JP2019012673A - 圧着端子 - Google Patents

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準弥 篠原
岩田 匡司
Tadashi Iwata
匡司 岩田
一栄 高橋
Kazue Takahashi
一栄 高橋
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Abstract

【課題】体格の大型化を抑制。【解決手段】端子接続部11と、圧着加工に伴い電線50の芯線51に対して電気的に接続される電線接続部12と、を有し、電線接続部は、圧着加工に際して第1金型112の支持面112A1,112B1で支持される底部14と、圧着加工に際して第2金型113の加圧面115,116で支持面に向けて加圧される第1及び第2のバレル片部15,16と、を有し、第1及び第2のバレル片部は、各々、圧着完了後に底部に対して電線の端部を介して対向配置され且つ電線の端部に圧着させる圧着部15A,16A、及び、底部と圧着部との間に配置され、圧着完了後に電線接続部の側壁を成す側壁部15B,16Bを有し、それぞれの側壁部の電線引出端部12a側には、加圧面からの加圧に伴う荷重を軽減し、圧着部側から側壁部の電線引出端部側を介して底部の電線引出端部側に伝わる荷重を軽減させる荷重軽減構造19を設けること。【選択図】図4

Description

本発明は、圧着端子に関する。
従来、電線と電気的に接続される電線接続部を備えた圧着端子が知られている。その電線接続部は、底部と底部の両端の2つのバレル片部とに区画されており、互いに近づく第1金型と第2金型とによって挟み込まれつつ2つのバレル片部で電線を巻き込みながら、その電線に圧着されていく。その圧着に際して、電線接続部は、底部が第1金型の支持面に支持され、かつ、2つのバレル片部が第2金型の加圧面で加圧されながら、電線に加締められる。圧着端子においては、その電線接続部の端部から電線が引き出されている。この種の圧着端子については、例えば、下記の特許文献1から5に開示されている。
特開2015−201269号公報 特開2015−179635号公報 特開2015−65148号公報 特開2015−65145号公報 特開2015−43296号公報
ところで、電線接続部は、端部が第1金型から電線の引き出し方向に飛び出しており、底部の全体が第1金型の支持面で支えられていない場合、第2金型からの加圧によって、その底部の非支持部分が加圧方向に飛び出てしまう可能性がある。つまり、従来の圧着端子は、圧着完了後における電線接続部の体格の大型化を招いてしまう可能性がある。
そこで、本発明は、圧着完了後の体格の大型化を抑え得る圧着端子を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成する為、本発明は、相手方端子に対して電気的に接続される端子接続部と、内壁面側に載置された電線の端部に対する圧着加工に伴い前記電線の芯線に対して電気的に接続される電線接続部と、を有し、前記電線接続部は、前記圧着加工に際して第1金型の支持面で支持される底部と、前記底部における前記電線の端部の軸線に対する交差方向の両端から各々延出させた片体であり、前記圧着加工に際して第2金型の加圧面で前記支持面に向けて加圧される第1及び第2のバレル片部と、を有し、前記第1及び第2のバレル片部は、各々、圧着完了後に前記底部に対して前記電線の端部を介して対向配置され且つ前記電線の端部に圧着させる圧着部、及び、前記底部と前記圧着部との間に配置され、圧着完了後に前記電線接続部の側壁を成す側壁部を有し、それぞれの前記側壁部の電線引出端部側には、前記加圧面からの加圧に伴う荷重を軽減し、前記圧着部側から前記側壁部の前記電線引出端部側を介して前記底部の電線引出端部側に伝わる荷重を軽減させる荷重軽減構造を設けることを特徴としている。
ここで、前記荷重軽減構造は、前記側壁部の前記電線引出端部側に形成した少なくとも1つの切欠きを有することが望ましい。
また、前記荷重軽減構造は、前記圧着部側から前記側壁部の前記電線引出端部側に伝わってきた荷重を吸収する荷重吸収部を有することが望ましい。
また、前記荷重吸収部は、前記圧着部側から前記側壁部の前記電線引出端部側に荷重が伝わってきた際に当該荷重の伝達方向で縮むように形成することが望ましい。
また、前記荷重吸収部は、前記圧着部側から前記側壁部の前記電線引出端部側に伝わってきた荷重の伝達方向に沿って凹部と凸部とが配列され、かつ、前記圧着部側から前記側壁部の前記電線引出端部側に荷重が伝わってきた際に当該荷重の伝達方向で縮むように形成された凹凸形状部であることが望ましい。
本発明に係る圧着端子は、荷重軽減構造によって、圧着加工の実施中に圧着部側から底部の電線引出端部側に伝わる荷重を軽減させることができる。よって、この圧着端子は、圧着加工を終えた際に、第1金型の端面に沿った底部の電線引出端部側の食み出しを抑えることができる。従って、この圧着端子は、体格の大型化を抑えることができる。
図1は、実施形態における圧着完了前の圧着端子を示す斜視図である。 図2は、実施形態の圧着端子を示す側面図であり、電線接続部がU字状に成形された状態を表している。 図3は、実施形態における圧着完了後の圧着端子を示す斜視図である。 図4は、実施形態における圧着完了後の圧着端子を示す側面図である。 図5は、図4のX1−X1線で切った電線接続部の断面部分を示す図である。 図6は、図4のX2−X2線で切った電線接続部の断面部分を示す図である。 図7は、図4のX3−X3線で切った電線接続部の断面部分を示す図である。 図8は、端子金具を示す斜視図である。 図9は、端子金具を示す上面図である。 図10は、実施形態の圧着端子を示す上面図であり、止水部材の貼付後の状態を表している。 図11は、端子連鎖体について説明する図である。 図12は、端子圧着装置について説明する図である。 図13は、第1及び第2の金型について説明する斜視図である。 図14は、圧着加工工程の一部を説明する図である。 図15は、従来の圧着端子の圧着完了後の状態を示す図である。 図16は、圧着加工が行われる前の荷重軽減構造の切欠きを電線の端部の軸線方向に見た図である。 図17は、圧着完了後の荷重軽減構造の切欠きを電線の端部の軸線方向に見た図である。 図18は、荷重軽減構造の切欠きの変形形態を示す図である。 図19は、荷重軽減構造の切欠きの変形形態を示す図である。 図20は、変形例1の圧着端子を示す上面図である。 図21は、圧着加工が行われる前の荷重軽減構造の荷重吸収部を電線の端部の軸線方向に見た図である。 図22は、圧着完了後の荷重軽減構造の荷重吸収部を電線の端部の軸線方向に見た図である。 図23は、荷重軽減構造の荷重吸収部の変形形態を示す図である。 図24は、荷重軽減構造の荷重吸収部の変形形態を示す図である。 図25は、変形例2の圧着端子を示す上面図である。 図26は、変形例3の圧着端子を示す図であって、圧着完了後の荷重軽減構造の切欠きを電線の端部の軸線方向に見た図である。
