JP2019001935A - 樹脂成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】PVA系重合体及びセルロース繊維を原料とする樹脂成形体において、光学特性、機械特性、熱特性、耐水性の優れた樹脂成形体を提供する。【解決手段】ポリビニルアルコール系重合体とセルロース繊維と架橋剤とを含む樹脂成形体は、ポリビニルアルコール系重合体のけん化度が90mol%以上100mol%未満であり、セルロース繊維の水酸基の一部がカルボキシル基により置換されてなり、且つ、樹脂成形体中のセルロース繊維の平均繊維幅が3nm以上200nm以下であり、架橋剤が分子量10,000以上5,000,000未満のポリマーよりなることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリビニルアルコール(以下、PVAと略する)系重合体とセルロース繊維と架橋剤とを含む樹脂成形体に関するものであり、優れた光学特性、機械特性、熱特性、耐水性を有しており、産業資材、電気電子材料、農業資材、光学材料をはじめ多くの用途に極めて有効に使用することができる。
近年、資源の枯渇や大気の二酸化炭素濃度の増加による温暖化や環境汚染、廃棄物問題などを背景に、製造時の化石資源の使用量が少なく、かつ廃棄時において低エネルギーで処理できて二酸化炭素の排出が少ないというような特徴を持つ、環境に配慮された材料の利用が注目されている。こうした中、化石資源を原料とせず、一部または全部を天然の植物などを原料とするバイオマス資源由来の材料や、環境中で分解されて水と二酸化炭素になるポリ乳酸に代表される生分解性材料の積極利用が期待されている。
バイオマス材料の中でもその生産量の約半分を占めるセルロースは、その生産量の多さから有効利用が期待されている。さらにセルロースは、高強度、高弾性率、極めて低い熱膨張係数を有しており、耐熱性に関して述べると、ガラス転移点を持たず、230度という高い熱分解温度を示す。
ところが、セルロースはその多量な生産量に対して材料としての利用が多いとは言えない。その理由の一つに水系や非水系溶媒への溶解性・分散性の低さがある。セルロースはブドウ糖の6員環であるD−グルコピラノースがβ−(1→4)グルコシド結合したホモ多糖であり、C2位、C3位、C6位に水酸基を持つ。そのため、分子内、分子間に強固な水素結合を形成しており、水や一般的な溶媒に対して溶解しない。
最も一般的なセルロースの利用法の一つにカルボキシメチル化がある。カルボキシル基がC2位、C3位、C6位の水酸基にランダムに導入され、その置換度により多置換度では水溶性で増粘剤として利用できるものから、低置換度では不溶性のカルボキシメチル化セルロース繊維と多様な材料が得られる。しかし、セルロースのカルボキシメチル化反応では多量の有機溶媒を使用し、毒性のあるモノクロロ酢酸を用いているため、環境汚染や廃液処理などの問題がある。また、導入されるカルボキシル基は水酸基の位置に区別がないため、生成物は不均一な化学構造となる。
一方、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシラジカル(TEMPO)をはじめとするN−オキシル化合物を触媒とした酸化反応を用いてセルロースを処理し、処理度を調整すると、水中での軽度な分散処理により均質な分散体が得られる。この際、セルロースはミクロフィブリルレベルまで解繊され、繊維幅が数nm〜数百nmに分散したセルロース繊維分散体として存在する。さらに、このTEMPO酸化反応では有機溶媒を使用せず水のみを反応媒として用い、常温・常圧の温和な条件下、短時間で反応が完了するなど反応プロセスの環境適応性が極めて高い。
TEMPO酸化反応により得られた酸化セルロースが軽度な機械的な処理によりナノレベルまで分散するメカニズムとしては、以下のように知られている。酸化反応によりセルロースのミクロフィブリル表面のC6位の水酸基が選択的に酸化され、アルデヒド基を経由してカルボキシル基が導入される。このカルボキシル基がアニオンとして荷電反発し、分散媒中で浸透圧効果を示すため、ナノオーダーのミクロフィブリルが孤立しやすくなり、均質なセルロース繊維分散体として得られる。さらに、セルロースに導入したカルボキシル基の静電的な作用を利用して、対イオンとしてカチオン性を有する様々な塩を形成することにより、特性の異なるセルロース修飾体を得ることができる。本処理では原料セルロースの結晶性を壊すことなく保持できるため、高い物理特性を有する。
