JP2019016622A - コイル部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化と特性の両立が可能なコイル部品を提供する。【解決手段】本発明の一形態に係るコイル部品は、絶縁体部と、コイル部とを具備する。上記絶縁体部は、電気絶縁性材料で構成され、長さが600μm以下、高さが600μm以下である。上記コイル部は、一軸まわりに巻回され、前記絶縁体部の内部に配置される。前記コイル部は、直線部と曲線部とにより構成され前記一軸方向から見たときの形状が概略矩形である開口部を有し、前記開口部内周における前記曲線部の線路長が前記開口部内周の線路長の40%以下である。【選択図】図9

Description

本発明は、絶縁体部とその内部に設けられたコイル部とを有するコイル部品に関する。
携帯電話などマイクロ波帯の周波数を用いた高周波モジュールの高性能化と小型化が進んでいる。特に、高周波モジュールの小型化には、それらに用いられるインダクタ(コイル部品)などの受動部品の小型化が必須不可欠である。
しかし、インダクタの小型化に伴い、コイルの開口面積が減少するため、実現できるL値(インダクタンス)は減少する傾向にある。一方、インダクタの開口面積を拡大するためにコイルの開口角部(隅部)を直角にすると、抵抗値が増加するため所望とするQ値が得られなくなる。このように、インダクタに関しては、小型化と特性の両立が困難となっている。
そこで例えば特許文献1には、積層コイルの内周形状が曲線、または直線と曲線で構成された積層インダクタ素子が提案されている。この構成により、コーナー部の電流の集中が抑えられて高いQ特性が得られるとしている。
特開平10−106840号公報
近年、電子機器の小型化、薄型化に伴い、当該電子機器に搭載されるコイル部品の更なる小型化が進められている。しかしながら、コイル部品の小型化に伴い、コイル部品の特性の低下が顕著となる。このため、コイル部品の小型化を図りつつ、特性要求を満足し得る技術が要求されている。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、小型化と特性の両立が可能なコイル部品を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係るコイル部品は、絶縁体部と、コイル部とを具備する。
上記絶縁体部は、電気絶縁性材料で構成され、長さが600μm以下、高さが600μm以下である。
上記コイル部は、一軸まわりに巻回され、前記絶縁体部の内部に配置される。
前記コイル部は、直線部と曲線部とにより構成され前記一軸方向から見たときの形状が概略矩形である開口部を有し、前記開口部内周における前記曲線部の線路長が前記開口部内周の線路長の40%以下である。
前記曲線部は、典型的には、前記開口部内周の隅部にそれぞれ設けられる。
前記コイル部は、前記絶縁体部の幅方向に平行な軸まわりに巻回されてもよい。
前記絶縁体部は、長さ寸法以上の高さ寸法を有してもよい。
前記絶縁体部は、非磁性材料で構成されてもよいし、磁性材料で構成されてもよい。絶縁体部が非磁性材料で構成されることにより、より高周波特性を向上させることができるため、好適である。
前記絶縁体部は、長さが400μm以下で、高さが300μm以下、あるいは、長さが250μm以下で、高さが200μm以下であってもよい。
以上述べたように、本発明によれば、小型化と特性の両立が可能なコイル部品を得ることができる。
本発明の第1の実施形態に係るコイル部品の基本構成を示す概略透視斜視図である。 図1のコイル部品の概略透視側面図である。 図1のコイル部品の概略透視上面図である。 図1のコイル部品の上下を反転して示す概略透視側面図である。 図1のコイル部品を構成する各電極層の概略上面図である。 図1のコイル部品の基本製造フローを示す素子単位領域の概略断面図である。 図1のコイル部品の基本製造フローを示す素子単位領域の概略断面図である。 図1のコイル部品の基本製造フローを示す素子単位領域の概略断面図である。 本発明の一実施形態に係るコイル部品を示す概略透視側面図である。 上記コイル部品における構成例1での曲線部割合とL値との関係を示す図である。 上記構成例1での曲線部割合とQ値との関係を示す図である。 上記曲線部割合を算出するための説明図である。 上記構成例1での曲線部割合とL×Q積との関係を示す図である。 上記コイル部品における構成例2での曲線部割合とL×Q積との関係を示す図である。 上記コイル部品における構成例3での曲線部割合とL×Q積との関係を示す図である。 上記コイル部品における構成例4での曲線部割合とL×Q積との関係を示す図である。 上記コイル部品における構成例5を示す概略透視側面図である。 本発明の第2の実施形態に係るコイル部品の全体斜視図である。 図18におけるA−A線断面図である。 図18のコイル部品における部品本体の分解斜視図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
