JP2018201465A - 水素発生素材含有組成物及びその製造方法 - Google Patents

水素発生素材含有組成物及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】需要者の下で十分量の水素を発生させることができるとともに、取り扱いのしやすい水素発生素材含有組成物であって、かつ生体機能を調節し、健康維持や健康回復効果の働きをもつ水素発生素材含有組成物を提供する。【解決手段】水素発生素材と、水素発生素材以外の機能性食品素材とを含み、水分活性(Aw)が0.15以下であることを特徴とする水素発生素材含有組成物を提供する。また、水素発生素材以外の機能性食品素材を含む原料を乾燥させる乾燥工程と、前記乾燥させた原料と水素発生素材とを混合して水分活性(Aw)が0.15以下の混合物を得る混合工程とを含むことを特徴とする水素発生素材含有組成物の製造方法を提供する。【選択図】図3

Description

本発明は、水素発生素材と他の機能性食品素材とを組合せた水素発生素材含有組成物及びその製造方法に関する。
近年、水素が、がん、脳梗塞、動脈硬化などの要因となる活性酸素を除去することや、美肌、認知症改善、性欲減退改善、動脈硬化抑制、肥満抑制などの効果を示すことが報告されて注目を集めており、これに即した水素関連商品が市販されている。
例えば下記特許文献1には、プラセンタ、乳酸菌、及び水素源を有効成分として含有することを特徴とする経口組成物が開示されており、水素源として、二酸化ケイ素、炭酸カリウム、クエン酸カリウム、硫酸マグネシウム等の混合物であるマイクロクラスター(シリカ吸蔵水素)を用いることが記載されている。
また、下記特許文献2には、水素含有食品と、ラクトバチルス・ブレビス・サブスピーシス菌とを混合したことを特徴とする機能性食品が開示されており、水素含有食品として、例えば株式会社健康水素協会の水素吸蔵サンゴ末(商標)を用いることが記載されている。
更に、下記特許文献3には、水素吸蔵珊瑚粉末を40乃至60重量%配合し、これにクエン酸(無水)を20乃至35重量%、さらに賦形剤を加えてなる基材を成形して錠剤にしたことを特徴とする健康飲料用の錠剤が開示されており、該錠剤を水に溶かした場合に適度の反応速度で適量の水素イオンを含有する健康飲料水を構成できることが記載されている。
特開2017−012104号公報 特開2010−022356号公報 特開2010−259355号公報
上記特許文献1〜3に示されるように、シリカ吸蔵水素や水素吸蔵珊瑚粉末等の水素発生素材と、乳酸菌等の他の機能性食品素材とを組合せた食品は知られているが、これらの水素発生素材は、製造工程や、製品の保管中に、周囲の水分と反応して、水素が流出してしまい、需要者が消費する際に、十分量の水素を発生できない場合があった。
したがって、本発明の目的は、需要者の下で十分量の水素を発生させることができる水素発生素材含有組成物及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一つは、水素発生素材と、水素発生素材以外の機能性食品素材とを含み、水分活性(Aw)が0.15以下であることを特徴とする水素発生素材含有組成物を提供するものである。
上記発明によれば、水分活性が0.15以下であるので、水素発生素材の吸湿を抑制して、保存期間中に水素発生量が低減することを抑制でき、利用時に水分を添加することで、機能性食品素材を水分中に分散させると共に、水素発生素材から十分量の水素の気泡を水分中に分散させることができる。
本発明の水素発生素材含有組成物は、水分不透過性の包装材に封入されていることが好ましい。これによれば、保管中における水素発生素材の吸湿を抑制して、水素発生量が低減することを抑制できる。
本発明の水素発生素材含有組成物は、包装材内の空気が窒素置換されていることが好ましい。包装材内の空気を窒素置換することにより、水素発生素材の吸湿をより効果的に抑制できる。
本発明の水素発生素材含有組成物は、水素発生素材以外の機能性食品素材を含む原料が造粒物として含有されていることが好ましい。これによれば、水素発生素材が粉体であっても、水素発生素材以外の機能性食品素材を含む造粒物と混合することにより、包装材等に充填しやすい原料形態にすることができる。また、造粒に際しては、水分の添加が必要となるが、水素発生素材は造粒物に含ませないことによって、水素が減少することを防ぐことができる。
本発明の水素発生素材含有組成物は、更に、乾燥剤が含有されていることが好ましい。乾燥剤を添加することにより、取り扱い性や包装材への充填性などを向上させることができると共に、乾燥剤の吸湿性によって水素発生素材が吸湿することを抑制して、水素発生量が低減することを抑制できる。
本発明の水素発生素材含有組成物は、水素発生素材が、水素を吸蔵させたシリカ、水素を吸蔵させたカルシウム、水素を吸蔵させたマグネシウムから選ばれた少なくとも1種からなることが好ましい。
また、本発明の他の一つは、水素発生素材以外の機能性食品素材を含む原料を乾燥させる乾燥工程と、前記乾燥させた原料と水素発生素材とを混合して水分活性(Aw)が0.15以下の混合物を得る混合工程とを含むことを特徴とする水素発生素材含有組成物の製造方法を提供するものである。
