JP2019012253A - プラグ用治具及びプラグ並びにプラグ付きケーブル - Google Patents

プラグ用治具及びプラグ並びにプラグ付きケーブル Download PDF

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Abstract

【課題】アダプタに嵌合されているプラグの抜去に用いることができ、プラグに対する着脱が容易なプラグ用治具を提供し、この治具を備えたプラグ及びプラグ付きケーブルを提供する。【解決手段】ケーブルの端末部に取り付けられているプラグは、アダプタに係止されるプラグ本体10と、プラグ本体に支持されているスライダ11と、スライダに取り付けられる治具12とを備え、治具は、スライダのスロットに差し込まれる差込片53と、差込片から延在する操作部54とを含み、差込片は、テーパ部と、係止突起57とを有し、スロットに差し込まれた差込片の第2面が抜去方向と平行に配置されている状態で操作部が引かれた場合に、係止突起がスライダの係止部51によって係止され、スライダが治具と一体に抜去方向に移動され、操作部が引かれた場合に、プラグ本体がアダプタから抜去され、係止突起が係止部の係止から解放され、治具がスライダから取り外される。【選択図】図2

Description

本発明は、プラグ用治具及びプラグ並びにプラグ付きケーブルに関する。
光ファイバケーブルと、レシーバやトランスミッタなどの光モジュール又は他の光ファイバケーブルとはアダプタ(いわゆるレセプタクルを含む)を介して接続されており、アダプタに嵌合されるプラグが光ファイバケーブルの端末部に設けられている。そして、光モジュールが実装される通信機器や光ファイバケーブル同士を中継する配線盤などの機器において、機器の小型化等の観点から、複数のアダプタが密集して設けられる場合があり、密集して設けられているアダプタに対するプラグの嵌合作業及び/又は抜去作業を容易とする治具及び治具付きプラグが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1に記載されたプラグは、アダプタに挿着(嵌合)されるプラグ本体と、プラグ本体に移動可能に支持されているツマミとを備える。アダプタに挿着(嵌合)されているプラグ本体に対してツマミが抜去方向に移動されることにより、アダプタとプラグ本体との嵌合が解除され、プラグ本体がアダプタから抜去される。そして、特許文献1に記載されたプラグ着脱具は、把持部と、把持部の長手方向の一端部に設けられている挿着具と、他端部に設けられている抜脱具とを備える。
挿着具は、ツマミを抱えるように保持するツマミ保持部を有し、ツマミ保持部にはツマミの後端部に当接する突起部が形成されている。突起部がツマミの後端部に当接した状態で把持部が押し込まれることにより、プラグ本体がアダプタに挿着される。また、抜脱具は、ツマミの後端に隣設されているブーツを抱えるように保持するブーツ保持部と、ブーツ保持部から延びる係合突起部とを有する。係合突起部がツマミに係合した状態で把持部が引っ張られることにより、ツマミが抜去方向に移動され、これにより、アダプタとプラグ本体との挿着(嵌合)が解除され、プラグ本体がアダプタから抜去される。
特許文献2に記載された抜き治具付きプラグもまた、アダプタに嵌合されるプラグ本体と、プラグ本体に移動可能に支持されているツマミとを備え、アダプタに嵌合されているプラグ本体に対してツマミが抜去方向に移動されることにより、アダプタとプラグ本体との嵌合が解除され、プラグ本体がアダプタから抜去される。そして、特許文献2に記載された抜き治具付きプラグは、プルタブをさらに備える。
プルタブは、ツマミ及びブーツを抱えるように保持するカバー部を先端側に有し、プル部を後端側に有し、カバー部にはツマミに係合する係止突起が形成されている。係止突起がツマミに係合した状態でプル部が引っ張られることにより、ツマミが抜去方向に移動され、これにより、アダプタとプラグ本体との嵌合が解除され、プラグ本体がアダプタから抜去される。
特開2002−350677号公報 特開2005−17602号公報
特許文献1に記載されたプラグ挿抜具では、挿着具と抜脱具とが別である。抜脱具を用いてアダプタから抜去されたプラグが、挿着具を用いて再びアダプタに挿着される際に、抜脱具はプラグから取り外される必要がある。すなわち、挿着具及び抜脱具の一方がプラグに取り付けられている状態でプラグ挿抜具を放置することはできない。
そして、プラグの脱落を防止するため、挿着具は、ツマミ保持部によってツマミを抱えるように保持し、抜脱具は、ブーツ保持部によってブーツを抱えるように保持しているが、この場合に、挿着具及び抜脱具をプラグから取り外すことが困難である。特許文献2に記載された抜き治具付きプラグのプルタブもまた、カバー部によってツマミ及びブーツを抱えるように保持しており、やはりプルタブをプラグから取り外すことが困難である。
本発明は、上述した事情に鑑みなされたものであり、アダプタに嵌合されているプラグの抜去に用いることができ、プラグに対する着脱が容易なプラグ用治具を提供し、この治具を備えたプラグ及びプラグ付きケーブルを提供することを目的とする。
