JP4731864B2 - エンボス模様付押出成形セメント板の製造方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、セメントなどの水硬性材料を原材料に押出成形され、特に建築物の外壁材・間仕切壁や鉄道・高速道路・工場などの遮音壁に用いられて好適な押出成形セメント板の表面に、模様付を行うエンボス模様付押出成形セメント板の製造方法及びその装置に関する。
セメントなどの水硬性材料を補強繊維、混和材等と混練して押出した押出成形セメント板が、建築物の外壁や間仕切り壁として用いられている。また、押出成形セメント板の製造時に表面に凹凸のエンボス模様を施し、付加価値を高めたエンボス模様付押出成形セメント板も用いられている。エンボス模様付押出成形セメント板の製造方法としては、図5に示すように、口金1から押し出される生板3を図示しない搬送手段で受け取りながら搬送し、口金1の先端近傍に取り付けられたエンボスローラ5によって行うものや、図示しない無端状エンボスベルトによって行う方法がある。押出成形と略同時に、エンボスローラやエンボスベルトにより模様付された生板2は、所定長さに切断後、養生鉄板(受け板)に載置し、一次養生、オートクレープ養生、仕上工程を経てエンボス模様付押出成形セメント板に製造される。
このような押出成形生板に対してエンボス模様を転写させる技術として、下記特許文献1には、エンボスローラーを生板押出速度に同調駆動させて、深彫エンボス模様を付与する装置が開示されている。下記特許文献2、3には無端状エンボスベルトによって模様付を行う方法が開示されている。下記特許文献4には、振動プレスにより深彫エンボス模様を付与する方法が開示されている。
特開昭63−237906号公報 特開昭55−93410号公報 特公平1−23289号公報 特開2001−328112号公報
エンボスローラによる方法では、原料吐出部先端の口金上方に凹凸模様を施したエンボスローラを設置し、エンボス模様を付与する。押出成形では、原材料の流れの影響などにより微妙な押出速度の変化が生じることがある。このため押出機より吐出される生板の速度が変化した場合、その影響がエンボス模様に転写された意匠に影響し、図4に示すように、エンボス模様(意匠)7が歪んだり、型崩れしたりし、エンボス模様7の意匠再現性が損なわれることがあった。また、型付けエンボスローラによる方法では、表面に深いエンボス模様を施すことができない不利があった。
そして、上記特許文献1に開示される技術では、ローラを押出速度に同調させエンボス模様を付与するが、押出成形と同時に型付けを行うので、押出時の微妙な速度変化に完全に対応するのは困難であり、上記と同じ問題が生じた。
また、上記特許文献2に開示される技術では、エンボスベルトを表面に密着させてエンボス模様を付与するので、深彫のエンボス模様を付与し難い欠点があった。これに対し、上記特許文献3に開示される技術では、深堀エンボス模様が付与できる。しかしながら、特許文献2、3に開示される技術では、無端状ベルトを押出速度に同調させて模様付けを行うため、押出速度に微妙な変化が生じた場合、その影響が模様に反映し、エンボス模様の意匠再現性が損なわれることがあった。
さらに、上記特許文献4に開示される技術は、中空の小さな厚みの薄い押出成形セメント板に対しては模様を付与できるが、ビルの外壁や間仕切り壁などに用いる60mm以上の厚みのある中空の押出成形セメント板に対しては、中空が変形してしまう問題があった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、転写される意匠に崩れの生じないエンボス模様付押出成形セメント板の製造方法及びその装置を提供し、もって、高い意匠再現性を得ることを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係るエンボス模様付押出成形セメント板の製造方法は、口金から押し出されながら連続搬送される生板の表面にエンボス模様を付与するエンボス模様付押出