<第1の実施形態>
まず、本実施形態のコイル部品の基本構成およびその基本製造プロセスについて説明する。
[基本構成]
図1は、コイル部品の基本構成を示す概略透視斜視図、図2はその概略透視側面図、図3はその概略透視上面図である。
なお、各図においてX軸、Y軸及びZ軸方向は相互に直交する3軸方向を示している。
図示するコイル部品100は、絶縁体部10と、内部導体部20と、外部電極30とを備える。
絶縁体部10は、天面101、底面102、第1の端面103、第2の端面104、第1の側面105及び第2の側面106を有し、X軸方向に幅方向、Y軸方向に長さ方向、Z軸方向に高さ方向を有する直方体形状に形成される。絶縁体部10は、例えば、長さ(L)が100μm以上600μm以下、幅(W)が50μm以上300μm以下、高さ(H)が50μm以上600μm以下となるように設計される。
絶縁体部10は、本体部11と天面部12とを有する。本体部11は、内部導体部20を内蔵し、絶縁体部10の主要部を構成する。天面部12は、絶縁体部10の天面101を構成する。天面部12は、例えば、コイル部品100の型番等を表示する印刷層として構成されてもよい。
絶縁体部10は、電気絶縁性材料で構成される。本体部11及び天面部12は、樹脂を主体とする非磁性の絶縁材料で構成される。絶縁体部10が非磁性材料で構成されることにより、高周波特性を向上させることができる。
本体部11を構成する絶縁材料としては、熱、光、化学反応等により硬化する樹脂が用いられ、例えば、ポリイミド、エポキシ樹脂、液晶ポリマ等が挙げられる。一方、天面部12は、上記材料のほか、樹脂フィルム等で構成されてもよい。あるいは、絶縁体部10はガラス等のセラミックス材料で構成されてもよい。
絶縁体部10は、樹脂中にフィラーを含む複合材料が用いられてもよい。フィラーとしては、典型的には、シリカ、アルミナ、ジルコニア等のセラミック粒子が挙げられる。セラミックス粒子の形状は特に限定されず、典型的には球状であるが、これに限られず、針状、鱗片状等であってもよい。
内部導体部20は、絶縁体部10の内部に設けられる。内部導体部20は、複数の柱状導体21と、複数の連結導体22とを有し、これら複数の柱状導体21及び連結導体22とにより、X軸方向に平行な軸まわりに巻回されたコイル部20Lが構成される。
複数の柱状導体21は、Z軸方向に平行な軸心を有する略円柱形状に形成される。複数の柱状導体21は、概略Y軸方向に相互に対向する2つの導体群で構成される。このうち一方の導体群を構成する第1の柱状導体211は、X軸方向に所定の間隔をおいて配列され、他方の導体群を構成する第2の柱状導体212も同様に、X軸方向に所定の間隔をおいて配列される。
なお、略円柱形状とは、軸直方向(軸心に垂直な方向)の断面形状が円形である柱体のほか、上記断面形状が楕円形または長円形である柱体をも含み、楕円形または長円形としては、例えば、長軸/短軸の比が3以下のものを意味する。
第1及び第2の柱状導体211,212は、それぞれ同一径及び同一高さで構成される。図示の例において第1及び第2の柱状導体211,212は、それぞれ5本ずつ設けられている。後述するように、第1及び第2の柱状導体211,212は、複数のビア導体をZ軸方向に積層することで構成される。
なお、略同一径とは、抵抗の増加を抑制するためのもので、同一方向で見た寸法のバラツキが例えば10%以内に収まっていることをいい、略同一高さとは、各層の積み上げ精度を確保するためのもので、高さのバラツキが例えば±10μmの範囲に収まっていることをいう。
複数の連結導体22は、XY平面に平行に形成され、Z軸方向に相互に対向する2つの導体群で構成される。このうち一方の導体群を構成する第1の連結導体221は、Y軸方向に沿って延び、X軸方向に間隔をおいて配列され、第1及び第2の柱状導体211,212の間を個々に接続する。他方の導体群を構成する第2の連結導体222は、Y軸方向に対して所定角度傾斜して延び、X軸方向に間隔をおいて配列され、第1及び第2の柱状導体211,212の間を個々に接続する。図示の例において、第1の連結導体221は5つの連結導体で構成され、第2の連結導体222は4つの連結導体で構成される。
図1において、第1の連結導体221は、所定の一組の柱状導体211,212の上端に接続され、第2の連結導体222は、所定の一組の柱状導体211,212の下端に接続される。より詳細には、第1及び第2の柱状導体211,212と第1及び第2の連結導体221,222は、コイル部20Lの周回部Cn(C1〜C5)を構成し、これら周回部CnがX軸方向のまわりに矩形の螺旋を描くように相互に接続される。これにより、絶縁体部10の内部において、X軸方向に軸心(コイル軸)を有する開口形状が矩形のコイル部20Lが形成される。
本実施形態において周回部Cnは、5つの周回部C1〜C5で構成される。各周回部C1〜C5の開口形状は、それぞれ概略同一の形状に形成される。
