙間を塞ぐことができる。
よって、通流路Sa、Sbを通流する空気が、接触部P1、P2に生じた隙間を通って、他の通流路Sa、Sbに流入することを防止できる。
これにより、通流路Sa、Sbを通流する空気が、隣接する他の通流路Sa、Sbを通って、デシカント材5の端まで移動して漏出することを好適に防止できる。
よって、除湿対象の空気と回収用の空気とが、デシカント材5を通過する際に混ざり合うことを好適に防止できるので、除湿対象の空気を適切に除湿できる。
また、吸着材層54に含まれる吸着材が、除湿対象の空気に含まれる水分の吸着と、吸着した水分の回収用の空気への放出に寄与するので、デシカント材における吸着量の増加と、除湿対象の空気の除湿効率の向上が期待できる。
(6)第2工程では、吸着材層54を構成するバインダと粉状の吸着材とを水系の溶媒に分散させた分散系の溶液が用いられる。
第2工程では、第1工程で作成したデシカント材5の通流路Sa、Sbの各々において、吸着材層54を設ける所定範囲に、塗布や噴霧などにより分散系の溶液を付着させる。そして、加熱などにより溶媒を蒸発させることで、通流路Sa、Sbにおける分散系の溶液が塗布された所定範囲に、吸着材層54を形成する。
吸着材層54は、板状基材51と波状基材52との接触部P1、P2の近傍領域に、板状基材51と波状基材52とに跨がってフィレット状に設けられる。
このように構成すると、板状基材51と波状基材52との接触部P1、P2に、接着が不十分であることに起因する隙間が生じていても、通流路Sa、Sbを通流する空気が、接触部P1、P2に生じた隙間を通って、他の通流路Sa、Sbに流入することを防止できる。
図5は、変形例1にかかるデシカント材5Aを説明する図である。
図5の(a)は、変形例にかかるデシカント材5Aの要部を説明する図である。この図5の(a)では、波状基材52Aと板状基材51との接触部における接触不良が生じている部位と、波状基材52Bと板状基材51との接触部における接触不良が生じていない部位を拡大して示している。
図5の(b)は、デシカント材5Aの通流路Sa、Sbにおける吸着材の層(吸着材層54)が設けられた範囲を説明する図である。
デシカント材5Aでは、通流路Saと通流路Sbの内周面が、全面に亘って吸着材層54で覆われている。
そのため、デシカント材5Aは、前記したデシカント材5とは、吸着材層54が設けられている範囲が異なっている。前記したデシカント材5では、板状基材51と波状基材52(52A、52B)とに跨がる所定範囲にのみ、吸着材層54がフィレット状に設けられているからである。
変形例1にかかるデシカント材5Aもまた、板状基材51と波状基材52(52A、52B)とを、板状基材51の並び方向に交互に配置しながら、板状基材51と波状基材52とを接合して形成されており、前記したデシカント材5と同じ基本構成を有している。
このデシカント材5Aでは、波状基材52Aが板状基材51との間に形成した通流路Saの内周面が、吸着材層54で全面に亘って覆われている。
吸着材層54は、通流路Saの長手方向の全長に亘って設けられており、通流路Saの内周に露出する接着剤53の表面が、吸着材層54により完全に覆われている。
さらに、波状基材52Bが板状基材51との間に形成した通流路Sbの内周面もまた、吸着材層54で全面に亘って覆われている。
吸着材層54は、通流路Sbの長手方向の全長に亘って設けられており、通流路Sbの内周に露出する接着剤53の表面が、吸着材層54により完全に覆われている。
吸着材層54は、樹脂製のバインダに、粉状の吸着材(吸湿材)を分散させたものであり、前記したデシカント材5の吸着材層54と同じ構成を有している。
なお、吸着材層54は、粉状でない他の吸着材を含んでいても良い。
変形例にかかるデシカント材5Aもまた、当該デシカント材5Aの通流路Sa、Sbに吸着材層54を設ける際に、バインダと粉状の吸着材とを水系の溶媒に分散させた分散系の溶液が用いられる。
なお、デシカント材5Aにおいても、通流路Sa、Sbの内周面に形成される吸着材層54の厚み(膜厚)が、好ましくは0.2mm以下、より好ましくは0.1mm以下となるように設定されている。
そして、この場合における粉状の吸着材の粒子径(D50)もまた、通流路Sa、Sbの内周面に形成される吸着材層54の厚みに応じて適宜選択されるものである。
このデシカント材5Aでは、前記した実施形態の場合と同様に、例えば通流路Sa、Sbの内周面に形成された吸着材層54の厚みが、0.2mm以下である場合には、この厚み未満となる粒子径(D50)であることが好ましい。
デシカント材5Aの作成は、前記した第2工程が、前記したデシカント材5の場合と異なっている。
具体的には、デシカント材5を作成する場合の第2工程では、吸着材層54を構成するバインダと粉状の吸着材とを水系の溶媒に分散させた分散系の溶液を事前に調整し、この分散系の溶液を貯留した貯留容器を事前に用意したうえで実施される。