成形セメント板の製造方法であって、前記口金から押し出される生板を搬送手段で受け取りながら搬送し、該生板を先端から所定長さの単体生板に切断して搬送し、該単体生板の表面にエンボスローラを回転かつ生板表面に略垂直な方向に振動させながら押し当ててエンボス模様を付与することができ、更に、前記単体生板中に中玉を配置し、該中玉の位置で前記エンボスローラを生板表面に押し当てることとし、前記搬送手段は、生板搬送方向上流側の押し出し中の生板を搬送するための第1コンベアと、前記単体生板を搬送するための第2コンベアとを有し、前記第2コンベアは、前記単体生板を、前記押し出し中の生板よりも速い速度で搬送して、前記押し出し中の生板と、前記単体生板とを分離することによって、前記押し出し中の生板の押出速度の変化が、前記単体生板の搬送速度に影響を及ぼさないようにしたことを特徴とするものである。
このエンボス模様付押出成形セメント板の製造方法では、押し出し中の生板と単体生板とが分離され、押出速度の微妙な変化が、単体生板の搬送速度に影響を及ぼさなくなる。また、押出成形(中空押出)された生板が切断(押出機より分離)された後、エンボス模様付け(意匠転写)が行われる。この意匠転写(型付け)時に、生板に凹凸模様を施したエンボスローラが押し当てられるが、この時、生板は工程ラインの搬送に耐えて断面形状を保持出来る硬さを有しているので、単にエンボスローラが生板に押し当てられる程度では、良好な型付けが行えない。本発明に係る製造方法では、エンボスローラが振動されながら生板に押し当てられることで良好な模様転写が可能となる。そして、単体生板の切断と同時に、単体生板の搬送速度が、生板搬送方向上流側の押し出し中の生板より速くなることで、押し出し中の生板からの速やかかつ確実な分離(若干の間隙を空けた分離)が可能となり、押し出し中の生板からの速度変化の伝搬や、エンボスローラによる振動の押し出し中の生板への伝搬が確実に遮断される。
そして、中玉がある部分でエンボスローラが単体生板に押し当てられるので、中空部を有する単体生板の模様付けに起因する変形が防止される。
本発明に係るエンボス模様付押出成形セメント板の製造装置は、口金から押し出されながら連続搬送される生板の表面にエンボス模様を付与するエンボス模様付押出成形セメント板の製造装置であって、前記口金から押し出された生板を受け取りながら搬送する搬送手段と、前記口金から所定距離離間して配設され該搬送手段にて搬送される生板を切断する切断機と、該切断機によって切断され該切断機の生板搬送方向下流側で搬送される単体生板の表面に押し当てられてエンボス模様を付与するエンボスローラと、該エンボスローラを生板表面に略垂直な方向で振動させる振動発生機と、口金近傍に基端を接続した可撓性を有する線体の先端に接続された中玉とを備え、前記切断機の刃部には、前記生板の切断動作で前記線体との干渉を回避する切欠が設けられ、前記搬送手段は、生板搬送方向上流側の押し出し中の生板を搬送するための第1コンベアと、前記単体生板を搬送するための第2コンベアとを有し、前記第2コンベアは、前記単体生板を、前記押し出し中の生板よりも速い速度で搬送して、前記押し出し中の生板と、前記単体生板とを分離することによって、前記押し出し中の生板の押出速度の変化が、前記単体生板の搬送速度に影響を及ぼさないようにしたことを特徴とするものである。
このエンボス模様付押出成形セメント板の製造装置では、押し出し中の生板から模様付与対象となる単体生板部分が分離され、分離された単体生板に、エンボスローラが振動しながら押し当てられる。したがって、口金から押し出された生板が所定距離搬送されることで、ある程度の硬さを発現させることになる。また、単体生板が押し出し中の生板から切断されることで、速度変化や振動の悪影響が相互に伝搬しなくなる。また、エンボスローラが振動されながら押し当てられることで良好な模様転写が可能となる。
