JP2018197375A - 伸線加工用熱間圧延線材 - Google Patents

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Abstract

【課題】パテンティング処理を施すことなく、十分な加工量で伸線加工を行うことで安定に製造でき、高湿度の環境で良好な疲労寿命を有するスチールコードが製造できる伸線加工用熱間圧延線材を提供する。【解決手段】C:0.01〜0.29%、Si:0.10〜2.00%、Mn:0.30〜1.50%、を含有すると共に残部がFe及び不純物から成り、不純物中のAl、Ti、N、P、及びSがそれぞれ、Al:0.040%以下、Ti:0.003%以下、N:0.0100%以下、P:0.030%以下、S:0.020%以下であり、フェライト組織とパーライト組織の合計の体積率が90%以上、パーライト組織の体積率が40%以下である金属組織を有し、線材長さ方向と垂直な任意の断面上の測定面積125mm2中でのTiNの最大粒径が20μm以下であり、引張り試験の絞りの最小値が50%以上である、伸線加工用熱間圧延線材を採用する。【選択図】なし

Description

本発明は、伸線加工用熱間圧延線材に関する。
スチールコードは、自動車のラジアルタイヤや各種のベルト、ホースの補強材などに用いられている。スチールコードの素材として用いられる細径の高強度鋼線は、一般に、以下に示す工程を経て製造されている。熱間圧延した後に調整冷却して、線径(直径)が5〜6mmの熱間圧延線材を得る。次に、熱間圧延線材に一次伸線加工を行い、線径が3〜4mmの線材とする。続いて、線材に1次パテンティング処理を施してから二次伸線加工を行い、線径を1〜2mmとする。更に、線材に2次パテンティング処理とブラスメッキとを施してから最終湿式伸線加工を行い、線径0.1〜0.4mmの細径の高強度鋼線(極細鋼線)とする。このようにして製造された細径の高強度鋼線は、例えば撚り加工により複数本が撚り合わされて“撚り鋼線”とされ、スチールコードとなる。
細径の高強度鋼線の製造工程において行うパテンティング処理とは、良く知られているように、以下に示す処理である。線材をオーステナイト温度領域に加熱して、線材の組織全体をオーステナイト組織とした後、A変態点以下の温度に保持された鉛浴、流動層などの中に浸漬して、パーライト組織が主体となる温度域まで急冷し、その温度域で所定の時間、保定する処理である。
従来、製造コストの低減およびCO削減の観点から、細径の高強度鋼線の製造工程において、パテンティング処理の回数を減らすことが要望されている。既に、従来2回行われていたパテンティング処理を1回に減らす技術が広く実施されている。近年、このパテンティング処理を0回にする要望が産業界から出されている。
しかしながら、線径5〜6mmの熱間圧延線材を、パテンティング処理を行うことなく、線径0.1〜0.4mmにまで伸線すると、伸線加工中に断線が頻発する。
そのため、パテンティング処理を行うことなく安定して伸線加工を行うことにより、スチールコードの素材として好適な鋼線を製造できる伸線加工用熱間圧延線材が強く望まれている。
また自動車のラジアルタイヤや各種のベルト、ホースの補強材としてスチールコードを用いた際、ゴムなどを通して、気体状態で水分が侵入して高湿度の環境になるため、低湿度環境に較べて疲労寿命が低下することが問題になる場合が多い。そのため、高湿度の環境でも良好な疲労寿命を有するスチールコードが製造できる伸線加工用熱間圧延線材が強く望まれるようになった。
上記要望に応えるべく、例えば以下に示す特許文献1、2、3に記載の技術が提案されている。
特許文献1には、C:0.2〜0.6%、B:0.0003〜0.01%を含み、パーライト組織の面積率、初析フェライト量、アスペクト比が10以上であるラメラセメンタイトの数の割合が所定の範囲である高強度鋼線用線材が記載されている。しかしながら、特許文献1に記載の高強度鋼線用線材では、引張り試験での絞りの最小値やTiNの最大粒径に配慮していない。このため、特許文献1に記載の技術は、伸線加工時の断線を安定して抑制する手段として満足できるものではなかった。またパーライト組織の面積率が60%以上であるため、高湿度の環境での疲労寿命が不十分であった。
