JP2019047747A - 乗用芝刈機 - Google Patents

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右裕 北原
Sukehiro Kitahara
右裕 北原
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Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

【課題】モーアコレクタ作業中の搭乗者の安全性向上を図る。【解決手段】走行する車体1の前部にモーア5を備え、前記車体1の後部には刈草を収容するコレクタ32を設け、前記車体1の前部に操縦席9を設ける乗用芝刈機において、前記操縦席9と前記コレクタ32の間に、操縦席9を囲う安全ガード15を設け、この安全ガード15の左右支柱部15L,15Rの間隔部にネットガード45を設けた。ネットガード15は、保護ネット46、保護ネット46を張設保持するネットフレーム47、このネットフレーム47を車体1側に支持する支持部48L,48Rを備え、前記保護ネット46の四周をレール状の保持金具46a,46b,46b,46cによって支持し、このうち、上辺保持金具46a及び左右辺保持金具47b,47bを上記ネットフレーム47に固定する。【選択図】図6

Description

本発明は、芝刈作業を行うモーアを装着した乗用芝刈機に関し、特に操縦席の後部に装着するコレクタ部周辺の安全ガード構造に関する。
走行車体の前部に配置させた芝刈作業を行い、操縦席の後部に刈草を収集するコレクタを配置したモーアにおいて、操縦席とコレクタの間に門型のフレームを設け、このフレームに防護ネットを張設する構成が公知である(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−180277号公報
上記特許文献1記載の発明は、操縦席とコレクタ前部との間に防護ネットを配設する構成であるから、頭部や腕部等比較的大きな身体一部の後方コレクタ側への不測の侵入を防止でき該コレクタが昇降する際等の接触事故を未然に防止できるものであるが、運転作業中の操縦席の安全確保の点に配慮がなく、また上記防護ネットでは手指の侵入を防止できないため、未だ怪我の恐れがある。
この発明は、上記従来の課題に鑑み、安全性を確保するものである。
この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
請求項1に記載の発明は、走行する車体1の前部の下方であって前輪2,2の前方には刈刃4を有する刈取り用のモーア5を備え、前記車体1の後部には刈草を収容するコレクタ32を設け、前記車体1の前部に操縦席9を設ける乗用芝刈機において、
前記操縦席9と前記コレクタ32の間に、操縦席9を囲う安全ガード15を設け、この安全ガード15の左右支柱部15L,15Rの間隔部にネットガード45を設けたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、ネットガード15は、保護ネット46、保護ネット46を張設保持するネットフレーム47、このネットフレーム47を車体1側に支持する支持部48L,48Rを備え、前記保護ネット46の四周をレール状の保持金具46a,46b,46b,46cによって支持し、このうち、上辺保持金具46a及び左右辺保持金具47b,47bを上記ネットフレーム47に固定する。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記保護ネット46の上下高さは一定寸法に設けられ第1保護部とし、その下方には第2保護部として板金製保護プレート49を設ける。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の発明において、前記安全ガード15の頭部フレーム15Hを左右支柱部15L,15Rに対して折り畳み可能に設け、前記ネットフレーム47を、折り畳み姿勢の前記頭部フレーム15Hが前記操縦席9側へ回動することを規制する規制部材Dとした。
