JP2019006704A - 毛髪処理剤組成物及び毛髪処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】キシログルカンを含有し、毛髪明度が向上すると共に処理後に毛髪から剥がして除去できる毛髪処理剤組成物を提供する。
【解決手段】(A)キシログルカンと(B)界面活性剤を含有し、好ましくは更に(C)炭酸塩と(D)キレート剤、更に(E)糖類及び低級アルコール類から選ばれる1種以上を含有し、第1剤中の質量比(E)/(A)よりも複数剤の混合時における質量比(E)/(A)が大きい毛髪処理剤組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】(A)キシログルカンと(B)界面活性剤を含有し、好ましくは更に(C)炭酸塩と(D)キレート剤、更に(E)糖類及び低級アルコール類から選ばれる1種以上を含有し、第1剤中の質量比(E)/(A)よりも複数剤の混合時における質量比(E)/(A)が大きい毛髪処理剤組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明は毛髪処理剤組成物及び毛髪処理方法に関し、更に詳しくは、毛髪処理剤組成物にキシログルカンを含有させることにより、毛髪処理時の明度や染まりが改善され、かつ毛髪処理時に飛び散りを起こさず、処理終了時には毛髪から剥離除去が可能な弾力ゲルを形成する毛髪処理剤組成物と、この毛髪処理剤組成物を用いる毛髪処理方法に関する。
多糖類は多くの水酸基を備える親水性高分子構造を持つため、水を媒体とする食品、化粧料等の液状組成物中で増粘作用やゲル化作用を示す。タマリンドガム又はタマリンドシードガムとも呼ばれるキシログルカンは、ヘミセルロース多糖の一種であり、基本的に水溶性を示すが、糖類や低級アルコール類等の特定の化合物の共存下でゲル化することが知られている。
上記の特許文献1は、酸性染料を含有する染料組成物にキシログルカンを配合した酸性染毛剤組成物に関し、キシログルカンの配合により酸性染毛剤組成物の粘度安定性、流動性、塗布性等が改善するとしている。
上記の特許文献2は、アミノシリコーンと、キシログルカンその他の増粘剤を配合した毛髪化粧料を提案している。このような毛髪化粧料では、アミノシリコーンが毛髪の感触を改善する一方、連用するとアミノシリコーンが毛髪に蓄積して毛髪の軽さ、柔軟性等が失われるが、この問題は増粘剤の併用により解消するとしている。
上記の特許文献3はキシログルカン含有ゲル状組成物を提案している。この組成物はキシログルカンの水溶液に糖類やアルコール類等のゲル化助剤を加えてキシログルカンをゲル化したものであり、美容ゲル、パック、ボディージェル等の多様な用途がある。特許文献3では、これらのゲル製品が保管時の離水が多く、製品のベタ付きや包装内での水の生成等の問題があるとして、離水性の抑制を課題としている。
ところで、特許文献1〜3を含め現在までに提案されているキシログルカンの用途は、要するに「多くの水酸基を備える親水性高分子」である点から当然に予想できる増粘剤、ゲル化剤、保湿剤等に限定されている。そこで本発明は、キシログルカンの未知の特性・機能を探索し、それに基づく高付加価値の用途を提供することを解決すべき技術的課題とする。
本願発明者は、上記課題の解決手段を追及する過程で、酸化染毛剤、毛髪脱色剤、毛髪脱染剤等の毛髪処理剤に配合されたキシログルカンが、毛髪の明度を向上させ、かつ染毛剤処理後の褪色を抑制するという、予想外の効果を示すことを見出した。
更に従来のクリーム状、泡状等の染毛剤は飛び散りにより使用者の衣服等を汚すという問題があった。本願発明者は、キシログルカンを配合した毛髪処理剤において、ゲル化作用を積極的に利用することにより毛髪処理剤の処理時の飛び散りを防止し、併せて処理後の毛髪処理剤の新規な除去処理を可能とする毛髪処理方法を開発した。
更に従来のクリーム状、泡状等の染毛剤は飛び散りにより使用者の衣服等を汚すという問題があった。本願発明者は、キシログルカンを配合した毛髪処理剤において、ゲル化作用を積極的に利用することにより毛髪処理剤の処理時の飛び散りを防止し、併せて処理後の毛髪処理剤の新規な除去処理を可能とする毛髪処理方法を開発した。
(第1発明の構成)
上記課題を解決するための本願第1発明は、アルカリ剤及び酸化剤を含有し、更に下記(A)、(B)成分を含有する毛髪処理剤組成物である。
(A)キシログルカン
(B)界面活性剤
上記課題を解決するための本願第1発明は、アルカリ剤及び酸化剤を含有し、更に下記(A)、(B)成分を含有する毛髪処理剤組成物である。
(A)キシログルカン
(B)界面活性剤
(第2発明の構成)
上記課題を解決するための本願第2発明においては、前記第1発明に係る毛髪処理剤組成物が、アルカリ剤が下記(C)成分を含み、更に酸化染料及び下記(D)成分を含有する複数剤式の酸化染毛剤であって、酸化染料と(D)成分が同一の剤に配合され、その剤における(D)成分の含有量が0.4質量%以上である。
(C)炭酸塩
(D)キレート剤
上記課題を解決するための本願第2発明においては、前記第1発明に係る毛髪処理剤組成物が、アルカリ剤が下記(C)成分を含み、更に酸化染料及び下記(D)成分を含有する複数剤式の酸化染毛剤であって、酸化染料と(D)成分が同一の剤に配合され、その剤における(D)成分の含有量が0.4質量%以上である。
(C)炭酸塩
(D)キレート剤
(第3発明の構成)
上記課題を解決するための本願第3発明においては、前記第1発明又は第2発明に係る毛髪処理剤組成物が、水を媒体としアルカリ剤及び酸化染料を含有する第1剤と、水を媒体とし酸化剤を含有する第2剤とを含む複数剤からなる酸化染毛剤であって、
第1剤中の(A)成分に対する下記(E)成分の含有量の質量比(E)/(A)が8未満であり、
前記複数剤の混合時における(A)成分の含有量が0.5〜10質量%の範囲内であって、かつ(A)成分に対する(E)成分の含有量の質量比(E)/(A)が8〜30の範囲内である。
(E)糖類及び低級アルコール類から選ばれる1種以上
上記課題を解決するための本願第3発明においては、前記第1発明又は第2発明に係る毛髪処理剤組成物が、水を媒体としアルカリ剤及び酸化染料を含有する第1剤と、水を媒体とし酸化剤を含有する第2剤とを含む複数剤からなる酸化染毛剤であって、
第1剤中の(A)成分に対する下記(E)成分の含有量の質量比(E)/(A)が8未満であり、
前記複数剤の混合時における(A)成分の含有量が0.5〜10質量%の範囲内であって、かつ(A)成分に対する(E)成分の含有量の質量比(E)/(A)が8〜30の範囲内である。
(E)糖類及び低級アルコール類から選ばれる1種以上
(第4発明の構成)
上記課題を解決するための本願第4発明は、前記第3発明に係る毛髪処理剤組成物を用い、かつ以下の工程を含む毛髪処理方法である。
(1)複数剤の混合物を毛髪に塗布する工程
(2)塗布後、3〜60分間放置する工程
(3)放置後、複数剤の混合物を毛髪から剥離除去する工程
上記課題を解決するための本願第4発明は、前記第3発明に係る毛髪処理剤組成物を用い、かつ以下の工程を含む毛髪処理方法である。
(1)複数剤の混合物を毛髪に塗布する工程
(2)塗布後、3〜60分間放置する工程
(3)放置後、複数剤の混合物を毛髪から剥離除去する工程
(第1発明の効果)
第1発明の毛髪処理剤組成物は(A)キシログルカンを含有するので、毛髪処理剤が例えば酸化染毛剤、毛髪脱色剤や脱染剤等である場合に、毛髪の明度がより向上する。更に、(B)界面活性剤がキシログルカンと併用されることにより、毛髪の明度向上効果が一層向上する。
第1発明の毛髪処理剤組成物は(A)キシログルカンを含有するので、毛髪処理剤が例えば酸化染毛剤、毛髪脱色剤や脱染剤等である場合に、毛髪の明度がより向上する。更に、(B)界面活性剤がキシログルカンと併用されることにより、毛髪の明度向上効果が一層向上する。
(第2発明の効果)
第2発明の毛髪処理剤組成物は、前記キシログルカン及び界面活性剤に加えて酸化染料、(D)キレート剤を含有し、更にアルカリ剤が(C)炭酸塩を含む(即ち、アルカリ剤の一部又は全部が炭酸塩である)複数剤式の酸化染毛剤なので、キシログルカンにより染毛力が増強されると共に染毛後の褪色が起こり難くなり、併せて(C)炭酸塩により毛髪の明度向上効果が更に高まる。