上記によれば、乾燥工程によって水素発生素材以外の機能性食品素材を含む原料を乾燥させた後、乾燥させた原料と水素発生素材とを混合して水分活性(Aw)が0.15以下の混合物を得るようにしたので、水素発生素材の水素含有量を低減させることなく、水分活性の小さい混合物を得ることができ、保管中における水素発生素材の吸湿を抑制して、水素発生量が低減することを抑制できる水素発生素材含有組成物を得ることができる。
本発明の水素発生素材含有組成物の製造方法は、更に、混合物を水分不透過性の包装材に封入する包装工程を含むことが好ましい。これによれば、保管中における水素発生素材の吸湿を抑制して、水素発生量が低減することを抑制できる。
本発明の水素発生素材含有組成物の製造方法は、包装工程の際、包装材中の空気を窒素置換することが好ましい。これによれば、包装材内の気体が窒素であることにより、水素発生素材の吸湿をより効果的に抑制できる。
本発明の水素発生素材含有組成物の製造方法は、水素発生素材以外の機能性食品素材を含む原料を造粒して造粒物とする造粒工程を更に含み、前記乾燥工程は、前記造粒物を乾燥させる工程からなることが好ましい。これによれば、水素発生素材が粉体であっても、水素発生素材以外の機能性食品素材を含む造粒物と混合することにより、包装材等に充填しやすい原料形態にすることができる。また、造粒に際しては、水分の添加が必要となるが、水素発生素材は造粒物に含ませないことによって、水素が減少することを防ぐことができる。
本発明の水素発生素材含有組成物の製造方法は、混合工程において、水素発生素材、及び前記乾燥工程で乾燥された原料の他に、更に乾燥剤を添加して混合することが好ましい。乾燥剤を添加することにより、取り扱い性や包装材への充填性などを向上させることができると共に、乾燥剤の吸湿性によって水素発生素材が吸湿することを抑制して、水素発生量が低減することを抑制できる。
本発明の水素発生素材含有組成物の製造方法は、前記水素発生素材が、水素を吸蔵させたシリカ、水素を吸蔵させたカルシウム、水素を吸蔵させたマグネシウムから選ばれた少なくとも1種からなることが好ましい。
本発明の水素発生素材含有組成物によれば、水分活性が0.15以下であるので、水素発生素材の吸湿を抑制して、保存期間中に水素発生量が低減することを抑制でき、利用時に水分を添加することで、機能性食品素材を水分中に分散させると共に、水素発生素材から十分量の水素の気泡を水分中に分散させることができる。
また、本発明の水素発生素材含有組成物の製造方法によれば、乾燥工程によって水素発生素材以外の機能性食品素材を含む原料を乾燥させた後、乾燥させた原料と水素発生素材とを混合して水分活性(Aw)が0.15以下の混合物を得るようにしたので、水素発生素材の水素含有量を低減させることなく、水分活性の小さい混合物を得ることができ、保管中における水素発生素材の吸湿を抑制して、水素発生量が低減することを抑制できる水素発生素材含有組成物を得ることができる。
水素吸蔵シリカの製造方法の一例を示した図である。 水素発生含有素材含有組成物の製造工程を示した図である。 水素発生含有素材含有組成物の、水分活性と膨らみの関係を示した図である。 水素発生含有素材含有組成物の製造工程の一例を示した図である。 水素発生含有素材含有組成物の、水分活性と膨らみの関係を示した図である。
本発明に用いる水素発生素材は、水分と接触することで水素を発生することができるものであれば特に限定されず、水素を吸蔵させたシリカ、水素を吸蔵させたカルシウム、水素を吸蔵させたマグネシウムなどの水素吸蔵化合物などが挙げられる。
水素を吸蔵したシリカとは、H-イオンがかご(ケージ)型シリカのマトリックス内部に封埋された状態のハイドライド系化合物のことをいう。この水素吸蔵シリカは、50Å程度の球単位で構成され、この球単位の凝集体で構成されていると考えられる。この水素を吸蔵したシリカは、例えば、Synthesis of a novel anionic hydride organosiloxane presenting biochemical properties (International Journal of Hydrogen Energy 28 (2003) 1243-1250に記載の方法で製造することができる。
上記文献に記載された水素吸蔵シリカの製造方法の一例を、図1を参照して簡単に説明する。
図1において、1は水素発生器、2は100mLの脱イオン蒸留水が貯留された水槽、8は反応容器である。水素発生器1で発生した水素は、配管6を通して水槽2に導入され、脱イオン蒸留水中に浸漬されたフィルターストーン12から発泡する。この水素は、配管7を通して反応容器8に導入されるようになっている。
反応容器8内の台9上には、10gの「Microclusterシリカ」(商品名、Flantech Group, Soquel, カリフォルニア)(シリカ0.2g含有)が、ボウル3に配置されている。「Microclusterシリカ」は、シリカ、クエン酸カリウム、炭酸カリウム、オレイン酸から形成され、シリカを2質量%含有する平均粒径5nm程度の微粒子からなっている。