本発明の一態様のプラグ用治具は、アダプタに嵌合されるプラグ本体と、前記プラグ本体が前記アダプタから抜去される抜去方向に移動可能に前記プラグ本体に支持されているスライダと、を備え、前記スライダが前記抜去方向に移動することにより、前記アダプタと前記プラグ本体との嵌合が解除され且つ前記プラグ本体が前記アダプタから抜去されるプラグに用いられる治具であって、前記スライダに設けられているスロットに対して前記抜去方向とは反対方向に差し込まれる差込片と、前記差込片と一体に設けられており、前記スロットに差し込まれた前記差込片から前記抜去方向に延在する操作部と、を備え、前記差込片は、前記差込片の厚み方向両側の面のうち一方の第1面側が他方の第2面に対して傾斜した傾斜面とされていることにより、厚みが前記差込片の先端に向けて次第に小さくなっているテーパ部と、前記差込片の外周面のうち前記第1面を除く面に設けられている係止突起と、を有し、前記スロットに差し込まれた前記差込片の前記第2面が前記抜去方向と平行に配置されている状態で前記操作部が前記抜去方向に引かれた場合に、前記係止突起が前記スライダの係止部によって係止され、前記スライダを前記差込片と一体に前記抜去方向に移動させ、前記スロットに差し込まれた前記差込片の前記傾斜面が前記抜去方向と平行に配置されている状態で前記操作部が前記抜去方向に引かれた場合に、前記係止突起が前記係止部による係止から解放され、前記スライダから取り外される。
また、本発明の一態様のプラグは、アダプタに係止されるプラグ本体と、前記プラグ本体が前記アダプタから抜去される抜去方向に移動可能に前記プラグ本体に支持されているスライダと、を備え、前記スライダが前記抜去方向に移動することにより、前記アダプタと前記プラグ本体との嵌合が解除され且つ前記プラグ本体が前記アダプタから抜去されるプラグであって、前記スライダに着脱可能に取り付けられる治具をさらに備え、前記治具は、前記スライダに設けられているスロットに対して前記抜去方向とは反対方向に差し込まれる差込片と、前記差込片と一体に設けられており、前記スロットに差し込まれた前記差込片から前記抜去方向に延在する操作部と、を含み、前記差込片は、前記差込片の厚み方向両側の面のうち一方の第1面側が他方の第2面に対して傾斜した傾斜面とされていることにより、厚みが前記差込片の先端に向けて次第に小さくなっているテーパ部と、前記差込片の外周面のうち前記第1面を除く面に設けられている係止突起と、を有し、前記スロットに差し込まれた前記差込片の前記第2面が前記抜去方向と平行に配置されている状態で前記操作部が前記抜去方向に引かれた場合に、前記係止突起が前記スライダの係止部によって係止され、前記スライダが前記治具と一体に前記抜去方向に移動され、前記スロットに差し込まれた前記差込片の前記傾斜面が前記抜去方向と平行に配置されている状態で前記操作部が前記抜去方向に引かれた場合に、前記係止突起が前記係止部による係止から解放され、前記治具が前記スライダから取り外される。
また、本発明の一態様のプラグ付きケーブルは、前記プラグが端末部に取り付けられている。
本発明によれば、アダプタに嵌合されているプラグの抜去に用いることができ、プラグに対する着脱が容易なプラグ用治具を提供することができ、この治具を備えたプラグ及びプラグ付きケーブルを提供することができる。
本発明の実施形態を説明するための、プラグ付きケーブルの一例の斜視図である。 図1のプラグの分解斜視図である。 図1のプラグのスライダの背面図である。 アダプタとプラグとの嵌合が解除される際のプラグの各部の動作を示す断面図である。 アダプタとプラグとの嵌合が解除される際のプラグの各部の動作を示す断面図である。 アダプタとプラグとの嵌合が解除される際のプラグの各部の動作を示す断面図である。 図1のプラグ用治具の側面図である。 図1のプラグ用治具の平面図である。 プラグ用治具を用いてアダプタとプラグとが嵌合される際のプラグの各部の動作を示す断面図である。 プラグ用治具を用いてアダプタとプラグとが嵌合される際のプラグの各部の動作を示す断面図である。 プラグ用治具を用いてアダプタとプラグとが嵌合される際のプラグの各部の動作を示す断面図である。 プラグ用治具を用いてアダプタとプラグとの嵌合が解除される際のプラグの各部の動作を示す断面図である。 プラグ用治具を用いてアダプタとプラグとの嵌合が解除される際のプラグの各部の動作を示す断面図である。 プラグ用治具を用いてアダプタとプラグとの嵌合が解除される際のプラグの各部の動作を示す断面図である。 プラグ用治具が取り外される際のプラグの各部の動作を示す断面図である。 プラグ用治具が取り外される際のプラグの各部の動作を示す断面図である。 プラグ用治具が取り外される際のプラグの各部の動作を示す断面図である。 図6Aにおいて破線円IXで囲った部分の拡大図である。 図7Aにおいて破線円Xで囲った部分の拡大図である。 プラグ用治具が取り外される際のプラグ用治具の動作の他の例を示す平面図である。 プラグ用治具の他の例の斜視図である。 図12Aのプラグ用治具を備えるプラグの要部の拡大図である。 図12Aのプラグ用治具を備えるプラグの要部の拡大図である。
