JP2006278909A - コイル基材、コイル部品及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 小型で抵抗値の低いコイル基材、コイル部品及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明の方法によって製造されたコイル基材100及びコイル部品1は、導体パターン(平面コイル34)をめっき成長して作られているので、導体間距離(G)を狭くしつつ、導体のめっき成長に伴って高くなった導体の頂面付近の部分34Kは、研磨や切削によって平坦化されるので、小型化になる。すなわち、コイル基材及びコイル部品は、小型で抵抗値が低くなる。
【選択図】 図13

Description

本発明は、コイル基材、コイル部品及びその製造方法に関する。
電子機器を構成する電子部品の小型化が期待されている。電源回路等にはコイル部品が用いられているが、従来、コイル部品には、フェライトコアに巻線を施した巻線方式のインダクタを用いてきた。しかしながら、巻線方式のインダクタの小型化に限界があり、巻線の代わりに平面コイルが研究されている。
例えば、セラミックス基板上に導体をスパイラル状にスクリーン印刷して平面コイルを形成し、その上にフェライトグリーンシートをのせて焼成するようにした薄型電源用インダクタの製造方法(特許文献1)、絶縁性の磁性体基板にコイル状の溝を形成し、溝内にコイル状の導線を形成し、コイル上を磁性体基板で被覆した平面インダクタの製造方法(特許文献2)が知られている。
また、平面コイルを下部磁性フェライト焼結基板と上部磁性フェライト基板で挟み、平面コイルと各コアとの間には樹脂材料を充填したコイル部品も知られている。(例えば、下記特許文献3、4、5参照)。平面コイルの頂面が平坦なコイル部品も知られている(特許文献6参照)。なお、銅めっきの技術も知られている(特許文献7参照)。
特開平6−260361号公報 特開平5−315177号公報 特開2004−349468号公報 特開平8−153263号公報 特開平9−153406号公報 特開平7−142254号公報 特開2003−203879号公報
しかしながら、従来のコイル部品では、小型化を達成するために低背化した状態で、導体パターンの密度を上げることができず、その抵抗値が高いという問題があった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、小型で抵抗値の低いコイル基材、コイル部品及びその製造方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明に係るコイル基材の製造方法は、絶縁基体上に平面コイルを備えたコイル基材の製造方法において、絶縁基体上に導体パターンをめっき成長させる工程と、導体パターンの頂面を絶縁基体に対向する平面に沿って平坦化させ、平面コイルを形成する工程とを備えることを特徴とする。
絶縁基体上に導体パターンをめっき成長させると、導体パターンの導体間距離が小さくなり、導体の空間内密度が上昇するが、導体の頂面にはバラツキが生じ、高さが増大してしまう。そこで、頂面を研磨や切削して平坦化することで、高さを減少させ、小型化を行う。
このコイル基材と、コイル基材で発生した磁束が通るコアを備えたコイル部品の製造方法では、絶縁基体はコアとすることができる。この場合、導体パターンは、コア上に直接めっき成長されることとなり、製造が容易となる。
また、このコイル基材と、コイル基材で発生した磁束が通るコアを備えたコイル部品の製造方法では、絶縁基体はコアに取り付けられる絶縁板とすることができる。この場合、導体パターンは、絶縁板上にめっき成長されることとなり、コイル基材のコアへの組み込み前に、コイル基材の検査を行うことができるので、不良品を排除し、最終製品の歩留まりを向上させることができる。
上記製造方法によって製造されたコイル基材及びコイル部品は、導体パターンをめっき成長して作られているので、導体間距離を狭くしつつ、導体のめっき成長に伴って高くなった導体の頂面付近の部分は、研磨や切削によって平坦化されるので、小型化になる。すなわち、コイル基材及びコイル部品は、小型で抵抗値が低くなる。
このようなコイル基材は、平面コイルの形成面に垂直な断面内において、導電パターンを構成する導体間の離隔距離をG、導体の平坦な頂面の断面内における幅をW、導体の断面内における幅の最大値をWとした場合、G≦10μm、0.3≦W/W<1を満たすことを特徴とし、コイル部品はコイル基材の磁束が通るコアを備えてなる。この場合、チップの寸法が縦3mm×横2.6mm×高さ0.8mmのコイル部品では、従来可能であった抵抗値は300mΩから260mΩにまで減少した。
本発明によれば、小型で抵抗値の低いコイル基材、コイル部品及びその製造方法を提供することができる。
以下、実施の形態に係るコイル基材、コイル部品及びその製造方法について説明する。なお、同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態におけるコイル部品1の斜視図である。
コイル部品1は表面実装型のコイル部品である。コイル部品1は、平板状のコア構造体10と、他の基板と電気的に接続される外部端子20とを備えている。コア構造体10は、主に平板状の下部フェライトコア12(第1コア)と、主に平板状の上部フェライトコア11(第2コア)から構成されており、上部フェライトコア11と下部フェライトコア12が組み合わされることで全体として平板状の形状をなしている。
XYZ直交座標系を図示の如く設定する。XY平面内におけるコイル部品1の横断面形状は1辺が数mmの四角形であり、コイル部品1の厚み方向をZ方向とすると、XZ平面に平行な面に外部端子20が設けられている。
図2は、コイル構造体10の分解斜視図である。
上部フェライトコア11は、矩形平板状の平板部(基部)111と、その平板部111に対して垂直(−Z方向)に立設した一対の外脚部(突出部)112とを有している。一方の外脚部112は、平板部111の一辺から、他方の外脚部112はその一辺と平行な辺から、それぞれ同じ方向(Y方向)に延びている。従って、外脚部112の長手方向が下部フェライトコア12の対向2辺に沿うように、上部フェライトコア11を下部フェライトコア12上に配置すると、上部フェライトコア11の平板部111と下部フェライトコア12との間に空隙が形成される。
下部フェライトコア12は、矩形平板状の平板部(基部)121と、その平板部121の中央部分から突出する中脚部(突出部)122を有している。中脚部122は、概略角柱形状をなしている凸部であり、平板部121の各辺に平行な軸に沿って内側に湾曲する円筒面を側壁に有している。
上部フェライトコア11の脚部112の先端面を、下部フェライトコア12の平板部121上に突き合わせて、コア構造体10を構成すると、実質的に閉磁路となった外殻部が構成される。このとき、中脚部122は外殻部の内側に配置される。
尚、上部フェライトコア11及び下部フェライトコア12の細部構造については、以降、適宜説明する。
図3は、図1の状態から外部端子20を取り除いた状態のコイル部品の斜視図である。
コア構造体10を構成する上部フェライトコア11と下部フェライトコア12との間における空隙部分にコイル基板30が納められている。
コイル基板30は、保護樹脂層33によって覆われている。保護樹脂層33の周囲には接着用の樹脂材料40が設けられている。従って、コイル基板30とコア構造体10との間には保護樹脂層33及び接着用の樹脂材料40が介在している。接着用の樹脂材料40は、保護樹脂層33で覆われたコイル基板30をコア構造体10に対して固定している。なお、保護樹脂層33は平面コイルの各巻き線の間に入り込みやすく、上部フェライトコア11及び下部フェライトコア12、保護樹脂層33及び樹脂材料40とコイルとの接着強度は確保されている。
