JP2019006628A - ガラス物品の製造方法及びガラス物品の製造装置 - Google Patents

ガラス物品の製造方法及びガラス物品の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】軸方向を有する形状のガラスを好適に切断することのできるガラス物品の製造方法及びガラス物品の製造装置を提供する。【解決手段】ガラス物品の製造方法は、軸方向を有する形状のガラスG1を切断してガラス物品G2を得る方法である。ガラス物品の製造方法では、超音波振動させたスクライバ12をガラスG1の外周面に当接してガラスG1にクラックを形成し、クラックを進展させてガラスG1を切断する。ガラス物品の製造装置11は、ガラスG1の外周面に当接されるスクライバ12と、スクライバ12を超音波振動させる超音波振動部13とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、軸方向を有する形状のガラス物品の製造方法及びガラス物品の製造装置に関する。
従来、ガラス管に切断用の傷を形成し、その傷を進展させることでガラス管を所定の長さに切断するガラス管の切断方法が知られている(特許文献1,2参照)。
特開2009−132580号公報 特開2009−132581号公報
本発明は、管状ガラスや棒状ガラスといった軸方向を有する形状のガラスの切断に好適な方法を見出すことでなされたものである。
本発明の目的は、軸方向を有する形状のガラスを好適に切断することのできるガラス物品の製造方法及びガラス物品の製造装置を提供することにある。
上記課題を解決するガラス物品の製造方法は、軸方向を有する形状のガラスを切断してガラス物品を得るガラス物品の製造方法であって、超音波振動させたスクライバを前記ガラスの外周面に当接して前記ガラスにクラックを形成し、前記クラックを進展させて前記ガラスを切断する。
上記のように、超音波振動させたスクライバによってガラスの外周面に形成されたクラックを利用することで、軸方向を有する形状のガラスを好適に切断することができる。
上記ガラス物品の製造方法において、前記ガラスは、管状ガラス又は棒状ガラスであり、前記スクライバは、前記ガラスの外径よりも長い刃先を有し、前記スクライバの刃先の長手方向を前記ガラスの軸方向と交差する方向に配置して前記スクライバを前記ガラスの外周面に当接することが好ましい。
この方法によれば、スクライバをガラスの外周面に当接する際にスクライバに対するガラスの位置ずれを許容することができる。
上記ガラス物品の製造方法では、前記ガラスに前記スクライバを当接させる方向に沿って超音波振動させた前記スクライバを前記ガラスの外周面に当接することが好ましい。
この方法によれば、スクライバの超音波振動は、ガラスに好適に伝播するため、所定の方向に進展し易いクラックをガラスの外周面に形成することができる。
上記ガラス物品の製造方法では、前記ガラスを軸方向に沿った搬送方向に搬送して搬送状態とし、前記スクライバを前記ガラスの搬送方向に沿うように移動させて移動状態とし、前記スクライバを移動状態で、前記搬送状態の前記ガラスの外周面に当接させることが好ましい。
上記のように搬送状態のガラスに移動状態のスクライバを当接することで、複数のガラス物品を連続して得ることができる。
上記ガラス物品の製造方法において、前記移動状態において、前記ガラスにクラックを形成した後、前記クラックよりも前記ガラスの搬送方向の下流側に前記スクライバを移動させることが好ましい。
この方法によれば、上流側から搬送されるガラスと、スクライバとの衝突を回避することができる。
上記ガラス物品の製造方法において、前記移動状態において、前記スクライバを周回軌道で移動させることが好ましい。
この方法によれば、例えば、ガラスの搬送速度に応じて移動状態のスクライバの移動速度を容易に高めることができる。
上記ガラス物品の製造方法において、前記移動状態において、前記スクライバを前記ガラスの搬送方向に沿って直線移動させることもできる。
上記ガラス物品の製造方法では、前記ガラスを成形する成形機から前記ガラスを連続して牽引する牽引装置により前記ガラスを前記搬送状態とすることが好ましい。
この方法によれば、ガラスの成形ラインに連続してガラスを切断することができる。
