JP2018202442A - 金型装置及び該金型装置を備えた成形装置 - Google Patents

金型装置及び該金型装置を備えた成形装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018202442A
JP2018202442A JP2017109402A JP2017109402A JP2018202442A JP 2018202442 A JP2018202442 A JP 2018202442A JP 2017109402 A JP2017109402 A JP 2017109402A JP 2017109402 A JP2017109402 A JP 2017109402A JP 2018202442 A JP2018202442 A JP 2018202442A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
divided
molding
cavity
fixed mold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017109402A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6558396B2 (ja
Inventor
宏和 大石
Hirokazu Oishi
宏和 大石
好彦 村岡
Yoshihiko Muraoka
好彦 村岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2017109402A priority Critical patent/JP6558396B2/ja
Publication of JP2018202442A publication Critical patent/JP2018202442A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6558396B2 publication Critical patent/JP6558396B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)

Abstract

【課題】簡便な構成で所望とする金型温度を再現できるとともに、成形品の肉厚精度を向上させることができる金型及びそのような金型を備えた金型装置を提供する。【解決手段】成形時、可動金型107において特に入熱量が大きい可動金型中央部71と残りの分割体72,73,74とを分割し、入熱量が大きい可動金型中央部71の冷却を分割体72,73,74よりも強化するとともに、固定金型103において特に入熱量が小さい固定金型反ゲート部31と残りの固定金型分割体32,33とを分割し、入熱量が小さい固定金型反ゲート部31の加熱を固定金型分割体32,33よりも強化するようにした。【選択図】図5