反応容器8には、直径0.6cm、長さ5cmの2本のタングステン電極5が2mm離して設置されている。それぞれのタングステン電極5は、リード線10を介して、定電流高電圧電源4に接続されている。また、反応容器8には、排気、パージ及びシールリングを行うバルブ11が装着されている。
上記装置を用いて、水素発生器1で発生した水素を、配管6を通して水槽2に供給し、脱イオン蒸留水に浸漬されたフィルターストーン12から発泡させて、流出した水素と水蒸気とを配管7を通して反応容器8に導入する。水素によって、反応容器8内の空気を換気させ、更に172kPaまで昇圧させた状態で反応容器8を封止する。
この状態で2本のタングステン電極5の間に、500Vの電圧を印加し、350〜750Vの範囲の電圧で、2本のタングステン電極5の間で定電圧アークを発生させる。この状態を30秒間維持した後、電流を遮断する。更に、水素を反応容器8に追加導入し、キャプテンプラズマを生成する。この状態で30分間放置した後、反応容器8内からシリカを取出した。その結果、「Microclusterシリカ」の重量は、10.0gから11.70gに増加していた。
こうして得られた水素吸蔵シリカは、H-イオンがかご(ケージ)型シリカのマトリックス内部に封埋された状態のハイドライド系化合物であることが、上記文献の中で立証されている。
このような水素を吸蔵したシリカは、例えば「シリカハイドライドパウダー」(商品名、株式会社三旺コーポレーション製)などとして市販されており、本発明ではこれらの市販品を用いることもできる。なお、上記のように製造した水素を吸蔵したシリカは、粉体状である。
水素を吸蔵したカルシウムとしては、水素を吸蔵したサンゴカルシウムなどが使用でき、例えば「水素吸蔵サンゴ末」(商標、株式会社健康水素協会製)などの市販品を使用することができる。水素を吸蔵したマグネシウムとしては、例えば水素化マグネシウム(MgH2)などを使用することができる。
これら水素発生素材を水分に接触させると、気泡状の水素が発生し、発生した水素が水分に溶解して、高濃度の水素含有液が得られる。また、水素発生素材をそのまま摂取した場合には、体内にて水分と接触して高濃度の水素が発生する。
水素発生素材は、水素発生素材含有組成物全体に対して、好ましくは0.5〜80質量%含み、より好ましくは1〜50質量%含む。水素発生素材が上記範囲よりも少ないと、水素の効果を十分に得られず、また、水素発生素材から発生する気泡状の水素を視認しにくくなる傾向があり、上記範囲よりも多いと、水素発生素材に由来する苦みが強くなる傾向がある。
本発明に用いる水素発生素材以外の機能性食品素材は、生体機能を調節し、健康維持や健康回復効果の働きをもつ素材のことをいう。具体的には、ケール、大麦若葉などの野菜類、紅茶エキス末、抹茶末、ヨーグルト粉末、乳酸菌、大豆由来タンパク質、乳由来タンパク質、乳由来ペプチド、コンドロイチン、シトルリン、豆乳、脱脂粉乳、難消化性デキストリン、ドロマイト、ヒアルロン酸、ビタミンB1、ビタミンB6、ビタミンC、シスチン、セレン酵母、コエンザイムQ10、軟骨抽出物、クエン酸、サンゴ未焼成カルシウム、澱粉分解物(デキストリン)、ローヤルゼリー、プロポリス、椎茸エキス、マツバエキス、イチョウ葉エキス、クマザサエキス、クロレラ、スピルリナ、オクタコサノール、アロエ、エゾウコギ、高麗人参、ウコン、冬虫夏草、杜中エキス、ニンニク、酢、黒酢、香酢、ルチン、ギムネマ、大豆ペプチド、ハトムギエキス、ハーブ、酵母、植物発酵エキス、酵素、オットセイエキス、深海ザメエキス、スッポンエキス、プラセンタエキス、マムシ、マローエキス、カキエキス、ビフィズス菌、キチン、キトサン、核酸、オリゴ糖、センジョンズワート、バレリアン、エキナケア、大豆イソフラボン、月見草オイル、緑茶カテキン、ポリフェノール、ブルーベリー、リコピン、アガリクス、霊芝、グルコサミン、エラスチン、セラミド、ツバキ種子エキス、フルーツ抽出エキス、DHA、EPA、発芽玄米、シリマリン、システインペプチド、レシチン、ビタミンE、スクワレン、ザクロエキス、ビタミンB2、ビタミンB12、ナイアシン、ビタミンA、ビタミンK1、ビタミンK2、ビタミンD、ニコチン酸、ニコチンアミド、パントテン酸、ビオチン、カロチン、サラシア、ガルシニア、唐辛子カプサイシン、食物繊維、桑の葉、葉酸、カルシウム、マグネシウム、リチウム、亜鉛、クロム、マンガン、リン、ナトリウム、カリウム、塩化ナトリウム、鉄、銅、ゲルマニウム、ケイ素、セレン、マカ、ハチミツ、花粉、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、メチオニン、トリプトファン、チロシン、ヒドロキシプロリン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リジン、アルギニン、ヒスチジン、アシュワガンダ、β1,3−グルカン、ビルベリー、ボスウェリア(カンラン)、ウシ気管軟骨、ブロメライン、キャッツクロー、セチル・ミリストリエイト、ピコリン酸クロム、チワヤ、共役リノール酸、カワラタケ抽出物(クレスチン)、クレアチン、β−クリプトキサンチン、シナリン、甘草、エルダーベリー(セイヨウニワトコ)、エミューオイル、亜麻仁油、フォルスコリン(コレウス)、グリセロール、グーグリピッド、5−ヒドロキシトリプトファン、麻オイル、ヒドロキシクエン酸、ヒドロキシアパタイト、ラクトフェリン、L−カルニチン、リポ酸、ルテイン、マイタケ抽出物、リンゴ酸、中鎖脂肪酸、調整シトラスペクチン(MCP)、モノラウリン、メチルスルフォニルメタン、ニーム、オリーブの葉抽出物、オルガノオイル、ピペリン、ホスファチジルセリン、プレグネノロン、プロアントシアニジン、ピジウム、ケルセチン、レスベラトロール、ローズマリー、ノコギリヤシ、ソーマ、トリメチルグリシン、硫酸バナジル、乳清、ヨヒンビン、ゼアキサンチン、クリシン、カフェイン、大麦、プラズマローゲン、フェルラ酸、パプリカキサントフィル、イソフムロン、コラーゲンペプチド、ユーグレナ、GABA、PI(ホスファチジルイノシトール)、イノシトール、PQQ(ピロロキノリンキノン二ナトリウム塩)、ガーデンアンゼリカエキス、ヤマブシタケ抽出エキス、アスタキサンチン、セサミン、カキ肉エキス、及び小麦アルブミンなどが挙げられ、これらの中から1種または2種以上を使用することができる。
水素発生素材以外の機能性食品素材は、水素発生素材含有組成物全体に対して、好ましくは1〜90質量%含み、より好ましくは5〜60質量%含む。機能性食品素材が上記範囲よりも少ないと、機能性食品素材の効果を十分に得られない傾向があり、上記範囲よりも多いと、水素発生素材含有量が減ってしまうため、十分な量の水素を発生させることができなくなる。
水素発生素材以外の機能性食品素材の形状は、後に説明する乾燥工程において所望の水分活性が得られ、かつ、混合工程において水素発生素材との混合物を得ることができる限りは特に限定されず、粉体状、ペースト状、粒状、及び繊維状などを用いることができる。
本発明における水素発生素材含有組成物の製造方法は、水素発生素材以外の機能性食品素材を含む原料を乾燥させる乾燥工程と、前記乾燥させた原料と水素発生素材とを混合して水分活性(Aw)が、好ましくは0.15以下、より好ましくは0.1以下、さらに好ましくは0.05以下の混合物を得る混合工程とを含んでいる。このことにより、水素発生素材の吸湿を抑制して、保存期間中に水素発生量が低減することを抑制でき、利用時に水分を添加することで、機能性食品素材を水分中に分散させると共に、水素発生素材から十分量の水素の気泡を水分中に分散させることができる。
なお、水分活性は公知の方法で測定することができ、例えば、水分活性測定装置(製品名:ロトロニック水分活性測定システム AW−パームNEO Rotronic社製)などを用いて測定することができる。
乾燥工程は、水素発生素材以外の機能性食品素材を含む原料を乾燥させる工程であり、後の混合工程を経て得られる混合物の水分活性(Aw)が好ましくは0.15以下、より好ましくは0.1以下、さらに好ましくは0.05以下となるように、この乾燥工程である程度原料を乾燥させる。つまり、原料の水分活性が、好ましくは0.12以下、より好ましくは0.09以下、さらに好ましくは0.04以下となるように乾燥させる。このことにより、水素発生素材の水素含有量を低減させることなく、水分活性の小さい混合物を得ることができ、保管中における水素発生素材の吸湿を抑制して、水素発生量が低減することを抑制できる水素発生素材含有組成物を得ることができる。
乾燥は、任意の手段によって行うことができ、例えば、自然乾燥、熱風乾燥、凍結乾燥、減圧乾燥、流動層乾燥、噴霧乾燥などのいずれを使用してもよく、1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。造粒物を乾燥させる場合には、造粒物の崩壊を抑制する観点から、強いせん断力をできるだけ与えない乾燥の手段が好ましい。
乾燥温度は、乾燥速度を考慮して適宜決定することができるが、60〜99℃が好ましく、75〜97℃がより好ましく、85〜95℃が更に好ましい。乾燥温度が上記範囲よりも低いと、水分活性が低下せず、乾燥不十分となり、乾燥温度が上記範囲よりも高いと、反応性が高くなり、変質や変色が進む傾向がある。また、乾燥時間は、原料やその量、乾燥手段や乾燥温度により異なるが、5分〜24時間が好ましく、10分〜18時間がより好ましく、15分〜〜3時間が更に好ましい。乾燥時間が上記範囲よりも短いと、水分活性が低下せず、乾燥不十分となり、乾燥時間が上記範囲よりも長いと、反応性が高くなり、変質や変色が進むとなる傾向がある。
混合工程は、乾燥させた原料と水素発生素材とを混合して水分活性(Aw)が好ましくは0.15以下、より好ましくは0.1以下、さらに好ましくは0.05以下の混合物を得る混合工程である。
混合は、任意の手段によって行うことができ、例えば、V型、W型、ダブルコーン型、コンテナタック型混合機などの容器回転式混合機、又は高速撹拌型、万能撹拌型、リボン型、パグ型、ナウター型混合機などの撹拌式混合機、高速流動式混合機、ドラム式混合機、流動層式混合機、シェーカー等の容器振とう式混合機などのいずれを使用してもよく、1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
