JP2018531238A6 - 抗腫瘍性組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、癌細胞の少なくとも1つの特異新生抗原をコードする少なくとも1つの核酸配列、少なくとも1つのポックスウイルスおよび抗CTLA4抗体を有することを特徴とする、医薬組成物に関する。

Description

本発明は、腫瘍の少なくとも1つの特異新生抗原をコードする少なくとも1つの核酸配列、ポックスウイルスおよび抗CTLA4抗体を有することを特徴とする、医薬組成物に関する。本発明はまた、癌の治療のための本発明による組成物の使用に関する。
従来、腫瘍疾患においては、その治療は化学的または生物学的化合物の使用(化学療法)、放射線(放射線療法)および/または手術からなる。近年、特に、特定の受容体を標的とするモノクローナル抗体または他の分子を使用する標的治療は目覚ましい進歩を遂げてはいるが、高い死亡率がなお認められ、関連死亡率および/または腫瘍疾患およびその治療に伴う副作用を低下させるために、さらなる治療経路が想定され続けている。
新たに想定られた治療経路の中で、遺伝子治療と免疫療法とを特に挙げることができる。
既存の癌細胞に対する免疫を持たせるという考えは、癌細胞は変異タンパク質、異常にグリコシル化されたタンパク質を、ウイルス感染により誘発された腫瘍の場合には、ウイルスタンパク質を発現するという所見に基づいている。腫瘍内では、これらのタンパク質の発現が効果的な免疫応答を引き起こすことはない。実際、腫瘍は特に、これらの抗原および/または抗原を発現する細胞を標的とする免疫応答の開始を妨げる微小環境を形成することができる。さらに、たとえ免疫応答が誘発されたとしても、腫瘍内において優位なエネルギーに因り、免疫応答が常に効果的であるとは限らない。したがって、腫瘍細胞に関連する抗原を免疫システムが活性である領域内に注入することが、生成される免疫応答の観点から、より効果的であると考えられている。
腫瘍に関連する抗原として、癌発生を高める細胞集団内での変異の蓄積から得られた腫瘍新生抗原を挙げることもできる。これらの変異は、例えば、紫外線被爆またはタバコ等からの発癌物質から起こるかもしれない。一部は発癌に直接関与しており、その他は単に「乗客」状態にあるが、全ての変異は、タンパク質のアミノ酸配列における変化により、自己と異なっているため抗原性であると免疫システムにより判断される可能性を有する。
癌治療においては、遺伝子治療は3つの主要領域に従って使用されてきた。第一の領域は、免疫システムの局所阻害を高めるのに好適な免疫賦活分子をコードする遺伝子を腫瘍部位に注入することから成る。例えば、インターロイキンをコードする遺伝子を腫瘍に直接注入する。局所インターロイキン生産は、免疫システムの正常な活性化および癌細胞の破壊を可能にすると考えられていた。しかし、この種の方法の結果は、期待に背くものであった。
研究の第二の領域は、細胞毒性分子をコードする遺伝子または細胞毒性分子の直接的または間接的生産を誘導する遺伝子を癌細胞に注入することから成る。この方法は、腫瘍細胞の破壊を可能にし、場合によっては体内への抗原の放出を可能にして、免疫システムの活性化を可能にすると考えられている。
研究の最後の領域は、腫瘍に関連する抗原をコードする核酸を使用して患者をワクチン接種することから成る。実際、患者の細胞による抗原の生産では、生体内原位置への注入に比較して、癌細胞に起こる抗原提示よりも優れている抗原提示を想定することが可能になる。
しかし、これら種々の治療により観察される抗腫瘍応答は、従来の治療により観察される臨床応答よりもはるかに優れているとは言えない。
したがって、腫瘍容積を長期に制御し、治療患者の生存率を上昇させることができる新規製品および/または新規方法が望まれている。
本発明は、癌細胞の少なくとも1つの特異新生抗原をコードする少なくとも1つの核酸配列、少なくとも1つのポックスウイルスおよび抗CTLA4抗体を有することを特徴とする、医薬組成物に関する。
