JP2018204137A - 合成繊維用処理剤、合成繊維及び合成繊維の処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】紡糸時のスカムを抑制でき、また染色性の良好な合成繊維を製造することができる合成繊維用処理剤、かかる合成繊維用処理剤が付着した合成繊維及びかかる合成繊維用処理剤を用いた合成繊維の処理方法を提供する。【解決手段】非イオン性界面活性剤、イオン性界面活性剤及びポリエーテル変性シリコーンを含有して成る合成繊維用処理剤であって、該ポリエーテル変性シリコーンが特定の構造を有する質量平均分子量40000未満のものである合成繊維用処理剤を用いた。【選択図】なし

Description

本発明は合成繊維用処理剤、合成繊維及び合成繊維の処理方法に関し、更に詳しくは紡糸時のスカムを抑制し、染色性の良好な合成繊維を製造することができる合成繊維用処理剤、かかる合成繊維用処理剤が付着した合成繊維及びかかる合成繊維用処理剤を用いた合成繊維の処理方法に関する。
合成繊維の仮撚り加工において、ヒーター汚染を抑制するために、ポリエーテル変性シリコーンを含有する合成繊維用処理剤が提案されている(例えば特許文献1参照)。しかし、かかる従来の合成繊維用処理剤には、ポリエーテル変性シリコーンの合成繊維用処理剤中への分散性が悪いため、紡糸時にスカムの要因になるという問題がある。仮撚り加工時の毛羽や断糸を抑制するために、アルキルホスフェートと特異的成分を含有する合成繊維用処理剤も提案されている(例えば特許文献2参照)。しかし、かかる従来の合成繊維用処理剤には、合成繊維を保護するという面で不十分であるため、製造した合成繊維の染色時に斑が出るという問題がある。
特開昭60−81375号公報 国際公開第2009/34692号
本発明が解決しようとする課題は、紡糸時のスカムを抑制し、染色性の良好な合成繊維を製造することができる合成繊維用処理剤、かかる合成繊維用処理剤が付着した合成繊維及びかかる合成繊維用処理剤を用いた合成繊維の処理方法を提供することにある。
本発明者らは、前記の課題を解決するべく研究した結果、非イオン性界面活性剤、イオン性界面活性剤及びポリエーテル変性シリコーンを含有する合成繊維用処理剤であって、特定の構造で特定の分子量のポリエーテル変性シリコーンを含有する合成繊維用処理剤が正しく好適であることを見出した。
すなわち本発明は、非イオン性界面活性剤、イオン性界面活性剤及びポリエーテル変性シリコーンを含有して成る合成繊維用処理剤であって、該ポリエーテル変性シリコーンが下記の化1で示される質量平均分子量40000未満のものであることを特徴とする合成繊維用処理剤に係る。また本発明はかかる合成繊維用処理剤が付着した合成繊維及びかかる合成繊維用処理剤を用いた合成繊維の処理方法に係る。
Figure 2018204137
化1において、
X:下記の化2で示される有機基
Y:下記の化3で示される有機基
Z:下記の化4で示される有機基
X,Y,Z:これらの繰り返しはブロック又はランダムのいずれの方法で繰り返されていてもよい
p:65以上の整数
q,r:1以上の整数(但し、(q/(q+r))×100が99.5以下)
Figure 2018204137
Figure 2018204137
Figure 2018204137
化2〜化4において、
:炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基
:炭素数3〜6のアルキレン基
:水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基又は炭素数2〜8のアシル基
A:1〜200個の炭素数2〜4のオキシアルキレン単位で構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)アルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基。
先ず、本発明に係る合成繊維用処理剤(以下、本発明の処理剤という)について説明する。本発明の処理剤は、非イオン性界面活性剤、イオン性界面活性剤及び前記の化1で示される特定のポリエーテル変性シリコーンを含有して成ることを特徴とするものである。
本発明の処理剤に供する非イオン性界面活性剤としては、1)ポリオキシエチレンオレート、ポリオキシエチレンメチルエーテルラウレート、ポリオキシエチレンオクチルエーテルラウレート、ポリオキシエチレンジオレート、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシプロピレンラウリルエーテルメチルエーテル、ポリオキシブチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシブチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレントリメチロールプロピルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンノニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンプロピレングリコールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラウリルエーテルオクテート、ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンラウロアミドエーテル、ポリオキシエチレンジエタノールアミンモノオレイルアミド等の、有機酸、有機アルコール、有機アミン及び/又は有機アミド分子に炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加した化合物、2)ポリオキシアルキレンソルビタントリオレート、ポリオキシアルキレンヒマシ油エーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油エーテル、ポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油エーテルトリオレート等のポリオキシアルキレン多価アルコール脂肪酸エステル、3)ジエタノールアミンモノラウロアミド等のアルキルアミド、4)ポリオキシエチレンジエタノールアミンモノオレイルアミド等のポリオキシアルキレン脂肪酸アミド等が挙げられる。
本発明の処理剤に供するイオン性界面活性剤としては、繊維用処理剤として使用される公知のアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。アニオン性界面活性剤としては、1)オクチル酸カリウム、オレイン酸カリウム、オクタン酸カリウム、ドデセニルコハク酸ジカリウム等の有機脂肪酸塩、2)デカンスルホン酸カリウム、テトラデカンスルホン酸ナトリウム、ドデカンスルホン酸リチウム、ドデシルスルホン酸カリウム等の有機スルホン酸塩、ドデシル硫酸ナトリウム等の有機硫酸塩、3)ドデシルリン酸エステルナトリウム、オレイルリン酸エステルカリウム、ヘキサデシルリン酸エステルカリウム、オクタデシルリン酸エステルカリウム、オクチルリン酸エステルナトリウム、オレイルリン酸エステルトリエタノールアミン、オレイルリン酸エステルトリエタノールアミン等の有機リン酸エステル塩等が挙げられる。カチオン性界面活性剤としては、テトラブチルアンモニウム塩等の第4級アンモニウム塩等が挙げられ、両性界面活性剤としては、ジメチルステアリルアミンオキサイド等の有機アミンオキサイド、オクチルジメチルアンモニオアセタート等のベタイン型両性界面活性剤、N,N−ビス(2−カルボキシエチル)−オクチルアミンナトリウム等のアラニン型両性界面活性剤等が挙げられる。
本発明の処理剤に供するポリエーテル変性シリコーンは、前記の化1で示される質量平均分子量40000未満のポリエーテル変性シリコーンであるが、好ましくは質量平均分子量10000以上40000未満のポリエーテル変性シリコーンである。質量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(以下GPCという)によるポリスチレン換算値として、常法により求めることができる。
化1中のX、Y、Zはそれぞれ前記の化2、化3、化4で示される有機基である。X、Y、Zの繰り返しはブロック又はランダムのいずれの方法で繰り返されていてもよい。
化1中のpは65以上の整数である。
化1中のq,rは1以上であり、(q/(q+r))×100が99.5以下となる整数である。
p、q、rは、ポリエーテル変性シリコーンのH−NMRにより得られるケミカルシフトと、GPCにより得られる質量平均分子量から求めることができる。
化2中のRは炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基である。かかるアルキル基又はアルケニル基は直鎖若しくは分岐の何れでもよい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、へプチル基、オクチル基、イソオクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基等のアルキル基や、エテニル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、ペンテニル基、イソペンテニル基、ヘキセニル基、へプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、ノナデセニル基、イコセニル基等のアルケニルキが挙げられるが、なかでもメチル基が好ましい。