内部導体部20は、引出し部23と、櫛歯ブロック部24とをさらに有し、これらを介してコイル部20Lが外部電極30(31,32)へ接続される。
引出し部23は、第1の引出し部231と、第2の引出し部232とを有する。第1の引出し部231は、コイル部20Lの一端を構成する第1の柱状導体211の下端に接続され、第2の引出し部232は、コイル部20Lの他端を構成する第2の柱状導体212の下端に接続される。第1及び第2の引出し部231,232は、第2の連結導体222と同一のXY平面上に配置されており、Y軸方向に平行に形成される。
櫛歯ブロック部24は、Y軸方向に相互に対向するように配置された第1及び第2の櫛歯ブロック部241,242を有する。第1及び第2の櫛歯ブロック部241,242は、各々の櫛歯部の先端を図1において上方へ向けて配置される。絶縁体部10の両端面103,104及び底面102には、櫛歯ブロック部241,242の一部が露出している。第1及び第2の櫛歯ブロック部241,242各々の所定の櫛歯部の間には、第1及び第2の引出し部231,232がそれぞれ接続される(図3参照)。第1及び第2の櫛歯ブロック部241,242各々の底部には、外部電極30の下地層を構成する導体層301,302がそれぞれ設けられる(図2参照)。
外部電極30は、表面実装用の外部端子を構成し、Y軸方向に相互に対向する第1及び第2の外部電極31,32を有する。第1及び第2の外部電極31,32は、絶縁体部10の外面の所定領域に形成される。
より具体的に、第1及び第2の外部電極31,32は、図2に示すように、絶縁体部10の底面102のY軸方向両端部を被覆する第1の部分30Aと、絶縁体部10の両端面103,104を所定の高さにわたって被覆する第2の部分30Bとを有する。第1の部分30Aは、導体層301,302を介して第1及び第2の櫛歯ブロック部241,242の底部に電気的に接続される。第2の部分30Bは、第1及び第2の櫛歯ブロック部241,242の櫛歯部を被覆するように絶縁体部10の端面103,104に形成される。
柱状導体21、連結導体22、引出し部23、櫛歯ブロック部24及び導体層301,302は、例えば、Cu(銅)、Al(アルミニウム)、Ni(ニッケル)等の金属材料で構成され、本実施形態ではいずれも銅又はその合金のめっき層で構成される。第1及び第2の外部電極31,32は、例えばNi/Snめっきで構成される。
図4は、コイル部品100の上下を反転して示す概略透視側面図である。コイル部品100は、図4に示すように、フィルム層L1と、複数の電極層L2〜L6の積層体で構成される。本実施形態では、天面101から底面102に向けてフィルム層L1及び電極層L2〜L6をZ軸方向に順次積層することで作製される。層の数は特に限定されず、ここでは6層として説明する。
フィルム層L1及び電極層L2〜L6は、当該各層を構成する絶縁体部10及び内部導体部20の要素を含む。図5A〜Fはそれぞれ、図4におけるフィルム層L1及び電極層L2〜L6の概略上面図である。
フィルム層L1は、絶縁体部10の天面101を形成する天面部12で構成される(図5A)。電極層L2は、絶縁体部10(本体部11)の一部を構成する絶縁層110(112)と、第1の連結導体221とを含む(図5B)。電極層L3は、絶縁層110(113)と、柱状導体211,212の一部を構成するビア導体V1とを含む(図5C)。電極層L4は、絶縁層110(114)、ビア導体V1のほか、櫛歯ブロック部241,242の一部を構成するビア導体V2を含む(図5D)。電極層L5は、絶縁層110(115)、ビア導体V1,V2のほか、引出し部231,232や第2の連結導体222を含む(図5E)。そして、電極層L6は、絶縁層110(116)と、ビア導体V2とを含む(図5F)。
電極層L2〜L6は、接合面S1〜S4(図4)を介して高さ方向に積層される。したがって各絶縁層110やビア導体V1,V2は、同じく高さ方向に境界部を有する。そして、コイル部品100は、各電極層L2〜L6を、電極層L2から順に作製しながら積層するビルドアップ工法により製造される。
[基本製造プロセス]
続いて、コイル部品100の基本製造プロセスについて説明する。例えば、コイル部品100は、ウェハレベルで複数個同時に作製され、作製後に素子毎に個片化(チップ化)されてもよい。
図6〜図8は、コイル部品100の製造工程の一部を説明する素子単位領域の概略断面図である。具体的な製造方法としては、支持基板S上に天面部12を構成する樹脂フィルム12A(フィルム層L1)が貼着され、その上に電極層L2〜L6が順次作製される。支持基板Sには、例えば、シリコン、ガラス、あるいはサファイア基板が用いられる。典型的には、内部導体部20を構成する導体パターンを電気めっき法により作製し、その導体パターンを絶縁性樹脂材料で被覆して絶縁層110を作製する工程が繰り返し実施される。
図6及び図7は、電極層L3の製造工程を示している。
