JP2019007250A - 排水部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストを抑え、作業性に優れた簡単な構造で、優れたサイフォン性能を発揮することができる。【解決手段】軒樋10の内側で、底面10aから上方に離間した位置に設置されるとともに、底面10aとの間に軒樋10内の雨水を落し口へ流入させる流入開口2Aを形成する蓋部材21を有し、蓋部材21は、鉛直方向から見て落し口部20の開口を塞ぐように配置され、鉛直方向に直交する面に対する蓋部材21の投影面積が落し口部20の開口の投影面積より大きく設定され、底面10aから上方に10〜50mmの高さHの位置に設けられた構成の排水部材を提供する。【選択図】図3

Description

本発明は、排水部材に関する。
従来、屋根の軒先から流れ落ちる雨水を軒樋で受け下方に排水する雨樋システムとして、家屋の屋根の軒先に取付けられた軒樋に呼び樋や竪樋を竪樋継手によって接続し、外壁に沿って垂下させて地中に埋設された排水管に接続しているのが一般的である。
一方、この種の雨樋システムには、住宅などの外観を損なうことなく単位時間当たりの排水量を増加させて、大雨時でも好適に雨水を排水管に排出できるようにすることが求められている。そこで、軒樋で処理できる水の流量を増やすには、軒樋自体の断面寸法を大きくしたり、呼び樋や竪樋の口径の拡大、本数の増加を図る必要がある。しかし、これらは、コストの上昇、見栄えの低下といった問題がある。
そこで、口径の拡大や本数を増やすことがなく排水処理量を増加させる雨樋装置として、例えば特許文献1に記載されているような竪樋及び呼び樋の開口面積を適正な寸法とすることで大雨のときにサイフォン作用により大量の雨水を極めて効率良く排水できるサイフォン式排水装置が知られている。特許文献1の排水装置は、軒樋の下面側でサイフォン管の上端部に渦流防止部材を取り付け、渦流による空気の吸い込みをなくすことで、サイフォン作用による排水の安定性を図る構成となっている。
特開2004−308399号公報
しかしながら、上述した特許文献1に示すような従来のサイフォン式排水装置では、サイフォン管の上端部に渦流防止部材(排水部材)を取り付ける構造となっているが、軒樋の底面近傍に手を差し込んで取り付けることとなり、作業性の点で課題があった。また、渦流防止部材を竪樋の管内面に沿わせた形状となるため、例えば軒樋から流入した異物が渦流防止部材で詰まったときに取り外し作業がし難く、作業にかかる手間と時間を要することから、その点で改善の余地があった。
また、竪樋の開口面積が20cm以下と小さいため、サイフォン作用を利用しても最大排水流量は十分ではなかった。
しかも、竪樋の口径毎に適合する排水部材を用意する必要があることから、経済性の点で課題があり、軒樋や竪樋の大きさに対応して現場で簡単に調整することで、好適なサイフォン性能をもたせることが求められていた。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、コストを抑え、作業性に優れた簡単な構造で、優れたサイフォン性能を発揮することができる排水部材を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明に係る排水部材は、軒樋と、該軒樋の底面側に開口を形成する落し口部に接続された竪樋と、を備えた雨樋に設けられる排水部材であって、前記軒樋の内側で、前記底面から上方に離間した位置に設置されるとともに、前記底面との間に前記軒樋内の雨水を落し口へ流入させる流入開口を形成する蓋部材を有し、前記蓋部材は、鉛直方向の上方から見て前記落し口部の開口を塞ぐように配置され、鉛直方向に直交する面に対する前記蓋部材の投影面積が前記落し口部の開口の投影面積より大きく設定され、前記底面から上方に10〜50mmの高さの位置に設けられていることを特徴としている。
本発明では、鉛直方向の上方から見て落し口部の開口を塞ぐとともに、軒樋の底面から上方に10〜50mmの高さとなるように蓋部材の位置を設定することで、大雨時に多量の雨水が流入開口から流入したときにも空気を吸い込むことなく竪樋が満水状態となって水封される。したがって、竪樋にサイフォン現象を発生させることができ、且つ落ち葉などの異物の詰まりを防ぐことができるため、優れたサイフォン性能が得られる。
つまり、蓋部材の軒樋の底面からの高さが10mmより小さい場合には落ち葉などの異物が流入開口部分で詰まり易くなるうえ、流入開口面積が小さくなることから、所望の排水流量を確保することができない。また、蓋部材の軒樋の底面からの高さが50mmを超える場合には、サイフォンの発生に必要な雨水の水位が上がりすぎてしまい、空気を吸い込みやすくなるためサイフォンが発生し難くなり、排水性能が低下する。そのため、上述したような蓋部材の高さを10〜50mmの範囲とすることが好適である。
また、本発明では、蓋部材の投影面積が落し口部の開口の投影面積より大きい蓋部材を軒樋の底面からの所定の高さの位置に設定するという構成となる。そのため、蓋部材を軒樋の上側から取り付ける作業となり、軒樋の下面側における作業を低減することができ、蓋部材の取り付け、取り外しにかかる手間や時間を低減することができる。しかも、軒樋の形状(底面幅)や落し口部の開口面積に応じて蓋部材の底面からの高さを変えることで、サイフォン性能を調整できるため、蓋部材のバリエーションを少なく抑えることができ、コストの低減を図ることができる。
また、本発明に係る排水部材は、前記蓋部材の蓋直径または最小幅寸法は、前記落し口部の開口外径より大きく、かつ該開口外径の245%以下であることが好ましい。
この場合には、蓋部材の下面側に形成される流入開口から流入される雨水の水流がより安定した状態となり、軒樋内の水位も安定し、確実にサイフォンを発生させることができることから、排水性能を高めることができる。とくに、蓋部材の蓋直径または最小幅寸法が落し口部の開口外径の245%を超えると、流入開口に流入しようとする雨水の多くが蓋部材に衝突して水位が上がってしまう現象が生じることになる。そのため、上述したような蓋部材の蓋直径または最小幅寸法が落し口部の開口外径より大きく、かつ開口外径の245%以下の範囲とすることが好適である。