第2発明の毛髪処理剤組成物は、前記キシログルカン及び界面活性剤に加えて酸化染料、(D)キレート剤を含有し、更にアルカリ剤が(C)炭酸塩を含む(即ち、アルカリ剤の一部又は全部が炭酸塩である)複数剤式の酸化染毛剤なので、キシログルカンにより染毛力が増強されると共に染毛後の褪色が起こり難くなり、併せて(C)炭酸塩により毛髪の明度向上効果が更に高まる。
また、これらの各種の効果がキレート剤によって全体的に増強される。キレート剤は、酸化染料と同一の剤(第1剤)に0.4質量%以上配合することが好ましい。
(第3発明の効果)
第3発明の毛髪処理剤組成物は水を媒体とする液状、クリーム状、泡状、ゲル状等の複数剤式(代表的には2剤式)酸化染毛剤であるが、第1剤中の(A)成分に対する(E)成分の含有量の質量比(E)/(A)が8未満であるため、第1剤は(A)成分であるキシログルカンの水溶液又は幾分ゲル化した液状となるが、ゲルとして固化するに至らない。従って、使用時において複数剤を支障なく均一に混合することができる。
第3発明の毛髪処理剤組成物は水を媒体とする液状、クリーム状、泡状、ゲル状等の複数剤式(代表的には2剤式)酸化染毛剤であるが、第1剤中の(A)成分に対する(E)成分の含有量の質量比(E)/(A)が8未満であるため、第1剤は(A)成分であるキシログルカンの水溶液又は幾分ゲル化した液状となるが、ゲルとして固化するに至らない。従って、使用時において複数剤を支障なく均一に混合することができる。
一方、複数剤の混合時における上記の質量比(E)/(A)は8〜30であるため、複数剤を混合し毛髪に塗布した頃から、次第にゲルの固化が進行する。なお、この質量比は良好なゲル固化という点から30以下であることが好ましい。また、複数剤の混合時におけるキシログルカンの含有量は0.5〜10質量%の範囲内であることが好ましいが、ゲルの良好な固化状態を確保する点からは1〜5質量%の範囲内であることが好ましい。
(第4発明の効果)
第4発明の毛髪処理方法においては、上記第3発明に係る複数剤式毛髪処理剤組成物(酸化染毛剤)の複数剤の混合物を毛髪に塗布した後、3〜60分間放置する。この放置時間中に、ゲルの固化が進行しつつ毛髪が酸化染毛処理される。この酸化染毛処理においては、第1発明〜第3発明に関して述べたように、毛髪の明度が一層向上し、酸化染毛剤の飛び散りによる衣服の汚染等が起こらず、染毛力(染まり)も増強され、染毛後の褪色が起こり難くなる。更に、酸化染毛剤の垂れ落ちも起こらない。
第4発明の毛髪処理方法においては、上記第3発明に係る複数剤式毛髪処理剤組成物(酸化染毛剤)の複数剤の混合物を毛髪に塗布した後、3〜60分間放置する。この放置時間中に、ゲルの固化が進行しつつ毛髪が酸化染毛処理される。この酸化染毛処理においては、第1発明〜第3発明に関して述べたように、毛髪の明度が一層向上し、酸化染毛剤の飛び散りによる衣服の汚染等が起こらず、染毛力(染まり)も増強され、染毛後の褪色が起こり難くなる。更に、酸化染毛剤の垂れ落ちも起こらない。
そして酸化染毛処理の終了後、固化した複数剤の混合物を毛髪から剥離除去する。ここに「剥離除去」とは、固化した酸化染毛剤ゲルを毛髪から崩しながら剥がし取ることをいう。この処理方法によれば、処理後の洗い流しが容易になる。
以下に本発明の実施形態をその最良の形態を含めて説明する。本発明の技術的範囲はこれらの実施形態によって限定されない。
第1実施形態群
〔第1実施形態群の毛髪処理剤組成物〕
第1実施形態群に係る毛髪処理剤組成物は、アルカリ剤及び酸化剤を含有し、更に少なくとも(A)成分:キシログルカンと、(B)成分:界面活性剤を含有する。この毛髪処理剤組成物は、例えば酸化染毛剤、毛髪脱色剤又は毛髪脱染剤であるが、1剤式としても、2剤式以上の複数剤式としても構成できる。
〔第1実施形態群の毛髪処理剤組成物〕
第1実施形態群に係る毛髪処理剤組成物は、アルカリ剤及び酸化剤を含有し、更に少なくとも(A)成分:キシログルカンと、(B)成分:界面活性剤を含有する。この毛髪処理剤組成物は、例えば酸化染毛剤、毛髪脱色剤又は毛髪脱染剤であるが、1剤式としても、2剤式以上の複数剤式としても構成できる。
1剤式の毛髪処理剤組成物としては、粉末剤として構成され、使用時に水又は適宜な溶剤に溶かして毛髪に塗布するタイプが例示される。複数剤式の毛髪処理剤組成物としては、アルカリ剤を含有する剤(第1剤)と酸化剤を含有する剤(第2剤)を含む2剤式又は3剤式以上の毛髪処理剤であって、例えば、水を媒体とする溶液状、クリーム状、ゲル状、泡状(使用時に泡状とするものを含む)等の液状製剤を挙げることができる。
毛髪処理剤組成物が、水を媒体とする液状製剤からなる複数剤式の酸化染毛剤である場合、その毛髪処理剤組成物は上記(A)成分:キシログルカン、(B)成分:界面活性剤に加えて酸化染料を含有し、好ましくはアルカリ剤が(C)成分:炭酸塩であり、更に好ましくは(D)成分:キレート剤を含有する。
この場合、酸化染毛剤が2剤式であれば、好ましくは、キシログルカンはアルカリ剤を含有する剤(第1剤)に配合され、界面活性剤は第1剤及び/又は酸化剤を含有する剤(第2剤)に配合される。酸化染料は第1剤に配合される。なお、キレート剤は第1剤に配合されるが、第2剤にも配合されても良い。
この場合、酸化染毛剤が2剤式であれば、好ましくは、キシログルカンはアルカリ剤を含有する剤(第1剤)に配合され、界面活性剤は第1剤及び/又は酸化剤を含有する剤(第2剤)に配合される。酸化染料は第1剤に配合される。なお、キレート剤は第1剤に配合されるが、第2剤にも配合されても良い。
毛髪処理剤組成物が、水を媒体としアルカリ剤及び1種以上の酸化染料を含有する第1剤と、水を媒体とし酸化剤を含有する第2剤とを含む複数剤からなる酸化染毛剤である場合には、更に、(E)成分:糖類及び低級アルコール類から選ばれる1種以上を含有することが好ましい。
この場合、(A)成分は第1剤中に配合されることが好ましいが第2剤中にも配合しても良く、(E)成分は第2剤中に配合されることが好ましく、第1剤中にも配合しても良いが、詳しくは後述するように、第1剤中の(A)成分に対する(E)成分の質量比(E)/(A)が、第2剤中の当該質量比(E)/(A)よりも小さくなるように配合される。
〔毛髪処理剤組成物の必須成分及び有効成分〕
第1実施形態群に係る毛髪処理剤組成物は、アルカリ剤及び酸化剤を必須とし、更に(A)成分:キシログルカンと、(B)成分:界面活性剤を必須とする。更には、好ましく含有される有効成分として、酸化染料、好適なアルカリ剤としての(C)成分:炭酸塩、(D)成分:キレート剤及び(E)成分:糖類及び低級アルコール類から選ばれる1種以上が挙げられる。なお、粉末剤ではない毛髪処理剤組成物においては、水も必須成分である。
第1実施形態群に係る毛髪処理剤組成物は、アルカリ剤及び酸化剤を必須とし、更に(A)成分:キシログルカンと、(B)成分:界面活性剤を必須とする。更には、好ましく含有される有効成分として、酸化染料、好適なアルカリ剤としての(C)成分:炭酸塩、(D)成分:キレート剤及び(E)成分:糖類及び低級アルコール類から選ばれる1種以上が挙げられる。なお、粉末剤ではない毛髪処理剤組成物においては、水も必須成分である。
(アルカリ剤、(C)成分)
毛髪処理剤組成物はアルカリ剤を含有する。アルカリ剤として特に(C)成分:炭酸塩が好ましい。アルカリ剤としての炭酸塩の種類は限定されず、例えば炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸リチウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸グアニジン、炭酸水素グアニジン、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム等から1種又は2種以上を適宜に選択して使用することができる。