以下に、本発明に係る圧着端子の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
[実施形態]
本発明に係る圧着端子の実施形態の1つを図1から図19に基づいて説明する。
図1から図7の符号1は、本実施形態の圧着端子を示す。この圧着端子1は、電線50(図1、図3及び図4)に対して電気的に接続され、この電線50と一体になった状態のままで相手方端子(図示略)に対して電気的に接続されるものである。ここで、電線50は、その端部において、芯線51を所定の長さ露出させるべく、その長さ分だけ被覆52を剥いて取り除いている(図1)。芯線51は、複数本の素線の集合体であってもよく、同軸ケーブルの如き単線であってもよい。圧着端子1は、電線50の端部に圧着させることで、露出している先端の芯線(以下、単に「先端の芯線」という。)51との間で電気的に接続される。
この圧着端子1は、少なくとも端子金具10を備える(図1から図10)。本実施形態の圧着端子1は、圧着加工の完了後(以下、「圧着完了後」という。)の先端の芯線51に対して水等の液体を接触させないように、止水部材20(図1及び図10)から成る止水体20A(図3及び図5から図7)も備えている。後で詳述するが、止水部材20とは、端子金具10に貼付される止水用の部材そのもののことである。一方、止水体20Aとは、その貼付された止水部材20が電線50との圧着加工と共に変形した止水用の物体のことである。尚、図5から図7の断面図は、図が煩雑にならぬように、その断面のみを示している。
端子金具10は、圧着端子1における主体部分である。この端子金具10は、金属等の導電性材料で成形する。ここでは、導電性の金属の板材(例えば銅板)を母材とし、この母材をプレス成形することによって、相手方端子や電線50との接続が可能な所定の形状へと形成する。この端子金具10は、図1から図4及び図8から図10に示すように、相手方端子に対して電気的に接続される端子接続部11と、電線50に対して電気的に接続される電線接続部12と、を有する。端子接続部11と電線接続部12は、これらの間に介在させた連結部13によって連結されている。
端子金具10は、雄端子であってもよく、雌端子であってもよい。端子接続部11は、端子金具10が雄端子の場合、雄型に形成され、端子金具10が雌端子の場合、雌型に形成される。本実施形態では、雌端子を例として挙げている。
ここで、この圧着端子1においては、相手方端子との間の挿抜方向(接続方向や離脱方向)を長手方向とし、これを第1方向Lと定義する。また、この圧着端子1においては、その第1方向Lに対する直交方向の内、プレス成形前の母材の平面に沿う方向を幅方向とし、これを第2方向Wと定義する。その第2方向Wは、この圧着端子1の後述する並列配置方向でもある。また、この圧着端子1においては、その第1方向Lと第2方向Wとに各々直交する方向を高さ方向とし、これを第3方向Hと定義する。
電線接続部12は、先ずは1枚の板状に形成されており(図8及び図9)、電線50との接続直前の状態としてのU字状に形成される(図1)。この例示の圧着端子1においては、後述するように、電線接続部12への止水部材20の貼付工程を経た後で、電線接続部12をU字状に形成する。このU字状に形成された電線接続部12は、電線50の端部が内壁面側に載せ置かれた状態で当該電線50に巻き付けることによって、この電線50の端部に圧着され、先端の芯線51に接触する。電線接続部12は、このような内壁面側に載置された電線50の端部に対する圧着加工に伴って、その電線50の芯線51に対して電気的に接続される。
この電線接続部12は、第1方向Lにおいて、芯線圧着部12Aの領域と被覆圧着部12Bの領域と連結部12Cの領域とに区画することができる(図2から図4及び図8から図10)。芯線圧着部12Aとは、圧着対象の電線50の端部の中でも、先端の芯線51に圧着させる部位のことである。この芯線圧着部12Aは、連結部13に連接している。被覆圧着部12Bは、圧着対象の電線50の端部の中でも、被覆52に圧着させる部位のことである。連結部12Cとは、芯線圧着部12Aと被覆圧着部12Bとを連結させる部位のことである。この連結部12Cは、少なくとも後述する底部14の一部を成している。
更に、この電線接続部12は、第2方向Wにおいて、底部14の領域と第1バレル片部15の領域と第2バレル片部16の領域とに区画することができる(図1、図5から図7、図9及び図10)。
底部14は、U字状の電線接続部12の底壁となる部位であり、圧着加工の際に電線50の端部が載置される。この底部14は、その圧着加工に際して、後述する第1金型112の支持面112A,112Bに載置され、その支持面112A,112Bで支持される。
