JP2018199497A - 青果物の包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】包装容器内に食用キノコを含む青果物を収納してなる包装体であって、当該包装体内の食用キノコの臭気を極めて高いレベルで抑制できるなど、該青果物の鮮度保持機能に優れた包装体を提供する。【解決手段】 高分子フィルムを含んでなる包装容器内に食用キノコを含む青果物を収納してなる包装体であって、5℃で冷蔵保管した場合に、包装体の封止後2日から包装体の封止後15日までの少なくとも一部の期間で、内部二酸化炭素濃度が3%以上10%以下であり、包装体の封止後2日から包装体の封止後15日までの少なくとも一部の期間で、内部酸素濃度が10%以上25%以下である、包装体。【選択図】 なし

Description

本発明は、食用キノコを含む青果物の鮮度保持性能に優れた包装体に関し、より具体的には、高分子フィルムを有する包装容器内に食用キノコを含む青果物を収納してなる包装体であって、包装体の封止後に特定の内部雰囲気を有し得る包装体に関する。
椎茸やシメジ等の食用キノコを含む青果物の鮮度を長時間保つため、望ましい酸素濃度雰囲気を形成して収穫後の青果物の貯蔵・流通を行うことが従来から行われている。特に、食用キノコは、収穫後も活発に呼吸作用を持続するため、かかる呼吸作用のメカニズムを十分に検討した上で、貯蔵・流通過程における品質劣化を防止することが重要である。かかる品質劣化を防止し食用キノコの鮮度を保つ方法として、キノコを密封した有孔合成樹脂フィルムからなるキノコ入り包装体を用いることが種々提案されている。
例えば、特許文献1には、有孔の開口面積比率が5×10−5〜7×10−4%であり、きのこ100g当たりの袋内表面積が400〜1000cmであることを特徴とする有孔合成樹脂フィルムからなるきのこ入り包装体が開示されている。さらに特許文献1には、その孔の平均孔径が20μ〜150μであり、その孔の個数が1包装体当たり複数個であることが好ましいことが記載されている(段落[0005])。
また、特許文献2には、ブナシメジ等のシメジ類を合成樹脂フィルム製袋内に封入してなるシメジ類のキノコ包装体において、袋に互いに間隔を隔てて複数の微細孔を開けて袋内外の微量の通気性をもたせ、袋表面積に対する面積比率が4.60×10−5%以下となるように、直径100μの微細孔を1〜3個開けるのが好ましいことが記載されている(段落[0008][0009])。
特開平5−153907号公報 特開2000−228946号公報
しかしながら、本発明者らの検討によれば、そのような有孔合成樹脂フィルムからなるキノコ入り包装体において、包装体の封止後から23℃で保管した場合に、アンモニアに起因する臭気の発生により品質劣化が生じ得ることが判明していた。また、このような品質劣化は、たとえ包装体の封止後から5℃で冷蔵保管を開始した場合であっても生じ得ることが判明していたため、生鮮食品として食され、且つその流通が生きた状態で行われている食用キノコの取り扱いにおいて、食の安全の観点から、かかる品質劣化の課題の解決が急務となっていた。本発明は、かかる従来技術の限界に鑑み、包装容器内に食用キノコを含む青果物を収納してなる包装体であって、当該包装体内の食用キノコに特徴的且つ経時的な品質劣化を抑制し得る、該青果物の鮮度保持機能に優れた包装体を提供することを課題とする。
本発明者らは、種々の観点から多数の試行錯誤を行い鋭意検討した結果、従来技術では抑制できなかった上記の品質劣化を、高分子フィルムを含んでなる包装容器内に食用キノコを含む青果物を収納してなる包装体であって、包装体の封止後に特定の内部雰囲気を有し得る包装体を用いることにより解決可能であることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の要旨は以下に存する。
[1]
高分子フィルムを含んでなる包装容器内に食用キノコを含む青果物を収納してなる包装体であって、
5℃で冷蔵保管した場合に、
包装体の封止後2日から包装体の封止後15日までの少なくとも一部の期間で、内部二酸化炭素濃度が3%以上10%以下であり、包装体の封止後2日から包装体の封止後15日までの少なくとも一部の期間で、内部酸素濃度が10%以上25%以下である、包装体。
[2]
高分子フィルムを含んでなる包装容器内に食用キノコを含む青果物を収納してなる包装体であって、
5℃で冷蔵保管した場合に、
包装体の封止後2日と包装体の封止後15日の内部二酸化炭素濃度がいずれも3%以上10%以下であり、包装体の封止後2日と包装体の封止後15日の内部酸素濃度がいずれも10%以上25%以下である、[1]に記載の包装体。
[3]
前記食用キノコの臭気の発生を、包装体の封止後9日以上抑制することができる、[1]又は[2]に記載の包装体。
[4]
前記の5℃で冷蔵保管した場合に、
包装体の封止後2日から包装体の封止後15日にかけて、内部二酸化炭素濃度の変化率が4%以内であり、且つ内部酸素濃度の変化率が4%以内である、[1]から[3]のいずれか一項に記載の包装体。
[5]
前記包装容器内に窒素が封入されている、[1]から[4]のいずれか一項に記載の包装体。
[6]
前記高分子フィルムの酸素透過度が、20℃、90%RHにおいて、30000cc/m・day・atm以上、70000cc/m・day・atm以下であり、前記包装容器が、開口面積0.007〜0.11mmの微細孔を少なくとも1個以上有する、[1]から[5]のいずれか一項に記載の包装体。
[7]
前記高分子フィルムの厚みが、15から45μmである、[1]から[6]のいずれか一項に記載の包装体。
[8]
前記高分子フィルムが、延伸ポリプロピレンフィルム、ポリエチレン系フィルム、又は延伸フィルムとポリエチレン系フィルムとの積層体である、[1]から[7]のいずれか一項に記載の包装体。
[9]
前記高分子フィルムが、防曇剤を含有するとともに、少なくとも1種の抗菌剤を含有し、又は少なくとも1種の抗菌剤が塗布されている、[1]から[8]のいずれか一項に記載の包装体。
[10]
更に吸湿剤、及び/又は抗菌剤を収納してなる、[1]から[9]のいずれか一項に記載の青果物鮮度保持用包装体。
[11]
前記食用キノコが椎茸又はシメジである、[1]から[10]のいずれか一項に記載の青果物鮮度保持用包装体。
本発明の好ましい一実施形態では、高分子フィルムを含んでなる包装容器内に食用キノコを含む青果物を収納してなる包装体であって、5℃で冷蔵保管した場合に、包装体の封止後2日から包装体の封止後15日までの少なくとも一部の期間で、内部二酸化炭素濃度が、1%以上18%以下であり、好ましくは1%以上15%以下であり、より好ましくは1%以上10%以下であり、さらに好ましくは3.0%以上10%以下であり、さらにより好ましくは3.2%以上9%以下であり、なお一層好ましくは3.5%以上8%以下である。また、本発明の好ましい一実施形態では、包装体の封止後2日から包装体の封止後15日までの少なくとも一部の期間で、内部酸素濃度が3%以上30%以下であり、好ましくは5%以上30%以下であり、より好ましくは5%以上25%以下であり、さらにより好ましくは10%以上25%以下であり、さらにより一層好ましくは12%以上20%以下であり、なお一層好ましくは13.5%以上18.5%以下であり、最も好ましくは14.0%以上18.0以下である。
本発明の好ましい一実施形態では、高分子フィルムを含んでなる包装容器内に食用キノコを含む青果物を収納してなる包装体であって、5℃で冷蔵保管した場合に、包装体の封止後2日と包装体の封止後15日の内部二酸化炭素濃度が、いずれも1%以上18%以下であり、好ましくは、いずれも1%以上15%以下であり、より好ましくはいずれも1%以上10%以下であり、さらにより好ましくは3.0%以上10%以下であり、なお一層好ましくは3.2%以上9%以下であり、最も好ましくは3.5%以上8%以下である。これらの内部二酸化炭素濃度は、包装体の封止後2日から包装体の封止後15日にかけて、上記範囲にあることが最も好ましい。
本発明の好ましい一実施形態では、高分子フィルムを含んでなる包装容器内に食用キノコを含む青果物を収納してなる包装体であって、5℃で冷蔵保管した場合に、包装体の封止後2日と包装体の封止後15日の内部酸素濃度が、いずれも3%以上30%以下であり、好ましくは、いずれも3%以上30%以下であり、より好ましくはいずれも5%以上25%以下であり、さらにより好ましくは10%以上25%以下であり、さらにより一層好ましくは12%以上20%以下であり、なお一層好ましくは13.5%以上18.5以下であり、最も好ましくは14.0%以上18.0%以下である。これらの内部酸素濃度は、包装体の封止後2日から包装体の封止後15日にかけて、上記範囲にあることが最も好ましい。
本発明の好ましい一実施形態では、前記食用キノコの臭気の発生を、包装体の封止後、好ましくは9日以上、より好ましくは13日以上、さらに好ましくは15日以上、抑制することができる。
本発明の好ましい一実施形態では、前記高分子フィルムの酸素透過度が、20℃、90%RHにおいて、下限値として、好ましくは30000cc/m・day・atm、より好ましくは40000cc/m・day・atm、さらに好ましくは45000cc/m・day・atmであり、上限値として、好ましくは70000cc/m・day・atm、より好ましくは60000cc/m・day・atm、さらに好ましくは55000cc/m・day・atmである。
また、本発明の好ましい一実施形態では、包装容器の開口面積は、好ましくは開口面積0.007〜0.11mmの微細孔を少なくとも1個以上有し、より好ましくは開口面積0.01〜0.08mmの微細孔を3〜15個有し、さらに好ましくは開口面積0.02〜0.06mmの微細孔を6〜12個有する。
上述したような本発明の好ましい各実施形態がもたらす技術的効果は、後述の実施例及び比較例の実験結果の対比によって実証されている。
本発明によれば、椎茸及びシメジ等の食用キノコに特徴的且つ経時的な品質劣化、すなわち、臭気の発生を、包装体の封止後、比較的長期間にわたって抑制することが可能となる。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
本発明は、高分子フィルムを含んでなる包装容器内に食用キノコを含む青果物を収納してなる包装体であって、(i)5℃で冷蔵保管した場合に、包装体の封止後2日と包装体の封止後15日の内部二酸化炭素濃度がいずれも15%以上25%以下であり、包装体の封止後2日と包装体の封止後15日の内部酸素濃度がいずれも4%以下であり、(ii)23℃で保管した場合に、包装体の封止後1日から包装体の封止後8日の少なくとも一部の期間で、内部二酸化炭素濃度が減少する、包装体、である。すなわち、本発明の包装体は、少なくとも、包装容器と、そこに収納された青果物と、を有するものである。
包装容器
本発明の包装体を構成する包装容器は、高分子フィルムを含んでなるものである。ここで「高分子フィルムを含んでなる」とは、包装容器の全部が高分子フィルムで構成されている場合、及び蓋材等包装容器の一部が高分子フィルムで構成されている場合、の双方を含む趣旨である。
従って、上記包装容器は、全部又は主要部が可撓性の高分子フィルムで構成された可撓性の包装容器、いわゆる包装袋であってもよく、可撓性の高分子フィルムとコーティング紙等のそれ以外の可撓性の部材を組み合わせた可撓性の包装容器であってもよく、あるいは可撓性の高分子フィルムと剛直な部材とを組み合わせた包装容器、例えば、蓋材としての高分子フィルムと、トレー、カップ等の剛直な部材とを組み合わせた形態のものであってもよい。