コイル基板30の一端面は、コア構造体10の一端面を構成し、外部に対して露出している。この一端面において、絶縁板31、導出端電極32及び保護樹脂層33の側面が露出している。絶縁板31はコイル基板30を構成する基幹部分となる基板である。導出端電極32は後述するコイルに電気的に接続されており、図1に示した外部端子20とも電気的に接続される部分である。
図4はコイル基板30の平面図である。
コイル基板30の中央部分には円形の開口35が形成されている。導体材料によって形成された平面コイル34は、円形の開口35を囲むように配置されている。平面コイル34はコイル基板30の両面上に形成されていて、それぞれ導出端電極32に電気的に接続されている。それぞれのコイル34は、円形の開口35の近傍から外側に向かって渦巻き状に延びている。
一方面の平面コイル34は、そのコイル露出面を臨む方向から見て、外側に向かう方向に沿って左回転の渦巻きを構成し、他方面の平面コイル34も、そのコイル露出面を臨む方向から見て、外側に向かう方向に沿って左回転の渦巻きを構成し、これらの中心部分を電気的に接続して重ね合わせ、一方向に電流を流した時に、電流の流れる回転方向が同一となるように設定されている。すなわち、双方の平面コイル34で発生する磁束は重畳して強め合う。
コイル基板30の一方の面に形成された平面コイル34が接続されている導出端電極32と、他方の面に形成された平面コイル34が接続されている導出端電極32とは、それぞれコイル基板30の対向する辺に設けられている。また、コイル基板30の両面に設けられている平面コイル34は、円形の開口35の周縁部に形成された表裏コンタクト部36によって互いに電気的に接続されている。表裏コンタクト部36は絶縁板31を厚み方向に貫通している。
従って、コイル基板30の一方の辺に設けられている導出端電極32と、他方の辺に設けられている導出端電極32との間に電圧を印加すると、コイル基板30の一方の面に形成されているコイル34から、他方の面に形成されているコイル34へと流れる電流が生じる。
コイル基板30の円形の開口35内には下部フェライトコア12の中脚部122が挿入される。
図5は、図1に示したコイル部品1のV−V矢印断面図(縦断面図)である。
コイル基板30と保護樹脂層33からなるコイル基材100は、上部フェライトコア11と下部フェライトコア12との間に配置されている。下部フェライトコア12の中脚部122は、コイル基板30の円形の開口35(図4参照)内に挿入されている。上部フェライトコア11の外脚部112と、下部フェライトコア12の中脚部122とは、ほぼ同じ長さとなるように形成されている。
従って、上部フェライトコア11と下部フェライトコア12とを所定間隔をあけて配置すると、中脚部122の先端と上部フェライトコア11との間には空隙が生じ、微小ギャップ41を形成できる。同様に、外脚部112の先端と下部フェライトコア12との間にも空隙が生じ、微小ギャップ42を形成できる。
本実施形態の場合、下部フェライトコア12の中脚部122が形成されている面(主表面)と、上部フェライトコア11の外脚部112が形成されている面(主表面)とのそれぞれに沿って、接着用の樹脂材料40が塗布されている。コイル基板30は上下のコア12,11によって挟み込まれるように樹脂材料40を介して固定されている。微小ギャップ41及び42内には、それぞれ接着用の樹脂材料40が充填形成されている。
コイル電流によって発生した磁束は、上部フェライトコア11及び下部フェライトコア12を通るが、この磁気回路内に介在する微小ギャップ41及び42は、磁気飽和を抑制する。コア構造体10は、その一辺が数mm以下の超小型形状をしていることから、微小ギャップ41及び42の寸法(中脚部122の先端と上部フェライトコア11との間の距離、外脚部112の先端と下部フェライトコア12との間の距離)は、好ましくは0.1〜100μm、更に好ましくは0.1〜50μmに設定される。
コイル34及び表裏コンタクト部36の表面にはCu処理層34aが一様に形成されている。従って、コイル基板30の周囲に配置される保護樹脂層33は、コイル34の各巻き線の間に一様に入り込む。この結果、コイル34と保護樹脂層33との間に微小空洞が形成されにくくなり、コイル34と保護樹脂層33との密着性がより向上する。
引き続いて、コイル基板30の製造方法について図6〜図8を参照しながら説明する。
図6及び図7は、コイル基板30の製造方法を説明するための図であって、コイル基板30の一部分に相当する部分の断面を図示するものとする。まず、絶縁板31を準備する(図6(A)参照)。この絶縁板31は板厚が60μmのものであって、ガラスクロスにシアネート樹脂(BT(ビスマレイミド・トリアジン)レジン:登録商標)が含浸されており、既に円形の開口35が形成されているものとする(図6においては示さない)。
続いて、絶縁板31の表面及び裏面に下地層60を無電解めっきにてそれぞれ同時に形成する(図6(B)参照)。
次に、絶縁板31の表面及び裏面に同時に形成した下地層61それぞれの上に、フォトレジスト層61(レジスト層)をそれぞれ同時に電着成膜する(図6(C)参照)。この表面及び裏面に形成したフォトレジスト層61において、コイル導34(図4参照)を形成しようとするパターンに沿ってフォトリソグラフィ法で表面及び裏面の片面毎に露光を行い、その後表面及び裏面同時に現像し、除去部611を形成する(図6(D)参照)。
このようにパターン形成したフォトレジスト層61をめっきマスクとして、図6(D)における除去部611に相当する部分に選択的に電解めっき法により、表面及び裏面の両面同時にコイル導体用めっき層62(第1電気めっき層)を形成する(図7(A)参照)。
図8は、電解めっき膜を成膜する際に用いる成膜装置8の構成図である。
成膜装置8は液槽81を有しており、この液槽81にはめっき液が入れられている。液槽81内には、電解めっき膜を成膜するウエハ83を保持するためのめっき治具82が配置されている。めっき治具82には治具遮蔽板821が設けられていて、ウエハ83の外周部分を遮蔽している。めっき治具82を挟むように一対のアノード84が設けられている。めっき治具82と一対のアノード84との間には、それぞれ外遮蔽板85と攪拌格子86とが設けられている。めっき治具82と一対のアノード84との間に所定の電圧が印加されるので、めっき治具82に取り付けられているウエハ83の両面に同時にめっきが可能となる。
このようにして、例えば、高さ20μm、幅70μm、ギャップ30μmのCu導体パターン(導体線)を形成できる。この「高さ」「幅」とはCu導体パターンの高さと幅であり、ここでいうギャップとは、隣合うCu導体パターン間の距離である。
このコイル導体用めっき層62を形成した後、めっきマスクとしてのフォトレジスト層61を表面及び裏面の両面同時に剥離除去する(図7(B)参照)。

図7(B)に示した状態から、コイル導体用めっき層62が形成されている部分以外の下地層60をエッチングして除去し、下地部60aをコイル導体用めっき層62と絶縁板31との間に残す(図7(C)参照)。
その後、選択めっきマスク無しで、図8に示した装置を用いて両面同時に2回目の電解めっきを行い、コイル導体用めっき層62を電着により更に成長形成させる(図7(D)参照)。例えば、高さ80〜100μm、幅80〜85μm、ギャップ15μmのCu導体パターンが両面同時に形成される。
これにより、平面コイル34としての十分な肉厚の導体部が得られる。隣り合うコイル導体間のギャップGが15μm以下になるまで高密度に平面コイル34を成長形成させることができる。これは、高さ方向には電気量に比例しめっき層が形成されていくのに対し、幅(ギャップG)方向にはギャップが狭くなるにつれて、めっき層が形成されていく速度が遅くなることによる。
このように、コイル基板30は、隣合う平面コイル34間の隙間Gが15μm以下になるまで、高密度に電気めっき層62を成長させた平面コイル34を有する。また、コイル導体のアスペクト比(平面コイル34の高さ/幅)も、0.2〜5程度に高く設定可能であるため、直流抵抗を0.01〜10オーム程度にまで低下させることができる。
