JP2019033691A - 酵素を使用せず、生体組織から間質細胞を分離する方法及び装置 - Google Patents

酵素を使用せず、生体組織から間質細胞を分離する方法及び装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019033691A
JP2019033691A JP2017157190A JP2017157190A JP2019033691A JP 2019033691 A JP2019033691 A JP 2019033691A JP 2017157190 A JP2017157190 A JP 2017157190A JP 2017157190 A JP2017157190 A JP 2017157190A JP 2019033691 A JP2019033691 A JP 2019033691A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stromal cells
living tissue
culture solution
outside
biological tissue
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017157190A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6684252B2 (ja
Inventor
ヒヨン イ
Hee Young Lee
ヒヨン イ
ヒョンジン ヤン
Hyunjin Yang
ヒョンジン ヤン
まさと つまもと
Masato Tsumamoto
まさと つまもと
金島秀人
Hideto Kanashima
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2017157190A priority Critical patent/JP6684252B2/ja
Publication of JP2019033691A publication Critical patent/JP2019033691A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6684252B2 publication Critical patent/JP6684252B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

【課題】酵素を使用せず、生体組織から間質細胞を分離する方法、及び装置の提供。【解決手段】酵素を使用せず、生体組織120から間質細胞130を分離する方法であって、生体組織120の間質細胞の自発的マイグレーションを誘導して、間質細胞130を生体組織120の外部に移動させることを利用し、間質細胞130の自発的マイグレーションの誘導は、生体組織120を付着させうる素材の付着部材110上に生体組織120が付着した状態でなされ、間質細胞130の自発的マイグレーションの誘導は、間質細胞120が生存可能な培養液内でなされる方法、及び装置。【選択図】図3

