JP2019014133A - フレキソ印刷版の製造方法、および液晶表示素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】粗面化シートやマスクを使用せずに、インキ転写層の版表面を直接に粗面化して、フレキソ印刷版を、生産性良く、コスト安価に製造するための製造方法、および当該製造方法によって製造されたフレキソ印刷版を使用して、液晶表示素子を、生産性良く、コスト安価に製造するための製造方法を提供する。
【解決手段】フレキソ印刷版の製造方法は、当該フレキソ印刷版1の、インキ転写層3の版表面2に、超短パルスレーザー加工によって複数の凹部8を形成して、当該版表面を粗面化する工程を含む。液晶表示素子の製造方法は、上記フレキソ印刷版を用いたフレキソ印刷法によって、液晶配向膜を形成する工程を含む。
【選択図】図2
【解決手段】フレキソ印刷版の製造方法は、当該フレキソ印刷版1の、インキ転写層3の版表面2に、超短パルスレーザー加工によって複数の凹部8を形成して、当該版表面を粗面化する工程を含む。液晶表示素子の製造方法は、上記フレキソ印刷版を用いたフレキソ印刷法によって、液晶配向膜を形成する工程を含む。
【選択図】図2
Description
本発明は、フレキソ印刷版の製造方法と、液晶表示素子の製造方法に関するものである。
液晶表示素子を構成する基板の電極形成面上に、できるだけ厚みが均一で、ピンホール等がなく、しかも薄いといった、高い塗膜品質が要求される液晶配向膜を形成するために、良好な印刷特性を有するフレキソ印刷法が利用される。
フレキソ印刷法には、柔軟な樹脂のシートからなり、その表面が、液晶配向膜等のもとになるインキを担持した状態で、電極形成面等の被印刷面に接触して、当該被印刷面にインキを転写させる面、すなわち版表面とされたインキ転写層を含むフレキソ印刷版が用いられる。
フレキソ印刷法には、柔軟な樹脂のシートからなり、その表面が、液晶配向膜等のもとになるインキを担持した状態で、電極形成面等の被印刷面に接触して、当該被印刷面にインキを転写させる面、すなわち版表面とされたインキ転写層を含むフレキソ印刷版が用いられる。
インキ転写層の版表面は、インキに対する濡れ性を向上して、当該インキを良好に保持するとともに、保持したインキを被印刷面に良好に転写できるようにするために、所定の表面粗さの粗面とされるのが一般的である。
特許文献1には、表面が粗面化された型面とされた粗面化シートの上に、インキ転写層のもとになる感光性樹脂組成物を層状に塗り拡げた状態で、紫外線等の活性光線の照射によって硬化させる工程を経て、フレキソ印刷版を製造することが記載されている。この方法では、硬化によって形成されたインキ転写層から粗面化シートを剥離すると、当該インキ転写層の、粗面化シートの型面と接触していた面に粗面形状が転写されて、当該面が、粗面化された版表面とされる。
特許文献1には、表面が粗面化された型面とされた粗面化シートの上に、インキ転写層のもとになる感光性樹脂組成物を層状に塗り拡げた状態で、紫外線等の活性光線の照射によって硬化させる工程を経て、フレキソ印刷版を製造することが記載されている。この方法では、硬化によって形成されたインキ転写層から粗面化シートを剥離すると、当該インキ転写層の、粗面化シートの型面と接触していた面に粗面形状が転写されて、当該面が、粗面化された版表面とされる。
粗面化シートとしては、たとえば、特許文献1に記載されているように、ウレタン系等の熱可塑性エラストマー(TPE)のシートからなるものが好適に用いられる。また、粗面化シートの、型面側とは反対面には、補強フィルムとして、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等がラミネートされるのが一般的である。
かかる粗面化シートは、たとえば、TPEをシート状に押出成形したのち、補強フィルムとともに、外周面が粗面化シートの型面の粗面形状に対応する粗面状の原型面とされた粗面化ロールと、対ロールとの間を連続的に挿通させる等して製造される。すなわち、挿通時の圧によってTPEのシートと補強フィルムとが互いにラミネートされるとともに、原型面の粗面形状がシートの表面に転写されて、当該表面が、粗面化された型面とされる。製造された粗面化シートは、必要に応じて所定の大きさに切り出す等して、前述したフレキソ印刷版の製造に使用される。
かかる粗面化シートは、たとえば、TPEをシート状に押出成形したのち、補強フィルムとともに、外周面が粗面化シートの型面の粗面形状に対応する粗面状の原型面とされた粗面化ロールと、対ロールとの間を連続的に挿通させる等して製造される。すなわち、挿通時の圧によってTPEのシートと補強フィルムとが互いにラミネートされるとともに、原型面の粗面形状がシートの表面に転写されて、当該表面が、粗面化された型面とされる。製造された粗面化シートは、必要に応じて所定の大きさに切り出す等して、前述したフレキソ印刷版の製造に使用される。
TPEを用いるのは、粗面化ロールの外周面である原型面の粗面形状を、上記の方法によって、比較的効率よく、シートの表面に転写できるためである。また、TPEが、感光性樹脂組成物との親和性や濡れ性に優れており、型面に転写された粗面形状を、インキ転写層の版表面に、良好に転写できるためでもある。
しかし、TPEは、その合成時に、フィッシュアイと呼ばれる部分ゲル状物を生じやすい。そして、発生したフィッシュアイがTPEのシート中に含まれると、粗面化シートの型面に、粗面を形成する凹凸よりも大きい部分的な膨出部を生じやすい。
しかし、TPEは、その合成時に、フィッシュアイと呼ばれる部分ゲル状物を生じやすい。そして、発生したフィッシュアイがTPEのシート中に含まれると、粗面化シートの型面に、粗面を形成する凹凸よりも大きい部分的な膨出部を生じやすい。
膨出部を生じた粗面化シートを、前述したフレキソ印刷版の製造に用いると、インキ転写層の版表面に、上記膨出部に基づく窪みが発生して、当該版表面の平面性が損なわれ、結果的に、液晶配向膜等の厚みの均一性が損なわれるという課題がある。
TPEの合成メカニズム上、フィッシュアイを完全に取り除くことは困難であり、ラミネート後、切り出し前の粗面化シートには、必ずフィッシュアイが含まれている。そこで、粗面化シートの製造に際しては、フィッシュアイが発生していない領域を選んで切り出す必要があり、材料の無駄が大きくなる。
TPEの合成メカニズム上、フィッシュアイを完全に取り除くことは困難であり、ラミネート後、切り出し前の粗面化シートには、必ずフィッシュアイが含まれている。そこで、粗面化シートの製造に際しては、フィッシュアイが発生していない領域を選んで切り出す必要があり、材料の無駄が大きくなる。
しかも、フィッシュアイを形成する部分ゲル状物は、基本的にTPEと同一成分であって、色味や見た目がほとんど同じである上、フィッシュアイによる膨出部は、周囲の型面に対して緩やかに膨らんでいるに過ぎないため、発見するのが容易でない。
また、粗面化シートの表面に傷があったり、当該表面に異物が付着したりすると、インキ転写層の版表面に、当該傷や異物の跡が転写されてしまうため、フィッシュアイの有無を確認する際には、傷や異物の有無も併せて確認する必要がある。
また、粗面化シートの表面に傷があったり、当該表面に異物が付着したりすると、インキ転写層の版表面に、当該傷や異物の跡が転写されてしまうため、フィッシュアイの有無を確認する際には、傷や異物の有無も併せて確認する必要がある。
そのため、切り出しの際の位置確認や、切り出した後の粗面化シートの検査には、多くの労力と時間を要することになる。
その上、たとえば、検査でフィッシュアイや傷や異物を見逃した粗面化シートを使用すると、印刷に使用できないフレキソ印刷版の不良品が発生して、当該フレキソ印刷版の不良率が上昇する。
その上、たとえば、検査でフィッシュアイや傷や異物を見逃した粗面化シートを使用すると、印刷に使用できないフレキソ印刷版の不良品が発生して、当該フレキソ印刷版の不良率が上昇する。
また、たとえば、液晶配向膜等の厚みを最適化するためには、フレキソ印刷版の試作の段階で、版表面の、インキに対する濡れ性を規定する粗面状態を変更する度ごとに、それに応じた、粗面状態の異なる粗面化シートを用意しなければならない。
したがって、これらのことが相まって、フレキソ印刷版の、ひいては当該フレキソ印刷版を用いた液晶配向膜の印刷工程を経て製造される液晶表示素子等の生産性が低下し、製造コストが上昇するという課題がある。
したがって、これらのことが相まって、フレキソ印刷版の、ひいては当該フレキソ印刷版を用いた液晶配向膜の印刷工程を経て製造される液晶表示素子等の生産性が低下し、製造コストが上昇するという課題がある。
特許文献2、3には、版表面に形成する凸部の平面形状に対応したパターンが焼き付けられたネガフィルム等をマスクとして用いたフォトリソグラフ法によって、インキ転写層の版表面を粗面化する方法が開示されている。
フォトリソグラフ法では、まずマスクを、インキ転写層のもとになる感光性樹脂組成物の層に重ねた状態で、活性光線を照射(露光)して、感光性樹脂組成物を、上記パターンに対応させて選択的に硬化させる。次いで、未硬化の感光性樹脂組成物を洗浄して除去すると、形成されたインキ転写層の版表面に、上記パターンに対応して硬化された感光性樹脂組成物の硬化物からなる複数の凸部が形成されて、当該版表面が粗面化される。
フォトリソグラフ法では、まずマスクを、インキ転写層のもとになる感光性樹脂組成物の層に重ねた状態で、活性光線を照射(露光)して、感光性樹脂組成物を、上記パターンに対応させて選択的に硬化させる。次いで、未硬化の感光性樹脂組成物を洗浄して除去すると、形成されたインキ転写層の版表面に、上記パターンに対応して硬化された感光性樹脂組成物の硬化物からなる複数の凸部が形成されて、当該版表面が粗面化される。
このフォトリソグラフ法によれば、前述した種々の課題を有する粗面化フィルムを使用することなしに、インキ転写層の版表面を粗面化することができる。
また、マスクのパターンを変更することで、単なる粗面ではなく、所定の平面形状を有する微小な凸部を規則的に配列したり、凸部の配列間隔を印刷領域ごとに違えたり、個々の凸部の面積を違えたりすることもできる。
また、マスクのパターンを変更することで、単なる粗面ではなく、所定の平面形状を有する微小な凸部を規則的に配列したり、凸部の配列間隔を印刷領域ごとに違えたり、個々の凸部の面積を違えたりすることもできる。
具体的には、たとえば、インキ転写層の版表面の、印刷パターンの周辺領域において、中央領域よりも凸部の面方向の大きさを大きくしたり、数を多くしたりすることができる。この場合には、凸部間でインキを保持する空間の容積、すなわちインキの保持量を、上記周辺領域において、中央領域よりも小さくできる。そのため、形成される液晶配向膜等の厚みが、周辺領域において中央領域よりも大きくなる、いわゆるマージナル現象が発生するのを抑制することができる。
しかし、とくに近年、需要が広がりつつある大画面の液晶表示素子用の、大面積のフレキソ印刷版に対応するためには、大面積で、しかもその略全面に微細でかつ高精度の複数のパターンが欠けなく均一に形成されたマスクを用意しなければならない。ところが、かかるマスクを、歩留まり良くコスト安価に製造するのは困難である。
