JP5945196B2 - 高強度鋼線用線材 - Google Patents

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Description

本発明は、熱間圧延後に冷間加工を受けて製造される炭素鋼線(例えば、スチールコード、ワイヤーロープ、PC鋼線、ソーワイヤー等)の素材となる線材に関する。
タイヤの補強材として使用されるスチールコードは、高強度鋼線を撚り合わせたストランドで構成されている。使用される鋼線は、種々の線径、強度を有し、特に直径0.2〜0.4mm程度で2800MPa以上の強度の鋼線が多く使用される。また、使用される鋼線には、撚り線加工時の捻り変形に耐えうるだけの靭性も必要とされ、その評価指標としては捻回試験による靭性評価が用いられる。脆化した鋼線は、捻回試験時に縦割れ(デラミネーション)と呼ばれる特徴的な脆性破面を示すことが知られており、縦割れ発生の有無が靭性の一つの判定基準となる。同様に撚り線加工して用いられる製品としては、クレーン等に用いられるワイヤーロープや、PC鋼線等がある。
これらの製品に用いられる高強度鋼線は、一般に共析鋼又は過共析鋼からなる熱延線材に引き抜き加工などの伸線加工をして細径化し、所望の線径まで加工して得られる。この時、線材に加えられる加工度が加工限界よりも大きい場合は断線が多発する等の問題が起きるため、通常、伸線工程中にパテンティング処理と呼ばれる熱処理を加える。パテンティング処理とは、鋼線を一度高温に加熱して組織をオーステナイト化し、500〜600℃に保った冷媒(鉛浴、溶融塩浴など)に浸漬して鋼線を急冷し、組織を恒温変態させる処理であり、加工を受けて脆化した組織をリセットして、均一で微細なパーライト組織を得ることができる。
現状では、このパテンティング処理はスチールコード等に用いられる鋼線の生産に不可欠な工程であり、通常は熱延後、最終伸線までに1回または複数回のパテンティング処理を必要とする。しかし、このパテンティング処理は、専用の設備や多くの処理時間を要するなど、コストや生産性の点でデメリットが大きく、またCO2削減の観点からも、パテンティング処理回数を低減する又はパテンティング処理自体を省略することが強く望まれている。そのため、線材の伸線性を向上することによってパテンティング処理の回数を低減するべく、数々の開発が行われてきた。
例えば、特許文献1ではパテンティング処理時の冷却条件を制御することによって、伸線性の低下因子である初析フェライトの生成を抑制する方法が、特許文献2では熱間圧延材の断面組織中の粗パーライト率を制御する方法が開示されている。また、特許文献3ではパテンティング処理後の引張強さ、パーライト組織及び初析フェライト面積率を制御することで伸線性を向上する方法が開示されている。
これらの方法では、パテンティング処理回数を従来よりも少なくすることが可能であるが、依然として最終伸線までに少なくとも1回のパテンティング処理を必要とする。
一方、パテンティング処理を全く実施することなく、極細径の高強度鋼線を得る方法についてもいくつか提案されている。
特許文献4では、C:0.01〜0.30%の低炭素中間線材に熱処理を加えてフェライトと、針状マルテンサイト又はベイナイトの混合組織にすることによって線径0.15〜2.0mmの極細線に伸線加工する方法が示されている。しかし、この組織はパーライト鋼よりも強度・靭性バランスにおいて劣っている。つまり、パーライト鋼と比べて加工硬化量が少ないため、高強度鋼線に必要とされる強度を得るためには加工度を大きくとる必要があり、製造コストを増大させる上に、加工による脆化を引き起こす。
特許文献5では、C:0.35〜0.9%の中〜高炭素鋼において、伸線性の低下因子である熱間圧延後の初析フェライト(以下、フェライトについて「α」と略記する)面積率を20%以下とし、且つ引張強さの上限を一定の式で表される値以下に制限することによって伸線性の向上を図る方法が開示されている。しかし、この方法では組織ばらつきも大きく、長尺線の全長に渡って安定した特性を確保することができないという問題があった。
特許文献6では、C:0.4〜0.65%の中炭素鋼において、圧延時の組織制御によって初析α分率を10%以下にし、更にセメンタイトを不連続的に形成することで伸線性を向上させる方法が記載されている。しかし、この方法では縦割れ抑制効果が十分でなく、伸線可能な加工度は真歪みでε=3.5程度であった。なお、真歪みεは下記式で定義される。