Description

本発明は、生体組織から間質細胞を分離する方法及び装置に係り、詳細には、酵素を使用せず、生体組織から間質細胞を分離する方法及び装置に関する。
動物の生体組織中に存在する間質細胞を生体組織から分離する方法としては、酵素を使用する方法及び酵素を使用しない方法がある。
酵素を使用して動物の生体組織から間質細胞を分離する方法は、初期分離段階で酵素を使用する方法、または収獲や継代(subculture)段階で酵素を使用する方法がある。
生体組織から間質細胞を分離する初期段階では、生体組織で間質細胞を取り囲んで強く付着しているコラーゲン(collagen)組織を、コラゲナーゼ(collagenase)のような酵素を使用することによって、生体組織から間質細胞を溶かし、このように溶かした間質細胞から酵素を洗浄した後、間質細胞を得る。しかし、その場合、酵素の毒性と費用、処理時間、異種ウイルスに係わる恐れなどの問題点が発生する。
生体組織から間質細胞を分離する前記初期段階で分離された間質細胞を培養器で増殖する場合、細胞密度(confluency)が高くなって継代を行わねばならないときには、トリプシン(trypsin)のような酵素を使用することで継代を行う。しかし、その際に使用される酵素は、異種動物の胃液から抽出された成分なので、安定性が劣る問題点が発生する。
酵素を使用せず、動物の生体組織から間質細胞を分離する方法は、初期分離段階では、超音波やレーザ、または強い負圧などを用いて生体組織を微細に切断することにより、コラーゲンを破壊し、遠心分離を通じて、間質細胞を分離する。しかし、この場合、間質細胞が、コラーゲンから完全に分離される確率が極めて低く、間質細胞の損傷が大きくなって、酵素を使用する方法に比べて、収率が5%未満であり、工程が複雑になる問題点がある。
酵素を使用せず、動物の生体組織から間質細胞を分離する方法は、収獲または継代段階では、分離された間質細胞を培養増殖するために、比重の異なるマイクロビードの表面に細胞を増殖し、このように細胞が増殖されたマイクロビードを液体と共に混合することを繰り返して、マイクロビードを互いに衝突させることにより、離脱する細胞を収去するか、または平面に間質細胞を培養増殖した後、スクレーパ(scraper)で間質細胞を掻き出す。しかし、この場合、マイクロビードが球状なので、互いに衝突過程においてマイクロビード表面に増殖された細胞離脱効果を極大化することができず、スクレーパで掻き出して離脱する細胞の数が多くなく、かつ掻き出す過程で細胞が損傷されるという問題点がある。
一方、脂肪組織のような生体組織を培養させたものは、培養液に浮かぶ特性があるという点を用いて、培養液でいっぱい満たされている容器に、脂肪組織を入れることにより、培養液に浮かんで培養容器の上部内側面に培養された脂肪組織の付着を誘導する。しかし、この場合、培養された脂肪組織の付着面は、平面状であって、培養された脂肪組織の付着面を極大化することができず、培養効率を極大化することができないという問題点がある。
大韓民国公開番号第10-2015-0114947号公開特許公報
本発明が解決しようとする主要課題は、酵素を使用せず、微細に切断した生体組織を培養液に入れ、生体組織においてコラーゲンに取り囲まれている間質細胞が自発的マイグレーション(spontaneous migration)によって生体組織の外部への移動を誘導することにより、酵素の毒性と費用、処理時間、異種ウイルスに係わる恐れなどの問題点と、異種動物の胃液から抽出された成分を有する酵素の使用による不安定性の問題点を解消すると共に、生体組織から間質細胞を、酵素を使用せず、損傷無く、相対的に完全な自然状態の間質細胞として分離して、分離効率を向上させうる方法及び装置を提供することである。
本発明が解決しようとする他の主要課題は、培養液内で自発的マイグレーションによって生体組織の外部に移動した間質細胞を、生体組織で効率よくスクレイピング(scraping)することによって、酵素の毒性と費用、処理時間、異種ウイルスに係わる恐れなどの問題点と、異種動物の胃液から抽出された成分を有する酵素の使用による不安定性の問題点を解消すると共に、生体組織から間質細胞の分離効率を向上させうる方法及び装置を提供することである。
前記課題を解決するための本発明の一実施例は、酵素を使用せず、生体組織から間質細胞を分離する方法であって、生体組織の間質細胞の自発的マイグレーション(spontaneous migration)を誘導して、間質細胞を生体組織の外部に移動させることを利用し、間質細胞の自発的マイグレーションの誘導は、生体組織を付着させうる素材の付着部材上に生体組織が付着した状態でなされ、間質細胞の自発的マイグレーションの誘導は、間質細胞が生存可能な培養液内でなされることを特徴とする方法を提供する。
本実施例において、生体組織において間質細胞を取り囲むコラーゲンの間に間質細胞の少なくとも一部が外部に露出されるように生体組織を微細に切断することをさらに含んでも良い。
本実施例において、付着部材の外部に移動した間質細胞を生体組織から分離することをさらに含んでもよく、間質細胞の分離は、付着部材に付着した間質細胞に物理的力を加えてなっても良い。
本実施例において、生体組織の外部に移動した間質細胞に加える物理的力は、培養液内で生体組織の外部に移動した間質細胞を培養液と共に乱流運動させることにより発生する力であっても良い。
本実施例において、生体組織から分離された間質細胞を収集することをさらに含んでも良い。
前記課題を解決するための本発明の他の実施例は、酵素を使用せず、生体組織から間質細胞を分離する方法であって、(1)生体組織を微細に切断すること;(2)微細に切断した生体組織を培養液内でその生体組織が付着可能な素材の付着部材上に付着させること;(3)付着部材上で間質細胞の自発的マイグレーションを誘導して、間質細胞を生体組織の外部に移動させること;及び(4)生体組織の外部に移動した間質細胞を付着部材から分離すること;を含むことを特徴とする方法を提供する。
本実施例において、(1)の生体組織は、その生体組織において間質細胞を取り囲むコラーゲンの間に間質細胞の少なくとも一部が外部に露出されるように微細に切断されても良い。
本実施例において、(4)の間質細胞の分離は、生体組織の外部に移動した間質細胞が配列された複数の付着部材を培養液の乱流運動によって互いに衝突させて、間質細胞に物理的力を加えてなっても良い。
本実施例において、(5)生体組織から分離された間質細胞を収集することをさらに含んでも良い。
本実施例において、(2)ないし(4)を順次繰り返しても良い。
本実施例において、生体組織、培養液、及び付着部材からなる群のうち、選択された少なくとも1つを入れ替えた後、(2)ないし(4)を順次繰り返しても良い。
前記実施例において、生体組織は、皮膚、脂肪、軟骨、粘膜、血管、靭帯、心臓、脳、胎盤、臍帶、羊膜、筋肉、及び末梢神経からなる群のうち、選択された少なくともいずれか1つを含んでも良い。
前記実施例において、培養液は、DMEM(Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium)及びウシ胎児血清(fetal bovine serum)からなる群のうち、選択された少なくともいずれか1つを含んでも良い。
前記課題を解決するための本発明のさらに他の実施例は、酵素を使用せず、生体組織から間質細胞を分離する装置であって、培養液内で生体組織を付着させ、生体組織の間質細胞の自発的マイグレーションを誘導して、間質細胞を生体組織の外部に移動させる付着部材を備え、付着部材は、培養液よりもさらに小さな平均比重を有するか、または培養液よりもさらに大きな平均比重を有することを特徴とする装置を提供する。
本実施例において、付着部材が培養液よりもさらに小さな平均比重を有する場合、その付着部材は、ポリプロピレン(polypropylene)、ポリエチレン(polyethylene)、ポリウレタン(polyurethane)、ECM(Extracellular Matrix)、コラーゲン(collagen)、ポリジオキサノン(polydioxanone)、ポリカプロラクトン (polycaprolactone)、PLLA(poly(L-lactide))、PLGA(poly(lactic-co-glycolic acid))、PLA(poly(lactic acid))、PGA(pterolyglutamic acid)、ヒアルロン酸(hyaluronic acid)及びシリコンからなる群のうち、選択された少なくともいずれか1つを含んでも良い。
本実施例において、付着部材が培養液よりもさらに大きな平均比重を有する場合、その付着部材は、テフロン(登録商標)(teflon)、ポリカーボネート(polycarbonate)、ポリエチレン(polyethylene)、フタレート(phthalate)、ポリスチレン(polystyrene)、ポリウレタン(polyurethane)、ECM(Extracellular Matrix)、コラーゲン(collagen)、ポリジオキサノン(polydioxanone)、ポリカプロラクトン (polycaprolactone)、PLLA(poly(L-lactide))、PLGA(poly(lactic-co-glycolic acid))、PLA(poly(lactic acid))、PGA(pterolyglutamic acid)、ヒアルロン酸(hyaluronic acid)及びシリコンからなる群のうち、選択された少なくともいずれか1つを含んでも良い。
