JP2019046421A - 車載装置及び車載装置の制御方法 - Google Patents

車載装置及び車載装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】既存の道路インフラを利用して、逆走車両に対して容易かつ的確に注意喚起を行うことができる車載装置及び車載装置の制御方法を提供する。【解決手段】車載装置は、車両に設置可能な車載器であって、一方の走行方向が規定された車両用の道路に設置された路側機から、少なくとも道路に沿って路側機よりも走行方向について上流に当たる緯度経度の情報を含む情報提供位置を受け取り、かつ、車載器の位置が緯度経度に対応するようになった場合、逆走警告の音声を所定の音量で出力する。【選択図】図4

Description

本発明は、路車間通信を利用した逆走防止システムに用いられる車載装置及び車載装置の制御方法に関し、特に逆性警告を音声で報知する場合に有用な技術に関する。
高速道路等の一方通行道路での逆走は、死傷事故等の重大事故に繋がる可能性が高く、非常に危険であり、逆走している当事者だけでなく、ときには正しく走行している順走車両も事故に巻き込んでしまう虞がある。近年では、インターチェンジ等の道路構造の複雑化や運転者の高齢化に伴い、以前よりも深刻な問題となっている。
従来、一般的な逆走対策として、誤って進入しやすい地点(例えば高速道路の出入り口付近や、サービスエリア又はパーキングエリアの出入り口付近)には、進入方向をわかりやすく案内する道路標識、看板、又は路面標示(以下「標識等」と称する)や、逆走であることを警告する標識等が設置されている。これらの標識等を大型にしたり、高輝度にしたりする等、効果的に注意喚起を行う工夫もなされている。
また、特許文献1には、車両に搭載されるカーナビゲーション装置を利用して、自車両の逆走を検知し、注意喚起を行う技術が開示されている。特許文献1に開示の車両逆走防止システムでは、逆走禁止道路情報を含む詳細地図情報と、GPS機能で取得される自車両の走行位置及び走行方向を比較することにより、自車両が逆走しているか否かが検出される。
また、道路に設置される路側機と、車両に搭載される車載器の間で情報の送受信を行うことにより、交通事故や渋滞などの道路交通問題の解決を図る高度道路交通システム(ITS:Intelligent Transport Systems)を利用した逆走対策も提案されている(例えば特許文献2)。特許文献2には、車載器から路側機に提供されるアップリンク情報に含まれる車両の軌跡情報を利用し、路側機側(管理センターを含む)において、当該車載器を搭載する車両が逆走車両であるか順走車両であるかを判定し、逆走車両がある場合に危険走行情報を提供する危険走行情報提供システムが開示されている。具体的には、逆走車両に対しては逆走していることが警告され、順走車両に対しては逆走車両が接近していることが通知される。
特許文献1、2に開示の技術によれば、標識等が設置されている地点だけでなく、高速道路の本線においても、逆走車両に関する注意喚起を行うことができる。
特開2007−139531号公報 特開2009−294812号公報
しかしながら、特許文献1に開示の技術は、カーナビゲーション装置の地図情報を利用するため、実際の道路状況が地図情報に反映されていない場合など、正確に逆走を検知することができない虞がある。また、特許文献2に開示の技術は、車載器からのアップリンク情報を元に路側機側で処理が行われるので、逆走車両に対する危険走行情報の提供が遅れる虞がある。また、車載器におけるマップマッチング等の不具合により、アップリンク情報に誤った情報が含まれていた場合、管理センターでの逆走判定に誤りが生じることも考えられる。
本発明の目的は、既存の道路インフラを利用して、逆走車両に対して容易かつ的確に注意喚起を行うことができる車載装置及び車載装置の制御方法を提供することである。
本発明の一形態に係る車載装置は、
車両に設置可能な車載器であって、
一方の走行方向が規定された車両用の道路に設置された路側機から、少なくとも前記道路に沿って前記路側機よりも走行方向について上流に当たる緯度経度の情報を含む情報提供位置を受け取り、かつ、前記車載器の位置が前記緯度経度に対応するようになった場合、逆走警告の音声を所定の音量で出力する。
本発明の一形態に係る車載装置の制御方法は、
車両に設置可能な車載装置において利用可能な車載装置の制御方法であって、