上記ガラス物品の製造方法では、前記ガラスにおいて前記スクライバを当接する予定となる当接予定部に引張応力が生じるように前記ガラスを配置した状態で前記当接予定部に前記スクライバを当接することが好ましい。
この方法によれば、ガラスの外周面に形成したクラックを直ちに進展させてガラスを切断することが可能となる。
上記ガラス物品の製造方法では、前記ガラスを前記スクライバと受け部材とで挟み込み、前記受け部材により前記スクライバから前記ガラスに伝わる荷重を受けることが好ましい。
この方法によれば、スクライバの超音波振動は、ガラスに好適に伝播するため、所定の方向に進展し易いクラックをガラスの外周面に形成することが可能となる。
上記課題を解決するガラス物品の製造装置は、上記ガラス物品の製造方法に用いられるガラス物品の製造装置であって、前記ガラスの外周面に当接される前記スクライバと、前記スクライバを超音波振動させる超音波振動部とを備える。
本発明によれば、軸方向を有する形状のガラスを好適に切断することができる。
実施形態におけるガラス物品の製造装置を示す概略正面図である。 (a)は、ガラス物品の製造装置を示す概略平面図であり、(b)は、ガラス物品の製造装置の要部を示す概略側面図である。 (a)は、ガラス物品の製造装置を示す概略平面図であり、(b)は、ガラス物品の製造装置の要部を示す概略側面図である。 (a)は、ガラス物品の製造装置を示す概略平面図であり、(b)は、ガラス物品の製造装置の要部を示す概略側面図である。 (a)は、ガラス物品の製造装置の変更例を示す概略平面図であり、(b)は、ガラス物品の製造装置の変更例の要部を示す概略側面図である。 (a)は、ガラス物品の製造装置の変更例を示す概略平面図であり、(b)は、ガラス物品の製造装置の変更例の要部を示す概略側面図である。 (a)は、ガラス物品の製造装置の変更例を示す概略平面図であり、(b)は、ガラス物品の製造装置の変更例の要部を示す概略側面図である。 ガラス物品の製造装置の変更例を示す概略正面図である。
以下、ガラス物品の製造方法及びガラス物品の製造装置の実施形態について図面を参照して説明する。なお、図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張又は簡略化して示す場合がある。また、各部分の寸法比率についても、実際と異なる場合がある。
まず、本実施形態のガラス物品の製造装置について説明する。
図1、図2(a)及び図2(b)に示すように、ガラス物品の製造装置11は、軸方向を有する形状のガラスG1を切断してガラス物品G2を得る装置である。ガラス物品の製造装置11は、ガラスG1の外周面に当接されるスクライバ12と、スクライバ12を振動させる超音波振動部13とを備えている。本実施形態におけるガラス物品の製造装置11は、スクライバ12と超音波振動部13とを周回移動させる周回移動機構14と、スクライバ12をガラスG1に当接する位置とガラスG1から離間した位置とに進退させる進退機構15とをさらに備えている。
本実施形態のガラスG1は、管状ガラスであり、ガラスG1の軸方向(管軸方向)に沿った搬送方向D1に搬送した搬送状態とされている。以下、図面中のXYZ軸におけるX軸は、ガラスG1の搬送方向D1に沿った水平方向を表し、Y軸は、X軸と直交する水平方向を表し、Z軸はXY平面に対して直交する鉛直方向(上方)を表している。
ガラスG1は、周知の成形機で成形することができる。成形法としては、例えば、ダンナー法、ダウンドロー法(ベロー法)、リドロー法等が挙げられる。成形機で成形されたガラスG1は、牽引装置16により牽引されることで連続的に搬送される。ガラス物品の製造装置11は、外径が0.5mm以上、6mm以下の細径ガラスからガラス物品G2を製造する装置として好適に用いることができる。ガラスG1を切断して得られたガラス物品G2の長さは、例えば、100mm以上、1600mm以下の範囲である。