このように、セルロースをナノ分散体や液体状態、修飾体として用いることができ、また環境への負荷が低く、さらに高い物理特性を有するため、TEMPO酸化反応による処理及び酸化物はセルロースの新たな利用形態として期待されている。
また、PVA系重合体を用いて得られるフィルムの製膜方法としては、その溶融物を用いて、例えば、溶融押出製膜法、湿式製膜法(貧溶媒中への吐出)、ゲル製膜法(PVA系重合体水溶液を一旦冷却ゲル化した後、溶媒を抽出除去してフィルムを得る方法)、キャスト製膜法(PVA系重合体溶液を基板上に流延し、乾燥してフィルムを得る方法)、およびこれらの組み合わせによる方法などが挙げられる。得られたフィルムは透明性や機械特性に優れ、被着物の種類を問わず高い接着性を有することから、フィルム素材として広く使用されている。さらに、フィルム製造工程上排出される有機溶剤が極めて少ないことから、近年の環境規制が厳格化されつつある中で、VOC(揮発性有機化合物)の排出を抑制する材料としてさらに今後の利用拡大が期待されている。
一方で、PVA系重合体は分子骨格内に水酸基を有しているため、水に対する応答性が大きく、吸湿により機械特性やガスバリア性をはじめとした特性変動が起こるため、用いられる用途が限定的であった。さらに、高温下では分子間や分子内の水素結合が緩むために分子運動が活発化することで熱変形が顕著に増大し、用いられる温度帯が限られるという課題があった。そこで、耐水性や熱変形への対策として、PVA系重合体の疎水化や架橋における技術が様々に開発され、広く提案されている(例えば特許文献1−2)。しかし、これらは高温下での特性改善には効果が乏しく、PVA系重合体の運動性の抑制には不向きであった。
また、セルロース繊維を樹脂に混合して機械特性や熱特性を向上させる試みが近年活発に行われている(例えば特許文献3−4)。特に、特許文献3に記載のTEMPO酸化法により得られる微細なセルロース繊維を用いることにより、PVA系重合体との透明な複合体の形成が提案されている。一方、架橋剤を用いることによる効果についての記載はなく、セルロース繊維を混合することによる熱特性に着目している。
特公昭30−7360号公報 特公昭29−6145号公報 特開2010−242063号公報 特開2010−116477号公報
本発明は以上のような問題点を考慮してなされたものであり、PVA系重合体及びセルロース繊維を原料とする樹脂成形体において、光学特性、機械特性、熱特性、耐水性の優れた樹脂成形体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、ポリビニルアルコール系重合体とセルロース繊維と架橋剤とを含む樹脂成形体であって、ポリビニルアルコール系重合体のけん化度が90mol%以上100mol%未満であり、セルロース繊維の水酸基の一部がカルボキシル基により置換されてなり、且つ、樹脂成形体中のセルロース繊維の平均繊維幅が3nm以上200nm以下であり、架橋剤が分子量10,000以上5,000,000未満のポリマーよりなることを特徴とする。
また、架橋剤がカルボン酸またはカルボン酸無水物を有してもよい。
また、セルロース繊維におけるカルボキシル基の含有量が、セルロース繊維の乾燥重量1g当たり0.8mmol以上3.0mmol以下であることが好ましい。
樹脂成形体に含まれるセルロース繊維の含有量が、0.5重量%以上40重量%未満であることが好ましい。
また、樹脂成形体が自立膜であり、且つ、樹脂成形体の膜厚が1μm以上100μm未満であることが好ましい。
また、30℃から100℃および100℃から160℃における平均線膨張係数がいずれも20ppm/℃以下であることが好ましい。
本発明によれば、PVA系重合体本来の光学特性、機械特性や環境適応性だけでなく、セルロース繊維の高度な剛直性や熱特性を活かすことができ、さらに特定の架橋剤を用いることにより耐水性を付与した樹脂成形体を実現することができる。そのため、多くの産業分野において有用な材料を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態について説明する。なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。
本実施形態に係る樹脂成形体は、PVA系重合体とセルロース繊維と架橋剤とを含む樹脂成形体である。
<PVA系重合体>
