JP6189659B2 - 防曇剤および防曇用フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、アニオン変性セルロースナノファイバーからなる防曇剤に関し、また、フィルム基材の表面に、アニオン変性セルロースナノファイバーを含有する塗工層を設けた防曇用フィルムに関する。
ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリアミドなどの熱可塑性樹脂からなるフィルムは、それらの優れた特性を活かして、食品、医薬品、工業部品、雑貨等の包装材料、農業用フィルムなどの用途に用いられている。しかし、これらのフィルムの表面は、本質的には疎水性であるため、高湿環境下に置かれると表面に水滴が付き、表面が曇ることがある。例えば、青果物包装用のフィルムや弁当の蓋材などに使用した場合、内部の食品等からの湿気によりフィルムの表面に水滴が付いて表面が曇り、視認性が悪化して、内部の食品等が見えにくくなることがある。また農業用ハウス等に使用した場合、フィルムの表面に付着した水滴が太陽光線を遮断して作物の成育に悪影響を及ぼす問題がある。
これらの問題を解決するために、流滴剤または防曇剤と称する界面活性剤を、フィルムに練り込んで成形したり、あるいは成形後のフィルムの表面に塗布したりして、防曇性を付与することが行われている(特許文献1及び2)。
特開2008−50492号公報 特開2006−299213号公報
防曇性を付与したフィルムにおいては、フィルム表面に防曇剤がブリードアウトして表面が白化して透明性が低下したり、また、使用中に表面に摩擦を受けるなどして表面の防曇効果が薄れるなどの問題が生じる場合があった。本発明の目的は、防曇性が失われにくく、また、透明性に優れたフィルムを提供することができる防曇剤、およびそれを用いた防曇用フィルムを提供することにある。
上記課題について鋭意検討した結果、本発明者らは、極めて微細な繊維状の構造を有するアニオン変性セルロースナノファイバーを含んでなる塗剤を塗工したフィルムは、防曇性・透明性に優れ、また、摩擦などの外力によってもその防曇効果が失われにくいことを見出した。本発明は、以下に限定されないが、次の通りである。
(1)平均繊維幅1〜1000nm、且つ平均繊維長50〜5000nmであるアニオン変性セルロースナノファイバーを含んでなる防曇剤。
(2)前記アニオン変性セルロースナノファイバーが、カルボキシメチル基を導入したセルロースナノファイバーであり、且つセルロースのグルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度が0.01〜0.50である、上記(1)に記載の防曇剤。
(3)前記アニオン変性セルロースナノファイバーが、カルボキシル基を導入したセルロースナノファイバーであり、且つカルボキシル基の量が、カルボキシル基を導入したセルロースナノファイバーの絶乾質量に対して、0.5mmol/g〜2.0mmol/gである、上記(1)に記載の防曇剤。
(4)上記(1)〜(3)のいずれか1に記載の防曇剤を含有する塗工層をフィルム状基材の表面に設けることにより形成される防曇用フィルム。
(5)前記フィルム状基材が、ポリオレフィン系樹脂フィルム又はポリエステル系樹脂フィルムである、上記(4)に記載の防曇用フィルム。
本発明はアニオン変性セルロースナノファイバーを含んでなる新規な防曇剤を提供するものである。本発明の防曇剤を用いることにより、防曇性・透明性に優れ、摩擦などの外力によっても防曇性が失われにくい防曇用フィルムを提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。本明細書において「〜」は両端の値を含む。
1.アニオン変性セルロースナノファイバー
<セルロースナノファイバー>