これら3つの成分の特定の組み合わせにより、前記核酸配列によりコードされた新生抗原を標的とする免疫応答を獲得することが可能になる。ポックスウイルスは、核酸配列のトランスフェクションの向上と新生抗原に対して生じた免疫応答の質の向上の両方が可能である。抗CTLA4抗体もまた新生抗原に対する免疫応答を向上させることができる。核酸配列の使用により、新生抗原をコードする配列の迅速かつ個別化した生産を想定することが可能になる。実際、現在の技術は、患者の癌細胞の遺伝子型の全配列を決定することが可能であり、患者の構成比較により特定の変異を同定することができる。これらの変異が非同義であり、腫瘍により発現されたコード配列に属し、免疫原性であると思われる特徴に起因するならば、そのような変異を腫瘍に対して免疫化を誘導するために使用してもよい。
腫瘍のゲノムにおける変異およびその結果として生じる新生抗原は、その患者の腫瘍、すなわちその腫瘍を形成するクローンに限定される特有の組み合わせである。
患者を患者自身の腫瘍細胞に対して免疫するための手段として新生抗原を使用することは、新規の概念である。その実施は、患者の腫瘍による新生抗原に対応する、患者個人に合わせた医薬品を短時間に生産する必要があるために複雑なものになる。
今日までに、腫瘍学における免疫治療では、製品の2つの主要なカテゴリーが利用されている。第一は、腫瘍に存在する抗原と考えられるペプチドまたはタンパク質を、一般的には注射により、投与することから成り、全体がアジュバント物質の存在下にあり、その使用は時に懸念をもたらす。第二は、一般的には腫瘍により優先的に発現されているタンパク質に対応する、腫瘍に存在すると考えられる抗原をコードする核酸を投与することから成るが、前記抗原は必ずしも非腫瘍性型と異なるものではなく、必ずしも新生抗原の定義に応じるものではない。
これら2つの製品クラスのうち、遺伝子治療による免疫療法、特にウイルスベクターの使用に基づく免疫療法は、腫瘍の治療の再現性のある有意な効果を示した。遺伝子治療による免疫療法、特にウイルスに基づく免疫療法は、当然ながら、危険信号として免疫システムにより認識されてしまうものである。遺伝子治療による免疫療法は、免疫原性が高く、原則としてアジュバントの使用の必要はない。ウイルス成分は、特にポックスウイルスから成る場合、発現された抗原に対する適応免疫応答の進行を促進する生得的応答を誘導する。
患者の腫瘍に存在する1つまたは複数の新生抗原をコードする配列を発現する遺伝子操作されたウイルスの設計および医薬品生産は、技術的に実現可能な選択肢ではあるが、一般化が非常に困難な長期かつ費用の掛かる作業を必要とする。
逆に、1つまたは複数の新生抗原をコードするプラスミド、二本鎖閉鎖線状核酸または他の遺伝子発現ベクターの生産は、簡単で比較的安価な作業であり、長くても数週間で実行可能である。
1つまたは複数の新生抗原をコードする核酸をウイルス、特にポックスウイルスと同時注入する原理は、免疫応答の進行に必要な危険信号を供給するウイルスの存在により得られる利益を受けながら、患者の腫瘍による新生抗原に対応する、患者個人に合わせた医薬品を短時間に生産することを可能にしやすい。
さらに、ポックスウイルスは、その膜のリン脂質成分により、注入部位近傍に存在する細胞への核酸の浸透を促進しやすく、そのため、核酸にコードされている抗原性タンパク質の発現を促進する。
DNA発現ベクターの場合の核酸配列は、前記ベクターが浸透した細胞の細胞質内の二本鎖DNAの特定センサーによる認識を促進する。この認識が、免疫応答を促進する生物学的応答の源である。
したがって、核酸配列およびポックスウイルスは、異なる作用経路を有し、それらは相補的に優れた応答を得ることを可能にしている。
ポックスウイルスの更なる利点は、新生抗原以外に、追加の腫瘍抗原を注入部位に任意に発現させ、存在させることができる、その能力にある。例として、このウイルスにより誘導された腫瘍の場合のHPVE6およびE7タンパク質や腺癌の場合のMUC1タンパク質を挙げることができる。
抗CTLA4抗体は、免疫応答のネガティブチェックポイントのインヒビターである。前記抗体は、これまで、全身性の静脈内経路により投与され、少なくとも悪性皮膚メラノーマおよび非小細胞肺癌の治療において有効な効果を示してはいるが、無視できない副作用を伴っていた。
