JP2019145319A - 端子付き電線、端子圧着装置及び端子付き電線製造方法 - Google Patents

端子付き電線、端子圧着装置及び端子付き電線製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】圧着完了後の電線接続部の体格の大型化を抑えること。【解決手段】電線50と、電線の端部に圧着させることで剥き出しの芯線51に対して物理的且つ電気的に接続された端子金具10と、を備え、端子金具は、電線の端部における剥き出しの芯線から被覆52に亘って連なる底部14及び一対のバレル片部15,16を備える接続部であり、底部に載置された電線の端部に一対のバレル片部を互いに重ね合わせて巻き付けた電線接続部12を有し、電線接続部は、電線の端部の被覆に圧着された被覆圧着部12Bを有し、被覆圧着部は、被覆への固着に要する要求主圧着力が確保された第1被覆圧着部12B1と、電線が引き出されている側の端部に設け、第1被覆圧着部よりも被覆に対する圧着力が低い第2被覆圧着部12B2と、を有し、第2被覆圧着部は、電線の端部における径方向の外側に向けて第1被覆圧着部よりも膨出させた膨出部12B21を有すること。【選択図】図3

Description

本発明は、端子付き電線、端子圧着装置及び端子付き電線製造方法に関する。
従来、電線と電気的に接続される電線接続部を備えた圧着端子が知られている。その電線接続部は、底部と底部の両端の2つのバレル片部とに区画されており、互いに近づく第1金型と第2金型とによって挟み込まれつつ2つのバレル片部で電線の端部を巻き込みながら、その電線の端部に圧着されていく。その圧着に際して、電線接続部は、底部が第1金型の支持面に支持され、かつ、2つのバレル片部が第2金型の加圧面で加圧されながら、電線に加締められる。圧着端子と電線は、その圧着加工を終えることで端子付き電線となる。端子付き電線においては、その電線接続部の端部から電線が引き出されている。この種の端子付き電線、端子圧着装置及び端子付き電線製造方法については、例えば、下記の特許文献1及び2に開示されている。
特開2014−150044号公報 特開2017−112093号公報
ところで、従来の端子付き電線の電線接続部と電線の端部は、第1金型と第2金型とで挟み込まれて加圧されているときに、電線の引き出し方向に延伸している。よって、従来の電線接続部は、電線の引き出し方向側の端部が第1金型から電線の引き出し方向に飛び出して、底部の全体が第1金型の支持面で支えられない場合、第2金型からの加圧によって、その底部の非支持部分が加圧方向に飛び出てしまう可能性がある。つまり、従来の端子付き電線、端子圧着装置及び端子付き電線製造方法は、圧着完了後における電線接続部の体格の大型化を招いてしまう可能性がある。
そこで、本発明は、圧着完了後の電線接続部の体格の大型化を抑え得る端子付き電線、端子圧着装置及び端子付き電線製造方法を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成する為、本発明に係る端子付き電線は、端部にて芯線が剥き出しとなった電線と、前記電線の前記端部に圧着させることで剥き出しの前記芯線に対して物理的且つ電気的に接続された端子金具と、を備え、前記端子金具は、前記電線の前記端部における剥き出しの前記芯線から被覆に亘って連なる底部及び一対のバレル片部を備える接続部であり、前記底部に載置された前記電線の前記端部に対して前記一対のバレル片部を互いに重ね合わせて巻き付けた電線接続部を有し、前記電線接続部は、前記電線の前記端部の前記被覆に圧着された被覆圧着部を有し、前記被覆圧着部は、前記被覆への固着に要する要求主圧着力が確保された第1被覆圧着部と、前記電線が引き出されている側の端部に設け、前記第1被覆圧着部よりも前記被覆に対する圧着力が低い第2被覆圧着部と、を有し、前記第2被覆圧着部は、前記電線の前記端部における径方向の外側に向けて前記第1被覆圧着部よりも膨出させた膨出部を有することを特徴としている。
ここで、前記膨出部は、前記一対のバレル片部に形成することが望ましい。
また、前記第2被覆圧着部は、前記底部により成る底面部と、前記一対のバレル片部により成り、前記底面部に対向配置された頂面部と、前記一対のバレル片部により成り、前記底面部に連なる2つの側面部と、それぞれの前記側面部と前記頂面部とを繋ぐ2つの隅部と、を有し、前記膨出部は、それぞれの前記側面部に少なくとも設けることが望ましい。
また、上記目的を達成する為、本発明に係る端子圧着装置は、端子金具の電線接続部を圧着加工前から支持面で支持する第1金型と、前記第1金型との間隔を縮めて前記電線接続部を加圧していきながら、前記電線接続部を電線の端部に圧着させる第2金型と、を備え、前記支持面は、前記電線の前記端部における剥き出しの芯線から被覆に亘って連なる底部及び一対のバレル片部を有する前記電線接続部の前記底部の被支持面を支持するよう形成し、前記第2金型は、前記底部に載置された前記電線の前記端部に対して前記一対のバレル片部を互いに重ね合わせながら巻き付けていく加圧部を有し、前記加圧部は、前記電線の前記端部の前記被覆に圧着された被覆圧着部を前記電線接続部に形成する被覆加圧部を有し、前記被覆加圧部は、前記被覆への固着に要する要求主圧着力が確保された第1被覆圧着部を前記被覆圧着部に形成する第1被覆加圧部と、前記第1被覆圧着部よりも前記被覆に対する圧着力が低い第2被覆圧着部を前記被覆圧着部における前記電線が引き出される側の端部に形成する第2被覆加圧部と、を有し、前記第2被覆加圧部は、前記電線の前記端部における径方向の外側に向けて前記第1被覆加圧部よりも凹ませた凹部を有し、前記径方向の外側に向けて前記第1被覆圧着部よりも膨出させた膨出部を前記凹部によって前記第2被覆圧着部に形成することを特徴としている。
また、上記目的を達成する為、本発明に係る端子付き電線製造方法は、端子金具の電線接続部を圧着加工前から第1金型の支持面で支持する端子支持工程と、前記第1金型と第2金型との間の間隔を縮めて前記電線接続部を加圧していきながら、前記電線接続部を電線の端部に圧着させる圧着工程と、を有し、前記端子支持工程では、前記電線の前記端部における剥き出しの芯線から被覆に亘って連なる底部及び一対のバレル片部を有する前記電線接続部の前記底部の被支持面を前記支持面で支持し、前記圧着工程では、前記底部に載置された前記電線の前記端部に対して前記第2金型の加圧部で前記一対のバレル片部を互いに重ね合わせながら巻き付けていくことで、前記電線の前記端部の前記被覆に圧着された被覆圧着部を前記加圧部の被覆加圧部で前記電線接続部に形成し、前記圧着工程では、前記被覆圧着部を形成する際に、前記被覆への固着に要する要求主圧着力が確保された第1被覆圧着部を前記被覆加圧部の第1被覆加圧部で前記被覆圧着部に形成し、かつ、前記第1被覆圧着部よりも前記被覆に対する圧着力が低い第2被覆圧着部を前記被覆加圧部の第2被覆加圧部で前記被覆圧着部における前記電線が引き出される側の端部に形成し、前記圧着工程では、前記第2被覆圧着部を形成する際に、前記電線の前記端部における径方向の外側に向けて前記第1被覆加圧部よりも凹ませた前記第2被覆加圧部の凹部によって、前記径方向の外側に向けて前記第1被覆圧着部よりも膨出させた膨出部を前記第2被覆圧着部に形成することを特徴としている。
本発明に係る端子圧着装置及び端子付き電線製造方法は、圧着加工中の電線接続部に電線の引き出し方向に向けた力が作用しているときに、その力を電線接続部の端部で径方向の外側へと逃がすことができる。その端部における第2被覆圧着部では、逃がした力によって、膨出部が形成される。故に、本発明に係る端子付き電線、端子圧着装置及び端子付き電線製造方法は、電線接続部の端部における電線の引き出し方向への伸長を抑制することができる。そして、これにより、この端子付き電線、端子圧着装置及び端子付き電線製造方法は、第2金型の端面に沿った底部の端部側の食み出しを抑えることができるので、電線接続部の体格の大型化を抑えることができる。従って、この端子付き電線、端子圧着装置及び端子付き電線製造方法は、筐体に収容する際の収容性が向上し、これに伴い、その筐体への収容作業性も向上させることができる。