コイル導体用めっき層62の形成完了により、平面コイル34を絶縁板31の両面に形成し終えた後、平面コイル34の頂面を研磨することで、余剰部分34Kを除去し、平面コイル34の面内の高さを均一にする。この高さの均一度は、平均値からの偏差の最大値が10%以下となるように行う。
次に、Cu導体パターンを形成した表面のCuに処理を施し、Cu処理層34aを形成する。Cu処理層34aは、銅の表面に凹凸(例えば5μm〜7μm)を設ける粗化処理、又は銅の表面に酸化膜を設ける酸化処理により形成する。また、粗化処理と酸化処理を併用しても良い。Cu処理層34aにより、樹脂33との接着強度が向上する。また、Cu導体の線間に樹脂33が入り込み易くなる。
次に、保護樹脂層33(ソルダーレジスト)を絶縁板31の両面に印刷し、保護樹脂層33で平面コイル34を被覆して保護することでコイル基板30を具備するコイル基材100が完成する。実際には、一度に複数のコイルを作製するため、スパイラルパターンのコイル導体が整列したウエハ(コイル基板の集合体)が作製されている。さらに、ソルダーレジスト上に、マスクスパッタ法によりCr及びCuを連続的に成膜し、スパイラル中央部から取り出し電極を作製する。
各コイル基板は、上下のフェライト基板で挟み、エポキシ系の接着剤を用いて150℃雰囲気の中で加圧しながら接着する。接着された基板を高精度スライサーにより0.77mmの厚みまで平坦に研削した後、ダイサーによりチップ化を行い各々の素子を作製する。
その後、回路接続用のユーザー端子となる外部端子電極を形成するため、バレル研磨を行った後に、端子面のCu(導出端電極部)をウェット処理とドライ処理の両方を利用して洗浄し、マスクスパッタ法によりCr及びCuを連続的に成膜する。これにCu、Ni、Snのバレルめっきを施し、例えば、製品サイズ縦3mm×横2.6mm×高さ0.8mmの表面実装型コイル素子であるコイル部品1が作製できる。
次に、上部フェライトコア11と、下部フェライトコア12の形状について詳説する。
図5に示したように、ブリッジ形状を呈する上部フェライトコア11は、対向配置された一対の外脚部112を有しており、それぞれの外脚部112は、基部111からその主表面111aに対して垂直方向(−Z方向)に立設し、上部フェライトコア11の外縁に沿って直線的に延びている。また、下部フェライトコア12の中脚部122は、基部121の中央部からその主表面(XY平面)121aに対して垂直方向(Z方向)に立設している。これらの外脚部112及び中脚部122の根元には、R加工又はC加工が施されている。
図9は、図5に示した領域A1の拡大図である。
平面コイル34は、第1及び第2外脚部112間に位置している。
基部111と一方の第1外脚部112との境界面BS1は、(1)平面コイル34の中心を通り且つ基部111の厚み方向(Z方向)に沿った平面(図5の紙面:XZ平面)内における曲率半径Rが最小で30μm以上の曲面である。
基部111と他方の第2外脚部112との境界面の構造は、境界面BS1と同一であり、これらの境界面は、図5の紙面(XZ平面)に垂直であって、主表面111a(121a)に対して垂直な平面(YZ平面)に対して鏡像関係にある。
このコイル部品では、平面コイル34に電流を流すと、アンペアの法則に従い、コイルの中心を通る磁束が発生し、この磁束は平面コイルの外側に位置する第1、第2外脚部112内を通って磁気回路を構成する。基部111と第1、第2外脚部112の間にはそれぞれ境界面(BS1)が存在しており、各境界面近傍に位置する接着材料40内には、製造時に気泡が混入しにくくなる。すなわち、コイル34或いはコイル周辺材料33とコア11の内壁との間の距離の変動が小さくなるため、接着材料40内には、製造時に気泡が混入しにくくなる。
なお、曲面が2つの焦点を有する楕円筒面である場合や、複数の曲率半径を有する円弧の集合体からなる曲面である場合には、最小の曲率半径(楕円では短半径)Rが30μm以上であることとする。なお、内側の樹脂33も同様にR加工又はC加工されている。
図10は、図5に示した領域A1の変形例の拡大図である。
上部フェライトコア11の基部111と第1外脚部112との境界面BS2は、(2)上記平面(図5の紙面)内において、基部111の主平面111aに対して傾斜し、この境界面BS2と平面(図5の紙面)との交線を構成する線分の長さCの最小値が30μm以上の平面である。
この変形例の場合における基部111と他方の第2外脚部112との境界面の構造は、境界面BS2と同一であり、これらの境界面も、図5の紙面(XZ平面)に垂直であって、主表面111a(121a)に対して垂直な平面(YZ平面)に対して鏡像関係にある。
このコイル部品では、平面コイル34に電流を流すと、アンペアの法則に従い、コイル34の中心を通る磁束が発生し、この磁束は平面コイル34の外側に位置する第1、第2外脚部112内を通って磁気回路を構成する。基部111と第1、第2外脚部112の間にはそれぞれ境界面(BS2)が存在しており、各境界面近傍に位置する接着材料40内には、製造時に気泡が混入しにくくなる。すなわち、コイル34或いはコイル周辺材料33とコア11の内壁との間の距離の変動が小さくなるため、接着材料40内には、製造時に気泡が混入しにくくなる。
また、境界面BS4が、線分の長さC=30μm以上の平面である場合、この平面を構成する線分は、数学上厳密に表現される線分ではなく、僅かな湾曲を含むものであってもよい。この線分を「擬似線分」と呼称することとすると、擬似線分の始点と終点を結ぶ直線に対する、当該擬似線分の最大離隔距離は始点/終点間の長さの5%以下であることとする。
図11は、図5に示した領域A2の拡大図である。
中脚部122は、平面コイル34の内側に位置している。基部121と中脚部122との境界面BS3は、(1)平面コイル34の中心を通り且つ基部の厚み方向に沿った平面(図5の紙面)内における曲率半径Rが最小で30μm以上の曲面である。
図5における左側の基部111と中脚部122との境界面の構造は、境界面BS3と同一であり、これらの境界面は、図5の紙面(XZ平面)に垂直であって、主表面111a(121a)に対して垂直な平面(YZ平面)に対して鏡像関係にある。また、基部111と中脚部122との境界面の構造は、図5の紙面に対して鏡像関係にある位置においても同一の構造を有する。
このコイル部品では、平面コイル34に電流を流すと、アンペアの法則に従い、コイル34の中心を通る磁束が発生し、この磁束は平面コイル34の内側に位置する中脚部122内を通って磁気回路を構成する。基部121と中脚部122の間には境界面BS3が存在しており、境界面BS3の近傍に位置する接着材料40内には、製造時に気泡が混入しにくくなる。すなわち、コイル34或いはコイル周辺材料33とコア12の内壁との間の距離の変動が小さくなるため、接着材料40内には、製造時に気泡が混入しにくくなる。
なお、曲面が2つの焦点を有する楕円筒面である場合や、複数の曲率半径を有する円弧の集合体からなる曲面である場合には、最小の曲率半径(楕円では短半径)Rが30μm以上であることとする。
図12は、図5に示した領域A2の変形例の拡大図である。
この変形例の場合における基部121と中脚部122との境界面BS4は、(2)上記平面(図5の紙面)内において、基部121の主平面121aに対して傾斜し、この境界面と平面との交線を構成する線分の長さCの最小値が30μm以上の平面である。
変形例の場合における基部111と他方の中脚部122との境界面の構造は、境界面BS4と同一であり、これらの境界面も、図5の紙面(XZ平面)に垂直であって、主表面111a(121a)に対して垂直な平面(YZ平面)に対して鏡像関係にある。また、基部111と中脚部122との境界面の構造は、図5の紙面に対して鏡像関係にある位置においても同一の構造を有する。
このコイル部品では、平面コイル34に電流を流すと、アンペアの法則に従い、コイル34の中心を通る磁束が発生し、この磁束は平面コイル34の内側に位置する中脚部122内を通って磁気回路を構成する。基部121と中脚部122の間には境界面BS4が存在しており、境界面BS4の近傍に位置する接着材料40内には、製造時に気泡が混入しにくくなる。すなわち、コイル34或いはコイル周辺材料33とコア12の内壁との間の距離の変動が小さくなるため、接着材料40内には、製造時に気泡が混入しにくくなる。