抗CTLA4抗体または抗体断片の共投与は、免疫療法、特に遺伝子発現ベクターとポックスウイルスとの組み合わせにより誘導された免疫応答を高めやすい。このため、通常の全身投与量の1/20以下の投与量で十分であると考えられる。これらの投与量での共注入後において、全身濃度自体は大幅に低下し、副作用の可能性も同様に低下するが、注入部位の排液リンパ節内の濃度は、全身経路による濃度よりも高いと思われる。
本発明の範囲内において、「核酸配列」という用語は、DNAまたはRNA型コード核酸配列を指す。この核酸配列は、ウイルスゲノムには含まれておらず、ウイルス粒子内にも封入されていない。
本発明の一実施例によれば、前記核酸配列は、線状DNAまたはRNAのプラスミドおよびベクターを含む群から選択される。
本発明の一実施例によれば、前記核酸配列はむき出しである。すなわち、例えば、カチオン性ポリマー、ウイルス性ポリマー、脂質および/またはリポソームなどの、真核生物細胞においてその浸透を促進する分子を伴っていない。
本発明の好ましい実施形態によれば、前記核酸配列は二本鎖閉鎖線状核酸である。さらに、閉鎖線状核酸は、その生産方法に起因して、生産残渣、特に細菌残渣が非常に少ない。そのため、煩雑な精製工程を回避することができ、迅速かつ低コストの使用を可能になる。
閉鎖線状核酸は当業者に周知であり、その構造、その機能、その生産を可能にする工程は、文献:中国特許第103080337号明細書、欧州特許第2601312号明細書、英国特許第201013153号明細書、特開2013−535210号公報、米国特許第2013216562号明細書、国際特許第12017210号明細書、豪国特許第2010209532号明細書、カナダ国特許第2751130号明細書、中国特許第102301010号明細書、デンマーク国特許第2391731号明細書、ユーラシア特許第021069号明細書、ユーラシア特許第201101141号明細書、欧州特許第2391731号明細書、欧州特許第2612925号明細書、スペイン国特許第2400890号明細書、英国特許第200901593号明細書、香港特許第1159693号明細書、イスラエル特許第213930号明細書、印国特許第05006号明細書、中国特許第2011号明細書、特開2012−516147号公報、韓国特許第20110107846号明細書、メキシコ特許第2011007937号明細書、ニュージーランド特許第594004号明細書、シンガポール特許第173102号明細書、米国特許第2012282283号明細書、米国特許第9109250号明細書、国際公開第10086626号に具体的に記載されている。
本発明の範囲内において、「癌細胞と関連する新生抗原」という用語は、患者の構成配列と比較して変異型である、癌細胞により発現されるタンパク質を指す。
本発明の好ましい実施形態によれば、抗CTLA4抗体は、イピリムマブおよびトレメリムマブを含む群から優先的に選択される。また、抗CTLA4抗体は、CTLA4を標的とする抗体断片またはCLTA4を特異的に標的とするパラトープを含有する分子であってもよい。分かりやすくするために、「抗CTLA4抗体」という用語は、抗CLTA4抗体をコードする核酸には適用されない、ということを明記する。
好ましい実施形態によれば、前記核酸配列はさらに、真核生物細胞において癌細胞の特異新生抗原の発現を提供する調節要素を有する。
好ましい実施形態によれば、真核生物細胞において癌細胞に関連する新生抗原の発現を提供する調節要素には、宿主細胞の遺伝子転写プロモーターおよび翻訳開始領域が含まれる。前記核酸配列は、腫瘍に関連する他の新生抗原をそれぞれコードする複数の配列を有してもよい。複数の新生抗原の場合には、そのような新生抗原をコードする配列は、同一または異なる調節要素の依存性のもとに置いてもよい。
好ましい実施形態によれば、ポックスウイルスは生きている、または死んでいる。
好ましい実施形態によれば、ポックスウイルスは異種配列を含まない。
好ましい実施形態によれば、ポックスウイルスはワクシニアウイルス、カナリア痘または鶏痘に由来する。
好ましい実施形態によれば、前記ポックスウイルスは、コペンハーゲン、ワイスおよび変異アンカラ(MVA)株から選択されたワクシニアウイルスに由来する。