また、本発明に係る排水部材は、前記蓋部材の高さは、前記底面から上方に30〜40mmの位置であることがより好ましい。
この場合には、蓋部材の高さを底面から上方に30〜40mmの位置の範囲とすることにより、蓋部材の下面側に形成される流入開口から流入される雨水の水流がより安定した状態となり、軒樋内の水位も安定し、確実にサイフォンを発生させることができることから、排水性能を高めることができる。
また、本発明に係る排水部材は、前記蓋部材の蓋直径または最小幅寸法は、前記落し口部の開口外径の150〜200%であることがより好ましい。
この場合には、蓋部材の蓋直径または最小幅寸法を落し口部の開口外径の150〜200%の範囲とすることにより、蓋部材の下面側に形成される流入開口から流入される雨水の水流がより安定した状態となり、軒樋内の水位も安定し、確実にサイフォンを発生させることができることから、排水性能を高めることができる。
また、本発明に係る排水部材は、板状に形成された前記蓋部材と、前記落し口部を有して前記竪樋に嵌合される装着筒と、前記蓋部材と前記装着筒とを接続し、鉛直方向の上方から見て前記落し口部の開口に重ならない位置で周方向に間隔をあけて配置された縦リブと、を備え、前記蓋部材と前記装着筒との間に前記流入開口が形成されていることが好ましい。
この場合には、蓋部材を縦リブを介して一体的に設けた装着筒を竪樋に対して嵌合することで、蓋部材を所定の位置に配置することができ、蓋部材の下面側で軒樋の底面との間に好適な大きさの流入開口が形成され、排水部材の取り付け作業を容易に行うことができる。しかも、本発明に係る排水部材では、雨水を落し口に流入させるための流入開口部分に縦リブが設けられているので、この縦リブに整流効果をもたせることが可能であり、雨水が空気を吸い込むことをより確実に抑制することができる。
また、本発明に係る排水部材は、前記蓋部材の下面には、平面視で蓋中心に向かうに従い漸次下方に延びる曲線部が形成された誘導ガイドが形成され、前記誘導ガイドは、前記流入開口から流入した雨水を前記曲線部に案内させて前記落し口へ向けて誘導するように設けられていることが好ましい。
この場合には、流入開口から流入した雨水が誘導ガイドの曲線部に案内されて落し口へ向けて誘導されることから、雨水が空気を吸い込むことをより確実に抑制することができる。
本発明の排水部材によれば、コストを抑え、作業性に優れた簡単な構造で、優れたサイフォン性能を発揮することができる。
本発明の実施の形態によるサイフォンドレン部材を備えた雨樋の概略構成を示す図である。 軒樋内にサイフォンドレン部材を取り付けた状態を斜め上方からみた斜視図である。 サイフォンドレン部材の構成を示す一部破断した斜視図である。 図2に示すA−A線矢視図である。 図4に示すサイフォンドレン部材を軒樋に取り付ける前の状態を示す図である。 図4に示す軒樋に設置されたサイフォンドレン部材を上方からみた平面図である。 (a)、(b)、(c)は、サイフォンドレン部材の蓋部材の位置におけるサイフォン性能を説明するための断面図である。 第1実施例による実験装置の側面図である。 第2実施例による実験結果を示すグラフである。 第1変形例によるじょうご内にサイフォンドレン部材を取り付けた状態を斜め上方からみた斜視図であって、図2に対応する図である。 図10に示すB−B線矢視図である。 図11に示すサイフォンドレン部材を軒樋に取り付ける前の状態を示す図である。 第2変形例による蓋部材の構成を斜め下方からみた一部破断した斜視図である。 第2変形例による蓋部材の構成を斜め上方からみた一部破断した斜視図である。 第2変形例による蓋部材を軒樋に取り付けた状態の側面図である。 図4に示す蓋部材を軒樋に取り付ける前の状態を示す図である。 第3変形例による蓋部材の構成を示す斜視図である。 図17に示す蓋部材を分解した斜視図である。 第4変形例による蓋部材を軒樋に取り付けた状態の側面図である。 第5変形例によるじょうごに蓋部材を配置した状態を示す断面図である。 第6変形例によるじょうごに蓋部材を配置した状態を示す断面図である。 第7変形例によるじょうごに蓋部材を配置した状態を示す断面図である。
以下、本発明による実施の形態の排水部材について、図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、本実施の形態によるサイフォンドレン部材2(排水部材)は、高排水機能を有するものであり、例えば工場やショッピングセンター等の大型施設の建物に取り付けられている雨樋1のうち軒先に配置される大型の軒樋10の内側に設けられている。
雨樋1は、図1に示すように、上記の軒樋10と、軒樋10の底面10aに形成される円形の貫通穴10bに呼び樋12を介して接続された竪樋11と、を有している。呼び樋12は、軒樋10に設けられたサイフォンドレン部材2から流下した雨水Wを水平に導水するもので、一端側が第1エルボ12Aによって竪樋継手13を介して軒樋10の下面10cに接続され、他端側が第2エルボ12Bによって竪樋11の上端に接続されるようになっている。このような雨樋1では、竪樋11が建物の外壁Pに沿って上下方向に配設され、その竪樋11の下端が地中に埋設された不図示の排水管に接続され、屋根の軒先から流下した雨水を軒樋10で受けて上側に溢流させて呼び樋12及び竪樋11を介して前記排水管側に排水する構成となっている。
ここで、図1及び図2において、紙面右側が建物側である。そして、雨樋1において、建物側を後方、後側といい、建物から離れる側を前方、前側という。
軒樋10は、硬質塩化ビニル樹脂やABS、AES等の合成樹脂の押出成形品であり、本体部が平坦な底壁14の前端から前壁15が立設され、かつ底壁14の後端から後壁16が立設された溝形断面に形成されている。そして、軒樋10は、不図示の鼻隠し板に取り付けられた雨樋吊具(図示省略)により吊設されて、屋根の軒先から流下した雨水を受けるようになっている。