本実施形態に用いられるPVA系重合体としては、酢酸ビニルの単独重合体のけん化物などに代表される未変性のPVA樹脂を好ましく使用することができるが、本発明の効果を阻害しない範囲で、酢酸ビニルにおけるビニルエステルに対して、他のビニル化合物を共重合することも可能である。PVA系重合体は、酢酸ビニルモノマーを重合反応によりポリマー化し、さらにけん化して作製された樹脂である。部分的に変性基を導入し、耐水性や耐溶剤性、耐熱性、バリア性、柔軟性等の機能性を付与したものを用いても構わない。
PVA系重合体の重合度は特に限定されないが、300以上3000未満のものが好ましい。さらに、500以上2500未満が好適に用いられる。重合度が300より小さい場合は、PVA分子同士の相互作用が低下し、機械特性の低下を招く。また、重合度が3000以上である場合は、塗液の粘度が高くなりすぎるため、樹脂成形体の膜厚が不均一になったり乾燥過程で分散媒の除去が困難になったりするなど、取り扱いにくくなる。
また、PVA系重合体のけん化度としては、90mol%以上100mol%未満が好ましく、さらに95mol%以上100mol%未満がより好ましい。けん化度が90mol%未満だと、水酸基によるPVA系重合体分子内の水素結合が低下するため、特に高温下における分子の運動性が活発になり、熱変形しやすくなる。また、けん化度が100mol%のものは製造工程上得ることが困難である。
<セルロース繊維>
本実施形態で用いられるセルロース繊維は、樹脂成形体中で平均繊維幅が3nm以上200nm以下という高分散状態を維持したものである。ただし、繊維幅200nmを超える比較的大きなサイズのセルロース繊維を含むと、繊維幅が可視光の波長に近づくために成形体の透明性低下を招くとともに、表面積低下やセルロースの絡み合いが低下することで機械特性の低下を引き起こす場合がある。そのため、セルロース繊維の平均繊維幅は100nm以下がより好ましく、20nm以下がさらに好ましい。また、セルロース繊維の製法上、平均繊維幅3nm未満のセルロース繊維であって機械強度や均一に優れた特性を有するものを製造することは困難なため、平均繊維幅は3nm以上であることが好ましい。
また、セルロース繊維の繊維長は長いほどセルロース繊維同士の絡み合いが生じやすいために、低含有量で効果を発現し易い。但し、長すぎると分散に要するエネルギーが増大し分散が困難となるため、繊維長は10nm以上10000nm以下が好ましい。
なお、樹脂成形体中のセルロース繊維の繊維幅の測定方法は限定されないが、測定方法の例を以下に示す。樹脂成形体からダイヤモンドカッターを設置したミクロトームを用いて切り出した50nm厚の超薄片を透過型電子顕微鏡にて透過像を観察することにより、繊維幅を測定することができる。また、カチオン性染料であるトルイジンブルーを用いるとカルボキシル基を導入したセルロースを選択的に染色できることから、切り出した超薄片にトルイジンブルーを用いることにより、観察が容易になる。或いは、原子間力顕微鏡の位相モードを用いて観察することもできる。この場合、セルロース繊維と樹脂の特性の違いによりカンチレバー振動の位相にずれが生じることから、セルロース繊維を検出することができる。
本実施形態に用いるセルロースを出発原料とした材料としては、天然セルロースまたは化学変成したセルロースを用いることが出来る。具体的には、漂白及び未漂白クラフト木材パルプ、前加水分解済みクラフト木材パルプ、亜硫酸木材パルプ等の木材を原料としたパルプ、或いは綿やバクテリアセルロース等の非木材パルプ、並びにこれらの混合物を用いることができ、これらを物理的、化学的処理した物質の何れを用いてもよい。好適には、結晶形I型を有する天然セルロースが機械特性、熱特性、薬品耐性等の材料特性が高いため望ましい。
本実施形態に用いるセルロース繊維は、セルロースの水酸基の一部がカルボキシル基に置換されているものを用いる。原料となるセルロースにカルボキシル基を導入する方法としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択される。たとえば、一般的に知られている水酸基からアルデヒドを経てカルボン酸に酸化させる方法から適宜選択することができる。
その中でも、N−オキシル化合物を触媒として次亜ハロゲン酸塩や亜ハロゲン酸塩等を共酸化剤として用いる方法が好ましい。特に、触媒として2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペジニルオキシラジカル(TEMPO)を使用し、pHを調整しながら次亜塩素酸ナトリウム等の酸化剤、臭化ナトリウム等の臭化物を用いて処理するTEMPO酸化法は、反応媒体として有機溶媒を用いることなく完全に水中での反応であること、試薬の入手しやすさ、コスト、反応の安定性の点から好適である。