以下、実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すケーブル1は、光ファイバケーブルであり、光ファイバケーブル1の端末部にはプラグ2が取り付けられている。プラグ2は、機器3のパネル4に設けられているアダプタ5に嵌合される。機器3は、例えば通信機器又は配線盤であり、光ファイバケーブル1は、アダプタ5を介して、例えば通信機器に実装されている光モジュールに接続され、又は配線盤に収納されている他の光ファイバケーブルに接続される。
アダプタ5は、嵌合孔がパネル4の正面側にのみ設けられる、いわゆるレセクタプルと、嵌合孔がパネル4の正面側及び背面側の双方に設けられるものとを含む。嵌合孔がパネル4の正面側にのみ設けられているアダプタは、典型的には、光ファイバケーブル1と光モジュールとの接続に用いられ、嵌合孔がパネル4の正面側及び背面側の双方に設けられているアダプタは、典型的には、光ファイバケーブル1と他の光ファイバケーブルとの接続に用いられる。
図2及び図3は、プラグ2の構成を示す。
プラグ2は、プラグ本体10と、スライダ11と、治具12とを備える。
プラグ本体10は、光ファイバケーブル1の心線(光ファイバ)の端末部を保持するフェルール20と、フェルール20を支持しているプラグフレーム21と、プラグフレーム21を支持しているラッチフレーム22とを備える。本例では、フェルール20は心線毎に設けられており、プラグフレーム21はフェルール20毎に設けられている。光ファイバケーブル1は単心ケーブルであってもよいし、2心以上の多心ケーブルであってもよく、フェルール20及びプラグフレーム21の数は、光ファイバケーブル1の心数に応じて適宜変更される。なお、フェルール20は、複数の心線を保持する多心フェルールであってもよい。
ラッチフレーム22は筒状に形成されており、光ファイバケーブル1は、ラッチフレーム22に挿通され、ラッチフレーム22の軸方向一端側の開口から引き出されている。ラッチフレーム22から引き出された光ファイバケーブル1には、ケーブルの屈曲を防止するためのブーツ23が被せられている。
プラグフレーム21はラッチフレーム22の軸方向他端側の開口から突出して配置されており、このプラグフレーム21がアダプタ5に嵌合される。以下、プラグフレーム21がラッチフレーム22から突出する方向をプラグ2における前方とし、反対方向を後方とする。プラグ本体10が後方に引かれることによってプラグフレーム21はアダプタ5から抜去される。
ラッチフレーム22の外周の一面22aには、アダプタ5によって係止されるラッチ25が設けられている。以下、外面22aの面内において前後方向に垂直な方向且つ外面22aに平行な方向をプラグ2における幅方向とする。また、外面22aに垂直な方向をプラグ2における上下方向とし、外面22a側を上側とする。なお、二つのラッチ25が幅方向に間隔をあけて配置されているが、ラッチ25は一つ以上あればよい。
ラッチ25はラッチフレーム22の外面22aに固定されている支持部26から前方に延びており、ラッチ25の前端部27はプラグフレーム21の上方に配置されている。ラッチ25とラッチフレーム22の外面22a及びプラグフレーム21の外面21aとの間には支持部26を除いて隙間があいており、ラッチ25が弾性的に撓むことによって、前端部27はプラグフレーム21の外面21aの上方から外面21aに向けて変位可能である。前端部27はプラグフレーム21と共にアダプタ5に収容され、前端部27には、アダプタ5によって係止される係止突起28が設けられている。
スライダ11は、ラッチ25の上方に配置されるカバー部30と、ラッチフレーム22の後方に配置される把持部31とを備える。ラッチフレーム22の外面22aとカバー部30とはラッチ25を間に挟んで対向しており、外面22aとカバー部30とには、互いに係合する係合部40,41がそれぞれ設けられている。両係合部40,41によって、スライダ11は後方に移動可能に支持され、換言すればプラグフレーム21がアダプタ5から抜去される抜去方向に移動可能に支持されている。
ラッチフレーム22の係合部40は、ラッチフレーム22の外面22aに固定されているリブ42と、リブ42の上端部から幅方向両側に突出している一対のウイング43とで構成され、全体として断面略T字形に形成されており、前後方向に延びている。
図3に示すように、カバー部30の係合部41は、幅方向に間隔をあけて配置されている一対のアーム44を含む。一対のアーム44は、係合部40のリブ42及び一対のウイング43を幅方向に挟んでおり、リブ42及び一対のウイング43と一対のアーム44との係合によって、カバー部30は前後方向にガイドされる。そして、各アーム44には、ラッチフレーム22の外面22aとウイング43との間に収容される係合爪45が設けられており、ウイング43と係合爪45との係合によってカバー部30の浮き上がりが規制される。これにより、スライダ11は抜去方向に移動可能に支持される。なお、ラッチフレーム22の後方に配置されるスライダ11の把持部31には、ブーツ23が挿通される挿通孔32が設けられており、挿通孔32の内周とブーツ23との係合によってスライダ11の支持が補助されている。
