JP2018531220A6 - 局所脂肪減少に用いられる医薬組成物及びその用途 - Google Patents

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Abstract

本発明は、医学薬学上認められている水溶液と、界面活性剤によって形成された複数の薬物含有ミセルと、薬物含有ミセルに包まれているレスベラトロールとを含有する、局所脂肪減少に用いられる医薬組成物を提供する。本発明に係る局所脂肪減少に用いられる医薬組は、投薬する部位の脂肪を減らすことができる上に、安定性、脂肪組織のバイオアベイラビリティーが高く、副作用が少なく、薬物徐放性を有するなどの利点を有する。

Description

本発明は局所脂肪減少に用いられている医薬組成物であって、特に複数の薬物含有ミセルと、薬物含有ミセルに包まれているレスベラトロールとを含有する、局所脂肪減少に用いられる医薬組成物に関する。
近年、美に対する意識が変化し、又、個人健康と体形に関する意識が高まっていることにつれ、より健康と綺麗な体形を形成し遂げるために、単純な体重減少のみならず、局所脂肪減少やボディスカルピングは多くの人々から注目されている。なお、ダイエット又はエクササイズと関わらず、一般的な減量方法は特定単一部位の脂肪を減らすことができない。特定な部位の脂肪(例えばウエスト、腹部、脚、腕、顎、および顔)を減少しようとすれば、達成できる現有技術は脂肪吸引法のみである。
現在、局所脂肪減少の方法は主に脂肪吸引法であるが、脂肪吸引法においては、神経、血管及び他の組織に重い損傷に与える共に、感染、重度の出血、長い麻酔時間、及び予想不可能な脂肪塞栓症又は麻酔に対するアレルギー反応による死亡などの恐れがある。更に、脂肪吸引の手術後に、重度のあざや腫れ、激痛、約三ヶ月から六ヶ月ほどの長期回復や脂肪吸引部位のムラなどの問題を有する。従って、統計分析によって、多くの人々は脂肪吸引法を用いて局所の皮下脂肪の溜まりやボディ曲線の改善を検討しているが、実際に脂肪吸引法を利用する人は40%も至らない。すなわち、多くの人々は脂肪吸引手術によりボディ曲線や局所の皮下脂肪の溜まりを改善する考えがあるが、脂肪吸引手術の副作用又は手術後の痛みやリスク等の問題を有するため、脂肪吸引手術を諦めた。
なお、一部の非外科的な局所脂肪を減少するための医薬組成物又は装置は、一部の副作用を低減することができるが、治療の効果が低いと共に、他の副作用を招いてしまい、例えば使用されている局所の周囲に正常細胞の壊死(necrosis)、周囲の組織の炎症及び鋭い痛みを起こす。更に、投与する部位の制限もある。そのように、市場に有効的に局所脂肪減少、副作用が低く、より安全性が高く、回復期間が短い医学組成物が要求されている。
消費者と医師が強く要望する状況において、現在の技術的な制限を突破する医学組成物は今後の開発の課題である。
従来の技術の欠点に踏まえて、本発明では、界面活性剤によって形成された、複数の薬物含有ミセルと、前記薬物含有ミセルに包まれているレスベラトロールとを含有する、局所脂肪減少に用いられる医薬組成物を提供する。本発明における局所脂肪減少に用いられる医薬組は、投薬する部位の脂肪を減らすことができると共に、安定性、脂肪組織のバイオアベイラビリティーが高く、副作用が少なく、薬物徐放性を有するなどの利点を有する。
本発明は投薬する部位の脂肪細胞のアポトーシス(apoptosis)を促進するによって、投薬する部位の脂肪を減らす目的を果たす。本発明は更に従来の技術によって、投薬されている局所の周囲に細胞の壊死(necrosis)、炎症反応及び副作用を大幅に改善する。更に、局所脂肪減少効果も他の非外科的な局所脂肪を減らす医薬組成物より良い。本発明は、減らしたい皮下脂肪の部位に直接の注射、皮下埋め込み、埋め込み注入、軟膏剤又は湿布による経皮吸収に適用することができ、外科的な手術を行うことや医療機器を用いる必要がない。皮下脂肪注射で局所の皮下脂肪層に投薬することが好ましい。本発明に係る医薬組成物の皮下注製剤は溶液注射剤又は粉末注射剤(powder for injection, or powder for solution for injection)を含むことが好ましいが、それに限らない。本発明における局所脂肪としては、ウエスト、腹部、脚、腕、顎、および顔を含むが、それに限らない。
本発明における「レスベラトロール」とは、天然植物から抽出するものが又は市販のレスベラトロールである。レスベラトロールの純度は90%〜100%であることが好ましい。
本発明における「緑茶抽出物」とは、任意の溶媒や任意の抽出法から抽出した緑茶成分混合物、市販の緑茶抽出物、少なくとも45%(重量%)の没食子酸エピガロカテキン(epigallocatechin gallate,EGCG)を含有する混合物、又は市販の没食子酸エピガロカテキンである。
本発明におけるミセル(micelle)とは、界面活性剤によって形成されたミクロ構造であり、その界面活性剤は水溶性末端及び疎水性末端(親油性末端)を有し、且つその界面活性剤は水溶性末端が外側に向き、疎水性末端(親油性末端)が内側に向くことによって前記ミクロ構造を形成した。このミクロ構造は球状構造、類球状構造、又は他のミクロ構造の構造であることが好ましい。
本発明における薬物含有ミセルとは、レスベラトロール含有ミセルであり、すなわち、薬物含有ミセルは、レスベラトロールを包む又は含有するミセルである。
本発明における第二の脂溶性薬物含有ミセルとは、レスベラトロール以外の他の脂溶性薬物含有ミセルであり、すなわち、第二の脂溶性薬物含有ミセルは他の脂溶性薬物含有ミセルを包む又は含有するミセルである。
その中に、他の脂溶性薬物が、クルクミン(Curcumin)、ケルセチン(quercetin)、プエラリン(puerarin)、及びレスベラトロール以外の他の脂溶性薬物から選ばれる1種以上であり、すなわち、他の脂溶性薬物はレスベラトロール以外の脂溶性薬物である。
本発明における水溶性薬物が、少なくても緑茶抽出物、没食子酸エピガロカテキン(Epigallocatechin gallate)、エピカテキン(Epicatechin)、没食子酸エピカテキン(Epicatechin gallate)、エピガロカテキン(Epigallocatechin)、没食子酸ガロカテキン(Gallocatechin gallate)、ガロカテキン(Gallocatechin)、没食子酸カテキン(Catechin gallate)、カテキン(Catechin)、没食子酸エピガロカテキン(epigallocatechin gallate,EGCG)、カフェイン(Caffeine)、カルニチン(Carnitine)、L−カルニチン(L−carnitine)、シネフリン(Synephrine)、クロロゲン酸(Chlorogenic acid)、及び他の水溶性薬物から選ばれる1種以上である。
本発明における「沈澱物が生じない状態」とは、肉眼で見える沈殿物を含まないことを表し、すなわち、人工的な器具を使用する必要は無い。
本発明は、医学薬学上認められている水溶液に均一に分散している複数の薬物含有ミセル(micelle)と、
薬物含有ミセルに包まれているレスベラトロール(resveratrol)とを含有する、
局所脂肪減少に用いられる医薬組成物を提供する。
好ましい態様において、前記薬物含有ミセルは医学薬学上認められている界面活性剤によって形成されたミクロ構造を有し、且つ前記界面活性剤の親水親油バランス値(hydrophilic−lipophilic balance value,HLB値)は10を超える。
好ましい態様において、薬物含有ミセルの粒径が3〜250nmである。
好ましい態様において、薬物含有ミセルの粒径が5〜50nmである。
好ましい態様において、前記医薬組成物が、更に医学薬学上認められている水溶液を含有し、且つ薬物含有ミセルが前記医学薬学上認められている水溶液に均一に分布する。前記医学薬学上認められている水溶液としては、注射用水、注射用水溶液、又は生理食塩溶液を含む。
好ましい態様において、前記界面活性剤が非イオン性界面活性剤である。
好ましい態様において、前記非イオン性界面活性剤が、ポリソルベート80(Tween 80)、2−ヒドロキシエチル 12−ヒドロキシステアリン酸(solutol HS 15)、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(polyoxyethylene castor oil derivatives)、及び他の非イオン性界面活性剤から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体が、ポリオキシル35ヒマシ油( Cremophor ELP)、ポリオキシル40硬化ヒマシ油(Cremophor RH 40)及び他のポリオキシエチレンヒマシ油誘導体から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記レスベラトロールと前記界面活性剤との重量比が、1:4〜1:500である。
好ましい態様において、前記レスベラトロールと前記界面活性剤との重量比が、1:5〜1:200である。
好ましい態様において、前記レスベラトロールと前記界面活性剤との重量比が、1:8〜
1:80である。
好ましい態様において、温度25℃±2℃、相対湿度RH60%±5%、及び直接光遮蔽の条件で医薬組成物の加速安定性試験を行う時に、前記医薬組成物は少なくとも24時間で沈澱物が生じない状態が維持できる。
好ましい態様において、温度25℃±2℃、相対湿度RH60%±5%、及び直接光遮蔽の条件で医薬組成物の加速安定性試験を行う時に、医薬組成物は少なくとも6ヶ月沈澱物が生じない状態が維持できる。
好ましい態様において、前記医薬組成物中のレスベラトロールの濃度が0.2〜166.7mg/mLである。
好ましい態様において、前記医薬組成物中のレスベラトロールの濃度が2.5〜60mg/mLである。
好ましい態様において、前記医薬組成物が、緑茶抽出物を更に含有し、且つ前記緑茶抽出物を医学薬学上認められている水溶液に溶解している。又、前記緑茶抽出物は、没食子酸エピガロカテキン(epigallocatechin gallate,EGCG)である第一の緑茶抽出物成分を含有する。
好ましい態様において、前記医薬組成物中の没食子酸エピガロカテキンの濃度が0.25〜300mg/mLである。
好ましい態様において、前記医薬組成物中の没食子酸エピガロカテキンの濃度は1〜200mg/mLである。
好ましい態様において、前記没食子酸エピガロカテキンの含有量は、前記緑茶抽出物の総重量を100重量百分率として、45〜100%である。
好ましい態様において、前記レスベラトロールと前記緑茶抽出物との重量比が30:1〜1:30である。
好ましい態様において、前記レスベラトロールと前記緑茶抽出物との重量比が20:1〜1:20である。
好ましい態様において、前記レスベラトロールと前記緑茶抽出物との重量比が10:1〜1:10である。
好ましい態様において、前記レスベラトロール及び前記緑茶抽出物の総重量を1重量単位とし、前記界面活性剤の重量が0.24〜70重量単位であり、又は前記レスベラトロール及び前記緑茶抽出物の総重量と、前記界面活性剤との重量比は4:1〜1:70である。
好ましい態様において、前記医薬組成物は、医学薬学上認められている水溶液と、前記医学薬学上認められている水溶液に均一に分散している、第二の脂溶性薬物含有ミセルとを含有し、
前記第二の脂溶性薬物含有ミセルは、第二界面活性剤によって形成されたもう一つのミクロ構造を有し、且つ他の脂溶性薬物(又は第二の脂溶性薬物)が前記第二の脂溶性薬物含有ミセルに包まれている。
好ましい態様において、前記第二の界面活性剤の親水親油バランス値(hydrophilic−lipophilic balance value,HLB値)は10を超える。
好ましい態様において、前記第二界面活性剤は非イオン性界面活性剤である。
好ましい態様において、前記非イオン性界面活性剤が、ポリソルベート80(Tween 80)、2−ヒドロキシエチル 12−ヒドロキシステアリン酸(solutol HS 15)、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(polyoxyethylene castor oil derivatives)、及び他の非イオン性界面活性剤から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体が、ポリオキシル35ヒマシ油(Cremophor ELP)、ポリオキシル40硬化ヒマシ油(Cremophor RH 40)、及び他のポリオキシエチレンヒマシ油誘導体から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記脂溶性薬物が、ケルセチン(quercetin)、シネフリン(synephrine)、プエラリン(puerarin)、クルクミン(curcumin)、及びレスベラトロール以外の他の脂溶性薬物から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記レスベラトロールと前記第二の脂溶性薬物との重量比が30:1〜1:20である。
好ましい態様において、前記レスベラトロールと前記第二の脂溶性薬物との重量比が20:1〜1:15である。
好ましい態様において、前記レスベラトロールと前記第二の脂溶性薬物との重量比が15:1〜1:10である。
好ましい態様において、前記医薬組成物は、医学薬学上認められている水溶液及び水溶性薬物を更に含有する。
好ましい態様において、水溶性薬物が、緑茶抽出物、没食子酸エピガロカテキン(Epigallocatechin gallate)、エピカテキン(Epicatechin)、没食子酸エピカテキン(Epicatechin gallate)、エピガロカテキン(Epigallocatechin)、没食子酸ガロカテキン(Gallocatechin gallate)、ガロカテキン(Gallocatechin)、没食子酸カテキン(Catechin gallate)、カテキン(Catechin)、没食子酸エピガロカテキン(epigallocatechin gallate,EGCG)、カフェイン(Caffeine)、カルニチン(Carnitine)、L−カルニチン(L−carnitine)、シネフリン(Synephrine)、クロロゲン酸(Chlorogenic acid)、及び他の水溶性薬物から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記レスベラトロールと前記水溶性薬物との重量比が20:1〜1:30である。
好ましい態様において、前記レスベラトロールと前記水溶性薬物との重量比が15:1〜1:20である。
好ましい態様において、前記レスベラトロールと前記水溶性薬物の重量比が10:1〜1:15である。
好ましい態様において、前記水溶性薬物が没食子酸エピガロカテキンであり、且つ前記医薬組成物中の没食子酸エピガロカテキンの濃度が0.25〜300mg/mLである。
好ましい態様において、前記水溶性薬物が没食子酸エピガロカテキンであり、且つ前記医薬組成物中の没食子酸エピガロカテキンの濃度が1〜200mg/mLである。
好ましい態様において、前記水溶性薬物が緑茶抽出物であり、前記レスベラトロールと前記緑茶抽出物との重量比が30:1〜1:30である。
好ましい態様において、前記水溶性薬物が緑茶抽出物であり、且つ前記レスベラトロールと前記緑茶抽出物との重量比が20:1〜1:20である。
好ましい態様において、前記水溶性薬物が緑茶抽出物であり、且つ前記レスベラトロールと前記緑茶抽出物の重量比が10:1〜1:10である。
好ましい態様において、薬物の溶解度を向上させるために、前記医薬組成物は、共溶媒(cosolvent)を更に含有する。
好ましい態様において、前記共溶媒が、ポリエチレングリコール(polyethylene glycol)、プロピレングリコール(propylene glycol)、エタノール(ethanol)、及び他の共溶媒から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記ポリエチレングリコールが、ポリエチレングリコール200(PEG 200)、ポリエチレングリコール400(PEG 400)、ポリエチレングリコール600(PEG 600)、及び他のポリエチレングリコールから選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、薬物又はミセルの沈澱速度を低下させるために、前記医薬組成物は、懸濁剤(suspending agent)を更に含有する。
好ましい態様において、前記懸濁剤が、アルギン酸ナトリウム(Sodium alginate)、グリセロール(glycerol)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(carboxymethylcellulose sodium)、マンニトール(mannitol)、及び他の懸濁剤から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、医薬組成物の安定性及び薬物の溶解度を高めるために、前記医薬組成物は油相賦形剤(oil phase excipients)を更に含有する。
好ましい態様において、油相賦形剤が、不飽和脂肪酸、グリセロール(glycerol)、トリグリセリド(triglyceride)、及び他の油相賦形剤から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記不飽和脂肪酸が、オレイン酸(oleic acid)、ひまし油(castor oil)、ごま油(sesame oil)、綿実油(cottonseed oil)、大豆油(soybean oil)、ベニバナ油(safflower oil)、コーンオイル(corn oil)、及び他の不飽和脂肪酸から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記トリグリセリドが、中鎖脂肪酸トリグリセリド(medium chain triglycerides)、及び他のトリグリセリドから選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記医学薬学上認められている水溶液が、局所麻酔剤を含有する。