第1バレル片部15と第2バレル片部16は、各々、底部14における電線50の端部の軸線に対する交差方向(つまり、第2方向W)の両端から延出させた片体である。この例示の第1バレル片部15と第2バレル片部16は、それぞれに芯線圧着部12Aから被覆圧着部12Bに渡って連なる1枚の片体として形成しており、芯線圧着部12Aと被覆圧着部12Bとの間にも連結部12Cが介在している。故に、U字状の電線接続部12においては、底部14に載置された電線50の端部を囲うように、底部14の両端から第1バレル片部15と第2バレル片部16とが延在している。この第1バレル片部15と第2バレル片部16は、芯線圧着部12Aと被覆圧着部12Bとで先端の芯線51と被覆52とに各々圧着させると共に、連結部12Cで例えば先端の芯線51と被覆52との境界部分に圧着させる。この第1バレル片部15と第2バレル片部16は、圧着加工に際して、各々、後述する第2金型113の加圧面115,116で支持面112A,112Bに向けて加圧されながら、電線50の端部に圧着されていく。
第1バレル片部15と第2バレル片部16は、底部14側の根元から先端15a,16aの端面までの距離が各々同じ長さに形成されたものであってもよく、その距離が一方に対して他方が長くなるように形成されたものであってもよい。また、第1バレル片部15と第2バレル片部16は、互いに重なり合いながら電線50の端部に巻き付けていくものであってもよく、それぞれを底部14側に折り返して先端15a,16aを電線50の端部に加締めていくもの(例えば所謂B型クリンプ)であってもよい。
本実施形態の第1バレル片部15と第2バレル片部16は、底部14側の根元から先端15a,16aの端面までの距離を一方に対して他方が長くなるように形成し、かつ、互いに重ねながら電線50の端部に巻き付けていく。この例示では、第2バレル片部16を第1バレル片部15よりも長くしている。故に、電線接続部12においては、圧着完了後に、第1バレル片部15と第2バレル片部16とが重なり合っている領域(以下、「オーバラップ領域」という。)が形成される(図5から図7)。オーバラップ領域とは、具体的に、圧着完了後に第1バレル片部15の外壁面と第2バレル片部16の内壁面とが互いに対向している領域のことである。つまり、この電線接続部12においては、第1バレル片部15が内側で電線50の端部に巻き付けられるバレル片部となり、第2バレル片部16が外側で電線50の端部に巻き付けられるバレル片部となる。従って、圧着加工の際には、第1バレル片部15が電線50の端部の外周面に巻き付けられ、この状態の電線50の端部と第1バレル片部15とを外周面側から覆うように第2バレル片部16が巻き付けられる。電線接続部12においては、このようにして第1バレル片部15と第2バレル片部16が電線50の端部に加締められている。
圧着完了後の電線接続部12は、少なくとも被覆圧着部12Bにおいて、底部14と圧着部15A,16Aと側壁部15B,16Bとに区画される(図7)。つまり、本実施形態の第1バレル片部15と第2バレル片部16は、各々、圧着完了後の被覆圧着部12Bに、圧着部15A,16Aと側壁部15B,16Bとを有している。圧着部15A,16Aとは、圧着完了後に底部14に対して電線50の端部を介して対向配置され且つ電線50の端部に圧着させる部位のことである。この例示の圧着部15A,16Aは、電線50の端部の少なくとも被覆52に対して圧着されている。側壁部15B,16Bとは、底部14と圧着部15A,16Aとの間に配置され、圧着完了後に電線接続部12の側壁を成す部位のことである。
ここで、電線50の端部は、電線接続部12のU字の開口側(それぞれの先端15a,16aの端面間に形成されている開口)からU字状の内側の空間に挿入される。このため、電線接続部12は、電線50の端部が挿入されやすくなるように、底部14側から開口側(先端15a,16a側)に向かうにつれて第1バレル片部15と第2バレル片部16の間隔が広くなっている。
電線接続部12には、その内壁面(電線50の端部を覆う側の壁面)に、圧着した先端の芯線51を保持するための芯線保持領域(以下、「セレーション領域」という。)17が設けられている(図8から図10)。そのセレーション領域17は、電線接続部12の内壁面の内、先端の芯線51に対して巻き付ける部分に少なくとも配置する。この例示のセレーション領域17は、先端の芯線51を全体的に覆うように形成する。具体的に、セレーション領域17とは、複数の凹部、複数の凸部又は複数の凹部と凸部の組み合わせが矩形状に並べられたものであり、凹部や凸部によって電線接続部12と先端の芯線51との間の接触面積を増やし、この間の密着強度を高めるものである。この例示では、複数の凹部17aによって矩形状のセレーション領域17が形成されている。
ここで、圧着完了後の圧着端子1においては、電線接続部12と先端の芯線51との間が電気的に接続されている必要があり、その電気的な接続状態を維持するべく、その間に液体(特に水)を浸入させないことが望ましい。この圧着端子1においては、端子金具10(電線接続部12)と芯線51とが各々イオン化傾向の大小異なる異種金属材料で成形されている場合、電線接続部12と先端の芯線51との間への水の浸入によって耐久性が低下する可能性がある。例えば、この圧着端子1においては、端子金具10(電線接続部12)がアルミニウム又はアルミニウム合金で成形され、かつ、芯線51が銅又は銅合金で成形されている場合、水の浸入によって端子金具10側に腐食を発生させてしまう虞がある。そこで、本実施形態の圧着端子1には、電線接続部12と先端の芯線51との間への水の浸入を抑えるための止水体20Aが設けられている(図3及び図5から図7)。
止水体20Aは、圧着完了後の電線接続部12の内方(つまり、先端の芯線51との電気的な接続部位)を外方に連通させぬよう塞ぐことで、電線接続部12と先端の芯線51との間への水の浸入を抑える。この止水体20Aは、電線接続部12の内壁面に貼付された止水部材20の変形体であり、その止水部材20と共に電線接続部12を電線50の端部に圧着加工することによって形成される。止水部材20は、変性アクリル系粘着剤等の粘着剤を主とするシート状に形成されている。例えば、止水部材20としては、シート状の不織布に粘着剤を染み込ませて、シートの両面に粘着効果を持たせたものを用いる。
止水体20Aは、第1から第3の止水領域21,22,23を有する(図5から図7)。止水部材20は、その第1から第3の止水領域21,22,23が圧着完了後に形成される形状に形成し、図8及び図9に示す平板状の電線接続部12の内壁面に貼り付ける(図10)。