特許文献2には、C:0.35〜0.9%を含み、初析フェライトの面積率および伸線後の引張強さを所定の範囲としたゴム補強用鋼線の製造方法が記載されている。しかしながら、特許文献2に記載の技術では、実施例に記載されているように、伸線加工中にブルーイングと呼ばれる熱処理を行っており、伸線されて形成された伸長ラメラ組織が分断される。このため、伸線加工後に所定の強度を有する鋼線が得られにくく、鋼線の延性も劣化するという問題があった。また初析フェライトの面積率が20%以下のため、高湿度の環境での疲労寿命が不十分であった。
特許文献3には、0.05%≦C<0.4%を含み、組織、および引張強度などを規定した鋼線が記載されており、疲労および腐蝕に対して感受性の低い金属補強材を提供している。しかしながら、特許文献3に技術は、パテンティングを省略するための技術が記載されていない。またTiNの最大粒径に配慮していないため、高湿度の環境で安定して良好な疲労寿命が得ることができない。
特開2014−55316号公報 特開平9−49018号公報 特表2016−538434号公報
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであって、スチールコードの素材として好適な鋼線を、パテンティング処理を施すことなく、十分な加工量で伸線加工を行うことにより、安定して製造することができ、且つ高湿度の環境でも良好な疲労寿命を有するスチールコードが製造できる伸線加工用熱間圧延線材を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、線材の成分組成、ミクロ組織(金属組織)、引張試験での機械的性質、及びTiNの最大粒径が、伸線加工中の断線および伸線加工後に得られる鋼線の疲労寿命に及ぼす影響について、調査・研究を重ねた。その結果を仔細に解析して検討し、次の(a)〜(c)の知見を得た。
(a)伸線加工中の線材の断線抑制および伸線加工後に得られる鋼線の高強度化には、フェライトとパーライトとの混合組織を有する熱間圧延線材を用いることが有効である。但し、パーライト組織の割合が多いと、高湿度環境での疲労寿命が低下する。
(b)伸線加工中の線材の断線を抑制するには、熱間圧延線材の引張り試験での絞りを高めるのがよい。特に、熱間圧延線材の絞りの最小値を高めると、伸線加工中の線材の断線を安定して抑制できる。
(c)伸線での断線時の起点となる介在物は主にTiNである。そのため、TiNの最大粒径を小さくすれば、断線を防止できる。また粗大なTiNは疲労試験で破壊起点になるので、TiNの最大粒径を小さくすれば、疲労寿命も向上できる。
本発明者らは、これらの(a)〜(c)の知見に基づいて、さらに詳細な実験・研究を重ねた結果、鋼の合金元素及び不純物元素の量を適切に調整もしくは規制すると同時に、フェライトとパーライトを主体とする金属組織の条件、とりわけ、パーライトの割合、引張り試験での絞りの最小値、及びTiNの最大粒径を、それぞれ適切な範囲内に調整することによって、前記課題を解決して、パテンティング処理を施すこと無しに、十分な加工量で伸線加工を行うことにより、安定して製造できること、および高湿度環境で良好な疲労寿命が得られることを確認し、本発明を想到した。
本発明は以下の通りである。
(1) 質量%で、
C:0.01〜0.29%、
Si:0.10〜2.00%、
Mn:0.30〜1.50%、
を含有すると共に残部がFe及び不純物から成り、かつ不純物中のAl、Ti、N、P、及びSがそれぞれ、
Al:0.040%以下、
Ti:0.003%以下
N:0.0100%以下、
P:0.030%以下、
S:0.020%以下
であり、
フェライト組織とパーライト組織の合計の体積率が90%以上、且つパーライト組織の体積率が40%以下である金属組織を有し、
線材長さ方向と垂直な任意の断面上の測定面積125mm中でのTiNの最大粒径が20μm以下であり、
引張り試験の絞りの最小値が50%以上である、
伸線加工用熱間圧延線材。
(2) 更に、質量%で、
Al:0.003〜0.030%、
を含有する、(1)に記載の伸線加工用熱間圧延線材。
(3) 更に、質量%で、
Cr:0.03〜0.70%、
Mo:0.02〜0.20%、
V:0.02〜0.20%
B:0.0003〜0.0030%
の1種又は2種以上を含有する、(1)または(2)に記載の伸線加工用熱間圧延線材。
(4) 直径が3.6〜5.6mmである、(1)乃至(3)の何れか一項に記載の伸線加工用熱間圧延線材。
本発明の伸線加工用熱間圧延線材によれば、スチールコードの素材として好適な鋼線を、パテンティング処理を施すことなく、十分な加工量で伸線加工を行うことにより、安定して製造でき、産業上極めて有用である。
