JP2019027270A - 連続繊維補強より線の定着具 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属スリーブに相当する部材を使用せずに、施工現場においても製造可能なため製造コストが安く、定着具として充分に機能する連続繊維補強より線の定着具を提供する。
【解決手段】構造物に連続繊維補強より線2を定着させる連続繊維補強より線の定着具1において、多数の連続繊維を束ねた素線(20,21)が複数本より合されて成形された連続繊維補強より線2の任意の区間を解撚して、解撚した解撚区間の素線同士の隙間に、経時硬化材5を充填して硬化させることにより、連続繊維補強より線2の一般部4の径D1より拡径させて径D2に拡大した解撚拡径部3を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、多数の連続繊維を束ねた素線をより合せた連続繊維補強より線をコンクリート構造物に定着させる連続繊維補強より線の定着具に関するものである。
従来、鉄筋コンクリート構造物に対して鉄筋を定着させる技術として、あるいはプレストレスコンクリート構造物に対して緊張材を定着させる技術としては、大別して2つの方法が知られている。1つ目の方法は、鉄筋コンクリート構造物に鉄筋を定着させる技術であり、鉄筋端部をU字状やL字状に曲げ加工してその支圧力と鉄筋表面の付着力で鉄筋コンクリート構造物に定着させる方法である。2つ目の方法は、プレストレス用の緊張材としてPC鋼より線をコンクリート構造物に定着させる技術であり、プレストレスコンクリート構造物の緊張端部、あるいは定着端部に設置された定着板とクサビ定着を組み合わせる定着方法である。
コンクリート構造物に鉄筋に代わる補強材として連続繊維補強材を定着させる場合と、プレストレスコンクリート構造物に、緊張材としてのPC鋼より線に代わる連続繊維補強材を定着させる場合について、従来の定着方法と類似の2つの方法が知られている。なお、ここで連続繊維補強材とは、炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維などの連続繊維を、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネイト樹脂、塩化ビニル樹脂などの樹脂で束ねて一体化した複合材料であるFRP補強材のことを指している(FRP:Fiber-Reinforced Plastics(繊維強化プラスチック))。
しかし、1つ目の方法では、鉄筋コンクリート構造物に鉄筋を使用する場合は、直線状の鉄筋を曲げ加工機(ベンダー)で容易にU字状やL字状に曲げ加工をすることにより鉄筋定着を行ってきた。これに対して、鉄筋に代わる補強材として連続繊維補強材を使用する場合は、直線状の連続繊維補強材から曲げ加工することは極めて手間が掛かるという問題があった。即ち、直線状の連続繊維補強材から曲げ加工するには、製造工場にある専用の加工設備を用いて、熱加工する前の直線状の連続繊維補強材をフック形状の成形型に嵌め込んで熱処理を行う必要があるという問題があった。そのため、別途の加工時間が必要であり、加工コストも極めて高価となっていた。
一方、2つ目の方法では、前述のように、緊張材としてPC鋼より線を使用する場合は、定着板とクサビ方式の定着具の組み合わせが一般的である。これに対して、緊張材として連続繊維補強材を使用する場合は、金属スリーブと、その内部に樹脂接着剤を充填して樹脂の付着抵抗力を期待する定着装置、あるいは金属スリーブとその内部に膨張性セメント系グラウト材などの膨張性充填材を充填して、その膨張圧による摩擦力により定着を期待する定着装置が一般的であった。しかし、この場合、腐食しないという連続繊維補強材の利点を享受するには、腐食抵抗性が非常に優れている、高価で高性能のステンレス製スリーブを使用することが必要であった。このため、コストアップの要因となるという問題があった。その上、連続繊維補強材は、連続繊維からなる素線のせん断強度及びせん断剛性が低いために金属スリーブや膨張圧などによる横方向からの締め付け力により断裂のおそれがあり、定着加工には品質管理が安定する工場製作に限定されるなどの問題があった。
特許文献1には、PC鋼より線の端部を構造物に定着する圧着定着構造が開示されている。この特許文献1に記載の圧着定着構造は、PC鋼より線の外周に装着されたインサートを圧縮して圧着するものであり、PC鋼より線の素線間に個体粒子が配されて、これら素線間の摩擦力を増大させる個体粒子を有することが特徴である。
しかし、特許文献1に記載の圧着定着構造のPC鋼より線の代わりに、緊張材として連続繊維補強材を使用する場合は、次のような問題があった。即ち、前述のように、連続繊維補強材は、連続繊維からなる素線自身のせん断強度及びせん断剛性が低いために、圧着により素線が破断するおそれが高く、PC鋼より線のように圧着できないという問題があった。
さらに、特許文献2には、連続繊維補強材の定着に関する発明として高強度繊維複合材ケーブルの端末定着方法が開示されている。この特許文献2に記載の高強度繊維複合材ケーブルの端末定着方法は、連続繊維補強材である高強度繊維複合材ケーブル1にスリーブ2を通して、スリーブ2内部に膨張性充填材8を充填させて、膨張性充填材8の膨張圧による摩擦で定着するものである。
しかし、前述のように、腐食しないという連続繊維補強材の利点を享受するには、スリーブの材料として腐食抵抗性が非常に高い高価で高性能なステンレス材料を使用する必要があり、コストアップの要因となるという問題があった。その上、連続繊維からなる素線自身のせん断破壊やせん断変形に伴う切断を防止するためには、スリーブの径や長さを大きくする必要があり、定着長を短くして定着具のコンパクト化を達成することが困難であるという問題もあった。