一方の走行方向が規定された車両用の道路に設置された路側機から、少なくとも前記道路に沿って前記路側機よりも走行方向について上流に当たる緯度経度の情報を含む情報提供位置を受け取り、かつ、前記車載装置の位置が前記緯度経度に対応するようになった場合、逆走警告の音声を所定の音量で出力する。
本発明によれば、既存の道路インフラを利用して、逆走車両に対して容易かつ的確に注意喚起を行うことができる。
本発明の一実施の形態に係る車載装置を備える逆走防止システムを示す図である。 本発明の車載装置を適用した車載器の構成を示す図である。 路側機の構成を示す図である。 ETC制御部が実行する逆走防止処理の一例を示すフローチャートである。 注意警戒情報のデータ構成の一例を示す図である。 逆走警告情報が再生される状況の一例を示す図である。 本発明の車載装置を適用したカーナビゲーション装置の構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る車載装置10を備える逆走防止システム1を示す図である。図1に示すように、逆走防止システム1は、車載装置10、路側機20、及び管理センター30を備える。
車載装置10は、単独で音声を発する発話型車載器10Aであってもよいし、カーナビ連動型車載器50(図7参照)と連動して音声を発するカーナビゲーション装置10Bであってもよい。ここでは、車載装置10が発話型車載器10Aで構成される場合について説明する。
車載器10Aは、路側機20との間で双方向通信可能な無線通信端末である。本実施の形態では、車載器10Aとして、DSRCを利用して双方向通信を行うETC2.0対応車載器を適用する。車載器10Aは、路側機20との間で、ITSサービス(例えば有料道路の料金の支払い)に必要な情報の送受信を行う。
路側機20は、道路に設置され、道路脇や道路上に配置されるアンテナ26から電波を放射し、路側機20の近傍に通信可能エリアAを形成する。DSRCを利用する場合、アンテナ26から5.8GHz帯の電波が放射され、車両の走行方向において数m〜数十mの通信可能エリアAが形成される。通信可能エリアAを通過する車両が順走車両であるか否かに関わらず、路側機20によって提供されるダウンリンク情報は、通過車両によって受信される。
管理センター30は、路側機20を介して、車載器10Aに情報を配信するとともに、車載器10Aから提供されるアップリンク情報に含まれるプローブ情報等を蓄積する。蓄積されたプローブ情報は、例えば利用経路の分析などに用いられる。また例えば、蓄積されたプローブ情報は、提供されるサービスに利用され、利用者が移動する際の最適ルートの選択や、商用車の運行管理(物流ルートの追跡など)に活用される。
図2は、車載器10Aの構成を示す図である。図2に示すように、車載器10Aは、ETC制御部11、記憶部12、GPSユニット(GPS:Global Positioning System)13、DSRC通信部14、及び音声出力部15等を備える。
記憶部12は、例えばHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はSD(Secure Digital)カード等の補助記憶装置である。記憶部12は、路側機20から提供されるダウンリンク情報等を記憶する。
GPSユニット13は、人工衛星からの送信電波に基づいて自車両の位置を検出(測位)するGPS受信機、自車両の回転角速度を検出するジャイロセンサー、加速度センサー及び車速センサー等を含む。GPSユニット13の検出結果に基づいて、車両の走行方位及び走行位置(緯度、経度)を検出することができる。
DSRC通信部14は、アンテナ(図示略)を有し、DSRCを利用して路側機20との無線通信を行う。DSRC通信部14は、例えば路側機20から送信されるFCMC信号(FCMC:Frame Control Message Channel)の検出状況に基づいて、路側機20と通信可能であるか否かを判定する。そして、DSRC通信部14は、通信可能範囲にある路側機20との接続状態を確立し、当該路側機20に対して走行履歴を含むアップリンク情報を送信するとともに、路側機20から提供されるダウンリンク情報を受信する。
本実施の形態において、ダウンリンク情報は、車両が逆走していることを示す逆走警告情報及び逆走警告情報を再生するための再生条件を含む。すなわち、車載器10Aでは、再生条件が成立した場合にだけ、逆走警告情報が再生される。
音声出力部15は、いわゆるスピーカーであり、情報再生部114によって再生された情報を音声として出力する。