以下、本発明の伸線加工用熱間圧延線材について説明する。
「伸線加工用熱間圧延線材」
本実施形態の伸線加工用熱間圧延線材(以下「熱間圧延線材」と略記する場合がある。)は、パテンティング処理を行うことなく、十分な加工量で伸線加工を行うことにより、スチールコードの素材として好適な鋼線が得られる伸線加工用の熱間圧延線材である。伸線加工は、例えば、真歪みで5.3以上の加工量で行うことができる。
スチールコードの素材として用いられる鋼線は、引張強さが1600MPa以上であることが好ましく、2000MPa以上であることがより好ましく、2400MPa以上であるとさらに好ましい。また、スチールコードの素材に用いられる鋼線は、引張り試験の絞りが30%以上であることが好ましい。また、スチールコードの素材に用いられる鋼線は、直径が0.15〜0.40mmであることが好ましい。本発明の熱間圧延線材は、このような特性を有する鋼線を、パテンティング処理を行うことなく製造可能である。
本実施形態の熱間圧延線材の成分組成、金属組織、Mn偏析、引張り強さと絞り、直径について詳細に説明する。なお、各元素の含有量の「%」は「質量%」を意味する。
<成分組成>
C:0.01〜0.29%
Cは、鋼材の引張強度を高めるために有効な成分である。熱間圧延線材のC含有量が0.01%未満であると、熱間圧延線材を伸線加工することにより得られる鋼線に、例えば引張強さで1600MPa以上の高い強度を安定して付与することが困難となる。2000MPa以上の引張強さの鋼線を得るためには、熱間圧延線材のC含有量を0.10%以上にすることが望ましい。一方、熱間圧延線材のC含有量が多すぎると、パーライト組織の体積分率が多くなり、高湿度環境での疲労寿命が低下する。熱間圧延線材のC含有量が0.29%を超えると、目標とする高湿度環境での疲労寿命が得られない。したがって、熱間圧延線材のC含有量は0.01〜0.29%の範囲内と定めた。熱間圧延線材のC含有量は、望ましくは0.10〜0.29%である。
Si:0.10〜2.00%
Siは、鋼材の強度を高めるのに有効な成分である。また、Siは、脱酸剤としても必要な成分である。しかし、熱間圧延線材のSi含有量が0.10%未満では、Siを含有することによる効果が十分に得られない。一方、熱間圧延線材のSi含有量が2.00%を超えると、伸線加工中に断線しやすくなってしまう。そこで、熱間圧延線材のSi含有量は、0.10〜2.00%の範囲内と定めた。また、Siは鋼材の焼入れ性にも影響する元素である。このことから、安定して所望のミクロ組織を有する線材を得るために、熱間圧延線材のSi含有量を0.20〜1.60%の範囲内に調整することがより望ましい。
Mn:0.30〜1.50%
Mnは、オーステナイトからの相変態時間に影響し、安定したパーライト組織を有する熱間圧延線材を得るために有効な成分である。しかし、熱間圧延線材のMn含有量が0.30%未満であると、Mnを含有することによる効果が十分に得られない。一方、Mnは偏析しやすい元素であり、熱間圧延線材のMn含有量が1.50%を超えると、特に中心部にMnの濃化が顕著になり、伸線加工中に断線しやすくなってしまう。そこで、熱間圧延線材のMn含有量は0.30〜1.50%の範囲内と定めた。熱間圧延線材のMn含有量は、0.40〜1.00%であることがより望ましい。
以上の各元素(C、Si、Mn)に対する残部は、不純物およびFeである。本実施形態の熱間圧延線材においては、不純物として含まれるAl、Ti、N、P、Sの含有量を、下記の通りに規制する。
Ti:0.003%以下
Tiは、熱間圧延線材中にNとともに含まれていると、TiNを形成しやすい。TiNは、非常に硬質であり、熱間圧延や伸線加工で変形しない。このため、伸線加工中に断線の起点となりやすい。製造方法に配慮しても、熱間圧延線材のTi含有量が0.003%を超えると、伸線加工中に断線しやすくなる。また高湿度環境での疲労寿命が低下する。そこで、Ti含有量は0.003%以下に規制する。Ti含有量は、好ましくは0.002%以下である。
N:0.0100%以下
Nは、熱間圧延線材中にTiとともに含まれていると、TiNを形成しやすい。TiNは、非常に硬質であり、熱間圧延や伸線加工で変形しない。このため、伸線加工中に断線の起点となりやすい。製造方法に配慮しても、熱間圧延線材のN含有量が0.0100%を超えると、伸線加工中に断線しやすくなる。また高湿度環境での疲労寿命が低下する。そこで、N含有量は0.0100%以下に規制する。N含有量は、好ましくは0.0070%以下である。