なお、熱による伸縮防止のため、軒樋10は線膨張係数が2.0×10−5/℃以下であることが好ましく、軒樋10の厚さ方向の中心に延伸したPET樹脂製シートや鉄製のシートなど低伸縮性シートを内挿したり、軒樋10を構成する合成樹脂自体にワラストナイトや炭素繊維などの低伸縮性の添加物を配合することで線膨張係数を小さくすることができる。なお、合成樹脂に限るものではなく、金属の押出成形品であっても良い。
図2に示すサイフォンドレン部材2は、大雨時に軒樋10内に流入した雨水W(図1参照)の排水能力を向上させるための高排水機能を有する排水部材である。図3乃至図5に示すように、サイフォンドレン部材2は、板状に形成された蓋部材21と、落し口部20を有して竪樋11(正確には竪樋11上の呼び樋12)に嵌合される装着筒22と、蓋部材21と装着筒22とを接続し、上面視で落し口部20に重ならない位置で周方向に間隔をあけて配置された複数の縦リブ23と、を備えている。
本実施の形態において、サイフォンドレン部材2は硬質塩化ビニル樹脂やポリカーボネート、ABS、AES等の合成樹脂の射出成型品である。なお、合成樹脂に限るものではなく、鋳型を用いた鋳鉄製であっても良い。
ここで本実施の形態では、蓋部材21は円盤状に形成され、装着筒22は筒状に形成されていて、これらの各中心軸は共通軸上に配置され、鉛直方向に一致している。以下、この共通軸をドレン軸Oといい、ドレン軸O方向に沿うサイフォンドレン部材2の装着筒22側を下側といい、蓋部材21側を上側という。そして、サイフォンドレン部材2をドレン軸O方向から見た平面視において、ドレン軸Oに直交する方向を径方向といい、ドレン軸O回りに周回する方向を周方向という。
装着筒22は、落し口部20を形成する筒部22Aと、筒部22Aの上端から径方向の外側に延びる板状の鍔部22Bと、を有している。ここで、落し口部20の開口外径R1は筒部22Aの内径に相当し、落し口部20の開口面積A1は筒部22Aの内径(落し口部20の開口外径R1)を直径とした面積に相当する。本実施の形態においては、開口面積A1は20cm以上300cm以下とされ、30cm以上190cm以下が好ましく、40cm以上100cm以下がより好ましい。
なお、本実施の形態では、サイフォンドレン部材2の中心軸に相当するドレン軸Oが鉛直方向に一致しているので、蓋部材21の蓋面積A2と落し口部20の開口面積A1は、それぞれ鉛直方向に直交する面に対する蓋部材21の投影面積、及び落し口部20の開口の投影面積に相当している。
装着筒22において、落し口部20に相当する筒部22Aと、鍔部22Bとが連設される内面側の接続部分22aは、テーパー面、或いは曲面に形成されたベルマウス形状をなしている。この内面側の接続部分22aが曲面である場合、ドレン軸Oと平行な方向の断面の曲率半径は5mm〜20mmであることが好ましい。
筒部22Aは、軒樋10の貫通穴10b(図5参照)に上方から貫通され、竪樋継手13の内側に挿入された状態で配置される。
なお、筒部22Aの外周面には、図示しない雄ねじが形成されていてもよい。この場合には、装着筒22を回転させることで竪樋継手13の内面に形成される雌ねじ(図示省略)に筒部22Aの雄ねじを螺合させて締め込むことで装着することができる。
鍔部22Bは、外周側の下面に全周にわたって薄肉に切り欠かれた段差部22bが形成されており、この段差部22bが軒樋10の底壁14(底面10a)上に係止される。本実施の形態では、鍔部22Bと蓋部材21の外径寸法が略同径となっている。
そして、蓋部材21の外周縁21aと鍔部22Bの外周縁22cとの間に形成される部分が、軒樋10に溜まった雨水Wが落し口部20の開口に流入する流入開口2Aとなる。
なお、流入開口2Aは、水平面に対して直交する方向について、蓋部材21の外周縁21aと軒樋10の底面10aとの間、または装着筒22の鍔部22Bとの間のことをいう。例えば、蓋部材21の外周縁21aが装着筒22の鍔部22Bの外周縁22cより大きい場合、流入開口2Aは蓋部材21の外周縁21aと軒樋10の底面10aとの間に形成される部分となり、蓋部材21の外周縁21aが装着筒22の鍔部22Bの外周縁22cより小さい場合、流入開口2Aは蓋部材21の外周縁21aと装着筒22の鍔部22Bの上面22dとの間に形成される部分となる。
この流入開口2Aの面積は、上述した落し口部20の開口面積A1よりも大きい面積となるよう、後述する蓋部材21の大きさや高さ、形状が調整される。本実施の形態では、流入開口2Aの面積は、円形の蓋部材21の円周、即ち外周縁21aの長さに、後述する蓋部材21の高さHとの積により求めることができる。
複数の縦リブ23は、図3に示すように、装着筒22の鍔部22Bの上面22dと、蓋部材21の下面21cの外周部とを連結している。すなわち、蓋部材21は、複数の縦リブ23、23、…によって下方から支持され、軒樋10の底面10aから所定高さHを確保した位置で保持されている。これら縦リブ23は、流入開口2Aに設けられ、平面視で径方向に対して交差し、かつ湾曲して形成されている。つまり縦リブ23は、流入開口2Aから落し口部20に流入される雨水Wを整流する機能を有している。
蓋部材21は、上述したように複数の縦リブ23、23、…に下方から支持された状態で装着筒22に支持されている。蓋部材21は、上述したように軒樋10の内側に配置され、落し口部20から上方に離間した位置に設置されるとともに、蓋部材21の下側となる軒樋10の底面10aに落し口部20へ雨水Wを流入させる流入開口2Aを形成している。
蓋部材21は、鉛直方向の上方から見て落し口部20の開口を塞ぐように配置されるとともに、図6に示す蓋面積A2が落し口部20の開口面積A1(図3参照)より大きく設定されている。
なお、本実施の形態では蓋部材21の中心と落し口部20の開口の中心が鉛直方向に一致しているが、軒樋10自体が傾いて蓋部材21と落し口部20が共に斜めになっている場合には、蓋面積A2が落し口部20の開口面積A1と同じ面積とすると、鉛直方向から見て落し口部20の開口を塞ぐことができず、蓋部材21と落し口部20の間に空気が入る隙間(渦流による空気芯)が生じることになる。そのため、蓋部材21は、鉛直方向に直交する面に対する蓋部材21の投影面積が落し口部20の開口の投影面積より大きく設定されていることが好ましい。