TEMPO酸化法においては、結晶性のセルロースミクロフィブリルの表面のみを酸化し、結晶内部には酸化が起こらないため、結晶構造を維持できる。そのため、生成物はセルロース本来の高強度、高弾性率、低線膨張係数、高耐熱性の特性を有する。
上述のTEMPO酸化法による酸化処理は次の手順で行われる。
水中で分散させたセルロースにN−オキシル化合物と酸化剤や共酸化剤を添加してセルロースの酸化を行う。酸化反応中に水酸化ナトリウムを添加し、反応系内のpHを9から11に制御する。反応温度は0℃以上40℃以下が好適である。この時、セルロース繊維表面のC6位の水酸基がカルボキシル基に酸化される。反応を停止させた後、十分水洗して回収し、回収した酸化セルロースを本実施形態における構成材料として用いることが出来る。
なお、酸化剤としては、次亜ハロゲン酸又はその塩、亜ハロゲン酸又はその塩が使用でき、次亜塩素酸ナトリウムが好ましい。共酸化剤としては、臭化リチウム、臭化カリウム、臭化ナトリウム等が挙げられるが、取り扱いの簡便さから臭化ナトリウムが好ましい。
セルロースに導入されるカルボキシル基の含有量は、反応条件を適宜設定することにより調整可能である。カルボキシル基が導入されたセルロースは、後述する分散処理工程においてカルボキシル基の荷電反発により分散媒中に分散することから、セルロース中のカルボキシル基の含有量が少なすぎると安定的に分散媒中に分散させることができない。一方、セルロース中のカルボキシル基の含有量が多すぎると、分散媒への親和性が増大し耐水性が低下する。
これらの観点から、セルロースに導入されるカルボキシル基の含有量は、好ましくはセルロース繊維の乾燥重量1g当たり0.8mmol以上3.0mmol以下である。さらに、セルロース繊維の乾燥重量1g当たり0.8mmol以上2.5mmol以下がより好ましい。
なお、セルロースに含有されるカルボキシル基量は以下の方法にて算出される。酸化処理したセルロースの乾燥重量換算0.2gをビーカーにとり、イオン交換水80mlを添加する。そこに0.01M塩化ナトリウム水溶液5mlを加え、攪拌させながら0.1M塩酸を加えて全体がpH2.0となるように調整する。ここに自動滴定装置(東亜ディーケーケー社製、AUT−701)を用いて0.1M水酸化ナトリウム水溶液を0.05mL/30秒で注入し、30秒毎の電導度とpH値を測定し、pH11まで測定を続ける。得られた電導度曲線から水酸化ナトリウムの滴定量を求め、カルボキシル基含有量を算出することができる。
上述したように、酸化反応を停止させた後、生成物をろ過により反応液中から回収する。反応終了後はセルロースのC6位の一部にカルボキシル基が導入された酸化セルロースとなる。
酸化セルロースのカルボキシル基は、カルボン酸塩型として用いることによりセルロース繊維は微細化されるが、そのカルボキシル基の対イオンのイオン種としては、対イオンの種類により特性が異なるが、アルカリ金属またはアルカリ土類金属、有機オニウム化合物を含むことが好ましい。
酸化セルロースを微細化し、所望のセルロース繊維を得る分散処理方法としては、既に知られている各種分散処理が可能である。例えば、ホモミキサー処理、回転刃つきミキサー処理、高圧ホモジナイザー処理、超高圧ホモジナイザー処理、超音波ホモジナイザー処理、ナノジナイザー処理、ディスク型レファイナー処理、コニカル型レファイナー処理、ダブルディスク型レファイナー処理、グラインダー処理、ボールミル処理、二軸混練機による混練処理、水中対向処理等がある。この中でも、微細化効率の面から回転刃つきミキサー処理、高圧ホモジナイザー処理、超高圧ホモジナイザー処理、超音波ホモジナイザー処理が好適である。なお、これらの処理のうち、二つ以上の処理方法を組み合わせて分散を行うことも可能である。
<架橋剤>
