JPH04203068A - 強化繊維製ケーブルの定着方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は強化繊維製ケーブルの定着方法に関する。

〈従来の技術〉 現在、引張耐力が極めて大きい強化繊維を束ね、これを
ＰＣケーブルとして利用する技術が種々提案されている
。

ところで、この強化繊維製ケーブルは大きな引張耐力を
有するものの、曲げや剪断に対して弱い性質を有してい
る。

現在、強化繊維ケーブルを定着する手段としてくさび定
着方法と、膨脹材や接着材を用いる方法が提案されてい
る。

〈本発明が解決しようとする問題点〉 前記した定着技術にはつぎのような問題点がある。

〈イ〉−＜さびを用いて定着する方法の場合は、くさび
と接触する箇所の強化繊維が損傷および破断し易い。

〈口〉　膨脹材や接着材を用いる方法にあっては、膨脹
材や接着材が硬化収縮を起こして、緊張後においてプレ
ストレスが減少する。

〈ハ〉　このようなことから、実用化へ向けて破断しな
いで強化繊維製ケーブルを定着できる定着技術の提案が
切望されている。

〈本発明の目的〉 本発明は以上の点に鑑みて成されたもので、その目的と
するところは強化繊維製ケ＝プルを破断せずに簡単にか
つ確実に把持できる、強化繊維製ケーブルの定着方法を
提供することにある。

〈問題点を解決するための手段〉 すなわち本発明は強化繊維製ロープの端のよりをほぐし
、内部にテーパ状の孔を有する雌コーン内に強化繊維製
ロープの端を挿入し、強化繊維製ロープ内に熱可塑性樹
脂の粉末または熱硬化性樹脂を混入し、雌コーンの中心
部に楔状の雄コーンを加熱しながら圧入して両コーンの
周面間で樹脂を介して強化繊維製ロープを定着する１強
化繊維製ケーブルの定着方法である。

さらに本発明は加熱により収縮する形状記憶合金からな
る筒体の内周に強化繊維製ロープと螺合可能な溝を有す
る熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂を被覆したサーマル
グリップを使用し、前記サーマルグリップ内に強化繊維
製ロープをねじ込み、サーマルグリップを加熱して熱可
塑性樹脂または熱硬化性樹脂を介してサーマルグリップ
の収縮力を強化繊維製ロープに伝えて定着する、強化繊
維製ケーブルの定着方法である。

さらに本発明は内周面に強化繊維製ロープ収容用の凹溝
を有し、加熱により収縮する形状記憶合金からなる外筒
と、外筒に内挿可能な筒体で、外周面に強化繊維製ロー
プ収容用の凹溝を有し、加熱により膨脹する形状記憶合
金からなる内筒とを使用し、前記両筒の凹溝は熱硬化性
樹脂または熱可塑性樹脂で被覆し、両筒を嵌合してでき
る凹溝内に定着予定の強化繊維製ロープを位置させ、両
筒を加熱して両筒の対向距離を収縮するとともに熱硬化
性樹脂または熱可塑性樹脂を介して強化繊維製ロープを
定着する、強化繊維製ケーブルの定着方法である。

〈本発明の説明〉 以下、図面を参照しながら本発明について説明する。

〈イ〉模式定着方法（第１図） 強化繊維製ロープ１は引張強度が大きいものの、剪断に
極めて弱い性質を有する。

そこで、本発明ではつぎのような手法を用いて強化繊維
製ロープ１の端に楔体を定着する。

多数の炭素繊維フィラメントをロープ状に編成した公知
の強化繊維製ロープ１の端をほぐし、これを筒状の雌コ
ーン２内に挿入する。

雌コーン２は外周におねじ２１が刻設され、内周に凹凸
付きのテーパ面２２が形成しである。

そして、ばらばらによりほぐした強化繊維製ロープ１内
に熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂の粉末３を混入する
。

粉末３としては例えばナイロン、ポリエステル等を使用
することができる。

続いて、雌コーン２の中心に楔状の雄コーン２３を挿入
し、さらに雄コーン２３の頭部を加温または加熱した加
圧棒４で強力に押し込む。

雄コーン２３は外周のテーパ面に凹凸が形成しである。

雄コーン２３に加熱しながら雌コーン２内に加圧挿入す
ると、粉末３が溶融してフィラメント内に浸透してフィ
ラメント群を被覆する。

したがって、強化繊維製ロープ１は直接両コーン２．２
３の周面と直接接触せずに硬化した熱可塑性樹脂または
熱硬化精樹脂を介して良好に定着できる。

またこれらの樹脂で被覆された強化繊維フィラメントは
雄コーン２３、雌コーン２の凹凸になじみ、波状に定着
されることになる。

〈口〉使用例（第２図） 先の強化繊維製ロープ１の端部の定着技術を利用すれば
、例えば強化繊維製ロープ１の端部を定着した雌コーン
２に定着ナツト２４を螺合し、コンクリート面２５から
反力を得て定着ナツト２４を締め付けることで、強化繊
維製ロープ１を緊張することができる。

強化繊維製ロープ１に作用する緊張力は、両コーン２．
２３の加圧力で基本的に支配されるが、特に両コーン２
．２３の対向面に形成しである凹凸が強化繊維製ロープ
１と両コーン２．２３との付着面積を増大して強化繊維
製ロー１１の抜は出しを効果的に防止している。

〈その他の実施例１〉 〈イ〉定着方法 第３．４図にサーマルグリップ５を用いた強化繊維製ロ
ープ１の定着方法を示す。

サーマルグリップ５は加熱すると均等に縮径する形状記
憶合金製の筒体で、その内周に熱硬化精樹脂または熱可
塑性樹脂３１が接着しである。

熱硬化精樹脂または熱可塑性樹脂３１の内径は強化繊維
製ロープ１とほぼ等しく、またその内周面には強化繊維
製ロープ１の螺旋形の溝と合致する螺旋溝３２が形成し
である。

