JP2018143168A - 細胞培養担体 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウェル内で培養細胞を生育する細胞培養担体において、培養細胞の播種の際に前記ウェルの外に細胞が残らず、培養液の交換の際に、ウェル内の細胞が前記ウェルの外に出ることのない細胞培養担体を得る。【解決手段】複数のウェル3が形成されたウェル形成面2aを有し、前記ウェル形成面の周囲に壁部4が形成された基体2を備え、前記壁部の内壁面4aには、前記ウェル形成面から前記壁部に向かって、所定角度で傾斜する傾斜面4a1が形成されている。【選択図】図2
Description
本発明は、胚性幹細胞(ES細胞)、人工多能性幹細胞(iPS細胞)や体性幹細胞等の未分化な細胞の培養に好適な細胞培養担体に関する。
近年、ヒト骨髄液からの幹細胞の分離、目的とする組織細胞への分化・誘導、三次元培養技術、足場材料の開発等の進歩に伴い、細胞培養によって幹細胞から皮膚、骨、軟骨、血管、心臓弁、靭帯等の組織を作製することが可能となり、一部では、既に臨床応用が開始されている。
一方、ES細胞、iPS細胞に代表される未分化細胞は、他のすべての組織細胞に分化することができる全能性を有する細胞であることから、再生医療への応用が期待されている細胞である。このため、未分化細胞から組織細胞への分化誘導法の研究が盛んに進められている。
前記ES細胞、iPS細胞を再生医療の目的で使用するためには、これらの細胞を大量に増殖させる技術が必要である。
前記ES細胞、iPS細胞を再生医療の目的で使用するためには、これらの細胞を大量に増殖させる技術が必要である。
従来、上記のようなES細胞、iPS細胞等に代表される未分化細胞を増殖または維持するための一般的な培養担体としては、プラスチックシャーレ上に、コラーゲン、ゼラチン、ラミニン、マトリゲル等の生体内成分をコーティングしたものに、マウス由来やヒト組織由来の支持細胞を増殖させたものが用いられている。
例えば特許文献1には、表面が多孔体からなる複数の凹部(以下、ウェルと呼ぶ)が、基体表面にマトリックス状に配列されている細胞培養担体が開示されている。この特許文献1に示された細胞培養担体の構造の模式図を図11に示す。
この細胞培養担体30は、表面が多孔体からなる複数のウェル31が、基体表面にマトリックス状に配列されているものである。このような形状の細胞培養担体30を用いることにより、基体表面に形成されたウェル31内のみで細胞を増殖させることが可能となり、ES細胞等の未分化細胞の細胞凝集塊(スフェロイド)のサイズ制御を行うことができる。
この細胞培養担体30は、表面が多孔体からなる複数のウェル31が、基体表面にマトリックス状に配列されているものである。このような形状の細胞培養担体30を用いることにより、基体表面に形成されたウェル31内のみで細胞を増殖させることが可能となり、ES細胞等の未分化細胞の細胞凝集塊(スフェロイド)のサイズ制御を行うことができる。
ところで、培養する未分化細胞、及びそれを収容する各ウェルは、非常に微細であるために、ピペット等を用いた培養に係る作業を肉眼で確認しながら行うことが困難である。
例えば、未分化細胞は培養液中で増殖させるが、頻繁に培養液を交換する必要がある。しかしながら、培養液を交換する作業において、ピペット等により古い培養液を吸引する際に、誤ってウェル内の細胞を吸い上げてしまう虞があった。
例えば、未分化細胞は培養液中で増殖させるが、頻繁に培養液を交換する必要がある。しかしながら、培養液を交換する作業において、ピペット等により古い培養液を吸引する際に、誤ってウェル内の細胞を吸い上げてしまう虞があった。
そのような課題に対し、特許文献2には、容器(ウェル)内の壁に段差部を形成し、その段差部により、ピペットまたは吸引機の先端を係止固定するための台部を設けた細胞培養容器が開示されている。
図12に、特許文献2に開示される細胞培養容器の断面図を示す。図12に示す細胞培養容器40は、略円筒形状を有しており、その内部底面に、培養細胞を成育させるための細胞成育面41を有している。
図12に、特許文献2に開示される細胞培養容器の断面図を示す。図12に示す細胞培養容器40は、略円筒形状を有しており、その内部底面に、培養細胞を成育させるための細胞成育面41を有している。
細胞培養容器40の内部には、液体培地50が満たされ、培養細胞55は細胞成育面41に接触した状態で増殖される。細胞培養容器40の側壁の一部には、細胞成育面41から所定距離離れた位置に段部42が設けられている。それにより、細胞培養容器40の内部側面には、段部42によって台部43が形成される。前記台部43は、ピペット56等の先端が該台部43に当接して、係止固定されるために十分な幅に形成されている。