ETC制御部11は、演算/制御装置としてのCPU(Central Processing Unit)、主記憶装置としてのRAM及びROMを有する(いずれも図示略)。CPUは、ROM又は記憶部12から処理内容に応じたプログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムと協働して、各ブロックを制御する。ROMは、ETC機能を実現する各種プログラムの他、車載器情報及び車両情報を記憶する。車載器情報は、車載器10Aの製造メーカー、型番等、車載器個別のID情報を含む。車両情報は、車種情報(大型車両、中型車両、小型車両等)を含み、車両に車載器10Aを搭載する際に登録される。
ETC制御部11は、アップリンク制御部111、ダウンリンク制御部112、逆走防止処理部113、及び情報再生部114として機能する。
アップリンク制御部111は、路側機20に対して情報をアップリンクする際の制御を行う。アップリンク制御部111は、DSRC通信部14によって路側機20との接続状態が確立された場合に、基本情報及びプローブ情報を含むアップリンク情報を、路側機20に対してアップリンクする。
基本情報は、ROMに記憶されている車載器情報及び車両情報の他、前回通過した路側機の識別情報(例えば前回ビーコン緯度経度情報)を含む。プローブ情報は、走行履歴情報や挙動履歴情報を含む。走行履歴情報は、時刻情報、位置情報(緯度及び経度)、速度情報等を含む。挙動履歴情報は、時刻情報、位置情報(緯度及び経度)、進行方向情報、前後加速度情報、速度情報等を含む。
ダウンリンク制御部112は、路側機20からダウンリンク情報が提供される際の制御を行う。ダウンリンク制御部112は、例えば受信したダウンリンク情報を記憶部12に記録する。
逆走防止処理部113は、受信したダウンリンク情報に含まれる再生条件が成立したか否かを判定し、再生条件が成立した場合に、逆走警告情報を再生させる。
情報再生部114は、提供されたダウンリンク情報に含まれる情報(例えば逆走警告情報)を再生可能なデータに変換し、音声出力部15から出力させる。また、情報再生部114は、音声出力部15から音声を出力する際の音量を制御する。
図3は、路側機20の構成を示す図である。図3に示すように、路側機20は、制御部21、記憶部22、DSRC通信部23、路路間通信部24及びセンター間通信部25等を備える。
記憶部22は、例えばHDD(Hard Disk Drive)等の補助記憶装置である。記憶部22は、車載器10Aから提供されるアップリンク情報等を記憶する。
DSRC通信部23は、アンテナ(図示略)を有し、DSRCを利用して車載器10Aとの無線通信を行う。DSRC通信部23は、常時、通信可能エリアAに、逆走警告情報及び再生条件を含むダウンリンク情報を送信する(いわゆる同報通信)。また、DSRC通信部23は、通信可能エリアAを通過する車両の車載器10Aから提供されるアップリンク情報を受信する。
路路間通信部24は、例えばイーサーネット回線を介して、他の路側機20と情報の送受信を行う。センター間通信部25は、例えばインターネット回線を介して、管理センター30と情報の送受信を行う。センター間通信部25は、例えば車載器10Aから提供されたアップリンク情報を管理センター30に送信する。なお、路路間通信は、管理センター30を介して行われるようにしてもよい。
路側機制御部21は、車載器10AのETC制御部11と同様に、演算/制御装置としてのCPU(Central Processing Unit)、主記憶装置としてのRAM及びROMを有する(いずれも図示略)。制御部21は、アップリンク制御部211、ダウンリンク制御部212、及び逆走防止処理部213として機能する。
アップリンク制御部211は、車載器10Aからアップリンク情報が提供される際の制御を行う。ダウンリンク制御部212は、車載器10Aに対してダウンリンク情報を提供する際の制御を行う。
逆走防止処理部213は、受信したアップリンク情報に含まれる走行履歴に基づいて、通過車両が逆走車両であるか否かを判定する。逆走防止処理部213は、通過車両が逆走車両であった場合、他の路側機20に対して、逆走車両があることを示す逆走警告情報を含むダウンリンク情報を提供するよう指示する。
図4は、車載器10AのETC制御部11(逆走防止処理部113)が実行する逆走防止処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、例えば路側機20からのダウンリンク情報を受信した場合に、CPUがROMに格納されている所定のプログラムを呼び出して実行することで実現される。