好ましい実施形態によれば、前記ポックスウイルスは、コペンハーゲン株ワクシニアウイルスに由来する。好ましい実施形態によれば、前記ポックスウイルスは、MVA株ワクシニアウイルス由来である。
本発明の範囲内において、「由来する」という用語は、当前記ウイルスが当前記株に属することを暗示する。
さらに好ましい実施形態によれば、前記ポックスウイルスは、少なくとも癌細胞に関連する抗原の必須領域をコードする異種DNA配列を有する。
好ましい実施形態によれば、少なくとも癌細胞に関連する抗原の必須領域をコードするDNA配列は、ポックスウイルス遺伝子プロモーターの制御下にある。
好ましい実施形態によれば、少なくとも癌細胞に関連する抗原の必須領域をコードする配列は、ワクシニアウイルス遺伝子プロモーター、特にチミジンキナーゼ(TK)、7.5K、H5RおよびK1L遺伝子プロモーターから選択されるプロモーターの制御下に置かれる。
さらに好ましい実施形態によれば、前記プロモーターは、ワクシニアウイルス7.5Kタンパク質遺伝子のプロモーターである。
好ましい実施形態によれば、少なくとも癌細胞に関連する抗原の必須領域をコードするDNA配列は、使用したウイルスの非必須領域内に挿入される。
好ましい実施形態によれば、非必須領域はTK遺伝子である。
前記ポックスウイルスがコペンハーゲン株ワクシニアウイルス由来の場合には、少なくとも癌細胞に関連する抗原の必須領域をコードする配列は、前記ワクシニアウイルスのTKおよび/またはKIL遺伝子座に優先的に挿入される。
前記ポックスウイルスがMVA株ワクシニアウイルス由来の場合、少なくとも癌細胞に関連する抗原の必須領域をコードする配列は、前記ワクシニアウイルスの少なくとも切除ゾーンI〜VIの一つ、特にIIおよび/またはIIIに優先的に挿入される。
本発明はまた、注入によるヒトまたは動物への投与を可能にする、薬学的に許容される基剤をさらに有する組成物に関する。
本発明の好ましい実施形態によれば、前記薬学的に許容される基剤は、無針注射器による前記組成物の注入を可能にするものである。
本発明の範囲内において、「無針注射器」という用語は、組織に浸透させるために加圧液流を使用するヒトまたは動物用薬の治療上の使用において、治療用液体活性物質を皮内、皮下または筋肉内注射するための装置を指す。液体は、多少粘性があっても、液体混合物であっても、ゲルであってもよい。
核酸の投与は、一般に、注射と組み合わせたエレクトロポレーション技術の使用を必要とする。無針システムによる加圧注入もまた、解決策の一つであり、組織空間における優れた拡散を確実にするという、加圧注入の利点も有する。その使用はまた、必要に応じて、注入される製品の混合物を即座に調製することを可能にする。無針加圧注入システムを使用することにより、従来の針の使用に比べて優れた組織内浸透を促進しやすいため、より多くの細胞をトランスフェクションできる。それにより、核酸配列により発現された新生抗原に対する免疫応答を促進する。
本発明はまた、少なくとも1つの癌細胞の特異新生抗原をコードする核酸配列、少なくとも1つのポックスウイルスおよびCLTA4を標的とする抗体または抗体断片を含むセットに関する。
前記セットは、特に、本発明による組成物をその場で調製するために使用されてよい。
本発明はまた、癌または腫瘍の治療のための本発明による組成物の使用に関する。
本発明はまた、子宮頸部癌、HPVウイルスにより誘導されたENT球または他の腫瘍、慢性B型肝炎またはC型肝炎ウイルスが関与する肝癌、またはMUC1タンパク質を発現する癌の治療のための本発明による組成物の使用に関する。
本発明の好ましい実施形態によれば、治療を受ける患者の癌細胞は生検または手術検体を使って分析される。癌細胞のDNAおよびRNAは、血液検体から採取された構成DNAと同様に抽出、配列される。
健康な細胞のDNA配列を癌細胞のDNA配列と比較し、コード化および発現された領域に含まれる体細胞突然変異を同定する。