本実施例において、付着部材は、生体組織において間質細胞を取り囲むコラーゲンの間に間質細胞の少なくとも一部が外部に露出されるように、微細に切断した生体組織を付着させるものであっても良い。
本実施例において、付着部材は、培養液内で生体組織を付着させ、生体組織の間質細胞の自発的マイグレーションを誘導して、間質細胞を生体組織の外部に移動させ、かつ該移動された間質細胞を生体組織から分離させるものであっても良い。
本実施例において、付着部材は、自発的マイグレーションによって生体組織の外部に移動した間質細胞が配列される領域をなす本体と、本体から外側に延びて本体の厚さよりもさらに肉薄であって、他の付着部材に配列された間質細胞をスクレイピング(scraping)可能な形状を有するスクレイピング部と、を備えても良い。
本実施例において、スクレイピング部は、該横断面のコーナー部の角度が鋭角をなしても良い。
本実施例において、培養液、生体組織、及び付着部材を内部に収容する容器をさらに備えても良い。
本実施例において、容器は、培養液、生体組織、及び付着部材が収容される空間を形成し、回転による遠心分離が可能なように形成された傾斜部を有しても良い。
本実施例において、容器は、正転及び逆転による培養液の乱流を誘導可能なものであっても良い。
本実施例において、容器は、生体組織は透過されず、培養液は透過され、容器が静止された状態で培養液に浸漬される位置に配列され、生体組織が培養液に浮かぶことを遮断する遮断膜をさらに備えても良い。
本実施例において、容器は、遠心力が最大である位置に形成され、生体組織から分離された間質細胞を遠心力によって収斂させる収斂部を有しても良い。
本実施例において、容器は、収容空間から収斂部までの経路上に位置して、遠心力による間質細胞の移動を許容し、生体組織及び付着部材の移動を遮断するフィルタをさらに備えても良い。
本実施例において、容器は収斂部に形成され、収斂部に収斂された間質細胞を外部に排出させる間質細胞排出部をさらに備えても良い。
本実施例において、容器は、外部から収容空間に延びて培養液を注入するか、排出させる培養液貫通管をさらに備えても良い。
本実施例において、容器は、内部消毒用のガスを注入させるガス注入部をさらに備えても良い。
本発明の主要効果は、酵素を使用せず、微細に切断した生体組織を培養液に入れ、生体組織においてコラーゲンに取り囲まれている間質細胞が自発的マイグレーションによって生体組織の外側面に移動するように誘導することで、酵素の毒性と費用、処理時間、異種ウイルスに係わる恐れなどの問題点と、異種動物の胃液から抽出された成分を有する酵素の使用による不安定性の問題点とを解消すると共に、生体組織から間質細胞を、酵素を使用せず、損傷無く、相対的に完全な自然状態の間質細胞に分離して、分離効率を向上させる方法及び装置を提供することができる。
本発明の他の主な効果は、培養液内で自発的マイグレーションによって生体組織の外側面に移動した間質細胞を生体組織で効率よくスクレイピング(scraping)することで、酵素の毒性と費用、処理時間、異種ウイルスに係わる恐れなどの問題点と、異種動物の胃液から抽出された成分を有する酵素の使用による不安定性の問題点を解消すると共に、生体組織から間質細胞の分離効率を向上させる方法、及び装置を提供することができる。
生体組織から間質細胞が伸びているイメージを示す写真である。 クロミック縫合糸に付着している脂肪細胞のイメージを示す写真である。 付着部材上で生体組織の間質細胞が、自発的マイグレーションによって生体組織の外部に移動したことを概略的に示す図面である。 他の形態の付着部材上で、生体組織の間質細胞が自発的マイグレーションによって生体組織の外部に移動したことを概略的に示す図面である。 付着部材上で自発的マイグレーションによって生体組織の外部に移動した間質細胞が、他の付着部材によってスクレイピングされることを概略的に示す図面である。 培養液、生体組織、及び付着部材が収容された容器内で、各層に配列された状態を示す図面である。 容器内の培養液、生体組織、及び付着部材が遠心分離された状態を示す図面である。 容器内の生体組織から分離した間質細胞が培養液と共に、収斂部に収斂された状態を示す図面である。
発明を実施するための具体的な内容を説明する。このような説明は、発明が属する技術分野で、通常の知識を有する者に発明を実施するための具体的な内容を理解させるために例示的に提供されるものであって、多様な他の形で変形可能なので、本発明の範囲が以下の説明によって限定されるものではない。
1.酵素を使用せず、生体組織から間質細胞を分離する方法
本方法は、酵素を使用せず、生体組織から間質細胞を分離する方法であって、生体組織の間質細胞の自発的マイグレーション(spontaneous migration)を誘導して、間質細胞を生体組織の外部に移動させることを利用することを特徴とする。
生体組織は、皮膚、脂肪、軟骨、粘膜、血管、靭帯、心臓、脳、胎盤、臍帶、羊膜、筋肉、及び末梢神経からなる群のうち、選択された少なくともいずれか1つを含むことができる。
生体組織の間質細胞の自発的マイグレーションは、生体組織内で間質細胞を取り囲むコラーゲン(collagen)を突き抜いて、間質細胞が自発的に外部に移動することを意味する。このような間質細胞の自発的マイグレーションによって、生体組織から続けて間質細胞が伸びているイメージは、図1に例示したようである。
このような間質細胞の自発的なマイグレーションによる間質細胞の生体組織外部への移動は、酵素を使用せず、生体組織から間質細胞を分離するための非常に重要な特性となりうる。本発明は、生体組織の間質細胞の自発的マイグレーションを誘導して、間質細胞を生体組織の外部に移動させることを利用することで、酵素を使用せずとも、生体組織から間質細胞を分離することができる方法を提供する。
間質細胞の自発的マイグレーションは、生体組織を付着させうる素材の部材に生体組織を付着させた状態で、さらに効率よくなされる。例えば、図2に例示されているように、クロミック縫合糸(chromic catgut)に脂肪組織が付着されたとき、脂肪細胞の自発的マイグレーションによって、脂肪組織の外部に脂肪細胞が移動して付着することができる。このように間質細胞の自発的マイグレーションは、生体組織を付着させうる素材の部材に、生体組織を付着させた状態で誘導されることにより、間質細胞の自発的マイグレーションをさらに効率よく誘導することができ、これにより、生体組織から間質細胞をさらに効率よく分離可能となる。ここで、生体組織を付着させうる素材の部材としては、多様な部材があり得る。例えば、クロミック縫合糸と同素材の部材となりうる。
間質細胞の自発的マイグレーションの誘導は、間質細胞が生存可能な培養液内でなされることが望ましい。これにより、生体組織の外部に移動した間質細胞を培養液と共に分離することにより、間質細胞を損傷なしに収集して培養可能となる。
培養液は、DMEM(Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium)及びウシ胎児血清(fetal bovine serum)からなる群のうち、選択された少なくともいずれか1つを含むことができる。
培養液は、生体組織と平均比重が同じものを使用することで、培養液に全体として生体組織を分布させて、自発的マイグレーションによって生体組織の外部に移動した間質細胞を、培養液と共に効率よく分離可能となる。
もし間質細胞の自発的マイグレーションが、培養液内で生体組織を付着させうる素材の部材に生体組織を付着させた状態でなされれば、培養液は、付着部材及び生体組織と平均比重が同じものを使用したり、または付着部材及び生体組織よりも平均比重がさらに大きなものを使用したりすることが望ましい。これは、この場合、培養液内で付着部材及び生体組織は、全体として分布されるか、または培養液の水面近くに付着部材及び生体組織が分布されることにより、付着部材に生体組織が接触する可能性がさらに大きくなり、付着部材に生体組織がさらに効率よく付着し、間質細胞の自発的マイグレーションがさらに効率よく誘導されるからである。
生体組織は、間質細胞を取り囲むコラーゲンの間に間質細胞の少なくとも一部が外部に露出されるように、微細に切断した状態で付着部材に付着することがさらに望ましい。これにより、生体組織において、間質細胞の自発的マイグレーションをさらに誘導して、生体組織から間質細胞をさらに効率よく分離することができるからである。この際、かような生体組織の切断は、レーザなどを用いて行われる。
間質細胞の自発的マイグレーションによって、間質細胞が生体組織の外部に移動した後には、間質細胞に物理的力を加えることで、間質細胞を生体組織から分離することができる。例えば、培養液内で間質細胞が自発的マイグレーションによって生体組織の外部に移動した後には、間質細胞を培養液と共に乱流運動させることにより、間質細胞に物理的力を加えて間質細胞を生体組織から分離することができる。もし培養液内の付着部材上で間質細胞が自発的マイグレーションによって生体組織の外部に移動した場合には、付着部材を培養液と共に乱流運動させることにより、付着部材上の間質細胞に物理的力を加えるか、または複数の付着部材を培養液と共に乱流運動させて、互いに衝突させることにより、付着部材上の間質細胞にさらに強い物理的力を加えて、間質細胞を生体組織から効率よく分離可能となる。