また、マスクは、感光性樹脂組成物の層に直接に接触させた状態で活性光線を照射したのち、硬化後の層から剥離する作業に繰り返し使用されるため、これら一連の作業時に、パターンが脱落したり、傷が付いたりすることが避けられない。
また、マスクは、感光性樹脂組成物の層に直接に接触させた状態で活性光線を照射したのち、硬化後の層から剥離する作業に繰り返し使用されるため、これら一連の作業時に、パターンが脱落したり、傷が付いたりすることが避けられない。
そのため、フレキソ印刷版を製造する際には、複数枚のマスクを用意して、脱落や傷つきが発生するごとに交換しなければならない。また、たとえば、上記作業の度ごとに、パターンの脱落や傷つきを、大面積のマスクの全面に亘って詳細に検査しなければならないが、かかる検査には、多くの労力と時間を要する。
また、たとえば、前述したマージナル現象の発生を抑制する効果を最大限に発揮させるべく、凸部の面方向の大きさや数の適正化を図るためには、フレキソ印刷版の試作の段階で、パターンを変更する度ごとに、それに応じたマスクを用意しなければならない。
また、たとえば、前述したマージナル現象の発生を抑制する効果を最大限に発揮させるべく、凸部の面方向の大きさや数の適正化を図るためには、フレキソ印刷版の試作の段階で、パターンを変更する度ごとに、それに応じたマスクを用意しなければならない。
そのため、これらのことが相まって、やはりフレキソ印刷版の、ひいては当該フレキソ印刷版を用いた液晶配向膜の印刷工程を経て製造される液晶表示素子等の生産性が低下し、製造コストが上昇するという課題がある。
しかも、前述したように、印刷パターンの周辺領域において凸部の大きさを大きくしたり、数を多くしたりした場合には、当該周辺領域の外縁である印刷パターンのエッジ部の形状が、近傍に存在する大きな凸部の輪郭線に影響されやすくなる。たとえば、印刷パターンのエッジ部に凸部の輪郭線が重複して、当該エッジ部が、予定したきれいな直線、曲線にならない場合等を生じる。そして、この場合には、製造されたフレキソ印刷版を用いて形成される液晶配向膜等の、パターンの精度や再現性が低下するといった課題を生じる。
しかも、前述したように、印刷パターンの周辺領域において凸部の大きさを大きくしたり、数を多くしたりした場合には、当該周辺領域の外縁である印刷パターンのエッジ部の形状が、近傍に存在する大きな凸部の輪郭線に影響されやすくなる。たとえば、印刷パターンのエッジ部に凸部の輪郭線が重複して、当該エッジ部が、予定したきれいな直線、曲線にならない場合等を生じる。そして、この場合には、製造されたフレキソ印刷版を用いて形成される液晶配向膜等の、パターンの精度や再現性が低下するといった課題を生じる。
本発明の目的は、上述したように種々の課題を有する粗面化シートやマスクを使用せずに、インキ転写層の版表面を直接に粗面化して、フレキソ印刷版を、生産性良く、コスト安価に製造するための製造方法を提供することにある。また、本発明の目的は、かかる製造方法によって製造されたフレキソ印刷版を使用して、液晶表示素子を、生産性良く、コスト安価に製造するための製造方法を提供することにある。
本発明は、樹脂のシートからなり、片面が版表面とされたインキ転写層を含むフレキソ印刷版の製造方法であって、前記版表面に、超短パルスレーザー加工によって複数の凹部を形成して、当該版表面を粗面化する工程を含むフレキソ印刷版の製造方法である。
また、本発明は、かかる本発明の製造方法によって製造されたフレキソ印刷版を用いて、フレキソ印刷法によって液晶配向膜を形成する工程を含む液晶表示素子の製造方法である。
また、本発明は、かかる本発明の製造方法によって製造されたフレキソ印刷版を用いて、フレキソ印刷法によって液晶配向膜を形成する工程を含む液晶表示素子の製造方法である。
本発明によれば、粗面化シートやマスクを使用せずに、インキ転写層の版表面を直接に粗面化して、フレキソ印刷版を、生産性良く、コスト安価に製造するための製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、かかる製造方法によって製造されたフレキソ印刷版を使用して、液晶表示素子を、生産性良く、コスト安価に製造するための製造方法を提供することができる。
〈フレキソ印刷版の製造方法〉
本発明は、樹脂のシートからなり、片面が版表面とされたインキ転写層を含むフレキソ印刷版の製造方法であって、前記版表面に、超短パルスレーザー加工によって複数の凹部を形成して、当該版表面を粗面化する工程を含むフレキソ印刷版の製造方法である。
本発明の製造方法によれば、樹脂のシートからなるインキ転写層の版表面に、超短パルスレーザー加工によって、直接に、当該版表面を粗面化するための複数の凹部を形成することができる。そのため、従来の、粗面化シートやマスクを用いた場合に生じる種々の課題を生じることなしに、フレキソ印刷版を、生産性良く、コスト安価に製造することが可能となる。
本発明は、樹脂のシートからなり、片面が版表面とされたインキ転写層を含むフレキソ印刷版の製造方法であって、前記版表面に、超短パルスレーザー加工によって複数の凹部を形成して、当該版表面を粗面化する工程を含むフレキソ印刷版の製造方法である。
本発明の製造方法によれば、樹脂のシートからなるインキ転写層の版表面に、超短パルスレーザー加工によって、直接に、当該版表面を粗面化するための複数の凹部を形成することができる。そのため、従来の、粗面化シートやマスクを用いた場合に生じる種々の課題を生じることなしに、フレキソ印刷版を、生産性良く、コスト安価に製造することが可能となる。
すなわち、粗面化シートを用いる場合のように、フィッシュアイの発生による版表面の窪みを生じることがない。また、マスクを用いる場合のように、パターンの脱落等を生じることもない。しかも、版表面における凹部の開口形状や開口径、形成のピッチ等を、オンデマンドで任意に、かつ容易に変更することもできる。
たとえば、前述したマージナル現象が発生するのを抑制するためには、インキ転写層の版表面の、印刷パターンの周辺領域において、中央領域よりも、版表面の単位面積あたりの凹部の開口面積で表される開口比率を小さくすればよい。
たとえば、前述したマージナル現象が発生するのを抑制するためには、インキ転写層の版表面の、印刷パターンの周辺領域において、中央領域よりも、版表面の単位面積あたりの凹部の開口面積で表される開口比率を小さくすればよい。
インキは、個々の凹部内に収容されるため、当該凹部の開口面積を上記のように設定することで、インキを保持する凹部内の容積、すなわちインキの保持量を、上記周辺領域において、中央領域よりも小さくすることができる。
また、この場合には、上記周辺領域の外縁である印刷パターンのエッジ部の近傍に存在する凹部の開口面積を小さく、数を少なくできる。そのため、印刷パターンの周辺領域の外縁であるエッジ部の形状が、近傍に存在する凹部に影響されるのを抑制することもできる。その結果、エッジ部を、予定したきれいな直線や曲線とすることができ、たとえば、製造されたフレキソ印刷版を用いて形成される液晶配向膜等の、パターンの精度や再現性を向上することができる。
また、この場合には、上記周辺領域の外縁である印刷パターンのエッジ部の近傍に存在する凹部の開口面積を小さく、数を少なくできる。そのため、印刷パターンの周辺領域の外縁であるエッジ部の形状が、近傍に存在する凹部に影響されるのを抑制することもできる。その結果、エッジ部を、予定したきれいな直線や曲線とすることができ、たとえば、製造されたフレキソ印刷版を用いて形成される液晶配向膜等の、パターンの精度や再現性を向上することができる。
本発明において、凹部を形成するために超短パルスレーザー加工を採用しているのは、とくに、前述したように大画面の液晶表示素子用の、大面積のフレキソ印刷版の、インキ転写層の版表面等に、できるだけ短時間で生産性良く、コスト安価に、複数の凹部を形成するためである。
たとえば、G6サイズ(1500mm×1850mm)の液晶表示素子用のフレキソ印刷版の、インキ転写層の版表面の全面に、当該版表面における開口形状が円形で開口径が10μmの凹部を、10μmのピッチで形成するためには、約277億ショットのレーザー加工が必要である。
たとえば、G6サイズ(1500mm×1850mm)の液晶表示素子用のフレキソ印刷版の、インキ転写層の版表面の全面に、当該版表面における開口形状が円形で開口径が10μmの凹部を、10μmのピッチで形成するためには、約277億ショットのレーザー加工が必要である。
しかし、樹脂等の加工に一般的に使用されるYAGレーザーは、10kHz程度の、繰り返し周波数の低い範囲でしか高いパワーを発揮することができない。たとえば、繰り返し周波数が10kHzである場合、ショット数は毎秒1万ショットにしかならない。そのため、G6サイズの液晶表示素子用のフレキソ印刷版の、インキ転写層の版表面の全面に、上記凹部を形成するためには、およそ2770000秒、すなわち約770時間を要することになる。
これに対し、超短パルスレーザー加工では、繰り返し周波数を、200kHz以上、とくに、500kHz以上といった高周波数としても、高いパワーを発揮できるため、凹部の形成に要する時間を、大幅に短縮することができる。
たとえば、繰り返し周波数を500kHzとした場合には、ショット数を、毎秒50万ショットに増加でき、上述した約277億ショットのレーザー加工に要する時間は、およそ55400秒、約15.4時間に短縮することができる。
たとえば、繰り返し周波数を500kHzとした場合には、ショット数を、毎秒50万ショットに増加でき、上述した約277億ショットのレーザー加工に要する時間は、およそ55400秒、約15.4時間に短縮することができる。
また、繰り返し周波数を1000kHz(1MHz)とした場合には、ショット数を、毎秒100万ショットとして、約277億ショットのレーザー加工に要する時間を、およそ27700秒、約7.7時間に短縮することができる。
しかも、パルス幅がナノ秒台であるYAGレーザーでは、インキ転写層を形成する樹脂に対する熱影響が避けられず、樹脂が再溶融して加工形状がばらついたり、形成した凹部内や凹部の周辺が樹脂溶融物の残渣(デブリ)によって汚染されたりする場合がある。
しかも、パルス幅がナノ秒台であるYAGレーザーでは、インキ転写層を形成する樹脂に対する熱影響が避けられず、樹脂が再溶融して加工形状がばらついたり、形成した凹部内や凹部の周辺が樹脂溶融物の残渣(デブリ)によって汚染されたりする場合がある。
これに対し、パルス幅をピコ秒台ないしフェムト秒台とすることができる、たとえば、YVO4レーザーを用いた超短パルスレーザー加工では、樹脂の再溶融による加工形状のばらつきや、デブリによる汚染を抑制することができる。とくに、パルス幅がフェムト秒台であるYVO4レーザーを用いた超短パルスレーザー加工において、この効果が顕著である。
図1は、本発明の製造方法によって製造されるフレキソ印刷版の一例の、外観を示す斜視図である。
図1を参照して、この例のフレキソ印刷版1は、図において上面が版表面2とされたインキ転写層3と、当該インキ転写層3の、版表面2と反対面(下面)に積層された補強シート4とを含む。
図1を参照して、この例のフレキソ印刷版1は、図において上面が版表面2とされたインキ転写層3と、当該インキ転写層3の、版表面2と反対面(下面)に積層された補強シート4とを含む。
