JPH04131323A - 耐疲労性および耐摩耗性に優れた熱処理省略型高張力鋼線材の製造方法 - Google Patents

耐疲労性および耐摩耗性に優れた熱処理省略型高張力鋼線材の製造方法

Info

Publication number
JPH04131323A
JPH04131323A JP25320690A JP25320690A JPH04131323A JP H04131323 A JPH04131323 A JP H04131323A JP 25320690 A JP25320690 A JP 25320690A JP 25320690 A JP25320690 A JP 25320690A JP H04131323 A JPH04131323 A JP H04131323A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
resistance
steel wire
hot rolling
heat treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP25320690A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2802155B2 (ja
Inventor
Yasuhiro Hosoki
細木 康博
Sadayoshi Furusawa
古沢 貞良
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP2253206A priority Critical patent/JP2802155B2/ja
Publication of JPH04131323A publication Critical patent/JPH04131323A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2802155B2 publication Critical patent/JP2802155B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は耐疲労性および耐摩耗性に優れた熱処理省略型
高張力鋼線材の製造方法に関し、さらに詳しくは、ホー
ル形状を有する軸物部品用線材、特に、自動車のステア
リング或いはサスペンション等に使用されるホールジヨ
イントおよびポールタイロッドに適用することができる
耐疲労性および耐摩耗性に優れた熱処理を省略すること
ができる耐疲労性および耐摩耗性に優れた熱処理省略型
高張力鋼線材の製造方法に関するものである。
[従来技術] 一般的に、自動車のポールジヨイント、ポールタイロッ
ドの製造には、低合金強靭鋼或いは中炭素鋼が使用され
てきているが、これらの材料は冷間鍛造性を良くするた
めに、球状化焼なまし処理を行なったり、また、引張強
さ80〜110kgf/mff12に調質するために焼
入れ、焼戻し処理を行なったりしているが、設備も複雑
かつ大型になり、およびエネルギーの消費も多くなり、
結果としてコストが高(なるという問題がある。
また、球状化焼なまし処理および焼入れ、焼戻し処理を
省略し、高強度のボルト製品を製造する技術が、特公昭
62−000209号公報、特公昭63−001378
号公報、特開昭60−127592号公報にそれぞれ説
明されているが、これらの技術においては、ポールジヨ
イント、ポールタイロッド等に要求されているボール部
の耐摩耗性やボール付は根の耐疲労性を満足できないと
いう問題がある。
さらに、熱間鍛造成いは加熱後放冷して用いる非調質鋼
の疲労特性を、結晶粒を微細化することと、■を含有さ
せることによって向上させる技術が、特開昭58−20
2938号公報、特開昭60−100620号公報に説
明されているが、この技術においても耐疲労性および耐
摩耗性を自充分に満足することができないという問題が
ある。
し発明が解決しようとする課題] 本発明は、上記に説明した従来のポールジヨイント、ポ
ールタイロッド等のボール形状を有する軸物部品用線材
の製造方法の種々の問題点に鑑み、本発明者が鋭意研究
を行ない、検討を重ねた結果、従来技術の熱処理を省略
した鋼では到底達成することができなかった、ボール形