図3(a)及び図3(b)に示すように、ガラス物品の製造装置11におけるスクライバ12(ブレード)は、超音波振動部13に連結されている。スクライバ12は、ガラスG1の外径L1よりも長い刃先を有している。ガラス物品の製造装置11は、スクライバ12の刃先の長手方向をガラスG1の軸方向と交差するようにスクライバ12を配置可能に構成されている。本実施形態のガラス物品の製造装置11は、スクライバ12の刃先の長手方向をガラスG1の軸方向と直交するように配置されたスクライバ12をガラスG1の外周面に当接可能に構成されている。ガラスG1の外径L1に対するスクライバ12の刃先の長さL2の比率(比率=L2/L1)は、1.2以上であることが好ましく、より好ましくは1.5以上である。
スクライバ12の刃先の先端角度は、10°以上、160°以下の範囲であることが好ましい。スクライバ12の厚さは、例えば、0.5mm以上、10mm以下の範囲であることが好ましい。スクライバ12の材質としては、例えば、超硬合金、及びダイヤモンドが挙げられる。
ガラス物品の製造装置11における超音波振動部13は、超音波振動を発生する超音波振動子と超音波振動を増幅するホーンとを備えている。スクライバ12を超音波振動させる振動方向VDは、ガラスG1にスクライバ12を当接させる方向に沿った方向である。すなわち、スクライバ12は、基端側(固定端)から先端側(自由端)に沿った方向に振動(縦振動)される。超音波振動部13がスクライバ12に与える超音波振動の振動数は、例えば、15kHz以上、60kHz以下の範囲であることが好ましい。
ガラス物品の製造装置11における周回移動機構14は、進退機構15を支持する支持部14aと、支持部14aを回転させる回転軸14bとを備えている。回転軸14bは、ガラスG1の軸方向に対して側方に配置されている。周回移動機構14は、スクライバ12を周回軌道(円軌道)で移動させるように構成されている。周回移動機構14は、回転軸14bを回転駆動する駆動部と、回転速度を制御する制御部とを備えている。周回移動機構14の回転速度(スクライバ12の周期)は、ガラス物品G2の長さ寸法に応じて調整することが可能である。本実施形態の周回移動機構14における支持部14aの形状は、円盤状であるが、例えばアーム状に変更してもよい。
ガラス物品の製造装置11における進退機構15は、スクライバ12を超音波振動部13とともに進退させる。詳述すると、進退機構15は、周回移動機構14の回転軸14bにおける軸方向に沿ってスクライバ12を進退させる。進退機構15は、シリンダと、シリンダを駆動する駆動部とを備えている。進退機構15は、例えば、周回されるスクライバ12の位置情報に基づいてサーボモーター等の駆動部を制御するように構成することができる。なお、進退機構15は、外径寸法の異なるガラスG1を切断する際に外径寸法に応じてスクライバ12の位置を調整する調整機構としても利用することもできる。
本実施形態のガラス物品の製造装置11は、スクライバ12からガラスG1に伝わる荷重を受ける受け部材17をさらに備えている。受け部材17は、スクライバ12がガラスG1に当接する際にガラスG1をスクライバ12と挟み込む位置に配置されている。受け部材17は、ガラスG1を切断する際の支点として利用することもできる。本実施形態の受け部材17は、軸方向と直交する回転軸を有するローラーにより構成されている。受け部材17は、フリーローラーであってもよいし、所定の速度で回転駆動される駆動ローラーであってもよい。また、受け部材17は、ローラーに限らず、ガラスG1が摺接される摺接面を有し、回転不能に配置される受け部材に変更することもできる。
ガラス物品の製造装置11は、ガラスG1においてスクライバ12を当接する予定となる当接予定部に引張応力が生じるようにガラスG1を押圧する押圧部材18を備えている。詳述すると、押圧部材18は、上述した当接予定部よりもガラスG1の搬送方向D1の下流側に配置されている。押圧部材18は、フリーローラーであってもよいし、所定の速度で回転駆動される駆動ローラーであってもよい。また、押圧部材18は、ローラーに限らず、ガラスG1が摺接される摺接面を有し、回転不能に設けられる押圧部材に変更することもできる。
次に、ガラス物品の製造方法をガラス物品の製造装置11の動作とともに説明する。
図1に示すように、ガラス物品の製造方法では、ガラスG1を牽引装置16により牽引することでガラスG1を軸方向に沿った搬送方向D1に搬送して搬送状態とする。このとき、押圧部材18を用いることで、ガラスG1においてスクライバ12を当接する予定となる当接予定部に引張応力が生じるようにガラスG1を配置する。また、図2(a)及び図2(b)に示すように、ガラス物品の製造方法では、スクライバ12を周回移動機構14によってガラスG1の搬送方向D1に沿うように移動させて移動状態とする。