第1止水領域21は、少なくとも圧着完了後の第1バレル片部15の外壁面と第2バレル片部16の内壁面との間(つまり、オーバラップ領域)に介在させた領域であり(図5から図7)、その間を介した電線接続部12の外方から内方への水の浸入を抑える。この第1止水領域21は、先端の芯線51の先端位置よりも端子接続部11側と先端の芯線51の根元よりも被覆52側との間に渡って延在させている。この第1止水領域21は、その間に渡って配置された止水部材20の一部(第1止水部24)によって形成される(図10)。この例示の第1止水部24は、第2バレル片部16における先端16a側と底部14側との間にて、セレーション領域17の第2バレル片部16側を全て覆い隠さない範囲内に配置する。
第2止水領域22は、圧着完了後の電線接続部12の内方における少なくとも先端の芯線51の先端位置よりも端子接続部11側の空間に充填された領域であり(図5)、その空間を介した電線接続部12の外方から内方への水の浸入を抑える。この第2止水領域22は、止水部材20の一部(第2止水部25)によって形成される(図10)。この例示の第2止水部25は、先端の芯線51の先端位置よりも端子接続部11側に、第1バレル片部15の先端15a側と第1止水部24との間に渡って配置する。
第3止水領域23は、圧着完了後の電線接続部12の内方における少なくとも被覆圧着部12Bの内壁面と被覆52との間に介在させた領域であり(図7)、その間を介した電線接続部12の外方から内方への水の浸入を抑える。この第3止水領域23は、止水部材20の一部(第3止水部26)によって形成される(図10)。この例示の第3止水部26は、被覆圧着部12Bにて第1バレル片部15の先端15a側と第1止水部24との間に渡って配置する。
電線接続部12の内壁面には、貼付された止水部材20の一部が充填される溝(以下、「収容溝」という。)18を形成している(図8及び図9)。その収容溝18は、圧着加工に伴う電線接続部12の変形によって止水部材20に位置ズレ等が生じたとしても、止水体20Aを形成させるためのものであり、自らの内部と周辺に圧着完了後も止水部材20の一部を留まらせる。その収容溝18に止水部材20の一部を充填させるために、止水部材20を電線接続部12に貼り付ける際には、止水部材20に対して電線接続部12に向けた圧力を加える。例えば、この例示では、被覆圧着部12Bに収容溝18を設けている。
この圧着端子1においては、母材に対するプレス成形工程を経て、平板状の電線接続部12を有する端子金具10が成形され、その後の止水部材貼付工程で平板状の電線接続部12に止水部材20が貼付される(図10)。この圧着端子1は、複数個並べられた連鎖体(以下、「端子連鎖体」という。)30として形成されている(図11)。端子連鎖体30とは、各々が同一方向を向いた状態で並列に等間隔で配置され且つ連鎖状に繋がれた複数の圧着端子1の集合体のことをいう。端子連鎖体30においては、全ての圧着端子1における一方の端部が連結片31によって繋がれている。連結片31は、例えば矩形の板状に成形され、全ての圧着端子1の電線接続部12に対して所定の間隔を空けて配置される。その電線接続部12の底部14と連結片31は、圧着端子1毎に例えば矩形の板状の繋ぎ部32を介して繋がれている。連結片31には、端子連鎖体30を端子圧着装置100の圧着位置まで送るための貫通孔(以下、「端子送り孔」という。)31aが端子連鎖体30の送り方向に沿って等間隔に形成されている。このように形成された端子連鎖体30は、リール状に巻き取られた状態で端子圧着装置100(図12)に配置される(図示略)。その端子圧着装置100では、止水部材20と共にU字状に折り曲げられている電線接続部12が電線50の端部に圧着される。この圧着端子1においては、その圧着加工工程で止水体20Aが形成される。また、端子圧着装置100では、その圧着加工工程と同時に、圧着端子1を端子連鎖体30から切り離す端子切断工程が行われる。
端子圧着装置100について説明する。
端子圧着装置100は、図12に示すように、所定の圧着位置まで圧着端子1を供給する端子供給装置101と、その圧着位置で圧着端子1を電線50の端部に圧着する圧着装置102と、端子供給装置101及び圧着装置102を動作させるための駆動装置103と、を備える。端子供給装置101と圧着装置102は、この技術分野においてアプリケータと称される装置である。
端子供給装置101は、リール状に巻き取られている端子連鎖体30の外周側における先頭の圧着端子1を引き出して、順次圧着位置まで供給する。この端子供給装置101は、その先頭の圧着端子1の電線50の端部への圧着と端子連鎖体30からの切断とを終えた後、新たに先頭となった圧着端子1を圧着位置まで供給する。この端子供給装置101では、その動作が圧着加工と切断加工を行う度に順次繰り返される。
この端子供給装置101は、この技術分野において周知の構成を有しており、連結片31の端子送り孔31aに挿入される端子送り部材101aと、駆動装置103の動力によって端子送り部材101aを駆動させる動力伝達機構101bと、を備える。動力伝達機構101bは、圧着装置102の圧着動作(後述するラム114A等の上下動)に連動するリンク機構として構成する。この例示の端子供給装置101は、圧着装置102の圧着動作に連動して、端子送り部材101aを上下方向及び左右方向に駆動させることによって、圧着端子1を圧着位置まで供給する。
圧着装置102は、供給された圧着端子1の電線50の端部への圧着と、この圧着端子1の端子連鎖体30からの切り離しと、を行う。このため、この圧着装置102は、圧着機110と端子切断機120とを備える。
圧着機110は、圧着位置まで供給された圧着端子1を電線50の端部に加締めることによって、この圧着端子1を電線50の端部に圧着させる装置である。この例示の圧着機110は、圧着端子1における第1バレル片部15と第2バレル片部16とを電線50における先端の芯線51と被覆52とに各々加締めることによって、この圧着端子1を電線50に圧着させる。この圧着機110は、フレーム111と、互いに対を成す第1金型112及び第2金型113と、動力伝達機構114と、を備える。