この第2工程では、(I)事前に用意された分散系の溶液の貯留容器に、第1工程で作成したデシカント材5Aの基本構成体を所定時間浸漬する。そして、(II)分散系の溶液から取り出したデシカント材5Aを、加熱や送風などの従来公知の方法により、水系の溶媒を蒸発させてデシカント材5Aを乾燥させる。
これにより、分散系の溶液に含まれる水系の溶媒が除去されて、通流路Sa、Sbの内周面に吸着材層54が、形成される。
さらに、通流路Sa、Sbの内周面が、通流路Sa、Sbでの空気(回収用の空気、除湿対象の空気)の通流方向の全長に亘って、吸着材層54で覆われることになる。
よって、デシカント材5Aにおける通流路Sa、Sbの各々は、内周面を覆う吸着材層54により、他の通流路Sa、Sbから独立した状態で形成される。
これにより、作成されたデシカント材5Aでは、板状基材51と、波状基材52(52A、52B)との接触部P1、P2に塗布された接着剤53が、吸着材層54により完全に覆われた状態になる。
よって、波状基材52(52A、52B)と板状基材51との接触部P1、P2に、接着不良に起因する隙間が生じた場合であっても、隣接する通流路Sa、Sa同士や、通流路Sb、Sb同士が、隙間を介して連絡することを好適に防止できる。
さらに、デシカント材5Aでは、通流路Sa、Sbの内側のみならず、デシカント材5Aの表面もほぼ全面に亘って吸着材層54で覆われる。
前記したように吸着材層54には、水分の吸着と脱着が可能な吸着材が含まれているので、デシカント材5Aに対する水分の吸着効率、デシカント材5Aからの水分の脱着効率(放出効率)が向上する。
これにより、デシカント材5Aが吸着した水分で飽和すること防止しつつ、デシカント材5Aへの水分の吸着による除湿対象の空気の除湿を連続して行うことができる。
以下、変形例にかかるデシカント材5Aの特徴を、効果と共に列挙する。
(7)波状基材52B(第1中間基材)が板状基材51との間に形成する空気の通流路Sbと、波状基材52A(第2中間基材)が板状基材51との間に形成する空気の通流路Saでは、吸着材層54が、通流路Sa、Sbの内周面を全面に亘って覆っている。
通流路Sa、Sbの内周に露出する接着剤53の表面が、吸着材層54により完全に覆われている。
ここで、用語「内周面を全面に亘って覆う」とは、吸着材層54で内周面が完全に覆われている態様のみに限定されるものではない。
例えば、吸着材層54を形成する際に用いる分散系の溶液の粘度、流動性や、分散系の溶液の塗布の態様によっては、内周面の一部が吸着材層54で覆われていない場合も生じ得る。
よって、用語「内周面を全面に亘って覆う」とは、内周面が吸着材層54により完全に覆われている場合のみであると解釈されるべきではない。
以下の場合も含まれると解釈される。
(a)吸着材層54を形成する際に用いる分散系の溶液の粘度、流動性などによって、内周面の一部に吸着材層54で覆われていない部位が生じている場合。
(b)通流路Sa、Sbの内周に露出する接着剤53の表面が、吸着材層54により完全に覆われつつ、通流路Sa、Sbの内周の接着剤53が存在しない領域に、吸着材層54で覆われていない部位が生じている場合。
上記のように構成すると、通流路Sbを通流する除湿対象の空気と、通流路Saを通流する回収用の空気は、吸着材層54に含まれる吸着材との接触機会が増大する。
これにより、除湿対象の空気の除湿が促進されて、除湿対象の空気をより確実に除湿できる。さらに、吸着材層54に吸着されている水分の回収用の空気への放出も促進されて、デシカント材5Aを適切に賦活できる。よって、デシカント材5Aに対する水分の吸着効率と、デシカント材5Aからの水分の脱着効率が向上する。
これにより、デシカント材5Aが吸着した水分で飽和すること防止しつつ、デシカント材5Aへの水分の吸着による除湿対象の空気の除湿を連続して行うことができる。
また、波状基材52(52A、52B)と板状基材51との接触部P1、P2に、接着不良に起因する隙間が生じた場合であっても、通流路Sa、Sbの内周面が吸着材層54で覆われているので、再生用の空気や除湿対象の空気が、生じた隙間を通って隣接する他の通流路Sa、Sb内に漏出することを防止できる。
これにより、接着不良に起因する隙間が生じた場合に、デシカント材5Aを通過する除湿対象の空気と回収用の空気とが混ざり合うことを好適に防止できる。
以下、変形例にかかるデシカント材5Aの製造方法の特徴を、効果と共に列挙する。
(8)デシカント材5Aの製造過程には、少なくとも以下の2つの工程が含まれている。
第1工程:板状基材51と波状基材52とを、板状基材51の並び方向に交互に配置しながら、板状基材51と波状基材52とを接合して、デシカント材5Aの基本構成体を形成する。
第2工程:デシカント材5Aの基本構成体の内部に形成された空気の通流路Sa、Sbに、吸着材層54を設ける。
第1工程において互いに接合される板状基材51と波状基材52では、板状基材51における波状基材52との接触部P1、P2と、波状基材52における板状基材51との接触部P1、P2のうちの少なくとも一方に接着剤53が塗布されている。