包装容器がいわゆる包装袋である実施形態においては、例えば、2枚の高分子フィルムを互いに重ね合わせた状態、または1枚の高分子フィルムを折り重ねた状態で、3辺または2辺を熱シールにより融着させる等して包装袋を形成することができる。残る1辺は、青果物等の内容物を包装袋内に配置した後、同様に熱シールにより融着させるなどして封止することができる。
なお、このような包装袋は、その平面視での形状は円形、三角形、四角形、四角形以上の多角形でもよいが、加工性や取扱いの容易さの観点から長方形をなすことが好ましい。
本発明で用いる包装容器は、以上説明した高分子フィルムを含んでなるものであり、その酸素透過度は前述の範囲内であるものを好ましく使用することができ、収納される青果物の量、種類及び所望の内部酸素濃度等の各種ガス濃度に合わせて、最も好適な酸素透過度を選択することができる。
青果物
本発明の包装体は、上記包装容器内に食用キノコを含む青果物を収納してなる。ここで、青果物が食用キノコを「含む」とは、当該青果物の全部が食用キノコで構成されている場合、及び当該青果物の一部が食用キノコ構成されている場合、の双方を包含する趣旨である。従って、包装容器内に収納される青果物は、食用キノコ以外の野菜、果物等を含んでいてもよく、含んでいなくともよい。更には、食用キノコを含んでいる限りにおいては、青果物以外の成分、例えば青果物以外の食品、調味料、食品添加物等を含んでいてもよい。
本発明の包装体を構成する(包装容器に収納される)食用キノコにおける「キノコ」は、菌類のうちで比較的大型の子実体を形成するもの、又はその子自体を包含する概念であり、「キノコ」の名称そのもので流通する青果物のみには限定されない。
すなわち、ここでいう食用キノコは、その好ましい例として、椎茸、シメジ、えのきたけ、エリンギ、松茸、等の全てを包含する概念であるが、これらには限定されない。特に好ましい例としては、椎茸、シメジを挙げることができる。
食用キノコは所望の形状、大きさに切断したものでもよく、その形状、大きさに特に制限は無い。
食用キノコは、その鮮度や食味を保つために、殺菌処理されていてもよく、洗浄処理されていてもよい。
本発明において包装容器内に、食用キノコとともに収納することができる食用キノコ以外の青果物には特に制限は無く、食用キノコとともに食用に供され得る、非加熱又は加熱の青果物を適宜収納することができる。その様な青果物の具体例としては、バナナ、マンゴー、ウメ、リンゴ、イチゴ、ミカン、ブドウ、和梨、西洋梨のような果実類、ダイコン、ニンジン、ナガイモ、ゴボウのような根菜類、トマト、キュウリ、ナス、ピーマン、エダマメ、オクラのような果菜類、緑豆モヤシ、大豆モヤシ、トウミョウのような芽物類、シイタケ、シメジ、エリンギ、マイタケ、マツタケのような菌茸類(キノコ類)、ブロッコリー、ホウレンソウ、コマツナ、チンゲンサイ、千切りではないキャベツ、レタス、アスパラガスのような葉茎菜類、花卉または苗を挙げることができるが、これらには限定されない。酸素濃度を制御し、これにより保持するという本実施形態の作用からは、実質的に呼吸を行っている形態の青果物の鮮度保持に特に有効である。
本発明において包装容器に収納され鮮度保持される食用キノコを含む青果物の形態にも特に制限は無い。また、青果物は、洗浄、冷却、脱水等の処理のいずれか又は全てを行ったものであってもよく、またこれらの処理のいずれも行わないものであってもよい。
食用キノコは、栄養価が高く、薬効成分を有する場合もあることから、単に食用としてのみならず医薬用として消費されることができるので、特に高い経済的価値を有する。本実施形態は、この様な食用キノコの鮮度保持に有効に用いることができるので、特に高い経済的価値を有する。
食用キノコ(及び存在する場合には食用キノコとともに収納される青果物)の種類及び形態により、鮮度保持に最も好ましい酸素濃度はある程度異なり、それに伴い最も好ましい酸素透過度、並びにその様な酸素透過度を与える高分子フィルムの態様も異なるが、これらを適切に設定することで、上記食用キノコ(及び存在する場合には食用キノコとともに収納される青果物)のいずれについても、本態様によってより一層有効に鮮度保持を行うことができる。
包装体
本発明の包装体の、好ましい二酸化炭素濃度及び酸素濃度とその経日変化は、前述のとおりである。かかる包装体を使用することにより、包装容器内に収容された青果物中の食用キノコの品質劣化を極めて有効に抑制することができる。
包装体の内部の酸素濃度は、例えば、包装体内部の気体を、サンプリング針チューブでサンプリングして、食品包装用ジルコニア酸素濃度計やガスクロマトグラフィーにて酸素濃度を測定することにより、特定することができる。
ここで、「包装後」とは、包装容器内に食用キノコを含む青果物を収納した後、包装容器を封止してからの経過時間をいい、「包装後8日」とは、包装容器内に食用キノコを含む青果物を収納した後、包装容器を封止してから8日(192時間)経過後の状態をいう。
高分子フィルム
本発明の優れた特徴を実現するために、所定の酸素透過度を有する高分子フィルムを用いて包装容器を構成することが望ましいことは、前述のとおりである。
本発明で用いる高分子フィルムの酸素透過度は、例えば以下の方法によって測定することができる。
まず、次の方法で内寸a(cm)×b(cm)の袋を形成する。
1枚のフィルムをほぼ均等に2つ折りにし約5mm幅で、インパルスシーラー(富士インパルス社製、品番Fi−200−10WK)で加熱条件の目盛を3に設定してヒートシールを行い、当該ヒートシール辺がほぼ中央にくるようにヒートシール辺とほぼ垂直をなす辺の一方の全体を、他方の辺の一方の連通部となる端部約2cmを除く全体をヒートシールして、内寸220mm×240mmの袋を形成する。