フレーム111は、基台111Aと、アンビル支持体111Bと、動力伝達機構114の支持体(以下、「伝達部支持体」という。)111Cと、を備える。基台111Aは、例えば、端子圧着装置100を載せ置く載置台(図示略)の上に固定される。アンビル支持体111Bと伝達部支持体111Cは、基台111Aの上に固定される。伝達部支持体111Cは、アンビル支持体111Bに対して後方(図12の紙面右方)かつ上方(図12の紙面上方)に配置する。具体的に、この伝達部支持体111Cは、アンビル支持体111Bの後方で基台111Aから上方に向けて立設された立設部111Cと、この立設部111Cの上部に保持されたラム支持部111Cと、を有する。ラム支持部111Cは、後述するラム114Aを支持する支持部であり、アンビル支持体111Bの上方に所定の間隔を空けて配置する。
第1金型112と第2金型113は、上下方向に間隔を空けて配置され、その間に配置された圧着端子1と電線50の端部とを挟み込んでいくことで圧着端子1を電線50の端部に圧着させる圧着成形型である(図13)。第1金型112は、2つの下型が形成されたものであり、その下型として第1アンビル112Aと第2アンビル112Bとを有する。第2金型113は、2つの上型が形成されたものであり、その上型として第1クリンパ113Aと第2クリンパ113Bとを有する。第1アンビル112Aと第1クリンパ113Aは、上下方向で互いに対向させて配置されており、その相互間の間隔を狭めていくことによって、U字状の芯線圧着部12Aを先端の芯線51に圧着させる。また、第2アンビル112Bと第2クリンパ113Bは、上下方向で互いに対向させて配置されており、その相互間の間隔を狭めていくことによって、U字状の被覆圧着部12Bを被覆52に圧着させる。
駆動装置103は、その動力を動力伝達機構114に伝えることによって、第1アンビル112Aと第1クリンパ113Aとの間及び第2アンビル112Bと第2クリンパ113Bとの間の間隔を調整する。圧着加工を行う際には、第1アンビル112Aと第1クリンパ113Aとの間及び第2アンビル112Bと第2クリンパ113Bとの間を狭めていく。一方、圧着加工を終えた際には、第1アンビル112Aと第1クリンパ113Aとの間及び第2アンビル112Bと第2クリンパ113Bとの間を広げる。この例示では、第2金型113を第1金型112に対して上下動させることによって、第1クリンパ113Aと第2クリンパ113Bを同時に第1アンビル112Aと第2アンビル112Bに対して上下動させる。但し、第1アンビル112Aと第2アンビル112Bと第1クリンパ113Aと第2クリンパ113Bは個別に成形された成形体であってもよく、この場合、駆動装置103と動力伝達機構114は、第1クリンパ113Aと第2クリンパ113Bを別々に上下動させるように構成してもよい。この例示では、第1アンビル112Aと第1クリンパ113Aにより芯線圧着部12Aの圧着が始まった後に、第2アンビル112Bと第2クリンパ113Bによる被覆圧着部12Bの圧着が始まる。
本実施形態の動力伝達機構114は、駆動装置103から出力された動力を第1クリンパ113Aと第2クリンパ113Bに伝えるものである。この動力伝達機構114は、図12に示すように、ラム114Aと、ラムボルト114Bと、シャンク114Cと、を備える。
ラム114Aは、ラム支持部111Cに対して上下動自在に支持された可動部材である。このラム114Aには、第2金型113が固定されている。このため、第1クリンパ113Aと第2クリンパ113Bは、ラム114Aと一体になってラム支持部111Cに対して上下動することができる。例えば、このラム114Aは、方体状に成形している。このラム114Aには、雌螺子部(図示略)が形成されている。その雌螺子部は、ラム114Aの内方から上端面に向けて形成された上下方向の穴の内周面に形成する。
ラムボルト114Bは、ラム114Aの雌螺子部に螺合される雄螺子部(図示略)を有する。このため、このラムボルト114Bは、ラム114Aと一体になってラム支持部111Cに対して上下動することができる。また、このラムボルト114Bは、その雄螺子部の上方に配置されたボルト頭部114Bを有する。そのボルト頭部114Bには、雌螺子部(図示略)が形成されている。その雌螺子部は、ボルト頭部114Bの内方から上端面に向けて形成された上下方向の穴の内周面に形成する。
シャンク114Cは、円柱状の中空部材であり、それぞれの端部に雄螺子部114Cと接続部(図示略)とを有する。このシャンク114Cの雄螺子部114Cは、中空部材の下側に形成されており、ラムボルト114Bのボルト頭部114Bの雌螺子部に螺合される。このため、シャンク114Cは、ラム114Aやラムボルト114Bと一体になってラム支持部111Cに対して上下動することができる。接続部は、駆動装置103に接続される。
駆動装置103は、駆動源(図示略)と、駆動源の駆動力を上下方向の動力に変換する動力変換機構(図示略)と、を有する。シャンク114Cの接続部は、その動力変換機構の出力軸に連結されている。このため、第1クリンパ113Aと第2クリンパ113Bは、駆動装置103の出力(動力変換機構の出力)によって、ラム114Aとラムボルト114Bとシャンク114Cと一体になってラム支持部111Cに対して上下動する。駆動源としては、電動機などの電動アクチュエータ、油圧シリンダなどの油圧アクチュエータ、エアシリンダなどの空気圧アクチュエータ等が適用可能である。
ここで、第1金型112に対する第2金型113の上下方向における相対位置は、ボルト頭部114Bの雌螺子部とシャンク114Cの雄螺子部114Cのねじ込み量を調整することによって、変化させることができる。つまり、この圧着機110は、そのねじ込み量の調整によって、第1アンビル112Aに対する第1クリンパ113Aの上下方向における相対位置と第2アンビル112Bに対する第2クリンパ113Bの上下方向における相対位置とを変化させることができる。ナット114Dは、ラムボルト114Bの上方でシャンク114Cの雄螺子部114Cに螺合させており、ボルト頭部114Bの雌螺子部と共に所謂ロックナットの機能を成す。このため、このナット114Dは、上記の相対位置の調整完了後にラムボルト114B側へと締め付けることによって、その相対位置に第1クリンパ113Aと第2クリンパ113Bを固定することができる。