好ましい態様において、前記局所麻酔剤が、アミド型、パラアミノ安息香酸エステル型、及びアミノエーテル型から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記アミド型が、ジブカイン(Dibucaine)、リドカイン(Lidocaine)、メピバカイン塩酸(Mepivacaine HCl)、ブピバカイン塩酸(Bupivacine HCl)、プロカイン塩酸(Pyrrocaine HCl)、プリロカイン塩酸(Prilocaine HCl)、Digammacaine、及びオキセサゼイン(Oxethazaine)から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記パラアミノ安息香酸エステル型が、ブタカイン(Butacaine)、ジメトカイン(Dimethocaine)、及びツトカイン(Tutocaine)から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記アミノエーテル型が、キニソカイン(Quinisocaine)及びプラモキシン(Pramocaine) から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記医学薬学上認められている水溶液が、抗酸化剤を含有する。
好ましい態様において、前記抗酸化剤が、β−カロチン(beta−carotene)、ルテイン(lutein)、リコピン(lycopene)、ビリルビン(bilirubin)、ビタミンA(vitamin A)、ビタミンC(vitamin C又はアスコルビン酸、即ち、ascorbic acid)、ビタミンE(vitamin E)、尿酸(uric acid)、一酸化窒素(nitric oxide)、窒素酸化物(nitroxide)、ピルビン酸塩(pyruvate)、カタラーゼ(catalase)、スーパーオキシドジスムターゼ(superoxide dismutase)、グルタチオンペルオキシダーゼ(glutathione peroxidases)、N−アセチルシステイン(N−acetyl cysteine)、及びナリンゲニン(naringenin)から選ばれる1種以上である。
本発明は更に、医学薬学上認められている水溶液と、
前記医学薬学上認められている水溶液に均一に分散している複数の薬物含有ミセル(micelle)と、
前記薬物含有ミセルに包まれているレスベラトロール(resveratrol)とを含有し、
前記薬物含有ミセルは、医学薬学上認められている界面活性剤によって形成されたミクロ構造を有し、且つ前記界面活性剤の親水親油バランス値(hydrophilic−lipophilic balance value,HLB値)は10を超える、局所の皮下脂肪量の減少に用いられる皮下脂肪層注射剤又は皮下注射剤を提供する。
好ましい態様において、前記局所の皮下脂肪量は投薬する部位の皮下脂肪量である。
好ましい態様において、前記薬物含有ミセルの粒径が3〜250nmである。
好ましい態様において、前記薬物含有ミセルの粒径が5〜50nmである。
好ましい態様において、前記医学薬学上認められている水溶液が、注射用水、注射用水溶液、又は生理食塩溶液である。
好ましい態様において、前記界面活性剤が非イオン性界面活性剤である。
好ましい態様において、前記非イオン性界面活性剤が、ポリソルベート80 (Tween 80)、2−ヒドロキシエチル 12−ヒドロキシステアリン酸 (solutol HS 15)、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(polyoxyethylene castor oil derivatives)、及び他の非イオン性界面活性剤から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体が、ポリオキシル35ヒマシ油(Cremophor ELP)、ポリオキシル40硬化ヒマシ油(Cremophor RH 40)、及び他のポリオキシエチレンヒマシ油誘導体から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、レスベラトロールと前記界面活性剤との重量比が1:4〜1:500である。
好ましい態様において、レスベラトロールと前記界面活性剤との重量比が1:5〜1:200である。
好ましい態様において、レスベラトロールと前記界面活性剤の重量比は1:8〜1:80である
好ましい態様において、前記皮下脂肪層注射剤又は皮下注射剤中のレスベラトロールの濃度が0.2〜166.7 mg/mLである。
好ましい態様において、前記皮下脂肪層注射剤又は皮下注射剤中のレスベラトロールの濃度は2.5〜60 mg/mLである。
好ましい態様において、前記皮下脂肪層注射剤又は皮下注射剤は、緑茶抽出物を更に含有し、緑茶抽出物を医学薬学上認められている水溶液に溶解している。又、前記緑茶抽出物は、没食子酸エピガロカテキン(epigallocatechin gallate,EGCG)である第一緑茶抽出物成分を含有する。
好ましい態様において、前記皮下脂肪層注射剤又は皮下注射剤中の没食子酸エピガロカテキンの濃度が0.25〜300mg/mLである。
好ましい態様において、前記皮下脂肪層注射剤又は皮下注射剤中の没食子酸エピガロカテキンの濃度が1〜200mg/mLである。
好ましい態様において、前記没食子酸エピガロカテキンの含有量は、緑茶抽出物の総重量を100重量百分率として、45〜100%である。
好ましい態様において、前記レスベラトロールと前記緑茶抽出物との重量比が30:1〜1:30である。
好ましい態様において、前記レスベラトロールと前記緑茶抽出物の重量比が20:1〜1:20である。
好ましい態様において、前記レスベラトロールと前記緑茶抽出物の重量比が10:1〜1:10である。
好ましい態様において、前記レスベラトロール及び前記緑茶抽出物の総重量を1重量単位とし、前記非イオン性界面活性剤の重量が0.24〜70重量単位であり、又は前記レスベラトロール及び前記緑茶抽出物の総重量と前記非イオン性界面活性剤との重量比が4:1〜1:70である。
好ましい態様において、前記局所に投与する投薬量が、0.2〜20mg/cmである。
好ましい態様において、前記局所に投与する投薬量が、0.4〜12mg/cmである。
好ましい態様において、前記局所に投与する投薬量が、0.2〜40mg/kgである。
好ましい態様において、前記局所に投与する投薬量が、0.4〜20mg/kgである。
好ましい態様において、投薬頻度が、1〜30日置きに前記局所に1〜12回である。
好ましい態様において、投薬頻度が、1〜21日置きに前記局所に1〜8回である。
好ましい態様において、皮下脂肪層注射剤又は皮下注射剤は、医学薬学上認められている水溶液に均一に分散している、第二の脂溶性薬物含有ミセルを更に含有し、
前記第二の脂溶性薬物含有ミセルは、もう一つの界面活性剤によって形成されたミクロ構造を有し、且つ前記他の脂溶性薬物が前記第二の脂溶性薬物含有ミセルに包まれている。
好ましい態様において、前記もう一つの界面活性剤の親水親油バランス値(hydrophilic−lipophilic balance value,HLB値)が10を超える。
好ましい態様において、前記もう一つの界面活性剤が非イオン性界面活性剤である。
好ましい態様において、前記非イオン性界面活性剤が、ポリソルベート80 (Tween 80)、2−ヒドロキシエチル 12−ヒドロキシステアリン酸(solutol HS 15)、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(polyoxyethylene castor oil derivatives)、及び他の非イオン性界面活性剤から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体が、ポリオキシル35ヒマシ油( Cremophor ELP)、ポリオキシル40硬化ヒマシ油(Cremophor RH 40)、及び他のポリオキシエチレンヒマシ油誘導体から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記脂溶性薬物が、クルクミン(Curcumin)、ケルセチン(quercetin)、プエラリン(puerarin)、及びレスベラトロール以外の他の脂溶性薬物から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記医学薬学上認められている水溶液は、水溶性薬物を更に含有する。
好ましい態様において、水溶性薬物が、緑茶抽出物、没食子酸エピガロカテキン(Epigallocatechin gallate)、エピカテキン(Epicatechin)、没食子酸エピカテキン(Epicatechin gallate)、エピガロカテキン(Epigallocatechin)、没食子酸ガロカテキン(Gallocatechin gallate)、ガロカテキン(Gallocatechin)、没食子酸カテキン(Catechin gallate)、カテキン(Catechin)、没食子酸エピガロカテキン(epigallocatechin gallate,EGCG)、カフェイン(Caffeine)、カルニチン(Carnitine)、L−カルニチン(L−carnitine)、シネフリン(Synephrine)、クロロゲン酸(Chlorogenic acid)、及び他の水溶性薬物から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記医学薬学上認められている水溶液は、局所麻酔剤を含有する。
好ましい態様において、前記局所麻酔剤が、アミド型、パラアミノ安息香酸エステル型、及びアミノエーテル型から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記アミド型が、ジブカイン(Dibucaine)、リドカイン(Lidocaine)、メピバカイン塩酸(Mepivacaine HCl)、ブピバカイン塩酸(Bupivacine HCl)、プロカイン塩酸(Pyrrocaine HCl)、プリロカイン塩酸(Prilocaine HCl)、Digammacaine、及びオキセサゼイン(Oxethazaine)から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記パラアミノ安息香酸エステル型が、ブタカイン(Butacaine)、ジメトカイン(Dimethocaine)、及びツトカイン(Tutocaine)から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記アミノエーテル型が、キニソカイン(Quinisocaine)、及びプラモキシン(Pramocaine)から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記医学薬学上認められている水溶液は、抗酸化剤を含有する。
好ましい態様において、前記抗酸化剤が、β−カロチン(beta−carotene)、ルテイン(lutein)、リコピン(lycopene)、ビリルビン(bilirubin)、ビタミンA(vitamin A)、ビタミンC(vitamin C又はアスコルビン酸、即ち、ascorbic acid)、ビタミンE(vitamin E)、尿酸(uric acid)、一酸化窒素(nitric oxide)、窒素酸化物(nitroxide)、ピルビン酸塩(pyruvate)、カタラーゼ(catalase)、スーパーオキシドジスムターゼ(superoxide dismutase)、グルタチオンペルオキシダーゼ(glutathione peroxidases)、N−アセチルシステイン(N−acetyl cysteine)、及びナリンゲニン(naringenin)から選ばれる1種以上である。
本発明は、被験者の局所に医薬組成物を投与することを含む、被験者の局所の皮下脂肪量を減少させるための方法であって、
前記医薬組成物が、
医学薬学上認められている非イオン性界面活性剤によって形成されたミクロ構造を有し、且つ前記非イオン性界面活性剤の親水親油バランス値(hydrophilic−lipophilic balance value,HLB値)が10を超える、複数の薬物含有ミセル(micelle)と、
前記薬物含有ミセルに包まれているレスベラトロール(resveratrol)と、を含有するものである、被験者の局所の皮下脂肪量を減少させるための方法を提供する。
好ましい態様において、前記薬物含有ミセルの粒径が3〜250nmである。
好ましい態様において、前記薬物含有ミセルの粒径が5〜50nmである。
好ましい態様において、前記界面活性剤が非イオン性界面活性剤である。
好ましい態様において、非イオン性界面活性剤が、ポリソルベート80(Tween 80)、2−ヒドロキシエチル 12−ヒドロキシステアリン酸 (solutol HS 15)、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(polyoxyethylene castor oil derivatives)、及び他の非イオン性界面活性剤から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体が、ポリオキシル35ヒマシ油(Cremophor ELP)、ポリオキシル40硬化ヒマシ油(Cremophor RH 40)、及び他のポリオキシエチレンヒマシ油誘導体から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、レスベラトロールと前記界面活性剤との重量比が1:4〜1:500である。
好ましい態様において、レスベラトロールと前記界面活性剤との重量比が1:5〜1:200である。
好ましい態様において、レスベラトロールと前記界面活性剤との重量比が1:8〜1:80である。
好ましい態様において、前記医薬組成物中のレスベラトロールの濃度が0.2〜166.7mg/mLである。
好ましい態様において、前記医薬組成物中のレスベラトロールの濃度が2.5〜60mg/mLである。
好ましい態様において、前記医薬組成物は、医学薬学上認められている水溶液と、前記医学薬学上認められている水溶液に均一に分散している、第二の脂溶性薬物含有ミセルとを更に含有し、前記第二の脂溶性薬物含有ミセルは、第二の非イオン性界面活性剤によって形成されたもう一つのミクロ構造を有し、且つ第二の脂溶性薬物が前記第二の脂溶性薬物含有ミセルに包まれている。
好ましい態様において、前記第二の非イオン性界面活性剤の親水親油バランス値(hydrophilic−lipophilic balance value,HLB値)が10を超える。
好ましい態様において、前記第二の非イオン性界面活性剤が、ポリソルベート80 (Tween 80)、2−ヒドロキシエチル 12−ヒドロキシステアリン酸 (solutol HS 15)、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(polyoxyethylene castor oil derivatives)、及び他の非イオン性界面活性剤から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記第二の非イオン性界面活性剤が、ポリオキシル35ヒマシ油( Cremophor ELP)、ポリオキシル40硬化ヒマシ油(Cremophor RH 40)、及び他のポリオキシエチレンヒマシ油誘導体から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、第二の脂溶性薬物が、ケルセチン(quercetin)、シネフリン(synephrine)、プエラリン(puerarin)、クルクミン(curcumin)、及びレスベラトロール以外の他の脂溶性薬物から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記レスベラトロールと前記第二の脂溶性薬物との重量比が30:1〜1:20である。
好ましい態様において、前記レスベラトロールと前記第二の脂溶性薬物との重量比が20:1〜1:15である。
好ましい態様において、前記レスベラトロールと前記第二の脂溶性薬物との重量比が15:1〜1:10である。
好ましい態様において、前記医薬組成物は、医学薬学上認められている水溶液と水溶性薬物とを更に含有する。
好ましい態様において、前記水溶性薬物が、緑茶抽出物、没食子酸エピガロカテキン(Epigallocatechin gallate)、エピカテキン(Epicatechin)、没食子酸エピカテキン(Epicatechin gallate)、エピガロカテキン(Epigallocatechin)、没食子酸ガロカテキン(Gallocatechin gallate)、ガロカテキン(Gallocatechin)、没食子酸カテキン(Catechin gallate)、カテキン(Catechin)、没食子酸エピガロカテキン(epigallocatechin gallate,EGCG)、カフェイン(Caffeine)、カルニチン(Carnitine)、L−カルニチン(L−carnitine)、シネフリン(Synephrine)、クロロゲン酸(Chlorogenic acid)、及び他の水溶性薬物から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記レスベラトロールと前記水溶性薬物との重量比が20:1〜1:30である。
好ましい態様において、前記レスベラトロールと前記水溶性薬物との重量比が15:1〜1:20である。
好ましい態様において、前記レスベラトロールと前記水溶性薬物との重量比が10:1〜1:15である。
好ましい態様において、前記水溶性薬物が没食子酸エピガロカテキンであり、且つ前記医薬組成物中の没食子酸エピガロカテキンの濃度が0.25〜300mg/mLである。
好ましい態様において、前記水溶性薬物が没食子酸エピガロカテキンであり、且つ前記医薬組成物中の没食子酸エピガロカテキンの濃度が1〜200mg/mLである。
好ましい態様において、前記水溶性薬物が緑茶抽出物であり、且つ前記レスベラトロールと前記緑茶抽出物との重量比が30:1〜1:30である。
好ましい態様において、前記水溶性薬物が緑茶抽出物であり、且つ前記レスベラトロールと前記緑茶抽出物との重量比は20:1〜1:20である。
好ましい態様において、前記水溶性薬物が緑茶抽出物であり、且つ前記レスベラトロールと前記緑茶抽出物との重量比が10:1〜1:10である。
好ましい態様において、前記レスベラトロール及び緑茶抽出物の総重量を1重量単位とし、前記界面活性剤の重量が0.24〜70重量単位であり、又は前記レスベラトロール及び緑茶抽出物の総重量と前記界面活性剤との重量比が4:1〜1:70である。
好ましい態様において、前記局所に前記医薬組成物を投与する投薬量が、0.2〜20mg/cmである。
好ましい態様において、前記局所に前記医薬組成物を投与する投薬量が、0.4〜12mg/cmである。
好ましい態様において、前記局所に前記医薬組成物を投与する投薬量が、0.2〜40mg/kgである。
好ましい態様において、前記局所に前記医薬組成物を投与する投薬量が、0.4〜20mg/kgである。
好ましい態様において、前記医薬組成物の投薬頻度が、1〜30日置きに前記局所に1〜12回である。
好ましい態様において、前記医薬組成物の投薬頻度が、1〜21日置きに前記局所に1〜8回である。