本発明における水素発生素材含有組成物の製造方法は、水素発生素材以外の機能性食品素材を含む原料を造粒して造粒物とする造粒工程を更に含み、乾燥工程は、造粒物を乾燥させる工程からなることが好ましい。これによれば、水素発生素材が粉体であっても、水素発生素材以外の機能性食品素材を含む造粒物と混合することにより、包装材等に充填しやすい原料形態にすることができる。また、造粒に際しては、水分の添加が必要となるが、水素発生素材は造粒物に含ませないことによって、水素が減少することを防ぐことができる。
造粒は、任意の手段によって行うことができ、例えば、流動層造粒、溶融造粒、攪拌造粒、解砕(粉砕)造粒、押出造粒、転動造粒、噴霧造粒、乾式造粒などのいずれを使用してもよく、1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
造粒のための結合剤は、特に限定されないが、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、プルラン、グアガム、グアガム分解物、キシロオリゴ糖、水を用いることができる。
造粒物の粒度は、特に限定されないが、必要に応じて篩い分け等の手段により粒度を特定の範囲に調整してから用いる。例えば、50〜1500μmが好ましく、75〜1000μmがより好ましく、150〜500μmがさらに好ましい。粒度が上記範囲よりも小さいと、溶解性や流動性が悪くなりとなり、大きいと、造粒時間が長くなり作業効率が悪くなる傾向がある。
本発明における水素発生素材含有組成物の製造方法は、更に、混合物を水分不透過性の包装材に封入する包装工程を含むことが好ましい。水分不透過性の包装材を用いることで、保管中における水素発生素材の吸湿を抑制して、水素発生量が低減することを抑制することができる。
水素発生素材含有組成物を飲料として摂取するときは、水素発生素材含有組成物を不透過性の包装体から取出し、水分と混合する。このため、1回に服用する量が1包となるように包装材に封入することがより好ましい。
水分不透過性の包装材としては、例えばアルミラミネートフィルム、プラスチック製フィルムが挙げられる。
包装材内の空気は窒素に置換することが好ましい。包装材内の空気が窒素に置換されることにより、水素発生素材の吸湿をより効果的に抑制できる。さらに、水素発生素材以外の機能性食品素材などに起因する、水素発生素材含有組成物の変質や変色をより効果的に抑制できる。
さらに、包装工程では、水素発生素材の吸湿を抑制するために、包装材内に吸湿性を有する乾燥剤を包装材内に封入することが好ましい。乾燥剤としては、包装材内の水分を吸着するものであれば特に制限はなく、例えば、微粒二酸化ケイ素(商品名「サイロページ」)、シリカゲル、合成ゼオライト、シリカアルミナゲル、塩化カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、モンモリロナイト、アロフェンなどが挙げられる。
本発明の水素発生素材含有組成物は、水素発生素材と水素発生素材以外の機能性食品素材の他に、更に他の原料を含んでいてもよい。他の原料としては、例えば、賦形剤、酸化防止剤、油脂、香料、着色料、各種エステル類、有機酸類、有機酸塩類、無機酸類、無機酸塩類、無機塩類、色素類、結合剤、滑沢剤、希釈剤、増量剤、増粘剤、乳化剤、保存料、調味料、甘味料、酸味料、果汁エキス類、野菜エキス類、花蜜エキス類、pH調整剤、品質安定剤などを挙げることができる。具体的な例として、賦形剤には、デンプン、乳糖など、油脂には、粉末油脂など、色素類は、カカオ色素、及びクチナシ赤色素など、香料には、マンゴー香料、ベリー香料、いちご香料、レモン香料などの果実香料、ココア香料、抹茶香料、紅茶香料、バニラ香料、及び紅麹粉末など、甘味料には、粉末還元麦芽糖水飴、ぶどう糖、スクラロース、アステルパーム・L−フェニルアラニン化合物、アセスルファムカリウム、エリスリトール、パラチノース、プルラン、及びネオテームなど、増粘剤としては、グアガム、カラギナン、及びサイリウムシードガムなどが挙げられる。
これら他の原料の配合比率は、期待する効果などを考慮して適宜決定すればよく、水素発生素材含有組成物内容物の総和に対して、好ましく0.1〜80質量%、より好ましくは10〜60質量%で用いる。
こうして得られる水素発生素材含有組成物は、水素発生素材と、水素発生素材以外の機能性食品素材とを含み、水分活性(Aw)が好ましくは0.15以下、より好ましくは0.1以下、さらに好ましくは0.05以下であり、水分と混合することにより、水素を発生させることができる。
使用時に水素を発生させるための水分は、混合したときに水素を発生させることができる限り特に限定されないが、例えば、水、牛乳、豆乳、果汁飲料、コーヒー飲料、茶飲料、乳清飲料、清涼飲料、スポーツ飲料、野菜飲料、ヨーグルト飲料、ダイエット飲料などを用いることができる。混合する水分の量は、含まれる他の原料や種類によって、また、服用者の好みなどに合わせて適宜決定することができる。