第2工程では、吸着材層54を構成するバインダと粉状の吸着材とを水系の溶媒に分散させた分散系の溶液が用いられる。
第2工程では、第1工程で作成したデシカント材5Aの基本構成体が、吸着材とバインダとが溶媒に分散された分散系の溶液に浸漬されて、デシカント材5Aが持つ空気の通流路Sa、Sbの内周面が、吸着材層54で覆われるようにする。
そして、加熱などにより溶媒を蒸発させることで、通流路Sa、Sbの内周に吸着材層54を形成する。
波状基材52Bが板状基材51との間に形成する空気の通流路Sbと、波状基材52Aが板状基材51との間に形成する空気の通流路Saでは、吸着材層54が、通流路Sa、Sbの内周面を全面に亘って覆っている。
通流路Sa、Sbの内周に露出する接着剤53の表面が、吸着材層54により完全に覆われている。
このように構成すると、板状基材51と波状基材52とから作成されたデシカント材5Aが持つ空気の通流路Sa、Sbの内周面を、吸着材層54で簡単に覆うことができる。
これにより、空気の通流路Sa、Sbの内周面が吸着材層54で全面に亘って覆われたデシカント材5Aを容易に作成できると共に、通流路Sbと通流する除湿対象の空気の除湿をより適切に行うことができる。
なお、通流路Sa、Sbの内周面は、全面に亘って吸着材層54で覆われていることが好ましいが、通流路Sa、Sbの内周に露出する接着剤53の表面が少なくとも吸着材層54で覆われていれば良い。
よって、通流路Sa、Sbの内周に露出する接着剤53の表面が、吸着材層54により完全に覆われていれば、通流路Sa、Sbの内周面の一部に、吸着材層54で覆われていない領域が部分的に存在していても良い。
(9)デシカント材5Aは、第1工程で作成したデシカント材5Aの基本構成体を、吸着材とバインダとが溶媒に分散された分散系の溶液に浸漬して作製される。
吸着材層54は、樹脂製のバインダに、少なくとも粉状の吸湿材(吸着材)を分散させたものである。
吸着材層54は、粉状の吸湿材の他に、他の吸湿材を含んでいても良い。
このように構成すると、通流路Sa、Sbの内周に露出する接着剤53の表面が、吸着材層54により完全に覆われる。
これにより、板状基材51と波状基材52との接触部P1、P2に、接着が不十分であることに起因する隙間が生じていても、生じた隙間が吸着材層54で塞がれた状態になる。よって、隣接する通流路Sa、Sa同士や、通流路Sb、Sb同士が、隙間を介して連絡することを好適に防止できる。
また、樹脂製のバインダが、回収用の空気と除湿対象の空気の通流路Sa、Sbを確保しつつ、板状基材51と波状基材52(52A、52B)との位置関係を固定する。
これにより、板状基材51と波状基材52(52A、52B)との接触部P1、P2に接着が不十分な領域が含まれている場合であっても、デシカント材5全体の形状が崩れることを好適に防止できる。
粉状の吸着材を採用することで、通流路Sa、Sbの内周を覆う吸着材層54での吸湿材の比表面積が増える。これにより、除湿対象の空気および/または回収用の空気と、吸湿材との接触機会を増やすことができる。
よって、除湿対象の空気と吸湿材との接触機会が増えた場合には、除湿対象の空気の除湿効率の向上が期待できる。
また、回収用の空気と吸湿材との接触機会が増えた場合には、デシカント材が飽和して水分の吸着ができなくなる事態の発生を確実に防ぎつつ、除湿対象の空気の除湿を連続して行うことができる。
(10)デシカント材5Aは、第1工程で作成したデシカント材5Aの基本構成体を、吸着材とバインダとが溶媒に分散された分散系の溶液に浸漬して作製される。
バインダは、ガス不透過性を持つ樹脂材料である。
このように構成すると、除湿対象の空気や回収用の空気が通流する通流路の内周面が、ガス不透過性を持つ樹脂材料を含む吸着材層54で覆われる。
これにより、除湿対象の空気と回収用の空気とが、板状基材51や波状基材52を通って、隣接する他の通流路に流入することを好適に防止できる。
また、板状基材51と波状基材52との接触部P1、P2に、接着が不十分であることに起因する隙間が生じていても、生じた隙間が吸着材層54で覆われている。
よって、除湿対象の空気や回収用の空気が、接触部P1、P2に生じた隙間を通過することを好適に阻止できる。
(11)デシカント材5Aは、第1工程で作成したデシカント材5Aの基本構成体を、吸着材とバインダとが溶媒に分散された分散系の溶液に浸漬して作製される。
波状基材52Bが板状基材51との間に形成する空気の通流路Sbと、波状基材52Aが板状基材51との間に形成する空気の通流路Saでは、吸着材層54が、通流路Sa、Sbの内周面を全面に亘って覆っている。
デシカント材5は、波状基材52Bが板状基材51との間に形成する空気の通流路Sbと、波状基材52Aが板状基材51との間に形成する空気の通流路Saとが、共通の板状基材51を間に挟んで隣接した領域を有している。
板状基材51の表面は、吸着材層54で覆われている。
バインダは、ガス不透過性を持つ樹脂材料である。