状を有する軸物部品用線材のボール部の耐摩耗性および
ボール付は根の耐疲労性を調質鋼と同等以上に向上させ
ることができる耐疲労性および耐摩耗性に優れた熱処理
省略型高張力鋼線材の製造方法を開発したのである。
[問題点を解決するための手段] 本発明に耐疲労性および耐摩耗性に優れた熱処理省略型
高張力鋼線材の製造方法は、 (1) C0.20〜0.50wt%、S i 0.0
1〜0.70wt%、Mn 1.0〜2.0wt%、V
 0.03〜0.25wt%、AIo、02〜0.06
wt%、No、006〜0.02wt%を含有し、残部
実質的にFeよりなる鋼を900〜1050℃の温度に
おいて、合計断面減少率が60%以上の熱間圧延を行な
い、900〜1100℃の温度において熱間圧延を終了
し、次いで、900〜700℃の温度にまで30℃/秒
以上の冷却速度で急冷し、その後、5508Cの温度以
下に平均冷却速度01〜b 冷却を行なって、微細なフェライト・パーライト組織と
なし、さらに、減免率10〜40%の引抜き加工を行な
うことを特徴とする耐疲労性および耐摩耗性に優れた熱
処理省略型高張力鋼線材の製造方法を第1の発明とし、 (2) C0.20−0,5(1wt%、S i 0.
01〜0.70wt%、Mn 1..0〜2、Oat%
、V 0.03〜0.25wt%、A +、 0.02
〜0.06wt%、N 0.006〜0.02wt%を
含有し、かつ、 NjO105〜0.5wt%、Cr 0.05〜0.5
wt%、Mo 0.05〜0.5wt% の内から選んだ1種または2種以上 を含有し、残部実質的にFeよりなる鋼を900〜10
50℃の温度において、合計断面減少率が60%以上の
熱間圧延を行ない、900〜1100°Cの温度におい
て熱間圧延を終了し、次いで、900〜700℃の温度
にまで30℃/秒以上の冷却速度で急冷し、その後、5
50°Cの温度以下に平均冷却速度01〜b 冷却を行なって、微細なフェライト・パーライト組織と
なし、さらに、減免率10〜40%の引抜き加工を行な
うことを特徴とする耐疲労性および耐摩耗性に優れた熱
処理省略型高張力鋼線材の製造方法を第2の発明とし、 (3) C0.20〜0.5ht%、S i 0.Ol
 〜0.70wt%、Mn 1.0〜2.0wt96、
V 0.03〜0.25yt%、A 10.02〜0.
06wt%、N 0.006〜0.02wt%を含有し
、 Nb 0.005〜0.05wt%、T i 0.00
5〜0.05wt%、Z r 0.005〜0.05w
t% の内から選んだ1種または2種以上 を含有し、残部実質的にFeよりなる鋼を900〜10
50℃の温度において、合計断面減少率が60%以上の
熱間圧延を行ない、900〜1100℃の温度において
熱間圧延を終了し、次いで、900〜700℃の温度に
まで30℃/秒以上の冷却速度で急冷し、その後、55
0℃の温度以下に平均冷却速度0.1〜108C/秒で
連続冷却を行なって、微細なフェライト・パーライト組
織となし、さらに、減面率10〜40%の引抜き加工を
行なうことを特徴とする耐疲労性および耐摩耗性に優れ
た熱処理省略型高張力鋼線材の製造方法を第3の発明と
する3つの発明よりなるものである。
本発明に係る耐疲労性および耐摩耗性に優れた熱処理省
略型高張力鋼線材の製造方法について、以下詳細に説明
する。
即ち、本発明に係る耐疲労性および耐摩耗性に優れた熱
処理省略型高張力鋼線材の製造方法は、自動車のステア
リング或いはサスペンション等に使用されるボールジヨ
イントおよびボールジイント等のボール形状を有する軸
物部品用線材において、局部的に硬さの低い場所が、疲
労或いは摩耗の起点となることから、フェライト・パー
ライト組織のセメンタイトとフェライトの硬さの差を小
さくすることを目的とするものであり、即ち、0719
48部の硬さを上昇させ、パーライト量を増加させる(
耐疲労性、耐摩耗性の向上)。
■結晶粒を微細化させる(耐疲労性の向上)。
■引抜き加工によりフェライト部を加工硬化させ、さら
に、パーライトを変形させる(耐疲労性、耐摩耗性の向
上)。
を目的とするのである。
先ず、本発明に係る耐疲労性および耐摩耗性に優れた熱
処理省略型高張力鋼線材の製造方法において、使用する
鋼の含有成分および成分割合について説明する。
Cは強度を確保し、パーライトを増加させ、■炭化物が
