JP2018195393A - フィルム外装電池の製造方法およびフィルム外装電池 - Google Patents

フィルム外装電池の製造方法およびフィルム外装電池 Download PDF

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悠平 土井
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昌彦 黒島
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Abstract

【課題】外装体2から引き出される端子3,4として、集電箔に電極タブを超音波接合する方法では、金属粉等の異物が電池内に混入する懸念がある。【解決手段】電極積層体1を構成する正極11および負極21は、集電箔の一部として舌片部12,22を有する。積層された舌片部12,22は、それぞれ、超音波接合によって積層方向に気密状態に一体化される(ステップS2)。封止工程(ステップS3)では、上下の合成樹脂層34とともにラミネートフィルム2A,2Bで挟み込み、熱融着する。シール線が超音波接合の領域を横切るように設定される。これにより、電極タブが不要となる。先端部接合工程(ステップS5)で先端部を超音波接合し、1枚の板状とする。【選択図】図3

Description

この発明は、可撓性を有するラミネートフィルムからなる外装体の中に電解液とともに発電要素である電極積層体が収容されたフィルム外装電池およびその製造方法に関し、特に、外装体から正・負の端子として引き出される部分の構造および製造方法の改良に関する。
例えばリチウムイオン二次電池として、複数の正極および負極をセパレータを介して積層してなる電極積層体(発電要素)が、熱融着層を備えたラミネートフィルムからなる外装体の中に電解液とともに収容された偏平形状をなすフィルム外装電池が知られている。この種のフィルム外装電池においては、特許文献1に開示されているように、複数の正極および負極の集電箔(例えば、アルミニウム箔および銅箔)の端部を重ね合わせ、ここに電極タブと呼ばれる帯状の金属板を超音波接合により取り付けて、この正・負の電極タブをラミネートフィルムの合わせ面(熱融着面)から外部へ引き出した構成が一般に採用されている。なお、特許文献1に開示されているように、電極タブのラミネートフィルムのシール線と交差する部位に、予め合成樹脂テープ等からなる合成樹脂層(一般に先付け樹脂層と呼ばれる)を設けておき、ラミネートフィルムとの界面におけるシール性を高めるようにしている。
特開2004−39358号公報
しかしながら、上記の構成においては、アルミニウム板や銅板からなる電極タブの材料コストが嵩むことに加えて、外装体の内部に集電箔と電極タブとの超音波接合部分が存在するので、超音波接合に伴って発生した金属粉等の異物が電池内部に混入しやすくなり、異物混入による短絡等の懸念がある。
なお、超音波接合でなく、外装体の内部で集電箔と電極タブとがスポット溶接などの他の工法で接合されている場合でも、接合工程で発生した異物が電池内部に混入しやすく、同様の課題がある。
そこで、この発明は、集電箔に設けられた舌片部を正・負のそれぞれで積層し、ラミネートフィルムのシール線が横切る領域で気密状態に一体化しておくことにより、従前のような電極タブを用いずに、集電箔の一部である舌片部を端子として外装体の外部へ引き出すようにした。すなわち、シール線と交差する部分では、複数の舌片部が気密状態に一体化されて実質的に1枚の板状のものとなっており、従前の電極タブと同様にラミネートフィルムの合わせ面に挟み込んでラミネートフィルムの熱融着を行うことで、封止が可能である。
この発明によれば、集電箔とは別部材である電極タブを用いないため、その材料コストが低減するとともに、集電箔と電極タブとの超音波接合が不要であり、この超音波接合に伴う異物の電池内部への混入のリスクが低減する。
この発明に係るフィルム外装電池の斜視図。 図1のA−A線に沿った要部の断面図。 第1実施例の製造方法の工程説明図。 正極および負極の斜視図。 超音波接合工程の説明図。 封止工程の説明図。 先端部接合工程の説明図。 第2実施例の製造方法の工程説明図。 第2実施例における正極および負極の斜視図。