Description

本発明は、金型装置及び該金型装置を備えた成形装置に関するものである。
従来より、鋳造用等の金型において、成形時の金型温度を調節するために、特に高温になりやすい部分等を冷却水でスポット冷却することや、油路を設けて金型温度を均一にすることが行われている(例えば特許文献1参照)。
特開2009−195914号公報
しかしながら、金型の温度は、キャビティの形状により、温度が上がりやすい部分と温度が上がりにくい部分とが混在しており、従来の温調だけでは所望とする金型温度の再現性をさらに高めることが難しく、改善の余地があった。
そこで本発明では、簡便な構成で所望とする金型温度を再現できるとともに、成形品の肉厚精度を向上させることができる金型装置及びそのような金型装置を備えた成形装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明では、成形時、特に入熱量が大きい部分又は特に入熱量が小さい部分と残りの部分とを分割し、入熱量が大きい部分の冷却を強化する構成、及び入熱量が小さい部分の加熱を強化する構成の少なくとも一方を行うようにした。
すなわち、ここに開示する金型装置は、成形品を成形するためのキャビティを有する金型本体と、該金型本体の温度調節を行う温度調節装置とを備えた金型装置であって、前記金型本体は、前記キャビティを形成する成形部を備え、前記成形部は、型締め方向に略平行に形成された分割面を介して複数に分割された分割体が、該分割面にて互いに接するように集合されてなり、前記成形部は、前記分割体のうち、前記キャビティ内に溶湯を注入させたときに、入熱量が残りの前記分割体よりも大きくなる第1分割体及び入熱量が残りの前記分割体よりも小さくなる第2分割体の少なくとも一方を備え、前記温度調節装置により、前記第1分割体は前記残りの分割体に比べてより冷却される一方、前記第2分割体は前記残りの分割体に比べてより加温されることを特徴とする。
本構成によれば、入熱量が大きくなる部分又は小さくなる部分をそれぞれ第1分割体又は第2分割体として他の部分から分割することで、分割面は伝熱効率が低下するので、第1分割体又は第2分割体を効率的に冷却又は加温することができる。そうすると、金型の部位毎の温度差を是正しつつ金型温度の早期安定化を図ることができ、所望とする金型温度の再現性を向上させることができる。そうして、成形品の肉厚精度を向上させ、延いては成形品の歩留まりを向上させることができる。
好ましい態様では、前記成形部は、前記第1分割体を備えており、前記残りの分割体は、前記温度調節装置により冷却されないか又は加温される。
本構成によれば、残りの分割体は第1分割体に比べて入熱量が小さいため、冷却を行わないか、又は、特に入熱量が小さくなる分割体については、加温を行うことにより、金型の部位毎の温度差を是正しつつ金型温度の早期安定化を図ることができる。そうして、所望とする金型温度の再現性を向上させることができ、成形品の肉厚精度及び歩留まりを向上させ得る。
好ましい態様では、前記成形部は、前記第2分割体を備えており、前記残りの分割体は、前記温度調節装置により加温されないか又は冷却される。
本構成によれば、残りの分割体は第2分割体に比べて入熱量が大きいため、加温を行わないか、又は、特に入熱量が大きくなる分割体については、冷却を行うことにより、金型の部位毎の温度差を是正しつつ金型温度の早期安定化を図ることができる。そうして、所望とする金型温度の再現性を向上させることができ、成形品の肉厚精度及び歩留まりを向上させ得る。
なお、前記残りの分割体のうち、前記第1分割体の反ゲート側に位置する前記分割体は、加温されることが好ましい。
溶湯はゲート側から反ゲート側に向かってキャビティ内を流れていくため、反ゲート側に近づくほど入熱量が小さくなる傾向が高い。入熱量が小さくなると、金型の温度上昇が不十分となり、溶湯温度が下がり、湯境等の発生の原因となる。本構成によれば、第1分割体は入熱量が大きい一方、その反ゲート側に位置する分割体は、入熱量が特に小さくなる傾向が高いことから、加温することで、金型の部位毎の温度差を是正し、湯境等の形成を抑制して、成形品の歩留まりを向上させることができる。
好ましい態様では、前記金型本体は、前記成形部を内側に嵌挿する外枠部を備えている。
本構成によれば、成形部以外の溶湯との接触がほとんど生じない部分を分割することなく、成形部を納める外枠とすることで、成形部の入熱が外枠まで逃げるのを防止するとともに、複数に分割された成形部の位置ずれを抑制して、分割面でのバリ発生を抑えることができる。
好ましい態様では、前記成形部と前記外枠部とは、外枠分割面を介して接しており、前記外枠分割面は、型締め方向であり且つ前記キャビティ側に向かって先細りとなるテーパ状に形成されている。
本構成によれば、外枠分割面を型締め方向であり且つ前記キャビティ側に向かって先細りとなるテーパ状に形成することで、成形時、外枠部に嵌合された成形部の分割体の位置ずれを効果的に抑制し、バリなどの発生を抑えることができる。
好ましい態様では、前記金型本体は、前記キャビティ側に向かう凸状部を有しており、前記第1分割体は、前記凸状部の一部又は全部を含む。