析出してフェライトの硬度を上昇させることにより、耐
摩耗性および耐疲労性を向上させる元素であり、含有量
が0.20wt%未満ではこのような効果は期待するこ
とができず、また、0.50wt%を越えて含有させる
と靭性が低下するようになる。よって、C含有量は02
0〜0.50冒t%とする。
Siはフェライト中に固溶し、フェライトを強化するこ
とにより耐疲労性を向上させ、また、脱酸剤として有用
な元素であり、含有量が0.01wt%未満ではこのよ
うな効果は少なく、また、0.70wt%を越えて含有
させるとこの効果は飽和してしまい、冷間圧造に対して
変形抵抗を増大させ、さらに、靭性を低下させる。よっ
て、Si含有量は0.01〜0.70wt%とする。
Mnは強度を付与し、パーライトの量を増加させると同
時にラメラ−間隔を狭くすることにより耐疲労性および
耐摩耗性を向上させる元素であり、含有量が1,0wt
5未満ではこのような効果は期待できず、また、2. 
Owt%を越えて多く含有させるとベイナイト、マルテ
ンサイトが混在し、強度のばらつきが大きくなると共に
靭性が低下する。よって、Mn含有量は1.0〜2. 
Oyt%とする。
■はフェライト中にV炭化物として析出して、フェライ
トを強化することにより耐疲労性、耐摩耗性および強度
を確保する元素であり、含有量が0、03wt%未満で
はこのような効果を期待することができず、また、0.
25wt%を越えて多く含有させると耐疲労性および耐
摩耗性の効果は飽和してしまう。よって、■含有量は0
03〜0.25wt%とする。
Alは窒化物(AIN)を形成し、結晶粒を微細化して
耐疲労性を向上させ、また、脱酸剤として有用な元素で
あり、含有量が0.02wt%未満てはこの効果は少な
く、また、0.06wt%を越えて含有させるとこの効
果は飽和してしまい、靭性が低下する。よって、Al含
有量は0,02〜0.06wt%とする。
Nは窒化物(AIN)を形成し、結晶粒を微細化して耐
疲労性を向上させる元素であり、含有量が0、006w
t%未満ではこのような効果は少なく、また、0.02
wt%を越えて含有させるとこの効果は飽和し、靭性も
低下する。よって、N含有量は0゜006〜0.02w
t%とする。
N1、Cr、Moはパーライトを増加させることにより
耐疲労性および耐摩耗性を向上させる元素であり、含有
量が0.05wt%未満ではこの効果は少なく、また、
0.5wt%を越えて多量に含有させるとベイナイトお
よびマルテンサイトが混在し、強度のばらつきが大きく
なり、かつ、靭性の低下を招来するようになる。よって
、Ni含有量は0、05〜0.5wt%、Cr含有量は
0.05〜0.5wt%、MO含有量は0.05〜0.
5wt%とする。
Nb、Ti、Zrは炭窒化物を形成し、結晶粒を微細化
して耐ひを向上させる元素であり、含有量が0.005
wt%未満では効果は少なく、また、005wt%を越
えて含有させるとこの効果は飽和してしまう。よって、
Nb含有量は0.005〜0.05wt%、Ti含有量
は0.005〜0.05wt%、Zr含有量は0、00
5〜0.051℃%とする。
次に、本発明に係る耐疲労性および耐摩耗性に優れた熱
処理省略型高張力鋼線材の製造方法について説明する。
上記に説明した含有成分および成分割合の鋼を900〜
1050℃の温度に加熱するのは、加熱温度が900℃
未満では■のオーステナイトへの固溶が不充分となり、
圧延後の冷却中に微細なV炭窒化物を析出させることが
できず、耐疲労性、耐摩耗性に対してVのこうかを最大
限に発揮させることができず、また、1050℃を越え
る温度では圧延前の初期オーステナイト結晶粒が粗大化
し1、最終的に細粒のオーステナイト結晶粒が得られず
、耐ひを向上させることができないためである。
熱間圧延は合計断面減少率は細粒のオーステナイト結晶
つぶをえるために60%以上で行なうのが必要である。
そして、熱間圧延終了温度は900〜1100℃の温度
とするのは、細粒のオーステナイト結晶粒を得るためで
あり、900℃未満の熱間圧延終了温度では圧延荷重が
大きくなりすぎて、生産性を阻害し、1100℃を越え
る熱間圧延終了温度では細粒のオーステナイト結晶粒を
得ることができない。
この熱間圧延終了後900〜700℃の温度まで30℃