次に、図3(a)及び図3(b)に示すように、ガラス物品の製造方法では、移動状態のスクライバ12を進退機構15によってガラスG1の外周面に当接する位置まで進出させる。このとき、スクライバ12は、ガラス物品の製造装置11における超音波振動部13によって超音波振動されている。ガラス物品の製造方法では、超音波振動させたスクライバ12をガラスG1の外周面に当接することで、ガラスG1にクラックを形成し、そのクラックを進展させることでガラスG1を切断する。このように、超音波振動させたスクライバ12によってガラスG1の外周面に形成されたクラックを利用することで、軸方向を有する形状のガラスG1を好適に切断することができる。
本実施形態では、ガラスG1をスクライバ12と受け部材17とで挟み込み、受け部材17によりスクライバ12からガラスG1に伝わる荷重を受ける。また、本実施形態では、ガラスG1にスクライバ12を当接させる方向(進退機構15によりスクライバ12を進出させる方向)に沿って超音波振動させたスクライバ12をガラスG1の外周面に当接する。
ここで、スクライバ12を当接する前のガラスG1は、ガラスG1の径方向に位置ずれする場合がある。例えば、本実施形態のように搬送状態のガラスG1は、搬送方向D1と交差する方向に揺動することで、上述した位置ずれが発生する。このとき、本実施形態のガラス物品の製造方法では、ガラスG1の外径L1よりも長い刃先を有するスクライバ12を用いるとともに、スクライバ12の刃先の長手方向をガラスG1の軸方向と交差する方向に配置してスクライバ12をガラスG1の外周面に当接する。この方法によれば、スクライバ12をガラスG1の外周面に当接する際にスクライバ12に対するガラスG1の位置ずれを許容することができる。
図4(a)及び図4(b)に示すように、スクライバ12の移動状態では、ガラスG1にクラックを形成した後、クラックよりもガラスG1の搬送方向D1の下流側にスクライバ12を移動させる。すなわち、スクライバ12の移動状態では、ガラスG1においてスクライバ12を当接する予定となる当接予定部を追い越すことのできる速度でスクライバ12を移動させる。詳述すると、周回移動するスクライバ12の速度は、ガラスG1の搬送方向D1における速度成分と、ガラスG1の搬送方向D1に直交する速度成分に分解することができる。スクライバ12の移動状態において、クラックよりも搬送方向D1の下流側に位置する速度でスクライバ12を移動させるには、スクライバ12の速度のうち、ガラスG1の搬送方向D1における速度成分がガラスG1の搬送速度よりも速くなるように設定すればよい。
ここで、スクライバ12の位置は、周回移動機構14の回転軸14bの中心角で表すことができる。周回移動機構14の回転軸14bの中心と、スクライバ12がガラスG1に当接する当接予定部とを結ぶ直線を中心角0°としたとき、スクライバ12の上記速度成分は、例えば、中心角が−θ°以上、+θ°以下の範囲でガラスG1の搬送速度よりも速くなるように設定することができる。この場合のθ°は、例えば、5°以上、20°以下の範囲に設定することができる。
次に、ガラスG1にクラックを形成した後のスクライバ12を進退機構15により退避させるとともに、スクライバ12を周回移動機構14により移動させる。このとき、上述したガラスG1の搬送とスクライバ12の動作とを繰り返すことで、所定の長さに切断されたガラス物品G2を連続して製造することができる。
以上詳述した実施形態によれば、次のような作用効果が発揮される。
(1)ガラス物品の製造方法は、軸方向を有する形状のガラスG1を切断してガラス物品G2を得る方法である。ガラス物品の製造方法は、超音波振動させたスクライバ12をガラスG1の外周面に当接してガラスG1にクラックを形成し、そのクラックを進展させることで、ガラスG1を切断する。
上記のように、超音波振動させたスクライバ12によってガラスG1の外周面に形成されたクラックを利用することで、軸方向を有する形状のガラスG1を好適に切断することができる。すなわち、本実施形態の方法によれば、例えば、ガラスG1の外周面に形成したクラックの進展する方向を安定させることができる。これにより、ガラス物品G2の良品率を高めたり、ガラス物品G2の切断面の品位を向上させたりすることが可能となる。