本発明において、セルロースナノファイバーとは、セルロース原料を解繊するなどにより得ることができる極めて微細な繊維をいう。本発明では、特に、平均繊維長50〜5000nm、平均繊維幅1〜1000nmのセルロースナノファイバーを用いる。極微細な繊維の形態を有するセルロースナノファイバーは、微細であることから分散液の透明性が高く、視認性を悪化させない防曇剤として好適に用いることができる。また、微細であることから比表面積が大きく、表面の親水基による水蒸気を吸収する能力が高いために、高い防曇性を提供することができる。さらに、繊維の形態を有することから、膜を形成した際の表面強度が大きくなり、摩擦などの外部からの力を受けた際に損傷しにくく、防曇性が失われにくいいという利点がある。
<セルロース原料>
セルロースナノファイバーの原料となるセルロース原料としては、典型的には、木材由来のクラフトパルプまたはサルファイトパルプ、それらを高速回転式、コロイドミル式、高圧式、ロールミル式、超音波式などの分散装置や、湿式の高圧または超高圧ホモジナイザー、ミル等で微細化した粉末セルロース、あるいはそれらを酸加水分解などの化学処理により精製した微結晶セルロース粉末等を用いることができ、この他にも、ケナフ、麻、イネ、バカス、竹等の木材以外の植物由来のものも用いることができる。セルロース原料中にリグニンが多く残留する場合、後述するセルロース原料のアニオン変性反応を阻害する恐れがあるので、本発明においては、化学パルプの製造方法により得られたリグニン残留量の少ないセルロース原料をアニオン変性に用いることが好ましい。リグニンをさらに除去するために、セルロース原料に公知の漂白処理を施してもよい。
<セルロース原料のアニオン変性>
上記のセルロース原料を、ナノファイバー化する前に、アニオン変性する。アニオン変性には、セルロースのカルボキシメチル化またはカルボキシル化が含まれる。このうち、カルボキシメチル化セルロースは安全性が高いことが知られており、特に食品包装などに好ましく用いることができる。
(1)カルボキシメチル化
上記のセルロース原料を発底原料にし、溶媒として3〜20重量倍の低級アルコール、具体的にはメタノール、エタノール、N−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、N−ブタノール、イソブタノール、第3級ブタノール等の単独、又は2種以上の混合物と水の混合媒体を加える。なお、低級アルコールの混合割合は、60〜95重量%である。マーセル化剤として、発底原料のグルコース残基当たり0.5〜20倍モルの水酸化アルカリ金属、具体的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを加える。発底原料と溶媒、マーセル化剤を混合し、反応温度0〜70℃、好ましくは10〜60℃、かつ反応時間15分〜8時間、好ましくは30分〜7時間、マーセル化処理を行う。その後、カルボキシメチル化剤をグルコース残基当たり0.05〜10.0倍モル添加し、反応温度30〜90℃、好ましくは40〜80℃、かつ反応時間30分〜10時間、好ましくは1時間〜4時間、エーテル化反応を行う。
本発明では、カルボキシメチル化されたセルロースのグルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度が0.01〜0.50であるものを用いることが好ましい。セルロースにカルボキシメチル置換基を導入することで、セルロース同士が電気的に反発するため、カルボキシメチル置換基を導入したセルロースは容易に解繊してナノファイバー化することができる。なお、グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換基が0.01より小さいと、十分に解繊することができない。一方、グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換基が0.50より大きいと、膨潤あるいは溶解するため、繊維の形状を維持することができなくなり、ナノファイバーとして得られなくなる場合がある。
なお、カルボキシメチル置換度は、以下の方法により測定できる:
試料約2.0gを精秤して、300ml共栓三角フラスコに入れる。硝酸メタノール(無水メタノール1Lに特級濃硝酸100mlを加えた液)100mlを加え、3時間振盪して、カルボキシメチルセルロースナトリウム(Na−CMC)をカルボキシメチルセルロース(H−CMC)にする。その絶乾H−CMC1.5〜2.0gを精秤し、300ml共栓三角フラスコに入れる。80%メタノール15mlでH−CMCを湿潤し、0.1NのNaOH100mlを加えて室温で3時間振盪する。指示薬としてフェノールフタレインを用いて、0.1NのHSOで過剰のNaOHを逆滴定する。次式を用いてカルボキシメチル置換度を計算する:
[{100 × F’−(0.1NのHSO(ml))×F}/(H−CMCの絶乾質量(g))]×0.1=A
カルボキシルメチル置換度=0.162A/(1−0.058A)
A:1gのH−CMCを中和するのに必要な1NのNaOHの量(ml)
F’:0.1NのHSOのファクター
F:0.1NのNaOHのファクター
(2)カルボキシル化
上記のセルロース原料を、N−オキシル化合物、及び、臭化物、ヨウ化物若しくはこれらの混合物からなる群から選択される化合物の存在下で酸化剤を用いて水中で酸化することにより、カルボキシル基を導入したセルロース(以下、「カルボキシル化セルロース」又は「酸化セルロース」とも呼ぶ。)を得ることができる。
N−オキシル化合物とは、ニトロキシラジカルを発生しうる化合物をいう。N−オキシル化合物としては、目的の酸化反応を促進する化合物であれば、いずれの化合物も使用できる。例えば、下記一般式(式1)で示される化合物が挙げられる。
(式1中、R1〜R4は同一又は異なる炭素数1〜4程度のアルキル基を示す。)
式1で表される物質のうち、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジン−オキシラジカル(以下、TEMPOと称する)は好ましい。また、下記式2〜5のいずれかで表されるN−オキシル化合物、すなわち、4−ヒドロキシTEMPOの水酸基をアルコールでエーテル化、またはカルボン酸若しくはスルホン酸でエステル化し、適度な疎水性を付与した4−ヒドロキシTEMPO誘導体、あるいは4−アミノTEMPOのアミノ基をアセチル化し、適度な疎水性を付与した4−アセトアミドTEMPOは、安価であり、かつ均一な酸化セルロースを得ることができるため、好ましい。
(式2〜5中、Rは炭素数4以下の直鎖又は分岐状炭素鎖である。)
さらに、下記式6で表されるN−オキシル化合物、すなわち、アザアダマンタン型ニトロキシラジカルは、短時間で効率よくセルロース原料を酸化でき、また、セルロース鎖の切断も起こりにくいため、好ましい。
(式6中、R及びRは、同一又は異なる水素又はC〜Cの直鎖若しくは分岐鎖アルキル基を示す。)
N−オキシル化合物の使用量は、セルロース原料をナノファイバー化できる触媒量であれば特に制限されない。例えば、絶乾1gのセルロース原料に対して、0.01〜10mmolが好ましく、0.01〜1mmolがより好ましく、0.05〜0.5mmolがさらに好ましい。
臭化物とは臭素を含む化合物であり、その例には、水中で解離してイオン化可能な臭化アルカリ金属が含まれる。また、ヨウ化物とはヨウ素を含む化合物であり、その例には、ヨウ化アルカリ金属が含まれる。臭化物またはヨウ化物の使用量は、酸化反応を促進できる範囲で選択できる。臭化物およびヨウ化物の合計量は、例えば、絶乾1gのセルロース原料に対して、0.1〜100mmolが好ましく、0.1〜10mmolがより好ましく、0.5〜5mmolがさらに好ましい。
酸化剤としては、公知のものを使用でき、例えば、ハロゲン、次亜ハロゲン酸、亜ハロゲン酸、過ハロゲン酸またはそれらの塩、ハロゲン酸化物、過酸化物などを使用できる。中でも、安価で環境負荷の少ない次亜塩素酸ナトリウムは好ましい。酸化剤の適切な使用量は、例えば、絶乾1gのセルロース原料に対して、0.5〜500mmolが好ましく、0.5〜50mmolがより好ましく、1〜25mmolがさらに好ましく、3〜10mmolが最も好ましい。