そして、口金近傍に、線体を介して接続された中玉が、切断機の生板搬送方向下流側で、単体生板の内部(すなわち、中空部)に配置される。これにより、エンボスローラが単体生板に押し当てられた時に、単体生板の中空部が潰れてしまうことによる生板自体の変形や、意匠再現性の低下が防止される。また、中玉を接続する線体は、切断機の刃部に設けられた切欠によって干渉が回避され、切断機の動作時においても切断されることがない。これにより、切断機より生板搬送方向下流側での中玉の保持が可能となる。
本発明に係るエンボス模様付押出成形セメント板の製造方法によれば、口金から押し出される生板を搬送手段で受け取りながら搬送し、この生板を先端から所定長さの単体生板に切断して搬送し、単体生板の表面にエンボスローラを回転かつ振動させながら押し当ててエンボス模様を付与するので、押し出し中の生板と単体生板とが分離され、押出速度の微妙な変化が、単体生板の搬送速度に影響を及ぼさなくなる。また、エンボスローラが振動しながら押し当てられるので、模様の転写性を良好にすることができる。この結果、従来、押出直後の生板切断前にエンボスローラを押し当てていた製造方法に対して、生板搬送速度の変動による模様の歪み・型崩れを防止して、意匠再現性の良好なエンボス模様付押出成形セメント板を得ることができる。
本発明に係るエンボス模様付押出成形セメント板の製造装置によれば、口金から押し出された生板を受け取りながら搬送する搬送手段と、口金から所定距離離間して配設され搬送手段にて搬送される生板を切断する切断機と、切断機によって切断され切断機の生板搬送方向下流側で搬送される単体生板の表面に押し当てられてエンボス模様を付与するエンボスローラと、エンボスローラを生板表面に略垂直な方向で振動させる振動発生機とを備えたので、押し出し中の生板から模様付与対象となる単体生板部分を分離して、振動を与えながらエンボスローラを押し当てることができる。この結果、押出の影響(特に押出速度の変化)によるエンボス模様の変形などを防止でき、意匠再現性の良いエンボス模様を押出成形セメント板に付与することができる。
以下、本発明に係るエンボス模様付押出成形セメント板の製造方法及びその装置の好適な実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明に係るエンボス模様付押出成形セメント板の製造装置を表す斜視図、図2は中玉が線体で接続された製造装置の斜視図、図3は中玉が固定された製造装置の斜視図である。
本実施の形態によるエンボス模様付押出成形セメント板の製造装置(以下、単に「製造装置」とも称す。)100は、図1に示すように、主要部が、口金11と、搬送手段13と、切断機15と、エンボスローラ17と、振動発生機19とに大別して構成される。
口金11は、図示しない押出機に設けられる。押出機は、オーガー内部にスクリューを備えた圧送部を有し、圧送部によって圧送された水硬性材料を絞り管を介して口金11へ供給する。口金11は、供給される水硬性材料を吐出することで、口金開口形状と同一断面形状の生板21を押出成形する。
搬送手段13は、口金11から押し出された生板21を受け取りながら搬送する。本実施の形態において、搬送手段13は、口金11から生板搬送方向下流側へ順次配設された第1コンベア23と、第2コンベア25とからなる。なお、搬送手段13は、一つの無端状ベルトを備えた一台のコンベアからなるものであってもよい。本実施の形態では、第1コンベア23が、生板21の押出速度と同調するように駆動制御される。一方、第2コンベア25は、第1コンベア23と同一の搬送速度で駆動されるとともに、第1コンベア23より若干速く駆動可能となっている。
切断機15は、口金11から所定距離離間して配設される。本実施の形態では、口金11と切断機15との間に第1コンベア23が配設され、切断機15より生板搬送方向下流側に、第2コンベア25が配設されている。切断機15は、上下一対の刃部27a、27bを有し、刃部27a、27bを押出し速度に同調させて上下方向に接近離反動作させることで、搬送手段13によって搬送される生板21を上下方向で切断する。このようにして生板21は、押し出し中の生板21aから切断されて、単体生板21bとなる。
