JP2019030558A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ART開始決定後、実際にART状態で遊技が開始されるまでの期間の短縮化を図った遊技機を提供する。【解決手段】特定の役が役抽選で当選した際に、特定の順序で、且つ、所定のタイミングで停止スイッチが操作されると、特定の役に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に表示され、遊技状態として、少なくとも、第1遊技状態と、第1遊技状態と役抽選でのリプレイの当選確率が異なる第2遊技状態とが設定され、遊技状態が第1遊技状態に滞在している時に、特定の役に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に表示されると、遊技状態を第1遊技状態から第2遊技状態に移行させるようにした。【選択図】図6

Description

この発明は、遊技機に関する。
遊技機であるスロットマシンでは、役抽選の結果に基づくボーナスとは別の有利状態として、小役の入賞を補助する演出を行い、通常時よりも獲得利益を増やすようにしたアシストタイム(AT)を搭載している機種がある。このようなATの態様として、入賞すると遊技媒体(メダル)を投入しなくても、次遊技を行うことができる役であるリプレイの当選確率が相対的に低い状態と、リプレイの当選確率が高い状態(リプレイタイム(RT))とを設け、リプレイ確率が高く、遊技者の手持ちの遊技媒体数が目減りし難い状態で小役の入賞を補助する演出を行い、効率的に出玉を増やすようにしたアシストリプレイタイム(ART)が知られている。
ところで、ART機能を搭載したスロットマシンにあっては、上述のリプレイタイムが複数設定され、それら複数設定されたリプレイタイムのうち、特定のリプレイタイムにおいてARTでの遊技を行うようになっているものもある(特許文献1参照)。
特開2015−2775号公報
上記特許文献1記載のスロットマシンにあっては、ARTを行うリプレイタイムに移行するまでに、複数段階に設定されたリプレイタイムを経由するようになっている(例えば、RT1→RT2→RT3)。そのため、抽選などによってARTの開始が決定されてから、実際にART状態で遊技が開始されるまでの期間(以下、ART開始期間という)が長くなってしまい、例えば、ART開始の決定後、実際にART状態での遊技が早く開始されることを望む遊技者などからは、前記ART開始期間の短縮化を望む声もあった。
そこで、本発明は、上記課題を鑑みて行われたものであり、ART開始期間の短い遊技機を提供することを目的とする。
本発明は、外周面に複数の図柄が付された複数の回転リールと、複数の前記回転リールを回転させるスタートスイッチと、回転中の前記回転リールを停止させる複数の停止スイッチと、遊技の進行を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、所定の図柄組合せが対応付けられた、リプレイを含む複数の役について当選か否かの役抽選を行う役抽選手段と、前記スタートスイッチの操作信号の入力に基づき前記回転リールの回転を制御し、前記停止スイッチの操作信号の入力に基づき回転中の前記回転リールの停止を制御するリール制御手段と、前記役抽選手段の抽選態様の違いに基づく複数の遊技状態間で前記遊技状態を移行させる制御を行う遊技状態移行手段と、を備え、前記遊技状態としては、少なくとも、第1遊技状態と、前記第1遊技状態と前記役抽選での前記リプレイの当選確率が異なる第2遊技状態とが設定されており、前記リール制御手段は、複数の前記役のうち特定の役が前記役抽選で当選した際に、特定の順序で、且つ、所定のタイミングで前記停止スイッチが操作された場合に、前記特定の役に対応付けられた図柄組合せを有効ライン上に表示させるようになっており、前記遊技状態移行手段は、前記遊技状態が前記第1遊技状態に滞在している時に、前記特定の役に対応付けられた図柄組合せが前記有効ライン上に表示されると、前記遊技状態を前記第1遊技状態から前記第2遊技状態に移行させることを特徴とする。
本発明は、以上のように構成されているので、ART開始の決定後から、実際にART状態で遊技が開始されるまでの期間を短くすることができる。
本発明の実施の形態であって、スロットマシンの外観正面図である。 本発明の実施の形態であって、スロットマシンの入力、出力及び制御装置を示すブロック図である。 本発明の実施の形態であって、回転リールの図柄配列を示す図である。 本発明の実施の形態であって、当選役の種類を示す表である。 本発明の実施の形態であって、役抽選テーブルの概念図である。 本発明の実施の形態であって、メイン遊技状態の遷移を示すブロック図である。 本発明の実施の形態であって、サブ演出状態の遷移を示すブロック図である。 本発明の実施の形態であって、メイン制御装置の制御に基づく遊技制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態の変形例であって、回転リールの図柄配列を示す図である。
本発明の好適な実施の形態を、遊技機としてスロットマシンを例に、図面に基づき説明する。
(スロットマシンS)
まずは、スロットマシンSの全体の構成について図1及び図2を参照しつつ説明する。
スロットマシンSは、図1に示すように、正面側(遊技者と対向する前面側)に開口部を有する方形の筐体Bと、この筐体Bの開口部を塞ぐ前扉Dとを備えている。
筺体Bの内部には、スロットマシンSの作動を制御するための制御装置1、外周面に複数の図柄が付された3個の回転リール61〜63を有するリールユニット2、メダルを貯留するとともに貯留されているメダルを払い出すためのホッパーユニット3、スロットマシンSに備えられた各種装置に電力を供給するための電源装置4などが設置されている。また、本実施の形態では、制御装置1が本発明の制御手段を構成している。
そして、前扉Dには、図1に示すように、3個の回転リール61〜63の図柄を視認可能な図柄表示窓Wが形成されている。この図柄表示窓Wの下方であってスロットマシンSの高さ方向略中央部は、スロットマシンSを作動させるための操作スイッチが設けられたカウンター状の操作部Cとなっている。操作部Cの上面右端にはメダル投入口5が設けられ、操作部Cの上面左側には、スロットマシンSに電子的に貯留されている(クレジットされている)メダルであるクレジットメダルを、遊技を行うために投入されたメダルに代えるため(即ち、1ゲームを行うためにメダルを掛ける(以下、ベットするという)ため)のベットスイッチ10が設けられている。なお、ここでゲームとは、単位遊技数であって、3個の回転リール61〜63が回転を開始してからその全ての回転が停止するまでの間の一連の動作をさすものである。
また、操作部Cの正面左側には、回転リール61〜63を回転開始させるためのスタートスイッチ20が設けられ、操作部Cの正面中央部には、3個の回転リール61〜63を個々に停止させるための3個の停止スイッチ31〜33が設けられている。具体的には、左側に位置する停止スイッチ31は左側に位置する回転リール61を停止させるものであり、中央に位置する停止スイッチ32は中央に位置する回転リール62を停止させるものであり、右側に位置する停止スイッチ33は右側に位置する回転リール63を停止させるものである。さらに、操作部Cの正面左端には、クレジットメダルを払い戻すための精算スイッチ40が設けられている。
前記ベットスイッチ10は、上下方向に移動可能なプッシュボタン部10a、及びベットスイッチ10の筐体内部側に設けられ、押圧操作によるプッシュボタン部10aが移動したのを検出する検知部(不図示)を備えており、前記検知部が検出する検出信号がベットスイッチ10の操作信号として扱われるようになっている。
スタートスイッチ20は、上下方向に揺動可能なレバー20a、及びスタートスイッチ20の筐体内部側に設けられ、押下操作によるレバー20aが上方向又は下方向に移動したのを検出する検知部(不図示)を備えており、前記検知部の検出信号がスタートスイッチ20の操作信号として扱われるようになっている。
停止スイッチ31〜33は、前後方向に移動可能なプッシュボタン部31a〜33a、及び各停止スイッチ31〜33の筐体内部側に設けられ、押圧操作によるプッシュボタン部31a〜33aが移動したのを検出する検知部(不図示)を備えており、前記検知部の検出信号が各停止スイッチ31〜33の操作信号として扱われるようになっている。
前扉Dにおいて図柄表示窓Wの上方には、液晶表示装置などの画像表示部70が設けられ、図柄表示窓Wの両側に位置する前扉Dの側部及び前扉Dの上端部には、電飾ランプ80が設けられている。また、前扉Dの下部には、メダルを貯留可能な下皿6が設けられているとともに、下皿6の奥壁には、ホッパーユニット3から払い出されたメダルを下皿6に排出するためのメダル排出口8と、メダル排出口8の両側に配置されたスピーカ90が設けられている。また、メダル投入口5の下方であって前扉Dの裏側には、投入メダルを検知しメダルを判別するためのメダルセレクター7が設けられている。
リールユニット2は、図示しない枠体に固定された3個のリールモータM1,M2,M3(図2参照)と、各リールモータM1〜M3の駆動軸にそれぞれ固定された3個の回転リール61〜63と、各リールモータM1〜M3を駆動させるためのモータ駆動基板(不図示)とを備えている。なお、図示しないが、リールモータM1には回転リール61が固定され、リールモータM2には回転リール62が固定され、リールモータM3には回転リール63が固定されている。
リールモータM1〜M3は、ステッピングモータであって、図示しないが、駆動軸に連結されたロータと4相のコイルを備えており、コイルが順次励磁されることにより、ロータが回転して駆動軸が回転し、駆動軸に固定された回転リール61〜63が回転するようになっている。4相のコイルは、モータ駆動基板に所定の駆動パルスが供給されることにより励磁し、駆動パルスのパルス数やパルス幅などが制御されることによって、回転リール61〜63に付されている図柄が図柄表示窓Wを上側から下側へ向けて通過するように回転リール61〜63を回転(正回転)させることができるとともに、回転リール61〜63を図柄単位で停止させることができるようになっている。