/秒以上の冷却速度で冷却するのは、冷却温度が900
℃を越えるとオーステナイト結晶粒の成長が起こり、ま
た、700℃未満では局部的に異常組織となり靭性が低
下し、また、30℃/秒以上の冷却速度で冷却するのは
オーステナイト結晶粒の成長を抑制し、結晶粒を微細化
するためである。 次いで、550℃以下の温度まで平
均冷却速度01〜b て、微細なフェライト・パーライト組織にするのは、冷
却温度が550’Cを越える温度では、その後の冷却に
よりベイナイト、マルテンサイト変態が起こり、強度が
上昇し、靭性が低下するからであり、また、平均冷却速
度が0.1℃/秒未満では冷却時間が長くなりすぎ、生
産性が低下し、10℃/秒を越えるとベイナイト、マル
テンサイト変態が起こり、靭性が低下すると共に、■炭
化物の析出が不充分になり、耐疲労性が低下する。
減面率10〜40%の引抜き加工を行なうのは、フェラ
イト部を加工硬化させ、さらに、パーライトを変形させ
ることにより、耐疲労性を向上させるためであり、減面
率が10%未満ではこのような効果は期待できず、また
、40%を越えると強度が高くなりすぎ、靭性および耐
疲労性が低下するからである。
さらに、本発明に係る耐疲労性および耐摩耗性に優れた
熱処理省略型高張力鋼線材の製造方法においては、上記
の各工程終了後にポール形状の軸物部品に加工した後、
150〜450℃の低温焼なましを行なうことにより、 ■歪時効効果によりフェライトの硬度を上げる(耐疲労
性、耐摩耗性の向上)。
■炭化物を析出させる(耐疲労性、耐摩耗性の向上)。
等の特性をより一層向上させることができる。
[実 施 例] 本発明に係る耐疲労性および耐摩耗性に優れた熱処理省
略型高張力鋼線材の製造方法の実施例を説明する。
実施例1 第1表(1)に示す含有成分および成分割合の調整溶製
を行ない(第1表の鋼A、現用鋼は80t。
n転炉、B−Yは150kg高周波溶解炉)、鋳造後に
φ19II11に熱間圧延−制御冷却を行ない、次いで
、冷間引抜き加工を行なった。
なお、現用鋼は引抜き加工後に880℃の温度に加熱後
、油Nを行い、430℃の温度において100分間のL
を行った。
第1表(2)に上記により製造された鋼線材の組織、T
SおよびRAを示す。
この第1表から、本発明に係る耐疲労性および耐摩耗性
に優れた熱処理省略型高張力鋼線材の製造方法により、
製造された鋼線材の強度、強度ばらつきおよび靭性は焼
入れ、焼戻しを行った現用鋼に比べて遜色のない優れた
ものであることがわかる。
また、C,Mn、Si、Vの含有量の多い比較例す、d
、f、hは、靭性および強度ばらつきが悪(なっている
ことがわかる。
次に、第1表の本発明に係る耐疲労性および耐摩耗性に
優れた熱処理省略型高張力鋼線材の製造方法により製造
された鋼線A−R,含有成分の成分割合を本発明に係る
耐疲労性および耐摩耗性に優れた熱処理省略型高張力鋼
線材の製造方法の範囲外であるa、cSe−jおよび焼
入れ、焼戻しを行った現用鋼の疲労特性および摩耗特性
を調査した。
第1図に疲労限度比(疲労強度/引張強度)と鋼種との
関係を示し、また、第2図は摩耗量と鋼種との関係を示
す。
この第1図および第2図から、本発明に係る耐疲労性お
よび耐摩耗性に優れた熱処理省略型高張力1lRIs材
の製造方法により製造された鋼線A〜0は、疲労限度比
および摩耗量とも焼入れ、Lを行った現用鋼と同等か、
或いは、それ以上の特性が得られており、比較例のa、
c、e、g、i、jは疲労限度比と摩耗量のどちらか、
或いは、両方共が現用鋼より劣っていることがわかる。
実施例2 実施例1の第1表の鋼Aを使用して、第2表(1,)に
示すように種々の条件により熱間加工制御冷却を行ない
、次いで、冷間引抜き加工を行った。
第2表(2)にその組織、TSおよびRAを調査した結
果を示す。
この第2表から、本発明に係る耐疲労性および耐摩耗性
に優れた熱処理省略型高張力鋼線材の製造方法により製
造された鋼線1〜10は、実施例1の第1表(1)の焼
入れ、焼戻しを行った現用鋼の強度ばらつきおよび靭性
に比べて遜色のない優れたものであることがわかる。
また、本発明に係る耐疲労性および耐摩耗性に優れた熱
処理省略型高張力鋼線材の製造方法の条件範囲外の鋼線
11〜18は、靭性も低(、強度ばらつきも大きいこと
がわかる。
