JP2019047054A - ウエーハ洗浄装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウエーハ外周縁洗浄装置において、スポンジが洗浄可能な状態にあるかを認識できるようにする。【解決手段】保持手段3とウエーハ外周縁をスポンジ20で洗浄する手段2とを接近させる移動手段4と、洗浄水供給ノズル29と、スポンジ20が洗浄可能かを判断する手段5Aと、を備え、保持手段3は、ウエーハを外周をはみ出させ保持するテーブル30を備え、投光部50と、スポンジ20を挟み測定光を受光する受光部51とを備え、判断手段5Aは、受光部51の受光量が予め設定した受光量より大きいならスポンジ20は洗浄不可と判断し、受光部51の受光量が予め設定した受光量以下であったら洗浄可能と判断し、保持手段3と洗浄手段2とがウエーハ外周縁にスポンジ20が接触する所定距離より離間している状態で判断を行い、洗浄可能と判断したら保持手段3を所定位置に位置づけてウエーハ外周縁をスポンジ20に接触させ洗浄する装置1である。【選択図】図7

Description

本発明は、ウエーハの外周縁を洗浄するウエーハ洗浄装置に関する。
半導体ウエーハの製造工程において平坦面を備えるウエーハを製造する場合には、例えば、円柱状のインゴットをワイヤーソー等で薄く切断して、円板状のウエーハを得る。このウエーハの両面には、うねりが存在している場合が多いため、ウエーハの切断面に対して回転する研削砥石を当接させ、研削により切断面のうねりを除去する。
研削加工を行うにあたっては、例えば、円板状のウエーハの一方の面に液状樹脂で保護部材を形成する。そして、ウエーハの他方の面を研削することで、ウエーハの他方の面のうねりを除去することができる。その後、剥離装置によってウエーハから保護部材を剥離し、保護部材により保護されていたウエーハの一方の面を研削することで、両面からうねりが取り除かれた厚みが均一なウエーハを製造することができる。
しかし、保護部材を剥離したときにウエーハの外周縁に樹脂(保護部材)の剥がし残りが発生する場合があり、この樹脂の剥がし残りがあると一方の面を研削したときにウエーハが均等な厚みにならない。そのため、剥がし残ってしまった樹脂をロール状のスポンジで洗浄して除去している。ロール状のスポンジを備えウエーハの外周縁の洗浄を行う洗浄装置は、洗浄水をスポンジに供給し、ウエーハの外周縁にスポンジを押し付けた状態でウエーハとスポンジとを回転させることで洗浄を行っている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−170741号公報
上記のようにウエーハの洗浄を行うと、回転するウエーハの外周縁にスポンジを押し付けているため、スポンジの側面が削れ消耗する。そして、スポンジが消耗していると、新たに洗浄するウエーハの外周縁にスポンジを十分に接触させることができず、洗浄が行えなくなる。また、例えば、洗浄装置が長期間停止していた場合には、スポンジが乾燥し収縮しきっているので、スポンジに洗浄水を含ませて膨らませ弾力性を回復させるのに時間がかかる。そして、スポンジが洗浄水を吸収しても弾力性が回復しきらない状態で新たなウエーハの洗浄を開始してしまうと、スポンジをウエーハの外周縁に十分接触させることができないので、洗浄が不十分となる。
したがって、ウエーハの外周縁を洗浄する洗浄装置においては、スポンジがウエーハの外周縁に接触する面積が小さくなっていることで洗浄が不十分となってしまうことを防ぐために、スポンジが洗浄可能な状態にあるか否かを認識できるようにするという課題がある。
上記課題を解決するための本発明は、ウエーハの外周縁を洗浄するウエーハ洗浄装置であって、ウエーハを保持する保持面を有する保持手段と、該保持手段が保持したウエーハの外周縁にロール状のスポンジの外側面を接触させウエーハの外周縁を洗浄する洗浄手段と、該保持手段の保持面方向で該保持手段と該洗浄手段とを相対的に接近又は離間させる移動手段と、該スポンジに洗浄水を供給する洗浄水ノズルと、該スポンジが洗浄可能な状態か否かを判断する判断手段と、を備え、該保持手段は、ウエーハの外周部分をはみ出させ中央部分を該保持面で吸引保持する保持テーブルと、該保持面の中心を軸として該保持テーブルを回転させる回転手段と、を備え、測定光を投光する投光部と、該スポンジを挟んで該測定光を受光する受光部とを備え、該測定光は幅を有しており該幅のうちの所定幅が該スポンジで遮光され、該スポンジで遮光されない測定光を該受光部が受光し、該判断手段は、該受光部の受光量が予め設定した受光量より大きかったら該スポンジは洗浄不可と判断し、該受光部の受光量が予め設定した受光量以下であったら該スポンジは洗浄可能と判断し、該保持手段と該洗浄手段とがウエーハの外周縁に該スポンジが接触する所定の距離より離間している状態で該判断手段は判断を行い、該判断手段が洗浄可能と判断したら該保持手段と該洗浄手段とを所定の位置に位置づけて該保持手段が保持したウエーハの外周縁を該スポンジの外側面に接触させウエーハの外周縁を洗浄するウエーハ洗浄装置である。
前記投光部と前記受光部とが前記保持手段に配設されていると好ましい。
本発明に係るウエーハ洗浄装置は、前記受光部の受光量が予め設定した所定の受光量となるように前記移動手段で前記保持手段と前記洗浄手段とを接近させ、該保持手段と該洗浄手段との距離によって前記スポンジが洗浄可能な状態か否かを判断する第2の判断手段を前記判断手段に代えて備え、該第2の判断手段が、該保持手段と該洗浄手段との距離が所定の距離より接近していたら洗浄不可と判断し、該所定の距離以上離れていたら洗浄可能と判断するものとしてもよい。
本発明に係るウエーハ洗浄装置は、第1の記憶部を備え、該第1の記憶部は、前記判断手段が前記スポンジが洗浄可能と判断した直前回の受光量を記憶し、該第1の記憶部が記憶した該受光量と今回該判断手段が洗浄可能と判断したときの受光量との差が、予め設定した差より大きいとき洗浄不可と判断する第3の判断手段を更に備えるものとすると好ましい。
本発明に係るウエーハ洗浄装置は、第2の記憶部を備え、該第2の記憶部は、前記第2の判断手段が前記スポンジが洗浄可能と判断した直前回の前記保持手段と前記洗浄手段との間の距離を記憶し、該第2の記憶部が記憶した該距離と今回該第2の判断手段が洗浄可能と判断したときの該保持手段と該洗浄手段との間の距離との差が、予め設定した差より大きいとき洗浄不可と判断する第4の判断手段を更に備えるものとすると好ましい。
本発明に係るウエーハ洗浄装置は、ウエーハを保持する保持面を有する保持手段と、保持手段が保持したウエーハの外周縁にロール状のスポンジの外側面を接触させウエーハの外周縁を洗浄する洗浄手段と、保持手段の保持面方向で保持手段と洗浄手段とを相対的に接近又は離間させる移動手段と、スポンジに洗浄水を供給する洗浄水ノズルと、スポンジが洗浄可能な状態か否かを判断する判断手段と、を備え、保持手段は、ウエーハの外周部分をはみ出させ中央部分を保持面で吸引保持する保持テーブルと、保持面の中心を軸として保持テーブルを回転させる回転手段と、を備え、測定光を投光する投光部と、スポンジを挟んで測定光を受光する受光部とを備え、測定光は幅を有しており該幅のうちの所定幅がスポンジで遮光され、スポンジで遮光されない測定光を受光部が受光し、判断手段は、受光部の受光量が予め設定した受光量より大きかったらスポンジは洗浄不可と判断し、受光部の受光量が予め設定した受光量以下であったらスポンジは洗浄可能と判断し、保持手段と洗浄手段とがウエーハの外周縁にスポンジが接触する所定の距離より離間している状態で判断を行う。そのため、スポンジが消耗して小径となっていることでウエーハの外周縁に十分に接触させることができず洗浄が不十分になってしまうとき、又は洗浄水が供給されたスポンジが十分に膨らんでおらず弾力性も有していない状態(乾燥し硬くなっている状態)となっていることでウエーハの外周縁に十分に接触させることができず洗浄が不十分になるときを、判断手段が洗浄開始前に判断することが可能となる。そして、判断手段が洗浄可能と判断したら、保持手段と洗浄手段とを所定の位置に位置づけて、保持手段が保持したウエーハの外周縁をスポンジの外側面に接触させウエーハの外周縁を洗浄するため、ウエーハの外周縁の洗浄をウエーハ毎に適切に実施することが可能となる。