好ましい態様において、被験者が動物又はヒトである。
好ましい態様において、前記被験者の局所に前記医薬組成物を注射又は塗布(apply)する。
好ましい態様において、前記医薬組成物は、共溶媒(cosolvent)、懸濁剤(suspending agent)、及び油相賦形剤(oil phase excipients)から選ばれる1種以上を更に含有する。
好ましい態様において、前記油相賦形剤及び/又は共溶媒と、前記非イオン性界面活性剤によって、ミクロ構造を共同形成する
本発明は、被験者の局所の皮下脂肪量の減少に用いられる薬物又は皮下注射剤を調製するための、医薬組成物の使用であって、前記医薬組成物は、
医学薬学上認められている非イオン性界面活性剤によって形成されたミクロ構造を有し、且つ前記非イオン性界面活性剤の親水親油バランス値(hydrophilic−lipophilic balance value,HLB値)が10を超える、複数の薬物含有ミセル(micelle)と、
薬物含有ミセルに包まれているレスベラトロール(resveratrol)とを含有する、医薬組成物の使用。
好ましい態様において、前記薬物含有ミセルの粒径が3〜250nmである。
好ましい態様において、前記薬物含有ミセルの粒径が5〜50nmである。
好ましい態様において、前記非イオン性界面活性剤が、ポリソルベート80(Tween 80)、2−ヒドロキシエチル 12−ヒドロキシステアリン酸(solutol HS 15)、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(polyoxyethylene castor oil derivatives)、及び他の非イオン性界面活性剤から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体が、ポリオキシル35ヒマシ油(Cremophor ELP)、ポリオキシル40硬化ヒマシ油(Cremophor RH 40)、及び他のポリオキシエチレンヒマシ油誘導体から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記レスベラトロールと前記界面活性剤との重量比が1:4〜1:500である。
好ましい態様において、前記医薬組成物中のレスベラトロールの濃度が0.2〜166.7mg/mLである。
好ましい態様において、前記医薬組成物は、医学薬学上認められている水溶液と、前記医学薬学上認められている水溶液に均一に分散している、第二の脂溶性薬物含有ミセルとを更に含有し、その第二の脂溶性薬物含有ミセルは、第二の非イオン性界面活性剤によって形成されたもう一つのミクロ構造を有し、且つ第二の脂溶性薬物が前記第二の脂溶性薬物含有ミセルに包まれている。
好ましい態様において、前記第二の非イオン性界面活性剤の親水親油バランス値(hydrophilic−lipophilic balance value,HLB値)が10を超える。
好ましい態様において、前記第二の非イオン性界面活性剤が、ポリソルベート80(Tween 80)、2−ヒドロキシエチル 12−ヒドロキシステアリン酸 (solutol HS 15)、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(polyoxyethylene castor oil derivatives)、及び他の非イオン性界面活性剤から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記第二の非イオン性界面活性剤が、ポリオキシル35ヒマシ油(Cremophor ELP)、ポリオキシル40硬化ヒマシ油(Cremophor RH 40)、及び他のポリオキシエチレンヒマシ油誘導体中から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、第二の脂溶性薬物が、ケルセチン(quercetin)、シネフリン(synephrine)、プエラリン(puerarin)、クルクミノイド(curcuminoid)、及びレスベラトロール(resveratrol)以外の他の脂溶性薬物から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記レスベラトロールと前記第二の脂溶性薬物との重量比が30:1〜1:20である。
好ましい態様において、前記医薬組成物は、医学薬学上認められている水溶液及び水溶性薬物を含有する。
好ましい態様において、前記水溶性薬物が、緑茶抽出物、没食子酸エピガロカテキン(Epigallocatechin gallate)、エピカテキン(Epicatechin)、没食子酸エピカテキン(Epicatechin gallate)、エピガロカテキン(Epigallocatechin)、没食子酸ガロカテキン(Gallocatechin gallate)、ガロカテキン(Gallocatechin)、没食子酸カテキン(Catechin gallate)、カテキン(Catechin)、没食子酸エピガロカテキン(epigallocatechin gallate,EGCG)、カフェイン(Caffeine)、カルニチン(Carnitine)、L−カルニチン(L−carnitine)、シネフリン(Synephrine)、クロロゲン酸(Chlorogenic acid)、及び他の水溶性薬物から選ばれる1種以上である。
好ましい態様において、前記レスベラトロールと前記水溶性薬物との重量比が20:1〜1:30である。
好ましい態様において、前記水溶性薬物が没食子酸エピガロカテキンであり、且つ前記皮下脂肪層注射剤又は皮下注射剤中の没食子酸エピガロカテキンの濃度が0.25〜300mg/mLである。
好ましい態様において、前記水溶性薬物が緑茶抽出物であり、且つ前記レスベラトロールと前記緑茶抽出物との重量比が30:1〜1:30である。
好ましい態様において、前記レスベラトロール及び前記緑茶抽出物の総重量を1重量単位とし、前記非イオン性界面活性剤の重量が0.24〜70重量単位であり、又は前記レスベラトロール及び前記緑茶抽出物の総重量と前記界面活性剤との重量比は4:1〜1:70である。
好ましい態様において、前記薬物又は皮下注射剤は、前記医薬組成物を、治療有効量で含有する。
好ましい態様において、前記医薬組成物の治療有効量が、局所1cm当たりで0.2〜20mgである。
好ましい態様において、前記医薬組成物の治療有効量が、体重1kg当たりで10.2〜40mgである。
好ましい態様において、薬物又は皮下注射剤の投薬頻度が、1〜30日置きに前記局所に1〜12回である。
好ましい態様において、前記被験者が動物である。
好ましい態様において、前記被験者の局所に薬物又は皮下注射剤を注射し、又は薬物を塗布(apply)する。
好ましい態様において、前記医薬組成物は、共溶媒(cosolvent)、懸濁剤(suspending agent)、及び油相賦形剤(oil phase excipients)から選ばれる1種以上を更に含有する。
好ましい態様において、前記油相賦形剤及び/又は共溶媒と、前記非イオン性界面活性剤によって、ミクロ構造を共同形成する。
図1Aは、非ミセルのレスベラトロールの皮下注射剤及び非ミセルの緑茶抽出物の皮下注射剤の投与がラットの皮下脂肪量に対する影響を示すヒストグラムである。 図1Bは、非ミセルのレスベラトロールの皮下注射剤及び非ミセルの緑茶抽出物の皮下注射剤の投与がラットの相対総重量増加に対する影響を示すヒストグラムである。 図2Aは、異なる賦形剤を用いて調製したレスベラトロールの皮下注射剤の投与がラットの皮下脂肪量に対する影響を示すヒストグラムである。 図2Bは、異なる賦形剤を用いて調製したレスベラトロールの皮下注射剤の投与がラットの相対総重量増加に対する影響を示すヒストグラムである。 図3は、レスベラトロールの医薬組成物がラットの皮下脂肪量に対する影響を示すヒストグラムである。 図4Aは、レスベラトロールの複合体医薬組成物がラットの皮下脂肪量に対する影響を示すヒストグラムである。 図4Bは、レスベラトロールの複合体医薬組成物がラットの相対総重量増加に対する影響を示すヒストグラムである。 図5は、レスベラトロール−他の脂溶性薬物の複合体医薬組成物が成熟脂肪細胞のアプトーシスに対する影響を示す図である。 図6は、レスベラトロール−他の水溶性薬物の複合体医薬組成物が成熟脂肪細胞のアプトーシスに対する影響を示す図である。
レスベラトロール(resveratrol)はポリフェノールの一種であり、主に赤ブドウの皮、イタドリ、又は赤ワインに存在する。レスベラトロールは水溶液に溶解しにくいため、体内で容易にグルクロニドの代謝産物及び硫酸の代謝産物に速く代謝され、尿又は糞便を介してすばやく排泄される。更に、バイオアベイラビリディも非常に低いことから、レスベラトロールを用いて局所脂肪を減らす医薬組成物の開発は相当に難しい。発明者はこの医薬組成物の開発の初期にもこのような問題があった。
実験一:レスベラトロール及び緑茶抽出物の皮下注射剤がラットの皮下脂肪量及体重に対する影響
緑茶抽出物の皮下注射剤の調剤:注射用水(water for injection)に緑茶抽出物を添加して調製した5mg/mLの水溶液を、0.2μmのフィルターでろ過して、本実験の5mg/mL緑茶抽出物の皮下注射剤を得た。また、前記緑茶抽出物の皮下注射剤は、4℃冷蔵庫で遮光保存する必要がある。
レスベラトロールの皮下注射剤の調剤:周知の非水溶性注射剤としての賦形剤であるポリソルベート80(polysorbate 80,Tween 80)、溶媒であるエタノール及び注射用水(water for injection)を用いて、5mg/mLのレスベラトロール溶液を調製した。調製方法の詳細は下記の通り:レスベラトロール0.5gと適量のエタノールとを混合して、レスベラトロールを完全に溶解した後に、ポリソルベート80(Tween 80)0.1gを添加して、ポリソルベート80を完全に溶解した。2〜4時間で真空乾燥し、エタノールを揮発させ、エタノールは完全に揮発した後に、注射用水を添加して、総容積を100mLに調整した。溶液をよくかき混ぜた後に、0.2μmのフィルターでろ過して、本実験の5mg/mLのレスベラトロールの皮下注射剤を得た。また、前記レスベラトロールの皮下注射剤は、4℃冷蔵庫で遮光保存する必要がある。
生後7週のオスSD家系のラット(male Sprague−Dawley rat)を用いて実験を行った。先ず、ラットの皮下脂肪増加を誘発するために、体重が330±10gまでに18匹のラットに高脂肪食(high−fat diet,メーカーはResearch Diets, Inc.;番号は#D12492)を与え続けて、その後、ラットをランダムに三組に分けた。三組はそれぞれ、高脂肪食コントロール組、レスベラトロール組及び緑茶抽出物組である。一つ組に6匹のラットが有り、異なる組の間にラットの体重は統計的な差がなかった。各ラットの体重を「実験前の体重」として記録し、そして、薬物を下記の通りに投薬した。
5mg/mLのレスベラトロールの皮下注射剤を、スベラトロール組のラットの下鼠径部の皮下脂肪層に注射し、毎回の注射量は体重1キロ当たりスベラトロール8mg(8mg/Kg)を注射し、すなわち、体重1キロ当たり前記5mg/mLのレスベラトロールの皮下注射剤を1.6mL注射した。5mg/mLの緑茶抽出物の皮下注射剤を、緑茶抽出物組のラットの下鼠径部の皮下脂肪層に注射し、毎回の注射量は体重1キロ当たり緑茶抽出物8mg(8mg/kg)を注射し、すなわち、体重1キロ当たり前記5mg/mLの緑茶抽出物の皮下注射剤を1.6mL注射した。高脂肪食コントロール組のラットに対して、上述した同じ方法で同じ容積の注射用水を注射した。
前記注射する部位はラットの下鼠径部の脂肪であり、実験の1日目、3日目、5日目に1日1回の注射は左右両側の部位で均一に行われた。実験期間に高脂肪食を与え続けて、毎日体重の変化を記録した。毎週水と摂食量を記録し、実験の20日目で断食し、そして、ラットは21日目に二酸化炭素による安楽死を行った。
全部ラットの体重を記録して、「実験後の体重」とする。「実験前の体重」を「実験後の体重」から引くことにより、各々のラットの「総重量増加」を得た。各組の総体重増加を高脂肪食コントロール組の総体重増加で割ると、「相対総重量増加」を得た。
左右両側の下鼠径部の脂肪を解剖し重量を測定して、各組の下鼠径部の脂肪量を計算した。データは平均値±標準偏差(SD)で示し、一元配置分散分析(one−way ANOVA)により、データの統計分析を行った。統計分析結果は符号又は英語文字で示し、異なる符号又は英語文字で表する場合、統計的有意差がある(p<0.05)とし、一方、同一の符号又は英語文字で表する場合、統計的有意差がない(p>0.05)とする。
図1A及び1Bに示したように、図1Aは非ミセルのレスベラトロールの皮下注射剤及び非ミセルの緑茶抽出物の皮下注射剤の投与がラットの皮下脂肪量に対する影響を示すヒストグラムである。図1Bは非ミセルのレスベラトロールの皮下注射剤及び非ミセルの緑茶抽出物の皮下注射剤の投与がラットの相対総重量増加に対する影響を示すヒストグラムである。また、前記下鼠径部の脂肪量は左右両側の下鼠径部の脂肪量の合計である。
図1Aによると、高脂肪食コントロール組に比べて、3回の皮下脂肪注射を受けた、レスベラトロール組及び緑茶抽出物組のラットの注射された局所の脂肪量が顕著的に減少しなかった(p>0.05)。すなわち、溶解したレスベラトロールと緑茶抽出物を直接に皮下脂肪層に注射しても、投与された局所の脂肪を減少できないことを示す。
図1Bによると、高脂肪食コントロール組に比べて、3回の皮下脂肪注射を受けた、レスベラトロール組及び緑茶抽出物組のラットの体重が顕著的に減少しなかった(p>0.05)。すなわち、溶解したレスベラトロールと緑茶抽出物を直接に皮下脂肪層に注射しても、体重を減少できないことを示す。
緑茶抽出物は可溶性が非常に高い成分であり、従来の細胞ベースの実験研究によると、脂肪細胞アポトーシスも促進することが可能であるが、溶解した緑茶抽出物を直接に皮下脂肪層に注射しても、局所の皮下脂肪や体重を減少できない。この実験により、溶解したレスベラトロール又は緑茶抽出物を直接に皮下脂肪層に注射しても、局所脂肪と体重を減少できないことを発見する。発明者はこの問題を解決する為に、研究を重ねて、本発明に係るレスベラトロールを含む医薬組成物を完成させた。
実験二:異なる種類のレスベラトロールの皮下注射剤がラットの皮下脂肪量及体重に対する影響。
レスベラトロール生理食塩溶液、レスベラトロールPEG溶液及びレスベラトロールELP溶液は下記の通りに調製された。
レスベラトロール生理食塩溶液の調製方法:
レスベラトロール500mgと適量の注射用生理食塩溶液とを、総容積を100mLになるように混合し、充分に撹拌することによりレスベラトロールを完全に溶解させ、レスベラトロール生理食塩溶液を得た。また、前記レベラトロール生理食塩溶液におけるレスベラトロールの濃度は5mg/mLであった。
レスベラトロールPEG溶液の調製方法:
ポリエチレングリコール400(polyethylene glycol 400、PEG 400と略称する)15mgと、グリセロール(glycerol)15gと、適量の注射用生理食塩溶液とを、総容積を100mLになるように混合し、充分に撹拌することによりポリエチレングリコールとグリセロールを完全に溶解させ、ポリエチレングリコールとグリセロールの混合物溶液を得た。レスベラトロール450mgと適量のポリエチレングリコールとグリセロールの混合物溶液を、総容積を90mLになるように混合し、充分に撹拌することによりレスベラトロールを完全に溶解させ、レスベラトロールPEG溶液を得た。前記レスベラトロールPEG溶液のレスベラトロールの濃度は5mg/mLであった。
レスベラトロールELP溶液の調製方法:
レスベラトロール500mgと、ジクロロメタン100〜160mLを混合し、室温、150〜500rpmで撹拌することによりレスベラトロールを完全に溶解させて、ポリオキシル35ヒマシ油(別名Kolliphor ELP 略称ELP)20gを添加し、ジクロロメタンを揮発させるために、100〜300rpmで充分に撹拌した。ジクロロメタンを完全に揮発させた後に、総容積を100mLになるように、ゆっくり注射用生理食塩溶液を注入し、充分に撹拌することにより、レスベラトロールELP溶液を得た。前記レスベラトロールELP溶液のレスベラトロールの濃度は5mg/mLであり、ポリオキシル35ヒマシ油の濃度は約20%(重量百分率)であった。また、レスベラトロールとポリオキシル35ヒマシ油との重量比は1:40であった。
生後6週のオスSD家系のラット(male Sprague−Dawley rat)を用いて実験を行った。先ず、ラットの皮下脂肪増加を誘発するために、体重が330±10gまでに20匹のラットに高脂肪食(high−fat diet,メーカーはResearch Diets, Inc.;番号は#D12492)を与え続けた。その後、ラットをランダムに四組に分け、四組はそれぞれ、コントロール組、生理食塩溶液組、PEG組及びELP組である。一つ組に5匹のラットが有り、異なる組の間にラットの体重は統計的な差がない。毎日ラットの体重を「実験前の体重」として記録し、そして、薬物を下記の通りに投与した。
レスベラトロール生理食塩溶液、レスベラトロールPEG溶液、及びレスベラトロールELP溶液の皮下注射剤をそれぞれ生理食塩溶液組、PEG組及びELP組のラットの下鼠径部の皮下脂肪層に注射し、毎回の注射量は体重1キロ当たり4mL(4mL/kg)であり、すなわち、体重1キロ当たり(20mg/kg;計算公式は4mL/kg×5mg/mL=20mg/kg)レスベラトロール20mgを注射した。コントロール組のラットは上述した同じ方法で同じ容積の注射用生理食塩溶液を注射された。
前記注射する部位はラットの下鼠径部の脂肪であり、実験の1日目、2日目、3日目、4日目に1日1回の注射は左右両側の部位で均一に行われた。実験期間に高脂肪食を与え続けて、毎日体重の変化を記録した。毎週水と摂食量を記録し、実験が14日間続き、ラットは15日目に二酸化炭素による安楽死を行った。
全部ラットの体重を記録して、「実験後の体重」とする。「実験前の体重」を「実験後の体重」から引くことにより、各々のラットの「総重量増加」を得た。各組の総体重増加を高脂肪食コントロール組の総体重増加で割ると、「相対総重量増加」を得た。
左右両側の下鼠径部の皮下脂肪を解剖し重量を測定して、左右両側の下鼠径部の皮下脂肪量を合計することで、下鼠径部の皮下脂肪量を計算した。各組の下鼠径部の脂肪量をコントロール組の下鼠径部の脂肪量で割ることにより、「下鼠径部の皮下脂肪量の相対重量」を得た。
データは平均値±標準偏差(SD)で示し、一元配置分散分析(one−way ANOVA)により、データの統計分析を行った。統計分析結果は符号又は英語文字で示し、異なる符号又は英語文字で表する場合、統計的有意差(p<0.05)があるとし、一方、同一の符号又は英語文字で表する場合、統計的有意差がない(p>0.05)とする。