毛髪処理剤組成物はアルカリ剤を含有する。アルカリ剤として特に(C)成分:炭酸塩が好ましい。アルカリ剤としての炭酸塩の種類は限定されず、例えば炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸リチウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸グアニジン、炭酸水素グアニジン、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム等から1種又は2種以上を適宜に選択して使用することができる。
炭酸塩以外のアルカリ剤としては、アンモニア、アルカノールアミン、ケイ酸塩、メタケイ酸塩、硫酸塩、塩化物、リン酸塩、有機アミン、塩基性アミノ酸が例示される。アルカノールアミンとしてはモノエタノールアミン、トリエタノールアミンが例示される。ケイ酸塩としては、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウムが例示される。メタケイ酸塩としては、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウムが例示される。硫酸塩としては、硫酸アンモニウムが例示される。塩化物としては、塩化アンモニウムが例示される。リン酸塩としては、リン酸第1アンモニウム、リン酸第2アンモニウムが例示される。有機アミンとしては、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(AMP)、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、グアニジンが例示される。塩基性アミノ酸としては、アルギニン、リジンが例示される。これらのアルカリ剤から1種又は2種以上を適宜に選択して使用することができる。
毛髪処理剤組成物の各剤の混合時におけるアルカリ剤又は(C)炭酸塩の含有量は特段に限定されないが、毛髪処理剤組成物のpHが8.5〜12となるようにアルカリ剤を含有させることが好ましく、毛髪の明度向上及び染毛力の観点からは炭酸塩の含有量が0.1〜20質量%、特に0.5〜10質量%の範囲内であることが好ましい。
(酸化剤)
酸化剤の具体例として、過酸化水素、過酸化尿素、過酸化メラミン、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化マグネシウム、過酸化バリウム、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、硫酸塩の過酸化水素付加物、リン酸塩の過酸化水素付加物、及びピロリン酸塩の過酸化水素付加物等が挙げられる。これらの酸化剤から1種又は2種以上を適宜に選択して使用することができる。
酸化剤の具体例として、過酸化水素、過酸化尿素、過酸化メラミン、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化マグネシウム、過酸化バリウム、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、硫酸塩の過酸化水素付加物、リン酸塩の過酸化水素付加物、及びピロリン酸塩の過酸化水素付加物等が挙げられる。これらの酸化剤から1種又は2種以上を適宜に選択して使用することができる。
毛髪処理剤組成物の各剤の混合時における酸化剤の含有量は特段に限定されないが、例えば0.2〜6質量%の範囲内、好ましくは0.3〜4質量%の範囲内とすることができる。
((A)成分)
(A)成分であるキシログルカンは熱帯地方に産する特定の豆科植物の種子の主成分であり、β−1,4−グルカンからなる主鎖に側鎖としてキシロース、ガラクトース等が結合した構造を有する多糖類である。キシログルカンの市販商品として大日本製薬株式会社製の商品名「グリロイド」を例示できる。使用するキシログルカンの平均分子量は限定されないが、粘度や安定性から10万〜200万のものが好ましく、特に65万付近のものが好ましい。
また、以上の高分子キシログルカンを酵素分解、加水分解その他の方法により低分子化した、分子量が例えば5000あるいはそれ以下の低分子キシログルカンを用いることもできる。更に高分子キシログルカンと低分子キシログルカンを併せ用いることもできる。
(A)成分であるキシログルカンは熱帯地方に産する特定の豆科植物の種子の主成分であり、β−1,4−グルカンからなる主鎖に側鎖としてキシロース、ガラクトース等が結合した構造を有する多糖類である。キシログルカンの市販商品として大日本製薬株式会社製の商品名「グリロイド」を例示できる。使用するキシログルカンの平均分子量は限定されないが、粘度や安定性から10万〜200万のものが好ましく、特に65万付近のものが好ましい。
また、以上の高分子キシログルカンを酵素分解、加水分解その他の方法により低分子化した、分子量が例えば5000あるいはそれ以下の低分子キシログルカンを用いることもできる。更に高分子キシログルカンと低分子キシログルカンを併せ用いることもできる。
毛髪処理剤組成物におけるキシログルカンの含有量は限定されないが、例えば0.1〜10質量%の範囲内、好ましくは0.5〜10の範囲内、より好ましくは1〜8質量%の範囲内、更に好ましくは1.5〜5質量%の範囲内とすることができる。
((B)成分)
(B)成分である界面活性剤として、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤のいずれも使用可能であり、その1種又は2種以上を選択して使用できる。毛髪明度を向上させる観点からカチオン性界面活性剤又はアニオン性界面活性剤が好ましく、とりわけカチオン性界面活性剤が好ましい。
(B)成分である界面活性剤として、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤のいずれも使用可能であり、その1種又は2種以上を選択して使用できる。毛髪明度を向上させる観点からカチオン性界面活性剤又はアニオン性界面活性剤が好ましく、とりわけカチオン性界面活性剤が好ましい。
カチオン性界面活性剤としては、例えば塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム等の塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン、塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム、メチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウムが挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、例えばアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、アルケニルエーテル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α−スルホン脂肪酸塩、N−アシルアミノ酸型界面活性剤、リン酸モノ又はジエステル型界面活性剤、スルホコハク酸エステル、及びそれらの誘導体が挙げられる。これらの界面活性剤のアニオン基の対イオンとしては、例えばナトリウムイオン、カリウムイオン、トリエタノールアミンが挙げられる。より具体的には、アルキルエーテル硫酸エステル塩としては、例えばポリオキシエチレン(以下、「POE」という)ラウリルエーテル硫酸ナトリウムが挙げられる。アルキル硫酸塩として、例えばラウリル硫酸ナトリウム、及びセチル硫酸ナトリウムが挙げられる。アルキル硫酸塩の誘導体として、例えばPOEラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。スルホコハク酸エステルとして、例えばスルホコハク酸ラウリル二ナトリウムが挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばココベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ココアンホ酢酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリルベタイン(ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン)が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、例えばエーテル型非イオン性界面活性剤、エステル型非イオン性界面活性剤、アルキルグルコシドが挙げられる。