なお、本発明の水素発生素材含有組成物は、包装材から取出し、粉末状態でそのまま摂取して、体内にて水分と反応させて水素を発生させることもできる。
本発明の水素発生素材含有組成物の1日及び/又は1回に服用する量は、特に限定されず、服用者の性別、年齢、体格などによって適宜決定することができる。一般的な含有量を例示すれば、水素発生素材の含有量として、1日に服用する量の組成物中に含まれる水素発生素材の含有量は、5〜50mgが好ましく、10〜30mgがより好ましい。1日に服用する量の組成物中に含まれる水素発生素材の含有量が5mgよりも少ないと、水素による効果が十分に得られない傾向がある。水素発生素材の含有量が50mgよりも多いと、製造コストが経済的でない傾向がある。
本発明の水素発生素材含有組成物は、典型的に、例えば医薬品、医薬部外品、機能性食品、栄養補助食品、機能性表示食品、サプリメント、健康食品、動物用医薬品、動物用医薬部外品、動物用機能性食品、動物用栄養補助食品、動物用サプリメント、動物用健康食品など各種の製品形態で使用されることが可能である。あるいはそれら製品と組み合わせて使用されることが可能である。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これらの実施例は本発明を何ら限定するものではない。
<実験例1>
(1)試料の調製
下記の製造工程は、図2に示した。
・比較例1
水素発生素材以外の機能性食品素材として、デキストリン169.82gとグアガム0.18gを混合して均質化し、0.3%グアガム溶液を結合剤として添加し、フローコーター(製品名、FLO−MINI、フロイント産業株式会社)に投入して造粒した。この造粒物と、水素発生素材としてシリカハイドライドパウダー(商品名、株式会社三旺コーポレーション製)(以下「SHP」とする)30gを混合して均質化し、2gずつアルミラミネートフィルム(製品名:ポロソPET12/PE15/AL7/PE15/EVA30)のスティック状包装材に充填した。
・比較例2
水素発生素材以外の機能性食品素材として、デキストリン170gと、結合剤として水を、フローコーターに投入して造粒した。この造粒物を室温に戻した後、SHP30gを混合して均質化し、2gずつアルミラミネートフィルムのスティック状包装材に充填した。
・実施例1
水素発生素材以外の機能性食品素材として、デキストリン170gと、結合剤として水を、フローコーターに投入して造粒した。この造粒物を箱型の乾燥装置の中に、平面になるようにうすく敷いて60〜65℃で15時間乾燥させた。乾燥された造粒物を室温に戻した後、SHP30gと混合し、均質化し、2gずつアルミラミネートフィルムのスティック状包装材に充填した。
・実施例2
水素発生素材以外の機能性食品素材として、デキストリン166gと、結合剤として水を、フローコーターに投入して造粒した。この造粒物を実施例1と同様に乾燥させた。乾燥された造粒物を室温に戻した後、SHP30g及びサイロページ4gと混合し、均質化し、2gずつアルミラミネートフィルムのスティック状包装材に充填した。
上記のように製造されたスティック状包装材に充填された組成物を、包装後2日以内(以下、「初期」という。)のもの、又は1カ月間の加速劣化試験を行ったものを下記試験に用いた。なお、加速劣化試験は、恒温恒湿機にて、40℃、70%の条件で行った。
(2)各測定方法
・水分含量、水分活性
スティック状包装材に充填された組成物を、包装材から取り出し、水分含量と水分活性とを測定した。水分含量は、乾燥減量法(電子水分計)により測定した。水分活性は、水分活性測定装置(製品名:ロトロニック水分活性測定システム AW−パームNEO、Rotronic社製)により測定した。
・水素発生量
試料約0.417gを採取し、125ml容量のバイアルに加えた。そこに精製水25mlを加え、すばやく蓋をし、30分超音波抽出した。室温で48時間静置後、バイアル中のヘッドスペースガス0.5mlをガスクロマトグラフに注入し、水素を測定した。
・包装材の膨らみ
250mLのガラス製メスシリンダーに水を200mL入れ、これに組成物が充填された包装材を沈め、増えた分の水の体積を包装材の膨らみとして測定した。
(3)結果
・水分含量
水分含量を表1に示した。水素発生素材添加前の水分含量は、デキストリンを乾燥させないでSHPと混合した比較例1,2では、それぞれ6.04%、4.46%であり、デキストリンを乾燥させてからSHPと混合した実施例1,2では、それぞれ1.99%、2.08%であった。初期の水分含量は、比較例1,2では、それぞれ5.71%、4.68%であり、実施例1,2ではそれぞれ1.88%、2.34%であった。
このことから、水素発生素材以外の素材を含む原料を乾燥させた後、水素発生素材と混合することで、水分含量の低い水素発生素材含有組成物を製造できることがわかった。
Figure 2018201465
・水分活性
