JP2019035801A - 転写型感光性フィルム、硬化膜パターンの形成方法、硬化膜及び電子部品 - Google Patents

転写型感光性フィルム、硬化膜パターンの形成方法、硬化膜及び電子部品 Download PDF

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智紀 寺脇
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Abstract

【課題】充分な低透湿性を有すると共に、電極パターンの屈曲時の抵抗上昇を抑制することのできる硬化膜を簡便に形成可能な、転写型感光性フィルムを提供すること。
【解決手段】支持フィルムと、該支持フィルム上に設けられた第一の樹脂層と、該第一の樹脂層上に設けられた第二の樹脂層と、を備え、前記第二の樹脂層が、トリシクロデカン骨格又はトリシクロデセン骨格を有する光重合性化合物と、金属酸化物粒子と、を含む、転写型感光性フィルム。
【選択図】図1

Description

本発明は、転写型感光性フィルム、硬化膜パターンの形成方法、硬化膜及び電子部品に関する。
パソコン及びテレビ等の大型電子機器、カーナビゲーション、携帯電話、スマートフォン、電子辞書等の小型電子機器、OA(Office Automation、オフィスオートメーション)・FA(Factory Automation、ファクトリーオートメーション)機器等の表示機器などには液晶表示素子及びタッチパネル(タッチセンサー)が用いられている。
タッチパネルは各種の方式が実用化されているが、近年、投影型静電容量方式のタッチパネルの利用が進んでいる。一般に、投影型静電容量方式のタッチパネルでは、X軸とY軸による2次元座標を表現するために、複数のX電極と、該X電極に直交する複数のY電極とが、2層構造を形成している。これらの電極の材料として、ITO(Indium−Tin−Oxide、酸化インジウムスズ)が主流である。
ところで、タッチパネルの額縁領域はタッチ位置を検出できない領域であるから、その額縁領域の面積を狭くすることが製品価値を向上させるための重要な要素である。一般的に額縁領域には、タッチ位置の検出信号を伝えるために銅等の金属配線が形成されている。タッチパネルにおいては、指先に接触される際に水分又は塩分等の腐食成分がセンシング領域から内部に侵入することがある。タッチパネルの内部に腐食成分が侵入すると、上記金属配線が腐食し、電極と駆動用回路間の電気抵抗の増加、又は断線の恐れがある。
金属配線の腐食を防ぐために、タッチパネル用基材上に、ジシクロペンタニル構造又はジシクロペンテニル構造を有するジ(メタ)アクリレート化合物を含有する感光性樹脂組成物層を設け、この感光性樹脂組成物層の所定部分を活性光線の照射により硬化させた後に、所定部分以外の部分を除去し、基材の一部又は全部を被覆する感光性樹脂組物の硬化膜を形成する方法が提案されている(下記特許文献1を参照)。この手法によれば、タッチパネル用基材上に充分な低透湿性を有する硬化膜を形成することができる。
また、センシング領域において電極パターンが画面上に移りこむことを抑制する手法として、特定の屈折率の範囲に調整された低屈折率の第一の硬化性透明樹脂層及び高屈折率の第二の硬化性透明樹脂層を隣接して有する転写フィルムが開示されている(特許文献2)。
特開2015−121929号公報 国際公開第2014/084112号パンフレット
しかしながら、特許文献1の手法では、金属配線を保護する要求が厳しくなっている現状では効果が十分ではなく、より低透湿な保護膜が求められる。また、スマートフォンはベンダブル化、フレキシブル化が潮流であり、タッチパネルにも屈曲しても抵抗値が上昇しない耐屈曲性が求められている。例えば、特許文献2の転写フィルムは、屈曲時に透明導電パターンの抵抗上昇を抑制する観点において改善の余地がある。
本発明は、充分な低透湿性を有すると共に、電極パターンの屈曲時の抵抗上昇を抑制することのできる硬化膜を簡便に形成可能な、転写型感光性フィルムを提供することを目的とする。本発明は、また、当該フィルムを用いた、硬化膜パターンの形成方法、硬化膜及び電子部品を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明者らが鋭意検討した結果、感光性樹脂層と、ジシクロペンタニル構造(以下、トリシクロデカン骨格という)又はジシクロペンテニル構造(以下、トリシクロデセン骨格という)を有する光重合性化合物及び金属酸化物粒子を含む樹脂層と、から構成される転写型感光性フィルムにより、金属配線の腐食抑制と透明導電パターンの屈曲時の抵抗上昇抑制を両立する硬化膜を形成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、支持フィルムと、該支持フィルム上に設けられた第一の樹脂層と、該第一の樹脂層上に設けられた第二の樹脂層と、を備え、第二の樹脂層が、トリシクロデカン骨格又はトリシクロデセン骨格を有する光重合性化合物と、金属酸化物粒子と、を含む、転写型感光性フィルムを提供する。
本発明において、トリシクロデカン骨格又はトリシクロデセン骨格を有する光重合性化合物が、下記一般式(B−1)で表される化合物を含むことが好ましい。
Figure 2019035801

一般式(B−1)中、R及びRは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、Xは、トリシクロデカン骨格又はトリシクロデセン骨格を有する2価の基を示し、R及びRは、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキレン基を示し、m及びnは、それぞれ独立に0〜2の整数を示し、p及びqは、それぞれ独立に0以上の整数を示し、p+q=0〜10となるように選択される。
本発明において、第二の樹脂層が光重合開始剤をさらに含み、光重合開始剤が、オキシムエステル化合物、アシルフォスフィンオキシド化合物及びアルキルフェノン化合物の少なくとも一種を含むことが好ましい。
本発明において、第一の樹脂層が、トリシクロデカン骨格又はトリシクロデセン骨格を有する光重合性化合物を含むことが好ましい。
本発明において、第一の樹脂層が光重合開始剤をさらに含み、光重合開始剤が、オキシムエステル化合物、アシルフォスフィンオキシド化合物及びアルキルフェノン化合物の少なくとも一種を含むことが好ましい。
本発明において、金属酸化物粒子が、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウムスズ、酸化インジウム、酸化アルミウム、酸化ケイ素及び酸化イットリウムからなる群より選択される少なくとも一種を含む粒子であることが好ましい。
本発明において、第一の樹脂層がバインダーポリマーを含むことが好ましい。
本発明は、また、電極パターンを有する基材上に、上記に記載のフィルムを、基材の電極パターンが設けられている面と第二の樹脂層とが密着するようにラミネートする工程と、基材上の第一の樹脂層及び第二の樹脂層の所定部分を露光後、所定部分以外の部分を除去し、電極パターンの一部又は全部を被覆する硬化膜パターンを形成する工程と、を備える、硬化膜パターンの形成方法を提供する。
本発明は、また、上記に記載のフィルムの、第一の樹脂層のみ、又は、第一の樹脂層及び第二の樹脂層の両方を硬化してなる、硬化膜を提供する。
本発明は、さらに、上記に記載のフィルムの、第一の樹脂層のみ、又は、第一の樹脂層及び第二の樹脂層の両方を硬化してなる硬化膜からなる硬化膜パターンを備える、電子部品を提供する。
本発明によれば、充分な低透湿性を有すると共に、電極パターンの屈曲時の抵抗上昇を抑制することのできる硬化膜を簡便に形成可能な、転写型感光性フィルムを提供することができる。また、本発明によれば、当該フィルムを用いた、硬化膜パターンの形成方法、硬化膜及び電子部品を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る転写型感光性フィルムを示す模式断面図である。 本発明の一実施形態に係る転写型感光性フィルムを用いて形成した硬化膜パターンを透明電極パターン付き基材上に備える積層体を示す模式断面図である。 本発明の一実施形態に係る電子部品を示す模式上面図である。 ITO付PETフィルム上に設けられたパターンを示す図である。
以下、場合により図面を参照しつつ、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味し、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はそれに対応するメタクリレートを意味する。「A又はB」とは、AとBのどちらか一方を含んでいればよく、両方とも含んでいてもよい。
