JP2018522140A - 金属溶融浴中で被覆される金属ストリップを偏向又は案内するためのローラ - Google Patents

Abstract

本発明は、鋼ローラシェル（８）と、ローラシェルに連結され、ローラを回転可能に支持するために互いに対して同軸に配置されている鋼軸受ジャーナル（９）とを備える、金属溶融浴中で被覆される金属ストリップを偏向又は案内するためのローラに関する。各軸受ジャーナル（９）は、鋼製であって、ローラシェル（８）の方向に放射状に延在する略円筒形又は円形の円板形状の連結部分（９．１）を装備し、少なくとも１つの連結部分（９．１）が、ローラシェル（８）の端面で開いている少なくとも１つの通路開口（９．３）を有する。本発明は、少なくとも１つの閉鎖された空洞を有する１つ又は複数の充填要素（１１）でできた充填材が、ローラシェル（８）内に配置され、充填材が、ローラの回転軸を中心として対称的な構造を有することを特徴とする。
【選択図】図２

Description

本発明は、金属溶融浴中で被覆される金属ストリップを偏向又は案内するためのローラに関し、ローラは、鋼製のローラシェルと、ローラシェルに連結され、ローラの回転支持のために互いに同軸に配置された鋼製軸受ジャーナルとを備え、各軸受ジャーナル上には、鋼製であって、ローラシェルの方向に放射状に延在する略円筒形又は円形の円板形状の連結部分が設けられており、連結部分の少なくとも１つが、ローラシェルの端面に現れる少なくとも１つの貫通口を含む。

金属ストリップ、特に鋼ストリップの熱浸漬被覆において、被覆されるストリップは、溶融浴中に配置された偏向ローラによって金属溶融物を通って案内される。さらに、剥離ノズルによって境界を定められた空隙を通るストリップの略垂直で振動のない走行を保証するために、溶融浴から出てくるストリップの部分は、溶融浴中に同様に配置された案内ローラ（いわゆる安定化ローラ又はパスラインローラ）によって通常案内される。剥離ノズルは、過剰のコーティング材料をストリップから分離し、又はストリップに付着しているコーティング材料の層の厚さを調整する。

先行技術の熱浸漬被覆プラント内で使用される偏向ローラ及び案内ローラは、中実体ローラ、オープンシェルローラ又は閉鎖された中空ローラとして設計されている。

閉鎖された中空ローラは、今日でもなお応用が見つかるが、溶融浴中の高温に起因して、特にローラ空洞内に望ましくない液体包含物がある場合には、爆発性破損を起こすほど、閉鎖されたローラ空洞内で非常に高い内部圧力が発生する可能性があるので、高価な通気設備を用いる場合に限り作動され得る。

溶融浴中の偏向ローラ及び案内ローラには、通常、これら自体の駆動システムが設けられておらず、代わりに、ローラの周りに巻き付けられ配置されるストリップの移動によって回転されるので、中実体ローラの使用は、特に、薄いストリップの熱浸漬被覆の場合には問題になる。中実体ローラの重量が大きいことに起因して、ストリップによるローラの回転は困難であり、特に薄いストリップの場合、ストリップとローラとの間の相対的な移動（滑り）を発生させる可能性がある。これは、かき傷や他の被覆欠陥を引き起こし、これによって被覆の品質を低下させる可能性がある。

シェルローラは、通常、中空の円筒形のシェルパイプからなり、シェルパイプは、穿孔を有する端部プレートなどのスポーク状ウェブ又は凹部によってこの両端部で軸受ジャーナルに連結されている。シェルローラとして設計された溶融浴ローラは、重い中実体ローラと比較して回転が容易であり、重大な内圧が発生する可能性がある閉鎖された中空ローラと比較して、閉鎖された空洞がないという利点を有する。しかし、端面での開口部のために、シェルローラの回転中にポンピング効果が発生する可能性があり、スポーク状ウェブ又は端部プレートの凹部の領域内で金属溶融物の乱流をもたらし、ウェブ又は端部プレートの領域内で非常に実質的な材料の摩滅（摩耗）をもたらす。このため、熱浸漬被覆プラント内で使用されるシェルローラの耐用年数は比較的短い。

偏向ローラ及び案内ローラの言及される設計に共通するのは、これらの回転軸受が通常は滑り軸受として設計され、ローラの軸受ジャーナル（ならびに軸受ジャーナルを受ける当接部）が非常に大きな摩滅の影響を受けることである。軸受ジャーナルの大きな摩耗は、主として高い軸受力と金属溶融物の腐食に起因する。

