JP2020191396A - 端子カバーの着脱構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】端子カバーを簡単に取付けることが可能な構成を採りながら、治具を使用しなければ取外すことができない端子カバーの着脱構造を提供する。【解決手段】機器のケース4の外面に露出しかつ複数の端子が設けられた端子台5の全体を覆う端子カバー1の着脱構造である。ケース4の上面4bと下面4c(側面)には、それぞれ係合孔と係合溝8とが形成される。端子カバー1は、端子6と対向する基板13と一対の側板14とを備える。一対の側板14は、係合孔に係合する係合突起と、係合溝8に係入する突片22と、ロック解除部23とを備える。ロック解除部23は、突片22の係合溝8への係入状態を解除するための治具を受け入れて係入を解除するように操作される。【選択図】 図6
Description
本発明は、端子カバーを端子台に着脱可能に取付ける端子カバーの着脱構造に関する。
端子が外面に露出する端子台においては、例えば特許文献1に記載されているように、端子に作業者の指が触れることを防ぐために端子台に端子カバーが取付けられている。特許文献1に開示された端子カバーは、係合爪を端子台に係合させることにより端子台に取付けられている。
特許文献1に開示されているように、作業者が手で端子カバーを外すことが可能であると、端子に接続されたケーブルによって端子カバーが強く押されたり、端子カバーに作業者が不必要に接触したときに不必要に端子カバーが外れてしまうおそれがある。このような不具合は、端子カバーを端子台にねじ止めすることによって解消することができる。しかし、この構成を採ると、端子カバーを簡単に取付けることができなくなってしまう。
本発明の目的は、端子カバーを簡単に取付けることが可能な構成を採りながら、治具を使用しなければ取外すことができない端子カバーの着脱構造を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明に係る端子カバーの着脱構造は、機器のケースの外面に露出しかつ複数の端子が並設された端子台の全体を覆う端子カバーの着脱構造であって、前記ケースの前記外面とは異なる互いに対向する2つの側面には、それぞれ係合孔と係合溝とが形成され、前記端子カバーは、前記複数の端子と対向する基板と、前記ケースの前記2つの側面に被せることが可能なように前記基板の両端から前記基板に対して垂直に延伸する一対の側板とを備え、前記一対の側板は、前記係合孔に係合する係合突起と、前記係合溝に係入する突片と、前記突片の前記係合溝への係入状態を解除するための治具を受け入れて前記係入を解除するように操作されるロック解除部とを備えているものである。
本発明は、前記端子カバーの着脱構造において、前記ロック解除部は、前記治具が挿入される治具挿入孔と、前記治具挿入孔に挿入された治具の先端に押圧されて撓むことで前記突片の前記係合溝への係入を解除する板ばね部とによって構成されていてもよい。
本発明は、前記端子カバーの着脱構造において、前記係合孔は、前記2つの側面の各々の複数の位置に対をなすようにそれぞれ設けられ、前記係合溝は、前記対をなす複数の係合孔どうしの中間位置に設けられていてもよい。
本発明は、前記端子カバーの着脱構造において、前記係合突起は、前記基板から離間する方向に延びて前記係合孔のケース内側の開口縁に係合する係合爪を有し、前記ロック解除部は、前記基板側から前記治具を受け入れる構造であってもよい。
本発明によれば、端子カバーの係合突起がケースの係合孔に係合し、端子カバーの突片がケースの係合溝に係入することにより端子カバーがケースに取付けられる。このため、端子カバーを簡単にケースに取付けることができる。端子カバーをケースから取外すためには、ロック解除部に治具を挿入して突片の係合溝への係入状態を解除して行う。したがって、端子カバーを簡単に取付けることが可能な構成を採りながら、治具を使用しなければ取外すことができない端子カバーの着脱構造を提供することができる。
以下、本発明に係る端子カバーの着脱構造の一実施の形態を図1〜図10を参照して詳細に説明する。
図1に示す端子カバー1は、本発明に係る着脱構造2によって機器3のケース4に着脱可能に取り付けられている。機器3は、例えばパネル計器等の電子機器である。ケース4は、箱状に形成されている。以下において端子カバー1およびケース4の各部を説明するうえで方向を示すにあたっては、便宜上、図1において左上側を機器3の前側とし、図1において右下側を機器3の後側とし、図1において上側を機器3の上側とし、図1において下側を機器3の下側として行う。また、機器3を前方から見て右側を機器3の右側(図1においては左下側)とし、左側を機器3の左側(図1においては右上側)として以下の説明を行う。