そして、サーマルグリップ５を強化繊維製ロープ１に定
着するには、サーマルグリップ５を強化繊維製ロープ１
にねじ込んだ後に、サーマルグリップ５を加熱するだけ
で定着できる。

すなわち、加熱によりサーマルグリップ５が縮径変形す
ると共に、熱硬化精樹脂または熱可塑性樹脂３１が加熱
されて強化繊維製ロープ１の周面の螺旋溝に良好になじ
むことにより、強化繊維製ロープ１の把持効果が増大す
る。

また、サーマルグリップ５は加熱したとき螺旋形または
波形に収縮変形するように設定する場合もある。

〈口〉使用例 第４図に使用例を示す。

強化繊維製ロープ１はサーマルグリップ５の下端を緊張
ナツト５１で受け、緊張ナツト５１をジヤツキで引っ張
り、定着ナツト５２を緊張ナツト５１に螺合してコンク
リート面５３から反力を得て定着できる。

〈その他の実施例２〉 〈イ〉定着方法 第５．６図に内外二重に積層した外筒６と内筒７を用い
て強化繊維製ロープ１を内外から締め付けて定着する他
の定着方法を示す。

外筒６の内周面および内筒７の外周面には夫々縦方向に
強化繊維製ロープｌより僅かに大きいか或はほぼ等しい
曲率の凹溝６１．７１を有し、各凹溝６１．７１内には
発泡熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂３３等を設けて構
成しである。

発泡熱硬化性樹脂３３は熱硬化性樹脂に加熱発泡材剤を
添加したもので、加熱により発泡と樹脂の塑性、固化す
る性質を有する。

加熱発泡材剤としてはメチルメタクリレートの粉末パウ
ダー等を使用できる。

外筒６は加熱により収縮する形状記憶合金で形成され、
また内筒７は加熱により膨脹する形状記憶合金で形成さ
れている。

そして、各強化繊維製ロープ１の端を外筒６の各凹溝６
１内に挿入し、つぎに各凹溝７１が各強化繊維製ロープ
１に一致するように内筒７を打ち込む。

さらに、外筒６の外側と内筒７の内側から加熱する。

すると、第５図に示すように外筒６は収縮変形すると同
時に、内筒７が膨脹し、さらに強化繊維製ロープ１の周
囲に位置する発泡熱硬化性樹脂３３が膨脹する。

これにより、各強化繊維製ロープ１は強固に定着される
。

〈口〉使用例 強化繊維製ロープ１は両筒６，７の下端を緊張ナツト６
５で受け、緊張ナツト６２をジヤツキで引っ張り、定着
ナツト６５を緊張ナツト６２に螺合してコンクリート面
６３から反力を得て定着できる。

〈本発明の効果〉 本発明は以上説明したようになるから次の効果が得られ
る。

〈イ〉　強化繊維製ロープを定着用治具で直接加圧する
のではなく、樹脂を介して加圧して定着する。

そのため、強化繊維製ロープの破断を防止して定着する
ことができる。

〈口〉　定着用治具を加熱により収縮または膨脹する性
質の形状記憶合金で構成すると、加熱操作だけで強化繊
維製ロープを締め付けることができる。

同時に熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂を溶融して強化
繊維製ロープとのなじみがよくなり、定着性が良好とな
る。

〈ハ〉　本発明はＰＣ構造物の構築用としてだけでなく
、一般のアースアンカーの定着にも適用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図：本発明の説明図で強化繊維製ロープの定着用の
コーンの縦断面図 第２図：その使用例の説明図 第３図：サーマルグリップを用いて強化繊維製ロープを
定着する他の実施例の説明図 第４図：その使用例の説明図 第５図：強化繊維製ロープを定着する他の実施例の説明
図 第６図：第５図のＶＩ−Ｖｌの断面図 出願人　　　大成建設株式会社　−

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）強化繊維製ロープの端のよりをほぐし、内部にテ
   ーパ状の孔を有する雌コーン内に強化繊維製ロープの端
   を挿入し、 強化繊維製ロープ内に熱可塑性樹脂の粉末または熱硬化
   性樹脂を混入し、 雌コーンの中心部に楔状の雄コーンを加熱しながら圧入
   して両コーンの周面間で樹脂を介して強化繊維製ロープ
   を定着する、 強化繊維製ケーブルの定着方法。
2. （２）加熱により収縮する形状記憶合金からなる筒体の
   内周に強化繊維製ロープと螺合可能な溝を有する熱可塑
   性樹脂または熱硬化性樹脂を被覆したサーマルグリップ
   を使用し、 前記サーマルグリップ内に強化繊維製ロープをねじ込み
   、 サーマルグリップを加熱して熱可塑性樹脂または熱硬化
   性樹脂を介してサーマルグリップの収縮力を強化繊維製
   ロープに伝えて定着する、 強化繊維製ケーブルの定着方法。
3. （３）内周面に強化繊維製ロープ収容用の凹溝を有し、
   加熱により収縮する形状記憶合金からなる外筒と、 外筒に内挿可能な筒体で、外周面に強化繊維製ロープ収
   容用の凹溝を有し、加熱により膨脹する形状記憶合金か
   らなる内筒とを使用し、 前記両筒の凹溝は熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂で被
   覆し、 両筒を嵌合してできる凹溝内に定着予定の強化繊維製ロ
   ープを位置させ、 両筒を加熱して両筒の対向距離を収縮するとともに熱硬
   化性樹脂または熱可塑性樹脂を介して強化繊維製ロープ
   を定着する、 強化繊維製ケーブルの定着方法。