化3中のRは炭素数3〜6のアルキレン基である。かかるアルキレン基は直鎖若しくは分岐の何れでもよい。具体的には、プロピレン基、メチルエチレン基、ブチレン基、テトラメチレン基、2−メチルプロピレン基、ペンタメチレン基、2−メチルテトラメチレン基、ヘキサメチレン基、2−メチルペンタメチレン基等が挙げられる。なかでもプロピレン基、ブチレン基が好ましい。
化3中のAは1〜200個の炭素数2〜4のオキシアルキレン単位で構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)アルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である。この場合の炭素数2〜4のオキシアルキレン基としては、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基等が挙げられる。
化3中のRは水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基又は炭素数2〜8のアシル基である。炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基としては化2中のRと同様のものが挙げられる。炭素数2〜8のアシル基は直鎖若しくは分岐の何れでもよい。具体的には、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基等が挙げられるが、なかでもメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基や水素原子が好ましい。
本発明の処理剤は、いずれも以上説明したような、非イオン性界面活性剤、イオン性界面活性剤及びポリエーテル変性シリコーンを含有して成る合成繊維用処理剤であるが、更に平滑剤を含有することができ、この場合、平滑剤、非イオン性界面活性剤、イオン性界面活性剤及びポリエーテル変性シリコーンの含有割合が合計で100質量%となるよう、平滑剤を0〜75質量%、非イオン性界面活性剤を22〜99質量%、イオン性界面活性剤を0.5〜10質量%及びポリエーテル変性シリコーンを0.05〜5質量%の割合で含有するものが好ましい。
本発明の処理剤に供する場合の平滑剤としては、1)ブチルステアレート、オクチルステアレート、オレイルラウレート、オレイルオレート、イソペンタコサニルイソステアレート、オクチルパルミテート、イソトリデシルステアレート等の、脂肪族モノアルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、2)1,6−ヘキサンジオールジデカネート、トリメチロールプロパンモノオレートモノラウレート、トリメチロールプロパントリオレート、ソルビタントリオレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンジステアレート、ソルビタンモノステアレート、グリセリンモノラウレート等の、脂肪族多価アルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、3)ジラウリルアジペート、ジオレイルアゼレート、ジイソセチルチオジプロピオネート、ビスポリオキシエチレンラウリルアジペート等の、脂肪族モノアルコールと脂肪族多価カルボン酸とのエステル化合物、4)ベンジルオレート、ベンジルラウレート及びポリオキシプロピレンベンジルステアレート等の、芳香族モノアルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、5)ビスフェノールAジラウレート、ポリオキシエチレンビスフェノールAジラウレート等の、芳香族多価アルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、6)ビス2−エチルヘキシルフタレート、ジイソステアリルイソフタレート、トリオクチルトリメリテート等の、脂肪族モノアルコールと芳香族多価カルボン酸とのエステル化合物、7)ヤシ油、ナタネ油、ヒマワリ油、大豆油、ヒマシ油、ゴマ油、魚油及び牛脂等の天然油脂、8)鉱物油等、合成繊維用処理剤に使用されている公知の平滑剤が挙げられる。
化3中のAは、前記したように、炭素数2〜4のオキシアルキレン単位で構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)アルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基であるが、好ましくは10〜100個の炭素数2〜4のオキシアルキレン単位で構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)アルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である。
また化3中のAにおいて、炭素数2〜4のオキシアルキレン単位は、好ましくはオキシエチレン単位及びオキシプロピレン単位であり、より好ましくはオキシエチレン単位及びポリプロピレン単位がランダムに結合されたものである。
更に化3中のAにおいて、炭素数2〜4のオキシアルキレン単位で構成された(ポリ)オキシアルキレン基は、好ましくは全構成単位中にオキシエチレン単位を80%以下の割合で含むオキシアルキレン単位で構成されたものである。
本発明の処理剤には、合目的的に他の成分、例えば消泡剤、酸化防止剤、防腐剤、防錆剤等を併用することができるが、その併用量は本発明の効果を損なわない範囲内でできるだけ少量とすることが好ましい。
本発明の処理剤には、合目的的に他の変性シリコーン、例えば化1に該当しないポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、アルキル変性シリコーン等や、シリコーンレジン等を併用することができるが、その併用量は本発明の効果を損なわない範囲内でできるだけ少量とすることが好ましい。
次に本発明に係る合成繊維について説明する。本発明に係る合成繊維は、以上説明した本発明の処理剤を合成繊維に付着して成るものである。
本発明の処理剤を付着させる合成繊維としては、1)ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリ乳酸エステル等のポリエステル系繊維、2)ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系繊維、3)ポリアクリル、モダアクリル等のポリアクリル系繊維、4)ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維、ポリウレタン系繊維等が挙げられるが、なかでもポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維に付着させる場合に効果の発現が高い。
最後に、本発明に係る合成繊維の処理方法(以下、本発明の処理方法という)について説明する。本発明の処理方法は、以上説明したような本発明の処理剤を合成繊維に対し0.1〜3質量%となるよう付着させる方法である。本発明の処理剤を合成繊維に付着させる工程としては、紡糸工程、紡糸と延伸とを同時に行なう工程等が挙げられる。また本発明の処理剤を合成繊維に付着させる方法としては、ローラー給油法、計量ポンプを用いたガイド給油法、浸漬給油法、スプレー給油法等が挙げられる。更に本発明の処理剤を合成繊維に付着させる際の形態としては、ニート、有機溶剤溶液、水性液等が挙げられるが、水性液が好ましい。本発明の処理剤の水性液を付着させる場合も、合成繊維に対し本発明の処理剤として0.1〜3質量%、好ましくは0.3〜1.2質量%となるよう付着させる。
本発明の処理剤の水性液に供する水としては、水道水、工業用水、イオン交換水、蒸留水等が挙げられるが、なかでもイオン交換水、蒸留水が好ましい。
以上説明した本発明によると、紡糸時のスカムが抑制でき、また染色性の良好な合成繊維を製造することができるという効果がある。
以下、本発明の構成及び効果をより具体的にするため、実施例等を挙げるが、本発明がこれらの実施例に限定されるというものではない。尚、以下の実施例及び比較例において、部は質量部を、また%は質量%を意味する。
試験区分1(ポリエーテル変性シリコーンの合成)
・ポリエーテル変性シリコーン(P−1)の合成
ヘキサメチルジシロキサン2.5部、オクタメチルシクロテトラシロキサン93.8部、テトラメチルシクロテトラシロキサン3.7部及び触媒として硫酸1部を反応容器に仕込み、反応系の温度を80℃に保ち、20時間反応を行った。反応中はジムロート冷却管にて還流を行った。反応終了後、炭酸水素ナトリウムを1.7部加え、1時間中和した後、水を5部加えて30分撹拌した。反応容器内の内容物を分液漏斗に移し、一晩分離させた後に下層の水を捨てた。上層の液を2時間120℃にて脱水し、中間体としてメチルハイドロジェンポリジメチルシロキサンを得た。かくして得られたメチルハイドロジェンポリジメチルシロキサン44.7部、ポリアルキレングリコールブチルアリルエーテル(ポリアルキレングリコール部がオキシエチレン単位25個とオキシプロピレン単位25個とがランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するもの)55.3部、触媒として塩化白金6水和物の濃度が0.5質量%のイソプロパノール溶液を0.5部及びキシレン150部を反応容器に仕込み、反応系の温度を120℃に保ち、3時間付加反応を行なった。反応系からキシレンを減圧留去した後、触媒を濾別し、反応生成物を得た。得られた反応生成物について、H−NMR(VARIAN 300MHz、CDCl)とGPC(東ソー社製の商品名HLC−8120GPC)にて分析した。H−NMRにより得られたケミカルシフトを表1に示した。またGPCにより得られた分子量が最大のピークを質量平均分子量として表12に示した。














