JP2018518190A5

JP2018518190A5 -

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Publication number: JP2018518190A5
Application number: JP2017566399A
Authority: JP
Filing date: 2016-06-24
Publication date: 2019-07-25

Claims

細胞又は組織を培養する装置であって、該装置は、
底部と少なくとも１つの側壁とを備える容器と、前記容器と係合してチャンバを画成するように構成された取り外し可能な上部と、
細胞に関して上に載置される基材を受け入れるように構成されたスキャホールドとを備え、
第１の端壁（底部）、前記少なくとも１つの側壁、又は第２の端壁（上部）のうちの少なくとも１つの少なくとも一部が、気体透過性膜を含み、
前記装置は、（ａ）前記基材が気体透過性材料と気体連通で配設されていないものである第１のモードと、（ｂ）前記基材を、気体透過性材料と気体連通で配設されるように、特に前記気体透過性材料と接触するように移動させたものである第２のモードとの間で構成変更可能である、細胞又は組織を培養する装置。
前記装置は、前記チャンバの前記底部と前記チャンバの前記上部との間で、前記スキャホールドの実質的に直線の移動を許容して、前記上部における気体透過性膜に、前記基材を配設する、請求項１記載の細胞又は組織を培養する装置。
前記装置の回転が、前記少なくとも１つの側壁に対して垂直の軸を中心とした前記スキャホールドの実質的に回転的な移動を許容する、請求項１記載の細胞又は組織を培養する装置。
使用中、気体透過性材料が前記底部と前記上部との両方に存在する場合、前記チャンバは、環境から液体封止可能であるが、前記環境と気体連通である、請求項１から３のいずれか一項に記載の装置。
気体透過性材料は、ポリジメチルシロキサンである、請求項１から４のいずれか一項に記載の装置。
前記スキャホールドは、前記基材を受け入れて、前記基材の平面である両側に培養面をもたらす、請求項１から５のいずれか一項に記載の装置。
前記基材は、生体適合膜などの生体適合性材料である、請求項１から６のいずれか一項に記載の装置。
前記基材は、気体透過性である、請求項１から７のいずれか一項に記載の装置。
前記基材は、乳酸グリコール酸共重合体（ＰＬＧＡ（poly(lactic co-glycolic acid））であるか、又は乳酸グリコール酸共重合体（ＰＬＧＡ）を含む、請求項１から８のいずれか一項に記載の装置。
前記基材は、静電紡糸によるＰＬＧＡであるか、又は静電紡糸によるＰＬＧＡを含む、請求項９記載の装置。
前記基材は、細胞の接着、細胞の遊走又は組織の層化を向上させるように処理した面を含む、請求項１から１０のいずれか一項に記載の装置。
前記スキャホールドは、内周と外周とを画成する第１の枠体であって、実質的に平面の上方面を備える前記第１の枠体と、
内周と外周とを画成する第２の枠体であって、実質的に平面の上方面を備える前記第２の枠体とを備え、
前記第１の枠体及び前記第２の枠体は、それらの周囲の少なくとも一部の周辺で取り外し可能に係り合い、界面を画成して前記基材を受け入れて保持し、
前記基材は、保持されるとき、前記第１の枠体の前記内周を横断する実質的に平面である配置で保持され、
前記第１の枠体の前記上方面及び前記第２の枠体の前記上方面は、係り合うとき、実質的に同一平面上にある、請求項１から１１のいずれか一項に記載の装置。
前記第２の枠体のその上方面における前記内周の寸法が、前記第１の枠体のその上方面における前記外周の寸法よりも大きく、前記第１の枠体の少なくとも前記上方面において、前記第２の枠体が、前記第１の枠体の前記外周の周辺で係合する、請求項１２記載の装置。
重層表皮組織を産生する方法であって、該方法は、
（ａ）基材であって、接着した角化細胞が前記基材の面の少なくとも一部にわたって配設されている前記基材を提供することと、
（ｂ）少なくとも１つの気体透過性界面を備える細胞培養装置を提供することと、
（ｃ）前記角化細胞が前記気体透過性界面と接触するように、前記基材を置くことと、
（ｄ）表皮の層化が起こることを許容するのに十分な時間の間、前記細胞培養装置をインキュベートすることとを含む、方法。
細胞の成長を支持するのに十分な量の組織培地中に培養しようとする細胞を含む懸濁液を提供することと、
請求項１から１３のいずれか一項に記載の細胞培養装置に前記懸濁液を導入して、前記細胞の少なくとも一部が前記基材に接着するのに十分な時間の間、前記懸濁液を含有した前記細胞培養装置をインキュベートすることと、
前記細胞培養装置を、前記基材が気体透過性材料と接触するものである第２のモードに合わせることと、
細胞コンフルエンス、細胞層化又は組織成長のうちの１つ又は複数を許容するのに十分な時間の間、前記細胞培養装置をインキュベートすることとを含む、請求項１４記載の方法。
重層表皮組織又は全層皮膚組織を培養する方法であって、該方法は、
（ａ）細胞の成長を支持するのに十分な量の組織培地中に角化細胞及び線維芽細胞を含む懸濁液を提供するステップと、
（ｂ）請求項１から１３のいずれか一項に記載の細胞培養装置に前記懸濁液を導入するステップと、
（ｃ）前記角化細胞及び／又は線維芽細胞の少なくとも一部が前記基材に接着するのに十分な時間の間、前記懸濁液を含有した前記細胞培養装置をインキュベートするステップと、
（ｄ）前記細胞培養装置を、前記基材が及び／又は細胞が気体透過性膜と気体連通で配設されるものである第２のモードに合わせるステップと、
（ｅ）表皮の層化が起こることを許容するのに十分な時間の間、前記細胞培養装置をインキュベートするステップとを含む、重層表皮組織又は全層皮膚組織を培養する方法。
前記細胞培養装置を、基材が及び／又は細胞が気体透過性材料と接触するものである第２のモードに合わせるステップと、細胞コンフルエンス、細胞層化又は組織成長のうちの１つ又は複数を許容するのに十分な時間の間、前記細胞培養装置をインキュベートするステップとの間に、
例えばアクセスポートを介して、培養しようとする細胞を含む第２の懸濁液を導入するステップと、
前記第２の懸濁液内の前記細胞の少なくとも一部が前記基材に接着するのに十分な時間の間、前記第２の懸濁液を含有した前記細胞培養装置をインキュベートするステップとである追加のステップを含む、請求項１５又は１６に記載の方法。
請求項１４から１７のいずれか一項に記載の方法によって調製した、組織。
線維芽細胞を含む皮層、角化細胞を含む重層表皮層、及び生体適合性の基材を含む、請求項１８記載の組織。
それを必要としている対象の組織の損傷の治療で使用する、請求項１８から１９のいずれか一項に記載の方法で調製した、組織。
前記治療は、創傷、熱傷、傷又は手術瘢痕の治療である、請求項２０記載の組織。
前記組織は、患者の自己由来の細胞を用いて調製する、請求項１８から２１のいずれか一項に記載の組織。