間質細胞は、生体組織から分離した後には、外部に収集される。かように収集された間質細胞は、培養液内で培養または継代培養を通じて増殖されうる。もし間質細胞が培養液内で生体組織から分離されるならば、間質細胞は、培養液と共に収集されて、さらに効率よく分離及び培養、または継代培養可能となる。
2.酵素を使用せず、生体組織から間質細胞を分離する装置
本装置は、酵素を使用せず、生体組織から間質細胞を分離する装置であって、培養液内で生体組織を付着させ、生体組織の間質細胞の自発的マイグレーションを誘導して、間質細胞を生体組織の外部に移動させる付着部材を備えることを特徴とする。
付着部材の素材は、培養液内で生体組織を付着させ、生体組織の間質細胞の自発的マイグレーションを誘導して、間質細胞を生体組織の外部に移動させるように多様になされうる。例えば、付着部材は、生体組織を安定的に、または効率的に付着させるために、生体組織と同一であるか、類似した素材からなっても良い。もし付着部材の表面の少なくとも一部に生体組織を付着させた状態で付着部材を培養液内に配列させれば、培養液内に分布された生体組織は、同じ組織が付着した付着部材の表面にさらに容易に付着する。
付着部材の形状は、培養液内で生体組織を付着させ、生体組織の間質細胞の自発的マイグレーションを誘導して、間質細胞を生体組織の外部に移動させるように多様になされうる。例示として図3に示されたように、付着部材110は、微細に切断した多数の生体組織120が付着し、付着した多数の生体組織120の間質細胞130が自発的マイグレーションによって生体組織120の外部に移動して配列される領域をなす表面を有する本体111からなる。このため、付着部材110は、全体として扁平な立方体の形状からなる。例示として図3に示されている付着部材110は、四角立方体の形状からなっているが、これに限定されず、付着部材は、円立方体、三角立方体、五角立方体など多様な形状からなりうる。
付着部材110の厚さtは、微細に切断した多数の生体組織120が付着し、培養液の乱流運動に耐えられる剛性を有するように、厚くかつ培養液の乱流運動によって円滑に動くように薄くなされることが望ましい。
もし付着部材の表面の少なくとも一部に凹凸形状が形成されれば、生体組織が付着部材の表面と接触する面積が大きくなり、さらにと容易に付着可能となる。
付着部材の比重は、培養液内で生体組織を付着させ、生体組織の間質細胞の自発的マイグレーションを誘導して、間質細胞を生体組織の外部に移動させるように多様になされうる。
もし、生体組織が培養液よりも平均比重がさらに小さく、培養液の水面近くにほとんど分布するようになれば、付着部材は、培養液よりも平均比重がさらに小さくすることが望ましい。これは、この場合、付着部材も生体組織と同様に、培養液の水面近くにほとんど分布するので、付着部材と生体組織との接触可能性がさらに大きくなり、付着部材上に生体組織の付着可能性がさらに大きくなるからである。したがって、この場合、生体組織の間質細胞が付着部材上で自発的マイグレーションによって生体組織の外部への移動可能性がさらに大きくなる。
付着部材が培養液よりも平均比重がさらに小さくなる場合、付着部材は、ポリプロピレン(polypropylene)、ポリエチレン(polyethylene)、ポリウレタン(polyurethane)、ECM(Extracellular Matrix)、コラーゲン(collagen)、ポリジオキサノン(polydioxanone)、ポリカプロラクトン (polycaprolactone)、PLLA(poly(L-lactide))、PLGA(poly(lactic-co-glycolic acid))、PLA(poly(lactic acid))、PGA(pterolyglutamic acid)、ヒアルロン酸(hyaluronic acid)及びシリコンからなる群のうち、選択された少なくともいずれか1つを含むものであり得る。
もし、生体組織が培養液よりも平均比重がさらに大きく、培養液の底面近くにほとんど分布するならば、付着部材は、培養液よりも平均比重がさらに大きくすることが望ましい。これは、この場合、付着部材も生体組織と同様に、培養液の底面近くにほとんど分布するので、付着部材の生体組織との接触可能性がさらに大きくなり、付着部材上への生体組織の付着可能性がさらに大きくなるからである。したがって、この場合、生体組織の間質細胞が付着部材上で自発的マイグレーションによって生体組織の外部への移動可能性がさらに大きくなる。
付着部材が培養液よりも平均比重がさらに大きくなる場合、付着部材は、テフロン(teflon)、ポリカーボネート(polycarbonate)、ポリエチレン(polyethylene)、フタレート(phthalate)、ポリスチレン(polystyrene)、ポリウレタン(polyurethane)、ECM(Extracellular Matrix)、コラーゲン(collagen)、ポリジオキサノン(polydioxanone)、ポリカプロラクトン (polycaprolactone)、PLLA(poly(L-lactide))、PLGA(poly(lactic-co-glycolic acid))、PLA(poly(lactic acid))、PGA(pterolyglutamic acid)、ヒアルロン酸(hyaluronic acid)及びシリコンからなる群のうち、選択された少なくともいずれか1つを含みうる。
もし、生体組織が培養液と平均比重が同一であって、培養液の全体に分散して分布するならば、付着部材は、培養液と平均比重を同一にすることが望ましい。これは、この場合、付着部材も生体組織と同様に、培養液の全体に分散して分布されるので、付着部材の生体組織との接触可能性がさらに大きくなり、付着部材上への生体組織の付着可能性がさらに大きくなるからである。したがって、この場合、生体組織の間質細胞が付着部材上で、自発的マイグレーションによって生体組織の外部への移動可能性がさらに大きくなる。
付着部材に付着する生体組織は、生体組織において間質細胞を取り囲むコラーゲンの間に、間質細胞の少なくとも一部が外部に露出されるように微細に切断した生体組織であることが望ましい。これにより、間質細胞の自発的マイグレーションがさらに望ましく誘導されて、間質細胞が生体組織でさらに望ましく分離されるからである。
付着部材は、培養液内で生体組織を付着させ、生体組織の間質細胞の自発的マイグレーションを誘導して、間質細胞を生体組織の外部に移動させるだけではなく、自発的マイグレーションによって生体組織の外部に移動した間質細胞を生体組織から分離させうる。これにより、付着部材は、間質細胞が自発的マイグレーションによって生体組織の外部に移動するだけではなく、生体組織の外部に移動した間質細胞の生体組織からの分離も促進しうる。
付着部材が自発的マイグレーションによって生体組織の外部に移動した間質細胞を、生体組織から分離させることは多様になされうる。
例えば、付着部材は、付着部材上で生体組織の外部に移動した間質細胞をスクレイピング(scraping)する役割をする。これにより、間質細胞は、物理的力を受けて生体組織から分離されて培養液内に移動する。このため、例示として図4に示されたように、付着部材210は、生体組織220が付着して自発的マイグレーションによって生体組織220の外部に移動した間質細胞230が配列される領域をなす本体211以外に、本体211から外側に延びて本体211の厚さtよりもさらに肉薄であって、他の付着部材に配列された間質細胞をスクレイピングすることができる形状を有するスクレイピング部212をさらに備えることができる。このようなスクレイピング部212は、該横断面のコーナー部の角度が90°よりも小さな鋭角からなりうる。このようなスクレイピング部212による自発的マイグレーションによって生体組織220から分離され、生体組織220の外側面に、または付着部材210上に配列されている間質細胞230を生体組織220、または付着部材210から容易に分離して培養液内に移動させうる。例示として図5に示されたように、第1付着部材210上で生体組織220から分離されて、生体組織220の外側面に、または付着部材210上に配列されている間質細胞230は、培養液の乱流運動と共に、乱流運動を行う隣接する第2付着部材210’との衝突過程で第2本体211’の厚さt’よりもさらに肉薄であって、外側に延びた第2スクレイピング部212’によって容易にスクレイピングされることにより、生体組織220または付着部材210から容易に分離されて培養液内への移動が可能となる。第1スクレイピング部212も他の付着部材上に配列されている間質細胞をスクレイピングする役割をする。第1スクレイピング部212と第2スクレイピング部212’は、それぞれ第1本体211の厚さtと第2本体211’の厚さt’よりもさらに小さな厚さを有するように、該横断面のコーナー部の角度A、A’が90°よりも小さな鋭角をなしている。但し、スクレイピング部の形状は、例示として図4及び図5に示されている形状に限定されず、付着部材上に配列された間質細胞を分離することができる他の多様な形状を有しても良い。