また、本明細書において「層」との語は、平面図として観察したときに、全面に形成されている形状の構造に加え、一部に形成されている形状の構造も包含される。また、本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。また、「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
さらに、本明細書において組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。また、例示材料は特に断らない限り単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、ある段階の数値範囲の上限値又は下限値は、他の段階の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
<転写型感光性フィルム>
本実施形態に係る転写型感光性フィルムは、支持フィルムと、該支持フィルム上に設けられた第一の樹脂層と、該第一の樹脂層上に設けられた第二の樹脂層と、を備える。本実施形態に係る転写型感光性フィルムは、第二の樹脂層上にさらに保護フィルムを備えていてもよい。
図1は、本発明の一実施形態に係る転写型感光性フィルムを示す模式断面図である。図1に示される転写型感光性フィルム1は、支持フィルム10と、支持フィルム10上に設けられた第一の樹脂層20と、第一の樹脂層20上に設けられた第二の樹脂層30と、第二の樹脂層30上に設けられた保護フィルム40とを備える。
本実施形態に係る転写型感光性フィルムを用いることで、例えばタッチパネルの額縁にある金属配線又はタッチパネルの透明電極の保護機能を満たし、さらに場合により透明電極パターンの不可視化又はセンシング領域の視認性向上の機能を満たす硬化膜を一括でパターン形成することができる。
[支持フィルム]
支持フィルム10としては、重合体フィルムを用いることができる。重合体フィルムの材質としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエーテルサルフォン、シクロオレフィンポリマー等が挙げられる。
支持フィルム10の厚みは、被覆性の確保と、支持フィルム10を介して活性光線を照射する際の解像度の低下を抑制する観点から、5〜100μmであることが好ましく、10〜70μmであることがより好ましく、15〜40μmであることがさらに好ましく、15〜35μmであることが特に好ましい。
[第一の樹脂層]
第一の樹脂層20は、バインダーポリマー(以下、(A)成分ともいう)と、光重合性化合物(以下、(B)成分ともいう)と、光重合開始剤(以下、(C)成分ともいう)と、を含有する感光性樹脂組成物から形成される(感光性樹脂層である)ことが好ましい。これにより、所望の形状を有する硬化膜を容易に形成することができる。
(バインダーポリマー)
(A)成分としては、アルカリ現像によりパターニングを可能とする観点から、カルボキシル基を有するポリマーを用いることが好ましい。
(A)成分は、(メタ)アクリル酸、及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構造単位を含有する共重合体が好適である。上記共重合体は、上記(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合し得るその他のモノマーを構造単位に含有していてもよい。その他のモノマーとして具体的には、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、(メタ)アクリル酸ベンジルエステル、スチレン、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルエステル等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシルエチルエステル等が挙げられる。
これらの中でも、アルカリ現像性(特に無機アルカリ水溶液に対する現像性)、パターニング性、透明性の観点から、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、(メタ)アクリル酸ベンジルエステル、スチレン、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル及び(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステルからなる群より選択される少なくとも一種の化合物に由来する構造単位を有するバインダーポリマーが好ましい。
また、(A)成分は、側鎖にエチレン性不飽和基を有してもよい。なお、エチレン性不飽和基を有する(A)成分は、本明細書においては(B)成分に含ませないものとする。エチレン性不飽和基を有する基としては、特に制限はないが、(メタ)アクリロイル基が好ましい。また、エチレン性不飽和基とモノマーとの連結はエステル基、アミド基、カルバモイル基などの2価の連結基であれば特に制限はない。側鎖にエチレン性不飽和基を導入する方法は公知の方法の中から適宜選択することができ、例えば、酸性基を持つ基にエポキシ基を持つ(メタ)アクリレートを付加する方法、ヒドロキシ基を持つ基にイソシアネート基を持つ(メタ)アクリレートを付加する方法、イソシアネート基を持つ基にヒドロキシ基を持つ(メタ)アクリレートを付加する方法などが挙げられる。その中でも、酸性基を持つ構造単位にエポキシ基を持つ(メタ)アクリレートを付加する方法が最も製造が容易であり、低コストである点で好ましい。
(A)成分が側鎖にエチレン性不飽和基を有する基を含有することにより、基材に対するより良好な密着性を得ることができる。また、硬化膜の透湿度を低減することができる。
(A)成分の重量平均分子量は、解像度の観点から、10,000〜200,000であることが好ましく、15,000〜150,000であることがより好ましく、30,000〜150,000であることがさらに好ましく、30,000〜100,000であることが特に好ましく、40,000〜100,000であることが極めて好ましい。なお、重量平均分子量は、本明細書の実施例に記載したゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定することができる。
(A)成分の酸価は、所望の形状を有する硬化膜(硬化膜パターン)をアルカリ現像で容易に形成する観点から、75mgKOH/g以上とすることが好ましい。また、硬化膜形状の制御容易性と硬化膜の防錆性との両立を図る観点から、(A)成分の酸価は、75〜200mgKOH/gであることが好ましく、75〜150mgKOH/gであることがより好ましく、75〜120mgKOH/gであることがさらに好ましい。なお、酸価は、本明細書の実施例に記載した方法で測定することができる。
(A)成分の水酸基価は、防錆性をより向上させる観点から、50mgKOH/g以下であることが好ましく、45mgKOH/g以下であることがより好ましい。なお、水酸基価は、本明細書の実施例に記載した方法で測定することができる。
(光重合性化合物)
(B)成分としては、トリシクロデカン骨格又はトリシクロデセン骨格を有する化合物が挙げられる。第一の樹脂層及び第二の樹脂層を備える積層体を形成した際の、金属配線及び透明電極パターンの腐食抑制の観点から、トリシクロデカン骨格又はトリシクロデセン骨格を有する化合物として、下記一般式(B−1)で表されるジ(メタ)アクリレート化合物を含むことが好ましい。
Figure 2019035801

一般式(B−1)中、R及びRは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、Xは、トリシクロデカン骨格又はトリシクロデセン骨格を有する2価の基を示し、R及びRは、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキレン基を示し、m及びnは、それぞれ独立に0〜2の整数を示し、p及びqは、それぞれ独立に0以上の整数を示し、p+q=0〜10となるように選択される。
上記一般式(B−1)において、R及びRは、エチレン基又はプロピレン基であることが好ましく、エチレン基であることがより好ましい。また、プロピレン基はn−イソプロピレン基及びイソプロピレン基のいずれであってもよい。
上記一般式(B−1)で表される化合物によれば、Xに含まれるトリシクロデカン骨格又はトリシクロデセン骨格を有する2価の基が、嵩高い構造を有することで、硬化膜の低透湿性を実現し、金属配線及び透明電極の腐食抑制性を向上することができる。ここで、本明細書中における「トリシクロデカン骨格」及び「トリシクロデセン骨格」とは、それぞれ以下の構造(それぞれ、結合手は任意の箇所である)をいう。
Figure 2019035801
トリシクロデカン骨格又はトリシクロデセン骨格を有する化合物としては、得られる硬化膜パターンの低透湿性の観点から、下記式(B−2)で表される、トリシクロデカンジメタノールジアクリレートなどのトリシクロデカン骨格を有する化合物が好ましい。これらは、DCP及びA−DCP(いずれも新中村化学工業株式会社製)として入手可能である。