特許文献3には、より線状の連続繊維補強材3をプレキャスト壁高欄1の補強材として使用し、プレキャスト壁材4の貫通孔4a内に挿入される部位の一部のよりを解いて定着補強部3cを形成し、その定着補強部3cのよりを解いた複数の素線の先端部分を、結束具を用いて芯材の周りに束ねることによって提灯状とした道路橋防護柵が開示されている。
この特許文献3に記載の道路橋防護柵では、より線状の連続繊維補強材3のよりを解いて提灯状として貫通孔4a内に収容し、その後、セメント系充填材5を充填硬化させて定着補強部3cとして機能させるものである。特許文献3の定着強度が増大する理由として、「より線状の連続繊維補強材3のよりを解いた部位において、芯材3d、素線3e同士の間に隙間ができるとともに径が広がるため、プレキャスト壁材4の貫通孔4a内に充填されるセメント系充填材5との付着面積が増大し、連続繊維補強材3の定着強度が高くなる。」と説明している。また、セメント充填材に関しては、「貫通孔4a内に充填されるセメント系充填材5としては、高強度、流動性、早強性を有するモルタルが用いられる。」と説明している。これらの説明から、特許文献3における定着補強部3cの周囲や内部には、流動性の高いセメント系充填材が空隙なく満たされることを前提としていることが分かる。しかし、出願人らの研究により、連続繊維補強材より線をモルタルではなく、通常の粗骨材が配合されているコンクリート中に定着させるには、特許文献3に記載の方法ではコンクリートが定着補強部3cの隙間に完全に充填されることはなく、期待する付着力を発揮することができないために、定着効果が機能しないという問題が新たに確認された。
また、特許文献3の方法では、より線状の連続繊維補強材3のよりを解いた部位の隙間の内部には、予め充填されているものがなく空洞のままなので、特許文献3で説明しているところの定着補強部3cの両端に対して、緊張力に相当する引張力を与えると、定着補強部3cは消失してしまい、緊張後にセメント系充填材5を充填しても定着具としての機能を得ることはできない問題がある。つまり、特許文献3の定着具は、鉄筋コンクリート構造物中の鉄筋定着としての役割に限定するものである。
特開2004−183325号公報 特開2005−076388号公報 特開2017−115485号公報
そこで、本発明は、前述した問題に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、金属スリーブに相当する部材を使用せずに、施工現場においても製造可能なため製造コストが安く、鉄筋コンクリート中の鉄筋に相当する連続繊維補強より線を引張補強材として利用した場合の引張補強材端部の定着具として、さらに連続繊維補強より線を緊張材として利用した場合の定着後に緊張する固定端部定着具として、また、定着前に緊張する緊張端部定着具として、従来の定着具よりは著しくコンパクトな形状とすることが可能で、さらに定着する周囲のセメント系材料としては、セメントモルタルやセメントグラウト、あるいは通常のコンクリート材料等に限定されることなく、連続繊維補強より線をコンクリート構造物中に多種多様な目的に応じて幅広く定着することができる定着具を提供することにある。
請求項1に記載の連続繊維補強より線の定着具は、多数の連続繊維を束ねた素線が複数本より合されて成形された連続繊維補強より線と、前記連続繊維補強より線の任意の区間の複数本の前記素線を解撚した単数又は複数の解撚区間の前記素線同士の隙間に、経時硬化材が充填されて硬化することにより前記連続繊維補強より線の前記解撚区間以外の一般部の径より拡径させた単数又は複数の解撚拡径部と、が備えられていることを特徴とする。
請求項2に記載の連続繊維補強より線の定着具は、請求項1に記載の連続繊維補強より線の定着具において、前記解撚拡径部の前後が、それ以上解撚しないように結束されていることを特徴とする。
請求項3に記載の連続繊維補強より線の定着具は、請求項1又は2に記載の連続繊維補強より線の定着具において、前記解撚拡径部の長さは、前記一般部の直径の5倍以上であることを特徴とする。
請求項4に記載の連続繊維補強より線の定着具は、請求項1ないし3のいずれかに記載の連続繊維補強より線の定着具において、前記解撚拡径部の最大径は、前記一般部の直径の1.2倍以上であることを特徴とする。
請求項1〜4に記載の発明によれば、予め、素線を解撚し、その解撚区間における素線同士の隙間に、経時硬化材を充填して硬化させて解撚拡径部を形成するので、素線とコンクリートとの間の付着力が増大するだけでなく、解撚拡径部における外径が拡大することのよる周囲のコンクリートからの支圧抵抗力が新たに増大して、連続繊維補強より線に作用する引張力に対抗できるだけの定着力を有することができる。従来の連続繊維補強材における定着補強部においては、素線同士の間に定着相手の材料が確実に充填されることを考慮して、定着できる周囲の材料が、流動性の高いモルタルやグラウトに限定されていた。つまり、請求項1〜4記載の発明では、定着する周囲の材料は、モルタルやグラウトに限定されることがなく、粗骨材を配合した通常のコンクリート材料に対して、安定的な定着性能を提供することが可能である。
請求項1〜4に記載の発明によれば、予め、素線を解撚し、その解撚区間における素線同士の隙間に、経時硬化材を充填して硬化させて解撚拡径部を形成するので、連続繊維補強より線を緊張材として使用する場合に、固定端部定着具としてコンクリート中に定着して緊張する適用方法と、緊張端部の途中に解撚拡径部を設けて、緊張後にその解撚拡径部が緊張端部定着具として機能させる適用方法が可能となる。