本実施形態において、所望する特性を有する樹脂成形体を得るために、架橋剤の選定は特に重要である。すなわち、架橋剤を含まず、PVA系重合体とセルロース繊維から成る樹脂成形体は、高い機械特性や低い線膨張係数を示すが、さらに本実施形態に係る架橋剤を用いることにより、高温下での低い線膨張係数の保持や耐水性の大幅な向上といった特性を発現することができる。本実施形態に用いられる架橋剤としては、少なくともPVA系重合体と架橋反応を起こすものを用いることができ、更にセルロース繊維と架橋反応を起こすものが好ましい。PVA系重合体やセルロース繊維の水酸基を足掛りとすることにより、架橋構造を形成することができる。水酸基に対して良好な反応性を示す官能基として、イソシアネートやメチロール基、カルボキシル基を用いることができるが、反応性や安定性の面から、特にカルボン酸またはカルボン酸無水物を有する架橋剤が好ましい。PVA系重合体やセルロース繊維の水酸基と架橋剤に含まれるカルボン酸との反応により、強固な架橋構造が形成される。
さらに、架橋剤は分子量10,000以上5,000,000未満のポリマーであることが好ましく、分子量50,000以上1,000,000未満がより好適に用いられる。分子量が小さ過ぎると、PVA系重合体と共に三次元構造を形成することが困難になると共に、剛直な形状を有するセルロース繊維を架橋構造に組み込むことが困難になる。この場合、耐水剤性や高温下における低い線膨張係数の実現が難しい。一方、分子量が大きすぎると、均一に溶解するのが困難であり、取り扱いにくくなる。また反応系内の活性部位、すなわちカルボン酸と水酸基とのアクセス頻度が低下するために、反応性の低下が引き起こされる。
<樹脂成形体>
本実施形態における樹脂成形体は、PVA系重合体と、セルロース繊維と、架橋剤とを含有する樹脂成形体形成用溶液を用いて樹脂基材等にコーティングして形成することが好ましい。PVA系重合体、セルロース繊維、架橋剤が溶液中で支障の出ない範囲で十分に溶解或いは分散されている限りにおいて溶液の調製方法は限定されず、それぞれ水溶液或いは水分散体として予め調製して混合してもよく、PVA系重合体の水溶液に架橋剤、セルロース繊維を逐次添加してもよく、或いは、架橋剤水溶液にPVA系重合体、セルロース繊維を添加してもよく、セルロース繊維の水分散体中にPVA系重合体、架橋剤を添加して溶液を調製してもよい。PVA系重合体及び架橋剤の溶液中での分散性を上げるため、調製段階において加熱しても構わない。セルロース繊維は、調製した酸化セルロース溶液を任意の方法を用いて分散処理しても構わない。
樹脂成形体中のセルロース繊維の含有量は、0.5重量%以上40%重量未満であることが好ましい。セルロース繊維が0.5重量%より少ない場合は、セルロース繊維の特長である低線膨張性や耐水剤性、高弾性率といった特性が発揮されにくい。一方、セルロース繊維が40重量%以上である場合は、セルロース繊維の剛性に由来する脆性が顕在化しやすく、使用される範囲が限られる。
また、架橋剤の添加量としては、本発明の効果を阻害しない範囲であれば限定されないが、PVA系重合体及びセルロース繊維が有する水酸基の官能基数に対して、架橋剤が有するカルボン酸の官能基数が1%以上50%未満であることが好ましく、更に5%以上20%未満である場合に好適に用いることができる。すなわち、カルボン酸を含む架橋剤が少なすぎる場合に架橋構造が十分に発達せず、架橋剤の効果が低下する。カルボン酸を含む架橋剤が多すぎる場合は反応が進行せずに余剰となった架橋剤により特性低下を招く恐れがある上、樹脂成形体内の水酸基同士による水素結合が低下するため、種種の特性低下を生じる。
また、樹脂成形体形成用溶液には、凝集や沈殿を生じない範囲において、粘度調整や乾燥速度の調整、異種材料との親和性向上等を目的として、付加したい機能に応じて、水をはじめ、様々な有機溶媒を混合させることができる。このとき異種溶媒を混合することにより生じるショックを緩和するため、添加速度やpHの調整、攪拌方法、温度等を適宜選択することができる。
また、上記溶媒には金属等を含んでも良い。金属としては、金、銀、白金、パラジウム、ルテニウム、イリジウム、ロジウム、オスミウムの白金族元素の他、鉄、鉛、銅、クロム、コバルト、ニッケル、マンガン、バナジウム、モリブデン、ガリウム、アルミニウムなどの金属またはこれらの合金、または酸化物、複酸化物、炭化物などを用いることができる。
金属の担持方法としては、金属または金属酸化物等の微粒子を混合する他、カルボキシル基を有するセルロース繊維分散体が金属または金属酸化物の錯体を形成し、還元剤を添加することで金属粒子として析出させることができる。この方法を用いると、微小な金属粒子がセルロース繊維表面に均一に固定化されるため、微量な金属量によって効率的に効果を発揮させることができる。