ε=2×ln(D0/D) D0:初期線径、D:伸線後の線径
特許文献7では、C:0.30〜0.50%の中炭素鋼において、初析αとベイナイトの合計量を低減し、かつパテンティング後の引張強さ、パーライトブロックの粒径を制御することでε≧4の伸線を可能にする技術が開示されている。しかし、該発明は組織制御のために非常に大きな冷却速度が必要であり、熱間圧延後にソルト浴へ浸漬する直接パテンティング設備などが必要になる。そのようなエネルギー消費の大きい特殊な設備は、設備投資額を増大させる上、CO2削減の目的に反する。
特開平5−98349号公報 特公平3−60900号公報 特開平6−2039号公報 特公平1−15563号公報 特許第3499341号公報 特許第3409055号公報 特開2010−202920号公報
本発明は、スチールコードやワイヤーロープ等に用いられる炭素鋼線の製造工程において、製造コストやCO2排出量の面で問題のある中間パテンティング処理を省略し、最終線径まで一切のパテンティング処理を施すことなく、真歪みε≧4.0の伸線加工をすることが可能な線材を提供することを目的とする。
上記課題を達成した本発明は、C:0.2%以上、0.6%未満(質量%の意味。以下、化学成分組成について同じ。)、Si:0.1〜2.0%、Mn:0.2〜2.0%、B:0.0003〜0.01%を含むとともに、固溶Bとして0.0002%以上含み、P:0.02%以下(0%を含む)、S:0.02%以下(0%を含む)、N:0.005%以下(0%を含む)、O:0.0025%以下(0%を含む)、Al:0.1%以下(0%を含まない)を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物であり、パーライト組織の面積率が60%以上であるとともに、初析フェライト量αが下記式(1)を満たしており、さらにアスペクト比が10以上であるラメラセメンタイトが、ラメラセメンタイトの総数に対して個数基準で50%以上存在することを特徴とする高強度鋼線用線材である。
α<30−30×[C]・・・(1)
(上記式(1)中、αは初析フェライトの面積率(%)であり、[C]はC量(質量%)である。)
本発明の線材は、必要に応じてTi:0.1%以下(0%を含まない)、V:0.5%以下(0%を含まない)、Nb:0.7%以下(0%を含まない)、Cr:1.0%以下(0%を含まない)、Ni:0.7%以下(0%を含まない)、Co:1.0%以下(0%を含まない)、Cu:0.2%以下(0%を含まない)、及びMo:0.3%以下(0%を含まない)よりなる群から選択される1種以上を含有することが好ましい。
本発明によれば、C量を低減し、初析αをC量に応じて適切に低減するとともに、ラメラセメンタイトを連続形状(具体的には、アスペクト比が10以上であるラメラセメンタイトが、ラメラセメンタイトの総数に対して個数基準で50%以上)にしているため、パテンティング処理を省略しても縦割れを発生させることなく真歪みε≧4.0の伸線加工が可能である。
本発明者らは、線材の成分及び組織が靭性低下(縦割れ発生)に及ぼす影響を調査、解析した結果、ε≧4.0の伸線加工を施しても縦割れが発生しない線材を実現するためには、C量の低減、初析αの低減、及びラメラセメンタイト形状の制御という3つの要素が重要であることを明らかにした。
伸線加工に伴う靭性低下(縦割れ発生)の原因は、C、Nなどの固溶元素による動的歪み時効現象である。動的歪み時効とは、鋼中の固溶元素が加工に伴って転位周辺に拡散し、いわゆるコットレル雰囲気を形成して転位を固着することで、組織を脆化させる現象と理解されている。ここで、主に問題となるのは固溶Cによる歪み時効である。通常、パーライト鋼に固溶Cはほとんど存在しないが、大きな加工度を加えるとラメラセメンタイトが分解し、ラメラセメンタイト中のCが鋼中に溶け出して固溶C量が増大する。従って、本発明者らは靭性低下を抑制するため、ラメラセメンタイト量の低減、及びラメラセメンタイト分解反応の抑制が効果的であると考えた。本発明では、ラメラセメンタイト量を低減するためにはC量の低減が、またラメラセメンタイト分解反応の抑制には初析α量の低減とラメラセメンタイト形状の制御が有効であることを明らかにした。