このように容器内の側壁部にピペット56等の先端を係止する台部43を設けることにより、ピペット56等の先端と細胞成育面41とを所定距離だけ離間させ、液体培地50のみを交換することができる。即ち、培養細胞55の誤吸引を防止することができる。
しかしながら、図12に示す培養容器の構成にあっては、前記段部42を設けることにより隅部44が形成されるために、未分化細胞を播種する際に、その隅部44に細胞が集まり易く、隅部44に溜まった未分化細胞を細胞成育面41(ウェル)で培養できないという課題があった。
また、培養液を交換する場合に、新たな培養液を容器内に供給すると、段部42(台部43)に液が衝突することによって液が波立ち、細胞成育面41(ウェル)の細胞が外に出る虞があるという課題があった。
また、培養液を交換する場合に、新たな培養液を容器内に供給すると、段部42(台部43)に液が衝突することによって液が波立ち、細胞成育面41(ウェル)の細胞が外に出る虞があるという課題があった。
本発明は、上記技術的課題を解決するためになされたものであり、ウェル内で細胞を培養する細胞培養担体において、培養細胞の播種の際に前記ウェルの外に細胞が残らず、培養液の交換の際に、ウェル内の細胞が前記ウェルの外に出ることのない細胞培養担体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた本発明にかかる細胞培養担体は、複数のウェルが形成されたウェル形成面を有し、前記ウェル形成面の周囲に壁部が形成された基体を備え、前記壁部の内壁面には、前記ウェル形成面から前記壁部に向かって、所定角度で傾斜する傾斜面が形成されていることに特徴を有する。
尚、前記傾斜面の下端部は、前記ウェル形成面における最も外側のウェルの開口端部に接することが望ましい。
また、前記傾斜面には、細胞の接着性を低下させる細胞非接着性膜が形成されていることが望ましい。
更には、前記基体のウェル形成面において、少なくとも前記ウェルを除く部分に、細胞の接着性を低下させる細胞非接着性膜が形成されていることが望ましい。
また、前記細胞非接着性膜は、ゼラチンを含む材料、ガラス、アガロース、ポリエチレングリコール、ポリジメチルシロキサン、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポロキサマーの少なくとも1種を含む材料により形成されていることが望ましい。
尚、前記傾斜面の下端部は、前記ウェル形成面における最も外側のウェルの開口端部に接することが望ましい。
また、前記傾斜面には、細胞の接着性を低下させる細胞非接着性膜が形成されていることが望ましい。
更には、前記基体のウェル形成面において、少なくとも前記ウェルを除く部分に、細胞の接着性を低下させる細胞非接着性膜が形成されていることが望ましい。
また、前記細胞非接着性膜は、ゼラチンを含む材料、ガラス、アガロース、ポリエチレングリコール、ポリジメチルシロキサン、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポロキサマーの少なくとも1種を含む材料により形成されていることが望ましい。
このように構成することにより、従来、壁部(段部)を設けることにより形成されていた隅部が存在しないため、播種時においては、前記隅部に未分化細胞が貯まることがなく、培養液の交換においては、供給した培養液が前記隅部に当たって波立つことが無く、ウェル内の培養細胞をウェル外に出さずに作業を行うことができる。
本発明によれば、ウェル内で細胞を培養する細胞培養担体において、培養細胞の播種の際に前記ウェルの外に細胞が残らず、培養液の交換の際に、ウェル内の細胞が前記ウェルの外に出ることのない細胞培養担体を得ることができる。
以下、本発明にかかる細胞培養担体の実施形態を、図面に基づいて説明する。図1は、実施の形態にかかる細胞培養担体の断面図であり、図2は、図1の一部を拡大して示す断面図である。
図示するように、この実施形態の細胞培養担体1は、上面(ウェル形成面2a)に複数のウェル3を有する基体2から構成されている。基体2の材料は限定されるものではないが、例えばセラミックス、ガラス、石英、シリコン、プラスチック等のいずれかからなる基板を用いることができる。
また、基体2の周縁部には、上方に突起する壁部4が形成されており、ウェル3の上方位置まで培養液等を保持することが可能となっている。図示しないが、基体2は平面視において例えば円形状または矩形状に形成され、壁部4はいずれの平面形状においても周縁部に沿って形成されている。
図2に示すように、基体2においてウェル3が形成された部分の厚さ(高さ)寸法t1(ウェル形成面2aから下面(裏面)2bまでの距離)は、例えば0.5〜2mmに形成されている。また、ウェル3の開口部の直径dは例えば100〜1000μmに形成され、深さt2(ウェル形成面2aからウェル最底部3aまでの距離)は例えば100〜1000μmに形成されている。