Figure 2018204137
H−NMRとGPCの結果より、得られた反応生成物は、化1中のpが82、qが3、rが1、化2中のRがメチル基、化3中のRがn−プロピレン基、Rがブチル基、Aがオキシエチレン単位25個及びオキシプロピレン単位25個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の化1で示されるポリエーテル変性シリコーン(P−1)であった。このポリエーテル変性シリコーン(P−1)の質量平均分子量は14500であった。
・ポリエーテル変性シリコーン(P−2)の合成
ヘキサメチルジシロキサン2.1部、オクタメチルシクロテトラシロキサン90.0部、テトラメチルシクロテトラシロキサン7.8部及び触媒として硫酸1部を反応容器に仕込み、ポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、メチルハイドロジェンポリジメチルシロキサンを得た。かくして得られたメチルハイドロジェンポリジメチルシロキサン38.4部、ポリアルキレングリコールアリルエーテル(ポリアルキレングリコール部がオキシエチレン単位9個とオキシプロピレン単位45個とがランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するもの)61.6部、触媒として塩化白金6水和物の濃度が0.5質量%のイソプロパノール溶液を0.5部及びキシレン150部を反応容器に仕込み、更にポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、反応生成物を得た。この反応生成物をポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様にH−NMR及びGPCにて分析した。得られたケミカルシフトを表2に示した。
Figure 2018204137
H−NMRとGPCの結果より、反応生成物は、化1中のpが93、qが4、rが6、化2中のRがメチル基、化3中のRがn−プロピレン基、Rが水素原子、Aがオキシエチレン単位9個及びオキシプロピレン単位45個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の化1で示されるポリエーテル変性シリコーン(P−2)であった。このポリエーテル変性シリコーン(P−2)の質量平均分子量は20000であった。
・ポリエーテル変性シリコーン(P−3)の合成
ヘキサメチルジシロキサン2.6部、オクタメチルシクロテトラシロキサン93.6部、テトラメチルシクロテトラシロキサン3.8部及び触媒として硫酸1部を反応容器に仕込み、ポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、メチルハイドロジェンポリジメチルシロキサンを得た。かくして得られたメチルハイドロジェンポリジメチルシロキサン39.7部、ポリアルキレングリコールアリルエーテル(ポリアルキレングリコール部がオキシエチレン単位45個とオキシプロピレン単位20個とがランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するもの)60.3部、触媒として塩化白金6水和物の濃度が0.5質量%のイソプロパノール溶液を0.5部及びキシレン150部を反応容器に仕込み、更にポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、反応生成物を得た。この反応生成物をポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様にH−NMR及びGPCにて分析した。得られたケミカルシフトを表3に示した。