なお、樹脂成形体形成用溶液には、凝集や沈殿を生じない範囲において、よりセルロース繊維の繊維同士の荷電反発を増大させる目的や分散液の粘度を制御する目的で、水溶性多糖類を含む各種添加物、各種樹脂を含んでも良い。例えば、化学修飾したセルロース、カラギーナン、キサンタンガム、グアーガム、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、寒天、可溶化澱粉、グリセリン、ソルビトール、消泡剤、水溶性高分子、合成高分子等を用いることができる。あるいは塗工性やぬれ性など機能性付与などの為に、各種溶剤を含んでもよい。アルコール類、セルソルブ類、グリコール類、などを用いることができる。さらには意匠性を付与する目的で、各種染料や顔料、有機フィラー、無機フィラーを含んでも構わない。
また、耐水性、耐溶剤性を向上させるために各種架橋剤を更に含んでもよい。例えば、オキサゾリン、ジビニルスルホン、カルボジイミド、ジヒドラジン、ジヒドラジド、エピクロルヒドリン、グリオキザール、有機チタン化合物、有機ジルコニウム化合物などを用いることができる。また、反応性を向上させるなどの目的で、酸やアルカリを添加することによってpHを調整することができる。
上述した樹脂成形体形成用溶液を樹脂基材やガラス基材上にウェット塗工し、加熱して硬化させた後、基材を剥離することにより、本実施形態における樹脂成形体を得ることができる。塗工方法としては公知の方法を用いることができる。具体的には、バーコート法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、フローコーティング法、スプレーコーティング法、ロールコーティング法、グラビアロールコーティング法、エアドクターコーティング法、プレードコーティング法、ワイヤードクターコーティング法、ナイフコーティング法、リバースコーティング法、トランスファロールコーティング法、マイクログラビアコーティング法、キスコーティング法、キャストコーティング法、スロットオリフィスコーティング法、カレンダーコーティング法、ダイコーティング法等を用いることができる。
基材の濡れ性や密着性を向上させる目的で、基材に前処理を施してもよい。前処理方法としては特に制限されることはなく、予めアンカー層を形成したり、コロナ処理、プラズマ処理、フレーム処理等を施したりしても良い。
次に、樹脂成形体の作製方法を記載する。例えば、ベースとなるPET基材に上述の方法を用いて樹脂成形体形成用溶液を塗工し、加熱することにより系内の余分な溶剤を除去すると共に架橋剤による架橋反応を促進させた後に、PET基材を除去することにより自立膜としての樹脂成形体を形成することができる。加熱時の温度により架橋反応の反応性が異なり、温度は100℃以上、好ましくは120℃以上の雰囲気で処理することが好ましい。但し、160℃以上で処理するとセルロース繊維の分解が進行し、樹脂成形体の特性低下とともに黄変を招くため、160℃未満であることが好ましい。
樹脂成形体の膜厚は1μm以上100μm未満であることが好ましい。1μmより薄いと破れやすく取り扱いにくくなる。また、膜厚が100μm以上であると、樹脂成形体作製過程において加熱による溶剤の除去に時間がかかり、生産性が極めて低下する。さらに、内部に残留溶剤として水が残りやすくなり、各種物性の低下を引き起こす。
また本実施形態により得られる樹脂成形体は、セルロース繊維が樹脂成形体中で高度に分散しているため、高い透明性が得られる。この樹脂成形体の660nmでの光線透過率は、80%以上となることが好ましい。上記の範囲内であれば、樹脂成形体は目視にて透明と認識され、適用される用途幅が格段に広がる。
本実施形態に係る樹脂成形体の作製方法を用いることにより、従来困難であったセルロース繊維を高度に分散させた状態を維持しつつ樹脂との成形体を形成することが可能となり、セルロース本来の優れた特性を生かした樹脂成形体を得ることが出来る。
以下に、本発明の実施例を説明する。なお、以下の実施例は本発明の一例であり、本発明はこれらの実施例には限定されない。
(実施例1)
以下の手順により、樹脂成形体の作製を行った。
<セルロース繊維の調製>
(1)試薬・材料
セルロース: 漂白クラフトパルプ(フレッチャー チャレンジ カナダ「MACHENZIE」)
TEMPO: 市販品(東京化成工業社製、純度98%)
次亜塩素酸ナトリウム: 市販品(和光純薬社製、Cl:5%)
臭化ナトリウム: 市販品(和光純薬社製)
(2)TEMPO酸化処理