水分活性を表2に示した。水素発生素材添加前の水分活性は、デキストリンを乾燥させないでSHPと混合した比較例1,2では、それぞれ0.278、0.138であり、デキストリンを乾燥させてからSHPと混合した実施例1,2では、それぞれ0.025、0.027であった。初期の水分活性は、比較例1,2では、それぞれ0.294、0.186であり、実施例1,2では、それぞれ0.031、0.035であった(図3;棒グラフ)。
このことから、水素発生素材以外の素材を含む原料を乾燥させた後、水素発生素材と混合することで、水分活性の低い水素発生素材含有組成物を製造できることがわかった。
Figure 2018201465
・水素発生量
水素発生量を表3に示した。デキストリンを乾燥させないでSHPと混合した比較例2では、初期は、22mL/gの水素が発生したが、加速1カ月は19mL/gであり、その差は3mL/gあった。デキストリンを乾燥させてからSHPと混合した実施例2では、初期は、21mL/gの水素が発生したが、加速1カ月は20mL/gであり、その差は1mL/gであった。
このことから、水素発生素材以外の素材を含む原料を乾燥させた後、水素発生素材と混合することで、長期保管後でも多量の水素が発生する水素発生素材含有組成物を製造できることがわかった。
Figure 2018201465
・包装材の膨らみ(加速劣化試験)
加速劣化試験を行ったものの包装材の膨らみを表4に示した。デキストリンを乾燥させないでSHPと混合した比較例1では、初期は14.00mL、加速1カ月は17.00mLであり、3.00mL包装材が膨らんだ。同じく、比較例2では、初期は10.00mL、加速1カ月は13.33mLであり、3.33mL包装材が膨らんだ。デキストリンを乾燥させてからSHPと混合した実施例1では、初期は10.67mL、加速1カ月は12.00mLであり、1.33mL包装材が膨らんだ。同じく、実施例2では、初期は12.00mL、加速1カ月は12.00mLであり、包装材の膨みは見られなかった(図3;折れ線グラフ)。
このことから、水素発生素材以外の素材を含む原料を乾燥させた後、水素発生素材と混合することで、長期保管中における包装材の膨らみが抑えられることがわかった。
Figure 2018201465
<実験例2>
(1)試料の調製
下記の製造工程は、図4に示した。
・比較例3,4
水素発生素材以外の機能性食品素材として、国産大麦若葉パウダー(株式会社セイシン企業製)135.45g、難消化性デキストリン(松谷化学工業株式会社製)100.0g、粉末還元麦芽糖水飴(三菱商事フードテック株式会社製)55.25及びSHP3gと混合し、均一化し、水素発生素材以外の素材とともに0.3%グアガム溶液を結合剤として、フローコーターに投入して造粒した。この造粒物を乾燥機(型番:FLO−5A、フロイント産業株式会社製)を用いて80℃で5〜6分乾燥させた。乾燥された造粒物を室温に戻した後、3gずつアルミラミネートフィルムのスティック状包装材に空気又は窒素と共に充填した。なお、乾燥後の造粒物の粒度分布は、表5に示した。
・比較例5,6
上記比較例3,4と同様の、水素発生素材以外の機能性食品素材を混合して均質化し、0.3%グアガム溶液を結合剤として添加し、フローコーターに投入して造粒した。この造粒物を乾燥機を用いて80℃で5〜6分乾燥させた。乾燥された造粒物を室温に戻した後、SHP3gと混合し、均質化し、3gずつアルミラミネートフィルムのスティック状包装材に空気又は窒素と共に充填した。なお、乾燥後の造粒物の粒度分布は、表5に示した。
・実施例3,4
上記比較例3,4と同様の、水素発生素材以外の機能性食品素材を混合して均質化し、0.3%グアガム溶液を結合剤として添加し、フローコーターに投入して造粒した。この造粒物を乾燥機を用いて95℃で22〜26分乾燥させた。乾燥された造粒物を室温に戻した後、SHP3g及び微粒二酸化ケイ素5.8gと混合し、均質化し、3gずつアルミラミネートフィルムのスティック状包装材に空気又は窒素と共に充填した。なお、乾燥後の造粒物の粒度分布は、表5に示した。
・実施例5,6
上記比較例3,4と同様の、水素発生素材以外の機能性食品素材を混合して均質化し、0.3%グアガム溶液を結合剤として添加し、フローコーターに投入して造粒した。この造粒物を乾燥機を用い95℃で22〜26分乾燥させた。乾燥された造粒物を室温に戻した後、SHP3gと混合し、均質化し、3gずつアルミラミネートフィルムのスティック状包装材に空気又は窒素と共に充填した。なお、乾燥後の造粒物の粒度分布は、表5に示した。
Figure 2018201465
(2)各測定方法
上記実験例1と同様の方法で測定した。
(3)結果
・水分含量、水分活性
水分含量と水分活性を表6に示した。水素発生素材添加前の水分活性は、水素発生素材以外の機能性食品素材の乾燥が不十分な状態でSHPと混合した比較例3−6ではそれぞれ0.367、0.367、0.314、0.314であった。水素発生素材以外の機能性食品素材の乾燥が十分な状態でSHPと混合した実施例3−6ではそれぞれ0.023、0.023、0.025、0.025であった。包装後の水分含量は、比較例3−6では、それぞれ6.39%、6.39%、5.93%、5.99%であり、実施例3−6ではそれぞれ1.53%、1.78%、1.48%、1.50%であった。さらに包装後の水分活性は、比較例3−6では、それぞれ0.386、0.386、0.328、0.333であり、実施例3−6では、それぞれ0.038、0.039、0.037、0.031であった(図5;棒グラフ)。