第1アンビル112Aと第2アンビル112Bにおいては、下方に向けて凹ませた凹状面がそれぞれの上側の先端に形成されており、そのそれぞれの凹状面を圧着端子1の圧着位置での支持面112A,112Bとして利用する(図13)。それぞれの支持面112A,112Bは、U字状の芯線圧着部12AとU字状の被覆圧着部12Bのそれぞれの底部14の形状に合わせて弧状に形成される。底部14を下側にして供給されてきた圧着端子1は、芯線圧着部12Aの底部14が第1アンビル112Aの上端の支持面112Aに載置され、被覆圧着部12Bの底部14が第2アンビル112Bの上端の支持面112Bに載置される。第1金型112は、それぞれに支持面112A,112Bを上方に露出させた状態でアンビル支持体111Bに支持される。
第1クリンパ113Aと第2クリンパ113Bには、それぞれに、上方に向けて凹ませた凹状部113A,113Bが形成されている(図13)。それぞれの凹状部113A,113Bは、各々、第1アンビル112Aと第2アンビル112Bのそれぞれの支持面112A,112Bに対して上下方向で対向させて配置されている。また、それぞれの凹状部113A,113Bは、各々、圧着加工を行う際に、第1バレル片部15と第2バレル片部16に接触しつつ、第1バレル片部15と第2バレル片部16を電線50の端部に巻き付けながら加締めていく加圧面115,116を有している。それぞれの加圧面115,116は、その加締め動作を行えるように形成する。例えば、加圧面115は、互いに対向する第1及び第2の壁面115a,115bと、第1及び第2の壁面115a,115bの上端を繋ぐ第3壁面115cと、を有する。これと同じように、加圧面116は、互いに対向する第1及び第2の壁面116a,116bと、第1及び第2の壁面116a,116bの上端を繋ぐ第3壁面116cと、を有する。
端子切断機120は、圧着位置まで供給された圧着端子1の繋ぎ部32を2つの端子切断部で挟み込んで切断するものである。この端子切断機120は、その圧着端子1の連結片31からの切り離しを圧着加工工程の進行と同時に行う。端子切断機120は、第2アンビル112Bよりも前側(図12の紙面左側)に配置する。端子切断機120は、この技術分野において周知のものであり、例えば端子切断体121と押下部材122と弾性部材123とを備える(図14)。
端子切断体121は、方体状に成形され、第2アンビル112Bの前面(一方の端面112a)に沿って上下方向に摺動し得るように配置される。この端子切断体121は、その第2アンビル112Bの端面112aに沿って摺動する摺接面121aを有している。この端子切断体121には、その摺接面121aから内方に向けてスリット121bが形成されている。スリット121bは、圧着対象の圧着端子1が圧着位置まで供給されてきた際に、この圧着端子1と繋がる繋ぎ部32の一部を突出させた状態で連結片31が挿入される内部空間である。ここでは、そのスリット121bへの連結片31等の挿入が可能な位置を端子切断体121の上下方向における初期位置とする。繋ぎ部32における電線接続部12側の端部は、スリット121bの摺接面121a側(つまり圧着端子1側)の開口を介して、スリット121bの内部から突出させる。端子切断体121においては、その開口における上側のエッジ部(以下、「開口エッジ」という。)121cが一方の端子切断部として利用される。
押下部材122は、ラム114Aに固定されており、ラム114Aと一体になって上下動する。この押下部材122は、端子切断体121の上方に配置され、下降と共に端子切断体121を押し下げる。押下部材122は、方体状に成形される。弾性部材123は、端子切断体121に対して上方への付勢力を加えるものであり、バネ部材等から成る。この弾性部材123は、押下部材122からの押下力が解除されたときに、端子切断体121を上下方向における初期位置に戻す。
この端子切断機120においては、圧着加工時の第2金型113の下降と共に押下部材122が下降し、端子切断体121を押し下げる。この端子切断機120においては、端子切断体121が下降することによって、スリット121bの開口エッジ121cと第2アンビル112Bにおける他方の端子切断部としての上面エッジ112b(図14)との間に繋ぎ部32を挟み込む。この端子切断機120においては、その開口エッジ121cと上面エッジ112bとが鋏の如き作用を為す。従って、この端子切断機120においては、端子切断体121が更に押し下げられることによって、開口エッジ121cと上面エッジ112bとで繋ぎ部32を切断し、圧着端子1を端子連鎖体30から切り離す。
ところで、この端子圧着装置100においては、先に示したように、第1アンビル112Aと第1クリンパ113Aとによる芯線圧着部12Aの圧着が始まってから、第2アンビル112Bと第2クリンパ113Bとによる被覆圧着部12Bの圧着が始まる。従って、電線接続部12は、その圧着加工の進行と共に伸長し、端部12aが第2アンビル112Bの端面112aから飛び出してしまう可能性がある(図15)。その端部12aとは、圧着完了後に電線50が引き出される側の端部のことである。ここでは、この端部12aを「電線引出端部12a」と称する。底部14においては、飛び出した電線引出端部12a側を第2アンビル112Bの支持面112Bで支えることができなくなる。また、端子圧着装置100においては、切断した繋ぎ部32が圧着端子1側に極力残らないように、第1クリンパ113Aの前面(一方の端面113a)に対して、第2アンビル112Bの端面112aと端子切断体121の摺接面121aとを端子接続部11側にオフセットさせておくこともある。この場合には、電線接続部12において、底部14の電線引出端部12a側が第2アンビル112Bの支持面112Bで支えられていない。底部14の電線引出端部12a側は、支持面112Bで支えられていなければ、圧着加工の進行と共に、第2アンビル112Bの端面112aに沿って食み出してしまう可能性がある(図15のA部)。そのような底部14の部分的な食み出しは、圧着端子1の体格の大型化を招くことになるので、圧着端子1の筐体(図示略)への収容性を低下させてしまう虞がある。