請求項1又は請求項2に記載の発明によると、操縦席9を囲う安全ガード15を設け、この安全ガード15の左右支柱部15L,15Rの間隔部にネットガード45を設けたことにより、操縦者は身体を安全ガード15によって保護され、さらにネットガード45によって身体がコレクタ32側に移動することを阻止でき安全である。
請求項3に記載の発明によると、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加え、前記保護ネット46の上下高さは一定寸法に設けられ第1保護部とし、その下方には第2保護部として板金製保護プレート49を設けているので、例えばコレクタ32の受入口32i付近を操縦席9と遮断でき、不測に当該コレクタ32へ手指を近づけることを防止し、挟み事故等を無くする。
請求項4に記載の発明によると、請求項2又は請求項3に記載の発明の効果に加え、ネットフレーム47が規制部材Dとして機能し、折り畳み姿勢の前記頭部フレーム15Fを前記操縦席9側へ回動することを規制するので、頭部フレーム15Hの収納姿勢を維持する部材を省略できる。
乗用芝刈機の側面図である。 コレクタを外した乗用芝刈機の左斜後方斜視図である。 図2の乗用芝刈機のバンパーを外した右斜後方斜視図である。 乗用芝刈機の背面図である。 (A)バンパーの前方斜視図、(B)バンパーの後方斜視図、(C)バンパーの側面図である。 操縦部を外した乗用芝刈機の斜視図である。 ネットガードの斜視図である。 安全ガード及びネットガードの側面図である。 フロアフレームの斜視図である。 フロアフレームの側面図である。 (A)ステアリングコラム及び操縦ハンドルの組立状態正面図、(B)その側面図である。 (A)ステアリングコラム分解状態の正面図、(B)その側面図である。 (A)(B)(C)ステアリングコラムのチルト作動状態を示す説明図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本実施例の乗用芝刈機1の側面図を図1に示す。
走行車体1の前部と後部にそれぞれ前輪2,2と後輪3,3を備え、車体1の前部の下方であって前輪2,2の前方には刈刃4を有する芝草刈り取り用のモーア5が設けられ、所謂フロントモーアを構成している。前記車体1の前部上方のフロア6部にはステアリングコラム7を立設し、該コラム7の上部には操舵用のハンドル8が設けられている。また該ハンドル8の後方には操縦席9を設ける。
前記車体1のフレーム構成について詳述すると、前方側より前記フロア6や操縦席9等を支持するフロアフレーム10、エンジン11の動力を受けて走行用変速装置(例えばHST)やモーア5を駆動する伝動系を収容する伝動ケース12、該伝動ケース12の上部に固定された安全ガード用フレーム13、伝動ケース12の下端部に連結され前記エンジン11等を支持する左右一対のサイドフレーム14L,14R等からなる。
フロアフレーム10は前側を平面視U状に形成され、前部には前記コラム7を支持し、後部には前記操縦席9や各種レバー等の操作ボックスを支持すべく設けられ、左右の後端を前記安全ガード用フレーム13の左右側面13L,13Rに重合状態で連結する構成である。安全ガード用フレーム13の前記左右側面13L,13Rに、安全ガード15の左右支柱部15L、15Rを連結する構成とし、これら左右支柱部15L,15Rの上端を頭部フレーム15Hで連結している。安全ガード用フレーム13の左右各下部側にL型のケース連結部13aL,13aRを設け、それぞれを前記伝動ケース12の上面及び後面に固定連結することによって強固な剛体構造を得るよう構成している。
前記伝動ケース12は、前記のように車体1のフレーム構造を構成する一部となっており、この伝動ケース12の左右各端部に前輪2,2への伝動無端帯やギア類を内装する走行伝動ケース12aL,12aRを伝動可能に装着する。
前記伝動ケース12の下部には、左右のサイドフレーム14L,14Rを連結固定する。該サイドフレーム14L,14Rは後方に延出し、前後途中部にはエンジン搭載用斜板14E,14Eを構成し、前記エンジン11を防振的に支持できる構成である。そしてサイドフレーム14L,14Rの後端側においてその上方に位置して後車軸ケース16を設ける。該後車軸ケース16の内部には後輪デフ機構、左右車軸、減速ギヤ機構等が内装される。前記サイドフレーム14L,14Rの各後端同士は左右連結部材1 4Sによって連結固定されている。