Figure 2018204137
H−NMRとGPCの結果より、反応生成物は、化1中のpが80、qが3、rが1、化2中のRがメチル基、化3中のRがn−プロピレン基、Rが水素原子、Aがオキシエチレン単位45個及びオキシプロピレン単位20個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の化1で示されるポリエーテル変性シリコーン(P−3)であった。このポリエーテル変性シリコーン(P−3)の質量平均分子量は16000であった。
・ポリエーテル変性シリコーン(P−4)の合成
ヘキサメチルジシロキサン1.9部、オクタメチルシクロテトラシロキサン96.0部、テトラメチルシクロテトラシロキサン2.1部及び触媒として硫酸1部を反応容器に仕込み、ポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、メチルハイドロジェンポリジメチルシロキサンを得た。かくして得られたメチルハイドロジェンポリジメチルシロキサン68.4部、ポリアルキレングリコールアリルエーテル(ポリアルキレングリコール部がオキシエチレン単位30個とオキシプロピレン単位10個とがランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するもの)31.6部、触媒として塩化白金6水和物の濃度が0.5質量%のイソプロパノール溶液を0.5部及びキシレン150部を反応容器に仕込み、更にポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、反応生成物を得た。この反応生成物をポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様にH−NMR及びGPCにて分析した。得られたケミカルシフトを表4に示した。