本装置は、培養液、生体組織、及び付着部材を内部に収容する容器をさらに備えることができる。
容器は、培養液、生体組織、及び付着部材が収容される空間を備える。例示として図6に示されたように、容器350は、培養液340、生体組織320、及び付着部材310、311が収容される収容空間351を備えることができる。但し、収容空間351は、これに限定されず、培養液340、生体組織320、及び付着部材310、311が収容される多様な形状を有することができる。
収容空間351は、回転による遠心分離が可能なように形成された傾斜部352を有しており、上方へ行くほど半径が大きくなる円形横断面を有する。収容空間351の上部は、蓋353で覆われている。蓋353は、収容空間351に収容された培養液340、生体組織320、及び付着部材310、311が外部に漏出されないようにする機能する。さらに、蓋353は、容器350の正転及び逆転による培養液340の乱流運動によって、培養液340の外部への漏出を遮断する機能する。蓋353は、収容空間351の傾斜部352とは反対の傾斜を有する傾斜部を有し、上方へ行くほど半径が小くなる円形横断面を有することが、回転による遠心分離に有利であり得る。
容器は、いずれか一方向への正転と反対方向への逆転を繰り返して、収容空間内の培養液の乱流を誘導することができる。このような培養液の乱流によって、生体組織及び付着部材も乱流運動をする。これにより、付着部材上に付着した生体組織で自発的マイグレーションによって生体組織の外部に移動することにより、付着部材上に配列されている間質細胞が生体組織または付着部材から分離されて、培養液内に分離される。また、容器は、いずれか一方向に回転して、培養液内に分布された間質細胞に遠心力を加えることにより、間質細胞を生体組織及び付着部材と分離させ、培養液と共に収集可能にする。
容器は、それが静止された状態で収容空間内の培養液に浸漬される位置に配列されている遮断膜をさらに備えても良い。遮断膜は、培養液よりも平均比重がさらに小さく、培養液に浮かぶ生体組織が培養液の水面上に浮かぶことを遮断することにより、生体組織が付着部材と接触して付着部材に付着可能にする。このため、遮断膜は、生体組織は透過されず、培養液は透過される貫通孔を備える。このような遮断膜の貫通孔を通じて、付着部材が透過されなくなる。
例示として図6に示されたように、遮断膜360は、容器350が静止状態で収容空間351内部の培養液340の水面よりも下の水面近傍のように培養液340に浸漬される位置に配列される。遮断膜360には、複数の貫通孔が形成されているが、このような貫通孔は、培養液340は透過されるが、生体組織320及び付着部材310、311は透過されないように調節された大きさを有する。遮断膜360下部の培養液340内部に注入された生体組織320は、培養液340よりも平均比重が小さい場合、遮断膜360によって遮断されて培養液340の水面上に浮かばず、遮断膜360の下側近傍に集まる。遮断膜360の下部の培養液340内部に注入された付着部材310、311のうち、培養液340よりも平均比重の小さい付着部材311は、遮断膜360によって遮断され、培養液340の水面上に浮かばず、遮断膜360の下側近傍に集まる。もし、生体組織320が付着部材311よりも平均比重が小さい場合、付着部材311は、生体組織320が集まっている層の下側に集まる。したがって、生体組織320は、付着部材311と隣接するか、重畳して層を形成して、付着部材311との接触可能性が大幅増加し、付着部材311への付着可能性が大幅に増加する。結果として、付着部材311に付着した生体組織320において、間質細胞が自発的マイグレーションによって生体組織320の外部への移動可能性が大幅に増加する。
また、遮断膜は、培養液の乱流によって付着部材が乱流運動を行うとき、付着部材の培養液上部への離脱を遮断することにより、付着部材上で生体組織の外部に移動した間質細胞の培養液外部への離脱を遮断する役割もする。
容器は、遠心力が最大である位置に形成され、生体組織から分離された間質細胞を遠心力によって収斂させる収斂部を有することができる。これにより、生体組織から分離された間質細胞を収斂して、外部に容易に排出可能となる。
例示として図6に示されたように、収斂部354a、354bは、収容空間351の上縁部のうち、遠心力が最大である位置に配列された第1収斂部354aと、収容空間351の上縁部のうち、第1収斂部354aと対称になりつつ、遠心力が最大である位置に配列された第2収斂部354bを備える。第1収斂部354a及び第2収斂部354bは、それぞれ培養液340と共に収斂された間質細胞を収容する空間を有する。このような第1及び第2収斂部354a、354bは、遠心力が最大である位置に配列されているので、容器350の回転による遠心分離がなされるとき、生体組織320から分離されて培養液340に分布されている間質細胞が培養液340と共に収斂されるように誘導する。収斂部は、図6の例示に限定されず、1つまたは三つ以上の収斂部からなりうる。
容器は、収容空間から収斂部までの経路上に位置して、遠心力による間質細胞の移動を許容し、生体組織及び付着部材の移動を遮断するフィルタをさらに備えることができる。これにより、収斂部には、間質細胞が分布された培養液は収斂され、生体組織及び付着部材は収斂されないように、調節可能となる。
例示として図6に示されたように、フィルタ370a、370bは、収容空間351から第1収斂部354aまでの経路上に位置する第1フィルタ370aと、収容空間351から第2収斂部354bまでの経路上に位置する第1フィルタ370bを備える。第1フィルタ370aは、第1収斂部354aの入口に位置し、第2フィルタ370bは、第2収斂部354bの入口に位置する。第1及び第2フィルタ370a、370bには、複数の貫通孔が形成されているが、このような貫通孔は、間質細胞が分布された培養液340は貫通されるようにし、生体組織320及び付着部材310、311は貫通されないように調節されている大きさを有する。これにより、第1及び第2フィルタ370a、370bは、間質細胞が分布された培養液340の移動を許容し、生体組織320及び付着部材310、320の移動を遮断することにより、第1及び第2収斂部354a、354bに生体組織320及び付着部材310、311を除き、間質細胞が分布された培養液340を収斂させる。フィルタは、図6の例示に限定されず、収容空間から収斂部までの経路上の多様な位置に配列されうる。
容器は、収斂部に形成され、収斂部に収斂された間質細胞を外部に排出させる間質細胞排出部をさらに備えることができる。これにより、収斂部に収斂された間質細胞を外部に容易に排出させうる。
例示として図6に示されたように、間質細胞排出部355a、355bは、第1収斂部354aに形成され、第1収斂部354aに収斂された間質細胞を外部に排出させる第1間質細胞排出部355aと、第2収斂部354bに形成され、第2収斂部354bに収斂された間質細胞を外部に排出させる第2間質細胞排出部355bを備える。第1間質細胞排出部355aは、第1収斂部354aに収斂された間質細胞が分布された培養液340を外部に排出させ、第2間質細胞排出部355bは、第2収斂部354bに収斂された間質細胞が分布された培養液340を外部に排出させる。第1及び第2間質細胞排出部355a、355bは、第1及び第2収斂部354a、354bに形成された排出口に連結されたチューブからなりうる。間質細胞排出部は、図6の例示に限定されず、収斂部に形成され、収斂部に収斂された間質細胞を外部に排出させうる多様な構成からなりうる。
容器は、外部から収容空間に延びて培養液を注入するか、排出させる培養液貫通管をさらに備えることができる。これにより、収容空間に培養液を注入するか、排出させることを容易に行える。
例示として図6に示されたように、培養液貫通管380は、外部から蓋353を貫通して収容空間351内部に延びたチューブを備える。培養液貫通管380は、蓋353及び遮断膜360の中央部を順次貫通して、収容空間351の中央底面近くまで延びる。培養液貫通管380が貫通する蓋353の中央部には、ゴム材のシーリング部材390が配列されることにより、培養液貫通管380が貫通する収容空間351の中央部を堅固に密閉させうる。培養液貫通管380によって蓋353を開封せずとも、外部から収容空間351に培養液を容易に注入するか、排出することにより、必要に応じて、容易に培養液の注入または入れ替えが可能となる。培養液貫通管は、図6の例示に限定されず、外部から収容空間に延びて培養液を注入するか、排出させる多様な構成からなりうる。
容器は、内部消毒用のガスを注入させるガス注入部をさらに備えることができる。これにより、容器内部の消毒を容易に行える。
3.実施例
本発明の一実施例は、酵素を使用せず、生体組織から間質細胞を分離する方法であって、(1)生体組織を微細に切断する段階と、(2)微細に切断した生体組織を培養液内でその生体組織が付着可能な素材の付着部材上に付着させる段階と、(3)付着部材上で間質細胞の自発的マイグレーションを誘導して、間質細胞を生体組織の外部に移動させる段階と、(4)生体組織の外部に移動した間質細胞を、生体組織から分離する段階と、(5)生体組織から分離された間質細胞を収集する段階と、を含む。
