JP2014233249A - 水素発生食品 - Google Patents
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Abstract
【課題】 安定的且つ持続的な水素供給を達成する水素発生食品の提供。
【解決手段】 水と反応し水素を発生させる第一水素発生物質と、発酵により水素を発生させる第二水素発生物質とを含有し、経口摂取後、人体の消化器官内の水分で上記第一水素発生物質による水素発生を促すと共に大腸内発酵で上記第二水素発生物質による水素発生を促し、安定的且つ持続的な水素供給を行う水素発生食品を提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】 水と反応し水素を発生させる第一水素発生物質と、発酵により水素を発生させる第二水素発生物質とを含有し、経口摂取後、人体の消化器官内の水分で上記第一水素発生物質による水素発生を促すと共に大腸内発酵で上記第二水素発生物質による水素発生を促し、安定的且つ持続的な水素供給を行う水素発生食品を提供する。
【選択図】 図1
Description
本発明は経口摂取後に人体内で水素を発生させる水素発生食品に関するものである。
下記特許文献1に示すように、水素は人体に有害な活性酸素やフリーラジカルを消去することができ、これらの存在に起因する悪影響を抑制できる効果、例えば老化の進行抑制、老年病又は生活習慣病の予防、健康増進、酸化ストレス抑制等の効果があることが知られている。
近年、上記水素の効果が注目され、この水素を人体内に摂取するための食品として、水素水と称される水素分子を含んだ水の他、下記特許文献2乃至4に示すように、人体内の水分と反応することにより水素を発生させる焼成サンゴカルシウムや焼成炭酸カルシウムを使用した食品が既知である。
上記水素水によれば水素分子を直接摂取でき、上記焼成サンゴカルシウムや焼成炭酸カルシウムを使用した水素発生食品によれば人体内で水素を発生させ該水素を供給することができ、水素による上記活性酸素消去等の効果を得られる。
上記直接摂取した水素又は体内発生した水素は血管やリンパ管等を通じて人体全体に供給され上記効果を発揮するが、一部は一定の割合(摂取又は発生した総水素量の平均14%)で呼気により排出される。よって、呼気に含まれる水素量と体内に供給された水素量とは相関関係があり、図1に示す如く呼気水素量の増減を把握すれば、供給水素量の増減を把握できる。
そこで、図1に基づき説明すると、上記水素水にあっては、図1の一点鎖線1に示すように、経口摂取直後に呼気水素量のピークを迎え、30分程度で呼気水素量は僅かとなることが知られている(Akito Shimouchi,Kazutoshi Nose,Makoto Yamaguchi,Hiroshi Ishiguro and Takaharu Kondo :Breath Hydrogen Produced by ingestion of Commercial Hydrogen water and Milk :Biomaker Insights 2009 :4,27-32)。よって、人体内への供給水素量も同様に短時間でピークを迎えて急激に減少してしまうことが分かる。また、飲める量に限界がある上、水素の水への溶解度はとても低いため、生体内に高濃度の水素を長時間にわたって供給し続けることは困難である。
また、上記焼成サンゴカルシウム又は焼成炭酸カルシウムを使用した水素発生食品にあっては、図1の点線2に示すように、上記焼成サンゴカルシウム3gを摂取した場合、上記水素水に比べて長時間にわたり安定した呼気水素量が確認できるが、6時間程度で呼気水素量が僅かとなる(焼成サンゴカルシウムメーカーである株式会社サンテック:東京都港区麻布台2−3−3Daiwa麻布台ビル3F:の測定データ)。この呼気水素量の変化は上記焼成サンゴカルシウム等が胃を経て小腸に至った直後に(小腸の入口付近で)大部分が消化されてしまい、以降は発生水素量が減少し供給水素量が減少してしまうことに起因すると考えられる。なお、上記焼成サンゴカルシウム等が小腸の出口付近又は大腸まで到達したとしても、当該部位においては水分に乏しく、やはり発生水素量が減少し供給水素量が減少してしまう。