Figure 2018204137
H−NMRとGPCの結果より、反応生成物は、化1中のpが110、qが2、rが1、化2中のRがメチル基、化3中のRがn−プロピレン基、Rが水素原子、Aがオキシエチレン単位30個及びオキシプロピレン単位10個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の化1で示されるポリエーテル変性シリコーン(P−4)であった。このポリエーテル変性シリコーン(P−4)の質量平均分子量は12500であった。
・ポリエーテル変性シリコーン(P−5)の合成
ヘキサメチルジシロキサン2.0部、オクタメチルシクロテトラシロキサン83.6部、テトラメチルシクロテトラシロキサン14.3部及び触媒として硫酸1部を反応容器に仕込み、ポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、メチルハイドロジェンポリジメチルシロキサンを得た。かくして得られたメチルハイドロジェンポリジメチルシロキサン37.4部、ポリアルキレングリコールアリルエーテル(ポリアルキレングリコール部がオキシエチレン単位25個とオキシプロピレン単位3個とがランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するもの)62.6部、触媒として塩化白金6水和物の濃度が0.5質量%のイソプロパノール溶液を0.5部及びキシレン150部を反応容器に仕込み、更にポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、反応生成物を得た。この反応生成物をポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様にH−NMR及びGPCにて分析した。得られたケミカルシフトを表5に示した。






Figure 2018204137
H−NMRとGPCの結果より、反応生成物は、化1中のpが90、qが10、rが9、化2中のRがメチル基、化3中のRがn−プロピレン基、Rが水素原子、Aがオキシエチレン単位25個及びオキシプロピレン単位3個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の化1で示されるポリエーテル変性シリコーン(P−5)であった。このポリエーテル変性シリコーン(P−5)の質量平均分子量は22000であった。
・ポリエーテル変性シリコーン(P−6)の合成
ヘキサメチルジシロキサン2.3部、オクタメチルシクロテトラシロキサン80.2部、テトラメチルシクロテトラシロキサン17.5部及び触媒として硫酸1部を反応容器に仕込み、ポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、メチルハイドロジェンポリジメチルシロキサンを得た。かくして得られたメチルハイドロジェンポリジメチルシロキサン19.3部、ポリアルキレングリコールアリルエーテル(ポリアルキレングリコール部がオキシエチレン単位30個とオキシプロピレン単位5個とがブロックに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有し、アリルアルコールにポリオキシプロピレン基が結合したもの)80.7部、触媒として塩化白金6水和物の濃度が0.5質量%のイソプロパノール溶液を0.5部及びキシレン150部を反応容器に仕込み、更にポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、反応生成物を得た。この反応生成物をポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様にH−NMR及びGPCにて分析した。得られたケミカルシフトを表6に示した。





Figure 2018204137
H−NMRとGPCの結果より、反応生成物は、化1中のpが78、qが18、rが3、化2中のRがメチル基、化3中のRがn−プロピレン基、Rが水素原子、Aがオキシエチレン単位30個及びオキシプロピレン単位5個がブロックに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の化1で示されるポリエーテル変性シリコーン(P−6)であった。このポリエーテル変性シリコーン(P−6)の質量平均分子量は37000であった。
・ポリエーテル変性シリコーン(P−7)の合成
ヘキサメチルジシロキサン2.5部、オクタメチルシクロテトラシロキサン86.3部、テトラメチルシクロテトラシロキサン11.2部及び触媒として硫酸1部を反応容器に仕込み、ポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、メチルハイドロジェンポリジメチルシロキサンを得た。かくして得られたメチルハイドロジェンポリジメチルシロキサン27.0部、ポリアルキレングリコールアリルエーテル(ポリアルキレングリコール部がオキシエチレン単位30個とオキシブチレン単位5個とがランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するもの)73.0部、触媒として塩化白金6水和物の濃度が0.5質量%のイソプロパノール溶液を0.5部及びキシレン150部を反応容器に仕込み、更にポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、反応生成物を得た。この反応生成物をポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様にH−NMR及びGPCにて分析した。得られたケミカルシフトを表7に示した。