以下では、まず本発明の線材の化学成分組成について説明する。
C:0.2%以上、0.6%未満
Cは、強度の上昇に有効であり、C量の増加に従って伸線後の鋼線の強度が向上し、また初析α量も低減する。従って、C量を0.2%以上と定めた。C量は、好ましくは0.25%以上であり、より好ましくは0.30%以上である。一方、C量の増加に伴って鋼中のセメンタイト量が増大し、線材及び鋼線の靭性が低下しやすくなる。そこでC量を0.6%未満と定めた。C量は、好ましくは0.55%以下であり、より好ましくは0.50%以下である。
Si:0.1〜2.0%
Siは、有効な脱酸剤である。鋼材をスチールコード等の極細線に用いる場合、酸化物は製造時の断線の原因となるため、十分に脱酸処理して鋼中の酸素量を低減することが必要である。この場合、有用な脱酸剤として知られているAlは、Al系介在物を生じさせるため、多量の使用は好ましくなく、Siによる脱酸が重要である。このような効果を有効に発現するため、Si量を0.1%以上と定めた。Si量は、好ましくは0.2%以上である。一方、Si量が過剰になると線材のメカニカルデスケーリング性(以下、「MD性」と呼ぶ。)が低下し、伸線工程での負荷が増大する。十分なMD性を確保するため、Si量を2.0%以下と定めた。Si量は、好ましくは1.8%以下であり、より好ましくは1.3%以下である。
Mn:0.2〜2.0%
Mnは、鋼中のSをMnSとして固定し、鋼の靭性及び延性を高める効果を有する。このような効果を有効に発現するため、Mn量を0.2%以上と定めた。Mn量は、好ましくは0.3%以上であり、より好ましくは0.4%以上である。しかし、Mnは偏析しやすい元素であり、過剰に添加するとMn偏析部の焼入性が過剰に増大し、マルテンサイト等の過冷組織を生成させる危険がある。このような影響を考え、Mn量を2.0%以下と定めた。Mn量は、好ましくは1.8%以下であり、より好ましくは1.3%以下である。
B:0.0003〜0.01%、かつ固溶Bとして0.0002%以上
Bは、本発明に特徴的な元素であり、鋼中に固溶したNをBNの形で固定することにより固溶Nによる歪み時効を抑制する作用を有する。また、Bは鋼中で粒界に偏析して粒界の界面エネルギーを低下させることで、粒界での核生成を抑制する作用を有する。そのため、初析αの生成を妨げ、組織を均一なパーライト組織に近づける作用を有する。このような作用を有効に発現させるため、B量を0.0003%以上と定めた。またB量を確保するとともに、固溶B量を確保することによって、上記した初析αの抑制が可能となる。そこで、固溶B量を0.0002%以上と定めた。B量は、好ましくは0.0005%以上であり、より好ましくは0.0010%以上である。固溶B量は、好ましくは0.0004%以上であり、より好ましくは0.0007%以上である。しかし、B量が過剰になるとFeB2などの化合物が析出し、逆に界面エネルギーを上昇させてしまう他、熱間圧延時の割れを引き起こす。そこで、B量を0.01%以下と定めた。B量は、好ましくは0.008%以下であり、より好ましくは0.005%以下である。
また、固溶B量を所定以上確保するためには、N量に対して十分な量のB量を用いることが好ましく、具体的には、質量基準でB量がN量の0.7倍以上であることが好ましい。
P:0.02%以下(0%を含む)、S:0.02%以下(0%を含む)
P、Sは、いずれも旧オーステナイト粒界に偏析して粒界を脆化させ、疲労特性を低下させるため、できるだけ低い方が良く、工業生産上、P量、S量をいずれも0.02%以下と定めた。P量、S量はいずれも、0.017%以下が好ましく、より好ましくは0.015%以下である。P量及びS量はいずれも少なければ少ない程好ましいため、これらの下限値は0%を含むが、製造工程の制約上、P量及びS量を完全に0%とすることが困難な場合もあり、下限値が例えば0.002%程度(又は0.004%程度)となる場合がある。
N:0.005%以下(0%を含む)
Nは、Cと同様に侵入型元素として鋼中に固溶し、歪み時効による脆化を引き起こすため、できるだけ低い方が良く、工業生産上、N量を0.005%以下と定めた。N量は、好ましくは0.0045%以下であり、より好ましくは0.004%以下である。N量は少なければ少ない程好ましいため、これらの下限値は0%を含むが、製造工程の制約上、N量を完全に0%とすることが困難な場合もあり、下限値が例えば0.0005%程度(又は0.001%程度)となる場合がある。