図1は、実施形態の圧着加工前の端子付き電線を示す斜視図である。 図2は、圧着加工前の圧着端子を示す側面図である。 図3は、実施形態の圧着加工後の端子付き電線を示す斜視図である。 図4は、実施形態の圧着加工後の端子付き電線を示す側面図である。 図5は、電線接続部がU字状に形成される前の圧着端子を示す斜視図である。 図6は、電線接続部がU字状に形成される前の圧着端子を示す上面図である。 図7は、電線接続部がU字状に形成される前の圧着端子の別形態を示す上面図である。 図8は、図4のX−X線断面図である。 図9は、実施形態の端子付き電線を電線接続部の端部側から見た平面図である。 図10は、端子連鎖体について説明する図である。 図11は、実施形態の端子圧着装置について説明する図である。 図12は、第1及び第2の金型について説明する斜視図である。 図13は、電線押さえ具と電線載置具と端子切断具と押下部材とを示す平面図である。 図14は、図13のY−Y線断面図である。 図15は、圧着工程について説明する図である。 図16は、圧着工程について説明する図である。 図17は、従来のものと仮定した端子付き電線の圧着完了後の状態を示す図である。 図18は、第2金型について説明する平面図である。
以下に、本発明に係る端子付き電線、端子圧着装置及び端子付き電線製造方法の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
[実施形態]
本発明に係る端子付き電線、端子圧着装置及び端子付き電線製造方法の実施形態の1つを図1から図18に基づいて説明する。
先ず、電線との圧着対象となる圧着端子について説明する。図1から図4の符号1は、本実施形態の圧着端子を示す。この圧着端子1は、電線50に対して電気的に接続され、この電線50と一体になった状態のままで相手方端子(図示略)に対して電気的に接続されるものである。ここで、電線50は、その端部にて芯線51が剥き出しになっている(図1)。この電線50は、その端部において、芯線51を所定の長さ露出させるべく、例えば、その長さ分だけ被覆52を剥いて取り除いている。芯線51は、複数本の素線の集合体であってもよく、同軸ケーブルの如き単線であってもよい。圧着端子1は、その電線50の端部に圧着させることで、露出している芯線51との間で物理的且つ電気的に接続される。以下においては、図3及び図4に示す圧着端子1と電線50の連結体を「端子付き電線50A」と称する。
この圧着端子1は、電線50の端部に圧着させることで剥き出しの芯線51に対して物理的且つ電気的に接続される端子金具10を少なくとも備える(図1から図6)。本実施形態では端子金具10のみで構成されたものを例に挙げて説明するが、圧着端子1は、例えば、図7に示すように、止水部材20を備えていてもよい。その止水部材20とは、圧着加工後に芯線51に対して水等の液体を接触させないようにするための止水用の部材である。この止水部材20は、端子金具10に貼付され、圧着端子1の電線50への圧着加工と共に変形することで、剥き出しの芯線51の周囲を覆う。
端子金具10は、圧着端子1における主体部分である。この端子金具10は、金属等の導電性材料で成形する。ここでは、導電性の金属の板材(例えば銅板)を母材とし、この母材をプレス成形することによって、相手方端子や電線50との接続が可能な所定の形状へと形成する。この端子金具10は、図1から図7に示すように、相手方端子に対して電気的に接続される端子接続部11と、電線50の端部に対して電気的に接続される電線接続部12と、を有する。端子接続部11と電線接続部12は、これらの間に介在させた連結部13によって連結されている。
端子金具10は、雄端子であってもよく、雌端子であってもよい。端子接続部11は、端子金具10が雄端子の場合、雄型に形成され、端子金具10が雌端子の場合、雌型に形成される。本実施形態では、雌端子を例として挙げている。
ここで、この圧着端子1においては、相手方端子との間の挿抜方向(接続方向や離脱方向)を長手方向とし、これを第1方向Lと定義する。また、この圧着端子1においては、その第1方向Lに対する直交方向の内、プレス成形前の母材の平面に沿う方向を幅方向とし、これを第2方向Wと定義する。その第2方向Wは、この圧着端子1の後述する並列配置方向でもある。また、この圧着端子1においては、その第1方向Lと第2方向Wとに各々直交する方向を高さ方向とし、これを第3方向Hと定義する。
電線接続部12は、先ずは1枚の板状に形成されており(図5及び図6)、電線50との接続直前の状態として後述するようにU字状に形成される(図1)。このU字状に形成された電線接続部12は、電線50の端部が内壁面側に載せ置かれた状態で当該電線50に巻き付けることによって、この電線50の端部に圧着され、剥き出しの芯線51に接触する。電線接続部12は、このような内壁面側に載置された電線50の端部に対する圧着加工に伴って、その電線50の端部の芯線51に対して電気的に接続される。この電線接続部12は、電線50の端部における剥き出しの芯線51から被覆52に亘って連なる底部14及び一対のバレル片部(第1バレル片部15、第2バレル片部16)を備える接続部である。この電線接続部12は、圧着加工に伴い、底部14に載置された電線50の端部に対して一対のバレル片部(第1バレル片部15、第2バレル片部16)が互いに重ね合わせて巻き付けられる。
この電線接続部12は、圧着加工の前後に拘わらず、第1方向Lにおいて、芯線圧着部12Aの領域と被覆圧着部12Bの領域と連結部12Cの領域とに区画することができる(図2から図7)。圧着加工後の芯線圧着部12Aとは、圧着対象の電線50の端部の剥き出しの芯線51に圧着された部位のことである。その芯線51には、底部14と一対のバレル片部(第1バレル片部15、第2バレル片部16)とにおける芯線圧着部12Aに対応させた部分が圧着される。この芯線圧着部12Aは、連結部13に連接している。圧着加工後の被覆圧着部12Bとは、圧着対象の電線50の端部の被覆52に圧着された部位のことである。その被覆52には、底部14と一対のバレル片部(第1バレル片部15、第2バレル片部16)とにおける被覆圧着部12Bに対応させた部分が圧着される。この圧着加工後の被覆圧着部12Bにおいては、電線50が芯線圧着部12A側とは逆側の端部12aから外方に引き出される(図3及び図4)。圧着加工後の連結部12Cとは、圧着加工後の芯線圧着部12Aと被覆圧着部12Bとを連結させる部位のことである。この連結部12Cは、圧着対象の電線50の端部にて、芯線圧着部12Aに圧着されている部分と被覆圧着部12Bに圧着されている部分との間に存在している部分に対して圧着されている。
更に、この電線接続部12は、圧着加工の前後に拘わらず、第2方向Wにおいて、底部14の領域と第1バレル片部15の領域と第2バレル片部16の領域とに区画することができる(図1及び図6から図9)。
底部14は、U字状の電線接続部12の底壁となる部位であり、圧着加工の際に電線50の端部が載置される。この底部14は、その圧着加工に際して、後述する第1金型111の支持面111A,111Bに載置され、その支持面111A,111Bで支持される。