Figure 2019035801
トリシクロデカン骨格又はトリシクロデセン骨格を有する化合物の割合は、金属配線や透明電極の腐食抑制の観点から、感光性樹脂組成物に含まれる光重合性化合物の合計量100質量部のうち、50質量部以上であることが好ましく、70質量部以上であることがより好ましく、80質量部以上であることがさらに好ましい。
(B)成分である光重合性化合物としては、トリシクロデカン骨格又はトリシクロデセン骨格を有する化合物とは別の、エチレン性不飽和基を有する光重合性化合物を用いることができる。エチレン性不飽和基を有する光重合性化合物としては、例えば分子内に一つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する一官能ビニルモノマー、分子内に二つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する二官能ビニルモノマー、又は分子内に少なくとも三つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する多官能ビニルモノマーが挙げられる。
上記分子内に一つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する一官能ビニルモノマーとしては、例えば、上記(A)成分の好適な例である共重合体の合成に用いられるモノマーとして例示したものが挙げられる。
上記分子内に二つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する二官能ビニルモノマーとしては、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシフェニル)プロパン、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート等が挙げられる。上記例示した化合物の中でも、現像性向上の観点から、トリシクロデカンジメタノールジメタクリレートを用いることが好ましい。
上記分子内に少なくとも三つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する多官能ビニルモノマーとしては、従来公知のものを特に制限無く用いることができる。金属配線や透明電極の腐食抑制及び現像性の観点から、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等のトリメチロールプロパン由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物;テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート等のテトラメチロールメタン由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等のペンタエリスリトール由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物;ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のジペンタエリスリトール由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物;ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等のジトリメチロールプロパン由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物;又はジグリセリン由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物を用いることが好ましい。
(A)成分及び(B)成分の含有量は、(A)成分及び(B)成分の合計量100質量部に対し、(A)成分が35〜85質量部であることが好ましく、40〜80質量部であることがより好ましく、50〜70質量部であることがさらに好ましく、55〜65質量部であることが特に好ましい。特に、パターン形成性や硬化膜の防錆性を維持する点では、(A)成分及び(B)成分の合計量100質量部に対し、(A)成分が、35質量部以上であることが好ましく、40質量部以上であることがより好ましく、50質量部以上であることがさらに好ましく、55質量部以上であることが特に好ましい。
(光重合開始剤)
(C)成分としては、光重合開始剤であれば、従来公知のものを特に制限無く用いることができるが、オキシムエステル化合物を含むことが好ましい。このような光重合開始剤を用いることにより、第一の樹脂層の厚みが10μm以下の薄膜であっても充分な解像度で硬化膜パターンを形成することができる。当該硬化膜パターンは、透明性にも十分に優れる。
オキシムエステル化合物としては、下記一般式(C−1)で表される化合物、下記一般式(C−2)で表される化合物、又は下記一般式(C−3)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2019035801
式(C−1)中、R11及びR12は、それぞれ独立に、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキル基、フェニル基又はトリル基を示し、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数4〜6のシクロアルキル基、フェニル基又はトリル基であることが好ましく、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数4〜6のシクロアルキル基、フェニル基又はトリル基であることがより好ましく、メチル基、シクロペンチル基、フェニル基又はトリル基であることがさらに好ましい。R13は、−H、−OH、−COOH、−O(CH)OH、−O(CHOH、−COO(CH)OH又は−COO(CHOHを示し、−H、−O(CH)OH、−O(CHOH、−COO(CH)OH、又は−COO(CHOHであることが好ましく、−H、−O(CHOH、又は−COO(CHOHであることがより好ましい。
Figure 2019035801
式(C−2)中、2つのR14は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキル基を示し、プロピル基であることが好ましい。R15は、NO又はArCO(ここで、Arはアリール基を示す。)を示し、Arとしては、トリル基が好ましい。R16及びR17は、それぞれ独立に、炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基、又はトリル基を示し、メチル基、フェニル基又はトリル基であることが好ましい。
Figure 2019035801
式(C−3)中、R18は、炭素数1〜6のアルキル基を示し、エチル基であることが好ましい。R19はアセタール結合を有する有機基であり、後述する式(C−3−1)に示す化合物が有するR19に対応する置換基であることが好ましい。R20及びR21は、それぞれ独立に、炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基又はトリル基を示し、メチル基、フェニル基又はトリル基であることが好ましく、メチル基であることがより好ましい。R22は、水素原子又はアルキル基を示す。
上記式(C−1)で表される化合物としては、例えば、下記式(C−1−1)で表される化合物及び下記式(C−1−2)で表される化合物が挙げられる。下記式(C−1−1)で表される化合物はIRGACURE OXE−01(BASF株式会社製、製品名)として入手可能である。
Figure 2019035801
上記式(C−2)で表される化合物としては、例えば、下記式(C−2−1)で表される化合物が挙げられる。下記式(C−2−1)で表される化合物は、DFI−091(ダイトーケミックス株式会社製、製品名)として入手可能である。
Figure 2019035801
上記式(C−3)で表される化合物としては、例えば、下記式(C−3−1)で表される化合物が挙げられる。下記式(C−3−1)で表される化合物は、アデカオプトマーN−1919(株式会社ADEKA製、製品名)として入手可能である。
Figure 2019035801
その他のオキシムエステル化合物として、下記式(C−4)で表される化合物、下記式(C−5)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2019035801
Figure 2019035801