この工程では、まず、電極層L2の表面に電気めっきのためのシード層(給電層)SL1が例えばスパッタ法等により形成される(図6A)。シード層SL1は導電性材料であれば特に限定されず、例えば、Ti(チタン)又はCr(クロム)で構成される。電極層L2は、絶縁層112と、連結導体221とを含む。連結導体221は、樹脂フィルム12Aと接するように絶縁層112の下面に設けられる。
続いて、シード層SL1の上にレジスト膜R1が形成される(図6B)。レジスト膜R1に対する露光、現像等の処理が順に行われることで、シード層SL1を介して、柱状導体21(211,212)の一部を構成するビア導体V13に対応する複数の開口部P1を有するレジストパターンが形成される(図6C)。その後、開口部P1内のレジスト残渣を除去するデスカム処理が行われる(図6D)。
続いて、支持基板SがCuめっき浴に浸漬され、シード層SL1への電圧印加によって開口部P1内にCuめっき層からなる複数のビア導体V13が形成される(図6E)。そして、レジスト膜R1及びシード層SL1が除去された後(図7A)、ビア導体V13を被覆する絶縁層113が形成される(図7B)。絶縁層113は、樹脂材料を電極層L2の上に印刷、塗布、あるいは樹脂フィルムを貼着した後、硬化させる。硬化後、CMP(化学的機械的研磨装置)やグラインダ等の研磨装置を用いて、ビア導体V13の先端が露出するまで絶縁層113の表面が研磨される(図7C)。図7Cは、一例として、支持基板Sがその上下を反転して自転可能な研磨ヘッドHにセットされ、公転する研磨パッドPで絶縁層113の研磨処理(CMP)が行われている様子を示している。
以上のようにして、電極層L2の上に電極層L3が作製される(図7D)。
なお、絶縁層112の形成方法について記載を省略したが、典型的には、絶縁層112もまた、絶縁層113と同様に印刷、塗布、あるいは貼着した後、硬化させ、CMP(化学的機械的研磨装置)やグラインダ等により研磨を行う方法で作製される。
以後同様にして、電極層L3の上に電極層L4が作製される。
まず、電極層L3の絶縁層113(第2の絶縁層)上に、複数のビア導体V13(第1のビア導体)と接続される複数のビア導体(第2のビア導体)が形成される。すなわち、上記第2の絶縁層の表面に上記第1のビア導体の表面を被覆するシード層が形成され、上記シード層の上に、上記第1のビア導体の表面に対応する領域が開口するレジストパターンが形成され、上記レジストパターンをマスクとする電気メッキ法により上記第2のビア導体が形成される。続いて、上記第2の絶縁層上に、上記第2のビア導体を被覆する第3の絶縁層が形成される。その後、上記第2のビア導体の先端が露出するまで上記第3の絶縁層の表面が研磨される。
なお、上記第2のビア導体の形成工程においては、櫛歯ブロック部24(241,242)の一部を構成するビア導体V2もまた同時に形成される(図4、図5D参照)。この場合、上記レジストパターンとして、上記第2のビア導体の形成領域のほか、ビア導体V2の形成領域が開口するレジストパターンが形成される。
図8A〜Dは、電極層L5の製造工程の一部を示している。
ここでもまず、電極層L4の表面に、電気めっき用のシード層SL3と、開口部P2,P3を有するレジストパターン(レジスト膜R3)とが順に形成される(図8A)。その後、必要に応じて、開口部P2,P3内のレジスト残渣を除去するデスカム処理が行われてもよい(図8B)。
電極層L4は、絶縁層114と、ビア導体V14,V24とを有する。ビア導体V14は、柱状導体21(211,212)の一部を構成するビア(V1)に相当し、ビア導体V24は櫛歯ブロック部24(241,242)の一部を構成するビア(V2)に相当する(図5C,D参照)。開口部P2は、シード層SL3を介して電極層L4内のビア導体V14と対向し、開口部P3は、シード層SL3を介して電極層L4内のビア導体V24と対向する。開口部P2は、各連結導体222に対応する形状に形成される。
続いて、支持基板SがCuめっき浴に浸漬され、シード層SL3への電圧印加によって開口部P2,P3内にCuめっき層からなるビア導体V25と連結導体222とがそれぞれ形成される(図8C)。ビア導体V25は、櫛歯ブロック部24(241,242)の一部を構成するビア(V2)に相当する。
続いて、レジスト膜R3及びシード層SL3が除去され、ビア導体V25と連結導体222とを被覆する絶縁層115が形成される(図8D)。その後図示せずとも、ビア導体V25の先端が露出するまで絶縁層115の表面が研磨され、さらにシード層の形成、レジストパターンの形成、電気めっき処理等の工程を繰り返すことで、図4及び図5Eに示す電極層L5が作製される。
その後、絶縁層115の表面(底面102)に露出する櫛歯ブロック部24(241,242)に導体層301,302が形成された後、第1及び第2の外部電極31,32がそれぞれ形成される。
[本実施形態の構造]