このように構成すると、除湿対象の空気が通流する空気の通流路Sbと、回収用の空気が通流する空気の通流路Saとを区画する共通の板状基材51は、通流路Sa、Sbに露出する表面が、ガス不透過性を持つ吸着材層54で覆われる。
そのため、除湿対象の空気が通流する空気の通流路Sbと、回収用の空気が通流する空気の通流路Saとの間での板状基材51を介した空気の移動を阻止できる。
よって、除湿対象の空気と回収用の空気とが、デシカント材5を通過する際に混ざり合うことを好適に防止できるので、除湿対象の空気を適切に除湿できる。
図6は、変形例2に係るデシカント材5Bでの吸着材層54の作用を説明する図である。
図6の(a)は、変形例にかかるデシカント材5Bの要部を説明する図である。この図6の(a)では、波状基材52Aと板状基材51との接触部における接触不良が生じている部位と、波状基材52Bと板状基材51との接触部における触不良が生じていない部位を拡大して示している。
図6の(b)は、デシカント材5Bの通流路Sa、Sbにおける吸着材の層(吸着材層54)が設けられた範囲を説明する図である。
このデシカント材5Bもまた、板状基材51と波状基材52(52A、52B)とを、板状基材51の並び方向に交互に配置しながら、板状基材51と波状基材52とを接合して形成されており、前記したデシカント材5、5Aと同じ基本構成を有している。
このデシカント材5Bでは、波状基材52Bが板状基材51との間に形成した通流路Sbの内周面が、吸着材層54で全面に亘って覆われている。
吸着材層54は、通流路Sbの長手方向の全長に亘って設けられており、通流路Sbの内周に露出する接着剤53の表面が、吸着材層54により完全に覆われている。
一方、波状基材52Aが板状基材51との間に形成した通流路Saでは、波状基材52と板状基材51との接着部である接触部P1、P2の近傍に、吸着材層54が、波状基材52Aと板状基材51とに跨がって、フィレット状に設けられている。
フィレット状の吸着材層54は、通流路Saの長手方向の全長に亘って設けられており、通流路Saの内周に露出する接着剤53の表面が、吸着材層54により完全に覆われている。
吸着材層54は、前記したデシカント材5Aと同様の厚みで設けられている。
吸着材層54は、樹脂製のバインダに、粉状の吸着材(吸湿材)を分散させたものであり、前記したデシカント材5、5Aの吸着材層54と同じである。なお、吸着材層54は、粉状でない他の吸着材を含んでいても良い。
吸着材層54に含まれる粉状の吸着材の粒子径(D50)は、前記したデシカント材5Aの吸着材層54に含まれる粉状の吸着材の粒子径(D50)と同じである。
変形例にかかるデシカント材5Bもまた、当該デシカント材5Bの通流路Sa、Sbに吸着材層54を設ける際に、バインダと粉状の吸着材とを水系の溶媒に分散させた分散系の溶液が用いられる。
なお、デシカント材5Bは、前記したデシカント材5の場合と同じ製造過程で作成される。
以下、変形例2にかかるデシカント材5Bの特徴を、効果と共に列挙する。
(12)波状基材52B(第1中間基材)が板状基材51との間に形成する空気の通流路Sbでは、吸着材層54が、通流路Sbの内周面を全面に亘って覆っている。
波状基材52A(第2中間基材)が板状基材51との間に形成する空気の通流路Saでは、吸着材層54が、波状基材52Aと板状基材51との接着部である接触部P1、P2の近傍領域で、板状基材51と波状基材52Aとに跨がってフィレット状に設けられている。
このように構成すると、デシカント材5Bでは、通流路Sbを通流する除湿対象の空気と吸着材との接触機会が増大する。
これにより、除湿対象の空気の除湿が促進されて、除湿対象の空気をより確実に除湿できる。
さらに、デシカント材5Bの通流路Sbは、内周面を覆う吸着材層54により、他の通流路Sbから独立した状態で形成される。よって、波状基材52Bと板状基材51との接触部P1、P2に、接着不良に起因する隙間が生じた場合であっても、隣接する通流路Sb、Sb同士が、隙間を介して連絡することを好適に防止できる。
さらに、板状基材51と波状基材52Aにおける接触部P1、P2の近傍領域が、板状基材51と波状基材52Aとに跨がってフィレット状に設けた吸着材層54で覆われている。
そのため、接触部P1、P2に介在する接着剤53が、吸着材層54で完全に覆われる。よって、波状基材52Aと板状基材51との接触部P1、P2に、接着不良に起因する隙間が生じた場合であっても、隣接する通流路Sa、Sa同士が、隙間を介して連絡することを好適に防止できる。
これにより、通流路Sa、Sbを通流する空気が、隣接する他の通流路Sa、Sbを通って、デシカント材5の端まで移動して漏出することを好適に防止できる。
よって、交差領域25において除湿対象の空気が、除湿側流路2から回収側流路3に漏出すること、交差領域25において回収用の空気が、回収側流路3から除湿側流路2に漏出すること、を阻止できる。
なお、変形例2に係るデシカント材5Bでは、通流路Sbの内周面が、全面に亘って吸着材層54で覆われていることが好ましいが、通流路Sbの内周に露出する接着剤53の表面が少なくとも吸着材層54で覆われていれば良い。