フレキソ印刷版1は、全体の平面形状が矩形に形成されている。また、矩形の、互いに平行な2辺の近傍のインキ転写層3を、たとえば、レーザー加工等によって熱的に切除して、図示しない印刷機のバイスで咥え込んで把持するための咥え込み部5、およびピンを挿通するためのチャック穴6が設けられている。咥え込み部5は、フレキソ印刷版1の上記2辺の全幅に亘って、版表面2との間に一定幅の溝部7を挟んで一定幅に形成されている。また、チャック穴6は、咥え込み部5の長さ方向の複数箇所(図では5箇所)に、等間隔で形成されている。
上記例のフレキソ印刷版1は、版表面2を、超短パルスレーザー加工によって複数の凹部を形成して粗面化すること以外は、従来同様の工程を経て製造できる。
たとえば、液状の感光性樹脂組成物を用いてインキ転写層3を形成する場合は、粗面化シートに代えて、活性光線の透過性を有する、表面が平坦な表面フィルムを用いること以外は、特許文献1に記載の方法と同様の方法が採用される。
たとえば、液状の感光性樹脂組成物を用いてインキ転写層3を形成する場合は、粗面化シートに代えて、活性光線の透過性を有する、表面が平坦な表面フィルムを用いること以外は、特許文献1に記載の方法と同様の方法が採用される。
すなわち、表面が平坦な支持基板上に表面フィルムを固定し、その上に、所定量の感光性樹脂組成物を供給して、表面フィルムと補強シート4との間に挟みながら表面フィルム上に塗り拡げて、感光性樹脂組成物の層を形成する。
次いで、補強シート4上に対向基板を重ね、支持基板と対向基板とを、一定間隔を隔てて平行に維持しながら、少なくとも一方の基板を通して、感光性樹脂組成物の層に、紫外線等の活性光線を照射する。これにより、感光性樹脂組成物が硬化反応する。
次いで、補強シート4上に対向基板を重ね、支持基板と対向基板とを、一定間隔を隔てて平行に維持しながら、少なくとも一方の基板を通して、感光性樹脂組成物の層に、紫外線等の活性光線を照射する。これにより、感光性樹脂組成物が硬化反応する。
次に、両基板の間から補強シート4、硬化反応した感光性樹脂組成物の層、および表面フィルムの積層体を取り出し、表面フィルムを剥離する。そうすると、表面フィルムを剥離することで露出された片面が版表面2とされ、反対面に補強シート4が積層されたインキ転写層3が形成される。
このあと、形成したインキ転写層3と補強シート4との積層体を矩形状に切り出し、互いに平行な2辺の近傍のインキ転写層3を、前述したようにレーザー加工等によって熱的に切除して咥え込み部5、チャック穴6、および溝部7等を形成する。そうすると、図1に示すフレキソ印刷版1が製造される。版表面2には、さらに、レーザー加工等によって、液晶配向膜等に対応した、所定の印刷パターンを形成してもよい。
このあと、形成したインキ転写層3と補強シート4との積層体を矩形状に切り出し、互いに平行な2辺の近傍のインキ転写層3を、前述したようにレーザー加工等によって熱的に切除して咥え込み部5、チャック穴6、および溝部7等を形成する。そうすると、図1に示すフレキソ印刷版1が製造される。版表面2には、さらに、レーザー加工等によって、液晶配向膜等に対応した、所定の印刷パターンを形成してもよい。
上記フレキソ印刷版1を構成したり、製造に使用したりする材料等についても、従来同様とすることができる。
たとえば、インキ転写層3のもとになる感光性樹脂組成物としては、下記の条件を満足する、種々の樹脂組成物が使用可能である。
・ 紫外線等の活性光線の照射によって硬化させることができる、いわゆる感光性を有する。
・ 硬化後は、フレキソ印刷に使用するのに適した適度な柔軟性やゴム弾性を有する。
・ 印刷に使用するインキ中に含まれたり、清掃に使用したりする溶剤に対する耐性に優れた硬化物を形成できる。
たとえば、インキ転写層3のもとになる感光性樹脂組成物としては、下記の条件を満足する、種々の樹脂組成物が使用可能である。
・ 紫外線等の活性光線の照射によって硬化させることができる、いわゆる感光性を有する。
・ 硬化後は、フレキソ印刷に使用するのに適した適度な柔軟性やゴム弾性を有する。
・ 印刷に使用するインキ中に含まれたり、清掃に使用したりする溶剤に対する耐性に優れた硬化物を形成できる。
かかる感光性樹脂組成物としては、たとえば、分子中に1,2−ブタジエン構造を有し、かつ末端にエチレン性二重結合を有するプレポリマ、エチレン性不飽和単量体、光重合開始剤等を含むもの等が挙げられる。光重合開始剤としては、ベンゾインアルキルエーテルが好ましい。
補強シート4としては、たとえば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等の熱可塑性樹脂からなるシートが挙げられる。とくに、活性光線の透過性を有するシートが好ましい。
補強シート4としては、たとえば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等の熱可塑性樹脂からなるシートが挙げられる。とくに、活性光線の透過性を有するシートが好ましい。
支持基板、対向基板は、金属、ガラス、硬質樹脂等によって形成できる。ただし、両基板のいずれか一方は、ガラスや、あるいはアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂等の、活性光線の透過性を有する材料によって形成することとする。
表面フィルムとしては、前述したように活性光線の透過性を有する、種々の樹脂のフィルムが使用可能である。とくに、PETシートや二軸延伸ポリプロピレン(OPP)シート等が好ましい。また、表面フィルムの厚みは、30μm以上であるのが好ましく、188μm以下であるのが好ましい。
表面フィルムとしては、前述したように活性光線の透過性を有する、種々の樹脂のフィルムが使用可能である。とくに、PETシートや二軸延伸ポリプロピレン(OPP)シート等が好ましい。また、表面フィルムの厚みは、30μm以上であるのが好ましく、188μm以下であるのが好ましい。
版表面2に、超短パルスレーザー加工によって複数の凹部を形成して粗面化する工程は、上記フレキソ印刷版1の製造工程のうち、表面フィルムを剥離して、感光性樹脂組成物の層の片面を、版表面2として露出させた時点以降の任意の時点で、実施することができる。具体的には、版表面2を露出させた時点から、当該版表面2に、レーザー加工等によって所定の印刷パターンを形成した後までの任意の時点で、上記版表面2に、超短パルスレーザー加工によって複数の凹部を形成することができる。
超短パルスレーザー加工によって版表面2に形成する凹部の形状や配列は、任意に設定できる。ただし、版表面2における開口形状が円形の凹部の場合、その開口径は2μm以上、50μm以下、深さは1μm以上、25μm以下であるのが好ましい。また、凹部の形成のピッチ、たとえば、上記のように開口形状が円形の凹部であれば、隣り合う凹部の、円の中心間の距離は、凹部の開口径の0.6倍以上、2.5倍以下であるのが好ましい。
凹部の開口径や深さが上記の範囲未満であったり、ピッチが上記の範囲を超えたりした場合には、版表面2を十分に粗面化することができない。そのため、当該版表面2の、インキに対する濡れ性を向上して、インキを良好に保持する効果が十分に得られない場合がある。また、版表面2においてインキを保持する凹部内の容積、すなわちインキの保持量も不足する傾向がある。そのため、たとえば、形成される液晶配向膜等の厚みが不足したり、連続した液晶配向膜等を形成できなかったりする場合を生じる。
一方、凹部の開口径や深さが上記の範囲を超えたり、ピッチが上記の範囲未満であったりした場合には、版表面2の表面粗さが大きくなりすぎる。そのため、液晶配向膜等の厚みが不均一になったり、厚みが大きくなりすぎたりする場合を生じる。
これに対し、凹部の開口径や深さ、あるいはピッチを上記の範囲とすることにより、版表面2を適正に粗面化して、厚みが均一でかつ適度の厚みを有する、連続した液晶配向膜等を形成することができる。
これに対し、凹部の開口径や深さ、あるいはピッチを上記の範囲とすることにより、版表面2を適正に粗面化して、厚みが均一でかつ適度の厚みを有する、連続した液晶配向膜等を形成することができる。
凹部の開口径や深さやピッチを、それぞれ上記の範囲に調整するには、たとえば、レーザーの集光スポット径、レーザー出力、加工ピッチ等を制御すればよい。また、かかる制御をするには、たとえば、レーザー加工機と、加工パターンのCADデータを記憶したコンピュータとを連動させる等すればよい。
(凹部の配列−例1)
図2(a)は、図1の例のフレキソ印刷版の、インキ転写層の版表面に、超短パルスレーザー加工によって形成される凹部の配列の一例を示す平面図、図2(b)は図2(a)のB−B線断面図である。
(凹部の配列−例1)
図2(a)は、図1の例のフレキソ印刷版の、インキ転写層の版表面に、超短パルスレーザー加工によって形成される凹部の配列の一例を示す平面図、図2(b)は図2(a)のB−B線断面図である。
図1および図2(a)(b)を参照して、この例では、複数の凹部8は、インキ転写層3の版表面2の面内の、図において横方向に直線状に列をなして、互いに平行な複数列に配列されている。また、各列の凹部8は、当該横方向と直交する縦方向にも、それぞれ直線状に列をなして、互いに平行な複数列に配列されている。すなわち各凹部8は、版表面2の面内の、図において横方向および縦方向に、マトリクス状に列をなして形成されている。また、各凹部8は、横方向および縦方向のピッチがP1で同一であり、当該横方向および縦方向に、いずれも等間隔に配列されている。
各凹部8は、いずれも開口形状が円形で、かつ断面形状が半円形、内面が凹球面状に形成されている。また、各凹部8は、いずれも同じ大きさに形成されている。すなわち、版表面2における凹部8の開口径はφ1、凹部8の深さはD1で、それぞれ一定とされている。
また、開口径φ1は、ピッチP1と同一(φ1=P1)とされており、各凹部8は、横方向および縦方向において互いに接するように形成されている。
また、開口径φ1は、ピッチP1と同一(φ1=P1)とされており、各凹部8は、横方向および縦方向において互いに接するように形成されている。
(凹部の配列−例2)
図3(a)は、図1の例のフレキソ印刷版の、インキ転写層の版表面に、超短パルスレーザー加工によって形成される凹部の配列の他の例を示す平面図、図3(b)は図3(a)のB−B線断面図である。
図1および図3(a)(b)を参照して、この例では、複数の凹部8は、やはりインキ転写層3の版表面2の面内の、図において横方向に直線状に列をなして、互いに平行な複数列に配列されているとともに、各列内の凹部8は、ピッチP2で等間隔に配列されている。
図3(a)は、図1の例のフレキソ印刷版の、インキ転写層の版表面に、超短パルスレーザー加工によって形成される凹部の配列の他の例を示す平面図、図3(b)は図3(a)のB−B線断面図である。
図1および図3(a)(b)を参照して、この例では、複数の凹部8は、やはりインキ転写層3の版表面2の面内の、図において横方向に直線状に列をなして、互いに平行な複数列に配列されているとともに、各列内の凹部8は、ピッチP2で等間隔に配列されている。
ただし、縦方向に隣り合う列の凹部8は、横方向にピッチP2の1/2倍ずつずらして配列されている。また、縦方向に隣り合う各列の凹部8は、同方向に、ピッチP2のsin60°倍の間隔をあけて配列されている。これにより、隣り合う列間で隣り合う凹部8間の間隔も、いずれもピッチP2とされている。