エーテル型非イオン性界面活性剤としては、例えばPOEセチルエーテル(セテス)、POEステアリルエーテル(ステアレス)、POEベヘニルエーテル、POEオレイルエーテル(オレス)、POEラウリルエーテル(ラウレス)、POEオクチルドデシルエーテル、POEヘキシルデシルエーテル、POEイソステアリルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、POEオクチルフェニルエーテルが挙げられる。
エステル型非イオン性界面活性剤としては、例えばモノオレイン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEソルビタン、モノパルミチン酸POEソルビタン、モノラウリン酸POEソルビタン、トリオレイン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEグリセリン、モノミリスチン酸POEグリセリン、テトラオレイン酸POEソルビット、ヘキサステアリン酸POEソルビット、モノラウリン酸POEソルビット、POEソルビットミツロウ、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、親油型モノオレイン酸グリセリン、親油型モノステアリン酸グリセリン、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、ショ糖脂肪酸エステル、モノラウリン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、モノミリスチン酸デカグリセリルが挙げられる。
界面活性剤の含有量は、第1剤中において1〜10質量%の範囲内であることが好ましく、特に2〜5質量%の範囲内であることが好ましい。又、第2剤も必要に応じて適量の界面活性剤を含有することができる。
(酸化染料)
酸化染料は、第2剤に含有される酸化剤による酸化重合に起因して発色可能な化合物であり、染料中間体及びカプラーに分類され、酸化染料は好ましくは染料中間体及びカプラーを含んでいる。
酸化染料は、第2剤に含有される酸化剤による酸化重合に起因して発色可能な化合物であり、染料中間体及びカプラーに分類され、酸化染料は好ましくは染料中間体及びカプラーを含んでいる。
染料中間体としては、例えばp−フェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン(パラトルイレンジアミン)、N−フェニル−p−フェニレンジアミン、4,4'−ジアミノジフェニルアミン、p−アミノフェノール、o−アミノフェノール、p−メチルアミノフェノール、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミン、2−ヒドロキシエチル−p−フェニレンジアミン、o−クロル−p−フェニレンジアミン、4−アミノ−m−クレゾール、2−アミノ−4−ヒドロキシエチルアミノアニソール、2,4−ジアミノフェノール、及びそれらの塩が挙げられる。これらの染料中間体の1種又は2種以上を選択して用いることができる。
カプラーは、染料中間体と結合することにより発色する。カプラーとしては、例えばレゾルシン、5−アミノ−o−クレゾール、m−アミノフェノール、α−ナフトール、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール、m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、トルエン−3,4−ジアミン、2,6−ジアミノピリジン、ジフェニルアミン、N,N−ジエチル−m−アミノフェノール、フェニルメチルピラゾロン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、及びそれらの塩が挙げられる。さらに2,4−ジアミノフェノキシエタノールとして、例えば塩酸2,4−ジアミノフェノキシエタノールが挙げられる。これらのカプラーの1種又は2種以上を選択して用いることができる。また、例えば「医薬部外品原料規格」(2006年6月発行、薬事日報社)に収載された酸化染料を適宜含有してもよい。更に、酸化染料以外の染料として、公知の各種の直接染料、例えば酸性染料、塩基性染料、ニトロ染料、分散染料等を含有することができる。
第1剤及び第2剤の混合物中における酸化染料の含有量は特段に限定されないが、例えば0.01〜10質量%の範囲内、好ましくは0.1〜7質量%の範囲内、より好ましくは0.5〜5質量%の範囲内とすることができる。
((D)成分)
(D)成分であるキレート剤としては、例えば、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸三ナトリウム、エデト酸(エチレンジアミン四酢酸(EDTA))、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸、ジヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸、1,3−プロパンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラミン六酢酸、ニトリロ三酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、L−アスパラギン酸−N,N−二酢酸、アミノトリメチレンホスホン酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸、それらの塩、それらの誘導体、及びそれらの誘導体の塩が挙げられる。
これらの中でも、エデト酸(エチレンジアミン四酢酸(EDTA))、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸、ジヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、ヒドロキシエタンジホスホン酸、それらの塩、が好ましい。
(D)成分であるキレート剤としては、例えば、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸三ナトリウム、エデト酸(エチレンジアミン四酢酸(EDTA))、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸、ジヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸、1,3−プロパンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラミン六酢酸、ニトリロ三酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、L−アスパラギン酸−N,N−二酢酸、アミノトリメチレンホスホン酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸、それらの塩、それらの誘導体、及びそれらの誘導体の塩が挙げられる。
これらの中でも、エデト酸(エチレンジアミン四酢酸(EDTA))、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸、ジヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、ヒドロキシエタンジホスホン酸、それらの塩、が好ましい。
以上のキレート剤の1種又は2種以上を選択して用いることができる。毛髪処理剤組成物の第1剤における(D)成分の含有量は0.4質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることが更に好ましい。第2剤も必要に応じて適量のキレート剤を含有することができる。
((E)成分)