O:0.0025%以下(0%を含む)
Oは、脱酸工程にて、Al23やMgOなどの介在物を形成するため、できるだけ低い方が良く、工業生産上、O量を0.0025%以下と定めた。O量は好ましくは0.002%以下であり、より好ましくは0.0015%以下(更に好ましくは0.0012%以下)である。O量は少なければ少ない程好ましいため、これらの下限値は0%を含むが、製造工程の制約上、O量を完全に0%とすることが困難な場合もあり、下限値が例えば0.0002%程度(又は0.0004%程度)となる場合がある。
Al:0.1%以下(0%を含まない)
Alは、有効な脱酸剤であり、鋼中のOを低減して酸化物を低減する効果がある。また、鋼中の固溶NをAlNの形で固定して歪み時効を抑制する効果も期待できる。このような効果を発揮させるためには、Al量は0.001%以上が好ましく、より好ましくは0.003%以上である。しかし、Al量が過剰になると、AlN、Al23等の介在物が多量に形成され、延性低下やカッピー断線の原因となる。そこで、Al量を0.1%以下と定めた。Al量は、好ましくは0.08%以下であり、より好ましくは0.05%以下である。なお、本発明の線材をスチールコードの様な極細線に使用する場合には、断線の危険性が高まるため、Al量を低く(例えば0.08%以下、より好ましくは0.05%以下、特に0.02%以下)とすることが好ましい。
本発明に係る線材の基本成分は上述の通りであり、残部は実質的に鉄である。但し、原料、資材、製造設備等の状況によって持ち込まれる不可避的不純物が、各成分元素の作用効果を阻害しない範囲で鋼中に含まれることは当然に許容される。また、本発明の線材は、必要に応じて下記のTi、V、Nb、Cr、Ni、Co、Cu、及びMoの一種以上を含むことも好ましい。これらの添加によって、強度、靭性、又は延性等の特性を向上できる。
Ti:0.1%以下(0%を含まない)
Tiは、鋼中の固溶Nを固定(例えばTiNなど)して歪み時効による脆化を抑制する他、結晶粒を微細化して線材の延性を向上させる作用を有する。このような作用を有効に発現させるためには、Ti量は0.03%以上が好ましく、より好ましくは0.04%以上、さらに好ましくは0.05%以上である。しかし、Ti量が過剰になると延性低下やカッピー断線を引き起こすため、Ti量は0.1%以下が好ましい。Ti量は、より好ましくは0.08%以下であり、さらに好ましくは0.07%以下である。なお、本発明の線材を、スチールコードの様な極細線に使用する場合には、断線の危険性が高まるため、Ti量を低く(例えば0.08%以下、好ましくは0.07%以下)とすることが好ましい。
V:0.5%以下(0%を含まない)
Vは、鋼中で微細な炭窒化物を生成するため、結晶粒の微細化効果がある他、固溶Nを固定して歪み時効による脆化を抑制する作用がある。このような作用を有効に発現させるために、V量は0.01%以上が好ましく、より好ましくは0.03%以上であり、さらに好ましくは0.1%以上である。しかし、V量が過剰になると炭窒化物の量が増え、大きさも大きくなるために延性低下や断線の原因となる。このような影響を考慮して、V量は0.5%以下が好ましく、より好ましくは0.4%以下であり、さらに好ましくは0.3%以下である。
Nb:0.7%以下(0%を含まない)
Nbは、鋼中で微細な炭窒化物を生成するため、結晶粒の微細化効果がある他、固溶Nを固定して歪み時効による脆化を抑制する作用がある。このような作用を有効に発現させるため、Nb量は0.05%以上が好ましく、より好ましくは0.07%以上、より好ましくは0.1%以上である。しかし、Nbを過剰に添加してもその効果は飽和し、経済的に無駄であるので、その上限は0.7%以下が好ましく、より好ましくは0.6%以下であり、さらに好ましくは0.5%以下である。
Cr:1.0%以下(0%を含まない)
Crは、パーライトのラメラ間隔を微細化し、線材の強度を高める効果を有する。特に、伸線加工に伴う加工硬化率を向上させる効果がある。これらの効果を有効に発揮させるため、Cr量は0.05%以上が好ましく、より好ましくは0.1%以上である。一方、Cr量が過剰になると、熱間圧延後の冷却時に過冷組織を発生させる危険性が高まる他、鋼材コストを上昇させる。これらを考慮して、Cr量は1.0%以下が好ましく、より好ましくは0.7%以下、さらに好ましくは0.6%以下(特に0.5%以下)である。