各凹部8は、いずれも開口形状が円形で、かつ断面形状が半円形、内面が凹球面状に形成されている。また、各凹部8は、いずれも同じ大きさに形成されている。すなわち、版表面2における凹部8の開口径はφ2、凹部8の深さはD2で、それぞれ一定とされている。
各凹部8は、いずれも開口形状が円形で、かつ断面形状が半円形、内面が凹球面状に形成されている。また、各凹部8は、いずれも同じ大きさに形成されている。すなわち、版表面2における凹部8の開口径はφ2、凹部8の深さはD2で、それぞれ一定とされている。
また、開口径φ2は、ピッチP2より小さく(φ2<P2)設定されており、それによって各凹部8は、互いに等間隔ずつ離間させて形成されている。
(凹部の配列−例3)
図4(a)は、図1の例のフレキソ印刷版の、インキ転写層の版表面に、超短パルスレーザー加工によって形成される凹部の配列の他の例を示す平面図、図4(b)は図4(a)のB−B線断面図である。
(凹部の配列−例3)
図4(a)は、図1の例のフレキソ印刷版の、インキ転写層の版表面に、超短パルスレーザー加工によって形成される凹部の配列の他の例を示す平面図、図4(b)は図4(a)のB−B線断面図である。
図1および図4(a)(b)を参照して、この例では、複数の凹部8は、図2(a)(b)の例と同様に配列されている。すなわち、複数の凹部8は、インキ転写層3の版表面2の面内の、図において横方向に直線状に列をなして、互いに平行な複数列に配列されている。また、各列の凹部8は、当該横方向と直交する縦方向にも、それぞれ直線状に列をなして、互いに平行な複数列に配列されている。すなわち各凹部8は、版表面2の面内の、図において横方向および縦方向に、マトリクス状に列をなして形成されている。また、各凹部8は、横方向および縦方向のピッチがP3で同一であり、当該横方向および縦方向に、いずれも等間隔に配列されている。
各凹部8は、いずれも、図4(a)(b)中に破線で示すように、開口形状が円形で、かつ断面形状が半円形、内面が凹球面状に形成されている。また、各凹部8は、いずれも同じ大きさに形成されている。すなわち、版表面2における凹部8の開口径はφ3、凹部8の深さはD3で、それぞれ一定とされている。
ただし、開口径φ3は、ピッチP3より大きく(φ3>P3)設定されているため、隣り合う凹部8の開口は、版表面2の面内で互いに重複している。
ただし、開口径φ3は、ピッチP3より大きく(φ3>P3)設定されているため、隣り合う凹部8の開口は、版表面2の面内で互いに重複している。
(凹部の配列−例4)
図5(a)は、図1の例のフレキソ印刷版の、インキ転写層の版表面に、超短パルスレーザー加工によって形成される凹部の配列の他の例を示す平面図、図5(b)は図5(a)のB−B線断面図である。
図1および図5(a)(b)を参照して、この例では、複数の凹部8は、図3(a)(b)の例と同様に配列されている。すなわち、複数の凹部8は、インキ転写層3の版表面2の面内の、図において横方向に直線状に列をなして、互いに平行な複数列に配列されているとともに、各列内の凹部8は、ピッチP4で等間隔に配列されている。
図5(a)は、図1の例のフレキソ印刷版の、インキ転写層の版表面に、超短パルスレーザー加工によって形成される凹部の配列の他の例を示す平面図、図5(b)は図5(a)のB−B線断面図である。
図1および図5(a)(b)を参照して、この例では、複数の凹部8は、図3(a)(b)の例と同様に配列されている。すなわち、複数の凹部8は、インキ転写層3の版表面2の面内の、図において横方向に直線状に列をなして、互いに平行な複数列に配列されているとともに、各列内の凹部8は、ピッチP4で等間隔に配列されている。
ただし、縦方向に隣り合う列の凹部8は、横方向にピッチP4の1/2倍ずつずらして配列されている。また、縦方向に隣り合う各列の凹部8は、同方向に、ピッチP4のsin60°倍の間隔をあけて配列されている。これにより、隣り合う列間で隣り合う凹部8間の間隔も、いずれもピッチP4とされている。
各凹部8は、いずれも開口形状が円形で、かつ断面形状が半円形、内面が凹球面状に形成されている。また、各凹部8は、いずれも同じ大きさに形成されている。すなわち、版表面2における凹部8の開口径はφ4、凹部8の深さはD4で、それぞれ一定とされている。
各凹部8は、いずれも開口形状が円形で、かつ断面形状が半円形、内面が凹球面状に形成されている。また、各凹部8は、いずれも同じ大きさに形成されている。すなわち、版表面2における凹部8の開口径はφ4、凹部8の深さはD4で、それぞれ一定とされている。
また、開口径φ4は、ピッチP4より小さく(φ4<P4)設定されており、それによって各凹部8は、互いに等間隔ずつ離間させて形成されている。
なお、インキ転写層3の版表面2に形成する複数の凹部は、前述したように、当該版表面2上に設定される所定の印刷パターンの周辺領域において、中央領域よりも、版表面2の単位面積あたりの凹部の開口面積で表される開口比率を小さく設定してもよい。これにより、版表面2においてインキを保持する凹部内の容積、すなわちインキの保持量を、周辺領域において、中央領域よりも小さくすることができる。そのため、形成される液晶配向膜等の厚みが、周辺領域において、中央領域よりも大きくなるマージナル現象が発生するのを抑制することができる。
なお、インキ転写層3の版表面2に形成する複数の凹部は、前述したように、当該版表面2上に設定される所定の印刷パターンの周辺領域において、中央領域よりも、版表面2の単位面積あたりの凹部の開口面積で表される開口比率を小さく設定してもよい。これにより、版表面2においてインキを保持する凹部内の容積、すなわちインキの保持量を、周辺領域において、中央領域よりも小さくすることができる。そのため、形成される液晶配向膜等の厚みが、周辺領域において、中央領域よりも大きくなるマージナル現象が発生するのを抑制することができる。
この場合、凹部の開口比率は、周辺領域において、中央領域の1/10以上、とくに1/5以上であるのが好ましく、1/1.3以下、とくに1/1.6以下であるのが好ましい。
周辺領域における凹部の開口比率が、中央領域に対して上記の範囲を超える場合には、周辺領域と中央領域における凹部の開口面積の差が小さくなって、マージナル現象が発生するのを抑制する効果が十分に得られない場合がある。
周辺領域における凹部の開口比率が、中央領域に対して上記の範囲を超える場合には、周辺領域と中央領域における凹部の開口面積の差が小さくなって、マージナル現象が発生するのを抑制する効果が十分に得られない場合がある。
一方、周辺領域における凹部の開口比率が、中央領域に対して上記の範囲未満では、とくに、周辺領域におけるインキの保持量が不足して、形成される液晶配向膜等が、当該周辺領域においてかすれたりしやすくなる場合がある。
これに対し、周辺領域における凹部の開口比率を、中央領域に対して上記の範囲に設定することにより、周辺領域におけるインキの保持量が不足して、液晶配向膜等が、当該周辺領域でかすれたりするのを抑制しながら、マージナル現象の発生を、より一層良好に抑制することができる。
これに対し、周辺領域における凹部の開口比率を、中央領域に対して上記の範囲に設定することにより、周辺領域におけるインキの保持量が不足して、液晶配向膜等が、当該周辺領域でかすれたりするのを抑制しながら、マージナル現象の発生を、より一層良好に抑制することができる。
凹部の開口比率を、周辺領域と中央領域で上記のように違えるためには、たとえば、凹部の開口径や深さを、周辺領域で中央領域より小さくしたりすればよい。なお、ピッチは、インキの保持量等を考慮した上で、凹部の開口径や深さ等に応じて、周辺領域で、中央領域より大きくしてもよいし、同じにしてもよいし、逆に小さくしてもよい。
凹部の開口径、深さ、ピッチを調整するためには、やはり、前述したように、レーザーの集光スポット径、レーザー出力、加工ピッチ等を制御すればよい。また、かかる制御をするには、たとえば、レーザー加工機と、加工パターンのCADデータを記憶したコンピュータとを連動させる等すればよい。
凹部の開口径、深さ、ピッチを調整するためには、やはり、前述したように、レーザーの集光スポット径、レーザー出力、加工ピッチ等を制御すればよい。また、かかる制御をするには、たとえば、レーザー加工機と、加工パターンのCADデータを記憶したコンピュータとを連動させる等すればよい。
なお、中央領域および周辺領域における凹部の開口径、深さ、およびピッチの具体的な範囲は、任意に設定できる。
ただし、版表面2を適正に粗面化して、厚みが均一でかつ適度の厚みを有する、連続した液晶配向膜等を形成することを考慮すると、特に中央領域の凹部は、開口径、深さ、およびピッチを、それぞれ前述した好適な範囲とするのが好ましい。すなわち、開口径は2μm以上、50μm以下、深さは1μm以上、25μm以下で、かつピッチは、凹部の開口径の0.6倍以上、2.5倍以下に設定するのが好ましい。
ただし、版表面2を適正に粗面化して、厚みが均一でかつ適度の厚みを有する、連続した液晶配向膜等を形成することを考慮すると、特に中央領域の凹部は、開口径、深さ、およびピッチを、それぞれ前述した好適な範囲とするのが好ましい。すなわち、開口径は2μm以上、50μm以下、深さは1μm以上、25μm以下で、かつピッチは、凹部の開口径の0.6倍以上、2.5倍以下に設定するのが好ましい。
一方、周辺領域の凹部の開口径、深さ、およびピッチは、やはり上記の好適な範囲とするのが好ましいが、凹部の開口比率を前述した範囲に調整することや、インキの保持量を調整すること等を考慮した場合には、かかる好適な範囲を外れるように設定してもよい。
(凹部の配列−例5)
図6(a)は、図1の例のフレキソ印刷版の、インキ転写層の版表面に、超短パルスレーザー加工によって形成される凹部の配列の他の例を示す平面図、図6(b)は図6(a)のB−B線断面図である。
(凹部の配列−例5)
図6(a)は、図1の例のフレキソ印刷版の、インキ転写層の版表面に、超短パルスレーザー加工によって形成される凹部の配列の他の例を示す平面図、図6(b)は図6(a)のB−B線断面図である。
図1および図6(a)(b)を参照して、この例では、図において左方向が、印刷パターンの中央領域で、右側が周辺領域とされ、当該周辺領域の、図において右端に、図中に一点鎖線で示す印刷パターンのエッジ部9が、縦方向に設定されている。
複数の凹部8は、インキ転写層3の版表面2の面内の、図において横方向に直線状に列をなして、互いに平行な複数列に配列されている。また、各列の凹部8は、当該横方向と直交する縦方向にも、それぞれ直線状に列をなして、互いに平行な複数列に配列されている。すなわち各凹部8は、版表面2の面内の、図において横方向および縦方向に、マトリクス状に列をなして形成されている。また、各凹部8は、横方向および縦方向のピッチがP5で同一であり、当該横方向および縦方向に、いずれも等間隔に配列されている。
複数の凹部8は、インキ転写層3の版表面2の面内の、図において横方向に直線状に列をなして、互いに平行な複数列に配列されている。また、各列の凹部8は、当該横方向と直交する縦方向にも、それぞれ直線状に列をなして、互いに平行な複数列に配列されている。すなわち各凹部8は、版表面2の面内の、図において横方向および縦方向に、マトリクス状に列をなして形成されている。また、各凹部8は、横方向および縦方向のピッチがP5で同一であり、当該横方向および縦方向に、いずれも等間隔に配列されている。