請求項1〜4に記載の発明によれば、予め、素線を解撚し、その解撚区間における素線同士の隙間に、経時硬化材を充填して硬化させて解撚拡径部を形成するので、ポストテンション緊張法における、固定端部定着具としても、また緊張端部定着具としても適用することができる。さらに、これら両方の用途とも、定着具がコンクリート構造物内部に定着されるので、定着具が外部との接触がないための防錆対策やテロ対策の必要がない。一方、従来のPC鋼より線や連続繊維補強より線の定着端部は、定着板とクサビ定着の組合わせの場合や、定着板と膨張材スリーブ定着の場合では、定着装置が定着端部の外側に突出しているために、定着装置内部に対するオイルシールなどの防錆対策が必要であり、テロ対策にはこれといった対策法がないのが現状である。
また、請求項1〜4に記載の発明によれば、従来の定着具ように、金属スリーブに相当する部材や、工場等で連続繊維補強より線を型に嵌め込んで熱処理して曲げ加工する必要がなく、施工現場においても定着具の製造が可能なため製造コストを安くできる。その上、金属スリーブに相当する部材が必要ないため、連続繊維補強より線をロール状で運搬することができるので、運搬効率が高く輸送コストも低減することができる。
その上、請求項1〜4に記載の発明によれば、連続繊維補強より線の任意の区間に解撚拡径部を形成することができるため、定着位置が連続繊維補強より線の端部に限定されず、設計の自由度が向上する。
特に、請求項2に記載の発明によれば、解撚拡径部の前後が、それ以上解撚しないように結束されているので、解撚拡径部の形状管理を正確に行うことができ、また経時硬化材の充填作業をスムーズに行え、作業効率が向上させることができる。
特に、請求項3に記載の発明によれば、解撚拡径部の長さが一般部の直径の5倍以上であるので、定着長を短くすることができ、連続繊維補強より線の定着具のコンパクト化を達成することができる。
特に、請求項4に記載の発明によれば、解撚拡径部の最大径が一般部の直径の1.2倍以上あるので、定着力が向上し、確実に定着アンカーとしての機能を発揮させることができる。
本発明の第1実施形態に係る連続繊維補強より線の定着具の構成を示す連続繊維補強材より線の軸方向と直交する方向に見た側面図である。 図1のI−I断面図である。 図1のII−II断面図である。 変形例1に係る連続繊維補強より線の軸方向と直交する断面図である。 変形例2に係る連続繊維補強より線の軸方向と直交する断面図である。 本実施形態に係る連続繊維補強より線の定着具の定着メカニズムを説明する説明図である。 本発明に係る連続繊維補強より線の定着具の引抜実験における引抜荷重と抜出し変位との関係を表すグラフである。 本発明の実施形態に係る連続繊維補強より線の定着具の製造方法の各工程を示す工程説明図である。 本発明の第2実施形態に係る連続繊維補強より線の定着具の構成を示す連続繊維補強より線の軸方向に直交する方向に見た側面図である。 本発明の第3実施形態に係る連続繊維補強より線の定着具の構成を示すより線の軸方向と直交する方向に見た側面図である。 本発明の第1実施形態に係る連続繊維補強より線の定着具をPCa床版同士の間詰めコンクリート部分に適用した場合を示す鉛直断面図である。
以下、本発明に係る連続繊維補強より線の定着具及びその製造方法を実施するための一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<連続繊維補強より線の定着具>
[第1実施形態]
先ず、図1〜図6を用いて、本発明の第1実施形態に係る連続繊維補強より線の定着具について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る連続繊維補強より線の定着具の構成を示す連続繊維補強より線の軸方向と直交する方向に見た側面図である。また、図2は、図1のI−I断面図であり、図3は、図1のII−II断面図である。
図1〜図3に示すように、第1実施形態に係る連続繊維補強より線の定着具1(以下単に定着具1という)は、連続繊維補強より線2と、その連続繊維補強より線2の任意の区間に形成された解撚拡径部3など、から主に構成された解撚型定着具である。
(連続繊維補強より線)
連続繊維補強より線2は、多数の連続繊維を束ねた直径が5mm程度の略円形断面からなる素線(20,21)が複数本(図示形態では7本)より合されて成形された連続繊維補強より線からなる構造用ケーブルである。本実施形態に係る素線は、直径5μm〜7μm程度の多数(数万本程度)の炭素繊維を熱硬化性樹脂でバインドして束ねた、いわゆるCFRP(Carbon Fiber-Reinforced Plastics)素線である。つまり、本発明に用いる連続繊維補強より線2は、素線がより合されたロープ状であり、解撚することができる構造であることを前提としている。
勿論、本発明に係る連続繊維は、炭素繊維に限られず、アラミド繊維やガラス繊維であっても構わない。要するに、連続繊維は、所定の引張強度を有する長尺の連続する繊維であればよい。しかし、炭素繊維とすることにより、引張強度2690N/mm2程度となり、PC鋼線と比べても極めて高強度な補強材あるいは緊張材とすることができる。
また、熱硬化性樹脂は、セメント系充填材のアルカリ性に対して強いエポキシ樹脂やビニルエステル樹脂が好ましい。なお、素線は、熱硬化性樹脂の代わりに熱可塑性樹脂でバインドして束ねることも可能である。この熱可塑性樹脂としては、ポリカーボネイト樹脂やポリ塩化ビニル樹脂等が挙げられる。