また、境界面BS4が、線分の長さC=30μm以上の平面である場合、この平面を構成する線分は、数学上厳密に表現される線分ではなく、僅かな湾曲を含むものであってもよい。この線分を「擬似線分」と呼称することとすると、擬似線分の始点と終点を結ぶ直線に対する、当該擬似線分の最大離隔距離は始点/終点間の長さの5%以下であることとする。
ちなみに、レーザ加工法や粒径10μm程度の砥石からなるブレードを用いた切削加工法を用いて境界面を形成すると、その曲率半径Rは15μm以下となる。本例では、粒径20μmの砥石とメタルボンドからなるブレードのスライサーを用いて切削加工を行い、曲率半径Rが30μm以上のR加工を行っている。また、ブレードやドレッシング条件を変更することで、曲率半径Rが30μm以上のR加工、具体的には曲率半径Rが80μmのR加工や、線分長さCが30μm以上のC加工を行うこともできる。
なお、図9〜図12に示した平面コイル34に電流を流すと、アンペアの法則に従い、コイル34の中心を通る磁束が発生し、この磁束は平面コイル34の内側に位置する中脚部122内を通り、また、平面コイル34の外側に位置する外脚部112を通って磁気回路を構成する。また、基部121と中脚部122の間、又は、基部111と外脚部112の間には、それぞれ境界面BS1(BS2,BS3,BS4)が存在しており、各境界面近傍に位置する接着材料40内には、製造時に気泡が混入しにくくなる。このように、樹脂材料40内への気泡の混入が抑制された場合、接着材料40を介して平面コイル34が安定してコア11,12に接着されるので、また、境界面BS1(BS2,BS3,BS4)の存在によって磁気飽和が抑制されるので、許容電流を増加させ、機械的強度を増加させ、その信頼性が向上することとなる。
なお、中脚部122に垂直な基部主表面121aの樹脂材料塗布面積、或いは、外脚部112に垂直な基部主表面111aの樹脂材料塗布面積は、小型化の観点から20mm以下であることが好ましい。コイル部品は小型にすることができるが、このときの境界面BS1,BS3の曲率半径Rは、コア11,12がコイル34に当接しないよう、300μm以下とすることが好ましい。また、このときの境界面BS2,BS4の線分の長さCも、コア11,12がコイル34に当接しないよう、300μm以下とすることが好ましい。
コア11とコイル基板30の外周樹脂33との間の距離Dは、30μm以下とすることができ、外周樹脂33の角部には必要に応じてR加工やC加工などの面取り加工が行われている。なお、樹脂33に軟化点以上の熱を加えると角部は丸くなる。
図13は、平面コイル34を構成する導体線の延びている方向に垂直な当該導体線の縦断面である。
本発明の方法によって製造されたコイル基材100及びコイル部品1は、導体パターン(平面コイル34)をめっき成長して作られているので、導体間距離(G)を狭くしつつ、導体のめっき成長に伴って高くなった導体の頂面付近の部分34Kは、研磨や切削によって平坦化されるので、小型化になる。すなわち、コイル基材及びコイル部品は、小型で抵抗値が低くなっている(図7参照)。
平面コイル34を構成する導体線の頂面は研磨によって平坦化されており、この平坦部におけるX方向幅Wと、導体線の最大値Wとの比率r(=W/W)は、平面内で全て0.3以上、1.0未満である。
換言すれば、コイル基材100は、平面コイル34の形成面に垂直な断面(図13の紙面)内において、導電パターンを構成する導体間の離隔距離をG(図7参照)、導体の平坦な頂面の断面内における幅をW、導体の断面内における幅の最大値をWとした場合、G≦10μm、0.3≦W/W<1を満たす。
導体線間のギャップGが最小となるまで電解めっきを行った後、この場合には導体線の面内高さには大きなばらつきが生じるが、これをXY平面に平行な平面(研磨面)で−Z方向に研磨又は切削することにより、導体線の縦断面積を最大化しつつ、すなわち、抵抗値を低下させつつ、その「高さ」と「高さの面内ばらつき」を抑制することができる。
詳説すれば、絶縁基体である絶縁板31上に導体パターン34をめっき成長させると、導体パターン34の導体間距離(G)が小さくなり、導体の空間内密度が上昇するが、導体の頂面にはバラツキが生じ、高さが増大してしまう。そこで、頂面34tを研磨や切削して平坦化することで、高さを減少させ、小型化を行う。
すなわち、従来の導体線では、高さ80〜100μm、幅80〜85μm、ギャップ15μmであったが、本実施形態では、導体線の頂面を研磨することにより、高さ100〜150μm、幅85μm以上、ギャップGが10μm以下の導体を第1段階として形成した後、第2段階で平坦化研磨を行うことで、断面積の最大化と「高さ」及び「高さの面内ばらつき」を抑制することができる。
すなわち、このコイル基板では、基板上にメッキ成長した導体線からなる平面コイル34を備え、この導体線の延びる方向に垂直な断面内において隣接する前記導体線の断面間のギャップGは10μm以下であり、且つ、この導体線の頂面は平坦化されている。
導体線の頂面の切削や研磨は、コイル基板30の全体厚みが0.22mm(220μm)以下になるまで、高精度ラップ装置で行うことができる。BTレジンの絶縁基板厚は60μmであるため、上下面の導体線の高さがそれぞれ80μm以下となるまで研磨することができる。比率r(=W/W)は例えば、0.8とすることができた。
これらの値でサイズ縦3mm×横2.6mm×高さ0.8mmのコイル部品1を製造したところ、コイルの直流抵抗値は、従来の300mΩから260mΩにまで減少した。上部フェライトコア11の厚みの最大値は0.77mmであり、これは板状のフェライトコアをダイヤモンドホイール砥石を用いて凹状に削ることで加工して得られたものであり、下部フェライトコア12の厚みの最大値も0.77mmであり、これも板状のフェライトコアをダイヤモンドホイール砥石を用いて中央凸状に削ることで加工して得られたものである。
双方のフェライトコア11,12の間には樹脂材料40としてエポキシ系の接着剤が介在しているが、これは150℃の雰囲気中で上下のフェライトコア11,12を加圧しながらコイル基板30を接着する際に使用されたものである。
なお、平面コイル34は絶縁性基板上にめっき成長させて形成したが、これはフェライトコア基板やその他の基板にめっき成長させて、導体線の頂面を平坦化させることもできる。
また、コイル基材100で発生した磁束が通るコアを備えた上記コイル部品の製造方法では、絶縁基体は上部フェライトコア11又は下部フェライトコア12に樹脂材料40を介して取り付けられる絶縁板31とされている。この場合、平面コイル34を構成する導体パターンは、絶縁板31上にめっき成長されることとなり、コイル基材100のコアへの組み込み前に、コイル基材の検査を行うことができるので、検査時に不良品を排除し、最終製品の歩留まりを向上させることができる。
図14は、上述の曲率半径R、樹脂材料40中の気泡数、許容電流(A)を示す表である。なお、曲率半径Rは、XZ平面による断面を4箇所設定した場合に計測される4つの曲率半径の平均値、気泡数は目視観察の結果とし、許容電流は、コイルのインダクタンスが初期値より20%低下したときの直流電流(100kHz)を示す。この初期値はコイル電流が略0Aのときに計測される。
比較例1、比較例2、比較例3では、曲率半径Rはそれぞれ11μm、17μm、420μmに設定し、実施例1、実施例2、実施例3では、曲率半径Rはそれぞれ30μm、83μm、210μmに設定した。実施例1〜3に係るコイル部品では、樹脂材料40中の気泡は殆ど無く、許容電流は0.57A以上であったが比較例1、2に係るコイル部品では、樹脂材料40中には気泡が多く存在し、許容電流は0.51A以下であり、比較例3のコイル部品は組立てが不可能であった。
次に、コイル部品1の一部を変形した実施形態について説明する。
