JP2019044635A - 内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリンダボア軸線を鉛直線に対して傾斜させた内燃機関のカム用オイルシャワー装置において、オイルの圧力が低くても、カムに対して的確にシャワリングできる構造を提供する。【解決手段】バッフルプレート13の上面に、オイル通路用リブ33とこれに連続した補助リブ34とを形成しており、オイル通路用リブ33の上面に、オイル通路となる溝条40を形成している。バッフルプレート13には、オイルシャワー用のオイル噴出穴41が飛び飛びで形成されており、各オイル噴出穴41の箇所に、オイルの圧力が低いときにオイル噴出穴41から流下したオイルをカム36,38に向けて案内する樋状のオイルガイド42を突設している。機関がスラントしていることに起因してオイル噴出穴41をカム36,38の真上に配置できなくても、圧力の大小に関係なくカム36,38をしっかりと潤滑できる。【選択図】図11

Description

本願発明は、スラント型やV型のように、シリンダボア軸線を鉛直線に対して傾斜させた内燃機関に関するものである。
内燃機関において、吸排気バルブ開閉用カムにオイルシャワーを噴出させて、カムとロッカーアームとの摺動面や、カムとタペットとの摺動面等を潤滑することが行われている。
その例として特許文献1には、ブローバイガスが流れるオイル通路を形成するためのバッフルプレートを利用してオイル通路を形成し、バッフルプレートに、オイル通路と連通してカムに向けて開口したオイル噴出穴を形成することが開示されている。他方、特許文献2には、オイルシャワー用のオイル通路をパイプで構成し、パイプにオイル噴出穴を空けることが開示されている。
特許文献1,2ともオイルの噴出機能としては共通しているが、特許文献1は、ブローバイガス通路や新気通路を形成するためのバッフルプレートを利用してオイル通路を形成できるため、部材点数を抑制して構造を簡単化できる利点がある。
特開2016−176397号公報 特開2013−238177号公報
さて、内燃機関には、シリンダボア軸線を略鉛直姿勢にした縦型の他に、スラント型内燃機関やV型内燃機関のようにシリンダボア軸線が鉛直線に対して傾斜したタイプがある。そして、縦型の内燃機関の場合は、オイル噴出穴はカムの真上に配置できるので、オイルの圧力の大小に関係なくカムにオイルをシャワリングして潤滑できるが、シリンダボア軸線が鉛直線に対してある程度以上傾斜していると、オイル噴出穴をカムの真上からずれた位置に配置しなければならないため、オイルの圧力が弱いと、オイルがカムに届かずに潤滑不良になってしまうおそれがある。
つまり、シリンダボア軸線が鉛直線に対して傾斜すると、シリンダヘッドの頂面も鉛直線に対して傾斜するため、オイル噴出穴をカムの真上に配置すると、オイル通路を構成する部材がカムキャップなどの部材に当たることになり、従って、オイル通路を構成する部材も鉛直線に対して傾斜させて配置せねばならず、すると、オイル噴出穴はカムの真上からずれた位置になるため、オイルはカムに対して斜め方向から噴出することになり、すると、機関の回転数が低くてオイルの圧力が弱いときに、オイルがカムに届かずに潤滑不良になってしまうおそれが生じるのである。
本願発明は、このような現状に鑑み成されたものであり、シリンダボア軸線が鉛直線に対して傾斜していても、オイルの圧力の大小に関係なくカムを的確に潤滑できるようにすることを目的とするものである。
本願発明は、カム軸が回転自在に保持されたシリンダヘッドと、前記シリンダヘッドに固定されたヘッドカバーとを備えており、シリンダボア軸線を鉛直線に対して傾斜させた内燃機関を対象にしており、この内燃機関は、
前記ヘッドカバーの内部に設けたオイル通路装置に、前記カム軸に設けたカムに向けて開口したオイル噴出穴と、前記オイル噴出穴から流れ出たオイルを前記カムに向けて案内するオイルガイドとを設けている。
オイル通路装置は、特許文献2のようにパイプで構成されていてもよいが、バッフルプレートを利用して構成するのが好ましい。特に、バッフルプレートとしてダイキャスト品や射出成形品のような成形品を採用すると、樋状のオイルガイドを有する状態に製造できるため、製造の手間を軽減できる利点がある。
