JP2017124841A - 内容物の鮮度保持用に好適な包装容器、及びそれを用いた包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】適切な気体透過性を有することにより青果物等の内容物の鮮度保持機能に優れた包装容器であって、空気中の異物の侵入を適切に抑制することができ、通気の方向性を有し、更に短時間で脱気が可能な包装容器を提供する。【解決手段】高分子フィルムを含んでなる包装容器であって、22℃、40%RHでの酸素透過度が2000から50000cc/m2/day/atmであり、該高分子フィルムに少なくとも1の開口部を有する凸部が設けられ、該開口部の長さが0.5〜7mmであり、該開口部の幅が、光学顕微鏡における倍率4倍の観察では、貫通していることが確認できないものである、上記包装容器。【選択図】 なし

Description

本発明は、酸素等の透過性が特定の範囲内にある高分子フィルムを含んでなる包装容器に関する。
当該包装容器は、青果物等の内容物の鮮度保持用に好適であり、カット野菜等の鮮度保持用に特に好適である。
高分子フィルム基材に気体透過部を設けて、この気体透過部から酸素、二酸化炭素、水蒸気等の気体を透過させる気体透過性フィルムは、食品分野において、青果物等の内容物、特にカット野菜等の生鮮野菜の包装材として好適に使用されている。このような気体透過性フィルムを用いて、例えば野菜、果物等を包装すると、内容物である野菜、果物の鮮度保持に適した酸素濃度、例えば1から4%程度の酸素濃度、を保つことで、比較的長い期間にわたり鮮度を保持して内容物を保管することができることが知られている。
例えば特許文献1には、青果物を密封した高分子フイルムよりなる青果物入り包装体において、前記包装体が(A)有孔高分子フイルムと(B)無孔高分子フィルムにより構成されており、前記(A)、(B)の少なくとも一方のフィルム特性が25℃、相対湿度75%の条件下で測定した水蒸気透過率が前記包装体の有効表面積を基準にして50〜800gm-2-1であり、前記(A)の開孔面積比率は前記包装体の有効表面積に対し3×10-6〜7×10-4%であることを特徴とする青果物入り包装体が記載されており、より具体的には、(A)有孔高分子フィルムとして、厚さ35μmの延伸ポリプロピレンからなり、平均孔径30μmの孔を95個あけたもの、平均孔径が60μmの孔を9個開けたもの等が使用されている。
また別法として、特許文献2には、包装体に開口部を設けてガス透過量を調節することを特徴とする青果物鮮度保持用包装体であって、中空管を用いて開口部が設けられているものが記載されている。より具体的には、当該中空管として、外径3mm、内径1mm、長さ5cmのフッ素樹脂チューブ等が使用されている。
しかしながら、これらの従来技術における孔、開口部の断面形状は、径のみが規定されていることからも分かるように円形又は略円形であり、そのため必要な気体透過性をもたらす開口面積を実現するためには、上述のような数十μm又はそれ以上の孔を空ける必要があった。ところで、空気中の異物、例えば微細な無機物、花粉、雑菌等には、数μmの大きさをもつものも多く、これらの異物が包装体内に侵入することが懸念されていた。特に雑菌が青果物入り包装体に侵入することは、その様な包装体の目的である長期間にわたる鮮度保持にとって不利であり、通気性を確保しながら上記の異物の侵入を抑制することが望まれていた。この観点からは、内部から外部への通気が容易である一方、外部から内部への通気が抑制される、いわゆる通気の方向性があることが望ましいが、従来の技術では十分な方向性を実現することができなかった。
さらに、青果物、特にカット野菜等の青果物鮮度保持用包装体は、流通の過程での効率向上、スペース節約や、特定の気体の排除などのため、包装体の作製後に脱気を要する場合がある。また、空輸のような減圧を伴う輸送においては、破袋を回避するために、内部の気体を速やかに脱気することが必要である。速やかに脱気できることは、外部から圧迫を受けた際に破袋を回避する観点からも重要である。しかし、上述の様な複数の数十μmの孔を設けたとしても、必ずしも十分に短い脱気時間を実現することはできず、その短縮が望まれていた。
なお、孔、開口部の径を更に増大し、あるいはその数を増加させることで脱気時間の短縮をすることも可能ではあるが、その場合空気中の異物が侵入するという上述の問題が更に深刻なものとなることが懸念される。
特開平5−168400号公報 特開2000−4780号公報
本発明は、上記の背景技術の限界に鑑み、適切な気体透過性を有することにより青果物等の内容物の鮮度保持機能に優れた包装容器であって、空気中の異物の侵入を適切に抑制するとともに、通気の方向性を有し、更に短時間で脱気が可能な包装容器を提供することを課題とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、従来円形又は略円形であった包装容器の高分子フィルム中の孔、開口部の断面形状をスリット状とし、当該開口部の幅が光学顕微鏡による倍率4倍での観察では貫通していることが確認できないものとし、更に当該開口部を高分子フィルムの少なくとも1面に設けられた凸部上に設けることで、適切な気体透過性を維持しながら、空気中の異物の侵入を適切に抑制でき、かつ通気の方向性を有し、更に圧迫時には内部の気体を脱気することで破袋を回避できる包装容器を実現できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
[1]
高分子フィルムを含んでなる包装容器であって、22℃、40%RHでの酸素透過度が2000から50000cc/m/day/atmであり、該高分子フィルムに少なくとも1の開口部を有する凸部が設けられ、該開口部の長さが0.5〜7mmであり、該開口部の幅が、光学顕微鏡における倍率4倍での観察では、貫通していることが確認できないものである、上記包装容器である。
以下、[2]から[14]は、それぞれ本発明の好ましい実施形態の一つである。
[2]
前記開口部を有する凸部が、前記高分子フィルムの少なくとも1の面に設けられている、[1]に記載の包装容器。
[3]
前記開口部を有する凸部が、前記1の面から、前記高分子フィルムの厚さの0.10〜2.0倍突出している、[2]に記載の包装容器。
[4]
前記開口部を有する凸部の長さが1mm〜150mmであり、幅が30μm〜1000μmであり、かつ前記開口部の長さが0.5mm〜7mmであり、さらに前記開口部の長さが凸部の長さより短い[1]から[3]のいずれか一項に記載の包装容器。
[5]
前記開口部の長さ方向が、前記高分子フィルムの結晶の配向方向に対して略垂直である、[1]から[4]のいずか一項に記載の包装容器。
[6]
前記高分子フィルムが、ポリエチレン系フィルム層を含む、[1]から[5]のいずれか一項に記載の包装容器。
[7]