セルロースの酸化工程は、比較的温和な条件であっても反応を効率よく進行させられる。よって、反応温度は15〜30℃程度の室温であってもよい。反応の進行に伴ってセルロース中にカルボキシル基が生成するため、反応液のpHの低下が認められる。酸化反応を効率よく進行させるためには、水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ性溶液を添加して、反応液のpHを9〜12、好ましくは10〜11程度に維持することが好ましい。反応媒体は、取扱い性の容易さや、副反応が生じにくいこと等から、水が好ましい。
酸化反応における反応時間は、酸化の進行の程度に従って適宜設定することができ、通常は0.5〜6時間、例えば、0.5〜4時間程度である。
また、酸化反応は、2段階に分けて実施してもよい。例えば、1段目の反応終了後に濾別して得られた酸化セルロースを、再度、同一または異なる反応条件で酸化させることにより、1段目の反応で副生する食塩による反応阻害を受けることなく、セルロース系原料に効率よくカルボキシル基を導入できる。
また、酸化工程の前にセルロース原料へ適宜アルカリ処理を行い、結晶型をII型に変えてもよい。通常のセルロースはI型結晶であるが、II型結晶を含むと酸化剤が侵入しやすくなり、反応効率が向上する。
酸化セルロースのカルボキシル基量は、セルロースの絶乾質量に対して、0.5〜2.0mmol/gとなるように条件を設定することが好ましい。カルボキシル基量は、酸化反応時間の調整、酸化反応温度の調整、酸化反応時のpHの調整、N−オキシル化合物や臭化物、ヨウ化物、酸化剤の添加量の調整などを行なうことにより調整できる。
得られた酸化セルロースは、洗浄することが好ましい。
カルボキシル基量は、以下の方法により測定できる:
酸化セルロースの0.5質量%スラリー(水分散液)60mlを調製し、0.1M塩酸水溶液を加えてpH2.5とした後、0.05Nの水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpHが11になるまで電気伝導度を測定し、電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階において消費された水酸化ナトリウム量(a)から、下式を用いて算出する:
カルボキシル基量〔mmol/g酸化セルロース又はセルロースナノファイバー〕=a〔ml〕×0.05/酸化セルロース質量〔g〕。
<アニオン変性セルロースのナノファイバー化>
前記で得たアニオン変性セルロースを含む分散液を調製し、分散液中でアニオン変性セルロースを解繊してナノファイバー化する。「ナノファイバー化する」とは、セルロースを解繊してナノオーダーの繊維幅を有する微細な繊維とすることをいう。本発明では、上記のアニオン変性セルロースを、平均繊維幅1〜1000nm、好ましくは2〜150nm、平均繊維長50〜5000nm、好ましくは100〜5000nmのアニオン変性セルロースファイバーへと加工する。分散液の分散媒は、取扱い容易性から、水が好ましい。
アニオン変性セルロースを解繊して分散媒中に分散させるには、高速回転式、コロイドミル式、高圧式、ロールミル式、超音波式などの装置を用いて分散液に強力なせん断力を印加することが好ましい。特に、アニオン変性セルロースナノファイバーを効率よく得るには、分散液に50MPa以上の圧力を印加し、かつ強力なせん断力を印加できる湿式の高圧または超高圧ホモジナイザーを用いることが好ましい。前記圧力は、より好ましくは100MPa以上であり、さらに好ましくは140MPa以上である。この処理により、アニオン変性セルロースが解繊してアニオン変性セルロースナノファイバーが形成され、かつアニオン変性セルロースナノファイバーが分散媒中に分散する。
前記処理に供する分散液中のアニオン変性セルロースの濃度は、0.1%(w/v)以上であり、1〜50%(w/v)が好ましく、1〜10%(w/v)がより好ましい。2〜10%(w/v)、または3〜10%(w/v)でもよい。
2.防曇剤
本発明の防曇剤は、上記の方法により得られた平均繊維幅1〜1000nm(好ましくは2〜150nm)、且つ平均繊維長50〜5000nm(好ましくは100〜5000nm)からなる。このような極微細な繊維の形態を有するアニオン変性セルロースナノファイバーは、微細であることから分散液や膜としたときの透明性が高く、また、比表面積が大きいことから水蒸気を吸収する能力が高く、優れた防曇性を有する。また、繊維状であることから、膜としたときに摩擦などの外部からの力に対して損傷しにくいという利点を有する。