投光部と受光部とが保持手段に配設されていることで、保持手段を所定の位置に位置づけることで、投光部と受光部とが適切な位置に位置づけられスポンジが洗浄可能な状態にあるか否かの判断を判断手段が行える状態にすることができる。
本発明に係るウエーハ洗浄装置は、受光部の受光量が予め設定した所定の受光量となるように移動手段で保持手段と洗浄手段とを接近させ、保持手段と洗浄手段との距離によってスポンジが洗浄可能な状態か否かを判断する第2の判断手段を前記判断手段に代えて備え、第2の判断手段は、保持手段と洗浄手段との距離が所定の距離より接近していたら洗浄不可と判断し、所定の距離以上離れていたら洗浄可能と判断する。そのため、スポンジが消耗して小さくなっていることでウエーハの外周縁に十分に接触させることができず洗浄が不十分になってしまうとき、又は洗浄水が供給されたスポンジが十分に膨らんでおらず弾力性も有していない状態(乾燥し硬くなっている状態)となっていることでウエーハに十分に接触させることができず洗浄が不十分になるときを、第2の判断手段によって洗浄開始前に判断することが可能となる。
本発明に係るウエーハ洗浄装置は、第1の記憶部を備え、第1の記憶部は、判断手段がスポンジが洗浄可能と判断した直前回の受光量を記憶し、第1の記憶部が記憶した直前回の受光量と今回判断手段が洗浄可能と判断したときの受光量との差が、予め設定した差より大きいとき洗浄不可と判断する第3の判断手段を更に備えることで、判断手段がスポンジは洗浄可能であるとの判断を行った場合であっても、実際にはスポンジが十分に膨らんでおらずウエーハの外周縁を洗浄するには不適切な状態となっている可能性がある場合に、第3の判断手段によってスポンジが洗浄可能な状態にあるか否かをさらに判断することができる。
本発明に係るウエーハ洗浄装置は、第2の記憶部を備え、第2の記憶部は、第2の判断手段がスポンジが洗浄可能と判断した直前回の保持手段と洗浄手段との間の距離を記憶し、第2の記憶部が記憶した直前回の距離と今回第2の判断手段が洗浄可能と判断したときの保持手段と洗浄手段との間の距離との差が、予め設定した差より大きいとき洗浄不可と判断する第4の判断手段を更に備えることで、第2の判断手段がスポンジは洗浄可能であるとの判断を行った場合であっても、実際にはスポンジが十分に膨らんでおらずウエーハの外周縁を洗浄するには不適切な状態となっている可能性がある場合に、第4の判断手段によってスポンジが洗浄可能な状態にあるか否かをさらに判断することができる。
ウエーハ洗浄装置を側方から見た場合の断面図である。 ウエーハ洗浄装置を上方から見た場合の説明図である。 円形板状のウエーハの一方の面及び他方の面のうねりを除去する場合に実施する各工程の流れを説明するフローチャートである。 ウエーハの一方の面に液状樹脂で保護部材を形成している状態を説明する模式的な説明図である。 保護部材を保持してウエーハの他方の面を研削している状態を示す側面図である。 スポンジがウエーハの外周縁を洗浄可能な状態にあるか否かを判断手段が判断するために、保持手段が所定の位置に位置づけられた状態を側方から説明する説明図である。 スポンジがウエーハの外周縁を洗浄可能な状態にあるか否かを判断手段が判断するために、保持手段が所定の位置に位置づけられた状態を上方から説明する説明図である。 消耗しておらず、また、洗浄水を吸収したことで十分に膨らみ弾力性を備えているスポンジに対して測定光が投光されている状態を示す平面図である。 受光部から判断手段に出力される信号(受光量値)の例を示すグラフである。 消耗している、又は、洗浄水を吸収しても十分に膨らんでいないスポンジに対して測定光が投光されている状態を示す平面図である。 受光部から判断手段に出力される信号(受光量値)の例を示すグラフである。 2つのスポンジがウエーハの外周縁を洗浄可能な状態にあるか否かを判断手段が判断するために、保持手段が所定の位置に位置づけられた状態を側方から説明する説明図である。 消耗しておらず、また、洗浄水を吸収したことで十分に膨らみ弾力性を備えている2つスポンジに対して測定光が投光されている状態を側面側から見た場合の説明図である。 一方のスポンジが消耗している又は十分に膨らんでおらず、他方のスポンジが消耗しておらず十分に膨らんでいる場合に、2つのスポンジに測定光が投光されている状態を側面側から見た場合の説明図である。 他方のスポンジが消耗している又は十分に膨らんでおらず、一方のスポンジが消耗しておらず十分に膨らんでいる場合に、2つのスポンジに測定光が投光されている状態を側面側から見た場合の説明図である。 スポンジの外側面にウエーハの外周縁を接触させ、スポンジとウエーハとを回転させてウエーハの外周縁を洗浄している状態を側方から見た場合の断面図である。 ウエーハの外周縁の洗浄中に、傾け手段によって洗浄手段及び保持手段が傾けられた状態を側方から見た場合の断面図である。 ウエーハの一方の面及び他方の面を洗浄するスピンナー洗浄装置の一例を示す斜視図である。 判断手段に代えて第2の判断手段を備えるウエーハ洗浄装置を側方から見た場合の断面図である。 判断手段に代えて第2の判断手段を備えるウエーハ洗浄装置を上方から見た場合の説明図である。 スポンジがウエーハの外周縁を洗浄可能な状態にあるか否かを第2の判断手段が判断するために、移動手段によって保持手段が洗浄手段に近づけられている状態を側方から見た場合の説明図である。 スポンジがウエーハの外周縁を洗浄可能な状態にあるか否かを第2の判断手段が判断するために、移動手段によって保持手段が洗浄手段に近づけられている状態を上方から見た場合の説明図である。 スポンジの外側面にウエーハの外周縁を接触させ、スポンジとウエーハとを回転させてウエーハの外周縁を洗浄している状態を側方から見た場合の断面図である。
(ウエーハ洗浄装置の実施形態1)
図1に示すウエーハ洗浄装置1は、保持手段3で保持した円形板状のウエーハWの外周縁Wdを洗浄手段2で洗浄する装置である。
保持手段3は、ウエーハWの外周部分をはみ出させ中央部分を保持面300aで吸引保持する保持テーブル30と、保持面300aの中心を軸として保持テーブル30を回転させる回転手段31と、を備えている。
保持テーブル30は、その外形がウエーハWよりも小径の円形に形成されており、ポーラス部材等からなり図示しない吸引源に連通する吸着部300と、吸着部300を支持する枠体301とを備える。保持テーブル30は、吸着部300の露出面であり枠体301の上面と面一である保持面300aでウエーハWを吸引保持することができる。
保持テーブル30の下側に配設された回転手段31は、保持テーブル30の底面側にその上端が固定された回転軸310と、回転軸310を回転させるモータ311とを備えている。回転軸310の軸方向はZ軸方向であり、回転軸310の軸心の延長線上に保持テーブル30の保持面300aの中心が位置している。
保持手段3の下側には、保持手段3の保持面300a方向(本実施形態においては、Y軸方向)で保持手段3と洗浄手段2とを相対的に接近又は離間させる移動手段4が配設されている。移動手段4は、X軸方向の軸心を有するボールネジ40と、ボールネジ40と平行に配設されたガイドレール41と、ボールネジ40を回動させるモータ42と、を備えている。そして、ガイドレール41上には、保持手段3を構成しボールネジ40に螺合するナットを備えた可動ブロック34が摺動可能に配設されている。モータ42がボールネジ40を回動させると、可動ブロック34がガイドレール41にガイドされてY軸方向に移動し、可動ブロック34上に回転手段31を介して配設された保持テーブル30が可動ブロック34の移動に伴いY軸方向に移動する。