係合部41は、一対のアーム44の前端部間を塞ぐストッパ46をさらに含み、スライダ11の抜去方向に沿った可動域は、ストッパ46と、把持部31とによって規定されている。スライダ11が抜去方向に所定量移動するとストッパ46が係合部40のリブ42の前端と当接し、スライダ11の抜去方向の移動が阻止される。また、スライダ11が抜去方向とは反対方向に所定量移動すると、把持部31がラッチフレーム22の後端に当接し、スライダ11の抜去方向とは反対方向の移動が阻止される。
なお、ラッチフレーム22の係合部40及びカバー部30の係合部41は、上記の構成に限定されない。例えば、カバー部30の係合部41がリブ42と一対のウイング43とで構成され、ラッチフレーム22の係合部40が一対のアーム44で構成されてもよい。
以上のように抜去方向に移動可能に支持されているスライダ11は、抜去方向の移動に応じてラッチ25を押し下げる押下部33をさらに有する。押下部33は、ラッチフレーム22の外面22aとの間にラッチ25を挟んでいるカバー部30に設けられている。ラッチ25には、抜去方向に向かうに従い外面22aから離間するように傾斜した摺接面25aが設けられている。スライダ11が抜去方向に移動すると、押下部33は、摺接面25aを抜去方向に摺動し、ラッチ25を外面22aに向けて押し下げる。押下げられたラッチ25は弾性的に撓み、上記のとおり、ラッチ25の前端部27がプラグフレーム21の外面21aに向けて変位する。
図4A〜図4Cは、アダプタ5とプラグ本体10との嵌合が解除される際のプラグ2の各部の動作を示す。
図4Aに示すように、プラグ本体10のプラグフレーム21がアダプタ5に嵌合している。ラッチ25の前端部27もアダプタ5に収容されており、前端部27に設けられている係止突起28がアダプタ5の係止部6によって係止されている。
図4Bに示すように、スライダ11が抜去方向に引かれると、アダプタ5に固定されているプラグ本体10に対してスライダ11が抜去方向に移動し、スライダ11の押下部33が、ラッチ25の摺接面25aを摺動し、ラッチ25を押し下げる。押し下げられたラッチ25は弾性的に撓み、ラッチ25の前端部27はプラグフレーム21の外面21aに向けて変位する。前端部27の変位に伴い、アダプタ5の係止部6と前端部27に設けられている係止突起28との係合が解除され、アダプタ5とプラグフレーム21との嵌合が解除可能となる。
図4Cに示すように、スライダ11が引き続き抜去方向に引かれると、スライダ11が可動域の抜去方向の一端に達し、以後、スライダ11と一体にプラグ本体10も抜去方向に引かれ、アダプタ5とプラグフレーム21との嵌合が解除され、プラグフレーム21がアダプタ5から抜去される。
このように、スライダ11が抜去方向に移動することにより、アダプタ5とプラグフレーム21との嵌合が解除され且つプラグフレーム21がアダプタ5から抜去される。
治具12は、スライダ11を抜去方向に引き、プラグ本体10をアダプタ5から抜去するために用いられる。例えば図1に示したように、複数のアダプタ5が機器3のパネル4に密集して設けられ、機器3に接続されている複数の光ファイバケーブル1もまた密集しており、スライダ11に手指が届き難い場合に、治具12がスライダ11に取り付けられ、スライダ11が治具12を介して抜去方向に引かれる。さらに本例では、治具12は、アダプタ5とプラグ本体10とを嵌合させるためにも用いられる。
図2及び図3も参照して、スライダ11の把持部31には治具12が差し込まれるスロット50が設けられている。スロット50は、把持部31の後面に開口しており、治具12は、抜去方向とは反対方向にスロット50に差し込まれる。スロット50には、差し込まれた治具12を係止する係止部51が設けられている。
スロット50は、プラグ本体10のラッチフレーム22とスライダ11のカバー部30との隙間に通じており、ラッチフレーム22の外面22aには、スロット50に差し込まれた治具12と当接する受圧部52が設けられている。受圧部52は、前後方向に延びるリブによって構成されているが、受圧部52の構成は特に限定されない。
図5A及び図5Bは、治具12の構成を示す。
治具12は、プラグ本体10がアダプタ5から抜去される抜去方向とは反対方向にスライダ11のスロット50に差し込まれる差込片53と、差込片53と一体に設けられており、スロット50に差し込まれた差込片53から抜去方向に延在する操作部54とを備える。
差込片53は、厚みが差込片53の先端に向けて次第に小さくなっているテーパ部55を有し、さらに本例では、テーパ部55の操作部54側に隣設されている基部56を有する。テーパ部55は、差込片53の厚み方向両側の面のうち一方の第1面53a側に、他方の第2面53bに対して傾斜した傾斜面55aをもつ。基部56は、厚みが一定であり、差込片53の第1面53a側に、第2面53bに対して平行な面56aをもつ。差込片53は、第2面53bをプラグ2における上方に向けてスロット50に差し込まれる。