(1)生体組織を微細に切断する段階は、生体組織において間質細胞を取り囲むコラーゲンの間に、間質細胞の少なくとも一部が外部に露出されるように微細に切断することを意味する。このような生体組織の切断は、レーザなどを用いて行われる。このように間質細胞を取り囲むコラーゲンの間に、間質細胞の少なくとも一部が外部に露出されるように生体組織を微細に切断することにより、生体組織から間質細胞の自発的マイグレーションを効率よく誘導することができる。
(2)微細に切断した生体組織を培養液内で、その生体組織が付着可能な素材の付着部材上に付着させる段階は、例示として図6に示されたように、生体組織、培養液、及び付着部材を入れた容器内でなされる。
まず、生体組織320、培養液340、及び付着部材310、311を収容する収容空間351を有する容器350を準備する。容器350の蓋353及び遮断膜360を容器350から分離した後、あらかじめ準備した微細に切断した生体組織320及び生体組織320が付着可能な素材の付着部材310、311を収容空間351に位置させる。次いで、蓋353及び遮断膜360を容器350と結合した後、蓋353及び遮断膜360の中央部を順次貫通して、収容空間351まで延びた培養液貫通管380を通じて間質細胞が生存可能な培養液340を注入する。この際、培養液340の水面が遮断膜360よりも高く位置するように培養液340を注入する。
上記のように生体組織320と付着部材310、311とを容器350の収容空間351に位置させた状態で、培養液340を注入すれば、培養液340よりも平均比重の小さい生体組織320と付着部材311は、培養液340の水面側に上昇して遮断膜360の下側面、及びその近傍に層を形成して配列される。この際、付着部材311よりも平均比重の小さい生体組織320が付着部材311の上層に位置し、付着部材311は、生体組織320の下層に位置する。この場合、生体組織320が配列された層は、付着部材311が配列された層と一部重畳されるか、隣接するようになって、生体組織320は、付着部材311との接触領域が大幅に拡がる。培養液340よりも平均比重の大きい付着部材310は、培養液340の下側にある収容空間351の底面及びその近傍に配列される。培養液340よりも平均比重の大きい付着部材310の一部は、遮断膜360の上側面に配列されうる。このように培養液340、生体組織320、及び付着部材311が配列された状態で、経時的に生体組織320は、付着部材311に付着する。
(3)付着部材上で間質細胞の自発的マイグレーションを誘導して、間質細胞を生体組織の外部に移動させる段階は、例示として図6に示されたように、生体組織320が付着した付着部材311上で生体組織320内の間質細胞を、自発的マイグレーションによって生体組織320の外部に移動させることを意味する。
生体組織320内の間質細胞は、自発的マイグレーションによって生体組織320の外側面や付着部材311の表面、または培養液340内部に移動する。このような間質細胞の移動は、付着部材311上に付着した生体組織320のコラーゲンの間を通じて外部に露出された間質細胞によって活発に起こる。
(4)生体組織の外部に移動した間質細胞を、生体組織から分離する段階は、例示として図6に示されたように、生体組織320が付着した付着部材311上で、生体組織320内の間質細胞の自発的マイグレーションによって生体組織320の外部に移動した間質細胞を生体組織320から分離して培養液340内に移動させることを意味する。
生体組織320の外部に移動した間質細胞を、生体組織320から分離して培養液340内に移動させることは、例示として図6に示されたように、容器350の正転と逆転とを交互に繰り返して生体組織320の外部に移動した間質細胞に、生体組織320から分離させる物理的力を加えてなる。容器350の正転と逆転とを交互に繰り返せば、培養液340に乱流が発生して培養液340に浸漬された付着部材311が乱流運動をするので、付着部材311上で生体組織320の外部に移動した間質細胞を、生体組織320から分離させる物理的力を受ける。
また、多数の付着部材311の乱流運動によって付着部材311が互いに衝突しつつ、付着部材311に形成されたスクレイピング部(図5参照)によって、他の付着部材311上で生体組織320の外部に移動した間質細胞をスクレイピング(scraping)することにより、間質細胞の生体組織320から培養液340内部への分離をさらに促進させる。
また、多数の付着部材311の乱流運動によって、付着部材311が容器350の傾斜部352の内側面、平均比重が培養液340よりもさらに大きく、乱流運動をする付着部材310、培養液貫通管380の外側面または遮断膜360の下側面に接触ないし衝突しつつ、付着部材311上で生体組織320の外部に移動した間質細胞の生体組織320からの培養液340内部への分離を促進させる。
(5)生体組織から分離された間質細胞を収集する段階は、生体組織から培養液の内部に分離された間質細胞を生体組織及び付着部材と分離して収集するものであって、例示的に図7及び図8に示すように、(a)生体組織320から培養液340の内部に分離された間質細胞330を遠心分離によって収斂部354a、354bに収斂する段階と、(b)収斂部354a、354bに収斂された間質細胞330を外部に排出する段階からなる。
(a)生体組織320から培養液340の内部に分離された間質細胞330を遠心分離によって収斂部354a、354bに収斂する段階は、例示として図7に示すように、生体組織320から培養液340の内部に分離された間質細胞330を含む容器350を、正転または逆転の一方向に回転させて間質細胞330に遠心力を加えることにより、間質細胞330を、互いに対称になる位置に配列されて遠心力が最大に作用する第1収斂部354a及び第2収斂部354bにそれぞれ収斂させるものである。
容器350が一方向に回転することにより、培養液340はもとより、生体組織320及び付着部材310、311も遠心力によって第1収斂部354a及び第2収斂部354bに移動する。この際、培養液340は、間質細胞320と共に第1収斂部354aの入口に配列された第1フィルタ370a、及び第2収斂部354bの入口に配列された第2フィルタ370bをそれぞれ透過して第1収斂部354a及び第2収斂部354bにそれぞれ収斂される。しかし、生体組織320と付着部材310、311は、いずれも第1収斂部354aの入口に配列された第1フィルタ370a、及び第2収斂部354bの入口に配列された第2フィルタ370bを透過できず、第1収斂部354a及び第2収斂部354bの何処にも収斂されない。これは、第1及び第2フィルタ370a、370bは、いずれも培養液340及び間質細胞320は透過するが、生体組織320及び付着部材310、311は透過できないように、貫通孔の大きさが調節されているからである。
上記のように第1及び第2収斂部354a、354bには、それぞれ培養液340と共に間質細胞320のみ収斂される。
(b)収斂部354a、354bに収斂された間質細胞330を外部に排出する段階は、例示として図8に示すように、第1及び第2収斂部354a、354bにそれぞれ収斂された培養液340及び間質細胞320を外部に排出することを意味する。
容器350の一方向回転によって第1及び第2収斂部354a、354bにそれぞれ培養液340と間質細胞320のみ収斂されれば、容器350の回転を停止させる。次いで、第1収斂部354aに形成された第1間質細胞排出部355aを通じて第1収斂部354aに収斂された培養液340と間質細胞330とを外部に排出させ、第2収斂部354bに形成された第2間質細胞排出部355bを通じて、第2収斂部354bに収斂された培養液340と間質細胞330とを外部に排出させる。
上記のような過程を通じて、生体組織320から分離された間質細胞330を最終的に収集する。
上記(1)ないし(5)の段階を連続して行うことにより、生体組織から間質細胞を連続して分離することができて、分離効率を向上させうる。
上記(2)ないし(5)の段階は、順に繰り返して実行されうる。これにより、容器350の収容空間351内に存在する同じ付着部材310、311や生体組織320または培養液340に残存する間質細胞330を繰り返して収集することができて、間質細胞の収率を向上させうる。
上記(2)ないし(4)の段階において、生体組織320、培養液340、及び付着部材310、311のうち、少なくともいずれか1つを入れ替えた後、上記(2)ないし(5)の段階を順次に繰り返して行っても良い。これにより、容器350の収容空間351内に存在する生体組織320、培養液340、及び付着部材310、311のうち、少なくともいずれか1つを入れ替えつつ、間質細胞330を繰り返して収集することができて、収率を大幅に向上させうる。
本発明は、酵素を使用せず、生体組織から間質細胞を分離する方法、及び装置に利用可能である。
110、210、210'、310、311 付着部材
120、220、320 生体組織
130、230、330 間質細胞
340 培養液
350 容器
353 蓋
354a 第1収斂部
354b 第2収斂部
360 遮断膜
370a 第1フィルタ
370b 第2フィルタ
380 培養液貫通管
390 シーリング部材