ウエーハ洗浄装置1は、CPU及びメモリ等の記憶素子で構成され装置全体の制御を行う制御手段19を備えている。制御手段19は、図示しない配線によって、移動手段4及び回転手段31等に接続されており、制御手段19の制御の下で、移動手段4による保持テーブル30のY軸方向における移動動作や、回転手段31による保持テーブル30の回転動作等が制御される。
例えば、移動手段4は、保持テーブル30のY軸方向における位置を測定するY軸方向位置検出手段45を備えている。Y軸方向位置検出手段45は、ガイドレール41に沿ってY軸方向に延在するスケール450と、可動ブロック34に固定されスケール450に沿って可動ブロック34と共に移動しスケール450の目盛りを読み取る読み取り部451とを備えている。読み取り部451は、例えば、スケール450に形成された目盛りの反射光を読み取る光学式のものであり、スケール450の目盛りを検出して保持テーブル30のY軸方向における位置を検出する。
なお、移動手段4がY軸方向位置検出手段45を備えないものとし、保持テーブル30のY軸方向における位置検出が以下のようになされるものとしてもよい。例えば、移動手段4のモータ42は、図示しないパルス発振器から供給される駆動パルスによって動作するパルスモータである。そして、制御手段19は、移動手段4に供給される駆動パルス数をカウントすることにより、保持テーブル30のY軸方向における位置を検出する。
または、例えば、移動手段4のモータ42をサーボモータとし、サーボモータにロータリエンコーダが接続された構成としてもよい。ロータリエンコーダは、制御手段19からサーボモータに対して動作信号が供給された後、エンコーダ信号(サーボモータの回転数)を制御手段19に対して出力する。制御手段19は、ロータリエンコーダから送出されたエンコーダ信号により、保持テーブル30のY軸方向における移動量を算出し、Y軸方向における位置を検出する。
例えば、移動手段4のガイドレール41の一端には、洗浄手段2の洗浄ボックス21の側壁212が固定されており、ガイドレール41のもう一端には、保持手段3及び洗浄手段2を−X軸方向側(図1においては、紙面手前側)から見て時計回り方向又は反時計回り方向に傾けることが可能な傾け手段10が接続されている。
傾け手段10は、X軸方向の軸心を有する回転軸100と、回転軸100を回転駆動するモータ101と、ガイドレール41が固定され回転軸100の回転に伴って回転する連結部材102とを備えている。なお、ウエーハ洗浄装置1は、傾け手段10を備えない構成となっていてもよい。また、洗浄手段2と移動手段4とが予め傾けられていて、傾け手段10が、保持手段3のみを傾ける構成でもよい。
洗浄手段2は、ロール状のスポンジ20と、スポンジ20を内部に収容する洗浄ボックス21とを備えており、洗浄ボックス21の内部で保持手段3が保持したウエーハWの外周縁Wdにロール状のスポンジ20の外側面を接触させて洗浄を行う。
スポンジ20は、所定の厚みを備えるスポンジをロール状(円筒形状)に形成したものであり、図1に示す例おいては長手方向がZ軸方向に平行になるように洗浄ボックス21内に配設されている。スポンジ20は、例えば、ポリウレタンを発泡成形して作られるスポンジ等であり、乾いて収縮し硬くなっている状態から洗浄水を吸収することで膨らみ弾力性を有するようになる。スポンジ20の外側面は、ウエーハWの外周縁Wdを洗浄する洗浄面となる。
スポンジ20は、洗浄ボックス21の内部においてスポンジ回転手段22によって回転可能に中空支持された状態となっており、洗浄ボックス21内における位置は固定されている。スポンジ回転手段22は、スポンジ20に挿通されスポンジ20を支持する回転シャフト220を備えており、回転シャフト220は図示しない軸受けを介して洗浄ボックス21の天板210に取り付けられている。回転シャフト220の上端側には回転シャフト220を回転駆動するモータ221が接続されている。
洗浄ボックス21は、例えば、内部に空洞を備える円柱状の外形を備えており、その天板210には排気口210aが形成され、その底板211には排水口211bが形成されている。排水口211bには、図示しないドレンホースが接続されており、このドレンホースは廃水タンク等に連通している。洗浄ボックス21の側壁212には、ウエーハWが進入するウエーハ進入口212aが形成されている。ウエーハ進入口212aは、側壁212を円弧のスリット状に切り欠いて形成されている。
洗浄ボックス21内のウエーハ進入口212aの近傍には、エアカーテン形成手段24が配設されている。エアカーテン形成手段24は、ウエーハ進入口212aから進入するウエーハWを上下方向から挟むように2つ配設されており、図2に示すように、Z軸方向から見た場合に洗浄ボックス21のウエーハ進入口212aに沿って円弧状に延在している。エアカーテン形成手段24は、ウエーハ進入口212aに進入したウエーハWに対して上下方向から圧縮エアを噴出し、この圧縮エアの流れによってウエーハ進入口212aを覆うエアカーテンを形成する。このエアカーテンは、ウエーハWの一方の面Wa又は他方の面Wbに付着する洗浄水がウエーハ進入口212aから洗浄ボックス21の外部に流出してしまうことを防ぐ。
図1に示すように、洗浄ボックス21内には、スポンジ20に洗浄水を供給する洗浄水ノズル29が例えば2本配設されている。洗浄水ノズル29は、洗浄水(例えば、純水)を蓄えた図示しない洗浄水供給源に連通しており、スポンジ20に対して上下斜め方向から洗浄水を噴射する。洗浄水ノズル29からスポンジ20に供給された洗浄水は、洗浄ボックス21の底板211に流下した後、排水口211bから洗浄ボックス21の外部に排水される。
図1、2に示すように、ウエーハ洗浄装置1は、スポンジ20が洗浄可能な状態か否かを判断する判断手段5Aを備えている。また、ウエーハ洗浄装置1は、光源を内蔵しスポンジ20を挟んで測定光を投光する投光部50と、測定光を受光する受光部51(図1には不図示)とを備えており、投光部50及び受光部51は、例えば、保持手段3の可動ブロック34に固定された支持バー35A、35Bの先端にX軸方向において対向するようにそれぞれ配設されている。投光部50と受光部51とによって、透過型の光電センサが形成され、受光部51は、検出信号(受光量の値)を判断手段5Aに送出する。
図1、2に示す支持バー35A及び支持バー35Bは、例えば、可動ブロック34の側面に図示しない固定ネジ等によって固定され+Y方向に延在するアーム部350と、アーム部350の先端側に一体的に形成され+Z方向に延びる支持部351とを備えており、支持バー35Aの支持部351の上端に投光部50が配設されており、支持バー35Bの支持部351の上端に受光部51が配設されている。したがって、可動ブロック34がY軸方向に移動することに伴って、投光部50及び受光部51はY軸方向に移動する。投光部50及び受光部51のZ軸方向における高さ位置は、洗浄ボックス21の側壁212に形成されたウエーハ進入口212aの高さ位置と略同一となっている。
なお、投光部50及び受光部51は保持手段3に配設されておらず、図示しない移動手段によって保持手段3の可動ブロック34の移動とは独立してY軸方向に移動可能となっていてもよい。
以下に、円形板状のウエーハWの一方の面Wa及び他方の面Wbのうねりを除去する場合の各工程を説明する。図3は、円形板状のウエーハWの一方の面Wa及び他方の面Wbのうねりを除去する場合に実施する各工程の流れを説明するフローチャートである。そして、本発明に係る図1に示すウエーハ洗浄装置1は、図3に示すウエーハの外周縁を洗浄する外周縁洗浄工程を実施する際に用いられる。
(1)ウエーハの一方の面に樹脂を供給して保護部材を形成する保護部材形成工程
図4に示すウエーハWは、円形板状の外形を備えており、その一方の面Wa及び他方の面Wbに図示しないうねりが形成されている。