上記の中でも、上記式(C−1−1)で表される化合物が極めて好ましい。なお、上記式(C−1−1)で表される化合物が硬化膜に含まれているかどうかは、国際公開第2013/084875号パンフレット記載の、硬化膜の熱分解ガスクロマトグラフ質量分析により確認できる。
オキシムエステル化合物以外の化合物としては、アシルフォスフィンオキシド化合物が挙げられる。
アシルフォスフィンオキシド化合物としては、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ホスフィネート等が挙げられる。アシルフォスフィンオキシド系の光重合開始剤としては、IRGACURE TPO、IRGACURE 819、IRGACURE TPO−L(以上、BASF株式会社製、製品名)等が挙げられる。アシルフォスフィンオキシド化合物を用いることにより充分な重合反応率を得易くなる傾向がある。これにより、例えば第一の樹脂層において用いられることで、骨見えを抑制し易くなる。
また、光重合開始剤として、アルキルフェノン化合物を用いることもできる。
アルキルフェノン化合物としては、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等が挙げられる。アルキルフェノン系の光重合開始剤としては、BDK(Shangyu社製、製品名)、IRGACURE 184、IRGACURE 1173、IRGACURE 2959(以上、BASF株式会社製、製品名)等が挙げられる。アルキルフェノン化合物を用いることにより重合反応が層内で均一に起き易く、強度が均一な層を得易い傾向がある。これにより、例えば第二の樹脂層において用いられることで、透明導電パターンの屈曲時の抵抗上昇を抑制し易くなる。
(C)成分の含有量は、光感度及び解像度に優れる点で、(A)成分及び(B)成分の合計量100質量部に対し、0.1〜10質量部であることが好ましく、1〜5質量部であることがより好ましく、1〜3質量部であることがさらに好ましく、1〜2質量部であることが特に好ましい。
(添加剤)
本実施形態に係る感光性樹脂組成物は、硬化膜の防錆性をより向上させる観点から、メルカプト基を有するトリアゾール化合物、メルカプト基を有するテトラゾール化合物、メルカプト基を有するチアジアゾール化合物、アミノ基を有するトリアゾール化合物及びアミノ基を有するテトラゾール化合物からなる群より選択される少なくとも一種の化合物(以下、(D)成分ともいう)をさらに含有することが好ましい。メルカプト基を有するトリアゾール化合物としては、例えば、3−メルカプト−トリアゾール(和光純薬株式会社製、製品名:3MT)が挙げられる。また、メルカプト基を有するチアジアゾール化合物としては、例えば、2−アミノ−5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール(和光純薬株式会社製、製品名:ATT)が挙げられる。
上記アミノ基を有するトリアゾール化合物としては、例えばベンゾトリアゾール、1H−ベンゾトリアゾール−1−アセトニトリル、ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸、1H−ベンゾトリアゾール−1−メタノール、カルボキシベンゾトリアゾール等にアミノ基が置換した化合物、3−メルカプトトリアゾール、5−メルカプトトリアゾール等のメルカプト基を含むトリアゾール化合物にアミノ基が置換した化合物などが挙げられる。
上記アミノ基を有するテトラゾール化合物としては、例えば5−アミノ−1H−テトラゾール、1−メチル−5−アミノ−テトラゾール、1−メチル−5−メルカプト−1H−テトラゾール、1−カルボキシメチル−5−アミノ−テトラゾール等が挙げられる。これらのテトラゾール化合物は、その水溶性塩であってもよい。具体例としては、1−メチル−5−アミノ−テトラゾールのナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属塩などが挙げられる。
感光性樹脂組成物が(D)成分を含有する場合、その含有量は、(A)成分及び(B)成分の合計量100質量部に対し、0.05〜5.0質量部が好ましく、0.1〜2.0質量部がより好ましく、0.2〜1.0質量部がさらに好ましく、0.3〜0.8質量部が特に好ましい。
本実施形態に係る感光性樹脂組成物は、ITO電極パターン付き基材に対する密着性と、現像残渣の発生を防ぐ観点から、エチレン性不飽和基を有するリン酸エステル(以下、(E)成分ともいう)を含有することが好ましい。エチレン性不飽和基を有するリン酸エステルは、上記(B)成分と重複する場合があるが、本明細書においては(B)成分に含ませないものとする。
(E)成分であるエチレン性不飽和基を有するリン酸エステルとしては、形成する硬化膜の防錆性を充分確保しつつ、ITO電極パターン付き基材に対する密着性と現像性とを高水準で両立する観点から、ユニケミカル株式会社製のPhosmerシリーズ(Phosmer−M、Phosmer−CL、Phosmer−PE、Phosmer−MH、Phosmer−PP等)、又は日本化薬株式会社製のKAYAMERシリーズ(PM−21、PM−2等)が好ましい。
第一の樹脂層を形成する樹脂組成物には、その他の添加剤として、必要に応じて、シランカップリング剤等の密着性付与剤、防錆剤、レベリング剤、可塑剤、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、酸化防止剤、香料、熱架橋剤、重合禁止剤などを(A)成分及び(B)成分の合計量100質量部に対し、各々0.01〜20質量部程度含有させることができる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用できる。
なお、上記の「第一の樹脂層を形成する樹脂組成物」とは、後述する溶剤を含まない状態の組成物をいい、各成分の含有量は、後述する溶剤以外の成分全量に対する含有量である。
第一の樹脂層の波長633nmにおける屈折率は、通常1.40〜1.49である。
第一の樹脂層の厚みは、保護膜として十分に効果を奏し、かつ透明電極パターン付き基材表面の段差を十分に埋め込む上では、乾燥後の厚みで15μm以下であることが好ましく、2〜10μmであることがより好ましく、3〜8μmであることがさらに好ましい。
[第二の樹脂層]
第二の樹脂層30は、ポリマーと、トリシクロデカン骨格又はトリシクロデセン骨格を有する光重合性化合物と、金属酸化物粒子とを含有する層である。第二の樹脂層30は、金属酸化物粒子を含有することにより、第一の樹脂層20よりも相対的に高い屈折率を有する層(高屈折率層)とすることができる。
ポリマーとしては、第一の樹脂層20にて(A)成分として例示されたポリマー(バインダーポリマー)を用いることができる。ポリマーの酸価は、第一の樹脂層と張り合わせた際の、アルカリ現像性を向上させる観点から、150mgKOH/g以上であることが好ましい。また、硬化膜形状の制御容易性と硬化膜の防錆性との両立を図る観点から、150〜200mgKOH/gであることがより好ましく、150〜175mgKOH/gであることがさらに好ましく、150〜160mgKOH/gであることが特に好ましい。ポリマーの酸価を向上させる方法として、ポリマーの側鎖にカルボキシル基を付与することがあげられる。なお、ポリマーの酸価は、バインダーポリマーの酸価の測定と同様に測定することができる。
ポリマーの重量平均分子量は、解像度の観点から、10,000〜200,000であることが好ましく、10,000〜150,000であることがより好ましく、10,000〜10,000であることがさらに好ましく、10,000〜85,000であることが特に好ましく、10,000〜70,000であることが極めて好ましい。なお、重量平均分子量は、バインダーポリマーの重量平均分子量測定と同様に測定することができる。
第二の樹脂層を形成する樹脂組成物は、第一の樹脂層に用いられる(B)〜(E)成分及びその他の添加剤を含有していてもよい。ただし、上述のとおり、当該組成物は、光重合性化合物として、トリシクロデカン骨格又はトリシクロデセン骨格を有する化合物を含有する。具体的態様は、第一の樹脂層における(B)成分の記載を準用することができる。なお、第二の樹脂層においては、トリシクロデカン骨格又はトリシクロデセン骨格を有する化合物以外の光重合性化合物、光重合開始剤等の光重合成分を必ずしも含有する必要はない。隣接する第一の樹脂層から移行する光重合成分を利用して第二の樹脂層を光硬化させてもよいためである。
なお、上記の「第二の樹脂層を形成する樹脂組成物」とは、後述する溶剤を含まない状態の組成物をいい、各成分の含有量は、後述する溶剤以外の成分全量に対する含有量である。
第二の樹脂層を形成する組成物のポリマー含有量は、ポリマー及び(B)成分の合計量100質量部に対し、ポリマーが40〜80質量部であることが好ましく、50〜80質量部であることがより好ましく、60〜80質量部であることがさらに好ましい。ポリマー含有量を上記範囲にすることで、パターン形成性や硬化膜の防錆性を向上することができる。