図2A及び2Bに示したように、図2Aは異なる賦形剤を用いて調製したレスベラトロールの皮下注射剤の投与がラットの皮下脂肪量に対する影響を示すヒストグラムである。図2Bは異なる賦形剤を用いて調製したレスベラトロールの皮下注射剤の投与がラットの相対総重量増加に対する影響を示すヒストグラムである。
図2Aによると、コントロール組のラットの下鼠径部の皮下脂肪量の相対重量が100±27.6%であり、生理食塩溶液組のラットの下鼠径部の皮下脂肪量の相対重量が108.2±24.7%であり、PEG組のラットの下鼠径部の皮下脂肪量の相対重量が114.0±4.4%であり、ELP組のラットの下鼠径部の皮下脂肪量の相対重量が72.5±0.0%であった。生理食塩溶液組のラットの下鼠径部の皮下脂肪量の相対重量とコントロール組のラットとの間に有意差がなかった。すなわち、レスベラトロールを直接に皮下脂肪層に注射しても、投与された部位の脂肪(局所脂肪)減少ができないことを示す。PEG組のラットの下鼠径部の皮下脂肪量の相対重量とコントロール組のラットとの間にも有意差がなかった。ELP組のラットの下鼠径部の皮下脂肪量の相対重量とコントロール組のラットとの間に有意差があった(p<0.05)。また、ELP組のラットの下鼠径部の皮下脂肪量の相対重量は27.5%減少した。
図2Bによると、コントロール組のラットの相対総重量が100.0±30.8%であり、生理食塩溶液組のラットの相対総重量が128.3±16.9%であり、PEG組のラットの相対総重量が120.8±18.2%であり、ELP組のラットの相対総重量が101.3±22.0%であり、四組の間に有意差がない(p>0.05)ことを示す。
上述した実験によると、レスベラトロールを直接に皮下脂肪層に注射しても、投与された部位の脂肪(局所脂肪)を減少できないし、体重も減少できないことが分かった。なお、賦形剤PEGを添加したレスベラトロール合成物を直接に皮下脂肪層に注射しても、投与された部位の脂肪(局所脂肪)を減少できないし、体重も減少できないことが分かった。一方、非イオン性界面活性剤ELPを添加したレスベラトロール合成物を直接に皮下脂肪層に注射したら、投与された部位の脂肪(局所脂肪)を大幅にできることが分かった。故に、投与された部位の皮下脂肪(局所脂肪)及び体重を減少するために、更にレスベラトロール合成物に非イオン性界面活性剤を含有させる必要があるか否かについて検討する必要がある。
更に詳細解析すると、投与した上記のレスベラトロールPEG溶液にミセルがなかったが、レスベラトロールELP溶液にミセルがあった上に、レスベラトロールをELPによって形成されたミセルに包まれている。それ故に、更にミセルは局所脂肪及び体重の減少に対する影響の検討は必要である。
実験三:ミセルを含有するスベラトロール単一合成物皮下注射剤がラットの皮下脂肪量及体重に対する影響
レスベラトロールELP部分ミセル製剤、レスベラトロールHS−15部分ミセル製剤、レスベラトロールELPミセル製剤及びレスベラトロールHS−15ミセル製剤を下記の通りに調製した。
レスベラトロールELP部分ミセル製剤の調製方法:
ポリオキシル35ヒマシ油(別名Kolliphor ELP 略称ELP)20gと適量の注射用生理食塩溶液とを最終重量が100gになるように混合し、充分に撹拌することによりポリオキシル35ヒマシ油(略称ELP)を完全に溶解させ、20%ELP溶液を得た。レスベラトロール400mgと適量の20%ELP溶液を最終重量を80gになるように混合した。充分に撹拌することによりレスベラトロールを完全に溶解させ、レスベラトロールELP部分ミセル製剤を得た。前記レスベラトロールELP部分ミセル製剤のレスベラトロールの濃度は5mg/mLであり、ポリオキシル35ヒマシ油(ELP)の濃度は約20%(重量百分率)であった。また、レスベラトロールとポリオキシル35ヒマシ油の重量比は1:40であった。
レスベラトロールHS−15部分ミセル製剤の調製方法:
Kolliphor HS−15 20g(略称HS−15)と適量の注射用生理食塩溶液を、最終重量を100gになるように混合し、充分に撹拌することによりKolliphor HS−15(略称HS−15)を完全に溶解させ、20%HS−15溶液を得た。レスベラトロール400mgと適量の20%HS−15溶液とを、最終重量が80gになるように混合し、充分に撹拌することによりレスベラトロールを完全に溶解させ、レスベラトロールHS−15部分ミセル製剤を得た。前記レスベラトロールHS−15部分ミセル製剤のレスベラトロールの濃度は5mg/mLであり、Kolliphor HS−15(HS−15)の濃度は約20%(重量百分率)であった。そして、レスベラトロールとKolliphor HS−15の重量比は1:40であった。
レスベラトロールELPミセル製剤の調製方法:実験二のレスベラトロールELP溶液と同様の方法で調製した。
レスベラトロールHS−15ミセル製剤の調製方法:
レスベラトロール500mgとジクロロメタン80〜140mLとを混合し、室温、150〜500rpmで撹拌することによりレスベラトロールを完全に溶解させて、Kolliphor HS−15(略称HS−15)20gを添加し、ジクロロメタンを揮発させるために、100〜300rpmで充分に撹拌して、ジクロロメタンを完全に揮発させた後に、最終重量を100gになるように、ゆっくり注射用生理食塩溶液を注入し、充分に撹拌することにより、複数の薬物含有ミセルを形成し、レスベラトロールHS−15ミセル製剤を得た。前記レスベラトロールHS−15ミセル製剤のレスベラトロールの濃度は5 mg/mLであり、Kolliphor HS−15の濃度は約20%(重量百分率)であった。そして、レスベラトロールとKolliphor HS−15の重量比は1:40であった。
粒径分析器(Particle size analyzer)を用いてレスベラトロールELP部分ミセル製剤、レスベラトロールHS−15部分ミセル製剤、レスベラトロールELPミセル製剤及びレスベラトロールHS−15ミセル製剤を測る。それぞれの製剤の中にミセルが存在するかどうかを測定したと共に、ミセルの直径を測定した。
結果によると、レスベラトロールELP部分ミセル製剤及びレスベラトロールHS−15部分ミセル製剤は大量の沈殿物があった上に、且つ薬物含有ミセル量が少ない。レスベラトロールELPミセル製剤及びレスベラトロールHS−15ミセル製剤は分離なしでクリアであり、且つ薬物含有ミセル量が多い。
このように、レスベラトロールELP部分ミセル製剤及びレスベラトロールHS−15部分ミセル製剤は大量の沈殿物があったが、上澄液に依然としてミセルを含有していた。従って、レスベラトロールELP部分ミセル製剤、レスベラトロールHS−15部分ミセル製剤、レスベラトロールELPミセル製剤及びレスベラトロールHS−15ミセル製剤は全部本発明の医薬組成物。
生後6週のオスSD家系のラット(male Sprague−Dawley rat) を用いて実験を行った。先ず、ラットの皮下脂肪増加を誘発するために、体重が330±10gまでに20匹のラットに高脂肪食(high−fat diet,メーカーはResearch Diets, Inc.;番号は#D12492)を与え続けて、その後、ラットをランダムに五組に分けた。五組はそれぞれ、コントロール組、ELP部分ミセル組、HS−15部分ミセル組、ELPミセル組及びHS−15ミセル組である。一つ組に4匹のラットが有り、異なる組の間にラットの体重は統計的な差がなかった。毎日ラットの体重を「実験前の体重」として記録し、そして、薬物を下記の通りに投薬した。
レスベラトロールELP部分ミセル製剤、レスベラトロールHS−15部分ミセル製剤、レスベラトロールELPミセル製剤及びレスベラトロールHS−15ミセル製剤をよく混合した後に(部分ミセル製剤中の沈澱物を均一に懸濁させる為)、ELP部分ミセル組、HS−15部分ミセル組、ELPミセル組及びHS−15ミセル組のラットの下鼠径部の皮下脂肪層にそれぞれ注射し、毎回の注射量は体重1キロ当たり4mL(4mL/kg)であった。すなわち、体重1キロ当たり20mg(20mg/kg;計算公式は4mL/kg×5mg/mL=20mg/kg)のレスベラトロールを注射した。コントロール組のラットに対して、上述した同じ方法で同じ容積の注射用生理食塩溶液を注射した。
前記注射する部位はラットの下鼠径部の脂肪であり、実験の1日目、2日目、3日目、4日目、5日目、6日目に1日1回の注射は左右両側の部位で均一に行われた。実験期間に高脂肪食を与え続けて、毎日体重の変化を記録した。毎週水と摂食量を記録し、実験が14日間続き、ラットは15日目に二酸化炭素による安楽死を行った。
全部ラットの体重を記録して、「実験後の体重」とする。「実験前の体重」を「実験後の体重」から引くことにより、各々のラットの「総重量増加」を得た。各組の総体重増加を高脂肪食コントロール組の総体重増加で割ると、「相対総重量増加」を得た。
左右両側の下鼠径部の皮下脂肪を解剖されて重量を測り、左右両側の下鼠径部の皮下脂肪量を合計すると下鼠径部の皮下脂肪量を得て、各組の下鼠径部の脂肪量をそれぞれ、コントロール組の下鼠径部の脂肪量で割ることにより、「下鼠径部の皮下脂肪量の相対重量」を得た。
データは平均値±標準偏差(SD)で示し、一元配置分散分析(one−way ANOVA)により、データの統計分析を行った。統計分析結果は符号又は英語文字で示し、異なる符号又は英語文字で表する場合、統計的有意差(p<0.05)があるとし、一方、同一の符号又は英語文字で表する場合、統計的有意差がない(p>0.05)とする。
上述した製剤の調製方法及び粒径分析の結果によると、レスベラトロールELP部分ミセル製剤及びレスベラトロールELPミセル製剤のELPとレスベラトロールの濃度は同様であり、それらの相違点は、薬物含有ミセル量の差のみであった。従って、レスベラトロールELP部分ミセル製剤とを比較する時に、もしレスベラトロールELPミセル製剤は投与された局所脂肪を大幅に減少すれば、薬物含有ミセルを形成することは、レスベラトロール組成物が投与された局所脂肪を顕著に減少できるキーポイントであることを示す。もしレスベラトロールELPミセル製剤は体重を大幅に減少すれば、薬物含有ミセルを形成することは、レスベラトロール組成物が体重を顕著に減少できるキーポイントであることを示す。
同様に、レスベラトロールHS−15部分ミセル製剤及びレスベラトロールHS−15ミセル製剤のHS−15とレスベラトロールの濃度は同様であり、それらの相違点は、薬物含有ミセル量の差のみであった。従って、レスベラトロールHS−15部分ミセル製剤とを比較する時に、もしレスベラトロールHS−15ミセル製剤は投与された局所脂肪を大幅に減少すれば、薬物含有ミセルを形成することは、レスベラトロール組成物が投与された局所脂肪を顕著に減少できるキーポイントであることを示す。もしレスベラトロールHS−15ミセル製剤は体重を大幅に減少すれば、薬物含有ミセルを形成することは、レスベラトロール組成物が体重を顕著に減少できるキーポイントであることを示す。
実験の結果によると、レスベラトロールELP部分ミセル製剤又はレスベラトロールHS−15部分ミセル製剤を投与部位の皮下脂肪層に注射したら、投与部位の脂肪(局所脂肪)減少ができる。一方、レスベラトロールELPミセル製剤又はレスベラトロールHS−15ミセル製剤を投与部位の皮下脂肪層に注射したら、投与部位の脂肪(局所脂肪)減少もできる。この四種の製剤の中で、局所脂肪分解の効果について、レスベラトロールELPミセル製剤は最も高い。
レスベラトロールELP部分ミセル製剤に比較すると、レスベラトロールELPミセル製剤の方は局所脂肪を大幅に減少できる。なお、レスベラトロールHS−15部分ミセル製剤に比較すると、レスベラトロールHS−15ミセル製剤の方は局所脂肪を大幅に減少できる。
このように、薬物含有ミセル形成することは、レスベラトロール組成物が局所脂肪を大幅に減少できるキーポイントであり、更に、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(例えば、ELP)によって形成された薬物含有ミセルの局所脂肪分解効果は最も高い。
実験の結果によると、レスベラトロールELP部分ミセル製剤又はレスベラトロールHS−15部分ミセル製剤を投与部位の皮下脂肪層に注射することにより、体重を減少できる。一方、レスベラトロールELPミセル製剤又はレスベラトロールHS−15ミセル製剤を投与部位の皮下脂肪層に注射することにより、体重も減少できる。この四種の製剤の中で、体重を減少させる効果について、レスベラトロールELPミセル製剤は最も高い。
この実験によると、薬物含有ミセル形成することは、レスベラトロール組成物が体重を大幅に減少できるキーポイントであり、更に、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(例えELP)によって形成された薬物含有ミセルの体重減少効果は最も高い。
実験四:局所脂肪減少に用いられる医薬組成物の調製
本実験はレスベラトロールを用いて第一医薬組成物を調製し、なお、レスベラトロール及び緑茶抽出物を用いて第二医薬組成物を調製した。
第一医薬組成物を調製する方法は、
第一重量のレスベラトロールと溶媒を混合し、室温、200〜500rpmで撹拌することにより、レスベラトロールを完全に溶解させる工程、
第二重量の医学薬学上認められている、親水親油バランス値(hydrophilic−lipophilic balance value,HLB値)は10を超える界面活性剤を添加し、100〜300rpmで充分に撹拌することにより溶媒を揮発させる工程、
溶媒を完全に揮発させた後に、ゆっくり第三重量の医学薬学上認められている水溶液を注入し、充分に撹拌することにより、複数の薬物含有ミセルを得る工程、及び、
0.2μmのフィルターでろ過した後に、薬物含有ミセルを含有する濾過液を冷蔵庫で遮光保存する工程、を含む。
工程(c)において、薬物含有ミセルは界面活性剤によって形成されたミクロ構造を有し、レスベラトロールは前記薬物含有ミセルに包まれた。
好ましくは、第三重量は0g以上である。
好ましくは、工程(a)における溶媒の沸点は純水の沸点より低い。
好ましくは、工程(a)における溶媒は水溶性溶媒である。
好ましくは、前記水溶性溶媒が、メタノール、エタノール、アセトン、及び他の水溶性溶媒から選ばれる1種以上である。
好ましくは、工程(a)における溶媒が親油性溶媒である。
好ましくは、前記親油性溶媒が、エーテル、ベンゼン、クロロホルム、酢酸エチル、ジクロロメタン、ヘキサン、及び他の親油性溶媒から選ばれる1種以上である。
好ましくは、工程(b)における前記界面活性剤が非イオン性界面活性剤である。
好ましくは、前記非イオン性界面活性剤が、ポリソルベート80(Tween 80)、2−ヒドロキシエチル 12−ヒドロキシステアリン酸(solutol HS 15)、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(polyoxyethylene castor oil derivatives)、及び他の非イオン性界面活性剤から選ばれる1種以上である。
好ましくは、前記ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体が、ポリオキシル35ヒマシ油( Cremophor ELP)、ポリオキシル40硬化ヒマシ油(Cremophor RH 40)、及び他のポリオキシエチレンヒマシ油誘導体から選ばれる1種以上である。
好ましくは、工程(a)及び(b)における、第一重量のレスベラトロールと第二重量の医学薬学上認められている界面活性剤との重量比は1:4〜1:500である。
好ましくは、工程(a)及び(c)における、第一重量のレスベラトロールと第三重量の医学薬学上認められている水溶液との重量比は1:400〜3:50である。
好ましくは、工程(c)における、前記医学薬学上認められている水溶液は注射用水、注射用水溶液、又は生理食塩溶液である。
好ましくは、工程(c)における、医学薬学上認められている水溶液が、局所麻酔剤を含有する。
好ましくは、前記局所麻酔剤が、アミド型、パラアミノ安息香酸エステル型、及びアミノエーテル型から選ばれる1種以上である。
好ましくは、前記アミド型が、ジブカイン(Dibucaine)、リドカイン(Lidocaine)、メピバカイン塩酸(Mepivacaine HCl)、ブピバカイン塩酸(Bupivacine HCl)、プロカイン塩酸(Pyrrocaine HCl)、プリロカイン塩酸(Prilocaine HCl)、Digammacaine、及びオキセサゼイン(Oxethazaine)から選ばれる1種以上である。
好ましくは、前記パラアミノ安息香酸エステル型が、ブタカイン(Butacaine)、ジメトカイン(Dimethocaine)、及びツトカイン(Tutocaine)から選ばれる1種以上である。
好ましくは、前記アミノエーテル型が、キニソカイン(Quinisocaine)及びプラモキシン(Pramocaine) から選ばれる1種以上である。
好ましくは、工程(c)における前記医学薬学上認められている水溶液は、抗酸化剤を含有する。
好ましくは、前記抗酸化剤が、β−カロチン(beta−carotene)、ルテイン(lutein)、リコピン(lycopene)、ビリルビン(bilirubin)、ビタミンA(vitamin A)、ビタミンC(vitamin C又はアスコルビン酸、即ち、ascorbic acid)、ビタミンE(vitamin E)、尿酸(uric acid)、一酸化窒素(nitric oxide)、窒素酸化物(nitroxide)、ピルビン酸塩(pyruvate)、カタラーゼ(catalase)、スーパーオキシドジスムターゼ(superoxide dismutase)、グルタチオンペルオキシダーゼ(glutathione peroxidases)、N−アセチルシステイン(N−acetyl cysteine)、及びナリンゲニン(naringenin) から選ばれる1種以上である。
第二医薬組成物を下記の通りに調製した:
(a1)第四重量のレスベラトロールと溶媒を混合し、室温、200〜500rpmで撹拌することにより、レスベラトロールを完全に溶解させ、
(b1)第五重量の医学薬学上認められている、親水親油バランス値(hydrophilic−lipophilic balance value,HLB値)は10を超える界面活性剤を添加し、100〜300rpmの条件で充分に撹拌することにより溶媒を揮発させ、
(c1)溶媒を完全に揮発させた後に、ゆっくり第六重量の第一医学薬学上認められている水溶液を注入し、100〜300rpmの条件で充分に撹拌することにより、複数の薬物含有ミセルを得、及び、
(d1)0.2μmのフィルターでろ過した後に、薬物含有ミセルを含有する濾過液を冷蔵庫で遮光保存した。
そして、前記第一医学薬学上認められている水溶液は第七重量の緑茶抽出物を含有し、当該緑茶抽出物は第一の緑茶抽出物成分を含む。この第一の緑茶抽出物成分は没食子酸エピガロカテキンである。