まず、ウエーハWの他方の面Wbに研削加工を施すために、図4に示すように、ウエーハWの一方の面Waに液状樹脂S1で保護部材を形成する。具体的には、例えば、フィルムS2を、図4に示す保持テーブル90の平坦な保持面90aに載置し、このフィルムS2上に液状の樹脂S1を樹脂供給装置91から所定量供給する。この樹脂S1は、例えば、紫外線によって硬化する性質を備えている。そして、保持手段92がウエーハWの他方の面Wbを吸引保持した後、保持テーブル90が保持手段92の下方に位置づけられる。そして、保持手段92が保持したウエーハWで液状樹脂S1を押し広げて、ウエーハWの一方の面Wa全面が液状樹脂S1で被覆された状態にする。液状樹脂S1は、ウエーハWの外周縁Wdにも回り込ませ、外周縁Wdも液状樹脂S1によって被覆される。
次いで、保持テーブル90の内部に配設された紫外線照射機構93から液状樹脂S1に対して紫外線を照射し液状樹脂S1を硬化させ、ウエーハWの外周縁WdからフィルムS2がはみ出したはみ出し部S2aが形成されるようウエーハWの直径より大きい径の円形にフィルムS2が切断され、樹脂S1とフィルムS2とからなる図5に示す保護部材Sを形成する。
(2)ウエーハの他方の面を研削砥石で研削する第1の研削工程
次に、図5に示すように、保護部材Sが形成されたウエーハWが研削装置94に搬送され、保護部材Sが形成されていない他方の面Wbが上側を向くようにして、ウエーハWが研削装置94のチャックテーブル940の保持面上に吸引保持される。そして、ウエーハWの上方から回転する研削ホイール941が降下して、ウエーハWの他方の面Wbに研削砥石941aを当接させて研削を行っていく。ウエーハWの他方の面Wbが所定量研削されうねりが除去された後、研削ホイール941がウエーハWから離間する。
(3)研削後のウエーハの一方の面から保護部材を剥離する保護部材剥離工程
次いで、ウエーハWは、研削装置94から図示しない保護部材剥離装置に搬送される。保護部材剥離装置は、例えば、図5に示すウエーハWの保護部材Sのはみ出し部S2aを把持クランプで把持して、はみ出し部S2aを把持した把持クランプとウエーハWとを相対的にウエーハWの外周縁Wdから中心に向かって径方向に移動させて、ウエーハWの一方の面Waから保護部材Sを剥離する。しかし、ウエーハWの外周縁Wdに保護部材Sを構成する樹脂S1の樹脂残りが発生する場合がある。
(4)ウエーハの外周縁を洗浄する外周縁洗浄工程
保護部材Sが剥離されたウエーハWは、図1に示す搬送手段18によって、図示しない保護部材剥離装置から本発明に係るウエーハ洗浄装置1に搬送される。搬送手段18は、例えば、外形が円板状でありその下面(吸着面)でウエーハWを吸着保持する吸着パッド180と、吸着パッド180を支持し水平方向及び上下方向に移動可能なアーム181とを備えている。
ウエーハWを吸着保持した搬送手段18が、図1に示す保持テーブル30の上方まで移動してくる。ウエーハWを吸着保持した吸着パッド180が、その吸着面の中心が保持テーブル30の保持面300aの中心と略合致するように保持テーブル30の上方に位置づけられた後に下降して、保持面300a上にウエーハWが載置される。そして、保持テーブル30が、ウエーハWの外周部分を保持面300aからはみ出させウエーハWの中央部分を保持面300aで吸引保持し、吸着パッド180はウエーハWから離間する。
例えば、ウエーハ洗浄装置1のスポンジ20は、ウエーハWの外周縁Wdを洗浄できるように準備される。即ち、洗浄水ノズル29からスポンジ20に対して洗浄水が供給されて、スポンジ20が該洗浄水を吸収することで膨らみ弾力性を備えるように準備される。洗浄水ノズル29から所定量の洗浄水がスポンジ20に供給された後、洗浄水の供給が停止される。
図6に示すように、移動手段4がウエーハWを保持した保持テーブル30を+Y方向に移動させて、Y軸方向位置検出手段45による位置検出及び制御手段19による制御の下で、Y軸方向における位置Y1で保持テーブル30を停止させる。位置Y1は、スポンジ20がウエーハWの外周縁Wdを洗浄可能な状態にあるか否かを判断手段5Aが判断するために予め定められた位置であり、位置Y1に保持テーブル30が位置づけられると投光部50は測定光を出射する。図6、図7に示すように、投光部50から+X方向に向かって出射された測定光は、洗浄手段2の洗浄ボックス21のウエーハ進入口212aを通過して、その一部がスポンジ20により遮光されつつ受光部51で受光される。
図6、7に示すY軸方向における位置Y2は、保持テーブル30が位置Y2に位置づけられた場合に、ウエーハWの外周縁Wdにスポンジ20の外側面が接触することになる位置である。位置Y1にウエーハWを所持する保持テーブル30が位置づけられても、ウエーハWの外周縁Wdとスポンジ20とは接触していない状態となる。
判断手段5Aによるスポンジ20がウエーハWの外周縁Wdを洗浄可能な状態にあるか否かの判断は、例えば、以下に示すように実施される。図8は、スポンジ20が消耗しておらず、また、スポンジ20が洗浄水を吸収したことで十分に膨らみ弾力性を備えている場合を示している。本場合におけるスポンジ20の直径を直径R1とする。例えば、投光部50は、内蔵する光源から出射された光をY軸方向に長い長方形のスリットを通し、このスリットの透過光をコリメータレンズを通して平行光(測定光)に変換し、測定光をY軸方向に所定の幅(例えば、幅D1)を保ちつつ、受光部51に向かってX軸方向に一直線に投射している。なお、図8においては、スポンジ20、判断手段5A、投光部50、及び受光部51のみを図示し、ウエーハ洗浄装置1の他の構成要素は省略して示している。なお、上記の形態においては測定光がY軸方向に所定の幅D1を形成しているが、測定光が幅D1を直径とする円柱状を形成していてもよい。
図8に示すように、幅D1のうちの所定幅D2分の測定光がスポンジ20で遮光され、スポンジ20で遮光されない残りの測定光が受光部51によって受光される。そして、測定光を受光した受光部51は、受光量の情報を判断手段5Aに対して送出する。
判断手段5Aには、スポンジ20が洗浄可能な状態にあるか否かを判断するために、予め閾値としての受光量値V1が設定されており、判断手段5Aは、受光部51から送られてきた受光量値V2が、受光量値V1よりも大きいか、又は、受光量値V1以下であるかを判断する。図9のグラフG1に示すように、受光量値V2は受光量値V1よりも小さい値であるため、判断手段5Aは、スポンジ20がウエーハWの外周縁Wdを洗浄可能な状態にあると判断する。即ち、スポンジ20が消耗しておらず、また、スポンジ20が洗浄水を吸収したことで十分に膨らんでいると判断する。なお、図9のグラフG1において、横軸は例えば時間を示し、縦軸は受光量値を示している。
図10は、スポンジ20が消耗している、又は、スポンジ20が洗浄水を吸収しても十分に膨らんでいない場合を示している。この場合におけるスポンジ20の直径を直径R2とすると、直径R2は図8に示すスポンジ20の直径R1よりも小さい値となっている。投光部50は、測定光をY軸方向に所定の幅D1を保ちつつ、受光部51に向かってX軸方向に一直線に投射している。なお、図10においては、スポンジ20、判断手段5A、投光部50、及び受光部51のみを図示し、ウエーハ洗浄装置1の他の構成要素は省略して示している。
図10に示すように、幅D1のうちの所定幅D3分の測定光がスポンジ20で遮光され、スポンジ20で遮光されない残りの測定光が受光部51によって受光される。図10に示す直径がR2であるスポンジ20により遮光される測定光の量は、図8に示す直径がR1であるスポンジ20により遮光される測定光の量よりも少なくなる。測定光を受光した受光部51は受光量(例えば、受光量V3)の情報を判断手段5Aに対して送出する。
判断手段5Aは、受光量値V3が、受光量値V1よりも大きいか、又は、受光量値V1以下であるかを判断する。図11のグラフG2に示すように、受光量値V3は受光量値V1よりも大きい値であるため、判断手段5Aは、スポンジ20がウエーハWの外周縁Wdを洗浄不可能な状態にあると判断する。即ち、スポンジ20が消耗している、又は、スポンジ20が洗浄水を吸収しても十分に膨らんでいないと判断する。なお、図11のグラフG2において、横軸は例えば時間を示し、縦軸は受光量値を示している。