よって、通流路Sbの内周に露出する接着剤53の表面が、吸着材層54により完全に覆われていれば、通流路Sbの内周面の一部に、吸着材層54で覆われていない領域が部分的に存在していても良い。
なお、デシカント材5Bは、以下の工程を経て作成される。
(13)第1工程:板状基材51と波状基材52とを、板状基材51の並び方向に交互に配置しながら、板状基材51と波状基材52とを接合して、デシカント材5Bの基本構成体を形成する。
第2工程:デシカント材5Bの基本構成体の内部に形成された空気の通流路Sa、Sbに、吸着材層54を設ける。
第1工程において互いに接合される板状基材51と波状基材52では、板状基材51における波状基材52との接触部P1、P2と、波状基材52における板状基材51との接触部P1、P2のうちの少なくとも一方に接着剤53が塗布されている。
第2工程では、吸着材層54を構成するバインダと粉状の吸着材とを水系の溶媒に分散させた分散系の溶液が用いられる。
第2工程では、第1工程で作成したデシカント材5Bの通流路Sa、Sbの各々において、吸着材層54を設ける所定範囲に、塗布や噴霧などにより分散系の溶液を付着させる。そして、加熱などにより溶媒を蒸発させることで、通流路Sa、Sbにおける分散系の溶液が塗布された所定範囲に、吸着材層54を形成する。
通流路Sbでは、吸着材層54が、通流路Sbの内周に露出する板状基材51と波状基材52Bの表面に全面に亘って設けられている。
通流路Saでは、吸着材層54が、板状基材51と波状基材52Aにおける接触部P1、P2の近傍領域で、板状基材51と波状基材52Aとに跨がってフィレット状に設けられている。
通流路Sa、Sbの内周に露出する接着剤53の表面は、通流路Sa、Sbの長手方向の全長に亘って、吸着材層54で覆われている。
このように構成すると、除湿対象の空気と回収用の空気が、交差領域25において混ざり合うことを好適に防止できるデシカント材5Bを適切に作製できる。
なお、変形例に係るデシカント材5Bでは、吸着材層54が、通流路Sbの内周面を全面に亘って覆うように設けられていると共に、吸着材層54が、通流路Saの内周の一部の領域を覆うようにフィレット状に設けられている場合を例示した。
デシカント材の構成は、この態様のデシカント材5Bにのみ限定されるものではない。
例えば、以下のような構成であっても良い。
(a)除湿対象の空気が通流する通流路Sbでは、波状基材52Bと板状基材51との接着部である接触部P1、P2の近傍に、波状基材52Bと板状基材51とに跨がって吸着材層54がフィレット状に設けられている。
(b)再生用の空気が通流する通流路Saでは、当該通流路Saの内周面が、全面に亘って吸着材層54で覆われている。
すなわち、デシカント材において、通流路Sa、Sbのうちの少なくとも一方の内周面が、全面に亘って吸着材層54で覆われるようにしても良い。
このような構成とすることによっても、デシカント材5Bの場合と同様の効果が奏されることになる。
図7は、変形例3にかかるデシカント材5Cを説明する図である。
図7の(a)は、デシカント材5Cの基本構成体5C’のマスキングを説明する図である。
図7の(b)は、(a)に示す基本構成体5C’の分散系の溶液への浸漬により得られたデシカント材5Cの要部拡大図である。分散系の溶液は、吸着材とバインダとが溶媒に分散された溶液である。この図7の(b)は、(a)における領域Aの拡大図に相当する。
図7の(c)は、基本構成体5C’の分散系の溶液への浸漬により得られたデシカント材5Cの要部拡大図である。この図7の(c)は、(B)における領域Bの拡大図に相当する。
変形例3にかかるデシカント材5Cもまた、板状基材51と波状基材52(52A、52B)とを、板状基材51の並び方向に交互に配置しながら、板状基材51と波状基材52とを接合して形成されている。
板状基材51の並び方向で隣り合う波状基材52A、52Bは、向きを90度ずつ異ならせて設けられており、デシカント材5Cは、前記したデシカント材5と同じ基本構成を有している。
このデシカント材5Cでは、波状基材52Bが板状基材51との間に形成した通流路Sbの内周面が、吸着材層54で全面に亘って覆われている(図7の(c)参照)。
吸着材層54は、通流路Sbの長手方向の全長に亘って設けられており、通流路Sbの内周に露出する接着剤53の表面が、吸着材層54により完全に覆われている。
一方、波状基材52Aが板状基材51との間に形成した通流路Saには、不完全な形状で形成された通流路Sを除き、吸着材層54が設けられていない(図7の(c)参照)。
前記したように、デシカント材5Cでは、空気の通流方向から見て、一対の板状基材51、51の間が解放されている。
そのため、デシカント材5Cでは、波状基材52Bが形成する通流路Sbの入口側と出口側の側面に、波状基材52Aの側縁部521が露出している。