(金属酸化物粒子)
第二の樹脂層を形成する樹脂組成物は金属酸化物粒子(以下、(F)成分ともいう)を含有する。特に、波長633nmにおける屈折率が1.5以上である金属酸化物粒子を含有することが好ましい。
これにより、転写型感光性フィルムを調製した際、第二の樹脂層の透明性及び波長633nmにおける屈折率を向上させることが可能となる。また基材への吸着を抑制しつつ、現像性を向上させることができる。金属酸化物粒子としては、例えば、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウムスズ、酸化インジウム、酸化アルミウム、酸化ケイ素及び酸化イットリウムからなる群より選択される少なくとも一種を含む粒子が挙げられるが、骨見え現象抑制の観点から、例えば酸化ジルコニウム又は酸化チタンの粒子を含有することが好ましい。なお、骨見え現象とは、センシング領域において電極パターンが画面上に映りこむ現象のことである。
酸化ジルコニウム粒子としては、透明電極の材料がITOの場合、屈折率向上と、ITO及び透明基材との密着性の観点から、酸化ジルコニウムナノ粒子を用いることが好ましい。酸化ジルコニウムナノ粒子は、粒度分布Dmaxが40nm以下であることが好ましい。
酸化ジルコニウムナノ粒子は、OZ−S30K(日産化学工業株式会社製、製品名)、OZ−S40K−AC(日産化学工業株式会社製、製品名)、SZR−K(酸化ジルコニウムメチルエチルケトン分散液、堺化学工業株式会社製、製品名)、SZR−M(酸化ジルコニウムメタノール分散液、堺化学工業株式会社製、製品名)として商業的に入手可能である。
酸化チタン粒子としては、酸化チタンナノ粒子を用いることが好ましい。酸化チタンナノ粒子は、粒度分布Dmaxが50nm以下であることが好ましく、10〜50nmがより好ましい。
(F)成分として、上記金属酸化物粒子のほかに、例えばMg、Al、Si、Ca、Cr、Cu、Zn、Ba等の原子を含む酸化物粒子または硫化物粒子を用いることもできる。これらは、単独で又は二種類以上を組み合わせて使用できる。
また上記金属酸化物粒子の他に、トリアジン環を有する化合物、イソシアヌル酸骨格を有する化合物、フルオレン骨格を有する化合物等の有機化合物を用いることも可能である。これにより波長633nmにおける屈折率を向上させることができる。
金属酸化物粒子の含有量は、第二の樹脂層の屈折率及び現像性向上の観点から、第二の樹脂層を形成する組成物100質量部に対し、20〜85質量部含むことが好ましく、35〜85質量部含むことがより好ましく、50〜85質量部含むことがさらに好ましく、70〜85質量部含むことが極めて好ましい。
第二の樹脂層は、波長633nmにおける屈折率が1.5〜1.9であることが好ましい。より詳細には、1.50〜1.90であることが好ましく、1.53〜1.85であることがより好ましく、1.55〜1.75であることがさらに好ましい。第二の樹脂層の波長633nmにおける屈折率が上記範囲内であることにより、図2に示す透明な積層体100を作製した場合、ITO等の透明電極パターン50aと、第一の樹脂層20の上に使用される各種部材(例えば、モジュール化する際に使用するカバーガラスと透明電極パターンとを接着する透明粘着フィルム(OCA、Optical Clear Adhesive))との屈折率の中間値となり、ITO等の透明電極パターンが形成されている部分と形成されていない部分での光学的な反射による色差を小さくすることが可能となる。これにより、骨見え現象を抑制することができる。また、画面全体の反射光強度を低減することが可能となり、画面上の透過率低下を抑制することができる。このように、第二の樹脂層の屈折率を適切に調整することにより、本実施形態に係る転写型感光性フィルムは屈折率調整フィルムとしても使用することができる。
屈折率は、例えばETA−TCM(AudioDevGmbH株式会社製、製品名)を用いて測定することができる。なお、第一の樹脂層及び第二の樹脂層については、例えば次のようにして屈折率測定用試料を作製して測定をすればよい。
まず、各層を形成するための塗布液を、厚み0.7mm、縦10cm×横10cmのガラス基材上にスピンコーターで均一に塗布し、100℃の熱風滞留式乾燥機で3分間乾燥して溶剤を除去し、第一の樹脂層又は第二の樹脂層を形成する。次いで、これらの層を、140℃に加熱した箱型乾燥機(三菱電機株式会社製、型番:NV50−CA)内に30分間静置し、第一の樹脂層又は第二の樹脂層を有する屈折率測定用試料を得ることができる。なお、両層を備える転写型感光性フィルムの形態では、各層の屈折率を測定することは難しいが、第一の樹脂層の支持フィルム側の最表面層、又は第二の樹脂層の保護フィルム側の最表面層の値から推測することができる。
ITO等の透明電極の屈折率は、1.80〜2.10であることが好ましく、1.85〜2.05であることがより好ましく、1.90〜2.00であることがさらに好ましい。また、OCA等の部材の屈折率は1.45〜1.55であることが好ましく、1.47〜1.53であることがより好ましく、1.48〜1.51であることがさらに好ましい。
第二の樹脂層の厚みは、乾燥後の厚みで40〜500nmであることが好ましく、40〜100nmであることがより好ましく、40〜80nmであることがさらに好ましく、40〜60nmであることが特に好ましい。厚みが40〜500nmであることにより、上述の画面全体の反射光強度をより低減することが可能となる。
[他の層]
本実施形態に係る転写型感光性フィルムは、所期の効果を損なわない範囲で、適宜選択した他の層を設けてもよい。前記他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、クッション層、酸素遮蔽層、剥離層、接着層等が挙げられる。転写型感光性フィルムは、これらの層を1種単独で有していてもよく、2種以上を有してもよい。また、同種の層を2以上有していてもよい。
[保護フィルム]
保護フィルム40としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合体のフィルム、及び、これらのフィルムとポリエチレンの積層フィルム等が挙げられる。
保護フィルム40の厚みは、5〜100μmが好ましいが、転写型感光性フィルム1をロール状に巻いて保管する観点から、70μm以下であることが好ましく、60μm以下であることがより好ましく、50μm以下であることがさらに好ましく、40μm以下であることが特に好ましい。
<転写型感光性フィルムの製造方法>
転写型感光性フィルム1の第一の樹脂層20、第二の樹脂層30は、例えば、第一の樹脂層形成用塗布液、及び第二の樹脂層形成用塗布液を調製し、これを各々支持フィルム10、保護フィルム40上に塗布、乾燥することで形成できる。そして、転写型感光性フィルム1は、第一の樹脂層20が形成された支持フィルム10と、第二の樹脂層30が形成された保護フィルム40とを、第一の樹脂層20と第二の樹脂層30とが対向した状態で貼り合わせることにより形成できる。また、転写型感光性フィルム1は、支持フィルム10上に第一の樹脂層形成用塗布液を含有する塗布液を塗布、乾燥し、その後、第一の樹脂層20上に、第二の樹脂形成用塗布液を塗布、乾燥し、その後、第二の樹脂層30上に、保護フィルム40を貼り付けることにより形成することもできる。
塗布液は、上述した第一の樹脂層を構成する各成分、及び第二の樹脂層を構成する各成分を溶剤に均一に溶解又は分散することにより得ることができる。
塗布液として用いる溶剤は、特に制限は無く、公知のものが使用できる。具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、メチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、クロロホルム、塩化メチレン等が挙げられる。
塗布方法としては、ドクターブレードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ロールコーティング法、スクリーンコーティング法、スピナーコーティング法、インクジェットコーティング法、スプレーコーティング法、ディップコーティング法、グラビアコーティング法、カーテンコーティング法、ダイコーティング法等が挙げられる。
乾燥条件に特に制限は無いが、乾燥温度は、60〜130℃とすることが好ましく、乾燥時間は、0.5〜30分とすることが好ましい。
第一の樹脂層及び第二の樹脂層を備える積層体の厚みは、ラミネート時の追従性向上の観点から、30μm以下であることが好ましく、20μm以下であることがより好ましく、10μm以下であることがさらに好ましい。さらに、防錆性の観点から、基材の突起物によるピンホールが発生する可能性を加味すると、1μm以上であることが好ましく、2μm以上であることが好ましく、2μm以上であることがさらに好ましい。3μm以上であれば、基材の突起物による影響を抑制し、防錆性を保つことが可能となる。