各回転リール61〜63の外周面には、図3に示すように、「赤7」、「BAR」、「リプレイ」、「スイカa」、「スイカb」、「ベル」、「チェリー」、「ダミー」などの後述する役抽選手段120によって抽選される役にそれぞれ対応した図柄が、1つの回転リールにつき21個ずつ付されている。ここで、回転リールに表示されている1図柄分の領域を1コマと称し、回転リール61〜63はそれぞれ、21個の図柄に対応して等分割された21コマを有している。そして、各回転リール61〜63の外周面に連続して配置されている3つの図柄が、図柄表示窓Wから視認可能となっている。
また、図柄表示窓Wを通して図柄を視認するための表示位置として、各回転リール61〜63について上段、中段、下段が設けられており、各回転リール61〜63の表示位置の組合せによって有効ラインが設定される。有効ラインとは、3個の回転リール61〜63の各表示位置にある縦3個横3個合計9個の図柄を1個ずつ繋いでできるライン(入賞ライン)のうち、入賞するために有効となる図柄組合せの並びを規定したラインである。本実施の形態においては、図1に示すように、各回転リール61〜63の中段に位置する図柄を結ぶ中段ラインL1、各回転リール61〜63の上段に位置する図柄を結ぶ上段ラインL2、各回転リール61〜63の下段に位置する図柄を結ぶ下段ラインL3、回転リール61の下段に位置する図柄と回転リール62の中段に位置する図柄と回転リール63の上段に位置する図柄とを結ぶ右上がりラインL4、及び回転リール61の上段に位置する図柄と回転リール62の中段に位置する図柄と回転リール63の下段に位置する図柄とを結ぶ右下がりラインL5の5本が入賞ラインL1〜L5として設定されている。
そして、本実施の形態では、1ゲームを行うために、メダルを3枚ベットすることが可能となっており、3枚のメダルをベットすると、上記した5本の有効ラインL1〜L5が有効となるようになっている。そして、スロットマシンSは、スタートスイッチ20の操作によって回転開始し、停止スイッチ31〜33の操作によって回転停止した回転リール61〜63の停止図柄により、役に対応付けられた図柄組合せが有効ラインL1〜L5上に表示される(以下、このことを入賞という)と、役に応じた利益が付与されるようになっている。
(制御装置1)
次いで、スロットマシンSの作動を制御するための制御装置1について説明する。
制御装置1は、図示しないメイン基板ケースにメイン基板を収納したメイン基板ユニットと、図示しないサブ基板ケースにサブ基板を収納したサブ基板ユニットとから構成されている。メイン基板及びサブ基板は、IC等の各種電子部品を搭載した制御基板であり、メイン基板はスロットマシンSの遊技に関する制御を行うメイン制御装置100(図2参照)を構成し、サブ基板は演出や報知に関する制御を行うサブ制御装置200(図2参照)を構成している。また、メイン制御装置100とサブ制御装置200との間では、メイン制御装置100からサブ制御装置200への一方へ向けてのみ信号が出力され、サブ制御装置200からメイン制御装置100へ向けては信号が出力されないようになっている。
(メイン制御装置100)
メイン制御装置100は、スタートスイッチ20及び停止スイッチ31〜33の操作に基づき、回転リール61〜63の回転及び停止を制御するものである。
メイン制御装置100の入力側には、図2に示すように、メダルセンサ7A、リールセンサ2A、払い出しセンサ3A、ベットスイッチ10、スタートスイッチ20、停止スイッチ31〜33、精算スイッチ40が接続されている。ここで、メダルセンサ7Aは、図1に示すように、メダルセレクター7に設けられた検知部であって、メダル投入口5から投入されホッパーユニット3に移送されるメダルを検出するためのものである。リールセンサ2Aは、図示しないが、リールユニット2の枠体に設けられた検知部であって、回転リール61〜63に設けられたスタートインデックスを検出して回転リール61〜63の回転を検知するためのものである。払い出しセンサ3Aは、図示しないが、ホッパーユニット3に設けられた検知部であって、ホッパーユニット3のメダル払出装置から払い出されるメダルを検出するためのものである。
一方、メイン制御装置100の出力側には、図2に示すように、リールモータM1〜M3、ホッパーモータ3B、ブロッカー7B、ベット表示部11、及びクレジット表示部12が接続されている。ホッパーモータ3Bは、図示しないが、メダル払出装置を駆動させるためのものである。ブロッカー7Bは、図示しないが、メダルセレクター7の内部を通過するメダルを、メダルセンサ7Aで検出される前にメダルセレクター7の外部に排出するためのメダルキャンセル装置である。排出されたメダルは、下皿6に払い戻される。ベット表示部11は、図1に示すように、図柄表示窓Wの下方に設けられた発光表示部であって、1ゲームを行うために掛けた(ベットした)メダル数を発光する発光領域の数により表示するものである。クレジット表示部12は、同じく図柄表示窓Wの下方に設けられた7セグメント表示部であり、クレジットメダルの数を数字で表示するものである。
メイン制御装置100を構成するメイン基板には、図示しないが、遊技に関するプログラムやデータが記憶されたROM、ROMに記憶されたプログラム等に基づいて遊技の進行に関する制御を行うメインCPU、読み書き可能であって遊技の進行に関する制御を行うためのデータ等を一時的に記憶するRWM、I/O等、種々の電子部品が備えられている。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、図2に示すように、投入制御手段110、役抽選手段120、リール制御手段130、入賞判定手段140、払出制御手段150、メイン遊技状態移行手段160、AT制御手段170の各手段として機能する。
(サブ制御装置200)
サブ制御装置200は、メイン制御装置100から出力されるコマンドやデータ(遊技制御情報)に基づいて、遊技に付随するサブ演出を制御する演出制御手段である。メイン制御装置100がサブ制御装置200に出力する遊技制御情報としては、例えば、スタートスイッチ20のレバー20a押下等の操作に関する情報や、役抽選の抽選結果に関する情報や、回転リール61〜63の回転及び停止などのリールユニット2の作動情報や、停止図柄の表示態様などの遊技結果に関する情報や、AT(ここでATとは、アシストタイムと称され、遊技の進行に伴い行われる演出の一態様であり、当選役に関する情報を遊技者に報知する演出のことである。)に関する情報や、メイン制御装置100の状態(ここでメイン制御装置100の状態とは、スロットマシンSの制御状態のうちの、役抽選手段120によって行われる役抽選の抽選態様の違いに基づくメイン制御装置100の内部状態(以下、メイン遊技状態という)のことである。)の移行に関する情報などがある。
サブ制御装置200の出力側には、図2に示すように、画像表示部70、電飾ランプ80及びスピーカ90が接続されている。
サブ制御装置200を構成するサブ基板には、図示しないが、演出に関するプログラムやデータが記憶されたROM、ROMに記憶されたプログラム等に基づいて演出の進行に関する制御を行うサブCPU、読み書き可能であって演出の進行に関する制御を行うためのデータ等を一時的に記憶するRAM、I/O等、種々の電子部品が備えられている。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、図2に示すように、サブ演出状態移行手段210及び演出実行制御手段220として機能する。
次いで、メイン制御装置100の機能について説明する。
メイン制御装置100は、上述のように、投入制御手段110、役抽選手段120、リール制御手段130、入賞判定手段140、払出制御手段150、メイン遊技状態移行手段160、AT制御手段170の各手段として機能するようになっている。
(投入制御手段110)
投入制御手段110は、メダル投入口5からのメダルの投入又はベットスイッチ10の操作(以下投入操作という)と、入賞判定手段140の判定結果に基づいて、1ゲームを行うためのメダルが掛けられた状態(ベット状態)を設定するためのものである。
具体的には、投入制御手段110は、メダル投入口5からメダルが投入され、メダルセンサ7Aがメダルを検出することに伴って、規定数を限度として、検出された数のメダルをベットされたメダルとして取り扱い、ベット状態を設定する。そしてベット数はベット表示部11に表示される。ここで規定数とは、1回のゲームで掛けることができるメダルの数であり、本実施の形態におけるスロットマシンSは規定数が3に設定されたいわゆる3枚掛け専用機である。また、規定数を超えてメダルが投入された場合には、所定数(50)を限度として、投入されたメダルがスロットマシンSに電子的に貯留(クレジット)されたものとして取り扱う。クレジット数はクレジット表示部12に表示される。なお、クレジット数が所定数に達した場合には、ブロッカー7Bが作動してメダル投入口5から投入されたメダルがキャンセルされるようになっている。
そして、投入制御手段110は、クレジットがされている状態でベットスイッチ10が操作されベットスイッチ10の操作信号が入力されることに伴って、規定数を限度として、クレジットメダルをベットされたメダルとして取り扱い、ベット状態を設定する。すなわち、ベットスイッチ10の操作信号の入力に伴い、クレジット表示部12に表示されている数値を規定数分だけ減じて表示するとともに、ベット表示部11に規定数のベット数を表示する。なお、本実施の形態では、ベットスイッチ10を1回操作するごとに最大規定数のメダル(3枚)がベットされるマックスベットスイッチとして機能するように形成されているが、ベットスイッチ10を1回操作するごとに1枚のメダルがベットされるようにしてもよい。あるいは、1回操作するごとに1枚のメダルがベットされるシングルベットスイッチを別に設けてもよい。
さらに、投入制御手段110は、入賞判定手段140が後述するリプレイの入賞を判定した場合には、前ゲームと同一のベット数で自動的にベット状態を設定する。投入制御手段110によって自動的にベット状態が設定されることを、再遊技の作動という。
(役抽選手段120)
役抽選手段120は、図3および図4に示すように、例えば「リプレイA」役であれば、これに対応付けられた所定の図柄組合せとして、回転リール61に付された図柄の「リプレイ」と、回転リール62に付された図柄の「リプレイ」と、回転リール63に付された図柄の「リプレイ」とが設定されているというように、回転リール61〜63に付されている各図柄による所定の図柄組合せが対応付けられた役について、当選か否かの役抽選を行うものであり、役抽選の結果、図4に示す役のいずれか、あるいは「ハズレ」といった所定の抽選結果を導出するものである。