Figure 2018204137
H−NMRとGPCの結果より、反応生成物は、化1中のpが75、qが10、rが2、化2中のRがメチル基、化3中のRがn−プロピレン基、Rが水素原子、Aがオキシエチレン単位30個及びオキシブチレン単位5個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の化1で示されるポリエーテル変性シリコーン(P−7)であった。このポリエーテル変性シリコーン(P−7)の質量平均分子量は24000であった。
・ポリエーテル変性シリコーン(PR−1)の合成
ヘキサメチルジシロキサン6.3部、オクタメチルシクロテトラシロキサン86.6部、テトラメチルシクロテトラシロキサン7.0部及び触媒として硫酸1部を反応容器に仕込み、ポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、メチルハイドロジェンポリジメチルシロキサンを得た。かくして得られたメチルハイドロジェンポリジメチルシロキサン31.2部、ポリアルキレングリコールアリルエーテル(ポリアルキレングリコール部がオキシエチレン単位5個とオキシプロピレン単位44個とがランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するもの)68.8部、触媒として塩化白金6水和物の濃度が0.5質量%のイソプロパノール溶液を0.5部及びキシレン150部を反応容器に仕込み、更にポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、反応生成物を得た。この反応生成物をポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様にH−NMR及びGPCにて分析した。得られたケミカルシフトを表8に示した。



Figure 2018204137
H−NMRとGPCの結果より、反応生成物は、化1中のpが30、qが2、rが1、化2中のRがメチル基、化3中のRがn−プロピレン基、Rが水素原子、Aがオキシエチレン単位5個及びオキシプロピレン単位44個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の化1で示されるポリエーテル変性シリコーン(PR−1)であった。このポリエーテル変性シリコーン(PR−1)の質量平均分子量は8500であった。
・ポリエーテル変性シリコーン(PR−2)の合成
ヘキサメチルジシロキサン1.4部、オクタメチルシクロテトラシロキサン77.6部、テトラメチルシクロテトラシロキサン21.0部及び触媒として硫酸1部を反応容器に仕込み、ポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、メチルハイドロジェンポリジメチルシロキサンを得た。かくして得られたメチルハイドロジェンポリジメチルシロキサン19.9部、ポリアルキレングリコールアリルエーテル(ポリアルキレングリコール部がオキシエチレン単位9個とオキシプロピレン単位45個とがランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するもの)80.1部、触媒として塩化白金6水和物の濃度が0.5質量%のイソプロパノール溶液を0.5部及びキシレン150部を反応容器に仕込み、更にポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、反応生成物を得た。この反応生成物をポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様にH−NMR及びGPCにて分析した。得られたケミカルシフトを表9に示した。






Figure 2018204137
H−NMRとGPCの結果より、反応生成物は、化1中のpが120、qが15、rが25、化2中のRがメチル基、化3中のRがn−プロピレン基、Rが水素原子、Aがオキシエチレン単位9個及びオキシプロピレン単位45個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の化1で示されるポリエーテル変性シリコーン(PR−2)であった。このポリエーテル変性シリコーン(PR−2)の質量平均分子量は58000であった。
・ポリエーテル変性シリコーン(PR−3)の合成
ヘキサメチルジシロキサン2.3部、オクタメチルシクロテトラシロキサン95.9部、テトラメチルシクロテトラシロキサン1.7部及び触媒として硫酸1部を反応容器に仕込み、ポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、してメチルハイドロジェンポリジメチルシロキサンを得た。かくして得られたメチルハイドロジェンポリジメチルシロキサン64.0部、ポリアルキレングリコールアリルエーテル(ポリアルキレングリコール部がオキシエチレン単位10個とオキシプロピレン単位25個とがランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するもの)36.0部、触媒として塩化白金6水和物の濃度が0.5質量%のイソプロパノール溶液を0.5部及びキシレン150部を反応容器に仕込み、更にポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、反応生成物を得た。この反応生成物をポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様にH−NMR及びGPCにて分析した。得られたケミカルシフトを表10に示した。




Figure 2018204137
H−NMRとGPCの結果より、反応生成物は、化1中のpが90、qが2、rが0、化2中のRがメチル基、化3中のRがn−プロピレン基、Rが水素原子、Aがオキシエチレン単位10個及びオキシプロピレン単位25個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の化1で示されるポリエーテル変性シリコーン(PR−3)であった。このポリエーテル変性シリコーン(PR−3)の質量平均分子量は11000であった。
・ポリエーテル変性シリコーン(PR−4)の合成
ヘキサメチルジシロキサン4.1部、オクタメチルシクロテトラシロキサン94.3部、テトラメチルシクロテトラシロキサン1.5部及び触媒として硫酸1部を反応容器に仕込み、ポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、メチルハイドロジェンポリジメチルシロキサンを得た。かくして得られたメチルハイドロジェンポリジメチルシロキサン76.6部、ポリアルキレングリコールメチルブテニルエーテル(ポリアルキレングリコールがオキシエチレン単位20個とオキシプロピレン単位4個とがランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するもの)23.4部、触媒として塩化白金6水和物の濃度が0.5質量%のイソプロパノール溶液を0.5部及びキシレン150部を反応容器に仕込み、更にポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、反応生成物を得た。この反応生成物をポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様にH−NMR及びGPCにて分析した。得られたケミカルシフトを表11に示した。