Ni:0.7%以下(0%を含まない)
Niは、伸線材の靭性を高める元素である。このような作用を有効に発揮させるため、Ni量は0.05%以上が好ましく、より好ましくは0.1%以上である。しかし、Niを過剰に添加してもその効果は飽和し、経済的に無駄であるので、その上限は0.7%以下が好ましく、より好ましくは0.6%以下であり、さらに好ましくは0.5%以下である。
Co:1.0%以下(0%を含まない)
Coは、パーライト変態を促進し、均一なパーライト組織の生成を助けるため、線材の靭性を向上させる元素である。このような作用を有効に発現させるためには、Co量は0.05%以上が好ましく、より好ましくは0.1%以上、さらに好ましくは0.2%以上である。しかし、Coを過剰に添加してもその効果は飽和し、経済的に無駄であるので、その上限は1.0%以下が好ましく、より好ましくは0.8%以下であり、さらに好ましくは0.5%以下である。
Cu:0.2%以下(0%を含まない)
Cuは、鋼線の耐食性を高めると共に、MD時のスケール剥離性を向上し、ダイス焼付きなどのトラブルを低減する。このような効果を発揮させるためには、Cu量は0.05%以上が好ましく、より好ましくは0.08%以上である。しかし、Cuを過剰に添加すると、線材表面にブリスターが生成し、ブリスターと母材の間にマグネタイトが生成するため、MD性が悪化する。更に、CuはSと反応して粒界部にCuSが偏析するため、線材製造過程で疵を発生させる。このような影響を考慮し、Cu量の上限は0.2%以下が好ましく、より好ましくは0.18%以下であり、さらに好ましくは0.15%以下である。
Mo:0.3%以下(0%を含まない)
Moは、鋼線の耐食性を高める効果がある。このような効果を発揮させるためには、Mo量は0.01%以上が好ましく、より好ましくは0.05%以上であり、さらに好ましくは0.1%以上である。しかし、Mo量が過剰になると、熱間圧延時に過冷組織が発生しやすくなり、また延性も劣化する。そこで、Mo量は0.3%以下が好ましく、より好ましくは0.25%以下、さらの好ましくは0.2%以下である。
次に、本発明の線材の組織について説明する。
本発明の線材では、パーライト組織の面積率が60%以上である。パーライト組織は、好ましくは75面積%以上であり、より好ましくは80面積%以上である。パーライト組織分率の上限は、100面積%であっても良いし、例えば97面積%、又は95面積%程度であっても良い。本発明の線材は、パーライト組織のみ、又はフェライト組織(初析フェライト)とパーライト組織のみから構成されていることが好ましいが、不可避的に生成される組織(ベイナイト組織、マルテンサイト組織など)が合計で5面積%以下程度(好ましくは3面積%以下)含まれることは許容される。
上述した通り、縦割れの原因となる固溶C量を抑制するためには、ラメラセメンタイト分解反応を抑制することが重要である。ラメラセメンタイト分解反応を抑制するためには、ラメラセメンタイト量を低減するとともに、ラメラセメンタイト分解反応に影響を与える初析フェライト量α及びラメラセメンタイト形状を制御することが必要である。
ラメラセメンタイト量の低減については、C量の説明で述べた通りであり、C量を所定以下とすることによってラメラセメンタイト量の増加を抑制し、線材及び鋼線の靭性低下を防止している。しかし、C量の低下に伴ってセメンタイト量は抑制できるものの、ラメラセメンタイト分解を促進する初析フェライト量が増加するため、C量の制御のみでは、縦割れ限界を向上させることができない。したがって、縦割れ限界を向上させるためには、別途、初析フェライト量を制御して低減する必要がある。そして、本発明では初析フェライト量αを、線材のC量に応じて制御することが重要である。初析フェライト量αがセメンタイト分解に与える影響、すなわち縦割れ限界に与える影響は、C量が多いほど大きいため、C量が多くなるほど、初析フェライト量を厳格に低減する必要がある。具体的には、初析フェライト量αが下記式(1)を満足するように制御する。下記式(1)においてαは初析フェライトの面積率(%)であり、[C]はC量(質量%)である。