第1バレル片部15と第2バレル片部16は、各々、底部14における電線50の端部の軸線に対する交差方向(つまり、第2方向W)の両端から延出させた片体である。この例示の第1バレル片部15と第2バレル片部16は、それぞれに芯線圧着部12Aから被覆圧着部12Bに渡って連なる1枚の片体として形成しており、芯線圧着部12Aと被覆圧着部12Bとの間にも連結部12Cが介在している。故に、U字状の電線接続部12においては、底部14に載置された電線50の端部を囲うように、底部14の両端から第1バレル片部15と第2バレル片部16とが延在している。この第1バレル片部15と第2バレル片部16は、芯線圧着部12Aと被覆圧着部12Bとで電線50の端部の芯線51と被覆52とに各々圧着させると共に、連結部12Cで例えば電線50の端部の芯線51と被覆52との境界部分に圧着させる。この例示の連結部12Cは、その境界部分における電線50側に圧着させる。この第1バレル片部15と第2バレル片部16は、圧着加工に際して、各々、後述する第2金型112の第1から第3の壁面116A,116B,116Cで支持面111A,111Bに向けて加圧されながら、電線50の端部に圧着されていく。
第1バレル片部15と第2バレル片部16は、底部14側の根元から先端15a,16aの端面までの距離が各々同じ長さに形成されたものであってもよく、その距離が一方に対して他方が長くなるように形成されたものであってもよい。本実施形態の第1バレル片部15と第2バレル片部16は、先に示したように、各々、芯線圧着部12Aと被覆圧着部12Bとの間に連結部12Cを介在させた1枚の片部として形成している。そして、本実施形態では、第2バレル片部16を第1バレル片部15よりも長く形成し、先に示したように、第1バレル片部15と第2バレル片部16とを互いに重ね合わせながら電線50の端部に巻き付けていく。電線接続部12においては、圧着加工後に、第1バレル片部15と第2バレル片部16とが重なり合っている領域(以下、「オーバラップ領域」という。)OLが形成される(図8及び図9)。オーバラップ領域OLとは、具体的に、圧着加工後に第1バレル片部15の外壁面と第2バレル片部16の内壁面とが互いに対向している領域のことである。つまり、この電線接続部12においては、第1バレル片部15が内側で電線50の端部に巻き付けられるバレル片部となり、第2バレル片部16が外側で電線50の端部に巻き付けられるバレル片部となる。従って、圧着加工の際には、第1バレル片部15が電線50の端部の外周面に巻き付けられ、この状態の電線50の端部と第1バレル片部15とを外周面側から覆うように第2バレル片部16が巻き付けられる。電線接続部12においては、このようにして第1バレル片部15と第2バレル片部16が電線50の端部に加締められている。
ここで、圧着加工前の電線接続部12は、底部14及び一対のバレル片部(第1バレル片部15、第2バレル片部16)でU字状に形成されている(図1)。故に、圧着加工前の電線接続部12は、そのU字状の内方に底部14及び一対のバレル片部で囲まれた空間部を有し、かつ、それぞれの先端15a,16aの端面間に開口を有している。電線50の端部は、圧着加工を行う際に、その電線接続部12のU字の開口から内方の空間部に挿入される。電線接続部12は、その空間部に電線50の端部を入り込ませた状態で、その電線50の端部に圧着させる。従って、電線接続部12は、電線50の端部が挿入されやすくなるように、底部14側から開口側(先端15a,16a側)に向かうにつれて第1バレル片部15と第2バレル片部16の間隔が広くなっている。
電線接続部12には、その内壁面(電線50の端部を覆う側の壁面)に、圧着した先端の芯線51を保持するための芯線保持領域(以下、「セレーション領域」という。)17が設けられている(図5から図7)。そのセレーション領域17は、電線接続部12の内壁面の内、剥き出しの芯線51に対して巻き付ける部分に少なくとも配置する。この例示のセレーション領域17は、芯線51を全体的に覆うように形成する。具体的に、セレーション領域17とは、複数の凹部、複数の凸部又は複数の凹部と凸部の組み合わせが矩形状に並べられたものであり、凹部や凸部によって電線接続部12と先端の芯線51との間の接触面積を増やし、この間の密着強度を高めるものである。この例示では、複数の凹部17aによって矩形状のセレーション領域17が形成されている。
この圧着端子1においては、母材に対するプレス成形工程を経て、平板状の電線接続部12を有する端子金具10が成形される(図5及び図6)。この圧着端子1は、複数個並べられた連鎖体(以下、「端子連鎖体」という。)30として形成されている(図10)。端子連鎖体30とは、各々が同一方向を向いた状態で並列に等間隔で配置され且つ連鎖状に繋がれた複数の圧着端子1の集合体のことをいう。端子連鎖体30においては、全ての圧着端子1における一方の端部が連結片31によって繋がれている。連結片31は、例えば矩形の板状に成形され、全ての圧着端子1の電線接続部12に対して所定の間隔を空けて配置される。その電線接続部12の底部14と連結片31は、圧着端子1毎に例えば矩形の板状の繋ぎ部32を介して繋がれている。連結片31には、端子連鎖体30を端子圧着装置100の圧着位置まで送るための貫通孔(以下、「端子送り孔」という。)31aが端子連鎖体30の送り方向に沿って等間隔に形成されている。このように形成された端子連鎖体30は、リール状に巻き取られた状態で端子圧着装置100(図11)に配置される(図示略)。
続いて、その端子圧着装置100について説明する。
端子圧着装置100は、端子付き電線製造方法を実施するための装置であり、圧着端子1と電線50とを接続して端子付き電線50Aを形成する。
この端子圧着装置100は、端子供給工程と端子支持工程と電線保持工程と圧着工程と端子切り離し工程とを実施するための種々の装置や機構等を備えている。この例示の端子圧着装置100は、端子供給工程を実施する端子供給装置101と、端子支持工程と電線保持工程と圧着工程と端子切り離し工程とを実施する圧着装置102と、端子供給装置101及び圧着装置102を動作させるための駆動装置103と、に大別される(図11)。
端子供給装置101と圧着装置102は、この技術分野においてアプリケータと称される装置である。一方、駆動装置103は、駆動源(図示略)と、駆動源の駆動力を上下方向の動力に変換する動力変換機構(図示略)と、を有する。駆動源としては、電動機などの電動アクチュエータ、油圧シリンダなどの油圧アクチュエータ、エアシリンダなどの空気圧アクチュエータ等が適用可能である。
端子供給装置101と端子供給工程とについて説明する。
端子供給工程においては、連結片31に繋ぎ部32を介して繋がれた複数の圧着加工前の圧着端子1の内の1つを所定の圧着位置(後述する第1金型111)まで供給する。この端子供給工程では、リール状に巻き取られている端子連鎖体30から引き出した1つの圧着端子1を圧着位置まで供給する。
端子供給装置101とは、その圧着端子1を圧着位置まで供給するための装置のことである。この例示の端子供給装置101は、リール状に巻き取られている端子連鎖体30の外周側における先頭の圧着端子1を引き出して、順次圧着位置まで供給する。この端子供給装置101は、その先頭の圧着端子1の電線50の端部への圧着と端子連鎖体30からの切断とを終えた後、新たに先頭となった圧着端子1を圧着位置まで供給する。この端子供給装置101では、その動作が圧着加工と切断加工を行う度に順次繰り返される。
この端子供給装置101は、この技術分野において周知の構成を有しており、連結片31の端子送り孔31aに挿入される端子送り部材101aと、駆動装置103の動力によって端子送り部材101aを駆動させる動力伝達機構101bと、を備える(図11)。動力伝達機構101bは、圧着装置102の圧着動作(後述するラム131等の上下動)に連動するリンク機構として構成する。この例示の端子供給装置101は、圧着装置102の圧着動作に連動して、端子送り部材101aを上下方向及び左右方向に駆動させることによって、圧着端子1を圧着位置まで供給する。
圧着装置102と端子支持工程と電線保持工程と圧着工程と端子切り離し工程とについて説明する。