第一の樹脂層及び第二の樹脂層を備える積層体の、波長400〜700nmにおける透過率の最小値は90%以上であることが好ましい。より詳しくは、90.00%以上であることが好ましく、90.50%以上であることがより好ましく、90.70%以上であることがさらに好ましい。一般的な可視光波長域である波長400〜700nmにおける透過率が90%以上であれば、タッチパネルのセンシング領域の透明電極を保護する場合において、センシング領域での画像表示品質、色合い、輝度が低下することを充分抑制することができる。透過率の最大値は、通常100%以下である。
<硬化膜パターンの形成方法>
図2は、本発明の一実施形態に係る転写型感光性フィルムを用いて形成した硬化膜を透明電極パターン付き基材上に備える積層体を示す模式断面図である。図2に示される積層体100は、透明電極パターン50aを有する透明電極パターン付き基材50と、透明電極パターン付き基材50の透明電極パターン50a上に設けられた硬化膜60とを備える。硬化膜60は、硬化した第一の樹脂層22及び硬化した第二の樹脂層32からなる硬化膜であり、本実施形態に係る転写型感光性フィルム1を用いて形成されている。硬化膜60は、透明電極パターン50aの保護機能と、透明電極パターン50aの不可視化又はタッチ画面の視認性向上の両機能を満たす。以下、透明電極パターン付き基材上に硬化膜が形成された積層体の製造方法の一実施形態について説明する。
−ラミネート工程−
まず、転写型感光性フィルム1の保護フィルム40を除去した後、第二の樹脂層30、第一の樹脂層20及び支持フィルム10を、透明電極パターン付き基材50表面に第二の樹脂層30が密着するようにして支持フィルム10側から圧着することにより、ラミネート(転写)する。圧着手段としては、圧着ロールが挙げられる。圧着ロールは、加熱圧着できるように加熱手段を備えたものであってもよい。
加熱圧着する場合の加熱温度は、第二の樹脂層30と透明電極パターン付き基材50との密着性の観点、及び、第一の樹脂層20又は第二の樹脂層30の構成成分が熱硬化又は熱分解されにくいようにする観点から、25〜160℃とすることが好ましく、25〜150℃とすることがより好ましく、30〜150℃とすることがさらに好ましい。
また、加熱圧着時の圧着圧力は、第二の樹脂層30と透明電極パターン付き基材50との密着性を充分確保しながら、透明電極パターン付き基材50の変形を抑制する観点から、線圧で50〜1×10N/mとすることが好ましく、2.5×10〜5×10N/mとすることがより好ましく、5×10〜4×10N/mとすることがさらに好ましい。
転写型感光性フィルム1を上記のように加熱圧着すれば、透明電極パターン付き基材50の予熱処理は必ずしも必要ではないが、第二の樹脂層30と透明電極パターン付き基材50との密着性をさらに向上させる点から、透明電極パターン付き基材50を予熱処理してもよい。このときの処理温度は、30〜150℃とすることが好ましい。
[基材]
透明電極パターン付き基材50を構成する基材としては、例えばタッチパネルに用いられる、ガラス、プラスチック、セラミック、樹脂製の基材などが挙げられる。樹脂製の基材として、例えばポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂製の基材などが挙げられる。これらの基材は透明であることが好ましい。
[透明電極及び金属配線]
透明電極は、例えばITO及びIZO(Indium Zinc Oxide、酸化インジウム−酸化亜鉛)等の導電性金属酸化膜を用いて、形成することができる。また透明電極は、銀繊維及びカーボンナノチューブなどの導電性繊維を用いた光硬化性樹脂層を有する感光性フィルムを用いて、形成することもできる。金属配線は、例えば、Au、Ag、Cu、Al、Mo、Cなどの導電性材料を用いて、スクリーン印刷、蒸着などの方法により形成することができる。また、基材と、透明電極及び金属配線との間には、例えば屈折率調整層、絶縁層等が設けられていてもよい。
−露光工程−
次に、転写後の第一の樹脂層及び第二の樹脂層の所定部分に、例えばフォトマスクを介して、活性光線をパターン状に照射する。活性光線を照射する際、支持フィルム10が透明の場合には、そのまま活性光線を照射することができ、不透明の場合には除去してから活性光線を照射する。活性光線の光源としては、公知の活性光源を用いることができる。なお、本明細書においてパターンとは、回路を形成する微細配線の形状にとどまらず、他基材との接続部のみを矩形に除去した形状及び基材の額縁部のみを除去した形状等も含まれる。
活性光線の照射量は、1×10〜1×10J/mであり、照射の際に、加熱を伴うこともできる。この活性光線の照射量が、1×10J/m以上であれば、第一の樹脂層及び第二の樹脂層の光硬化を充分に進行させることが可能となり、1×10J/m以下であれば第一の樹脂層及び第二の樹脂層が変色することを抑制できる傾向がある。
−現像工程−
続いて、活性光線照射後の第一の樹脂層及び第二の樹脂層の未露光部(所定部分以外の部分)を現像液で除去して、透明電極の一部又は全部を被覆する硬化膜パターン(屈折率調整パターン)を形成する。なお、活性光線の照射後、第一の樹脂層上に支持フィルム10が積層されている場合にはそれを除去した後、現像工程が行われる。
現像工程は、アルカリ水溶液を現像液として用いて、スプレー、シャワー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッビング等の公知の方法により行うことができる。中でも、環境、安全性の観点からアルカリ水溶液を用いて、スプレー現像することが好ましい。なお、現像温度及び時間は従来公知の範囲で調整することができる。
本実施形態に係る転写型感光性フィルムによって、タッチパネルの回路間接続不良を抑制し得る理由を、本発明者らは以下のとおり考えている。第二の樹脂層が、例えば酸価150mgKOH/g以上のポリマー及び金属酸化物粒子を含有する場合、未露光部のアルカリ現像液に対する現像性が良好であり、未露光部が速やかに溶解する。本実施形態に係る転写型感光性フィルムは、第二の樹脂層が基材に密着するようにラミネートされる。そのため基材に密着している第二の樹脂層が現像されると、第二の樹脂層の基材とは反対側の面上にある第一の樹脂層は追従して剥離する。その結果、現像残渣の発生が抑制され、タッチパネルの回路間接続不良を抑制することができると本発明者は推察する。
<硬化膜>
本実施形態に係る硬化膜は、本実施形態に係る転写型感光性フィルムの、第一の樹脂層及び第二の樹脂層を硬化して得られた硬化膜である。本実施形態に係る硬化膜は、例えばタッチパネル用電極保護膜、液晶や有機EL等の表示素子用の平坦化膜及び層間絶縁膜、カラーフィルター用保護膜、プリント配線板用ソルダーレジスト膜等として用いることが可能である。
なお、例えば第二の樹脂層の大部分が第一の樹脂層に被覆され、露出されない場合、第二の樹脂層は必ずしも硬化される必要はない。すなわち本実施形態に係る硬化膜は、本実施形態に係る転写型感光性フィルムの、第一の樹脂層のみ、又は、第一の樹脂層及び第二の樹脂層の両方を硬化してなるものであってもよく、このような第一の樹脂層が硬化し、第二の樹脂層が硬化していない態様も含む。本実施形態に係る硬化膜はパターン状に形成されていることが好ましい。
硬化膜の透湿度は、金属配線や透明電極の腐食抑制の観点から、350g/m・24h以下であることが好ましく、300g/m・24h以下であることがより好ましく、250g/m・24h以下であることがさらに好ましく、200g/m・24h以下であることが特に好ましい。なお、透湿度は、本明細書の実施例に記載した方法で測定することができる。
<電子部品>
本実施形態に係る電子部品は、本実施形態に係る転写型感光性フィルムを用いて形成した硬化膜を備えている。この硬化膜はパターン状に形成されていることが好ましい。すなわち、本実施形態に係る電子部品は、本実施形態に係る転写型感光性フィルムの、第一の樹脂層のみ、又は、第一の樹脂層及び第二の樹脂層の両方を硬化してなる硬化膜からなる硬化膜パターンを備える、電子部品と言うこともできる。電子部品としては、タッチパネル、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッサンス、太陽電池モジュール、プリント配線板、電子ペーパ等が挙げられる。
図3は、本発明の一実施形態に係る電子部品を示す模式上面図である。図3には、電子部品の一例として静電容量式のタッチパネルを示す。図3に示されるタッチパネルは、透明基材101の片面にタッチ位置座標を検出するためのセンシング領域102があり、この領域の静電容量変化を検出するための透明電極103及び透明電極104が透明基材101上に設けられている。
透明電極103及び透明電極104はそれぞれタッチ位置のX位置座標及びY位置座標を検出する。