近年における部品の小型化に伴い、コイル特性の確保が困難になる傾向にある。すなわちコイル部品の特性は、内蔵するコイル部の大きさ、形状等に大きく依存し、典型的には、コイル部の開口が大きいほど高いインダクタンス特性が得られる。
しかしながら、部品の小型化により絶縁体部の大きさに制約が生じ、その結果、コイル部の開口面積が減少し、インダクタンス特性の低下を招くことになる。一方、コイル部の開口面積は、図2に示す基本構成のように開口の隅部を直角にすることで最大化するものの、開口隅部に電流が集中し、その結果、導体の損失が増大して、高いQ値が得られなくなる。
そこで本実施形態では、コイル部の開口の寸法比率を最適化することで、小型化を図りつつ、コイル部品の特性向上を図るようにしている。
(構成例1)
図9は、本実施形態のコイル部品101を示す概略透視側面図である。
以下、図2に示した基本構成に係るコイル部品100と異なる構成について主に説明し、基本構成と同様の構成については同様の符号を付しその説明を省略または簡略化する。
本実施形態のコイル部120Lは、直線部121,122と曲線部123とにより構成された開口部130を有する。開口部130は、一軸方向(X軸方向)から見たときの形状が概略矩形に形成される。一方の直線部121は、第1及び第2の柱状導体211,212で構成され、他方の直線部122は、第1及び第2の連結導体221,222で構成される。曲線部123は、開口部130の4つの隅部にそれぞれ設けられる。
開口部130の隅部が曲線部123で構成されているため、隅部が直角である基本構成のコイル部品(図2)と比較して、コイル部120LのL値(インダクタンス)は低下する。しかし、開口部130の隅部を曲線形状にすることで、隅部での電流の集中が抑制され、電気抵抗が低減されることになる結果、Q値の向上が見込まれる。
ここで、隅部とは、典型的には、相互に隣接する2つの直線部121,122の延長線の交点に位置する角部を意味し、上記各延長線のなす角は直角(90度)に限られず、90度未満の鋭角あるいは90度超の鈍角であってもよい。
典型的には、曲線形状の導体で2つの直線部121,122を結び、2つの直線部121,122の延長線の交点より内側に収まるようにコイル部を形成する。この曲線形状の導体で2つの直線部121,122を結ぶ曲線部123を形成する位置を隅部とする。
ここでいう曲線形状とは、曲線を円弧や楕円弧で形成する場合は2つの直線部121,122の交点の内側に中心(楕円の中心は長軸と短軸の交点である。)を持つものと、2つの直線部121,122の交点より外側に中心を持つものの両方を含むが、2つの直線部121,122の交点より外側に中心を持つものは、明らかにL値は小さくなり、Q値の向上も見込まれないため、好ましい形状ではない。
曲線部123は、滑らかな曲線で形成される場合に限られず、段差を伴うステップ状に形成されてもよい。あるいは、曲線部123は、斜めに傾斜するテーパ部が一部に含まれてもよいし、曲線部123の全体が当該テーパ部で形成されてもよい(図17参照)。開口部130は概略矩形であることから、テーパ状もしくはステップ状の直線部は、概略矩形に形成するための直線部121,122などとは区別できる。
このような概略矩形を構成しない直線部は曲線部123に含まれる概念である。つまり、直線部121,122とは、開口部130の概略矩形の各辺を形成する直線をいい、曲線部123とは、開口部130の概略矩形の各辺を形成しない曲線、直線を含む。
本発明者らは、開口部130の内周の線路長に対する曲線部123の線路長の割合(以下、曲線部割合ともいう。)を異ならせて、L値及びQ値をそれぞれ測定した。それらの結果を図10及び図11に示す。
図10は、コイル部120Lにおける開口部130の曲線部割合とL値(本例では0.5GHzでのL値)との関係を示すシミュレーション結果である。図11は、コイル部120Lの曲線部割合とQ値(本例では1.8GHzでのQ値)との関係を示すシミュレーション結果である。
ここでは、コイル部品101の部品サイズ(長さ×幅×高さ)を250μm×125μm×200μmとし、開口部130の開口サイズとして長さ方向及び高さ方向各々の長さPy,Pzをそれぞれ120μm(120μm×120μm)とした。コイル部120Lを構成する導体(直線部121,122及び曲線部123)の幅(X軸方向寸法)及び厚さは、いずれも10μmとした。
曲線部割合の算出には、図12に示すように、開口部130に内接し隅部が直角であるYZ平面に平行な基準矩形130sが仮想的に設定される。そして例えば、基準矩形130sの線路長、及び、基準矩形130sと重複する直線部121,122の内周の線路長との比から、曲線部123の線路長を求めることで、開口部130の内周に占める曲線部123の割合が算出される。
図10に示すように、曲線部割合の増加に従い、開口部130の面積が小さくなるため、コイル部のL値は小さくなる傾向にある。これに対して、Q値は、図11に示すように、曲線部割合の増加に伴って上昇し、約65%付近で最大値のピークが得られる。そこで、本発明者らは、L値、Q値の両方を最適化するため、コイル部品101のコイル特性をコイル部120LのL値とQ値との積(L×Q積)で評価したところ、図13に示すような結果が得られた。