この例示の圧着装置102は、圧着機110と、端子切断機120と、圧着機110及び端子切断機120に駆動装置103の動力を伝える動力伝達機構130と、を備える(図11)。更に、この圧着装置102は、その圧着機110と端子切断機120と動力伝達機構130とを支持するフレーム140を備える(図11)。
先ず、フレーム140と動力伝達機構130について説明する。
フレーム140は、基台141と、アンビル支持体142と、動力伝達機構130の支持体(以下、「伝達部支持体」という。)143と、を備える(図11)。このフレーム140においては、基台141とアンビル支持体142と伝達部支持体143とが相互間で相対移動しないように設置されている。基台141は、例えば、端子圧着装置100を載せ置く載置台(図示略)の上に固定される。アンビル支持体142と伝達部支持体143は、基台141の上に固定される。伝達部支持体143は、アンビル支持体142に対して後方(図11の紙面右方)且つ上方(図11の紙面上方)に配置する。具体的に、この伝達部支持体143は、アンビル支持体142の後方で基台141から上方に向けて立設された立設部143Aと、この立設部143Aの上部に保持されたラム支持部143Bと、を有する。ラム支持部143Bは、後述するラム131を支持する支持部であり、アンビル支持体142の上方に所定の間隔を空けて配置する。
動力伝達機構130は、駆動装置103から出力された動力を圧着機110と端子切断機120に伝えるものであり、図11に示すように、ラム131と、ラムボルト132と、シャンク133と、を備える。
ラム131は、ラム支持部143Bに対して上下動自在に支持された可動部材である。例えば、このラム131は、方体状に成形している。このラム131には、雌螺子部(図示略)が形成されている。その雌螺子部は、ラム131の内方から上端面に向けて形成された上下方向の穴の内周面に形成する。
ラムボルト132は、ラム131の雌螺子部に螺合される雄螺子部(図示略)を有する。故に、このラムボルト132は、ラム131と一体になってラム支持部143Bに対して上下動することができる。また、このラムボルト132は、その雄螺子部の上方に配置されたボルト頭部132aを有する(図11)。そのボルト頭部132aには、雌螺子部(図示略)が形成されている。その雌螺子部は、ボルト頭部132aの内方から上端面に向けて形成された上下方向の穴の内周面に形成する。
シャンク133は、円柱状の中空部材であり、それぞれの端部に雄螺子部133a(図11)と接続部(図示略)とを有する。このシャンク133の雄螺子部133aは、中空部材の下側に形成されており、ラムボルト132のボルト頭部132aの雌螺子部に螺合される。故に、シャンク133は、ラム131やラムボルト132と一体になってラム支持部143Bに対して上下動することができる。
この動力伝達機構130においては、シャンク133の接続部が駆動装置103の動力変換機構の出力軸に連結されている。故に、この動力伝達機構130においては、駆動装置103の出力(動力変換機構の出力)によって、ラム131とラムボルト132とシャンク133とが一体になってラム支持部143Bに対して上下動する。そして、そのラム131には、圧着機110の後述する第2金型112と端子切断機120の後述する押下部材122とが固定されている。従って、その第2金型112と押下部材122は、駆動装置103の出力(動力変換機構の出力)によって、ラム131等と共にラム支持部143Bに対して上下動することができる。更に、ラム支持部143Bは、アンビル支持体142に対して相対移動しない。よって、第2金型112と押下部材122は、アンビル支持体142に対しても、駆動装置103の出力(動力変換機構の出力)で上下動することになる。
続いて、その駆動装置103と動力伝達機構130とで作動する圧着機110と端子切断機120について説明する。
圧着機110は、端子支持工程と電線保持工程と圧着工程とを実施するものであり、圧着位置まで供給された圧着端子1を支持すると共に電線50を保持した上で、その圧着端子1を電線50の端部に加締めて圧着させる。この圧着機110は、互いに対を成して圧着加工を担う第1金型111と第2金型112とを備える(図11及び図12)。この圧着機110は、更に、圧着加工中に電線50を押さえ込んで挟持するための電線押さえ具113及び電線載置具114と、その電線50に対する挟持力を調整する弾性部材115と、を備える(図13及び図14)。一方、端子切断機120は、端子切り離し工程を実施するものであり、圧着加工後の圧着端子1の繋ぎ部32を2つの端子切断部で挟み込んで切断する。この端子切断機120は、後述する第1端子切断部121cを有する端子切断具121と、端子切断具121を押し下げる押下部材122と、を備える(図13及び図14)。この端子切断機120においては、後述するように、第1金型111に第2端子切断部111bを設けている。これらの各種構成部品や機構については、後で詳述する。
端子支持工程においては、圧着位置(第1金型111)まで供給されてきた圧着加工前の圧着端子1の端子金具10を支持する。この端子支持工程では、その端子金具10の電線接続部12の底部14の後述する被支持面14aを圧着加工前から第1金型111の後述する支持面111A,111Bで支持する。よって、この端子支持工程では、第1金型111とその支持面111A,111Bに対して対向配置されている第2金型112との間に、電線接続部12が配置される。
電線保持工程においては、圧着加工が実施される前に電線50を保持する。この電線保持工程では、第2金型112の第1金型111に向けた移動に連動して、電線50を載置している電線載置具114に向けて電線押さえ具113を移動させる。そして、この電線保持工程では、その電線押さえ具113の移動に伴って、電線押さえ具113の後述する電線押さえ面113aと電線載置具114の後述する電線載置面114aとの間で電線50を保持する。その保持状態の電線50においては、その端部が電線押さえ面113aと電線載置面114aとの間から突出しており、かつ、この端部が第1金型111と第2金型112との間に配置されている。この例示では、後述するように、電線載置具114が端子切断具121に設けられている。
圧着工程においては、その電線保持工程で電線押さえ面113aと電線載置面114aとの間に保持されている電線50の端部に対して、圧着端子1の電線接続部12を圧着させる。この圧着工程では、第1金型111と第2金型112との間の間隔を縮めて電線接続部12を加圧していきながら、その電線接続部12を電線50の端部に圧着させる。具体的に、この圧着工程では、第2金型112及び電線押さえ具113の第1金型111及び端子切断具121(電線載置具114)に向けた移動に連動して、電線押さえ面113aと電線載置面114aとの間に電線50を保持したまま、U字状の電線接続部12の内方の空間部に電線50の端部を入り込ませる。そして、この圧着工程では、その第2金型112及び電線押さえ具113の移動に連動して、電線50の保持状態を保ったまま端子切断具121を押し下げつつ、電線50の端部を電線接続部12の底部14に載せ置く。この圧着工程では、第2金型112及び電線押さえ具113の更なる移動に連動して、端子切断具121を押し下げつつ、その底部14に載置された電線50の端部に対して第2金型112の後述する加圧部112Cで一対のバレル片部(第1バレル片部15、第2バレル片部16)を互いに重ね合わせながら巻き付けていく。これにより、この圧着工程では、第1金型111と第2金型112との間で電線50の端部に対して電線接続部12の一対のバレル片部が圧着される。よって、その電線接続部12には、加圧部112Cの芯線加圧部112Caで芯線圧着部12Aが形成され、かつ、加圧部112Cの被覆加圧部112Cbで被覆圧着部12Bが形成され、かつ、加圧部112Cの連結加圧部112Ccで連結部12Cが形成される。