この種のローラは、例えば、米国特許出願公開第２００７／００７４６５７号明細書、独国特許出願公開第３７１８２８６号明細書又は国際公開第２０１２／１３６７１３号パンフレットから公知である。

米国特許出願公開第２００７／００７４６５７号明細書 独国特許出願公開第３７１８２８６号明細書 国際公開第２０１２／１３６７１３号パンフレット

このことに起因して、本発明が解決しようと提案する課題は、金属ストリップ、特に鋼ストリップの熱浸漬被覆において良好な被覆品質を達成することができ、同時に比較的長い耐用年数が得られる上記に言及された種類のローラを提供することである。

この問題は、請求項１に記載の特徴を有するローラによって解決される。本発明によるローラの好ましく、有利な実施形態は従属請求項に示されている。

本発明によるローラは、互いに同軸に配置された鋼製軸受ジャーナルに連結されている鋼ローラシェルを備え、各軸受ジャーナル上には、鋼製であって、ローラシェルの方向に放射状に延在する略円筒形又は円形の円板形状の連結部分が設けられており、連結部分の少なくとも１つが、ローラシェルの端面に現れる少なくとも１つの貫通口を含む。

本発明によるローラは、このローラシェルが空洞を画定する限りにおいて、シェルローラに相当する。しかしながら、この空洞は、ローラシェル材料の密度よりも全体的に低い密度を有する充填材を有する。これは、充填材が、少なくとも１つの閉鎖された空洞が存在する少なくとも１つの充填要素でできていることによって達成される。従来の中実体ローラと比較して、本発明によるローラは、比較的軽いローラ重量を特徴とする。これは、特に、このローラシェルによって画成された空洞が中空であるか、又はガス充填されている設計に当てはまるだけでなく、この空洞がシェルローラ材料よりも密度の小さい充填材料で充填されている設計においても当てはまる。本発明によるローラの重量が比較的軽いことから、ストリップの良好な被覆品質のために必要な条件である、被覆され、ローラに対して配置されるストリップによるローラの回転に関する良好な回転特性を有する。同時に、本発明によるローラの重量が比較的軽いので、回転軸受の負荷が軽減され、このことはローラの長い耐用年数を達成するために有利である。

本発明の１つの有利な実施形態は、充填要素の断面にわたって複数の空洞を設けることを必要とし、充填要素は、好ましくは、ローラの回転軸を中心として対称的な断面を有する。この対称構造のおかげで、導入された１つ又は複数の充填要素に起因して、ローラの不均衡を大幅に防止することができる。

本発明の別の有利な実施形態によれば、少なくとも１つの充填要素が、中空及び／又は中実輪郭の形態の長手方向輪郭から形成され、長手方向輪郭は、好ましい実施形態では溶接などによって互いに接合される。空洞は、両端で閉鎖された、多角形の断面を有するチューブ又は輪郭などの中空輪郭の使用によって形成される。代替的に又は追加的に、２つの端部を閉鎖することによって、連結された長手方向輪郭の間に空洞を設けることができる。

本発明により提供される空洞では、従来技術で言及された中空ローラの場合と同様に、内圧の上昇が発生する。しかし、空洞の有効直径が著しく小さいために、充填要素に発生するは応力が著しくより小さくなり、この結果、空洞の爆発性破損が防止される。これは、加圧容器の設計のためのボイラー式における応力と直径との間の線形関係によっても説明される。

本発明の別の有利な実施形態は、充填材料が充填要素の１つ又は複数の空洞内に配置されることを特徴とする。１つ又は複数の充填材料は、空洞の空き容積を減少させ、又は充填するので、ローラの空洞内に含まれるガス容積は対応して減少され、又は最小にされる。このようにして、充填要素における密度及び重量分布を適合させることができる。充填材料は、好ましくは、粉末、顆粒、又はフリース又は成形品の形態で存在する。特に、溶融温度より高い温度抵抗を有する材料が好ましい。例えば、セラミック材料のシリコン粉末又は顆粒、ならびに鋼又は鉱物ウール及び螺旋又は輪郭が、充填材料と考えることができる。