各凹部8は、いずれも開口形状が円形で、かつ断面形状が半円形、内面が凹球面状に形成されている。
中央領域の凹部8は、開口径がφ5、深さがD5で、それぞれ一定とされている。また、開口径φ5は、ピッチP5と同一(φ5=P5)とされており、各凹部8は、横方向および縦方向において互いに接するように形成されている。
中央領域の凹部8は、開口径がφ5、深さがD5で、それぞれ一定とされている。また、開口径φ5は、ピッチP5と同一(φ5=P5)とされており、各凹部8は、横方向および縦方向において互いに接するように形成されている。
一方、周辺領域の凹部8は、横方向の列ごとに4つずつが設けられている。各凹部8は、開口径がφ5より小さいφ6(φ6<φ5)とされているとともに、当該開口径φ6が、中央領域側からエッジ部9の方向へ向けて、段階的に小さく設定されている。また、周辺領域の凹部8は、深さもD5より小さいD6(D6<D5)とされているとともに、当該深さD6が、中央領域側からエッジ部9の方向へ向けて、段階的に小さく設定されている。さらに、開口径φ6は、ピッチP5より小さく設定されており、それによって各凹部8は、互いに離間させて形成されている。
(凹部の配列−例6)
図7(a)は、図1の例のフレキソ印刷版の、インキ転写層の版表面に、超短パルスレーザー加工によって形成される凹部の配列の他の例を示す平面図、図7(b)は図7(a)のB−B線断面図である。
図1および図7(a)(b)を参照して、この例でも、図において左方向が、印刷パターンの中央領域で、右側が周辺領域とされ、当該周辺領域の、図において右端に、図中に一点鎖線で示す印刷パターンのエッジ部9が、縦方向に設定されている。
図7(a)は、図1の例のフレキソ印刷版の、インキ転写層の版表面に、超短パルスレーザー加工によって形成される凹部の配列の他の例を示す平面図、図7(b)は図7(a)のB−B線断面図である。
図1および図7(a)(b)を参照して、この例でも、図において左方向が、印刷パターンの中央領域で、右側が周辺領域とされ、当該周辺領域の、図において右端に、図中に一点鎖線で示す印刷パターンのエッジ部9が、縦方向に設定されている。
複数の凹部8は、いずれも開口形状が円形で、かつ断面形状が半円形、内面が凹球面状に形成されている。各凹部8は、インキ転写層3の版表面2の面内の、図において横方向に直線状に列をなして、互いに平行な複数列に配列されている。
各列内の凹部8は、中央領域では、ピッチP6で等間隔に配列されている。また、中央領域の凹部8は、開口径がφ7、深さがD7で、それぞれ一定とされている。
各列内の凹部8は、中央領域では、ピッチP6で等間隔に配列されている。また、中央領域の凹部8は、開口径がφ7、深さがD7で、それぞれ一定とされている。
一方、周辺領域の凹部8は、横方向の列ごとに4つずつが設けられている。各凹部8は、開口径がφ7より小さいφ8(φ8<φ7)とされているとともに、当該開口径φ8が、中央領域側からエッジ部9の方向へ向けて、段階的に小さく設定されている。また、周辺領域の凹部8は、深さもD7より小さいD8(D8<D7)とされているとともに、当該深さD8が、中央領域側からエッジ部9の方向へ向けて、段階的に小さく設定されている。さらに、周辺領域の凹部8は、横方向のピッチが、中央領域のピッチP6より小さいP7(P7<P6)とされているとともに、当該ピッチP7が、中央領域側からエッジ部9の方向へ向けて、段階的に小さく設定されている。
縦方向に隣り合う列の凹部8は、横方向にピッチP6の1/2倍ずつずらして配列されている。また、縦方向に隣り合う各列の凹部8は、同方向に、ピッチP6のsin60°倍の間隔をあけて配列されている。これにより、中央領域では、隣り合う列間で隣り合う凹部8間の間隔も、ピッチP6とされている。
また、開口径φ7、φ8は、いずれもピッチP6より小さく設定されており、それによって各凹部8は、互いに離間させて形成されている。
また、開口径φ7、φ8は、いずれもピッチP6より小さく設定されており、それによって各凹部8は、互いに離間させて形成されている。
(凹部の配列−例7)
図8(a)は、図1の例のフレキソ印刷版の、インキ転写層の版表面に、超短パルスレーザー加工によって形成される凹部の配列の、さらに他の例を示す平面図、図8(b)は図8(a)のB−B線断面図である。
図1および図8(a)(b)を参照して、この例でも、図において左方向が、印刷パターンの中央領域で、右側が周辺領域とされ、当該周辺領域の、図において右端に、図中に一点鎖線で示す印刷パターンのエッジ部9が、縦方向に設定されている。
図8(a)は、図1の例のフレキソ印刷版の、インキ転写層の版表面に、超短パルスレーザー加工によって形成される凹部の配列の、さらに他の例を示す平面図、図8(b)は図8(a)のB−B線断面図である。
図1および図8(a)(b)を参照して、この例でも、図において左方向が、印刷パターンの中央領域で、右側が周辺領域とされ、当該周辺領域の、図において右端に、図中に一点鎖線で示す印刷パターンのエッジ部9が、縦方向に設定されている。
複数の凹部8は、いずれも開口形状が円形で、かつ断面形状が半円形、内面が凹球面状に形成されている。
各凹部8は、中央領域では、インキ転写層3の版表面2の面内の、図において横方向に直線状に列をなして、互いに平行な複数列に配列されている。また、各列の凹部8は、当該横方向と直交する縦方向にも、それぞれ直線状に列をなして、互いに平行な複数列に配列されている。すなわち各凹部8は、版表面2の面内の、図において横方向および縦方向に、マトリクス状に列をなして形成されている。また、各凹部8は、横方向および縦方向のピッチがP8で同一であり、当該横方向および縦方向に、いずれも等間隔に配列されている。
各凹部8は、中央領域では、インキ転写層3の版表面2の面内の、図において横方向に直線状に列をなして、互いに平行な複数列に配列されている。また、各列の凹部8は、当該横方向と直交する縦方向にも、それぞれ直線状に列をなして、互いに平行な複数列に配列されている。すなわち各凹部8は、版表面2の面内の、図において横方向および縦方向に、マトリクス状に列をなして形成されている。また、各凹部8は、横方向および縦方向のピッチがP8で同一であり、当該横方向および縦方向に、いずれも等間隔に配列されている。
また、中央領域の各凹部8は、いずれも同じ大きさに形成されている。すなわち、版表面2における凹部8の開口径はφ9、凹部8の深さはD9で、それぞれ一定とされている。また、開口径φ9は、ピッチP8と同一(φ9=P8)とされており、各凹部8は、横方向および縦方向において互いに接するように形成されている。
周辺領域の各凹部8は、縦方向に4列配列されている。各列の凹部8は、開口径がφ9より小さいφ10(φ10<φ9)とされているとともに、当該開口径φ10が、中央領域側からエッジ部9の方向へ向けて、段階的に小さく設定されている。また、周辺領域の凹部8は、深さもD9より小さいD10(D10<D9)とされているとともに、当該深さD10が、中央領域側からエッジ部9の方向へ向けて、段階的に小さく設定されている。
周辺領域の各凹部8は、縦方向に4列配列されている。各列の凹部8は、開口径がφ9より小さいφ10(φ10<φ9)とされているとともに、当該開口径φ10が、中央領域側からエッジ部9の方向へ向けて、段階的に小さく設定されている。また、周辺領域の凹部8は、深さもD9より小さいD10(D10<D9)とされているとともに、当該深さD10が、中央領域側からエッジ部9の方向へ向けて、段階的に小さく設定されている。
周辺領域の凹部8は、横方向のピッチが、中央領域のピッチP8より小さいP9(P9<P8)とされているとともに、当該ピッチP9が、中央領域側からエッジ部9の方向へ向けて、段階的に小さく設定されている。
周辺領域の、縦方向の4列の凹部8のうち、中央領域に隣接する左端の1列の各凹部8は、中央領域の凹部8に対して、縦方向にピッチP8の1/2倍ずつずらして配列されている。また、左から2列目の各凹部8は、1列目の凹部8に対して、縦方向にピッチP8の1/2倍ずつずらして、中央領域の凹部8と縦方向に同列に配列されている。さらに、3列目および4列目の各凹部8は、いずれも1列目および2列目の凹部8と縦方向に同列に配列されている。3列目および4列目の各凹部8は1列目と2列目の凹部8の合計と同数が配列されている。
周辺領域の、縦方向の4列の凹部8のうち、中央領域に隣接する左端の1列の各凹部8は、中央領域の凹部8に対して、縦方向にピッチP8の1/2倍ずつずらして配列されている。また、左から2列目の各凹部8は、1列目の凹部8に対して、縦方向にピッチP8の1/2倍ずつずらして、中央領域の凹部8と縦方向に同列に配列されている。さらに、3列目および4列目の各凹部8は、いずれも1列目および2列目の凹部8と縦方向に同列に配列されている。3列目および4列目の各凹部8は1列目と2列目の凹部8の合計と同数が配列されている。
さらに、周辺領域の凹部8は、開口径φ10が、ピッチP9より小さく設定されており、それによって各凹部8は、互いに離間させて形成されている。
〈液晶表示素子の製造方法〉
上記本発明の製造方法によって製造されたフレキソ印刷版を用いて、フレキソ印刷法によって液晶配向膜を形成することにより、液晶表示素子の生産性をも向上することができる。液晶表示素子の製造方法のその他の工程は、従来同様に実施することができる。
〈液晶表示素子の製造方法〉
上記本発明の製造方法によって製造されたフレキソ印刷版を用いて、フレキソ印刷法によって液晶配向膜を形成することにより、液晶表示素子の生産性をも向上することができる。液晶表示素子の製造方法のその他の工程は、従来同様に実施することができる。
すなわち、ガラス基板等の透明基板の表面に、所定のマトリクスパターン等に対応した透明電極層を形成した上に、上記フレキソ印刷版を用いたフレキソ印刷法によって、液晶配向膜を形成する。次いで、液晶配向膜の表面を、必要に応じてラビング等によって配向処理して、基板を作製する。
次に、この基板を2枚用意し、それぞれの透明電極層を位置合わせした状態で、間に液晶材料を挟みこんで互いに固定して、積層体を構成するとともに、さらに必要に応じて、当該積層体の両外側に偏光板を配設することで、液晶表示素子が製造される。
次に、この基板を2枚用意し、それぞれの透明電極層を位置合わせした状態で、間に液晶材料を挟みこんで互いに固定して、積層体を構成するとともに、さらに必要に応じて、当該積層体の両外側に偏光板を配設することで、液晶表示素子が製造される。
本発明の構成は、以上で説明した図の例には限定されない。
たとえば、フレキソ印刷版の製造方法において、版表面2に形成する凹部8の開口径や深さや配置は、以上で説明した例1〜例7のものには限定されず、任意に変更することができる。さらに、凹部8の開口形状は、円形には限定されず、任意の開口形状とすることができる。
たとえば、フレキソ印刷版の製造方法において、版表面2に形成する凹部8の開口径や深さや配置は、以上で説明した例1〜例7のものには限定されず、任意に変更することができる。さらに、凹部8の開口形状は、円形には限定されず、任意の開口形状とすることができる。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更を施すことができる。