透明基材101上には、透明電極103及び透明電極104からタッチ位置の検出信号を外部回路に伝えるための金属配線105が設けられている。また、金属配線105と、透明電極103及び透明電極104とは、透明電極103及び透明電極104上に設けられた接続電極106により接続されている。また、金属配線105の透明電極103及び透明電極104との接続部と反対側の端部には、外部回路との接続端子107が設けられている。
図3に示すように、硬化膜パターン123は、透明電極103、透明電極104、金属配線105、接続電極106及び接続端子107の保護膜の機能と、場合により透明電極パターンから形成されるセンシング領域102の屈折率調整機能とを同時に奏する。
以下、実施例及び比較例によって、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<フィルム作製原料>
フィルム作製原料として、以下に示す(A)〜(F)及びその他の成分を準備した。
(A)成分:バインダーポリマー
A1:撹拌機、還流冷却機、不活性ガス導入口及び温度計を備えたフラスコに、表1に示す(1)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で80℃に昇温し、反応温度を80℃±2℃に保ちながら、表1に示す(2)を4時間かけて均一に滴下した。(2)の滴下後、80℃±2℃で6時間撹拌を続け、重量平均分子量が65,000、酸価が78mgKOH/g、水酸基価が2mgKOH/g、Tgが60℃のバインダーポリマーの溶液(固形分45質量%)(A1)を得た。
Figure 2019035801
A2:表1に示す(2)をメタクリル酸14質量部、メタクリル酸メチル61質量部、アクリル酸エチル25質量部及び2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)1.1質量部に変更した他は(A1)と同様に合成し、重量平均分子量が65,000、酸価が91mgKOH/g、水酸基価が2mgKOH/g、Tgが54℃のバインダーポリマーの溶液(固形分45質量%)(A2)を得た。
A3:表1に示す(2)をメタクリル酸24質量部、メタクリル酸メチル44質量部、アクリル酸ブチル15質量部、メタクリル酸ブチル17質量部及び2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)3質量部に変更した他は(A1)と同様に合成し、重量平均分子量が25,000、酸価が157mgKOH/g、水酸基価が2mgKOH/g、Tgが65℃のバインダーポリマーの溶液(固形分45質量%)(A3)を得た。
[重量平均分子量の測定方法]
重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)によって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算することにより導出した。GPCの条件を以下に示す。
ポンプ:L−6000(株式会社日立製作所製、製品名)
カラム:Gelpack GL−R420、Gelpack GL−R430、Gelpack GL−R440(以上、日立化成株式会社製、製品名)
溶離液:テトラヒドロフラン
測定温度:40℃
流量:2.05mL/分
検出器:L−3300(RI検出器、株式会社日立製作所製、製品名)
[酸価の測定方法]
バインダーポリマーの溶液を130℃で1時間加熱し、揮発分を除去して、固形分を得た。そして、上記固形分のポリマー1gを精秤した後、このポリマーにアセトンを30g添加し、これを均一に溶解した。次いで、指示薬であるフェノールフタレインをその溶液に適量添加して、0.1NのKOH水溶液を用いて滴定を行った。そして、次式により酸価を算出した。
酸価=0.1×Vf×56.1/(Wp×I/100)
式中、VfはKOH水溶液の滴定量(mL)を示し、Wpは測定した樹脂溶液の質量(g)を示し、Iは測定した樹脂溶液中の不揮発分の割合(質量%)を示す。
[水酸基価の測定方法]
バインダーポリマーの溶液を130℃で1時間加熱し、揮発分を除去して、固形分を得た。そして、上記固形分のポリマー1gを精秤した後、ポリマーを三角フラスコに入れ、10質量%の無水酢酸ピリジン溶液を10mL加えてこれを均一に溶解し、100℃で1時間加熱した。加熱後、水10mLとピリジン10mLを加えて100℃で10分間加熱後、自動滴定機(平沼産業株式会社製、製品名「COM−1700」)を用いて、0.5mol/Lの水酸化カリウムのエタノール溶液により中和滴定を行った。そして、次式により水酸基価を算出した。
水酸基価=(A−B)×f×28.05/試料(g)+酸価
式中、Aは空試験に用いた0.5mol/L水酸化カリウムエタノール溶液の量(mL)を示し、Bは滴定に用いた0.5mol/L水酸化カリウムエタノール溶液の量(mL)を示し、fはファクターを示す。
(B)成分:光重合性化合物
T−1420:ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(日本化薬株式会社製、製品名)
A−DCP:トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(新中村化学工業株式会社製)
(C)成分:光重合開始剤
BDK:2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(Shangyu社製)
IRGACURE OXE−01:1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−,2−(O−ベンゾイルオキシム)(BASF株式会社製、製品名)
(D)成分:防錆剤
B−6030:テトラゾール化合物(千代田ケミカル株式会社製、製品名)
(E)成分:密着助剤
PM−21:光重合性不飽和結合を含むリン酸エステル(日本化薬株式会社製、製品名)
(F)成分:金属酸化物粒子
OZ−S30K:ジルコニア分散液(日産化学工業株式会社製、製品名「ナノユースOZ−S30K」)
(その他)成分
KR−513:シリコーンオリゴマー(信越化学工業株式会社製、製品名):シランカップリング剤
8032 ADDITIVE:オクタメチルシクロテトラシロキサン(東レ・ダウコーニング株式会社製、製品名):レベリング剤
L−7001:オクタメチルシクロテトラシロキサン(東レ・ダウコーニング株式会社製、製品名):レベリング剤
Antage W500:2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール(川口化学工業株式会社製、製品名):重合禁止剤
<第一の樹脂層及び第二の樹脂層を形成するための塗布液の調製>
表2に示す成分を、撹拌機を用いて15分間混合し、各層を形成するための塗布液を調製した。
<第一の樹脂層及び第二の樹脂層を備えた転写型感光性フィルムの作製]
厚み16μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(支持フィルム、東レ株式会社製、製品名:FB40)の上に、表2に示す各成分を含有する第一の樹脂層を形成するための塗布液をコンマコーターを用いて均一に塗布し、熱風対流式乾燥機を用いて100℃で3分間乾燥させて溶剤を除去し、第一の樹脂層(感光性樹脂層)を形成した。乾燥後の厚みが5μmになるよう、塗布液の量を調整して塗布した。
次に、厚み30μmのポリプロピレンフィルム(保護フィルム、王子エフテックス株式会社製、製品名:E−201F)上に、表2に示す各成分を含有する第二の樹脂層を形成するための塗布液をダイコーターを用いて均一に塗布し、熱風対流式乾燥機を用いて100℃で3分間乾燥させて溶剤を除去し、第二の樹脂層(高屈折率層)を形成した。乾燥後の厚みが70nmになるよう、塗布液の量を調整して塗布した。
次いで、得られた第二の樹脂層を有する保護フィルムと、第一の樹脂層を有する支持フィルムとを、ラミネータ(日立化成株式会社製、製品名HLM−3000型)を用いて、第一の樹脂層と第二の樹脂層とが密着するように、23℃で張り合わせて、実施例1、2及び比較例1、2の転写型感光性フィルムを得た。
<第一の樹脂層のみを備えた転写型感光性フィルムの作製>
厚み16μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(支持フィルム、東レ株式会社製、製品名:FB40)の上に、表2に示す各成分を含有する第一の樹脂層を形成するための塗布液をコンマコーターを用いて均一に塗布し、熱風対流式乾燥機を用いて100℃で3分間乾燥させて溶剤を除去し、第一の樹脂層(感光性樹脂層)を形成した。乾燥後の厚みが5μmになるよう、塗布液の量を調整して塗布した。
次いで、得られた第一の樹脂層上に、厚み30μmのポリプロピレンフィルム(保護フィルム、王子エフテックス株式会社製、製品名:E−201F)を張り合わせ、比較例3、4の転写型感光性フィルムを得た。