P:0.030%以下
Pは、粒界に偏析して伸線加工性を低下させてしまう元素である。特に、熱間圧延線材のP含有量が0.030%を超えると、伸線加工性の低下が著しくなる。そこで、P含有量は0.030%以下に規制する。P含有量は、好ましくは0.020%以下である。
S:0.020%以下
Sは、伸線加工性を低下させてしまう元素である。熱間圧延線材のS含有量が、0.020%を超えると、伸線加工性の低下が著しくなる、このことから、S含有量は0.020%以下に規制する。S含有量は、好ましくは0.010%以下である。
更に、本発明においては、Al:0.040%以下を含有させてもよい。
Al:0.040%以下
Alは、Alを主成分とする酸化物系介在物を形成して、脱酸剤としての効果を有する。この効果を得るには、熱間圧延線材のAl含有量を0.003%以上にすることが好ましい。しかし、Al含有量が0.040%を超えると、Alを主成分とする粗大な酸化物系介在物を形成して、熱間圧延線材の伸線加工性を低下が著しくなる。そこで、Al含有量は0.040%以下に規制する。好ましくは、Al含有量は0.030%以下である。
更に、本発明においては、上記で説明した成分に加え、Cr:0.03〜0.70%、Mo:0.02〜0.20%、V:0.02〜0.20%、またはB:0.0003〜0.0030%の1種又は2種以上を含有させてもよい。
Cr:0.03〜0.70%
Crの添加は任意である。Crは、伸線加工後に得られる鋼線の引張強さをより高める効果を発揮する。この効果を得るには、熱間圧延線材のCr含有量を0.03%以上にすることが好ましい。しかし、Cr含有量が0.70%を超えると、マルテンサイト組織が生成しやすくなり、伸線加工性が低下する場合がある。したがって、Crを熱間圧延線材中に積極的に添加する場合のCr含有量は、0.03〜0.70%の範囲内が好ましい。より好ましいCr含有量は0.50%以下である。一方、伸線加工後に得られる鋼線の引張強さと延性をより高める観点から、熱間圧延線材のCr含有量を0.10%以上とすることがより好ましい。
Mo:0.02〜0.20%
Moの添加は任意である。Moは、伸線加工後に得られる鋼線の引張強さをより高める効果を発揮する。この効果を得るには、熱間圧延線材のMo含有量を0.02%以上にすることが好ましい。しかし、Mo含有量が0.20%を超えると、マルテンサイト組織が生成しやすくなり、伸線加工性が低下する場合がある。したがって、Moを熱間圧延線材中に積極的に添加する場合のMo含有量は、0.02〜0.20%の範囲内が好ましい。より好ましいMo含有量は0.10%以下である。一方、伸線加工後に得られる鋼線の引張強さをより高める観点から、熱間圧延線材のMo含有量を0.04%以上とすることがより好ましい。
V:0.02〜0.20%
Vの添加は任意である。Vは、伸線加工後に得られる鋼線の引張強さをより高める効果を発揮する。この効果を得るには、熱間圧延線材のV含有量を0.02%以上にすることが好ましい。しかし、V含有量が0.20%を超えると、粗大なV炭窒化物が生成しやすくなり、伸線加工性が低下する場合がある。したがって、Vを熱間圧延線材中に積極的に添加する場合のV含有量は、0.02〜0.20%の範囲内が好ましい。より好ましいV含有量は0.10%以下である。一方、伸線加工後に得られる鋼線の引張強さをより高める観点から、熱間圧延線材のV含有量を0.04%以上とすることがより好ましい。
B:0.0003〜0.0030%
Bの添加は任意である。Bは、伸線加工後に得られる鋼線の引張強さをより高める効果を発揮する。この効果を得るには、熱間圧延線材のB含有量を0.0003%以上にすることが好ましい。しかし、B含有量が0.0030%を超えると、粗大なBNが生成しやすくなり、伸線加工性が低下する場合がある。したがって、Bを熱間圧延線材中に積極的に添加する場合のB含有量は、0.0003〜0.0030%の範囲内が好ましい。より好ましいB含有量は、0.0020%以下である。一方、伸線加工後に得られる鋼線の引張強さをより高める観点から、熱間圧延線材のB含有量を0.0005%以上とすることがより好ましい。
<フェライト組織とパーライト組織の合計の体積率>
熱間圧延線材は、フェライト組織とパーライト組織の合計の体積率が90%以上、且つパーライト組織の体積分率が40%以下である金属組織を有する必要がある。このような金属組織を有する熱間圧延線材であることにより、線材にパテンティング処理を行うことなく、例えば、真歪みで5.3以上の加工量で伸線加工を行うことにより、1600MPa以上の高い引張強さと優れた高湿度環境での疲労寿命を有する鋼線が得られる。