Claims (29)

  1. 酵素を使用せず、生体組織から間質細胞を分離する方法であって、
    生体組織の間質細胞の自発的マイグレーション(spontaneous migration)を誘導して、間質細胞を生体組織の外部に移動させることを利用し、
    間質細胞の自発的マイグレーションの誘導は、生体組織を付着させうる素材の付着部材上に生体組織が付着した状態でなされ、
    間質細胞の自発的マイグレーションの誘導は、間質細胞が生存可能な培養液内でなされることを特徴とする方法。
  2. 生体組織において間質細胞を取り囲むコラーゲンの間に間質細胞の少なくとも一部が外部に露出されるように生体組織を微細に切断することをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 付着部材の外部に移動した間質細胞を生体組織から分離することをさらに含み、
    間質細胞の分離は、付着部材に付着した間質細胞に物理的力を加えてなることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. 生体組織の外部に移動した間質細胞に加える物理的力は、培養液内で生体組織の外部に移動した間質細胞を培養液と共に乱流運動させることにより発生する力であることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. 生体組織から分離された間質細胞を収集することをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  6. 酵素を使用せず、生体組織から間質細胞を分離する方法であって、
    (1)生体組織を微細に切断することと、
    (2)微細に切断した生体組織を培養液内でその生体組織が付着可能な素材の付着部材上に付着させることと、
    (3)付着部材上で間質細胞の自発的マイグレーションを誘導して、間質細胞を生体組織の外部に移動させることと、
    (4)生体組織の外部に移動した間質細胞を付着部材から分離することと、を含むことを特徴とする方法。
  7. (1)の生体組織は、その生体組織において間質細胞を取り囲むコラーゲンの間に間質細胞の少なくとも一部が外部に露出されるように、微細に切断することを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. (4)の間質細胞の分離は、生体組織の外部に移動した間質細胞が配列された複数の付着部材を培養液の乱流運動によって互いに衝突させて間質細胞に物理的力を加えてなることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  9. (5)生体組織から分離された間質細胞を収集することをさらに含むことを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  10. (2)ないし(4)を順次に繰り返すことを特徴とする請求項6に記載の方法。
  11. 生体組織、培養液、及び付着部材からなる群のうち、選択された少なくとも1つを入れ替えた後、(2)ないし(4)を順次繰り返すことを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  12. 生体組織は、皮膚、脂肪、軟骨、粘膜、血管、靭帯、心臓、脳、胎盤、臍帶、羊膜、筋肉、及び末梢神経からなる群のうち、選択された少なくともいずれか1つを含むことを特徴とする請求項1〜11のうち、いずれか1項に記載の方法。
  13. 培養液は、DMEM(Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium)及びウシ胎児血清(fetal bovine serum)からなる群のうち、選択された少なくともいずれか1つを含むことを特徴とする請求項1〜11のうち、いずれか1項に記載の方法。
  14. 酵素を使用せず、生体組織から間質細胞を分離する装置であって、
    培養液内で生体組織を付着させ、生体組織の間質細胞の自発的マイグレーションを誘導して、間質細胞を生体組織の外部に移動させる付着部材を備え、
    付着部材は、培養液よりもさらに小さな平均比重を有するか、または培養液よりもさらに大きな平均比重を有することを特徴とする、装置。
  15. 付着部材が培養液よりもさらに小さな平均比重を有する場合、その付着部材は、ポリプロピレン(polypropylene)、ポリエチレン(polyethylene)、ポリウレタン(polyurethane)、ECM(Extracellular Matrix)、コラーゲン(collagen)、ポリジオキサノン(polydioxanone)、ポリカプロラクトン (polycaprolactone)、PLLA(poly(L-lactide))、PLGA(poly(lactic-co-glycolic acid))、PLA(poly(lactic acid))、PGA(pterolyglutamic acid)、ヒアルロン酸(hyaluronic acid)及びシリコンからなる群のうち、選択された少なくともいずれか1つを含むことを特徴とする、請求項14に記載の装置。
  16. 付着部材が培養液よりもさらに大きな平均比重を有する場合、その付着部材は、テフロン(teflon)、ポリカーボネート(polycarbonate)、ポリエチレン(polyethylene)、フタレート(phthalate)、ポリスチレン(polystyrene)、ポリウレタン(polyurethane)、ECM(Extracellular Matrix)、コラーゲン(collagen)、ポリジオキサノン(polydioxanone)、ポリカプロラクトン (polycaprolactone)、PLLA(poly(L-lactide))、PLGA(poly(lactic-co-glycolic acid))、PLA(poly(lactic acid))、PGA(pterolyglutamic acid)、ヒアルロン酸(hyaluronic acid)及びシリコンからなる群のうち、選択された少なくともいずれか1つを含むことを特徴とする、請求項14に記載の装置。
  17. 付着部材は、生体組織において間質細胞を取り囲むコラーゲンの間に間質細胞の少なくとも一部が外部に露出されるように微細に切断した生体組織を付着させることを特徴とする、請求項14に記載の装置。
  18. 付着部材は、培養液内で生体組織を付着させ、生体組織の間質細胞の自発的マイグレーションを誘導して、間質細胞を生体組織の外部に移動させ、かつ該移動された間質細胞を生体組織から分離させることを特徴とする、請求項14に記載の装置。
  19. 付着部材は、自発的マイグレーションによって生体組織の外部に移動した間質細胞が配列される領域をなす本体と、本体から外側に延びて、本体の厚さよりもさらに薄肉であって、他の付着部材に配列された間質細胞をスクレイピング(scraping)可能な形状を有するスクレイピング部を備えることを特徴とする、請求項18に記載の装置。
  20. スクレイピング部は、該横断面のコーナー部の角度が鋭角をなすことを特徴とする、請求項19に記載の装置。
  21. 培養液、生体組織、及び付着部材を内部に収容する容器をさらに備えることを特徴とする、請求項14に記載の装置。
  22. 容器は、培養液、生体組織、及び付着部材が収容される空間を形成し、回転による遠心分離が可能なように形成された傾斜部を有することを特徴とする、請求項21に記載の装置。
  23. 容器は、正転及び逆転による培養液の乱流を誘導することを特徴とする、請求項21に記載の装置。
  24. 容器は、生体組織は透過されず、培養液は透過され、容器が静止された状態で培養液に浸漬される位置に配列されて、生体組織が培養液に浮かぶことを遮断する遮断膜をさらに備えることを特徴とする、請求項21に記載の装置。
  25. 容器は、遠心力が最大である位置に形成され、生体組織から分離された間質細胞を遠心力によって収斂させる収斂部を有することを特徴とする、請求項21に記載の装置。
  26. 容器は、収容空間から収斂部までの経路上に位置して遠心力による間質細胞の移動を許容し、生体組織及び付着部材の移動を遮断するフィルタをさらに備えることを特徴とする、請求項25に記載の装置。
  27. 容器は、収斂部に形成され、収斂部に収斂された間質細胞を外部に排出させる間質細胞排出部をさらに備えることを特徴とする、請求項25に記載の装置。
  28. 容器は、外部から収容空間に延びて培養液を注入するか、排出させる培養液貫通管をさらに備えることを特徴とする、請求項21に記載の装置。
  29. 容器は、内部消毒用のガスを注入させるガス注入部をさらに備えることを特徴とする、請求項21に記載の装置。
JP2017157190A 2017-08-16 2017-08-16 酵素を使用せず、生体組織から間質細胞を分離する方法及び装置 Active JP6684252B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017157190A JP6684252B2 (ja) 2017-08-16 2017-08-16 酵素を使用せず、生体組織から間質細胞を分離する方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017157190A JP6684252B2 (ja) 2017-08-16 2017-08-16 酵素を使用せず、生体組織から間質細胞を分離する方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019033691A true JP2019033691A (ja) 2019-03-07
JP6684252B2 JP6684252B2 (ja) 2020-04-22