このことから、比較例3−6のように、水素発生素材以外の機能性食品素材を含む原料の乾燥が十分でないと、水分活性や水分含量の低い水素発生素材含有組成物が得られないことが分かった。
また、包装後の水分含量は、窒素置換した実施例3,5では、それぞれ1.53%、1.48%であり、置換していない実施例4,6では、それぞれ1.78%、1.50%であった。また水分活性は、窒素置換した実施例3では0.038であり、置換していない実施例4では0.039であった。
このことから、包装材中の空気を窒素に置換したものと、置換していないもので、水分活性や水分含量に差はなかった。
Figure 2018201465
・包装材の膨らみ
加速劣化試験を行ったものの包装材の膨らみを表7に示した。水素発生素材以外の機能性食品素材の乾燥が不十分な状態でSHPと混合した比較例3−6では、それぞれ2.66mL、1.33mL、2.0mL、2.0mL包装材が膨らんだ。水素発生素材以外の機能性食品素材の乾燥が十分な状態でSHPと混合した実施例3−6では、いずれも包装材は膨らまなかった(図5、折れ線グラフ)。
このことから、水素発生素材以外の機能性食品素材を含む原料の乾燥が十分でないと、長期保管中において包装材が膨らんでしまうことがわかった。なお、包装材の膨らみが1.5mLを超えると、需要者の製品へのクレームにつながる傾向がある。
包装材中の空気を窒素に置換したものと、置換していないもので、包装材の膨らみに差はなかった。
Figure 2018201465
<配合例>
水素発生素材含有組成物の配合例を表8〜11に示した。表8は、水素発生素材が水素を吸蔵したカルシウム(水素吸蔵サンゴ末)であり、機能性食品素材がコラーゲンである例である。表9〜11は、水素発生素材が水素を吸蔵したシリカであり、さらに、表9は、機能性食品素材が大豆由来タンパク質などであり、表10は、機能性食品素材が乳由来タンパク質などであり、表11は、機能性食品素材がコラーゲンなどである例である。
Figure 2018201465
Figure 2018201465
Figure 2018201465
Figure 2018201465
1 水素発生器
2 水槽
3 ボウル
4 定電流高電圧電源
5 タングステン電極
6 配管
7 配管
8 反応容器
9 台
10 リード線
11 バルブ
12 フィルターストーン

Claims (12)

  1. 水素発生素材と、水素発生素材以外の機能性食品素材とを含み、水分活性(Aw)が0.15以下であることを特徴とする水素発生素材含有組成物。
  2. 水分不透過性の包装材に封入されている、請求項1に記載の水素発生素材含有組成物。
  3. 前記包装材内の空気が窒素置換されている、請求項2記載の水素発生素材含有組成物。
  4. 前記水素発生素材以外の機能性食品素材を含む原料が造粒物として含有されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の水素発生素材含有組成物。
  5. 更に、乾燥剤が含有されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の水素発生素材含有組成物。
  6. 前記水素発生素材が、水素を吸蔵させたシリカ、水素を吸蔵させたカルシウム、水素を吸蔵させたマグネシウムから選ばれた少なくとも1種からなる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の水素発生素材含有組成物。
  7. 水素発生素材以外の機能性食品素材を含む原料を乾燥させる乾燥工程と、前記乾燥させた原料と水素発生素材とを混合して水分活性(Aw)が0.15以下の混合物を得る混合工程とを含むことを特徴とする水素発生素材含有組成物の製造方法。
  8. 更に、前記混合物を水分不透過性の包装材に封入する包装工程を含む、請求項7記載の水素発生素材含有組成物の製造方法。
  9. 前記包装工程の際、包装材中の空気を窒素置換する、請求項8記載の水素発生素材含有組成物の製造方法。
  10. 水素発生素材以外の機能性食品素材を含む原料を造粒して造粒物とする造粒工程を更に含み、前記乾燥工程は、前記造粒物を乾燥させる工程からなる、請求項7〜9のいずれか1項に記載の水素発生素材含有組成物の製造方法。
  11. 前記混合工程において、水素発生素材、及び前記乾燥工程で乾燥された原料の他に、更に乾燥剤を添加して混合する、請求項7〜10のいずれか1項に記載の水素発生素材含有組成物の製造方法。
  12. 前記水素発生素材が、水素を吸蔵させたシリカ、水素を吸蔵させたカルシウム、水素を吸蔵させたマグネシウムから選ばれた少なくとも1種からなる、請求項7〜11のいずれか1項に記載の水素発生素材含有組成物の製造方法。
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