前記開口部の長さ方向が、前記高分子フィルムの製造時の長手方向に対して略垂直であり、かつ、複数の該開口部が、該長手方向に間隔を置いて設けられている、[1]から[4]のいずれか一項に記載の包装容器。
[8]
前記高分子フィルムの厚みが、10から100μmである、[1]から[7]のいずれか一項に記載の包装容器。
[9]
前記高分子フィルムが、延伸ポリプロピレンフィルム、又は延伸フィルムとポリエチレン系フィルムとの積層体である、[1]から[5]及び[7]から[8]のいずれか一項に記載の包装容器。
[10]
前記高分子フィルムが、少なくとも1種の抗菌剤を含有し、又は少なくとも1種の抗菌剤が塗布されている、[1]から[9]のいずれか一項に記載の包装容器。
[11]
青果物の鮮度保持用に用いられる、[1]から[10]のいずれか一項に記載の包装容器。
[12]
青果物を、[1]から[11]のいずれか一項に記載の包装容器に収納してなる、青果物鮮度保持用包装体。
[13]
更に吸湿剤、及び/又は抗菌剤を収納してなる、[12]に記載の青果物鮮度保持用包装体。
[14]
高分子基材フィルムをエンボス処理することにより長さが1mm〜150mmであり、幅が30μm〜1000μmであって最小の厚みが0.005μm〜0.1μmである凹部を、前記凸部が設けられる面と反対側の面における、前記凸部と対応する位置に形成し、前記凹部の長手方向とはほぼ垂直方向に50〜300N/mの引張張力をかけることにより長さが0.5〜7mmの開口部を形成する工程を有する、[1]に記載の高分子フィルムの製造方法。
本発明によれば、適切な気体透過性を有することにより青果物等の内容物の鮮度保持機能に優れた包装容器であって、空気中の異物の侵入を適切に抑制するとともに、通気の方向性を有し、更に圧迫時には内部の気体を脱気することで破袋を回避できる包装容器が提供される。
本発明の包装容器に青果物を収納することで、鮮度保持機能に優れ、異物の侵入が抑制され、流通等の効率の良い青果物鮮度保持用包装体を実現することができる。
本発明の一実施例である包装容器を構成する高分子フィルム中の開口部の倍率4倍での光学顕微鏡写真である。 本発明の一実施例である包装容器を構成する高分子フィルム中の開口部での通気性の方向性を示す概略の断面模式図である。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
本発明は、高分子フィルムを含んでなる包装容器であって、酸素透過度が2000から50000cc/m/day/atmであり、該高分子フィルムに少なくとも1の開口部を有する凸部が設けられ、該開口部の長さが0.5〜7mmであり、該開口部の幅が、1μm以下である、上記包装容器である。
ここで、本発明に係る酸素透過度の測定方法は以下の通りである。
まず、次の方法で内寸220mm×240mmの袋を形成する。
1枚のフィルムをほぼ均等に2つ折りにし約5mm幅で、インパルスシーラー(富士インパルス社製、品番Fi−200−10WK)で加熱条件の目盛を3に設定してヒートシールを行い、当該ヒートシール辺がほぼ中央にくるようにヒートシール辺とほぼ垂直をなす辺の一方の全体を、他方の辺の一方の連通部となる端部約2cmを除く全体をヒートシールして、内寸220mm×240mmの袋を形成する。
次に前記連通部から窒素ガスを注入し、袋内が飽和状態になれば袋内のガスを連通部からほぼすべて排出する。この操作を5回繰り返した後、窒素ガスを注入して袋内を窒素ガスで飽和させて連通部を前記インパルスシーラーで同様の条件でヒートシールする。窒素ガスを飽和させた袋を22℃、相対湿度40%の空気中(1気圧、酸素濃度:21%、窒素濃度:79%)の室内に6時間放置する。
次にサンプリング針チューブで約20ccサンプリングして食品包装用ジルコニア酸素濃度計(東レエンジニアリング社製、型番LC−750F)にて袋中の酸素濃度を測定する。さらに、袋中の気体の体積を測定し、下記の式から酸素透過度を算出する。

(式) 酸素透過度=内部酸素濃度変化(%)/100×体積(cm)×24×60/時間(360分)×10000cm/面積(1232cm)/0.21(酸素の分圧)
また、ここで「高分子フィルムを含んでなる」とは、包装容器の全部が高分子フィルムで構成されている場合、及び蓋材等包装容器の一部が高分子フィルムで構成されている場合、の双方を含む趣旨である。
従って、上記包装容器は、全部又は主要部が可撓性の高分子フィルムで構成された可撓性の包装容器、いわゆる包装袋であってもよく、可撓性の高分子フィルムとコーティング紙等のそれ以外の可撓性の部材を組み合わせた可撓性の包装容器であってもよく、あるいは可撓性の高分子フィルムと剛直な部材とを組み合わせた包装容器、例えば、蓋材としての高分子フィルムと、トレー、カップ等の剛直な部材とを組み合わせた形態のものであってもよい。
包装容器がいわゆる包装袋である実施形態においては、例えば、2枚の高分子フィルムを互いに重ね合わせた状態、または1枚の高分子フィルムを折り重ねた状態で、3辺または2辺を熱シールにより融着させる等して包装袋を形成することができる。残る1辺は、青果物等の内容物を包装袋内に配置した後、同様に熱シールにより融着させるなどして封止することができる。
なお、このような包装袋は、その平面視での形状は円形、三角形、四角形、四角形以上の多角形でもよいが、加工性や取扱いの容易さの観点から長方形をなすことが好ましい。
上記高分子フィルムには、少なくとも1の開口部を有する凸部が設けられ、該開口部の長さは0.5〜7mmであり、幅は、通常の状態で典型的には1μm以下である。具体的には光学顕微鏡での倍率4倍での観察において、貫通していることが通常の状態では確認できない。すなわち開口部は、光学顕微鏡で倍率4倍での観察において、貫通していることが通常の状態では確認できないほど幅の狭いスリット状の形状を有する。また、開口部が貫通していることはエージレスチェッカー液による液漏れ試験により簡易に確認することができる。なお、ここでいう「通常の状態」とはプレパラートの表面等の平面上に本発明に係る高分子フィルムを載置した状態をいう。この様なスリット状の形状の開口部は凸部の長手方向とほぼ平行な方向でありかつフィルム面に対し最も突出している部分の近傍に設けられている。このようにスリット状の開口部を設けることで凸部の突出方向からは気体が導入されやすく、一方凸部の突出方向に向かう気体または空気中の異物等、例えば微細な無機物、花粉、雑菌等や雑菌等を含んだ浮遊物が包装容器内に侵入することを効果的に抑制することが可能となる。また、前記高分子フィルムを含んでなる包装容器は、気体の透過性に方向性があり、外部からの異物等が侵入しないようになることに加え、22℃、40%RHでの酸素透過度が、青果物等の内容物の鮮度保持に適した、2000から50000cc/m/day/atmの範囲内、より好ましくは5000から40000cc/m/day/atmの範囲内、さらに好ましくは10000から30000cc/m/day/atmの範囲内となる。