次に前記連通部から窒素ガスを注入し、袋内が飽和状態になれば袋内のガスを連通部からほぼすべて排出する。この操作を5回繰り返した後、窒素ガスを注入して袋内を窒素ガスで飽和させて連通部を前記インパルスシーラーで同様の条件でヒートシールする。窒素ガスを飽和させた袋を22℃、相対湿度40%の空気中(1気圧、酸素濃度:21%、窒素濃度:79%)の室内に6時間放置する。
次にサンプリング針チューブで約20ccサンプリングして食品包装用ジルコニア酸素濃度計(東レエンジニアリング社製、型番LC−750F)にて袋中の酸素濃度を測定する。さらに、袋中の気体の体積を測定し、下記の式から酸素透過度を算出する。
(式) 酸素透過度=内部酸素濃度変化(%)/100×体積(cm)×24×60/時間(360分)×10000cm/面積(2×a×b cm)/酸素の分圧(0.21atm)
高分子フィルムの材質、厚さ、加工方法等を適宜選択することで、高分子フィルムの酸素透過度を適宜調節することができる。例えば、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムの場合には、厚みを60μm以下、好ましくは55μm以下、より好ましくは50μm以下、さらに好ましくは45μm以下、最も好ましくは40μm以下とすることで、20℃、90%RHにおける酸素透過度を、500cc/m・day・atm以上とすることができる。機械的強度、加工性等も併せて考慮すれば、高分子フィルムの厚みは、10〜60μmであることが好ましく、15〜55μmであることがより好ましく、20〜50μmであることがさらに好ましく、20〜45μmであることがより一層好ましく、15〜45μmであることが特に好ましい。
上述の様に、高分子フィルムの酸素透過度は、高分子フィルムの材質、厚さ、加工方法等を適宜選択することで、調節することができるので、必ずしも、酸素透過度の調節のために高分子フィルムに開口部を設けることを要しない。
高分子フィルムに開口部を設けない場合には、製造プロセスがより簡便、低コストなものとなり、また開口部の大きさ、形状等を精密に制御することも不要となる。
高分子フィルム中に開口部が存在しないことは、例えば、包装容器を構成する高分子フィルムが、インク洩れチェッカーで確認できる貫通孔を有さないことにより、確認することができる。
一方で、本発明の一実施形態においては、厚い高分子フィルムや、酸素透過度の低い高分子素材を使用する必要がある場合等に、青果物の呼吸を維持するための所望の酸素透過度を実現するために、高分子フィルムに設けた開口部を併用しても良い。開口部の形状には特に限定は無く、円形、略円形であってもよく、スリット状であってもよい。円形、略円形の開口部は、加工が容易である点等において好ましく、スリット状での開口部は、異物の侵入を有効に防止できる点等において好ましい。
個々の開口部の大きさと、開口部の個数は、高分子フィルムの酸素透過度が適切な限りにおいて、適宜設定、変更可能であり、その際には、高分子フィルムの有効面積に占める開口部の数が指針となる。例えば2mmの長さのスリット状の開口部であって、閉じた状態では光学顕微鏡(オリンパス社製、型式SZH−131)にて倍率4倍による観察では貫通口としての幅は視認することができないものを設ける場合、200mm×200mmの包装容器に対して1つ存在するごとに約1000cc/m・day・atmの酸素透過度を上げる効果があり、この様な知見に基づき必要とされる包装容器全体の酸素透過度からスリット開口部の数を決めることが好ましい。
本発明で用いる高分子フィルムの厚みには特に制限は無く、好適な酸素透過度、包装容器を形成した際の可撓性、強度、透明性、経済性等、開口部を設ける場合には開口部の形成の際の精度や容易性、等の観点から、高分子フィルムを形成する材料との関係において適宜好適な厚みを選択すればよい。典型的には、開口部を設ける場合の高分子フィルムの厚みは、10〜60μmであることが好ましく、15〜55μmであることがより好ましく、20〜50μmであることがさらに好ましく、20〜45μmであることがより一層好ましく、15〜45μmであることが特に好ましい。
上記高分子フィルムの材質には、特に制限は無いが、従来の青果物包装用のフィルムにに用いられる高分子を適宜使用することができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ナイロン(ポリアミド)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート・アジペート、ポリ乳酸等を挙げることができる。また、例えば、セロハン等の天然高分子を用いることもできる。更にこれらのうちのいずれかの材質を単独で用いても良く、これらの複数をブレンドして、及び/又はラミネートして用いてもよい。
加工の容易さやコストの観点からは、上記高分子フィルムの材質は、熱可塑性樹脂であることが好ましい。該熱可塑性樹脂としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル・1−ペンテン、1−オクテン等のα−オレフィンの単独重合体または共重合体が挙げられる。具体的には、高圧法低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレンなどのエチレン系重合体、プロピレン単独重合体、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体、プロピレンブロック共重合体などのプロピレン系重合体、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル・1−ペンテンなどのポリオレフィンが挙げられる。