上記特許文献2乃至4においては、サンゴカルシウムや炭酸カルシウムを焼成した後に該焼成サンゴカルシウム又は焼成炭酸カルシウムに水素を保持させ安定を図り、できるだけ多くの水素を人体に供給せんとしているが、上記のように、経口摂取後に小腸入口付近に到達するまでの間しか水素を適切に供給できない問題点を解決するには至っていない。
本発明者らは安定的且つ持続的に水素を供給できる水素発生食品を開発するにあたり、上記特許文献2乃至4の如く水と反応して水素を発生させる水素発生物質を改良するという手段を採らずに、当該水と反応して水素を発生させる水素発生物質と、これとは異なるメカニズムである大腸内発酵により水素を発生させる水素発生物質とを組み合わせることにより、別々の消化器官内で水素を発生させて安定的且つ持続的な水素供給に資する水素発生食品を開発したものである。
即ち、従来水素発生物質として捉えられていなかった食物繊維等が、大腸内で有用菌により発酵した際に水素を生成すること、例えば食物繊維たるフラクトオリゴ糖5gを摂取した場合には、図1の二点鎖線3に示すように、呼気水素が2時間半程度で排出されはじめ5時間経過した頃にピークに達し、8時間経過までほぼ一定量が排出されること(中村禎子,奥恒行:ヒトにおける呼気水素ガス試験による発酵分解評価の有効性とそれに基づく各種食物繊維素材のエネルギー評価の試み:日本食物繊維学会誌 Vol.9 No.1 2005 p34〜46)に着目すると共に、従来水素発生物質として知られていた上記サンゴカルシウム等が水と反応し水素を発生させ該水素を供給できる箇所を特定し、それぞれの水素発生物質の相乗効果により安定的且つ持続的な水素供給を達成する食品を開発したものである。
要述すると、本発明に係る水素発生食品は、水と反応し水素を発生させる第一水素発生物質と、発酵により水素を発生させる第二水素発生物質とを含有し、経口摂取後、人体の消化器官内の水分で上記第一水素発生物質による水素発生を促すと共に大腸内発酵で上記第二水素発生物質による水素発生を促し、安定的且つ持続的な水素供給を行うことができる。
好ましくは、上記第一水素発生物質として、焼成炭酸カルシウム又は焼成サンゴカルシウム又は食品添加物としてのマグネシウム化合物又は食品添加物としてのシリカ化合物又はこれらの混合物を用いる。
また、好ましくは、上記第二水素発生物質として、人体内消化酵素で消化されない食物成分から成る物質を用い、該人体内消化酵素で消化されない食物成分として、不溶性の食物繊維又は水溶性の食物繊維又はこれらの混合物を用いる。
ここで、食物繊維とは「人間の消化酵素では消化されない、食物中の難消化成分の総称」(広辞苑 第6版)をいい、「植物の細胞壁を構成するセルロース・ヘミセルロースなどをはじめ、水溶性のペクチン・ガム質、人工甘味料の糖アルコールなどが含まれる。」ものである(広辞苑 第6版)。
本発明に係る水素発生食品は、好ましくは、乳酸菌又は発酵食品を添加し、該添加物により上記第二水素発生物質の大腸内発酵を促進し、大腸内での適切な水素発生及び水素供給を図る。
また、本発明に係る水素発生食品は上記第一水素発生物質を上記第二水素発生物質で被覆し、該第一水素発生物質による水素発生箇所を調節することができる。
水と反応して水素を発生させる第一水素発生物質と大腸内発酵により水素を発生させる第二水素発生物質とを含有することにより、消化器官内で連続して水素を発生させ供給することが可能になる。これにより、安定的かつ持続的に生体内還元性を維持でき、もって生体内における不必要な酸化反応を防御し、酸化障害を発端とする生活習慣病の発症や進展を抑えることが可能となる。