差込片53はまた、スライダ11の係止部51によって係止される係止突起57と、係止部51を押圧する押圧突起58と、プラグ本体10の受圧部52に当接する押圧部59とを有する。
係止突起57は、差込片53の外周面(第1面53a及び第2面53b並びに幅方向両側の側面53c,53d)のうち、テーパ部55の傾斜面55aが設けられている第1面53aを除いた面に設けられ、本例では、第2面53bに設けられている。
スライダ11の係止部51は、図2に示すように、スロット50を囲む四方の壁のうち、スロット50に差し込まれた差込片53の第2面53bと対向する上部壁60に設けられ、本例では、上部壁60に形成された貫通孔61と、貫通孔61のスロット開口側に形成された内壁62とを含む。係止突起57は、貫通孔61に収容され、内壁62によって係止される。
差込片53の先端側に位置する係止突起57の前面57aは、差込片53がスロット50に差し込まれる際に係止部51と当接する面であり、差込片53の第2面53bに垂直な方向に対して操作部54側に倒れる傾斜面とされている。差込片53がスロット50に差し込まれる際に、係止部51は係止突起57を乗り越えるが、前面57aが傾斜面であることにより、係止部51は係止突起57を円滑に乗り越え、差込片53をスロット50に差し込む作業が容易となる。
一方、前面57aと反対側の後面57bは、差込片53がスロット50に差し込まれている状態で、係止部51の内壁62と係合する面であり、後面57bは第2面53bに対して略垂直となっている。後面57bは、差込片53のテーパ部55上に配置されていてもよいが、本例では、基部56上に配置されている。
また、本例では、差込片53の幅方向における係止突起57の両側の側面57c,57dは、互いの間隔が係止突起57の頂部に向かうに従い小さくなる傾斜面とされている。
押圧突起58は、係止突起57よりも操作部54側で差込片53の第2面53bに設けられている。押圧突起58の第2面53bからの高さH2は、係止突起57の高さH1よりも小さく、差込片53がスロット50に差し込まれている状態で、係止部51に接し、又は係止部51との間に僅かな隙間をあけて係止部51の下方に配置される。また、本例では、差込片53の幅方向における押圧突起58の長さW2は、係止突起57の長さW1より大きく、押圧突起58は係止突起57よりも差込片53の幅方向両側に延在している。
押圧部59は、差込片53の先端部に設けられており、差込片53がスロット50に差し込まれた際に、プラグ本体10の受圧部52に当接する。押圧部59は、差込片53の先端面によって構成されてもよいが、受圧部52を収容可能な切り欠き部によって構成されており、受圧部52を収容することにより、差込片53がスロット50に差し込まれる際のガイドとしても機能する。
図6A〜図6Cは、治具12を用いてアダプタ5とプラグ2とが嵌合される際のプラグ2の各部の動作を示す。
図6Aに示すように、治具12の差込片53がスライダ11のスロット50に差し込まれており、差込片53の押圧部59はプラグ本体10の受圧部52に当接している。
図6Bに示すように、プラグ本体10がアダプタ5に嵌合される嵌合方向に治具12の操作部54が押されると、押圧部59と受圧部52とを介してプラグ本体10も押され、プラグ本体10が嵌合方向に移動する。プラグ本体10の移動に応じて、プラグ本体10のプラグフレーム21と、ラッチ25の前端部27とがアダプタ5に挿入される。
図6Cに示すように、アダプタ5とプラグフレーム21とが嵌合するまでプラグ本体10が嵌合方向に移動すると、アダプタ5の係止部6がラッチ25の係止突起28を乗り越え、係止突起28が係止部6によって係止される。
なお、治具12は、プラグ本体10に替えてスライダ11を押圧してもよいが、アダプタ5に嵌合されるプラグ本体10を直接押圧することが好ましい。プラグ本体10を直接押圧したほうが、抜去方向及び抜去方向とは反対方向の嵌合方向に移動可能にプラグ本体10に支持されているスライダ11を押圧するよりも操作感が高まる。
図7A〜図7Cは、治具12を用いてアダプタ5とプラグ2との嵌合が解除される際のプラグ2の各部の動作を示す。
図7Aに示すように、プラグ本体10のプラグフレーム21がアダプタ5に嵌合している。ラッチ25の前端部27もアダプタ5に収容されており、前端部27に設けられている係止突起28がアダプタ5の係止部6によって係止されている。そして、治具12の差込片53がスライダ11のスロット50に差し込まれている。アダプタ5とプラグフレーム21との嵌合が治具12を用いて解除される場合には、差込片53の第2面53bがプラグ本体10の抜去方向と平行に配置される。なお、第2面53bが抜去方向に対して僅かに(例えば−5°〜+5°)傾いていても、第2面53bと抜去方向とは平行であるものと見做す。