蓋部材21は、軒樋10の底面10aから上方に向けた高さHで10〜50mmの位置に設定されている。そして、蓋部材21は、蓋直径R2が落し口部20の開口外径R1より大きく、かつこの開口外径R1の245%以下に設定されていることが好ましい。これは、開口外径R1が75mmのときに、蓋直径R2が185mm以下(すなわち185mm/75mm≒245%)であれば軒樋10内に良好な水位を保つことができる。なお、蓋部材21の蓋直径R2が落し口部20の開口外径R1の245%を超えると、流入開口に流入しようとする雨水の多くが蓋部材に衝突して水位が上がってしまう現象が生じてしまう。
例えば、蓋部材21の蓋直径R2としては、例えば落し口部20の開口外径R1が75mmの場合に、75mmを超え185mm以下のものを採用することができる。
なお、蓋部材21が傾いているなどして高さが一定でなくても、高さHが10〜50mmの範囲内であれば良い。
さらに、蓋部材21の高さHが軒樋10の底面10aから上方に30〜40mmの位置に設定され、かつ蓋直径R2が落し口部20の開口外径R1の150〜200%に設定されていることがより好ましい。
蓋直径R2が落し口部20の開口外径R1の150%よりも小さい場合には、軒樋10内の水位が蓋部材21よりも低くなり、蓋部材21が流入する水に接しない虞がある。また、200%を超えると、流入開口から流入する水流が蓋部材21に衝突する割合が大きくなり、軒樋10内の水位が蓋部材21よりも高くなり過ぎてしまい、サイフォン性能を低下させる可能性がある。
そして、150%以上とすることで、軒樋10全体が前方や後方に傾いている場合であっても、確実に落し口部20の開口を塞ぐことができる。200%以下とすることで収まりが小さくなり、継手や支持具の大型化を防ぐことができる。
なお、サイフォン作用発生のためには流入開口2Aより軒樋10内の水位が高くなる必要があるため、蓋部材21の高さHは軒樋10内の最大水位よりも低い必要がある。安定的なサイフォン作用発生のため、蓋部材21の高さHは、軒樋10内の最大水位の0.1〜0.5倍の高さであることが好ましく、0.2〜0.45倍の高さであることがより好ましい。
なお、軒樋10内の最大水位は、軒樋の前壁15または後壁16のうち、底面14からの高さが低い方の高さのことをいう。また、蓋部材21が傾いているなどして高さが一定でない場合、蓋部材21の高さHのうち最大の高さが軒樋10内の最大水位の0.1〜0.5倍の高さとされていればよい。
また、上記のような位置に設定される蓋部材21を設けるための好適な落し口部20の開口外径R1は、50mm以上170mm以下が好ましい。すなわち、落し口部20の開口外径R1を下限の50mm以上とすることで、サイフォン発生部(サイフォンドレン部材2)で発生する大流量の排水をスムーズに排水することができる。そして、上限の170mm以下とすることで収まりが小さくなり、継手や支持具の大型化を防ぐことができる。
また、蓋部材21には、図3及び図6に示すように、上面21bから上方に突出し、周方向に間隔をあけて配置される把持リブ24が設けられている。この把持リブ24を掴むことで、サイフォンドレン部材2を締め込む際の回転操作を容易に行うことができる。把持リブ24は、円周方向に延びるリブ本体24Aと、リブ本体24Aの両端から外周側に向けて突出する延出部24Bと、からなる。周方向に隣り合う把持リブ24、24同士の間には、例えばサイフォンドレン部材2を竪樋継手13に装着するときに例えば棒状部材を係合させて、その棒状部材を回転させることで、締め込むことができる。また、把持リブ24、24同士の間に隙間が形成されているので、軒樋10内の落ち葉などのゴミが通過し易くなり、絡まってしまうことを防ぐことができる。
また、蓋部材21には、図3乃至図5に示すように、下面21cの平面視中央部においてドレン軸O(蓋中心)に向かうに従い漸次下方に延びる曲線を有する複数の誘導ガイド25がドレン軸Oから径方向に向けて放射状に延びて設けられている。誘導ガイド25は、軒樋10内の雨水Wを流入開口2Aから落し口(落し口部20の開口)へ誘導するためのものである。
次に、上述したサイフォンドレン部材2を有する雨樋1(軒樋10、竪樋11、及びサイフォンドレン部材2)を組み立てる手順について、具体的に説明する。
先ず、図5に示すように、軒樋10の底壁14のサイフォンドレン部材2を取り付ける位置に貫通穴10bを開ける。続いて、サイフォンドレン部材2を軒樋10内に進入させ、軒樋10の貫通穴10bから装着筒22の筒部22Aを挿入して下方に突出させ、装着筒22の鍔部22Bの段差部22bを軒樋10の底面10aの貫通穴10bの周縁にパッキン等を介在させて係止させて固定する。これにより、図4に示すように、サイフォンドレン部材2が軒樋10内の所定位置に配置され、蓋部材21も落し口部20に対して所定の高さHの位置で保持された状態で固定される。
続いて、軒樋10の貫通穴10bから下方に突出された筒部22Aに対して竪樋継手13を接続してから、図1に示すように、第1エルボ12A、及び第2エルボ12Bを使用して呼び樋12を取り付け、その後、呼び樋12の一端の第2エルボ12Bに竪樋11を接続する。竪樋11は、上述した地下に埋設される排水管までの距離に合わせて、適宜な本数で継手を使用して連結される。
このように組み立てられた雨樋1においては、屋根に降った雨が軒樋10に設けられたサイフォンドレン部材2に流入開口2Aから流入し、落し口部20を通って呼び樋12を流れて竪樋11に流下する。そして、呼び樋12から竪樋11に流れ込んだ雨水Wは、地中に埋設されている不図示の排水管に流下する。このとき、竪樋11のサイフォンドレン部材2の下流側は満水状態で水封されることから、竪樋11の中を満水状態にして流下することになり、落し口部20と呼び樋12及び竪樋11内でサイフォン現象をおこして、竪樋11から排水管側に勢いよく排水されることになる。
なお、本実施の形態の雨樋1の組み立て手順として、上述したように、先行してサイフォンドレン部材2を軒樋10の所定位置に固定してから、呼び樋12と竪樋11を設ける手順は一例であって、例えば先行して竪樋11と呼び樋12を組み立てた後に、呼び樋12に接続された竪樋継手13に対してサイフォンドレン部材2を装着する手順など他の手順で組み立てることも可能である。