本実施形態に係る連続繊維補強より線2は、図2に示すように、軸方向の中心に設置される1本の心線20と、その心線20の周りにより合された6本の側線21の計7本の素線からなる。このため、連続繊維補強より線2は、よった線の曲げ方向に剛性の違いのない構造的にバランスのとれたケーブルとなっている。なお、本実施形態に係る連続繊維補強より線2の直径(D1)は、7.5mm〜19.3mm程度である。
但し、本発明に係る連続繊維補強より線は、図4に示すように、軸方向の中心に設置される1本の心線20と、その心線20の周りにより合された18本の側線21の計19本の素線からなる変形例1に係る連続繊維補強より線2’としてもよい。
図4は、変形例1に係る連続繊維補強より線の軸方向と直交する断面図である。
また、図5に示すように、本発明に係る連続繊維補強より線は、軸方向の中心に設置される1本の心線20と、その心線20の周りにより合された36本の側線21の計37本の素線からなる変形例2に係る連続繊維補強より線2”としてもよい。
図5は、変形例2に係る連続繊維補強より線の軸方向と直交する断面図である。
このとき、変形例1に係る連続繊維補強より線2’は、直径(D1)が20.5mm〜28.5mm程度となり、変形例2に係る連続繊維補強より線2”は、直径(D1)が35.5mm〜40.0mm程度となる。要するに、本発明に係る連続繊維補強より線の直径(D1)の範囲は、7.5mm〜40.0mm程度の範囲が好ましい。
(解撚拡径部)
解撚拡径部3は、図1、図3に示すように、前述の連続繊維補強より線2の任意の区間の長さLに亘り側線21をなだらかな提灯状に解撚して形成された隙間に、経時硬化材5が充填されて硬化させて形成されている。この解撚拡径部3は、連続繊維補強より線2の一般部4の直径D1より拡径(外径を拡大)した部位である。なお、解撚拡径部3の形成方法は、後述の連続繊維補強より線の定着具1の製造方法で詳述する。
ここで、解撚とは、前述の連続繊維補強より線2において、心線20を除く、側線21のよりを解いて側線21同士の間隔を広げることを指している。また、一般部4とは、長さLの解撚した区間(解撚区間)を除く部分であり、一般部4の直径D1とは、前述の連続繊維補強より線2そのものの外径を指している。
本実施形態に係る定着具1に用いる経時硬化材5は、エポキシ樹脂、細骨材などからなる樹脂モルタルや、急結性セメント、合成樹脂、細骨材、水などからなるポリマーセメントモルタルや、急結性セメント、無収縮材、硅砂、水などからなるグラウトセメントモルタルなどが好ましい。勿論、本発明に係る経時硬化材は、充填時にある程度の流動性を有し、所定時間後に硬化する材料であれば、素材の種類に限定されず適用できることは云うまでもない。但し、経時硬化材の強度は、定着具1を定着させる周囲のコンクリートの圧縮強度(設計基準強度)以上であり、好ましくは2〜5N/mm2程度高い方が望ましい。経時硬化材の圧縮強度を、定着具1を定着させる周囲のコンクリートの圧縮強度よりも大きくする理由は、解撚拡径部において圧縮強度の高いコアを有することにより周囲のコンクリートからの支圧抵抗力を確実に受けることができるためである。本実施形態に係る経時硬化材5は、硬化後の強度が30〜80N/mm2程度のものが使用されている。
また、図1に示す、解撚区間の長さL、即ち、解撚拡径部3の長さLは、定着具の目的によって変化する。つまり、連続繊維補強より線を従来の引張鉄筋の代用品として適用する場合には、連続繊維補強より線の定着具の定着能力を連続繊維補強より線の保証破断荷重まで保証する必要はなく、その60%程度で十分である。その場合には解撚拡径部3の長さLは、一般部4の直径D1の5倍〜20倍の範囲であることが好ましい。一方、連続繊維補強より線を緊張材として利用する場合には、連続繊維補強より線の定着具の定着能力を連続繊維補強より線の保証破断荷重まで保証する必要がある。その場合には、解撚拡径部3の長さLは、一般部4の直径D1の7倍〜20倍の範囲であることが好ましい。このように従来の定着具に比較すると、定着長を短くすることができ、連続繊維補強より線の定着具のコンパクト化を達成することができる。
図3に示す、解撚拡径部3の最大径D2は、連続繊維補強より線を前記載の引張鉄筋の代用品として利用する場合には、一般部4の直径D1の1.2倍〜2.6倍が好ましく。一方、連続繊維補強より線を前記載の緊張材の代用品として利用する場合も、一般部4の直径D1の1.2倍〜2.6倍が好ましい。このように従来の定着具に比較すると、定着具の横幅を小さくすることができ、連続繊維補強より線の定着具のコンパクト化を達成することができる。
なお、解撚拡径部3の前後は、連続繊維補強より線2がそれ以上解撚し、側線21のよりが解けていかないようにインシュロック(登録商標)などの結束バンド6で結束されている。このため、連続繊維補強より線の定着具の形状管理を正確に行うことができ、信頼性の高い定着具として製品化することができる。
勿論、結束バンド6は、結束線(焼き鈍した細い鉄線)などの他の結束具であっても結束することは可能である。但し、結束バンド6は、インシュロック(登録商標)などの樹脂材からなる結束具であれば、防錆上好ましい。
<定着具の定着メカニズム>
次に、図2、図3、及び図6を用いて、前述の定着具1の定着メカニズムについて説明する。図6は、定着具1の定着メカニズムを説明する説明図である。