(E)成分は糖類及び低級アルコール類から選ばれる。糖類の種類は特段に限定されず、グリセリルアルデヒド、エリトロース、リボース、キシロース、グルコース、マンノース、フルクトースその他のアルドース型又はケトース型の単糖類や、ショ糖、マルトース、トレハロース、セロビオース等の二糖類、マルトトリオース等の三糖類、ガラクトオリゴ糖等のオリゴ糖類、デキストリン等の水溶性高分子の分解物、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、エリスリトール等の糖アルコール類が例示される。なお、ここで言う「糖類」はキシログルカン(タマリンドガム)その他の多糖類を包含しない。
(E)成分は糖類及び低級アルコール類から選ばれる。糖類の種類は特段に限定されず、グリセリルアルデヒド、エリトロース、リボース、キシロース、グルコース、マンノース、フルクトースその他のアルドース型又はケトース型の単糖類や、ショ糖、マルトース、トレハロース、セロビオース等の二糖類、マルトトリオース等の三糖類、ガラクトオリゴ糖等のオリゴ糖類、デキストリン等の水溶性高分子の分解物、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、エリスリトール等の糖アルコール類が例示される。なお、ここで言う「糖類」はキシログルカン(タマリンドガム)その他の多糖類を包含しない。
低級アルコール類の種類も特段に限定されず、各種の低級アルコール及びそれらの誘導体が含まれるが、後述する油性成分としての高級アルコールは含まない。低級アルコールとしては、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の1価アルコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール等の2価アルコール、グリセリン、トリメチロールプロパン等の3価アルコール、ジグリセリン、ペンタエリスリトール等の4価アルコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセリン等の多価アルコール、あるいは、例えば多価アルコールのアルキレンオキシド付加重合体のような各種の多価アルコール誘導体が例示される。以上の(E)成分の1種又は2種以上を選択して用いることができる。以上の内でも、エタノール、プロピレングリコール、グリセリンが好ましい。
毛髪処理剤組成物が2剤式の酸化染毛剤である場合において、(E)成分は、アルカリ剤を含有する第1剤にも、酸化剤を含有する第2剤にも配合することが好ましく、その場合には、第1剤中の(E)成分の配合量よりも第2剤中の(E)成分の配合量が多いことが好ましい。そして、第1剤中の(A)成分に対する(E)成分の含有量の質量比(E)/(A)が8未満、より好ましくは5未満、更に好ましくは3未満であり、第1剤と第2剤の混合時においては、前記(A)成分の含有量が0.5〜10質量%の範囲内であることを前提として、(A)成分に対する(E)成分の含有量の質量比(E)/(A)が8〜30の範囲内であり、好ましくは10〜30の範囲内であり、より好ましくは13〜30の範囲内である。
以上の量的条件を満たす限りにおいて、第1剤中及び第2剤中の(E)成分の含有量は、必要に応じて適宜に決定することができる。
以上の量的条件を満たす限りにおいて、第1剤中及び第2剤中の(E)成分の含有量は、必要に応じて適宜に決定することができる。
〔第1実施形態群に係る毛髪処理剤組成物の任意成分〕
第1実施形態群の毛髪処理剤組成物は、上記各成分以外にも、油性成分、ポリマー類、pH緩衝成分、ペプチド、アミノ酸系成分等を任意的に含有することができる。
第1実施形態群の毛髪処理剤組成物は、上記各成分以外にも、油性成分、ポリマー類、pH緩衝成分、ペプチド、アミノ酸系成分等を任意的に含有することができる。
(油性成分)
油性成分の種類は限定されず、高級アルコール、シリコーン類、油脂、炭化水素、高級脂肪酸、ロウ類、エステル類等が例示される。毛髪処理剤組成物における油性成分の含有量は限定されないが、以下に列挙する油性成分の1種又は2種以上を、例えば1〜20質量%程度に含有することができる。
油性成分の種類は限定されず、高級アルコール、シリコーン類、油脂、炭化水素、高級脂肪酸、ロウ類、エステル類等が例示される。毛髪処理剤組成物における油性成分の含有量は限定されないが、以下に列挙する油性成分の1種又は2種以上を、例えば1〜20質量%程度に含有することができる。
高級アルコールは、炭素数6以上のアルキル鎖又はアルケニル鎖を備えるものをいう。高級アルコールとしては、例えばセチルアルコール(セタノール)、2−ヘキシルデカノール、2−オクチルドデカノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、デシルテトラデカノール、ラノリンアルコール、水添ラノリンアルコール等が例示される。
シリコーン類としては、ジメチルポリシロキサン(INCI名:ジメチコン)、ヒドロキシ末端基を有するジメチルポリシロキサン(INCI名:ジメチコノール)、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ベタイン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン等が例示される。アミノ変性シリコーンとしてはアミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体が例示され、ポリエーテル変性シリコーンとしてはPEG−10ジメチコン、PEG−11ジメチコンが例示される。
油脂としては、ローズヒップ油、ツバキ油、ヒマワリ油、アマニ油、アーモンド油、シア脂、ミンク油等が例示される。
炭化水素としては、α−オレフィンオリゴマー、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、流動イソパラフィン、流動パラフィン、スクワレン、スクワラン、ポリブテン、パラフィン、ポリエチレン末、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等が例示される。
高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、リノール酸、リシノール酸、ラノリン脂肪酸等が例示される。
ロウ類としては、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、ラノリン等が例示される。
エステル類としては、ミリスチン酸イソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、オクタン酸セチル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、イソオクタン酸イソセチル、イソノナン酸イソノニル、ミリスチン酸ブチル、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸2−エチルへキシル、リシノール酸オクチルドデシル、カプリル酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、コハク酸ジオクチル、2−エチルヘキサン酸セチル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル、10〜30の炭素数を有する脂肪酸コレステリル/ラノステリル、乳酸セチル、酢酸ラノリン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、カプリン酸セチル、トリカプリル酸グリセリル等が例示される。
(ポリマー類)
ポリマー類としては、前記(A)成分であるキシログルカンを除き、カチオン化ポリマー、アニオン性ポリマー、水溶性ポリマー等が例示される。
カチオン化ポリマーとしてカチオン化セルロース、カチオン化グアーガム、カチオン化デンプン等のカチオン化多糖類や、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド重合体(ポリクオタニウム−6、例えばマーコート100;Nalco社)、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド/アクリルアミド共重合体(ポリクオタニウム−7、例えばマーコート550;Nalco社)、4級化ポリビニルピロリドン等が例示される。