そして、役抽選手段120は、図示しないが、乱数発生手段、乱数抽出手段、役抽選テーブル、判定手段及び当選状態設定手段を備えている。
乱数発生手段は、一定時間に所定(例えば0から65535)の数字を繰り返してカウントするループカウンタであり、乱数抽出手段は、スタートスイッチ20の操作信号を入力したタイミングで、ループカウンタのカウント値を読み取って記憶するものである。ループカウンタは乱数を発生しているわけではないが、ループカウンタのカウント値を乱数抽出手段が読み取ることにより、ランダムな数値を抽出できるので、便宜上乱数発生手段というものとする。役抽選テーブルは、ループカウンタがカウントする数値(乱数発生手段の発生可能な全乱数値)を全領域として各役についての当選領域を規定したものである。
判定手段は、乱数抽出手段の読み取ったカウント値と役抽選テーブルの当選領域とを照合し、カウント値が図4に示す各種役といった所定の当選領域に属する場合には当該当選領域に対応する当選を決定(当選の抽選結果を導出)し、カウント値が不当選の領域に属する場合には、「ハズレ」を決定(ハズレの抽選結果を導出)するものである。当選状態設定手段は、判定手段が当選を決定した場合に、当該当選に対応する当選フラグ(例えば、ボーナス当選に伴うボーナスフラグや、小役当選に伴う小役フラグ等)を成立させることにより当選状態を設定するものである。
(リール制御手段130)
リール制御手段130は、スタートスイッチ20及び停止スイッチ31〜33の操作信号に基づいて、回転リール61〜63の回転及び停止を制御するためのものである。リール制御手段130による回転リール61〜63の回転制御及び停止制御については後述する。
(入賞判定手段140)
入賞判定手段140は、停止スイッチ31〜33の操作によって回転リール61〜63が全て停止したときに、当該ゲームの結果(例えば、図4に示すベル、スイカA〜D、チェリーのように、入賞により、その役に対応した枚数(配当)のメダルが払い出される小役が入賞したか否か等)を判定するためのものである。
具体的には、回転リール61〜63が停止したときに所定の記憶部に記憶される停止図柄の情報に基づき、有効ラインL1〜L5上に揃った図柄の組合せが、所定の役に対応付けられたものか否かを判断する。そして、所定の役に対応付けられた図柄組合せが有効ラインL1〜L5上に表示されたと判断した場合には入賞と判定し、その判定結果情報を、払出制御手段150に送信する。
また、入賞判定手段140は、メイン制御装置100の内部状態であるメイン遊技状態を通常状態(ここで通常状態とは、例えば、工場出荷時や設定変更時のスロットマシンSの初期状態である)からRT状態(ここでRT状態とは、リプレイタイムと称され、役抽選でのリプレイの当選確率が、その基準となる前記通常状態と比して高くなっていたり、あるいは低くなっていたりというように通常状態とは異なっている状態であり、本実施の形態では通常状態よりもリプレイの当選確率が高い状態である)に移行させる契機として設定されている、メイン遊技状態の移行契機役(本実施の形態では「リプレイC」「リプレイD」)が入賞したと判定した場合には、その判定結果情報をメイン遊技状態移行手段160に送信するようになっている。
(払出制御手段150)
払出制御手段150は、入賞判定手段140の判定結果及び精算スイッチ40の操作に基づいて、ホッパーモータ3Bを作動させてホッパーユニット3からメダルを払い出させるものである。すなわち、入賞判定手段140が小役の入賞を判定した場合には、当該小役の入賞に応じたメダルを払い出させ、クレジットメダルが1以上ある場合に精算スイッチ40の操作信号を入力したときには、クレジットメダルとして貯留されているメダルを払い出させるようになっている。なお、入賞により払い出されるメダルを、クレジットメダルとして電子的に貯留し、クレジットを超過する払い出し分をホッパーユニット3から払い出させるようにしてもよい。
(メイン遊技状態移行手段160)
メイン遊技状態移行手段160は、メイン制御装置100の内部状態について、通常状態やRT状態等といった、予め設定された複数の状態間の移行を制御するものである。そして、メイン遊技状態移行手段160の制御に基づき、役抽選手段120がメイン遊技状態に応じた役抽選テーブルを取得して役抽選を行うことにより、例えば、メイン遊技状態として設定されたRT状態が発動するようになっている。そして、本実施の形態では、メイン遊技状態として前記の通常状態、RT状態の他に、ボーナス当選が持ち越されているボーナス成立状態(ボーナス内部中状態)及びボーナス遊技が行われているボーナス作動状態が設定されている。そして、本実施の形態では、この通常状態が本発明の第1遊技状態を構成し、RT状態が第2遊技状態を構成している。なお、本実施の形態では、説明の簡易化のため、図6に示すように、メイン遊技状態として、通常状態、RT状態、ボーナス成立状態、及びボーナス作動状態を設けたがこれに限定されない。特に、RT状態にあっては、機種仕様に応じて、例えば、通常状態よりもリプレイ確率が低いものや、通常状態とさほど変わらないリプレイ確率のものなど、複数のRT状態などを設けるようにしても良いことは言うまでもない。
(AT制御手段170)
AT制御手段170は、後述するリプレイの正解の打順(押し順)などといった内部抽選結果であって遊技者に有利になる情報の報知を行うATの開始及び終了等を制御する手段であり、ATに関する抽選について行うAT抽選手段171や、ゲーム数などについてカウントする回数管理手段172を備えている。
(役)
次いで、上述の役抽選手段120によって抽選される「役」について図4を参照しつつ説明する。
前記役としては、入賞により所定枚数のメダルが払い出される小役と、入賞により次ゲームにおいて投入操作を行うことなく再度の遊技を行えるリプレイと、入賞により次ゲームからボーナス遊技が行われるボーナスとを備えている。前記リプレイとしては、図4に示すように、「リプレイA」〜「リプレイD」の4個が設けられている。各リプレイには、回転リール61〜63に付されている、いずれかの図柄を組み合わせて構成される図柄組合せが対応付けられている。例えば、「リプレイA」には、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」の図柄組合せが対応付けられている。また、「リプレイC」には、「リプレイ・リプレイ・赤7」の図柄組合せが対応付けられており、「リプレイD」には、「リプレイ・リプレイ・BAR」の図柄組合せが対応付けられている。このように、「リプレイC」及び「リプレイD」には、ボーナス図柄(赤7及びBAR)を含む図柄組合せが対応付けられている。そして、4個のうちのいずれかのリプレイが入賞すると、次ゲームにおいて、投入操作を行うことなくスタートスイッチ20が操作可能となる。
前記小役としては、図4に示すように、「ベル」と、「スイカA」〜「スイカD」の4個のスイカと、チェリーとが設けられている。各小役には、回転リール61〜63に付されている、いずれかの図柄を組み合わせて構成される図柄組合せが対応付けられている。例えば、「ベル」には「ベル・ベル・ベル」の図柄組合せが対応付けられている。また、「スイカB」には、「スイカa・スイカa・スイカb」の図柄組合せが対応付けられており、「チェリー」には、「チェリー・ANY・ANY」の図柄組合せが対応付けられている(ここでANYとはいずれの図柄でもよい意味である)。そして、ベル及びスイカは入賞により9枚のメダルが払い出され、チェリーは入賞により1枚のメダルが払い出されるようになっている。
ボーナスとしては、図4に示すように、「CBB(チャレンジビックボーナス)1」及び「CBB2」の2つのボーナスが設けられている。ボーナスにも回転リール61〜63に付されている、いずれかの図柄を組み合わせて構成される図柄組合せが対応付けられており、「CBB1」には、「赤7・赤7・赤7」の図柄組合せが対応付けられており、「CBB2」には、「BAR・BAR・BAR」の図柄組合せが対応付けられている。そしてボーナスが入賞をすると、次ゲームからボーナス遊技としてのCBB遊技が開始されるようになっている。
上記CBB遊技は、役抽選の抽選結果にかかわらず、小役が当選状態になると共に、少なくとも1個の回転リールについて、後述するスベリコマ数が最大スベリコマ数よりも少ないコマ数以下となる特別遊技としてのCB遊技が連続して行われるものである。CB遊技は、1ゲーム消化で終了するものであり、CBB遊技では、CB遊技が無条件で開始され、1回のCB遊技が終了すると、再び無条件で次のCB遊技が開始される。そして、CBB遊技は、払い出しメダルの総数が予め定められた枚数を超えた場合に終了するようになっている。
(役抽選テーブル)
次いで、上述の役抽選手段120が備える役抽選テーブルについて図5を参照しつつ説明する。
本実施の形態における役抽選テーブルの概念図が図5に示してある。図5は、複数の役抽選テーブルに設定されている当選領域の有無を示したものであり、左欄に示した当選領域が含まれていることを丸印で表し、その当選領域が含まれていない場合には無印で表している。当選領域には不当選(ハズレ)も含まれる。
役抽選テーブルは、メイン遊技状態(図6参照)に応じて、複数種類が設けられている。具体的には、図5に示すように、通常状態において用いられる通常テーブルと、RT状態において用いられるRTテーブルと、ボーナス成立状態において用いられる内部中テーブルと、ボーナス作動状態に用いられるボーナステーブルとが設けられている。
各役抽選テーブルに設定されている当選の領域としては、単独の役から構成される当選領域である単独当選領域と、複数種類の役から構成される重複当選領域とがある。例えば、図5において、「ボーナスA」、「リプレイ1」の当選領域は、「CBB1」、「リプレイA」の単独当選領域である。一方、「リプレイ2」や「リプレイ3」、及び「リプレイ4」などの当選領域は、複数のリプレイの重複当選領域である。また、「ベル1」〜「ベル6」までの6個の当選領域(総称して打順ベルという)及び「ベル8」は、ベル役と複数のスイカ役の重複当選領域となっている。