コード化および発現された突然変異配列は、例えば、最も抗原性が高いことを定義するのに適したアルゴリズムを使用して処理され、標的としてもよい。次いで、新生抗原と呼ばれる、患者の癌細胞に特異的に発現し、コード化、非同義、突然変異したこれらの配列を、DNAまたはRNA合成により生成した後、発現ベクター(プラスミドまたは閉鎖線状核酸またはRNA)の形にする。本発明の好ましい実施形態によれば、欧州特許第2391731号明細書に記載の方法を使用し、患者の腫瘍に関連する1つまたは複数の新生抗原をコードする核酸配列を、真核生物細胞内で発現させるために必要な配列の依存関係下に、閉鎖線状核酸内に配置する。そのように、前記配列を真核生物発現プロモーターの下流であって転写停止配列の上流に優先的に配置する。前記配列は、強力な真核生物プロモーターおよび、特に、CMV初期プロモーターから成ってもよい。プロモーターは、ウイルス由来、細胞由来のいずれでもよい。CMV以外のウイルスのプロモーターとして、SV40ウイルスの初期または後期プロモーターやラウス肉腫ウイルスのLTRプロモーターを挙げることができる。細胞のプロモーターとして、デスミンプロモーターなどの細胞骨格遺伝子のプロモーターやアクチンプロモーターを挙げることができる。優先的に、イントロンを、患者の腫瘍に関連する1つまたは複数の新生抗原をコードする前記配列の内部に組み込んでもよい。実際、ある種のイントロンは核酸配列の転写を上昇させることが知られている。
組成物に使用されるポックスウイルスは、優先的にはMVAウイルスである。MVAウイルスは、ニワトリ胚細胞の連続継体によりワクシニアウイルスのアンカラ株由来である。これらの種々の継代は、このウイルスの減弱を誘導したので、天然痘に対する最新の予防接種キャンペーンに使用することができた。
種々のMVA株、そのゲノムに外来遺伝子を任意に挿入するための好適な方法、ならびに生産方法およびこのウイルスの精製方法の説明は、具体的には、文献:国際公開第0168820号、国際公開第0242480号、国際公開第03008533号、国際公開第03048184号、国際公開第03053463号、国際公開第03054175号、国際公開第03088994号、国際公開第03097675号、国際公開第03097844号、国際公開第03097845号、国際公開第03097846号、国際公開第04048582号、国際公開第04048606号、国際公開第05054484号、国際公開第06089690号、国際公開第08028665号、国際公開第08045346号、国際公開第08131926号、国際公開第08131927号、国際公開第08138533号、国際公開第09052328号、国際公開第9152969号、国際公開第10057650号、国際公開第10060632号、国際公開第10102822号、国際公開第11042180号、国際公開第11092029号、国際公開第12010280号、国際公開第12048817号、国際公開第12059243号、国際公開第13083254号、国際公開第13189611号、国際公開第14019718号、国際公開第14037124号、国際公開第14062778号、国際公開第14063832号、国際公開第9813500号、国際公開第9915692号が理解しやすい。
ポックスウイルスはまた、患者を冒している腫瘍の特異抗原をコードする配列、例えば、HPVE6およびE7抗原をコードする配列、またはHCVNS3、NS4、NS5B抗原をコードする配列、または腫瘍中で異常にグリコシル化されたMuc1タンパク質をさらに有してもよい。
最後に、本発明による組成物は、抗CTLA4抗体または抗体断片を優先的に含み、さらに優先的にはイピリムマブを含む。本発明の範囲内において、抗体という用語はまた、CTLA4の少なくとも1つの特異パラトープを有する二重特異性の抗体も意味する。
好ましくは、本発明による組成物はさらに薬学的に許容される基剤を有する。本発明の範囲内において、「薬学的に許容される基剤」とは、医薬投与に適合する全ての基剤、溶媒、希釈剤、賦形剤、アジュバント、分散媒体および等価物を意味する。
本発明に使用される組成物は、ヒトへの使用に適する生理学的またはわずかにアルカリ性のpHに、緩衝液で好適に処理される。
本発明による組成物は、皮下、皮内、筋肉内、静脈内、腹腔内、腫瘍内、血管内、動脈内経路などの種々の投与方法により患者に投与されてよい。