次に、第2表(1)の本発明に係る耐疲労性および耐摩
耗性に優れた熱処理省略型高張力鋼線材の製造方法によ
り製造された鋼線1〜10と上記に説明したように製造
条件が異なる鋼線11〜19の疲労特性および摩耗特性
を調査した。
第3図に疲労限度比を示し、また、第4図に摩耗量を調
査した結果を示す。
この第3図および第4図から、本発明に係る耐疲労性お
よび耐摩耗性に優れた熱処理省略型高張力鋼線材の製造
方法により製造された鋼線1〜10は、疲労限度比およ
び摩耗量ともに焼入れ、焼戻しを行った現用鋼(実施例
1参照)と同等か、或いは、それ以上の特性が得られて
いるが、比較例の鋼線11〜19は疲労限度比および摩
耗量のどちらか、或いは、両方とも現用鋼よりも劣って
いることがわかる。
実施例3 この実施例においては、疲労特性および摩耗特性につい
て説明する。
☆ 疲労特性 実施例1の本発明に係る耐疲労性および耐摩耗性に優れ
た熱処理省略型高張力鋼線材の製造方法により製造され
た鋼A〜0および比較例P、 R,T〜Zの疲労特性を
調査した。第1図に疲労限度比と鋼種との関係を示す。
実施例2の本発明に係る耐疲労性および耐摩耗性に優れ
た熱処理省略型高張力鋼線材の製造方法により製造され
た鋼1〜10および比較例11〜14、17.18の疲
労特性について調査した。第2図に疲労限度比と製造条
件との関係を示す。
この疲労特性の調査方法は、小野式回転曲げ疲労試験法
により行なった。
疲労限度比=疲労強度/引張強度 により算出した。
この第1図および第2図から、本発明に係る耐疲労性お
よび耐摩耗性に優れた熱処理省略型高張力鋼線材の製造
方法により製造された鋼は、鋼種および製造条件の如何
に拘わらず、比較例よりも疲労特性に優れていることが
わかる。
☆ 摩耗特性 実施例1の本発明に係る耐疲労性および耐摩耗性に優れ
た熱処理省略型高張力鋼線材の製造方法により製造され
た鋼A−0および比較例P、 R,T〜Zの摩耗特性を
調査した。第3図に摩耗量と鋼種との関係を示す。
実施例2の本発明に係る耐疲労性および耐摩耗性に優れ
た熱処理省略型高張力鋼線材の製造方法により製造され
た鋼1〜10および比較例11〜14、17.18の摩
耗特性について調査した。第4図に摩耗量と製造条件と
の関係を示す。
この摩耗特性の調査方法は、入超式摩耗試験法により行
なった。
引抜き材を厚さlQmmに平圧加工後、厚さ8II11
に切削する試験を行なった。
試験条件 回転リング:5UJ2(φ30×幅3)試験片  ・1
0厚×20幅×30長 摩擦距離 :200mm 摩擦速度 + 2.5m/sec 最終荷重 : 6.6kgf/cm2 この第3図および第4図から、本発明に係る耐疲労性お
よび耐摩耗性に優れた熱処理省略型高張力鋼線材の製造
方法により製造された鋼は、鋼種および製造条件の如何
に拘わらず、比較例よりも摩耗特性に優れていることが
わかる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明に係る耐疲労性および耐摩
耗性に優れた熱処理省略型高張力鋼線材の製造方法は上
記の構成であるから、焼入れおよび焼戻し等の熱処理を
行なわなくても、例えば、自動車のステアリング或いは
サスペンション等に使用されるポールジヨイントおよび
ポールタイロッドのようなポール形状を有する軸物部品
用に適用して優れた耐疲労性および耐摩耗性を発揮する
銅線材を製造することができるという効果を有するもの
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る耐疲労性および耐摩耗性に優れた
熱処理省略型高張力鋼線材の製造方法により製造された
鋼と比較例との、疲労限度比と鋼種の関係を示す図、だ
2図は本発明に係る耐疲労性および耐摩耗性に優れた熱
処理省略型高張力鋼線材の製造方法により製造された鋼
と比較例との、疲労限度比と製造条件の関係を示す図、
第3図は本発明に係る耐疲労性および耐摩耗性に優れた
熱処理省略型高張力鋼線材の製造方法により製造された
鋼と比較例との、摩耗量と鋼種の関係を示す図、第4図
は本発明に係る耐疲労性および耐摩耗性に優れた熱処理
省略型高張力鋼線材の製造方法により製造された鋼と比
較例との、摩耗量と製造条件の関係を示す図である。 才 図 牙2 図 号3図 第4図