α<30−30×[C]・・・(1)
本発明では、ラメラセメンタイトは連続な形状(すなわち、アスペクト比が高い)とする。ラメラセメンタイト形状は不連続(すなわち、アスペクト比が低い)であると、ラメラセメンタイトの表面積が増大し、伸線加工に伴って発生するラメラセメンタイトの分解反応が促進されるため、歪み時効による縦割れが発生しやすくなる。具体的には、アスペクト比が10以上であるラメラセメンタイトを、ラメラセメンタイトの総数に対して個数基準で50%以上とする。アスペクト比が10以上であるラメラセメンタイトの割合(個数基準)は、好ましくは60%以上であり、より好ましくは70%以上である。アスペクト比が10以上であるラメラセメンタイトの割合の上限は特に限定されないが、例えば96%である。また、ラメラセメンタイトのアスペクト比の平均値(算術平均値)は、例えば15以上であり、好ましくは18以上、より好ましくは20以上であり、上限は例えば40である。
上記のように化学成分組成及び組織が調整された本発明の線材の引張強度は、例えば700〜950MPa程度(好ましくは720〜920MPa程度)であり、線径は例えば4〜8mm程度である。また、本発明の線材は高強度鋼線に好適に用いられ、上記線材を用いて得られる高強度鋼線の引張強度は、加工度にもよるが、概ね2500〜4000MPa(好ましくは3000〜3800MPa程度)である。
上記のように組織の分率及び形状が制御された本発明の線材を製造するためには、上記した化学成分組成を有する鋼を熱間圧延し、熱間圧延後の冷却条件を適切に制御することが有効である。具体的には、(i)熱間圧延後の線材を750〜950℃の温度でコイル状に載置し、パーライト変態の開始まで10℃/秒以上の冷却速度で冷却し(急冷)、(ii)パーライト変態開始後は0.5〜5℃/秒の冷却速度で10秒間以上冷却する(徐冷)ことが重要である。
熱間圧延後の線材を750〜950℃の温度でコイル状に載置し、パーライト変態の開始まで10℃/秒以上の冷却速度で急冷することによって、初析フェライト量が上記式(1)を満たすように制御できる。載置温度が950℃を超えると、初析フェライトの析出する温度帯を通過する時間が長くなるので、初析フェライトの析出量が増大する。一方、載置温度が750℃未満では、変形抵抗が増大してコイル状に載置できなくなる。載置温度の上限は、好ましくは930℃以下であり、より好ましくは900℃以下である。また、載置温度の下限は、好ましくは800℃以上であり、より好ましくは820℃以上である。また、パーライト変態の開始までの冷却速度を10℃/秒以上とすることによって、初析フェライトの析出する温度帯を通過する時間を短くでき、初析フェライト量を低減できる。パーライト変態開始までの冷却速度は、好ましくは12℃/秒以上であり、より好ましくは15℃/秒以上である。このような冷却速度は、例えば冷却コンベヤ上で衝風冷却等することによって実現可能である。一方、パーライト変態開始までの冷却速度が速くなりすぎると、ベイナイトやマルテンサイト等の過冷組織が多く形成され、伸線限界が低下する。したがって、パーライト変態開始までの冷却速度の上限は、例えば100℃/秒以下が好ましく、より好ましくは50℃/秒以下である。
なお、パーライト変態開始温度は、各鋼種について基礎実験を行うことによって算出できる。具体的には、線材から採取した試験片を一定の冷却条件で冷却した時の線材温度を測定する。この時の変態発熱に伴う冷却速度の変化点を求めることによってパーライト変態開始温度を知ることができる。この実験を種々の冷却条件で実施することで、その鋼材における冷却速度と変態開始温度の関係がわかる。パーライト変態開始温度は、鋼種や冷却速度によって異なるが、概ね530〜600℃である。