判断手段5Aは、スポンジ20が洗浄不可能な状態にあると判断した場合には、警報音を鳴らす又はエラーを表示する等して、オペレータに該判断を通知する。そして、洗浄不可能と判断されたスポンジ20に対して、図6に示す洗浄水ノズル29から洗浄水が所定時間再度供給される。該洗浄水の再度の供給は、スポンジ20が洗浄水の供給不足によって十分に膨らんでおらず洗浄不可と判断されたのか、又は、スポンジ20が既に消耗していることで洗浄不可と判断されたのかを確定するため実施される。その後、上記と同様に、再び判断手段5Aによってスポンジ20がウエーハWの外周縁Wdを洗浄可能な状態にあるか否かの判断が行われ、洗浄不可能との判断が再度なされた場合には、スポンジ20は消耗しているものであるとして交換される。
例えば、図12に示すように、洗浄手段2が、洗浄ボックス21内に複数のスポンジを備える構成となっている場合においても、判断手段5Aによる判断は、洗浄手段2が1つのスポンジ20のみを備える構成となっている場合と同様に行われる。
図12に示すように、洗浄手段2は、例えば、2つスポンジ20Aとスポンジ20Bとを洗浄ボックス21内に備えていてもよい。ロール状のスポンジ20A及びスポンジ20Bは、スポンジ回転手段22によって個々に回転可能に中空支持された状態となっている。また、スポンジ20Aとスポンジ20Bとは、各長手方向が凡そ逆向きになるように、即ち、X軸方向から見た場合に所定の角度で交差するようにして、洗浄ボックス21内においてX軸方向に並列している。スポンジ20Aは、ウエーハWの他方の面Wb側の外周縁Wdを洗浄するスポンジとなり、スポンジ20Bは、ウエーハWの一方の面Wa側の外周縁Wdを洗浄するスポンジとなる。また、ウエーハWの外周縁Wdの洗浄時において、スポンジ20Aとスポンジ20Bとは互いに逆方向に回転する。
図12においては、位置Y1に保持テーブル30が位置づけられることで、判断手段5Aによってスポンジ20Aとスポンジ20BとがウエーハWの外周縁Wdを洗浄可能な状態にあるか否かが判断できる状態となっている。また、洗浄水ノズル29からのスポンジ20に対する洗浄水の供給は既に実施された後となっている。
スポンジ20Aとスポンジ20BとがウエーハWの外周縁Wdを洗浄可能な状態にあるか否かの判断手段5Aによる判断は、例えば、以下に説明するように実施される。図13は、スポンジ20Aとスポンジ20Bとが両方とも消耗しておらず、また、スポンジ20Aとスポンジ20Bとが洗浄水を吸収したことで両方とも十分に膨らみ弾力性を備えている場合を示している。図14は、スポンジ20Aが消耗している又は十分に膨らんでおらず、スポンジ20Bは消耗しておらず十分に膨らんでいる場合を示している。図15は、スポンジ20Bが消耗している又は十分に膨らんでおらず、スポンジ20Aは消耗しておらず十分に膨らんでいる場合を示している。
図13〜図15に示すいずれの場合においても、投光部50が、測定光をY軸方向に幅を一定に保ちつつ、受光部51(図13〜15には不図示)に向かって+X方向に一直線に投射する。
図13に示すように、スポンジ20Aとスポンジ20Bとが両方とも消耗しておらず、また、両方とも十分に膨らんでいる場合には、スポンジ20Aとスポンジ20Bとにより遮光される測定光の量が、図14に示す場合及び図15に示す場合よりも多くなるため、受光部51の受光量は少なくなる。よって、判断手段5Aは、受光部51の受光量値が、予め設定されている閾値(受光量値)以下であると判断して、スポンジ20Aとスポンジ20BとがウエーハWの外周縁Wdを洗浄可能な状態にあると判断する。
一方、図14に示すようにスポンジ20Aが消耗している又は十分に膨らんでいない場合や図15に示すようにスポンジ20Bが消耗している又は十分に膨らんでいない場合においては、受光部51の受光量が大きくなるため、判断手段5Aは、受光部51の受光量値が、予め設定されている閾値(受光量値)より大きいと判断して、スポンジ20A又はスポンジ20BがウエーハWの外周縁Wdを洗浄不可能な状態にあると判断する。
洗浄手段2が洗浄ボックス21内に1つのスポンジ20のみを備える場合について再び説明を行っていく。前記のように、判断手段5Aが、スポンジ20が図8に示すように洗浄可能な状態にあると判断したら、図16に示すように、移動手段4が位置Y1に位置している保持テーブル30を+Y方向に向かって移動させる。そして、Y軸方向位置検出手段45による位置検出及び制御手段19による制御の下で、Y軸方向における所定の位置Y2で保持テーブル30が停止する。その結果、消耗しておらず、また、洗浄水を吸収したことで十分に膨らみ弾力性を備えているスポンジ20の外側面にウエーハWの外周縁Wdが接触する。なお、スポンジ20は、容易に変形可能であり、ウエーハWの外周縁Wdがスポンジ20の外側面に食い込んだ状態となっていてもよい。
ウエーハWの外周縁Wdがスポンジ20の外側面に接触した状態で、スポンジ回転手段22がスポンジ20を+Z方向側からみて反時計周り方向に回転させる。また、回転手段31が保持テーブル30を+Z方向側からみて時計周り方向に回転させることで、ウエーハWの外周縁Wdに剥がし残ってしまった樹脂をスポンジ20が拭い取り、外周縁Wdの全周が洗浄されていく。さらに、洗浄水ノズル29からスポンジ20に対して洗浄水が供給される。
上記洗浄中においては、エアカーテン形成手段24が、ウエーハ進入口212aに進入したウエーハWに向かって上下方向から圧縮エアを噴出させることで、ウエーハ進入口212aの半部を覆う薄膜状のエアの流れ(エアカーテン)を発生させる。ウエーハWの外周縁Wdの洗浄中は、洗浄水ノズル29から供給されスポンジ20に吸収された洗浄水が、スポンジ20から滲み出て回転するウエーハWの一方の面Wa及び他方の面Wbを流れていく。該洗浄水は、ウエーハ進入口212aがエアカーテンで覆われているため、ウエーハ進入口212aから洗浄ボックス21外部への飛散してしまうことはない。
ウエーハWの外周縁Wdの洗浄が実施されていくと、洗浄水ノズル29から供給されスポンジ20に吸収された洗浄水は、スポンジ20から滲み出て落下し底板211上に溜まっていく。そして、該洗浄水を洗浄ボックス21の排水口211bから排水するために、傾け手段10が作動する。即ち、図17に示すように、モータ101が回転軸100を−X方向側(図17における紙面手前側)から見て反時計回り方向に回転させることで、回転軸100の回転と共に連結部材102が傾き、ガイドレール41上の保持手段3及びガイドレール41の一端に接続された洗浄手段2が連結部材102と同様に傾く。その結果、洗浄ボックス21の底板211上に溜まっていた洗浄水は、排水口211bから洗浄ボックス21外部の廃水タンク等に排水される。
上記のようにウエーハWの外周縁Wdの洗浄が実施され、ウエーハWの外周縁Wdに剥がし残ってしまった樹脂が洗浄除去された後、保持テーブル30の回転、スポンジ20の回転、及び洗浄水ノズル29からのスポンジ20に対する洗浄水の供給が停止し、さらに、傾けられた状態にある保持手段3及び洗浄手段2が傾いていない状態に戻される。さらに、移動手段4が、位置Y2に位置している保持テーブル30を−Y方向に向かって移動させ原点位置まで戻す。