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)C0.20〜0.50wt%、Si0.01〜0
    .70wt%、Mn1.0〜2.0wt%、V0.03
    〜0.25wt%、Al0.02〜0.06wt%、N
    0.006〜0.02wt%を含有し、残部実質的にF
    eよりなる鋼を900〜1050℃の温度において、合
    計断面減少率が60%以上の熱間圧延を行ない、900
    〜1100℃の温度において熱間圧延を終了し、次いで
    、900〜700℃の温度にまで30℃/秒以上の冷却
    速度で急冷し、その後、550℃の温度以下に平均冷却
    速度0.1〜10℃/秒で連続冷却を行なって、微細な
    フェライト・パーライト組織となし、さらに、減面率1
    0〜40%の引抜き加工を行なうことを特徴とする耐疲
    労性および耐摩耗性に優れた熱処理型省略高張力鋼線材
    の製造方法。
  2. (2)C0.20〜0.50wt%、Si0.01〜0
    .70wt%、Mn1.0〜2.0wt%、V0.03
    〜0.25wt%、Al0.02〜0.06wt%、N
    0.006〜0.02wt%を含有し、かつ、 Ni0.05〜0.5wt%、Cr0.05〜0.5w
    t%、Mo0.05〜0.5wt% の内から選んだ1種または2種以上 を含有し、残部実質的にFeよりなる鋼を900〜10
    50℃の温度において、合計断面減少率が60%以上の
    熱間圧延を行ない、900〜1100℃の温度において
    熱間圧延を終了し、次いで、900〜700℃の温度に
    まで30℃/秒以上の冷却速度で急冷し、その後、55
    0℃の温度以下に平均冷却速度0.1〜10℃/秒で連
    続冷却を行なって、微細なフェライト・パーライト組織
    となし、さらに、減面率10〜40%の引抜き加工を行
    なうことを特徴とする耐疲労性および耐摩耗性に優れた
    熱処理省略型高張力鋼線材の製造方法。
  3. (3)C0.20〜0.50wt%、Si0.01〜0
    .70wt%、Mn1.0〜2.0wt%、V0.03
    〜0.25wt%、Al0.02〜0.06wt%、N
    0.006〜0.02wt%を含有し、 Nb0.005〜005wt%、Ti0.005〜0.
    05wt%、Zr0.005〜0.05wt% の内から選んだ1種または2種以上 を含有し、残部実質的にFeよりなる鋼を900〜10
    50℃の温度において、合計断面減少率が60%以上の
    熱間圧延を行ない、900〜1100℃の温度において
    熱間圧延を終了し、次いで、900〜700℃の温度に
    まで30℃/秒以上の冷却速度で急冷し、その後、55
    0℃の温度以下に平均冷却速度0.1〜10℃/秒で連
    続冷却を行なって、微細なフェライト・パーライト組織
    となし、さらに、減面率10〜40%の引抜き加工を行
    なうことを特徴とする耐疲労性および耐摩耗性に優れた
    熱処理省略型高張力鋼線材の製造方法。
JP2253206A 1990-09-21 1990-09-21 耐疲労性および耐摩耗性に優れた熱処理省略型高張力鋼線材の製造方法 Expired - Lifetime JP2802155B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2253206A JP2802155B2 (ja) 1990-09-21 1990-09-21 耐疲労性および耐摩耗性に優れた熱処理省略型高張力鋼線材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2253206A JP2802155B2 (ja) 1990-09-21 1990-09-21 耐疲労性および耐摩耗性に優れた熱処理省略型高張力鋼線材の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04131323A true JPH04131323A (ja) 1992-05-06
JP2802155B2 JP2802155B2 (ja) 1998-09-24