Figure 2018204137
H−NMRとGPCの結果より、反応生成物は、化1中のpが50、qが1、rが0、化2中のRがメチル基、化3中のRがn−ブチレン基、Rがメチル基、Aがオキシエチレン単位20個及びオキシプロピレン単位4個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の化1で示されるポリエーテル変性シリコーン(PR−4)であった。このポリエーテル変性シリコーン(PR−4)の質量平均分子量は5500であった。
以上で調製した各例のポリエーテル変性シリコーンの内容を、表12にまとめて示した。


















Figure 2018204137
表12において、
*1:Aを構成するオキシアルキレン単位中におけるオキシエチレン単位の割合(%)
*2:(q/(q/(q+r))×100で求められる値
A−1:オキシエチレン単位25個及びオキシプロピレン単位25個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
A−2:オキシエチレン単位9個及びプオキシプロピレン単位45個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
A−3:オキシエチレン単位45個及びオキシプロピレン単位20個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
A−4:オキシエチレン単位30個及びオキシプロピレン単位10個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
A−5:オキシエチレン単位25個及びオキシプロピレン単位3個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
A−6:オキシエチレン単位30個及びオキシプロピレン単位5個がブロックに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
A−7:オキシエチレン単位30個及びオキシブチレン単位5個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
A−8:オキシエチレン単位5個及びオキシプロピレン単位44個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
A−9:オキシエチレン単位9個及びオキシプロピレン単位45個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
A−10:オキシエチレン単位10個及びオキシプロピレン単位25個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
A−11:オキシエチレン単位20個及びオキシプロピレン単位4個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
試験区分2(合成繊維用処理剤の調製)
・実施例1
非イオン性界面活性剤としてポリオキシエチレン(6モル)ポリオキシブチレン(2モル)オレイルエーテル(N−1)を13部、ポリオキシプロピレン/ポリオキシエチレン(質量比:70/30)ブタノールランダムエーテル(分子量:5000)(N−3)を75部、ポリオキシエチレン(4モル)ポリオキシプロピレン(2モル)ラウリルエーテルオクテート(N−4)を8部、イオン性界面活性剤としてオクタン酸カリウム塩(E−1)を0.5部、オクチルリン酸ナトリウム塩(E−3)を0.5部、ポリエーテル変性シリコーンとして表12記載のP−2を3部の割合で均一混合して、実施例1の合成繊維用処理剤を調製した。
・実施例2〜9及び比較例1〜4
実施例1の合成繊維処理剤の調製と同様にして、実施例2〜9及び比較例1〜4の合成繊維処理剤を調製した。以上で調製した各例の合成繊維処理剤の内容を、実施例1も含めて、表13にまとめて示した。
試験区分3(合成繊維への合成繊維用処理剤の付着及びスカムの評価)
・合成繊維への合成繊維用処理剤の付着
試験区分2で調製した合成繊維用処理剤10部とイオン交換水90部を均一混合して、濃度10%の合成繊維用処理剤水性液を調製した。固有粘度0.64、酸化チタン含有量0.2%のポリエチレンテレフタレートのチップを常法により乾燥した後、エクストルーダーを用いて295℃で紡糸し、口金から吐出して冷却固化した後、走行糸条に合成繊維用処理剤水性液を計量ポンプを用いたガイド給油法にて、走行糸条に対し合成繊維用処理剤として1.0%となるよう付着させた後、ガイドで集束させて、巻き取り前にエア交絡ノズルにて2.0kg/cmの圧空により交絡処理を施し、機械的な延伸を伴うことなく、3300m/分の速度で捲き取り、128デシテックス36フィラメントの部分延伸糸の10kg捲きケークを得た。
・スカムの評価
前記の部分延伸糸を2日間連続製造した後の、エア交絡ノズル部に発生したスカムを採取し、そのまま精秤した。スカムの量を以下の基準で評価し、結果を表13にまとめて示した。
◎:スカムが10mg未満
○:スカムが10mg以上〜100mg未満
×:スカムが100mg以上
試験区分4(合成繊維の仮撚加工及び染色性評価)
・仮撚加工
試験区分3で得た部分延伸糸の10kg捲きケークを用いて、下記のコンタクトヒーター式仮撚機による仮撚加工を行なった。
コンタクトヒーター式仮撚機(帝人製機社製の商品名SDS1200)を用いて、加工速度=700m/分、延伸倍率=1.652、施撚方式=3軸デイスク外接式摩擦方式(入り側ガイドデイスク1枚、出側ガイドデイスク1枚、硬質ポリウレタンデイスク4枚)、加撚側ヒーター=長さ2.5mで表面温度210℃、解撚側ヒーター=なし、目標撚り数=3300T/mの条件で仮撚加工を行なった。
・染色性の評価
前記のようにして得た仮撚加工糸を用い、筒編機で直径70mm、長さ1.2mの編地を作製した。作製した編地を、分散染料(日本化薬社製の商品名カヤロンポリエステルブルーEBL−E)を用い、高圧染色法により染色した。染色した編地を、常法にしたがい水洗し、還元洗浄及び乾燥した後、直径70mm、長さ1mの鉄製の筒に装着して、編地表面の濃染部分の点数を肉眼で数えるという評価を5回実施し、得られた評価結果から編地1枚当たりの点数に換算し、次の基準で評価した。結果を表13にまとめて示した。
◎:濃染部分がない
○:濃染部分が1〜2点ある
×:濃染部分が3〜6点ある
××:濃染部分が7点以上ある






