ここでは、逆走警告情報の再生条件として、情報提供位置(緯度、経度)を利用する。この場合、ETC2.0においてダウンリンク情報として規定されている「注意警戒情報」を利用することができる。注意警戒情報は、情報提供の有効時間及び有効距離を設定可能な蓄積情報である。注意警戒情報のデータ構成の一例を図5に示す。
図5に示すように、注意警戒情報は、情報提供位置情報及び提供情報を含む。情報提供位置情報は、緯度、経度及び半径(有効距離)で構成される。情報提供位置の緯度及び経度は、当該ダウンリンク情報を提供する路側機20よりも規定走行方向上流側に設定される。情報提供位置の半径は所定距離に設定される。
提供情報は、逆走時に再生される逆走警告情報であり、文字情報、画像情報、及び音声情報を含む。提供情報は、文字情報及び/又は画像情報を有していなくてもよい。文字情報は、逆走警告を文字で提示するためのテキスト情報である。画像情報は、逆走警告を画像で提示するためのイメージ情報である。音声情報は、逆走警告を音声で提示するための情報であり、例えば、音声合成により音声データを生成できるテキスト情報(いわゆるTTS(Text to Speech)文字列)である。
以下において、逆走警告の音声出力に利用される音声情報、逆走警告の音声出力とともに行われる文字表示に利用される文字情報、及び逆走警告の音声出力とともに行われる画像表示に利用される画像情報を「音声の情報」と称する。
ステップS101において、ETC制御部11は、ダウンリンク情報に注意警戒情報が含まれているか否かを判定する。ダウンリンク情報に注意警戒情報が含まれている場合(ステップS101で“YES”)、ステップS102の処理に移行する。ダウンリンク情報に注意警戒情報が含まれていない場合(ステップS101で“NO”)、逆走防止処理は終了となる。
ステップS102において、ETC制御部11は、注意警戒情報に含まれる提供情報(文字情報、画像情報、音声情報)及び情報提供位置情報(再生条件)を抽出する。
ステップS103において、ETC制御部11は、注意警戒情報に逆走警告情報が含まれているか否かを判定する。ETC制御部11は、例えば、音声の情報が所定の情報である場合に、注意警戒情報に逆走警告情報が含まれていると判定する。具体的には、文字情報又は音声情報(TTS文字列)に所定の文字列(例えば、「逆走」「gyakusou」など)が含まれる場合、又は画像情報に「逆走」という文字イメージが含まれる場合に、当該注意警戒情報は逆走警告情報を含むことになる。注意警戒情報に逆走警告情報が含まれている場合(ステップS103で“YES”)、ステップS104の処理に移行する。注意警戒情報に逆走警告情報が含まれていない場合(ステップS103で“NO”)、逆走防止処理は終了となる。
ステップS104において、ETC制御部11は、情報提供位置と車両の走行位置が一致するか否かを判定する。車両の走行位置は、GPSユニット13の検出結果に基づいて検出することができる。情報提供位置と車両の走行位置が一致する場合(ステップS104で“YES”)、ステップS106の処理に移行する。情報提供位置と車両の走行位置が一致していない場合(ステップS104で“NO”)、ステップS105の処理に移行する。
ステップS105において、ETC制御部11は、ダウンリンク情報を受信してから一定時間(情報提供の有効時間)が経過したか否かを判定する。一定時間が経過した場合(ステップS105で“YES”)、逆走警告情報を再生することなく、処理は終了となる。一定時間が経過していない場合(ステップS105で“NO”)、ステップS104の処理に移行する。
ステップS106において、ETC制御部11は、逆走警告情報の再生を指示する。この指示に従って情報再生部114が逆走警告情報の出力制御を行う。ここでは、音声出力部15から、当該車両が逆走していることを示す音声が、所定の音量で出力される。逆走警告情報の出力は、例えば逆走が解消されるまで継続される。
ここで、「所定の音量」とは、逆走警告の音声を明確に認識できる音量である。例えば、逆走警告の音声を繰り返し出力する場合、繰り返し出力するに従って逆走警告の音声の音量が大きくなるように制御される。また例えば、逆走警告の音声の音量は、音声出力部15で出力可能な最大音量に制御されてもよい。