本構成によれば、キャビティ側に凸形状を有する凸状部は、入熱が集中して高温になりやすく、熱膨張量が大きくなる。このため、第1分割体として凸状部の一部又は全部を含むように分割し、冷却を強化することにより、凸状部の熱膨張量を低減させ、金型の部位毎の温度差を是正することができる。そうして、成形品の肉厚精度を高めることができる。
なお、前記分割面は、前記成形品のリブを形成するためのリブ溝に形成されていることが好ましい。
分割面を設けると、キャビティの構成によっては、鋭角部分が形成される、あるいは、成形品の表面にバリが発生する等の問題が生じる。この点、本構成によれば、リブ溝は凹形状に形成されているため、鋭角部分が生じ難い。また、バリはリブ上に発生するため、精度の高いバリ取り等の工程を要さず、成形品の歩留まり低下を抑制することができる。
これらの金型装置は、鋳造用金型、特にダイカスト用金型として好適に用いることができる。
ここに開示する成形装置は、固定型と可動型とを備え、該固定型と該可動型とを互いの合わせ面で合わせた状態で、該両型間に、溶湯が充填される前記キャビティが形成される成形装置であって、前記固定型及び前記可動型は、請求項1〜10のいずれか1項に記載の金型装置であり、前記固定型及び前記可動型の一方は、前記キャビティ側に向かう凸状部を有するとともに、該凸状部の一部又は全部を含む前記第1分割体を備え、前記固定型及び前記可動型の他方は、前記凸状部と対となって前記キャビティを形成する凹状部を有するとともに、該凹状部の一部又は全部を含む前記第2分割体を備えたことを特徴とする。
第1分割体はキャビティ側に凸形状を有する凸状部の一部又は全部を含むため、入熱が集中し熱膨張量が大きくなる。一方、第2分割体は、凸状部に対応する凹状部の一部又は全部を含むため、入熱が散逸し熱膨張量が小さくなる。そうすると、第1分割体と第2分割体とにより形成される成形品部分の肉厚が変化し、肉厚精度が低下し得る。本構成によれば、第1分割体の冷却を強化するとともに、第2分割体の加温を行うことで、金型の部位毎の温度差を是正し、成形品の肉厚精度を向上させることができる。
好ましい態様では、前記成形品は、薄肉成形品であり、前記キャビティの最大高さは、1mm以上3.5mm以下である。
薄肉成形品の成形装置では、金型温度の不均一化による肉厚精度の低下によって、歩留まりの低下が顕著となる。本構成によれば、肉厚の薄い成形品においても、肉厚精度の低下を抑制し、歩留まりを向上させることができる。
これらの成形装置は、肉厚精度を向上させることができるので、前記成形品として、車両用部品、特に車体部品の成形に好適に用いることができる。
以上述べたように、本発明によると、入熱量が大きくなる部分又は小さくなる部分をそれぞれ第1分割体又は第2分割体として他の部分から分割することで、分割面は伝熱効率が低下するので、第1分割体又は第2分割体を効率的に冷却又は加温することができる。そうすると、金型の部位毎の温度差を是正しつつ金型温度の早期安定化を図ることができ、所望とする金型温度の再現性を向上させることができる。そうして、成形品の肉厚精度を向上させ、延いては成形品の歩留まりを向上させることができる。
一実施形態に係るダイカストマシンを概略的に示す図である。 成形品としてのサスハウジングを示す斜視図である。 図2のサスハウジングの粗成形品を示す斜視図である。 図1のダイカストマシンの可動金型を示す斜視図である。 図4の可動金型の成形部を示す斜視図である。 図4の可動金型の外周部を示す斜視図である。 図4の可動金型の平面図である。 図7に示す可動金型のVIII−VIII線における概略断面図である。 他の実施形態に係る可動金型の図8相当図である。 図7に示す可動金型のX−X線における概略断面図である。 図2に示すサスハウジングのXI−XI線における断面を含む斜視図である。 図4の可動金型のリブ溝を示す拡大斜視図である。 図1のダイカストマシンの固定金型を示す斜視図である。 図13の固定金型の成形部を示す斜視図である。 図13の固定金型の外周部を示す斜視図である。 図13の固定金型に形成された固定金型油路及び冷却路の配置を模式的に示す斜視図である。 図16に示す固定金型のXVII−XVII線における概略断面図であり、固定金型ホルダに嵌合された状態を示す。なお、簡単のため固定金型断面のハッチングを省略している。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
<ダイカストマシン>