第1実施形態に係る定着具1の定着メカニズムは、主に、2つの要素から構成されている。1つ目の要素である定着メカニズム1は、前述のように側線21のよりを解いて経時硬化材5を充填硬化させることで、定着具1の解撚拡径部3の最大径D2が一般部4の直径D1の1.2倍以上大きくなっている点である。これによって、図6に示すように、定着具1が周囲のコンクリートCから引張力、あるいは緊張力Tに対抗する支圧抵抗力Bを受けるために、定着具1の定着効率が増大するメカニズムである。支圧抵抗力Bを発生させることができるのは、解撚拡径部3の経時硬化材5の圧縮強度が、周囲のコンクリートCの圧縮強度以上であるために経時硬化材5が変形や圧縮破壊することがないためである。
2つ目の要素である定着メカニズム2は、側線21のよりを解いて経時硬化材5を充填硬化させることで、解撚拡径部3におけるコンクリートCと接触する表面積が増えることによる付着力Aが増大することと、さらに図2に示す一般部4の側線21同士の間隔より、図3に示す解撚拡径部3の側線21同士の間隔が広がっており、経時硬化材5の外表面と側線21により形成される凹凸が著しくなることで、コンクリートCとの機械的付着力Aが増大する、これら両者の効果により、結果として、定着具1の定着効率が増大する。
<検証実験>
次に、表1、表2、図7を用いて、本発明の定着効果を確認するために行った検証実験について説明する。
(引抜実験1)
先ず、前述の定着具1と同様の炭素繊維の連続繊維補強より線をコンクリートに定着させた供試体から炭素繊維のより線を引き抜く、引抜実験1を実施した。本引抜実験1では、前述の定着具1と同様の7本の素線からなる直径D1=15.2mmの連続繊維補強より線(保証破断荷重Pg=270kN)を使用した。解撚拡径部3の最大径D2は、一般部4の直径D1の1.2〜2.6倍とした。また、供試体のコンクリート部分は、断面形状を500mm×500mmとし、長さを470mmとした。また、圧縮強度は、56N/mm2の比較的高強度のコンクリートを使用した。解撚拡径部3以外の連続繊維補強より線部については、ビニールテープ+グリース塗布により付着カットした。また、解撚拡径部3への経時硬化材5として圧縮強度が70N/mm2のグラウトセメントモルタルを使用した。
そして、供試体の連続繊維補強より線は、解撚拡径部3の長さLが、一般部4の直径D1の5.0倍〜11.8倍の11種類の定着具1の供試体と、定着効率を比較するために解撚加工しない定着長を直径D1の11.8倍とした基準供試体の合計で12種類の供試体を作成した。
引抜実験1では、各供試体の最大引抜荷重Pm(kN)を測定するとともに、保証破断荷重Pg(kN)に対する比率(荷重比Pm/Pg)を求めた。また、連続繊維補強より線2の中心にある1本の心線20を、定着具1の先端から5mm程度突出させ、コンクリート供試体端面から突出させて、これにより、定着具1の引抜荷重に連動した抜出し量を測定した。結果を次表1に示す。
表1に示すように、引抜実験1は、非解撚の基準供試体(定着長L=180.0mm)(非解撚)と種々の形状パラメータを変化させた解撚供試体(解撚1〜解撚11)と比較できるように実験結果をまとめた。最大引抜き荷重時(Pm時)の抜出し量について基準供試体を基準にその比率を示した結果から、いずれの定着具1の供試体は、抜出し量が小さく、定着具としての満足できる性能を示していることが分かる。また、最大引抜き荷重時(Pm時)の見かけ付着応力を、拡径部の直径を一般部の直径D1とみなした付着面積から求め、非解撚の基準供試体と比較した結果、いずれの定着具1の供試体は、見かけ付着応力が非解撚の基準供試体よりも大きいことが分かった。これらの結果から、解撚拡径部3の長さLは、一般部4の直径D1の5倍以上あれば、その定着効果が発揮できることが分かる。また、解撚拡径部3の最大径D2は、一般部4の直径D1の1.2倍以上あれば、その定着効果が発揮できることが分かる。
(引抜実験2)
引抜実験2では、解撚拡径部3へ充填する経時硬化材5(ポリマーセメントモルタル、圧縮強度=74N/mm2)を充填するケースと、充填しないケースについて比較の引抜実験をおこない、経時硬化材5の定着効果への影響を調べた。使用した連続繊維補強より線は直径D1=15.2mm(保証破断荷重Pg=270kN)である。コンクリート供試体の断面形状は150mm×150mmで、20mmの付着カットを設け、コンクリート圧縮強度は71N/mm2である。
解撚拡径部3の最大径D2は、一般部4の直径D1の1.5倍とした。また、供試体の連続繊維補強より線は、解撚拡径部3の長さLが、一般部4の直径D1の10倍(L=152mm)、15倍(L=228mm)、20倍(L=304mm)となる3種類の供試体を作成した。引抜実験2の結果を、次表2に示す。
引抜実験2の結果から、経時硬化材を解撚拡径部3に充填して、所定の強度が発現してから引抜実験を行ったケースの結果は、引抜実験1の結果と、ほぼ同様の傾向を示す結果となった。一方、解撚拡径部に経時硬化材を充填しないケースについては、引抜荷重が大幅に低下する結果となった。これは、空洞の解撚拡径部3を有する連続繊維補強より線の周囲にコンクリートを打設しても、コンクリートの最大骨材径が20mmであるために、解撚拡径部内部にコンクリートが十分に充填されることがなく、内部に空隙を残す結果となった。その結果、解撚拡径部3の本来の役目を果たすことができなくなったものと判断される。つまり、解撚区間の連続繊維補強より線の素線同士の隙間に、経時硬化材が充填されて硬化していることが、不可欠であることが分かる。
(引抜実験3)
次に、引抜実験3について説明する。引抜実験3は、引抜実験1で実施した非解撚の基準供試体、解撚10、および解撚11の供試体に対して、引抜荷重と抜出し変位との関係を比較したものである。