好ましくは、工程(a1)における溶媒の沸点は純水の沸点より低い。
好ましくは、工程(a1)における溶媒は水溶性溶媒である。
好ましくは、前記水溶性溶媒が、メタノール、エタノール、アセトン、及び他の水溶性溶媒から選ばれる1種以上である。
好ましくは、工程(a1)における溶媒が親油性溶媒である。
好ましくは、前記親油性溶媒が、エーテル、ベンゼン、クロロホルム、酢酸エチル、ジクロロメタン、ヘキサン、及び他の親油性溶媒から選ばれる1種以上である。
好ましくは、工程(b1)における前記界面活性剤が非イオン性界面活性剤である。
好ましくは、前記非イオン性界面活性剤が、ポリソルベート80 (Tween 80)、2−ヒドロキシエチル 12−ヒドロキシステアリン酸(solutol HS 15)、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(polyoxyethylene castor oil derivatives)、及び他の非イオン性界面活性剤から選ばれる1種以上である。
好ましくは、前記ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体が、ポリオキシル35ヒマシ油( Cremophor ELP)、ポリオキシル40硬化ヒマシ油(Cremophor RH 40)、及び他のポリオキシエチレンヒマシ油誘導体から選ばれる1種以上である。
好ましくは、工程(c1)と工程(d1)との間に、下記工程(c11)を更に含み、
(c11)第八重量の第二医学薬学上認められている水溶液を添加して、充分に撹拌することにより、第二医学薬学上認められている水溶液を完全に溶解させる。
好ましくは、前記緑茶抽出物は第一医学薬学上認められている水溶液に溶解し、前記薬物含有ミセルは界面活性剤によって形成されたミクロ構造を有し、且つレスベラトロールは薬物含有ミセルに包まれている。
好ましくは、第一医学薬学上認められている水溶液中の緑茶抽出物における、没食子酸エピガロカテキンの含有量は、前記緑茶抽出物の総重量を100重量百分率として、45〜100%である。
好ましくは、工程(a1)と工程(c1)における、前記第四重量のレスベラトロールと前記第七重量の緑茶抽出物との重量比が30:1〜1:30である。
好ましくは、工程(a1)〜工程(c1)における、前記第四重量のレスベラトロール及び前記第七重量の緑茶抽出物の総重量を1重量単位とし、前記第五重量の界面活性剤の重量が0.24〜70重量単位であり、又は前記レスベラトロール及び前記緑茶抽出物の総重量と、前記界面活性剤との重量比は4:1〜1:70である。
好ましくは、工程(a1)、 (c1)及び(c11)における、前記第四重量のレスベラトロールと前記第七重量の緑茶抽出物の総重量を1重量単位とし、前記第六重量の第一医学薬学上認められている水溶液と前記第八重量の第二医学薬学上認められている水溶液の重量は16〜400重量単位であり、又は、前記第四重量のレスベラトロールと前記第七重量の総合計:前記第六重量と前記第八重量の総合計は、1:400〜3:50である。
前記レスベラトロールと前記緑茶抽出物の総重量の総重量を1重量単位とし、前記第一医学薬学上認められている水溶液と前記第二医学薬学上認められている水溶液の重量は10〜1000重量単位であり、又は、前記レスベラトロールと前記緑茶抽出物の総重量:前記第一医学薬学上認められている水溶液と第二医学薬学上認められている水溶液の総重量は1:1000〜1:10である。
好ましくは、工程(c1)及び(c11)における、前記第一医学薬学上認められている水溶液及び第二医学薬学上認められている水溶液は注射用水、注射用水溶液、又は生理食塩溶液である。
好ましくは、工程(c1)における前記第一医学薬学上認められている水溶液が、局所麻酔剤を含有する。
好ましくは、前記局所麻酔剤が、アミド型、パラアミノ安息香酸エステル型、及びアミノエーテル型から選ばれる1種以上である。
好ましくは、前記アミド型が、ジブカイン(Dibucaine)、リドカイン(Lidocaine)、メピバカイン塩酸(Mepivacaine HCl)、ブピバカイン塩酸(Bupivacine HCl)、プロカイン塩酸(Pyrrocaine HCl)、プリロカイン塩酸(Prilocaine HCl)、Digammacaine、及びオキセサゼイン(Oxethazaine)から選ばれる1種以上である。
好ましくは、前記パラアミノ安息香酸エステル型が、ブタカイン(Butacaine)、ジメトカイン(Dimethocaine)、及びツトカイン(Tutocaine)から選ばれる1種以上である。
好ましくは、前記アミノエーテル型が、キニソカイン(Quinisocaine)及びプラモキシン(Pramocaine)から選ばれる1種以上である。
好ましくは、工程(c1)における前記医学薬学上認められている水溶液が、抗酸化剤を含有する。
好ましくは、前記抗酸化剤が、β−カロチン(beta−carotene)、ルテイン(lutein)、リコピン(lycopene)、ビリルビン(bilirubin)、ビタミンA(vitamin A)、ビタミンC(vitamin C又はアスコルビン酸、即ち、ascorbic acid)、ビタミンE(vitamin E)、尿酸(uric acid)、一酸化窒素(nitric oxide)、窒素酸化物(nitroxide)、ピルビン酸塩(pyruvate)、カタラーゼ(catalase)、スーパーオキシドジスムターゼ(superoxide dismutase)、グルタチオンペルオキシダーゼ(glutathione peroxidases)、N−アセチルシステイン(N−acetyl cysteine)、及びナリンゲニン(naringenin) から選ばれる1種以上である。
本実験は、レスベラトロール及び水溶性薬物を用いて第三医薬組成物を調製し、なお、レスベラトロール及び他の脂溶性薬物を用いて第四と第五医薬組成物を調製した。
第三医薬組成物を下記の通りに調製した:
(a2)レスベラトロールと溶媒を混合し、室温、200〜500rpmで撹拌することにより、レスベラトロールを完全に溶解させ、
(b2)医学薬学上認められている、親水親油バランス値(hydrophilic−lipophilic balance value,HLB値)は10を超える界面活性剤を添加し、100〜300rpmの条件で充分に撹拌することにより溶媒を揮発させ、
(c2)溶媒を完全に揮発させた後に、ゆっくり第一医学薬学上認められている水溶液を注入し、100〜300rpmの条件で充分に撹拌することにより、複数の薬物含有ミセルを得、及び、
(d2)0.2μmのフィルターでろ過した後に、薬物含有ミセルを含有する濾過液を冷蔵庫で遮光保存した。
また、前記第一医学薬学上認められている水溶液は水溶性薬物を含有する。
好ましくは、前記第一医学薬学上認められている水溶液が、局所麻酔剤を含有する。
好ましくは、前記局所麻酔剤が、アミド型、パラアミノ安息香酸エステル型、及びアミノエーテル型から選ばれる1種以上である。
好ましくは、前記アミド型が、ジブカイン(Dibucaine)、リドカイン(Lidocaine)、メピバカイン塩酸(Mepivacaine HCl)、ブピバカイン塩酸(Bupivacine HCl)、プロカイン塩酸(Pyrrocaine HCl)、プリロカイン塩酸(Prilocaine HCl)、Digammacaine、及びオキセサゼイン(Oxethazaine)から選ばれる1種以上である。
好ましくは、前記パラアミノ安息香酸エステル型が、ブタカイン(Butacaine)、ジメトカイン(Dimethocaine)、及びツトカイン(Tutocaine)から選ばれる1種以上である。
好ましくは、前記アミノエーテル型が、キニソカイン(Quinisocaine)及びプラモキシン(Pramocaine) から選ばれる1種以上である。
好ましくは、前記医学薬学上認められている水溶液が、抗酸化剤を含有する。
好ましくは、前記抗酸化剤が、β−カロチン(beta−carotene)、ルテイン(lutein)、リコピン(lycopene)、ビリルビン(bilirubin)、ビタミンA(vitamin A)、ビタミンC(vitamin C又はアスコルビン酸、即ち、ascorbic acid)、ビタミンE(vitamin E)、尿酸(uric acid)、一酸化窒素(nitric oxide)、窒素酸化物(nitroxide)、ピルビン酸塩(pyruvate)、カタラーゼ(catalase)、スーパーオキシドジスムターゼ(superoxide dismutase)、グルタチオンペルオキシダーゼ(glutathione peroxidases)、N−アセチルシステイン(N−acetyl cysteine)、及びナリンゲニン(naringenin)から選ばれる1種以上である。
好ましくは、工程(a2)における溶媒の沸点は純水の沸点より低い。
好ましくは、工程(a2)における溶媒は水溶性溶媒である。
好ましくは、前記水溶性溶媒が、メタノール、エタノール、アセトン、及び他の水溶性溶媒から選ばれる1種以上である。
好ましくは、工程(a2)における溶媒が親油性溶媒である。
好ましくは、前記親油性溶媒が、エーテル、ベンゼン、クロロホルム、酢酸エチル、ジクロロメタン、ヘキサン、及び他の親油性溶媒から選ばれる1種以上である。
好ましくは、工程(b2)における前記界面活性剤が非イオン性界面活性剤である。
好ましくは、前記非イオン性界面活性剤が、ポリソルベート80(Tween 80)、2−ヒドロキシエチル 12−ヒドロキシステアリン酸(solutol HS 15)、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(polyoxyethylene castor oil derivatives)、及び他の非イオン性界面活性剤から選ばれる1種以上である。
好ましくは、前記ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体が、ポリオキシル35ヒマシ油(Cremophor ELP)、ポリオキシル40硬化ヒマシ油(Cremophor RH 40)、及び他のポリオキシエチレンヒマシ油誘導体から選ばれる1種以上である。
好ましくは、工程(c2)と工程(d2)の間に、下記工程(c21)を更に含み、
(c21)第二医学薬学上認められている水溶液を添加して、充分に撹拌することにより、第二医学薬学上認められている水溶液を完全に溶解させる。
好ましくは、前記水溶性薬物は第一医学薬学上認められている水溶液に溶解し、前記薬物含有ミセルは界面活性剤によって形成されたミクロ構造を有し、且つレスベラトロールは薬物含有ミセルに包まれている。
好ましくは、前記第一医学薬学上認められている水溶液中の水溶性薬物が、少なくても緑茶抽出物、没食子酸エピガロカテキン(Epigallocatechin gallate)、エピカテキン(Epicatechin)、没食子酸エピカテキン(Epicatechin gallate)、エピガロカテキン(Epigallocatechin)、没食子酸ガロカテキン(Gallocatechin gallate)、ガロカテキン(Gallocatechin)、没食子酸カテキン(Catechin gallate)、カテキン(Catechin)、没食子酸エピガロカテキン(epigallocatechin gallate,EGCG)、カフェイン(Caffeine)、カルニチン(Carnitine)、L−カルニチン(L−carnitine)、シネフリン(Synephrine)、クロロゲン酸(Chlorogenic acid)、及び他の水溶性薬物から選ばれる1種以上である。
好ましくは、工程(a2)と工程(c2)における、前記レスベラトロールと前記水溶性薬物の重量比が30:1〜1:30である。
好ましくは、工程(a2)〜工程(c2)における、前記レスベラトロール及び前記水溶性薬物の総重量を1重量単位とし、前記界面活性剤の重量は0.24〜70重量単位であり、又は前記レスベラトロール及び前記水溶性薬物の総重量と、前記界面活性剤との重量比は4:1〜1:70である。
好ましくは、工程(a2)、(c2)及び(c21)のレスベラトロールと水溶性薬物の総重量が一つ重量単位として計算すると、第一医学薬学上認められている水溶液と第二医学薬学上認められている水溶液の重量は16〜400重量単位であり、又は、第四重量と第七重量の総合計対第六重量と第八重量の総合計は1:400〜3:50である。
好ましくは、工程(c2)及び(c21)における、前記第一医学薬学上認められている水溶液及び第二医学薬学上認められている水溶液が、注射用水、注射用水溶液、又は生理食塩溶液である。
第四医薬組成物を調製する方法は、
(A)薬物含有ミセル副組成物を調製するための、薬物含有ミセル副組成物を調製する工程、
(B)第二の脂溶性薬物含有ミセル副組成物を調製するための、第二の脂溶性薬物含有ミセル副組成物を調製する工程、及び、
(C)薬物含有ミセル副組成物と第二の脂溶性薬物含有ミセル副組成物を混合することにより、第四医薬組成物を調製する工程、を含む。
又、前記薬物含有ミセル副組成物を調製する工程(A)は、下記の工程(a3)〜(d3)を含む。
(a3)レスベラトロールと第一の溶媒を混合し、室温、200〜500rpmで撹拌することにより、レスベラトロールを完全に溶解させ、
(b3)医学薬学上認められている、親水親油バランス値(hydrophilic−lipophilic balance value,HLB値)は10を超える界面活性剤を添加し、100〜300rpmで充分に撹拌することにより第一の溶媒を揮発させ、
(c3)第一の溶媒を完全に揮発させた後に、ゆっくり医学薬学上認められている水溶液を注入し、充分に撹拌することにより、複数の薬物含有ミセルを得、及び
(d3)0.2μmのフィルターでろ過した後に、薬物含有ミセルを含有する濾過液を冷蔵庫で遮光保存する。
又、前記第二の脂溶性薬物含有ミセル副組成物を調製する工程(B)は、下記の工程(a4)〜(d4)を含む。
(a4)他の脂溶性薬物と第二の溶媒を混合し、室温、200〜500rpmで撹拌することにより、他の脂溶性を完全に溶解させ、
(b4)医学薬学上認められている、親水親油バランス値(hydrophilic−lipophilic balance value,HLB)は10を超える第二界面活性剤を添加し、100〜300rpmで充分に撹拌することにより第二の溶媒を揮発させ、
(c4)第二の溶媒を完全に揮発させた後に、ゆっくり医学薬学上認められている水溶液を注入し、充分に撹拌することにより、複数の第二の脂溶性薬物含有ミセルを得、及び、
(d3)0.2μmのフィルターでろ過して得た濾過液は、第二の脂溶性薬物含有ミセルを含有する第二の脂溶性薬物含有ミセル副組成物である。
工程(c3)における、前記薬物含有ミセルは第一の界面活性剤によって形成されたミクロ構造を有し、且つレスベラトロールは薬物含有ミセルに包まれている。工程(c4)における、前記第二の脂溶性薬物含有ミセルは第二界面活性剤によって形成されたミクロ構造を有し、且つ前記他の脂溶性薬物は第二の脂溶性薬物含有ミセルに包まれている。
好ましくは、前記脂溶性薬物が、クルクミン(Curcumin)、ケルセチン(quercetin)、プエラリン(puerarin)、及びレスベラトロール以外の他の脂溶性薬物から選ばれる1種以上である。
好ましくは、工程(a3)又は/及び工程(a4)における、第一の溶媒又は/及び第二の溶媒の沸点は純水の沸点より低い。
好ましくは、工程(a3)又は/及び工程(a4)における、第一の溶媒又は/及び第二の溶媒は水溶性溶媒である。
好ましくは、前記水溶性溶媒が、メタノール、エタノール、アセトン、及び他の水溶性溶媒から選ばれる1種以上である。
好ましくは、工程(a3)又は/及び工程(a4)における、第一の溶媒又は/及び第二の溶媒は親油性溶媒である。
好ましくは、前記親油性溶媒が、エーテル、ベンゼン、クロロホルム、酢酸エチル、ジクロロメタン、ヘキサン、及び他の親油性溶媒から選ばれる1種以上である。
好ましくは、工程(b3)又は/及び工程(b4)における、第一の界面活性剤又は/及び第二界面活性剤は非イオン性界面活性剤である。
好ましくは、前記非イオン性界面活性剤が、ポリソルベート80(Tween 80)、2−ヒドロキシエチル 12−ヒドロキシステアリン酸(solutol HS 15)、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(polyoxyethylene castor oil derivatives)、及び他の非イオン性界面活性剤から選ばれる1種以上である。
好ましくは、前記ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体が、ポリオキシル35ヒマシ油(Cremophor ELP)、ポリオキシル40硬化ヒマシ油(Cremophor RH 40)及び他のポリオキシエチレンヒマシ油誘導体から選ばれる1種以上である。
好ましくは、工程(a3)及び(b3)における、前記レスベラトロールと前記第一の界面活性剤の重量比が、1:4〜1:500である。
好ましくは、工程(a4)及び(b4)における、前記他の脂溶性薬物と前記第二界面活性剤の重量比が、1:4〜1:500である。
好ましくは、工程(a3)及び(c3)における、前記レスベラトロールと前記医学薬学上認められている水溶液の重量比が、1:400〜3:50である。
好ましくは、工程(a4)及び(c4)における、前記他の脂溶性薬物と前記医学薬学上認められている水溶液の重量比が、1:400〜3:50である。
好ましくは、工程(c3)又は/及び(c4)における、前記医学薬学上認められている水溶液は注射用水、注射用水溶液、又は生理食塩溶液である。
好ましくは、工程(c3)又は/及び(c4)における、前記医学薬学上認められている水溶液が、局所麻酔剤を含有する。
好ましくは、前記局所麻酔剤が、アミド型、パラアミノ安息香酸エステル型、及びアミノエーテル型から選ばれる1種以上である。
好ましくは、前記アミド型が、ジブカイン(Dibucaine)、リドカイン(Lidocaine)、メピバカイン塩酸(Mepivacaine HCl)、ブピバカイン塩酸(Bupivacine HCl)、プロカイン塩酸(Pyrrocaine HCl)、プリロカイン塩酸(Prilocaine HCl)、Digammacaine、及びオキセサゼイン(Oxethazaine)から選ばれる1種以上である。
好ましくは、前記パラアミノ安息香酸エステル型が、ブタカイン(Butacaine)、ジメトカイン(Dimethocaine)、及びツトカイン(Tutocaine)から選ばれる1種以上である。
好ましくは、前記アミノエーテル型が、キニソカイン(Quinisocaine)及びプラモキシン(Pramocaine) から選ばれる1種以上である。
好ましくは、工程(c3)又は/及び(c4)における、前記医学薬学上認められている水溶液が、抗酸化剤を含有する。