次に、上述したサイフォンドレン部材2の作用について図面を用いて詳細に説明する。
本実施の形態では、図3に示すように、鉛直方向の上方から見て落し口部20の開口を塞ぐとともに、図7(a)に示すように、軒樋10の底面10aから上方に10〜50mmの高さとなるようにサイフォンドレン部材2の蓋部材21の位置を設定することで、大雨時に多量の雨水が流入開口から流入したときにも空気を吸い込むことなく竪樋11が満水状態となって水封される。したがって、竪樋11にサイフォン現象を発生させることができ、且つ落ち葉などの異物の詰まりを防ぐことができるため、優れたサイフォン性能が得られる。
つまり、蓋部材21の軒樋10の底面10aからの高さHが10mmより小さい場合には、図7(c)に示すように、落ち葉などの異物が流入開口2A部分で詰まり易くなるうえ、流入開口2Aの面積が小さくなることから、所望の排水流量を確保することができない。また、図7(b)に示すように、蓋部材21の軒樋10の底面10aからの高さHが50mmを超える場合には、サイフォンの発生に必要な雨水Wの水位が上がりすぎてしまい、空気を吸い込みやすくなるためサイフォンが発生し難くなり、排水性能が低下する。そのため、上述したような蓋部材21の高さを10〜50mmの範囲とすることが好適であり、30〜40mmの範囲とすることがより好適である。
ここで、蓋部材21の高さHと、落し口部20の口径(開口外径R1)の関係は、R1/H=1.0〜16.0が好適であり、より好ましくは1.3〜8.0であり、最も好ましくは1.5〜〜5.5である。このような範囲とすることで確実にサイフォンを発生させることができる。
また、本実施の形態では、図3に示すように、落し口部20の開口面積A1より大きい蓋面積A2(図6参照)を有する蓋部材21を軒樋10の底面10aからの所定の高さHの位置に設定するという構成となる。そのため、蓋部材21を軒樋10の上側から取り付ける作業となり、軒樋10の下面10c(図1参照)側における作業を低減することができ、蓋部材21の取り付け、取り外しにかかる手間や時間を低減することができる。
しかも、軒樋10の形状(底面幅)や落し口部20の開口面積A1に応じて蓋部材21の底面10aからの高さHを変えることで、サイフォン性能を調整できるため、蓋部材21のバリエーションを少なく抑えることができ、コストの低減を図ることができる。
また、本実施の形態のように蓋部材21の蓋直径R2において、落し口部20の開口外径R1より大きく、かつ開口外径R1の245%以下の範囲とすることで、蓋部材21の下面21c側に形成される流入開口2Aから流入される雨水Wの水流がより安定した状態となり、軒樋10内の水位も安定し、確実にサイフォンを発生させることができることから、排水性能を高めることができる。とくに、蓋部材21の蓋直径R2または最小幅寸法が落し口部20の開口外径R1の245%を超えると、流入開口2Aに流入しようとする雨水Wの多くが蓋部材21に衝突して水位が上がってしまう現象が生じることになる。そのため、上述したような蓋部材21の蓋直径R2が落し口部20の開口外径R1より大きく、かつ開口外径R1の245%以下の範囲とすることが好適である。
また、本実施の形態のサイフォンドレン部材2において、蓋部材21の高さHを底面10aから上方に30〜40mmの位置の範囲とすることにより、蓋部材21の下面21c側に形成される流入開口2Aから流入される雨水Wの水流がより安定した状態となり、軒樋10内の水位も安定し、確実にサイフォンを発生させることができることから、排水性能を高めることができる。
また、本実施の形態のサイフォンドレン部材2において、蓋部材21の蓋直径R2を落し口部20の開口外径R1の150〜200%の範囲とすることにより、蓋部材21の下面21c側に形成される流入開口2Aから流入される雨水Wの水流がより安定した状態となり、軒樋10内の水位も安定し、確実にサイフォンを発生させることができることから、排水性能を高めることができる。
また、本実施の形態のサイフォンドレン部材2では、蓋部材21を縦リブ23を介して一体的に設けた装着筒22を竪樋11上に設けられる竪樋継手13に対して嵌合することで、蓋部材21を所定の位置に配置することができる。そして、蓋部材21の下面21c側で軒樋10の底面10aとの間に好適な大きさの流入開口2Aが形成され、サイフォンドレン部材2の取り付け作業を容易に行うことができる。しかも、本実施の形態のサイフォンドレン部材2では、雨水Wを落し口に流入させるための流入開口2A部分に縦リブ23が設けられているので、この縦リブ23に整流効果をもたせることが可能であり、雨水Wが空気を吸い込むことをより確実に抑制することができる。
また、本実施の形態では、流入開口2Aから流入した雨水Wが誘導ガイド25の曲線部に案内されて落し口部20の開口へ向けて誘導されることから、雨水Wが空気を吸い込むことをより確実に抑制することができる。
このように本実施の形態では、コストを抑え、作業性に優れた簡単な構造で、優れたサイフォン性能を発揮することができる。
次に、上述した実施の形態による排水部材の効果を裏付けるために行った実施例について以下説明する。
(第1実施例)
第1実施例は、上述の実施の形態の蓋部材21に相当する蓋部材21を使用し、その蓋部材21における軒樋31の底面31aからの高さ、蓋部材21の直径を変化させてサイフォンを発生させた実験を行い、排水状態を確認した。
図8には、本第1実施例で使用した実験装置を示している。蓋部材30は、円盤状のものを使用し、軒樋31の耳部31bに固定される吊り具32から下方に向けて支持されたボルト部材33を使用して高さ変更可能に吊り支持させている。つまり、吊り具32によって吊り支持された蓋部材30は軒樋31の底面31aからの高さが変更可能であり、下記のような5段階の高さに変えて実験を行った。また、蓋部材30は、上述した実施の形態と同様に、下記8ケースの実験の全てで上面視において竪樋継手36の内側の落し口部34の開口を塞ぐように配置され、蓋部材30の蓋面積が落し口部34の開口面積(75mmに設定)より大きいものとした。なお、図8では、エルボ35の下流側に竪樋が接続される。