図1に示すように、実施形態1に係るダイカストマシン100(成形装置)は、固定金型構造と可動金型構造とを備える。固定金型構造は、ダイカストマシン100の固定盤101に設置された固定金型ホルダ102と、該固定金型ホルダ102に保持された固定金型103(金型装置、固定型)とを備える。可動金型構造は、ダイカストマシン100の可動盤104にダイベース105を介して設置された可動金型ホルダ106と、該可動金型ホルダ106に保持された可動金型107(金型装置、可動型)と、前記可動金型ホルダ106に設けられたアンダーカット部を形成するためのスライドコア109とを備える。成形体が成形されるキャビティ117は、前記固定金型103と、可動金型107と、スライドコア109とにより形成されている。すなわち、固定金型103と可動金型107とスライドコア109とを互いの合わせ面で合わせた状態で、これらの部材間に、溶湯が充填されるキャビティ117が形成される。そして、形成されたキャビティ117内にプランジャスリーブ115内の溶湯118が注入され、成形が行われる。可動盤104には押出し板108を介して成形後の成形品を押し出すためのエジェクタピン116が取り付けられており、このエジェクタピン116のキャビティ117側の先端部は、可動金型ホルダ106及び可動金型107に設けられた貫通孔を通じてキャビティ117まで到達している。また、このダイカストマシン100には、図示はしないが、固定金型103及び可動金型107の温度調節を行うための温度調節装置が備えられている。温度調節装置は、固定金型103及び可動金型107に配置された温調用の油路、冷却用の冷却路及び冷却管、並びに、これらの油路、冷却路及び冷却管等にオイルや冷却水等の媒体を供給する供給装置等を備えている。
<成形品>
ダイカストマシン100は、図2に示すサスハウジングP1(成形品、薄肉成形品)を成形するための装置である。サスハウジングP1の製造工程については詳細な説明を省略するが、ダイカストマシン100により、図3に示す粗成形品P2を形成した後、トリミング工程等を経てサスハウジングP1が製造される。
<可動金型>
図4〜図12を参照して、可動金型107の構成を説明する。可動金型107は、本開示技術の一実施形態に係る金型装置である。
可動金型107は、図4に示すように、キャビティ117を形成する成形部7と、その成形部7の外周に形成された外周部75(外枠部)とを備えた金型本体を有している。溶湯は図4の紙面上で下側から上側に向かって流れる。下側をゲート側、上側を反ゲート側という。成形部7は、図4に示すように、可動金型107の中央近傍に、キャビティ側に向かう凸状部79を有している。また、成形部7は、図5に示すように、4個の分割体、すなわち可動金型中央部71(第1分割体)、可動金型第1サイド部72(残りの分割体)、可動金型第2サイド部73(残りの分割体)、可動金型ゲート部74(残りの分割体)に分割されている。なお、本明細書において、これら4個の分割体をまとめて分割体71,72,73,74などと称することがある。これら4個の分割体71,72,73,74は成形部7として型締め方向に略平行に形成された分割面7Aを介して互いに接するように集合した状態で、図6に示す外周部75の内側に嵌挿されている。なお、本明細書において、「型締め方向」とは、図1、図8〜図10中に両矢印で示す方向であり、「略平行」とは、完全に平行であることを含み、かつ、完全に平行な方向から±5度以内の方向を含む。
図5に示すように、分割体71,72,73,74のうち、可動金型中央部71は、凸状部79の全部を含む構成となっている。
凸状部79は、キャビティ117内への溶湯注入時、入熱が集中し、高温になりやすい。そうすると、凸状部79の熱膨張量が大きくなり、サスハウジングP1のうち、凸状部79により成形される部分の肉厚精度が低下する。
ここに、本実施形態に係る可動金型107は、入熱量が大きくなる凸状部79が、可動金型中央部71として、残りの分割体72,73,74及び外周部75から分割され、且つ残りの分割体72,73,74に比べて冷却が強化されることを特徴とする。
具体的には、図8に示すように、可動金型中央部71には、温度調節装置の冷却管77が設けられている。冷却管77は、可動金型中央部71をスポット冷却するためのものであり、例えば図8に示す冷却管77は、2重の管状部材からなり、内管を通じて導入された冷却水が内管と外管との間に流入し、周囲を冷却可能な部材を用いることができる構成のものである。冷却管77は、金型において通常使用される構成のものを使用することができ、その仕様は特に限定されるものではない。冷却管77には、常温の水が冷却水として供給装置により供給される。そして、冷却管77を流れる冷却水により、可動金型中央部71は残りの分割体72,73,74に比べてより冷却される。なお、冷却水は、常圧であってもよいし加圧してもよい。冷却をより強化する観点からは、加圧することが好ましい。
上記構成によれば、可動金型中央部71を残りの分割体72,73,74及び外周部75から分割するとともに、可動金型中央部71に冷却管77を配置することにより、分割面7Aや外枠分割面75Aは伝熱効率が低下するので、可動金型中央部71の冷却効率を向上させることができる。そうして、可動金型中央部71の熱膨張量を低減させ、サスハウジングP1の肉厚精度を高めることができる。
また、残りの分割体72,73,74には、図示はしていないが、温度調節装置の油路が設けられている。油路には100℃〜250℃程度に温調されたオイルが送液される。分割体72,73,74は、このオイルによりに加温されるか、又は金型温度が下がらないように維持され、冷却されない構成となっている。
残りの分割体72,73,74は可動金型中央部71に比べて入熱量が小さい。このため、冷却を行わないか、又は、特に入熱量が小さくなる分割体については、加温を行うことにより、可動金型中央部71及び残りの分割体72,73,74の温度差を是正することができる。