以下に本発明を、実施例、比較例に基づいてさらに説明するが、本発明の構成は、かかる実施例、比較例によって限定されるものではない。
〈フレキソ印刷版の前駆体の作製〉
インキ転写層3のもとになる感光性樹脂組成物としては、住友ゴム工業(株)製のNK樹脂を用いた。また、補強シート4としては、住友ゴム工業(株)製のBF/CF貼り合わせフィルムを用いた。そして、上記感光性樹脂組成物と、補強シートとを用いて、先に説明した手順で、厚み約2.4mmのインキ転写層3と、補強シート4との積層体を作製した。
〈フレキソ印刷版の前駆体の作製〉
インキ転写層3のもとになる感光性樹脂組成物としては、住友ゴム工業(株)製のNK樹脂を用いた。また、補強シート4としては、住友ゴム工業(株)製のBF/CF貼り合わせフィルムを用いた。そして、上記感光性樹脂組成物と、補強シートとを用いて、先に説明した手順で、厚み約2.4mmのインキ転写層3と、補強シート4との積層体を作製した。
〈実施例1〉
上記で作製した積層体の、露出されたインキ転写層3の版表面2に、パルス幅がフェムト秒台であるYVO4レーザーを用いた超短パルスレーザー加工によって、複数の凹部8を、図2(a)(b)に示す配列で形成した。超短パルスレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
繰り返し周波数:500kHz
レーザー出力:10W
集光スポット径:10μm
送りピッチ:10μm
形成された凹部8は、図2(a)(b)に示すように、開口形状が円形、断面形状が半円形、内面が凹球面状で、かつ開口径φ1が10μm、深さD1が5μm、ピッチP1が10μmであった。
上記で作製した積層体の、露出されたインキ転写層3の版表面2に、パルス幅がフェムト秒台であるYVO4レーザーを用いた超短パルスレーザー加工によって、複数の凹部8を、図2(a)(b)に示す配列で形成した。超短パルスレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
繰り返し周波数:500kHz
レーザー出力:10W
集光スポット径:10μm
送りピッチ:10μm
形成された凹部8は、図2(a)(b)に示すように、開口形状が円形、断面形状が半円形、内面が凹球面状で、かつ開口径φ1が10μm、深さD1が5μm、ピッチP1が10μmであった。
次いで、積層体を矩形状に切り出し、互いに平行な2辺の近傍のインキ転写層3を、炭酸ガスレーザー加工によって熱的に切除して咥え込み部5、チャック穴6、および溝部7等を形成して、図1に示すフレキソ印刷版1を製造した。炭酸ガスレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
レーザー出力:400W×2ビーム
ビーム径:20μm
送りピッチ:60μm
送り速度:140cm/秒
レーザー出力:400W×2ビーム
ビーム径:20μm
送りピッチ:60μm
送り速度:140cm/秒
〈実施例2〉
超短パルスレーザー加工によって、複数の凹部8を、図3(a)(b)に示す配列で形成したこと以外は実施例1と同様にして、フレキソ印刷版1を製造した。超短パルスレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
繰り返し周波数:1000kHz
レーザー出力:10W
集光スポット径:8μm
送りピッチ:9μm
形成された凹部8は、図3(a)(b)に示すように、開口形状が円形、断面形状が半円形、内面が凹球面状で、かつ開口径φ2が8μm、深さD2が4μm、ピッチP2が9μmであった。
超短パルスレーザー加工によって、複数の凹部8を、図3(a)(b)に示す配列で形成したこと以外は実施例1と同様にして、フレキソ印刷版1を製造した。超短パルスレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
繰り返し周波数:1000kHz
レーザー出力:10W
集光スポット径:8μm
送りピッチ:9μm
形成された凹部8は、図3(a)(b)に示すように、開口形状が円形、断面形状が半円形、内面が凹球面状で、かつ開口径φ2が8μm、深さD2が4μm、ピッチP2が9μmであった。
〈実施例3〉
超短パルスレーザー加工によって、複数の凹部8を、図4(a)(b)に示す配列で形成したこと以外は実施例1と同様にして、フレキソ印刷版1を製造した。超短パルスレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
繰り返し周波数:1000kHz
レーザー出力:20W
集光スポット径:10μm
送りピッチ:9μm
形成された凹部8は、図4(a)(b)に示すように、開口形状が円形、断面形状が半円形、内面が凹球面状で、かつ開口径φ3が10μm、深さD3が5μm、ピッチP3が9μmであった。
超短パルスレーザー加工によって、複数の凹部8を、図4(a)(b)に示す配列で形成したこと以外は実施例1と同様にして、フレキソ印刷版1を製造した。超短パルスレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
繰り返し周波数:1000kHz
レーザー出力:20W
集光スポット径:10μm
送りピッチ:9μm
形成された凹部8は、図4(a)(b)に示すように、開口形状が円形、断面形状が半円形、内面が凹球面状で、かつ開口径φ3が10μm、深さD3が5μm、ピッチP3が9μmであった。
〈実施例4〉
超短パルスレーザー加工によって、複数の凹部8を、図5(a)(b)に示す配列で形成したこと以外は実施例1と同様にして、フレキソ印刷版1を製造した。超短パルスレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
繰り返し周波数:1000kHz
レーザー出力:20W
集光スポット径:7μm
送りピッチ:10μm
形成された凹部8は、図5(a)(b)に示すように、開口形状が円形、断面形状が半円形、内面が凹球面状で、かつ開口径φ4が7μm、深さD4が3.5μm、ピッチP4が10μmであった。
超短パルスレーザー加工によって、複数の凹部8を、図5(a)(b)に示す配列で形成したこと以外は実施例1と同様にして、フレキソ印刷版1を製造した。超短パルスレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
繰り返し周波数:1000kHz
レーザー出力:20W
集光スポット径:7μm
送りピッチ:10μm
形成された凹部8は、図5(a)(b)に示すように、開口形状が円形、断面形状が半円形、内面が凹球面状で、かつ開口径φ4が7μm、深さD4が3.5μm、ピッチP4が10μmであった。
〈実施例5〉
超短パルスレーザー加工の繰り返し周波数を200kHzとしたこと以外は実施例1と同様にして、複数の凹部8を、図2(a)(b)に示す配列で形成した。超短パルスレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
繰り返し周波数:200kHz
レーザー出力:10W
集光スポット径:10μm
送りピッチ:10μm
形成された凹部8は、図2(a)(b)に示すように、開口形状が円形、断面形状が半円形、内面が凹球面状で、かつ開口径φ1が10μm、深さD1が5μm、ピッチP1が10μmであった。
超短パルスレーザー加工の繰り返し周波数を200kHzとしたこと以外は実施例1と同様にして、複数の凹部8を、図2(a)(b)に示す配列で形成した。超短パルスレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
繰り返し周波数:200kHz
レーザー出力:10W
集光スポット径:10μm
送りピッチ:10μm
形成された凹部8は、図2(a)(b)に示すように、開口形状が円形、断面形状が半円形、内面が凹球面状で、かつ開口径φ1が10μm、深さD1が5μm、ピッチP1が10μmであった。
〈比較例1〉
超短パルスレーザー加工に代えて、YAGレーザー加工を採用したこと以外は実施例2と同様にして、複数の凹部8を、図3(a)(b)に示す配列で形成した。YAGレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
繰り返し周波数:10kHz
レーザー出力:10W
集光スポット径:8μm
送りピッチ:9μm
形成された凹部8は、図3(a)(b)に示すように、開口形状が円形、断面形状が半円形、内面が凹球面状で、かつ開口径φ2が8μm、深さD2が4μm、ピッチP2が9μmであった。
超短パルスレーザー加工に代えて、YAGレーザー加工を採用したこと以外は実施例2と同様にして、複数の凹部8を、図3(a)(b)に示す配列で形成した。YAGレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
繰り返し周波数:10kHz
レーザー出力:10W
集光スポット径:8μm
送りピッチ:9μm
形成された凹部8は、図3(a)(b)に示すように、開口形状が円形、断面形状が半円形、内面が凹球面状で、かつ開口径φ2が8μm、深さD2が4μm、ピッチP2が9μmであった。
〈比較例2〉
YAGレーザー加工によって、複数の凹部8を、図4(a)(b)に示す配列で形成したこと以外は比較例1と同様にして、フレキソ印刷版1を製造した。YAGパルスレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
繰り返し周波数:50kHz
レーザー出力:10W
集光スポット径:10μm
送りピッチ:9μm
形成された凹部8は、図4(a)(b)に示すように、開口形状が円形、断面形状が半円形、内面が凹球面状で、かつ開口径φ3が10μm、深さD3が5μm、ピッチP3が9μmであった。
YAGレーザー加工によって、複数の凹部8を、図4(a)(b)に示す配列で形成したこと以外は比較例1と同様にして、フレキソ印刷版1を製造した。YAGパルスレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
繰り返し周波数:50kHz
レーザー出力:10W
集光スポット径:10μm
送りピッチ:9μm
形成された凹部8は、図4(a)(b)に示すように、開口形状が円形、断面形状が半円形、内面が凹球面状で、かつ開口径φ3が10μm、深さD3が5μm、ピッチP3が9μmであった。
〈比較例3〉
YAGレーザー加工によって、複数の凹部8を、図5(a)(b)に示す配列で形成したこと以外は実施例1と同様にして、フレキソ印刷版1を製造した。YAGレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
繰り返し周波数:100kHz
レーザー出力:20W
集光スポット径:7μm
送りピッチ:10μm
形成された凹部8は、図5(a)(b)に示すように、開口形状が円形、断面形状が半円形、内面が凹球面状で、かつ開口径φ4が7μm、深さD4が3.5μm、ピッチP4が10μmであった。
YAGレーザー加工によって、複数の凹部8を、図5(a)(b)に示す配列で形成したこと以外は実施例1と同様にして、フレキソ印刷版1を製造した。YAGレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