本発明に係る水素発生食品の最良の形態を図1に基づき説明する。
本発明に係る水素発生食品は、水と反応し水素を発生させる第一水素発生物質と、発酵により水素を発生させる第二水素発生物質とを含有し、経口摂取後、人体の消化器官内の水分で上記第一水素発生物質による水素発生を促すと共に大腸内発酵で上記第二水素発生物質による水素発生を促し、安定的且つ持続的な水素供給を行うことができる。
既述したように、発明者らは、水と反応し水素を発生させる上記第一水素発生物質(焼成サンゴカルシウム3g)摂取後の呼気水素量の変化(図1の点線2)から人体内での発生水素量(供給量)と水素発生箇所(水素供給箇所)を把握し、該第一水素発生物質とは異なる箇所で水素を発生させる(水素を供給する)上記第二水素発生物質(フラクトオリゴ糖5g)を特定し(図1の二点鎖線3)、これらを組み合わせて、人体内で連続的に水素を発生させ、該発生した水素を供給することができる本発明に係る水素発生食品を開発したものである。
なお、図1において記載する消化器官名は、経口摂取された食品が各消化器官に到達する一般的な経過時間に基づき記載したものであり、実際には個人差又は同一個人であっても環境や体調により変化する。
なお、図1において記載する消化器官名は、経口摂取された食品が各消化器官に到達する一般的な経過時間に基づき記載したものであり、実際には個人差又は同一個人であっても環境や体調により変化する。
本発明にあっては、上記第一水素発生物質として、好ましくは水素発生物質として既に知られている焼成炭酸カルシウム又は焼成サンゴカルシウム又は食品添加物としてのマグネシウム化合物又は食品添加物としてのシリカ化合物又はこれらの混合物を用いる。
また、上記第二水素発生物質として、好ましくは、人体内の消化酵素で消化されない食物成分、具体的には不溶性の食物繊維又は水溶性の食物繊維又はこれらの混合物を用いる。不溶性の食物繊維としては、穀類、野菜、豆類の他、エビやカニの表皮に含まれる不溶性の難消化性成分を用い、水溶性の食物繊維としては、昆布、わかめ、こんにゃく、果物、里芋等に含まれる水溶性の難消化成分を用いる。
上記不溶性の食物繊維は胃や小腸で水分を吸収して大きく膨らみ、小腸を刺激して蠕動運動を活発にし、大腸内へ短時間で到達する。また、上記水溶性の食物繊維は粘性を有し、胃や小腸内をゆっくりと移動する。さらに、該水溶性の食物繊維の内、オリゴ糖は上記大腸内発酵に有益なビフィズス菌を増殖させ該発酵を促進させる。本発明はこれら食物繊維を上記第二水素発生物質として適宜選択して配合した水素発生食品を提供する。
本発明に係る水素発生食品を摂取すれば、図1の実線4に示すように、安定的且つ持続的に水素供給することができる。図1の実線4は後記実施例1に係る水素発生食品(焼成サンゴカルシウム3gに対しフラクトオリゴ糖5gを含有)を経口摂取した後の呼気水素量の経時変化を概示したものである。
好ましくは、乳酸菌又は発酵食品を添加し、該添加物により上記第二水素発生物質の大腸内発酵を促進し、大腸内での適切な水素発生及び水素供給を図る。
上記発酵食品としては、例えば納豆、味噌、ヨーグルト、キムチ等からの抽出物又は濃縮物、即ちこれら発酵食品を乾燥又は濃縮してペースト状にしたものを用いる。これら発酵食品は酵素(食物酵素)を富含有し、該酵素により大腸内発酵を促進させる。
<単層粒状体から成る水素発生食品>
本実施例に係る水素発生食品は、第一水素発生物質の粉末と第二水素発生物質の粉末とを結合剤(賦形材)を介して粒状に形成した単層粒状体から成る水素発生食品である。
本実施例に係る水素発生食品は、第一水素発生物質の粉末と第二水素発生物質の粉末とを結合剤(賦形材)を介して粒状に形成した単層粒状体から成る水素発生食品である。
上記第一水素発生物質としては、焼成炭酸カルシウム又は焼成サンゴカルシウム又は食品添加物であるマグネシウム化合物又は食品添加物であるシリカ化合物を用い、これらの粉末又はこれらの混合粉末を使用する。