上記スリット状の開口部の長さは、通気性を確保する観点から、0.5〜7mmであり、より好ましくは0.7〜7mmであり、さらに好ましくは0.8〜5mmであり、さらにより好ましくは1.0〜3.0mmであり、特に好ましくは1.0〜2.0mmである。
スリット状の開口部の長さが0.5mm以上あることで、必要なガス透過性を容易に確保することが可能性であり、7mm以下であることで、フィルムの変形を考慮しても、空気中の異物等の侵入を効果的に防止することができる。
一方、上記スリット状の開口部の幅は、光学顕微鏡では、貫通していることが確認できないほど狭いものである。この様な評価方法で貫通が確認できるか否かは、高分子フィルムの厚さ、開口部の深さ、形状(特に開口部の長さ方向に垂直な面における断面形状)の影響を受けるが、典型的には開口部の幅が1μm以下であるときに、光学顕微鏡での4倍の倍率の観察において、貫通していることが確認できなくなる。
光学顕微鏡では貫通していることが確認できないほど幅が狭いことにより、気体の通気の方向性を確保できるとともに、空気中の異物等の侵入を効果的に防止することができる。
なお、スリット状の開口部の幅の下限については22℃、40%RHでの酸素透過度が2000から50000cc/m/day/atmの範囲内を維持できれば特に限定はされない。
スリット状の開口部の高分子フィルム面内の断面形状は、長さが0.5〜7mmであり、幅が光学顕微鏡での4倍の倍率の観察においては貫通していることが確認できないものである限りにおいて特に制限はない。すなわち、開口部の断面形状は直線的である必要は無く、長さ及び幅の条件を満たす限り、曲線状、折線状等の形状であってもよく、また、2以上の線状(直線状、曲線状、折線状等)の形状が任意の角度で交差した形状であってもよい。
一方、開口部の長さ方向に垂直な面における断面形状には特に制限はなく、高分子フィルムの厚さ方向で幅が変化しない矩形状であってもよく、厚さ方向で幅が変化するテーパー状であってもよい。
また、開口部は、高分子フィルムが(エンボス加工等によって)一方向に変形して凹部が形成されたものであってもよい。この実施形態においては、凹部の形成時に凹部の底面がエンボス加工用の突起部により押し潰されるため、凹部が形成される高分子フィルムの面と反対側の面に、比較的膜厚の小さな凸部が形成される。この凸部が開閉することで、通気の方向性を実現することができる。すなわち、凹部が形成された面側がより高圧となった場合、比較的膜厚の小さな凸部が開くことで、通気性が増大する。一方、凸部が形成された面側がより高圧となった場合、比較的膜厚の小さな凸部は閉じるように作用するため、通気性は増大しないか又は減少する(図2(a)、(b)参照)。これにより、凹部が形成された面から凸部が形成された面への通気が、逆方向の通気より容易となるので、通気の方向性が実現される。
この実施形態において、凸部は、凸部が形成された面からフィルムの厚さの0.10〜2.0倍突出していることが好ましく、0.5〜1.5倍突出していることがより好ましく、0.7〜1.2倍突出していることがさらに好ましい。例えば、フィルム厚が15μm〜40μmの場合には、0.15μm〜80μm突出していることが好ましい。また、凸部に裏側に形成される凹部は上述のように平面のフィルムを例えばエンボス加工等の機械的力により形成していることから、凸部を形成するフィルムの厚みは一般には一定ではない。したがって、凸部を形成するフィルムの膜厚の最小の部分を少なくとも1か所に有し、当該膜厚の最小の部分の厚みは、0.005μm〜0.1μmであることが好ましく、0.007μm〜0.05μmであることがより好ましく、0.008μm〜0.03μmであることがさらに好ましい。
また、スリットの形成方法は本発明の効果を奏する限りにおいては限定されず、開口部の形成の容易性の観点から、先端の尖ったエンボスロール等により凹部と開口部を同時に形成してもよいし、エンボスロール等によるエンボス処理後により凹部を形成後、フィルムに適度なテンション、フィルムの厚みにもよるが、例えばフィルムの厚みが15〜40μmの場合には50〜300N/mのテンションを、より好ましくは80〜300N/mのテンションを付与することで前記の凸部に形成されたフィルムの膜厚の最小の部分を引裂させることにより形成することができる。例えば、フィルムの厚みが20μmの場合は120N/m程度、フィルムの厚みが40μmの場合は150N/m程度が特に好ましい。
上記高分子フィルム中のスリット状の形状の開口部は、包装容器内部と包装容器外部との圧力差が小さい場合には、上述の2000から50000cc/m/day/atmの範囲内の酸素透過度に代表されるような、比較的小さな気体透過性を有するが、包装容器内部と包装容器外部との圧力差が大きい場合、例えば飛行機で輸送され外気圧が下がることで、包装容器内部の圧力が包装容器内部よりも顕著に高くなった場合には、スリットの中央部の幅が拡がることにより、気体透過性が顕著に増大する。すなわち、気体透過性が包装容器内部と包装容器外部との圧力差に対して非線形に変化する。このため、上記のように例えば飛行機で輸送される場合等のように包装容器内部と包装容器外部との圧力差により、包装容器内部の圧力が上昇したとしても当該圧力により包装容器が破損することを効果的に防止することができる。一方、包装容器内部の圧力が低く包装容器外部の圧力が高い場合には、高分子フィルムに設けられたスリット状開口部から空気を流入させることができるため、外部からの圧力により内容物を損傷させてしまうことを防ぐことができる。このときスリット状の開口部の幅が微小であることから、空気中の異物等が流入することはない。
前記高分子フィルムは、キャストフィルムや同時二軸延伸処理されたフィルムのように配向結晶化していないフィルムにスリット状の開口部を設けてもよいし、延伸処理により配向結晶化したフィルムにスリット状の開口部を設けてもよい。上記スリット状の開口部は、長さ方向が上記高分子フィルムの製造時の長手方向に対して略垂直であり、かつ、複数の該開口部が、該長手方向に間隔を置いて設けられることが、好ましい。このとき、個々のスリット状の開口部の長さ方向(切れ目方向)が互いに平行に並ぶこととなり、仮にスリット状の開口部の端部から切れ目が広がっても別のスリット状の開口部に伝播しないので好ましい。この様な構成の高分子フィルムは、フィルム製造又は加工の際のローラーの一部に、ローラーの軸方向に略平行な刃を設けることで効率良く製造することが可能であり、またローラーの軸方向に略平行な刃は、フィルム中の開口部が形成される箇所に均一に力を加えることができるため、幅が比較的均一な開口部を、安定的に製造することが可能となるので、特に好ましい。
また、一実施態様において、上記開口部は、その長さ方向が上記高分子フィルムの結晶の配向方向に対して略垂直である様に設けられることが好ましい。
高分子フィルムを構成する高分子は、一般に主鎖方向とそれに垂直な方向とで構造、性質等が大きく異なるため、製造条件等の影響で特定の方向に配向し易い。特に、その強度等を向上させるために製造工程において延伸を行った高分子フィルムは、延伸の方向に配向することが多く、一般に結晶の主鎖方向と延伸方向とが揃う様に配向する傾向がある。