そこで、本実施形態の圧着端子1には、圧着加工の実施中に圧着部15A,16A側から底部14の電線引出端部12a側に伝わる荷重を軽減させる荷重軽減構造19を設ける(図1から図4、図8から図10、図13、図16及び図17)。その荷重軽減構造19は、それぞれの側壁部15B,16Bの電線引出端部12a側に設ける(図17)。この荷重軽減構造19は、それぞれの側壁部15B,16Bの電線引出端部12a側において、収容溝18に重ならないように設ける。
それぞれの側壁部15B,16Bの電線引出端部12a側には、加圧面116からの加圧に伴う荷重を軽減し、圧着部15A,16A側から側壁部15B,16Bの電線引出端部12a側を介して底部14の電線引出端部12a側に伝わる荷重を軽減させる荷重軽減構造19を設けている。この例示の荷重軽減構造19は、側壁部15B,16Bの電線引出端部12a側に形成した少なくとも1つの切欠きを有する。その切欠きは、側壁部15B,16Bの電線引出端部12a側を介して底部14の電線引出端部12a側に伝わる荷重を軽減させることが可能で、かつ、第2アンビル112Bの端面112aに沿った底部14の電線引出端部12a側の食み出しを抑えることが可能なものであれば、如何様な形状のものでもよい。ここでは、三角形の切欠き19Aをそれぞれの側壁部15B,16Bの電線引出端部12a側に2つずつ設けている(図1から図4、図8から図10、図13、図16及び図17)。その切欠き19Aは、少なくとも電線引出端部12aの長さ(電線50の端部の軸線方向における長さ)の分だけ、換言するならば、電線接続部12における第2アンビル112Bの端面112aからの飛び出し量分だけ存在していればよい。
本実施形態の圧着端子1は、圧着加工の実施中に、切欠き19Aによる隙間が無くなるまで、圧着部15A,16A側から側壁部15B,16Bの電線引出端部12a側を介して底部14の電線引出端部12a側に伝わる荷重を軽減させることができる。故に、切欠き19Aは、圧着完了後も隙間が残るように形成することが望ましい(図17)。圧着端子1は、この切欠き19Aによって、圧着加工を終えた際に、第2アンビル112Bの端面112aに沿った底部14の電線引出端部12a側の食み出しを抑えることができ、体格の大型化を抑えることができる。従って、この圧着端子1は、筐体に収容する際の収容性が向上し、これに伴い、その筐体への収容作業性も向上させることができる。このように、本実施形態の圧着端子1は、荷重軽減構造19(切欠き19A)によって体格の大型化を抑えることができ、これに付随して、筐体に対しての収容性や収容作業性を向上させることができる。
ここで、本実施形態の圧着端子1は、荷重軽減構造19が設けられた電線引出端部12aにおいて、電線50への固着力が低下してしまう可能性がある。しかしながら、電線接続部12においては、荷重軽減構造19を被覆圧着部12Bに設けているので、電線50に対する固着力の低下が低く抑えられている。なぜならば、電線接続部12における電線50への固着力については、芯線圧着部12Aの負担分に比べて、被覆圧着部12Bの負担分が極端に少ないからである。従って、本実施形態の圧着端子1は、電線50に対する固着力を確保しつつ、体格の大型化を抑えることができる。
以上示した例示では荷重軽減構造19が三角形の切欠き19Aを有するものとして説明したが、荷重軽減構造19は、次のような切欠きを有するものであってもよい。例えば、荷重軽減構造19は、図18に示すような四角形の切欠き19Bを有するものであってもよい。また、荷重軽減構造19は、図19に示すような弧状の切欠き19Cを有するものであってもよい。その切欠き19Cは、例えば、半円形等の弧状そのものであってもよく、弧状部分を有するものであってもよい。更に、荷重軽減構造19は、三角形の切欠き19Aと四角形の切欠き19Bと半円形の切欠き19Cの内の少なくとも2種類を混在させたものであってもよい。本実施形態の圧着端子1は、これらのように荷重軽減構造19の切欠きを形成したとしても、先に示したものと同様の効果を得ることができる。
[変形例1]
本変形例の圧着端子1は、前述した実施形態の圧着端子1において、荷重軽減構造19を次のものに置き換えている。
本変形例の荷重軽減構造19は、圧着部15A,16A側から側壁部15B,16Bの電線引出端部12a側に伝わってきた荷重を吸収する荷重吸収部19Dを有するものである(図20から図22)。その荷重吸収部19Dは、圧着部15A,16A側から側壁部15B,16Bの電線引出端部12a側に荷重が伝わってきた際に当該荷重の伝達方向で縮むように形成する。例えば、ここで示す荷重吸収部19Dとは、圧着部15A,16A側から側壁部15B,16Bの電線引出端部12a側に伝わってきた荷重の伝達方向に沿って凹部19Dと凸部19Dとが配列され、かつ、圧着部15A,16A側から側壁部15B,16Bの電線引出端部12a側に荷重が伝わってきた際に当該荷重の伝達方向で縮むように形成された凹凸形状部である(図21)。この荷重吸収部19Dは、谷状の凹部19Dと山状の凸部19Dとが交互に連続して配列された蛇腹状の凹凸形状部として形成している。
本変形例においても、荷重軽減構造19は、それぞれの側壁部15B,16Bの電線引出端部12a側において、収容溝18に重ならないように設ける。
本変形例の圧着端子1においては、圧着加工の実施中に、圧着部15A,16A側からそれぞれの側壁部15B,16Bの電線引出端部12a側に荷重が伝わったならば、荷重吸収部19Dが折れ曲がりながら縮まることで、その荷重が吸収される。故に、この圧着端子1は、圧着部15A,16A側から側壁部15B,16Bの電線引出端部12a側を介して底部14の電線引出端部12a側に伝わる荷重を軽減させることができる。圧着端子1は、その荷重吸収部19Dでの荷重の吸収作用によって、圧着加工を終えた際に、第2アンビル112Bの端面112aに沿った底部14の電線引出端部12a側の食み出しを抑えることができ、体格の大型化を抑えることができる。従って、この圧着端子1は、筐体に収容する際の収容性が向上し、これに伴い、その筐体への収容作業性も向上させることができる。このように、本変形例においても、圧着端子1は、荷重軽減構造19(荷重吸収部19D)によって体格の大型化を抑えることができ、これに付随して、筐体に対しての収容性や収容作業性を向上させることができる。また、この圧着端子1は、実施形態と同じ理由により、電線50に対する固着力を確保しつつ、体格の大型化を抑えることができる。