そのため、波状基材52Aは、通流路Sbの入口側と出口側の側面に、不完全な形状の通流路Sを形成しており、この通流路Sの部分が、デシカント材5Cの表面に露出している。デシカント材5Cでは、波状基材52Aが形成する通流路Sa、Sのうち、板状基材51、51との間で不完全に形成された通流路Sの表面のみが、吸着材層54で覆われている。
デシカント材5Cの製造過程には、少なくとも以下の2つの工程が含まれている。
第1工程:板状基材51と波状基材52とを、板状基材51の並び方向に交互に配置しながら、板状基材51と波状基材52とを接合して、デシカント材の基本構成体5C’を形成する。
第2工程:デシカント材5の内部に形成された空気の通流路Sbと通流路Sに、吸着材層54を設ける。
第2工程は、吸着材層54を構成するバインダと粉状の吸着材とを水系の溶媒に分散させた分散系の溶液を事前に用意したうえで実施される。
第2工程では、(I)第1工程で作成したデシカント材5Cの基本構成体5C’において、通流路Saの開口をマスキングテープMTで封止する(マスキング処理)。
マスキングテープMTは、板状基材51、51の間隔Wxよりも幅広のものを用いて、板状基材51の長手方向に沿う向きで配置する(図7の(a)参照)。
(II)事前に用意された分散系の溶液の貯留容器に、マスキング処理後の基本構成体5C’を所定時間浸漬する。そして、(III)分散系の溶液から取り出したデシカント材5Aを、加熱や送風などの従来公知の方法により、水系の溶媒を蒸発させてデシカント材5Aを乾燥させる。最後に、(IV)マスキングテープMTを除去して、デシカント材5Cを取得する。
これにより、空気の通流路Sbの内周と通流路Sの内周が、吸着材層54で覆われたデシカント材5Cが作製される。
そして、作製されたデシカント材5Cでは、通流路Sbの各々は、内周面を覆う吸着材層54により、他の通流路Sa、Sbから独立した状態で形成される。
さらに、通流路Sbの入口側と出口側で露出する不完全な形状の通流路Sは、内周面が吸着材層54で覆われる。
これにより、例えば通流路Saの形成する波状基材52aと板状基材51との接触部P1、P2に、接着が不十分であることに起因する隙間が生じていても、通流路Sbの入口側と出口側で露出する通流路Sの表面が吸着材層54で覆われた状態となる。
そのため、不完全な形状の通流路Sと、完全な形状で形成された通流路Saとの境界に、接着不良に起因する隙間が生じたとしても、通流路Sa内の空気の通流路S側への流入を確実に阻止できるようになっている。
このような構成のデシカント材5Cとすることによっても、前記したデシカント材5A、5Bと同様の効果が奏されることになる。
以上の通り、変形例にかかるデシカント材5Cの特徴を、効果と共に列挙する。
(14)波状基材52B(第1中間基材)が板状基材51との間に形成する空気の通流路Sbでは、吸着材層54が、通流路Sbの内周面を全面に亘って覆っている。
波状基材52A(第2中間基材)が板状基材51との間に形成する空気の通流路Saでは、通流路Sbの入口側と出口側で露出する不完全な形状の通流路Sの内周面が吸着材層54で覆われている。
このように構成することによっても、通流路Sa、Sbを通流する空気が、隣接する他の通流路Sa、Sbを通って、デシカント材5の端まで移動して漏出することを好適に防止できる。
よって、交差領域25において除湿対象の空気が、除湿側流路2から回収側流路3に漏出すること、交差領域25において回収用の空気が、回収側流路3から除湿側流路2に漏出すること、を阻止できる。
なお、デシカント材5Cは、以下の工程を経て作成される。
(13)第1工程:板状基材51と波状基材52とを、板状基材51の並び方向に交互に配置しながら、板状基材51と波状基材52とを接合して、デシカント材5Bの基本構成体5C’を形成する。
第2工程:形成したデシカント材5Cの基本構成体5C’を、吸着材層54を構成するバインダと粉状の吸着材とを水系の溶媒に分散させた分散系の溶液に浸漬して、デシカント材5の基本構成体5C’の表面に吸着材層54を設けてデシカント材5を作製する。
デシカント材5の基本構成体5C’の表面に吸着材層54を設ける工程では、波状基材52Aが板状基材51、51との間に形成する空気の通流路Saの開口を、マスキングテープMTデマスキングしたのち、形成したデシカント材5の基本構成体5C’を、分散系の溶液に浸漬する。
このように構成すると、波状基材52Bが板状基材51、51との間に形成する空気の通流路Sbの内周面が、吸着材層54で覆われる。さらに、波状基材52Aが板状基材51、51との間に形成する空気の通流路Sb、Sのうち、通流路Sbの入口側と出口側で、露出する不完全な形状の通流路Sの内周面が、吸着材層54で覆われる。
そのため、不完全な形状の通流路Sと、完全な形状で形成された通流路Saとの境界に、接着不良に起因する隙間が生じたとしても、通流路Sa内の空気の通流路S側への流入を確実に阻止できる。
これにより、交差領域25において回収用の空気が、回収側流路3から除湿側流路2に漏出すること、を阻止できる。
前記した実施形態では、交差領域25において除湿側流路2と回収側流路3とが直交している場合を例示した。除湿側流路2と回収側流路3は、交差領域25において必ずしも直交している必要は無い。