また、壁部4の高さ寸法t3は、例えば2〜6mmに形成され、厚さ寸法t4は、例えば1〜3mmに形成されている。
壁部4の内壁面4aには、ウェル形成面2aから壁部4に向かって、角度θで傾斜する傾斜面4a1が形成されている。この傾斜面4a1の径方向の長さt5は、傾斜角θによっても変化するが、少なくとも0.5mmに形成されている。また、傾斜角θは、播種時に担体容器内に満たす細胞懸濁液(培養液に未分化細胞を懸濁したもの)内の未分化細胞が傾斜面4a1に落ちて、少なくとも下方に流れ落ちるのに必要な傾斜角(例えば55°)に設定されている。
壁部4の内壁面4aには、ウェル形成面2aから壁部4に向かって、角度θで傾斜する傾斜面4a1が形成されている。この傾斜面4a1の径方向の長さt5は、傾斜角θによっても変化するが、少なくとも0.5mmに形成されている。また、傾斜角θは、播種時に担体容器内に満たす細胞懸濁液(培養液に未分化細胞を懸濁したもの)内の未分化細胞が傾斜面4a1に落ちて、少なくとも下方に流れ落ちるのに必要な傾斜角(例えば55°)に設定されている。
また、本実施の形態において、傾斜面4a1の下端部は、最も外側のウェル3の開口端部3bに接する状態に形成されている。それにより、傾斜面4a1から流れ落ちた未分化細胞が直ぐさま前記ウェル3内に集まるようになっている。
このように壁部4の内壁面4aに傾斜面4a1を形成することにより、培養細胞を播種する際に、前記傾斜面4a1に沈下した細胞懸濁液中の未分化細胞を、全てウェル3内に集めることができる。
また、このような傾斜面4a1を形成することによって、培養液を交換する際に、供給した新しい培養液が前記壁部4付近で波立つことがなく、ウェル3内の培養細胞がウェル3外に出ないようにすることができる。
また、このような傾斜面4a1を形成することによって、培養液を交換する際に、供給した新しい培養液が前記壁部4付近で波立つことがなく、ウェル3内の培養細胞がウェル3外に出ないようにすることができる。
このように形成された細胞培養担体1を用いて、未分化細胞の播種作業を行う場合、例えば、図3に示すように、細胞懸濁液を保持したピペット10の先端を壁部4の内壁面4aに当て、該内壁面4aに沿って下降させる。
図4に示すようにピペット10の先端が傾斜面4a1の上端部に当たると、ピペット10の先端をそこで停止させる。
そして、ピペット10の先端から、細胞懸濁液20(細胞Cを懸濁した培養液)を供給し、図4に示すように壁部4の上端近くまで液を充填する。
図4に示すようにピペット10の先端が傾斜面4a1の上端部に当たると、ピペット10の先端をそこで停止させる。
そして、ピペット10の先端から、細胞懸濁液20(細胞Cを懸濁した培養液)を供給し、図4に示すように壁部4の上端近くまで液を充填する。
このようにピペット10から細胞懸濁液20を供給する際は、ピペット10の先端がウェル3から所定距離だけ離間することになるため、ピペット10の先端からの噴流が近傍のウェル3内部に達せず、ウェル3内の細胞懸濁液20の巻き上がりを防止することができる。
また、充填された細胞懸濁液20においては、時間経過とともに未分化細胞Cが沈下していき、複数のウェル3内に播種されることになる。
また、充填された細胞懸濁液20においては、時間経過とともに未分化細胞Cが沈下していき、複数のウェル3内に播種されることになる。
また、壁部4の内壁面4a側においては、傾斜面4a1に沈下した未分化細胞Cが流れ落ち、傾斜面4a1の下方にあるウェル3内に播種される。
即ち、傾斜面4a1を設けたことにより、従来は内壁面4aの下端に形成されていた隅部が存在しないため、そこに細胞Cが集まって溜まることがなく、効率的に細胞Cをウェル3内に集めることができる。
即ち、傾斜面4a1を設けたことにより、従来は内壁面4aの下端に形成されていた隅部が存在しないため、そこに細胞Cが集まって溜まることがなく、効率的に細胞Cをウェル3内に集めることができる。
尚、図5に示すように前記基体2のウェル形成面2aにおいて、前記複数のウェル3を除く部分には、所定厚さの細胞非接着性膜6を形成することが望ましい。また、傾斜面4a1にも前記細胞非接着性膜6を形成することが望ましい。
この細胞非接着性膜6は、細胞Cの接着性を著しく低下させる物質、例えば、動物の結合組織の主成分であるコラーゲンから抽出したゼラチンにより形成されている。或いは、ガラス、アガロース、ポリエチレングリコール、ポリジメチルシロキサン、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポロキサマーの少なくとも1種を含む材料によりにより形成されていることが好ましい。それにより細胞培養担体1表面において前記ウェル3を除く部分の細胞接着性が、前記ウェル3内面よりも低くなされる。この細胞非接着性膜6の膜厚は特に限定されるものではないが、10nm〜10μmの範囲であればよい。