本発明に係る実施形態1のウエーハ洗浄装置1は、ウエーハWを保持する保持面300aを有する保持手段3と、保持手段3が保持したウエーハWの外周縁Wdにロール状のスポンジ20の外側面を接触させウエーハWの外周縁Wdを洗浄する洗浄手段2と、保持手段3の保持面方向で保持手段3と洗浄手段2とを相対的に接近又は離間させる移動手段4と、スポンジ20に洗浄水を供給する洗浄水ノズル29と、スポンジ20が洗浄可能な状態か否かを判断する判断手段5Aと、を備え、保持手段3は、ウエーハWの外周部分をはみ出させ中央部分を保持面300aで吸引保持する保持テーブル30と、保持面300aの中心を軸として保持テーブル30を回転させる回転手段31と、を備え、測定光を投光する投光部50と、スポンジ20を挟んで測定光を受光する受光部51とを備え、測定光は幅を有しており該幅のうちの所定幅がスポンジ20で遮光され、スポンジ20で遮光されない測定光を受光部51が受光し、判断手段5Aは、受光部51の受光量が予め設定した受光量より大きかったらスポンジ20は洗浄不可と判断し、受光部51の受光量が予め設定した受光量以下であったらスポンジ20は洗浄可能と判断し、保持手段3と洗浄手段2とがウエーハWの外周縁Wdにスポンジ20が接触する所定の距離より離間している状態で判断を行う。そのため、スポンジ20が消耗して小さくなっている、又は洗浄水が供給されたスポンジ20が十分に膨らんでおらず弾力性も有していない状態(乾燥し硬くなっている状態)となっていることでウエーハWの外周縁Wdに十分に接触させることができず洗浄が不十分になるときを、判断手段5Aが洗浄開始前に判断することが可能となる。そして、判断手段5Aが洗浄可能と判断したら保持手段3と洗浄手段2とを所定の位置に位置づけて保持手段3が保持したウエーハWの外周縁Wdをスポンジ20の外側面に接触させウエーハWの外周縁Wdを洗浄していくため、ウエーハWの外周縁Wdの洗浄をウエーハW毎に適切に実施することが可能となる。
投光部50と受光部51とが保持手段3に配設されていることで、保持手段3を所定の位置に位置づけることで、スポンジ20が洗浄可能な状態にあるか否かの判断を判断手段5Aが行える状態にすることができる。
(5)ウエーハの全面を洗浄する第1のスピン洗浄工程
外周縁Wdが洗浄されたウエーハWは、図17に示すウエーハ洗浄装置1から図18に示すスピンナー洗浄装置96に搬送される。スピンナー洗浄装置96は、枚葉式の洗浄装置であり、ウエーハWを保持する保持手段960と、保持手段960を回転させる回転手段961と、ウエーハWに対して洗浄水を噴射する洗浄ノズル962と、を備えている。
保持手段960は、例えば、その外形が円形状であり、図示しない吸引源に連通する保持面960a上でウエーハWを吸引保持する。保持手段960は、上端部に円形の開口を備えた有底円筒状の洗浄ハウジング963の内部に収容されている。なお、図18において、洗浄ハウジング963の側壁の一部を切欠いて内部が把握できるように示している。
図示しないモータ等で構成される回転手段961は、保持手段960の下方に配設されており、Z軸方向の軸心周りに保持手段960を回転させることができる。
保持手段960の上方に配設された洗浄ノズル962は、移動手段964によって保持手段960の径方向に往復移動可能となっており、保持手段960の保持面960aに向かって純水等の洗浄水を噴射することができる。なお、洗浄ノズル962は、保持手段960の上方で、Z軸方向の軸心周りに所定の角度で旋回移動可能となっていてもよい。
ウエーハWが保持手段960上に搬送され、他方の面Wbが上側になるように保持面960a上に載置され、保持手段960が保持面960a上でウエーハWを吸引保持する。
次いで、洗浄ノズル962からウエーハWの他方の面Wbに向かって洗浄水が噴射されると共に、移動手段964が洗浄ノズル962を保持手段960の径方向に往復移動させる。また、回転手段961が保持手段960を回転させることで、保持手段960に保持されたウエーハWも回転するため、ウエーハWの他方の面Wbの全面が洗浄されていく。
ウエーハWの他方の面Wbが所定時間洗浄された後、ウエーハWが一方の面Waが上側になった状態で保持手段960の保持面960a上に吸引保持される。そして、他方の面Wbが洗浄されたのと同様に、ウエーハWの一方の面Wa全面が洗浄水で洗浄される。
(6)ウエーハの一方の面を研削砥石で研削する第2の研削工程
一方の面Wa及び他方の面Wbが洗浄されたウエーハWは、例えば、図示しないテープマウンタに搬送され、押し付けローラ等によって平坦面である他方の面Wbに保護テープが貼着される。他方の面Wbに保護テープが貼着されたウエーハWは、図5に示す研削装置94のチャックテーブル940の保持面上に吸引保持され、ウエーハWのうねりの残る一方の面Waが研削砥石941aによって研削される。そして、ウエーハWの一方の面Waが所定量研削されうねりが除去されることで、第2の研削工程が終了する。
(7)ウエーハの全面を洗浄する第2のスピン洗浄工程
一方の面Waが研削されたウエーハWは、図18に示す枚葉式のスピンナー洗浄装置96に搬送され、第1のスピン洗浄工程と同様に一方の面Wa及び他方の面Wbが洗浄される。
本実施形態1のウエーハ洗浄装置1の構成は、先に説明した例に限定されるものではなく、本発明の効果を発揮できる範囲内で適宜変更可能である。
図1、2に示すように、ウエーハ洗浄装置1は、例えば、第1の記憶部54及び第3の判断手段5Cを備えていてもよい。第1の記憶部54は、判断手段5Aに電気的に接続されており、判断手段5Aがスポンジ20が洗浄可能と判断した場合の受光部51の受光量を記憶する。第3の判断手段5Cは、判断手段5A及び第1の記憶部54に電気的に接続されている。
例えば、先に説明した(4)ウエーハの外周縁を洗浄する外周縁洗浄工程を複数枚のウエーハWについて連続して実施する場合に、第1の記憶部54及び第3の判断手段5Cは動作する。1枚のウエーハW(以下、直前回に洗浄されたウエーハWとする)が洗浄された際に、第1の記憶部54は、判断手段5Aがスポンジ20が洗浄可能と判断した受光部51の受光量V4(以下、直前回の受光量V4とする)を記憶する。
スポンジ20によって次のウエーハW(以下、今回のウエーハWとする)の外周縁Wdの洗浄が開始される前に、洗浄水ノズル29からスポンジ20に洗浄水が所定量供給され、保持テーブル30が所定位置に位置づけられて、判断手段5Aがスポンジ20は洗浄可能であるとの判断を再び行ったとする。そして、今回、判断手段5Aがスポンジ20が洗浄可能と判断した際の受光部51の受光量を受光量V5とする(以下、今回の受光量V5とする)。
今回のウエーハWを洗浄するに際して、判断手段5Aがスポンジ20は洗浄可能であるとの判断を行った場合であっても、スポンジ20の膨張の度合い(乾燥の度合い)は洗浄ボックス21内の温度や直前回のウエーハWの洗浄時間等の諸要因によって、直前回と今回とでは異なることがある。そのため、直前回のウエーハWを洗浄したときに比べてスポンジ20が十分に膨らんでおらず、ウエーハWの外周縁Wdを洗浄するには不適切な状態となっている場合がある。そこで、第3の判断手段5Cによって、スポンジ20が洗浄可能な状態にあるか否かの更なる判断が行われる。
上記のように、判断手段5Aによる判断がなされた後、受光量V5についての情報が第3の判断手段5Cに対して送られる。第3の判断手段5Cは、第1の記憶部54から直前回の受光量V4についてのデータを引き出し、今回の受光量V5と直前回の受光量V4との差=差V6を算出する。第3の判断手段5Cには、スポンジ20が洗浄可能な状態にあるか否かを判断するために、予め、閾値として今回の受光量と直前回の受光量との差V7が設定されており、第3の判断手段5Cは、予め設定した閾値である所定の差V7より差V6が大きいときにスポンジ20が洗浄不可、即ち、スポンジ20が未だに乾燥した状態にあると判断し、差V6が予め設定した差V7以下である場合にスポンジ20が洗浄可能な状態まで膨らんでいると判断する。このように、外周縁洗浄工程を複数枚のウエーハWについて連続して実施する場合に、第3の判断手段5Cによってスポンジ20が乾燥しておらず洗浄可能な状態にあるか否かを更に判断することができる。また、判断手段5Aによる判断のみが行われる場合には、直前回のウエーハWの外周縁Wdの洗浄と今回のウエーハWの外周縁Wdの洗浄とで、スポンジ20の膨張の度合いによる差異が生じ得るが、判断手段5Aによる判断に加えて第3の判断手段5Cによる判断が行われることで該差異を減らすことができる。
なお、外周縁洗浄工程を複数枚のウエーハWについて連続して実施する場合とは、直前回のウエーハWの外周縁Wdの洗浄を行ってから直ぐに今回のウエーハWの外周縁Wdの洗浄を行う場合、直前回のウエーハWの外周縁Wdの洗浄を午前の時間帯に行ってから、数時間経過後の午後の時間帯に今回のウエーハWの外周縁Wdの洗浄を行う場合、又は、直前回のウエーハWの外周縁Wdの洗浄と今回のウエーハWの外周縁Wdの洗浄とが異なる日にちとなる場合等である。