端子切り離し工程においては、圧着加工後の圧着端子1の繋ぎ部32を切断する。この端子切り離し工程では、第2金型112及び電線押さえ具113の第1金型111及び端子切断具121に向けた圧着加工後の移動に連動して、端子切断具121を押し下げながら端子切断具121の第1端子切断部121cを第2端子切断部111bに向けて移動させる。この端子切り離し工程では、その端子切断具121の移動に伴って、圧着加工後の圧着端子1の繋ぎ部32を第1端子切断部121cと第2端子切断部111bとで挟み込んで切断する。
先に、端子支持工程と電線保持工程と圧着工程とを実施する圧着機110についての説明を行う。
第1金型111と第2金型112は、上下方向に間隔を空けて対向配置された圧着成形型である(図12)。この第1金型111と第2金型112は、その間に配置された圧着端子1の電線接続部12と電線50の端部とを挟み込んでいくことで、その電線接続部12を電線50の端部に圧着させる。第1金型111は、2つの下型が形成されたものであり、その下型として第1アンビル111Aと第2アンビル111Bとを有する。第2金型112は、2つの上型が形成されたものであり、その上型として第1クリンパ112Aと第2クリンパ112Bとを有する。第1アンビル111Aと第1クリンパ112Aは、上下方向に間隔を空けて対向配置されており、その相互間の間隔を狭めていくことによって、U字状の芯線圧着部12Aを先端の芯線51に圧着させる。また、第2アンビル111Bと第2クリンパ112Bは、上下方向に間隔を空けて対向配置されており、その相互間の間隔を狭めていくことによって、U字状の被覆圧着部12Bを被覆52に圧着させる。また、第1アンビル111A及び第2アンビル111Bのそれぞれの境界部分と第1クリンパ112A及び第2クリンパ112Bのそれぞれの境界部分は、上下方向に間隔を空けて対向配置されており、その相互間の間隔を狭めていくことによって、U字状の連結部12Cを剥き出しの芯線51と被覆52との境界部分に圧着させる。
第1金型111は、圧着位置まで供給されてきた端子金具10の電線接続部12の底部14における被支持面14a(図2)を圧着加工前から支持する。この第1金型111においては、下方に向けて凹ませた支持面111Aが第1アンビル111Aの上側の先端に形成され、かつ、下方に向けて凹ませた支持面111Bが第2アンビル111Bの上側の先端に形成されている(図12)。それぞれの支持面111A,111Bは、底部14の被支持面14aを支持することができるように形成する。この例示のそれぞれの支持面111A,111Bは、U字状の芯線圧着部12AからU字状の被覆圧着部12Bまで連なる底部14の被支持面14aの形状に合わせて弧状に形成する。この圧着機110においては、そのそれぞれの支持面111A,111Bが圧着位置となる。底部14を下側にして供給されてきた圧着端子1は、芯線圧着部12Aの底部14の被支持面14aが第1アンビル111Aの上端の支持面111Aに載置され、被覆圧着部12Bの底部14の被支持面14aが第2アンビル111Bの上端の支持面111Bに載置され、連結部12Cの底部14の被支持面14aがそれぞれの支持面111A,111Bの境界部分に載置される。
第2金型112は、電線接続部12を間に置いて第1金型111に対して対向配置し、第1金型111との間隔を縮めて電線接続部12を加圧していきながら、その電線接続部12を電線50の端部に圧着させる。この第2金型112は、第1金型111に対して上下方向(ラム131の上下動の方向)へと相対移動させる。この第2金型112は、U字状の電線接続部12の内方の空間部に電線50の端部を入り込ませた状態で第1金型111に向けて移動させながら、電線50の端部に対して電線接続部12の一対のバレル片部(第1バレル片部15、第2バレル片部16)を圧着させる。
この第2金型112は、底部14に載置された電線50の端部に対して一対のバレル片部を互いに重ね合わせながら巻き付けていく加圧部112Cを有する(図12)。その加圧部112Cは、芯線圧着部12Aを電線接続部12に形成する芯線加圧部112Caと、被覆圧着部12Bを電線接続部12に形成する被覆加圧部112Cbと、連結部12Cを電線接続部12に形成する連結加圧部112Ccと、を有する。この第2金型112においては、上方に向けて凹ませた凹状部112Aが第1クリンパ112Aに形成され、かつ、上方に向けて凹ませた凹状部112Bが第2クリンパ112Bに形成されている(図12)。芯線加圧部112Caは、凹状部112Aに形成する。被覆加圧部112Cbは、凹状部112Bに形成する。連結加圧部112Ccは、それぞれの凹状部112A,112Bの境界部分に形成する。
それぞれの凹状部112A,112Bは、第1アンビル111Aと第2アンビル111Bのそれぞれの支持面111A,111Bに対して上下方向で対向配置されている。それぞれの凹状部112A,112Bは、互いに対向する第1及び第2の壁面116A,116Bと、第1及び第2の壁面116A,116Bの上端を繋ぐ第3壁面116Cと、を有する。それぞれの凹状部112A,112Bは、第1から第3の壁面116A,116B,116Cを第1バレル片部15と第2バレル片部16に接触させつつ、第1バレル片部15と第2バレル片部16を電線50の端部に巻き付けながら加締めていく。それぞれの凹状部112A,112Bは、このような加締め動作を行えるように形成する。
ここで、第1金型111は、それぞれの支持面111A,111Bを上方に露出させた状態でアンビル支持体142に固定して支持させる。一方、第2金型112は、ラム131に固定している。その第1金型111に対する第2金型112の上下方向における相対位置は、ボルト頭部132aの雌螺子部とシャンク133の雄螺子部133aのねじ込み量を調整することによって、変化させることができる。つまり、この圧着機110は、そのねじ込み量の調整によって、第1アンビル111Aに対する第1クリンパ112Aの上下方向における相対位置と第2アンビル111Bに対する第2クリンパ112Bの上下方向における相対位置とを変化させることができる。ナット134は、ラムボルト132の上方でシャンク133の雄螺子部133aに螺合させており、ボルト頭部132aの雌螺子部と共に所謂ロックナットの機能を成す。このため、このナット134は、上記の相対位置の調整完了後にラムボルト132側へと締め付けることによって、その相対位置に第1クリンパ112Aと第2クリンパ112Bを固定することができる。
第2金型112は、ラム131と共にアンビル支持体142やラム支持部143Bに対して上下方向に相対移動させることができる。よって、この第2金型112は、第1金型111に対して上下方向に相対移動させることができる。
電線押さえ具113と電線載置具114は、圧着加工中に、電線接続部12に対する電線50の端部の位置ずれを抑える電線保持機構として動作する。電線押さえ具113と電線載置具114は、上下方向で対向配置させる(図13及び図14)。
電線押さえ具113は、第2金型112の移動に連動して電線載置具114に対して上下方向(ラム131の上下動の方向)へと相対移動させる部材であり、その第2金型112に並べて配置されている。この電線押さえ具113は、第2金型112等と同じようにラム131に固定し、このラム131と一体になって電線載置具114に対する相対移動を行わせてもよい。但し、この例示の電線押さえ具113は、後述するように端子切断機120の押下部材122に弾性部材115を介して取り付けており、押下部材122と一緒に上下方向に相対移動させる。一方、電線載置具114は、電線50が載置される部材であり、その電線50を間に置いて電線押さえ具113に対して対向配置される。この例示の電線載置具114は、端子切断具121の一部分として、この端子切断具121の上部に設けられている。よって、この電線載置具114は、第1金型111に並べて配置されている。