また、オイルガイドは、オイルをカムに向けて流す機能があれば良く、樋状又は筒状とすることができる。筒状の場合は、内径はストレート状でもよいが、オイルにある程度の拡散性を持たせるためには、先広がりのテーパ状に形成するのが好ましいといえる。
本願発明では、スラント型内燃機関やV型内燃機関のようにシリンダボア軸線を鉛直線に対して傾斜させた内燃機関において、オイル噴出穴の位置がカムの真上からずれていても、オイルの圧力の大小に関係なく、オイルをカムに対してシャワリングできる。
すなわち、オイルの圧力が低くオイルがオイル噴出穴から垂れ落ちるような状態であっても、オイル噴出穴から流下したオイルは樋状のオイルガイドで受け渡されてカムに向かうため、カムを的確に潤滑することができる。従って、シリンダボア軸線が鉛直線に対して傾斜していても、オイルの圧力の大小に関係なく、カムをしっかりと潤滑できる。
また、オイルの圧力が高い場合、オイルがオイル噴出穴から噴出するにおいてオイルが過剰に拡散することをオイルガイドで抑制できるため、オイルがカムに向かうように方向付けして潤滑機能を向上できると共に、オイルミストの発生量も抑制できる。
更に、オイルの噴出がオイルガイドで方向付けされるため、オイル噴出穴の長さをできるだけ短くして、圧損の抑制にも貢献できる。また、オイル噴出穴の長さをできるだけ短くできることにより、オイル噴出穴をドリル加工で形成する場合に、加工の手間を抑制できる。
実施形態のように、バッフルプレートを利用してオイル通路を形成し、バッフルプレートにオイル噴出穴とオイルガイドとを形成すると、それだけ構造を簡単化できる利点がある。また、オイルガイドを樋状に形成すると、筒状である場合に比べて軽量化できる利点や、ダイキャスト品や射出成形品とする場合に、型抜きを容易化して製造の手間を軽減できる利点がある。
実施形態に係る内燃機関の概略正面図である。 ヘッドカバーとバッフルプレートとの分離斜視図である。 ヘッドカバーとガスケットとの分離斜視図である。 バッフルプレートが装着されたヘッドカバーを下方から見た斜視図である。 ヘッドカバーを仮想線で示したバッフルプレートの平面図である。 ヘッドカバーの底面図である。 バッフルプレートの平面図である。 ガスケットの平面図である。 (A)は図7及び図8のIX-IX 視方向から見た全体の断面図(図8の矢視線が正確な切断線である。)、(B)は(A)のB−B視部分断面図、(C)はカムキャップを下方から見た部分斜視図である。 オイルシャワー穴の箇所での縦断正面図である。 (A)は図10の部分拡大図、(B)はバッフルプレートの部分底面図、(C)は(B)のC−C視断面図、(D)は(C)のD−D視断面図である。
(1).内燃機関の概要
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は自動車用の内燃機関に適用しており、図1に示すように、内燃機関は、シリンダボア軸線1を水平に大きく近づけたスラント型になっている(シリンダボア軸線1は、水平に対して30度前後の角度を成すように傾斜している。)。
図1はクランク軸2の軸線方向から見た図であるが、本実施形態では、この状態を正面視として定義している。また、以下では方向を特定するため前後・上下・左右の文言を使用するが、前後方向はクランク軸線3の方向、上下方向は特に断らない限りシリンダボア軸線1の方向、左右方向はクランク軸線3及びシリンダボア軸線1と直交した方向として定義している。
従って、上下方向と鉛直方向とは相違しているが(縦型として見た場合の上下の方向をそのまま使用している。)、上下方向を鉛直方向として使用する場合は、その旨を明示して混乱を防止している。念のため、図1等に方向を明示している。なお、正面図は前から見た図であるので、図1は機関を前から見た状態の図である。
図1のとおり、内燃機関の基本的な構成は従来と同様であり、クランク軸2が回転自在に保持されたシリンダブロック4、その上面に固定されたシリンダヘッド5、シリンダヘッド5の上面にボルトで固定されたヘッドカバー6を備えている。また、内燃機関はオイルパン8を備えているが、シリンダボア軸線1が大きく寝ているため、オイルパン8は、補助ブロック7を介してシリンダブロック4の下面に固定されている。
シリンダブロック4及びシリンダヘッド5は、手前側からフロントカバー(図示せず)で覆われており、フロントカバーで隠れた箇所にタイミングチェーンが配置されている。図1(A)に示す符号9はクランクプーリである。