図1に示す端子カバー1は、本発明に係る着脱構造2によって機器3のケース4に着脱可能に取り付けられている。機器3は、例えばパネル計器等の電子機器である。ケース4は、箱状に形成されている。以下において端子カバー1およびケース4の各部を説明するうえで方向を示すにあたっては、便宜上、図1において左上側を機器3の前側とし、図1において右下側を機器3の後側とし、図1において上側を機器3の上側とし、図1において下側を機器3の下側として行う。また、機器3を前方から見て右側を機器3の右側(図1においては左下側)とし、左側を機器3の左側(図1においては右上側)として以下の説明を行う。
ケース4の後端部には、図2に示すように、端子台5が一体的に設けられている。端子台5は、ケース4の外面4a(後面)に露出している。端子台5には、複数の端子6が並設されている。端子カバー1は、詳細は後述するが、端子台5の全体を覆うように形成されている。ケース4の上面4bと下面4c(図5および図6参照)、すなわちケース4の外面4aとは異なる互いに対向する2つの側面には、それぞれ係合孔7と係合溝8とが形成されている。
係合孔7は、上面4bと下面4cの各々の複数の位置(左右方向の両側の位置)に対をなすようにそれぞれ設けられている。係合孔7は、図5に示すように、ケース4の上面4bを有する上壁11と、ケース4の下面4cを有する下壁12とに、これらを貫通するように形成されている。上壁11の係合孔7と、下壁12の係合孔7とは、ケース4の前後方向および左右方向において同一位置に形成されている。なお、図示してはいないが、ケース4の上壁11と下壁12とには、それぞれ複数の通気口が形成されている。係合孔7は、これらの通気口を利用して構成することができる。
係合溝8は、対をなす2つの係合孔7どうしの中間位置に設けられている。この実施の形態においては、上壁11と下壁12とにそれぞれ二つの係合溝8が左右方向に並ぶように設けられている。上壁11の2つの係合溝8と、下壁12の2つの係合溝8とは、前後方向および左右方向において同一位置に形成されている。
端子カバー1は、図2および図3に示すように、複数の端子6と対向する基板13と、この基板13の上下方向の両端に接続された一対の側板14,14とを備えている。基板13の裏面には、複数の補強のリブ15が設けられている。これらのリブ15は、図6に示すように、ケース4に端子カバー1が取付けられた状態でケース4の後端(端子台5の後端)と基板13との間が広く開放されるように形成されている。図6は、端子台5の端子6を省略して描いてある。
一対の側板14,14は、ケース4の上面4bと下面4cに被せることが可能なように、基板13の両端から前方に向けて基板13に対して垂直に延伸されている。これらの側板14は、上下方向に対称となるように形成されている。一対の側板14,14には、図5に示すようにケース4の係合孔7に係合する係合突起21と、図6に示すようにケース4の係合溝8に係入する突片22と、突片22の近傍に位置するロック解除部23とを備えている。また、この実施の形態による側板14の前部であって左右方向の両側には、図4に示すように、ケース4の図示していない通気口に連通する複数の通気口24が形成されている。側板14の後部であって左右方向の両側には、作業者(図示せず)が把持する際に滑り止めとして機能する複数の溝25が形成されている。
係合突起21は、図5および図7に示すように、側板14から端子カバー1の内側に向けて延びる基部21aと、この基部21aの先端に設けられた係合爪21bとによって構成されている。基部21aの後面26は、側板14から端子カバー1の内側に向かうにしたがって次第に前側に位置するように傾斜している。このため、図5に示す係合状態から側板14が後方(図5においては右方)に移動することにより、基部21aの傾斜した後面26が係合孔7の後側の孔壁に沿って滑り、側板14の前端がケース4から離れるように側板14が撓む。このように側板14が撓む状態で端子カバー1が後方に引かれることによって、端子カバー1がケース4から外れる。
係合爪21bは、基部21aの先端から前方、すなわち基板13から離間する方向に延び、係合孔7のケース内側の開口縁に係合するように形成されている。係合爪21bがこのように係合孔7に係合している状態においては、端子カバー1がケース4に対して前方(図5においては左方)と左右方向へ移動することはできない。