エンボスローラ17は、切断機15の生板搬送方向下流側に配設される。エンボスローラ17の外周面には凹凸模様(エンボス模様)17aが形成されている。このエンボスローラ17は、所定の押圧力で単体生板21bの表面へ押し当てられるように構成される。これにより、エンボス模様の凹凸が単体生板21bに押し込まれ、模様が転写される。エンボスローラ17は、第2コンベア25と同調して回転駆動される。
また、エンボスローラ17は、図示しない支持フレームとの間に、振動発生機(バイブレータ)19を介在させている。振動発生機19は、エンボスローラ17を、単体生板21bの表面に略垂直な方向で振動させる。振動発生機19は、生板表面に略垂直な方向でエンボスローラ17を振動させることで、凹凸を単体生板21bへ押し入れたときの模様の崩れを防止している。振動発生機19は、エンボスローラ17の内部に設置するものであってもよい。また、エンボスローラ17の押圧装置自体(支持フレーム)を振動させるようにしてもよい。
エンボスローラ17の模様付位置には、可撓性を有する線体で延長された中玉29が配置されている。線体としては、ワイヤ31やピアノ線を好適に用いることができる。本実施の形態では、口金近傍に基端を接続したワイヤ31の先端に中玉29が接続されている。この中玉29とワイヤ31は、生板21に成形される中空部33に応じた数で設けられる。
このようにして、生板21の中にはワイヤ31が通っており、ワイヤ31は、模様付け部の中玉29まで延びている。このため、切断機15の上下の刃部27a、27bには、生板21の切断動作でワイヤ31との干渉を回避する切欠35が設けられている。したがって、切断機15の動作時においてもワイヤ31の切断が回避され、かつ切断機15より生板搬送方向下流側での中玉29の保持を可能としている。
このようにして、中玉29が、切断機15の生板搬送方向下流側で、単体生板21bの内部(すなわち、中空部33)に配置されることにより、エンボスローラ17が単体生板21bに押し当てられた時に、単体生板21bの中空部33が潰れてしまうことによる生板自体の変形や、意匠再現性の低下が防止されている。
次に、このように構成した製造装置100を用いてのエンボス模様付押出成形セメント板の製造方法を説明する。
口金11から押し出された生板21は、搬送手段13の第1コンベア23上に載置されながら順次搬送されて行く。搬送される生板21は、切断機15を通過し、この切断機15を跨いで第1コンベア23と同調する第2コンベア25上で搬送される。第2コンベア25上での先端と切断機15との間の距離が所定距離となったときに、切断機15が作動され、刃部27a、27bによって生板21が切断される。
切断された生板21は、押し出し中の生板21aと、第2コンベア25上の単体生板21bとに分割される。この際、第2コンベア25が、第1コンベア23より若干速い速度で駆動される。つまり、単体生板21bは、生板搬送方向上流側の押し出し中の生板21aより速い速度で搬送される。このように、単体生板21bの切断と同時に、単体生板21bの搬送速度が、生板搬送方向上流側の押し出し中の生板21aより速くなることで、押し出し中の生板21aからの速やかかつ確実な分離(若干の間隙を空けた分離)が可能となり、押し出し中の生板21aからの速度変化の伝搬や、後述するエンボスローラ17による振動の押し出し中の生板21aへの伝搬が確実に遮断される。
第2コンベア25上で搬送される単体生板21bには、エンボスローラ17が回転かつ振動されながら押し当てられる。このエンボスローラ17の押し当て位置の単体生板21b内には中玉29が配置される。つまり、エンボスローラ17は、中玉29の位置で単体生板21bに押し当てられる。これにより、中空部33を有する単体生板21bの模様付けに起因する変形が防止されている。