ところで、上述した打順ベルである「ベル1」〜「ベル6」の6個の重複当選領域に対しては、3個の停止スイッチ31〜33に基づく3通りの操作順序(正解の打順)が、それぞれ割り当てられている。具体的には、「ベル1」「ベル2」の各当選領域に対しては、左側の停止スイッチ31を最初に操作する打順(左第一停止)が割り当てられている。また、「ベル3」「ベル4」の各当選領域に対しては、中央の停止スイッチ32を最初に操作する打順(中第一停止)が割り当てられている。「ベル5」「ベル6」の各当選領域に対しては、右側の停止スイッチ33を最初に操作する打順(右第一停止)が割り当てられており、その割り当てられている打順が、各当選領域の当選に対する正解の打順となる。そして、前記重複当選領域のいずれかが当選した場合、正解の打順で停止スイッチ31〜33が操作されたか否かによって、入賞し得る小役が変化するようになっているが、これについては後述する。
また、上述した「リプレイ2」、「リプレイ3」、及び「リプレイ4」については、当該重複当選領域のいずれかが当選した場合、前記した3通りの打順(右第一停止の他、中央の停止スイッチ32を最初に操作する打順(中第一停止)、左側の停止スイッチ31を最初に操作する打順(左第一停止))のうち、いずれの打順で停止スイッチ31〜33が操作されたかによって、入賞し得るリプレイが変化するようになっているが(以下、打順リプレイという)、これについての詳細も後述する。
また、図5では明示していないが、通常テーブル、RTテーブル、内部中テーブルにおける小役についての当選領域の全領域に対する割合(以下、当選確率という)は、それぞれに同等に設定されている。そして、通常テーブル、RTテーブル、内部中テーブルにおいて、全てのリプレイの当選確率の合算値(リプレイ確率)は、RTテーブルが最も高く、通常テーブルが最も低く、内部中テーブルがその中間に位置するように設定されている。例えば、通常テーブルでは、リプレイ確率が約1/7.3に設定されており、RTテーブルでは、リプレイ確率が約1/1.5に設定されており、内部中テーブルでは、リプレイ確率が約1/3に設定されている。これにより、メイン遊技状態がRT状態及びボーナス成立状態にある遊技では、新たなメダル投入なしでゲームを行える再遊技の回数が増えるとともに、小役の当選確率は変化しないので、通常状態での遊技と比して手持ちのメダルの目減りが少なくなるようになっており、特定のゲーム数間において投入した総メダル数に対する払い出された総メダル数(出玉率)の下限値(ベース)が通常状態のときよりも高くなっている。
ところで、スロットマシンSでは、出玉についての設定が設定1から設定6までランク分けされている。そして、この設定の設定値の違いにより、役抽選における役の当選確率が異なるようになっている。例えば、設定1よりも設定3、設定3よりも設定6(設定1<2<3<4<5<設定6)というように、設定値が大きくなるのに比例して、役が当選する確率も高くなり、想定払い出しメダル数が多くなるようになっている。そして、役抽選テーブルは、設定1〜6のそれぞれに対応して設けられており、設定が変更されたときには、設定値ごとに設けられた複数の抽選テーブルがまるごと変更されることになる。
(当選状態設定手段)
また、上記した当選状態設定手段は、前記役抽選手段120による役抽選の結果、小役が当選した場合には小役フラグ(例えば、ベルフラグ、スイカフラグなど)を成立させ、ボーナスが当選した場合にはボーナスフラグ(CBBフラグ)を成立させ、リプレイが当選した場合にはリプレイフラグを成立させる。また、複数の役から構成される重複当選領域が当選した場合には、当該領域に含まれる全ての役に対応する当選フラグを成立させる。小役フラグ及びリプレイフラグは当該フラグが成立した成立ゲームの1回限りでリセットされるが、ボーナスフラグは、当該ボーナスが入賞するまでリセットされない。即ち、小役、リプレイが当選した場合には当選状態(小役フラグやリプレイフラグ)が次ゲームに持ち越されないが、ボーナスが当選した場合には、当選状態(ボーナスフラグ)が次ゲーム以降に持ち越されるようになっている。
なお、上記した役抽選テーブルの構成や当選確率等は一例であって、上記した態様や数値に限定されるものではない。
(回転制御)
次いで、リール制御手段130による回転リール61〜63の回転制御及び停止制御について説明する。
リール制御手段130は、スタートスイッチ20の有効な操作信号を入力した場合に、リールモータM1〜M3を駆動させて回転リール61〜63を回転させるものである。すなわち、規定数のメダルがベットされている状態でスタートスイッチ20の操作信号を入力した場合には、前ゲームにおける回転リール61〜63の回転開始から一定時間(4.1秒、いわゆるウエイト時間)が経過していることを条件に、全ての回転リール61〜63を一斉に、あるいは所定の順番で回転開始させる。そして、全ての回転リール61〜63の回転速度が、停止スイッチ31〜33の操作を可能とするために予め設定された定常回転速度(例えば80rpm)に達すると、この定常回転速度を維持する定常回転を行わせるものとなっている。
(停止制御)
リール制御手段130は、リールセンサ2A(図2参照)の検出信号に基づき回転リール61〜63の回転角度を把握しつつ、停止スイッチ31〜33の作動時点(停止スイッチ31〜33の操作が検出された時点=停止操作のタイミング)での回転リール61〜63の回転角度から、有効ラインL1〜L5上に位置している図柄を特定すること(以下図柄参照という)ができるようになっている。そして、リール制御手段130は、停止操作がされた時点において所定位置(例えば上段位置)にある回転リール61〜63の図柄を基準図柄として、回転リール61〜63の回転角度が前記基準図柄を予め定められたコマ数(最大スベリコマ数、例えば4コマ)だけ回転方向に移動させたコマ数(引き込み可能コマ数、例えば5コマ)の範囲内となるように、回転リール61〜63を停止させることができる。
具体的には、前記基準図柄を所定位置(上段位置)に停止させてもよい場合には、停止操作のタイミングで、リールモータM1〜M3の駆動を停止させるための停止信号を出力してそのまま回転リール61〜63を停止させる。また、基準図柄を所定位置に停止させることによって有効ラインL1〜L5上に停止させてはいけない図柄が停止することとなる場合には、停止信号を出力するタイミングを遅らせて、有効ラインL1〜L5上からその図柄を蹴飛ばす蹴飛ばし処理を行う。また、前記引き込み可能コマ数の範囲内に、当選した役に対応付けられた図柄組合せを構成する図柄(当選図柄)が含まれている場合には、停止信号を出力するタイミングを遅らせて、有効ラインL1〜L5上にその当選図柄を引き込む引き込み処理を行う。
リール制御手段130は、これらの処理を、回転リール61〜63の停止位置候補を特定するためのあらかじめ定められた優先順位に基づいて、基準図柄から何コマ分回転させて回転リール61〜63を停止させるかを役抽選の結果及び停止操作のタイミングに応じて図柄ごとにテーブル上に規定した停止テーブルを用いて行う。
ところで、本実施の形態では、役についての優先順位が「リプレイ>小役>ボーナス」の順序で定められており、停止テーブルでは、ボーナスと小役が同時に当選している場合(ボーナス成立状態において小役が当選した場合)には小役に対応付けられた図柄組合せを優先的に有効ラインL1〜L5上に引き込み、ボーナスとリプレイが同時に当選している場合(ボーナス成立状態においてリプレイが当選した場合)には、リプレイに対応付けられた図柄組合せを優先的に有効ラインL1〜L5上に引き込むようになっている。したがって、ボーナス成立状態において、ボーナスに対応付けられた図柄組合せが優先的に引き込まれるのは、役抽選の結果が「ハズレ」の場合のみとなる。
さらに、上記停止テーブルとしては、引き込み可能コマ数の範囲内で当選図柄を有効ラインL1〜L5上に引き込み、当選図柄以外の図柄を有効ラインL1〜L5上から蹴飛ばすように、回転リール61〜63の停止位置が規定された当選図柄引き込みテーブルと、引き込み可能コマ数の範囲内で、いかなる役に対応する図柄組合せも有効ラインL1〜L5上に揃わないように、回転リール61〜63の停止位置が規定されたハズレテーブルとが設けられている。停止テーブルは、3個の回転リール61〜63にそれぞれ対応して設けられており、先に停止した回転リール61〜63の停止図柄に応じて、未停止の回転リール61〜63の停止テーブルが選択されるようになっている。
(重複当選領域当選時の停止制御)
次に、打順が設定された当選領域を含む重複当選領域が当選した場合の停止制御について詳述する。まず、打順ベルのいずれか、すなわち図5に示す「ベル1」〜「ベル6」のいずれかの当選領域が当選した場合の停止制御について説明する。
本実施の形態において、図3のリール図柄の配列のように、ベル役に対応する図柄組合せに含まれる図柄は、全ての回転リール61〜63において、最大スベリコマ数の範囲内で有効ライン上L1〜L5に引き込み可能な配置となっている。一方、スイカ役に対応するそれぞれの図柄組合せに含まれる図柄は、全ての回転リール61〜63において、最大スベリコマ数の範囲内であって、有効ライン上L1〜L5に引き込み可能となるように配置されているわけではない。つまり、停止操作のタイミングに応じて、有効ラインL1〜L5に引き込み可能な配置となっている。
そして、リール制御手段130は、役抽選により、「ベル1」などの所定の打順(「ベル1」は左第一停止)が設定されているベル役に関する重複当選領域に当選した場合には、停止スイッチ31〜33の操作態様に応じて、ベル役に対応する図柄の組合せか、スイカ役に対応する図柄の組合せか、他のいずれの役に対応付けられていない図柄の組合せであるブランクのいずれかを有効ラインL1〜L5上に停止表示させるように停止制御を行う。
具体的には、役抽選により「打順ベル」が当選した場合に、当選した当選領域に対して割り当てられている正解の打順で停止スイッチ31〜33が操作されると、停止操作のタイミングにかかわらず、スイカ役に対応する図柄(スイカa図柄、スイカb図柄)に優先して、ベル役に対応する図柄(ベル図柄)を有効ラインL1〜L5上に引き込んで、ベル役を入賞させる。一方、その正解の打順以外の打順(不正解の打順)で停止スイッチ31〜33が操作されると、当該操作のタイミングが、当選領域に含まれるいずれかのスイカ役に対応する図柄を有効ラインL1〜L5上に引き込み可能なものである場合には、ベル図柄に優先して、スイカ図柄を有効ラインL1〜L5上に引き込んで、そのスイカ役を入賞させることができる。しかし、当選領域に含まれるいずれのスイカ役のスイカ図柄も有効ラインL1〜L5上に引き込むことができない場合には、ブランクが有効ラインL1〜L5上に表示され、この場合には入賞とはならない。なお、本実施の形態でのブランクは、それが表示されることを契機にメイン遊技状態が移行する契機となる図柄組合せ(以下移行図柄組合せという)に設定されている。