また、上記第二水素発生物質としては、不溶性の食物繊維又は水溶性の食物繊維を用い、これらの粉末又はこれらの混合粉末を使用する。本実施例にあっては、不溶性の食物繊維として、特にセルロース、リグニンを用い、水溶性の食物繊維として、特にペクチン、海藻多糖類、オリゴ糖を用いる。オリゴ糖を用いる場合には、該オリゴ糖により大腸内発酵に有益なビフィズス菌を増殖させ発酵促進に寄与できると共に、本実施例に係る水素発生食品をチュワブルタイプの食品として提供できる。
また、上記結合剤としては、乳糖、デンプン等の糊成分を用いる。
製造にあたっては、まず、上記結合剤と、上記第一水素発生物質の粉末と、上記第二水素発生物質の粉末を混合し撹拌する。上記第二水素発生物質は上記第一水素発生物質よりも比重が小さいため、複数種類の上記第二水素発生物質の粉末を用いる場合には該種類の異なる第二水素発生物質の粉末同士を事前に予備混合して撹拌し、即ち比重の小さい物質の粉末同士を予備混合して撹拌し、該予備混合及び攪拌の後に、上記結合剤及び上記第一水素発生物質の粉末と混合し撹拌する。これにより上記第一・第二水素発生物質の粉末を均等に混合し撹拌する。
上記第一・第二水素発生物質の粉末の混合においては、該第一・第二水素発生物質の粉末の全体重量の内、10〜90%の重量を上記第一水素発生物質の粉末とし、これに応じた残りの割合の重量を上記第二水素発生物質の粉末として混合する。また、上記結合剤は上記第一・第二水素発生物質の全体重量に対し0.5〜30%の重量を配合する。
次に、上記のように撹拌した上記第一・第二水素発生物質の粉末及び結合剤の撹拌物を成形型に流し入れ、固化させて粒状体を形成する。この際に必要に応じて充填剤を用いて上記撹拌物を密に成形型内に流し入れ固化させる。
最後に上記粒状体を成形型から取出し、該粒状体を必要に応じてコーティング剤にて被覆して保護し、湿気の浸入や酸化を防止する。
なお、本実施例にあっては、上記結合剤(賦形材)又は/及び上記充填剤として上記第二水素発生物質たる水溶性の食物繊維の水溶液を用いることを排除しない。また、上記粒状体の形状は特に限定せず、球形、円柱形、角柱形、扁平形で表裏面が三角形又は方形又は多角形のもの等を含む。
また、上記粒状体の原材料に乳酸菌又は発酵食品を添加し、摂取後の大腸内発酵を促進させることができる。
<複層粒状体から成る水素発生食品>
本実施例に係る水素発生食品は、上記実施例1とは異なり、複層構造の粒状体から成る水素発生食品である。
本実施例に係る水素発生食品は、上記実施例1とは異なり、複層構造の粒状体から成る水素発生食品である。
即ち、第一水素発生物質の粉末と第二水素発生物質の粉末とを結合剤(賦形材)を介して粒状に固化して核部分を形成し、該核部分の表面を被覆層で覆った複層粒状体から成る水素発生食品である。
または、上記第一水素発生物質の粉末を上記結合剤を介して粒状に固化して核部分を形成し、該核部分の表面を被覆層で覆った複層粒状体から成る水素発生食品である。
上記核部分の形成材として使用する第一・第二水素発生物質及び結合剤に関しては、上記実施例1と同様であるので、ここでは上記実施例1の記載を援用する。また、上記核部分の形成方法に関しては、上記実施例1の単層粒状体の形成方法と同様であるので、ここでは上記実施例1の記載を援用する。
被覆層の形成材としては、第二水素発生物質たる不溶性の食物繊維又は水溶性の食物繊維又はこれらの混合物を用いる。該食物繊維(例えばオリゴ糖)をドライスプレーにより上記核部分の外表面をコーティングして定着させるか、又は該食物繊維の濃縮液に上記核部分を含浸し、被覆層を形成する。
したがって、本実施例にあっては、上記第一水素発生物質及び第二水素発生物質の混合物又は上記第一水素発生物質を上記第二水素発生物質で被覆し、該第一水素発生物質による水素発生箇所を調節することができる。