突片22は、図6および図8に示すように、断面三角形状に形成され、側板14から端子カバー1の内側に向けて突出している。突片22の前側の面22a(図6参照)は、側板14から端子カバー1の内側に向かうにしたがって次第に後側に位置するように傾斜している。突片22の後側の面22bは、側板14に対して垂直になるように形成されている。このため、図6に示すように突片22が係合溝8に係入している状態においては、端子カバー1がケース4に対して左右方向と前後方向へ移動することはできない。上述した係合突起21が係合孔7に係合するとともに、突片22が係合溝8に係入することによって、端子カバー1がケース4に対して前後方向と左右方向とに移動することができないように取付けられる。
ロック解除部23は、突片22が係合溝8に係入している状態を解除する際に作業者によって操作される部分で、ロック解除用の治具31(図9および図10参照)を受け入れることができるように構成されている。この実施の形態によるロック解除部23は、図8に示すように、前後方向に延びる坂となるように形成された溝32を含む治具挿入孔33と、この治具挿入孔33の前方に位置する板ばね部34とによって構成されている。溝32は、前側に向かうにしたがって次第に端子カバー1の内側に向かうように傾斜している。ロック解除用の治具31は、例えばマイナスドライバーを用いることができる。
板ばね部34は、図4に示すように、側板14に形成されたスリット35によって3方向から囲まれ、片持ち梁状に形成されている。スリット35は、前方に向けて開放されるコ字状に形成されている。このため、板ばね部34は、その前端部のみが側板14の他の部分に接続され、後端が側板14の厚み方向に変位するように弾性変形可能である。この板ばね部34の前端部であって端子カバー1の内側となる部分に、図3に示すように上述した突片22が設けられている。板ばね部34の後端部であって端子カバー1の内側となる部分には、治具挿入孔33に挿入された治具31の先端と接触する突部36が設けられている。板ばね部34は、治具31の先端に押圧されることによって、後端がケース4から離間する方向に撓む。以下においては、板ばね部34の後端がケース4から離間する方向を単に「係入解除方向」という。
突部36の左右方向の両側には、図3に示すように、治具31の挿入方向を規定するために一対のガイド37が設けられている。これらのガイド37は、突片22から後方に向けて延びており、板ばね部34の後端部の変位を突片22に伝達する機能も有している。突片22は、板ばね部34の後端が係入解除方向に変位することによって、図10に示すように係合溝8の外に出る。このため、板ばね部34は、治具挿入孔33に挿入された治具31の先端に押圧されて撓むことで突片22の係合溝8への係入を解除する。
この実施の形態によるスリット35の周囲には、図3および図8に示すように突条38が形成されている。また、板ばね部34の端子カバー外側となる部分には、突起39が形成されている。これらの突条38と突起39は、スリット35に作業者の指の爪など、何らかの挿入物が挿入されて板ばね部34が係入解除方向へ引き出されることを防ぐものである。
このように構成された端子カバー1をケース4(端子台5)に取付けるためには、図2に示すように端子カバー1をケース4の後方から接近させ、一対の側板14を間隔が拡がるように撓ませてケース4の上面4bと下面4cとに重ねる。そして、係合突起21を係合孔7に係合させるとともに、突片22を係合溝8に係入させることにより、端子カバー1がケース4に取付けられる。このため、治具31を使用することなく端子カバー1を簡単にケース4に取付けることができる。
端子カバー1をケース4から取外すためには、先ず、図9に示すように、端子カバー1の溝32に治具31を沿わせながら前進させ、治具31の先端を治具挿入孔33に後側(基板13側)から挿入する。そして、治具31を更に前進させ、治具31の先端部で板ばね部34の後端部の突部36をケース4とは反対側に向けて押す。このように板ばね部34の後端部が治具31によって押されることにより、図10に示すように、突片22が係合溝8の外に出る。
突片22が係合溝8の外に出ている状態で端子カバー1を後方に引くことにより、係合突起21も係合孔7の外に出るようになり、端子カバー1をケース4(端子台5)から後方に外すことができる。
したがって、この実施の形態によれば、端子カバー1を簡単に取付けることが可能な構成を採りながら、治具31を使用しなければ取外すことができない端子カバーの着脱構造を提供することができる。
したがって、この実施の形態によれば、端子カバー1を簡単に取付けることが可能な構成を採りながら、治具31を使用しなければ取外すことができない端子カバーの着脱構造を提供することができる。