別の実施形態では、充填要素又はローラの密度及び重量分布の適合及び調整は、直径及び／又は壁厚に関して異なる、様々な長手方向輪郭の使用によって行われる。適合された重量分布のおかげで、ローラの回転特性、例えば慣性モーメントを調整することも同様に可能である。

１つの好ましい実施形態によれば、本発明によるローラの全体密度は、使用される金属溶融物の密度、例えばアルミニウム又は亜鉛に基づく金属溶融物などの密度の０．８〜１．２倍、好ましくは１．０〜１．１倍の範囲にある。したがって、ローラの重量によって引き起こされる支持力は、比較的小さい。いずれにしても、本発明によるローラの全重量は、鋼製の中実体ローラの総重量よりも実質的に小さい。

本発明は、複数の実例の実施形態を示す図面を用いて、より詳細に以下に説明される。

図１は、熱浸漬被覆装置の概略図である。 図２は、軸方向断面における熱浸漬被覆プラントの溶融浴中に配置するための、本発明によるローラの一実施形態を示す図である。 図３は、図２に相当する実施形態におけるローラの軸受ジャーナルの軸方向断面図である。 図４は、本発明による長手方向輪郭の一実施形態の断面図である。 図５は、別の実施形態における充填要素の一実施形態を示す図である。 図６は、一実施形態における本発明によるローラの断面図である。 図７は、本発明によるローラの別の実施形態の断面図である。 図８は、本発明によるローラの別の実施形態の断面図である。 図９は、本発明によるローラの別の実施形態の断面図である。

図１に概略的に示された熱浸漬被覆装置は、アルミニウム又は亜鉛に基づく金属溶融物などの金属溶融物２で充填された、溶融浴容器１を含む。金属溶融物２に浸漬された胴体３を通って、被覆される鋼ストリップ４が金属溶融物２の中に案内される。溶融浴容器１内には、偏向ローラ（いわゆる浸漬ローラ又はポットローラ）５が配置されており、これによって鋼ストリップ４が、行程の下方へ傾斜した方向から上方へ、好ましくは行程の略垂直な方向へ偏向される。さらに、溶融浴容器１には、鋼ストリップ４の振動を抑制して、剥離装置７に対してストリップ４の可能な限り最も正確な走行を保証する働きをする１つ又は２つの案内ローラ（いわゆる安定化ローラ）６が配置されている。剥離装置は、被覆された鋼ストリップ４の表面から余分な被覆材料を除去し、そのために、典型的には加圧空気又は不活性ガスで作動する、平射ノズルの形態の剥離ノズル７を有する。

偏向ローラ５及び／又は少なくとも１つの案内ローラ６は、例えば図２〜図９に示される構造を有する。ローラ５又は６は、クロム−モリブデン鋼のような鋼製のローラシェル８を備える。ローラシェル８は、チューブ状である。ローラの側面８．１は凸状に膨らんでいる可能性があるので、ローラ５又は６の外径が、ローラの端部に向かって中央部から減少する。

ローラシェル８の端部には、互いに対して同軸に配置されている軸受ジャーナル９が配置されており、同様にクロム−モリブデン鋼のような鋼製である。各軸受ジャーナル９は、略円筒形又は円形の円板形状の連結部分９．１を有する。連結部分９．１は、ローラシェル８の端面で軸方向に突出しているジャーナル部分９．２を有する単一部品として形成されることが好ましい。連結部分９．１は、ジャーナル部分９．２あるいはローラ５又は６の回転軸から半径方向にローラシェル８の方向に延在する。ローラシェル８は、その端部に、直径が拡大された内面８．２を含み、その各々が周りの内側肩部８．３を画定する。軸受ジャーナル９の連結部分９．１は、ローラシェル８の直径の拡大された内部部分内にぴったりした嵌合によって押し込まれ、例えば環状の溶接継目によって、これにしっかりと連結されている。

軸受ジャーナル９のジャーナル部分９．２の外径は、ローラシェル８の外径より３．０〜７．０の範囲、好ましくは４．０〜５．０の範囲の倍数だけより小さい。このときジャーナル部分９．２が小さい転がり抵抗を示し、したがってローラ５又は６がより容易に回転され得るので、この結果として小さいジャーナル直径（ジャーナル部９．２の直径）を有する軸受ジャーナル９の使用が好ましい。