熱間圧延線材のフェライト組織とパーライト組織との合計の体積率が90%未満であると、マルテンサイト組織やベイナイト組織の体積分率が増えるため、伸線加工中に断線しやすくなる。フェライト組織とパーライト組織の合計の体積率は95%以上であることが好ましい。またパーライト組織の体積分率が40%を超えると高湿度環境での疲労寿命の低下が顕著になる。より好ましくは、パーライト組織の体積分率が30%以下である。熱間圧延線材の金属組織おいて、フェライト組織およびパーライト組織を除く残部の組織は、ベイナイト組織とマルテンサイト組織のいずれか1種又は2種以上である。残部の体積分率は、10%以下が好ましく、5%以下がより好ましい。残部は0%であってもよい。
<TiNの最大粒径>
伸線中の断線の起点、および高湿度環境での疲労試験での破壊起点に介在物が存在した場合、多くの場合はTiNであった。そして測定面積125mm中での最大のTiN粒径が20μmを超える場合には、他の要件を満たしていても、伸線中に断線が発生した。また高湿度環境での疲労寿命が目標に達しなかった。そこで、任意断面上の測定面積125mm中での最大のTiN粒径が20μm以下とした。なお任意断面上の測定面積125mm中での最大のTiN粒径は、好ましくは、15μm以下、より好ましくは12μm以下とする。なお、TiNの最大粒径は、熱間圧延線材から圧延方向に垂直な断面を切り出し、圧延方向に垂直な断面における2.5mm×2.5mmの範囲内を光学顕微鏡で観察し、TiNの粒径を求める。そして、この測定を20視野ずつ実施し、測定面積125mm中での最大のTiNの粒径を求める。光学顕微鏡による観察では、TiNは金色を呈するため、他の介在物と容易に区別できる。
<引張り試験の絞り>
熱間圧延線材の引張り試験の絞りの最小値が50%未満であると、本発明の他の要件を満たしていても、伸線加工中の断線を十分に防止できない。このため、直径が3.6〜5.6mmである熱間圧延線材を本発明の目標である直径0.40mm以下まで安定して伸線できない。よって、引張り試験の絞りの最小値は50%以上とし、好ましくは55%以上、さらに好ましくは60%以上とする。引張り試験の絞りの上限については特に規定しないが、75%以上にするには製造コストがかさむため、75%未満が好ましい。
本実施形態における「熱間圧延線材の引張り試験の絞りの最小値」とは、熱間圧延線材の25箇所の位置から、それぞれ試験材を切り出して引張り試験を行い、得られた25箇所の絞りの最小値を意味する。
<熱間圧延線材の直径>
熱間圧延線材の直径が5.6mmを超えると、本発明の他の要件を満たしていても、本発明の目標である直径0.40mm以下まで伸線できなかったり、本発明の目標とする延性(鋼線の引張り試験の絞り)が得られなかったりする場合がある。一方、熱間圧延線材の直径を3.6mm未満にすると、熱間圧延で安定して製造することが困難になる場合がある。そこで、熱間圧延線材の直径は3.6〜5.6mmの範囲内とすることが好ましく、より好ましくは4.0〜5.6mmの範囲内、さらに好ましくは4.5〜5.6mmの範囲とする。
「製造方法」
次に、本発明の熱間圧延線材を製造する方法の一例について説明する。なお、本発明の熱間圧延線材を製造する方法は、次に説明する方法に限られないことはもちろんである。
本発明の熱間圧延線材を製造する場合、成分組成、フェライト組織とパーライト組織の体積率、引張り試験での絞りの最小値、TiNの最大粒径の条件を確実に満たし得るように、各製造工程における条件を設定する。
本実施形態では、熱間圧延線材の製造方法の一例として、C:0.01〜0.29%、Si:0.10〜2.00%、Mn:0.30〜1.50%を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、不純物としてAl:0.040%以下、Ti:0.003%以下、N:0.0100%以下、P:0.030%以下、S:0.020%以下を含有する鋼を用いた場合について説明する。
上記の成分組成を有する鋼を鋳造する方法としては、以下に示す方法が挙げられる。以下に示す条件から外れると、本実施形態の熱間圧延線材が得られなくなる。
鋼が50kg以下であれば、原料を溶解後に20分以上真空排気すること、材質が鋳鉄で内部の平均断面積が120cm以下の鋳型で鋳造すること、鋳造後のインゴットの両端から体積で15%の部分は使用しないこと、とする。