好ましくは、前記抗酸化剤が、β−カロチン(beta−carotene)、ルテイン(lutein)、リコピン(lycopene)、ビリルビン(bilirubin)、ビタミンA(vitamin A)、ビタミンC(vitamin C又はアスコルビン酸、即ち、ascorbic acid)、ビタミンE(vitamin E)、尿酸(uric acid)、一酸化窒素(nitric oxide)、窒素酸化物(nitroxide)、ピルビン酸塩(pyruvate)、カタラーゼ(catalase)、スーパーオキシドジスムターゼ(superoxide dismutase)、グルタチオンペルオキシダーゼ(glutathione peroxidases)、N−アセチルシステイン(N−acetyl cysteine)、及びナリンゲニン(naringenin)から選ばれる1種以上である。
第五医薬組成物を下記の通りに調製した:
(a5)レスベラトロールと他の脂溶性薬物及び溶媒を混合し、室温、200〜500rpmで、完全に溶解するように撹拌し、
(b5)医学薬学上認められている、親水親油バランス値(hydrophilic−lipophilic balance value,HLB値)は10を超える界面活性剤を添加し、100〜300rpmの条件で充分に撹拌することにより溶媒を揮発させ、
(c5)溶媒を完全に揮発させた後に、ゆっくり医学薬学上認められている水溶液を注入し、充分に撹拌することにより、複数の薬物含有ミセル及び第二の脂溶性薬物含有ミセルを得、及び、
(d5)0.2μmのフィルターでろ過した後に、薬物含有ミセル及び複数の第二の脂溶性薬物含有ミセルを含有する濾過液を冷蔵庫で遮光保存する。
第五医薬組成物に使用された溶媒、界面活性剤、医学薬学上認められている水溶液及び他の脂溶性薬物の種類範囲と第四医薬組成物と同じである。更に、第五医薬組成物における各々の成分間の比率及び範囲も第四医薬組成物と同じである。
好ましくは、前記医学薬学上認められている水溶液が、局所麻酔剤又は/及び抗酸化剤を含有する。
好ましくは、第五医薬組成物に使用した局所麻酔剤又は/及び抗酸化剤の種類範囲と第四医薬組成物と同じである。
実験五:医薬組成物の品質測定
実験5−1:組成物の分析
医薬組成物を20分以上に静置し、組成物が層に分離しない場合、粒径分析器で更に分析する。
粒径分析器(Particle size analyzer)を用いて、医薬組成物がミセル(micelle)を含有するかどうかについて測定する。粒径分析器で分析された後に、測定された粒径が250nm未満、PDI値が0.4未満であり、肉眼で観察すると医薬組成物の溶液がスッキリ透明で、医薬組成物の溶液がレーザーにより照射される時に光路の観察ができるなら、医薬組成物の中にミセルを含有することを示す。
ミセルが医薬組成物に存在すれば、この調製された組成物は本発明における局所脂肪減少に用いられる医薬組成物である。
もし医薬組成物を暫く静置すると、組成物が層に分離せず、且つミセルが存在すれば、この調製された組成物は本発明における局所脂肪減少に用いられる為の好ましい医薬組成物である。
実験5−2:粒径の分布による医薬組成物の安定性分析
粒径分析器(Particle size analyzer, purchased from Malvern)を用いて、粒径の分布及び多分散インデックス(polydispersity index; PDI)を測定する。多分散インデックスが0.4未満であると、医薬組成物の安定性が良好であり、すなわち、医薬組成物中のミセルが安定に存在することができる。
実験5−3:加速安定性試験による医薬組成物の安定性の測定
本発明における医薬組成物の保存条件は2〜8℃であり、医薬組成物の安定性を測定するために、発明者は比較的に高い温度及び高い湿度の環境(温度25℃±2℃、相対湿度RH60%±5%)で医薬組成物を置く。医薬組成物におけるミセルは高温度及び高湿度の環境でどの位安定に存在することを観察し、2〜8℃での医薬組成の貯蔵寿命を推算する。
もし医薬組成物は25℃でnヶ月保存できれば、この医薬組成物は5℃で貯蔵寿命がnヶ月の2((25−5)/10)倍となる。すなわち、この医薬組成物は5℃で貯蔵寿命がnヶ月の2倍であり、つまり4倍である。
例えば、もし医薬組成物は25℃で6ヶ月保存できるならば、この医薬組成物は5℃で貯蔵寿命が24ヶ月となる。(6ヶ月×4倍=24ヶ月)
好ましくは、温度25℃±2℃、相対湿度RH60%±5%、遮光の条件で加速安定性試験を行うと、この医薬組成物は少なくとも24時間沈殿しない状態で保存することができる。
好ましくは、温度25℃±2℃、相対湿度RH60%±5%、遮光の条件で加速安定性試験を行うと、この医薬組成物は少なくとも6ヶ月沈殿しない状態で保存することができる。
好ましくは、2〜8℃でこの医薬組成物は少なくとも24ヶ月沈殿しない状態で保存することができる。
実験六:各種の非イオン性界面活性剤によって形成された薬物含有ミセルの最大薬物負荷量
薬物含有ミセルの最大薬物負荷量は注射量によって直接影響を受ける。局所皮下脂肪層(例えば、顔の皮下脂肪層)が耐えられる単回投与の薬物量、副作用及び負担に重大な影響に与える。従って、この実験は各種の非イオン性界面活性剤によって形成された薬物含有ミセルの最大薬物負荷量を検討し、どの非イオン性界面活性剤が本発明の医薬組成物を調製するために最良の賦形剤であるかを評価する。
四つの非イオン性界面活性剤を用いて本実験を行った。前記四つの非イオン性界面活性剤はそれぞれ、ポリオキシル35ヒマシ油(Cremophor ELP)、Kolliphor HS−15(HS−15)、ポリオキシル40硬化ヒマシ油(Cremophor RH 40)及びポリソルベート80 (Tween 80)である。
この実験には4つの組に分けて、4つの組はELP組、HS−15組、RH40組及びTween 80組である。
実験方法:
(a’)(第一重量の例示)レスベラトロール2.0gとジクロロメタン300〜500mLを混合し、室温、150〜500rpmでレスベラトロールが完全に溶解するように撹拌し、
(b’)(第二重量の例示)上記の非イオン性界面活性剤18.0gを添加して、100〜300rpmの条件で充分に撹拌することによりジクロロメタを揮発させ、及び
(c’)溶媒を完全に揮発させた後に、20gの組成物を得る。2gの組成物にゆっくり8g(第三重量の例示として)注射用生理食塩溶液を添加して、充分に撹拌することにより、検体の組成物を得る。検体の組成物のレスベラトロールの濃度は20mg/gであり、また、非イオン性界面活性剤の濃度は18%である。
ELP組、HS−15組、RH40組及びTween 80組の検体の組成物を20分程度置いて、層に分離するかどうかを観察する。もし層に分離現象を起これば、レスベラトロールの濃度が高いせいで、第一段階組成物のミセルは破裂させるのを示す。すなわち、非イオン性界面活性剤を用いて、レスベラトロールの濃度が20mg/gである本発明の医薬組成物を調製することができない。
各賦形剤(ELP、HS−15、RH40、及びTween 80)は毒性があるかどうかを評価するため、異なる国の薬局方基準によって賦形剤の注射濃度制限に基づいて各賦形剤によって形成された薬物含有ミセルの最大薬物負荷量を計算する。
ELPの最大薬物負荷を知るため、発明者は後続の実験七を行い、ELPの最大薬物負荷は166.7mg/g以上である(レスベラトロールとELPの比率は1:5である場合、調製された医薬組成物のレスベラトロールの濃度は166.7mg/gである)。
実験の結果によると、ELPは本発明の医薬組成物を調製する為に最も良い賦形剤である。ELPを用いて調製した医薬組成物のレスベラトロールの濃度は166.7mg/gに達する。
実験七:ポリオキシル35ヒマシ油(ELP)を用いて調製する医薬組成物
本実験はレスベラトロールとポリオキシル35ヒマシ油(ELP)の比率変化を利用して、本発明における一連の医薬組成物を調製し、安定性分析も行う。従って、レスベラトロールとポリオキシル35ヒマシ油(ELP)の適切な比率及びELPで調製する本発明の医薬組成物の最大薬物負荷量を得られる。
この実験には9つの組に分ける、すなわち、1〜9組である。各組の医薬組成物の調製方法は、レスベラトロールの重量(工程(a’)の第一重量)、ELPの重量(工程(b’)の第二重量)、注射用生理食塩溶液の重量(工程(c’)の第三重量)以外に、実験六の実験方法と同様である。本実験では、レスベラトロールの重量(第一重量)、ELPの重量(第二重量)、注射用生理食塩溶液の重量(第三重量)の添加原則として表1に示す。
本実験では、第1〜9組のレスベラトロールとELPの各自比率(重量)は1:1、1:2.5、1:5、1:8、1:10、1:40、1:80、1:200、1:500であった。そして、第1〜9組の調製される医薬組成物のレスベラトロールの各自最終濃度は1000mg/g、285.71mg/g、166.7mg/g、60mg/g、30mg/g、7.5mg/g、3.75mg/g、0.5mg/g、0.2mg/gであった。すなわち、第1〜9組の医薬組成物の調製方法では、工程(a’)のレスベラトロールと工程(b’)のELPの各自重量比(第一重量と第二重量の比率)は1:1、1:2.5、1:5、1:8、1:10、1:40、1:80、1:200、1:500であった。そして、工程(c’)で射用生理食塩溶液を添加した後に、レスベラトロールの最終濃度が1000mg/g、285.71mg/g、166.7mg/g、60mg/g、30mg/g、7.5mg/g、3.75mg/g、0.5mg/g、0.2mg/gの医薬組成物をそれぞれ調製した。薬物の最終濃度はmg/gとして表示され、これは医薬組成物1グラム当たりレスベラトロールのミリグラム数を示す。
粒径分析器(Particle size analyzer)を用いて、医薬組成物の中にミセル(micelle)を含有するかどうか測定すると共に、ミセルの直径も測る。
粒径分析器(Particle size analyzer)を用いて、粒径の分布及び多分散インデックス(polydispersity index; PDI)を測定し、そして、医薬組成物の安定性を評価する。高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography、HPLC、例えばHPLC−UV)を用いて、ミセルに包まれているレスベラトロールの含有量を分析し、「最初の薬物含有量」とする。
加速安定性試験を利用して、医薬組成物は高温度の条件(25℃±2℃)で3ヶ月保存すると、分離現象を起こるかについて観察する。そして、高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography、HPLC、例えばHPLC−UV)を用いて、ミセルに包まれているレスベラトロールの含有量を分析し、「加速実験後の薬物含有量」とする。「加速実験後の薬物含有量」を「最初の薬物含有量」で割ると「薬物含有率」は得る。薬物含有率が95%以上であれば、この医薬組成物の安定性が優れていることを示す。
表2によると、表2は分析した医薬組成物の安定性分析結果を示す。表2はレスベラトロールとELPの比率が1:5〜1:500の場合、各組の医薬組成物にミセルがあり、測定されたミセルの粒径が10〜250nmのことを示す。従って、レスベラトロールとELPの比率が1:5〜1:500である、調製される医薬組成物は全て本発明における局所脂肪減少に用いられる医薬組成物である。
安定性について、レスベラトロールとELPの比率が1:5〜1:500である場合、PDIは全て0.4未満である。従って、本発明におけるより良い安定性を持ち、局所脂肪減少に用いられる医薬組成物を調製するため、レスベラトロールの重量を1重量単位とし、ELPの重量は5重量単位以上とする必要がある。好ましくは、レスベラトロールの重量を1重量単位とし、ELPの重量は5〜500重量単位以上である。好ましくは、レスベラトロールの重量を1重量単位とし、ELPの重量は10〜80重量単位以上である。好ましくは、レスベラトロールの重量を1重量単位とし、ELPの重量は8〜80重量単位以上である。
上記の表において、空白のセルは内容が分析されなかったことを示す。
表2のデータに基づいて、第3、5〜7組の医薬組成物を3ヶ月程25℃で保存したら、各組のサンプルにおけるレスベラトロールの薬物含有率は95%を超え、また、最初の薬物含有量と比較すると、大幅な減少傾向がない。この結果によると、前記医薬組成物は優れた安定性を持ち、そして、加速安定性試験の経験則に基づいて計算すると、この医薬組成物は少なくとも24ヶ月間に2〜8℃の冷蔵で保存することができる。
実験八:ポリオキシル35ヒマシ油を用いて調製した医薬組成物が局所脂肪及び体重の減少に対する影響
実例1:ポリオキシル35ヒマシ油及びレスベラトロールを用いてレスベラトロール医薬組成物を調製した。
(a’)(第一重量の例示)レスベラトロール0.4 gとエタノール20〜70 mLを混合し、室温、200〜500rpmで、レスベラトロールを完全に溶解するように撹拌し、
(b’)(第二重量の例示)ポリオキシル35ヒマシ油4.0gを添加し、100〜300rpmの条件で充分に撹拌することにより、エタノールを揮発させ、
(c’)エタノールを完全に揮発させた後に、注射用生理食塩溶液の重量が80g(第三重量の例示として)までゆっくり注入し、充分に撹拌することにより、複数の薬物含有ミセルを形成し、及び、
(d’)0.2μmのフィルターでろ過して得た濾過液は薬物含有ミセル含有するレスベラトロール医薬組成物であり、それを4℃冷蔵庫に遮光保存する。
具体的な実施例で、注射用生理食塩溶液の比率は1g/mLであるため、注射用生理食塩溶液80gの容積は80mLである。それによって、前記レスベラトロール医薬組成物のレスベラトロールの濃度は約5mg/mL(0.4g÷80mL=0.005g/mL=5mg/mL)。
具体的な実施例で、第一重量のレスベラトロールと第二重量のポリオキシル35ヒマシ油(界面活性剤)との重量比は0.4:4であり、すなわち、重量比は1:10である。
具体的な実施例で、第一重量のレスベラトロールと第三重量の注射用生理食塩溶液との重量比は0.4:80であり、すなわち、重量比は1:200である。
実例2:ポリオキシル35ヒマシ油、レスベラトロール及び緑茶抽出物を用いてレスベラトロール複合体医薬組成物を調製した
(a1’)(第四重量の例示)レスベラトロール0.36gとエタノール20〜70mLを混合し、室温、200〜500rpmで、レスベラトロールを完全に溶解するように撹拌し、
(b1’)(第五重量の例示)ポリオキシル35ヒマシ油4.0gを加え、100〜300rpmの条件で充分に撹拌することにより、エタノールを揮発させ、
(c1’)エタノールを完全に揮発させた後に、ゆっくり第六重量の注射用生理食塩溶液を添加して、100〜300rpmの条件で充分に撹拌することにより、複数の薬物含有ミセルを形成する。及び、第一注射用生理食塩溶液が(第七重量の例示)緑茶抽出物0.04gを含有し、また、緑茶抽出物中の組成分は没食子酸エピガロカテキンを含み、
(c11’)注射用生理食塩溶液の容積は80mL(すなわち、第六重量の第一注射用生理食塩溶液と第八重量の第一注射用生理食塩溶液第二注射用生理食塩溶液の総容積は80mL)になるように、第八重量の注射用生理食塩溶液を添加して、充分に撹拌することにより、第二注射用生理食塩溶液を完全に溶解させ、
(d1’)0.2μmのフィルターでろ過して得た薬物含有ミセル含有する濾過液はレスベラトロール複合体医薬組成物であり、それを4℃冷蔵庫に遮光保存した。
具体的な実施例で、レスベラトロール複合体医薬組成物中のレスベラトロール及び緑茶抽出物の濃度は約5mg/mL[(0.36g+0.04g)÷80mL=0.4g÷80mL=0.005g/mL=5mg/mL]である。
具体的な実施例で、緑茶抽出物の総重量(0.04g)を100重量百分率とし、前記緑茶抽出物における没食子酸エピガロカテキンの含有量は95%である。
具体的な実施例で、第四重量のレスベラトロールと第七重量の緑茶抽出物との重量比は0.36:0.04である。すなわち、重量比は9:1である。
具体的な実施例で、前記第四重量のレスベラトロールと前記第七重量の緑茶抽出物の総重量(0.36g+0.04g=0.4g)を1重量単位とし、前記第五重量の界面活性剤の重量は10(4g÷0.4g=10)重量単位以上である。
具体的な実施例で、注射用生理食塩溶液の比重は1g/mLであることから、本具体的な実施例における、第六重量の第一注射用生理食塩溶液と第八重量の第二注射用生理食塩溶液との総容積が80mLである例によると、この注射用生理食塩溶液の総重量は80gである。
従って、前記第四重量のレスベラトロールと前記第七重量の緑茶抽出物の総重量(0.36g+0.04g=0.4g)を1重量単位とし、前記第六重量の第一注射用生理食塩溶液と前記第八重量の第二注射用生理食塩溶液の総重量(80g)は200重量単位である(80g÷0.4g=200)。
実例3:レスベラトロール医薬組成物の脂肪分解効果
生後6週のオスSD家系のラット(male Sprague−Dawley rat)を用いて実験を行った。先ず、ラットの皮下脂肪増加を誘発するために、体重が330±10gまでに15匹のラットに高脂肪食を与え続けて、その後、ラットをランダムに三組に分けた。三組はそれぞれ、高脂肪コントロール組、低用量レスベラトロール組及び高用量レスベラトロール組である。一つ組に5匹のラットが有り、異なる組の間にラットの体重は統計的な差がない。
前記実施例1における、5mg/mLのレスベラトロール医薬組成物を低用量レスベラトロール組のラットの下鼠径部の皮下脂肪層に注射し、毎回の注射量は体重1キロ当たり10mg(10mg/kg)であり、すなわち、体重1キロ当たり2mLの前記実施例1における5mg/kgのレスベラトロール医薬組成物を注射した。前記実施例1の5mg/mLのレスベラトロール医薬組成物を高用量レスベラトロール組のラットの下鼠径部の皮下脂肪層に注射し、毎回の注射量は体重1キロ当たり20mg(20mg/kg)であり、すなわち、体重1キロ当たり4mLの前記実施例1における5mg/mLのレスベラトロール医薬組成物を注射した。高脂肪コントロール組のラットは上述した同じ方法で同じ容積の注射用生理食塩溶液を注射された。
前記注射する部位はラットの下鼠径部の脂肪であり、実験の1日目、2日目、3日目、4日目に、1日1回の注射は左右両側の部位で均一に行われる。実験期間に高脂肪食を与え続けて、毎日体重の変化を記録する。毎週水と摂食量を記録し、実験が14日間続き、ラットは15日目に二酸化炭素による安楽死を行った。
左右両側の下鼠径部の脂肪を解剖し重量を測定して、各組の下鼠径部の脂肪量を計算した。データは平均値±標準偏差(SD)で示し、一元配置分散分析(one−way ANOVA)により、データの統計分析を行った。統計分析結果は符号又は英語文字で示し、異なる符号又は英語文字で表する場合、統計的有意差がある(p<0.05)とし、一方、同一の符号又は英語文字で表する場合、統計的有意差がない(p>0.05)とする。