パーライト変態開始温度に到達した後は、0.5〜5℃/秒の冷却速度で10秒間以上冷却する。このような冷却速度とする(徐冷する)ことによって、ラメラセメンタイトの形状を整え、アスペクト比が10以上であるラメラセメンタイトが、ラメラセメンタイトの総数に対して個数基準で50%以上であるように(すなわち、連続的な形状)制御できる。冷却速度が0.5℃/秒未満であると(例えば、冷媒などを用いて恒温保持した場合など)、相変態の駆動力が大きくなり、セメンタイトの形状が不連続になりやすい。一定温度に保持するのではなく、0.5℃/秒以上の冷却速度で徐々に冷却することによって、変態の駆動力と拡散速度を調和させ、ラメラセメンタイトを連続的な形状に成長させることができる。冷却速度の下限は、好ましくは1℃/秒以上であり、より好ましくは1.5℃/秒以上である。一方、冷却速度が速くなりすぎると、ベイナイトやマルテンサイトなどの過冷組織が発生し、伸線性が低下する。そこで、冷却速度は5℃/秒以下であり、好ましくは4.5℃/秒以下であり、さらに好ましくは4℃/秒以下である。徐冷時間が10秒未満であると、ラメラセメンタイトを連続的な形状に成長させることができない。徐冷時間は、好ましくは15秒以上であり、より好ましくは20秒以上である。徐冷時間の上限は特に限定されず、例えば90秒以下、好ましくは70秒以下、より好ましくは50秒以下である。
上記した徐冷の後の冷却条件は特に限定されないが、例えば10〜30℃/秒程度の冷却速度で冷却すれば良い。
本発明の線材を伸線して得られる鋼線は、靭性に優れているためスチールコード、ワイヤーロープ、PC鋼線、ソーワイヤー等の炭素鋼線の素材として有用であり、特に撚り線加工の際の縦割れ発生を抑制できるため、スチールコード、ワイヤーロープ、PC鋼線等の撚り線製品の素材として好適に用いることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。本発明は以下の実施例によって制限を受けるものではなく、前記、後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
表1に示す化学成分組成の鋼(鋼種A〜P)を溶製し、155mm角のビレットとした後、熱間圧延してφ4.0〜5.5mmのコイルを得た。熱間圧延の条件は表2に示す。表2において、試験例A〜Pは、それぞれ鋼種A〜Pを用いた例であり、D1〜D5は、鋼種Dを比較のために異なる圧延条件で圧延した例である。表2において、「冷却速度(1)」とは、パーライト変態開始温度までの冷却速度、「冷却速度(2)」とは、パーライト変態開始温度からの冷却速度、「徐冷時間」とは、冷却速度(2)で冷却した時間を意味する。また、冷却速度(2)で、所定時間冷却した後は、衝風冷却によって500℃以下に冷却し(冷却速度はおよそ10〜30℃/秒)、タブにてコイル状に巻き取った。
Figure 0005945196
(1)熱間圧延材(線材)の引張強度の測定
冷却後の熱間圧延材のコイルから、任意に1リングを採取し、それを円周方向に8分割して8個のサンプルとし、JIS Z2241に従って引張強度を求め、8個のサンプルの平均値を熱間圧延材の強度とした。
(2)熱間圧延材(線材)の組織の同定
上記(1)と同様にして、8個のサンプルを採取し、各サンプルの圧延材の横断面(長手方向に垂直な断面)を鏡面研磨した後、腐食し、D/2部、D/4部(Dは圧延材の直径)、及び表層部(表層から0.2mm程度内側)の計3視野について、光学顕微鏡(倍率:200倍)を用いて撮影し、画像解析から初析フェライト面積率を測定した。写真1枚あたり(1視野あたり)の評価面積は0.1mm2であり、3視野×8サンプル=24視野の結果を平均して、初析フェライト面積率とした。なお、いずれの鋼種についても、初析フェライト以外には、パーライトしか観察されなかった。
続いて、上記光学顕微鏡観察したサンプルについてSEM観察し、同様にD/2部、D/4部、及び表層部の計3視野を撮影し、画像解析からラメラセメンタイトのアスペクト比を測定した。撮影倍率は4000倍、写真1枚あたり(1視野あたり)の評価面積は480μm2である。アスペクト比は、画像解析ソフトImage Jを用いて、各ラメラセメンタイトの近似楕円を求め、長径a、短径bからアスペクト比=a/bを求めた。3視野×8サンプル=24視野の測定結果を合算して、ラメラセメンタイトのアスペクト比分布(個数基準)を求め、アスペクト比が10以上あるものの割合を求めるとともに、アスペクト比の算術平均値を求めた。
(3)熱間圧延材(線材)の固溶B量の測定
別途採取した熱間圧延材のサンプルについて、10%アセチルアセトン試薬を用いた電解抽出残渣測定を行い、ICP発光分析法にて残渣中の化合物型B量を求めた。そして、別途ブロムエステル法で測定した鋼中のB量から、化合物型B量を差し引くことで、固溶B量を求めた。
(4)伸線材の捻回試験