前記エンジン11の高さよりもやや高い位置に、上部フレーム17を構成するが、該上部フレーム17は平面視U型に成形され、湾曲部を後方とし左右の前端部を近傍のフレームに連結する。詳細には、前記安全ガードフレーム13に下端が固定され垂直に立設せる左右一対の縦フレーム18L,18R同士を連結する横フレーム19に前記前端部は連結固定される。
次いで、車体1のフレーム構造のうち後部の構成について説明する。前記左右のサイドフレーム14L,14Rの後端と前記上部フレーム17の間に2本の補強兼用の縦支柱20L,20Rを設ける。この縦支柱20L,20Rの上下間に適宜本数に横桟20H,20Hを固定して設けることによって梯子状を呈した補強を図っている。
前記縦支柱20L,20Rの上下中央よりもやや高い位置に配置した横桟20Hに、後部パンバー21を設ける。このバンパー21は、図5に示すように、中央の厚手の中央板金材22、該中央板金材22の左右折曲部22L,22Rから左右方向に延長状態に固定するパイプ製ガード23L,23Rからなる構成である。これら中央板金材22とパイプ製ガード23L,23Rからなるバンパー21の基本的構成に次のような補助構成を備える。即ち、前記中央板金材22の前面に前方突出するように左右一対の連結アーム24,24を溶接等の手段によって固定し、該中央板金材22の後面にはクッションゴム25,25を左右に適宜間隔離してボルト締結によって着脱自在に固定している。中央板金材20aの下面又は前記連結アーム24の一方側下縁には垂下状に金具支持板27aを設け、該金具支持板27aにクランク状に折り曲げられナンバープレート26を装着するための取付金具27を固定して設ける。クランク状の折り曲げによって中央板金材22との固定箇所よりも前方に変位する。即ち中央板金材22の後端面を含む平面よりも前方にナンバープレート26を取り付けできる。
前記後部バンパー21の中央板金材22の前方突出状に設ける連結アーム24,24の前端を前記横桟20Hの一を選択してボルト締結する。選択された横桟20Hの前後位置と連結アーム24,24の長さによってバンパー21の取付け位置が確定するが、側面視において後述コレクタの後端よりもやや後方にバンパー21の中央板金材22が位置すべく配置する。このように配置することによってバンパー21の効果を備えるものである。
前記中央板金材22の左右折曲部22L,22Rに固定するパイプ製ガード23L,23Rについて、図5に示すように、パイプをU型に曲げさらに略直角方向に折り曲げて成形し、対の端縁部を上下に位置させて溶接等によって前記左右折曲部22L,22Rに固定するものである。このパイプ製ガード23L,23Rにおいて、次の構成を付加している。即ち、各パイプ製ガード23L,23Rに囲われた連通部を塞ぐように、前記略直角方向の折り曲げに沿って湾曲形成した塞ぎ板28L,28Rを前面側に溶接固定してガード効果を高めている。また、塞ぎ板28L,28Rの後面を向く箇所にランプ装着用孔29L,29Rを形成し、車幅灯、制動灯、方向指示器等複合の灯火を組み合わせたコンビネーションランプ30L,30Rを挿通しボルト締めして固定している。このランプ装着用孔29L,29Rに固定されたコンビネーションランプ30L,30Rの表面部、即ち車体1の後方を向く面をその上下に対向するパイプ製ガード23L,23Rの後端縁を含む垂直面よりも前側に待避させて固定することにより、ランプ30L,30Rの他物への衝突による破損を少なくできる。
前記後部バンパー21の構成部材である中央板金材22とパイプ製ガード23によって車体1後部が他物に衝突してもその衝撃を車体1自体が受けても損傷を防止しあるいは軽減できる効果があり、特に中央板金材22に後部にはクッションゴム25を中央板金材22やパイプ製ガード23の後端面よりも後方に突出状に設けられているから、車体1の後退走行等において、先ず該クッションゴム25が衝突して衝撃を吸収し、車体1側への衝撃を緩和できる。より大きな衝撃が加わったり、車体1の斜め後方における衝撃である場合には、クッションゴム25ではまかなえず、中央板金材22本体やパイプ製ガード23によって衝撃を受け止めて車体1への衝撃を緩和できる。なお、クッションゴム25の固定方法はボルトにより着脱自在に構成するものであり、具体的には、ボルト装着孔を貫通状としボルト入り口側が径大で途中から径小に形成することで、途中に頭部を係合できる段部が形成されることとなり、クッションゴム25を取り付けることができるよう当該段部を形成の形態とすると、クッションゴム25の大きさを大小種々に準備し適当な大きさを採用することもできる。