このように配向した高分子フィルムは、配向方向と平行に裂け易い傾向、すなわち配向方向の引裂き強度がそれに垂直な方向の引裂き強度よりも小さい傾向がある。したがって、上記実施態様のように開口部の長さ方向が高分子フィルムの結晶の配向方向に対して略垂直である様に設けられると、開口部で応力の集中する方向も、結晶の配向方向に対して略垂直方向、すなわち引裂きにくい方向となる。この結果、開口部を起点とするフィルム破れを有効に防止できるので、包装容器の生産性、歩留まりや、強度、耐久性等の観点から好ましい。
縦延伸の一軸延伸フィルムにおいて、例えば高分子フィルムの製造時の長手方向に延伸が行われる場合は、高分子フィルムの延伸方向である長手方向と配向方向とは略一致する。
一方、横延伸においては、例えばテンターによる延伸の場合は、高分子フィルムの製造時の長手方向とは垂直の方向に延伸が行われるので、高分子フィルムの長手方向と配向方向とは直行する。
したがって、これらの構成の高分子フィルムは、フィルムの配向方向との関係に応じて、フィルム製造又は加工の際のローラーの一部に、ローラーの軸方向に略平行又は垂直な刃を設けることで効率良く製造することが可能である。
なお、ここで「略垂直」とは、通常両方向のなす角度が、90°プラスマイナス20°以内であることをいい、好ましくは90°プラスマイナス10°以内であり、更に好ましくは90°プラスマイナス5°以内である。
スリット状の開口部の個数には特に制限は無いが、例えば包装容器1個あたり3から51から100個の開口部を有することが、必要に応じて広い範囲の酸素透過度が得られることから好ましい。
開口部の間隔は必要とされる開口部の数によるので特に制限は無いが、製造上の効率等、フィルムの強度等の観点からは、2〜200mm程度であることが好ましい。
なお、個々の開口部の大きさと、開口部の個数は、包装容器全体の酸素透過度が適切な限りにおいて、適宜設定、変更可能であり、その際には、高分子フィルムの有効面積に占める開口部の数が指針となる。例えば2mmの長さのスリット状の開口部であって、閉じた状態では光学顕微鏡(オリンパス社製、型式SZH−131)にて倍率4倍による観察では貫通していることが確認できないものを設ける場合、200mm×200mmの包装容器に対して1つ存在するごとに約1000cc/m/day/atmの酸素透過度を上げる効果があり、この様な知見に基づき必要とされる包装容器全体の酸素透過度からスリット開口部の数を決めることが好ましい。
上記高分子フィルムの厚みには特に制限は無く、開口部の形成の際の精度や容易性、包装容器を形成した際の可撓性、強度、透明性、経済性等の観点から、高分子フィルムを形成する材料との関係において適宜好適な厚みを選択すればよい。典型的には、高分子フィルムの厚みは、10から100μmであることが好ましく、20〜80μmであることがより好ましく、30〜50μmであることが特に好ましい。
上述のように、本発明の包装容器の酸素透過度は、2000から50000cc/m/day/atmの範囲内であり、内容物の量、種類及び温度等の保管条件に合わせて適正な酸素透過度を選択することができる。
包装容器の酸素透過度が上記の範囲にあるとき、当該包装容器に青果物等を収納してなる鮮度保持用包装体の内部の酸素濃度は、収納される青果物等の条件にもよるが、葉物野菜には、好ましくは0.5〜5体積%と、青果物の鮮度保持に適した値となるので好ましい。一般に酸素濃度0.5体積%未満では野菜にアルコール臭が発生し、5体積%以上では褐変が大きいとされる。
上記高分子フィルムの材質には、特に制限は無いが、従来の青果物包装用のフィルムにに用いられる高分子を適宜使用することができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ナイロン(ポリアミド)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート・アジペート、ポリ乳酸等を挙げることができる。また、例えば、セロハン等の天然高分子を用いることもできる。更にこれらのうちのいずれかの材質を単独で用いても良く、これらの複数をブレンドして、及び/又はラミネートして用いてもよい。
加工の容易さやコストの観点からは、上記高分子フィルムの材質は、熱可塑性樹脂であることが好ましい。該熱可塑性樹脂としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル・1−ペンテン、1−オクテン等のα−オレフィンの単独重合体または共重合体が挙げられる。具体的には、高圧法低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレンなどのエチレン系重合体、プロピレン単独重合体、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体、プロピレンブロック共重合体などのプロピレン系重合体、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル・1−ペンテンなどのポリオレフィンが挙げられる。また、該熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ナイロン−6、ナイロン−66、ポリメタキシレンアジパミド等のポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、エチレン・酢酸ビニル共重合体またはその鹸化物、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、ポリスチレン、アイオノマー、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート等の生分解性樹脂、あるいはこれらの混合物等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。これらの中でも、該熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド等が剛性、透明性に優れるため好ましい。また、該熱可塑性樹脂としては、エチレン系重合体、プロピレン系重合体が軽量でフィルム加工性に優れるためより好ましく、柔軟性、透明性の観点からプロピレン系重合体がさらに好ましい。
<プロピレン系重合体>
前記プロピレン系重合体としては、ポリプロピレンの名称で製造、販売されているプロピレン単独重合体(ホモPPとも呼ばれている)、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(ランダムPPとも呼ばれている)、プロピレン単独重合体と、低結晶性または非晶性のプロピレン・エチレンランダム共重合体との混合物(ブロックPPとも呼ばれている)などのプロピレンを主成分とする結晶性の重合体が挙げられる。また、プロピレン系重合体は、分子量が異なるプロピレン単独重合体の混合物であってもよく、プロピレン単独重合体と、プロピレンとエチレン又は炭素数4から10のα−オレフィンとのランダム共重合体との混合物であってもよい。