<フィルム評価>
[透湿度測定]
得られた転写型感光性フィルムの保護フィルムを剥離し、これをろ紙(直径90mmの円形、厚み130μm、アドバンテック製 No.5C)上に、第二の樹脂層が密着するよう、ロール温度120℃、基材送り速度1m/分、圧着圧力(シリンダ圧力)4×105Paの条件でラミネートした。その後、支持フィルムを剥離した。次に、新たな転写型感光性フィルムの保護フィルムを剥離し、これをろ紙にラミネートされた第一の樹脂層上に、第二の樹脂層が密着するようラミネートした。この操作を繰り返すことで、ろ紙上に第二の樹脂層及び第一の樹脂層がそれぞれ5層、並びに支持フィルムが積層された積層体を作製した。
なお、転写型感光性フィルムが第二の樹脂層を備えていない場合(比較例3、4)については、ろ紙上に第一の樹脂層が5層、及び支持フィルムが積層された積層体を作製した。
上記積層体を、平行光線露光機(株式会社オーク製作所製、EXM1201)を使用して支持フィルム面垂直上より露光量0.6J/mで紫外線を照射した。
次いで、上記紫外線を照射した積層体の、支持フィルムを剥離して除去し、更に積層体の、垂直上より露光量1×10J/mで紫外線を照射した。ろ紙上に硬化膜が形成された透湿度測定用試料を得た。
次いで、JIS規格(Z0208)を参考に、透湿度測定としてカップ法を実施した。測定カップ(直径60mmの円形、深さ15mm、株式会社村井製作所製)内に、吸湿剤(20gの塩化カルシウム(無水))をいれた。上記透湿度測定用試料から直径70mmの大きさにはさみで切り取った円形試料を用いて、上記測定カップに蓋をした。恒温恒湿槽内にて温度60℃、湿度90%RHの条件で24時間放置した。放置前後の測定カップ、吸湿剤及び円形試料片の合計質量の変化から透湿度を算出し、以下の基準に従って透湿度を評価した。
(評価基準)
○:透湿度≦250(g/m・24h)
×:透湿度>250(g/m・24h)
[屈曲時における抵抗値の測定]
(屈曲性試験用TEG作製)
ITO付PETフィルム(日東電工株式会社製、製品名:V100−G2YC5B)にレーザーパターニング装置で、図4に示すL/S=200/30μmのパターンを作製した。
電極パッドに、導電性ペースト(東洋紡株式会社製、製品名:DY−150H−30)をディスペンスし、140℃の熱風対流式乾燥機で30分間乾燥し溶剤を乾燥するとともに、ITOのアニールを実施し屈曲性試験用ITO−TEGを作製した。
(屈曲性試験)
得られた転写型感光性フィルムの保護フィルムを剥離し、ITO−TEG上にITOと第二の樹脂層が密着するように、ロール温度110℃、基板送り速度0.6m/分、圧着圧力(シリンダ圧力)0.4MPaの条件でラミネートし、ITO−TEG上に第二の樹脂層、第一の樹脂層及び支持フィルムが積層した積層体を作製した。
なお、転写型感光性フィルムが第二の樹脂層を備えていない場合(比較例3、4)については、ITO−TEG上にITOと第一の樹脂層が密着するように、ロール温度110℃、基板送り速度0.6m/分、圧着圧力(シリンダ圧力)0.4MPaの条件でラミネートし、ITO−TEG上に第一の樹脂層及び支持フィルムが積層した積層体を作製した。
上記で得られた積層体を作製後、コンベアUV装置(株式会社オーク製作所製 装置名:QRM−2317F−00)を使用して、支持フィルム面垂直上方より露光量500mJ/mで(i線(波長365nm)における測定値)、紫外線を照射した。
次いで、積層されている支持フィルムを剥離して除去し、第一の樹脂層及び第二の樹脂層、又は第一の樹脂層の硬化物が形成された屈曲性試験用試料を得た。
次いで、屈曲性試験を実施した。屈曲径2mmφとなるよう面状負荷U字伸縮試験機(ユアサシステム機器株式会社、装置名: DLDMLH−FS)に屈曲性試験用試料をセットし、60rpmでITOが圧縮する方向に20万回屈曲させた。屈曲性試験前後でテスターを導電性ペーストに押し当て抵抗値を測定し、抵抗値変化率を下記式より算出した。そして、以下の基準に従って抵抗値変化率を評価した。
抵抗値変化率={(屈曲性試験前抵抗値−屈曲性試験後抵抗値)/屈曲性試験前抵抗値}×100
(評価基準)
○:抵抗値変化率≦20%
×:抵抗値変化率>20%
Figure 2019035801
上記に本発明の実施形態の一例及び実施例について詳細に説明したが、当業者は、本発明の新規な教示及び効果から実質的に離れることなく、これら例示である実施形態及び/又は実施例に多くの変更を加えることが容易である。従って、これらの多くの変更は本発明の範囲に含まれる。また、この明細書に記載の文献の内容は、全てここに援用されるものとする。
1…転写型感光性フィルム、10…支持フィルム、20…第一の樹脂層、22…硬化した第一の樹脂層、30…第二の樹脂層、32…硬化した第二の樹脂層、40…保護フィルム、50…透明電極パターン付き基材、50a…透明電極パターン、60…硬化膜、100…積層体、101…透明基材、102…センシング領域、103…透明電極(X位置座標用)、104…透明電極(Y位置座標用)、105…金属配線、106…接続電極、107…接続端子、123…硬化膜パターン。

Claims (10)

  1. 支持フィルムと、該支持フィルム上に設けられた第一の樹脂層と、該第一の樹脂層上に設けられた第二の樹脂層と、を備え、
    前記第二の樹脂層が、トリシクロデカン骨格又はトリシクロデセン骨格を有する光重合性化合物と、金属酸化物粒子と、を含む、転写型感光性フィルム。
  2. 前記トリシクロデカン骨格又はトリシクロデセン骨格を有する光重合性化合物が、下記一般式(B−1)で表される化合物を含む、請求項1に記載のフィルム。
    Figure 2019035801

    [一般式(B−1)中、R及びRは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、Xは、トリシクロデカン骨格又はトリシクロデセン骨格を有する2価の基を示し、R及びRは、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキレン基を示し、m及びnは、それぞれ独立に0〜2の整数を示し、p及びqは、それぞれ独立に0以上の整数を示し、p+q=0〜10となるように選択される。]
  3. 前記第二の樹脂層が光重合開始剤をさらに含み、
    前記光重合開始剤が、オキシムエステル化合物、アシルフォスフィンオキシド化合物及びアルキルフェノン化合物の少なくとも一種を含む、請求項1又は2に記載のフィルム。
  4. 前記第一の樹脂層が、トリシクロデカン骨格又はトリシクロデセン骨格を有する光重合性化合物を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィルム。
  5. 前記第一の樹脂層が光重合開始剤をさらに含み、
    前記光重合開始剤が、オキシムエステル化合物、アシルフォスフィンオキシド化合物及びアルキルフェノン化合物の少なくとも一種を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のフィルム。
  6. 前記金属酸化物粒子が、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウムスズ、酸化インジウム、酸化アルミウム、酸化ケイ素及び酸化イットリウムからなる群より選択される少なくとも一種を含む粒子である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のフィルム。
  7. 前記第一の樹脂層がバインダーポリマーを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載のフィルム。
  8. 電極パターンを有する基材上に、請求項1〜7のいずれか一項に記載のフィルムを、前記基材の前記電極パターンが設けられている面と前記第二の樹脂層とが密着するようにラミネートする工程と、
    前記基材上の前記第一の樹脂層及び前記第二の樹脂層の所定部分を露光後、前記所定部分以外の部分を除去し、前記電極パターンの一部又は全部を被覆する硬化膜パターンを形成する工程と、
    を備える、硬化膜パターンの形成方法。
  9. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のフィルムの、前記第一の樹脂層のみ、又は、前記第一の樹脂層及び前記第二の樹脂層の両方を硬化してなる、硬化膜。
  10. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のフィルムの、前記第一の樹脂層のみ、又は、前記第一の樹脂層及び前記第二の樹脂層の両方を硬化してなる硬化膜からなる硬化膜パターンを備える、電子部品。
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