本実施形態は、シリンダヘッド5の吸気側面5aは鉛直方向の上向きで、排気側面5bは鉛直方向の下向きになっており、シリンダヘッド5の吸気側面5aに、サージタンクを一体化した吸気マニホールド10が固定されている。図1において、シリンダヘッド5及びヘッドカバー6は大まかなレイアウトを示すもので、図2以下で説明する形態と正確に一致している訳ではない。
(2).機関上部の概要
次に、図2以下を参照して、本願発明を適用している部分(主としてヘッドカバーとバッフルプレート)を説明する。まず、概要を説明する。
ヘッドカバー6は金属製(例えばアルミのダイキャスト品又は鋳造品)であり、図2,3に示すように、ヘッドカバー6は天板11と周壁12とを有しているが、浅いタイプであり、その内部に、プレートの一例としてのバッフルプレート13が配置されて、ビス14(図4参照)で固定されている。また、ヘッドカバー6は、図3に示す合成樹脂製のガスケット15を介してシリンダヘッド5の上面に固定されている。バッフルプレート13は、金属製(例えばアルミのダイキャスト品)である。
ヘッドカバー6は、クランク軸線方向に長い略長方形であり、例えば図6に示すように、天板11のうち長手中心線に沿った箇所に、イグニッション装置(図示せず)を装着するプラグ穴16が等間隔で4つ形成されている。従って、本実施形態の内燃機関は4気筒である。
図2,3,9に示すように、ヘッドカバー6の天板11の一部を上向きに突出させることにより、ブローバイガス通路(気液分離室)17と、新気通路18とが形成されている。図6から容易に理解できるように、ブローバイガス通路17と新気通路18とは前後長手の形態であり、プラグ穴16の列を挟んだ両側に位置している。正確には、ブローバイガス通路17が吸気側に位置して、新気通路18が排気側に位置している。
図5,6に示すように、ブローバイガスからオイルミストを補集するため、ヘッドカバー6及びバッフルプレート13には、ブローバイガス通路17を横切る方向に延びる縦壁17aを設けている。新気通路18にも、これを横切るように延びる縦壁18aを設けている。
図6及び図9(A)に示すように、ヘッドカバー6のうち前側でかつ吸気側に寄った部位に、外側に向けて張り出したブローバイガス導入部19を形成しており、ブローバイガスは、シリンダヘッド5に形成したヘッド通路20から、ガスケット15に形成した筒状ボス21及びバッフルプレート13に形成した連通穴22を介してブローバイガス導入部19に流入する。
そして、図6,3(図4も参照)に示すように、ヘッドカバー6のうち後ろ側でかつ吸気側のコーナー部に、ブローバイガス出口23を上向きに突設している。ブローバイガス出口23には、PCVバルブ(図示せず)を装着している。
なお、図4,6に部分的に示すように、ヘッドカバー6のうち前側でかつ吸気側のコーナー部にオイル注入口25を設けており、オイル注入口25には外側からキャップ26を装着している。図2,3,6に示す符号27は、吸気バルブ用VVT装置の油圧制御バルブ装着部、符号28は、吸気バルブ用VVT装置の油圧制御バルブ装着部である。
(3).バッフルプレートの基本構造
図2から容易に理解できるように、バッフルプレート13は、プラグ穴16の列を挟んで反対側に位置した吸気側部分30及び排気側部分31と、両者を繋ぐジョイント部32から成っている。吸気側部分30はブローバイガス通路17に対応しており、排気側部分31は新気通路18に対応している。吸気側部分30と排気側部分31とは、オイル通路用リブ33a,33bと補助リブ34とで全周が囲われている。
吸気側部分30に形成した吸気側オイル通路用リブ33aと、排気側部分31に形成した排気側オイル通路用リブ33bとは、ジョイント部32に設けたジョイント側オイル通路用リブ33cによって繋がっている。なお、オイル通路用リブ33a〜33cは、特に区分する必要がない場合は符号33で総称する。図2,5〜7では、オイル通路用リブ33には平行斜線を施して表示している。これは、オイル通路用リブ33の形態の把握を容易にするためのものであり、断面の表示ではない。
吸気側部分30と排気側部分31とには、ビス14が通る取付け穴35を空けている。取付け穴35は、概ねリブ33,34と一体に設けたボス部に形成しているが、リブ34,35の内側にアイランド状に設けたボス部に形成している場合もある。図6に示すように、ヘッドカバー6の上底面(天板11)には、ビス14をねじ込む雌ねじ穴14aが空いている。