また連続鋳造の場合には、溶鋼の電磁攪拌を十分に行い、凝固開始から凝固終了までの平均冷却速度を5℃/分以上とし、さらに凝固途中で圧下を行うとよい。
以上の方法で鋳造した小型インゴットの場合は1200〜1250℃に加熱後に熱間鍛造で、鋼片を得る。また、連続鋳造で製造した鋳片の場合は1200〜1250℃に加熱後の分塊圧延によって、鋼片を得る。
以上の方法で製造した鋼片を1050〜1150℃になるように加熱し、仕上げ温度を820〜950℃としてφ3.6〜5.6mmに熱間圧延する。仕上げ圧延後は水冷、及び大気による風冷を組み合わせて平均冷却速度を40℃/秒以上で680〜730℃の温度範囲に入るまで冷却し、その後、大気による風冷によって平均冷却速度を7〜15℃/秒で630〜590℃の温度範囲に入るまで冷却した後、500℃以下になるまで放冷する。
なお、本明細書における鋼片の加熱温度とは鋼片の表面温度を指し、圧延仕上げ温度とは仕上げ圧延直後の線材の表面温度を指し、仕上げ圧延後の温度は線材の表面温度を指し、平均冷却速度は線材の表面の平均冷却速度を指す。
以上の工程を行うことにより、本実施形態の熱間圧延線材が得られる。
本実施形態の熱間圧延線材は、所定の成分組成を有し、フェライト組織とパーライト組織の合計の体積率が90%以上、且つパーライト組織の体積分率が40%以下である金属組織を有し、引張り試験の絞りの最小値が50%以上であり、測定面積125mm中でのTiNの最大粒径が20μm以下である。
このため、本実施形態の熱間圧延線材では、パテンティング処理を施すことなく、十分な加工量で伸線加工を行うことにより、鋼線を安定して製造できる。具体的には、例えば、パテンティング処理を施すことなく、真歪みで5.3以上の加工量で直径0.32mm、又は0.25mmまで20kgの熱間圧延線材に湿式伸線加工を行っても、十分に断線を防止できる。また、本実施形態の熱間圧延線材を用いることで、直径が0.15〜0.40mmで、引張強さが1600MPa以上、高湿度環境での良好な疲労寿命であるスチールコードの素材として好適な鋼線が得られる。
次に、本発明の実施例について説明する。実施例の条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例である。本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
まず、表1に示す化学組成の鋼A〜Zを50kg、または150kgのインゴットに鋳造した。この際の鋳造条件も表1に示した。表1の条件で製造したインゴットの場合は1230℃に加熱後、熱間鍛造によって、直径80mmの鋼片にした後に室温まで放冷した。
また表2に示す化学組成の鋼W〜Yを転炉によって溶製した後、連続鋳造した。鋳造の際、溶鋼の電磁攪拌を十分に行い、凝固開始から凝固終了までの平均冷却速度を6℃/分とし、さらに凝固途中で圧下を行った。表2に示す成分の鋳片は、700℃以下まで放冷した後、1250℃に加熱後、分塊圧延によって、122mm角の鋼片を得た。
以上の方法で製造した鋼片を表3の条件で熱間圧延した。
このようにして得た熱間圧延線材について、以下に示す方法で、フェライト組織とパーライト組織の体積率、測定面積125mm中での最大のTiN粒径、引張り試験での絞りの最小値を測定した。
熱間圧延線材のフェライト組織およびパーライト組織の体積率は、次の方法によって測定する。まず、熱間圧延線材の横断面(長さ方向に直角な切断面)を鏡面研磨する。その後、切断面をピクラールで腐食し、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて、倍率3000倍で観察し、切断面の中心で1箇所、中心から半径の1/3の距離の位置で4箇所、中心から半径の2/3の距離の位置で4箇所の写真を撮影する。なお、1視野あたりの面積は、5.0×10−4mm(縦20μm、横25μm)とする。次いで、撮影した各写真について、通常の画像解析によりフェライト組織およびパーライト組織の面積率を求め、その平均値を算出する。各組織の面積率は、各組織の体積率と同じである。
また測定面積125mm中での最大のTiNの粒径は、熱間圧延線材から圧延方向に垂直な断面を切り出し、圧延方向に垂直な断面を鏡面研磨し、光学顕微鏡を用いて介在物の測定を行った。なお、上記の光学顕微鏡による観察は、2.5mm×2.5mmの範囲毎に行い、この範囲内での最大のTiNについて長径と短径を測定した。各試料についてこの測定を20視野ずつ実施し、測定面積125mm中での最大のTiNの粒径を求めた。なお粒径は以下の式から算出した。