引抜実験3では、非解撚で定着部の長さを180mmとした基準供試体に対して、解撚10は、D2/D1=2.3、L/D1=10.7とし、また解撚11は、D2/D1=2.6、L/D1=11.8とした。
図7は、引抜荷重と抜出し変位との関係を表すグラフである。非解撚の基準供試体の抜出しは、引抜荷重が50kN付近で発生し始める。一方、解撚10と解撚11の供試体の場合は、引抜荷重が100kN付近まで抜出し変位が発生しない。また、非解撚の基準供試体は、最大引抜き荷重に達するまでの20mm程度抜出しているが、解撚供試体は、2mm〜4mm程度で、非常に小さい。以上の比較から、経時硬化材5を有する解撚拡径部3の定着具1は、優れた定着性能を有することが分かる。
<連続繊維補強より線の定着具の製造方法>
次に、図8を用いて、本発明の実施形態に係る連続繊維補強より線の定着具の製造方法について説明する。前述の定着具1を製造する場合を例示して説明する。
(1)解撚工程
先ず、本実施形態に係る定着具の製造方法では、連続繊維補強より線2の任意の区間の側線21を解撚する解撚工程を行う(図8の1段目から2段目参照)。
具体的には、作用する引張力に応じて解撚する解撚区間の長さLを設定し、連続繊維補強より線2が撚られている方向と逆の方向に撚り戻すことにより、心線20及び側線21の間に経時硬化材5を充填する隙間を形成する。このとき、心線20は解撚拡径部の軸を形成する役目があるので、心線20を曲げないような注意をする。
また、図8に示すように、連続繊維補強より線2の端部側ではない解撚区間の外側となる一般部4の端部は、インシュロック(登録商標)などの結束バンド6で結束していてもよい。それ以上一般部4のよりが戻るのを防ぎ、後工程の経時硬化材5の注入作業をスムーズに行うためである。
(2)結束工程
次に、本実施形態に係る定着具の製造方法では、前工程で解撚した解撚区間の両端を結束する結束工程を行う(図8の3段目参照)。
具体的には、解撚区間の前後をインシュロック(登録商標)などの結束バンド6で結束する。作用する引張力に応じて設定した解撚拡径部3の長さLを確保するとともに、後作業の作業効率を向上させるためである。勿論、前工程で一般部4の端部を結束した場合は、連続繊維補強より線2の端部側を結束バンド6で結束するだけとなる。
(3)経時硬化材充填工程
経時硬化材の充填工程の準備として、解撚区間の周囲を、ブルーシートやビニールシートのようなシートにより包み込んでシート型枠7を形成し、経時硬化材が漏れ出さないようにする。このシート型枠7は、上部を開口して、経時硬化材が上から充填できるようにしておく。次に、本実施形態に係る定着具の製造方法では、解撚区間にエポキシ樹脂などの樹脂モルタルを注入する経時硬化材充填工程を行う(図8の4段目参照)。
一つの例としては、図8に示すように、注射器形状の充填器50に経時硬化材5である樹脂モルタルを入れて、その充填器50の充填口を解撚区間内に差し入れて樹脂モルタルを充填し、硬化させる。
なお、前述のように、経時硬化材5として、グラウトセメントモルタルやポリマーセメントモルタルなど初め流動性を有し、所定時間後に硬化する材料であれば使用することができる。但し、経時硬化材の強度は、定着具1を定着させるコンクリートの圧縮強度(設計基準強度)と同等かそれ以上が好ましい。
養生期間が経過して、この経時硬化材5が硬化すると、図1、図3に示した状態となり、本実施形態に係る定着具の製造方法による定着具1の作成作業が終了する。
<連続繊維補強より線の定着具及びその製造方法の作用効果>
次に、前述の定着具1の作用効果について、従来の連続繊維補強より線の定着具や従来のPC鋼より線の定着具などの既往技術と比較しつつ説明する。
(1)前述の定着具1及びその製造方法によれば、定着具1は、連続繊維補強より線2の側線21が柔軟であるために、特別な機械や装置を必要としないで解撚し、それにより形成された隙間に経時硬化材5を充填することができる。このため、定着具1の製造(作成)が極めて容易であり、工場生産する必要がない。しかし、既往の定着具では製作のための機械や装置が必要であり、工場生産が必要であった。
特に、PC鋼より線の場合は、焼き入れした高強度のピアノ線を撚ることにより、高強度で品質の安定した緊張材を提供している。そのために、PC鋼より線の撚りを解く(解撚する)ことは、ピアノ線の剛性が高いために専用の道具や装置が必要であった。これに対して、定着具1の連続繊維補強より線2は、前述のように、炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維などの連続繊維を樹脂により集積して作られているので、特別の道具がなくても解撚することが容易にできる。
(2)定着具1及びその製造方法によれば、定着具1の製作には特別の技能が必要でなく、全て施工現場で加工、製作が可能であり、解撚手間と充填手間、充填材料費ですむので、製作費用が安価である。これに対して、従来の連続繊維補強より線の定着具では、膨張材の膨張圧力や膨張材と金属スリーブとの摩擦力で定着させるための剛性を有する金属スリーブが必要であり、工場等で、連続繊維補強より線に金属スリーブを固定するまで作業する必要があった。このため、高価であり、運搬効率も悪かった。
(3)定着具1及びその製造方法によれば、定着具1は定着加工の位置が任意で製作できるために、定着位置を任意に設定できる。そのために一度定着した後に、別途、打継のコンクリートを打設して定着するなどの、フレキシブルな適用が可能である。つまり、定着位置が連続繊維補強より線の端部に限定されず、設計の自由度が向上する。