除湿側流路2と回収側流路3は、交差領域25において、所定の交差角度を持って交差していれば良い。
前記した実施形態では、板状基材51との接触部P1、P2側が円弧状を成す波状基材52を、発明に係る中間基材の一例として示した。板状基材51、51の間に配置される中間基材の形状として、波状に代えて、板状基材51との接触部P1、P2で屈曲した折れ曲がり形状(トラス形状)を採用しても良い。
前記した変形例では、バインダと粉状の吸着材とを水系の溶媒に分散させた分散系の溶液に、第1工程で作成したデシカント材5Aの基本構成体を1回浸漬することで、空気の通流路Sa、Sbの内周に吸着材層54を設ける場合を例示した。
エマルジョン液への浸漬は、1回のみに限定されるものではなく、複数回行って、吸着材層54を多層構造で形成しても良い。
2 除湿側流路(第1流路)
25 交差領域
3 回収側流路(第2流路)
5、5A、5B デシカント材
51 板状基材
510、511 側縁部
52 波状基材(中間基材)
52A 波状基材(第1中間基材)
52B 波状基材(第2中間基材)
520、521 側縁部
53 接着剤
54 吸着材層
100 デシカント材
101 板状基材
102(102A、102B) 波状基材
103 接着剤
P 間隔
P1、P2 接触部
R 接着部
Sa 通流路(空間)
Sb 通流路(空間)

Claims (15)

  1. 除湿対象の空気に含まれる水分の吸着と、吸着した水分の回収用の空気への放出が可能なデシカント材であって、
    前記デシカント材は、前記除湿対象の空気が通流する除湿側流路と、前記回収用の空気が通流する回収側流路との交差領域に設けられており、
    前記デシカント材は、間隔をあけて配置された複数の板状基材と、隣接する前記板状基材の間に配置された中間基材と、を有しており、
    前記中間基材は、当該中間基材の一方側に位置する板状基材と、他方側に位置する板状基材とに交互に接して設けられて、前記板状基材と前記中間基材で囲まれた空間が、空気の通流路となっており、
    前記中間基材は、前記板状基材との接触部が接着されていると共に、前記接触部の少なくとも近傍領域に、前記板状基材と前記中間基材とに跨がって吸着材層がフィレット状に設けられており、
    前記吸着材層は、前記空気の通流路の長手方向の全長に亘る範囲に設けられており、
    前記中間基材は、
    前記空気の通流路を、前記交差領域における前記除湿対象の空気の通流方向に沿わせた向きで形成する第1中間基材と
    前記空気の通流路を、前記交差領域における前記回収用の空気の通流方向に沿わせた向きで形成する第2中間基材と、を有していることを特徴とするデシカント材。
  2. 前記吸着材層は、バインダに、少なくとも粉状の吸湿材を分散させたものであることを特徴とする請求項1に記載のデシカント材。
  3. 前記バインダは、ガス不透過性を持つ樹脂材料であることを特徴とする請求項2に記載のデシカント材。
  4. 前記デシカント材は、
    前記第1中間基材が前記板状基材との間に形成する空気の通流路と、前記第2中間基材が前記板状基材との間に形成する空気の通流路とが、共通の板状基材を間に挟んで隣接した領域を有していることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のデシカント材。
  5. 前記第1中間基材が前記板状基材との間に形成する空気の通流路と、前記第2中間基材が前記板状基材との間に形成する空気の通流路では、前記吸着材層が、前記通流路の内周面を全面に亘って覆っていることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載のデシカント材。
  6. 前記第1中間基材が前記板状基材との間に形成する空気の通流路と、前記第2中間基材が前記板状基材との間に形成する空気の通流路のうちの一方の通流路では、前記吸着材層が、前記通流路の内周面を全面に亘って覆っており、
    他方の通流路では、前記吸着材層が、前記接触部の近傍領域で、前記板状基材と前記中間基材とに跨がってフィレット状に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載のデシカント材。
  7. 除湿対象の空気に含まれる水分の吸着と、吸着した水分の回収用の空気への放出が可能なデシカント材の製造方法であって、
    前記デシカント材は、間隔をあけて配置された複数の板状基材と、隣接する前記板状基材の間に配置された中間基材と、を有すると共に、
    前記デシカント材は、前記除湿対象の空気が通流する除湿側流路と、前記回収用の空気が通流する回収側流路との交差領域に設けられるものであり、
    前記中間基材は、当該中間基材の一方側に位置する板状基材と、他方側に位置する板状基材とに交互に接して設けられて、前記板状基材と前記中間基材で囲まれた空間が、空気の通流路となっており、