図6に示すように、逆走車両は、逆走警告情報を含むダウンリンク情報を受信した後、情報提供位置を通過するので、走行位置と情報提供位置が一致するタイミングで逆走警告情報が再生される。一方、順走車両は、情報提供位置を通過した後、逆走警告情報を含むダウンリンク情報を受信するので、受信後に情報提供位置を通過することはなく、逆走警告情報は再生されない。このように、既存のETC2.0車載器及びETC2.0路側機を利用し、ダウンリンク情報の内容(注意警戒情報)を変更するだけで、容易に逆走車両に対して注意喚起を行うことができる。
このとき、逆走警告の音声は、所定の音量で出力されるので、乗員に対して逆走していることを確実に認識させることができ、逆走による事故を回避するよう促すことができる。例えば、路側機20からの音声案内時の音量が絞ってあって、通常、運転者が聞こえにくい音量レベルであっても、逆走警告の音声は、運転者が認識しうる所定の音量で出力されるので、適切に注意喚起を行うことができる。
図7は、カーナビ連動型車載器50と連動して音声を発するカーナビゲーション装置10Bに本発明の車載装置を適用した場合の構成を示す図である。
図7に示すように、カーナビゲーション装置10Bは、カーナビ制御部41、GPSユニット43、音声出力部45、表示部46、及び通信部47等を備える。カーナビゲーション装置10Bは、カーナビゲーション機能及びDVD等のAV再生機能を有する。カーナビゲーション装置10Bは、カーナビ連動型車載器50と連動して、通信部56、47を通じてカーナビ連動型車載器50から提供された情報(例えば、逆走警告情報)を、音声出力部45及び表示部46を通じて出力する。
カーナビ連動型車載器50は、ETC制御部51、記憶部52、DSRC通信部54、及び通信部56等を備える。ETC制御部51は、アップリンク制御部511、ダウンリンク制御部512、及びカーナビ連動部513として機能する。カーナビ連動型車載器50は、通信部56を通じて、路側機20からのダウンリンク情報をカーナビゲーション装置10Bに送信する。
図7に示す例では、カーナビゲーション装置10Bのカーナビ制御部41が、逆走防止処理部413及び情報再生部414として機能する。すなわち、カーナビゲーション装置10Bが、図4に示すフローチャートを実行する。図4のフローチャートの説明において、「ETC制御部11」を「カーナビ制御部41」と読み替えればよい。
以下において、音声出力部45から出力される逆走警告の音声の音量を「第1の音量」、逆走警告の音声以外の音声(カーナビゲーション時、AV再生時の音声)の音量を「第2の音量」とする。カーナビゲーション装置10Bによって逆走警告の音声を出力する場合、第1の音量が所定の音量に制御される。
具体的には、第1の音量は、第2の音量よりも大きくなるように制御される。このとき、第2の音量は、再生時の音量よりも低減されてもよいし、消音されてもよい。これにより、車室内でAV再生等が行われていても、乗員に対して逆走していることを確実に認識させることができ、逆走による事故を回避するよう促すことができる。
なお、カーナビゲーション装置10Bでは、注意喚起情報に含まれる画像情報及び文字情報に基づいて、逆走警告情報を、画像及び文字で提示することもできる。
このように、本実施の形態に係る車載装置10(車載器10A、カーナビゲーション装置10B)は、車両に設置可能な車載装置であって、一方の走行方向が規定された車両用の道路に設置された路側機20から、少なくとも道路に沿って路側機20よりも走行方向について上流に当たる緯度経度の情報を含む情報提供位置を受け取り、かつ、車載装置10の位置が前記緯度経度に対応するようになった場合に、逆走警告の音声を所定の音量で出力する。
また、実施の形態に係る車載装置10の制御方法は、車両に設置可能な車載装置において利用可能な車載装置の制御方法であって、一方の走行方向が規定された車両用の道路に設置された路側機20から、少なくとも道路に沿って路側機20よりも走行方向について上流に当たる緯度経度の情報を含む情報提供位置を受け取り、かつ、車載装置10の位置が前記緯度経度に対応するようになった場合に、逆走警告の音声を所定の音量で出力する。