ここで、荷重軽減構造19は、次のような荷重吸収部19E又は荷重吸収部19Fを有するものであってもよい(図23及び図24)。荷重吸収部19Eとは、矩形状の凹部19Eと矩形状の凸部19Eとが交互に連続して配列された蛇腹状の凹凸形状部である(図23)。また、荷重吸収部19Fとは、矩形状の凹部19Fと矩形状の凸部19Fとが交互に間隔を空けて配列された蛇腹状の凹凸形状部である。本変形例の圧着端子1は、これらのように荷重軽減構造19の荷重吸収部を形成したとしても、先に示したものと同様の効果を得ることができる。
本変形例の荷重軽減構造19は、その荷重吸収部19D(19E,19F)と共に実施形態の切欠き19A(19B,19C)を併存させたものであってもよい。
[変形例2]
ところで、前述した実施形態や変形例1で示した荷重軽減構造19は、次のような圧着端子2に適用してもよい(図25)。尚、本変形例では、実施形態や変形例1の圧着端子1と同等の機能を持つものや部位について、便宜上、実施形態や変形例1と同じ符号を付して示している。
本変形例の圧着端子2は、芯線圧着部12Aにおける第1及び第2のバレル片部15,16と被覆圧着部12Bにおける第1及び第2のバレル片部15,16とが互いに間隔を空けて配置された端子金具10Xを備えるものである。つまり、その端子金具10Xは、連結部12Cが底部14のみに存在しており、芯線圧着部12Aと被覆圧着部12Bとが各々個別に第1及び第2のバレル片部15,16を有している。荷重軽減構造19は、被覆圧着部12Bの第1及び第2のバレル片部15,16において、側壁部15B,16Bとなる部分の電線引出端部12a側に設ける。図25では、実施形態の切欠き19Aを有する荷重軽減構造19について例示している。
本変形例の圧着端子2は、そのような形状の端子金具10Xに実施形態や変形例1で示した荷重軽減構造19を適用したならば、その実施形態や変形例1の圧着端子1と同様の効果を得ることができる。尚、この圧着端子2は、形状は異なるが、実施形態や変形例1で示したような止水部材20を備えていてもよい。
[変形例3]
また、前述した実施形態や変形例1で示した荷重軽減構造19は、次のような圧着端子3に適用してもよい(図26)。尚、本変形例では、実施形態や変形例1の圧着端子1と同等の機能を持つものや部位について、便宜上、実施形態や変形例1と同じ符号を付して示している。
本変形例の圧着端子3は、言うなれば図8及び図9に示す端子金具10で構成されたものであり、実施形態や変形例1で示した止水部材20を備えていない。よって、その端子金具10には、実施形態や変形例1で示した荷重軽減構造19が設けられている。従って、本変形例の圧着端子3は、その実施形態や変形例1の圧着端子1と同様の効果を得ることができる。
1,2 圧着端子
10,10X 端子金具
11 端子接続部
12 電線接続部
12A 芯線圧着部
12B 被覆圧着部
12a 端部(電線引出端部)
14 底部
15A,16A 圧着部
15B,16B 側壁部
15 第1バレル片部
16 第2バレル片部
19 荷重軽減構造
19A,19B,19C 切欠き
19D,19E,19F 荷重吸収部
19D,19E,19F 凹部
19D,19E,19F 凸部
50 電線
51 芯線
52 被覆
112 第1金型
112A 第1アンビル
112A 支持面
112B 第2アンビル
112B 支持面
113 第2金型
113A 第1クリンパ
113B 第2クリンパ
115,116 加圧面

Claims (5)

  1. 相手方端子に対して電気的に接続される端子接続部と、
    内壁面側に載置された電線の端部に対する圧着加工に伴い前記電線の芯線に対して電気的に接続される電線接続部と、
    を有し、
    前記電線接続部は、前記圧着加工に際して第1金型の支持面で支持される底部と、前記底部における前記電線の端部の軸線に対する交差方向の両端から各々延出させた片体であり、前記圧着加工に際して第2金型の加圧面で前記支持面に向けて加圧される第1及び第2のバレル片部と、を有し、
    前記第1及び第2のバレル片部は、各々、圧着完了後に前記底部に対して前記電線の端部を介して対向配置され且つ前記電線の端部に圧着させる圧着部、及び、前記底部と前記圧着部との間に配置され、圧着完了後に前記電線接続部の側壁を成す側壁部を有し、
    それぞれの前記側壁部の電線引出端部側には、前記加圧面からの加圧に伴う荷重を軽減し、前記圧着部側から前記側壁部の前記電線引出端部側を介して前記底部の電線引出端部側に伝わる荷重を軽減させる荷重軽減構造を設けることを特徴とした圧着端子。
  2. 前記荷重軽減構造は、前記側壁部の前記電線引出端部側に形成した少なくとも1つの切欠きを有することを特徴とした請求項1に記載の圧着端子。
  3. 前記荷重軽減構造は、前記圧着部側から前記側壁部の前記電線引出端部側に伝わってきた荷重を吸収する荷重吸収部を有することを特徴とした請求項1又は2に記載の圧着端子。
  4. 前記荷重吸収部は、前記圧着部側から前記側壁部の前記電線引出端部側に荷重が伝わってきた際に当該荷重の伝達方向で縮むように形成することを特徴とした請求項3に記載の圧着端子。
  5. 前記荷重吸収部は、前記圧着部側から前記側壁部の前記電線引出端部側に伝わってきた荷重の伝達方向に沿って凹部と凸部とが配列され、かつ、前記圧着部側から前記側壁部の前記電線引出端部側に荷重が伝わってきた際に当該荷重の伝達方向で縮むように形成された凹凸形状部であることを特徴とした請求項3に記載の圧着端子。
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