図7Bに示すように、差込片53の第2面53bがプラグ本体10の抜去方向と平行に配置されている状態で、治具12の操作部54がプラグ本体10の抜去方向に引かれると、差込片53の係止突起57がスライダ11の係止部51によって係止され、係止突起57を係止したスライダ11もまた抜去方向に引かれる。抜去方向に引かれたスライダ11は、アダプタ5に固定されているプラグ本体10に対して抜去方向に移動し、スライダ11の押下部33がラッチ25を押し下げる。押し下げられたラッチ25の前端部27はプラグフレーム21の外面21aに向けて変位し、前端部27の変位に伴い、アダプタ5の係止部6と前端部27に設けられている係止突起28との係合が解除され、アダプタ5とプラグフレーム21との嵌合が解除可能となる。
図7Cに示すように、治具12が引き続き抜去方向に引かれると、スライダ11が可動域の抜去方向の一端に達し、以後、スライダ11と一体にプラグ本体10も抜去方向に引かれ、アダプタ5とプラグフレーム21との嵌合が解除され、プラグフレーム21がアダプタ5から抜去される。
図8A〜図8Cは、治具12が取り外される際のプラグ2の各部の動作を示す。
図8Aに示すように、治具12の差込片53がスライダ11のスロット50に差し込まれている。治具12がスライダ11から取り外される場合には、治具12の操作部54が持ち上げられ、差込片53のテーパ部55の傾斜面55aがプラグ本体10の抜去方向と平行に配置される。なお、傾斜面55aが抜去方向に対して僅かに(例えば−5°〜+5°)傾いていても、傾斜面55aと抜去方向とは平行であるものと見做す。
図8B及び図8Cに示すように、テーパ部55の傾斜面55aがプラグ本体10の抜去方向と平行に配置されている状態で、治具12の操作部54がプラグ本体10の抜去方向に引かれると、差込片53の係止突起57はスライダ11の係止部51による係止から解放され、治具12がスライダ11から取り外される。
なお、図8A〜図8Cに示した例では、プラグ本体10がアダプタ5に嵌合されているが、プラグ本体10がアダプタ5から抜去されている場合も、プラグ2の各部の動作は同じである。
図9は及び図10は、治具12の差込片53の係止突起57とスライダ11の係止部51との係合関係を詳細に示し、図9は、差込片53の第2面53bが抜去方向と平行に配置されている場合の係合関係を示し、図10は、差込片53のテーパ部55の傾斜面55aが抜去方向と平行に配置されている場合の係合関係を示す。
図9に示すとおり、差込片53の第2面53bがプラグ本体10の抜去方向と平行に配置されている場合に、係止突起57の後面57bは第2面53bに対して略垂直であるから、後面57bと係止部51の内壁62とは抜去方向に正対している。この場合に、治具12がプラグ本体10の抜去方向に引かれると、図7B〜図7Cに示したとおり、係止突起57が内壁62によって係止され、係止突起57を係止したスライダ11が治具12と一体に抜去方向に引かれる。
一方、図10に示すとおり、差込片53のテーパ部55の傾斜面55aが抜去方向と平行に配置されている場合に、係止突起57の後面57bは、係止部51の内壁62と反対側に倒れており、後面57bと内壁62とが抜去方向に正対している場合に比べて両者の係合力が弱まる。この場合に、治具12がプラグ本体10の抜去方向に引かれると、図8B〜図8Cに示したとおり、係止部51が係止突起57を容易に乗り越え、係止突起57は係止部51による係止から容易に解放される。これにより、治具12がスライダ11から容易に取り外される。
差込片53の全体がテーパ部55であってもよいが、本例では、差込片53は、テーパ部55の操作部54側に隣設されている基部56を有しており、基部56は、上記のとおり、厚みが略一定であり、差込片53の第1面53a側に、第2面53bに対して平行な面56aをもつ。差込片53の第2面53bがプラグ本体10の抜去方向と平行に配置されている場合に、スロット50の上部壁60と下部壁63との間に挟まれる基部56が面56aにて下部壁63と面接触し、差込片53が安定に支持される。これにより、第2面53bがプラグ本体10の抜去方向と平行に配置された状態に差込片53をスロット50の内部で安定に保持でき、治具12が不意にスライダ11から外れてしまうことを抑制できる。
さらに本例では、係止突起57の後面57bが基部56上に配置されている。差込片53の第2面53bがプラグ本体10の抜去方向と平行に配置されている状態で、後面57bの下方で差込片53とスロット50の下部壁63との間に隙間があかず、後面57bと内壁62との係合によって後面57bに力が作用しても、後面57bが内壁62と反対側に倒れる差込片53の傾きが抑制される。これにより、第2面53bがプラグ本体10の抜去方向と平行に配置された状態に差込片53をスロット50の内部で安定に保持でき、治具12が不意にスライダ11から外れてしまうことを一層抑制できる。