アニオン性ポリマーとしてはカルボキシビニルポリマー等が例示される。
水溶性ポリマーとしては、アラビアガム、キサンタンガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、デンプン、アルゲコロイド(褐藻エキス)等の植物性高分子、デキストラン、プルラン等の微生物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、ニトロセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム等のアルギン酸系高分子、カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子等が例示される。
ポリマー類としては、前記(A)成分であるキシログルカンを除き、カチオン化ポリマー、アニオン性ポリマー、水溶性ポリマー等が例示される。
カチオン化ポリマーとしてカチオン化セルロース、カチオン化グアーガム、カチオン化デンプン等のカチオン化多糖類や、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド重合体(ポリクオタニウム−6、例えばマーコート100;Nalco社)、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド/アクリルアミド共重合体(ポリクオタニウム−7、例えばマーコート550;Nalco社)、4級化ポリビニルピロリドン等が例示される。
アニオン性ポリマーとしてはカルボキシビニルポリマー等が例示される。
水溶性ポリマーとしては、アラビアガム、キサンタンガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、デンプン、アルゲコロイド(褐藻エキス)等の植物性高分子、デキストラン、プルラン等の微生物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、ニトロセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム等のアルギン酸系高分子、カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子等が例示される。
(pH緩衝成分)
pH緩衝成分は、無機酸又は有機酸である酸成分と、無機アルカリ又は有機アルカリであるアルカリ成分とからなる。特に、有機酸と有機アルカリからなるものが好ましい。有機酸としては、ヒドロキシカルボン酸(グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸等)、ジカルボン酸(コハク酸等)が例示される。有機アルカリとしては、モルフォリン等の揮発性アルカリ成分、L−ヒスチジン等の塩基性アミノ酸が例示される。
pH緩衝成分は、無機酸又は有機酸である酸成分と、無機アルカリ又は有機アルカリであるアルカリ成分とからなる。特に、有機酸と有機アルカリからなるものが好ましい。有機酸としては、ヒドロキシカルボン酸(グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸等)、ジカルボン酸(コハク酸等)が例示される。有機アルカリとしては、モルフォリン等の揮発性アルカリ成分、L−ヒスチジン等の塩基性アミノ酸が例示される。
(ペプチド、アミノ酸系成分)
ペプチド、アミノ酸系成分としては、コラーゲン、ケラチン、エラスチン、フィブロイン、シルク、カゼイン、ゼラチン等の動物系蛋白質、コムギ、オオムギ、カラスムギ、ダイズ、アーモンド等の植物から得られるタンパク質、これらのタンパク質を酸、アルカリ、酵素等により加水分解したもの、等が例示される。
ペプチド、アミノ酸系成分としては、コラーゲン、ケラチン、エラスチン、フィブロイン、シルク、カゼイン、ゼラチン等の動物系蛋白質、コムギ、オオムギ、カラスムギ、ダイズ、アーモンド等の植物から得られるタンパク質、これらのタンパク質を酸、アルカリ、酵素等により加水分解したもの、等が例示される。
(その他の任意成分)
第1実施形態群の毛髪処理剤組成物は、上記の各成分以外にも、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ヒアルロン酸、尿素等の保湿剤、8−オキシキノリン等の安定化剤、チオグリコール酸、亜硫酸塩、アスコルビン酸等の酸化防止剤、植物抽出物、生薬抽出物、フェノキシエタノール等の防腐剤、殺菌剤、ビタミン類、色素、香料、顔料、紫外線吸収剤等を目的に応じて含有することができる。
第1実施形態群の毛髪処理剤組成物は、上記の各成分以外にも、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ヒアルロン酸、尿素等の保湿剤、8−オキシキノリン等の安定化剤、チオグリコール酸、亜硫酸塩、アスコルビン酸等の酸化防止剤、植物抽出物、生薬抽出物、フェノキシエタノール等の防腐剤、殺菌剤、ビタミン類、色素、香料、顔料、紫外線吸収剤等を目的に応じて含有することができる。
第2実施形態群
〔第2実施形態群の毛髪処理剤組成物〕
第2実施形態群に係る毛髪処理剤組成物は、アルカリ剤、酸化剤、酸化染料のいずれも含有せず、従って、酸化染毛剤、毛髪脱色剤、毛髪脱染剤のいずれにも該当しない複数剤式のヘアケア剤である。
〔第2実施形態群の毛髪処理剤組成物〕
第2実施形態群に係る毛髪処理剤組成物は、アルカリ剤、酸化剤、酸化染料のいずれも含有せず、従って、酸化染毛剤、毛髪脱色剤、毛髪脱染剤のいずれにも該当しない複数剤式のヘアケア剤である。
(第2実施形態群の第1発明の構成)
第2実施形態群の第1発明の構成は、水を媒体とする複数剤からなるヘアケア剤であって、
第1剤は下記(A)成分及び(E)成分を含有すると共に(A)成分に対する下記(E)成分の含有量の質量比(E)/(A)が8未満であり、
前記複数剤の混合時における(A)成分の含有量が0.5〜10質量%の範囲内であって、かつ(A)成分に対する(E)成分の含有量の質量比(E)/(A)が8〜30の範囲内である毛髪処理剤組成物である。
(A)キシログルカン
(E)糖類及び低級アルコール類から選ばれる1種以上
第2実施形態群の第1発明の構成は、水を媒体とする複数剤からなるヘアケア剤であって、
第1剤は下記(A)成分及び(E)成分を含有すると共に(A)成分に対する下記(E)成分の含有量の質量比(E)/(A)が8未満であり、
前記複数剤の混合時における(A)成分の含有量が0.5〜10質量%の範囲内であって、かつ(A)成分に対する(E)成分の含有量の質量比(E)/(A)が8〜30の範囲内である毛髪処理剤組成物である。
(A)キシログルカン
(E)糖類及び低級アルコール類から選ばれる1種以上
(第2実施形態群の第1発明の効果)
第1発明の毛髪処理剤組成物は水を媒体とする液状、クリーム状、泡状、ゲル状等の複数剤式(代表的には2剤式)ヘアケア剤であるが、第1剤中の質量比(E)/(A)が8未満であるため、第1剤はキシログルカンの水溶液又は幾分ゲル化した液状となるが、ゲルとして固化するに至らない。従って、使用時において複数剤を支障なく均一に混合することができる。
第1発明の毛髪処理剤組成物は水を媒体とする液状、クリーム状、泡状、ゲル状等の複数剤式(代表的には2剤式)ヘアケア剤であるが、第1剤中の質量比(E)/(A)が8未満であるため、第1剤はキシログルカンの水溶液又は幾分ゲル化した液状となるが、ゲルとして固化するに至らない。従って、使用時において複数剤を支障なく均一に混合することができる。
一方、複数剤の混合時における上記の質量比(E)/(A)は8〜30であるため、複数剤を混合し毛髪に塗布した頃から、次第にゲルの固化が進行する。なお、この質量比は良好なゲル固化という点から30以下であることが好ましい。また、ゲルの良好な固化状態を確保する点から、複数剤の混合時におけるキシログルカンの含有量は0.5〜10質量%の範囲内であることが好ましい。