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施例のフィルム外装電池を示している。このフィルム外装電池は、例えば、電気自動車やハイブリッド自動車等の車両駆動用電源パックを構成する偏平形状をなすフィルム外装型リチウムイオン二次電池である。一実施例のフィルム外装電池は、端子部分を除き、特開2013−140782号公報や特開2015−37047号公報等に記載のものと基本的に同様の構成を有しており、矩形のシート状に構成した正極および負極をセパレータを介して複数積層して電極積層体1を構成し、この電極積層体1を、ラミネートフィルムからなる袋状の外装体2の中に電解液とともに収容したものである。電極積層体1は、一対の端子つまり正極端子3と負極端子4とを有し、この一対の端子3,4は、外装体2を構成するラミネートフィルムの接合面から外部へ引き出されている。
図2は、図1のA−A線に沿った要部の拡大断面図である。なお、図2は、いわゆる説明図であり、各部の寸法関係等は正確なものではない。図3は、第1実施例のフィルム外装電池の製造方法を示す工程説明図である。以下では、図3の製造工程に従って、フィルム外装電池の構成ならびに製造方法を説明する。
ステップS1として示す工程は、電極積層体1(発電要素)を構成する電極積層工程である。ここでは、それぞれロール状に巻回されている正極、負極およびセパレータを、矩形のシート状に裁断しながら順次積層することで、複数の正極11および負極21がセパレータ20(図2参照)を介して積層された発電要素つまり電極積層体1を形成する。正極11は、集電箔としてのアルミニウム箔の両面に正極活物質をバインダを含むスラリとして塗布し、乾燥かつ圧延して所定の厚みの活物質層を形成したものである。ここで、個々の正極11は、図4(a)に示すように、矩形状をなす集電箔の一方の短辺に、平帯状に部分的に突出した舌片部12を備えている。この舌片部12には活物質は塗布されておらず、従って、舌片部12は、薄い集電箔のみから構成されている。なお、正極11の集電箔(アルミニウム箔)は、例えば、20μm程度の厚みを有する。
負極21は、同様に、集電体としての銅箔の両面に負極活物質をバインダを含むスラリとして塗布し、乾燥かつ圧延して所定の厚みの活物質層を形成したものである。ここで、個々の負極21は、図4(b)に示すように、矩形状をなす集電箔の一方の短辺に、平帯状に部分的に突出した舌片部22を備えている。この舌片部22には活物質は塗布されておらず、従って、舌片部22は、薄い集電箔のみから構成されている。なお、負極21の集電箔(銅箔)は、例えば、10μm程度の厚みを有する。正極11の舌片部12と負極21の舌片部22は、それぞれ短辺の一方の側と他方の側とに片寄って位置し、互いに重ならないように配置されている。
セパレータ20は、正極11と負極21との間の短絡を防止すると同時に電解液を保持する機能を有するものであって、例えば、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等の合成樹脂の微多孔性膜あるいは不織布からなる。このセパレータ20は、図3には図示していないが、正極11と負極21の活物質層の大きさに対応した単純な矩形に裁断されており、従って、舌片部12,22は、セパレータの外縁から外側へ張り出している。
電池の容量にもよるが、一例としては、正極11と負極21とがそれぞれ20枚程度積層されて電極積層体1が構成される。このように電極積層体1として正極11と負極21とを積層した状態では、短辺の一方の側に片寄って位置する舌片部12が積層方向に重なり合った状態となり、短辺の他方の側に片寄って位置する舌片部22が同様に積層方向に重なり合った状態となる。
次に、ステップS2の集電箔接合工程に進み、互いに重ね合わせた正極11側の複数の舌片部12を、超音波接合により積層方向に一体化する。詳しくは、後述するラミネートフィルムのシール線の位置に対応した舌片部12の長さ方向の一部分でかつ舌片部12の全幅に亘る帯状の領域(符号a1で示す)を加工領域として、図示しない超音波接合装置により加圧しながら超音波振動を加えることで、集電箔つまりアルミニウム箔同士を互いに接合する。このとき、好ましくは、図5に概略を示すように、滑らかな加工面(平坦面ないし緩く湾曲した円弧面等)を有するホーン31とアンビル32とを用いて超音波接合を行う。これにより、集電箔の穴あき等の局部的な破損を伴わずに、複数の集電箔同士を気密状態に一体化することができる。負極21側の複数の舌片部22についても、同様に、ラミネートフィルムのシール線の位置に対応した帯状の領域において、滑らかな加工面を有するホーン31とアンビル32とを用いて超音波接合を行い、複数の集電箔同士を気密状態に一体化する。