上記実施形態では、断面が断面C型の上部フェライトコア11と断面T型の下部フェライトコア12とを組み合わせてコイル部品1を形成しているが、この他の形態も採用可能である。
コイル部品を構成する観点としては、以下の5つの観点がある。
(I)コア(上部フェライトコア及び下部フェライトコアの少なくとも一方)の形状を変化させること。
(II)上部フェライトコア及び下部フェライトコアの間のギャップ状態を変化させること。
(III)コイルを形成する面を変化させること。
(IV)絶縁板に形成する円形の開口を変化させること。
(V)コアの構成を変化させること。
上記(I)の観点からみた各実施形態のコイル部品の中央近傍の断面図を図15〜図22に示す。
(第2実施形態)
図15は、断面C型の上部フェライトコア11と、断面C型の下部フェライトコア12とを組み合わせたコイル部品1の断面図である。
本実施形態のコイル部品と第1実施形態のコイル部品との相違点は、(A)下部フェライトコア12に中脚部が無いこと、(B)下部フェライトコア12に外脚部122aがあること、(C)上部フェライトコア11の外脚部112のZ方向長が短くなったことである。その他の構成は、第1実施形態のコイル部品と同一である。コイル基板30を有するコイル基材100は、上部フェライトコア11と下部フェライトコア12との間に配置されており、絶縁板31の両面に形成された平面コイル34を備えている。
下部フェライトコア12に形成された一対の外脚部122aは、外脚部112と同一構造であり、それぞれY軸に沿って延びている。外脚部122aと外脚部112は対向しており、その間にはギャップが形成され、接着用の樹脂材料40がギャップ内に充填されている。接着用の樹脂材料40は、保護樹脂層33と上部フェライトコア11及び下部フェライトコア12との間に充填されている。
(第3実施形態)
図16は、断面C型の上部フェライトコア11と断面I型の下部フェライトコア12とを組み合わせたコイル部品1の断面図である。
本実施形態のコイル部品1と第1実施形態のコイル部品1との相違点は、(A)下部フェライトコア12に中脚部が無いことであり、中脚部が存在した空間内には接着用の樹脂40が充填されている。その他の構成は、第1実施形態のコイル部品と同一である。
(第4実施形態)
図17は、断面I型の上部フェライトコア11と断面T型の下部フェライトコア12とを組み合わせたコイル部品1の断面図である。
本実施形態のコイル部品1と第1実施形態のコイル部品1との相違点は、(A)上部フェライトコア11に外脚部が無いことであり、外脚部が存在した空間内には接着用の樹脂材料40が充填され、樹脂材料40の側面が露出している。その他の構成は、第1実施形態のコイル部品と同一である。
(第5実施形態)
図18は、断面T型の上部フェライトコア11と、断面T型の下部フェライトコア11とを組み合わせたコイル部品1の断面図である。
本実施形態のコイル部品1と第1実施形態のコイル部品1との相違点は、(A)上部フェライトコア11に外脚部が無いこと、(B)上部フェライトコア11に中脚部113があること、(C)下部フェライトコア12の中脚部122のZ方向長が短くなったことである。
上部フェライトコア11に形成された中脚部113は、中脚部122と同一構造であり、Z方向に向かって突出している。中脚部113と中脚部122は対向しており、その間にはギャップが形成され、接着用の樹脂材料40がギャップ内に充填されている。外脚部が存在した空間内には接着用の樹脂材料40が充填され、樹脂材料40の側面が露出している。その他の構成は、第1実施形態のコイル部品と同一である。
(第6実施形態)
図19は、断面E型の上部フェライトコア11と断面C型の下部フェライトコア12とを組み合わせたコイル部品1の断面図である。
本実施形態のコイル部品1と第2実施形態のコイル部品1との相違点は、(A)上部フェライトコア11の中央にZ方向に向かって突出する中脚部113があることであり、その他の構成は、第2実施形態のコイル部品1と同一である。中脚部113と下部フェライトコア12の基部121との間には樹脂材料40が充填されたギャップが形成されている。
(第7実施形態)
図20は、断面I型の上部フェライトコア11と断面E型の下部フェライトコア12とを組み合わせたコイル部品1の断面図である。
本実施形態のコイル部品1と第1実施形態のコイル部品1との相違点は、(A)下部フェライトコア12に外脚部122aがあること、(B)上部フェライトコア11にZ方向に突出しY方向に延びた外脚部が無いことである。その他の構成は、第1実施形態のコイル部品と同一である。外脚部122aは上部フェライトコア11に対向しており、その間にはギャップが形成され、接着用の樹脂材料40がギャップ内に充填されている。
(第8実施形態)
図21は、断面E型の上部フェライトコア11と断面T型の下部フェライトコア12とを組み合わせたコイル部品1の断面図である。
本実施形態のコイル部品1と第1実施形態のコイル部品1との相違点は、(A)下部フェライトコア12の中脚部122が短いこと、(B)上部フェライトコア11にZ方向に突出し、中脚部122に対向した中脚部113があることである。その他の構成は、第1実施形態のコイル部品1と同一である。中脚部122と中脚部113の間にはギャップが形成され、接着用の樹脂材料40がギャップ内に充填されている。
(第9実施形態)
図22は、断面E型の上部フェライトコア11と断面E型の下部フェライトコア12とを組み合わせたコイル部品1の断面図である。
本実施形態のコイル部品と第2実施形態のコイル部品との相違点は、(A)下部フェライトコア12にZ方向に突出した中脚部122があること、(B)上部フェライトコア11にZ方向に突出し、中脚部122に対向した中脚部113があることである。その他の構成は、第2実施形態のコイル部品と同一である。中脚部122と中脚部113の間にはギャップが形成され、接着用の樹脂材料40がギャップ内に充填されている。
次に、上記(II)上部フェライトコア及び下部フェライトコアの間のギャップ状態を変化させることについて説明する。
図23は、コア間のギャップを詰めてコア同士を接触させた場合の接触部近傍の説明図である。
図23(A)では、下部フェライトコア12の基部121と上部フェライトコア11の外脚部112とが接触している。
図23(B)では、下部フェライトコア12の中脚部122と上部フェライトコア11の基部111とが接触している。
図23(C)では、下部フェライトコア12の外脚部122aと上部フェライトコア11の外脚部112が接触している。
図23(D)では、下部フェライトコア12の中脚部122と上部フェライトコア11の中脚部113とが接触している。
図23(E)では、下部フェライトコア12の基部121と上部フェライトコア11の中脚部113とが接触している。
上述の図23(A)〜(E)の接触状態のいずれか1つ又は複数の接触状態は、上述の第1〜第9実施形態に適用することができる。
なお、上部フェライトコア及び下部フェライトコアからなるコア構造体のいずれかの部分に少なくとも一つギャップが形成されていることが好ましい。上部フェライトコアから延びる外脚部や突起部と下部フェライトコアとの間のいずれかの部分にギャップがある状態や、下部フェライトコアから延びる外脚部や突起部と上部フェライトコアとの間のいずれかの部分にギャップがある状態が想定できる。
次に、コイル基板30と保護樹脂層33からなるコイル基材100の変形例について説明する。
図24は、コイル基材100の縦断面図である。
図24(A)では、絶縁板31の両面に平面コイル34が設けられてなるコイル基板30の周囲に、保護樹脂層33が設けられている。保護樹脂層33には、磁性材料を混入させることができる。
図24(B)では、絶縁板31の片面にのみ平面コイル34が設けられてなるコイル基板30の周囲に、保護樹脂層33が設けられている。保護樹脂層33には、磁性材料を混入させることができる。
図24(C)では、絶縁板31の両面に平面コイル34が設けられてなるコイル基板30は、磁性材料を含有しない保護樹脂層33x内に埋設され、保護樹脂層33xの周囲は磁性材料を含有する保護樹脂層33によって覆われている。