また、該熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ナイロン−6、ナイロン−66、ポリメタキシレンアジパミド等のポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、エチレン・酢酸ビニル共重合体またはその鹸化物、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、ポリスチレン、アイオノマー、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート等の生分解性樹脂、あるいはこれらの混合物等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。これらの中でも、該熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド等が剛性、透明性に優れるため好ましい。また、該熱可塑性樹脂としては、エチレン系重合体、プロピレン系重合体が軽量でフィルム加工性に優れるためより好ましく、柔軟性、透明性の観点からプロピレン系重合体がさらに好ましい。
<プロピレン系重合体>
前記プロピレン系重合体としては、ポリプロピレンの名称で製造、販売されているプロピレン単独重合体(ホモPPとも呼ばれている)、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(ランダムPPとも呼ばれている)、プロピレン単独重合体と、低結晶性または非晶性のプロピレン・エチレンランダム共重合体との混合物(ブロックPPとも呼ばれている)などのプロピレンを主成分とする結晶性の重合体が挙げられる。また、プロピレン系重合体は、分子量が異なるプロピレン単独重合体の混合物であってもよく、プロピレン単独重合体と、プロピレンとエチレン又は炭素数4から10のα−オレフィンとのランダム共重合体との混合物であってもよい。
前記プロピレン系重合体としては、具体的には、ポリプロピレン、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・1−ペンテン共重合体、プロピレン・1−ヘキセン共重合体、プロピレン・1−オクテン共重合体などのプロピレンを主要モノマーとし、これとエチレン及び炭素数4から10のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種類以上との共重合体が挙げられる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
前記プロピレン系重合体の密度は、0.890〜0.930g/cmであることが好ましく、0.900〜0.920g/cmであることがより好ましい。また、前記プロピレン系重合体のMFR(ASTM D1238 荷重2160g、温度230℃)は、0.5〜60g/10分が好ましく、0.5〜10g/10分がより好ましく、1〜5g/10分がさらに好ましい。
<エチレン系重合体>
前記エチレン系重合体としては、エチレンの単独重合体、エチレンを主要モノマーとし、それと炭素数3から8のα−オレフィンの少なくとも1種類以上との共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、そのケン化物及びアイオノマーが挙げられる。具体的には、ポリエチレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−ペンテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体などのエチレンを主要モノマーとし、これと炭素数3から8のα−オレフィンの少なくとも1種類以上との共重合体が挙げられる。これらの共重合体中のα−オレフィンの割合は、1〜15モル%であることが好ましい。
また、前記エチレン系重合体としては、ポリエチレンの名称で製造・販売されているエチレンの重合体が挙げられる。具体的には、高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)が好ましく、LLDPEがより好ましい。LLDPEは、エチレンと、少量のプロピレン、ブテン−1、ヘプテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、4−メチル−ペンテン−1等との共重合体である。また、前記エチレン系重合体は、エチレンの単独重合体であってもよく、LLDPE等のエチレンを主体とする重合体であってもよい。
前記エチレン系重合体の密度は0.910〜0.940g/cmが好ましく、0.920〜0.930g/cmがより好ましい。該密度が0.910g/cm以上であることにより、ヒートシール性が向上する。また、該密度が0.940g/cm以下であることにより、加工性および透明性が向上する
なお、ブレンド、及び/又はラミネートは、上記の高分子のうちのいずれか同士のブレンド、及び/又はラミネートであってもよく、また上記の高分子のうちのいずれかと、高分子以外の材料とのブレンド、及び/又はラミネートであってもよい。すなわち、高分子フィルムは、高分子以外の素材、例えば耐熱安定剤(酸化防止剤)、耐候安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、スリップ剤、核剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、防曇剤、顔料、染料等の他、タルク、シリカ、珪藻土などの各種フィラー類を含んでいてもよいし、高分子フィルムと金属箔、紙、不織布等とのラミネートであってもよい。
本発明において包装容器を構成する高分子フィルムは、無延伸フィルム、延伸フィルムのいずれであってもよい。
機械的強度等の観点からは、各種高分子の延伸フィルムを好適に用いることができる。
特に、プロピレン系重合体を用いた延伸フィルム(延伸ポリプロピレンフィルム)は、機械的強度、透明性、耐熱性等に優れるため、本発明に用いる包装容器において、特に好ましく使用することができる。