このように、打順ベルが当選した場合、当該当選領域に設定された正解の打順で停止スイッチ31〜33が操作された場合には必ずベル役が入賞し、正解の打順で停止スイッチ31〜33が操作されなかった場合にはベル役は入賞せず、スイカ役が入賞するか、あるいは何の役も入賞しないようになっている。なお、本実施の形態では、図4に示すように、正解役(ベル役)と不正解役(スイカ役)の配当が同じ設定となっているが、不正解役は正解役よりも払い出しが少ないように設定してもよい。この場合には、不正解役についても、当選していれば必ず引き込める設定にしてもよい。
また、本実施の形態では、後述するサブ演出状態がAT演出状態である場合には、打順ベルの当選時に正解の打順が報知されるようになっているが、これについては後述する。
次に、打順リプレイが当選した場合の停止制御について説明する。
リール制御手段130は、役抽選により上述した打順リプレイである「リプレイ2」、「リプレイ3」、又は「リプレイ4」のいずれかが当選した場合には、停止スイッチ31〜33の操作態様に応じて、有効ラインL1〜L5上に停止表示させるリプレイに対応する図柄組合せが異なるものとなるように停止制御を行うようになっている。そして、これらの制御は、停止スイッチ31〜33の操作順に応じて設けられている停止テーブルを用いて行われる。
まず、「リプレイ2」の当選時に、左第一停止又は中第一停止で停止操作された場合には、他の図柄に優先してリプレイ図柄を有効ラインL1〜L5上に引き込んで停止させる制御が行われる(停止テーブルにおいてそのように停止位置が規定されている)。これにより、「リプレイA」に対応する図柄組合せである「リプレイ・リプレイ・リプレイ」(以下リプレイ揃いという)が表示されて、リプレイAが入賞する。リプレイ図柄は、全ての回転リール61〜63において最大スベリコマ数(4コマ)を超えるコマ数をあけずに配置されているので、「リプレイ2」の当選時に左第一停止又は中第一停止で停止操作された場合には、停止操作のタイミングにかかわらず、「リプレイA」が入賞する。
一方、「リプレイ2」の当選時に、右第一停止で停止操作された場合には、右側の回転リール63においてリプレイ図柄に優先してベル図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御が行われる。これにより、「リプレイB」に対応する図柄組合せである「リプレイ・リプレイ・ベル」が表示されて、「リプレイB」が入賞する。ベル図柄も、全ての回転リール61〜63において最大スベリコマ数を超えるコマ数をあけずに配置されているので、「リプレイ2」の当選時に右第一停止で停止操作された場合には、停止操作のタイミングにかかわらず、「リプレイB」が入賞するようになっている。
また、「リプレイ3」の当選時にあっても、左第一停止又は中第一停止で停止操作された場合には、上記と同様の停止制御が行われ、「リプレイA」が入賞するようになっている。一方で、「リプレイ3」の当選時に、右第一停止で停止操作された場合にあっては、赤7図柄を有効ラインL1〜L5上に引き込めるタイミングで停止スイッチ33が停止操作された場合に限り、赤7図柄を有効ラインL1〜L5上に引き込んで停止させる制御が行われるようになっている。これにより、赤7図柄を有効ラインL1〜L5に引き込めるタイミングで停止スイッチ33操作された場合にあっては、「リプレイ・リプレイ・赤7」が有効ラインL1〜L5上に表示されて「リプレイC」が入賞するようになっている。
さらに、「リプレイ4」の当選時にあっても、左第一停止又は中第一停止で停止操作された場合には、上記と同様の停止制御が行われ、「リプレイA」が入賞するようになっている。一方で、「リプレイ4」の当選時に、右第一停止で停止操作された場合にあっては、BAR図柄を有効ラインL1〜L5上に引き込めるタイミングで停止スイッチ33が停止操作された場合に限り、BAR図柄を有効ラインL1〜L5上に引き込んで停止させる制御が行われるようになっている。これにより、BAR図柄を有効ラインL1〜L5に引き込めるタイミングで停止スイッチ33操作された場合にあっては、「リプレイ・リプレイ・BAR」が有効ラインL1〜L5上に表示されて「リプレイD」が入賞するようになっている。
しかし、右第一停止であっても、赤7図柄及びBAR図柄を有効ラインL1〜L5上に引き込むことができないタイミングで停止スイッチ33が停止操作された場合には「リプレイC」及び「リプレイD」は入賞することはない。何故なら、リプレイ図柄は、全ての回転リール61〜63において、複数付されており、かつ、最大スベリコマ数の範囲内で有効ライン上L1〜L5に引き込み可能な位置に配置されている一方で、赤7図柄やBAR図柄は、図3に示すように、回転リール63上にそれぞれ1個しか付されていない。つまり、赤7図柄及びBAR図柄は、リプレイ図柄のように最大スベリコマ数の範囲内であって、停止操作のタイミングにかかわらず有効ライン上L1〜L5に引き込み可能となるように配置されているわけではない。そのため、いわゆる目押し(ここで目押しとは、特定の図柄を特定の有効ライン上に停止させるタイミングで停止スイッチ31〜33を停止操作することである)によって、有効ラインL1〜L5に引き込み可能なタイミングで停止操作された場合に限って「リプレイC」又は「リプレイD」が入賞するようになっている。
なお、「リプレイ3」及び「リプレイ4」の当選時に、赤7図柄又はBAR図柄を有効ラインL1〜L5上に引き込めないタイミングによって右第一停止で停止操作された場合(例えば、目押しの失敗または目押しが行われなかった場合)には、赤7図柄やBAR図柄の代わりにリプレイ図柄を有効ラインL1〜L5に引き込む制御が行われるようになっている。それに伴い、「リプレイA」が入賞するようになっている。つまり、右第一停止で停止操作された場合であっても、赤7図柄又はBAR図柄を有効ラインL1〜L5に引き込めない場合には「リプレイA」が入賞するようになっている。そして、本実施の形態において「リプレイC」及び「リプレイD」は、メイン遊技状態移行手段160がメイン遊技状態を移行させる移行契機役に設定されている。具体的には、図6に示すように、通常状態からRT状態へメイン遊技状態が移行する移行契機役に設定されている。
(メイン遊技状態の移行)
次いで、メイン遊技状態移行手段160によるメイン遊技状態の移行について図6を参照しつつ説明する。
本実施の形態におけるメイン遊技状態は、図6に示すように、通常状態、RT状態、ボーナス成立状態、及びボーナス作動状態を有して構成されている。通常状態は、スロットマシンSの工場出荷時などにおける状態であり、RT状態は、上述のように、役抽選でのリプレイの当選確率が通常状態よりも高い状態である。また、ボーナス成立状態は、ボーナスフラグが持ち越されている状態であり、ボーナス作動状態はボーナス遊技が行われている状態である。
本実施の形態では、後述するようにAT移行抽選に当選すると、演出がAT状態で、メイン遊技状態がRT状態であるART(アシストリプレイタイム)状態で遊技が行われるようになっていることから、例えば、通常状態滞在時にAT移行抽選に当選すると、この通常状態において、メイン遊技状態がRT状態に移行するまでの間、メイン遊技状態の移行待ちの状態となる(なお、この時のサブ演出状態は後述するようにAT状態である)。そして、役抽選にて「リプレイ3」又は「リプレイ4」が当選し、遊技者による停止スイッチ31〜33の停止操作により「リプレイC」又は「リプレイD」が入賞すると、メイン遊技状態移行手段160は、メイン遊技状態をRT状態へ移行させるようになっている(逆にいえば、「リプレイC」又は「リプレイD」が入賞しない限りメイン遊技状態がRT状態に移行することはなくARTの状態に移行することはない)。メイン遊技状態がRT状態へ移行するとART状態となり、当該状態で遊技が行われるようになっている。
そして、例えば、ART状態での遊技のときに(メイン遊技状態がRT状態にあるときに)役抽選によってボーナスが当選し、ボーナスが当選したゲームで当該ボーナスが入賞すると、メイン遊技状態移行手段160は、メイン遊技状態をRT状態からボーナス作動状態に移行させるようになっている。その一方で、当選したボーナスが入賞しなかった場合には、図6に示すように、メイン遊技状態をRT状態からボーナス成立状態へと移行させ、その後、ボーナスが入賞したのに伴ってメイン遊技状態をボーナス成立状態からボーナス作動状態へ移行させるようになっている。このように、ART状態でボーナスが当選すると、メイン遊技状態がRT状態以外の状態に移行することになり、それに伴いART状態での遊技が中断されることになる(つまりはART状態が解除されることになる)。また、メイン遊技状態が通常状態にあるときに、ボーナスが当選したときも上述と同様に、メイン遊技状態移行手段160は、ボーナスが当選したゲームでボーナスが入賞したときは、通常状態からボーナス作動状態へメイン遊技状態を移行させ、ボーナスが入賞しなかったときはボーナス成立状態に移行させた後、ボーナスが入賞したときにボーナス成立状態からボーナス作動状態にメイン遊技状態を移行させるようになっている。
そして、メイン遊技状態がボーナス作動状態に滞在しているときに、ボーナス遊技の終了条件(例えば、予め設定された枚数を超えるメダルの払い出し)に該当した場合、メイン遊技状態移行手段160は、メイン遊技状態をボーナス作動状態から通常状態に移行させるようになっている。即ち、ボーナス遊技の終了に伴い、メイン遊技状態が通常状態に移行するようになっている。そして、上述のように、ART状態での遊技中にボーナスが当選した場合にあっては、ボーナス遊技終了に伴ってメイン遊技状態が通常状態に移行した後、再びART状態に復帰するため、通常状態において、メイン遊技状態がRT状態に移行するのを待機している状態となる。そして、「リプレイC」又は「リプレイD」の入賞によって、再びメイン遊技状態がRT状態に移行することでART状態に復帰し、中断していたART状態での遊技が再開されるようになっている。
また、RT状態滞在時において、打順ベルの当選に基づきブランクが有効ラインL1〜L5に表示された場合には、メイン遊技状態移行手段160は、図6に示すように、メイン遊技状態を通常状態へ移行させるようになっており、メイン遊技状態はRT状態から通常状態に移行するようになっている。