(2)ガラス物品の製造方法で用いるスクライバ12は、ガラスG1の外径L1よりも長い刃先を有している。ガラス物品の製造方法では、スクライバ12の刃先の長手方向をガラスG1の軸方向と交差する方向に配置してスクライバ12をガラスG1の外周面に当接している。
この方法によれば、スクライバ12をガラスG1の外周面に当接する際にスクライバ12に対するガラスG1の位置ずれを許容することができる。従って、軸方向を有する形状のガラスG1をより好適に切断することができる。
(3)ガラス物品の製造方法では、ガラスG1にスクライバ12を当接させる方向に沿って超音波振動させたスクライバ12をガラスG1の外周面に当接している。
この場合、スクライバ12の超音波振動は、ガラスG1に好適に伝播するため、所定の方向に進展し易いクラックをガラスG1の外周面に形成することができる。従って、軸方向を有する形状のガラスG1をより好適に切断することができる。
(4)ガラス物品の製造方法では、ガラスG1を軸方向に沿った搬送方向D1に搬送した搬送状態とし、スクライバ12をガラスG1の搬送方向D1に沿うように移動させて移動状態としている。ガラス物品の製造方法では、スクライバ12を移動状態で、搬送状態のガラスG1の外周面に当接させている。
上記のように搬送状態のガラスG1に移動状態のスクライバ12を当接することで、複数のガラス物品G2を連続して得ることができる。従って、ガラス物品G2の生産性を高めることができる。
(5)ガラス物品の製造方法では、スクライバ12の移動状態において、ガラスG1にクラックを形成した後、クラックよりもガラスG1の搬送方向D1の下流側にスクライバ12を移動させている。この場合、上流側から搬送されるガラスG1と、スクライバ12との衝突を回避することができる。従って、ガラス物品G2の生産性を高めるとともに、ガラス物品G2の良品率やガラス物品G2の切断面の品位を向上させることが可能となる。
(6)ガラス物品の製造方法では、スクライバ12の移動状態において、スクライバ12を周回軌道で移動させている。この場合、例えば、ガラスG1の搬送速度に応じて移動状態のスクライバ12の移動速度を容易に高めることができる。従って、ガラス物品G2の生産性を高めることが容易となる。
(7)ガラス物品の製造方法では、ガラスG1を成形する成形機からガラスG1を連続して牽引する牽引装置16によりガラスG1を搬送状態としている。この場合、ガラスG1の成形ラインに連続した搬送ラインにてガラスG1を切断することができる。これにより、ガラス物品の製造設備を簡略化することが可能となる。
(8)ガラス物品の製造方法では、ガラスG1においてスクライバ12を当接する予定となる当接予定部に引張応力が生じるようにガラスG1を配置した状態で当接予定部にスクライバ12を当接している。この場合、ガラスG1の外周面に形成したクラックを直ちに進展させてガラスG1を切断することが可能となる。
(9)ガラス物品の製造方法では、ガラスG1をスクライバ12と受け部材17とで挟み込み、受け部材17によりスクライバ12からガラスG1に伝わる荷重を受けている。この場合、スクライバ12の超音波振動は、ガラスG1に好適に伝播するため、所定の方向に進展し易いクラックをガラスG1の外周面に形成することが可能となる。従って、軸方向を有する形状のガラスG1をより好適に切断することができる。
(変更例)
上記実施形態を次のように変更してもよい。
・図5〜図7に示すように、ガラス物品の製造方法において、スクライバ12を周回軌道で移動させずに、ガラスG1の搬送方向D1に沿って直線移動させてもよい。この場合、図5(a)に示すように、ガラス物品の製造装置11の周回移動機構14を直動機構19に変更すればよい。直動機構19としては、例えば、ボールねじや流体圧シリンダを用いることができる。直動機構19は、ガラスG1の搬送方向D1に沿って往復移動可能に構成されている。このガラス物品の製造方法では、図5(a)及び図5(b)に示すように、スクライバ12を直動機構19によってガラスG1の搬送方向D1に沿うように移動させた移動状態とする。