繰り返し周波数:100kHz
レーザー出力:20W
集光スポット径:7μm
送りピッチ:10μm
形成された凹部8は、図5(a)(b)に示すように、開口形状が円形、断面形状が半円形、内面が凹球面状で、かつ開口径φ4が7μm、深さD4が3.5μm、ピッチP4が10μmであった。
上記各実施例、比較例で製造したフレキソ印刷版について、下記の各項目を評価した。
〈表面観察〉
各実施例、比較例で製造したフレキソ印刷版の版表面を、レーザー顕微鏡を用いて、倍率1000倍で観察して、それぞれ下記の基準で、加工形状のばらつきの有無、およびデブリによる汚染の有無を評価した。
〈表面観察〉
各実施例、比較例で製造したフレキソ印刷版の版表面を、レーザー顕微鏡を用いて、倍率1000倍で観察して、それぞれ下記の基準で、加工形状のばらつきの有無、およびデブリによる汚染の有無を評価した。
(加工形状のばらつき)
◎:凹部の加工形状に、ばらつきは全く見られなかった。非常に良好。
○:凹部の加工形状に、ごく僅かにばらつきが見られたが、良好。
△:凹部の加工形状に、僅かにばらつきが見られたが、使用可能レベル。
×:凹部の加工形状に、大幅なばらつきが見られた。不良。
◎:凹部の加工形状に、ばらつきは全く見られなかった。非常に良好。
○:凹部の加工形状に、ごく僅かにばらつきが見られたが、良好。
△:凹部の加工形状に、僅かにばらつきが見られたが、使用可能レベル。
×:凹部の加工形状に、大幅なばらつきが見られた。不良。
(デブリによる汚染)
○:凹部に、デブリによる汚染は全く見られなかった。良好。
△:凹部に、僅かにデブリによる汚染が見られたが、使用可能レベル。
×:凹部に、広い範囲に亘って、デブリによる汚染が見られた。不良。
〈加工時間〉
G6サイズの加工に要する時間を計算して、下記の基準で、加工時間の長短を評価した。
○:凹部に、デブリによる汚染は全く見られなかった。良好。
△:凹部に、僅かにデブリによる汚染が見られたが、使用可能レベル。
×:凹部に、広い範囲に亘って、デブリによる汚染が見られた。不良。
〈加工時間〉
G6サイズの加工に要する時間を計算して、下記の基準で、加工時間の長短を評価した。
◎:加工時間は10時間以下であった。
○:加工時間は10時間を超え、20時間以下であった。
△:加工時間は20時間を超え、40時間以下であった。
×:加工時間は40時間を超えていた。
〈総合評価〉
全ての評価が◎と○のみで、かつ◎が2つであったものをA、全ての評価が◎と○のみで、かつ◎が1つであったものをB、×はなく、かつ△が1つであったものをC、×はなく、かつ△が2つ以上であったものをD、一つでも×があったものをEと評価した。
○:加工時間は10時間を超え、20時間以下であった。
△:加工時間は20時間を超え、40時間以下であった。
×:加工時間は40時間を超えていた。
〈総合評価〉
全ての評価が◎と○のみで、かつ◎が2つであったものをA、全ての評価が◎と○のみで、かつ◎が1つであったものをB、×はなく、かつ△が1つであったものをC、×はなく、かつ△が2つ以上であったものをD、一つでも×があったものをEと評価した。
以上の結果を表1、表2に示す。
表1、表2の実施例、比較例の結果より、フレキソ印刷版の、インキ転写層の版表面を、超短パルスレーザー加工することで、当該版表面に、加工形状のばらつきやデブリによる汚染を生じることなしに、複数の凹部を、短時間で形成できることが判った。
また、各実施例を比較した結果より、超短パルスレーザー加工には、繰り返し周波数が200kHz以上、特に500kHz以上の超短パルスレーザーを用いるのが、加工時間を短縮する上で、好ましいことが判った。
また、各実施例を比較した結果より、超短パルスレーザー加工には、繰り返し周波数が200kHz以上、特に500kHz以上の超短パルスレーザーを用いるのが、加工時間を短縮する上で、好ましいことが判った。
〈実施例6〉
超短パルスレーザー加工によって、複数の凹部8を、図6(a)(b)に示す配列で形成したこと以外は実施例1と同様にして、フレキソ印刷版1を製造した。超短パルスレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
繰り返し周波数:1000kHz
レーザー出力:20W
集光スポット径(中央領域):19μm
集光スポット径(周辺領域最外部):6μm
送りピッチ:19μm
形成された凹部8は、図6(a)(b)に示すように、開口形状が円形、断面形状が半円形、内面が凹球面状で、かつ中央領域において、開口径φ5が19μm、深さD5が9.5μm、ピッチP5が19μmであった。また、周辺領域の最外部においては、開口径φ6が6μm、深さD6が3μm、ピッチP5が19μmであった。
また、凹部の、版表面の単位面積あたりの開口面積で表される開口比率は、印刷パターンの周辺領域において、中央領域の1/10であった。
超短パルスレーザー加工によって、複数の凹部8を、図6(a)(b)に示す配列で形成したこと以外は実施例1と同様にして、フレキソ印刷版1を製造した。超短パルスレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
繰り返し周波数:1000kHz
レーザー出力:20W
集光スポット径(中央領域):19μm
集光スポット径(周辺領域最外部):6μm
送りピッチ:19μm
形成された凹部8は、図6(a)(b)に示すように、開口形状が円形、断面形状が半円形、内面が凹球面状で、かつ中央領域において、開口径φ5が19μm、深さD5が9.5μm、ピッチP5が19μmであった。また、周辺領域の最外部においては、開口径φ6が6μm、深さD6が3μm、ピッチP5が19μmであった。
また、凹部の、版表面の単位面積あたりの開口面積で表される開口比率は、印刷パターンの周辺領域において、中央領域の1/10であった。
〈実施例7〉
超短パルスレーザー加工によって、複数の凹部8を、図7(a)(b)に示す配列で形成したこと以外は実施例1と同様にして、フレキソ印刷版1を製造した。超短パルスレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
繰り返し周波数:1000kHz
レーザー出力:20W
集光スポット径(中央領域):14μm
集光スポット径(周辺領域最外部):7μm
送りピッチ(中央領域):16μm
送りピッチ(周辺領域最外部):14μm
形成された凹部8は、図7(a)(b)に示すように、開口形状が円形、断面形状が半円形、内面が凹球面状で、かつ中央領域において、開口径φ7が14μm、深さD7が7μm、ピッチP6が16μmであった。また、周辺領域の最外部においては、開口径φ8が7μm、深さD8が3.5μm、ピッチP7が14μmであった。
また、凹部の、版表面の単位面積あたりの開口面積で表される開口比率は、印刷パターンの周辺領域において、中央領域の1/3.1であった。
超短パルスレーザー加工によって、複数の凹部8を、図7(a)(b)に示す配列で形成したこと以外は実施例1と同様にして、フレキソ印刷版1を製造した。超短パルスレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
繰り返し周波数:1000kHz
レーザー出力:20W
集光スポット径(中央領域):14μm
集光スポット径(周辺領域最外部):7μm
送りピッチ(中央領域):16μm
送りピッチ(周辺領域最外部):14μm
形成された凹部8は、図7(a)(b)に示すように、開口形状が円形、断面形状が半円形、内面が凹球面状で、かつ中央領域において、開口径φ7が14μm、深さD7が7μm、ピッチP6が16μmであった。また、周辺領域の最外部においては、開口径φ8が7μm、深さD8が3.5μm、ピッチP7が14μmであった。
また、凹部の、版表面の単位面積あたりの開口面積で表される開口比率は、印刷パターンの周辺領域において、中央領域の1/3.1であった。
〈実施例8〉
超短パルスレーザー加工によって、複数の凹部8を、図8(a)(b)に示す配列で形成したこと以外は実施例1と同様にして、フレキソ印刷版1を製造した。超短パルスレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
繰り返し周波数:1000kHz
レーザー出力:20W
集光スポット径(中央領域):12μm
集光スポット径(周辺領域最外部):7μm
送りピッチ(中央領域):12μm
送りピッチ(周辺領域最外部):8μm
形成された凹部8は、図8(a)(b)に示すように、開口形状が円形、断面形状が半円形、内面が凹球面状で、かつ中央領域において、開口径φ9が12μm、深さD9が6μm、ピッチP8が12μmであった。また、周辺領域の最外部においては、開口径φ10が7μm、深さD10が3.5μm、ピッチP9が8μmであった。
また、凹部の、版表面の単位面積あたりの開口面積で表される開口比率は、印刷パターンの周辺領域において、中央領域の1/1.3であった。
超短パルスレーザー加工によって、複数の凹部8を、図8(a)(b)に示す配列で形成したこと以外は実施例1と同様にして、フレキソ印刷版1を製造した。超短パルスレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
繰り返し周波数:1000kHz
レーザー出力:20W
集光スポット径(中央領域):12μm
集光スポット径(周辺領域最外部):7μm
送りピッチ(中央領域):12μm
送りピッチ(周辺領域最外部):8μm
形成された凹部8は、図8(a)(b)に示すように、開口形状が円形、断面形状が半円形、内面が凹球面状で、かつ中央領域において、開口径φ9が12μm、深さD9が6μm、ピッチP8が12μmであった。また、周辺領域の最外部においては、開口径φ10が7μm、深さD10が3.5μm、ピッチP9が8μmであった。
また、凹部の、版表面の単位面積あたりの開口面積で表される開口比率は、印刷パターンの周辺領域において、中央領域の1/1.3であった。
〈比較例4〉
超短パルスレーザー加工に代えて、YAGレーザー加工を採用して、複数の凹部8を、図6(a)(b)に示す配列で形成したこと以外は実施例6と同様にして、フレキソ印刷版1を製造した。YAGレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
超短パルスレーザー加工に代えて、YAGレーザー加工を採用して、複数の凹部8を、図6(a)(b)に示す配列で形成したこと以外は実施例6と同様にして、フレキソ印刷版1を製造した。YAGレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
繰り返し周波数:10kHz
レーザー出力:10W
集光スポット径(中央領域):19μm
集光スポット径(周辺領域最外部):6μm
送りピッチ:19μm
形成された凹部8は、図6(a)(b)に示すように、開口形状が円形、断面形状が半円形、内面が凹球面状で、かつ中央領域において、開口径φ5が19μm、深さD5が9.5μm、ピッチP5が19μmであった。また、周辺領域の最外部においては、開口径φ6が6μm、深さD6が3μm、ピッチP5が19μmであった。