乾燥重量10gの漂白クラフトパルプを2lのガラスビーカー内のイオン交換水500ml中に一晩静置し、パルプを膨潤させた。ここにTEMPO0.1gと臭化ナトリウム1gを添加して攪拌し、パルプ懸濁液とした。さらに攪拌しながらセルロース重量当たり5mmol/gの次亜塩素酸ナトリウムを添加した。この際、約1Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加してパルプ懸濁液のpHを約10.5に保持した。その後、2時間反応させ、エタノール10gを添加して反応を停止させ、セルロースにカルボキシル基が導入された酸化セルロースを得た。なお、この際導入されたカルボキシル基は反応媒中に残存する反応試薬に由来するナトリウムイオンを対イオンとした塩を形成した。続いて0.5Nの塩酸を滴下してpHを2まで低下させた。次に、ガラスフィルターを用いてセルロースをろ別し、さらに0.05Nの塩酸で3回洗浄してカルボキシル基をカルボン酸とした後に純水で5回洗浄し、固形分濃度20%の湿潤状態の酸化セルロースを得た。得られた酸化セルロースは、水酸化ナトリウムによる中和滴定からセルロースの乾燥重量1g当たりのカルボキシル基量は1.6mmolと算出された。
(3)アルカリ処理
上記により調製した酸化セルロースを固形分濃度5%となるよう水を加えて懸濁液とし、ここにアルカリ種として水酸化ナトリウムを加え、pH9.5に調整し2時間攪拌した後ガラスフィルターを用いて酸化セルロースをろ別した。
(4)分散処理
酸化セルロースを分散媒となる水に加え、ミキサー(大阪ケミカル社製、アブソルートミル、14,000rpm)を用いて1時間処理することによりセルロース繊維の水分散体を得た。得られた分散体の660nmにおける光線透過率は94%を示した。また、このときのセルロース繊維の平均繊維幅は4nmであった。
<樹脂成形体を構成する混合物からなる溶液の作製>
(5)溶液の調製
PVA(クラレ社製PVA−117、平均重合度1,700、けん化度99.0mol%)と、架橋剤としてメチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体(International Specialty Products社製GANTREZ AN119、平均分子量130,000)とを熱水に溶解した。次に、このPVA及び架橋剤の溶液と上述したセルロース繊維の水分散体とを、PVAとセルロース繊維と架橋剤との固形分重量比がこの順に85:5:10となるように混合し、固形分濃度15wt%の溶液を得た。
(6)樹脂成形体の作製
調製した上記の溶液をPETフィルム(ルミラーT60(厚さ75μm):東レ)にアプリケーターにて塗工してオーブンにて120℃で10分間乾燥した後にPETフィルムを剥離することで、20μm厚の樹脂成形体を作製した。
(実施例2)
PVAとセルロース繊維と架橋剤との固形分重量比がこの順に80:10:10となるように調製した他は実施例1と同様の条件にて樹脂成形体を作製した。
(実施例3)
架橋剤として、イソブチレン無水マレイン酸共重合体(クラレ社製イソバン110、平均分子量170,000)を用いた他は実施例1と同様の条件にて樹脂成形体を作製した。
(実施例4)
PVAとして、PVA(クラレ製PVA−105、平均重合度500、けん化度99.0mol%)を用いた他は実施例1と同様の条件にて樹脂成形体を作製した。
(比較例1)
架橋剤として、マレイン酸(和光純薬社製)を用いた他は実施例1と同様の条件にて樹脂成形体を作製した。
(比較例2)
架橋剤として、イソブチレン無水マレイン酸共重合体(クラレ社製イソバン600、平均分子量6,500)を用いた他は実施例1と同様の条件にて樹脂成形体を作製した。
(比較例3)
架橋剤として、乳酸チタンキレート(マツモトファインケミカル社製TC−310)を用いた他は実施例1と同様の条件にて樹脂成形体を作製した。
(比較例4)
PVAとして、PVA−217(平均重合度1,700、けん化度89.0mol%)を用いた他は実施例1と同様の条件にて樹脂成形体を作製した。
(比較例5)
TEMPO酸化処理において反応時間を10分間とし、カルボキシル基の含有量がセルロース繊維の乾燥重量1g当たり0.5mmolである酸化セルロースを用いた他は実施例1と同様の条件にて樹脂成形体を作製した。なお、このときのセルロース繊維の平均繊維幅は500nmであった。
[評価]
実施例1〜4及び、比較例1〜5について、作製条件を後述の表1に、評価結果を表2に示した。
[光線透過率]
得られた樹脂成形体について、UV−VIS分光光度計(島津製作所社製、UV3600)を用いて波長660nmにおける光透過率(%)を測定した。