表1は、第1実施例における実験の条件と実験結果を示している。
Figure 2019007250
表1に示すように、実験は、軒樋31の底面幅(mm)と蓋部材30の蓋直径(mm)を変えた8ケース(ケース1〜8)を行った。具体的には、軒樋31として底面幅が120mm、150mm、200mmの3種類のものを使用し、底面幅120mmで蓋直径が80mm、95mmの2ケースとし、底面幅150mmで蓋直径が110mm、125mmの2ケースとし、底面幅200mmで蓋直径が140mm、155mm、170mm、180mmの4ケースとした。
そして、上記8ケースにおける実験では、蓋部材30の軒樋31の底面31aからの高さHを10mm、20mm、30mm、40mm、50mmの5段階で変えて、それぞれ軒樋31に流量6リットル/sec(降雨100mm/hに相当)の水を流し、落し口部34の開口中心から軒樋31の延長方向で150mmの位置で水位を測定するとともに、各実験においてサイフォン現象の状態を目視により確認した。
表1に示すように、実験の結果、ケース1〜8で蓋部材30の高さHを変えた全て(10〜50mmの高さの位置)において、サイフォン現象が生じていることを確認できた。つまり、このときの蓋部材30の蓋直径は、落し口部34の開口外径(75mm)より大きく、かつ185mm以下(開口外径の245%以下)の範囲となることが確認された。
表1において、点線で囲まれた範囲では、蓋部材30の高さと蓋直径のバランスが良いため水位が低く保たれることが確認できた。特に、太線で囲まれた範囲では、図7(a)に示すように、流入開口に流入する水流と蓋部材30の高さ、蓋直径のバランスが良いため水位が低く保たれ、良好なサイフォン現象となることが確認できた。
一方、蓋部材30の高さが大きく(本実験で40mmを超える場合)、蓋直径が小さい(本実験で95mmより小さい場合)場合には、図7(b)に示すように、軒樋31内の水位が蓋部材30よりも低くなり、サイフォン作用が発生しにくい可能性があることが確認された。
また、蓋部材30の高さが小さく(本実験で30mmより小さい場合)、蓋直径が大きい(本実験で155mmより大きい場合)場合には、図7(c)に示すように、流入開口から流入する水流が蓋部材30に衝突する割合が大きくなるため水流が乱れてサイフォン性能を低下させ、また、開口面積が小さいため流量が低くなる可能性があることが確認された。
このように、蓋部材30は、底面31aからの高さHが低く、かつ蓋直径が大きいほど早くサイフォン現象が起動することがわかった。そして、好ましくは表1の点線で囲まれた好適な範囲で示す様に、蓋部材30の高さHが20〜50mmであり、さらに蓋部材30の蓋直径が95〜185mmの範囲となり、落し口部34の開口外径の120〜250%(95/75〜185/75)であることが確認できた。さらに好ましくは表1の太線で囲まれた最も好適な範囲で示すように、蓋部材30の高さHが30〜40mmであり、さらに蓋部材30の蓋直径が110〜155mmの範囲となり、落し口部34の開口外径の150〜200%(110/75〜155/75)であることが確認できた。
(第2実施例)
本第2実施例は、上述した実施の形態のサイフォンドレン部材2の形状に関する優位性を実験により確認した。
すなわち、第2実施例では、表2に示すように、15種の異なる形状の排水部材のケース(A、B、C、D、E、G、H、T、V、F、S、W、X、既存)において、底面幅150mmの軒樋を使用し、軒樋に流量4リットル/sec、5リットル/sec、及び6リットル/sec(降雨100mm/hに相当)の水を流し、落し口部の開口中心から軒樋の延長方向で150mmの位置で水位を測定するとともに、各ケースにおいてサイフォン現象、排水性能、騒音、成形・組立のしやすさ等の評価項目を確認して評価した。
Figure 2019007250
各ケースにおける排水部材の構成、形状は、表2に示す通りである。具体的には、各排水部材で蓋直径(mm)、蓋部材の軒樋の底面からの高さ(mm)、縦リブのリブ数(枚)、縦リブのリブ幅(mm)、装着筒の接続部分の曲率半径(mm)、誘導ガイドの形状を変えたものである。なお、リブ幅は、蓋部材の中心から外周に向かう方向の幅である。
表2において、誘導ガイドは、円錐形状のものを「R」とし、上述した実施の形態のような放射状のものを「放射状」とし、誘導ガイドが無いものを「なし」としている。ここで、ケースGの形状は、上述した実施の形態のサイフォンドレン部材2に相当している。
図9は、第2実施例の実験結果を示しており、各ケースの水位(mm)を示している。
図9に示す実験の結果、ケースC、D、E、G、H、Tの排水部材では、水位、サイフォン現象、排水性能の点で安定した状態であることが確認できた。一方で、ケースA、B、V、F、S、W、X、既存の排水部材の場合には、水位が40mmを超えて高く不安定な状態であった。さらに、ケースGの排水部材は、上述した評価項目において総合的に優れていることが確認できた。
また、これらの結果より、排水部材の構成毎に確認できた点として、蓋直径は130mmが好ましく、蓋部材の軒樋の底面からの高さは35mmが好ましい。縦リブのリブ数に関しては、6枚が好ましく、4枚(ケースA)が若干悪く、8枚(ケースE)が若干良い。リブ幅では、25mmが好ましく、ケースBのように55mmと大きい場合には水位が高くなった。また、装着筒の接続部分の曲率半径は、15mmが好ましい。さらに、誘導ガイドの形状としては、ケースGのように放射状のものが静音、渦防止、水溜り防止に有利になることが確認できた。
以上、本発明による排水部材の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、図10乃至図12に示す第1変形例のように、延長方向に延びる軒樋10、10の端部同士を互いに突き合わせた状態で接続するじょうご10Aの底面10aにサイフォンドレン部材2が設けられた構成とすることも可能である。じょうご10Aは、接続される図2に示す軒樋10の底壁14、前壁15、後壁16に対してそれぞれ軒樋10の延在方向に連設される底壁14A、前壁15A、後壁16Aを有し、底壁14Aには貫通穴10b(図12参照)が形成されている。