なお、図9に示すように、可動金型107の可動金型中央部71を、さらに可動金型中央凸部71Aと、可動金型反ゲート部71Bとに分割する構成としてもよい。この場合、可動金型中央凸部71Aには、冷却管77が設けられて冷却される一方、可動金型反ゲート部71Bには、油路78が設けられ加温される構成としてもよい。
溶湯はゲート側から反ゲート側に向かってキャビティ内を流れていくため、反ゲート側に近づくほど入熱量が小さくなる傾向が高い。可動金型中央凸部71Aは入熱量が大きい一方、その反ゲート側に位置する可動金型反ゲート部71Bは、入熱量が特に小さくなる傾向が高く、加温する構成としてもよい。これにより金型の部位毎の温度差を是正し、湯境等の形成を抑制して、サスハウジングP1の歩留まりを向上させることができる。
また、上述のごとく、成形部7は、外周部75の内側に嵌挿されている。成形部7以外の溶湯との接触がほとんど生じない部分を細かく分割することなく、成形部7を納める外枠とすることで、成形部7の入熱が外枠まで逃げるのを防止するとともに、分割体71,72,73,74の位置ずれを抑制して、分割体71,72,73,74間の分割面におけるバリ発生を抑えることができる。
なお、図10に示すように、外周部75は、外枠分割面75Aを介して成形部7と接している。そして、この外枠分割面75Aは、型締め方向であり且つキャビティ117側に向かって先細りとなるテーパ状に形成されている。これにより、成形時、外周部75に嵌挿された成形部7の分割体71,72,73,74の位置ずれを効果的に抑制し、バリなどの発生を抑えることができる。なお、テーパの角度は、型締め方向に対し、当該型締め方向に向かって先細りとなる方向に1度以上10度以下とすることが好ましい。
また、分割体71,72,73,74の分割面や外枠分割面75Aは、リブ溝76の底に形成することができる。図11に示すように、サスハウジングP1の表面には、例えば補強用のリブP3が複数配置されている。このリブP3を形成するために、可動金型107の成形部7には、図12に示すようにリブ溝76が対応する個所に設けられている。図10に示すように、リブ溝76の底に分割面や外枠分割面75Aを形成すると、たとえ分割面に起因してバリが形成されたとしても、リブP3の頂上に形成されるので、影響が緩和される。また、成形部7に分割面7Aを設けると、キャビティ117の構成によっては、鋭角部分が形成される場合がある。本構成によれば、リブ溝76は凹形状に形成されているため、分割面を設けても鋭角部分が生じ難い。なお、リブ溝76の深さ、幅等の構成は、特に限定されるものではなく、成形品の構成により適宜変更され得る。
<固定金型>
図13〜図17を参照して、固定金型103の構成を説明する。固定金型103は、本開示技術の他の実施形態に係る金型装置である。
固定金型103は、可動金型107と同様に、図13に示すように、固定金型成形部3(成形部)と、その固定金型成形部3の外周に形成された固定金型外周部35(外枠部)とを備えた金型本体を有している。溶湯は図13の紙面上で下側から上側に向かって流れる。下側をゲート側、上側を反ゲート側という。固定金型成形部3は、図13に示すように、固定金型103の中央近傍に、可動金型107の凸状部79と対となってキャビティ117を形成する凹状部39を有している。また、固定金型成形部3は、図14に示すように、3個の分割体、すなわち固定金型反ゲート部31(第2分割体)、固定金型中央部32(残りの分割体)、固定金型ゲート部33(残りの分割体)に分割されている。なお、本明細書において、これら3個の分割体をまとめて固定金型分割体31,32,33などと称することがある。これら3個の固定金型分割体31,32,33は固定金型成形部3として型締め方向に略平行に形成された固定金型分割面3A(分割面)を介して互いに接するように集合した状態で、図15に示す固定金型外周部35の内側に嵌挿されている。
固定金型103の凹状部39は、固定金型反ゲート部31及び固定金型中央部32により形成されている。このため、固定金型反ゲート部31及び固定金型中央部32は、入熱が散逸し熱膨張量が小さくなる。なかでも、固定金型反ゲート部31は、反ゲート側に位置しているため、残りの固定金型分割体32,33に比べて入熱量がより小さくなる。
ここに、本実施形態に係る固定金型103は、入熱量が小さくなる凸状部79が、固定金型反ゲート部31及び固定金型中央部32に含まれる形で、固定金型ゲート部33及び固定金型外周部35から分割されるとともに、凹状部39の一部を含む固定金型反ゲート部31が残りの固定金型分割体32,33に比べて加熱が強化されることを特徴とする。
図16及び図17に示すように、固定金型103には、温度調節装置の固定金型油路38と、固定金型冷却管37Aを含む冷却路37が設けられている。図17に示すように、固定金型油路38は、第1固定金型油路38Aと第2固定金型油路38Bの2系統により構成されている。このように複数系統の油路を備えることにより、金型の広範囲に亘って温調、加温することができる。