(第2実施形態群の第2発明の構成)
第2実施形態群の第2発明の構成は、前記第1発明に係る毛髪処理剤組成物を用い、かつ以下の工程を含む毛髪処理方法である。
(1)複数剤の混合物を毛髪に塗布する工程
(2)塗布後、3〜60分間放置する工程
(3)放置後、複数剤の混合物を毛髪から剥離除去する工程
第2実施形態群の第2発明の構成は、前記第1発明に係る毛髪処理剤組成物を用い、かつ以下の工程を含む毛髪処理方法である。
(1)複数剤の混合物を毛髪に塗布する工程
(2)塗布後、3〜60分間放置する工程
(3)放置後、複数剤の混合物を毛髪から剥離除去する工程
(第2実施形態群の第2発明の効果)
第2発明の毛髪処理方法においては、上記第1発明に係る複数剤式毛髪処理剤組成物(ヘアケア剤)の複数剤の混合物を毛髪に塗布した後、3〜60分間放置する。この放置時間中に、ゲルの固化が進行しつつ毛髪がヘアケア処理される。このヘアケア処理においては、毛髪処理剤の飛び散りが起こらず、処理中の垂れ落ちも起こらない。
そして毛髪処理の終了後、固化した複数剤の混合物を毛髪から剥離除去する。ここに「剥離除去」とは、固化した毛髪処理剤ゲルを毛髪から崩しながら剥がし取ることをいう。
第2発明の毛髪処理方法においては、上記第1発明に係る複数剤式毛髪処理剤組成物(ヘアケア剤)の複数剤の混合物を毛髪に塗布した後、3〜60分間放置する。この放置時間中に、ゲルの固化が進行しつつ毛髪がヘアケア処理される。このヘアケア処理においては、毛髪処理剤の飛び散りが起こらず、処理中の垂れ落ちも起こらない。
そして毛髪処理の終了後、固化した複数剤の混合物を毛髪から剥離除去する。ここに「剥離除去」とは、固化した毛髪処理剤ゲルを毛髪から崩しながら剥がし取ることをいう。
(第2実施形態群の毛髪処理剤組成物におけるその他の点の構成)
第2実施形態群の毛髪処理剤組成物における上記以外の点の構成については、以下の(1)〜(4)の点を除いては、前記した第1実施形態群の毛髪処理剤組成物の構成と同様である。
(1)1剤式の、あるいは粉末剤のものではない。
(2)アルカリ剤、酸化剤、酸化染料のいずれも含有しない。
(3)酸化染毛剤、毛髪脱色剤、毛髪脱染剤のいずれでもない。
(4)界面活性剤は必須成分ではない。
第2実施形態群の毛髪処理剤組成物における上記以外の点の構成については、以下の(1)〜(4)の点を除いては、前記した第1実施形態群の毛髪処理剤組成物の構成と同様である。
(1)1剤式の、あるいは粉末剤のものではない。
(2)アルカリ剤、酸化剤、酸化染料のいずれも含有しない。
(3)酸化染毛剤、毛髪脱色剤、毛髪脱染剤のいずれでもない。
(4)界面活性剤は必須成分ではない。
以下に本発明の実施例を説明する。本発明の技術的範囲はこれらの実施例によって限定されない。
〔第1実施形態群の実施例の調製〕
末尾の表1に示す実施例1〜7、比較例1〜2に係る組成の液状酸化染毛剤の第1剤と、これらの実施例、比較例の第1剤に対して共通して組合わせ使用される、末尾の表2に示す組成の第2剤とを常法に従って調製した。
末尾の表1に示す実施例1〜7、比較例1〜2に係る組成の液状酸化染毛剤の第1剤と、これらの実施例、比較例の第1剤に対して共通して組合わせ使用される、末尾の表2に示す組成の第2剤とを常法に従って調製した。
表1、2の左側の欄には組成物の成分名を記載し、(A)〜(E)のいずれかの成分であるものは、表の左側の欄外にその旨を表記した。各成分の含有量を示す数値はそれぞれ第1剤又は第2剤における質量%単位の表記である。なお、表1中の「D含有量(1剤中)」の欄には、40%濃度のキレート剤溶液であるヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸三ナトリウム液の第1剤中における正味含有量を表記した。
〔第1実施形態群の実施例の評価〕
(明度向上及び染毛力)
上記の実施例1〜7、比較例1〜2に係る第1剤をそれぞれ表2に示す第2剤と質量比1:1で混合し、白髪混じりの人毛(白髪30%)の評価用10cm毛束1g(ビューラックス社製)に混合物約3gを均一に塗布した。塗布後、30分室温にて放置し、常法によりプレーンリンス、シャンプーを2回、トリートメントを1回行い、毛髪を乾燥させた。その後、評価用毛束に対する明度向上効果及び染毛力を標準光源下で10人のパネラーに目視により評価させた。
(明度向上及び染毛力)
上記の実施例1〜7、比較例1〜2に係る第1剤をそれぞれ表2に示す第2剤と質量比1:1で混合し、白髪混じりの人毛(白髪30%)の評価用10cm毛束1g(ビューラックス社製)に混合物約3gを均一に塗布した。塗布後、30分室温にて放置し、常法によりプレーンリンス、シャンプーを2回、トリートメントを1回行い、毛髪を乾燥させた。その後、評価用毛束に対する明度向上効果及び染毛力を標準光源下で10人のパネラーに目視により評価させた。
評価は、「非常に優れる」を5点、「優れる」を4点、「良好」を3点、「やや悪い」を2点、「悪い」を1点とした。そして各実施例及び各比較例ごとに10名のパネラーの点数の平均値を算出し、平均値が4.6点以上であればランク「5」、平均値が3.6点〜4.5点であればランク「4」、平均値が2.6点〜3.5点であればランク「3」、平均値が1.6点〜2.5点であればランク「2」、平均値が1.5点以下であればランク「1」とした。表1にこれらのランクを表記した。表1では、明度向上効果の評価結果は「明度」の欄に、染毛力の評価結果は「染毛力」の欄に、それぞれ表記している。
(染毛後の褪色)
次に、以下の評価方法及び評価基準により、染毛後の褪色の評価を行った。即ち、上記の明度向上及び染毛力の評価に供した実施例1〜7、比較例1〜2に係る毛束を、褪色処理の信頼性ある促進試験として、それぞれ50℃(±2℃)の1%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液に15分間静かに浸漬させた後、水洗し、トリートメントを1回行い、毛髪を乾燥させた。
そして各実施例及び比較例に係る上記褪色処理後の毛束を、対応する各実施例及び比較例に係る褪色処理前の毛束と並列配置して目視により対比観察し、両者の明度と色調の差を「ほとんど認めない」場合を5点、「僅かに認める」場合を4点、「多少認める」場合を3点、「認める」場合を2点、「顕著に認める」場合を1点と評価した。10名のパネラーの評価点に基づくランク「5」〜「1」の決定方法は、上記「明度向上及び染毛力」の場合と同様である。評価の結果を表1の「褪色」の欄に表記した。
次に、以下の評価方法及び評価基準により、染毛後の褪色の評価を行った。即ち、上記の明度向上及び染毛力の評価に供した実施例1〜7、比較例1〜2に係る毛束を、褪色処理の信頼性ある促進試験として、それぞれ50℃(±2℃)の1%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液に15分間静かに浸漬させた後、水洗し、トリートメントを1回行い、毛髪を乾燥させた。
そして各実施例及び比較例に係る上記褪色処理後の毛束を、対応する各実施例及び比較例に係る褪色処理前の毛束と並列配置して目視により対比観察し、両者の明度と色調の差を「ほとんど認めない」場合を5点、「僅かに認める」場合を4点、「多少認める」場合を3点、「認める」場合を2点、「顕著に認める」場合を1点と評価した。10名のパネラーの評価点に基づくランク「5」〜「1」の決定方法は、上記「明度向上及び染毛力」の場合と同様である。評価の結果を表1の「褪色」の欄に表記した。
〔第2実施形態群の実施例の調製〕
末尾の表3に示す実施例8〜12、比較例3〜7に係る組成の液状ヘアケア剤の第1剤及び第2剤を常法に従って調製した。表3の左側の欄には組成物の成分名を記載し、(A)、(B)、(E)いずれかの成分であるものは、表の左側の欄外にその旨を表記した。各成分の含有量を示す数値は、それぞれ第1剤又は第2剤における質量%単位の表記である。
表3の「混合中E成分」及び「混合中A成分」の欄は、第1剤と第2剤との混合液中のそれぞれ(E)成分及び(A)成分の含有量を示し、「1剤中A成分」と「2剤中E成分」の欄は、それぞれ第1剤中の(A)成分の含有量と第2剤中の(E)成分の含有量を示し、「1剤中E/A」及び「混合E/A」の欄は、それぞれ第1剤中及び混合液中の、(A)成分に対する(E)成分の含有量の質量比(E)/(A)を示す。