この実施の形態によるロック解除部23は、治具31を挿入する治具挿入孔33と、治具挿入孔33に挿入された治具31の先端に押圧されて撓むことで突片22の係合溝8への係入を解除する板ばね部34とによって構成されている。このため、端子カバー1を用いてロック解除部23を構成することができる。したがって、端子カバー1とは別の部品を使用してロック解除部23を構成する場合と較べると、端子カバーの着脱構造を容易に実現することができる。
この実施の形態による係合孔7は、ケース4の上面4bと下面4c(2つの側面)の各々の複数の位置に対をなすようにそれぞれ設けられている。係合溝8は、対をなす複数の係合孔7どうしの中間位置に設けられている。このため、ケース4に端子カバー1を強固に取付けることができるから、端子カバー1の取付状態を維持するうえで信頼性が高い端子カバーの着脱構造が実現される。
この実施の形態による係合突起21は、基板13から離間する方向に延びて係合孔7のケース内側の開口縁に係合する係合爪21bを有している。ロック解除部23は、基板13側から治具31を受け入れる構造である。このため、治具31をケース4の前方に向けて押しながら端子カバー1を後方に引いてケース4から取外すことができる。したがって、端子カバー1をケース4から取外す作業を容易に行うことができる。
1…端子カバー、2…着脱構造、3…機器、4…ケース、4b…上面(側面)、4c…下面(側面)、5…端子台、6…端子、7…係合孔、8…係合溝、13…基板、14…側板、21…係合突起、21b…係合爪、22…突片、23…ロック解除部、31…治具、33…治具挿入孔、34…板ばね部。
Claims (4)
- 機器のケースの外面に露出しかつ複数の端子が並設された端子台の全体を覆う端子カバーの着脱構造であって、
前記ケースの前記外面とは異なる互いに対向する2つの側面には、それぞれ係合孔と係合溝とが形成され、
前記端子カバーは、
前記複数の端子と対向する基板と、
前記ケースの前記2つの側面に被せることが可能なように前記基板の両端から前記基板に対して垂直に延伸する一対の側板とを備え、
前記一対の側板は、
前記係合孔に係合する係合突起と、
前記係合溝に係入する突片と、
前記突片の前記係合溝への係入状態を解除するための治具を受け入れて前記係入を解除するように操作されるロック解除部とを備えていることを特徴とする端子カバーの着脱構造。 - 請求項1記載の端子カバーの着脱構造において、
前記ロック解除部は、
前記治具が挿入される治具挿入孔と、
前記治具挿入孔に挿入された治具の先端に押圧されて撓むことで前記突片の前記係合溝への係入を解除する板ばね部とによって構成されていることを特徴とする端子カバーの着脱構造。 - 請求項1または請求項2記載の端子カバーの着脱構造において、
前記係合孔は、前記2つの側面の各々の複数の位置に対をなすようにそれぞれ設けられ、
前記係合溝は、前記対をなす複数の係合孔どうしの中間位置に設けられていることを特徴とする端子カバーの着脱構造。 - 請求項1〜請求項3のいずれか一つに記載の端子カバーの着脱構造において、
前記係合突起は、前記基板から離間する方向に延びて前記係合孔のケース内側の開口縁に係合する係合爪を有し、
前記ロック解除部は、前記基板側から前記治具を受け入れる構造であることを特徴とする端子カバーの着脱構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019096600A JP2020191396A (ja) | 2019-05-23 | 2019-05-23 | 端子カバーの着脱構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2020191396A true JP2020191396A (ja) | 2020-11-26 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022131173A (ja) * | 2021-02-26 | 2022-09-07 | 株式会社安川電機 | 制御装置 |
-
2019
- 2019-05-23 JP JP2019096600A patent/JP2020191396A/ja active Pending
Cited By (2)
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JP2022131173A (ja) * | 2021-02-26 | 2022-09-07 | 株式会社安川電機 | 制御装置 |
JP7196942B2 (ja) | 2021-02-26 | 2022-12-27 | 株式会社安川電機 | 制御装置 |
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