固定金型油路38は、2系統とも固定金型反ゲート部31に設けられている。この固定金型油路38により、固定金型反ゲート部31は残りの固定金型分割体32,33よりも加温される。
上記構成によれば、固定金型分割面3A及び固定金型外枠分割面35Aでは伝熱効率が低下するため、入熱の散逸を抑制することができ、特に入熱量が小さくなりがちな固定金型反ゲート部31において入熱量の低下を抑制することができるとともに、固定金型反ゲート部31を効率的に加温することができる。
一方、固定金型ゲート部33には、固定金型冷却管37Aを含む冷却路37が設けられている。これにより、ゲート側に位置し、入熱量が大きくなる固定金型ゲート部33は冷却される。固定金型冷却管37Aの構成は、可動金型107の冷却管77と同様の構成であり、常温の常圧又は加圧された水が冷却水として導入される。
また、本実施形態において、固定金型中央部32には固定金型油路38や冷却路37は設けられておらず、直接的に固定金型油路38や冷却路37による加温又は冷却は施されない構成となっている。
上記構成により、固定金型103においても、金型温度の早期安定化を図り、成形品の肉厚精度を向上させることができる。
なお、可動金型107と同様に、固定金型103においても、固定金型外周部35は、固定金型外枠分割面35Aを介して、固定金型成形部3と接している。固定金型外枠分割面35Aも、外枠分割面75Aと同様に、型締め方向であり且つキャビティ117側に向かって先細りのテーパ状に形成されている。
また、本実施形態に係るダイカストマシン100では、上述のごとく、可動金型中央部71の冷却を強化するとともに、固定金型反ゲート部31を加温する構成としている。これにより、金型温度を早期に安定化することができ、所望とする金型温度の再現性を向上させることができる。そうして、サスハウジングP1の肉厚精度を効果的に向上させ、歩留まりを向上させることができる。
<その他の構成>
可動金型107及び固定金型103には、上述の油路や冷却路に加え、例えば鋳抜きピン等のスポット的に冷却が必要な部位の冷却構造や、その他加温が必要な部位を加温するための油路等を適宜設けることができる。
可動金型107の成形部7及び固定金型103の固定金型成形部3は、細かい部位で温調を行う観点から、さらに分割する構成としてもよい。また、金型の製造工程の簡略化の観点から、分割数を減らしてもよく、例えば、入熱量が大きく又は小さくなる凸形状又は凹形状以外の部分、すなわち可動金型107では残りの分割体72,73,74は分割しない構成とすることもできる。また、可動金型107及び固定金型103のいずれか一方を本開示技術に係る金型装置とし、他方は従来の金型装置を採用する構成としてもよい。
なお、成形品の形状に応じて、金型本体の形状が凸状部及び凹状部の両方を有するような構成の場合は、入熱量が大きくなる凸状部の一部又は全部を含む部分を分割するとともに、入熱量が小さくなる凹状部の一部又は全部を含む部分を分割し、それぞれ冷却及び加熱を強化する構成とすることができる。
上述のダイカストマシン100は、肉厚精度を向上させることができるので、成形品として、サスハウジングP1に限らず、トンネルメンバー、ヒンジピラー、サブフレーム、バッテリーケース、モーターハウジング等の車両用部品、特にトンネルメンバー、ヒンジピラー、サブフレーム等の車体部品の成形に好適に用いることができる。
肉厚精度の向上は、特にサスハウジングP1等の薄肉成形品の成形において要求される。薄肉成形品の成形用金型装置では、金型温度の不均一化による肉厚精度の低下によって、歩留まりの低下が顕著となるためである。例えば、キャビティの最大高さが1mm以上3.5mm以下のような薄肉成形品の成形装置において、上述の可動金型107や固定金型103の構成を備えた金型を適用することで、肉厚精度の低下を抑制し、歩留まりを向上させることができる。
また、上述の可動金型107や固定金型103は、ダイカスト用金型に限らず、広く鋳造用金型に適用することができる。また、鋳造用に限らず、樹脂成形用等の用途にも適用することができる。
3 固定金型成形部(成形部)
3A 固定金型分割面(分割面)
31 固定金型反ゲート部(第2分割体)
32 固定金型中央部(残りの分割体)
33 固定金型ゲート部(残りの分割体)
35 固定金型外周部(外枠部)
35A 固定金型外枠分割面(外枠分割面)
39 凹状部
7 成形部
7A 分割面
71 可動金型中央部(第1分割体)
71A 可動金型中央凸部
71B 可動金型反ゲート部
72 可動金型第1サイド部(残りの分割体)
73 可動金型第2サイド部(残りの分割体)
74 可動金型ゲート部(残りの分割体)
75 外周部(外枠部)
75A 外枠分割面
76 リブ溝
77 冷却管
79 凸状部
100 ダイカストマシン(成形装置)
101 固定盤
102 固定金型ホルダ
103 固定金型(金型装置、固定型)
104 可動盤
105 ダイベース
106 可動金型ホルダ
107 可動金型(金型装置、可動型)
109 スライドコア
117 キャビティ
115 プランジャスリーブ
108 押出し板
116 エジェクタピン
P1 サスハウジング(成形品、薄肉成形品)
P2 粗成形品
P3 リブ