また、前記後部バンパー21を構成する左右のパイプ製ガード23のうち、右側のパイプ製ガード23Rの内側にはエアクリーナ31を配置している。このように、パイプ製ガード23は後面から側面に亘って囲いを形成するためその内側に配置されるエンジン11の補器類を保護できる。なお、美観上でも優れる。
図1に示すように、前記安全ガード15の後方で、前記上部フレーム17の上方に、昇降機構を介して刈り取った芝草(刈草)を収容するコレクタ32を設けている。昇降機構は、平行リンクの昇降アーム33と、昇降シリンダ機構34とを備え、一端側は前記安全ガード15を支持する安全ガード用フレーム13L,13Rに、他端はコレクタ32を載置できるコレクタフレーム35に連結している。なお、前記モーア5による刈草は、図外ブロアの送風作用を受けて蛇腹ホース36、ダクト37を経由してコレクタ32に収容される構成としている。ダクト37はコレクタ32の受入口32iと対向し、コレクタ32昇降動作に支障ないよう下降時にダクト37出口とコレクタ32受入口32iとが合致し、上昇時にコレクタ32受入口32iからダクト37が容易に離反できるよう構成している。
前記車体1の側面において、前記エンジン11の側面を覆うエンジンカバー40を配置し、車体1後部側にはバンパー21の中央板金材22上方付近を覆うよう後部カバー41を設けている。この後部カバー41の存在によって、コレクタ32から下方に落下した刈草が該カバー41表面を滑り落ちて車体1後方に落下させることができる。車体1の左側面にバッテリーを収容するバッテリーケース42、車体1の右側面にラジエータ43を配置している。
次いで、前記安全ガード用フレーム13に構成された前記安全ガード15は、所謂ロプス(ROPS)構成とされ、その左右支柱部15L,15Rの間隔部に、ネットガード45を構成している。このネットガード45は、保護ネット46、保護ネット46を張設保持するネットフレーム47、このネットフレーム47を車体1側に支持する支持部48L,48R等からなる。ネットフレーム47はパイプ材をU状に形成するもので、上辺47aと左右辺47b,47bと下辺47cに、前記保護ネット46を保持する。具体的には、格子状の前記保護ネット46の四周をレール状の保持金具46a,46b,46b,46cによって支持し、このうち、上辺47a及び左右辺47b,47bは、上記ネットフレーム47に適宜に固定している。この保護ネット46の素材は細い金属線でもよく弾性紐状体でもよい。この保護ネット46の存在によって、頭部や腕等身体一部を保護して前記コレクタ32及びその昇降圏内への侵入を防止でき、かつコレクタ32が上昇位置にあるとき、後方視界を確保できる。
前記保護ネット46の上下高さは一定寸法に設けられ第1保護部とし、その下方には第2保護部として板金製保護プレート49を設けている。保護ネット46の前記下辺46cを保持する下辺47cに連設する構成である。この板金製保護プレート49は、前記のダクト37とコレクタ32の受入口32iとの対向部位を操縦席9部と遮断するものであり、保護ネット46の場合は、不測に手指が通過し得てダクト37とコレクタ32の受入口32iに挟まれる事故の恐れがあるが、第2保護部を板金製保護プレート49とすることによって、当該事故を未然に防止できるものである。
次いで、前記安全ガード15の折り畳み構成について説明する。前記のように、前記左右支柱部15L,15Rの上端を頭部フレーム15Hで連結する構成であり、頭部フレーム15Hの左右下端部に、ブラケット50L,50Rを連結し、該ブラケット50L,50Rを左右支柱部15L,15R上端に、共通の回転軸心を持つ支点ピン51L,51Rによって回動自在に連結する。さらに、固定ピン52L,52Rを挿抜自在に設けている。固定ピン52L,52Rは、ブラケット50L,50Rと左右支柱部15L,15Rとを同時に貫通できる構成であり、支点ピン51L,51Rと相まって頭部フレーム15Hを起立姿勢に維持できる。もって、通常作業中には、作業者の安全を確保できる。