前記プロピレン系重合体としては、具体的には、ポリプロピレン、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・1−ペンテン共重合体、プロピレン・1−ヘキセン共重合体、プロピレン・1−オクテン共重合体などのプロピレンを主要モノマーとし、これとエチレン及び炭素数4から10のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種類以上との共重合体が挙げられる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
前記プロピレン系重合体の密度は、0.890〜0.930g/cmであることが好ましく、0.900〜0.920g/cmであることがより好ましい。また、前記プロピレン系重合体のMFR(ASTM D1238 荷重2160g、温度230℃)は、0.5〜60g/10分が好ましく、0.5〜10g/10分がより好ましく、1〜5g/10分がさらに好ましい。
<延伸ポリプロピレンフィルム>
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムは少なくとも一方向に延伸されたフィルムから構成されていてもよいし、延伸ポリプロピレンフィルム自体が少なくとも一方向に延伸されていてもよい。また、延伸ポリプロピレンフィルムとして二軸延伸フィルムを得る場合には、例えば逐次、あるいは同時二軸延伸することにより容易に製造することも可能である。本発明の延伸ポリプロピレンフィルムとして二軸延伸フィルムを得る場合には、通常、縦方向に5〜8倍延伸し、続いて横方向にテンター機構を用いて8〜10倍延伸し、フィルムの厚さを最終的に20〜40μmとする方法、あるいは、縦方向及び横方向に夫々5〜10倍(面倍率で25〜100倍)延伸することにより製造することができる。
<エチレン系重合体>
前記エチレン系重合体としては、エチレンの単独重合体、エチレンを主要モノマーとし、それと炭素数3から8のα−オレフィンの少なくとも1種類以上との共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、そのケン化物及びアイオノマーが挙げられる。具体的には、ポリエチレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−ペンテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体などのエチレンを主要モノマーとし、これと炭素数3から8のα−オレフィンの少なくとも1種類以上との共重合体が挙げられる。これらの共重合体中のα−オレフィンの割合は、1〜15モル%であることが好ましい。
また、前記エチレン系重合体としては、ポリエチレンの名称で製造・販売されているエチレンの重合体が挙げられる。具体的には、高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)が好ましく、LLDPEがより好ましい。LLDPEは、エチレンと、少量のプロピレン、ブテン−1、ヘプテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、4−メチル−ペンテン−1等との共重合体である。また、前記エチレン系重合体は、エチレンの単独重合体であってもよく、LLDPE等のエチレンを主体とする重合体であってもよい。
前記エチレン系重合体の密度は0.910〜0.940g/cmが好ましく、0.920〜0.930g/cmがより好ましい。該密度が0.910g/cm以上であることにより、ヒートシール性が向上する。また、該密度が0.940g/cm以下であることにより、加工性および透明性が向上する
なお、ブレンド、及び/又はラミネートは、上記の高分子のうちのいずれか同士のブレンド、及び/又はラミネートであってもよく、また上記の高分子のうちのいずれかと、高分子以外の材料とのブレンド、及び/又はラミネートであってもよい。すなわち、高分子フィルムは、高分子以外の素材、例えば耐熱安定剤(酸化防止剤)、耐候安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、スリップ剤、核剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、防曇剤、顔料、染料等の他、タルク、シリカ、珪藻土などの各種フィラー類を含んでいてもよいし、高分子フィルムと金属箔、紙、不織布等とのラミネートであってもよい。
<ポリエチレン系フィルム>
本発明のポリエチレン系フィルムは、前記エチレン系重合体を含むフィルムである。本発明のポリエチレン系フィルムは種々の公知の成型方法を用いることができるが、エクストルーダーによる押出によるキャスト成型が、生産効率の観点から好ましい。
<延伸フィルム>
ナイロン6、ナイロン66等からなるポリアミドフィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートに代表されるポリエステルからなるフィルム、ポリカーボネートフィルム、エチレン・ビニルアルコール共重合体フィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレン等のポリオレフィン及びポリL乳酸、ポリD乳酸、またはポリL乳酸とポリD乳酸を精密に配位したステレオコンプレックス晶ポリ乳酸からなる一軸あるいは二軸延伸フィルムである。
<延伸フィルムとポリエチレン系フィルムとの積層体>
本発明の延伸フィルムとポリエチレン系フィルムとの積層体は上記ポリエチレン系フィルムの層と延伸フィルムの層を積層して得られる。ポリエチレン系フィルムは一方向または二方向に延伸されていてもよいが、包装袋の機械的強度の安定性の観点から、無延伸フィルムであることが好ましい。
予め作製された延伸フィルムとポリエチレン系フィルムとを接着剤により貼着させるドライラミネーションを行うが、ここで接着剤を塗布する延伸フィルム表面にはコロナ処理をしておくことが接着安定性の観点から好ましい。具体的には、コロナ処理後のフィルム表面の表面張力が接着安定性の観点から、35mN/m以上が好ましく、40mN/m以上がより好ましい。
また、これらの高分子フィルムは、延伸加工、防曇加工や印刷が施されていてもよく、銀、銅のような無機系抗菌剤や、キチン、キトサン、アリルイソチオシアネートのような有機系抗菌剤が塗布されたものであってもよいし、これらがフィルム中に練り込まれているものであってもよい。
青果物等の内容物の鮮度保持の観点からは、上記高分子フィルムが、少なくとも1種の抗菌剤を含有することが好ましい。