また、凹部の、版表面の単位面積あたりの開口面積で表される開口比率は、印刷パターンの周辺領域において、中央領域の1/10であった。
レーザー出力:10W
集光スポット径(中央領域):19μm
集光スポット径(周辺領域最外部):6μm
送りピッチ:19μm
形成された凹部8は、図6(a)(b)に示すように、開口形状が円形、断面形状が半円形、内面が凹球面状で、かつ中央領域において、開口径φ5が19μm、深さD5が9.5μm、ピッチP5が19μmであった。また、周辺領域の最外部においては、開口径φ6が6μm、深さD6が3μm、ピッチP5が19μmであった。
また、凹部の、版表面の単位面積あたりの開口面積で表される開口比率は、印刷パターンの周辺領域において、中央領域の1/10であった。
〈比較例5〉
超短パルスレーザー加工に代えて、YAGレーザー加工を採用して、複数の凹部8を、図8(a)(b)に示す配列で形成したこと以外は実施例8と同様にして、フレキソ印刷版1を製造した。YAGレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
超短パルスレーザー加工に代えて、YAGレーザー加工を採用して、複数の凹部8を、図8(a)(b)に示す配列で形成したこと以外は実施例8と同様にして、フレキソ印刷版1を製造した。YAGレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
繰り返し周波数:10kHz
レーザー出力:10W
集光スポット径(中央領域):12μm
集光スポット径(周辺領域最外部):7μm
送りピッチ(中央領域):12μm
送りピッチ(周辺領域最外部):8μm
形成された凹部8は、図8(a)(b)に示すように、開口形状が円形、断面形状が半円形、内面が凹球面状で、かつ中央領域において、開口径φ9が12μm、深さD9が6μm、ピッチP8が12μmであった。また、周辺領域の最外部においては、開口径φ10が7μm、深さD10が3.5μm、ピッチP9が8μmであった。
また、凹部の、版表面の単位面積あたりの開口面積で表される開口比率は、印刷パターンの周辺領域において、中央領域の1/1.3であった。
レーザー出力:10W
集光スポット径(中央領域):12μm
集光スポット径(周辺領域最外部):7μm
送りピッチ(中央領域):12μm
送りピッチ(周辺領域最外部):8μm
形成された凹部8は、図8(a)(b)に示すように、開口形状が円形、断面形状が半円形、内面が凹球面状で、かつ中央領域において、開口径φ9が12μm、深さD9が6μm、ピッチP8が12μmであった。また、周辺領域の最外部においては、開口径φ10が7μm、深さD10が3.5μm、ピッチP9が8μmであった。
また、凹部の、版表面の単位面積あたりの開口面積で表される開口比率は、印刷パターンの周辺領域において、中央領域の1/1.3であった。
〈比較例6、7〉
ネガフィルムをマスクとして用いたフォトリソグラフ法によって、インキ転写層の版表面に、平面形状が円形の複数の凸部を形成したこと以外は実施例1と同様にして、フレキソ印刷版を製造した。
ネガフィルムをマスクとして用いたフォトリソグラフ法によって、インキ転写層の版表面に、平面形状が円形の複数の凸部を形成したこと以外は実施例1と同様にして、フレキソ印刷版を製造した。
各凸部は、マスクのパターンを調整することで、印刷パターンの周辺領域において、中央領域よりも凸部の面方向の大きさを大きくした。これにより、凸部間でインキを保持する空間の容積、すなわちインキの保持量を、上記周辺領域において、中央領域よりも小さくした。
具体的には、凸部間の空間の、版表面の単位面積あたりの開口面積で表される開口比率を、印刷パターンの周辺領域において、当該印刷パターンの中央領域の1/10(比較例6)、1/1.3(比較例7)とした。
具体的には、凸部間の空間の、版表面の単位面積あたりの開口面積で表される開口比率を、印刷パターンの周辺領域において、当該印刷パターンの中央領域の1/10(比較例6)、1/1.3(比較例7)とした。
上記各実施例、比較例で製造したフレキソ印刷版について、前述した、表面観察による加工形状のばらつきの有無、およびデブリによる汚染の有無を評価するとともに、下記の各項目を評価した。
〈エッジ部の直線性〉
実施例、比較例で製造したフレキソ印刷版の版表面に、炭酸ガスレーザー加工によって、周辺領域の外縁に直線状のエッジ部を有する、所定の印刷パターンを形成した。炭酸ガスレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
〈エッジ部の直線性〉
実施例、比較例で製造したフレキソ印刷版の版表面に、炭酸ガスレーザー加工によって、周辺領域の外縁に直線状のエッジ部を有する、所定の印刷パターンを形成した。炭酸ガスレーザー加工の条件は、下記のとおりとした。
レーザー出力:400W×2ビーム
ビーム径:20μm
送りピッチ:60μm
送り速度:140cm/秒
そして、形成した印刷パターンの、直線状のエッジ部を、レーザー顕微鏡を用いて、倍率1000倍で観察して、それぞれ下記の基準で直線性を評価した。
ビーム径:20μm
送りピッチ:60μm
送り速度:140cm/秒
そして、形成した印刷パターンの、直線状のエッジ部を、レーザー顕微鏡を用いて、倍率1000倍で観察して、それぞれ下記の基準で直線性を評価した。
○:エッジ部はきれいな直線であった。良好。
×:エッジ部はきれいな直線になっていなかった。不良。
〈製造コスト評価〉
フレキソ印刷版の製造に要したコストを、YAGレーザー加工によって凹部を形成した比較例4、5を基準(△)として評価した。
×:エッジ部はきれいな直線になっていなかった。不良。
〈製造コスト評価〉
フレキソ印刷版の製造に要したコストを、YAGレーザー加工によって凹部を形成した比較例4、5を基準(△)として評価した。
すなわち、実施例6〜8は、超短パルスレーザー加工によって加工時間を短縮できたこと、加工形状のばらつきが小さく、不良の発生率が少なかったこと、ならびにデブリによる汚染がなく、洗浄の必要がなかったことから、コストは良好(○)と評価した。
一方、フォトリソグラフ法によって凸部を形成した比較例6、7は、マスクとして大判のネガフィルムを必要としたこと、露光後の洗浄を必要としたこと等から、コストは不良(×)と評価した。
一方、フォトリソグラフ法によって凸部を形成した比較例6、7は、マスクとして大判のネガフィルムを必要としたこと、露光後の洗浄を必要としたこと等から、コストは不良(×)と評価した。
〈総合評価〉
全ての評価が◎と○のみであったものをA、×はなく、△が含まれていたものをC、一つでも×があったものをEと評価した。
以上の結果を表3、表4に示す。
全ての評価が◎と○のみであったものをA、×はなく、△が含まれていたものをC、一つでも×があったものをEと評価した。
以上の結果を表3、表4に示す。
表3、表4の実施例、比較例の結果より、フレキソ印刷版の、インキ転写層の版表面を、超短パルスレーザー加工することで、当該版表面に、加工形状のばらつきやデブリによる汚染、あるいはエッジ部の直線性の低下を生じることなしに、複数の凹部を、コスト安価に形成できることが判った。
1 フレキソ印刷版
2 版表面
3 インキ転写層
4 補強シート
5 咥え込み部
6 チャック穴
7 溝部
8 凹部
9 エッジ部
φ1〜φ10 開口径
D1〜D10 深さ
P1〜P9 ピッチ
2 版表面
3 インキ転写層
4 補強シート
5 咥え込み部
6 チャック穴
7 溝部
8 凹部
9 エッジ部
φ1〜φ10 開口径
D1〜D10 深さ
P1〜P9 ピッチ
Claims (8)
- 樹脂のシートからなり、片面が版表面とされたインキ転写層を含むフレキソ印刷版の製造方法であって、前記版表面に、超短パルスレーザー加工によって複数の凹部を形成して、当該版表面を粗面化する工程を含むフレキソ印刷版の製造方法。
- 前記超短パルスレーザー加工には、パルス幅がピコ秒台ないしフェムト秒台のYVO4レーザーを用いる請求項1に記載のフレキソ印刷版の製造方法。
- 前記超短パルスレーザー加工には、繰り返し周波数が500kHz以上の超短パルスレーザーを用いる請求項1または2に記載のフレキソ印刷版の製造方法。
- 前記超短パルスレーザー加工によって、前記版表面に、当該版表面における開口形状が円形で、開口径が2μm以上、50μm以下、深さが1μm以上、25μm以下である複数の凹部を、前記開口径の0.6倍以上、2.5倍以下のピッチで形成する請求項1ないし3のいずれか1項に記載のフレキソ印刷版の製造方法。
- 前記超短パルスレーザー加工によって前記版表面に形成する複数の凹部の、当該版表面の単位面積あたりの開口面積で表される開口比率を、印刷パターンの周辺領域において、当該印刷パターンの中央領域より小さくする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のフレキソ印刷版の製造方法。
- 前記開口比率を、前記周辺領域において、前記中央領域の1/10以上、1/1.3以下とする請求項5に記載のフレキソ印刷版の製造方法。
- 前記インキ転写層の該当箇所を熱的に切除して、印刷機に装着するための咥え込み部、およびチャック穴を形成する工程を含む請求項1ないし6のいずれか1項に記載のフレキソ印刷版の製造方法。
- 前記請求項1ないし7のいずれか1項に記載の製造方法によって製造されたフレキソ印刷版を用いて、フレキソ印刷法によって液晶配向膜を形成する工程を含む液晶表示素子の製造方法。
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---|---|---|---|
JP2017132871A JP2019014133A (ja) | 2017-07-06 | 2017-07-06 | フレキソ印刷版の製造方法、および液晶表示素子の製造方法 |
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Country | Link |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021182504A1 (ja) * | 2020-03-11 | 2021-09-16 | 旭化成株式会社 | 積層体及び印刷版の製造方法 |
-
2017
- 2017-07-06 JP JP2017132871A patent/JP2019014133A/ja active Pending
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WO2021182504A1 (ja) * | 2020-03-11 | 2021-09-16 | 旭化成株式会社 | 積層体及び印刷版の製造方法 |
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US20230133371A1 (en) * | 2020-03-11 | 2023-05-04 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Laminate and method for producing printing plate |
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