吸気側オイル通路用リブ33aは、吸気弁用カム36(図11(A)参照)にオイルシャワーを噴出させるオイルを流すものであり、従って、吸気弁用カム軸37(図11(A)及び図9(A)参照)の長手方向に延びている。同様に、排気側オイル通路用リブ33bは、排気弁用カム38(図11(A)参照)にオイルシャワーを噴出させるオイルを流すものであり、従って、排気弁用カム軸39(図11(A)及び図9(A)参照)の長手方向に延びている。
(4).オイルシャワー構造
図10や図11(A)(D)に明示するように、オイル通路用リブ33の頂面には、オイル通路を構成する台形の溝条40が形成されており、溝条40を流れてきたオイルは、バッフルプレート13に設けたオイル噴出穴41からカム36,38に向けて噴出する。すなわち、オイル噴出穴41からオイルシャワーがカム36,38に噴出する。従って、図4から理解できるように、オイル噴出穴41は、各カム36,38の箇所ごとに形成されている。従って、本実施形態では、バッフルプレート13を利用してオイル通路装置が構成されている。
そして、各オイル噴出穴41の箇所には、当該オイル噴出穴41を排気側から囲うような形態の樋状のオイルガイド42を下向きに(カム36,38に向けて)突設している。オイルの圧力がある程度以上ある場合は、オイルはオイル噴出穴41から噴出して(直進して)カム36,38に当たる。他方、オイルの圧力が低くてオイル噴出穴41から垂れ落ちるような状態のときは、オイルは、オイルガイド42を介してカム36,38に落ちる。従って、機関の回転数が低い状態であっても、オイルをカム36,38にしっかりとシャワリングして、カム36,38とロッカーアーム43との摺動面を的確に潤滑することができる。
つまり、内燃機関が大きくスラントしていることから、オイル噴出穴41をカム36,38の真上に配置することはできず、このため、オイルはオイル噴出穴41から斜め方向に噴出することになり、すると、オイルの圧力が低いとオイルがカム36,38に届かずに潤滑不良が生じるおそれがあるが、本実施形態では、オイルの圧力が低くても、オイルは、カム36,38の方向に向いて突出した樋状のオイルガイド42によってカム36,38に案内される(中継される)ため、カム36,38を的確に潤滑できるのである。
オイルガイド42における溝面は、オイル噴出穴41を囲うように円弧状になっている。また、オイル噴出穴41とオイルガイド42の円弧溝とは平行になっている。そして、オイル噴出穴41とドリル加工で空けられているが、オイル噴出穴41とオイルガイド42の円弧溝とガ平行であるため、オイル噴出穴41のドリル加工は、オイルガイド42に邪魔されることなく容易に行える(オイル噴出穴41とオイルガイド42の円弧溝とは、溝条40から離れる方向に向けて広がるように傾斜していてもよい。)。
なお、本実施形態のロッカーアーム43は回動軸を持たないフリータイプであり、一端は油圧式サポート44で支持されて、他端がばね45で支持されており、一端と他端との間の中間部に設けた円形の受け部46にカム36,38が当接している。油圧式サポート44の自動調圧支持機構は省略している。
図11(C)(D)に示すように、オイル通路用リブ33の頂面とヘッドカバー6の天板11との間に、シール剤(液体ガスケット)47が塗布されている。溝条40の幅や深さは任意に設定できる。実施形態では、深さを7mm程度に設定している。また、図11(D)や図6に示すように、ヘッドカバー6の天板11にも、例えば0.5〜1.0mm程度の深さの浅い補助溝条40aを形成している。シール剤47は、補助リブ34にも塗工されている。
吸気用のカム36は、各プラグ穴16の真横に配置されているが、図6に示すように、本実施形態では、後ろ側のプラグ穴16の左側にはブローバイガス出口23が形成されているため、吸気側オイル通路用リブ33aをプラグ穴16の左側まで延ばしても、ヘッドカバー6で塞ぐことができない。すなわち、吸気側オイル通路用リブ33aのうち、後ろ側の2つのカム36に対応した後部33dとヘッドカバー6との間には、空間が空いている。