また、上記高分子フィルムの表面に特定の界面活性剤が特定量存在し、又は上記高分子フィルムが特定の界面活性剤を特定量含むことで、抗菌機能を有していてもよい。例えば、パルミチルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミン、グリセリンモノラウレートおよびジグリセリンモノラウレートからなる群から選択される少なくとも一種の化合物が、上記高分子フィルムの少なくとも一方の表面に存在することが好ましく、当該少なくとも1種の化合物が0.002〜0.5g/m存在することが特に好ましい。あるいは、上記高分子フィルムが、パルミチルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミン、グリセリンモノラウレートおよびグリセリンモノカプレートからなる群から選択される少なくとも一種の化合物を含有していることが好ましく、0.001〜3質量部含有していることが特に好ましい。
上記高分子フィルムの表面に特定の界面活性剤が特定量存在し、又は上記高分子フィルムが特定の界面活性剤を特定量含むことで、該高分子フィルムの表面での結露が抑制され、雑菌の繁殖が抑制されることにより、結露(ドリップ)中での雑菌の増殖が抑制され、抗菌機能が発揮される。
透明性、可撓性、コスト等の観点からは、従来当該技術分野において広く用いられていた延伸ポリプロピレンフィルム、又は延伸ポリプロピレンフィルムとポリエチレン系フィルムとの積層体を高分子フィルムとして用いることが特に好ましい。これらのフィルムは一般にヒートシール性に優れるので、包装容器の製造において生産性が良好である。
この場合、延伸プロピレンフィルム単体で用いる場合は、その厚さが10〜100μmであることが好ましく、延伸ポリプロピレンフィルムとポリエチレン系フィルムとの積層体を用いる場合には、前者の厚さが10〜50μm、後者の厚さが10〜120μmであることが好ましい。
なお、ヒートシールに必ずしも適さない高分子フィルムを用いる場合には、該高分子フィルムの全部又は一部にシーラント層をラミネートあるいはコーティングすることで形成すればよい。例えば、アクリル樹脂をコーティングしたセロハンフィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)に線状低密度ポリエチレン(LLDPE)ポリスチレンとEVAをラミネートしたフィルムが挙げられ、これらを好適な高分子フィルムとして用いることができる。
本発明の包装容器は、特定範囲の酸素透過度を有し、これにより包装容器内の酸素濃度を制御することができるので、内容物の鮮度保持用、とりわけ青果物の鮮度保持用、に好ましく用いられる。
この実施形態において包装容器に収納され鮮度保持される青果物には特に制限は無いが、例えばバナナ、マンゴー、ウメ、リンゴ、イチゴ、ミカン、ブドウ、和梨、西洋梨のような果実類、ダイコン、ニンジン、ナガイモ、ゴボウのような根菜類、トマト、キュウリ、ナス、ピーマン、エダマメ、オクラのような果菜類、緑豆モヤシ、大豆モヤシ、トウミョウのような芽物類、シイタケ、シメジ、エリンギ、マイタケ、マツタケのような菌茸類(キノコ類)、ブロッコリー、ホウレンソウ、コマツナ、チンゲンサイ、キャベツ、レタス、アスパラガスのような葉茎菜類、キク、ユリ、カーネーション等の花卉または苗が挙げることができる。
この実施形態において包装容器に収納され鮮度保持される青果物の形態にも特に制限は無いが、酸素濃度を制御し、これにより青果物の呼吸を制御することにより鮮度を保持するという本実施形態の作用からは、実質的に呼吸を行っている形態の青果物の鮮度保持に特に有効である。
従って、青果物は収穫されたままのものであってもよく、外葉等を除去したいわゆる前処理済みのものであってもよく、カット済みのいわゆるカット野菜であってもよい。また、青果物は、洗浄、冷却、脱水等の処理のいずれか又は全てを行ったものであってもよく、またこれらの処理のいずれも行わないものであってもよい。
カット野菜は、簡便に食事に供することができることなどから近年需要が増加しており、高い経済的価値を有する。一方、野菜はカットされることにより呼吸作用や代謝反応が急激に活発化し、品質が急激に低下する傾向がある。本実施形態は、この様なカット野菜の鮮度保持に有効に用いることができるので、特に高い経済的価値を有する。
本発明の包装容器は、適切な気体透過性を有することにより青果物等の内容物の鮮度保持機能に優れた包装容器であって、空気中の異物の侵入を抑制できるものであるので、カット野菜の鮮度保持に特に好適に用いることができる。
特に、開口部が、高分子フィルムが一方向に変形して凹部が形成されたものであることで、通気の方向性を有する実施形態においては、外部からの菌の侵入の懸念が一層小さいために、生食に供することもあるため衛生面に厳しいカット野菜用の包装容器に特に好適である。また、内部からの排気が容易であることから、包装体内の酸素を低濃度に維持することができ、カット野菜の鮮度保持に特に有効である。カット野菜の鮮度保持には、例えば15000から45000cc/m・atm・dayの酸素透過度が好適であり、この様な酸素透過度は、例えば1つの包装容器に3から5個の上記の開口部を設けることで実現することができる。
青果物の種類及び形態により、鮮度保持に好ましい酸素濃度がある程度異なり、それに伴い好ましい酸素透過度、並びにその様な酸素透過度を与える高分子フィルム中の開口部の、好ましい大きさ、形状、及び数も異なるが、これらを適切に設定することで、上記青果物のいずれについても、本発明の範囲内の包装容器によって有効に鮮度保持を行うことができる。
青果物を本発明の包装容器に収納することで、本発明の一実施形態である青果物鮮度保持用包装体を製造することができる。
以下、本実施形態の青果物鮮度保持用包装体の製造方法を、カット野菜の鮮度保持用包装体を例に説明する。
まず前処理工程において、手作業で外葉を取り除き、2〜4分割し、芯を取り除くなどした野菜をコンベヤーに供給する。コンベヤーで搬送された野菜は、スライサーでカットされ、冷水を満たした洗浄槽で冷却を兼ねて洗浄され、水切り後遠心脱水機等で脱水される。脱水されたカット野菜は、本実施形態の包装容器(一辺が封止されていないもの)に詰められ、計量後包装容器が封止され、カット野菜の鮮度保持用包装体が製造される。
カット野菜の鮮度保持の観点からは、切れ味の良い刃を用い、切断面に生ずる傷をより少なくすることが好ましい。
また、カット幅が狭いほど、切断面積が増加し、鮮度保持がより困難になるため、鮮度保持の観点からは、需要の形態に適合する限りにおいてカット幅が広い方が好ましい。
更に、カット野菜に当初から雑菌が多く付着していると、鮮度保持がより困難になるため、カット野菜をよく洗浄するなどして、雑菌の付着をできるだけ低減することが好ましい。洗浄は、雑菌の付着を低減するばかりか、活性の高い酵素等を含み変色等の原因となりうる細胞液等を除去する効果もあるため、鮮度保持のために特に有効である。