また、既往の技術の鉄筋の定着構造に用いられているU字フックやL字フックに相当する定着構造を、定着具1で達成することができるため、場合によっては配筋後にも定着構造を構築することができる。
(4)定着具1及びその製造方法によれば、定着具1の定着は、すべてコンクリート部材内部の定着であるために、定着端部が劣化するリスクがない。特に、緊張材として連続繊維補強より線を適用する場合では、定着端部は錆びない材料を適用していても外部定着は、事故などのよるリスクを有するものであった。しかし、定着具1によれば、錆びないだけでなく、コンクリート内部に連続繊維補強より線が隠蔽されるため、紫外線劣化のおそれも少ない。
(5)定着具1及びその製造方法によれば、解撚拡径部3の長さLが一般部4の直径D1の5倍以上であるので、既往の定着具に比較してコンパクトである。そのために、コンクリート部材間の接合に活用することができ、接合部のスリム化を図ることが可能である。
(6)定着具1及びその製造方法によれば、金属のスリーブなどを使用していない。そのために、金属腐食のリスクがなく、すべてを非腐食材料でコンクリート構造物を構築することが可能となる。これに対して、従来の連続繊維補強より線の定着具では、前述のように、膨張材の膨張圧力等で定着させるための金属スリーブが必要であり、防錆のため金属スリーブを高耐久ステンレス製とする必要があり、製作コストが高くなるという問題があった。
(7)定着具1及びその製造方法によれば、充填材として使用する経時硬化材5は、圧縮応力を受ける構造体であるために、長期的に構造劣化を受けるリスクがない。また、連続繊維補強材が疲労繰り返し荷重を受けた場合でも、経時硬化材5が疲労劣化するリスクもない。
(8)定着具1及びその製造方法によれば、定着具1を定着させるコンクリート構造物のコンクリート打設前に、解撚拡径部3の経時硬化材5が硬化している。このため、従来の解撚拡径部3に予め経時硬化材5を充填しない定着具のように、撚り解いた素線間の隙間に粗骨材を配合しているコンクリート中に定着をしようとする場合に、打設したコンクリートが解撚拡径部3内部に上手く充填されないため所望の支圧力や付着力を発揮しないという問題が発生せず、定着具として充分に機能する。
(9)定着具1によれば、連続繊維補強より線を緊張する場合の端部定着を、予めコンクリート固定端部に定着する使用方法だけでなく、定着具1を連続繊維補強より線の途中に有する状態で緊張した後に、周囲にコンクリートやセメントグラウト、セメントモルタルを打設して定着する、いわゆる緊張端部に定着する使用方法も活用できる。特に、緊張端部としての活用方法は、これまでの定着方法に比較すると、格段とシンプルになり定着具のコンパクト化が著しい。
(10)定着具1及びその製造方法によれば、従来の定着具ように、金属スリーブに相当する部材や、工場等で連続繊維補強より線を型に嵌め込んで熱処理して曲げ加工する必要がなく、施工現場においても定着具の製造が可能なため製造コストを安くできる。その上、金属スリーブに相当する部材が必要ないため、連続繊維補強より線をロール状で運搬することができるので、運搬効率が高く輸送コストも低減することができる。
[第2実施形態]
次に、図9を用いて、本発明の第2実施形態に係る連続繊維補強より線の定着具10について説明する。第2実施形態に係る定着具10が、前述の第1実施形態に係る定着具1と相違する点は、解撚拡径部3が2か所形成されている点だけであるため、その点について主に説明し、同一構成は同一符号を付し、詳細な説明を省略する。図9は、第2実施形態に係る定着具10の構成を示す連続繊維補より線の軸方向に直交する方向に見た側面図である。
図9に示すように、第2実施形態に係る定着具10は、前述の連続繊維補強より線2と、その連続繊維補強より線2の端部に続けて2つ形成された解撚拡径部3など、から主に構成された解撚型定着具である。また、2つの解撚拡径部3同士の間は、前述の結束バンド6で結束して絞っている。
この定着具10よれば、解撚拡径部3を複数形成することにより、連続繊維補強より線の定着具として適用する定着能力や定着スペースの条件により、前述の単数の解撚拡径部3を有する定着具1よりも有利となる場合がある。
また、定着具10よれば、解撚区間を比較的短くして、定着メカニズム1で述べた定着具1の前方部における支圧効果を活用して、その反力として定着効率を向上させる寄与分を大きくすることができる。このため、定着具10の定着長さである2つの解撚拡径部3の全長L’(L+L)を短くすることが可能となる。勿論、解撚拡径部3の長さLや個数の選択は、定着されるコンクリートの強度や他の定着具1,10の近接度合などを考慮して適宜決定すればよいことは云うまでもない。
[第3実施形態]
次に、図10を用いて、本発明の第3実施形態に係る連続繊維補強より線の定着具11として、前述の定着具1をPC構造物にプレストレスを付与する緊張材の固定端の定着具として用いる場合の応用例を説明する。第3実施形態に係る定着具11が、前述の第1実施形態に係る定着具1と相違する点は、複数の連続繊維補強より線2(定着具1)をデビエーター8で纏めたマルチストランド(マルチプル・ストランド)方式の定着具である点である。よって、その点について主に説明し、同一構成は同一符号を付し、詳細な説明を省略する。図10は、第3実施形態に係る定着具11の構成を示すより線の軸方向に直交する方向に見た側面図である。
PC構造物にプレストレスを付与する緊張材の固定端のように、強い引張力が作用する緊張材を構造物に定着させる場合は、その周囲に定着力を分散させるためのスペースが必要である。このため、第3実施形態に係る定着具では、前述の第1実施形態に係る定着具1を複数使い、デビエーター8で心軸から全周方向に定着具1を分散させている。