上記の熱間圧延材に対して、乾式伸線、めっき処理、湿式伸線加工を施し、伸線後のフィラメントに捻回試験を行って、捻回値の測定と縦割れの有無を確認した。捻回試験は、JIS G3521の規定に準じて行い、5本のサンプルを試験して、破断もしくは縦割れが発生するまでの捻り回数を測定し、5本の平均値を捻回値とした。また、5本のサンプルのうち、前記捻回値までに1本でも縦割れが発生した場合は縦割れあり、1本も縦割れが観察されなかった場合は縦割れなしと判定した。なお、表中の捻回値はチャック間距離を線径dの100倍(100d)としたときの捻回値に換算している。
上記(1)〜(4)の評価結果を表2、表3に示す。なお、表2のラメラセメンタイトアスペクト比の欄の「≧10」との記載は、アスペクト比が10以上であるラメラセメンタイトの個数割合を意味する。
Figure 0005945196
Figure 0005945196
試験例A〜C、D1、E〜Lは、いずれも本発明の要件を満たしており、全て仕上げ線径まで伸線することができ、靭性も良好で縦割れは観察されなかった。
一方、上記以外の試験例は、本発明の要件のいずれかを満たしていないため、脆化して縦割れが発生するか、又は断線する結果となった。
試験例D2は、パーライト変態開始後の冷却速度が速すぎ、徐冷をすることができなかったため、ラメラセメンタイトが不連続な形状となり、歪み時効の抑制効果が不十分で縦割れが発生した。試験例D3は、パーライト変態開始後の徐冷時間が短すぎたため、試験例D2と同様にラメラセメンタイトが不連続な形状となり、縦割れが発生した。試験例D5は、パーライト変態開始後の冷却速度が遅すぎ(等温保持した)ため、ラメラセメンタイトが不連続な形状となり、縦割れが発生した。
試験例D4は、パーライト変態開始までの冷却速度が遅すぎたため、初析フェライト量αを十分に低減できず、歪み時効の抑制効果が不十分で縦割れが発生した。
試験例Mは、C量が過剰であり、初析フェライト量αは少ないが、歪み時効による脆化が激しく、伸線中に断線した。断線破面には脆性破壊の痕跡が見られた。試験例Nは、B添加量が少なく、初析フェライト量αを十分に低減することができず、縦割れが発生した。また、引張試験ではチャック部で脆性破壊し、正確な強度を測定できなかった。試験例Oは、C量が少ないため、初析フェライト量αを十分に低減することができず、縦割れが発生した。試験例Pは熱間圧延後の載置温度が高く、初析フェライト量αを十分に低減することができず、縦割れが発生した。

Claims (2)

  1. C :0.2%以上、0.6%未満(質量%の意味。以下、化学成分組成について同じ。)、
    Si:0.1〜2.0%、
    Mn:0.2〜2.0%、
    B :0.0003〜0.01%を含むとともに、
    固溶Bとして0.0002%以上含み、
    P :0.02%以下(0%を含む)、
    S :0.02%以下(0%を含む)、
    N :0.005%以下(0%を含む)、
    O :0.0025%以下(0%を含む)、
    Al:0.1%以下(0%を含まない)を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物であり、
    パーライト組織の面積率が60%以上であるとともに、初析フェライト量αが下記式(1)を満たしており、
    さらにアスペクト比が10以上であるラメラセメンタイトが、ラメラセメンタイトの総数に対して個数基準で50%以上存在することを特徴とする高強度鋼線用線材。
    α<30−30×[C]・・・(1)
    (上記式(1)中、αは初析フェライトの面積率(%)であり、[C]はC量(質量%)である。)
  2. 更に、
    Ti:0.1%以下(0%を含まない)、
    V :0.5%以下(0%を含まない)、
    Nb:0.7%以下(0%を含まない)、
    Cr:1.0%以下(0%を含まない)、
    Ni:0.7%以下(0%を含まない)、
    Co:1.0%以下(0%を含まない)、
    Cu:0.2%以下(0%を含まない)、及び
    Mo:0.3%以下(0%を含まない)よりなる群から選択される1種以上を含有する請求項1に記載の高強度鋼線用線材。
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