頭部フレーム15Hは高さを高くするため、倉庫への進入の際等に、折りたたんでおく場合がある。すなわち、前記固定ピン52L,52Rを抜いて、頭部フレーム15Hを支点ピン51L,51R回りに前側下方に回動させて折りたたむことができる。
すなわち、前記保護ネット46を張設保持するネットフレーム47は、支持部48L,48Rの台座部に対して着脱自在に連結されていて、ネットフレーム47を取り外した状態で、頭部フレーム15Hを折りたたみ、その後に再度ネットフレーム47を元のように支持部48L,48Rに連結する。なお、ネットフレーム47には、頭部フレーム15Hの上隅部を迂回する屈曲部47d,47dを形成している。この屈曲部47d,47dに挟まれるため、頭部フレーム15Hを固定状態に保持できる。すなわち、ネットフレーム47の屈曲部47d,47dは、折り畳み姿勢の前記頭部フレーム15Hが前記操縦席9側へ回動することを規制する規制部材Dとして機能する。なお、前記ネットフレーム47の左右下端部を支持部48L,48Rに着脱自在に連結する手段としては、ボルト締結による等周知の構成を採用できる。ネットフレーム47を着脱する構成に代替して、ネットフレーム47を縦軸回りに回動できる構成としたり、上下2段構成とするなどの構成としてもよい。
ついで、前記フロアフレーム10及びその関連する周辺構成について詳述する。このフロアフレーム10は、図9に示すように、前記フロア6及びステアリングコラム7を支持する前部フレーム10a、前記操縦席9を支持する中間フレーム10b及び前記伝動ケース12及び走行伝動ケース12aL,12aRを支持する後部フレーム10c等からなる。前部フレーム10aは平面視U型の筒フレームの後部側を左右連結する構成である。中間フレーム10bは、前部フレーム10aの左右幅よりもやや狭い一対の筒フレームを備え縦横の補強フレームによって剛体化し、上部に操縦席支持枠60を設けている。後部フレーム10cは、中間フレーム10bの延長部であって、一対の筒フレーム間に伝動ケース12を、下方側にブラケットを介して前記走行伝動ケース12aL,12aRを支持できる構成としている。
フロアフレーム10によるフロア6の左側にはブレーキペダル61を、右側には前後進ペダル63f,63rを配置している。なお前記ブレーキペダル61の基部を支持する支点軸61aは、前部フレーム10aの補強用前後フレーム部64L,64Rのうち左側の補強用前後フレーム部64Lに設けている。一方右側の補強用前後フレーム部64Rには前記前後進ペダル63f,63rの基部を支持する支点軸63aを備えている。
なお、ブレーキペダル61の踏み込み操作による操作力は、前記走行伝動ケース12aL,12aRに組み込まれたドラム式ブレーキ65を制動操作できる。ブレーキペダル61とブレーキ65との間には、第1の連動ロッド66a、第2の連動ロッド66b等を介して連動操作されるものである。なお、第2の連動ロッド66bは水平方向に作動し、該第2の連動ロッド66bは、ブレーキアーム67を上方向に作動させることで制動できるよう、第2の連動ロッド66bとブレーキアーム67との間にL型揺動リンク66cを介在する構成である。
次いで、駐車ブレーキレバー68の配置構成と操作方法について、中間フレーム10bに設けるブラケット部69に駐車ブレーキレバー68は上下揺動可能に支持される。そして把持部68aを引き上げると連携ロッド69を作動し、該連携ロッド69の下端と、前記L型揺動リンク66cを連動する第3の連動ロッド66dの前端との間に、第2のL型揺動リンク70を配置構成することによって、駐車ブレーキレバー68の前記引き上げ操作によってブレーキ65を制動側に連動することができる。
前記駐車ブレーキレバー68の関連構成である前記連携ロッド69の近傍に駐車ブレーキスイッチ71を設け、前記連携ロッド69側には、該駐車ブレーキスイッチ71の作動アーム71aに当接して作動させる作動ピン72を配置している。駐車ブレーキスイッチ71は、前記駐車ブレーキレバー68を引き上げ操作したときに、ONして警告表示等を表示出力するよう構成している。