注射は、従来の注射器と針とを使用してもよいが、バイオジェクト(Bioject(登録商標))型無針注射器が優先的に使用される。
本発明による組成物は、単回投与または1日から1年の範囲の一定時間間隔で反復投与されてよい。優先的には、毎週1回を7回連続して投与した後、3週間ごとに1回投与する。
適切な投与量は、様々なパラメータ、特に、投与方法、使用される組成物、受容者の年齢、健康状態および体重、症状の性質および程度、関連する治療のタイプおよび治療の頻度により変化させてよい。
当業者であれば、本発明による組成物の各成分の好適な量を決めることができる。例えば、1回の注入あたり、ポックスウイルスは10〜10pfuの量で使用してよく、むき出しの核酸配列は10μg〜20mgの量で使用してよく、抗CTLA4抗体は10ng〜20mgの量で使用してよい。
優先的には、本発明による組成物は、放射線療法、化学療法、手術および/またはさらに抗PD1および抗PDL1抗体などの免疫療法製品、またはこれら治療法の複数からなる組み合わせと、同時に使用されてもよい。

Claims (13)

  1. 癌細胞の少なくとも1つの特異新生抗原をコードする少なくとも1つの核酸配列、少なくとも1つのポックスウイルス型ウイルス粒子、および、抗CTLA4抗体を有することを特徴とする、医薬組成物。
  2. 前記核酸配列がさらに、真核生物細胞において癌細胞の特異新生抗原の発現を提供する調節要素を有することを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記核酸配列が、プラスミド、閉鎖線状DNAベクターおよびRNA分子を含む群から選択されることを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 前記核酸配列が閉鎖線状核酸配列であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つに記載の組成物。
  5. 真核生物細胞において癌細胞に関連する新生抗原の発現を提供する調節要素が、宿主細胞の遺伝子転写プロモーターおよび翻訳開始領域を含むことを特徴とする、請求項2〜4のいずれか一つに記載の組成物。
  6. 前記ポックスウイルスが非組み換え型であるか、または少なくとも癌細胞に関連する抗原の必須領域をコードする異種DNA配列を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一つに記載の組成物。
  7. ポックスウイルスが生きている、または死んでいることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一つに記載の組成物。
  8. 少なくとも癌細胞に関連する抗原の必須領域をコードする前記DNA配列が、使用したポックスウイルスの遺伝子のプロモーターの制御下にあることを特徴とする、請求項6または7に記載の組成物。
  9. ポックスウイルス粒子が、ワクシニアウイルス、カナリア痘または鶏痘由来であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一つに記載の組成物。
  10. ヒトまたは動物に注射により投与を可能にする薬学的に許容される基剤を有することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一つに記載の組成物。
  11. 前記薬学的に許容される基剤が、無針注射器による前記組成物の注入を可能にするものであることを特徴とする、請求項10に記載の組成物。
  12. 癌または腫瘍の治療に使用することを意図した、請求項1〜11のいずれか一つに記載の組成物。
  13. 子宮頸部癌、HPVウイルスにより誘導されたENT球または他の腫瘍、慢性B型肝炎またはC型肝炎ウイルスが関与する肝癌、またはMUC1タンパク質を発現する癌の治療に使用することを意図した、請求項12に記載の組成物。
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