車載装置10及び車載装置10の制御方法によれば、既存の道路インフラを利用して、逆走車両に対して容易かつ的確に注意喚起を行うことができる。したがって、逆走に起因する重大事故を防止するのに極めて有用である。さらに、逆走警告の音声が所定の音量で出力されるので、逆走車両の乗員に対して、逆走していることを確実に認識させることができ、安全性が一層向上する。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、実施の形態では、注意警戒情報に含まれる逆走警告情報を利用して逆走警告の音声を出力するが、逆走警告の音声を出力するための音声情報は、予め車載装置10が保有していてもよい。
また例えば、車載装置10の他に音声を出力する外部機器が車両に搭載されている場合、車載装置10は、外部機器が出力している音声の音量を低減させることを指示する信号(無音にする信号を含む)を出力するようにしてもよい。
さらに、外部機器が文字や画像など、音声以外の情報を出力できる場合、車載装置10は、文字や画像などで警告を促す信号を出力するようにしても良い。また、車載装置10が出力する音声は、警報であることを示す、例えばビープ音等を組み合わせたものであっても良い。また、車載器10Aとカーナビゲーション装置10Bを一体にして構成するようにしても良い。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明に係る車載装置及び車載装置の制御方法は、既存の道路インフラを利用して、逆走車両に対して容易かつ的確に注意喚起を行う場合に好適である。
1 逆走防止システム
10 車載装置
10A 発話型車載器
10B カーナビゲーション装置
11 ETC制御部
111 アップリンク制御部
112 ダウンリンク制御部
113 逆走防止処理部
114 情報再生部
12 記憶部
13 GPSユニット
14 DSRC通信部
15 音声出力部
41 カーナビ制御部
413 逆走防止処理部
414 情報再生部
50 カーナビ連動型車載器

Claims (22)

  1. 車両に設置可能な車載装置であって、
    一方の走行方向が規定された車両用の道路に設置された路側機から、少なくとも前記道路に沿って前記路側機よりも走行方向について上流に当たる緯度経度の情報を含む情報提供位置を受け取り、かつ、前記車載装置の位置が前記緯度経度に対応するようになった場合、逆走警告の音声を所定の音量で出力する、
    車載装置。
  2. 請求項1に記載の車載装置であって、
    GPS部を、更に備え、
    前記GPS部が、前記車載装置の緯度経度を取得する、
    車載装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車載装置であって、
    音声出力部を更に備え、
    前記音声出力部が、前記逆走警告の音声を前記所定の音量で出力する、
    車載装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車載装置であって、
    前記路側機から、前記情報提供位置及び音声の情報を受け取り、かつ、前記車載装置の位置が前記緯度経度に対応するようになった場合、前記音声の情報に対応する逆走警告の音声を前記所定の音量で出力する、
    車載装置。
  5. 請求項4に記載の車載装置であって、
    前記路側機から、前記情報提供位置及び前記音声の情報を受け取り、かつ、前記車載装置の位置が前記緯度経度に対応するようになり、かつ、前記音声の情報が所定の情報である場合、前記音声の情報に対応する逆走警告の音声を前記所定の音量で出力する、
    車載装置。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の車載装置であって、
    前記音声の情報は、DSRCの注意警戒情報で規定される文字情報、画像情報、及び音声情報の内、少なくとも一つとして前記路側機から前記車載装置に提供される、
    車載装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の車載装置であって、
    前記情報提供位置は、DSRCの注意警戒情報で規定される提供開始位置として、前記路側機から前記車載装置に提供される、
    車載装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の車載装置であって、
    前記所定の音量を、第1の音量とし、
    前記逆走警告の音声以外の所定の音声を第2の音量で出力可能であり、
    前記第1の音量は、前記第2の音量より大きい、
    車載装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の車載装置であって、