次いで前記ステアリングコラム7のチルト構成について説明する。操縦用ハンドル8を支持するステアリングコラム7を上コラム部7Uと下コラム部7Dに分割し、両者は左右方向の軸心Xの支軸ボルト75L,75Rによって連結され、フロア6に固定の下コラム部7Dに対して上コラム部7Uは当該左右方向軸心X回りに回動自在に設けられる。下コラム部7Dと上コラム部7Uとの間には、角度調整機構Sを設けている。角度調整機構Sは、角度調整機構76と固定機構77を備える。角度調整機構76は、下コラム部7dに固定した基部ブラケット部76a、及び、この基部ブラケット部76aに揺動自在に連結される摺動バー76bと上コラム部7Uに連結された摺動筒体76cとからなる摺動部76d、等ならなり、上コラム部7Uが前記軸心X回りに回動するに連れて摺動筒体76cと摺動バー76bの位置関係が変わる構成となっている(図13)。固定機構77は、前記摺動部76dと一体のプレート部材76eと、このプレート部材76eと上コラム部7Uと一体に溶接されたプレート部材77aに重合状態で貫通するピン部材77bと、このピン部材77bに螺合する(螺子嵌合する)固定ハンドル77cと、ピン部材77bに遊嵌するカラー77d等からなり、上記固定ハンドル77cを回してカラー77dを前進させプレート部材76e,77aを挟んで固定することで摺動バー76bの動きを規制する構成としている。一方この固定ハンドル77cを弛緩側に回すとカラー77dによる挟み固定が解除され、摺動筒体76cに対して摺動バー76cをフリーの状態として摺動動作可能になる構成である。
操縦用ハンドル8のハンドル軸78は前記上コラム部7Uに内装される油圧操舵用バルブ機構79を連動するよう構成されている。この油圧操舵用バルブ機構79から下方に延出する油圧ホース80,80…は、操舵機構各部の作動圧油給排のために設けられている。
1 車体
2 前輪
4 刈刃
5 モーア
9 操縦席
15 安全ガード
15L 左支柱部
15R 右支柱部
15H 頭部フレーム
32 コレクタ
45 ネットガード
46 保護ネット
46a 保持金具
46b 保持金具
46c 保持金具
47 ネットフレーム
47d 屈曲部(規制部材)
48 支持部
D 規制部材

Claims (4)

  1. 走行する車体(1)の前部の下方であって前輪(2,2)の前方には刈刃(4)を有する刈取り用のモーア(5)を備え、前記車体(1)の後部には刈草を収容するコレクタ(32)を設け、前記車体(1)の前部に操縦席(9)を設ける乗用芝刈機において、
    前記操縦席(9)と前記コレクタ(32)の間に、操縦席(9)を囲う安全ガード(15)を設け、この安全ガード(15)の左右支柱部(15L,15R)の間隔部にネットガード(45)を設けたことを特徴とする乗用芝刈機。
  2. 前記ネットガード(15)は、保護ネット(46)、前記保護ネット(46)を張設保持するネットフレーム(47)、このネットフレーム(47)を前記車体(1)側に支持する支持部(48L,48R)を備え、前記保護ネット(46)の四周をレール状の保持金具(46a,46b,46b,46c)によって支持し、このうち、上辺保持金具(46a)及び左右辺保持金具(47b,47b)を前記ネットフレーム(47)に固定する構成とした請求項1に記載の乗用芝刈機。
  3. 前記保護ネット(46)の上下高さは一定寸法に設けられ第1保護部とし、その下方には第2保護部として板金製保護プレート(49)を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の乗用芝刈機。
  4. 前記安全ガード(15)の頭部フレーム(15H)を左右支柱部(15L,15R)に対して折り畳み可能に設け、前記ネットフレーム(47)を、折り畳み姿勢の前記頭部フレーム(15H)が前記操縦席(9)側へ回動することを規制する規制部材(D)としたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の乗用芝刈機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP3771321A1 (en) * 2019-07-31 2021-02-03 Iseki & Co., Ltd. Riding lawn mower

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