末尾の表3に示す実施例8〜12、比較例3〜7に係る組成の液状ヘアケア剤の第1剤及び第2剤を常法に従って調製した。表3の左側の欄には組成物の成分名を記載し、(A)、(B)、(E)いずれかの成分であるものは、表の左側の欄外にその旨を表記した。各成分の含有量を示す数値は、それぞれ第1剤又は第2剤における質量%単位の表記である。
表3の「混合中E成分」及び「混合中A成分」の欄は、第1剤と第2剤との混合液中のそれぞれ(E)成分及び(A)成分の含有量を示し、「1剤中A成分」と「2剤中E成分」の欄は、それぞれ第1剤中の(A)成分の含有量と第2剤中の(E)成分の含有量を示し、「1剤中E/A」及び「混合E/A」の欄は、それぞれ第1剤中及び混合液中の、(A)成分に対する(E)成分の含有量の質量比(E)/(A)を示す。
〔第2実施形態群の実施例の評価〕
上記の実施例8〜12、比較例3〜7に係るそれぞれの第1剤と第2剤とを、表3中の「混合比 1剤」、「混合比 2剤」の欄に示す混合比で混合し、直後に白髪混じりの人毛(白髪30%)の評価用10cm毛束1g(ビューラックス社製)に混合物約6gを均一に塗布した。塗布後、表3に示す「固まるまでの時間」、「固まり具合」、「製剤安定性」を、以下の評価方法及び評価基準により評価した。
上記の実施例8〜12、比較例3〜7に係るそれぞれの第1剤と第2剤とを、表3中の「混合比 1剤」、「混合比 2剤」の欄に示す混合比で混合し、直後に白髪混じりの人毛(白髪30%)の評価用10cm毛束1g(ビューラックス社製)に混合物約6gを均一に塗布した。塗布後、表3に示す「固まるまでの時間」、「固まり具合」、「製剤安定性」を、以下の評価方法及び評価基準により評価した。
(固まるまでの時間)
各実施例、比較例の第1剤と第2剤の混合液を上記したように評価用毛束に均一に塗布した後、常温(25℃)の条件下で混合液がゲル化して「指で押さえても指に付着しない」程度に固まるまでの時間を評価した。評価結果を表3の「固まるまでの時間」の欄に分(m)単位で表記した。但し、「−」の表記は「1時間観察しても固まらなかった」ことを意味する。
各実施例、比較例の第1剤と第2剤の混合液を上記したように評価用毛束に均一に塗布した後、常温(25℃)の条件下で混合液がゲル化して「指で押さえても指に付着しない」程度に固まるまでの時間を評価した。評価結果を表3の「固まるまでの時間」の欄に分(m)単位で表記した。但し、「−」の表記は「1時間観察しても固まらなかった」ことを意味する。
(固まり具合)
上記したように「固まった」状態の各実施例、比較例に係る混合液について、それらの固まり具合を、崩しながら剥がし取ろうとした際のゲルの弾力性と離水性/非離水性に着目して評価した。評価基準としては、「ゲルが非離水性と弾力性に優れ、毛髪に張付くと共に剥がし易い」場合を「◎」、「ゲルが非離水性と弾力性を備え、少し手間取るが剥がし易い」場合を「○」、「ゲルがやや離水性で毛髪に張付き難く、また幾分硬くて弾力に欠けるため剥がし難い」場合を「△」、「ゲルが離水性で毛髪に張付き難く、また硬いため剥がし難い」場合を「×」とした。上記の「固まるまでの時間」が「−」であった場合はこの評価を行っていない。
評価結果を表3の「固まり具合」の欄に表記した。
上記したように「固まった」状態の各実施例、比較例に係る混合液について、それらの固まり具合を、崩しながら剥がし取ろうとした際のゲルの弾力性と離水性/非離水性に着目して評価した。評価基準としては、「ゲルが非離水性と弾力性に優れ、毛髪に張付くと共に剥がし易い」場合を「◎」、「ゲルが非離水性と弾力性を備え、少し手間取るが剥がし易い」場合を「○」、「ゲルがやや離水性で毛髪に張付き難く、また幾分硬くて弾力に欠けるため剥がし難い」場合を「△」、「ゲルが離水性で毛髪に張付き難く、また硬いため剥がし難い」場合を「×」とした。上記の「固まるまでの時間」が「−」であった場合はこの評価を行っていない。
評価結果を表3の「固まり具合」の欄に表記した。
(製剤安定性)
各実施例、比較例に係る第1剤を調製後、室温下で30日間静置して、それぞれゲル化・固化が起こるか否かを評価した。評価基準として、「第1剤と第2剤のいずれもゲル化・固化しなかった」場合を「○」、「第1剤と第2剤の少なくとも一方が幾分ゲル化したが、各剤の混合を阻害するような固化に至らなかった」場合を「△」、「第1剤と第2剤の少なくとも一方がゲル化により固化し、各剤の混合を阻害した」場合を「×」とした。その評価結果を表3の「製剤安定性」の欄に表記した。
各実施例、比較例に係る第1剤を調製後、室温下で30日間静置して、それぞれゲル化・固化が起こるか否かを評価した。評価基準として、「第1剤と第2剤のいずれもゲル化・固化しなかった」場合を「○」、「第1剤と第2剤の少なくとも一方が幾分ゲル化したが、各剤の混合を阻害するような固化に至らなかった」場合を「△」、「第1剤と第2剤の少なくとも一方がゲル化により固化し、各剤の混合を阻害した」場合を「×」とした。その評価結果を表3の「製剤安定性」の欄に表記した。
〔第2実施形態群の変更実施例の評価〕
表3に示す全ての実施例及び比較例について、これらを(A)、(B)、(E)の各成分とその含有量を変更することなく、第1剤についてはアルカリ剤と酸化染料を配合し、第2剤については酸化剤を配合して、それぞれ酸化染毛剤として調製した。
そして上記「第2実施形態群の実施例の評価」と同じ評価項目を、同じ評価方法及び評価基準で評価したところ、表3に示す評価結果と同じ結果を得た。
表3に示す全ての実施例及び比較例について、これらを(A)、(B)、(E)の各成分とその含有量を変更することなく、第1剤についてはアルカリ剤と酸化染料を配合し、第2剤については酸化剤を配合して、それぞれ酸化染毛剤として調製した。
そして上記「第2実施形態群の実施例の評価」と同じ評価項目を、同じ評価方法及び評価基準で評価したところ、表3に示す評価結果と同じ結果を得た。
本発明によれば、キシログルカンを含有し、酸化染毛剤や毛髪脱色剤等としては毛髪明度がより向上し、更に処理後に毛髪から剥がして取り去ることができる毛髪処理剤組成物及び染毛方法が提供される。
Claims (4)
- アルカリ剤及び酸化剤を含有し、更に下記(A)、(B)成分を含有することを特徴とする毛髪処理剤組成物。
(A)キシログルカン
(B)界面活性剤 - 前記毛髪処理剤組成物が、前記アルカリ剤が下記(C)成分を含み、更に酸化染料及び下記(D)成分を含有する複数剤式の酸化染毛剤であって、酸化染料と(D)成分が同一の剤に配合され、その剤における(D)成分の含有量が0.4質量%以上であることを特徴とする請求項1に記載の毛髪処理剤組成物。
(C)炭酸塩
(D)キレート剤 - 前記毛髪処理剤組成物が、水を媒体としアルカリ剤及び酸化染料を含有する第1剤と、水を媒体とし酸化剤を含有する第2剤とを含む複数剤からなる酸化染毛剤であって、
第1剤中の(A)成分に対する下記(E)成分の含有量の質量比(E)/(A)が8未満であり、
前記複数剤の混合時における(A)成分の含有量が0.5〜10質量%の範囲内であって、かつ(A)成分に対する(E)成分の含有量の質量比(E)/(A)が8〜30の範囲内であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の毛髪処理剤組成物。
(E)糖類及び低級アルコール類から選ばれる1種以上 - 請求項3に記載の毛髪処理剤組成物を用い、かつ以下の工程を含むことを特徴とする毛髪処理方法。
(1)複数剤の混合物を毛髪に塗布する工程
(2)塗布後、3〜60分間放置する工程
(3)放置後、複数剤の混合物を毛髪から剥離除去する工程
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JP2017123275A JP2019006704A (ja) | 2017-06-23 | 2017-06-23 | 毛髪処理剤組成物及び毛髪処理方法 |
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