第3の判断手段5Cによって、スポンジ20がウエーハWの外周縁Wdを洗浄可能な状態にあるとの判断がされると、移動手段4が保持テーブル30を移動させて、ウエーハWの外周縁Wdをスポンジ20に接触させた後、洗浄が開始される。
(ウエーハ洗浄装置の実施形態2)
図19に示すウエーハ洗浄装置1Aは、図1に示すウエーハ洗浄装置1の判断手段5Aに代えて第2の判断手段5Bを備え、図1に示す第1の記憶部54に代えて第2の記憶部55を備え、図1に示す第3の判断手段5Cに代えて第4の判断手段5Dを備えている。ウエーハ洗浄装置1Aのその他の構成は、図1に示すウエーハ洗浄装置1と同様である。
図20に示すように、第2の判断手段5Bは、受光部51に接続されており、受光部51は、受光量に基づく検出信号を第2の判断手段5Bに送出する。第2の記憶部55は、第2の判断手段5Bに電気的に接続されており、第2の判断手段5Bがスポンジ20が洗浄可能と判断した場合の受光部51の受光量を記憶する。第4の判断手段5Dは、第2の判断手段5B及び第2の記憶部55に電気的に接続されている。
以下に、ウエーハ洗浄装置1Aを用いてウエーハWの外周縁Wdを洗浄する場合の、ウエーハ洗浄装置1Aの動作について説明する。
図19に示すウエーハWを吸着保持した搬送手段18によって保持面300a上にウエーハWが載置され、保持テーブル30が、ウエーハWの外周部分Wdを保持面300aからはみ出させウエーハWの中央部分を保持面300aで吸引保持する。
スポンジ20には洗浄水ノズル29から所定量洗浄水が供給されて、スポンジ20は該洗浄水を吸収することで膨らみ、弾力性を備えるように準備される。洗浄水ノズル29から所定量の洗浄水がスポンジ20に供給された後、洗浄水の供給が停止される。
図21、22に示すように、移動手段4が、ウエーハWを保持した保持テーブル30を+Y方向に移動させていく。保持テーブル30の移動が開始されると、投光部50が、図22に示すように、Y軸方向に幅を一定(例えば、幅D1)に保った測定光を受光部51に向かって+X方向に一直線に投射し始める。
移動手段4が、ウエーハWを保持した保持テーブル30を+Y方向に移動させていくことで、保持手段3と洗浄手段2とが接近し始める。そして、投光部50から+X方向に向かって出射された測定光が、洗浄手段2の洗浄ボックス21のウエーハ進入口212aを通過して、その一部がスポンジ20によって遮光されつつ受光部51によって受光される状態になる。即ち、保持テーブル30が+Y方向に移動していくことで、受光部51の受光量は徐々に減少していく。また、受光部51が、受光量値についての情報を順次第2の判断手段5Bに送り、第2の判断手段5Bが該受光量値の監視を開始する。
第2の判断手段5Bは、図示しない受光量監視部を備えており、この受光量監視部には、スポンジ20が洗浄可能な状態にあるか否かを判断するための閾値としての受光量値V8が設定されており、受光量監視部は、受光部51の受光量値が減少していき、該受光量値V8に至るまで監視を実行していく。保持テーブル30がさらに+Y方向に移動することで、受光部51の受光量値が受光量値V8になると、移動手段4が保持テーブル30の移動を停止する。
次に、停止した保持テーブル30のY軸方向における位置(例えば、位置Y3とする)が、Y軸方向位置検出手段45によって検出される。さらに、保持テーブル30の位置Y3と洗浄手段2とのY軸方向における距離L3が測定され、該距離L3についての情報が第2の判断手段5Bに送られる。第2の判断手段5Bには、スポンジ20が洗浄可能な状態にあるか否かを判断するための閾値として、保持手段3と洗浄手段2との間のY軸方向における所定の距離Lcが予め設定されており、第2の判断手段5Bは、送られてきた距離L3についての情報から、保持手段3と洗浄手段2との距離L3が所定の距離Lcより接近していたらスポンジ20は洗浄不可能な状態にあると判断する。これは、スポンジ20が消耗している、又は、スポンジ20が洗浄水を吸収しても十分に膨らんでいない、即ち、スポンジ20が洗浄に十分な直径を備えていないことで、保持テーブル30をスポンジ20に所定距離Lcを超えて接近させなければ、ウエーハWの外周縁Wdをスポンジ20に接触させることができないと判断できるためである。
一方、第2の判断手段5Bは、保持手段3と洗浄手段2との距離L3が所定の距離Lc以上離れていたらスポンジ20は洗浄可能な状態にあると判断する。
第2の判断手段5Bがスポンジ20が洗浄不可能な状態にあると判断した場合には、第2の判断手段5Bは、警報音やエラー表示等でオペレータに該判断を通知する。そして、洗浄不可能と判断されたスポンジ20に対して、図21に示す洗浄水ノズル29から洗浄水が所定時間再度供給される。該洗浄水の再度の供給は、スポンジ20が洗浄水の供給不足によって十分に膨らんでおらず洗浄不可と判断されたのか、又は、スポンジ20が既に消耗していることで洗浄不可と判断されたのかを確定するため実施される。その後、上記と同様に、再び第2の判断手段5Bによってスポンジ20がウエーハWの外周縁Wdを洗浄可能な状態にあるか否かの判断が行われ、洗浄不可能との判断が再度なされた場合には、スポンジ20は消耗していると判断され交換される。
第2の判断手段5Bが、スポンジ20が洗浄可能な状態にあると判断した場合には、移動手段4が位置Y3に位置している保持テーブル30を+Y方向に向かって移動させる。そして、図23に示すように、Y軸方向位置検出手段45による位置検出及び制御手段19による制御の下で、Y軸方向における所定の位置Y4で保持テーブル30が停止し、洗浄水を吸収したことで十分に膨らみ弾力性を備えているスポンジ20の外側面に、ウエーハWの外周縁Wdが接触する。
保持テーブル30が保持したウエーハWの外周縁Wdがスポンジ20の外側面に接触した状態で、スポンジ回転手段22がスポンジ20を回転させ、また、回転手段31が保持テーブル30を回転させることで、ウエーハWの外周縁Wdに剥がし残ってしまった樹脂をスポンジ20が拭い取り、外周縁Wdの全周が洗浄されていく。洗浄中においては、洗浄水ノズル29からスポンジ20に対して洗浄水が供給されると共に、エアカーテン形成手段24がエアカーテンを形成する。さらに、傾け手段10によって、洗浄ボックス21が所定角度傾けられることで、洗浄ボックス21の底板211上に溜まる洗浄水は、排水口211bから洗浄ボックス21外部の廃水タンク等に排水される。
ウエーハWの外周縁Wdに剥がし残ってしまった樹脂が洗浄除去された後、保持テーブル30の回転、スポンジ20の回転、及び洗浄水ノズル29からのスポンジ20に対する洗浄水の供給が停止し、さらに、傾けられた状態にある保持手段3及び洗浄手段2が傾いていない状態に戻される。さらに、移動手段4が、位置Y4に位置している保持テーブル30を−Y方向に向かって移動させ原点位置まで戻す。
上記のように、本発明に係る実施形態2のウエーハ洗浄装置1Aは、受光部51の受光量が予め設定した所定の受光量となるように移動手段4で保持手段3と洗浄手段2とを接近させ、保持手段3と洗浄手段2との距離によってスポンジ20が洗浄可能な状態か否かを判断する第2の判断手段5Bを判断手段5Aに代えて備え、第2の判断手段5Bは、保持手段3と洗浄手段2との距離が所定の距離より接近していたら洗浄不可と判断し、所定の距離以上離れていたら洗浄可能と判断することができる。そのため、スポンジ20が消耗して小さくなっている、又は洗浄水が供給されたスポンジ20が十分に膨らんでおらず弾力性も有していない状態(乾燥し硬くなっている状態)となっていることでウエーハWの外周縁Wdにスポンジ20を十分に接触させることができず洗浄が不十分になるときを、第2の判断手段5Bによって洗浄開始前に判断することが可能となる。