図13は、コイル部における曲線部割合とL×Q積との関係を示すシミュレーション結果である。図13に示すように、コイル部120LのL×Q積は、開口部130の曲線部割合の増加に伴い、ある一定の領域までは上昇するものの、それ以降は減少に転ずる。これは、開口部130の曲線部割合の増加に伴うL値の減少量に比してQ値の上昇量が上回ることで、曲線部割合が所定以下(本例では約40%以下)の領域では、曲線部のない場合(図13で0%のとき)に比べ、優れたコイル特性が得られることを示している。さらに、その領域の中でもL×Q積のピークより曲線部割合が大きい(本例では20%以上40%以下)領域は、Q値の低下が少なく高周波特性を重視するうえで特に好ましい。
以上のように、本実施形態のコイル部品101は、コイル部120Lの開口部130の内周における曲線部123の線路長が開口部130の内周の線路長の40%以下となるように構成されている。これにより、図13に示すように、優れたコイル特性を確保することができる。本実施形態によれば、コイル部120Lの上記曲線部割合を40%以下とすることで、コイル部品の小型化とコイル特性との両立を図ることが可能となる。
曲線部123を有するコイル部120Lの製造方法としては、例えば図4及び図5を参照して説明した基本構成に係るコイル部品の製造工程において、曲線部123が属する電極層が複数に分割して形成される。分割される電極層の数は特に限定されないが、分割数が多いほど滑らかな曲線部を形成することができる一方で、工程数の増加を招く。したがって、曲線部123の大きさ(曲線部割合)に応じて、曲線部を階段状に形成し、あるいは曲線部の少なくとも一部に斜めに傾斜するテーパ部を組み込むなどして工程数の増加を抑えることも可能である。
(構成例2)
図14は、開口部130の開口サイズ(Px×Pz)を120μm×63μm(部品サイズが250μm×125μm×100μm)として、上述と同様な手法でコイル部120Lの開口部割合とL×Q積との関係を測定したシミュレーション結果である。
図14に示すように、本構成例においても、コイル部120Lの上記曲線部割合を40%以下とすることで、曲線部のない場合(図14で0%のとき)に比べ、優れたコイル特性が確保される。さらに、その領域の中でもL×Q積のピークより曲線部割合が大きい(本例では20%以上40%以下)領域は、Q値の低下が少なく高周波特性を重視するうえで特に好ましい。これにより、コイル部品の小型化とコイル特性との両立を図ることが可能となる。
(構成例3)
図15は、開口部130の開口サイズ(Px×Pz)を240μm×240μm(部品サイズが400μm×200μm×300μm)として、上述と同様な手法でコイル部120Lの開口部割合とL×Q積との関係を測定したシミュレーション結果である。
図15に示すように、本構成例においても、コイル部120Lの上記曲線部割合を40%以下とすることで、曲線部のない場合(図15で0%のとき)に比べ、優れたコイル特性が確保される。さらに、その領域の中でもL×Q積のピークより曲線部割合が大きい(本例では30%以上40%以下)領域は、Q値の低下が少なく高周波特性を重視するうえで特に好ましい。これにより、コイル部品の小型化とコイル特性との両立を図ることが可能となる。
なお本構成例によれば、構成例1,2と異なり、コイル部120Lの曲線部割合が60%以下の範囲で、曲線部のない場合(図15で0%のとき)よりもコイル特性(L×Q積)を高められることが確認された。このことから、長さが250μm以上400μm以下、高さが200μm以上300μm以下の部品サイズにおいては、上記曲線部割合を60%以下とすることで、コイル部品の小型化とコイル特性との両立を図ることが可能となる。
(構成例4)
図16は、開口部130の開口サイズ(Px×Pz)を480μm×480μm(部品サイズが600μm×300μm×600μm)として、上述と同様な手法でコイル部120Lの開口部割合とL×Q積との関係を測定したシミュレーション結果である。
図16に示すように、本構成例においては、本構成例においてはコイル部120Lの上記曲線部割合を変化させても顕著なL×Q積の劣化は見られず、90%以下とすることで、優れたコイル特性が確保される。
本構成例のように開口部割合が比較的大きい場合にコイル特性が確保される理由は、開口サイズが構成例1〜3と比べて大きいため、開口部割合の増加に伴うL値の減少が比較的小さいためである。特に本例では、曲線部割合が40〜60%付近の領域で、L×Q積の最大値が得られるが、その増加量は著しいとはいえず、曲線部割合を0%から100%のいずれの値を選んでもコイル特性にあまり変化のないコイル部品となる。