この集電箔接合工程によって、複数の舌片部12,22を重ねた舌片部12,22の集合体が、ラミネートフィルムのシール線に対応する部分において、それぞれ実質的に1枚の板状のものとなる。
次に、ステップS3の樹脂層形成工程に進む。ここでは、ラミネートフィルムとの界面における接合強度ならびにシール性の向上のために、集電箔接合工程において気密状態に一体化した舌片部12,22の帯状領域の上面および下面に、例えば熱可塑性合成樹脂テープの貼付により合成樹脂層34をそれぞれ設ける。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、等を用いることができる。なお、合成樹脂層34は、例えば2枚の合成樹脂テープを舌片部12,22を挟んで貼り合わせることで、舌片部12,22の全周を囲むように設けられる。
次に、ステップS4の封止工程に進む。ここでは、可撓性を有するラミネートフィルムからなる外装体2の中に電極積層体1を配置し、周縁の熱融着によって外装体2を袋状とする。外装体2となるラミネートフィルムは、例えば、アルミニウム箔の内側にポリプロピレンからなる熱融着層をラミネートするとともに、外側にポリアミド樹脂層およびポリエチレンテレフタレート樹脂層を保護層としてラミネートしてなる四層構造を有する。ラミネートフィルム全体の厚さは、例えば、150μm程度である。本実施例では、外装体2は、電極積層体1の下面側に配置される1枚のラミネートフィルム2Aと上面側に配置される他の1枚のラミネートフィルム2Bとの2枚構造をなし、これら2枚のラミネートフィルムの間に電極積層体1を配置した上で、周囲の四辺を一辺の注入口を残して重ね合わせ、かつ互いに熱融着する。従って、外装体2は、注入口が開いた袋状の構成となる。ステップS5は、周囲の3辺の封止が完了した状態を示している。
ここで、ラミネートフィルムの熱融着は、矩形をなすラミネートフィルムの3つの辺を、それぞれ一対のヒートブロックにより挟み込んで加圧・加熱することにより行う。図6には、ヒートブロックを用いた熱融着により構成される細い帯状のシール線41,42,43が斜線を施して示されている。これら3本のシール線41,42,43は、基本的には直線状に延びており、端部において互いに交差することで、連続したシール線を構成している。端子3,4となる舌片部12,22は、注入口となる一辺を上方へ向けたときに側方へ向かう辺に位置し、2枚のラミネートフィルムの合わせ面(接合面)から外側へ引き出されている。従って、この端子3,4を具備する辺におけるシール線41は、舌片部12と舌片部22とを横切って1本の直線をなすように設定されており、2枚のラミネートフィルムが舌片部12および舌片部22を挟み込んだ形に接合されている。
前述した集電箔接合工程における超音波接合の加工領域および樹脂層形成工程における合成樹脂層34の配置は、上記シール線41の位置に対応している。つまり、超音波接合により気密状態に一体化され、かつ上下に合成樹脂層34が付加された領域を、シール線41が横切っている。図2に示すように、舌片部12,22の長さ方向(突出方向)に沿った寸法として、超音波接合による加工領域(換言すれば気密状態に一体化されている領域)の長さL1は、シール線41の幅L2よりも大きく設定されており、望ましくは、長さL1の中央にシール線41が位置する。
このように、複数の集電箔からなる舌片部12,22を気密状態に一体化した上で外装体2の加熱封止を行うことで、従前の1枚の金属板からなる電極タブの場合と同様に、端子3,4(舌片部12,22)と外装体2との間が確実にシールされる。また、集電箔からなる舌片部12,22の箔間のシールは、超音波接合によって確保される。従って、集電箔の一部である舌片部12,22を端子3,4として外部へ引き出した構成であっても、端子3,4の部分での電解液の漏洩や外気の侵入等の不具合は十分に抑制できる。因みに、超音波接合により積層方向に一体化した舌片部12全体の厚さは、例えば正極11が20枚程度のときに、350μm程度であり、同じく舌片部22全体の厚さは、例えば負極21が20枚程度のときに、180μm程度である。従って、舌片部12,22を挟み込んだ2枚のラミネートフィルムの熱融着により十分にシールが可能である。