各軸受ジャーナル９の連結部分９．１は、ローラシェル８の端面、及びさらに連結部分９．１又は軸受ジャーナル９の内側上に現れる、少なくとも１つ、又は図３に示すように複数の貫通口９．３を有する。図示された実例の実施形態では、例えば、４つの貫通口９．３が、互いに略平行に走り、共通の部分円上に等間隔に離隔配置されている各連結部分９．１又は軸受ジャーナル９の中に設けられる。図示されるこの実例の実施形態の変形形態として、連結部分９．１又は軸受ジャーナル９は、４つ未満又は４つ以上の貫通口９．３を有することができる。

各貫通口９．３は、好ましくは、穿孔として形成される。しかしながら、他の実施形態では、連結部分９．１の他の形状又はスポーク状設計もまた可能である。

本発明によれば、例えば図２及び図６〜図９にも示されているように、ローラシェル８及び軸受ジャーナル９の連結部分９．１によって境界を定められたローラ５又は６の空洞は、１つ又は複数の充填要素１１で充填されており、充填要素１１は、少なくとも１つの閉鎖された空洞を含む。

図４に示すように、本発明による一実施形態の空洞は、閉鎖要素１２．１によって両端が閉鎖された長手方向輪郭１０によって形成され得る。このような閉鎖された中空輪郭１０，１０．１，１０．３，１０．４は、本発明による充填要素１１を構成する。しかしながら、好ましい一実施形態では、複数の長手方向輪郭１０が組み合わされて、１つの充填要素１１を形成し、互いにしっかりと接合され、特に好ましくは一体に溶接される。

図５は、複数の長手方向輪郭１０が共通の閉鎖要素１２．２によって一体に接合されている充填要素１１の別の実施形態を示しており、この閉鎖要素１２．２は、同時に輪郭内又は輪郭間にある空洞を閉鎖する。長手方向輪郭１０と閉鎖要素１２．２との間の連結は、好ましくは溶接によって実施される。

図６〜図９は、充填要素１１について様々な実施形態を示す。示された全ての実例の実施形態は、ローラシェル８と共に、回転軸に垂直に配置された断面平面で示されている。連結部分９．１間のローラ５又は６の空洞は、充填要素１１で実質的に完全に充填されることが好ましい。充填要素１１の閉鎖された空洞のおかげで、ローラ５，６は、ローラシェル８の材料と比較して、全体の密度が減少している。ローラシェル８の外径と内径との間の直径比は、例えば１．２〜２．０の範囲、好ましくは１．４〜１．６の範囲にある。ローラ５又は６の全体の密度は、例えば、使用される金属溶融物２の密度の０．８〜１．２倍、好ましくは１．０〜１．１倍の範囲にあり、特にアルミニウム又は亜鉛に基づく金属溶融物であり得る。

図６に示す実施形態では、１つ又は複数の充填要素１１は、長手方向輪郭１０としてチューブ１０．１によって形成される。チューブ１０．１を有する実施形態は、空洞内の内圧に起因して生じる応力に対して特に有利であり、同時に良好な充填を達成することができるので、特に好ましい。

図７は、ここでは正方形輪郭である中実輪郭１０．２が長手方向輪郭として使用され、これらが長手方向に一体に接合されている実施形態を示す。空洞は、輪郭と両端に配置された閉鎖要素１２．１，１２．２との間に生じる隙間によって形成される。

別の実施形態が、図８に示される。ここでは、規則的な長手方向輪郭１０が同様に使用され、この構成では、六角形の中空輪郭１０．３を有する。一般に、本発明による構成では、長手方向軸を含む複数の対称的平面を有する横断面を含む長手方向輪郭１０を使用することが好ましく、その理由は、これらが均一な密度分布に有利であり、ローラ５，６の良好な充填を可能にし、比較的経済的であるからである。

図９は、充填要素１１が複数の円弧形状の部分１０．４からなる別の実施形態を示す。

さらに、図９は、空洞の少なくともいくつかが、少なくとも部分的に充填材料１３で充填されていることを示している。図示の例では、鋼又は鉱物ウールのような繊維状の充填材料１３が使用されているが、その理由は、これらが作動温度に対して耐性があり、空洞内の位置安定性を有するという利点を与えるからである。別法として、例えばシリコン粉末が使用され得る。

本発明の実施形態は、図面に示された実例の実施形態に限定されない。代わりに、変更された構成ではあるが、特許請求の範囲に示されるような本発明も利用するさらなる変形形態も考えられる。したがって、例えば、回転特性のためにローラ内部で最も均一かつ／又は好ましい重量分布を達成するために、充填要素１１に使用される長手方向輪郭１０は、異なる断面、直径、及び／又は壁厚を有することができる。