そこで、吸気側オイル通路用リブ33aの後部33dには、図7に示すように、後端からドリル48を通すことにより、溝条40に連通したトンネル穴49を形成してその開口端をプラグ(図示せず)で塞ぎ、更に、図11(C)に示すように、トンネル穴49に連通した状態でオイル噴出穴41を空けている。この場合、溝条40の後端が取付け穴35を逃げて外側に寄っていることから、溝条40の後端に内向き部40bを形成して、トンネル穴49を内向き部40bに連通させている。吸気側オイル通路用リブ33aの後部33d後端には、プラグをしっかりと嵌着できるようにするため、補強ボス部50を設けている。
(5).バッフルプレートへのオイル供給手段・その他
吸気側オイル通路用リブ33aと排気側オイル通路用リブ33bとはジョイント側オイル通路用リブ33cで繋がっているが、ジョイント側オイル通路用リブ33cの右端は、排気側オイル通路用リブ33bのうち手前寄りの部位に連通し、ジョイント側オイル通路用リブ33cの左端は、吸気側オイル通路用リブ33aの前端に連通している。
従って、排気側オイル通路用リブ33bとジョイント側オイル通路用リブ33cとは三叉路の接続状態になっており、この三叉路部分に、図9に示すオイル導入筒部52が下向きに突設されている。オイル導入筒部52は、ガスケット15に形成した上下開口の中継筒部53と接続されており、中継筒部53には、シリンダヘッド5とカムキャップ54との間の合わせ面に形成された横長枝通路55から、オイルが供給されている。
すなわち、本実施形態では、シリンダヘッド5は上部分5cと下部分5dとの積層構造になっており、上部分5cに、カム軸37,39を回転自在に保持するカムキャップ54がボルト56で固定されているが、まず、下部分5dの左右両側部に、カム軸37,39と平行な縦長枝通路57を形成して、次いで、縦長枝通路57から各カムキャップ54に向けて上向き枝通路58を形成している。
更に、各上向き枝通路58から横長枝通路55を分岐させて、手前から1番目と2番目とのカム群36,38の間に位置したカムキャップ54に、横長枝通路55から分岐した上向き通路59を形成し、上向き通路59とオイル導入筒部52とを、ガスケット15に設けた中継筒部53を介して連通させている。なお、図9(A)では、オイル導入筒部52と中継筒部53とは当接させた状態に表示しているが、実際には、凹凸の関係にして互いに嵌まり合うように設定したり、継手筒で接続したりすることになる。
図3に示すように、ガスケット15は、ヘッドカバー6の下面に重なるループ部を必須の部分としており、単なるシール機能のみならこのループ部のみで足りるが、本実施形態では、ガスケット15に、1つのカムキャップ54の上に配置される横断部15aを設けて、この横断部15aに中継筒部53を形成している。なお、図4ではガスケット15のループ部は表示せずに、横断部15aのみを表示している。
図9(B)及び図3に示すように、中継筒部53は、横断部15aから後ろ向きにはみ出た状態で形成されている。このため、カムキャップ54にも後ろ向きにはみ出た部分を形成して、これに上向き通路59を形成している。図9(C)に示すように、上向き通路59は、横長枝通路55から分岐した枝通路に連通させている。
オイル導入筒部52がカムキャップ54の真上に位置している場合は、ガスケット15に横断部15aを設けることなく、オイル導入筒部52をカムキャップ54の上面に当接させたらよいが、本実施形態のように、オイル導入筒部52がカムキャップ54から外れたり僅かしか重複していない場合は、ガスケット15の横断部15aに形成した中継筒部53を利用して、カムキャップ54からオイルシャワー用のオイルをバッフルプレート13に供給できる。従って、バッフルプレート13の設計の自由性が高くなる。
吸気側オイル通路用リブ33aはヘッドカバー6における吸気側の側面に寄せて形成されており、ブローバイガス通路17が通る連通穴22の箇所では、連通穴22の外側を迂回するように形成されている。なお、図8に明示するように(図3(A)も参照)、ガスケット15の横断部15aには、カムキャップ54を固定するボルト56の頭に遊嵌する逃がし穴部60を形成している。
バッフルプレート13のオイル導入筒部52とガスケット15の中継筒部53との間には、Oリング等のシール手段を介在させるのが好ましい。ガスケット15の中継筒部53とカムキャップ54との当接部についても同様である。敢えて述べるまでもないが、図9(A)に示す横長枝通路55は、カム36,38の潤滑を本来の目的としており、本実施形態では、オイルシャワー用の途中の通路として、1つの横長枝通路55を利用している。従って、それだけ構造を簡単化できる。