図24(D)では、絶縁板31の両面に平面コイル34が設けられてなるコイル基板30は、磁性材料を含有しない保護樹脂層33x内に、コイルの頂面(図13参照)が露出するように埋設され、保護樹脂層33xの周囲は磁性材料を含有する保護樹脂層33によって覆われている。
図24(E)では、絶縁板31の両面に平面コイル34が設けられてなるコイル基板30は、磁性材料を含有する保護樹脂層33内に埋設され、保護樹脂層33の周囲は磁性材料を含有しない保護樹脂層33yによって覆われている。
図24(F)では、絶縁板31の両面に平面コイル34が設けられてなるコイル基板30は、保護樹脂層33内に埋設され、平面コイル34の導体外周は粗化処理又は酸化処理され、Cu処理層34aが形成されている。保護樹脂層33には、磁性材料を混入させることができる。
図24(G)では、絶縁板31の両面に平面コイル34が設けられてなるコイル基板30は、その導体外周が黒化処理され、磁性材料を含有しない保護樹脂層33x内に埋設されている。保護樹脂層33xの周囲は磁性材料を含有する保護樹脂層33によって覆われ、保護樹脂層33は磁性材料を含有しない保護樹脂層33yによって覆われている。
上述の図24(A)〜図25(G)に示したコイル基材100は、上述の第2、3実施形態に適用することができる。
また、コイル基材100の中央部分には、コイル軸方向に延びた貫通孔Hが形成されていてもよい。
図25は、貫通孔Hを有するコイル基材100の縦断面図である。
図25(A)〜図25(G)に示したコイル基材100は、図24(A)〜図24(G)に示すコイル基材100の中央部分にそれぞれ貫通孔Hを設けたものであり、その他の構成は同一である。
これらの図25(A)〜図25(G)に示したコイル基材100は、上述の第1〜9実施形態に適用することができ、貫通孔内には上部フェライトコア11及び/又は下部フェライトコア12の中脚部が位置し、中脚部の無いものの場合には樹脂材料40が充填されることとなる。
図26は、絶縁板31の中央開口を形成しない場合のコイル基体100の縦断面図である。
図26(A)〜図26(G)に示したコイル基材100は、それぞれ図24(A)〜(G)に示すコイル基材100の中央部分の開口が無いもの、すなわち絶縁板31が中央部分にも存在するものであり、その他の構成は同一である。これらの場合、中央部分に開口を形成する工程を省略することができる。これらの図26(A)〜図26(G)に示したコイル基材100は、上述の第2、3実施形態に適用することができる。
図27は、絶縁板31の中央開口を形成せず、且つ、絶縁板31によって上下に仕切られた貫通孔Hを有するコイル基体100の縦断面図である。
図27(A)〜図27(G)に示したコイル基材100は、図26(A)〜図26(G)に示すコイル基材100の中央部分にそれぞれ貫通孔Hを設けたものであり、その他の構成は同一である。
これらの図27(A)〜図27(G)に示したコイル基材100は、上述の第2,第3,第5,第8,第9実施形態に適用することができ、貫通孔内には上部フェライトコア11及び/又は下部フェライトコア12の中脚部が位置し、中脚部の無いものの場合には樹脂材料40が充填されることとなる。2つの中脚部が対向する場合、貫通孔H内を仕切る絶縁板31は、これらの間のギャップを規定するスペーサとして機能する。
このように、(IV)絶縁板に形成する円形の開口を変化させるという観点からは、コイル基板の円形の開口(センターホール)を設けるか、設けないかという区分けで変形例が考えられる。コイル基板に円形の開口を設けない場合には、円形の開口あけ工程を省けるので低コストでコイル部品を製造できる。また、コイル基板によってギャップを形成できるので、ギャップの寸法精度をよくすることができる。
上述のコイル基材100は、平面コイル34を片面のみに形成することとし、これを部品内に組み込んでもよい。
図28は、平面コイル34を片面のみに備えるコイル部品の平面コイル34近傍の縦断面図である。
図28(A)では、下部フェライトコア12の基部121上に樹脂材料40を介してコイル基材100の絶縁板31が取り付けられ、その上に平面コイル34が位置している。
図28(B)では、上部フェライトコア11の基部111の下に樹脂材料40を介してコイル基材100の絶縁板31が取り付けられ、その下に平面コイル34が位置している。
図28(C)では、上部フェライトコア11と下部フェライトコア12の間の適当な位置にコイル基材100の絶縁板31が埋設され、その下に平面コイル34が位置している。上部フェライトコア11と下部フェライトコア12との間の残りの空間には、樹脂材料が充填される。
上述のコイル基材100は、平面コイル34を片面のみに形成することとし、これをコア上に直接形成してもよい。
図29は、平面コイル34を片面のみに備えるコイル部品の平面コイル34近傍の縦断面図である。
図29(A)では、下部フェライトコア12の基部121上に、下地層60aを介して平面コイル34が直接形成され、これは保護樹脂層33によって被覆されている。
図29(B)では、上部フェライトコア11の基部111の下面上に、下地層60aを介して平面コイル34が直接形成され、これは保護樹脂層33によって被覆されている。
図29(C)では、下部フェライトコア12の基部121上に、下地層60aを介して平面コイル34が直接形成されており、この平面コイル34は絶縁層331によって被覆され、これは保護樹脂層33によって被覆されている。この絶縁層331上には、下地層60aを介して別の平面コイル34が直接形成され、これは保護樹脂層33によって被覆されている。
このように、(III)コイルを形成する面を変化させるという観点からは、絶縁板の片面又は両面にコイルを形成する場合や、上部フェライトコア又は下部フェライトコアに直接コイルを形成する場合や、絶縁層を介して多層化してコイルを形成する場合が考えられる。上部フェライトコア又は下部フェライトコアに直接コイルを形成することも考えられる。
なお、上部フェライトコア11又は下部フェライトコア12にコイル34を直接形成する場合の製造方法は、絶縁基板31を上部フェライトコア11又は下部フェライトコア12と読み替えればよいが、簡単に以下説明しておく。
まず、厚み0.77mmのフェライト基板(上部フェライトコア11又は下部フェライトコア12となる)を準備する。このフェライト基板の一主面(コイル34を形成する面)を絶縁基板31の代わりに使用し、厚さ0.1〜1μmのCu膜を無電解めっきして下地導体層とする。次に、感光性電着レジストを成膜しフォトリソグラフィによりコイル34となるスパイラルのパターンを形成し、電流密度15A/dm以下において約20分間の電気めっきを行い、例えば、高さ35μm、幅35μmのCu導体パターンを形成する。
選択めっき用マスクレジストを剥離後、下地導体層をエッチングし所定の電流プロファイルで2回目の電気めっきを行い、例えば高さ75μm、幅65μmのCu導体パターンを形成する。その表面をスパイラル中央を除いてソルダーインキレジストでマスク印刷によりコーティングする。さらにこのソルダーインキレジスト上に、マスクスパッタ法によりCr及びCuを連続的に成膜し、スパイラル中央部から取り出し電極を作製する。これにより、コイル34rが整列したフェライトウエハ(下部フェライトコア12の集合体)を作製することができる。
このフェライトウエハ及びフェライト基板をエポキシ系の接着剤を用いて150℃雰囲気の中で加圧しながら接着する。接着された基板を高精度スライサーにより0.77mmの厚みまで平坦に研削した後、ダイサーによりチップ化を行い各々の素子を作製する。
その後、回路接続用のユーザー端子となる外部端子電極を形成するため、バレル研磨を行った後に、端子面のCu(導出端電極部)をウェット処理とドライ処理の両方を利用して洗浄し、マスクスパッタ法によりCr及びCuを連続的に成膜する。これにCu、Ni、Snのバレルめっきを施し製品サイズ縦3mm×横2.6mm×高さ0.8mmの表面実装型コイル素子であるコイル部品1rを作製することができる。