図3及び表3によると、図3はレスベラトロール医薬組成物がラットの皮下脂肪量に対する影響のヒストグラムであり、表3はレスベラトロール医薬組成物によるラットの皮下脂肪量減少の程度を示す。そして、下鼠径部の脂肪量は左右両側の下鼠径部の脂肪量の合計である。
実験の結果によると、高脂肪コントロール組に比べて、低用量レスベラトロール(10mg/kgの投薬量)組のラットの下鼠径部の皮下脂肪量が減少の傾向があり、局所脂肪は5.6%減少したことを示す。更に、高脂肪コントロール組に比べて、高用量レスベラトロール(20mg/kgの投薬量)組のラットの下鼠径部の皮下脂肪量が大幅な減少(p<0.05)が見られ、局所脂肪18.1%も減少した。
発明者の経験によると、ラットへの適切な投与頻度が4回である場合、ヒトへの適切な投与頻度は、1〜12回である。好ましくは、ヒトへの投与頻度は、1〜30日置きに1〜12回である。好ましくは、ヒトへの投与頻度は、1〜30日置きに1〜6回である。
発明者の経験によると、ラットへの適切な投薬量が10mg/kg〜20mg/kgである場合、ヒトへの適切な投薬量が0.2〜40mg/kgである。
好ましくは、ヒトへの投薬量は0.4〜20mg/kgである
好ましくは、ヒトへの投薬量は0.2〜20mg/cmである
好ましくは、ヒトへの投薬量は0.4〜12mg/cmである
実施例4:レスベラトロール複合体医薬組成物の脂肪と体重減少効果
緑茶抽出組成物の調製:緑茶抽出物を注射用生理食塩溶液で溶解することにより、5 mg/mLの緑茶抽出組成物を調製した。
生後6週のオスSD家系のラット(male Sprague−Dawley rat)を用いて実験を行った。先ず、ラットの皮下脂肪増加を誘発するために、体重が330±10 gまでに20匹のラットに高脂肪食を与え続ける。その後、ラットをランダムに四組に分けた。四組はそれぞれ、高脂肪コントロール組、緑茶抽出物組、レスベラトロール組及びレスベラトロール−緑茶抽出物複合体組である。一つ組に5匹のラットが有り、異なる組の間にラットの体重は統計的な差がない。毎日ラットの体重を「実験前の体重」として記録し、そして、薬物を下記の通りに投薬した。
本実施例の5mg/mL緑茶抽出組成物を緑茶抽出物組のラットの下鼠径部の皮下脂肪層に注射し、毎回の注射量は体重1キロ当たり10mg(10mg/kg)の緑茶抽出物であり、すなわち、体重1キロ当たり2mLの本実施例における5mg/mLの緑茶抽出組成物を注射した。前記実施例1における5mg/mLのレスベラトロール組成物をレスベラトロール組のラットの下鼠径部の皮下脂肪層に注射し、毎回の注射量は体重1キロ当たり10mg(10mg/kg)のレスベラトロールである。すなわち、体重1キロ当たり2mLの前記実施例1における5mg/mLレスベラトロール組成物を注射した。前記実施例2における5mg/mLのレスベラトロール複合体組成物をレスベラトロール−緑茶抽出物複合体組のラットの下鼠径部の皮下脂肪層に注射し、毎回の注射量は体重1キロ当たり10mg(10mg/kg)のレスベラトロール−緑茶抽出物である。すなわち、体重1キロ当たり2mLの前記実施例2における5mg/mLのレスベラトロール複合体組成物を注射した。高脂肪コントロール組のラットに対して、上述した同じ方法で同じ容積の注射用生理食塩溶液を注射した。
前記注射する部位はラットの下鼠径部の脂肪であり、実験の1日目、2日目、3日目、4日目に1日1回の注射は左右両側の部位で均一に行われた、実験が14日間続き、ラットは15日目に二酸化炭素による安楽死を行った。
全部ラットの体重を記録して、「実験後の体重」とする。「実験前の体重」を「実験後の体重」から引くことにより、各々のラットの「総重量増加」を得た。各組の総体重増加を高脂肪食コントロール組の総体重増加で割ると、「相対総重量増加」を得た。
左右両側の下鼠径部の脂肪を解剖し重量を測定して、各組の下鼠径部の脂肪量を計算した。データは平均値±標準偏差(SD)で示し、一元配置分散分析(one−way ANOVA)により、データの統計分析を行った。統計分析結果は符号又は英語文字で示し、異なる符号又は英語文字で表する場合、統計的有意差がある(p<0.05)とし、一方、同一の符号又は英語文字で表する場合、統計的有意差がない(p>0.05)とする。
各組のラットに投与する各投与量は10mg/kgであるため、レスベラトロール−緑茶抽出物複合体組のラットにおける局所脂肪の分解効果は、レスベラトロール組の分解効果と緑茶抽出物組の分解効果の間にあるべきである。レスベラトロール−緑茶抽出物複合体組のラットにおける局所脂肪の分解効果は、レスベラトロール組及び緑茶抽出物組の効果より良好である場合、レスベラトロール−緑茶抽出物複合体組におけるレスベラトロール及び緑茶抽出物は、局所脂肪分解効果の相乗作用(synergy)を奏することを示す。
図4A及び表4によると、図4Aはレスベラトロール複合体医薬組成物がラットの皮下脂肪量に対する影響のヒストグラムである。表4はレスベラトロール複合体医薬組成物に起因するラットの皮下脂肪量減少の程度を示す。そして、下鼠径部の脂肪量は左右両側の下鼠径部の脂肪量の合計である。
図4Aの結果によると、高脂肪食コントロール組に比べて、緑茶抽出物組のラットは注射された皮下脂肪が減少しなかった (投薬量は体重1キロ当たり10mgの緑茶抽出物)ことを示す。すなわち、溶解したレスベラトロールと緑茶抽出物を直接に皮下脂肪層に注射しても、投与された局所の脂肪を減少できないことを示す。高脂肪食コントロール組に比べて、レスベラトロール組のラットは注射された皮下脂肪が統計的な差がないが、減少する傾向があり、その局所脂肪の減少は5.6%(投薬量は体重1キロ当たり10mgのレスベラトロール)である。レスベラトロール−緑茶抽出物複合体組のラットは注射された皮下脂肪が大幅に減少し(p<0.05)、その局所脂肪の減少は18.9%(投薬量は体重1キロ当たり10mgのレスベラトロール−緑茶抽出物)である。すなわち、レスベラトロール複合体医薬組成物は局所脂肪減少には非常に優れた効果があり、その効果はレスベラトロール組の3.4倍である。
本実施例によると、本発明のレスベラトロール−緑茶抽出物複合体組成物は、同じ投薬量のレスベラトロール単体組成物より良好な局所脂肪分解効果を奏することを示す。
レスベラトロール組、緑茶抽出物組、及びレスベラトロール−緑茶抽出物複合体組におけるラットの局所脂肪分解効果を比較すると、レスベラトロール複合体組成物中のレスベラトロール及び緑茶抽出物は局所脂肪分解に対する相乗効果(synergy)がある。
図4B及び表5によると、図4Bはレスベラトロール複合体医薬組成物がラットの相対総重量増加に対する影響のヒストグラムである。表5はレスベラトロ複合体医薬組成物に起因するラットの体重減少の程度を示す。
図4Bの結果によると、高脂肪食コントロール組に比べて、緑茶抽出物組のラットは相対総重量増加が減少しなかった(投薬量は体重1キロ当たり10mgの緑茶抽出物)ことを示す。高脂肪食コントロール組に比べて、レスベラトロール組のラットは相対総重量増加が統計的な差がないが、減少する傾向があり、その局所脂肪減少は7.4%(投薬量は体重1キロ当たり10mgのレスベラトロール)である。高脂肪食コントロール組に比べて、レスベラトロール−緑茶抽出物複合体組のラットは相対総重量増加が15.9%減少した(投薬量は体重1キロ当たり10mgのレスベラトロール−緑茶抽出物)。この効果はレスベラトロール組より良好だが、有意差に達してなない。発明者の経験によると、本発明における調製されたレスベラトロール単体医薬組成物及びレスベラトロール−緑茶抽出物複合体医薬組成物は投薬量又は投与頻度を増加すれば、有意な減量有効性を達成することができる。
実験九:レスベラトロール及び他の脂溶性薬物の複合体医薬組成物は脂肪分解に対する影響
本実験において、レスベラトロールとその以外の他の脂溶性薬物で調製した複合体医薬組成物を用いて、各種の脂溶性複合体医薬組成物が成熟脂肪細胞対する脂肪分解効果の評価を行った。
本実験はプエラリン(puerarin)及びケルセチン(quercetin)を用いて、各種の脂溶性複合体医薬組成物を調製した。
実験9−1:細胞毒性試験
MTT試験(MTT assay)を行って、50ppmのレスベラトロール、プエラリン(puerarin)又はケルセチン(quercetin)が脂肪細胞以外の細胞に対する毒性を有するかどうかを評価し、結果が非毒性である場合、脂肪分解試験を行った。
実験の結果によると、50ppmのレスベラトロール、プエラリン(puerarin)及びケルセチン(quercetin)が脂肪細胞以外のラット体細胞に対して細胞毒性を有しないことを示すので、この投薬量は一般的な体細胞に影響を与えないことが分かった。
実験9−2:成熟脂肪対する脂肪分解効果
DMSOコントロール細胞培地、レスベラトロール細胞培地、プエラリン細胞培地、ケルセチン細胞培地、レスベラトロール−プエラリン複合細胞培地、及びレスベラトロール−ケルセチン複合細胞培地を下記の通りに調製した。
DMSOコントロール組の細胞培地:DMSOと適量の無菌水を混合して、0.5%DMSO溶液を調製した。次に、0.5%DMSO溶液と細胞培地(商品名はDulbecco’s Modified Eagle Mediumであり、Gibcoから購入する)を混合して、DMSOコントロール組の細胞培地を調製した。更に、0.5%DMSO溶液と細胞培地との容積比は1:1000である。
レスベラトロール細胞培地:レスベラトロールと適量の0.5%DMSO溶液を混合して、レスベラトロール溶液を調製した。次に、レスベラトロール溶液と細胞培地(商品名はDulbecco’s Modified Eagle Mediumであり、Gibcoから購入する)を混合して、50ppmのレスベラトロールを含有するレスベラトロール細胞培地を調製した。また、レスベラトロール溶液と細胞培地との容積比は1:1000である。
プエラリン細胞培地:プエラリン(Sigma−Aldrichから購入)と適量の0.5%DMSO溶液を混合して、プエラリン溶液を調製した。そして、プエラリン溶液と細胞培地と混合して、50ppmのプエラリンを含有するプエラリン細胞培地を調製した。また、プエラリン溶液と細胞培地との容積比は1:1000である。
ケルセチン細胞培地:ケルセチン(Sigma−Aldrichから購入)と適量の0.5%DMSO溶液を混合して、ケルセチン溶液は調製される。そして、ケルセチン溶液と細胞培地と混ぜて、50ppmのケルセチンを含有するケルセチン細胞培地を調製した。また、ケルセチン溶液と細胞培地との容積比は1:1000である。
レスベラトロール−プエラリン複合細胞培地:レスベラトロール、プエラリンと適量の0.5%DMSO溶液を混合して、レスベラトロール−プエラリン複合溶液を調製した。そして、レスベラトロールとプエラリンとの重量比は2:3である。レスベラトロール−プエラリン複合溶液と細胞培地を混合して、50ppmのレスベラトロール−プエラリン複合剤を含有するレスベラトロール−プエラリン複合細胞培地を調製した。更に、レスベラトロールの濃度は20ppmであり、プエラリンの濃度は30ppmであり、レスベラトロール−プエラリン複合溶液と細胞培地との容積比は1:1000である。
レスベラトロール−ケルセチン複合細胞培地:レスベラトロール、ケルセチンと適量の0.5%DMSO溶液を混合して、レスベラトロール−ケルセチン複合溶液は調製される。そして、レスベラトロールとケルセチンとの重量比は2:3である。レスベラトロール−ケルセチン複合溶液と細胞培地を混ぜて、50ppmレスベラトロール−ケルセチン複合剤を含むレスベラトロール−ケルセチン複合細胞培地は調製される。また、レスベラトロールの濃度は20ppmであり、ケルセチンの濃度は30ppmであり、レスベラトロール−ケルセチン複合溶液と細胞培地との容積比は1:1000である。
成熟脂肪対する脂肪分解効果の実験方法:
各ウェルに1×10細胞濃度で脂肪前駆細胞3T3−L1細胞(台湾食品工業発展研究所、略称BCRCから購入)を12ウェルプレートに播種した。二日間培養した後、0.5μM IBMX(Sigma−Aldrichから購入)、0.1μM デキサメタゾン(Dexamethasone、Sigma−Aldrichから購入)、5μg/ml インシュリン (Insulin、Humunlin R.から購入)を含有する細胞分化誘導培地(DMI medium)で二日間を培養し、その後、5μg/mlのインシュリン(Insulin)を含有する培地で六日間培養した。細胞形態が紡錘形から球形に変化し、多くの脂質液滴(lipo droplets)が細胞内に蓄積すると、それは細胞が成熟脂肪細胞(Mature adipocytes)に分化したことを示す。
成熟脂肪細胞を六組に分け、六組はそれぞれ、DMSOコントロール組、レスベラトロール組、プエラリン組、ケルセチン組、レスベラトロール−プエラリン複合体組、及びレスベラトロール−ケルセチン複合体組である。
DMSOコントロール組、レスベラトロール組、プエラリン組、ケルセチン組、レスベラトロール−プエラリン複合体組、及びレスベラトロール−ケルセチン複合体組の成熟脂肪細胞をそれぞれ、DMSOコントロール細胞培地、レスベラトロール細胞培地、プエラリン細胞培地、ケルセチン細胞培地、レスベラトロール−プエラリン複合細胞培地、及びレスベラトロール−ケルセチン複合細胞培地で24時間培養した。
アネキシンVタンパク質(Annexin V、eBioscienceから購入)及びヨウ化プロピジウム(Propidium iodide、 略称PI、eBioscienceから購入)を各組の細胞と一定時間混合し、次に、各組におけるアネキシンVタンパク質及びPI染剤で標識(label)された細胞の割合を、フローセイトメトリー(flow cytometry)を用いてアポトーシスが発生する成熟脂肪細胞の比率を分析した。また、成熟脂肪細胞がアネキシンVタンパク質及びPIの両方で標識された場合、それは細胞のアポトーシスが発生することを示す。成熟した脂肪細胞のアポトーシスが発生することが多いほど、投与された薬物の脂肪分解の効果が良好であり、且つ壊死(necrosis)でなくアポトーシスにより脂肪分解の効果を奏すると言える。
データは平均値±標準偏差(SD)で示し、一元配置分散分析(one−way ANOVA)により、データの統計分析を行った。統計分析結果は符号又は英語文字で示し、異なる符号又は英語文字で表する場合、統計的有意差がある(p<0.05)とし、一方、同一の符号又は英語文字で表する場合、統計的有意差がない(p>0.05)とする。
各組に投与する各投薬量は50ppmであることから、レスベラトロール−プエラリン複合体組のアポトーシス効果は、レスベラトロール組のアポトーシス効果とプエラリン組のアポトーシス効果の間にあるはずである。レスベラトロール−プエラリン複合体組のアポトーシス効果はレスベラトロール組及びプエラリン組の効果より良好である場合、レスベラトロール−プエラリン複合体組におけるレスベラトロール及びプエラリンは、アポトーシス効果の相乗作用(synergy)を奏することを示す。同様に、レスベラトロール−ケルセチン複合体組のアポトーシス効果はレスベラトロール組とケルセチン組に示される効果の間にあるはずである。レスベラトロール−ケルセチン複合体組のアポトーシス効果はレスベラトロール組及びケルセチン組の効果より良好である場合なら、レスベラトロール−ケルセチン複合体組のレスベラトロール及びケルセチンは、アポトーシス効果の相乗作用(synergy)を奏することを示す。
図5によると、図5はレスベラトロール−他の脂溶性薬物複合体医薬組成物が成熟脂肪細胞のアプトーシスに対する影響を示すものである。
図5の結果によると、DMSOコントロール組のアポトーシス百分比が4.9±2.5%であり、レスベラトロール組のアポトーシス百分比が19.0±1.1%であり、プエラリン組のアポトーシス百分比が7.2±3.7%であり、ケルセチン組のアポトーシス百分比が5.9±2.6%、レスベラトロール−プエラリン複合体組のアポトーシス百分比が50.6±3.8%であり、レスベラトロール−ケルセチン複合体組のアポトーシス百分比が12.1±2.7%である。
レスベラトロール組、プエラリン組、及びレスベラトロール−プエラリン複合体組のアポトーシス効果によると、レスベラトロール−プエラリン複合体医薬組成物は脂肪分解に対する相乗効果(synergy)を奏することが示される。
それによると、レスベラトロール及び各種の脂溶性薬物によって形成された複合体医薬組成物は全て、脂肪分解の効果を奏することができ、且つレスベラトロール及び各種の脂溶性薬物は脂肪分解に対する相乗効果(synergy)がある。このように、本発明では、レスベラトロール及び各種の脂溶性薬物を用いて、薬物含有ミセル及び第二の脂溶性薬物含有ミセルを調製した、レスベラトロール−他の脂溶性薬物複合体医薬組成物は、局所脂肪分解及び体重を減少させる医薬組成物として用いられる。
実験十:レスベラトロール及び水溶性薬物によって形成された複合体医薬組成物が脂肪分解に対する影響
本実験において、緑茶抽出物以外の他の水溶性薬物及びレスベラトロールを用いて複合体医薬組成物を調製して、各種のレスベラトロール-水溶性薬物複合体医薬組成物の成熟脂肪細胞に対する脂肪分解効果を評価した。
本実験において、カフェイン(Caffeine)、及びL−カルニチン(L−carnitine)を用いて、レスベラトロール-水溶性薬物複合体医薬組成物を調製した。
実験10−1:細胞毒性試験
MTT試験(MTT assay)を行って、50ppmのカフェイン(Caffeine)、及びL−カルニチン(L−carnitine)が脂肪細胞以外の細胞に対して毒性が有するかどうかを評価し、その結果が非毒性である場合、脂肪分解試験は進行する。
実験の結果によると、50ppmのカフェイン(Caffeine)、及びL−カルニチン(L−carnitine)が脂肪細胞以外のラット体細胞に対して細胞毒性を有しないことを示すので、この投薬量は一般的な体細胞に影響を与えないことが分かった。
実験10−2:成熟脂肪対する脂肪分解効果
無菌水コントロール細胞培地、レスベラトロール細胞培地、カフェイン細胞培地、L−カルニチン細胞培地、レスベラトロール−カフェイン複合細胞培地、及びレスベラトロール−L−カルニチン複合細胞培地を下記の通りに調製した。
無菌水コントロール組の細胞培地:無菌水(sterile water)と細胞培地を混合して、無菌水コントロール組の細胞培地を調製した。また、無菌水と細胞培地の容積比は1:1000である。
レスベラトロール細胞培地:実験9−2におけるレスベラトロール細胞培地と同様の調製方法で作成した。
カフェイン細胞培地:カフェイン(Sigma−Aldrichから購入)と適量の無菌水を混合して、カフェイン溶液を調製し、そのカフェイン溶液と細胞培地を混合して、50ppmのカフェインを含有するカフェイン細胞培地を調製した。また、カフェイン溶液と細胞培地との容積比は1:1000である。