また、図9(A)に示すように、横断部15aのうち吸気側に寄った部分は、ボルト56の頭の上に位置している。更に、カムキャップ54の上面の高さが一様でないため、横断部15aには、カムキャップ54の上面のうち低い部分に当接する下向き突起61を形成している。このため、横断部15aが細い帯板状態であっても、バタ付くことなく安定した状態に保持される。なお、例えば図9(A)に示すように、ガスケット15のループ状部は、ヘッドカバー6の下面に形成されたシール溝68に嵌め込まれており、下部の一部がヘッドカバー6の下面から露出している。図6では、シール溝68には平行斜線を付して表示している(従って、断面の表示ではない。)。
ブローバイガス通路17の内面には、オイルミストが付着する。このオイルミストはバッフルプレート13の下面を伝って後ろ側に流れるようになっている。そして、図5及び図7に一点鎖線で示すように、ブローバイガス通路17の後部に、補集したオイルを下方に流下させる樋部材62を設けている。樋部材62は、ブローバイガス通路17のうち排気側の縁部に接続されており、この部分にはオイル落とし穴(図示せず)が空いている。なお、オイル落とし穴は、バッフルプレート13のうち吸気側の縁に適宜個数形成してもよい。
図2に示すように(図7も参照)、バッフルプレート13のうち排気側部分31の後部でかつ排気側のコーナー部には、新気流入部63が形成されている。新気流入部63は、ヘッドカバー6のコーナー部に設けた新気入口64(図6、3も参照)に下方から連通している。同様に、図2に示すように、バッフルプレート13のうち排気側部分31の前端部でかつ排気側面側の部分には、補助リブ34の一部を切欠くことによって新気出口65を形成している(図5,7も参照)。
図2,6,7,10に示すように、ヘッドカバー6とバッフルプレート13とには、新気通路18のうち吸気側に寄った部位において前後方向に延びる中間リブ66,67を設け互いに当接させており、ヘッドカバー6の中間リブ66の箇所に雌ねじ穴14aを形成して、バッフルプレート13の中間リブ67の箇所に取付け穴35を空けている。
(6).その他
本願発明は、他にも様々に具体化できる。例えば、実施形態のオイルガイドは、オイル噴出穴よりも鉛直方向の下方に位置しているが、オイルガイドは、オイル噴出穴を前後両側からも囲うように形成することが可能である。或いは、既述のように、オイルガイドを筒状に形成することも可能である。オイルガイドは、多数のオイル噴出穴のうちの一部のみに設けることも可能である。
また、本実施形態では、オイル通路用リブ33をバッフルプレート13のみに形成したが、オイル通路用リブ33をヘッドカバー6のみに形成したり、ヘッドカバー6とバッフルプレート13との両方にオイル通路用リブ33を形成して、互いに当接させたりすることも可能である。また、バッフルプレート13は合成樹脂製であってもよい。更に、本願発明はV型の内燃機関にも適用できる。
本願発明は、実際に内燃機関に具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 シリンダボア軸心
4 シリンダブロック
5 シリンダヘッド
6 ヘッドカバー
11 ヘッドカバーの天板
12 ヘッドカバーの周壁
13 ヘッドカバーと協働してオイル通路を構成するバッフルプレート
17 ブローバイガス通路
18 新気通路
33(33a〜33c) オイル通路用リブ
34 補助リブ
36,38 カム
37,39 カム軸
40 オイル通路を構成する溝条
40a 補助溝条
41 オイル噴出穴
42 オイルガイド

Claims (1)

  1. カム軸が回転自在に保持されたシリンダヘッドと、前記シリンダヘッドに固定されたヘッドカバーとを備えており、シリンダボア軸線を鉛直線に対して傾斜させた内燃機関であって、
    前記ヘッドカバーの内部に設けたオイル通路装置に、前記カム軸に設けたカムに向けて開口したオイル噴出穴と、前記オイル噴出穴から流れ出たオイルを前記カムに向けて案内するオイルガイドとを設けている、
    内燃機関。
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