以上のように、コイル基材100で発生した磁束が通るコアを備えたコイル部品の製造方法では、平面コイル34が形成される絶縁基体は上部フェライトコア11及び/又は下部フェライトコア12とすることもできる。この場合、導体パターン34は、フェライトコア上に直接めっき成長されることとなり、製造が容易となる(図29参照)。
なお、上述のコイル基材100の絶縁板31の面積は、下部フェライトコア12のXY平面内最大断面積以上にしてもよく、この場合には、絶縁板31を外脚部と、これに対向する基部又は外脚部との間に介在させ、コア間のギャップを構成するスペーサとして機能させることができる。また、中央部に形成された貫通孔Hを仕切る絶縁板31が存在するコイル基材100の場合には、仕切り用の絶縁板31を、中脚部と、これに対向する基部又は中脚部との間に介在させ、コア間のギャップを構成するスペーサとして機能させることができる。
図30は、絶縁板31をスペーサとして機能させる場合の絶縁板31の周辺部の断面図である。
図30(A)では、絶縁板31が上部フェライトコア11の外脚部112と下部フェライトコア12の基部121との間に介在し、絶縁板31の厚みがコア間のギャップを規定している。
これは、絶縁板31の面積が下部フェライトコア12のXY平面内最大断面積以上の場合であって、平面コイル34が片面のみに形成されている形態(図24(B)、図28(A)、図28(B)、図28(C))に適用できる形態であり、コア形状が第1、第3、第8実施形態の場合に適用できる。但し、平面コイル34は絶縁板31の上側に位置する。なお、絶縁板31の中央部分の開口は、コア形状が第3実施形態の場合には、存在してもしなくてもよく、第1、第8実施形態の場合には存在しなくてはならない。
図30(B)では、絶縁板31が上部フェライトコア11の基部111と下部フェライトコア12の中脚部122との間に介在し、絶縁板31の厚みがコア間のギャップを規定している。
これは、絶縁板31の面積が下部フェライトコア12のXY平面内最大断面積以上の場合、又は未満の場合のいずれでも適用できる。また、平面コイル34が片面に形成されている形態(図24(B)、図28(A)、図28(B)、図28(C))にのみ適用できる。但し、平面コイル34は絶縁板31の下側に位置する。コア形状が第4、第7実施形態の場合に適用できる。なお、絶縁板31の中央部分に開口は形成されていない。
図30(C)では、絶縁板31が下部フェライトコアの中脚部122と上部フェライトコアの中脚部113との間に介在し、絶縁板31の厚みがコア間のギャップを規定している。
これは、絶縁板31の面積が下部フェライトコア12のXY平面内最大断面積以上の場合、又は未満の場合のいずれでも適用できる。また、平面コイル34が片面に形成されている形態(図24(B)、図28(A)、図28(B)、図28(C))、両面に形成されている形態のいずれでも適用できる。片面形成の場合、平面コイル34は絶縁板31の上側、下側のいずれの位置でもよい。コア形状が第5、第8、第9実施形態の場合に適用できる。なお、絶縁板31の中央部分に開口は形成されていない。
図30(D)では、絶縁板31が下部フェライトコアの基部121と上部フェライトコアの中脚部113との間に介在し、絶縁板31の厚みがコア間のギャップを規定している。
これは、絶縁板31の面積が下部フェライトコア12のXY平面内最大断面積以上の場合、又は未満の場合のいずれでも適用できる。また、平面コイル34が片面に形成されている形態(図24(B)、図28(A)、図28(B)、図28(C))にのみ適用できる。平面コイル34は絶縁板31の上側に位置する。コア形状が第6実施形態の場合に適用できる。なお、絶縁板31の中央部分に開口は形成されていない。
図30(E)では、絶縁板31が下部フェライトコアの外脚部122aと上部フェライトコアの外脚部112との間に介在し、絶縁板31の厚みがコア間のギャップを規定している。
これは、絶縁板31の面積が下部フェライトコア12のXY平面内最大断面積以上の場合に適用できる。また、平面コイル34が片面に形成されている形態(図24(B)、図28(A)、図28(B)、図28(C))、両面に形成されている形態のいずれでも適用できる。片面形成の場合、平面コイル34は絶縁板31の上側、下側のいずれの位置でもよい。コア形状が第2、第6、第9実施形態の場合に適用できる。なお、第2実施形態の場合、絶縁板31の中央部分の開口は存在してもしなくてもよく、第6実施形態の場合、絶縁板31の中央部分の開口は形成されており、第9実施形態の場合、絶縁板31の中央部分の開口は存在してもしなくてもよい。
図30(F)では、絶縁板31が下部フェライトコアの外脚部122aと上部フェライトコアの基部111との間に介在し、絶縁板31の厚みがコア間のギャップを規定している。
これは、絶縁板31の面積が下部フェライトコア12のXY平面内最大断面積以上の場合に適用できる。また、平面コイル34が片面に形成されている形態(図24(B)、図28(A)、図28(B)、図28(C))にのみ適用できる。平面コイル34は絶縁板31の下側に位置する。コア形状が第7実施形態の場合に適用できる。なお、第7実施形態の場合、絶縁板31の中央部分の開口は形成されている。
次に、上述の実施形態やコア等の組み合わせの中で特徴的な構造のものについて説明する。
図31は、断面I型の上部フェライトコア11と、断面T型の下部フェライトコア12とを組み合わせたコイル部品1の断面図である。
本例のコイル部品1と、図17(第4実施形態)に示したコイル部品1とは、上部フェライトコア11と下部フェライトコア12の中脚部122とが当接し、ギャップが形成されていない点において異なっている。従って、コイル基板30や保護樹脂層33は図17のコイル部品1と同様であるけれども、本例では接着用の樹脂材料40がギャップに充填形成されていない。
図32は、図31に示したコイル部品1のコイル基板30を片側コイル形成のコイル基板30に変更したコイル部品1の断面図である。
コイル基板30の絶縁板31の片面にのみコイル34が形成されている。従って、上部フェライトコア11と下部フェライトコア12との間に配置される樹脂材料40は、コイル34が形成されていない絶縁板31の表面に密着している。
図33は、コイル基板30の円形の開口を無くしたコイル部品1の断面図である。
本例では、コイル部品1に用いられるコイル基板30にはセンターホールとしての円形の開口が形成されていない。従って、コイル基板30は上部フェライトコア11と下部フェライトコア12との間に挟まれることになり、上部フェライトコア11と下部フェライトコア12との間にはコイル基板30の絶縁板31によってギャップが形成される。そして、上部フェライトコア11と下部フェライトコア12との間に配置される保護樹脂層33は、コイル34が形成された絶縁板31の表面に密着している。また、接着用の樹脂材料40は、コイル34が形成されていない絶縁板31の表面に回りこんで上部フェライトコア11dとコイル基板30とを固定している。
図34は、断面I型の上部フェライトコア11と、断面T型の下部フェライトコア12とを組み合わせたコイル部品1の断面図である。
平面コイル34は、下部フェライトコア12に直接形成されている。従って、保護樹脂層33は下部フェライトコア12に直接形成された平面コイル34を覆うように配置されている。その状態において、接着用の樹脂材料40は上部フェライトコア11と下部フェライトコア12とを固定するように配置されている。
図35は、断面T型の上部フェライトコア11と、断面T型の下部フェライトコア12とを組み合わせたコイル部品1の断面図である。
本例のコイル部品1は、図18(第5実施形態)に示したコイル部品のコイル基板30がセンターホールとしての円形の開口を具備していない点においてのみ異なる。従って、コイル基板30の絶縁板31は、上部フェライトコア11の突起部113と下部フェライトコア12の中脚部122との間に挟まれることになり、上部フェライトコア11と下部フェライトコア12との間にはコイル基板30の絶縁板31によってギャップが形成される。そして、上部フェライトコア11と下部フェライトコア12との間に配置される保護樹脂層33は、このギャップに入り込まないように配置される。