また、エチレン系重合体を用いたフィルム(ポリエチレン系フィルム)も、無延伸フィルム、延伸フィルムのいずれであってもよいが、ヒートシール性等の観点から、無延伸のものを、特に好ましく使用することができる。
本発明において包装容器を構成する高分子フィルムとして特に好適なものの例として、延伸ポリプロピレンフィルム、ポリエチレン系フィルム、及び延伸フィルムとポリエチレン系フィルムとの積層体を挙げることができる。
<延伸ポリプロピレンフィルム>
本発明において好ましく用いられる延伸ポリプロピレンフィルムは少なくとも一方向に延伸されたフィルムから構成されていてもよいし、延伸ポリプロピレンフィルム自体が少なくとも一方向に延伸されていてもよい。また、延伸ポリプロピレンフィルムとして二軸延伸フィルムを得る場合には、例えば逐次、あるいは同時二軸延伸することにより容易に製造することも可能である。延伸ポリプロピレンフィルムとして二軸延伸フィルムを得る場合には、通常、縦方向に5〜8倍延伸し、続いて横方向にテンター機構を用いて8〜10倍延伸し、フィルムの厚さを最終的に20〜40μmとする方法、あるいは、縦方向及び横方向に夫々5〜10倍(面倍率で25〜100倍)延伸することにより製造することができる。
<ポリエチレン系フィルム>
本発明において好ましく用いられるポリエチレン系フィルムは、前記エチレン系重合体を含むフィルムである。ポリエチレン系フィルムは種々の公知の成型方法を用いることができるが、エクストルーダーによる押出によるキャスト成型が、生産効率の観点から好ましい。
<延伸フィルム>
ナイロン6、ナイロン66等からなるポリアミドフィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートに代表されるポリエステルからなるフィルム、ポリカーボネートフィルム、エチレン・ビニルアルコール共重合体フィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレン等のポリオレフィン及びポリL乳酸、ポリD乳酸、またはポリL乳酸とポリD乳酸を精密に配位したステレオコンプレックス晶ポリ乳酸からなる一軸あるいは二軸延伸フィルムである。
<延伸フィルムとポリエチレン系フィルムとの積層体>
本発明において好ましく用いられる延伸フィルムとポリエチレン系フィルムとの積層体は上記ポリエチレン系フィルムの層と延伸フィルムの層を積層して得られる。ポリエチレン系フィルムは一方向または二方向に延伸されていてもよいが、包装袋の機械的強度の安定性の観点から、無延伸フィルムであることが好ましい。
予め作製された延伸フィルムとポリエチレン系フィルムとを接着剤により貼着させるドライラミネーションを行うが、ここで接着剤を塗布する延伸フィルム表面にはコロナ処理をしておくことが接着安定性の観点から好ましい。具体的には、コロナ処理後のフィルム表面の表面張力が接着安定性の観点から、35mN/m以上が好ましく、40mN/m以上がより好ましい。
また、これらの高分子フィルムは、延伸加工、防曇加工や印刷が施されていてもよく、銀、銅のような無機系抗菌剤や、キチン、キトサン、アリルイソチオシアネートのような有機系抗菌剤が塗布されたものであってもよいし、これらがフィルム中に練り込まれているものであってもよい。
青果物等の内容物の鮮度保持の観点からは、上記高分子フィルムが、少なくとも1種の抗菌剤を含有することが好ましい。
また、上記高分子フィルムの表面に特定の界面活性剤が特定量存在し、又は上記高分子フィルムが特定の界面活性剤を特定量含むことで、抗菌機能を有していてもよい。例えば、パルミチルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミン、グリセリンモノラウレートおよびジグリセリンモノラウレートからなる群から選択される少なくとも一種の化合物が、上記高分子フィルムの少なくとも一方の表面に存在することが好ましく、当該少なくとも1種の化合物が0.002〜0.5g/m存在することが特に好ましい。あるいは、上記高分子フィルムが、パルミチルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミン、グリセリンモノラウレートおよびグリセリンモノカプレートからなる群から選択される少なくとも一種の化合物を含有していることが好ましく、0.001〜3質量部含有していることが特に好ましい。
上記高分子フィルムの表面に特定の界面活性剤が特定量存在し、又は上記高分子フィルムが特定の界面活性剤を特定量含むことで、該高分子フィルムの表面での結露が抑制され、雑菌の繁殖が抑制されることにより、結露(ドリップ)中での雑菌の増殖が抑制され、抗菌機能が発揮される。
透明性、可撓性、コスト等の観点からは、従来当該技術分野において広く用いられていた延伸ポリプロピレンフィルム、又は延伸ポリプロピレンフィルムとポリエチレン系フィルムとの積層体を高分子フィルムとして用いることが特に好ましい。これらのフィルムは一般にヒートシール性に優れるので、包装容器の製造において生産性が良好である。
この場合、延伸プロピレンフィルム単体で用いる場合は、その厚さが10〜100μmであることが好ましく、延伸ポリプロピレンフィルムとポリエチレン系フィルムとの積層体を用いる場合には、前者の厚さが10〜50μm、後者の厚さが10〜120μmであることが好ましい。
なお、ヒートシールに必ずしも適さない高分子フィルムを用いる場合には、該高分子フィルムの全部又は一部にシーラント層をラミネートあるいはコーティングすることで形成すればよい。例えば、アクリル樹脂をコーティングしたセロハンフィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)に線状低密度ポリエチレン(LLDPE)ポリスチレンとEVAをラミネートしたフィルムが挙げられ、これらを好適な高分子フィルムとして用いることができる。