また、本例では、差込片53は押圧突起58を有し、この押圧突起58は、上記のとおり、差込片53がスロット50に差し込まれている状態で、係止部51に接し、又は係止部51との間に僅かな隙間をあけて係止部51の下方に配置されている。図10に示すように、差込片53のテーパ部55の傾斜面55aが抜去方向と平行に配置された際に、係止部51は、弾性的に撓みながら、押圧突起58によって押し上げられる。係止部51が押し上げられることにより、係止突起57の後面57bと内壁62との係合代OL2は、差込片53の第2面53bがプラグ本体10の抜去方向と平行に配置されている場合の係合代OL1よりも小さくなる。これにより、後面57bと内壁62との係合力が一層弱まり、治具12をスライダ11から容易に取り外すことができる。
好ましくは、図5Bに示したとおり、差込片53の幅方向における押圧突起58の長さW2は、係止突起57の長さW1より大きく、押圧突起58は係止突起57よりも差込片53の幅方向両側に延在する。これにより、係止突起57の後面57bと内壁62との係合範囲の全範囲に亘って係止部51を押し上げることができ、後面57bと内壁62との係合力をさらに弱めて、治具12をスライダ11から容易に取り外すことができる。
なお、スロット50の上部壁60に凹部が形成されることによって係止部51の内壁62が形成されてもよいが、好ましくは、本例のように、貫通孔61が形成されることによって内壁62が形成される。貫通孔61によって、係止部51と、係止部51を除いた上部壁60の他の部位との相互の拘束が弱められ、係止部51が弾性的に撓み易くなり、治具12をスライダ11から容易に取り外すことができる。
また、本例では、差込片53の幅方向における係止突起57の両側の側面57c,57dは、互いの間隔が係止突起57の頂部に向かうに従い小さくなる傾斜面とされている。この場合、図11に示すように、治具12がスライダ11から取り外される際に、治具12の操作部54が差込片53の幅方向に振られてもよい。操作部54が振られることによって係止突起57の一方の側面57c(又は側面57d)の下部が内壁62の下方に進入し、係止部51は、側面57cにすくい上げられ、係止突起57を容易に乗り越える。これにより、治具12をスライダ11から一層容易に取り外すことができる。
図12A〜図12Cは、プラグ2の変形例を示す。
図12A〜図12Cに示す例では、治具12の係止突起57が、差込片53の幅方向両側の側面53c,53dに設けられており、スライダ11の係止部51が、スロット50を囲む四方の壁のうち、スロット50に差し込まれた差込片53の側面53c,53dと対向する側壁部に設けられている。また、係止突起57の後面57bは差込片53のテーパ部55上に配置されている。
図12Bに示すとおり、差込片53の第2面53bがプラグ本体10の抜去方向と平行に配置されている場合に、係止突起57の後面57bは第2面53bに対して略垂直であり、後面57bと係止部51の内壁62とは抜去方向に正対している。この場合に、治具12がプラグ本体10の抜去方向に引かれると、係止突起57が内壁62によって係止され、係止突起57を係止したスライダ11が治具12と一体に抜去方向に引かれる。
一方、図12Cに示すとおり、差込片53のテーパ部55の傾斜面55aが抜去方向と平行に配置されている場合に、係止突起57の後面57bは、係止部51の内壁62と反対側に倒れており、後面57bと内壁62とが抜去方向に正対している場合に比べて両者の係合力が弱まる。この場合に、治具12がプラグ本体10の抜去方向に引かれると、係止部51が係止突起57を容易に乗り越え、係止突起57は係止部51による係止から容易に解放される。これにより、治具12がスライダ11から容易に取り外される。
また、本例では、係止突起57の後面57bがテーパ部55上に配置されており、差込片53のテーパ部55の傾斜面55aが抜去方向と平行に配置された際に、係止突起57が下方に変位する。係止突起57が下方に変位することにより、係止突起57の後面57bと内壁62との係合代OL2は、差込片53の第2面53bがプラグ本体10の抜去方向と平行に配置されている場合の係合代OL1よりも小さくなる。これにより、後面57bと内壁62との係合力が一層弱まり、治具12をスライダ11から容易に取り外すことができる。
ここまで、光ファイバケーブル1とその端末部に取り付けられているプラグ2を例にして実施形態を説明したが、上記実施形態は一例であって、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で変更して実施できることは言うまでもない。例えばケーブルは、心線に導体が用いられる電気ケーブル(例えばLAN(Local Area Network)ケーブル等)であってもよい。また、ケーブルには、幹線から複数の分岐線が延びる分岐ケーブルも含まれ、分岐ケーブルである場合に、プラグが取り付けられるケーブルの端末部には、幹線の端末部及び/又は各分岐線の端末部が含まれる。
1 光ファイバケーブル
2 プラグ
5 アダプタ
10 プラグ本体
11 スライダ
12 治具
50 スロット
51 係止部
52 受圧部
53 差込片
53a 第1面