この方法では、ワイヤ31で中玉29を延長保持しているので、押出成形(中空押出)された生板21を切断(押出機より分離)することも容易になり、かつ押出抵抗も緩和される。また、押出位置と単体生板21bの位置が微妙にずれた場合、或いは図2に示すように、単体生板21bに微妙な変形部37が生じる場合においても、中玉29が変形に追従できるので、図3に示すように、中玉29をロッド39などで固定する場合のように、中玉29で単体生板21bを壊してしまうことがない。さらに、中玉29をそのままエンボス付与部まで延長しないことで、押出抵抗が少なくなり、装置も簡略化されている。
このようにしてエンボス模様の転写された単体生板21bは、第2コンベア25の後段で受け板などに移載され、一次養生、オートクレーブ養生、仕上げ工程を経て製品であるエンボス模様付押出成形セメント板となる。
このエンボス模様付押出成形セメント板の製造方法では、押し出し中の生板21aと単体生板21bとが分離され、押出速度の微妙な変化が、単体生板21bの搬送速度に影響を及ぼさなくなる。また、押出成形(中空押出)された生板21が切断(押出機より分離)された後、エンボス模様付け(意匠転写)が行われる。この意匠転写(型付け)時に、単体生板21bに凹凸模様を施したエンボスローラ17が押し当てられるが、この時、単体生板21bは、工程ラインの搬送に耐え断面形状を保持できる硬さを有しているので、単にエンボスローラ17が押し当てられる程度では、良好な型付けが行えない。本発明に係る製造方法では、エンボスローラ17が振動されながら単体生板21bに押し当てられることで、ある程度の硬さを有した単体生板21bに対しても良好な模様転写が可能となっている。
したがって、上記のエンボス模様付押出成形セメント板の製造方法によれば、口金11から押し出される生板21を搬送手段13で受け取りながら搬送し、この生板21を先端から所定長さの単体生板21bに切断して搬送し、単体生板21bの表面にエンボスローラ17を回転かつ振動させながら押し当ててエンボス模様を付与するので、押し出し中の生板21aと単体生板21bとが分離され、押出速度の微妙な変化が、単体生板21bの搬送速度に影響を及ぼさなくなる。また、エンボスローラ17が振動しながら押し当てられるので、模様の転写性を良好にすることができる。この結果、従来、押出直後の生板切断前にエンボスローラを押し当てていた製造方法に対して、生板搬送速度の変動による模様の歪み・型崩れを防止して、意匠再現性の良好なエンボス模様付押出成形セメント板を得ることができる。
また、上記の製造装置100によれば、口金11から押し出された生板21を受け取りながら搬送する搬送手段13と、口金11から所定距離離間して配設され搬送手段13にて搬送される生板21を切断する切断機15と、切断機15によって切断され切断機15の生板搬送方向下流側で搬送される単体生板21bの表面に押し当てられてエンボス模様を付与するエンボスローラ17と、エンボスローラ17を生板表面に略垂直な方向で振動させる振動発生機19とを備えたので、押し出し中の生板21aから模様付与対象となる単体生板21b部分を分離して、振動を与えながらエンボスローラ17を押し当てることができる。この結果、押出の影響(押出速度の変化)によるエンボス模様の変形などを防止でき、意匠再現性の良いエンボス模様を押出成形セメント板に付与することができる。また、エンボスの深さに関係なく高い意匠再現性を得ることができる。
なお、振動させたエンボスローラ17を単体生板21bに押し当てるには、単体生板21bが所定の固さとなっていることが望ましい。押出直後の極めて柔らかい押し出し中の生板21aにエンボスローラ17を振動させながら押し当てても、振動させることによる転写効果を有効に作用させることができない。つまり、エンボスローラ17を振動させることは、生板21に所定の硬度を発現させておくことが要求される。また、柔らかい生板21に振動を付与することは、中空部33などにだれによる変形を生じさせる虞がある。本実施の形態では、生板21が口金11から所定距離離間した切断機15で切断されるため、押出直後の変形容易な生板21aへの振動付与を回避させる効果も有する。また、切断された単体生板21bに振動が付与されるので、押出直後の変形容易な生板21aへ振動が伝搬することを防止する効果も有している。