加えて、洗浄後にカット野菜表面に付着した水分を十分に除去することが、鮮度保持のために重要である。洗浄後静置して水切りを行っても、カット野菜表面にはなお多くの水が付着している場合が多いので、遠心脱水機等を用いて水分を除去することが有効である。
なお、本実施形態の青果物鮮度保持用包装体は、青果物の収納及び包装容器の封止後に、脱気を行ってもよい。脱気を行うことにより、包装容器の酸素透過度と青果物の呼吸量の平衡状態として設計される所望の酸素濃度に速やかに到達することが可能となり、鮮度保持に有利である。
また、流通の過程での効率向上やスペース節約、特定の気体の排除等の観点からも、包装容器の封止後に脱気を行うことが好ましい。
上述の様に、本発明の包装容器を構成する高分子フィルム中の開口部はスリット状の断面形状を有するので、機械的圧力をかける等の比較的簡便な手段で、スリットの中央部の幅を拡げて気体透過性を顕著に増大させることが可能であり、これにより包装体を比較的容易にかつ短時間で脱気することが可能である。
本実施形態の青果物鮮度保持用包装体は、本発明の包装容器中に青果物のみが収納されていてもよいし、更にそれ以外の部材が収納されていてもよい。
例えば、青果物に加えて、吸湿剤、及び/又は抗菌剤が包装容器中に収納されていてもよい。
吸湿剤には特に限定は無く、吸湿効果または調湿効果を有する公知又は市販の材料を使用することができる。吸湿剤として好適に用いられるものとしては、例えば、活性炭、シリカゲル、アルミナゲル、シリカアルミナゲル、無水硫酸マグネシウム、ゼオライト、合成ゼオライト、酸化カルシウム、塩化カルシウム、及び、焼ミョウバン、又はこれらの混合物等が挙げられるが、これらに限定されない。
これらの中でも、青果物への影響や食品である青果物等の近くで使用することに関する懸念の比較的少ない活性炭を用いることが特に好ましい。活性炭は粉末状、粒状どちらでも何ら差し支えなく、原料はヤシ殻、おがくず、木炭、竹炭、褐炭、泥炭、ほね、石油ピッチなどどんなものでも差し支えない。また活性炭は不織布、セロファン、紙などなどで使用単位毎に包装してあることが望ましいが、活性炭自体が繊維状になったものでも差し支えない。活性炭の包材としては、合成樹脂からなる不織布のように、ヒートシール性を有するものが好ましいが、水蒸気透過性を有しかつ活性炭がこぼれないもので有れば、紙、天然繊維などでも何ら問題ない。
抗菌剤には特に限定は無く、抗菌作用を有する物質を適宜使用することができるが、青果物への影響や食品である青果物等の近くで使用することに関する懸念の比較的少ない天然性抗菌剤を好ましく使用することができる。より具体的には、天然性抗菌剤であるキトサン、アリルイソチオシアネート、ヒノキチオール、リモネン等を、包装容器内に収納することができる。
以下、実施例/比較例を参照しながら、本発明を具体的に説明する。なお、本発明はいかなる意味においても、以下の実施例によって限定されるものではない。
以下の実施例/比較例において、各特性の評価は以下の方法で行った。
(フィルム開口部の形状)
光学顕微鏡(オリンパス社製、型式SZH−131)により4倍の条件で、フィルム中に設けられた開口部の形状を観察し、開口部の長さ及び幅を測定し、また開口部が貫通しているか否か判定した。更に、開口部を有する凸部の有無 、及びその高さ を測定した。
(酸素透過度)
まず、次の方法で内寸220mm×240mmの袋を形成した。
1枚のフィルムをほぼ均等に2つ折りにし約5mm幅で、インパルスシーラー(富士インパルス社製、品番Fi−200−10WK)で加熱条件の目盛を3に設定してヒートシールを行い、当該ヒートシール辺がほぼ中央にくるようにヒートシール辺とほぼ垂直をなす辺の一方の全体を、他方の辺の一方の連通部となる端部約2cmを除く全体をヒートシールして、内寸220mm×240mmの袋を形成した。
次に前記連通部から窒素ガスを注入し、袋内が飽和状態になってから袋内のガスを連通部からほぼすべて排出した。この操作を5回繰り返した後、窒素ガスを注入して袋内を窒素ガスで飽和させて連通部を前記インパルスシーラーで同様の条件でヒートシールした。窒素ガスを飽和させた袋を22℃、相対湿度40%の空気中(1気圧、酸素濃度:21%、窒素濃度:79%)の室内に6時間放置した。
次にサンプリング針チューブで袋内のガスを約20ccサンプリングして食品包装用ジルコニア酸素濃度計(東レエンジニアリング社製、型番LC−750F)にて袋中の酸素濃度を測定した。さらに、袋中の気体の体積を測定し、下記の式から酸素透過度を算出した。
(式)酸素透過度=内部酸素濃度変化(%)/100×体積(cm)×24×60/時間(360分)×10000cm/面積(1232cm)/0.21(酸素の分圧)
(実施例1)
エンボスロール(エンボス:ロールの軸方向:4mmピッチ、ロールの周方向:2mm幅、エンボスの形状:エンボスの先端10μm、エンボスの下端2mm、高さ:30μm(フィルム厚みと同じ)、平面視及び断面視で角に丸みを帯びた長方形)を用いて、厚さ30μmのOPP(二軸延伸ポリプロピレン)フィルムに、配向方向対し略垂直に凹部の長手方向が配置されるようにエンボス処理後、チルロールにて冷却し、テンションをかけることにより前記4mm間隔で設けられた凹部にスリット状の開口部を形成した。凹部の反対側のフィルム面には凸部が形成され、スリット状の開口部は、凸部の頂点付近に位置していた。フィルム面からの凸部の高さは、2.4μmであった。
その後、当該OPPフィルムと、上記スリット状の開口部が形成されていない同一厚みのOPPフィルムとを重ね合わせて、3辺をヒートシールで封止のうえ切断して、1辺が未封止の包装袋(220mm×240mm、内寸の面積:1232cm)を作製した。
包装袋1袋当たり120個のスリット状の開口部が形成された。開口部の形状は、ほぼ直線形であり、長さ(ロールの軸方向)2mm、であり、光学顕微鏡(倍率4倍)で観察したがスリット状開口部が貫通していることは確認できなかった(図1)。但し、スリット状の開口部全体にいきわたるように赤色浸透液(三菱ガス化学株式会社製、商品名:エージレスシールチェックスプレー)を包装容器内に注入後、インパルスシーラーで加熱条件の目盛を3に設定し、約5mm幅でヒートシールして、紙(コクヨ PPC用紙 共用紙 A4)を押しあてたところ、幅2mmのスリットに沿ってインクが転写したことから、スリット部が貫通していることが確認できた。
同じ刃を用いてバッチで包装袋あたりのスリット数が1個、5個のサンプル袋を形成した。
酸素透過度の測定結果は下表−1のとおりであり、スリット数を変えることで広範な酸素透過度が簡易な設備で得られることが分かる。参考例として、スリットを有さないサンプル袋について同様の評価を行った結果を併せて表−1に示す。
鮮度保持試験
スリット数が0、1、5、120の袋にカットキャベツ150gを封入し、ヒートシール後5℃の冷暗所で保管したところ、カットキャベツによる呼吸により包装袋内部の酸素濃度は日々低下した。5日目に開封し、内容物の観察をおこなった。