この場合においても、サイフォンドレン部材2をじょうご10A内に進入させ、じょうご10Aの貫通穴10bから装着筒22の筒部22Aを挿入して下方に突出させ、装着筒22の鍔部22Bの段差部22bをじょうご10Aの底面10aの貫通穴10bの周縁にパッキン等を介在させて係止させて固定する。これにより、サイフォンドレン部材2がじょうご10A内の所定位置に配置され、図11に示す蓋部材21も落し口部20に対して所定の高さの位置で保持された状態で固定される。
また、上述した実施の形態では、軒樋10の底面10aに形成された貫通穴10bに装着筒22を嵌合させることでサイフォンドレン部材2を取り付ける構成であって、これによりサイフォンドレン部材2の蓋部材21の位置(底面10aからの高さH)が決まる構成としているが、このような底面10aに対する設置型であることに限定されることはない。すなわち、蓋部材が上述したサイフォンドレン部材2のように、装着筒22や縦リブ23と一体的に組み合わされた構成の排水部材であることに限定されず、板状の蓋部材のみが軒樋10の内側で底面10aから間隔をあけた高さに配置される構成であってもよい。
要は、蓋部材が軒樋の内側で、底面から上方に離間した位置に設置され、鉛直方向の上方から見て落し口部の開口を塞ぐように配置され、蓋面積が落し口部の開口面積より大きく設定され、底面から上方に10〜50mmの高さの位置に設けられていればよく、蓋部材の取り付け構造に関してはとくに制限されることはない。
例えば、図14〜図16に示す第2変形例による吊下げ型の蓋部材40(排水部材)を採用することも可能である。この蓋部材40は、平面視で四角形状の板部材からなり、軒樋10の内側に配置されるとともに、上述した実施の形態の装着筒22(図5参照)が分離されている。蓋部材40は、軒樋10の幅方向の両端から上方に向けて延在する側壁部41、41を有し、各側壁部41の上端には軒樋10の耳部17に上方から引っ掛けるようにして係止される係止部41aが設けられている。
蓋部材40は、係止部41aが軒樋10の耳部17に係止して固定された状態で、図15に示すように、軒樋10の底面10aから上方に離間した位置に設置される。そして、蓋部材40の下面40b側には、底面10aとの間に軒樋10内の雨水を落し口へ流入させる流入開口2Aが形成されることになる。本変形例による蓋部材40もまた、鉛直方向の上方から見て装着筒22の図11に示す落し口部20を塞ぐように配置され、蓋面積A2が落し口部20の開口面積A1より大きく設定され、底面10aから上方に10〜50mmの高さの位置に設けられている。
また、蓋部材40の下面40bには、鉛直方向の上方から見て落し口部20の開口に重ならない領域において放射状に複数の縦リブ42が設けられている。
また、蓋部材の平面視形状として、上述した実施の形態では円形としているが、とくに円形であることに限定されることはなく、上記の変形例のように四角形(矩形)であってもよいし、要は鉛直方向の上方から見て落し口部の開口を塞ぐように配置される形状であれば良いのである。
なお、例えば、矩形の蓋部材の場合には、矩形の最小幅寸法が落し口部の開口外径より大きく、かつ開口外径の245%以下となるように設定される。
さらに、本実施の形態では蓋部材21の下面21cに誘導ガイド25が設けられ、上面21bに把持リブ24を備えた構成となっているが、これら誘導ガイド25や把持リブ24を省略することも可能であり、本実施の形態のような形状であることにも限定されることはない。さらに縦リブ23の形状、数量についても本実施の形態に限定されることはなく、例えば図8に示す実験装置のように縦リブ23を無くし、吊り具32から蓋部材30を吊り支持しても良い。
例えば、図17及び図18に示す第3変形例のように、サイフォンドレン部材2として、蓋部材21と、装着筒22および縦リブ23とから構成される部材が別部材となっていても良い。この場合には、装着筒22に縦リブ23が固定されており、その縦リブ23の上端に固定されている円盤状の支持板23aに対して蓋部材21を同軸に組み付けることが可能に構成されている。具体的には、縦リブ23の支持板23aの中心部に貫通穴23bが形成されており、この貫通穴23bに蓋部材21の下面に形成されている不図示の係止凸部を挿入させて係合することで組み付けることができる。
また、図19に示す第4変形例のように、落し口部20を傾ける一方で蓋部材21を水平とし、落し口部20の水平面Tへの投影面積Aaが蓋部材21の水平面Tへの投影面積Abよりも大きくなるようにしてもよい。この場合、蓋直径R2は落し口部20の開口外径R1と同じでもよい。
なお、本実施の形態では、蓋部材21の上面21bが平面になっているが、例えば平面視で中央部分が上に突となる緩やかな球面に形成されていてもよい。この場合には蓋部材21の上面21bに水や異物が溜まることを防止することができる。
また、軒樋10、竪樋11、呼び樋12等の形状、各部の寸法、材質等の構成は、上述した実施の形態に限定されることはなく、適宜な範囲で設定することができる。例えば、呼び樋12を水平に配設したが、斜め下向きに傾斜させてもよい。
例えば、図20〜図22に示す変形例のような上述した実施の形態とは異なるじょうご(軒樋)にも、本願発明の蓋部材からなる排水部材を採用することができる。
すなわち、図20に示す第5変形例の第1じょうご10Bは、底面10aより下方に凹んだ第1凹部10dが形成された洋風じょうご型のものである。この場合の蓋部材50は、竪樋11の直上の位置で、かつ第1凹部10dが形成されていない底面10aから上方に10〜50mmの高さHの位置に設けられている。
図21に示す第6変形例の第2じょうご10Cは、底面10aより下方に凹み上述した第1凹部10dよりも深さが浅い第2凹部10eが形成された軒チーズ型のものである。この場合の蓋部材50は、竪樋11の直上の位置で、かつ第2凹部10eが形成されていない底面10aから上方に10〜50mmの高さHの位置に設けられている。
図22に示す第7変形例の第3じょうご10Dは、底面10aより下方に凹み上述した第1凹部10dよりもさらに深さが深い第3凹部10fが形成されたものである。この場合の蓋部材50もまた、竪樋11の直上の位置で、かつ第3凹部10fが形成されていない底面10aから上方に10〜50mmの高さHの位置に設けられている。