この電線保持機構において、電線押さえ具113は、第2金型112の第1金型111に向けた移動に連動して移動しながら端子切断具121の上部の電線載置具114に近づいて、その電線載置具114に載せ置かれている電線50を挟み込んで保持する。その電線押さえ具113と電線載置具114との間には、電線50の被覆52を保持する空間(以下、「電線保持空間」という。)117が形成される(図13及び図14)。その電線保持空間117は、圧着工程における電線載置具114からの電線50の浮き上がりを抑え、電線接続部12に対する先端の芯線51や被覆52の位置ずれを抑制させるためのものである。この電線保持機構においては、電線押さえ具113を電線載置具114に近づけていくことによって、これらの間に電線保持空間117が形成される。
ここで、圧着工程においては、第2金型112の第1金型111に向けた移動によって、電線50の端部が電線接続部12の底部14に向けて押し下げられていく。これに伴って、電線50の端部は、U字状の電線接続部12の内方の空間部に入り込む。その際、電線50の端部は、第2金型112で押し下げられて先端の芯線51側が底部14に載置され、その第2金型112による押し下げが続くことで、先端の芯線51側から徐々に底部14に載置されていく。つまり、電線50の端部は、第2金型112によって押し下げられて底部14側(下方)に傾倒した後、その押し下げの継続と共に、底部14に載置される。この例示の電線保持空間117は、その傾倒に伴う電線50の負荷を軽減するべく、押し下げに伴い傾倒している電線50の端部と同じ向きに傾斜させる。
その電線保持空間117の傾斜角は、圧着加工が行われているときの電線接続部12の底部14に対する電線50の端部の傾斜角に一致又は近づけることが望ましい。また、その電線50の端部の傾斜角が圧着加工中に変化する場合には、その様々な傾斜角の内の何れかに電線保持空間117の傾斜角を一致又は近づけることが望ましい。例えば、電線保持空間117の傾斜角は、先端の芯線51が電線接続部12の底部14に当接したときの電線50の端部の傾斜角に一致させる。
具体的に、電線保持空間117は、電線押さえ具113の電線押さえ面113aと電線載置具114の電線載置面114aとを利用して形成する(図13及び図14)。電線押さえ面113aは、電線押さえ具113の下側の壁面に設ける。この電線押さえ面113aは、電線押さえ具113の下面113bと、この下面113bに形成した凹部113cの壁面113cと、を有する(図13及び図14)。一方、電線載置面114aは、電線載置具114の上側の壁面に設ける。この電線載置面114aは、電線載置具114の上面114bと、この上面114bに形成した凹部114cの壁面114cと、を有する(図13及び図14)。電線保持空間117は、電線押さえ具113の凹部113cと電線載置具114の凹部114cとで形成している。電線載置具114の上面114bは、圧着端子1が圧着位置まで供給されてきた際に電線50が載せ置かれる部位である。
電線押さえ具113の下面113bと電線載置具114の上面114bは、圧着位置での電線接続部12の底部14に平行な平面(つまり、電線押さえ具113と電線載置具114との間の相対移動方向(上下方向)に対する直交平面)になっている。電線押さえ具113の凹部113cは、例えば、電線載置具114の上面114bに向けて側壁間の間隔が広がるV字状の溝であり、電線50の端部(先端)に近づくにつれて電線載置具114の上面114b側に近づくように溝底(壁面113c)を傾斜させる。電線載置具114の凹部114cは、例えば、電線押さえ具113の下面113bに向けて側壁間の間隔が広がるV字状の溝であり、電線50の端部(先端)に近づくにつれて電線押さえ具113の下面113b側から離れるように溝底(壁面114c)を傾斜させる。それぞれの凹部113c,114cの壁面113c,114cは、例えば、相互間の間隔が同等になるように形成して、それぞれの傾斜角が同等の角度となるようにすることが望ましい。
電線50は、電線載置具114の上面114bに載せ置かれ、第2金型112及び電線押さえ具113の第1金型111及び端子切断具121(電線載置具114)に向けた移動に伴って、第2金型112と電線押さえ具113の凹部113cの壁面113c(電線押さえ面113a)とで端部が押し下げられながら、その電線押さえ具113の壁面113cの所定位置と電線載置具114の上面114bとで挟み込まれる。この電線50は、第2金型112及び電線押さえ具113の第1金型111及び端子切断具121に向けた移動が更に進むことで、それぞれの凹部113c,114cに傾斜状態で挟み込まれて、電線保持空間117で保持される。
続いて、端子切り離し工程を実施する端子切断機120についての説明を行う。
端子切断機120は、圧着加工後の圧着端子1の繋ぎ部32を第1端子切断部121cと第2端子切断部111bとで挟み込んで切断するものであり、その切り離しを圧着工程の進行と同時に行う。この端子切断機120においては、端子切断具121を第2アンビル111Bよりも前側(図11の紙面左側)に配置し、押下部材122を第2クリンパ112Bよりも前側(図11の紙面左側)に配置する。
端子切断具121は、方体状に成形され、第2アンビル111Bの前面に沿って上下方向に摺動し得るように配置する。この端子切断具121には、その第2アンビル111Bとの摺接面121aから内方に向けてスリット121bが形成されている(図13及び図14)。スリット121bは、連結片31が挿入される内部空間であり、圧着対象の圧着端子1が圧着位置まで供給されてきた際に、この圧着端子1と繋がる繋ぎ部32の一部を突出させた状態で連結片31が挿入される。ここでは、そのスリット121bへの連結片31等の挿入が可能な位置を端子切断具121の上下方向における初期位置とする。繋ぎ部32における電線接続部12側の端部は、スリット121bの摺接面121a側(つまり圧着端子1側)の開口を介して、スリット121bの内部から突出させる。端子切断具121においては、その開口における上側のエッジ部が第1端子切断部121cとして利用される(図13及び図14)。
この端子切断具121は、第1端子切断部121cが第1金型111の第2端子切断部111bとの間に繋ぎ部32を挟み込んで切断するように、第2金型112の第1金型111に向けた移動に連動して押し下げられる。この例示では、第2アンビル111Bの上面エッジを第2端子切断部111bとして利用する(図15及び図16)。この端子切断機120においては、その第1端子切断部121cと第2端子切断部111bとが鋏の如き作用を為す。よって、この端子切断機120においては、端子切断具121を押し下げて第1端子切断部121cと第2端子切断部111bとで繋ぎ部32を挟み込み、そこから更に端子切断具121を押し下げることによって、第1端子切断部121cと第2端子切断部111bとで繋ぎ部32を切断する。これにより、圧着端子1は、端子連鎖体30から切り離される。尚、切断性を高めるため、第1端子切断部121cは、摺接面121a上で第2端子切断部111bに対して傾斜させている。
端子切断機120は、その押し下げられた端子切断具121を圧着加工後に初期位置に戻すための弾性部材123を備える(図15及び図16)。その弾性部材123は、端子切断具121に対して上方への付勢力を加えるものであり、弦巻バネ等から成る。この弾性部材123は、押下部材122からの荷重(押下力)が解除されたときに、端子切断具121を上下方向における初期位置に戻す。