この細胞非接着性膜6は、細胞Cの接着性を著しく低下させる物質、例えば、動物の結合組織の主成分であるコラーゲンから抽出したゼラチンにより形成されている。或いは、ガラス、アガロース、ポリエチレングリコール、ポリジメチルシロキサン、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポロキサマーの少なくとも1種を含む材料によりにより形成されていることが好ましい。それにより細胞培養担体1表面において前記ウェル3を除く部分の細胞接着性が、前記ウェル3内面よりも低くなされる。この細胞非接着性膜6の膜厚は特に限定されるものではないが、10nm〜10μmの範囲であればよい。
また、細胞培養担体1のウェル形成面2a及び傾斜面4a1において前記細胞非接着性膜6を形成するには、前記した細胞非接着性膜6の材料を溶かして溶液とし、例えばろ紙、スポンジ材、多孔性のゴム等に浸漬し、これを細胞培養担体1の上面に軽く押し当てる。それにより、ウェル3内部には前記溶液は入り込まず、ウェル3を除く部分に細胞非接着性膜6を形成することができる。
このように細胞培養担体1において、ウェル3を除く部分の細胞接着性が、前記ウェル3内面より低くなされることにより、ウェル3を除く部分に播種された細胞を効率的にウェル3内に集めることができる。
また、各ウェル3に播種した後の培養に係る作業において、前記細胞培養担体1を用いて培養液の交換作業を行う場合、播種時と同様に、図6に示すように、ピペット10の先端を壁部4の内壁面4aに当て内壁面4aに沿って下降させる。図7に示すようにピペット10の先端が傾斜面4a1の上端部に当たると、ピペット10の先端の移動をそこで停止させる。
この時点で、ピペット10の先端は、培養液21中にあるため、ピペット10により培養液21を吸引する。
ここで、ピペット10の先端はウェル3から所定距離だけ離間しているため、ピペット10がウェル3内の培養細胞Cを誤って吸い取ることを防止することができる。
図8の状態となるまで培養液21を吸引し、新たな培養液21を供給する場合、新たな培養液21を保持するピペット10の先端を傾斜面4a1の上端部の位置に固定する(図8の状態)。
ここで、ピペット10の先端はウェル3から所定距離だけ離間しているため、ピペット10がウェル3内の培養細胞Cを誤って吸い取ることを防止することができる。
図8の状態となるまで培養液21を吸引し、新たな培養液21を供給する場合、新たな培養液21を保持するピペット10の先端を傾斜面4a1の上端部の位置に固定する(図8の状態)。
そして、図9の状態となるまで、ピペット10の先端から新たな培養液21を噴出する。このとき、培養液21は、傾斜面4a1に沿って担体上に供給される。即ち、前記傾斜面4a1を設けたことにより、供給された培養液21が壁部4付近で波立つことがなく、各ウェル3内の培養細胞Cをウェル3の外に出さずに液交換作業を行うことができる。
このように本発明に係る実施の形態によれば、基体2のウェル形成面2aの周囲に壁部4を設け、前記ウェル形成面2aから前記壁部4の内壁面4aまで傾斜する傾斜面4a1を設けた構成とした。
この構成により、従来、壁部(段部)を設けることにより形成されていた隅部が存在しないため、播種時においては、前記隅部に未分化細胞が貯まることがなく、培養液の交換においては、供給した培養液が前記隅部に当たって波立つことが無く、ウェル3内の培養細胞をウェル3外に出さずに作業を行うことができる。
この構成により、従来、壁部(段部)を設けることにより形成されていた隅部が存在しないため、播種時においては、前記隅部に未分化細胞が貯まることがなく、培養液の交換においては、供給した培養液が前記隅部に当たって波立つことが無く、ウェル3内の培養細胞をウェル3外に出さずに作業を行うことができる。
尚、前記実施の形態においては、傾斜面4a1の下端部は、最も外側のウェル3の開口端部3bに接する状態に形成されたものとした。
しかしながら、本発明に係る細胞培養担体にあっては、その構成に限定されるものではなく、例えば、図10に示すように、少なくとも傾斜面4a1の下端部がウェル形成面2aに接続された構成であればよい。
しかしながら、本発明に係る細胞培養担体にあっては、その構成に限定されるものではなく、例えば、図10に示すように、少なくとも傾斜面4a1の下端部がウェル形成面2aに接続された構成であればよい。
また、前記実施の形態において説明したウェル3の形状は、特に限定されるものではなく、基体2のウェル形成面2aに上記サイズでの加工が可能である限り、種々の形状とすることができる。