粒径=(長径+短径)/2
また、光学顕微鏡による観察では、TiNは金色を呈するため、他の介在物と区別できた。
また引張り試験の絞りの最小値は次の方法によって求めた。熱間圧延線材の1m間隔で離間している25箇所の位置から、それぞれ長さ200mmの試験材を切り出す。次いで、チャック間距離を100mmとして、各試験材の引張り試験を行い、一般的な方法で絞りを測定する。その後、得られた25箇所の絞りの最小値を、引張り試験の絞りの最小値とする。引張り試験方法は、JIS Z 2241に準じた。
熱間圧延線材について表面スケールの除去、ブラスめっき、伸線を行って、直径0.32mm、又は0.25mmの鋼線を得た。なお直径2.0mmまでの伸線は、通常の方法で潤滑剤を付けた線材に、各ダイスの減面率が平均で18%となるパススケジュールで行った。引き続き、直径2.0mmまで伸線加工を行った線材に、各ダイスでの減面率が平均で15%となるパススケジュールで、直径0.32mm、または0.25mmまで湿式伸線加工(最終伸線加工)を行った。そしてこの湿式伸線加工(最終伸線加工)においては、伸線加工性を評価し、その結果を表4A、表4B中に示した。すなわち最終伸線加工を、各試験番号毎に20kg行い、その際の断線回数を記録した。また断線回数が2回になった時点で、直径0.32mm、又は0.25mmまでの伸線、およびそれ以降の評価を中止した。なお、直径0.32mm、又は0.25mmまで20kg湿式伸線した際の断線回数が0回以内の場合に、伸線加工性が良好と評価し、断線回数が1回以上の場合には、伸線加工性が悪いと評価した。
但し、試験番号1は、一般的なスチールコード用の鋼線を想定したものであり、熱間圧延線材について表面スケールの除去した後、通常の方法で潤滑剤を付けて、各ダイスの減面率が平均で18%となるパススケジュールで直径1.8mmまで伸線加工を行った後、通常の条件でパテンティング処理、表面スケールの除去、ブラスめっきを行い、それを各ダイスでの減面率が平均で15%となるパススケジュールで、直径0.32mmまで湿式伸線加工を行った。
湿式伸線材の引張り強さを次のようにして調べた。すなわち、直径0.32mm、又は0.25mmまで伸線できた鋼線について、各3本ずつ引張試験を行い、引張強さを測定して、各3本の平均値を表3中に示した。1600MPa以上を合格とした。
また湿式伸線材の高湿度環境での疲労寿命は次のように調べた。すなわち、直径0.32mm、又は0.25mmまで伸線できた鋼線について、温度24〜26℃、湿度75〜85%の環境でハンター式の回転曲げ疲労試験を行った。なお回転速度は1000rpm、繰り返し応力は500MPaとし、1×10回を上限として、破断するまで試験を行った。試験数は各3本とし、3本の破断回数の平均値を疲労寿命とした。スチールコード用の鋼線として一般的な高炭素鋼(実施例の試験番号1)を用いた場合の疲労寿命を100として規格化した場合に500以上の場合、高湿度環境での非常寿命が良好とした。
なお本発明の伸線加工用熱間圧延線材における目標性能は、直径3.6〜5.6mmの熱間圧延線材を直径0.32mm、又は0.25mmまで20kg湿式伸線した際の断線回数が0回であること、直径0.32mm、又は0.25mmの伸線後の鋼線の引張強さが1600MPa以上、好ましくは2000MPa以上、より好ましくは2400MPa以上であること、及び熱間圧延線材の引張試験での絞りが30%以上であることである。
表4A、表4Bから、本発明で規定する条件から外れた試験番号では、前記した少なくとも1つの特性が目標とする値に達していないことが明らかである。
それに対し、本発明で規定する条件をすべて満たす試験番号は、前記したすべての特性が目標とする値に達していることが明らかである。
以下、本発明で規定する条件から外れた試験番号について説明する。
試験番号1及び10は、C含有量が本発明の範囲の上限を超えていた。そのため、パーライトの体積分率が発明範囲を超えて、高湿度環境の疲労寿命が不十分になった。
試験番号2は、C含有量が本発明の範囲の下限未満であった。そのため、鋼線の引張強さが不十分となった。
試験番号9は、S含有量が本発明の範囲の上限を超えていた。そのため、伸線加工性の低下が著しくなり、湿式伸線加工時に鋼線が断線した。
試験番号11は、Al含有量が本発明の範囲の上限を超えていた。そのため、粗大な酸化物系介在物が形成し、熱間圧延線材の伸線加工性を低下が著しくなり、湿式伸線加工時に鋼線が断線した。