その押下部材122は、先に示したようにラム131に固定されており、そのラム131と一体になって上下動する。この押下部材122は、端子切断具121の上方に配置され、下降していって端子切断具121を押し下げる。押下部材122は、方体状に成形される。
この押下部材122には、電線押さえ具113の収容室122aを形成する(図13及び図14)。電線押さえ具113は、上部113dを押下部材122の内方の収容室122aに収容し(図13及び図14)、その押下部材122に対して上下方向(ラム131の上下動の方向)へと相対移動させる。一方、この電線押さえ具113は、下部113eを押下部材122から下方に向けて突出させる(図13及び図14)。尚、電線押さえ具113は、その下部113eの下面113bに凹部113cを形成している。弾性部材115は、上下方向に伸縮可能な弦巻バネとして形成し、収容室122aで電線押さえ具113の上部113dと収容室122aの上方の壁部122aとの間に配置する(図13及び図14)。この弾性部材115は、電線押さえ具113に対して下方への付勢力を加える。
ここで、この押下部材122には、その弾性部材115の付勢力で電線押さえ具113が収容室122aから脱離しないように係止部122aを形成している(図13)。その係止部122aは、収容室122aの下部に形成し、電線押さえ具113の被係止部113fを係止する。ここでは、その被係止部113fで係止されている電線押さえ具113の位置を電線押さえ具113の押下部材122に対する初期位置とする。
この端子圧着装置100においては、第2金型112及び押下部材122と共に電線押さえ具113を下降させていくことによって、電線保持空間117に電線50を傾斜状態で保持し、その保持状態のまま電線50の端部をU字状の電線接続部12の空間部に案内する(図15)。その際、電線押さえ具113は、凹部113cの壁面113cを電線載置具114の上面114bに載せ置かれている電線50に当接させ、更に下降することで、電線保持空間117に電線50を保持させる。この電線押さえ具113には、弾性部材115を介して押下部材122から下方に向けた押圧力が作用している。よって、この電線押さえ具113は、第2金型112及び押下部材122と共に更に下降させることによって、弾性部材115を縮めて押下部材122に対して上方に相対移動する一方、電線50に押圧力を加える。電線載置具114が設けられている端子切断具121は、弾性部材123のバネ定数如何で、電線50を介した電線押さえ具113からの押圧力によって下方に押し下げられる。よって、弾性部材115のバネ定数は、電線保持空間117で保持している電線50を押し潰すことがないように設定する。
この端子圧着装置100においては、第2金型112及び押下部材122を更に下降させることで、第1金型111と第2金型112との間での圧着加工を行いつつ、押下部材122が端子切断具121を押し下げていく。この端子圧着装置100においては、第2金型112及び押下部材122を更に下降させることで、第1金型111と第2金型112との間での圧着加工が完了し、かつ、端子切断具121の第1端子切断部121cと第1金型111の第2端子切断部111bとによる繋ぎ部32の切断が完了する(図16)。
このように、本実施形態の端子圧着装置100は、第1金型111と第2金型112とで電線接続部12と電線50の端部とを挟み込みながら、その電線接続部12を電線50の端部に圧着させる。従って、この端子圧着装置100は、圧着加工中の電線接続部12と電線50の端部とに対して、電線50の引き出し方向に向けた力を作用させる。電線接続部12は、その電線50の引き出し方向に向けた力がそのまま作用してしまうと、その圧着加工の進行と共に電線50の引き出し方向へと伸長し、繋ぎ部32の切断に際して、電線50の引き出し方向側の端部(つまり、被覆圧着部12Bにおける芯線圧着部12A側とは逆側の端部)12aが第2アンビル111Bの端面111aから飛び出してしまう可能性がある(図17)。第2アンビル111Bの支持面111Bは、底部14の飛び出した端部12a側を支えることができなくなる。その底部14の端部12a側は、支持面111Bで支えられていなければ、圧着加工の進行と共に、第2アンビル111Bの端面111aに沿って食み出してしまう可能性がある(図17のA部)。そのような底部14の部分的な食み出しは、圧着端子1の体格の大型化を招くことになるので、圧着端子1の筐体(図示略)への収容性を低下させてしまう虞がある。
そこで、本実施形態の端子圧着装置100は、電線接続部12の端部12aを第2アンビル111Bの端面111aから突出させないように構成する。本実施形態では、第2金型112の被覆加圧部112Cbを以下のように形成することによって、その端部12aの突出を抑制する。
被覆加圧部112Cbは、被覆52への固着に要する要求主圧着力が確保された第1被覆圧着部12B(図3及び図4)を被覆圧着部12Bに形成する第1被覆加圧部112Cb(図12及び図18)と、第1被覆圧着部12Bよりも被覆52に対する圧着力が低い第2被覆圧着部12B(図3及び図4)を被覆圧着部12Bにおける電線50が引き出される側の端部12aに形成する第2被覆加圧部112Cb(図12及び図18)と、を有する。従って、圧着工程では、被覆圧着部12Bを形成する際に、第1被覆圧着部12Bが被覆加圧部112Cbの第1被覆加圧部112Cbで被覆圧着部12Bに形成され、かつ、第2被覆圧着部12Bが被覆加圧部112Cbの第2被覆加圧部112Cbで被覆圧着部12Bの端部12aに形成される。
その第2被覆加圧部112Cbは、電線50の端部における径方向の外側に向けて第1被覆加圧部112Cbよりも凹ませた凹部112Cb21(図12及び図18)を有し、その径方向の外側に向けて第1被覆圧着部12Bよりも膨出させた膨出部12B21(図3、図4、図8及び図9)を凹部112Cb21によって第2被覆圧着部12Bに形成する。従って、圧着工程では、第2被覆圧着部12Bを形成する際に、第2被覆加圧部112Cbの凹部112Cb21によって、第1被覆圧着部12Bよりも膨出させた膨出部12B21が第2被覆圧着部12Bに形成される。
この端子圧着装置100及び端子付き電線製造方法で端子付き電線50Aを形成することによって、被覆圧着部12Bは、被覆52への固着に要する要求主圧着力が確保された第1被覆圧着部12Bと、電線50が引き出されている側の端部12aに設け、第1被覆圧着部12Bよりも被覆52に対する圧着力が低い第2被覆圧着部12Bと、を有することになる。そして、その第2被覆圧着部12Bは、電線50の端部における径方向の外側に向けて第1被覆圧着部12Bよりも膨出させた膨出部12B21を有することになる。つまり、本実施形態の端子圧着装置100及び端子付き電線製造方法は、圧着加工中の電線接続部12に電線50の引き出し方向に向けた力が作用しているときに、その力を電線接続部12の端部12aで径方向の外側へと逃がすことができる。その端部12aにおける第2被覆圧着部12Bでは、逃がした力によって、膨出部12B21が形成される。故に、本実施形態の端子付き電線50A、端子圧着装置100及び端子付き電線製造方法は、電線接続部12の端部12aにおける電線50の引き出し方向への伸長を抑制することができる。
ここで、凹部112Cb21は、第2被覆加圧部112Cbに形成されている。よって、膨出部12B21は、第2被覆圧着部12Bにおける底部14を除いた部位{つまり、一対のバレル片部(第1バレル片部15、第2バレル片部16)}に形成される。これにより、本実施形態の端子付き電線50A、端子圧着装置100及び端子付き電線製造方法は、圧着加工を終えた際に、第2アンビル111Bの端面111aに沿った底部14の端部12a側の食み出しを抑えることができる。