また、符号9は、スパイラル筋であり、1つしか図示していないが各定着具1のそれぞれの解撚拡径部3に遊嵌されて装着されている。このスパイラル筋9は、解撚拡径部3がコンクリートを押し開きながらめり込んで行く際のリングテンション(環状引張力)による割裂破壊に対抗する機能を有している。また、スパイラル筋9により、過剰鉄筋を防いで打設不良のおそれが少なく、且つ、優れた靭性を発揮することができる。但し、このスパイラル筋9は、本発明の必須の構成要件ではない。
第3実施形態に係る定着具11によれば、従来のPC鋼より線からなるマルチストランド方式の定着具と比べて格段に経済的な端部定着構造体が可能となる。また、従来の連続繊維補強材の定着端部と比較しても、金属部材がなくなり、防錆上極めて有利である。その上、従来のように、定着具を後からモルタル等で埋めなくても済み、耐紫外線や経年劣化のおそれが少なく、ステンレス製とすることにより製作コストが高くなるという問題も解消することができる。
[第4実施形態]
次に、図11を用いて、本発明の第4実施形態に係る連続繊維補強より線の定着具12として、前述の定着具1をプレキャスト部材であるプレキャスト床版PCa間の連結に適用した場合の応用例を説明する。図11は、本発明の第1実施形態に係る定着具1をプレキャスト床版PCa同士の間詰めコンクリート部分に適用した場合を示す鉛直断面図である。
図11に示すように、第4実施形態に係る定着具12は、従来のプレキャスト床版PCaの鉄筋の代わりに連続繊維補強より線2を用いるものである。そして、プレキャスト床版PCa同士の連結部分となる間詰めコンクリートC’部分に前述の定着具1を、前述の解撚拡径部3が配置されるように千鳥状にラップさせて適用するものである。
第4実施形態に係る定着具12によれば、前述のように定着具1はコンパクトなので、プレキャスト床版PCaの接合部の接合長が短くなる。このため、間詰めコンクリートC’の打設量が減少し、接合作業の時間短縮と作業の効率化を図ることができる。
なお、第4実施形態に係る定着具12として、プレキャスト床版PCa間の連結に適用する場合を例示して説明した。しかし、本発明に係る定着具は、RC構造物やPCa構造物においてコンクリート部材同士を接合する技術として、鉄筋の重ね継手(ラップ継手)や柱・梁の主要構造材同士の接合に用いるU字フック継手等に適用することもできる。
以上、本発明の実施形態に係る連続繊維補強より線の定着具及びその製造方法について詳細に説明した。しかし、前述した又は図示した実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたって具体化した一実施形態を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
特に、構造物としてコンクート構造物を例示してと説明したが、組積造などの他の構造物の緊張材の定着具(定着構造)にも適用することができると考えられる。要するに、本発明は、構造物同士の接合に関する定着構造には、好適に適用することができる。
1,10,11,12:定着具(連続繊維補強より線の定着具)
2,2’,2”:連続繊維補強より線
20:心線(素線)
21:側線(素線)
3:解撚拡径部(連続繊維補強より線)
D2:解撚拡径部の最大径
4:一般部(連続繊維補強より線)
D1:一般部の直径
5:経時硬化材
50:充填器
6:結束バンド
7:シート型枠
8:デビエーター
9:スパイラル筋
C:コンクリート
C’:間詰めコンクリート
L:解撚拡径部の長さ(解撚区間の長さ)
L’:解撚拡径部の全長
PCa:プレキャスト床版(プレキャスト部材)
A:付着力
B:支圧抵抗力
T:引張力
請求項1に記載の連続繊維補強より線の定着具は、多数の連続繊維を束ねた素線が複数本より合されて成形された連続繊維補強より線と、前記連続繊維補強より線の任意の区間の複数本の前記素線を解撚した単数又は複数の解撚区間の前記素線同士の隙間に、経時硬化材が充填されて硬化することにより前記連続繊維補強より線の前記解撚区間以外の一般部の径より拡径し、周囲のコンクリートなどの経時硬化材と直接接触して支圧抵抗力を受ける単数又は複数の解撚拡径部と、が備えられていることを特徴とする。

Claims (4)

  1. 多数の連続繊維を束ねた素線が複数本より合されて成形された連続繊維補強より線と、
    前記連続繊維補強より線の任意の区間の複数本の前記素線を解撚した単数又は複数の解撚区間の前記素線同士の隙間に、経時硬化材が充填されて硬化することにより前記連続繊維補強より線の前記解撚区間以外の一般部の径より拡径した単数又は複数の解撚拡径部と、が備えられていること
    を特徴とする連続繊維補強より線の定着具。
  2. 前記解撚拡径部の前後が、それ以上解撚しないように結束されていること
    を特徴とする請求項1に記載の連続繊維補強より線の定着具。
  3. 前記解撚拡径部の長さは、前記一般部の直径の5倍以上であること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の連続繊維補強より線の定着具。
  4. 前記解撚拡径部の最大径は、前記一般部の直径の1.2倍以上であること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の連続繊維補強より線の定着具。
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