    前記路側機から、前記情報提供位置を受け取り、かつ、前記車載装置の位置が前記緯度経度に対応するようになった場合、逆走警告の音声を所定の音量で出力するとともに、外部の機器が出力している音声の音量を低減させること指示する信号を、前記外部の機器に出力する、
    車載装置。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の車載装置であって、
    前記逆走警告の音声を繰り返し出力し、前記所定の音量は、繰り返し出力されるのに従って次第に大きくなる、
    車載装置。
  11. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の車載装置であって、
    前記所定の音量は、車載装置における最大音量である、
    車載装置。
  12. 車両に設置可能な車載装置において利用可能な車載装置の制御方法であって、
    一方の走行方向が規定された車両用の道路に設置された路側機から、少なくとも前記道路に沿って前記路側機よりも走行方向について上流に当たる緯度経度の情報を含む情報提供位置を受け取り、かつ、前記車載装置の位置が前記緯度経度に対応するようになった場合、逆走警告の音声を所定の音量で出力する、
    車載装置の制御方法。
  13. 請求項12に記載の車載装置の制御方法であって、
    前記車載装置は、GPS部を更に備え、
    前記GPS部が、前記車載装置の緯度経度を取得する、
    車載装置の制御方法。
  14. 請求項12又は請求項13に記載の車載装置の制御方法であって、
    前記車載装置は、音声出力部を更に備え、
    前記音声出力部が、前記逆走警告の音声を前記所定の音量で出力する、
    車載装置の制御方法。
  15. 請求項12から請求項14のいずれか1項に記載の車載装置の制御方法であって、
    前記路側機から、前記情報提供位置及び音声の情報を受け取り、かつ、前記車載装置の位置が前記緯度経度に対応するようになった場合、前記音声の情報に対応する逆走警告の音声を前記所定の音量で出力する、
    車載装置の制御方法。
  16. 請求項15に記載の車載装置の制御方法であって、
    前記路側機から、前記情報提供位置及び前記音声の情報を受け取り、かつ、前記車載装置の位置が前記緯度経度に対応するようになり、かつ、前記音声の情報が所定の情報である場合、前記音声の情報に対応する逆走警告の音声を前記所定の音量で出力する、
    車載装置の制御方法。
  17. 請求項15又は請求項16に記載の車載装置の制御方法であって、
    前記音声の情報は、DSRCの注意警戒情報で規定される文字情報、画像情報、及び音声情報の内、少なくとも一つとして前記路側機から前記車載装置に提供される、
    車載装置の制御方法。
  18. 請求項12から請求項17のいずれか1項に記載の車載装置の制御方法であって、
    前記情報提供位置は、DSRCの注意警戒情報で規定される提供開始位置として、前記路側機から前記車載装置に提供される、
    車載装置の制御方法。
  19. 請求項12から請求項18のいずれか1項に記載の車載装置の制御方法であって、
    前記所定の音量を、第1の音量とし、
    前記逆走警告の音声以外の所定の音声を第2の音量で出力可能であり、
    前記第1の音量は、前記第2の音量より大きい、
    車載装置の制御方法。
  20. 請求項12から請求項19のいずれか1項に記載の車載装置の制御方法であって、
    前記路側機から、前記情報提供位置を受け取り、かつ、前記車載装置の位置が前記緯度経度に対応するようになった場合、逆走警告の音声を所定の音量で出力するとともに、外部の機器が出力している音声の音量を低減させること指示する信号を、前記外部の機器に出力する、車載装置の制御方法。
  21. 請求項12から請求項20のいずれか1項に記載の車載装置の制御方法であって、
    前記逆走警告の音声を繰り返し出力し、前記所定の音量は、繰り返し出力されるのに従って次第に大きくなる、
    車載装置の制御方法。
  22. 請求項12から請求項20のいずれか1項に記載の車載装置の制御方法であって、
    前記所定の音量は、車載装置における最大音量である、
    車載装置の制御方法。
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