本発明の防曇剤は、フィルムなどの基材の上に塗工して基材表面上に塗膜を形成することにより、基材に防曇性を付与することができる。
従来、フィルムのガスバリア性を向上させるために、セルロースナノファイバーを積層フィルムの内側層に用いてガスバリアフィルムとすることは提案されていたが、セルロースナノファイバーを基材の最表面に付与して、基材表面に水滴がつくことを防ぐ(基材に防曇性を付与する)剤として用いることは提案されたことがなかった。本発明は、セルロースナノファイバーを、基材に防曇性を付与する剤として初めて用いたものである。
3.基材への塗工
本発明の防曇剤を基材に塗工する際には、所望の効果を阻害しない範囲で、用いる基材の種類などに応じて、アニオン変性セルロースナノファイバーに各種添加剤を加えることができる。典型的には、アニオン変性セルロースナノファイバーの分散液に、各種添加剤を混合して、塗工液を調製する。例えば、疎水性フィルムを基材に用いる場合、イソプロピルアルコールなどの有機溶剤、アセチレングリコールやシリコン化合物などの表面調整剤を添加することで、塗工液のレベリング性、消泡性が向上する。また、塗工液の粘性を下げるため、塩化ナトリウムやアクリル酸ソーダなどのイオン性をもつ化合物を添加することも可能である。また、塗膜の耐水性付与のために、架橋剤を添加することも可能である。これら添加剤は、食品包材や農業資材への利用のためには、安全性の高い材料を用いることが望ましい。塗工液中のアニオン変性セルロースナノファイバーの濃度は特に限定されない。アニオン変性セルロースナノファイバーの分散性が著しく損なわれることがない範囲で、各種添加剤を添加すればよい。
基材への塗工の方法は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。基材への塗工量は、特に限定されないが、アニオン変性セルロースナノファイバーの質量に基づいて、0.01〜10g/m程度であり、0.1〜5g/m程度がより好ましいであろう。
本発明では、基材表面に水滴がつくことを防ぐこと(防曇性の付与)が主要な目的であるから、少なくとも、通常、防曇剤を含有する塗工層が基材の最表面となるように塗工する。塗工は、用途に応じて、基材の片面であっても両面でもあってもよく、また、表面の一部であってもよい。
本発明の防曇剤を塗工する好ましい基材の例としては、高分子化合物からなるフィルム状の基材、アクリル、ポリカーボネート、強化プラスチック、ガラスなどの板状の基材が挙げられる。中でも透明性の高い基材が好ましい。例えば、全光線透過率として測定される透明度が、80%以上、好ましくは85%以上のフィルムを用いることができる。透明な高分子化合物のフィルムとしては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステル系樹脂フィルム、ナイロンフィルム等のポリアミド系樹脂フィルム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、その厚さも特に限定されない。一般にフィルムと呼ばれる程度の厚さであればよく、例えば、10〜1000μm程度である。これらのフィルムは、無延伸であっても、縦や横方向への一軸や二軸等の延伸フィルムであってもよい。
4.防曇用フィルム
本発明の防曇剤を塗工することにより得られたフィルムは、防曇用のフィルムとして各種用途に用いることができる。例えば、食品等の包装材料や農業用フィルムとして用いることができる。この際、通常、少なくとも、本発明の防曇剤を含有する塗工層が、水滴がつくと考えられる側(例えば、食品等の包装材料に使用する場合には、食品に面する側)に面するようにして、用いられる。
本発明の防曇用フィルムは、少なくとも片面(又はその一部)に防曇剤を含有する塗工層を有していればよい。この場合、防曇剤の塗工層を有しない面に接着剤層などを設けることにより、さらに他の基材に貼付して用いることもできる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<アニオン変性セルロースナノファイバー分散液の透明度の測定>