    前記中間基材は、
    前記空気の通流路を、前記交差領域における前記除湿対象の空気の通流方向に沿わせた向きで形成する第1中間基材と
    前記空気の通流路を、前記交差領域における前記回収用の空気の通流方向に沿わせた向きで形成する第2中間基材と、を有しており、
    前記板状基材と前記中間基材とを、前記板状基材の並び方向に交互に配置しながら、前記板状基材と前記中間基材とを接合して、前記デシカント材を形成する工程と、
    前記第1中間基材が前記板状基材との間に形成する空気の通流路と、前記第2中間基材が前記板状基材との間に形成する空気の通流路に、吸着材層を設ける工程と、を有し、
    前記デシカント材を形成する工程において互いに接合される前記板状基材と前記中間基材では、前記板状基材における前記中間基材との接触部と、前記中間基材における前記板状基材との接触部のうちの少なくとも一方に接着剤が塗布されており、
    前記吸着材層を設ける工程では、少なくとも前記板状基材と前記中間基材との接触部が前記吸着材層で覆われることを特徴とするデシカント材の製造方法。
  8. 前記吸着材層を設ける工程では、
    前記デシカント材を形成する工程で作成されたデシカント材が、吸湿材とバインダとが溶媒に分散された分散系の溶液に浸漬されることを特徴とする請求項7に記載のデシカント材の製造方法。
  9. 前記吸着材層を設ける工程では、
    前記吸着材層が、前記板状基材と前記中間基材との接触部の近傍領域に、前記板状基材と前記中間基材とに跨がってフィレット状に設けられることを特徴とする請求項7に記載のデシカント材の製造方法。
  10. 前記吸着材層を設ける工程では、
    前記第1中間基材が前記板状基材との間に形成する空気の通流路と、前記第2中間基材が前記板状基材との間に形成する空気の通流路のうち、
    一方の通流路では、当該一方の通流路の内周面が、前記吸着材層で、全面に亘って覆われており、
    他方の通流路では、前記接触部が、当該接触部の近傍領域に前記板状基材と前記中間基材とに跨がってフィレット状に設けられた前記吸着材層で覆われることを特徴とする請求項9に記載のデシカント材の製造方法。
  11. 前記吸着材層を設ける工程では、
    前記第1中間基材が前記板状基材との間に形成する空気の通流路の内周面と、前記第2中間基材が前記板状基材との間に形成する空気の通流路の内周面が、全面に亘って前記吸着材層で覆われることを特徴とする請求項7または請求項8に記載のデシカント材の製造方法。
  12. 前記デシカント材は、
    前記第1中間基材が前記板状基材との間に形成する空気の通流路と、前記第2中間基材が前記板状基材との間に形成する空気の通流路とが、共通の板状基材を間に挟んで隣接した領域を有していることを特徴とする請求項10または請求項11に記載のデシカント材の製造方法。
  13. 前記吸着材層は、バインダに、少なくとも粉状の吸湿材を分散させたものであることを特徴とする請求項7から請求項12の何れか一項に記載のデシカント材の製造方法。
  14. 前記バインダは、ガス不透過性を持つ樹脂材料であることを特徴とする請求項13に記載のデシカント材の製造方法。
  15. 除湿対象の空気に含まれる水分の吸着と、吸着した水分の回収用の空気への放出が可能なデシカント材の製造方法であって、
    前記デシカント材は、間隔をあけて配置された複数の板状基材と、隣接する前記板状基材の間に配置された中間基材と、を有すると共に、
    前記デシカント材は、前記除湿対象の空気が通流する除湿側流路と、前記回収用の空気が通流する回収側流路との交差領域に設けられるものであり、
    前記中間基材は、当該中間基材の一方側に位置する板状基材と、他方側に位置する板状基材とに交互に接して設けられて、前記板状基材と前記中間基材で囲まれた空間が、空気の通流路となっており、
    前記中間基材は、
    前記空気の通流路を、前記交差領域における前記除湿対象の空気の通流方向に沿わせた向きで形成する第1中間基材と
    前記空気の通流路を、前記交差領域における前記回収用の空気の通流方向に沿わせた向きで形成する第2中間基材と、を有しており、
    前記板状基材と前記中間基材とを、前記板状基材の並び方向に交互に配置しながら、前記板状基材と前記中間基材とを接合して、前記デシカント材を形成する工程と、
    形成したデシカント材を、吸湿材とバインダとが溶媒に分散された分散系の溶液に浸漬して、デシカント材の表面に吸着材の層を設ける工程と、を有し、
    前記デシカント材の表面に吸着材の層を設ける工程では、前記第1中間基材が前記板状基材との間に形成する空気の通流路と、前記第2中間基材が前記板状基材との間に形成する空気の通流路のうちの一方の通流路の開口をマスキングしたのち、前記形成したデシカント材を、前記分散系の溶液に浸漬することを特徴とするデシカント材の製造方法。
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