試験番号12は、Ti含有量が本発明の範囲の上限を超えていた。そのため、粗大なTiNが形成し、湿式伸線加工時に鋼線が断線した。
試験番号13は、N含有量が本発明の範囲の上限を超えていた。そのため、粗大なTiNが形成し、湿式伸線加工時に鋼線が断線した。また、高湿度環境の疲労寿命が不十分になった。
試験番号14は、真空排気時間が10分と短かった。そのため、粗大なTiNが生成し、湿式伸線加工時に鋼線が断線した。また、高湿度環境の疲労寿命が不十分になった。
試験番号15は、鋳造時の真空排気時間は25分であったが、インゴット重量が50kgを超えていた。このため、真空排気時間が足りず、粗大なTiNが生成し、湿式伸線加工時に鋼線が断線した。
試験番号16は、鋳造時に材質がシリカの鋳型を用いたため、粗大なTiNが生成し、湿式伸線加工時に鋼線が断線した。
試験番号17は、インゴットの平均断面積が好ましくないため、試験番号18は、インゴットの両端の切断体積分率が5%であったため、いずれの試験番号もTiNの最大粒径が本発明の範囲外となった。そのため、湿式伸線加工時に鋼線が断線した。また、高湿度環境の疲労寿命が不十分になった。
試験番号23は、圧延仕上げ温度が低く、絞り最小値が小さくなり、湿式伸線加工時に鋼線が断線した。
試験番号24は、700℃までの冷却速度が低く、絞り最小値が小さくなり、湿式伸線加工時に鋼線が断線した。
試験番号28及び35は、700〜590℃の間の冷却速度が大きく、フェライトとパーライトの合計体積分率が低下するとともにパーライトの体積分率が増大し、湿式伸線加工時に鋼線が断線した。また、試験番号35は高湿度環境の疲労寿命が不十分になった。
試験番号29は、鋼片加熱温度及び圧延仕上げ温度が高く、パーライトの体積分率が増大し、湿式伸線加工時に鋼線が断線した。
試験番号34は、700〜590℃の間の冷却速度が小さく、絞り最小値が小さくなり、湿式伸線加工時に鋼線が断線した。
試験番号38は、Mn含有量が本発明の範囲の上限を超えていた。そのため、フェライトとパーライトの合計体積分率が低下し、且つ絞り最小値が小さくなり、湿式伸線加工時に鋼線が断線した。
Figure 2018197375
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以上、本発明の好ましい実施形態および実施例について説明したが、これらの実施形態、実施例は、あくまで本発明の要旨の範囲内の一つの例に過ぎず、本発明の要旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。すなわち本発明は、前述した説明によって限定されることはなく、特許請求の範囲の記載によってのみ限定され、その範囲内で適宜変更可能であることはもちろんである。

Claims (4)

  1. 質量%で、
    C:0.01〜0.29%、
    Si:0.10〜2.00%、
    Mn:0.30〜1.50%、
    を含有すると共に残部がFe及び不純物から成り、かつ不純物中のAl、Ti、N、P、及びSがそれぞれ、
    Al:0.040%以下、
    Ti:0.003%以下
    N:0.0100%以下、
    P:0.030%以下、
    S:0.020%以下
    であり、
    フェライト組織とパーライト組織の合計の体積率が90%以上、且つパーライト組織の体積率が40%以下である金属組織を有し、
    線材長さ方向と垂直な任意の断面上の測定面積125mm中でのTiNの最大粒径が20μm以下であり、
    引張り試験の絞りの最小値が50%以上である、
    伸線加工用熱間圧延線材。
  2. 更に、質量%で、
    Al:0.003〜0.030%、
    を含有する、請求項1に記載の伸線加工用熱間圧延線材。
  3. 更に、質量%で、
    Cr:0.03〜0.70%、
    Mo:0.02〜0.20%、
    V:0.02〜0.20%
    B:0.0003〜0.0030%
    の1種又は2種以上を含有する、請求項1または請求項2に記載の伸線加工用熱間圧延線材。
  4. 直径が3.6〜5.6mmである、請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の伸線加工用熱間圧延線材。
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