なお、メイン遊技状態移行手段160によるメイン遊技状態の移行に伴い、役抽選手段120がメイン遊技状態に応じた役抽選テーブルを取得して役抽選を行うことにより、通常状態、RT状態、ボーナス成立状態、及びボーナス作動状態の各状態が発動するようになっている。また、メイン遊技状態移行手段160は、設定変更が行われた場合に、メイン遊技状態を通常状態へ移行させるようにしてもよく、設定変更によってはメイン遊技状態を移行させないようにしてもよい。
(AT抽選手段171)
次いで、AT制御手段170によって行われるATに関する制御について説明する。
上述のようにAT制御手段170は、AT抽選手段171及び回数管理手段172を備えており、AT抽選手段171は、ATに関する抽選(後述するAT移行抽選や上乗せ抽選など)を行うものである。そして、AT抽選は、AT抽選用の乱数と、AT抽選用の抽選テーブル(AT移行抽選テーブル及び上乗せ抽選テーブル)を用いて、役抽選と同様の手法で行われるようになっている。
AT移行抽選は、後述するサブ演出状態が通常演出状態である場合において、サブ演出状態をAT演出状態へ移行させるか否かを抽選により決定するものである。換言すれば、演出としてのATを実行させるか否を抽選に基づき決定するものである。そして、AT移行抽選に当選すると、AT演出状態の終了条件として、つまりは、ATが実行される遊技区間(以下、AT遊技区間という)としての所定のゲーム数が決定されるようになっており、本実施の形態では、AT遊技区間として、50回(ゲーム)がAT遊技区間のゲーム数(以下、ATゲーム数という)として設定されるようになっている。なお、本実施の形態でのAT遊技区間では、主に、メイン遊技状態がRT状態にあるARTの状態で遊技が行われる仕様になっている。
上乗せ抽選は、ATゲーム数について、増加させるか否か、及び増加させるATゲーム数を、抽選により決定するものである。そして、本実施の形態では、チェリーが役抽選で当選したのを契機として、上乗せ抽選及び上述のAT移行抽選が行われるようになっている。
(回数管理手段172)
回数管理手段172は、ATゲーム数の設定や、ATゲーム数の上乗せついて管理するものであり、回数管理手段172は、ATカウンタ172aを備えている。
(ATカウンタ172a)
ATカウンタ172aは、AT遊技区間でのゲーム数をカウントするものである。具体的には、本実施の形態においてAT移行抽選に当選した場合に、ATカウンタ172aは、ATゲーム数を最低保障回数(本実施の形態では50回)分だけ設定して記憶し、ART状態となってから(即ち、AT遊技区間においてメイン遊技状態がRT状態へ移行してから)、ATカウンタ172aの記憶値をゲーム開始ごとに1ずつ減算するようになっている。なお、ART状態での遊技中において、例えば、遊技者が誤ってブランクを表示させてメイン遊技状態をRT状態から通常状態に移行(転落)させてしまった場合でも、ATカウンタ172aは、ゲーム数の消化に伴ってその記憶値を減算するようになっている。即ち、RT状態からの転落によってART状態からAT状態での遊技となったとしても、ゲーム数の消化に伴い記憶値を減算するようになっている。
また、AT遊技区間中に上乗せ抽選に当選した場合には、ATカウンタ172aの記憶値に上乗せされるゲーム数についての数値を加算する。これにより、ATゲーム数が上乗せされ、ART状態での遊技区間が延長される。そして、ATカウンタ172aの記憶値が、ゲーム数の消化に基づく減算によって「0」になった場合には、後述するサブ演出状態移行手段210によって通常演出状態への移行が決定される。即ち、AT遊技区間が終了する。なお、ATカウンタ172aの記憶値が「0」になったか否かの判定は1ゲーム終了時毎に行うようになっている。
ところで、本実施の形態では、AT遊技区間中にボーナスが入賞した場合、ATカウンタ172aは、その記憶値を保持してボーナス遊技中にATゲーム数の減算を行わないようになっている。しかし、役抽選でボーナスが当選し、ボーナスフラグが持ち越されている状態では、ATカウンタ172aは記憶している記憶値を減算するようになっている。つまりは、メイン遊技状態がボーナス作動状態にあるときはATゲーム数について減算されないが、メイン遊技状態がボーナス成立状態にあるときは、1ゲーム消化する度にATゲーム数が1回ずつ減算されるようになっている。なお、ボーナス作動状態であってもATゲーム数が減算されるようにしてもよい。
次いで、サブ制御装置200の機能について説明する。
サブ制御装置200は、上述のように、サブ演出状態移行手段210及び演出実行制御手段220の各手段として機能するようになっている。
(サブ演出状態移行手段210)
サブ演出状態移行手段210は、スロットマシンSの制御状態のうちの、演出の実行態様の違いに基づく演出状態について、複数の状態間の移行を制御するものである。そして、サブ演出状態移行手段210の制御に基づき、演出実行制御手段220がサブ演出状態に応じた演出実行処理を行うことにより、所定のサブ演出状態が発動するようになっている。
(演出実行制御手段220)
演出実行制御手段220は、画像表示部70や電飾ランプ80やスピーカ90等の演出装置の作動を制御するものである。そして、演出実行制御手段220は、図示しない演出決定手段の決定に基づき、ROMに記憶されている演出データをもとに、演出装置を用いて遊技の進行に伴い様々な演出を実行するようになっている。演出実行制御手段220による制御に基づき行われる演出としては、例えば、遊技を盛り上げるための演出の他、所定の打順をナビするATとしてのナビ演出などがある。具体的には、「ベル1」などの打順ベルや、「リプレイ2」などの打順リプレイが役抽選で当選した際に、正解の打順(例えば、「ベル1」の当選時は「左−−」、「リプレイ2」の当選時は「−−右」などの画像)を画像表示部70に表示したり、正解の打順の音声をスピーカ90から出力したりすることで行うようになっている。
また、本実施の形態にあっては、ナビ演出として上記打順をナビする打順ナビ以外にも特定の図柄を狙って停止操作すべきことを報知する図柄ナビも演出実行制御手段220の制御によって実行されるようになっている。例えば、AT移行抽選の当選に伴いメイン遊技状態がRT状態に移行するまでの間の移行待ち状態での役抽選において、「リプレイ3」が当選したのに伴い、メイン遊技状態の移行契機役である「リプレイC」を入賞させるために図柄ナビを行うようになっている。具体的には、遊技者に赤7図柄を狙って目押しさせるため、画像表示部70に赤7図柄の画像を表示したり、例えば、「右のリールに赤7を狙え」などの音声についてスピーカ90から出力したりすることで行われるようになっている。
(サブ演出状態の移行)
次いで、サブ演出状態移行手段210によるサブ演出状態の移行について図7を参照しつつ説明する。
本実施の形態におけるサブ演出状態は、図7に示すように、大きく分けて、通常演出状態、AT演出状態、転落待機状態、及びボーナス演出状態から構成されており、AT演出状態は、準備中演出状態、及びART演出状態に分けられる。
AT演出状態は、演出としてのATが実行されるサブ演出状態であり、そのうちART演出状態は、AT演出状態であってメイン遊技状態がRT状態又はボーナス成立状態である場合のサブ演出状態であり、準備中演出状態は、AT演出状態であってメイン遊技状態が通常状態又はボーナス成立状態である場合のサブ演出状態である。転落待機状態は、ART演出状態の終了後(ATカウンタ172aが「0」となった後)に滞在するサブ演出状態であって、メイン遊技状態がRT状態から通常状態へ移行するまでの待機期間としてのサブ演出状態である。そして、ボーナス演出状態は、メイン遊技状態がボーナス作動状態である場合のサブ演出状態であり、通常演出状態は、上記のいずれにも該当しないサブ演出状態である。
そして、サブ演出状態移行手段210は、上述したAT制御手段170の決定に基づき、サブ演出状態の移行を制御する。具体的には、初期状態(工場出荷時又は設定変更時)においては、サブ演出状態は通常演出状態に設定されている。そして、通常演出状態(メイン遊技状態は通常状態)において、AT移行抽選に当選すると、サブ演出状態移行手段210は、サブ演出状態を準備中演出状態へ移行させる(メイン遊技状態は通常状態のままである)。準備中演出状態においては、例えば、メイン遊技状態をRT状態に移行させるべく、メイン遊技状態の移行契機役として設定された「リプレイC」や「リプレイD」を入賞させるために、「リプレイC」に対応付けられている図柄組合せ(「リプレイ・リプレイ・赤7」)や「リプレイD」に対応付けられている図柄組合せ(「リプレイ・リプレイ・BAR」)を狙って停止操作すべき旨の情報を報知するATとしての演出(図柄ナビ)や、「ベル」を入賞させるための正解の打順を報知するATとしての演出(打順ナビ)などが行われるようになっている。これらの演出は、通常演出状態では行われないため、通常演出状態に比べて準備中演出状態の方が、リプレイ確率の高いRT状態に移行しやすく、この点で、準備中演出状態は、通常遊技の状態よりも遊技者にとって有利と言える。
そして、準備中演出状態において、メイン遊技状態がRT状態に移行した場合(「リプレイC」又は「リプレイD」が入賞した場合)には、サブ演出状態移行手段210は、サブ演出状態をART演出状態へ移行させるようになっている。ART演出状態においては、上述のように、打順ベルや打順リプレイの当選時にベルやリプレイを入賞させるための正解の打順が報知されるナビ演出が行われる。また、サブ演出状態移行手段210は、通常演出状態、AT演出状態においてボーナスが入賞した場合には、サブ演出状態をボーナス演出状態へ移行させるようになっている。そして、サブ演出状態移行手段210は、通常演出状態又は転落待機状態においてボーナスが入賞した場合に、ボーナス遊技終了後、サブ演出状態を通常演出状態へ移行させるようになっている。また、サブ演出状態移行手段210は、準備中演出状態又はART演出状態においてボーナスが入賞した場合に、ボーナス遊技終了後、サブ演出状態を準備中演出状態へ移行させるようになっている。
そして、ART演出状態において、設定されたATゲーム数が消化された場合(ATカウンタ172aの記憶値が「0」になった場合)には、サブ演出状態移行手段210は、サブ演出状態を転落待機状態へ移行させるようになっている。なお、サブ演出状態が転落待機状態へ移行した際には、メイン遊技状態はRT状態のままとなっている。即ち、ART状態での遊技が終了し、メイン遊技状態がRT状態で通常の遊技が行われることになる。