Claims (14)

  1. 成形品を成形するためのキャビティを有する金型本体と、該金型本体の温度調節を行う温度調節装置とを備えた金型装置であって、
    前記金型本体は、前記キャビティを形成する成形部を備え、
    前記成形部は、型締め方向に略平行に形成された分割面を介して複数に分割された分割体が、該分割面にて互いに接するように集合されてなり、
    前記成形部は、前記分割体のうち、前記キャビティ内に溶湯を注入させたときに、入熱量が残りの前記分割体よりも大きくなる第1分割体及び入熱量が残りの前記分割体よりも小さくなる第2分割体の少なくとも一方を備え、
    前記温度調節装置により、前記第1分割体は前記残りの分割体に比べてより冷却される一方、前記第2分割体は前記残りの分割体に比べてより加温されることを特徴とする金型装置。
  2. 請求項1において、
    前記成形部は、前記第1分割体を備えており、
    前記残りの分割体は、前記温度調節装置により冷却されないか又は加温される
    ことを特徴とする金型装置。
  3. 請求項1において、
    前記成形部は、前記第2分割体を備えており、
    前記残りの分割体は、前記温度調節装置により加温されないか又は冷却される
    ことを特徴とする金型装置。
  4. 請求項2において、
    前記残りの分割体のうち、前記第1分割体の反ゲート側に位置する前記分割体は、加温される
    ことを特徴とする金型装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一において、
    前記金型本体は、前記成形部を内側に嵌挿する外枠部を備えたことを特徴とする金型装置。
  6. 請求項5において、
    前記成形部と前記外枠部とは、外枠分割面を介して接しており、
    前記外枠分割面は、型締め方向であり且つ前記キャビティ側に向かって先細りとなるテーパ状に形成されている
    ことを特徴とする金型装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一において、
    前記金型本体は、前記キャビティ側に向かう凸状部を有しており、
    前記第1分割体は、前記凸状部の一部又は全部を含む
    ことを特徴とする金型装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか一において、
    前記分割面は、前記成形品のリブを形成するためのリブ溝に形成されている
    ことを特徴とする金型装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか一において、
    鋳造用金型であることを特徴とする金型装置。
  10. 請求項9において、
    ダイカスト用金型であることを特徴とする金型装置。
  11. 固定型と可動型とを備え、該固定型と該可動型とを互いの合わせ面で合わせた状態で、該両型間に、溶湯が充填される前記キャビティが形成される成形装置であって、
    前記固定型及び前記可動型は、請求項1〜10のいずれか1項に記載の金型装置であり、
    前記固定型及び前記可動型の一方は、前記キャビティ側に向かう凸状部を有するとともに、該凸状部の一部又は全部を含む前記第1分割体を備え、
    前記固定型及び前記可動型の他方は、前記凸状部と対となって前記キャビティを形成する凹状部を有するとともに、該凹状部の一部又は全部を含む前記第2分割体を備えたことを特徴とする成形装置。
  12. 請求項11において、
    前記成形品は、薄肉成形品であり、
    前記キャビティの最大高さは、1mm以上3.5mm以下であることを特徴とする成形装置。
  13. 請求項11又は請求項12において、
    前記成形品は車両用部品であることを特徴とする成形装置。
  14. 請求項13において、
    前記車両用部品は車体部品であることを特徴とする成形装置。
JP2017109402A 2017-06-01 2017-06-01 金型装置及び該金型装置を備えた成形装置 Active JP6558396B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017109402A JP6558396B2 (ja) 2017-06-01 2017-06-01 金型装置及び該金型装置を備えた成形装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017109402A JP6558396B2 (ja) 2017-06-01 2017-06-01 金型装置及び該金型装置を備えた成形装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018202442A true JP2018202442A (ja) 2018-12-27
JP6558396B2 JP6558396B2 (ja) 2019-08-14