セルロースナノファイバー分散液を水で0.1%に希釈し、透明度を660nm 光の透過率として、UV−VIS分光光度計 UV−265FS(島津製作所社)を用いて測定した。
<フィルムの防曇性の評価>
200mlビーカーに約100mlのお湯(90℃)を注ぎ、得られた積層フィルムの塗工面が熱湯側になるようにフィルムをビーカーにのせて30秒間蒸気を当てた後、フィルムの視認性を確認した。
<平均繊維長・平均繊維幅の測定>
マイカ切片上に固定したセルロースナノファイバーを走査型プローブ顕微鏡(日立ハイテクサイエンス社製)で観察(3000nm×3000nm)し、繊維20本分の繊維幅を測定して平均繊維幅を算出した。平均繊維長は、得られた観察画像から画像解析ソフトWinROOF(三谷商事)を用いて計算した。
<耐摩擦性試験>
学振型染色堅牢度試験機(スガ試験機製)を用いて積層フィルムの塗工層側の表面を水で濡らした布で1往復させた後の防曇性の変化を評価した。この操作により防曇性が低下する場合には摩擦などの外部からの力に弱いと考えられ、防曇性が変化しない場合には摩擦などの外部からの力に強いと考えられる。
[実施例1]
(カルボキシメチル化セルロースの製造)
パルプを混ぜることができる撹拌機に、パルプ(NBKP、日本製紙(株)製)を乾燥質量で200g、水酸化ナトリウムを乾燥質量で440g加え、パルプ固形濃度が15%になるように水を加えた。その後、30℃で30分攪拌した後に70℃まで昇温し、モノクロロ酢酸ナトリウムを585g(有効成分換算)添加した。1時間反応させた後に、反応物を取り出して中和、洗浄して、グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度0.24のカルボキシメチル化セルロースを得た。
(カルボキシメチル化セルロースナノファイバー分散液の調製)
前記カルボキシメチル化セルロースを水で1.0%(w/v)に調整し、超高圧ホモジナイザー(20℃、140Mpa)で10回処理して、アニオン変性セルロースナノファイバー分散液を得た。得られた分散液の透明度は99%であり、平均繊維長は860nm、平均繊維幅は26nmであった。
(積層フィルムの作成)
分散液の液量80重量部に対して20重量部のイソプロピルアルコールを添加した後、コロナ処理(0.25kW)を施したポリプロピレンフィルム(DIFAREN P2160T 厚み25μm:DIC社製、全光線透過率92%)上にアプリケーターを用いて、乾燥後のアニオン変性セルロースナノファイバーの塗工量が0.5g/mになるよう塗工・乾燥し、全光線透過率91%の積層フィルムを得た。得られた積層フィルムは、フィルム表面が蒸気で曇ることがなく、透明性が保たれ、視認性は良好であった。また上記の耐摩擦性試験を行ったところ、防曇性の低下は見られなかった。
[実施例2]
水酸化ナトリウムを絶乾重量で264g、モノクロロ酢酸ナトリウムを351gにし、塗工基材フィルムをポリエステル系フィルム(DIFAREN E7800PET 厚み30μm:DIC社製、全光線透過率92%)にした以外は、実施例1と同様にしてアニオン変性(カルボキシメチル化)セルロースナノファイバー分散液と、それを塗工した積層フィルムを作成した。得られたカルボキシメチル化セルロースのカルボキシメチル置換度は0.15であり、ナノファイバー分散液の透明度は99%、平均繊維長は986nm、平均繊維幅は38nmであり、積層フィルムの全光線透過率は90%であった。防曇性の評価ではフィルム表面が蒸気で曇ることなく、透明性が保たれ、視認性は良好であった。また耐摩擦性試験では、防曇性の低下は見られなかった。
[実施例3]