投光部50と受光部51とが保持手段3に配設されていることで、移動手段4によって保持手段3を移動させることで、投光部50及び受光部51を連動して移動させることができるため、第2の判断手段5Bによる判断を効率よく行うことが可能となる。
図19に示すウエーハ洗浄装置1Aの第2の記憶部55及び第4の判断手段5Dは、例えば、複数枚のウエーハWの外周縁Wdについての洗浄を連続して行う場合に動作する。1枚のウエーハW(以下、直前回に洗浄されたウエーハWとする)が洗浄された際に、第2の記憶部55は、第2の判断手段5Bがスポンジ20が洗浄可能と判断したときの保持手段3と洗浄手段2との間のY軸方向における距離L4(以下、直前回の距離L4とする)を記憶する。
2日目の外周縁洗浄工程において、51枚目のウエーハW(以下、今回のウエーハWとする)の外周縁Wdの洗浄が開始される前に、洗浄水ノズル29からスポンジ20に洗浄水が所定量供給され、保持テーブル30が洗浄手段2に近づけられて、第2の判断手段5Bがスポンジ20は洗浄可能であるとの判断を再び行ったとする。そして、今回、第2の判断手段5Bがスポンジ20が洗浄可能と判断したときの保持手段3と洗浄手段2との間のY軸方向における距離を距離L5とする(以下、今回の距離L5とする)。
今回のウエーハWを洗浄するに際して、第2の判断手段5Bがスポンジ20は洗浄可能であるとの判断を行った場合であっても、スポンジ20の膨張の度合い(乾燥の度合い)は洗浄ボックス21内の温度や直前回のウエーハWの洗浄時間等の諸要因によって、直前回と今回とでは異なることがある。そのため、直前回のウエーハWを洗浄したときに比べてスポンジ20が十分に膨らんでおらず、ウエーハWの外周縁Wdを洗浄するには不適切な状態となっている場合がある。そこで、第4の判断手段5Dによって、スポンジ20が洗浄可能な状態にあるか否かの更なる判断が行われる。
上記のように、第2の判断手段5Bによる判断がなされた後、今回の距離L5についての情報が第4の判断手段5Dに対して送られる。第4の判断手段5Dは、第2の記憶部55から直前回の距離L4についてのデータを引き出し、今回の距離L5と直前回の距離L4との差=差L6を算出する。第4の判断手段5Dには、スポンジ20が洗浄可能な状態にあるか否かを判断するために、予め、今回の距離と直前回の距離との差L7が閾値として設定されており、第4の判断手段5Dは、予め設定した差L7より差L6が大きいときにスポンジ20が洗浄不可、即ち、スポンジ20が未だに乾燥した状態にあると判断し、差L6が予め設定した差L7以下である場合にスポンジ20が洗浄可能な状態まで膨らんでいると判断する。このように、外周縁洗浄工程を複数枚のウエーハWについて連続して実施する場合に、第4の判断手段5Dによってスポンジ20が乾燥しておらず洗浄可能な状態にあるか否かをより確実に判断することができる。また、第2の判断手段5Bによる判断のみが行われる場合には、直前回のウエーハWの外周縁Wdの洗浄と今回のウエーハWの外周縁Wdの洗浄とで、スポンジ20の膨張の度合いによる差異が生じ得るが、第2の判断手段5Bによる判断に加えて第4の判断手段5Dによる判断が行われることで該差異を減らすことができる。
第4の判断手段5Dによって、スポンジ20がウエーハWの外周縁Wdを洗浄可能な状態にあるとの判断がされると、移動手段4が保持テーブル30を移動させて、ウエーハWの外周縁Wdをスポンジ20に接触させた後、洗浄が開始される。
1:ウエーハ洗浄装置
10:傾け手段 100:スピンドル 101:モータ 102:連結部材
18:搬送手段 180:吸着パッド 181:アーム
19:制御手段
3:保持手段 30:保持テーブル 300:吸着部 300a:保持面 301:枠体
31:回転手段 310:回転軸 311:モータ 34:可動ブロック 35A、35B:支持バー
2:洗浄手段
20:スポンジ
21:洗浄ボックス 210:天板 210a:排気口 211:底板 211b:排水口 212:側壁 212a:ウエーハ進入口
22:スポンジ回転手段 220:回転シャフト 221:モータ
24:エアカーテン形成手段
29:洗浄水ノズル
4:移動手段 40:ボールネジ 41:ガイドレール 42:モータ
45:Y軸方向位置検出手段 450:スケール 451:読み取り部
5A:判断手段 50:投光部 51:受光部 54:第1の記憶部 5C:第3の判断手段
90保持テーブル 90a:保持面 91:樹脂供給装置 92:保持手段 93:紫外線照射機構 94:研削装置 940:チャックテーブル 941:研削ホイール 941a:研削砥石
96:スピンナー洗浄装置 960:保持手段 961:回転手段 962:洗浄ノズル
963:洗浄ハウジング 964:移動手段
W:ウエーハ Wa:ウエーハの一方の面 Wb:ウエーハの他方の面 Wd:ウエーハの外周縁
S:保護部材 S1:樹脂 S2:フィルム S2a:はみ出し部
1A:ウエーハ洗浄装置 5B:第2の判断手段 55:第2の記憶部 5D:第4の判断手段

Claims (5)

  1. ウエーハの外周縁を洗浄するウエーハ洗浄装置であって、
    ウエーハを保持する保持面を有する保持手段と、該保持手段が保持したウエーハの外周縁にロール状のスポンジの外側面を接触させウエーハの外周縁を洗浄する洗浄手段と、該保持手段の保持面方向で該保持手段と該洗浄手段とを相対的に接近又は離間させる移動手段と、該スポンジに洗浄水を供給する洗浄水ノズルと、該スポンジが洗浄可能な状態か否かを判断する判断手段と、を備え、
    該保持手段は、ウエーハの外周部分をはみ出させ中央部分を該保持面で吸引保持する保持テーブルと、該保持面の中心を軸として該保持テーブルを回転させる回転手段と、を備え、
    測定光を投光する投光部と、該スポンジを挟んで該測定光を受光する受光部とを備え、該測定光は幅を有しており該幅のうちの所定幅が該スポンジで遮光され、該スポンジで遮光されない測定光を該受光部が受光し、
    該判断手段は、該受光部の受光量が予め設定した受光量より大きかったら該スポンジは洗浄不可と判断し、該受光部の受光量が予め設定した受光量以下であったら該スポンジは洗浄可能と判断し、
    該保持手段と該洗浄手段とがウエーハの外周縁に該スポンジが接触する所定の距離より離間している状態で該判断手段は判断を行い、
    該判断手段が洗浄可能と判断したら該保持手段と該洗浄手段とを所定の位置に位置づけて該保持手段が保持したウエーハの外周縁を該スポンジの外側面に接触させウエーハの外周縁を洗浄するウエーハ洗浄装置。
  2. 前記投光部と前記受光部とが前記保持手段に配設された請求項1記載のウエーハ洗浄装置。
  3. 前記受光部の受光量が予め設定した所定の受光量となるように前記移動手段で前記保持手段と前記洗浄手段とを接近させ、該保持手段と該洗浄手段との距離によって前記スポンジが洗浄可能な状態か否かを判断する第2の判断手段を前記判断手段に代えて備え、
    該第2の判断手段は、該保持手段と該洗浄手段との距離が所定の距離より接近していたら洗浄不可と判断し、該所定の距離以上離れていたら洗浄可能と判断する請求項1または2記載のウエーハ洗浄装置。
  4. 第1の記憶部を備え、
    該第1の記憶部は、前記判断手段が前記スポンジが洗浄可能と判断した直前回の受光量を記憶し、
    該第1の記憶部が記憶した該受光量と今回該判断手段が洗浄可能と判断したときの受光量との差が、予め設定した差より大きいとき洗浄不可と判断する第3の判断手段を更に備えた請求項1または2のいずれかに記載のウエーハ洗浄装置。
  5. 第2の記憶部を備え、
    該第2の記憶部は、前記第2の判断手段が前記スポンジが洗浄可能と判断した直前回の前記保持手段と前記洗浄手段との間の距離を記憶し、
    該第2の記憶部が記憶した該距離と今回該第2の判断手段が洗浄可能と判断したときの該保持手段と該洗浄手段との間の距離との差が、予め設定した差より大きいとき洗浄不可と判断する第4の判断手段を更に備えた請求項3記載のウエーハ洗浄装置。
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