そして、本実施の形態では、サブ演出状態が転落待機状態である場合には、ナビ演出が行われないようになっている。したがって、ナビ演出が行われないことにより、いずれブランクが表示されて、メイン遊技状態はRT状態から通常状態へ移行(転落)することとなる。そして、メイン遊技状態が通常状態へ移行した場合には、サブ演出状態移行手段210は、サブ演出状態を通常演出状態へ移行させるようになっている。また、サブ演出状態がART演出状態であるときに、メイン遊技状態が通常状態へ移行した場合、サブ演出状態移行手段210はサブ演出状態を通常演出状態へ移行させるようにしてもよいし、このような場合でもAT演出状態を維持するようにしてもよい。前者の場合にはATカウンタ172aが初期化(0クリア)されてAT演出状態が終了し、後者の場合にはATカウンタ172aが「0」になるまでナビ演出が行われるようにすることかできる。また、ATカウンタ172aが「0」になった時のメイン遊技状態がボーナス成立状態であった場合には、サブ演出状態が転落待機状態に移行した後であって、所定のゲーム数(例えば10回)消化後、転落待機状態から通常演出状態にサブ演出状態を移行させてもよく、また、転落待機状態に移行させることなくAT演出状態から通常演出状態に演出状態を移行させてもよく、または、ボーナスが入賞するまでAT演出状態を継続するようにしてもよい。
(スロットマシンSの作動)
上記構成を有するスロットマシンSの、メイン制御装置100の制御に基づく処理について説明する。
ここで、メイン制御装置100は、基本的に、回転リール61〜63の回転中や入賞によるメダルの払い出し中、あるいは再遊技の作動中には、ベット操作(メダルの投入又はベットスイッチ10の操作)を無効としている。すなわち、メダルセレクター7をメダルキャンセル状態にし、ベットスイッチ10の操作を無効としている(操作信号を受け付けない、あるいは受け付けても無視する。以下同様)。また、回転リール61〜63の回転中はもちろんのこと、回転リール61〜63が停止していてもベットがされていない状態では、スタートスイッチ20の操作を無効とし、所定のウエイト時間が経過するまでは、スタートスイッチ20の操作に基づく回転リール61〜63の回転開始を保留する。すなわち、ウエイト時間の経過前にスタートスイッチ20の操作信号を入力しても、ウエイト時間が経過するまではリールモータM1〜M3に駆動信号が出力されないようになっている。ただし、スタートスイッチ20の操作信号に基づく役抽選処理は行われ、ウエイト時間の経過後、回転リール61〜63は再度のスタートスイッチ20の操作なしに回転開始する。また、回転リール61〜63が停止している場合はもちろんのこと、回転リール61〜63の回転開始後、回転速度が定常回転速度に達し、かつ全ての回転リール61〜63についてスタートインデックスが検知されて図柄参照が可能な状態となるまでは、停止スイッチ31〜33の操作を無効としている。
図8は、メイン制御装置100の制御に基づく1ゲームにおける遊技制御処理を示す。
スロットマシンSは、規定数のメダルがベットされ(Step(以下、単にSという)100でYes)、スタートスイッチ20がONとなると(S101)、役抽選が行われるようになっている(S102)。なお、図示はしていないが、スタートスイッチ20がONとなったときの遊技がART状態である場合には、ATカウンタ172aに記憶されているATゲーム数についての記憶値を1つ減算するATカウンタ減算処理が行われるようになっている。また、役抽選において、AT移行抽選や上乗せ抽選の抽選契機役であるチェリーが当選すると、各種抽選が行われるようになっている。AT移行抽選に当選した場合には、演出としてのATが実行されるようになっており、上乗せ抽選に当選した場合には、ATゲーム数が上乗せされるようになっている。
その後、回転リール61〜63の回転開始処理が行われ(S103)、いずれかの停止スイッチ31〜33がONとなった場合には(S104でYes)、対応する回転リール61〜63について回転停止処理が行われる(S105)。
全ての回転リール61〜63が停止するまでS104〜S105が繰り返され(S104〜S106)、全ての回転リール61〜63が停止した場合(S106でYes)には、入賞判定処理及び判定結果に応じた処理が行われる(S107)。当該処理として、例えば、小役が入賞したと判定された場合には当該小役対応するメダルを払い出す払い出し処理が行われ、メイン遊技状態の移行契機となっている遊技結果(「リプレイC」又は「リプレイD」の入賞やブランクの表示)が発生した場合にはメイン遊技状態の移行処理などが行われて、1ゲームにおける遊技制御処理が終了する。
また、本実施の形態にあっては、上述のように、AT移行抽選に当選すると、ART状態で遊技が行われるようになっている。ART状態で遊技を行うためには、メイン遊技状態をRT状態に移行させる必要があり、メイン遊技状態がRT状態に移行するためには、その移行契機役として設定されている「リプレイC」又は「リプレイD」を入賞させる必要がある(図6参照)。
「リプレイC」「リプレイD」については、上述のように、「リプレイ3」「リプレイ4」の当選時に右第一停止で停止スイッチ33を操作するとともに、赤7図柄、BAR図柄を有効ラインL1〜L5に引き込めるタイミングで停止操作しなければ入賞することはないようになっている。つまりは、本実施の形態においてメイン遊技状態をRT状態に移行させるためには、役抽選で「リプレイ3」又は「リプレイ4」が当選した時に、左第一停止か、中第一停止か、右第一停止かの打順を選択する(正解の打順は右第一停止)とともに、右第一停止で停止スイッチ33を操作する際には、2つのボーナス図柄のうちから、赤7図柄か、BAR図柄かの選択を行い、さらには、赤7図柄又はBAR図柄を有効ラインL1〜L5上に引き込めるタイミングで停止スイッチ33を目押し操作する必要がある。このように、メイン遊技状態をRT状態に移行させるためには、3択(左、中、右)の打順から右第一停止で停止スイッチ31を操作するとともに、2択(赤7図柄又はBAR図柄)のボーナス図柄のうちから何れかの図柄を有効ラインL1〜L5に引き込み可能なタイミングで、停止スイッチ33を目押し操作しなければならないようになっている。
そして、本実施の形態において、AT移行抽選に当選後にあっては、3択の正解打順及び2択のボーナス図柄に関し、上述のようにナビ演出によって遊技者に報知されるようになっていることから、当該ナビ演出に従った停止操作を行うとともに、赤7図柄又はBAR図柄を有効ラインL1〜L5に引き込めるタイミングで目押しを行えば、「リプレイC」または「リプレイD」を入賞させることができる。それに伴い、メイン遊技状態がRT状態に移行し、ARTの状態で遊技を進行することができるようになっている。ただし、AT演出状態以外では、上述のようにナビ演出が行われないことから、通常時の遊技(ATが行われていない遊技)において、「リプレイC」や「リプレイD」が役抽選で当選したことについて認識したうえで、上述の3択の打順に正解するとともに、2択の図柄選択に正解し、かつ、目押し操作で赤7図柄を有効レインL1〜L5上に停止させるのは困難なものとなっている。つまりは、ナビ演出のない通常時に自力で「リプレイC」又は「リプレイD」を入賞させることは困難なものとなっている。
(まとめ)
以上のように、本実施の形態では、役抽選で「リプレイ3」、又は「リプレイ4」が当選した際に、3択の打順に正解するとともに、2択の図柄選択を行い、さらには、選択図柄である赤7図柄やBAR図柄を有効ラインL1〜L5上に引き込めるタイミングで停止スイッチ33を目押し操作を行うと、「リプレイC」、「リプレイD」が入賞して、メイン遊技状態がRT状態に移行するようになっている。換言すれば、打順や図柄選択に正解するだけでなく、赤7図柄やBAR図柄を有効ラインL1〜L5に引き込めるタイミングで、停止スイッチ33を目押し操作することで移行契機役(「リプレイC」「リプレイD」)が入賞するようになっている。従って、例えば、打順が正解するだけで(目押しを必要としないで)入賞する役がRT状態への移行契機役に設定されている場合と比して、通常時の遊技における、メイン遊技状態が通常状態からRT状態へ移行してしまう確率を抑えることができる。
これにより、例えば、打順が正解するだけで入賞する役がメイン遊技状態の移行契機役として設定されているため、メイン遊技状態が本RT状態(ART遊技を行う際に滞在するRT状態)に頻繁に移行するのを防止すべく複数のRT状態が設けられ、さらには、通常状態から本RT状態へ移行するまでに、複数のRT状態を段階的に移行する(例えば、通常→RT1→RT2(本RT))ように設定されたスロットマシンと比して、通常状態から本RT状態へ移行するまでに経由するRT状態の数を少なくすることができる(本実施の形態では本RT状態のみである)。この結果、メイン遊技状態が本RT状態に移行するまでの移行期間を抑えることができる。即ち、AT移行抽選に当選してから、実際にART状態で遊技が開始されるまでの期間(メイン遊技状態がRT状態に移行するまでの移行待ち期間(準備中期間))を短くすることができる。
より具体的には、上述の本RT状態であるRT2に移行するまでにRT1を経由するように設定されたスロットマシンを例にして説明すると、例えば、通常状態での役抽選において、RT1への移行契機役の当選確率が1/7.3に設定され、また、RT1での役抽選において、本RT状態であるRT2への移行契機役の当選確率が1/7.3に設定されている場合にあっては、通常状態から本RT状態へ移行するまで約14.6ゲーム(通常からRT1の移行まで約7.3ゲームが必要で、RT1からRT2の移行まで約7.3ゲームが必要)の移行期間が必要となるが、上述のように、打順などのうえに所定のタイミングで目押しを行うことにより移行契機役が入賞するようにすることで、本RT状態に移行するまでに経由するRT状態の数を抑えれば、本実施の形態のように、通常状態から本RT状態へ直接移行させることができ(通常→RT2)、上述の例でいえば、通常状態から本RT状態への移行期間を約7.3ゲームに抑える(短くする)ことができる。この結果、AT移行抽選の当選から、ART状態での遊技が開始されまでの期間が長くなることによって、例えば、遊技者がストレスを感じることを防止することができる。
また、本実施の形態では、上述のように、通常状態からRT状態へ移行し難くなっているで、例えば、頻繁に通常状態からRT状態にメイン遊技状態が移行してしまうスロットマシンと比して、通常の遊技における役抽選でのリプレイの当選回数を抑えることができ、通常の遊技における出玉率のベースを抑えることができる。