L−カルニチン細胞培地:L−カルニチン(Sigma−Aldrichから購入)と適量の無菌水を混合して、L−カルニチン溶液を調製し、そのL−カルニチン溶液と細胞培地を混合して、50ppmのL−カルニチンを含有するL−カルニチン細胞培地を調製した。更に、L−カルニチン溶液と細胞培地との容積比は1:1000である。
レスベラトロール−カフェイン複合細胞培地:レスベラトロール、カフェインと適量の無菌水を混合して、レスベラトロール−カフェイン複合溶液を調製した。また、レスベラトロールとカフェインとの重量比は2:3である。レスベラトロール−カフェイン複合溶液と細胞培地を混合して、50ppmのレスベラトロール−カフェイン複合剤を含有するレスベラトロール−カフェイン複合細胞培地を調製した。更に、レスベラトロールの濃度は20ppmであり、カフェインの濃度は30ppmであり、レスベラトロール−カフェイン複合溶液と細胞培地との容積比は1:1000である。
レスベラトロール−L−カルニチン複合細胞培地:レスベラトロール、L−カルニチンと適量の無菌水を混合して、レスベラトロール−L−カルニチン複合溶液を調製した。また、レスベラトロールとL−カルニチン重量比は2:3である。レスベラトロール−L−カルニチン複合溶液と細胞培地を混合して、50ppmのレスベラトロール−L−カルニチン複合剤を含有するレスベラトロール−L−カルニチン複合細胞培地を調製した。更に、レスベラトロールの濃度は20ppmであり、L−カルニチンの濃度は30ppmであり、レスベラトロール−L−カルニチン複合溶液と細胞培地との容積比は1:1000である。
成熟脂肪細胞を培養する方法は、実験9−2における方法と同様である。
成熟脂肪細胞を六組に分け、六組はそれぞれ、無菌水コントロール組、レスベラトロール組、カフェイン組、L−カルニチン組、レスベラトロール−カフェイン複合体組、及びレスベラトロール−L−カルニチン複合体組である。
無菌水コントロール組、レスベラトロール組、カフェイン組、L−カルニチン組、レスベラトロール−カフェイン複合体組、及びレスベラトロール−L−カルニチン複合体組の成熟脂肪細胞をそれぞれ、無菌水コントロール細胞培地、レスベラトロール細胞培地、カフェイン細胞培地、L−カルニチン細胞培地、レスベラトロール−カフェイン複合細胞培地、及びレスベラトロール−L−カルニチン複合細胞培地で24時間培養した。
アネキシンVタンパク質(Annexin V、eBioscienceから購入)及びヨウ化プロピジウム(Propidium iodide、 略称PI、eBioscienceから購入)を各組の細胞と一定時間混合し、次に、各組におけるアネキシンVタンパク質及びPI染剤で標識(label)された細胞の割合を、フローセイトメトリー(flow cytometry)を用いてアポトーシスが発生する成熟脂肪細胞の比率を分析した。また、成熟脂肪細胞がアネキシンVタンパク質及びPIの両方で標識された場合、それは細胞のアポトーシスが発生することを示す。成熟した脂肪細胞のアポトーシスが発生することが多いほど、投与された薬物の脂肪分解の効果が良好であり、且つ壊死(necrosis)でなくアポトーシスにより脂肪分解の効果を奏すると言える。
各組に投与する各投薬量は50ppmであり、且つレスベラトロールの比率が40%であり、カフェインの比率が60%であることから、レスベラトロール−カフェイン複合体組のアポトーシス効果はほぼレスベラトロール組とカフェイン組の効果の平均値であるはずである。レスベラトロール−カフェイン複合体組のアポトーシス効果がレスベラトロール組とカフェイン組の効果の平均値より良好である場合、レスベラトロール−カフェイン複合体組のレスベラトロール及びカフェインは、アポトーシスの相乗効果(synergy) を奏することを示す。同様に、各組に投与する各投薬量は50ppmであり、レスベラトロールの比率が40%であり、L−カルニチンの比率が60%であるため、レスベラトロール−L−カルニチン複合体組のアポトーシス効果はほぼレスベラトロール組とL−カルニチン組に示される効果の平均値であるべきである。レスベラトロール−L−カルニチン複合体組のアポトーシス効果がレスベラトロール組とL−カルニチン組の平均値より良好である場合、レスベラトロール−L−カルニチン複合体組のレスベラトロール及びL−カルニチンは、アポトーシス効果の相乗作用(synergy)を奏することを示す。
図6によると、図6はレスベラトロール−他の水溶性薬物複合体医薬組成物が成熟脂肪細胞のアプトーシスに対する影響を示すものである。
図6の結果によると、無菌水コントロール組のアポトーシス百分比が9.6±1.5%であり、レスベラトロール組のアポトーシス百分比が19.0±1.1%であり、カフェイン組のアポトーシス百分比が6.9±1.1%であり、L−カルニチン組のアポトーシス百分比が5.2±1.2%であり、レスベラトロール−カフェイン複合体組のアポトーシス百分比が43.1±4.5%であり、レスベラトロール−L−カルニチン複合体組のアポトーシス百分比が19.3±0.5%である。
レスベラトロール組、カフェイン組、及びレスベラトロール−カフェイン複合体組のアポトーシス効果によると、レスベラトロール−カフェイン複合体医薬組成物は脂肪分解に対する相乗効果(synergy)を奏することが示される。
レスベラトロール組、L−カルニチン組、及びレスベラトロール−L−カルニチン複合体組の間のアポトーシス効果によると、レスベラトロール−L−カルニチン複合体医薬組成物は脂肪分解に対する相乗効果(synergy)を奏することが示される。
それによると、レスベラトロール及び各種の水溶性薬物によって形成された複合体医薬組成物は全ての脂肪分解を奏することができ、且つレスベラトロール及び各種の水溶性薬物は脂肪分解に対する相乗効果(synergy)がある。このように、本発明では、レスベラトロール及び各種の水溶性薬物を用いて、局所脂肪分解及び体重を減少させる医薬組成物である薬物含有ミセルを含有するレスベラトロール−水溶性薬物複合体医薬組成物を調製した。
本発明の実施例に示したように、本発明に係る第一医薬組成物、第二医薬組成物、第三医薬組成物、第四医薬組成物、第五医薬組成物及び他の医薬組成物は全て、局所脂肪を減少させることができる。故に、本発明に係る第一医薬組成物、第二医薬組成物、第三医薬組成物、第四医薬組成物、第五医薬組成物及び他の医薬組成物は、皮下移植装置、皮下移植、埋め込み注入、軟膏(ointment或いはsalve)又は湿布の製造に応用することができる。 更に、皮下移植、埋め込み注入、塗布(apply)又は湿布などの経皮吸収の方法により、皮下脂肪を減少したい部位に応用することができる。
好ましくは、本発明に係る第一医薬組成物、第二医薬組成物、第三医薬組成物、第四医薬組成物、第五医薬組成物及び他の医薬組成物は皮下脂肪注射により、投与された局所の脂肪を減少する。従って、本発明に係る第一医薬組成物、第二医薬組成物、第三医薬組成物、第四医薬組成物、第五医薬組成物及び他の医薬組成物は局所皮下脂肪減少に用いられる皮下脂肪層注射剤又は皮下注射剤の製造に用いられる。
以上の説明は本発明の好ましい実施形態に過ぎず、本発明の特許出願の範囲を限定するものではない。従って、本発明に開示された精神から逸脱しない変更又は修正は、本発明の特許出願の範囲に含まれるべきである。

Claims (43)

  1. 局所脂肪減少に用いられる医薬組成物であって、
    複数の薬物含有ミセル(micelle)と、
    前記薬物含有ミセルに包まれているレスベラトロール(resveratrol)と、を含有し、
    ここで、前記薬物含有ミセルが医学薬学上認められているポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(polyoxyethylene castor oil derivatives)によって形成されたミクロ構造であり、且つ前記ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体の親水親油バランス値(hydrophilic−lipophilic balance value,HLB値)が10を超える、局所脂肪減少に用いられる医薬組成物。
  2. 前記薬物含有ミセルの粒径が3〜250nmである、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 前記ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体が、ポリオキシル35ヒマシ油(Cremophor ELP)、ポリオキシル40硬化ヒマシ油(Cremophor RH 40)、及び他のポリオキシエチレンヒマシ油誘導体から選ばれる1種以上である、請求項1に記載の医薬組成物。
  4. 前記レスベラトロールと前記界面活性剤との重量比が1:4〜1:500である、請求項1に記載の医薬組成物。
  5. 前記レスベラトロールと前記界面活性剤との重量比が1:5〜1:80である、請求項4に記載の医薬組成物。
  6. 前記医薬組成物中の前記レスベラトロールの濃度が0.2〜166.7mg/mLである、請求項1に記載の医薬組成物。
  7. 前記医薬組成物中の前記レスベラトロールの濃度が2.5〜60mg/mLである、請求項6に記載の医薬組成物。
  8. 前記医薬組成物が、医学薬学上認められている水溶液を更に含有する、請求項1に記載の医薬組成物。
  9. 第二のポリオキシエチレンヒマシ油誘導体によって形成されたもう一つのミクロ構造を有する第二の脂溶性薬物含有ミセルを更に含有し、且つ第二の脂溶性薬物が前記第二の脂溶性薬物含有ミセルに包まれている、請求項1又は8に記載の医薬組成物。
  10. 前記ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体が、ポリオキシル35ヒマシ油(Cremophor ELP)、ポリオキシル40硬化ヒマシ油(Cremophor RH 40)、及び他のポリオキシエチレンヒマシ油誘導体から選ばれる1種以上である、請求項9に記載の医薬組成物。
  11. 前記第二の脂溶性薬物が、ケルセチン(quercetin)、シネフリン(synephrine)、プエラリン(puerarin)、クルクミン(curcumin)、及びレスベラトロール以外の他の脂溶性薬物から選ばれる1種以上である、請求項9に記載の医薬組成物。
  12. 前記レスベラトロールと前記第二の脂溶性薬物との重量比が30:1〜1:20である、請求項11に記載の医薬組成物。
  13. 水溶性薬物を更に含有する、請求項1又は8に記載の医薬組成物。
  14. 前記水溶性薬物が、緑茶抽出物、没食子酸エピガロカテキン(Epigallocatechin gallate)、エピカテキン(Epicatechin)、没食子酸エピカテキン(Epicatechin gallate)、エピガロカテキン(Epigallocatechin)、没食子酸ガロカテキン(Gallocatechin gallate)、ガロカテキン(Gallocatechin)、没食子酸カテキン(Catechin gallate)、カテキン(Catechin)、没食子酸エピガロカテキン(epigallocatechin gallate,EGCG)、カフェイン(Caffeine)、カルニチン(Carnitine)、L−カルニチン(L−carnitine)、シネフリン(Synephrine)、クロロゲン酸(Chlorogenic acid)、及び他の水溶性薬物中から選ばれる1種以上である、請求項13に記載の医薬組成物。
  15. 前記レスベラトロールと前記水溶性薬物との重量比が20:1〜1:30である、請求項14に記載の医薬組成物。
  16. 前記水溶性薬物が没食子酸エピガロカテキンであり、且つ前記医薬組成物中の前記没食子酸エピガロカテキンの濃度が0.25〜300mg/mLである、請求項14に記載の医薬組成物。
  17. 前記水溶性薬物が緑茶抽出物であり、且つ前記レスベラトロールと前記緑茶抽出物との重量比が30:1〜1:30である、請求項14に記載の医薬組成物。
  18. 被験者の局所に医薬組成物を投与することを含む、被験者の局所の皮下脂肪量を減少させるための方法であって、ここで、前記医薬組成物が、
    複数の薬物含有ミセル(micelle)と、
    前記薬物含有ミセルに包まれているレスベラトロール(resveratrol)と、を含有し、
    ここで、前記薬物含有ミセルが医学薬学上認められているポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(polyoxyethylene castor oil derivatives)によって形成されたミクロ構造であり、且つ前記ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体の親水親油バランス値(hydrophilic−lipophilic balance value,HLB値)が10を超える、被験者の局所の皮下脂肪量を減少させるための方法。
  19. 前記薬物含有ミセルの粒径が3〜250nmである、請求項18に記載の方法。
  20. 前記非イオン性界面活性剤が、ポリソルベート80(Tween 80)、2−ヒドロキシエチル 12−ヒドロキシステアリン酸(solutol HS 15)、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(polyoxyethylene castor oil derivatives)、及び他の非イオン性界面活性剤から選ばれる1種以上である、請求項18に記載の方法。
  21. 前記ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体が、ポリオキシル35ヒマシ油( Cremophor ELP)、ポリオキシル40硬化ヒマシ油(Cremophor RH 40)、及び他のポリオキシエチレンヒマシ油誘導体中から選ばれる1種以上である、請求項20に記載の方法。
  22. 前記レスベラトロールと前記非イオン性界面活性剤との重量比が1:4〜1:500である、請求項18に記載の方法。
  23. 前記医薬組成物中の前記レスベラトロールの濃度が0.2〜166.7mg/mLである、請求項18に記載の方法。
  24. 前記医薬組成物が、医学薬学上認められている水溶液を更に含有する、請求項18に記載の方法。
  25. 前記医薬組成物が、第二の非イオン性界面活性剤によって形成されたミクロ構造を有する第二の脂溶性薬物含有ミセルを更に含有し、且つ前記第二の脂溶性薬物が前記第二の脂溶性薬物含有ミセルに包まれている、請求項18又は24に記載の方法。
  26. 前記非イオン性界面活性剤の親水親油バランス値(hydrophilic−lipophilic balance value,HLB値)が10を超える、請求項25に記載の方法。
  27. 前記第二の非イオン性界面活性剤が、ポリソルベート80(Tween 80)、2−ヒドロキシエチル 12−ヒドロキシステアリン酸(solutol HS 15)、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(polyoxyethylene castor oil derivatives)、及び他の非イオン性界面活性剤から選ばれる1種以上である、請求項26に記載の方法。
  28. 前記第二の非イオン性界面活性剤が、ポリオキシル35ヒマシ油(Cremophor ELP)、ポリオキシル40硬化ヒマシ油(Cremophor RH 40)、及び他のポリオキシエチレンヒマシ油誘導体から選ばれる1種以上である、請求項27に記載の方法。
  29. 前記第二の脂溶性薬物が、ケルセチン(quercetin)、シネフリン(synephrine)、プエラリン(puerarin)、クルクミノイド(curcuminoid)、及びレスベラトロール(resveratrol)以外の他の脂溶性薬物から選ばれる1種以上である、請求項25に記載の方法。
  30. 前記レスベラトロールと前記第二の脂溶性薬物との重量比が30:1〜1:20である、請求項29に記載の方法。
  31. 前記医薬組成物が、水溶性薬物を更に含有する、請求項18又は24に記載の方法。
  32. 前記水溶性薬物が、緑茶抽出物、没食子酸エピガロカテキン(Epigallocatechin gallate)、エピカテキン(Epicatechin)、没食子酸エピカテキン(Epicatechin gallate)、エピガロカテキン(Epigallocatechin)、没食子酸ガロカテキン(Gallocatechin gallate)、ガロカテキン(Gallocatechin)、没食子酸カテキン(Catechin gallate)、カテキン(Catechin)、没食子酸エピガロカテキン(epigallocatechin gallate,EGCG)、カフェイン(Caffeine)、カルニチン(Carnitine)、L−カルニチン(L−carnitine)、シネフリン(Synephrine)、クロロゲン酸(Chlorogenic acid)、及び他の水溶性薬物から選ばれる1種以上である、請求項31に記載の方法。
  33. 前記レスベラトロールと前記水溶性薬物との重量比が20:1〜1:30である、請求項32に記載の方法。
  34. 前記水溶性薬物が没食子酸エピガロカテキンであり、且つ前記医薬組成物中の没食子酸エピガロカテキンの濃度が0.25〜300mg/mLである、請求項32に記載の方法。
  35. 前記水溶性薬物は緑茶抽出物であり、且つ前記レスベラトロールと前記緑茶抽出物との重量比が30:1〜1:30である、請求項32に記載の方法。
  36. 前記レスベラトロール及び前記緑茶抽出物の総重量を1重量単位とし、前記非イオン性界面活性剤の重量が0.24〜70重量単位であり、又は前記レスベラトロール及び前記緑茶抽出物の総重量と前記非イオン性界面活性剤との重量比が4:1〜1:70である、請求項35に記載の方法。
  37. 前記局所に前記医薬組成物を投与する投薬量が、0.2〜20mg/cmである、請求項18に記載の方法。
  38. 前記局所に前記医薬組成物を投与する投薬量が、0.2〜40mg/kgである、請求項18に記載の方法。
  39. 前記医薬組成物の投薬頻度が、1〜30日置きに前記局所に1〜12回である、請求項18に記載の方法。
  40. 被験者が動物又はヒトである、請求項18に記載の応用方法。
  41. 前記被験者の局所に前記医薬組成物を注射又は塗布(apply)する、請求項18に記載の方法。
  42. 前記医薬組成物は、共溶媒(cosolvent)、懸濁剤(suspending agent)、及び油相賦形剤(oil phase excipients)から選ばれる1種以上を更に含有する、請求項18に記載の方法。
  43. 前記油相賦形剤及び共溶媒から選ばれる1種以上と、非イオン性界面活性剤とが共に、ミクロ構造を形成する、請求項42に記載の方法。
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