53b 第2面
53c 側面
53d 側面
54 操作部
55 テーパ部
55a 傾斜面
56 基部
57 係止突起
57b 後面(係合面)
57c 側面
57d 側面
58 押圧突起
59 押圧部

Claims (9)

  1. アダプタに嵌合されるプラグ本体と、前記プラグ本体が前記アダプタから抜去される抜去方向に移動可能に前記プラグ本体に支持されているスライダと、を備え、前記スライダが前記抜去方向に移動することにより、前記アダプタと前記プラグ本体との嵌合が解除され且つ前記プラグ本体が前記アダプタから抜去されるプラグに用いられる治具であって、
    前記スライダに設けられているスロットに対して前記抜去方向とは反対方向に差し込まれる差込片と、
    前記差込片と一体に設けられており、前記スロットに差し込まれた前記差込片から前記抜去方向に延在する操作部と、
    を備え、
    前記差込片は、
    前記差込片の厚み方向両側の面のうち一方の第1面側が他方の第2面に対して傾斜した傾斜面とされていることにより、厚みが前記差込片の先端に向けて次第に小さくなっているテーパ部と、
    前記差込片の外周面のうち前記第1面を除く面に設けられている係止突起と、
    を有し、
    前記スロットに差し込まれた前記差込片の前記第2面が前記抜去方向と平行に配置されている状態で前記操作部が前記抜去方向に引かれた場合に、前記係止突起が前記スライダの係止部によって係止され、前記スライダを前記差込片と一体に前記抜去方向に移動させ、
    前記スロットに差し込まれた前記差込片の前記傾斜面が前記抜去方向と平行に配置されている状態で前記操作部が前記抜去方向に引かれた場合に、前記係止突起が前記係止部による係止から解放され、前記スライダから取り外される、
    プラグ用治具。
  2. 請求項1記載のプラグ用治具であって、
    前記差込片は、前記テーパ部よりも前記差込片の前記操作部側に設けられており厚みが一定な基部を有するプラグ用治具。
  3. 請求項2記載のプラグ用治具であって、
    前記係止突起には前記係止部との係合面があり、該係合面は、前記基部上に配置されているプラグ用治具。
  4. 請求項1から3のいずれか一項記載のプラグ用治具であって、
    前記係止突起は、前記差込片の前記第2面に設けられているプラグ用治具。
  5. 請求項4記載のプラグ用治具であって、
    前記差込片は、前記係止突起よりも前記差込片の前記操作部側で前記第2面に設けられている押圧突起をさらに有し、
    前記押圧突起は、前記スロットに差し込まれた前記差込片の前記傾斜面が前記抜去方向と平行に配置されることにより、前記係止部を押し上げるプラグ用治具。
  6. 請求項4又は5記載のプラグ用治具であって、
    前記差込片の幅方向における前記係止突起の両側の側面は、互いの間隔が前記係止突起の頂部に向けて次第に小さくなる傾斜面とされているプラグ用治具。
  7. 請求項1から6のいずれか一項記載のプラグ用治具であって、
    前記差込片は、前記プラグ本体が前記アダプタに嵌合される嵌合方向に前記プラグ本体又は前記スライダを押圧する押圧部をさらに有するプラグ用治具。
  8. アダプタに係止されるプラグ本体と、前記プラグ本体が前記アダプタから抜去される抜去方向に移動可能に前記プラグ本体に支持されているスライダと、を備え、前記スライダが前記抜去方向に移動することにより、前記アダプタと前記プラグ本体との嵌合が解除され且つ前記プラグ本体が前記アダプタから抜去されるプラグであって、
    前記スライダに着脱可能に取り付けられる治具をさらに備え、
    前記治具は、
    前記スライダに設けられているスロットに対して前記抜去方向とは反対方向に差し込まれる差込片と、
    前記差込片と一体に設けられており、前記スロットに差し込まれた前記差込片から前記抜去方向に延在する操作部と、
    を含み、
    前記差込片は、
    前記差込片の厚み方向両側の面のうち一方の第1面側が他方の第2面に対して傾斜した傾斜面とされていることにより、厚みが前記差込片の先端に向けて次第に小さくなっているテーパ部と、
    前記差込片の外周面のうち前記第1面を除く面に設けられている係止突起と、
    を有し、
    前記スロットに差し込まれた前記差込片の前記第2面が前記抜去方向と平行に配置されている状態で前記操作部が前記抜去方向に引かれた場合に、前記係止突起が前記スライダの係止部によって係止され、前記スライダが前記治具と一体に前記抜去方向に移動され、
    前記スロットに差し込まれた前記差込片の前記傾斜面が前記抜去方向と平行に配置されている状態で前記操作部が前記抜去方向に引かれた場合に、前記係止突起が前記係止部による係止から解放され、前記治具が前記スライダから取り外される、
    プラグ。
  9. 請求項8記載のプラグが端末部に取り付けられているプラグ付きケーブル。
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