Family

ID=65635913

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017157190A Active JP6684252B2 (ja) 2017-08-16 2017-08-16 酵素を使用せず、生体組織から間質細胞を分離する方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6684252B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021194143A1 (ko) * 2020-03-27 2021-09-30 이준석 기계적 방식에 의한 생체조직을 구성하는 조직 및 세포 분리 방법

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005237274A (ja) * 2004-02-26 2005-09-08 Kenichiro Hatake 細胞培養方法、チャンバ及びそれを利用した細胞培養装置
KR20130073717A (ko) * 2011-12-23 2013-07-03 메디칸(주) 생물학적 시료로부터 생체세포를 배양, 분리 및 저장하는 방법
WO2015163010A1 (ja) * 2014-04-23 2015-10-29 株式会社カネカ 細切装置
WO2017099487A1 (ko) * 2015-12-09 2017-06-15 메디칸 주식회사 원심분리기 및 원심분리방법

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005237274A (ja) * 2004-02-26 2005-09-08 Kenichiro Hatake 細胞培養方法、チャンバ及びそれを利用した細胞培養装置
KR20130073717A (ko) * 2011-12-23 2013-07-03 메디칸(주) 생물학적 시료로부터 생체세포를 배양, 분리 및 저장하는 방법
WO2015163010A1 (ja) * 2014-04-23 2015-10-29 株式会社カネカ 細切装置
WO2017099487A1 (ko) * 2015-12-09 2017-06-15 메디칸 주식회사 원심분리기 및 원심분리방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021194143A1 (ko) * 2020-03-27 2021-09-30 이준석 기계적 방식에 의한 생체조직을 구성하는 조직 및 세포 분리 방법
JP2023520379A (ja) * 2020-03-27 2023-05-17 ジュン ソク イ 機械的方式による生体組織を構成している組織及び細胞分離方法。

Also Published As

Publication number Publication date
JP6684252B2 (ja) 2020-04-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20230383237A1 (en) Automated cell culturing and harvesting device
KR101532446B1 (ko) 세포의 입체 구조체의 제조 방법
JP6431341B2 (ja) 接着性細胞の培養方法
CN109564231A (zh) 用于处理组织和细胞的方法和装置
KR20060109908A (ko) 세포 취급 장치, 조직 재생용 조성물 및 조직 재생 방법
CN108342350A (zh) 收获细胞的方法和系统
BR112013015215B1 (pt) Método para recuperação facilitada de células regenerativas a partir de uma amostra de tecido do corpo
KR102143286B1 (ko) 인간 및 동물 조직으로부터 세포 분획을 단리하기 위한 장치 및 그 사용 방법
EP3492578B1 (en) Method for harvesting cultured cells from three-dimensional porous scaffold
KR102290830B1 (ko) 효소를 사용하지 않고 생체조직에서 기질세포를 분리하는 방법 및 장치
JP6684252B2 (ja) 酵素を使用せず、生体組織から間質細胞を分離する方法及び装置
KR102035022B1 (ko) 효소를 사용하지 않고 생체조직에서 기질세포를 분리하는 방법 및 장치
Akbarzadeh et al. Whole-heart tissue engineering and cardiac patches: challenges and promises
JP2004018504A (ja) 細胞保存容器
JP7319976B2 (ja) 検体回収機構を具備する移植片収容デバイス
US20220275316A1 (en) Container for separating live cells
US12037575B2 (en) Method and apparatus of isolating stromal cells from biological tissue without using enzyme
JP2018143168A (ja) 細胞培養担体
JPWO2020013174A5 (ja)
JP7219560B2 (ja) 検体回収機構を具備する移植片収容デバイス
JP2021185814A (ja) 移植片を移送するための容器
WO2019124303A1 (ja) 注入機構を具備する脆弱物保持デバイス
KR102427457B1 (ko) 연속 세포 배양 증식장치 및 방법
JP7224122B2 (ja) 検体回収機構を具備する移植片収容デバイス
JP2021052659A (ja) 凸部を有するシート状細胞培養物の処理のための容器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170816

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180814

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20181114

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190412

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190710

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190911

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191009

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200323

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200327

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6684252

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250