なお、曲線部の形成に必要な電極層の数や工程数の過度な増加を抑える観点から、曲線部割合を60%以下、好ましくは40%以下とすることで、工程数の増加を抑えつつ、コイル特性の優れたコイル部品を製造することができる。
(構成例5)
図17は、本発明の他の実施形態に係るコイル部品102を示す概略透視側面図である。
以下、図9に示した構成例1に係るコイル部品101と異なる構成について主に説明し、構成例1と同様の構成については同様の符号を付しその説明を省略または簡略化する。
本実施形態では、曲線部124の構成が構成例1と異なる。すなわち本実施形態のコイル部品102においては、コイル部220Lの開口部130における曲線部124が、開口部130の隅部において直線部121,122間を連結するテーパ部で構成されている。
本構成例においても、上述の各構成例と同様の作用効果を有し、開口部130の内周における曲線部124(テーパ部)の線路長を開口部130内周の線路長の例えば40%以下とすることで、コイル部品の小型化とコイル特性との両立を図ることが可能となる。
<第2の実施形態>
図18は、本発明の第2の実施形態に係るコイル部品の全体斜視図、図19は、図18におけるA−A線断面図である。
本実施形態のコイル部品は、積層インダクタとして構成される。
本実施形態のコイル部品400は、図18に示すように、部品本体411と、一対の外部電極414,415とを有する。部品本体411は、X軸方向に幅W、Y軸方向に長さL、Z軸方向に高さHを有する直方体形状に形成される。一対の外部電極414,415は、部品本体411の長辺方向(Y軸方向)に対向する2つの端面に設けられる。
部品本体11の各部の寸法は特に限定されず、本実施形態では、長さLが100μm以上600μm以下、幅Wが50μm以上300μm以下、高さHが50μm以上600μm以下とされる。
部品本体411は、図19及び図20に示すように、直方体形状の絶縁体部412と、絶縁体部412の内部に配置された螺旋状のコイル部413とを有している。
絶縁体部412は、複数の絶縁体層MLU、ML1〜ML5及びMLDが高さ方向(Z軸方向)に積層されて一体化された構造を有する。絶縁体層MLU及びMLDは、絶縁体部412の上下のカバー層を構成する。絶縁体層ML1〜ML5は、コイル部413を構成する導体パターンC41〜C45をそれぞれ有する。各絶縁体層MLU、ML1〜ML5及びMLDは、電気絶縁性の磁性材料で構成され、典型的には、フェライトやFeCrSi等の合金磁性粒子等の磁性粉で構成されるが、非磁性材料であるガラス質セラミックス粒子や酸化チタン、酸化ジルコニウムなどの酸化物粒子で構成されてもよい。導体パターンC41〜C45は、典型的には、Agペースト等の導電ペーストを用いて作製される。
導体パターンC41〜C45は、図20に示すように、Z軸まわりに巻回されるコイルの一部を構成し、ビアホールV41〜V44を介してZ軸方向にそれぞれ電気的に接続されることで、コイル部413が形成される。絶縁体層ML1の導体パターンC41は、一方の外部電極414と電気的に接続される引出端部413e1を有し、絶縁体層ML5の導体パターンC45は、他方の外部電極415と電気的に接続される引出端部413e2を有する。
図20に示すように、コイル部413は、直線部421,422と、曲線部423とにより構成された開口部を有する(絶縁体層ML3参照)。当該開口部は、一軸方向(Z軸方向)から見たときの形状が概略矩形に形成される。一方の直線部421は、上記開口部の長辺を構成し、他方の直線部422は、上記開口部の短辺を構成する。曲線部423は、上記開口部の4つの隅部にそれぞれ設けられる。各導体パターンC41〜C45はそれぞれ、直線部421,422の少なくとも一方と、少なくとも1つの曲線部423とを有する。
本実施形態のコイル部品400は、第1の実施形態と同様に、コイル部413の開口部の内周における曲線部423の線路長が開口部の内周の線路長の40%以下となるように構成されている。これにより、第1の実施形態と同様に、コイル部品の小型化とコイル特性との両立を図ることが可能となる。なお、上記曲線部割合は、第1の実施形態と同様な方法で算出することができる(図12参照)。
続いて、以上のように構成されるコイル部品400の製造方法の一例を説明する。
最初に、絶縁体材料粉をバインダーとともに分散させ、それをドクターブレード法などを適宜用いてシート状に加工する。次にそのシートの必要な位置にレーザー等の適当な手段にてビアホールを加工する。さらにそのシートの必要な位置にAg等をビヒクルに分散させた導体ペーストを用いてコイル周回部もしくは引き出し部となる形状で導体を形成する。(ここで記載したバインダー、ビヒクルの表現は、どちらも樹脂成分と溶剤成分の混合物であり、慣用によりその用途により使い分けられてきてはいるが、その2つの内容の成分を厳密に区別するものではない。)導体の形成についてはスクリーン印刷法や転写法、スパッタなどの薄膜法やメッキなど適宜選択できる。ビアホールについては、コイル周回部もしくは引き出し部となる形状で導体を形成する際に同時に導体が充填されてもよく、またビアホール単独で導体が充填されていてもよい。ビアホールに導体を充填せずにコイル周回部もしくは引き出し部となる形状で導体を形成する導体が、圧着時の変形などで充填されるようにすることもできる。