その結果、スリット数に応じて、包装袋内部の酸素濃度が変わり、キャベツの臭いに差が見られた。この条件ではスリット数1個/袋、及び5個/袋のとき表−2に示すような良好な結果が得られた。
(比較例1)
スリット加工に代えて熱針を用いてφ100の孔を1つ空けた他は、実施例1と同様の条件で作製を行い、比較例1の包装袋を得た。光学顕微鏡(倍率4倍)で観察したところ、開口部が貫通していることが確認できた。本包装袋は1袋当たり120個のスリット状の開口部が形成された実施例1の包装袋とほぼ同等の酸素透過度であり、鮮度保持試験ほぼ同じ結果となった。
減圧試験
次に上記の包装袋をそのままエバキュレーターに入れ、5分ほどかけておおよそ0.3kgfに減圧した。その結果、上記参考例の開口部を有さない包装袋と比較例1のφ100の貫通孔を設けた包装袋でシール部の破れが見られた。これは減圧による気圧変化に対して実施例のスリット加工フィルムでは拡がったスリット開口部から包装袋内の空気が排出されることにより減圧環境下に順応したのに対して比較例では開口部の径が変わらないので空気を排出することにより減圧環境下に順応できなかったためと推定する。
またこの試験結果からは、実施例のスリット加工包装袋は保管環境の気圧変化に順応することができるため、保管環境の気圧変化を伴う例えば空輸等に適しているといえる。

(実施例2、比較例2)
実施例1の30μmのOPP(二軸延伸ポリプロピレン)フィルムに代えてOPP20μとPE30μの積層フィルム(総厚み50μm)を用いて、スリット加工の刃長さも同じく50μmとして、他の条件も実施例1、又は比較例1と同じで、包装袋作製及び試験を行い、それぞれ実施例2、及び比較例2とした。光学顕微鏡(倍率4倍)で観察したところ、実施例2の開口部については、貫通していることは確認できず、一方比較例2の開口部については、貫通していることが確認できた。
その結果、下表−3に示すように、実施例1とほぼ同等の結果が得られた。
但し、シール部の破れは延伸ポリプロピレンフィルム単体(実施例1)に比べてちいさかった。

(比較例3)
実施例1のフィルムをスリットするさいに刃長さをフィルムに対して5μm少ない25μmとして非貫通のスリット加工とした。
スリット加工部を光学顕微鏡(倍率4倍)で観察したところ、貫通していることは確認できなかった。
また、酸素透過度を測定したところ、スリットの個数が異なっていても酸素透過度は変わらなかった。このことから、スリット加工部が酸素透過度に寄与していないこと、すなわち貫通口が存在しないこと、がわかった。また、貫通口を設けて酸素透過度を調整するためには、フィルムと精密に一致した刃長さの加工が必要なことが確認できた。


(比較例4)
実施例2のラミフィルムに代えてポリエチレン単体で厚さ50μmのフィルムを用いた他は、実施例2と同様の条件で包装袋作製及び試験を行った。刃長さはフィルムと同じ50μmであったが、ポリエチレンフィルムは柔らかく、深く凹むだけで予定した貫通のスリット加工ができなかった。
スリット加工部を光学顕微鏡(倍率4倍)で観察したところ、貫通していることは確認できなかった。
また、酸素透過度を測定したところ、スリットの個数が異なっていても酸素透過度は変わらなかった。このことから、スリット加工部が酸素透過度に寄与していないこと、すなわち貫通口が存在しないこと、がわかった。また、貫通口を設けるためのポリエチレンフィルムのスリット加工には延伸フィルムとの貼り合わせが好適なことが分かった。

本発明の包装容器は、適切な気体透過性を有することにより青果物等の内容物の鮮度保持機能に優れた包装容器であって、通気の方向性を有し、空気中の異物の侵入が抑制されるとともに、空輸のような減圧を伴う輸送が可能であるなど、実用上高い価値を有するものであり、食品加工、流通、外食などの産業の各分野において高い利用可能性を有する。

Claims (14)

  1. 高分子フィルムを含んでなる包装容器であって、22℃、40%RHでの酸素透過度が2000から50000cc/m/day/atmであり、該高分子フィルムに少なくとも1の開口部を有する凸部が設けられ、該開口部の長さが0.5〜7mmであり、該開口部の幅が、光学顕微鏡における倍率4倍での観察では、貫通していることが確認できないものである、上記包装容器。
  2. 前記開口部を有する凸部が、前記高分子フィルムの少なくとも1の面に設けられている、請求項1に記載の包装容器。
  3. 前記開口部を有する凸部が、前記1の面から、前記高分子フィルムの厚さの0.10〜2.0倍突出している、請求項2に記載の包装容器。
  4. 前記開口部を有する凸部の長さが1mm〜150mmであり、幅が30μm〜1000μmであり、かつ前記開口部の長さが0.5mm〜7mmであり、さらに前記開口部の長さが凸部の長さより短い請求項1から3のいずれか一項に記載の包装容器。
  5. 前記開口部の長さ方向が、前記高分子フィルムの結晶の配向方向に対して略垂直である、請求項1から4のいずか一項に記載の包装容器。
  6. 前記高分子フィルムが、ポリエチレン系フィルム層を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の包装容器。
  7. 前記開口部の長さ方向が、前記高分子フィルムの製造時の長手方向に対して略垂直であり、かつ、複数の該開口部が、該長手方向に間隔を置いて設けられている、請求項1から4のいずれか一項に記載の包装容器。
  8. 前記高分子フィルムの厚みが、10から100μmである、請求項1から7のいずれか一項に記載の包装容器。
  9. 前記高分子フィルムが、延伸ポリプロピレンフィルム、又は延伸フィルムとポリエチレン系フィルムとの積層体である、請求項1から5及び7から8のいずれか一項に記載の包装容器。
  10. 前記高分子フィルムが、少なくとも1種の抗菌剤を含有し、又は少なくとも1種の抗菌剤が塗布されている、請求項1から9のいずれか一項に記載の包装容器。
  11. 青果物の鮮度保持用に用いられる、請求項1から10のいずれか一項に記載の包装容器。
  12. 青果物を、請求項1から11のいずれか一項に記載の包装容器に収納してなる、青果物鮮度保持用包装体。
  13. 更に吸湿剤、及び/又は抗菌剤を収納してなる、請求項12に記載の青果物鮮度保持用包装体。
  14. 高分子基材フィルムをエンボス処理することにより長さが1mm〜150mmであり、幅が30μm〜1000μmであって最小の厚みが0.005μm〜0.1μmである凹部を、前記凸部が設けられる面と反対側の面における、前記凸部と対応する位置に形成し、前記凹部の長手方向とはほぼ垂直方向に50〜300N/mの引張張力をかけることにより長さが0.5〜7mmの開口部を形成する工程を有する、請求項1に記載の高分子フィルムの製造方法。
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