水酸化ナトリウムを絶乾重量で88g、モノクロロ酢酸ナトリウムを117gにした以外は、実施例1と同様にしてアニオン変性(カルボキシメチル化)セルロースナノファイバー分散液と、それを塗工した積層フィルムを作成した。得られたカルボキシメチル化セルロースのカルボキシメチル置換度は0.05であり、ナノファイバー分散液の透明度は97%、平均繊維長は1210nm、平均繊維幅は65nmであり、積層フィルムの全光線透過率は88%であった。防曇性の評価ではフィルム表面が蒸気で曇ることなく、透明性が保たれ、視認性は良好であった。また耐摩擦性試験では、防曇性の低下は見られなかった。
[実施例4]
(カルボキシル化(酸化)セルロースの製造)
針葉樹由来の漂白済み未叩解クラフトパルプ(白色度85%)500g(絶乾)をTEMPO(Sigma Aldrich社)780mgと臭化ナトリウム75.5gを溶解した水溶液500mlに加え、パルプが均一に分散するまで撹拌した。反応系に次亜塩素酸ナトリウム水溶液を6.0mmol/gになるように添加し、酸化反応を開始した。反応中は系内のpHが低下するが、3M水酸化ナトリウム水溶液を逐次添加し、pH10に調整した。次亜塩素酸ナトリウムを消費し、系内のpHが変化しなくなった時点で反応を終了した。反応後の混合物をガラスフィルターで濾過してパルプ分離し、パルプを十分に水洗することで酸化されたパルプ(カルボキシル化セルロース)を得た。この時のパルプ収率は90%であり、酸化反応に要した時間は90分、カルボキシル基量は1.6mmol/gであった。
(カルボキシル化セルロースナノファイバー分散液の調製と積層フィルムの作成)
上記の工程で得られた酸化パルプを用いた以外は、実施例1と同様にしてナノファイバー分散液と積層フィルムを作成した。得られた分散液の透明度は99%であり、平均繊維長は350nm、平均繊維幅は4nmであり、積層フィルムの全光線透過率は91%であった。防曇性の評価ではフィルム表面が蒸気で曇ることなく、透明性が保たれ、視認性は良好であった。また耐摩擦性試験では、防曇性の低下は見られなかった。
[比較例1]
セルロースナノファイバー分散液を塗工しなかったこと以外は実施例1と同様にして、ポリプロピレンフィルムの防曇性を評価した。フィルム表面は蒸気で曇りが生じ、視認性が悪化した。
[比較例2]
カルボキシメチル基の置換度が0.74であるカルボキシメチルセルロースの粉末(商品名:APP−84、日本製紙ケミカル(株)社製)(繊維状ではない)を濃度10%になるよう希釈してミキサーにより溶解して塗工液を調製した以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。防曇性の評価ではフィルム表面が蒸気で曇ることなく、透明性が保たれ、視認性は良好であったものの、耐摩擦性試験において、防曇性の低下が認められた。
以上の結果を表1に示す。

Claims (6)

  1. 平均繊維幅1〜1000nm、且つ平均繊維長50〜5000nmであるアニオン変性セルロースナノファイバーであって、当該アニオン性基のカウンターイオンがH またはNa であるアニオン変性セルロースナノファイバーを含んでなる防曇剤。
  2. 前記アニオン変性セルロースナノファイバーが、カルボキシメチル基を導入したセルロースナノファイバーであり、且つセルロースのグルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度が0.01〜0.50である、請求項1に記載の防曇剤。
  3. 前記アニオン変性セルロースナノファイバーが、カルボキシル基を導入したセルロースナノファイバーであり、且つカルボキシル基の量が、カルボキシル基を導入したセルロースナノファイバーの絶乾質量に対して、0.5mmol/g〜2.0mmol/gである、請求項1に記載の防曇剤。
  4. 前記カウンターイオンがNa である、請求項1〜3のいずれかに記載の防曇剤。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の防曇剤を含有する塗工層をフィルム状基材の表面に設けることにより形成される防曇用フィルム。
  6. 前記フィルム状基材が、ポリオレフィン系樹脂フィルム又はポリエステル系樹脂フィルムである、請求項に記載の防曇用フィルム。
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