(変形例)
なお、本発明は、上述した本実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形も含むものである。以下、本実施の形態の変形例について説明する。ただし、以下に説明する変形例については、既に説明した本実施の形態と異なる点についてのみ説明するものとし、同一の構成については同一の符号を付してその説明は省略するものとする。
本実施の形態では、メイン遊技状態の移行契機役として設定された「リプレイC」や「リプレイD」についての打順として、右第一停止が設定されたがこれに限らず、右第一停止又は中第一停止としてもよい。つまりは、左第一停止、中第一停止、右第一停止という3択のうちから1つの打順を選択するようにしたがこれに限らない。例えば、停止スイッチ31〜33の打順として、「左(左側の停止スイッチ31)→中(中央の停止スイッチ32)→「右(右側の停止スイッチ33)」「左→右→中」「中→左→右」「中→右→左」「右→左→中」「右→中→左」という6通りの打順(6択)のうちから1つ以上の打順を「リプレイC」や「リプレイD」の正解打順として設定し、正解の打順で停止スイッチ31〜33が操作された場合に「リプレイC」や「リプレイD」が入賞するようにしてもよい。つまりは、メイン遊技状態の移行契機役について設定する打順について自由に設定することができる。
また、本実施の形態では、メイン遊技状態をRT状態に移行させる際に、赤7図柄及びBAR図柄の2つの図柄(2択)のうちから1つの図柄を選択することで、移行契機役である「リプレイC」「リプレイD」を入賞させるようにしたがこれにかぎらない。例えば、図9に示すように、4種類のボーナス図柄(赤7、白7、白BAR、黒BAR、)が最大スベリコマ数である4コマ間隔で回転リール630に付されるとともに、本実施の形態と同様に、各種ボーナス図柄を含む図柄組合せ(例えば、「リプレイ・リプレイ・赤7」「リプレイ・リプレイ・白7」「リプレイ・リプレイ・白BAR」「リプレイ・リプレイ・リプレイ黒BAR」)が対応付けられ、且つ、それぞれ当選領域の異なる4個のリプレイを設定する。そして、それら4個のリプレイの全てをメイン遊技状態がRT状態へ移行する移行契機役に設定し、メイン遊技状態をRT状態に移行させる際には、その4種類のボーナス図柄のうち(4択のうち)のいずかを選択して移行契機役であるリプレイを入賞させるようにしてもよい。このように、移行契機役を入賞させるための目押しを行う際に選択する図柄の数(例えば、2択、3択、4択など)を自由に設定することができる。なお、上述の本実施の形態、及び本変形例において、移行契機役に対応付けられた図柄組合せについてはボーナス図柄を含むように構成したがこれに限らない。これは、移行契機役を入賞させるための目押しを行い易く(狙い易く)するため、他の図柄よりも大きく形成されたシンボル図柄としてのボーナス図柄を選択したものであって、例えば、ベル図柄など、その図柄を自由に設定することができる。
また、本実施の形態では、例えば、「リプレイC」を入賞させる際には、回転リール63に付された赤7図柄を(「リプレイD」はBAR図柄を)有効ラインL1〜L5上に引き込むように目押し操作を1回するようにしたがこれに限らない。例えば、「リプレイC」に対応付けられる図柄組合せを「BAR・BAR・赤7」というようにボーナス図柄のみで構成し(例えば「リプレイD」は「赤7・赤7・BAR」)、全ての図柄について目押し操作を行うことで「リプレイC」が入賞するようにしてもよい。つまりは、各停止スイッチ31、32、33について3回目押し操作するようにしてもよく、移行契機役を入賞させるに必要な目押しを行う回数を自由に設定することができる。
このように、メイン遊技状態の移行契機役を入賞させるために必要な目押しの回数や、打順の選択数や、目押しを行う際に狙う図柄の選択数について自由に変更して組み合わせることができる。そして、例えば、打順6択で図柄選択4択、更には、各停止スイッチ31、32、33において図柄4択の目押しが必要(即ち、目押しを3回)とするなど、それらの数を増やすことで、移行契機役(「リプレイC」「リプレイD」)が入賞する確率を変えることができる。つまりは、打順選択数、図柄選択数、目押し回数を多くするほどメイン遊技状態を通常状態からRT状態に移行する確率をより抑える(移行し難くする)ことが可能となる。
また、本実施の形態では、メイン遊技状態が移行する移行契機をリプレイの入賞やブランクの表示としたがこれに限らず、例えば、ベルやチェリーなどの小役の入賞や、チャンス目などと称される特定の出目の表示などを移行契機としてもよく、自由に設定することができる。
また、本実施の形態では、RT状態と、非RT状態である通常状態とを設け、通常の遊技におけるメイン遊技状態を、第1遊技状態としての通常状態に滞在するようにしたがこれに限らない。例えば、RT2と当該RT2よりもリプレイ確率の低いRT1というRT状態を複数設け、通常の遊技では、第1遊技状態としてRT1にメイン遊技状態が滞在するようにしてもよい。つまりは、非RT状態である通常状態には、設定変更時などの初期状態にあるときにのみ滞在するようになっており、例えば、この通常状態中にベルなどの所定の小役を取りこぼした際の図柄組合せ(とりこぼし出目)の表示を契機にRT1に移行するなど、容易に(直ぐに)RT1に移行することで、専ら、通常の遊技ではRT1に滞在するようにしてもよく、または、通常の遊技ではRT1に常時滞在するようにして通常状態を設けなくてもよい。即ち、本発明の第1遊技状態及び第2遊技状態のいずれともRT状態で構成してもよい。
また、本実施の形態では、役抽選でチェリーが当選すると、AT移行抽選が行われ、AT移行抽選に当選するとART状態での遊技や上乗せ抽選について行い得るようにしたがこれに限らない。例えば、有利区間及び通常区間の2つの区間を設定すると共に、その何れかの区間で遊技が行われるように設定する。そして、AT移行抽選や上乗せ抽選、ART状態での遊技は、有利区間に限って行われるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、AT遊技回数の上限をAT遊技区間の終了条件としたがこれに限らない。例えば、入賞によるメダルの払い出し枚数や、投入したメダルと払い出されたメダルの差枚数、停止スイッチ31〜33の打順を報知するベルナビの実行回数の上限を終了条件としてもよい。即ち、終了条件を様々な条件に設定することができる。この場合には、ATカウンタ172aは、ベルナビの実行回数やメダルの払い出し枚数や差枚数をカウントとし、また、上乗せ抽選では、終了条件となる枚数の上乗せやベルナビの上乗せを決定する。
また、本実施の形態では、RT状態を1つ設け、メイン遊技状態が通常状態に滞在しているときに、サブ演出状態が準備中演出状態に滞在するようにしたこれに限らない。例えば、図6に示すRT状態に代えて、RT1と、このRT1とリプレイ確率が異なるRT2とを設けるなど、RT状態を複数設定する。そして、メイン遊技状態がRT1に滞在しているときに準備中演出状態に滞在し、メイン遊技状態がRT2に移行するのに伴いサブ演出状態がART演出状態に移行するようにしてもよい。ここで、RT1からRT2への移行条件としてはリプレイなどの所定役の当選、あるいはこの当選による所定の図柄組合せ(その役が表示されずにばらばらの場合も含む)を契機として移行するようにしても良く、この場合、RT1に滞在してから所定役が当選するまでの間の演出状態が、ART準備中演出状態となる。
また、図6における通常状態に代えて、通常状態とはリプレイ確率の異なるボーナス終了RTを設け、このRT状態中にベルなどのとりこぼし出目の表示を契機に、このボーナス終了RTを終わらせて、通常状態や別のRTに移行するようにしてもよい。
なお、本発明は、上述のスロットマシン以外の遊技機にも応用できる。例えば、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いてスロットマシンと同様の遊技を行わせるパロット遊技機などにも応用できるものである。
S スロットマシン(遊技機) L1〜L5 有効ライン 1 制御装置(制御手段) 20 スタートスイッチ 31〜33 停止スイッチ 61〜63 回転リール 120 役抽選手段 130 リール制御手段 160 メイン遊技状態移行手段(遊技状態移行手段)

Claims (1)

  1. 外周面に複数の図柄が付された複数の回転リールと、
    複数の前記回転リールを回転させるスタートスイッチと、
    回転中の前記回転リールを停止させる複数の停止スイッチと、
    遊技の進行を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    所定の図柄組合せが対応付けられた、リプレイを含む複数の役について当選か否かの役抽選を行う役抽選手段と、
    前記スタートスイッチの操作信号の入力に基づき前記回転リールの回転を制御し、前記停止スイッチの操作信号の入力に基づき回転中の前記回転リールの停止を制御するリール制御手段と、
    前記役抽選手段の抽選態様の違いに基づく複数の遊技状態間で前記遊技状態を移行させる制御を行う遊技状態移行手段と、を備え、
    前記遊技状態としては、少なくとも、第1遊技状態と、前記第1遊技状態と前記役抽選での前記リプレイの当選確率が異なる第2遊技状態とが設定されており、
    前記リール制御手段は、複数の前記役のうち特定の役が前記役抽選で当選した際に、特定の順序で、且つ、所定のタイミングで前記停止スイッチが操作された場合に、前記特定の役に対応付けられた図柄組合せを有効ライン上に表示させるようになっており、
    前記遊技状態移行手段は、前記遊技状態が前記第1遊技状態に滞在している時に、前記特定の役に対応付けられた図柄組合せが前記有効ライン上に表示されると、前記遊技状態を前記第1遊技状態から前記第2遊技状態に移行させる、
    ことを特徴とする遊技機。
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"「忍魂〜暁ノ章〜」,「[忍魂〜暁ノ章〜]日直島田の優等生台み〜つけた♪[新台最速実践][忍魂3]」,日", YOUTUBE[ONLINE][VIDEO], JPN7021005583, 12 May 2017 (2017-05-12), ISSN: 0004668459 *

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