包装体の製造方法、及び鮮度保持方法
以下、本発明の包装体の製造方法を、食用キノコの鮮度保持用の包装体を例に説明する。
食用キノコは、本実施形態で用いる高分子フィルムを含んでなる包装容器(一辺が封止されていないもの)に詰められ、計量後包装容器が封止され、食用キノコの鮮度保持用包装体が製造される。
なお、本実施形態の青果物鮮度保持用包装体は、食用キノコを含む青果物の収納及び包装容器の封止の際に、窒素封入及び/又は脱気を行ってもよい。窒素封入及び/又は脱気を行うことにより、臭気を抑制することができる場合がある。
また、流通の過程での効率向上やスペース節約、特定の気体の排除等の観点からも、包装容器の封止後に脱気を行ってもよい。
本発明の包装体は、包装容器中に食用キノコを含む青果物のみが収納されていてもよいし、更にそれ以外の部材が収納されていてもよい。
例えば、青果物に加えて、吸湿剤、及び/又は抗菌剤が包装容器中に収納されていてもよい。
吸湿剤には特に限定は無く、吸湿効果または調湿効果を有する公知又は市販の材料を使用することができる。吸湿剤として好適に用いられるものとしては、例えば、活性炭、シリカゲル、アルミナゲル、シリカアルミナゲル、無水硫酸マグネシウム、ゼオライト、合成ゼオライト、酸化カルシウム、塩化カルシウム、及び、焼ミョウバン、又はこれらの混合物等が挙げられるが、これらに限定されない。
これらの中でも、青果物への影響や食品である青果物等の近くで使用することに関する懸念の比較的少ない活性炭を用いることが特に好ましい。活性炭は粉末状、粒状どちらでも何ら差し支えなく、原料はヤシ殻、おがくず、木炭、竹炭、褐炭、泥炭、ほね、石油ピッチなどどんなものでも差し支えない。また活性炭は不織布、セロファン、紙などなどで使用単位毎に包装してあることが望ましいが、活性炭自体が繊維状になったものでも差し支えない。活性炭の包材としては、合成樹脂からなる不織布のように、ヒートシール性を有するものが好ましいが、水蒸気透過性を有しかつ活性炭がこぼれないもので有れば、紙、天然繊維などでも何ら問題ない。
抗菌剤には特に限定は無く、抗菌作用を有する物質を適宜使用することができるが、食用キノコを含む青果物への影響や食品である青果物等の近くで使用することに関する懸念の比較的少ない天然性抗菌剤を好ましく使用することができる。より具体的には、天然性抗菌剤であるキトサン、アリルイソチオシアネート、ヒノキチオール、リモネン等を、包装容器内に収納することができる。
以下、実施例/比較例を参照しながら、本発明を具体的に説明する。なお、本発明はいかなる意味においても、以下の実施例によって限定されるものではない。
以下の実施例/比較例において、各特性の評価は以下の方法で行った。
(酸素透過度)
まず、次の方法で内寸210mm×175mmの袋を形成した。
1枚のフィルムをほぼ均等に2つ折りにし約5mm幅で、インパルスシーラー(富士インパルス社製、品番Fi−200−10WK)で加熱条件の目盛を3に設定してヒートシールを行い、当該ヒートシール辺がほぼ中央にくるようにヒートシール辺とほぼ垂直をなす辺の一方の全体を、他方の辺の一方の連通部となる端部約2cmを除く全体をヒートシールして、内寸210mm×175mmの袋を形成した。その際、ヒートシール部に、ガス測定用のピンチコックを1個設けた。
次に前記連通部から窒素ガスを注入し、袋内が飽和状態になってから袋内のガスを連通部からほぼすべて排出した。この操作を5回繰り返した後、窒素ガスを注入して袋内を窒素ガスで飽和させて連通部を前記インパルスシーラーで同様の条件でヒートシールした。窒素ガスを飽和させた袋を22℃、相対湿度40%の空気中(1気圧、酸素濃度:21%、窒素濃度:79%)の室内に6時間放置した。
次にガス測定用のピンチコックから、袋内のガスを約20ccサンプリングして食品包装用ジルコニア酸素濃度計(東レエンジニアリング社製、型番LC−750F)にて袋中の酸素濃度を測定した。さらに、袋中の気体の体積を測定し、下記の式から酸素透過度を算出した。
(式)酸素透過度=内部酸素濃度変化(%)/100×体積(cm)×24×60/時間(360分)×10000cm/面積(1232cm)/酸素の分圧(0.21atm)
(酸素濃度)
ガス測定用のピンチコックから包装体内のガスを約20ccサンプリングして食品包装用ジルコニア酸素濃度計(東レエンジニアリング社製、型番LC−750F)にて袋中の酸素濃度を測定した。
(臭気)
ハンディにおいモニター(OMX−ADM)(神栄テクノロジー株式会社製)を用いて、袋内を計測し、NH換算で臭気を数値化した。
(実施例1)
レーザー加工で直径約70μmの円形の開口部を、表面に6個、裏面に3個設けた厚さ25μmの防曇性二軸延伸ポリプロピレンフィルムを用いて140mm×180mmサイズの袋をヒートシールで作製した。なお、袋にはピンチコックを取り付けた。
この袋の酸素透過度を測定したところ、50000cc/m・day・atmであった。
予め準備した食用キノコである椎茸100gを袋に包装後、上部をヒートシールで封止し、椎茸を収納してなる包装体を作製した。
この包装体を5℃に設定した冷蔵庫内に保管し、経日で袋内部の酸素濃度及び二酸化炭素濃度を測定し、さらにハンディにおいモニターを用いて袋内部を計測し、NH換算で臭気を数値化した。
表1及び表2に、5℃で冷蔵保管した場合の結果を示す。

Figure 2018199497

Figure 2018199497

表1から、5℃で冷蔵保管した場合に、包装体の封止後2日と包装体の封止後15日の内部二酸化炭素濃度がいずれも4.7%〜6.0%であって、3%以上10%以下の範囲内であり、また、包装体の封止後2日と包装体の封止後15日の内部酸素濃度がいずれも15%以上であって、10%以上25%以下の範囲内であることが読み取れる。