[引張り強度・破断伸び]
得られた樹脂成形体について、15mm幅、70mm長さの短冊状に切り出し、恒温恒湿槽付き引張試験機(テスター産業社製、TE−7001)を用いてチャック間隔50mm、試験速度5mm/minにて温度23℃、相対湿度50%の環境下で最大強度(N/mm)及び破断伸び(%)を測定した。なお、測定前に予め2日間測定環境にて調湿した。
[平均線膨張係数]
得られた樹脂成形体について、4mm幅、25mm長さの短冊状に切り出し、熱機械的分析装置(セイコーインスツルメンツ社製、TMA/SS6100)を用いて15℃から200℃まで昇温速度5℃/分、荷重20mN、酸素雰囲気下で昇温し、30℃から100℃および100℃から160℃までのサンプル伸びから平均線膨張係数を算出した。
[水溶出試験]
耐水性を評価するため、水溶出試験を実施した。得られた樹脂成形体について、50mm角の正方形状に切り出した4枚のサンプルを予め100℃にて3時間乾燥させた。これを水を入れたサンプル瓶内に浸漬させて40℃のオーブン内で2日間保管した後に乾燥させた。水浸漬前後の乾燥重量の変化を水不溶化率として算出した。なお、試験期間中に水を2回取り替えた。
Figure 2019001935
Figure 2019001935
表2の結果から、実施例1〜4では、光学特性や引張特性、さらに線膨張係数に代表される熱特性、耐水性を示す水不溶化率において、いずれも良好な値が得られた。高い水不溶化率からもセルロース繊維の脱落がなく、セルロース繊維も架橋構造に組み込まれていることが示唆された。
一方、比較例1〜3では、特に高温側において線膨張係数が大きく、また水不溶化率が低下していることから、架橋剤の分子量により、架橋剤による架橋構造の発達が不十分となることが示された。比較例4では、PVAのけん化度が低いことにより線膨張係数が増大することが示された。また、比較例5ではセルロース繊維の繊維幅がフィルムの透明性に影響を与えることが示された。
本発明の樹脂成形体によれば、優れた光学特性、機械特性、熱特性、耐水性を有し、かつ軽量かつ環境適性の良好な樹脂成形体を提供することが可能となる。このため、本発明の樹脂成形体は、産業資材、電気電子材料、農業資材、光学材料をはじめ多くの用途に極めて有効に使用することができる。

Claims (6)

  1. ポリビニルアルコール系重合体とセルロース繊維と架橋剤とを含む樹脂成形体であって、
    前記ポリビニルアルコール系重合体のけん化度が90mol%以上100mol%未満であり、
    前記セルロース繊維の水酸基の一部がカルボキシル基により置換されてなり、且つ、前記樹脂成形体中の前記セルロース繊維の平均繊維幅が3nm以上200nm以下であり、
    前記架橋剤が分子量10,000以上5,000,000未満のポリマーよりなることを特徴とする、樹脂成形体。
  2. 前記架橋剤がカルボン酸またはカルボン酸無水物を有することを特徴とする、請求項1に記載の樹脂成形体。
  3. 前記セルロース繊維におけるカルボキシル基の含有量が、前記セルロース繊維の乾燥重量1g当たり0.8mmol以上3.0mmol以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の樹脂成形体。
  4. 前記樹脂成形体に含まれる前記セルロース繊維の含有量が、0.5重量%以上40重量%未満であることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の樹脂成形体。
  5. 前記樹脂成形体が自立膜であり、且つ、前記樹脂成形体の膜厚が1μm以上100μm未満であることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の樹脂成形体。
  6. 30℃から100℃および100℃から160℃における平均線膨張係数がいずれも20ppm/℃以下であることを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の樹脂成形体。
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JP2014111350A (ja) * 2012-11-06 2014-06-19 Toppan Printing Co Ltd 積層体

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