次に、図6(a)及び図6(b)に示すように、移動状態のスクライバ12を進退機構15によりガラスG1の外周面に当接する位置まで進出させる。続いて、図7(a)及び図7(b)に示すように、スクライバ12の移動状態において、ガラスG1にクラックを形成した後、クラックよりもガラスG1の搬送方向D1の下流側にスクライバ12を移動させる。次に、ガラスG1にクラックを形成した後のスクライバ12を進退機構15によりガラスG1から離間する方向に退避させるとともに、直動機構19によってガラスG1の搬送方向D1の上流側に移動させる。
以上のように変更した場合であっても、例えば、上記実施形態の(5)欄で述べた効果と同様の効果が得られる。但し、上述したように、スクライバ12の移動速度をより速く設定することが容易であるという観点から、直動機構19よりも上記周回移動機構14を採用することが好ましい。
・例えば、図8に示すように、搬送方向D1において、より下流側までガラスG1を搬送した後に、ガラスG1のクラックを進展させることもできる。すなわち、ガラスG1の搬送方向D1においてガラスG1の切断が完了する位置については、押圧部材18の位置を変更したり、ガラスG1に形成したクラックに引張応力を生じさせる際の支点となる支持ローラー20をさらに設けたりすることにより変更することができる。
・上記ガラス物品の製造方法において、スクライバ12の移動状態では、ガラスG1にクラックを形成した後、クラックよりもガラスG1の搬送方向D1の下流側にスクライバ12を移動させている。ここで、移動状態のスクライバ12の上記速度成分が搬送状態のガラスG1の搬送速度と等速となるように、スクライバ12を移動させることにより、上流側から搬送されるガラスG1と、スクライバ12との衝突を回避することも可能である。しかしながら、スクライバ12の移動速度が僅かに低下すると、上流側から搬送されるガラスG1とスクライバ12とが衝突し、上流側から搬送されるガラスG1の端部が破損するおそれがある。このようなガラスG1の破損を回避するという観点から、上記実施形態のようにスクライバ12の速度を設定することが好適である。
・ガラス物品の製造装置11において、周回移動機構14に対するスクライバ12の向きを変更することもできる。例えば、周回移動機構14の回転軸14bにおける軸方向と直交する方向に沿ってスクライバ12の先端(ブレードの刃先)が突出するように配置し、そのスクライバ12をガラスG1の外周面に当接させてもよい。この場合、ガラス物品の製造装置11における進退機構15を省略することもできる。
・ガラス物品の製造方法において、スクライバ12を当接する予定となる当接予定部に押圧部材18を用いて引張応力を生じさせているが、押圧部材18を用いずに、ガラスG1の自重によって当接予定部に引張応力を生じさせることもできる。
・ガラス物品の製造方法において、受け部材17を用いずにガラスG1にスクライバ12を当接させることでガラスG1にクラックを形成することもできる。
・ガラス物品の製造方法において、スクライバ12(ブレード)の刃先の長手方向をガラスG1の軸方向に対して傾斜するように配置された状態でガラスG1の外周面にスクライバ12を当接してもよい。すなわち、ガラス物品G2の切断面は、ガラス物品G2の軸方向に直交する切断面であってもよいし、ガラス物品G2の軸方向に対して傾斜した切断面であってもよい。このようにガラス物品の製造方法は、ガラスG1を軸方向と交差する方向に沿って切断してガラス物品G2を得る方法として適用することができる。
・ガラス物品の製造方法におけるスクライバ12の振動方向VDは、スクライバ12を当接させる方向に対して傾斜した方向に変更することもできる。
・ガラス物品の製造方法において、スクライバ12(ブレード)として、ガラスG1の外径L1よりも刃先の長さL2の短いスクライバを用いてもよい。
・ガラス物品の製造方法において、スクライバ12として、スクライブホイール(ホイールチップ)を用いてもよい。すなわち、超音波振動させたスクライブホイールをガラスG1の軸方向と交差する方向に沿って走行させることでガラスG1の外周面に当接させてもよい。
・ガラス物品の製造方法では、搬送状態のガラスG1の外周面にスクライバ12を当接しているが、搬送せずに静置した状態のガラスG1の外周面にスクライバ12を当接してもよい。この場合、ガラスG1の少なくとも一端側を支持する支持部材によってガラスG1を支持した状態とした後に、ガラスG1の外周面にスクライバ12を当接すればよい。