Family

ID=17248031

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2253206A Expired - Lifetime JP2802155B2 (ja) 1990-09-21 1990-09-21 耐疲労性および耐摩耗性に優れた熱処理省略型高張力鋼線材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2802155B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2774098A1 (fr) * 1998-01-28 1999-07-30 Ascometal Sa Acier et procede pour la fabrication de pieces de mecanique secables
WO2013161538A1 (ja) * 2012-04-24 2013-10-31 株式会社神戸製鋼所 冷間加工用機械構造用鋼及びその製造方法
CN103911549A (zh) * 2014-04-26 2014-07-09 河北联合大学 V-n微合金化高强韧大规格角钢及其生产方法
JP2018197375A (ja) * 2017-05-24 2018-12-13 新日鐵住金株式会社 伸線加工用熱間圧延線材

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5046511A (ja) * 1972-11-15 1975-04-25
JPS5051920A (ja) * 1973-09-10 1975-05-09
JPS62209A (ja) * 1985-06-24 1987-01-06 井関農機株式会社 移植装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5046511A (ja) * 1972-11-15 1975-04-25
JPS5051920A (ja) * 1973-09-10 1975-05-09
JPS62209A (ja) * 1985-06-24 1987-01-06 井関農機株式会社 移植装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2774098A1 (fr) * 1998-01-28 1999-07-30 Ascometal Sa Acier et procede pour la fabrication de pieces de mecanique secables
WO1999039018A1 (fr) * 1998-01-28 1999-08-05 Ascometal Acier et procede pour la fabrication de pieces de mecanique secables
WO2013161538A1 (ja) * 2012-04-24 2013-10-31 株式会社神戸製鋼所 冷間加工用機械構造用鋼及びその製造方法
JP2013227602A (ja) * 2012-04-24 2013-11-07 Kobe Steel Ltd 冷間加工用機械構造用鋼及びその製造方法
US9914990B2 (en) 2012-04-24 2018-03-13 Kobe Steel, Ltd. Steel for mechanical structure for cold working, and method for manufacturing same
CN103911549A (zh) * 2014-04-26 2014-07-09 河北联合大学 V-n微合金化高强韧大规格角钢及其生产方法
JP2018197375A (ja) * 2017-05-24 2018-12-13 新日鐵住金株式会社 伸線加工用熱間圧延線材

Also Published As

Publication number Publication date
JP2802155B2 (ja) 1998-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4018905B2 (ja) 機械構造用熱間圧延線材・棒鋼およびその製造方法
WO2001002615A1 (en) Cold workable steel bar or wire and process
US6673171B2 (en) Medium carbon steel sheet and strip having enhanced uniform elongation and method for production thereof
JPH03188217A (ja) 高炭素薄鋼板の製造方法
JPH0112816B2 (ja)
US20070006947A1 (en) Steel wire for cold forging having excellent low temperature impact properties and method of producing the same
JP3536684B2 (ja) 伸線加工性に優れた鋼線材
JP2004204263A (ja) 冷間加工性と浸炭時の粗大粒防止特性に優れた肌焼用鋼材とその製造方法
JPH039168B2 (ja)
JP3554506B2 (ja) 機械構造用熱間圧延線材・棒鋼の製造方法
KR100470671B1 (ko) 냉간 압조가공성이 우수한 비조질강의 제조방법
JPH07258787A (ja) 伸線加工性と疲労特性の優れた冷間線引き用硬鋼線材の製造方法
JP5206911B1 (ja) 熱間鍛造用非調質鋼および熱間鍛造非調質品、ならびにその製造方法
JP2802155B2 (ja) 耐疲労性および耐摩耗性に優れた熱処理省略型高張力鋼線材の製造方法
JP4344126B2 (ja) ねじり特性に優れる高周波焼もどし鋼
JPH0425343B2 (ja)
JP2518873B2 (ja) 熱処理用鋼板
JPH0219175B2 (ja)
JPS6137333B2 (ja)
KR101091511B1 (ko) 강도와 인연성이 우수한 비조질 강선재의 제조방법 및 그로부터 제조된 비조질 강선재
JPH07310118A (ja) 冷間加工に適した肌焼鋼の製造方法
JPH0790495A (ja) 高強度鋼線及びその製造方法
JP3688311B2 (ja) 高強度高靭性鋼の製造方法
JPH10280036A (ja) 強度と延性に優れた高強度ボルト用線材およびその製造法
JPS62280326A (ja) 靭性のすぐれた非調質ボルト用鋼材の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070710

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080710

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090710

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100710

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100710

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110710

Year of fee payment: 13

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110710

Year of fee payment: 13