図36は、断面T型の下部フェライトコア12のみでコアが構成されるコイル部品1の断面図である。
本例では、図17(第4実施形態)に示したコイル部品1から上部フェライトコア11を取り除いた構造となっている。すなわち、樹脂40の上部表面は露出している。このように、(V)コアの構成を変化させるという観点からは、下部フェライトコアのみでコイル部品を構成することが考えられる。更に、下部フェライトコアの断面形状を、T型断面、C型断面、E型断面、I型断面といったように変化させることもできる。
図37は、断面E型の下部フェライトコア12のみでコアが構成されるコイル部品1の断面図である。
本例では、図20(第7実施形態)に示したコイル部品1から上部フェライトコア11を取り除いた構造となっている。
図38は、断面C型の下部フェライトコア12のみでコアが構成されるコイル部品1の断面図である。
本例では、図37に示したコイル部品1から中脚部122を取り除いた構造となっている。取り除かれた空間内には樹脂40が充填されている。
図39は、断面I型の下部フェライトコア12のみでコアが構成されるコイル部品1の断面図である。
本例では、図36に示したコイル部品1から中脚部122を取り除いた構造となっている。取り除かれた空間内には樹脂40が充填されている。
図40は、断面I型の上部フェライトコア11と断面I型の下部フェライトコア12の間にコイル基板を備えたコイル部品1の断面図である。
本例は、図39に示したコイル部品1の上部をI型の上部フェライトコア11で覆ったものである。
上述の変形例においても、平面コイル34の表面には図示しないCu処理層34aが形成され、基部と外脚部又は中脚部の間にはR加工又はC加工が施された境界面が形成され、平面コイル34の頂面は平坦化加工されていてもよい。なお、変形例においては外部端子20の記載は省略する。また、上述した接着用の樹脂材料40、保護樹脂層33をフェライトを含有した樹脂とすると、コイル基板とフェライトコアの構成により所望のインダクタ特性を得ることもできる。
本実施形態におけるコイル部品1の斜視図である。 コイル構造体10の分解斜視図である。 図1の状態から外部端子20を取り除いた状態のコイル部品の斜視図である。 コイル基板30の平面図である。 図1に示したコイル部品1のV−V矢印断面図(縦断面図)である。 コイル基板30の製造方法を説明するための図である。 コイル基板30の製造方法を説明するための図である。 電解めっき膜を成膜する際に用いる成膜装置8の構成図である。 図5に示した領域A1の拡大図である。 図5に示した領域A1の変形例の拡大図である。 図5に示した領域A2の拡大図である。 図5に示した領域A2の変形例の拡大図である。 平面コイル34を構成する導体線の延びている方向に垂直な当該導体線の縦断面である。 上述の曲率半径R、樹脂材料40中の気泡数、許容電流(A)を示す表である。 断面C型の上部フェライトコア11と、断面C型の下部フェライトコア12とを組み合わせたコイル部品1の断面図である。 断面C型の上部フェライトコア11と断面I型の下部フェライトコア12とを組み合わせたコイル部品1の断面図である。 断面I型の上部フェライトコア11と断面T型の下部フェライトコア12とを組み合わせたコイル部品1の断面図である。 断面T型の上部フェライトコア11と、断面T型の下部フェライトコア11とを組み合わせたコイル部品1の断面図である。 断面E型の上部フェライトコア11と断面C型の下部フェライトコア12とを組み合わせたコイル部品1の断面図である。 断面I型の上部フェライトコア11と断面E型の下部フェライトコア12とを組み合わせたコイル部品1の断面図である。 断面E型の上部フェライトコア11と断面T型の下部フェライトコア12とを組み合わせたコイル部品1の断面図である。 断面E型の上部フェライトコア11と断面E型の下部フェライトコア12とを組み合わせたコイル部品1の断面図である。 コア間のギャップを詰めてコア同士を接触させた場合の接触部近傍の説明図である。 コイル基材100の縦断面図である。 貫通孔Hを有するコイル基材100の縦断面図である。 絶縁板31の中央開口を形成しない場合のコイル基体100の縦断面図である。 絶縁板31の中央開口を形成せず、且つ、絶縁板31によって上下に仕切られた貫通孔Hを有するコイル基体100の縦断面図である。 平面コイル34を片面のみに備えるコイル部品の平面コイル34近傍の縦断面図である。 平面コイル34を片面のみに備えるコイル部品の平面コイル34近傍の縦断面図である。 絶縁板31をスペーサとして機能させる場合の絶縁板31の周辺部の断面図である。 断面I型の上部フェライトコア11と、断面T型の下部フェライトコア12とを組み合わせたコイル部品1の断面図である。 図31に示したコイル部品1のコイル基板30を片側コイル形成のコイル基板30に変更したコイル部品1の断面図である。 コイル基板30の円形の開口を無くしたコイル部品1の断面図である。 断面I型の上部フェライトコア11と、断面T型の下部フェライトコア12とを組み合わせたコイル部品1の断面図である。 断面T型の上部フェライトコア11と、断面T型の下部フェライトコア12とを組み合わせたコイル部品1の断面図である。 断面T型の下部フェライトコア12のみでコアが構成されるコイル部品1の断面図である。 断面E型の下部フェライトコア12のみでコアが構成されるコイル部品1の断面図である。 断面C型の下部フェライトコア12のみでコアが構成されるコイル部品1の断面図である。 断面I型の下部フェライトコア12のみでコアが構成されるコイル部品1の断面図である。 断面I型の上部フェライトコア11と、断面I型の下部フェライトコア12の間にコイル基板を備えたコイル部品1の断面図である。
符号の説明
1…コイル部品、10…コア構造体、11…上部フェライトコア、12…下部フェライトコア、20…外部端子、30…コイル基板、31…絶縁板、32…導出端電極、33…保護樹脂層、34…コイル導体、36…表裏コンタクト部、40…接着用の樹脂材料。

Claims (7)

  1. 絶縁基体上に平面コイルを備えたコイル基材の製造方法において、
    絶縁基体上に導体パターンをめっき成長させる工程と、
    前記導体パターンの頂面を前記絶縁基体に対向する平面に沿って平坦化させ、前記平面コイルを形成する工程と、
    を備えることを特徴とするコイル基材の製造方法。
  2. 請求項1に記載のコイル基材と、このコイル基材で発生した磁束が通るコアを備えたコイル部品の製造方法において、
    前記絶縁基体は、前記コアであることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品の製造方法。
  3. 請求項1に記載のコイル基材と、このコイル基材で発生した磁束が通るコアを備えたコイル部品の製造方法において、
    前記絶縁基体は、前記コアに取り付けられる絶縁板であることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品の製造方法。
  4. 請求項1に記載の製造方法によって製造されたコイル基材。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1項の製造方法によって製造されたコイル部品。
  6. 前記平面コイルの形成面に垂直な断面内において、前記導電パターンを構成する導体間の離隔距離をG、
    前記導体の平坦な頂面の前記断面内における幅をW
    前記導体の前記断面内における幅の最大値をW
    とした場合、
    G≦10μm
    0.3≦W/W<1
    を満たすことを特徴とする請求項4に記載のコイル基材。
  7. 請求項6に記載のコイル基材の磁束が通るコアを備えてなるコイル部品。
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