なお、本実施例にあっても、上記実施例1と同様に、上記粒状体の形状は特に限定せず、球形、円柱形、角柱形、扁平形で表裏面が三角形又は方形又は多角形のもの等を含む。
また、上記核部分又は上記被覆層の形成材に乳酸菌又は発酵食品を添加し、摂取後の大腸内発酵を促進させることができる。
<カプセルを用いた水素発生食品>
本実施例に係る水素発生食品は、既知のゼラチン製の食用カプセル内に第一水素発生物質の粉末と第二水素発生物質の粉末を収容して製造する。
本実施例に係る水素発生食品は、既知のゼラチン製の食用カプセル内に第一水素発生物質の粉末と第二水素発生物質の粉末を収容して製造する。
または、カプセル形成材に第二水素発生物質を混入してカプセルを形成し、該カプセル内に第一水素発生物質の粉末を収容して製造する。
カプセル内に粉末として収容する第一・第二水素発生物質、カプセル形成材として混入する第二水素発生物質に関しては、上記実施例1と同様であるので、ここでは上記実施例1の記載を援用する。
なお、本実施例に係るカプセルは上記第一・第二水素発生物質の粉末を収容できるものであれば、その形状や硬度は特に限定しない。
<スナック菓子タイプの水素発生食品>
既知のスナック菓子は、トウモロコシ、米粉、いも類、豆類等の植物由来の材を原料とし、食用油で揚げるか、または高温で焼き上げて製造する。
既知のスナック菓子は、トウモロコシ、米粉、いも類、豆類等の植物由来の材を原料とし、食用油で揚げるか、または高温で焼き上げて製造する。
本実施例に係る水素発生食品は、上記既知のスナック菓子の原料が第二水素発生物質たる不溶性又は水溶性の食物繊維を富含有することに着目し、該原料に第一水素発生物質、即ち焼成炭酸カルシウム又は焼成サンゴカルシウム又は食品添加物であるマグネシウム化合物又は食品添加物であるシリカ化合物の粉末、若しくはこれらの混合粉末を重量比で0.5〜10%混入した後、上記のように、食用油で揚げるか、高温で焼き上げて製造する。
なお、本実施例に係る水素発生食品の形状は特に限定せず、スティック形、パフ状に膨潤したもの、塊状形、チップス形等を含む。
<ゼリータイプの水素発生食品>
本実施例に係る水素発生食品は、ゲル化剤としてゼラチンの代わりに第二水素発生物質を用いて製造する。即ち、本実施例に係る水素発生食品はゲル化剤としてコンニャクの粉末(水溶性の食物繊維)又は精製された食物繊維を果汁等に混ぜたものを用いたゼリータイプの水素発生食品である。
本実施例に係る水素発生食品は、ゲル化剤としてゼラチンの代わりに第二水素発生物質を用いて製造する。即ち、本実施例に係る水素発生食品はゲル化剤としてコンニャクの粉末(水溶性の食物繊維)又は精製された食物繊維を果汁等に混ぜたものを用いたゼリータイプの水素発生食品である。
製造においては、まず、上記ゲル化剤の主成分であるグルコマンナンを水に溶解させ、次いで、風味の調整のために、糖類、果汁、香料等を加え、必要に応じpHの調整を行う。
上記グルコマンナンの水溶液に第一水素発生物質たる焼成炭酸カルシウム又は焼成サンゴカルシウム又は食品添加物であるマグネシウム化合物又は食品添加物たるシリカ化合物の粉末、若しくはこれらの混合粉末を重量比で0.1〜5%混ぜ合わせた後、加熱又は冷却し凝固させ、本実施例に係る水素発生食品を得ることができる。
<粉末飲料タイプの水素発生食品>
本実施例に係る水素発生食品は、粉末を水に溶かして飲料とする食品であり、既知の粉末飲料の材料に、風味の調整のために、第二水素発生物質たるコーンシロップ又はオリゴ糖等の水溶性の食物繊維を加えて製造する。
本実施例に係る水素発生食品は、粉末を水に溶かして飲料とする食品であり、既知の粉末飲料の材料に、風味の調整のために、第二水素発生物質たるコーンシロップ又はオリゴ糖等の水溶性の食物繊維を加えて製造する。