この導体の形成されたシートとダミーシートとなる導体の形成されていないシートを所定の順番にて重ね(積層)、必要な温度と圧力で加圧(圧着)する。複数のコイルを集合状に作成した場合は、ダイサーなどを適宜用いて個片化を行った後、所定の雰囲気と温度、例えば大気中で500℃、2時間で脱バインダー処理を行い、さらに所定の温度、雰囲気にて加熱処理を行う。加熱処理は絶縁体材料の種類によっては高温時に粒成長が見られる場合があり、その場合は焼成と呼ばれることが多い。絶縁体材料が純鉄系やFe-Si-Cr系合金、Fe-Si-Al系合金、Fe-Si-Cr-Al系合金などの場合は粒成長は見られず、各絶縁体材料粉の表面の酸化膜同士の結合が見られる。この時の加熱処理の温度は例えば700℃で1時間、加熱雰囲気は例えば大気中である。絶縁体材料がフェライト系の場合やガラス質セラミックスなどの場合は焼成となり、その条件は例えば温度が900℃、1時間、雰囲気条件は大気中である。加熱処理は脱バインダー処理と一体に行ってもよい。
その後、外部電極を端面の引き出し部導体の露出部に接続されるように所望の形状で適宜作成する。外部電極の形成前にバレル研磨等を適宜行うことで、端面の引き出し部導体の露出部と外部電極との接続を良くすることもできる。外部電極はAg等をビヒクルと場合によってはガラス成分をあわせて分散させた導体ペーストを塗布し加熱処理(焼き付け)を行って形成してもよく、導電性樹脂ペーストを塗布し、加熱硬化させてもよく、スパッタ法などで薄膜を形成して電極としてもよい。必要に応じて外部電極は、Ni、Snなどを用いてメッキ処理され、積層コイル部品を得ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば以上の実施形態では、構成例1〜4としてコイル部品の高さ寸法がその長さ寸法以下の場合を例に挙げて説明したが、これに限られず、コイル部品の高さ寸法がその長さ寸法よりも大きくてもよい。この場合においても、開口部内周の曲線部割合を最適化することで、上述と同様の作用効果を得ることができる。
以上の実施形態では、コイル部品が天面側から底面側に向かって絶縁層及びビア導体を順次積層する方法について説明したが、これに限られず、底面側から天面側に向かって絶縁層及びビア導体が順次積層されてもよい。
10,412…絶縁体部
20…内部導体
120L,220L,413…コイル部
121,122,421,422…直線部
123,124,423…曲線部
130…開口部
101,102,400…コイル部品

Claims (9)

  1. 電気絶縁性材料で構成され、長さが600μm以下、高さが600μm以下である絶縁体部と、
    一軸まわりに巻回され、前記絶縁体部の内部に配置されたコイル部と
    を具備し、
    前記コイル部は、直線部と曲線部とにより構成され前記一軸方向から見たときの形状が概略矩形である開口部を有し、前記開口部内周における前記曲線部の線路長が前記開口部内周の線路長の40%以下である
    コイル部品。
  2. 請求項1に記載のコイル部品であって、
    前記曲線部は、前記開口部内周の隅部にそれぞれ設けられる
    コイル部品。
  3. 請求項1又は2に記載のコイル部品であって、
    前記コイル部は、前記絶縁体部の幅方向に平行な軸まわりに巻回される
    コイル部品。
  4. 請求項3に記載のコイル部品であって、
    前記絶縁体部は、長さ寸法以上の高さ寸法を有する
    コイル部品。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載のコイル部品であって、
    前記絶縁体部は、非磁性材料で構成される
    コイル部品。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載のコイル部品であって、
    前記絶縁体部は、長さが400μm以下、高さが300μm以下である
    コイル部品。
  7. 請求項6に記載のコイル部品であって、
    前記開口部内周における前記曲線部の線路長が前記開口部内周の線路長の30%以上40%以下である
    コイル部品。
  8. 請求項1〜5のいずれか1つに記載のコイル部品であって、
    前記絶縁体部は、長さが250μm以下、高さが200μm以下である
    コイル部品。
  9. 請求項8に記載のコイル部品であって、
    前記開口部内周における前記曲線部の線路長が前記開口部内周の線路長の20%以上40%以下である
    コイル部品。
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