この例示の第2被覆圧着部12Bは、底部14により成る底面部12B22と、一対のバレル片部により成り、底面部12B22に対向配置された頂面部12B23と、一対のバレル片部により成り、底面部12B22に連なる2つの側面部12B24と、それぞれの側面部12B24と頂面部12B23とを繋ぐ2つの隅部12B25と、を有している(図8及び図9)。第2被覆加圧部112Cbは、その底面部12B22と頂面部12B23と側面部12B24と隅部12B25とが第2被覆圧着部12Bに設けられるように形成する。膨出部12B21は、それぞれの側面部12B24に少なくとも設けることで、電線接続部12の端部12aにおける底部14の電線50の引き出し方向への伸長を効果的に抑制することができる。この例示では、それぞれの隅部12B25を弧状に形成して、それぞれの側面部12B24とそれぞれの隅部12B25とに膨出部12B21を設けている。つまり、膨出部12B21は、第2被覆圧着部12Bにて、底面部12B22と頂面部12B23とを除いた部位であり、一方の側面部12B24と一方の隅部12B25との間に亘って形成され、かつ、他方の側面部12B24と他方の隅部12B25との間に亘って形成されている。
以上示したように、本実施形態の端子付き電線50A、端子圧着装置100及び端子付き電線製造方法は、第2アンビル111Bの端面111aに沿った底部14の端部12a側の食み出しを抑えることができるので、電線接続部12の体格の大型化を抑えることができる。従って、この端子付き電線50A、端子圧着装置100及び端子付き電線製造方法は、筐体に収容する際の収容性が向上し、これに伴い、その筐体への収容作業性も向上させることができる。
更に、本実施形態の端子付き電線50Aは、電線50の端部の径方向に見て被覆圧着部12Bの体格を端子接続部11よりも小さくすることで、膨出部12B21の設置に伴う電線接続部12の体格の大型化を抑えることができる。
また更に、本実施形態の端子付き電線50Aは、圧着加工中や圧着加工後に電線50が圧着端子1に対して振れたとしても、第2被覆圧着部12Bでの被覆52に対する圧着力が低くなっているので、電線接続部12の端部12aのエッジ部分による被覆52の耐久性の低下を抑えることができる。
また更に、本実施形態の端子付き電線50Aは、圧着端子1が前述した止水部材20を備えている場合、第2被覆圧着部12Bと被覆52との間の止水部材20の充填量を増やすことができるので、電線接続部12の端部12aでのシール性を向上させることができる。そして、この端子付き電線50Aは、その端部12aからの止水部材20の食み出し量を抑えることもできる。
1 圧着端子
10 端子金具
11 端子接続部
12 電線接続部
12a 端部
12B 被覆圧着部
12B 第1被覆圧着部
12B 第2被覆圧着部
12B21 膨出部
12B22 底面部
12B23 頂面部
12B24 側面部
12B25 隅部
14 底部
14a 被支持面
15 第1バレル片部
16 第2バレル片部
50 電線
51 芯線
52 被覆
50A 端子付き電線
100 端子圧着装置
111 第1金型
111A,111B 支持面
112 第2金型
112C 加圧部
112Cb 被覆加圧部
112Cb 第1被覆加圧部
112Cb 第2被覆加圧部
112Cb21 凹部

Claims (5)

  1. 端部にて芯線が剥き出しとなった電線と、
    前記電線の前記端部に圧着させることで剥き出しの前記芯線に対して物理的且つ電気的に接続された端子金具と、
    を備え、
    前記端子金具は、前記電線の前記端部における剥き出しの前記芯線から被覆に亘って連なる底部及び一対のバレル片部を備える接続部であり、前記底部に載置された前記電線の前記端部に対して前記一対のバレル片部を互いに重ね合わせて巻き付けた電線接続部を有し、
    前記電線接続部は、前記電線の前記端部の前記被覆に圧着された被覆圧着部を有し、
    前記被覆圧着部は、前記被覆への固着に要する要求主圧着力が確保された第1被覆圧着部と、前記電線が引き出されている側の端部に設け、前記第1被覆圧着部よりも前記被覆に対する圧着力が低い第2被覆圧着部と、を有し、
    前記第2被覆圧着部は、前記電線の前記端部における径方向の外側に向けて前記第1被覆圧着部よりも膨出させた膨出部を有することを特徴とした端子付き電線。
  2. 前記膨出部は、前記一対のバレル片部に形成することを特徴とした請求項1に記載の端子付き電線。
  3. 前記第2被覆圧着部は、前記底部により成る底面部と、前記一対のバレル片部により成り、前記底面部に対向配置された頂面部と、前記一対のバレル片部により成り、前記底面部に連なる2つの側面部と、それぞれの前記側面部と前記頂面部とを繋ぐ2つの隅部と、を有し、
    前記膨出部は、それぞれの前記側面部に少なくとも設けることを特徴とした請求項1又は2に記載の端子付き電線。
  4. 端子金具の電線接続部を圧着加工前から支持面で支持する第1金型と、
    前記第1金型との間隔を縮めて前記電線接続部を加圧していきながら、前記電線接続部を電線の端部に圧着させる第2金型と、
    を備え、
    前記支持面は、前記電線の前記端部における剥き出しの芯線から被覆に亘って連なる底部及び一対のバレル片部を有する前記電線接続部の前記底部の被支持面を支持するよう形成し、
    前記第2金型は、前記底部に載置された前記電線の前記端部に対して前記一対のバレル片部を互いに重ね合わせながら巻き付けていく加圧部を有し、
    前記加圧部は、前記電線の前記端部の前記被覆に圧着された被覆圧着部を前記電線接続部に形成する被覆加圧部を有し、
    前記被覆加圧部は、前記被覆への固着に要する要求主圧着力が確保された第1被覆圧着部を前記被覆圧着部に形成する第1被覆加圧部と、前記第1被覆圧着部よりも前記被覆に対する圧着力が低い第2被覆圧着部を前記被覆圧着部における前記電線が引き出される側の端部に形成する第2被覆加圧部と、を有し、
    前記第2被覆加圧部は、前記電線の前記端部における径方向の外側に向けて前記第1被覆加圧部よりも凹ませた凹部を有し、前記径方向の外側に向けて前記第1被覆圧着部よりも膨出させた膨出部を前記凹部によって前記第2被覆圧着部に形成することを特徴とした端子圧着装置。
  5. 端子金具の電線接続部を圧着加工前から第1金型の支持面で支持する端子支持工程と、
    前記第1金型と第2金型との間の間隔を縮めて前記電線接続部を加圧していきながら、前記電線接続部を電線の端部に圧着させる圧着工程と、
    を有し、
    前記端子支持工程では、前記電線の前記端部における剥き出しの芯線から被覆に亘って連なる底部及び一対のバレル片部を有する前記電線接続部の前記底部の被支持面を前記支持面で支持し、
    前記圧着工程では、前記底部に載置された前記電線の前記端部に対して前記第2金型の加圧部で前記一対のバレル片部を互いに重ね合わせながら巻き付けていくことで、前記電線の前記端部の前記被覆に圧着された被覆圧着部を前記加圧部の被覆加圧部で前記電線接続部に形成し、
    前記圧着工程では、前記被覆圧着部を形成する際に、前記被覆への固着に要する要求主圧着力が確保された第1被覆圧着部を前記被覆加圧部の第1被覆加圧部で前記被覆圧着部に形成し、かつ、前記第1被覆圧着部よりも前記被覆に対する圧着力が低い第2被覆圧着部を前記被覆加圧部の第2被覆加圧部で前記被覆圧着部における前記電線が引き出される側の端部に形成し、
    前記圧着工程では、前記第2被覆圧着部を形成する際に、前記電線の前記端部における径方向の外側に向けて前記第1被覆加圧部よりも凹ませた前記第2被覆加圧部の凹部によって、前記径方向の外側に向けて前記第1被覆圧着部よりも膨出させた膨出部を前記第2被覆圧着部に形成することを特徴とした端子付き電線製造方法。
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