なお、上記の例では2枚のラミネートフィルムを用いているが、他の例では、1枚の比較的大きなラミネートフィルムを二つ折りにし、2片の間に電極積層体1を挟み込んだ形に外装体を構成することも可能である。この場合は、三辺を一辺の注入口を残して熱融着することとなる。
図3の実施例では、封止工程の完了後に、さらに、ステップS6として示す先端部接合工程へ進む。ここでは、ラミネートフィルムの合わせ面から引き出した状態にある舌片部12,22の先端部を、超音波接合により積層方向に一体化する。すなわち、ステップS2の集電箔接合工程では、シール線41と交差する部分が帯状に一体化されるものの、これよりも先端側つまり外装体2(ラミネートフィルム)から外側へ延びている端子3,4の先端部分は、複数の集電箔(舌片部12,22)がばらばらの状態となっている。そのため、そのままでは、注液後(つまり電池完成後)の充電時や試験時に、装置側の端子接続チャックに自動化した形で端子3,4を接続することが困難となる。このような新たな問題を回避するために、先端部接合工程を付加して、舌片部12,22の先端部(符号a2で示す)を積層方向に一体化し、1枚の板状とする。
この先端部接合工程における超音波接合は、図7に概略を示すように、集電箔接合工程と同じく、滑らかな加工面(平坦面ないし緩く湾曲した円弧面等)を有するホーン31とアンビル32とを用いて、舌片部12,22の先端部を挟み、加圧しながら超音波振動を加える。これにより、舌片部12,22の先端部が1枚の板状となり、例えば、充電装置の端子接続チャックに自動化した形で挿入・接続することが可能となる。なお、舌片部12,22の長さの全体を一体化する必要はなく、先端部が板状に一体化されていれば足りる。例えば、図2の長さL3の範囲が板状に一体化されている。
特に、舌片部12,22の長さL3の領域全体を先端が滑らかな平坦面となっているホーン31とアンビル32とによって超音波接合することにより、長さL3の領域全体が滑らかな平坦面となり、長さL3の領域をバスバーなどの部材に対してレーザー溶接しやすくなる。これに対して、仮に舌片部12,22の長さL3の領域全体を先端面に凹凸形状を有するホーンとアンビルとによって超音波接合すると、接合後の長さL3の領域に凹凸形状が残り、その部分はバスバーにレーザー溶接しにくくなる。従って、舌片部12,22をバスバーにレーザー溶接する場合には、舌片部12,22の先端部を、先端が滑らかな平坦面となっているホーン31とアンビル32とによって超音波接合しておくことが好ましい。
このように、上記実施例によれば、ラミネートフィルムの接合面を通過する端子3,4として従前のような金属板からなる電極タブを用いないため、電極タブの材料コストが低減できるとともに、集電箔と電極タブとの超音波接合が不要となるため、外装体2内部での超音波接合に伴う異物の混入が抑制される。
すなわち、従前の集電箔と電極タブとの接合においては、電極タブの板厚が比較的に厚いことから、一般に、加工面に微細な凹凸を備えたホーンを用いて、かつ比較的大きなエネルギでもって超音波接合することが必要である。そのため、金属粉等の異物が発生しやすく、かつ接合箇所が外装体2の内部であることから、異物による短絡等が懸念される。
これに対し、上記実施例では、集電箔接合工程において超音波接合が行われるが、ここでは薄い金属箔同士の接合であるので、上述したように滑らかな加工面でもってかつ比較的小さなエネルギでの加工が可能であり、金属粉等の異物の発生が少ない。また、接合箇所の全体ないし大部分が合成樹脂層34やラミネートフィルムの接合面によって覆われるため、仮に異物が残存していても、電池内部に混入して短絡等を引き起こす可能性が低くなる。
次に、図8および図9を参照して、本発明の第2実施例を説明する。図8は、第2実施例の工程説明図であって、ステップS101は、シート状に裁断した複数の正極11および負極21をセパレータを介して順次積層して発電要素つまり電極積層体1を形成する電極積層工程である。個々の正極11および負極21自体は、前述した実施例のものと特に変わりがなく、それぞれ、集電箔の一部が舌片部12,22として短辺の一部から突出している。
ここで、第2実施例においては、正極11および負極21をセパレータとともに積層する際に、上下に重なる舌片部12と舌片部12との間、および舌片部22と舌片部22との間に、例えば熱可塑性合成樹脂テープからなる合成樹脂層51がそれぞれ設けられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、等を用いることができる。