このことによって生じる空洞内の作動温度及び内圧に関して、充填要素１１は、好ましくは、少なくとも大部分について鋼からなる。特に、圧力負荷がかかっていないか、又は圧力負荷がより低い部分を有する充填要素の実施形態では、これらは、好ましくは、セラミック材料のような密度の低い他の耐熱材料からなることも可能である。

特にローラシェル８と１つ又は複数の充填要素１１との間の回転軸を中心とした相対運動を防止するために、これらは、充填要素１１が、好ましくは着脱自在に、ローラシェル（８）及び／又は連結部分９．１に、さらに互いに対して連結されてもよい追加の実施形態における位置決め手段を備える。これに特に適しているのは、ピン又は突起の形態のプラグイン連結である。

１ 溶融浴容器
２ 金属溶融物
３ 胴体
４ 被覆されている鋼ストリップ
５ 偏向ローラ（いわゆるディップローラ又はポットローラ）
６ 案内ローラ（いわゆる安定化ローラ）
７ 剥離装置
８ ローラシェル
８．１ 側面
８．２ 内面
８．３ 内側肩部
９ 軸受ジャーナル
９．１ 連結部分
９．２ ジャーナル部分
９．３ 貫通口
１０ 長手方向輪郭
１０．１ 中空輪郭（チューブ）
１０．２ 中実輪郭（正方形）
１０．３ 中空輪郭（六角形）
１０．４ 空洞（円形リング部分）
１１ 充填要素
１２ 閉鎖要素
１２．１ 閉鎖要素（プラグ）
１２．２ 閉鎖要素（プレート）
１３ 充填材料

Claims (9)

1. 金属溶融浴中で被覆される金属ストリップ（４）を偏向又は案内するためのローラ（５，６）であって、
   鋼ローラシェル（８）と、
   該鋼ローラシェルに連結され、当該ローラ（５，６）の回転支持のために互いに同軸に配置された複数の鋼軸受ジャーナル（９）と、を具備し、
   各鋼軸受ジャーナル（９）の上には、鋼製であって、前記鋼ローラシェル（８）の方向に放射状に延在する略円筒形又は円形のディスク状の連結部分（９．１）が設けられており、
   複数の前記連結部分（９．１）のうちの少なくとも１つが、前記鋼ローラシェル（８）の端面に現れる少なくとも１つの貫通口（９．３）を有する、ローラ（５，６）において、
   少なくとも１つの閉鎖された空洞を有する１又はそれ以上の充填要素（１１）により形成された充填材が、前記鋼ローラシェル（８）の中に配置され、
   前記充填材が、当該ローラの回転軸を中心として対称的である構造を有する、
   ことを特徴とする、ローラ。
2. 前記充填要素（１１）が、両端で閉鎖された少なくとも１つの中空輪郭を含む１つ又はそれ以上の長手方向輪郭（１０，１０．１，１０．２，１０．３，１０．４）からなる、請求項１に記載のローラ。
3. 少なくとも１つの充填要素（１１）が、複数の相互連結されたチューブ（１０．１）により形成されたチューブ束として構成され、
   前記チューブ（１０．１）の少なくともいくつかが、両端で閉じている、請求項１又は請求項２に記載のローラ。
4. 前記長手方向輪郭又はチューブ（１０，１０．１，１０．２，１０．３，１０．４）が、同一の又は異なる断面、及び、同一の又は異なる壁厚を有する、請求項２又は請求項３に記載のローラ。
5. 当該ローラ（５，６）の全体の密度が、前記金属溶融の密度の０．８〜１．２倍の範囲にある、請求項１から請求項４のいずれかに記載のローラ。
6. 少なくとも１つの閉鎖された空洞が、少なくとも部分的に充填材料（１３）により充填されている、請求項１から請求項５のいずれかに記載のローラ。
7. 前記充填材料（１３）が、粉末、顆粒又はフリースの形態で使用される、請求項６に記載のローラ。
8. 前記充填材が、前記鋼ローラシェル（８）及び／又は前記連結部分（９．１）の内部に取り外し可能に連結されている、請求項１から請求項７のいずれかに記載のローラ。
9. 請求項１から請求項８のいずれかに記載の少なくとも１つのローラを有する、熱浸漬被覆プラント。

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