特に、本発明に係る細胞培養担体1から剥離した細胞塊を浮遊培養に用いる場合には、剥離性および形成する塊の形状等の観点から、底面が半球状であることが好ましい。
特に、本発明に係る細胞培養担体1から剥離した細胞塊を浮遊培養に用いる場合には、剥離性および形成する塊の形状等の観点から、底面が半球状であることが好ましい。
また、本発明においては、ウェル3のサイズを径と深さで表現しているが、本発明でいうウェル3の径dは、開口面が多角形状である場合、細胞培養担体1の基体2のウェル形成面2aのウェル3の開口面積を円に置き換えた場合の直径である。また、深さt2は、ウェル3の最も深い部分の深さである。
本発明の細胞培養担体は、ES細胞や成体幹細胞等の未分化な細胞の培養技術の発展、ひいては、生体組織の再生治療への応用に貢献し得る。
1 細胞培養担体
2 基体
2a ウェル形成面
2b 下面(裏面)
3 ウェル
3a ウェル最底部
4 壁部
4a 内壁面
4a1 傾斜面
6 細胞非接着性膜
10 ピペット
20 細胞懸濁液
21 培養液
C 細胞(未分化細胞、培養細胞)
2 基体
2a ウェル形成面
2b 下面(裏面)
3 ウェル
3a ウェル最底部
4 壁部
4a 内壁面
4a1 傾斜面
6 細胞非接着性膜
10 ピペット
20 細胞懸濁液
21 培養液
C 細胞(未分化細胞、培養細胞)
Claims (5)
- 複数のウェルが形成されたウェル形成面を有し、前記ウェル形成面の周囲に壁部が形成された基体を備え、
前記壁部の内壁面には、前記ウェル形成面から前記壁部に向かって、所定角度で傾斜する傾斜面が形成されていることを特徴とする細胞培養担体。 - 前記傾斜面の下端部は、前記ウェル形成面における最も外側のウェルの開口端部に接することを特徴とする請求項1に記載された細胞培養担体。
- 前記傾斜面には、細胞の接着性を低下させる細胞非接着性膜が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された細胞培養担体。
- 前記基体のウェル形成面において、少なくとも前記ウェルを除く部分に、細胞の接着性を低下させる細胞非接着性膜が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された細胞培養担体。
- 前記細胞非接着性膜は、ゼラチンを含む材料、ガラス、アガロース、ポリエチレングリコール、ポリジメチルシロキサン、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポロキサマーの少なくとも1種を含む材料により形成されていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載された細胞培養担体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017041509A JP2018143168A (ja) | 2017-03-06 | 2017-03-06 | 細胞培養担体 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20200134080A (ko) * | 2019-05-21 | 2020-12-01 | 주식회사 셀스미스 | 뚜껑을 구비한 세포배양용 마이크로웰 어레이 용기 및 용기를 이용한 세포 배양방법 |
WO2021177530A1 (ko) * | 2020-03-06 | 2021-09-10 | 주식회사 퀀타매트릭스 | 정확한 관찰이 용이한 신속한 세포배양검사 장치 |
JP7380053B2 (ja) | 2019-10-09 | 2023-11-15 | 株式会社リコー | 蓋付き容器 |
-
2017
- 2017-03-06 JP JP2017041509A patent/JP2018143168A/ja active Pending
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KR102236868B1 (ko) | 2019-05-21 | 2021-04-06 | 주식회사 셀스미스 | 뚜껑을 구비한 세포배양용 마이크로웰 어레이 용기 및 용기를 이용한 세포 배양방법 |
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WO2021177530A1 (ko) * | 2020-03-06 | 2021-09-10 | 주식회사 퀀타매트릭스 | 정확한 관찰이 용이한 신속한 세포배양검사 장치 |
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