具体的な一つの実施例では、図9(a),(b)に示すように、裁断した正極11および負極21の舌片部12,22の上に、予め帯状の合成樹脂テープ51Aを貼付しておくことで、各舌片部12,22の間の合成樹脂層51が形成される。合成樹脂テープ51Aの貼付範囲は、前述した実施例の合成樹脂層34や超音波接合の加工領域と同様に、外装体2となるラミネートフィルムのシール線41が横切る位置に対応しており、かつシール線41の幅よりも広い幅の帯状に設定される。特に、シール線41が合成樹脂テープ51Aの幅の中央を横切るように、合成樹脂テープ51Aの貼付位置が設定されている。また、合成樹脂テープ51Aの両端は、舌片部12,22の側縁から両側へ僅かに突出しており、舌片部12,22の側縁を余裕を持って覆っている。
また、図示例では、各舌片部12,22の上面に予め合成樹脂テープ51Aが貼付されているが、電極積層体1の最下層の舌片部12,22には、その下面側にも、合成樹脂テープ51Aが貼付される。つまり、電極積層体1として積層した状態において、上下両面および隣接する正極11の間ならびに負極21の間に、合成樹脂テープ51A(合成樹脂層51)がそれぞれ設けられている。
なお、合成樹脂材料の塗布等により合成樹脂層51を形成するようにしてもよい。あるいは、正極11および負極21の積層時に合成樹脂テープ51Aを同様に積層していくようにしてもよい。
次にステップS102の集電箔接合工程に進む。ここでは、互いに重ね合わせた複数の舌片部12,22を、積層方向に加圧・加熱し、集電箔間の合成樹脂層51の熱融着により、積層方向に気密状態に一体化する。具体的には、合成樹脂層51とともに積層した舌片部12,22を図示しない一対のヒートブロックにより挟み込んで加圧・加熱し、熱融着させる。なお、舌片部12と舌片部22とを1つのヒートブロックにより同時に処理することも可能であるが、舌片部12と舌片部22とでは全体の厚みおよび必要な熱量が異なるので、別々のヒートブロックにより個別に処理するようにしてもよい。
この集電箔接合工程により、複数の舌片部12,22が箔間の合成樹脂層51を介して一体化された状態となり、個々の舌片部12,22(集電箔)の境界面が確実に気密状態となる。
次にステップS103の封止工程に進む。この封止工程は、前述した実施例の封止工程と同様のものであり、2枚のラミネートフィルム2A,2Bの間に電極積層体1を配置した上で、矩形をなすラミネートフィルム2A,2Bの3つの辺を、それぞれ一対のヒートブロックにより挟み込んで加圧・加熱することにより、熱融着させる。これにより、3つの辺に沿って細い帯状のシール線41,42,43(図6参照)が形成される。前述した実施例と同様に、端子3,4となる舌片部12,22は、注入口となる一辺を上方へ向けたときに側方へ向かう辺に位置し、2枚のラミネートフィルムの合わせ面(接合面)から外側へ引き出されている。そして、この端子3,4を具備する辺におけるシール線41は、舌片部12と舌片部22とを横切って1本の直線をなすように設定されており、2枚のラミネートフィルムが合成樹脂層51とともに舌片部12および舌片部22を挟み込んだ形に接合されている。ステップS104は、3辺の封止が完了した状態を示している。
このように、上記第2実施例では、複数の集電箔からなる舌片部12,22を合成樹脂層51を介して気密状態に一体化した上で外装体2の加熱封止を行うことで、前述した実施例と同様に、端子3,4(舌片部12,22)と外装体2との間が確実にシールされることとなり、従前のような金属板からなる電極タブとの超音波接合が不要となる。
特に、この第2実施例では、集電箔接合工程が合成樹脂層51の熱融着によりなされるので、金属粉のような異物発生の懸念がさらに少なくなる。
因みに、合成樹脂層51を介して積層方向に一体化した舌片部12,22の全体の厚さは、前述した実施例よりも厚く(例えば400〜700μm程度)なるが、各舌片部12,22の間に位置する合成樹脂層51(合成樹脂テープ51A)が舌片部12,22の側縁から外側へ延びており、この部分とともにラミネートフィルムが熱融着されるので、十分にシールが可能である。
なお、ステップS104に続いて、前述した実施例のステップS6の先端部接合工程を加えるようにしてもよい。