実際に、振動を与えた場合の型付け(エンボス模様付け)精度と振動を与えない場合の型付け精度を比較すると以下の通りの結果が出た。精度を比較する為の寸法は図4に示すA,B,Cの箇所を採寸した。その結果本発明の装置を用いて製造されたエンボス模様付押出成型セメント板の精度は表1に示す通り規定値に対し最大0.3mmの変形を生じるが、実用上も見かけ上も何ら問題ない範囲であった。
Figure 0004731864
一方振動を与えないで型付けした比較例では、表2に示す通り最大で4.7mmの変形が生じて、その変形は目視で認識できる状態であり、実用上からは難点有りと判断された。
Figure 0004731864
本発明に係るエンボス模様付押出成形セメント板の製造装置を表す斜視図である。 中玉が線体で接続された製造装置の斜視図である。 中玉が固定された製造装置の斜視図である。 エンボス模様の採寸箇所を示す一部省略斜視図である。 従来のエンボス模様付押出成形セメント板の製造装置を表す斜視図である。
符号の説明
11…口金、13…搬送手段、15…切断機、17…エンボスローラ、19…振動発生機、21…生板、21a…押し出し中の生板、21b…単体生板、23…第1コンベア、25…第2コンベア、27a、27b…切断機の刃部、29…中玉、31…ワイヤ(線体)、35…切欠、100…エンボス模様付押出成形セメント板の製造装置

Claims (2)

  1. 口金から押し出されながら連続搬送される生板の表面にエンボス模様を付与するエンボス模様付押出成形セメント板の製造方法であって、
    前記口金から押し出される生板を搬送手段で受け取りながら搬送し、
    該生板を先端から所定長さの単体生板に切断して搬送し、
    該単体生板の表面にエンボスローラを回転かつ生板表面に略垂直な方向に振動させながら押し当ててエンボス模様を付与することができ、更に、
    前記単体生板中に中玉を配置し、該中玉の位置で前記エンボスローラを生板表面に押し当てることとし、
    前記搬送手段は、生板搬送方向上流側の押し出し中の生板を搬送するための第1コンベアと、前記単体生板を搬送するための第2コンベアとを有し、
    前記第2コンベアは、前記単体生板を、前記押し出し中の生板よりも速い速度で搬送して、前記押し出し中の生板と、前記単体生板とを分離することによって、前記押し出し中の生板の押出速度の変化が、前記単体生板の搬送速度に影響を及ぼさないようにしたことを特徴とするエンボス模様付押出成形セメント板の製造方法。
  2. 口金から押し出されながら連続搬送される生板の表面にエンボス模様を付与するエンボス模様付押出成形セメント板の製造装置であって、
    前記口金から押し出された生板を受け取りながら搬送する搬送手段と、
    前記口金から所定距離離間して配設され該搬送手段にて搬送される生板を切断する切断機と、
    該切断機によって切断され該切断機の生板搬送方向下流側で搬送される単体生板の表面に押し当てられてエンボス模様を付与するエンボスローラと、
    該エンボスローラを生板表面に略垂直な方向で振動させる振動発生機と、
    口金近傍に基端を接続した可撓性を有する線体の先端に接続された中玉とを備え、
    前記切断機の刃部には、前記生板の切断動作で前記線体との干渉を回避する切欠が設けられ、
    前記搬送手段は、生板搬送方向上流側の押し出し中の生板を搬送するための第1コンベアと、前記単体生板を搬送するための第2コンベアとを有し、
    前記第2コンベアは、前記単体生板を、前記押し出し中の生板よりも速い速度で搬送して、前記押し出し中の生板と、前記単体生板とを分離することによって、前記押し出し中の生板の押出速度の変化が、前記単体生板の搬送速度に影響を及ぼさないようにしたことを特徴とするエンボス模様付押出成形セメント板の製造装置。
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