・ガラス物品の製造方法において、ガラスG1の姿勢は、ガラスG1の軸方向を水平とした水平姿勢に限定されず、ガラスG1の軸方向を垂直とした垂直姿勢や、ガラスG1の軸方向を水平方向及び垂直方向に対して傾斜させた傾斜姿勢であってもよい。
・ガラス物品の製造方法は、棒状ガラスを切断して得られるガラス物品の製造に適用することもできる。また、棒状ガラスは、丸棒であってもよく、多角柱状であってもよい。
11…ガラス物品の製造装置、12…スクライバ、13…超音波振動部、16…牽引装置、17…受け部材、D1…搬送方向、G1…ガラス、G2…ガラス物品、L1…外径、L2…長さ、VD…振動方向。

Claims (11)

  1. 軸方向を有する形状のガラスを切断してガラス物品を得るガラス物品の製造方法であって、
    超音波振動させたスクライバを前記ガラスの外周面に当接して前記ガラスにクラックを形成し、前記クラックを進展させて前記ガラスを切断することを特徴とするガラス物品の製造方法。
  2. 前記ガラスは、管状ガラス又は棒状ガラスであり、前記スクライバは、前記ガラスの外径よりも長い刃先を有し、前記スクライバの刃先の長手方向を前記ガラスの軸方向と交差する方向に配置して前記スクライバを前記ガラスの外周面に当接することを特徴とする請求項1に記載のガラス物品の製造方法。
  3. 前記ガラスに前記スクライバを当接させる方向に沿って超音波振動させた前記スクライバを前記ガラスの外周面に当接することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のガラス物品の製造方法。
  4. 前記ガラスを軸方向に沿った搬送方向に搬送して搬送状態とし、
    前記スクライバを前記ガラスの搬送方向に沿うように移動させて移動状態とし、
    前記スクライバを移動状態で、前記搬送状態の前記ガラスの外周面に当接させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のガラス物品の製造方法。
  5. 前記移動状態において、前記ガラスにクラックを形成した後、前記クラックよりも前記ガラスの搬送方向の下流側に前記スクライバを移動させることを特徴とする請求項4に記載のガラス物品の製造方法。
  6. 前記移動状態において、前記スクライバを周回軌道で移動させることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のガラス物品の製造方法。
  7. 前記移動状態において、前記スクライバを前記ガラスの搬送方向に沿って直線移動させることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のガラス物品の製造方法。
  8. 前記ガラスを成形する成形機から前記ガラスを連続して牽引する牽引装置により前記ガラスを前記搬送状態とすることを特徴とする請求項4から請求項7のいずれか一項に記載のガラス物品の製造方法。
  9. 前記ガラスにおいて前記スクライバを当接する予定となる当接予定部に引張応力が生じるように前記ガラスを配置した状態で前記当接予定部に前記スクライバを当接することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のガラス物品の製造方法。
  10. 前記ガラスを前記スクライバと受け部材とで挟み込み、前記受け部材により前記スクライバから前記ガラスに伝わる荷重を受けることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のガラス物品の製造方法。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか一項に記載のガラス物品の製造方法に用いられるガラス物品の製造装置であって、
    前記ガラスの外周面に当接される前記スクライバと、前記スクライバを超音波振動させる超音波振動部とを備えることを特徴とするガラス物品の製造装置。
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