さらに、第一水素発生物質たる焼成炭酸カルシウム又は焼成サンゴカルシウム又は食品添加物であるマグネシウム化合物又は食品添加物であるシリカ化合物の粉末、若しくはこれらの混合粉末を重量比で0.1〜5%混合し本実施例に係る水素発生食品を製造する。
<濃縮液状飲料タイプの水素発生食品>
本実施例に係る水素発生食品は、濃縮液を薄めて飲料とする食品であり、既知の濃縮液状飲料の材料に、風味の調整のために、第二水素発生物質たるコーンシロップやオリゴ糖等の水溶性の食物繊維を加えると共に、必要に応じ「とろみ」をつけるために、グアガム等の水溶性の食物繊維を加えて製造する。
本実施例に係る水素発生食品は、濃縮液を薄めて飲料とする食品であり、既知の濃縮液状飲料の材料に、風味の調整のために、第二水素発生物質たるコーンシロップやオリゴ糖等の水溶性の食物繊維を加えると共に、必要に応じ「とろみ」をつけるために、グアガム等の水溶性の食物繊維を加えて製造する。
さらに、第一水素発生物質たる焼成炭酸カルシウム又は焼成サンゴカルシウム又は食品添加物であるマグネシウム化合物又は食品添加物であるシリカ化合物の粉末、若しくはこれらの混合粉末を重量比で0.1〜5%混合し本実施例に係る水素発生食品を製造する。
以上のとおり、本発明に係る水素発生食品は、水と反応して水素を発生させる第一水素発生物質と大腸内発酵により水素を発生させる第二水素発生物質とを含有することにより、消化器官内で連続して水素を発生させ供給することが可能になる。これにより、安定的かつ持続的に生体内還元性を維持でき、もって生体内における不必要な酸化反応を防御し、酸化障害を発端とする生活習慣病の発症や進展を抑えることが可能となる。
なお、上記実施例3乃至実施例7においても、乳酸菌又は発酵食品を添加し、大腸内発酵を促進させる食品とすることができるのは当然である。
また、本明細書において、下限値と上限値間を「〜」で示した数値範囲は、該下限値と上限値間の全ての数値(整数値と小数値)を表したものである。
1…水素水摂取時の呼気水素量の経時変化を示す一点鎖線、2…第一水素発生物質(焼成サンゴカルシウム)摂取時の呼気水素量の経時変化を示す点線、3…第二水素発生物質(フラクトオリゴ糖)摂取時の呼気水素量の経時変化を示す二点鎖線、4…本発明に係る水素発生食品摂取時の呼気水素量の経時変化を概示する実線。
Claims (5)
- 水と反応し水素を発生させる第一水素発生物質と、発酵により水素を発生させる第二水素発生物質とを含有し、経口摂取後、人体の消化器官内の水分で上記第一水素発生物質による水素発生を促すと共に大腸内発酵で上記第二水素発生物質による水素発生を促し、安定的且つ持続的な水素供給を行うことを特徴とする水素発生食品。
- 上記第一水素発生物質は焼成炭酸カルシウム又は焼成サンゴカルシウム又は食品添加物としてのマグネシウム化合物又は食品添加物としてのシリカ化合物又はこれらの混合物であることを特徴とする請求項1記載の水素発生食品。
- 上記第二水素発生物質は人体内消化酵素で消化されない食物成分たる水溶性食物繊維又は不溶性食物繊維又はこれらの混合物であることを特徴とする請求項1記載の水素発生食品。
- 乳酸菌又は発酵食品を添加することにより上記大腸内発酵を促進することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の水素発生食品。
- 上記第一水素発生物質を上記第二水素発生物質で被覆したことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の水素発生食品。
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WO2017057718A1 (ja) * | 2015-09-30 | 2017-04-06 | 協同乳業株式会社 | 難消化性成分を含む飲食品および大腸内水素ガス産生剤 |
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