また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
1 雨樋
2 サイフォンドレン部材(排水部材)
2A 流入開口
10 軒樋
10A、10B、10C、10D じょうご
10a 底面
10b 貫通穴
11 竪樋
12 呼び樋
20 落し口部
21 蓋部材
22 装着筒
23 縦リブ
24 把持リブ
25 誘導ガイド
40 蓋部材
O ドレン軸
R1 落し口部の開口外径
R2 蓋直径
A1 落し口部の開口面積
A2 蓋面積
W 雨水
上記目的を達成するため、本発明に係る排水部材は、軒樋と、該軒樋の底面側に形成された貫通穴を貫通する筒部を有する落し口部に接続された竪樋と、を備えた雨樋に設けられるサイフォン作用を発生させる排水部材であって、前記軒樋の内側で、前記底面から上方に離間した位置に設置されるとともに、前記底面との間に前記軒樋内の雨水を落し口へ流入させる流入開口を形成する蓋部材を有し、前記蓋部材は、鉛直方向の上方から見て前記落し口部の開口を塞ぐように配置され、鉛直方向に直交する面に対する前記蓋部材の投影面積が前記落し口部の開口の投影面積より大きく設定され、前記蓋部材の蓋直径または最小幅寸法は、前記落し口部の筒部の内径である開口外径より大きく、かつ該開口外径の245%以下であり、かつ、前記蓋部材の高さをH、前記落し口部の開口外径をR1とした際に、R1/Hの値が1.3〜8.0の範囲を満たし、かつ、Hの値が10〜50mmの範囲を満たし、前記落し口部の開口面積は、30cm 以上190cm 以下であることを特徴としている。
本発明では、鉛直方向の上方から見て落し口部の開口を塞ぐとともに、R1/Hの値が1.3〜8.0の範囲を満たし、かつ、Hの値が10〜50mmの範囲を満たし、落し口部の開口面積が30cm 以上190cm 以下となるように蓋部材の位置を設定することで、大雨時に多量の雨水が流入開口から流入したときにも空気を吸い込むことなく竪樋が満水状態となって水封される。したがって、竪樋にサイフォン現象を発生させることができ、且つ落ち葉などの異物の詰まりを防ぐことができるため、優れたサイフォン性能が得られる。
つまり、蓋部材の高さHが10mmより小さい場合には落ち葉などの異物が流入開口部分で詰まり易くなるうえ、流入開口面積が小さくなることから、所望の排水流量を確保することができない。また、蓋部材の高さHが50mmを超える場合には、サイフォンの発生に必要な雨水の水位が上がりすぎてしまい、空気を吸い込みやすくなるためサイフォンが発生し難くなり、排水性能が低下する。そのため、上述したような蓋部材の高さHを10〜50mmの範囲とすることが好適である。
また、本発明に係る排水部材では、蓋部材の蓋直径または最小幅寸法は、落し口部の開口外径より大きく、かつ開口外径の245%以下であることから、蓋部材の下面側に形成される流入開口から流入される雨水の水流がより安定した状態となり、軒樋内の水位も安定し、確実にサイフォンを発生させることができることから、排水性能を高めることができる。とくに、蓋部材の蓋直径または最小幅寸法が落し口部の開口外径の245%を超えると、流入開口に流入しようとする雨水の多くが蓋部材に衝突して水位が上がってしまう現象が生じることになる。そのため、上述したような蓋部材の蓋直径または最小幅寸法が落し口部の開口外径より大きく、かつ開口外径の245%以下の範囲とすることが好適である。
また、本発明に係る排水部材は、前記軒樋は、底壁と、前記底壁の前端から立設された前壁と、前記底壁の後端から立設された後壁と、を備え、前記底壁の幅が120mm以上200mm以下であることがより好ましい。
また、本発明に係る排水部材は、前記落し口部は、前記筒部の上端から径方向の外側に延びる板状の鍔部を有し、前記筒部と、前記鍔部とが連設される内面側の接続部分は、テーパー面、或いは曲面に形成されたベルマウス形状であることがより好ましい。

Claims (6)

  1. 軒樋と、該軒樋の底面側に開口を形成する落し口部に接続された竪樋と、を備えた雨樋に設けられる排水部材であって、
    前記軒樋の内側で、前記底面から上方に離間した位置に設置されるとともに、前記底面との間に前記軒樋内の雨水を落し口へ流入させる流入開口を形成する蓋部材を有し、
    前記蓋部材は、鉛直方向の上方から見て前記落し口部の開口を塞ぐように配置され、鉛直方向に直交する面に対する前記蓋部材の投影面積が前記落し口部の開口の投影面積より大きく設定され、前記底面から上方に10〜50mmの高さの位置に設けられていることを特徴とする排水部材。
  2. 前記蓋部材の蓋直径または最小幅寸法は、前記落し口部の開口外径より大きく、かつ該開口外径の245%以下であることを特徴とする請求項1に記載の排水部材。
  3. 前記蓋部材の高さは、前記底面から上方に30〜40mmの位置であることを特徴とする請求項1又は2に記載の排水部材。
  4. 前記蓋部材の蓋直径または最小幅寸法は、前記落し口部の開口外径の150〜200%であることを特徴とする請求項2又は3に記載の排水部材。
  5. 板状に形成された前記蓋部材と、
    前記落し口部を有して前記竪樋に嵌合される装着筒と、
    前記蓋部材と前記装着筒とを接続し、鉛直方向の上方から見て前記落し口部の開口に重ならない位置で周方向に間隔をあけて配置された縦リブと、
    を備え、
    前記蓋部材と前記装着筒との間に前記流入開口が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の排水部材。
  6. 前記蓋部材の下面には、平面視で蓋中心に向かうに従い漸次下方に延びる曲線部が形成された誘導ガイドが形成され、
    前記誘導ガイドは、前記流入開口から流入した雨水を前記曲線部に案内させて前記落し口へ向けて誘導するように設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の排水部材。
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