そして、このように、5℃で冷蔵保管した場合、表2から、後述の比較例1及び2に比べて、臭気の発生、具体的には、アルコール発酵に伴うと推測されるアンモニア臭の発生がほとんど認められず、アンモニア臭の発生が抑制されている点で、包装体の封止直後から経時的な品質劣化が著しく抑制され、椎茸の鮮度維持に有利であることが読み取れる。
(比較例1)
厚さ25μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムを使用した他は、実施例1と同様にして、100gの椎茸を収納してなる包装体を作製し、測定及び評価を行った。なお、袋にはピンチコックを取り付けた。
袋の酸素透過度は、1790cc/m・day・atmであった。
実施例1と同様に、表1及び表2に、5℃で冷蔵保管した場合の結果を示す。
表1から、5℃で冷蔵保管した場合に、包装体の封止後2日と包装体の封止後15日の内部二酸化炭素濃度がいずれも約15%以上25%以下であって、3%以上10%以下の範囲外であり、また、包装体の封止後2日と包装体の封止後15日の内部酸素濃度がいずれも4%以下であって、10%以上25%以下の範囲外であることが読み取れる。
そして、このように、5℃で冷蔵保管した場合、表2から、前述の実施例1に比べて、臭気の発生、具体的には、アルコール発酵に伴うと推測されるアンモニア臭の測定数値が、包装体の封止直後から急激に上昇し、極めて顕著な経時的な品質劣化が進行していることが読み取れる。
(比較例2)
厚さ25μmの防曇性二軸延伸ポリプロピレン(防曇OPP)フィルムを使用した他は、実施例1と同様にして、100gの椎茸を収納してなる包装体を作製し、測定及び評価を行った。なお、袋にはピンチコックを取り付けた。
袋の酸素透過度は、1000cc/m・day・atmであった。
実施例1と同様に、表1及び表2に、5℃で冷蔵保管した場合の結果を示す。
表1から、5℃で冷蔵保管した場合に、包装体の封止後2日と包装体の封止後15日の内部二酸化炭素濃度がいずれも約15%以上25%以下であって、3%以上10%以下の範囲外であり、また、包装体の封止後2日と包装体の封止後15日の内部酸素濃度がいずれも4%以下であって、10%以上25%以下の範囲外であることが読み取れる。
そして、このように、5℃で冷蔵保管した場合、表2から、前述の実施例1に比べて、臭気の発生、具体的には、アルコール発酵に伴うと推測されるアンモニア臭の測定数値が、包装体の封止直後から急激に上昇し、極めて顕著な経時的な品質劣化が進行していることが読み取れる。
本発明の包装体は、包装容器内に椎茸及びシメジ等の食用キノコを含む青果物を収納してなる包装体において、当該包装体内の椎茸及びシメジ等の食用キノコに特徴的且つ経時的な品質劣化、すなわち、臭気の発生を、包装体の封止後、比較的長期間にわたって抑制できるなど、実用上高い価値を有する技術的効果を実現するものであり、食品加工、流通、外食などの産業の各分野において高い利用可能性を有する。

Claims (11)

  1. 高分子フィルムを含んでなる包装容器内に食用キノコを含む青果物を収納してなる包装体であって、
    5℃で冷蔵保管した場合に、
    包装体の封止後2日から包装体の封止後15日までの少なくとも一部の期間で、内部二酸化炭素濃度が3%以上10%以下であり、包装体の封止後2日から包装体の封止後15日までの少なくとも一部の期間で、内部酸素濃度が10%以上25%以下である、包装体。
  2. 高分子フィルムを含んでなる包装容器内に食用キノコを含む青果物を収納してなる包装体であって、
    5℃で冷蔵保管した場合に、
    包装体の封止後2日と包装体の封止後15日の内部二酸化炭素濃度がいずれも3%以上10%以下であり、包装体の封止後2日と包装体の封止後15日の内部酸素濃度がいずれも10%以上25%以下である、請求項1に記載の包装体。
  3. 前記食用キノコの臭気の発生を、包装体の封止後9日以上抑制することができる、請求項1又は2に記載の包装体。
  4. 前記の5℃で冷蔵保管した場合に、
    包装体の封止後2日から包装体の封止後15日にかけて、内部二酸化炭素濃度の変化率が4%以内であり、且つ内部酸素濃度の変化率が4%以内である、請求項1から3のいずれか一項に記載の包装体。
  5. 前記包装容器内に窒素が封入されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の包装体。
  6. 前記高分子フィルムの酸素透過度が、20℃、90%RHにおいて、30000cc/m・day・atm以上、70000cc/m・day・atm以下であり、前記包装容器が、開口面積0.007〜0.11mmの微細孔を少なくとも1個以上有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の包装体。
  7. 前記高分子フィルムの厚みが、15から45μmである、請求項1から6のいずれか一項に記載の包装体。
  8. 前記高分子フィルムが、延伸ポリプロピレンフィルム、ポリエチレン系フィルム、又は延伸フィルムとポリエチレン系フィルムとの積層体である、請求項1から7のいずれか一項に記載の包装体。
  9. 前記高分子フィルムが、防曇剤を含有するとともに、少なくとも1種の抗菌剤を含有し、又は少なくとも1種の抗菌剤が塗布されている、請求項1から8のいずれか一項に記載の包装体。
  10. 更に吸湿剤、及び/又は抗菌剤を収納してなる、請求項1から9のいずれか一項に記載の青果物鮮度保持用包装体。
  11. 前記食用キノコが椎茸又はシメジである、請求項1から10のいずれか一項に記載の青果物鮮度保持用包装体。
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