Figure 2018204137
表13において、
L−1:鉱物油(30℃の動粘度が47mm/s)
L−2:オレイルオレアート
L−3:トリメチロールプロパントリオレアート
L−4:ソルビタンジステアレート
L−5:ナタネ油
N−1:ポリオキシエチレン(6モル)ポリオキシブチレン(2モル)オレイルエーテル
N−2:ポリオキシエチレン(20モル)硬化ヒマシ油エーテル
N−3:ポリオキシプロピレン/ポリオキシエチレン(質量比:70/30)ブタノールランダムエーテル(Mw:5000)
N−4:ポリオキシエチレン(4モル)ポリオキシプロピレン(2モル)ラウリルエーテルオクテート
N−5:ポリオキシエチレン(3モル)ジエタノールアミンモノオレイルアミド
E−1:オクタン酸カリウム
E−2:ラウリルスルホン酸カリウム
E−3:オクチルリン酸ナトリウム
E−4:オレイルリン酸エステルトリエタノールアミン
P−1〜P−7及びPR−1〜PR−4:試験区分1で合成した表12に記載のポリエーテル変性シリコーン
表13の結果からも明らかなように、本発明によれば、合成繊維用処理剤の紡糸時のスカムが低減でき、仮撚り加工後も染色性も良好な合成繊維を得ることができる。

Claims (8)

  1. 非イオン性界面活性剤、イオン性界面活性剤及びポリエーテル変性シリコーンを含有して成る合成繊維用処理剤であって、該ポリエーテル変性シリコーンが下記の化1で示される質量平均分子量40000未満のものであることを特徴とする合成繊維用処理剤。
    Figure 2018204137
    (化1において、
    X:下記の化2で示される有機基
    Y:下記の化3で示される有機基
    Z:下記の化4で示される有機基
    X,Y,Z:これらの繰り返しはブロック又はランダムのいずれの方法で繰り返されていてもよい
    p:65以上の整数
    q,r:1以上の整数(但し、(q/(q+r))×100が99.5以下となる整数)
    Figure 2018204137
    Figure 2018204137
    Figure 2018204137
    (化2〜化4において、
    :炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基
    :炭素数3〜6のアルキレン基
    :水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基又は炭素数2〜8のアシル基
    A:1〜200個の炭素数2〜4のオキシアルキレン単位で構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)アルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
  2. 平滑剤、非イオン性界面活性剤、イオン性界面活性剤及びポリエーテル変性シリコーンの含有割合の合計が100質量%となるよう、平滑剤を0〜75質量%、非イオン性界面活性剤を22〜99質量%、イオン性界面活性剤を0.5〜10質量%及びポリエーテル変性シリコーンを0.05〜5質量%の割合で含有して成る請求項1記載の合成繊維用処理剤。
  3. Aが、10〜100個の炭素数2〜4のオキシアルキレン単位で構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)アルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である請求項1又は2記載の合成繊維用処理剤。
  4. Aのオキシアルキレン単位が、オキシエチレン単位及びオキシプロピレン単位である請求項1〜3のいずれか一つの項記載の合成繊維用処理剤。
  5. Aの(ポリ)オキシアルキレン基が、オキシエチレン単位及びオキシプロピレン単位がランダムに結合されたものである請求項1〜4のいずれか一つの項記載の合成繊維用処理剤。
  6. Aの(ポリ)オキシアルキレン基が、単位数でオキシエチレン単位を80%以下の割合で含むオキシアルキレン単位で構成されたものである請求項1〜5のいずれか一つの項記載の合成繊維用処理剤。
  7. 請求項1〜6のいずれか一つの項記載の合成繊維用処理剤が付着していることを特徴とする合成繊維。
  8. 請求項1〜6のいずれか一つの項記載の合成繊維用処理剤を、合成繊維に対し0.1〜3質量%となるように付着させることを特徴とする合成繊維の処理方法。
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