1…電極積層体
2…外装体
11…正極
12…舌片部
21…負極
22…舌片部
41〜43…シール線
34…合成樹脂層
51…合成樹脂層

Claims (9)

  1. シート状に裁断された正・負の電極をセパレータを介して複数積層して電極積層体を構成する電極積層工程と、
    これら電極の集電箔の一辺に設けられた舌片部を正・負のそれぞれで重ね合わせ、かつ、超音波接合により、舌片部の長さ方向の少なくとも一部でかつ舌片部の全幅に亘る領域で、複数の舌片部を積層方向に気密状態に一体化する集電箔接合工程と、
    上記電極積層体をラミネートフィルムからなる外装体の中に収容し、上記舌片部をラミネートフィルムの合わせ面から引き出した状態において、上記領域を横切るシール線に沿ってラミネートフィルム同士を熱融着する封止工程と、
    を備えてなるフィルム外装電池の製造方法。
  2. 上記封止工程において、積層方向に一体化した舌片部の集合体と上記ラミネートフィルムとの界面に合成樹脂層を付加して、上記ラミネートフィルムの熱融着を行う、ことを特徴とする請求項1に記載のフィルム外装電池の製造方法。
  3. 上記集電箔接合工程における超音波接合は、滑らかな加工面を有するホーンおよびアンビルを用いて行う、ことを特徴とする請求項1または2に記載のフィルム外装電池の製造方法。
  4. 上記集電箔接合工程において超音波接合を行う上記の領域は、上記封止工程において熱融着を行うシール線の幅よりも舌片部の長さ方向に広い、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のフィルム外装電池の製造方法。
  5. シート状に裁断された正・負の電極をセパレータを介して複数積層するとともに、これら電極の集電箔の一辺に設けられた舌片部を正・負のそれぞれで該舌片部の幅方向に延びた帯状の合成樹脂層を介して重ね合わせて、電極積層体を構成する電極積層工程と、
    上記舌片部を正・負のそれぞれで積層方向に加圧・加熱し、上記合成樹脂層の熱融着により複数の舌片部を積層方向に気密状態に一体化する集電箔接合工程と、
    上記電極積層体をラミネートフィルムからなる外装体の中に収容し、上記舌片部をラミネートフィルムの合わせ面から引き出した状態において、上記合成樹脂層の領域を横切るシール線に沿ってラミネートフィルム同士を熱融着する封止工程と、
    を備えてなるフィルム外装電池の製造方法。
  6. 上記集電箔接合工程において、舌片部の集合体の上下面に合成樹脂層を付加して、上記の加圧・加熱を行う、ことを特徴とする請求項5に記載のフィルム外装電池の製造方法。
  7. 上記封止工程を経て上記ラミネートフィルムの合わせ面から引き出した状態にある複数の舌片部の先端部を、超音波接合により積層方向に一体化する先端部接合工程を、さらに備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のフィルム外装電池の製造方法。
  8. シート状に裁断された正・負の電極がセパレータを介して複数積層されてなる電極積層体と、
    少なくとも3辺が接合された矩形の袋状をなし、上記電極積層体を電解液とともに収容するラミネートフィルムからなる外装体と、
    を備えたフィルム外装電池において、
    上記電極の集電箔の一辺に設けられた舌片部が正・負のそれぞれで重ね合わされているとともに、上記外装体の周縁のシール線と交差する領域で正・負のそれぞれで1枚の板状に一体化されており、この舌片部の集合体が上記ラミネートフィルムの合わせ面から引き出されている、ことを特徴とするフィルム外装電池。
  9. シート状に裁断された正・負の電極がセパレータを介して複数積層されてなる電極積層体と、
    少なくとも3辺が接合された矩形の袋状をなし、上記電極積層体を電解液とともに収容するラミネートフィルムからなる外装体と、
    を備えたフィルム外装電池において、
    上記電極の集電箔の一辺に設けられた舌片部が正・負のそれぞれで重ね合わされているとともに、上記外装体の周縁のシール線と交差する領域で各舌片部の間の合成樹脂層を介して積層方向に一体に接合されており、この舌片部の集合体が上記ラミネートフィルムの合わせ面から引き出されている、ことを特徴とするフィルム外装電池。
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