Family

ID=64955757

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017109402A Active JP6558396B2 (ja) 2017-06-01 2017-06-01 金型装置及び該金型装置を備えた成形装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6558396B2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009195926A (ja) * 2008-02-20 2009-09-03 Honda Motor Co Ltd 鋳造用積層金型

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009195926A (ja) * 2008-02-20 2009-09-03 Honda Motor Co Ltd 鋳造用積層金型

Also Published As

Publication number Publication date
JP6558396B2 (ja) 2019-08-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2008038694A1 (fr) Buse de carotte et son procédé de production
JP2008307882A (ja) 導光板の成形金型および成形方法
JP4047917B1 (ja) 導光板の成形金型
JP2010075939A (ja) ダイカスト金型
JP6558396B2 (ja) 金型装置及び該金型装置を備えた成形装置
JPH09262870A (ja) 射出成形用金型及びその製造方法
JP5267253B2 (ja) レンズ用成形金型、及びレンズの製造方法
JP2013240999A (ja) 射出成形装置及び補強リブ押出し装置
JP2016028862A (ja) 射出成形金型及び射出成形方法
JP5128916B2 (ja) ダイカスト金型及びダイカスト法
JP5195328B2 (ja) 金型、金型を用いた成形方法、及び、金型の製造方法
JP2013075504A (ja) スプルブッシュ、ピンポイントゲートブッシュ及び成形用金型
CN105377525A (zh) 注射成型方法和注射成型模具
JP2007289983A (ja) 鋳造用金型及びその冷却方法
JP2017013443A (ja) 中空成形品の成形方法
JP2002283355A (ja) 樹脂成形金型
JP4695485B2 (ja) 成形用金型および成形方法
JP5763410B2 (ja) ダイカスト鋳造装置
US20210213517A1 (en) Plunger tip, injection device, and injection method
JP2019151081A (ja) 射出成形用金型および成形方法
JP2003311797A (ja) 成形用金型および、これを用いるプラスチックの成形方法
JP2007014988A (ja) ダイカスト装置
JP2017087240A (ja) 成形装置、プランジャーチップ及び成形方法
JP2021187082A (ja) 樹脂成形方法、金型、及び樹脂成形品
JP2009285913A (ja) 射出圧縮成形金型、射出圧縮成形金型の調整方法、および射出圧縮成形システム

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190129

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190211

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190529

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190618

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190701

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6558396

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150